説明

収容箱

【課題】 写真立て等の機能を備える収容箱を提供する。
【解決手段】 蓋部3を自立させるためのスタンド部4を設けるとともに、蓋部3の表面側に文字が記載される文字記入領域3E及び写真やポストカードのための開口窓3Cを設ける。これにより、例えば贈り物を収容箱本体部2に入れた上で、蓋部3にその贈り物に添えた言葉(詩)を記載すれば、この収容箱を受け取った人は、蓋部3を自立させることにより、贈り物に添えて送られてきた言葉と写真とをいつでも見ることができるので、贈り物を受けた人に対して強い感動を与えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、贈り物やカタログ雑誌等を収納する収納箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
写真立て(フォトフレーム)又は詩や歌(和歌)等の文章(言葉)が記載された色紙等を自立させるものは、通常、写真又は色紙等が固定されたフレーム部材に、このフレーム部材を自立させるための脚部を設けた構造となっている。(例えば、特許文献1の図8参照)。
【特許文献1】実公平7−27992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記のような一般的な写真立て等は、写真や色紙等を自立させる機能のみであり、他の機能を有しておらず、他の用途に使用できないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、開口部(2D)が設けられた収容空間(2A)を構成する収容箱本体部(2)と、開口部(2D)を閉塞する蓋部(3)と、蓋部(3)に設けられ、蓋部(3)を自立させるためのスタンド部(4)とを有し、蓋部(3)の表面側には、文字が記載される文字記入領域(3E)が設けられていることを特徴とする。
【0005】
これにより、請求項1に記載の発明では、例えば贈り物を収容箱本体部(2)に入れた上で、蓋部(3)にその贈り物に添えた言葉(詩)を記載すれば、この収容箱を受け取った人は、蓋部(3)を自立させることにより、贈り物に添えて送られてきた言葉をいつでも見ることができるので、贈り物を受けた人に対して強い感動を与えることができる。
【0006】
請求項2に記載の発明では、開口部(2D)が設けられた収容空間(2A)を構成する収容箱本体部(2)と、開口部(2D)を閉塞する蓋部(3)と、蓋部(3)に設けられ、蓋部(3)を自立させるためのスタンド部(4)と、蓋部(3)に設けられ、カード状の薄板部材が着脱可能に装着されるカード装着部(3D)とを有することを特徴とする。
【0007】
これにより、請求項2に記載の発明では、例えば贈り物を収容箱本体部(2)に入れた上で、蓋部(3)にその贈り物に関連した写真やカード等を添えれば、この収容箱を受け取った人は、蓋部(3)を自立させることにより、贈り物に添えて送られてきた写真やカード等をいつでも見ることができるので、贈り物を受けた人に対して強い感動を与えることができる。
【0008】
請求項3に記載の発明では、カード装着部(3D)は、蓋部(3)の裏面側に設けられており、さらに、蓋部(3)のうちカード装着部(3D)が設けられた部位に対応する箇所には、蓋部(3)の表裏を貫通する開口窓(3C)が設けられていることを特徴とする。
【0009】
これにより、請求項3に記載の発明では、蓋部(3)を写真立てとしても使用することができるので、収容箱の利用性を広げることができる。
請求項4に記載の発明では、蓋部(3)の表面側には、文字が記載される文字記入領域(3E)が設けられていることを特徴とする。
【0010】
これにより、請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の発明と同様に、例えば贈り物を収容箱本体部(2)に入れた上で、蓋部(3)にその贈り物に添えた言葉(詩)を記載すれば、この収容箱を受け取った人は、蓋部(3)を自立させることにより、贈り物に添えて送られてきた言葉をいつでも見ることができるので、贈り物を受けた人に対して強い感動を与えることができる。
【0011】
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段に限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は本実施形態に係る収容箱1の外観図であり、図2は収容箱1から蓋部3を取り外した状態を示す図であり、図3及び図4は蓋部3を自立させた状態を示す図であり、図5は自立させた蓋部3を裏面側から見た図である。
【0013】
1.収容箱の構造
収容箱1は、図2に示すように、収容箱本体部2及び蓋部3から構成されており、本実施形態では、収容箱本体部2及び蓋部3は、桐等の材木にて形成されている。
【0014】
そして、収容箱本体部2は、贈り物等の被収容体を収容する収容空間2Aを構成するもので、具体的には、底板部2B及びこの底板部2Bの外縁部に設けられた枠状の側板部2Cにて構成されている。蓋部3は収容箱本体部2の開口部2Dを閉塞するものであり、この蓋部3は、収容箱本体部2に対して着脱可能に組み付けられる。
【0015】
また、本実施形態では、蓋部3も収容箱本体部2と同様な構造となっており、具体的には、図4に示すように、蓋板部3A及びこの蓋板部3Aの外縁部に設けられた枠状の側板部3Bから構成されている。
【0016】
そして、本実施形態では、図2に示すように、収容箱本体部2の底板部2B及び蓋部3の蓋板部3Aは共に矩形板状に形成されているとともに、収容箱本体部2の側板部2Cには、蓋部3の側板部3Bの内壁に接触して、蓋部3が収容箱本体部2に装着されたときに蓋部3が収容箱本体部2に対してずれてしまうこと防止する規制壁2Eが設けられている。
【0017】
また、蓋板部3Aには、蓋部3(蓋板部3A)の表裏を貫通する矩形状の開口窓3Cが設けられており、この開口窓3Cが設けられた部位には、カード装着部3Dが開口窓3Cを閉塞するように蓋部3(蓋板部3A)の裏面側に設けられている。
【0018】
カード装着部3Dは、写真やポストカード等のカード状の薄板部材が着脱可能に装着(挿入)されるものであり、本実施形態に係るカード装着部3Dは、少なくとも表面側が透明な部材で構成された封筒状のものである。
【0019】
そして、蓋部3(蓋板部3A)の表面のうち開口窓3Cの下方側には、詩や和歌等の言葉(文章)が記載される文字記入領域3Eが設けられている。なお、文字記入領域3Eに記載される言葉は、収容箱1(蓋部3)の製造時に記載される場合に限定されるものではなく、収容箱1の製造完了後、エンドユーザや小売店等の中間ユーザ等が自ら記入してもよい。
【0020】
また、蓋部3(蓋板部3A)の裏面側には、図4に示すように、蓋部3を自立させるためのスタンド部4が設けられている。なお、このスタンド部4は、ヒンジ機構4Aを介して蓋板部3Aに揺動可能に組み付けられた脚部4Bにて構成されており、蓋部3を自立させる際には、脚部4Bが蓋板部3Aに対して離隔するように開いてスタンド部4を使用する。
【0021】
そして、ヒンジ機構4Aには、脚部4Bが所定角度(例えば、30度)以上に開くことを規制するストッパ手段(図示せず。)が設けられているため、蓋部3は、テーブル等の設置面に対して所定角度を維持したまま自立する。
【0022】
なお、本実施形態では、脚部4Bは設置面に対して傾いた方向に揺動可能であるため、本実施形態では、脚部4Bの先端側に設置面と平行になるような傾斜部4Cを形成することにより、設置面と脚部4Bとの接触長さが過度に小さくなることを防止している。
【0023】
2.本実施形態に係る収容箱の特徴
本実施形態では、蓋部3を自立させるためのスタンド部4が設けられ、かつ、蓋部3の表面側には、文字が記載される文字記入領域3Eが設けられているので、例えば贈り物を収容箱本体部2に入れた上で、蓋部3にその贈り物に添えた言葉(詩)を記載すれば、この収容箱を受け取った人は、蓋部3を自立させることにより、贈り物に添えて送られてきた言葉をいつでも見ることができる。このため、この収容箱1にて贈り物を届ければ、贈り物を受けた人に対して強い感動を与えることができる。
【0024】
また、蓋部3にカード装着部3Dが設けられているので、例えば贈り物を収容箱本体部2に入れた上で、蓋部3にその贈り物に関連した写真やカード等を添えれば、この収容箱を受け取った人は、蓋部3を自立させることにより、贈り物に添えて送られてきた写真やカード等をいつでも見ることができる。このため、この収容箱1にて贈り物を届ければ、贈り物を受けた人に対して強い感動を与えることができる。
【0025】
また、蓋部3のうちカード装着部3Dが設けられた部位に開口窓3Cが設けられているので、蓋部3を写真立てとしても使用することができ、収容箱1の利用性を広げることができる。
【0026】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、蓋部3に文字記入領域3E及びカード装着部3Dの両者を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれか一方のみを設けてもよい。
【0027】
また、上述の実施形態では、カード装着部3Dを蓋板部3Aの裏面側に設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、表面側に設けても良い。なお、カード装着部3Dを蓋板部3Aの表面側に設ければ、開口窓3Cを廃止してもよい。
【0028】
また、上述の実施形態では、蓋板部3Aに揺動可能に組み付けられた脚部4Bによりスタンド部4が構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば蓋板部3Aに固定された棒状の部材により脚部4Bを構成してもよい。
【0029】
また、脚部4Bが閉じられた状態において、スタンド部4全体が蓋板部3Aの裏面側表面から突出しないように、スタンド部4全体を、蓋板部3Aに形成された凹部に組み付けてもよい。
【0030】
また、上述の実施形態では、収容箱本体部2及び蓋部3を共に木製としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、収容箱本体部2及び蓋部3のうち少なくとも一方を、例えば紙、樹脂(プラスチック)又は金属にて構成してもよい。
【0031】
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本実施形態に係る収容箱1の外観図である。
【図2】本実施形態に係る収容箱1において、収容箱1から蓋部3を取り外した状態を示す図である。
【図3】本実施形態に係る収容箱1において、蓋部3を自立させた状態を示す図である。
【図4】本実施形態に係る収容箱1において、蓋部3を自立させた状態を示す図である。
【図5】本実施形態に係る収容箱1において、自立させた蓋部3を裏面側から見た図である。
【符号の説明】
【0033】
1…収容箱、2…収容箱本体部、2A…収容空間、2B…底板部、2C…側板部、
2D…開口部、2E…規制壁、3…蓋部、3A…蓋板部、3B…側板部、
3C…開口窓、3D…カード装着部、3E…文字記入領域、
4…スタンド部、4A…ヒンジ機構、4B…脚部、4C…傾斜部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が設けられた収容空間を構成する収容箱本体部と、
前記開口部を閉塞する蓋部と、
前記蓋部に設けられ、前記蓋部を自立させるためのスタンド部とを有し、
前記蓋部の表面側には、文字が記載される文字記入領域が設けられていることを特徴とする収容箱。
【請求項2】
開口部が設けられた収容空間を構成する収容箱本体部と、
前記開口部を閉塞する蓋部と、
前記蓋部に設けられ、前記蓋部を自立させるためのスタンド部と、
前記蓋部に設けられ、カード状の薄板部材が着脱可能に装着されるカード装着部とを有することを特徴とする収容箱。
【請求項3】
前記カード装着部は、前記蓋部の裏面側に設けられており、
さらに、前記蓋部のうち前記カード装着部が設けられた部位に対応する箇所には、前記蓋部の表裏を貫通する開口窓が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の収容箱。
【請求項4】
前記蓋部の表面側には、文字が記載される文字記入領域が設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の収容箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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