説明

収納容器

【課題】ガスケットの取付作業の作業性、取付位置のばらつき、及びシール性の低下を抑制し、容器本体の被収納物品の汚染を防止できる収納容器を提供する。
【解決手段】ガスケット40を、収納溝14に収納される基体41と、収納溝14から露出する基体41の外周面42に形成されて容器本体1と蓋体10間に伸びる屈曲片46と、基体41から突出して収納溝14の内面16に接触する第一の突起群50と、基体41から突出して収納溝14の反対側内面17に接触する第二の突起群50Aとを含み、第一、第二の突起群50・50Aを、基体41の外周面42寄りに位置する露出部側突起51・51Aと、露出部側突起51・51Aよりも基体41の内周面45寄りに位置する通常突起52・52Aとから形成し、露出部側突起51・51Aの基部51aを基体41を挟んで略同じ位置に形成し、露出部側突起51・51Aを通常突起52・52Aよりも太くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種物品を収納する容器本体と、この容器本体の開口部に嵌入される蓋体との間をガスケットによりシールする収納容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハからなる精密基板は図示しない収納容器に収納されて所定の加工装置にセットされたり、加工装置から取り出されたり、あるいは搬送等されるが、この種の収納容器は、精密基板を整列収納する容器本体と、この容器本体の開口部に着脱自在に嵌入される蓋体と、これら容器本体と蓋体との間をシールする変形可能なガスケットとを備えて構成されている。
【0003】
容器本体の開口部内周と蓋体の周面のいずれか一方には、ガスケットを収納する枠形の収納溝が形成されている。また、シール用のガスケットは、収納溝に嵌合する枠形の基体と、この基体から伸びて容器本体の開口部内周と蓋体の周面との間を塞ぐシール片とを備えて形成されている(特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2002‐68364号公報
【特許文献2】特開2003‐174081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来における収納容器は、以上のように構成され、収納溝にガスケットの基体が収納されるに止まるので、蓋体開閉の反復時にガスケットの位置がずれて蓋体を嵌入できなくなったり、ガスケットのシール片の先端部が損傷してシール性を損ね、その結果、精密基板の汚染を招くという問題がある。
【0005】
係る問題を解消する手段としては、基体から収納溝の内面に圧接する位置ずれ防止突起を突出させるという方法が考えられるが、この方法を単に採用する場合には、収納溝にガスケットを収納する作業性が低下したり、ガスケットの挿入位置がばらついてしまうという大きな問題が新たに生じ、このガスケットの挿入位置のばらつきに伴い、シール性が低下して精密基板が汚染してしまうこととなる。
【0006】
本発明は上記に鑑みなされたもので、ガスケットの取付作業の作業性、ガスケットの取付位置のばらつき、及びシール性の低下を抑制し、容器本体に収納される被収納物品の汚染を防ぐことのできる収納容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明においては上記課題を解決するため、容器本体と、この容器本体の開口部に嵌め入れられる蓋体と、これら容器本体と蓋体との間をシールする変形可能なガスケットとを備え、容器本体の開口部内周と蓋体のいずれか一方に、ガスケット用の収納凹部を形成したものであって、
ガスケットは、収納凹部に収納される基体と、収納凹部の開口から露出する基体の周面露出部に形成されて容器本体と蓋体との間に伸びる屈曲片と、収納凹部の内面に対向する基体の周面対向部から突出して収納凹部の内面に接触する第一の突起群と、収納凹部の内面とは反対側の反対側内面に対向する基体の周面反対側対向部から突出して収納凹部の反対側内面に接触する第二の突起群とを含み、
第一、第二の突起群を、基体の周面露出部寄りに位置する露出部側突起と、この露出部側突起よりも収納凹部の奥底部に近接する基体の周面奥底部寄りに位置する通常突起とからそれぞれ形成し、第一の突起群における露出部側突起の基部と第二の突起群における露出部側突起の基部とを基体を挟んで略同じ位置に形成し、第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を通常突起よりも太く形成したことを特徴としている。
【0008】
なお、蓋体にガスケット用の収納凹部を形成し、容器本体の開口部に蓋体が嵌め入れられる際にガスケットの屈曲片を容器本体の開口部内周に接触させるようにすることができる。
また、容器本体の開口部内周に、ガスケットの屈曲片を蓋体の表面方向に曲げる矯正リブを形成し、ガスケットの基体の周面露出部に、屈曲片との間に空間を区画する区画屈曲片を形成し、この区画屈曲片を矯正リブにより曲げられた屈曲片の先端部付近に接触させるようにすることができる。
【0009】
また、ガスケットの基体を、容器本体と蓋体との間における周方向に伸長して所定の長さに形成することができる。
また、収納凹部にガスケットを収納する際に必要な単位長さ当たりの収納力〔N/mm〕と、収納凹部からガスケットを取り出す際に必要な取り出し力〔N/mm〕とを測定する場合に、収納力の測定値を20〜45Nの範囲とするとともに、取り出し力の測定値を10〜45Nの範囲とすることが好ましい。
【0010】
また、第一、第二の突起群を基体の周面露出部から周面奥底部方向にかけてそれぞれ徐々に短くすることが可能である。
また、第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を先細りに形成することが可能である。
また、第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を基体の周面奥底部側から周面露出部方向に曲げることも可能である。
【0011】
また、第一、第二の突起群における通常突起を基体を挟んで互い違いの位置に形成することもできる。
さらに、第一の突起群、及び又は第二の突起群における通常突起を先細りに形成することもできる。
さらにまた、第一の突起群、及び又は第二の突起群における通常突起を基体の周面奥底部側から周面露出部方向に曲げることもできる。
【0012】
また、容器本体と、この容器本体の開口部に嵌め入れられる蓋体と、これら容器本体と蓋体との間をシールする変形可能なガスケットとを備え、容器本体の開口部内周と蓋体のいずれか一方に、ガスケット用の収納凹部を形成したものであって、
ガスケットは、収納凹部に収納される基体と、収納凹部の開口から露出する基体の周面露出部に形成されて容器本体と蓋体との間に伸びる屈曲片と、収納凹部の内面に対向する基体の周面対向部から突出して収納凹部の内面に接触する第一の突起群と、収納凹部の内面とは反対側の反対側内面に対向する基体の周面反対側対向部から突出して収納凹部の反対側内面に接触する第二の突起群とを含んでなることを特徴としても良い。
【0013】
また、容器本体と、この容器本体の開口部に嵌め入れられる蓋体と、これら容器本体と蓋体との間をシールする変形可能なガスケットとを備え、容器本体の開口部内周と蓋体のいずれか一方に、ガスケット用の収納凹部を形成したものであって、
ガスケットは、収納凹部に収納される基体と、収納凹部の開口から露出する基体の周面露出部に形成されて容器本体と蓋体との間に伸びる屈曲片と、収納凹部の内面に対向する基体の周面対向部から突出して収納凹部の内面に接触する第一の突起群と、収納凹部の内面とは反対側の反対側内面に対向する基体の周面反対側対向部から突出して収納凹部の反対側内面に接触する第二の突起群とを含み、
第一、第二の突起群を、基体の周面露出部寄りに位置する露出部側突起と、この露出部側突起よりも収納凹部の奥底部に近接する基体の周面奥底部寄りに位置する通常突起とからそれぞれ形成することを特徴としても良い。
【0014】
また、容器本体の開口部内周にガスケット用の収納凹部を形成し、容器本体の開口部に蓋体が嵌め入れられる際にガスケットの屈曲片を蓋体の周縁部に接触させることもできる。
また、蓋体に、ガスケットの屈曲片を容器本体の開口方向に曲げる矯正リブを形成し、ガスケットの基体の周面露出部に、屈曲片との間に空間を区画する区画屈曲片を形成し、この区画屈曲片を矯正リブにより曲げられた屈曲片の先端部付近に接触させることもできる。
【0015】
また、蓋体に施錠機構を設け、この施錠機構は、蓋体に支持される回転プレートと、この回転プレートの回転に伴い蓋体の内外方向に往復動する往復動プレートと、この往復動プレートに連結され、蓋体の施錠時には蓋体の周縁部を貫通して容器本体の開口部内周の係止穴に嵌まり、蓋体の解錠時には容器本体の係止穴から後退して蓋体内に復帰する出没可能な係止爪とを含むと良い。
【0016】
ここで、特許請求の範囲における容器本体は、フロントオープンボックスタイプ、トップオープンボックスタイプ、ボトムオープンボックスタイプ、透明タイプ、半透明タイプ、不透明タイプ等を特に問うものではなく、少なくとも半導体ウェーハ(口径200、300、450mmタイプ等)やマスクガラス等からなる精密基板、各種の電気部品、電子部品、液晶部品、建築用品、雑貨類、日用品等を必要数収納する。収納凹部は、容器本体の開口部内周に形成することもできるし、蓋体の周縁部に形成することもできる。
【0017】
ガスケットは、部品点数削減の観点から単数が好ましいが、複数でも良い。このガスケットの基体は、枠形やリング形のエンドレスでも良いし、ガスケットが複数の場合には柔軟な線条でも良い。この基体の断面は、矩形、台形、多角形、円形、楕円形等を特に問うものではない。
【0018】
本発明によれば、収納凹部にガスケットを挿入すると、収納凹部の内面に第一の突起群における露出部側突起と通常突起が追従して収納凹部の開口方向に曲がり、収納凹部の内面に露出部側突起と通常突起が密接してシールする。同様に、収納凹部の反対側内面に第二の突起群における露出部側突起と通常突起が追従して開口方向に曲がり、収納凹部の反対側内面に露出部側突起と通常突起が密接してシールする。収納凹部にガスケットを収納した後、容器本体の開口部に蓋体を嵌めると、ガスケットの屈曲片が容器本体の開口部内周と蓋体との間に接触してシール機能を発揮する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ガスケットの取付作業の作業性、ガスケットの取付位置のばらつき、及びシール性の低下を抑制し、これを通じて容器本体に収納される被収納物品の汚染を防ぐことができるという効果がある。
また、蓋体にガスケット用の収納凹部を形成し、容器本体の開口部に蓋体が嵌め入れられる際、ガスケットの屈曲片を容器本体の開口部内周に接触させるようにすれば、外部の気体が容器本体の開口部と蓋体との間を通過して容器本体の内部に流入するのを屈曲片により抑制することができる。
【0020】
また、容器本体の開口部内周に、ガスケットの屈曲片を蓋体の表面方向に曲げる矯正リブを形成し、ガスケットの基体の周面露出部に、屈曲片との間に空間を区画する区画屈曲片を形成し、この区画屈曲片を矯正リブにより曲げられた屈曲片の先端部付近に接触させるようにすれば、蓋体の嵌め入れ時に屈曲片と区画屈曲片の先端部付近同士が相互に押し合うので、これらの反発力によりシール効果を得ることができる。
【0021】
また、第一、第二の突起群を基体の周面露出部から周面奥底部方向にかけてそれぞれ徐々に短くすれば、収納凹部にガスケットを挿入する際の第一、第二の突起群の接触抵抗が少なくなるので、収納凹部にガスケットを容易に挿入して収納することができる。
また、第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を先細りに形成すれば、収納凹部の内部形状に露出部側突起の撓みやすい先端部が追従して密接する。
【0022】
また、第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を基体の周面奥底部側から周面露出部方向に曲げれば、露出部側突起がガスケットの挿入方向とは反対側の開口方向に曲がり、収納凹部内に密接してシールする。また、収納凹部の開口方向に曲がった露出部側突起が反発して抵抗となるので、収納凹部のガスケットが簡単に位置ずれしたり、脱落するのを防ぐことが可能になる。
【0023】
また、第一、第二の突起群における通常突起を基体を挟んで互い違いの位置に形成すれば、収納凹部にガスケットを安定した姿勢で収納することが可能になる。
また、第一の突起群、及び又は第二の突起群における通常突起を先細りに形成すれば、収納凹部の内部形状に通常突起の撓みやすい先端部が追従して密接する。
【0024】
さらに、第一の突起群、及び又は第二の突起群における通常突起を基体の周面奥底部側から周面露出部方向に曲げれば、通常突起がガスケットの挿入方向とは反対側の開口方向に曲がり、収納凹部内に密接してシールする。さらにまた、収納凹部の開口方向に曲がった通常突起が反発して抵抗となるので、収納凹部のガスケットが簡単に位置ずれしたり、脱落するのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における収納容器は、図1ないし図6に示すように、精密基板を収納する容器本体1と、この容器本体1の開口正面部3に着脱自在に嵌入される施錠機構30付きの蓋体10と、これら容器本体1と蓋体10との間をシールする変形可能な弾性のガスケット40とを備え、蓋体10の周縁部にガスケット40用の収納溝14を形成するとともに、ガスケット40を、基体41、屈曲片46、及び第一、第二の突起群50・50Aから一体形成するようにしている。
【0026】
精密基板は、図示しないが、例えば口径300mmの薄く丸い半導体ウェーハからなり、容器本体1内の上下方向に複数枚が整列して収納される。このような半導体ウェーハは、半導体部品の生産工場に輸送されて酸化、露光、エッチング、フォトリソグラフィ、スパッタリングによる金属薄膜の形成等、各種の処理や加工が繰り返して施され、表面に電子回路が形成される。
【0027】
容器本体1と蓋体10とは、所定の成形材料、例えばポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂を使用して成形される。この熱可塑性樹脂には、導電性カーボン、カーボンナノチューブ、導電繊維、金属繊維、導電性高分子等の導電剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等が必要に応じて添加される。
【0028】
容器本体1は、図1に示すように、成形材料を使用して正面の開口した箱形のフロントオープンボックスタイプに射出成形され、底部には、図示しない加工装置の複数の位置決めピンにV溝をそれぞれ嵌合させる位置決め具が所定の配列パターンに装着されており、天井の中央部には、図示しない搬送ロボットに把持されるロボティックフランジ2が着脱自在に装着される。
【0029】
容器本体1の開口正面部3は、図1、図3、図4に示すように、容器本体1の開口周縁部から幅方向外側に張り出す正面視略枠形のフランジ4と、このフランジ4の先端部から前方外側に傾斜して伸びる傾斜フランジ5と、この傾斜フランジ5の先端部から前方に伸びて蓋体10の周縁部の一部である周壁20に対向する正面視略枠形の対向フランジ6とを備え、この対向フランジ6の上下部両側内面には、蓋体10の施錠機構30用の係止穴(図示せず)がそれぞれ複数凹み形成される。
【0030】
容器本体1の背面壁の一部には、容器本体1内に収納された精密基板用の図示しない観察窓が選択的に形成され、容器本体1の背面壁内面には、精密基板の後部周縁を水平に保持する左右一対のリヤリテーナ(図示せず)が上下方向に所定のピッチで並設される。また、容器本体1の左右両側壁の内面には図1に示すように、精密基板の両側部周縁を水平に支持する左右一対のティース7が上下方向に所定のピッチで並設され、容器本体1の両側壁外面には、手動操作用の図示しない操作ハンドルがそれぞれ着脱自在に装着される。
【0031】
蓋体10は、図1ないし図4に示すように、容器本体1の開口正面部3に嵌入される正面視略矩形の筐体11と、この筐体11の表面両側部にそれぞれ装着されて容器本体1に嵌入された蓋体10を施錠する左右一対の施錠機構30と、各施錠機構30を被覆する着脱自在のカバープレート36とを備えて構成され、加工装置の蓋体開閉装置により、容器本体1の開口正面部3に嵌入されたり、取り外される。
【0032】
筐体11は、基本的には正面視で横長の矩形を呈する断面略皿形に形成され、表面の中央部12が正面視縦長の略矩形に形成されて前方(図3、図4の右方向)に突出しており、この表面中央部12の突出に伴い、表面の左右両側部がそれぞれ相対的に凹み形成される。この筐体11の裏面中央部には図1に示すように、容器本体1に収納された精密基板の前部周縁を弾性屈曲片により水平に保持する矩形のフロントリテーナ13が着脱自在に装着される。
【0033】
筐体11の周縁部は、筐体11の裏面にエンドレスの略枠形に形成されて容器本体1の傾斜フランジ5に対向する断面略U字形の収納溝14と、この収納溝14の一部を形成して筐体11の外側に伸びる裏面板19と、この裏面板19から前方(図3、図4の右方向)に伸びて容器本体1の開口正面部3における対向フランジ6内面に対向する周壁20とを備え、この周壁20の上下部両側には、容器本体1の複数の係止穴に対向する貫通孔がそれぞれ穿孔される。
【0034】
各施錠機構30は、図1に示すように、筐体11の表面側部の中央に軸支される回転プレート31と、この回転プレート31の回転に伴い筐体11の上下方向に往復動する往復動プレート34と、この往復動プレート34の先端部に着脱自在、揺動可能に連結され、蓋体10の施錠時には筐体11の貫通孔を貫通して容器本体1の係止穴に嵌入し、蓋体10の解錠時には容器本体1の係止穴から後退して筐体11の貫通孔内に復帰する出没可能な係止爪35とを備えて構成される。
【0035】
回転プレート31は、断面略凸字形の円板に形成されてその表面中心の凸部が加工装置の外部操作キーと嵌合する操作穴32とされ、表面の周縁部には一対の円弧溝33が所定の間隔をおいて穿孔されており、各円弧溝33には、往復動プレート34の末端部から突出した突起が挿入される。また、往復動プレート34は、上下方向に伸びる長方形の略平板に形成され、両側部には、筐体11の表面側部から突出したガイドカムに案内される複数のガイドピンがそれぞれ突出形成される。
【0036】
各カバープレート36は、図1に示すように、筐体11の表面側部に対応する形に成形され、回転プレート31の操作穴32に対向する操作口37が穿孔されており、この操作口37を貫通した外部操作キーが回転プレート31の操作穴32に挿入され、かつ回転プレート31を回転させる。
【0037】
ガスケット40は、可撓性を有する弾性変形可能な所定の材料、例えばポリエステル系のエラストマー、ポリオレフィン系のエラストマー、フッ素系のエラストマー、ウレタン系のエラストマー等の熱可塑性のエラストマー、フッ素系ゴム、EPDM、シリコーン系のゴムを使用して成形される。
【0038】
ガスケット40は、図2ないし図6に示すように、蓋体10の収納溝14に嵌合収納される断面略長方形で弾性の基体41と、収納溝14の開口15から露出する基体41の外周面42に一体形成されて容器本体1と蓋体10の間に湾曲しながら伸びる弾性の屈曲片46と、収納溝14の内面16に対向する基体41の表面43から突出して収納溝14の内面16に圧接する第一の突起群50と、収納溝14の内面16とは反対側の反対側内面17(裏面板19が形成する面)に対向する基体41の裏面44から突出して収納溝14の反対側内面17に圧接する第二の突起群50Aとを備えて形成される。
【0039】
ガスケット40の基体41は、エンドレスの枠形に成形されて容器本体1と蓋体10との間における周方向(図3、図4の奥方向)に伸長し、外周面42とは反対側の平坦な内周面45が収納溝14の平坦な奥底部18に圧接する。また、屈曲片46は、図2ないし図4に示すように、エンドレスの断面略し字形(断面略ダッシュ記号形でもある)に屈曲形成されて蓋体10の裏面板19から徐々に離れるとともに、基体41の外側に伸び、容器本体1の開口正面部3に蓋体10が嵌入される際、容器本体1の開口正面部3におけるフランジ4内面に屈曲した先端部付近を接触させてシールするよう機能する。
【0040】
第一の突起群50は、基体41の外周面42寄りに位置して収納溝14の内面16に屈曲可能に密接する露出部側突起51と、この露出部側突起51よりも基体41の内周面45寄りに位置して収納溝14の内面16に屈曲可能に密接する複数の通常突起52(本実施形態では2本)とを備え、これら露出部側突起51と複数の通常突起52とが基体41の外周面42から内周面45方向にかけて徐々に低く短く形成される。
【0041】
第二の突起群50Aは、基体41の外周面42寄りに位置して収納溝14の反対側内面17に屈曲可能に密接する露出部側突起51Aと、この露出部側突起51Aよりも基体41の内周面45寄りに位置して収納溝14の反対側内面17に屈曲可能に密接する通常突起52A(本実施形態では1本)とを備え、これら露出部側突起51Aと通常突起52Aとが基体41の外周面42から内周面45方向にかけて徐々に低く短く形成される。
【0042】
第一、第二の突起群50・50Aにおける露出部側突起51・51Aは、基体41の内周面45から外周面42方向にかけて徐々に湾曲する柔軟な先細りの断面略鉤爪形に形成され、基部51aの中心軸が基体41を挟んで略同じ位置に一体形成されており、十分な強度を有するよう通常突起52・52Aよりも太く形成される。これら第一、第二の突起群50・50Aにおける露出部側突起51・51Aは、例えば基部51aが0.5〜1.5mm、突出方向の長さが0.5〜1.5mmの寸法に形成される。
【0043】
第一、第二の突起群50・50Aにおける露出部側突起51・51Aと収納溝14との関係は、図5や図6に示すように、露出部側突起51・51Aの厚さ方向の最大寸法(H)と収納溝14の開口最大寸法(h)との差(H−h)が0.0mmよりも大きく0.5mm以下、好ましくは0.1〜0.3mm程度の関係とされる。これは、0.0mm未満の場合には、収納溝14のシール性やガスケット40の位置ずれの問題があり、好ましくないからである。逆に、0.5mm以上の場合には、ガスケット40の収納作業が困難になるからである。
【0044】
0.1〜0.3mmの範囲は、蓋体10やガスケット40に寸法誤差があるときの収納溝14のシール性確保とガスケット40の収納作業が特に良好となる範囲である。
なお、露出部側突起51・51Aの厚さ方向の最大寸法(H)は、ガスケット40が蓋体10の収納溝14に嵌合収納される前と後とでは、圧縮変形により寸法が変化するので、ガスケット40が収納溝14に嵌合収納される前の寸法とする。
【0045】
第一、第二の突起群50・50Aにおける通常突起52・52Aは、位置ずれやがたつき防止の観点から基体41を挟んで互い違いの千鳥状に配列され、基体41の内周面45から外周面42方向にかけて徐々に湾曲する柔軟な先細りの断面略鉤爪形に形成される。第一の突起群50における複数の通常突起52は間隔をおいて並設される。
【0046】
上記構成において、蓋体10の収納溝14にエンドレスのガスケット40を挿入して嵌合収納すると、収納溝14の内面16に第一の突起群50における露出部側突起51と複数の通常突起52が追従して挿入方向とは反対側の開口方向に倒れ込み、収納溝14の内面16に露出部側突起51と複数の通常突起52が隙間なく密接してシールする。同様に、収納溝14の反対側内面17に第二の突起群50Aにおける露出部側突起51Aと通常突起52Aが追従して開口方向に倒れ込み、収納溝14の反対側内面17に露出部側突起51Aと通常突起52Aが隙間なく密接してシールする。
【0047】
このガスケット40の嵌合収納の際、第一、第二の突起群50・50Aが基体41の外周面42から内周面45方向にかけてそれぞれ徐々に短く、しかも、先細りで接触面積が少ないので、蓋体10の収納溝14にガスケット40を円滑かつ容易に収納することができる。また、パーティクルの発生量を大幅に低減させることができる。
【0048】
このような第一、第二の突起群50・50Aの密接作用により、ガスケット40は、図3、図4の左右方向から強固に支持され、収納溝14内に傾くことなく安定した姿勢で弾性的に保持されることとなる。
【0049】
蓋体10の収納溝14にガスケット40を嵌合収納した後、容器本体1に蓋体10を嵌入すると、ガスケット40の屈曲片46が容器本体1の開口正面部3におけるフランジ4内面に先端部付近を高精度に圧接してシール機能を発揮し、エア(図4の矢印参照)が外部から容器本体1の開口正面部3と蓋体10との間を通過して容器本体1の内部に流入するのをきわめて有効に防止することができる。
【0050】
なお、収納溝14にガスケット40を挿入して収納する際に必要な単位長さ(例えば、10mm)当たりの収納力(押し込み力)〔N/mm〕と、収納溝14からガスケット40を引き抜いて取り出す際に必要な取り出し力〔N/mm〕とを測定する場合には、収納力の測定値を20〜45Nの範囲とするとともに、取り出し力の測定値を10〜45Nの範囲とすることが好ましい。
【0051】
上記によれば、第一、第二の突起群50・50Aにおける露出部側突起51・51Aが基体41の内周面45から外周面42方向にかけて徐々に湾曲する柔軟な先細りの断面略鉤爪形に形成され、基部51aの中心軸が基体41を挟んで略同じ位置に一体形成されているので、ガスケット40の基体41を図3、図4の左右方向から均等に保持してその傾きを抑制防止することができる。したがって、ガスケット40の位置ずれを招くことなく、きわめて良好なシールが大いに期待できるので、蓋体開閉の反復時にガスケット40の位置がずれて蓋体10を嵌入できなくなったり、ガスケット40のシール性を損ねて精密基板がパーティクルや汚染エアにより汚染することが全くない。
【0052】
また、第一、第二の突起群50・50Aにおける通常突起52・52Aが基体41の内周面45から外周面42方向にかけて徐々に湾曲する柔軟な先細りの断面略鉤爪形に形成されているので、基体41や通常突起52・52Aを容易に変形させて収納時の抵抗を減少させることができ、ガスケット取り付けの作業性を著しく向上させることができる。さらに、収納溝14の開口15方向に倒れた第一、第二の突起群50・50Aが元に戻ろうと反発して抵抗となるので、収納溝14のガスケット40が簡単に位置ずれしたり、脱落することが全くない。
【0053】
次に、図7ないし図9は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、第一、第二の突起群50・50Aにおける露出部側突起51・51Aと通常突起52・52Aとをそれぞれやや先細りの断面略半小判形に形成してその先端部を変形可能な断面半円形に丸く形成するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、ガスケット形状の多様化が大いに期待できるのは明らかである。
【0054】
次に、図10、図11は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、容器本体1の開口正面部内周、換言すれば、フランジ4の内面に、ガスケット40の屈曲片46の先端部を蓋体10の表面方向に接触して湾曲させる矯正リブ8を突出形成し、基体41の外周面42に、屈曲片46との間に空間60を区画する弾性変形可能な区画屈曲片61を一体形成し、蓋体10の嵌入時に区画屈曲片61の先端部を矯正リブ8により湾曲した屈曲片46の先端部付近に圧接させるようにしている。
【0055】
矯正リブ8は、容器本体1のフランジ4内面に枠形に形成されるとともに、前方を向いた断面略山形に膨出形成される。また、屈曲片46と区画屈曲片61とは、図11に示すように、基体41の外周面42に略カリパス(callipers)形に二股形成され、蓋体10の嵌入時にお互いの間に断面略卵形の閉じた袋状の空間60を区画形成するよう機能する。
【0056】
区画屈曲片61は、図11に示すように、エンドレスの断面略し字形(断面略ダッシュ記号形でもある)に屈曲形成され、屈曲片46よりもやや短い先細りに形成されており、屈曲片46の基部46aから離れて蓋体10の裏面板19に沿うように伸びるとともに、湾曲した先端部が裏面板19から徐々に離れて屈曲片46の先端部に斜めに指向するよう形成される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0057】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、蓋体10の嵌入時に屈曲片46と区画屈曲片61の先端部同士が相互に押圧するので、これらの弾性反発力により安定したシール効果を得ることができるのは明らかである。
【0058】
また、例え容器本体1内の圧力が外部に比べて低くなり、容器本体1内に外部からエアが侵入しようとしても、エアは、屈曲片46と区画屈曲片61との先端部間からその内部の空間60に流入し、この空間60の圧力を増大させて屈曲片46と区画屈曲片61とを容器本体1と蓋体10とにそれぞれ圧接するので、容器本体1内にエアが侵入して精密基板を汚染することがない。
【0059】
次に、図12は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、容器本体1を上部の開口したトップオープンボックスタイプに形成し、この容器本体1と対応する蓋体10とに、第1の実施形態のガスケット40を使用するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、基板収納容器の種類にかかわらずガスケット40を利用することができるので、ガスケット40の用途拡大が大いに期待できるのは明白である。
【0060】
次に、図13は本発明の第5の実施形態を示すもので、この場合には、容器本体1を下部の開口したボトムオープンボックスタイプに形成して口径450mmの半導体ウェーハからなる精密基板を整列収納可能とし、この容器本体1と対応する蓋体10とに、第2の実施形態のガスケット40を使用するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、基板収納容器の種類にかかわらずガスケット40を利用することができるので、ガスケット40の用途拡大が期待できるのは明白である。
【0061】
次に、図14は本発明の第6の実施形態を示すもので、この場合には、容器本体1を下部の開口したボトムオープンボックスタイプに形成して口径450mmの半導体ウェーハからなる精密基板を整列収納可能とし、この容器本体1と対応する蓋体10とに、第3の実施形態のガスケット40を使用するようにしている。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、ガスケット40の用途拡大が期待できる。
【0062】
なお、上記実施形態では容器本体1の底部に、複数の位置決め具を所定の配列パターンに装着したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、容器本体1の底部に、複数の位置決め具と共に板形のボトムプレートを着脱自在に装着しても良いし、ボトムプレートに複数の位置決め具を所定の配列パターンに装着しても良い。
【0063】
また、ボトムプレートに、精密基板の種類や枚数を把握するための識別体を開閉自在、あるいは着脱自在に設けても良い。また、ボトムプレートを断面略L字形に形成してその起立片を容器本体1の背面壁に対向させ、このボトムプレートの起立片にRFIDシステムのRFタグやバーコードを装着しても良い。
【0064】
また、容器本体1は、箱形でも良いし、有底円筒形等でも良い。また、蓋体10の収納溝14にエンドレスのガスケット40を嵌合収納したが、ガスケット40を複数本の線条とし、この複数本のガスケット40を蓋体10の収納溝14に嵌合収納することもできる。さらに、第一の突起群50を、露出部側突起51と通常突起52とから形成しても良いし、第二の突起群50Aを、露出部側突起51Aと複数の通常突起52Aとから形成することもできる。さらにまた、第一の突起群50における複数の通常突起52の長さや厚さは、相互に異なるよう変更可能である。
【実施例】
【0065】
以下、本発明に係る収納容器の実施例を比較例と共に説明する。
第1、第2、第3の実施形態のガスケットと、比較例1、2である従来のガスケットとを使用してガスケットの収納力、取り出し力、及びシール性を試験し、その試験結果を表1にまとめた。比較例1、2は、特許文献1に記載された従来のガスケットをそれぞれ使用した。
【0066】
ガスケットの収納力(押し込み力)試験
ガスケットを、基部の各辺の中央箇所と各コーナ箇所の合計8箇所につき、10mm毎の長さに分割して蓋体の収納溝に押し込んで収納するとともに、この際の押し込み力をプッシュプルゲージにより測定した。
ガスケットの取り出し力(引き抜き力)試験
収納力試験で蓋体の収納溝に押し込んだガスケットを取り外すとともに、この際の力をプッシュプルゲージにより測定した。また、各測定値から収納力と取り出し力の平均値、最大値、最小値を表1にまとめた。
【0067】
ガスケットのシール性試験
第1、第2、第3の実施形態のガスケットと比較例のガスケットとを使用して図1の収納容器を密封し、この収納容器の内圧が外圧に比べ、−0.3Paに変化した場合のシール性保持時間を測定した。
【0068】
【表1】

【0069】
第1、第2、第3の実施形態のガスケットを使用した場合には、実に良好な結果を得ることができた。
これに対し、従来のガスケットを比較例1、2として使用した場合には、シール性等で不十分な結果しか得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る収納容器の実施形態を模式的に示す分解斜視説明図である。
【図2】本発明に係る収納容器の実施形態におけるガスケットを模式的に示す斜視説明図である。
【図3】本発明に係る収納容器の実施形態における収納溝にガスケットを収納した状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図4】本発明に係る収納容器の実施形態における容器本体と蓋体との嵌合状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図5】本発明に係る収納容器の実施形態における露出部側突起と収納溝との関係を模式的に示す断面説明図である。
【図6】本発明に係る収納容器の実施形態におけるガスケットを模式的に示す断面説明図である。
【図7】本発明に係る収納容器の第2の実施形態における収納溝にガスケットを収納した状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図8】本発明に係る収納容器の第2の実施形態における容器本体と蓋体との嵌合状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図9】本発明に係る収納容器の第2の実施形態におけるガスケットを模式的に示す断面説明図である。
【図10】本発明に係る収納容器の第3の実施形態における容器本体と蓋体との嵌合状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図11】本発明に係る収納容器の第3の実施形態におけるガスケットを模式的に示す断面説明図である。
【図12】本発明に係る収納容器の第4の実施形態における容器本体と蓋体との嵌合状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図13】本発明に係る収納容器の第5の実施形態における容器本体と蓋体との嵌合状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【図14】本発明に係る収納容器の第6の実施形態における容器本体と蓋体との嵌合状態を模式的に示す要部断面説明図である。
【符号の説明】
【0071】
1 容器本体
3 開口正面部(開口部)
4 フランジ(開口部内周)
5 傾斜フランジ(開口部内周)
6 対向フランジ(開口部内周)
8 矯正リブ
10 蓋体
11 筐体
14 収納溝(収納凹部)
15 開口
16 内面
17 反対側内面
18 奥底部
19 裏面板
20 周壁
40 ガスケット
41 基体
42 外周面(周面露出部)
43 表面(周面対向部)
44 裏面(周面反対側対向部)
45 内周面(周面奥底部)
46 屈曲片
50 第一の突起群
50A 第二の突起群
51 露出部側突起
51A 露出部側突起
51a 基部
52 通常突起
52A 通常突起
60 空間
61 区画屈曲片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、この容器本体の開口部に嵌め入れられる蓋体と、これら容器本体と蓋体との間をシールする変形可能なガスケットとを備え、容器本体の開口部内周と蓋体のいずれか一方に、ガスケット用の収納凹部を形成した収納容器であって、
ガスケットは、収納凹部に収納される基体と、収納凹部の開口から露出する基体の周面露出部に形成されて容器本体と蓋体との間に伸びる屈曲片と、収納凹部の内面に対向する基体の周面対向部から突出して収納凹部の内面に接触する第一の突起群と、収納凹部の内面とは反対側の反対側内面に対向する基体の周面反対側対向部から突出して収納凹部の反対側内面に接触する第二の突起群とを含み、
第一、第二の突起群を、基体の周面露出部寄りに位置する露出部側突起と、この露出部側突起よりも収納凹部の奥底部に近接する基体の周面奥底部寄りに位置する通常突起とからそれぞれ形成し、第一の突起群における露出部側突起の基部と第二の突起群における露出部側突起の基部とを基体を挟んで略同じ位置に形成し、第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を通常突起よりも太く形成したことを特徴とする収納容器。
【請求項2】
蓋体にガスケット用の収納凹部を形成し、容器本体の開口部に蓋体が嵌め入れられる際にガスケットの屈曲片を容器本体の開口部内周に接触させるようにした請求項1記載の収納容器。
【請求項3】
容器本体の開口部内周に、ガスケットの屈曲片を蓋体の表面方向に曲げる矯正リブを形成し、ガスケットの基体の周面露出部に、屈曲片との間に空間を区画する区画屈曲片を形成し、この区画屈曲片を矯正リブにより曲げられた屈曲片の先端部付近に接触させるようにした請求項2記載の収納容器。
【請求項4】
収納凹部にガスケットを収納する際に必要な単位長さ当たりの収納力〔N/mm〕と、収納凹部からガスケットを取り出す際に必要な取り出し力〔N/mm〕とを測定する場合に、収納力の測定値を20〜45Nの範囲とするとともに、取り出し力の測定値を10〜45Nの範囲とした請求項1、2、又は3記載の収納容器。
【請求項5】
第一、第二の突起群を基体の周面露出部から周面奥底部方向にかけてそれぞれ徐々に短くした請求項1ないし4いずれかに記載の収納容器。
【請求項6】
第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を先細りに形成した請求項1ないし5いずれかに記載の収納容器。
【請求項7】
第一の突起群、及び又は第二の突起群における露出部側突起を基体の周面奥底部側から周面露出部方向に曲げた請求項1ないし5いずれかに記載の収納容器。
【請求項8】
第一、第二の突起群における通常突起を基体を挟んで互い違いの位置に形成した請求項1ないし7いずれかに記載の収納容器。
【請求項9】
第一の突起群、及び又は第二の突起群における通常突起を先細りに形成した請求項1ないし8いずれかに記載の収納容器。
【請求項10】
第一の突起群、及び又は第二の突起群における通常突起を基体の周面奥底部側から周面露出部方向に曲げた請求項1ないし9いずれかに記載の収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−308161(P2007−308161A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−138554(P2006−138554)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】