説明

収納用ボックス

【課題】玄関などの狭いスペースにも設置しやすい収納用ボックスの提供。
【解決手段】収納用ボックス100は、中空箱形のケース本体110に、蓋150がヒンジ160を介して取り付けられたものである。蓋150がケース本体110に対して回動して、開口113を開閉する。ケース本体110内にトレイ保持機構130を介して平板形のトレイ190が配置されている。トレイ保持機構130は、トレイ190の第1側面191及び第2側面192にそれぞれ突設された一対の支持ピン198,199と、収納用ボックス100の背面部111に設けられた一対のボス211〜214とを有する。一対のボス211〜214は、各支持ピン198,199を収容保持する。トレイ190の載置面196の方向をケース本体110に対して相対的に変化させるべく、複数対のボス211〜214が背面部111の異なる位置に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にマンションの玄関スペースに設置され、小物類を収納することができる収納用ボックスの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活において、筆記具等のステーショナリーその他の小物類、あるいは郵便受けに入れられた郵便物が、玄関スペース、典型的には靴箱の上などに放置されることが多い。靴箱の上などに放置された郵便物は、他の物品に紛れてしまったり、床に落下するなどして紛失の可能性があり、また、玄関ドアの鍵の保管場所が決まっていなければ、外出時に鍵が見つからずに外出が遅れてしまったりするおそれがある。そのため、玄関スペースに整理された状態で効率良く物品を収納するという潜在的な需要が存在している。
【0003】
玄関スペースに物品を収納するための発明として、玄関ドアに収納用ボックスが一体的に形成されたもの(特許文献1参照)、あるいは、玄関ドアに取り付けられるドア用シューズケースがある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−56260号公報
【特許文献2】特開2005−344488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、小物類を収容する収納器具は、内部に収納室が区画された本体を有し、この本体に対して蓋が蝶番等を介して取り付けられている。この蓋が本体に対して回動することによって収納室が開閉され、小物類が出し入れされる。このような収納器具が玄関に設置される場合は、蓋が回動するための一定の空間が確保されなければならないため、玄関などの狭いスペースに収納器具が設置された場合、蓋の開閉が困難になることもある。具体的には、開閉時の蓋が、周囲の壁面にぶつかって回動が阻害されてしまったり、あるいは、他の物品にぶつかって転倒させてしまうおそれがある。
【0006】
たとえば、特許文献1に記載された収納部付きドアにおいては、蓋が開かれる際に、比較的全高の高い履き物、例えばブーツなどを転倒させてしまうおそれがある。また、ドアと収納部が一体化されているため、使用者がいわゆる後付けにて手軽に設置することができない。
【0007】
また、特許文献2に記載されたドア用シューズケースは、回動する蓋の全長が比較的長いため、蓋を回動させる際に必要なスペースも大きくなる。そのため、使用者は、蓋を回動させる際に、ドアの一歩手前側に後退しなければならないという煩わしさがある。しかも、床面に靴などが多く存在している場合、使用者が手前側に後退することが必ずしも容易ではない場合もある。
【0008】
上述されたように、通常、蓋が回動するタイプの収納器具が玄関などの狭いスペースに設置されると、使用者が蓋の開閉をできなかったり、あるいは蓋を開閉しづらいと感じてしまうことがある。しかしながら、狭いスペースにおいても、蓋が回動する向きによっては、蓋の回動が容易となる場合もある。たとえば、収納器具の右側にのみ障害物が存在している場合、蓋が左側に回動するのであれば、蓋の回動が阻害されることはない。
【0009】
つまり、蓋が回動する向きを使用者が選択できれば、使用者は、蓋の回動が阻害されない向きに収納器具を設置することが可能である。本発明はそのような着眼に基づきなされたものであり、その目的は、玄関などの狭いスペースにも設置しやすい収納用ボックスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1) 本発明に係る収納用ボックスは、開口が設けられた前面部、背面部及びこれらの周縁に連続する周面部を有する中空箱形のケース本体と、上記周面部にヒンジを介して取り付けられ、上記ケース本体に対して回動することにより上記開口を開閉する蓋部材と、トレイ保持機構を介して上記ケース本体内に配置された平板形のトレイとを備える。上記トレイは、上記背面部の内面と対向する後面並びに当該後面の両端に連続する第1側面及び第2側面を有する。上記トレイ保持機構は、上記第1側面及び第2側面にそれぞれ突設された一対の支持ピンと、上記背面部に設けられ、上記各支持ピンを収容保持する一対のボスとを有する。上記トレイの載置面の方向を上記ケース本体に対して相対的に変化させるべく、複数対の上記ボスが上記背面部の異なる位置に設けられている。
【0011】
ここで、トレイの載置面の方向とは、トレイの載置面が向けられる方向であり、例えば、トレイの載置面と直交する法線の方向として定義される。
【0012】
この収納用ボックスは、たとえば玄関スペース、典型的には玄関ドアの内側面に取り付けられる。具体的には、玄関ドアの内側面に収納用ボックスの背面部が当接され、固定される。使用者が蓋部材を回動させることにより、当該蓋部材はケース本体の開口を開閉する。蓋部材が開かれた状態で、使用者は、小物を収納用ボックスに出し入れすることができる。
【0013】
収納用ボックスは、使用者が所望する向きに設置される。すなわち、収納ボックスが玄関ドアの内側等に設置される場合、玄関スペースとの関係上、蓋部材が一定の向きに回動開閉されるように当該収納用ボックスが配置される必要がある。このような観点から、使用者は、収納用ボックスを設置する向きを選択する。例えば、使用者が蓋部材を向かって右側に回動させたい場合は、蓋部材の回動中心(ヒンジ)が向かって右側に位置するように収納用ボックスが設置される。トレイは、ケース本体の背面部に形成されたトレイ保持機構を介してケース本体に取り付けられている。具体的には、トレイに突設された支持ピンがケース本体の背面部に設けられたボスに支持される。これにより、トレイは、載置面が所定の方向となるようにケース本体内に配置される。上記支持ピンを支持するボスが上記背面部の異なる位置に設けられているから、上記支持ピンが他のボスに支持されることにより、上記載置面の方向が変更される。したがって、使用者は、収納用ボックスを設置する向きに関わらず、トレイの載置面を上向きとすることができる。
【0014】
(2) また、本発明に係る収納用ボックスは、開口が設けられた前面部、背面部及びこれらの周縁に連続する周面部を有する中空箱形のケース本体と、上記周面部にヒンジを介して取り付けられ、上記ケース本体に対して回動することにより上記開口を開閉する蓋部材と、トレイ保持機構を介して上記ケース本体内に配置された平板形のトレイとを備える。上記トレイは、上記背面部の内面と対向する後面並びに当該後面の両端に連続する第1側面及び第2側面を有する。上記トレイ保持機構は、上記第1側面及び第2側面にそれぞれ突設された一対の支持ピンと、上記背面部に設けられ、上記支持ピンが嵌め込まれる保持孔と、上記支持ピンを保持した状態で上記保持孔と係合する保持器とを有する。上記トレイの載置面の方向を上記ケース本体に対して相対的に変化させるべく、複数対の上記保持孔が上記背面部の異なる位置に設けられている。
【0015】
この発明においても、収納用ボックスは、たとえば玄関スペース、典型的には玄関ドアの内側面に取り付けられ、使用者が蓋部材を回動させることにより、ケース本体の開口が開閉される。蓋部材が開かれた状態で、使用者は、小物を収納用ボックスに出し入れすることができる。前述のように、収納用ボックスは、使用者が所望する向きに設置される。例えば、使用者が蓋部材を向かって右側に回動させたい場合は、蓋部材の回動中心(ヒンジ)が向かって右側に位置するように収納用ボックスが設置される。トレイは、ケース本体の背面部に形成されたトレイ保持機構を介してケース本体に取り付けられている。
【0016】
具体的には、保持器がトレイに突設された支持ピンが保持器を介してケース本体の背面部に設けられた保持孔に嵌め込まれる。すなわち、支持ピンが保持器により保持され、その状態で当該保持器が上記保持孔に嵌め込まれる。これにより、トレイは、載置面が所定の方向となるようにケース本体内に配置される。上記支持ピンが嵌合する保持孔が上記背面部の異なる位置に設けられているから、上記保持器が他の保持孔に嵌め込まれることにより、上記載置面の方向が変更される。したがって、使用者は、収納用ボックスを設置する向きに関わらず、トレイの載置面を上向きとすることができる。
【0017】
(3) 上記支持ピンは、当該支持ピンの軸方向を中心として回動自在な状態で上記ボスに支持されていてもよい。また、上記支持ピンは、当該支持ピンの軸方向を中心として回動自在な状態で上記保持器に保持されていてもよい。
【0018】
この構成によれば、上記トレイは、上記支持ピンの軸方向を回動中心として回動することができる。つまり、トレイは、載置面が背面部に沿うように姿勢が変化し得る。これにより、使用者は、トレイを使用する必要がないときは、トレイの姿勢を変化させて収納用ボックスの内部空間を有効に使用することができる。
【0019】
(4) 上記トレイの第1側面及び第2側面の少なくとも一方に当該トレイの側縁を区画するリブが立設されていてもよい。また、当該リブは、少なくとも一つの切欠を備えているのが好ましい。
【0020】
この構成では、トレイにリブが設けられることにより、トレイの剛性が向上すると共に載置面上にある小物がトレイから転落することが防止される。しかも、上記切欠が設けられることにより、当該切欠が他の小物を係止するためのフックないしアンカーとして機能する。
【0021】
(5) 上記トレイの前面に当該トレイの前縁を区画するリブが立設されているのが好ましい。
【0022】
この構成では、一層トレイの剛性が向上すると共に、載置面上にある小物がトレイの前縁から転落することも防止される。
【0023】
(6) 上記後面が上記背面部と当接することにより、上記トレイの載置面は、上記後面から前面に向かって登り傾斜面となるのが好ましい。
【0024】
トレイの載置面が上記後面から前面に向かって登り傾斜面となるから、当該載置面に載置された小物の転落がより確実に防止される。
【0025】
(7) 上記ケース本体の背面部にマグネットが設けられていてもよい。
【0026】
この構成では、収納用ボックスが玄関ドアの内側に簡単に取り付けられる。しかも、収納用ボックスの取付姿勢、すなわち蓋部材の開閉方向が、使用者の所望の方向に簡単に設定される。
【0027】
(8) 上記蓋部材の外面の少なくとも一部が鏡面であるのが好ましい。
【0028】
この構成では、使用者が外出等の際に、玄関にて身嗜みを整えることができる。
【0029】
(9) 上記蓋部材の内面に、弾性的に伸縮自在な帯が張設されていてもよい。
【0030】
これにより、当該帯が他の小物、郵便物等を係止することができる。
【0031】
(10) 上記背面部の内側に少なくとも一つのフックが立設されていてもよい。
【0032】
これにより、当該フックに他の小物、鍵等を係止することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係る収納用ボックスによると、使用者は、周囲の空間との関係において、蓋部を回動させやすい向きに収納用ボックスを設置することができる。したがって、本発明に係る収納用ボックスは、例えば玄関先などの狭いスペースに設置することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、蓋150が閉位置にあるときの収納用ボックス100を蓋150側から観察した斜視図である。
【図2】図2は、蓋150が閉位置にあるときの収納用ボックス100をケース本体110側から観察した斜視図である。
【図3】図3は、蓋150が開位置にあるときの収納用ボックス100の斜視図であり、トレイ190が使用位置にある状態を示すものである。
【図4】図4は、蓋150が開位置にあるときの収納用ボックス100の斜視図であり、トレイ190が折畳位置にある状態を示すものである。
【図5】図5は、蓋150が開位置にあるときの収納用ボックス100の正面図であり、ヒンジ160が右側に位置するように取り付けられた状態を示すものである。
【図6】図6は、蓋150が開位置にあるときの収納用ボックス100の正面図であり、ヒンジ160が上側に位置するように取り付けられた状態を示すものである。
【図7】図7は、蓋150が開位置にあるときの収納用ボックス100の正面図であり、ヒンジ160が左側に位置するように取り付けられた状態を示すものである。
【図8】図8は、蓋150が開位置にあるときの収納用ボックス100の正面図であり、ヒンジ160が下側に位置するように取り付けられた状態を示すものである。
【図9】図9は、保持孔131周辺を拡大した斜視図である。
【図10】図10は、図5のa−a切断線における断面図であり、トレイ保持機構130周辺の構造を示したものである。
【図11】図10は、図5のa−a切断線における断面図であり、使用位置において載置面196と背面部111とがなす角度Aを示すものである。
【図12】図12は、ゴムバンド181周辺を拡大した斜視図である。
【図13】図13は、トレイ190の斜視図である。
【図14】図14は、トレイ190の3面図である。(A)が、前面194側から見た平面図であり、(B)が、載置面196側から見た正面図であり、(C)が、第2側面192側から見た側面図である。
【図15】図15は、変形例1に係るケース本体110の正面図である。
【図16】図16は、図15のb−b切断線における断面図である。
【図17】図17は、変形例1に係るケース本体110に、トレイ190を取り付ける様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下に、適宜図面が参照されて、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態が適宜変更できることは言うまでもない。
【0036】
以下の説明では、収納用ボックス100の蓋150が正面に位置するように載置された状態(図1の状態)において、上下を基準として上下方向310が定義され、蓋150が設けられた側を手前側として前後方向320が定義され、上下方向310及び前後方向320と直交する方向として左右方向330が定義される。また、以下の説明では、収納用ボックス100の各部を説明する際に「内面」及び「外面」という表現が使用される。「内面」とは、蓋150が閉じられているときに、収納用ボックス100の内部空間を区画する面であり、「外面」とは、蓋150が閉じられているときに、外部空間に接する面である。
【0037】
[収納用ボックス100の概略構成]
【0038】
図3が示すように、この収納用ボックス100は、ケース本体110と蓋150(本発明の蓋部材に相当)とを備えている。図1〜図4が示すように、ケース本体110は、中空箱形に形成されており、前面部(前後方向320の前端部)が開放されている。このような中空箱型に形成されたケース本体110に対して、蓋150が開閉自在に取り付けられている。蓋150は、ケース本体110の開口113を被覆する閉位置(図1の位置)から、図1の第1向き410に回動して、前面部の開口113を外部に開放する開位置(図3,図4の位置)まで姿勢変化する。また、蓋150は、開位置から、図3,図4の第2向き420に回動して、閉位置まで復帰することができる。
【0039】
ケース本体110の内部にトレイ190(図3,図4)が装着される。トレイ190は、図5〜図8が示すように、ケース本体110に対して異なる向きに取り付けられる。また、蓋150は、図4が示すように、ケース本体110に取り付けられた状態で、載置面196(図3)が背面部111の内面に沿うように折り畳むことができる。以下、収納用ボックス100を構成する各構成要素が、より詳細に説明される。
【0040】
[ケース本体110]
【0041】
図3,図4が示すように、ケース本体110は中空箱形を呈し、内部空間を有している。ケース本体110の前面部が開放されており、内部空間に繋がる開口113が形成されている。
【0042】
ケース本体110は、背面部111と、背面部111の周縁に連続する周面部112とを有する。背面部111は、概ね正方形の外観を呈した平板である。図5が示すように、エッジ部分が曲面状に形成されている。周面部112は、背面部111の周縁から前後方向320の前方に延出された筒状体である。周面部112の前端縁115に沿って上述された開口113が形成されている。
【0043】
ケース本体110の材質は、当業者が適宜選択することができる。その一例として、ケース本体110は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂によって成形されていてもよい。同様に、ケース本体110の各部の寸法も、当業者が適宜選択することができる。
【0044】
周面部112の内面のうち、図3,図4における右側の面には、2つの支軸部116が形成されている。各支軸部116は、上下方向310に所定の間隔を空けて配置されている。支軸部116は、ケース本体110と一体化された概ね直方体形状を呈している。
【0045】
図には示さないが、2つの支軸部116の前後方向320の前端部に回動軸が設けられている。各回動軸は、支持部116から上下方向に突出している。この回動軸は、後述される蓋150の2つの回動片161をそれぞれ回動可能に軸支している。支軸部116は、回動片161と共に、ケース本体110と蓋150とを連結するヒンジ160を構成している。周面部112の前端縁115に沿った2箇所がそれぞれ凹状に欠落している。回動片161は、周面部112が凹状に欠落された部分に設けられている。
【0046】
周面部112の前端縁115の外面には、薄肉部114が形成されている。薄肉部114は、周面部112の厚みを薄くするように周面部112の外面に段差が形成された部分である。詳細は後述されるが、薄肉部114は、蓋150が閉位置にあるとき(図1,図2の状態)、蓋150の蓋周面部152に嵌め込まれて保持される。
【0047】
図2が示すように、背面部111の外面には、シート状のマグネット120が取り付けられている。マグネット120は、例えば接着剤により背面部111に接着される。マグネット120は、収納用ボックス100を、玄関ドアの内側に着脱自在とするものである。
【0048】
図5が示すように、背面部111の内面に、トレイ保持機構130を介して、後述されるトレイ190が取り付けられている。前述のように、ケース本体110は、トレイ190を備えている。図5が示すように、トレイ190は、トレイ保持機構130を介して背面部111の内面に取り付けられている。トレイ保持機構130は、4つの保持孔131〜134と、2つの保持器140と、一対の支持ピン198,199(図13,図14参照)とにより構成されている。各保持孔131,133は、左右方向330に沿って対向配置され、他の一対の保持孔133,134は、上下方向310に沿って対向配置されている。図5が示すように、一対の保持器140は、保持孔131と保持孔133とに嵌め込まれている。支持ピン198,199は、保持器140に保持されたトレイ190に突設されている(図13,図14参照)。以下、トレイ保持機構130の構造が、より詳細に説明される。
【0049】
図9及び図10が示すように、保持孔131の周辺では、背面部111が数ミリ程度凸状に隆起されている。具体的には、図10が示すように、背面部111が内側にL字状に隆起しており、この隆起した部分が保持孔131を区画している。また、上述されたように、背面部111の外面にマグネット120が取り付けられているため、ケース本体110は、保持孔131〜134によって完全には貫通されていない。図には示さないが、保持孔132〜134の構成は、保持孔131と同様である。
【0050】
図10が示す保持器140は、概ねU字状の外観を呈した留め具である。保持器140の先端部に突起141が形成されている。この突起141は、外側に向かって延びており、いわゆるバーブ状に形成されている。保持器140は、先端部から保持孔131〜134に嵌め込まれる。これにより、先端部の突起141は、上記背面部111に形成されたL字状の隆起部分に係合する。図10が示すように、突起141の先端面142は、外径が漸次大きくなるように傾斜しているのが好ましい。当該先端面が傾斜していることにより、保持器140が保持孔131〜134に挿入される際に当該保持器140が一旦弾性変形して突起140同士が近接し、突起140が保持孔131〜134に挿入されたときに上記弾性変形が復帰することによって突起140が確実に背面部111に係合する。その際、保持器140が形成するアーチの内側には、トレイ190の支持ピン198,199が挿入され、この支持ピン198,199は、補持記140に対して回動自在に保持される。図10においては、保持孔131に嵌め込まれた保持器140のみを示しているが、保持孔133にも同様に保持器140が嵌め込まれており、支持ピン199が保持されている。
【0051】
保持孔131〜134に保持器140を嵌め込む際、使用者は、手指によって、トレイ190の支持ピン198,199を保持器140の内側に保持した状態とする。使用者は、その状態で保持器140の突起141を保持孔131〜134に挿入する。保持器140は、挿入時に保持孔131〜134の周縁によって押圧され、一時的にU字状の内側に圧縮される。保持孔131〜134を挿通した保持器140の形状が弾性的に復帰することで、図10が示すように、突起141が保持孔131〜134の周縁と係合した状態となる。トレイ190及び支持ピン198,199については後述される。
【0052】
[蓋150]
【0053】
図3,図4が示すように、蓋150は、蓋前面部151と、蓋前面部151の周縁に連続する蓋周面部152とを有する。蓋前面部151は、ケース本体110の背面部111と概ね同じ形状及び寸法を有した平板である。蓋周面部152は、蓋前面部151の周縁に連続して形成されており、当該周縁に立設されている。蓋周面部152の高さは、前後方向320における薄肉部114の長さと同じか僅かに長い。
【0054】
蓋前面部151の内面から、ヒンジ160を構成する2つの回動片161が立設されている。回動片161は、蓋周面部152に沿って2つが離間されて設けられている。回動片161は、それぞれ周面部112が凹状に欠落された部分に位置しており、その位置において、上記回動軸がこの2つの回動片161に嵌め込まれている。すなわち、各回動片161が上記回動軸によってそれぞれ軸支され、回動自在となっている。これにより、蓋150は、ヒンジ160によって、ケース本体110に対して回動可能に連結されている。
【0055】
図1,図2が示すように、蓋150が閉位置にある場合において、ケース本体110の背面部111と蓋前面部151とは、前後方向320において対向している。蓋周面部152は、前後方向320の後方、つまり、ケース本体110側に延出されている。薄肉部114が、蓋周面部152の内側に嵌め込まれている。これにより、ケース本体110の開口113が蓋150によって被覆されて、内部空間が外部から遮断されている。
【0056】
ケース本体110の周面部112と蓋周面部152との接合部分は、前後方向320において概ね段差なく連続している。つまり、ケース本体110の周面部112と蓋周面部152とが一体となって、収納用ボックス100の周面を形成している。収納用ボックス100は、ケース本体110と蓋150とによって、エッジ部分が曲面状に形成されている点以外は概ね直方体の外観を呈した状態となっている。
【0057】
図3,図4が示すように、蓋150が開位置にある場合において、蓋150は、ケース本体110の開口113に対して、所定の角度をなして開かれている。蓋150の第1向き410への回動は、回動片161が周面部112の一部と当接することによって規制されている。
【0058】
蓋150の材質は、当業者が適宜選択することができる。その一例として、蓋150は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂によって成形されていてもよい。同様に、蓋150の各部の寸法も、当業者が適宜選択することができる。
【0059】
図1が示すように、蓋前面部151の外面に、ミラー170(本発明の鏡面に相当)が取り付けられている。ミラー170には、ガラス製のミラーが使用されてもよいが、軽量性や割れにくさ等の点から、アクリルミラーが使用されてもよい。ミラー170は、例えば蓋前面部151の外面に接着されて取り付けられてもよい。
【0060】
図3,図4,図12が示すように、蓋前面部151の内面には、帯状のゴムバンド181(本発明の帯に相当)が張設されている。ゴムバンド181は、バンド取付部182によって、両端を蓋前面部151の内面に留められている。バンド取付部182において、蓋前面部151の内面に形成された突起に対して、留め具が嵌め込まれている。ゴムバンド181は、上記突起と留め具とにより挟み込まれている。ゴムバンド181は、通常状態から一定の長さだけ伸長された状態で、両端をバンド取付部182に留められている。ゴムバンド181は、収納用ボックスに直接収納しにくい小物、郵便物等を蓋前面部151の内面に係止するものである。
【0061】
[トレイ190]
【0062】
図13,図14が示すように、トレイ190は、概ね矩形の外観を呈する平板である。トレイ190の第1側面191及び第2側面192に側壁193(本発明の側縁を区画するリブに相当)が立設されている。本実施形態では、この側壁193は、載置面196側から1cm程度突出されている。また、前面194には、載置面196側に先端壁197(本発明の前縁を区画するリブに相当)が立設されている。先端壁197は、トレイ190の長手方向の中央周辺に形成されており、先端が曲線状に形成されている。側壁193及び先端壁197は、トレイ190の剛性を高めると共に、載置面196に載置された物品が載置面196から落下することを防止するものである。
【0063】
2つの側壁193における前面194付近には、それぞれ切欠200が形成されている。切欠200は、側壁193が凹条に欠落された部分である。切欠200は、例えば、紐付きの鍵などの他の小物を係止するためのフックないしアンカーとして機能するものである。本実施形態においては2つの側壁193に切欠200が形成されているが、どちらか一方の側壁193にのみ形成されていてもよい。
【0064】
上記一致の支持ピン198、199は、第1側面191及び第2側面192から外方に突出されており、したがって、各支持ピン198、199は、互いに離反するように延びている。支持ピン198,199は、前面194と対向する後面195の近傍に配置されている。本実施敬形態では、支持ピン198,199は、外径が5mm程度、長さが8mm程度の円柱状である。上述されたように、トレイ190がケース本体110に取り付けられた状態では、支持ピン198,199は、保持孔131〜134に保持された状体で背面部11に嵌め込まれている。
【0065】
支持ピン198,199は、上述された保持器140によって囲繞される。そのため、トレイ190は、支持ピン198,199を回動中心として回動することができる。詳細には、トレイ190は、図3が示す使用位置から第3向き430に回動して、図4が示す折畳位置まで姿勢変化することができる。同様に、トレイ190は、折畳位置から、図4が示す第4向き440に回動して、使用位置まで復帰することができる。
【0066】
図11が示すように、使用位置は、トレイ190の載置面196が、後面195から前面194に向かって上り傾斜面とされる位置である。つまり、トレイ190の載置面196と背面部111の内面とがなす角度Aが鋭角であり、好適には、80°〜85°程度である。この傾斜は、載置面196に載置された小物類が前面194から落下することを防止するものである。トレイ190の第4向き440への回動は、後面195が背面部111の内面と当接することによって制止されている。
【0067】
図4が示すように、折畳位置は、トレイ190の載置面196が背面部111の内面に沿うように起立された位置である。使用者は、トレイ190を使用せずに小物類を収納する場合、トレイ190が邪魔にならないようにトレイ190を折畳位置とする。
【0068】
トレイ190の材質は、当業者が適宜選択することができる。その一例として、トレイ190は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂によって成形されていてもよい。同様に、トレイ190の各部の寸法も、当業者が適宜選択することができる。
【0069】
[トレイ190の取り付け]
【0070】
使用者は、収納用ボックス100の取付姿勢を図5〜図8が示す4種類の中から選ぶことができる。収納用ボックス100の取付姿勢によって、ヒンジ160は、左右方向330又は上下方向310における左側、右側、上側、又は下側のいずれかに位置する。つまり、収納用ボックス100の取付姿勢によって、蓋150が回動する方向がそれぞれ異なる。
【0071】
図5,図7が示すように、ヒンジ160が向かって左右方向330の右側又は左側に位置するように収納用ボックス100が設置される場合、使用者は、トレイ190をケース本体110に取り付けるために、一対の保持孔131,133を使用する。その際、トレイ190は、載置面196が、使用位置において、上下方向310の上方を向くように取り付けられる。
【0072】
例えば、図5が示すように、ヒンジ160が向かって左右方向330の右側に位置するように収納用ボックス100が設置される場合、支持ピン198が保持孔131に取り付けられた保持器140によって保持され、支持ピン199が保持孔133に取り付けられた保持器140によって保持される。一方、図7が示すように、ヒンジ160が向かって左右方向330の左側に位置するように収納用ボックス100が設置される場合、支持ピン199が保持孔131に取り付けられた保持器140によって保持され、支持ピン198が保持孔133に取り付けられた保持器140によって保持される。
【0073】
図6,図8が示すように、ヒンジ160が向かって上下方向310の上側又は下側に位置するように収納用ボックス100が設置される場合、使用者は、トレイ190をケース本体110に取り付けるために、一対の保持孔132,134を使用する。その際、トレイ190は、載置面196が、使用位置において、上下方向310の上方を向くように取り付けられる。
【0074】
例えば、図6が示すように、ヒンジ160が向かって上下方向310の上側に位置するように収納用ボックス100が設置される場合、支持ピン199が保持孔132に取り付けられた保持器140によって保持され、支持ピン198が保持孔134に取り付けられた保持器140によって保持される。一方、図8が示すように、ヒンジ160が向かって上下方向310の下側に位置するように収納用ボックス100が設置される場合、支持ピン198が保持孔132に取り付けられた保持器140によって保持され、支持ピン199が保持孔134に取り付けられた保持器140によって保持される。
【0075】
以上のように、収納用ボックス100が図5〜図8が示すいずれの取付姿勢に設置される場合においても、使用者は、使用位置にあるトレイ190の載置面196が、上下方向310の上方を向くようにトレイ190をケース本体110に取り付ける。
【0076】
[実施形態の作用効果]
【0077】
本実施形態に係る収納用ボックス100は、トレイ190が、載置面196が4つの方向のうちのいずれかを向けられてケース本体110内に配置される。支持ピン198,199を支持する保持器140が背面部111の異なる位置に取り付け可能であるため、使用位置における載置面196の方向が変更される。したがって、使用者は、収納用ボックス100を設置する向きに関わらず、使用位置におけるトレイ190の載置面196を上向きとすることができる。
【0078】
また、トレイ190は、支持ピン198,199の軸方向を回動中心として回動することができる。つまり、トレイ190は、載置面196が背面部111に沿うように姿勢が変化し得る。これにより、使用者は、トレイ190を使用する必要がないときは、トレイ190の姿勢を折畳位置に変化させて収納用ボックス100の内部空間を有効に使用することができる。
【0079】
また、トレイ190に側壁193が設けられることにより、トレイの剛性が向上すると共に載置面上にある小物がトレイから転落することが防止される。しかも、切欠200が設けられることにより、切欠200が他の小物を係止するためのフックないしアンカーとして機能する。
【0080】
また、トレイ190の前面194に先端壁197が立設されているため、一層トレイ190の剛性が向上すると共に、載置面196上にある小物がトレイの前縁から転落することも防止される。
【0081】
また、使用位置において、トレイ190の載置面196が後面195から前面194に向かって登り傾斜面となるから、載置面196に載置された小物の転落がより確実に防止される。
【0082】
また、ケース本体110の背面部111にマグネット120が設けられているため、収納用ボックス100が玄関ドアの内側に簡単に取り付けられる。しかも、収納用ボックス100の取付姿勢、すなわち蓋部材の開閉方向が、使用者の所望の方向に簡単に設定される。
【0083】
また、蓋前面部151の外面にミラー170が取り付けられているため、使用者が外出等の際に、玄関にて身嗜みを整えることができる。
【0084】
また、蓋前面部151の内面にゴムバンド181が張設されているため、他の小物、郵便物等を係止することができる。
【0085】
[変形例1]
【0086】
上述された実施形態の1つ目の変形例が以下に説明される。上述された実施形態では、トレイ190をケース本体110に取り付けるために、保持孔131〜134及び保持器140が使用された。一方、本変形例では、トレイ190をケース本体110に取り付けるために、背面部111の内面にボス211〜214が立設されている。つまり、本変形例では、ボス211〜214と支持ピン198,199とによって、トレイ保持機構240が形成されている。
【0087】
図15が示すように、4つのボス211〜214は、上述された実施形態において、保持孔131〜134が形成されていた位置に、保持孔131〜134に代わって設けられている。つまり、ボス211〜214は、左右方向330及び上下方向310に一対ずつが対向配置されている。
【0088】
図16及び図17が示すように、ボス211〜214は、それぞれ背面部111と一体に形成されており、略Y字状を呈している。以下、ボス211について説明する。
【0089】
図16が示すように、ボス211は、背面部111から立設された支柱211Cと、支柱211Cから連続する保持部211A,211Bとを有する。保持部211A,211Bは、支柱211Cの先端から相反する向きに円弧状に展開されている。保持部211A,211Bの先端と、背面部111との隙間は、支持ピン198,199の外径よりも僅かに狭くなっている。この隙間が、それぞれ導入口215と称される。導入口215は、それぞれ支持ピン198,199を保持部211A,211Bの内側に導入するための隙間である。詳細には、保持部211Aによって形成された導入口215から支持ピン198を導入可能であり、保持部211Bによって形成された導入口215から支持ピン199を導入可能である。導入口215から導入された支持ピン198,199は、支柱211Cと、保持部211A又は保持部211Bとによって外周を囲繞されて回動可能に保持される。
【0090】
例えば、使用者は、図17の矢印230の方向から、支持ピン198を保持部211Aの内側に導入することができる。その際、使用者は、支持ピン198を導入口215に押し当てて押圧する。それにより、保持部211Aの先端が外側に湾曲される。つまり、導入口215が押し拡げられる。支持ピン198は、導入口215を通過可能となり、保持部211Aの内側に導入される。保持部211Aが元の形状に復帰して、支持ピン198が保持部211Aの内側に保持される。なお、保持部211Bに支持ピン199を保持させる場合も同様の方法が使用される。
【0091】
以上、ボス211のみを説明したが、ボス212〜214は、ボス211と同様の構成となっている。つまり、ボス212〜214は、それぞれ同様の支柱(図17に支柱214Cのみ図示)を有している。また、ボス212〜214は、それぞれ2つの保持部212A,212B,213A,213B,214A,214B(図15)を有している。
【0092】
各ボス211〜214が有する2つの保持部212A,212B,213A,213B,214A,214Bは、対向する相手側のボス211〜214が有する2つの保持部212A,212B,213A,213B,214A,214Bと互いに対向している。図15の例では、ボス211とボス213については、保持部211Aと保持部213Aとが対向し、保持部211Bと保持部213Bとが対向している。ボス212とボス214については、保持部212Aと保持部214Aとが対向し、保持部212Bと保持部214Bとが対向している。
【0093】
収納用ボックス100の取付姿勢、及びトレイ190がケース本体110に取り付けられる方向は、上述された実施形態のものと同様であり、図5〜図8に示した4通りである。トレイ190をケース本体110に取り付ける際、使用者は、左右に対向する二対の保持部(図15では、保持部211Aと保持部213A、及び保持部211Bと保持部213B)のうち、上方に位置する一対(図15では、保持部211Aと保持部213A)に支持ピン198,199をそれぞれ保持させる。つまり、保持部211Aに支持ピン198が保持させ、保持部213Aに支持ピン198を保持させる。
【0094】
また、図15,図17が示すように、背面部111の内面に計4つのフック220が立設されている。フック220は、背面部111の4隅近傍にそれぞれ1つずつ配置されている。フック220はそれぞれ、その先端側が相反する向き(図15における外側)を向くように配置されている。
【0095】
本変形例に係る収納用ボックス100の構成は、これらの相違点を除いて、上述された実施形態と同様のものである。
【0096】
本変形例によると、上述された実施形態のような保持器140を使用しないため、紛失のおそれがなく、トレイの装着や取外しが一層容易に行われる。
【0097】
また、収納用ボックスが図5〜図8が示すいずれの取付姿勢に設置されたとしても、上方の2つのフック220の先端が斜め上方を向けられるため、使用者は、フック220に他の小物、鍵等を係止することができる。
【0098】
[その他の変形例]
【0099】
上述された実施形態に係る収納用ボックス100は、蓋が閉位置にあるときに、概ね直方体形状を呈するものであるが、収納用ボックス100の形状はこれに限定されるものではない。同様に収納用ボックス100の材質や各部の寸法なども当業者が適宜決定してもよい。例えば、収納用ボックス100は前後方向320の前方から見て、円形や三角形の形状を呈していてもよい。また、収納用ボックス100は、収容された小物類が外部から視認可能となるように、半透明なアクリル素材によって製造されていてもよい。
【0100】
また、背面部111に形成される保持孔131〜134やボス211〜214の数は、必ずしも4つである必要はない。背面部111の内面にさらに多くの保持孔131〜134やボス211〜214が設けられることで、トレイ190をケース本体110に取り付け可能な向きをさらに多くすることができる。それに伴い、トレイ190の載置面196が上方を向けられた状態での収納用ボックス100の取付姿勢を更に多くすることができる。例えば、収納用ボックス100の取付姿勢は、図5〜図8が示す4通りだけではなく、例えば、蓋150が斜め方向に回動するような向きであってもよい。
【0101】
また、ケース本体110がトレイ190を支持する構造は、保持孔131〜134やボス211〜214を有した構造に限定されるものではなく、トレイ190を背面部111の内面に係止可能なものであれば、他の構造が使用されてもよい。
【0102】
また、上述された実施形態において、ケース本体110の背面部111にマグネット120が設けられていたが、収納用ボックス100を玄関ドアに取り付けるために、異なる手段が使用されてもよい。例えば、収納用ボックス100は、フックや粘着テープなどによって玄関ドアに取り付けられてもよい。
【符号の説明】
【0103】
100・・・収納用ボックス
110・・・ケース本体
111・・・背面部
112・・・周面部
113・・・開口
120・・・マグネット
130・・・トレイ保持機構
131,132,133,134・・・保持孔
140・・・保持器
150・・・蓋(蓋部)
160・・・ヒンジ
170・・・ミラー(鏡面)
181・・・ゴムバンド(帯)
190・・・トレイ
191・・・第1側面
192・・・第2側面
193・・・側壁(側縁を区画するリブ)
194・・・前面
195・・・後面
196・・・載置面
197・・・先端壁(前縁を区画するリブ)
198,199・・・支持ピン
200・・・切欠
211,212,213,214・・・ボス
220・・・フック
240・・・トレイ保持機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口が設けられた前面部、背面部及びこれらの周縁に連続する周面部を有する中空箱形のケース本体と、
上記周面部にヒンジを介して取り付けられ、上記ケース本体に対して回動することにより上記開口を開閉する蓋部材と、
トレイ保持機構を介して上記ケース本体内に配置された平板形のトレイとを備え、
上記トレイは、上記背面部の内面と対向する後面並びに当該後面の両端に連続する第1側面及び第2側面を有し、
上記トレイ保持機構は、
上記第1側面及び第2側面にそれぞれ突設された一対の支持ピンと、
上記背面部に設けられ、上記各支持ピンを収容保持する一対のボスとを有し、
上記トレイの載置面の方向を上記ケース本体に対して相対的に変化させるべく、複数対の上記ボスが上記背面部の異なる位置に設けられている収納用ボックス。
【請求項2】
上記支持ピンは、当該支持ピンの軸方向を中心として回動自在な状態で上記ボスに支持されている請求項1に記載の収納用ボックス。
【請求項3】
上記トレイの第1側面及び第2側面の少なくとも一方に当該トレイの側縁を区画するリブが立設されており、当該リブは、少なくとも一つの切欠を備えている請求項1又は2に記載の収納用ボックス。
【請求項4】
上記トレイの前面に当該トレイの前縁を区画するリブが立設されている請求項1から3のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項5】
上記後面が上記背面部と当接することにより、上記トレイの載置面は、上記後面から前面に向かって登り傾斜面となっている請求項1から4のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項6】
上記ケース本体の背面部にマグネットが設けられている請求項1から5のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項7】
上記蓋部材の外面の少なくとも一部が鏡面である請求項1から6のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項8】
上記蓋部材の内面に、弾性的に伸縮自在な帯が張設されている請求項1から7のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項9】
上記背面部の内側に少なくとも一つのフックが立設されている請求項1から8のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項10】
開口が設けられた前面部、背面部及びこれらの周縁に連続する周面部を有する中空箱形のケース本体と、
上記周面部にヒンジを介して取り付けられ、上記ケース本体に対して回動することにより上記開口を開閉する蓋部材と、
トレイ保持機構を介して上記ケース本体内に配置された平板形のトレイとを備え、
上記トレイは、上記背面部の内面と対向する後面並びに当該後面の両端に連続する第1側面及び第2側面を有し、
上記トレイ保持機構は、
上記第1側面及び第2側面にそれぞれ突設された一対の支持ピンと、
上記背面部に設けられた保持孔と、
上記支持ピンを保持した状態で上記保持孔と係合する保持器とを有し、
上記トレイの載置面の方向を上記ケース本体に対して相対的に変化させるべく、複数対の上記保持孔が上記背面部の異なる位置に設けられている収納用ボックス。
【請求項11】
上記支持ピンは、当該支持ピンの軸方向を中心として回動自在な状態で上記保持器に保持されている請求項10に記載の収納用ボックス。
【請求項12】
上記トレイの第1側面及び第2側面の少なくとも一方に当該トレイの側縁を区画するリブが立設されており、当該リブは、少なくとも一つの切欠を備えている請求項10又は11に記載の収納用ボックス。
【請求項13】
上記トレイの前面に当該トレイの前縁を区画するリブが立設されている請求項10から2のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項14】
上記後面が上記背面部と当接することにより、上記トレイの載置面は、上記後面から前面に向かって登り傾斜面となっている請求項10から13のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項15】
上記ケース本体の背面部にマグネットが設けられている請求項10から14のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項16】
上記蓋部材の外面の少なくとも一部が鏡面である請求項10から15のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項17】
上記蓋部材の内面に、弾性的に伸縮自在な帯が張設されている請求項10から16のいずれかに記載の収納用ボックス。
【請求項18】
上記背面部の内側に少なくとも一つのフックが立設されている請求項10から17のいずれかに記載の収納用ボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−23927(P2013−23927A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160267(P2011−160267)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(509218216)有限会社ダイワインター (1)
【Fターム(参考)】