説明

取引システム、取引方法およびカード情報提供サーバ

【課題】加盟店端末にカード番号を残さずオーソリゼーション処理、売上処理、問合せ処理を行う。
【解決手段】カード情報提供サーバが、クレジットカードのカード番号と、取引を識別する取引番号と、取引番号に対応するサブ番号とを対応付けて記憶し、加盟店端末から送信されるオーソリゼーション要求をカード会社サーバに送信し、オーソリゼーション結果を受信すると、取引番号に応じたサブ番号を生成してカード情報記憶部に記憶させるとともに、オーソリゼーション要求の送信元にサブ番号を送信し、加盟店端末から送信される取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、サブ番号を送信し、カード会社サーバから送信されるサブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じてカード番号を送信し、カード番号に応じた加盟店の売上データを、カード会社サーバに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカードを用いた取引における技術に関する。
【背景技術】
【0002】
商品またはサービスの提供を受ける際の代金の決済方法として、クレジットカードが用いられることがある。クレジットカードによる決済では、購入者がクレジットカードの加盟店で商品またはサービスの提供を受ける際、クレジットカード会社から予め発行されたクレジットカードを提示する。クレジットカードの提示を受けた販売員は、加盟店に設置された加盟店端末にクレジットカードのクレジットカード番号を読み取らせる。加盟店端末は、ネットワークを介して接続されたカード会社のカード会社サーバにカード番号を送信し、提示されたクレジットカードに対するオーソリゼーション要求を行う。カード会社サーバは、送信されたカード番号に基づく取引を承認するか否かを判定するオーソリゼーション処理を行い、オーソリゼーション結果を加盟店端末に送信する。オーソリゼーション処理において取引を承認すると判定されると、加盟店は購入者に商品またはサービスを提供する取引を行う。カード会社は、取引に応じた代金を加盟店に支払う。また、カード会社は、加盟店に支払った代金を購入者に請求する。これにより、例えば、購入者は現金を持たずともクレジットカードによって代金を支払うことが可能となり、加盟店は購入者に対する販売機会を拡大することができる。
特許文献1には、インターネット上の複数の商品販売サイトにおけるクレジットカード決済を単一の決済サイトにおいて行なうことにより、複数の商品販売サイトのそれぞれにクレジットカードのカード番号を送信することなく決済を行なう技術が示されている。特許文献2には、クレジットカードのカード番号に応じた仮想カード番号を発行し、発行した仮想カード番号に基づいてインターネット上におけるカード決済を行う技術が示されている。これにより、インターネット上で商品を販売する販売店のシステムにはカード番号を記憶しておく必要がないため、販売店システムに記憶されたカード番号が盗まれたり、不正利用されたりする危険性を低減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−298055号公報
【特許文献2】特開2002−236862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、加盟店とカード会社との間の取引においてカード番号が必要となる処理として、上述のオーソリゼーション処理の他に、加盟店におけるクレジットカードを用いた販売の売上データをカード会社に送信する売上処理や、加盟店がカード会社に取引に関する問合せを行う問合せ処理が存在する。このような処理はカード番号により取引を特定して行っているため、オーソリゼーション処理の際にカード番号を加盟店端末に記憶させておかないと、売上処理や問合せ処理の際に、取引を特定することができなくなってしまう。そこで、加盟店端末にカード番号を残さずに、かつ、オーソリゼーション処理、売上処理、問合せ処理を行うようにすることが望ましい。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、加盟店端末にカード番号を残さずに、オーソリゼーション処理、売上処理、問合せ処理を行う取引システム、取引方法およびカード情報提供サーバを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、定められたクレジットカードの提示に応じて商品またはサービスを提供する取引を行う加盟店の加盟店端末と、取引に応じた代金を加盟店に支払うカード会社のカード会社サーバと、加盟店端末およびカード会社サーバにネットワークを介して接続されたカード情報提供サーバとを備えた取引システムであって、加盟店端末は、取引を識別する取引番号毎に、取引に対応する代金と、クレジットカードのカード番号に応じたサブ番号とが対応付けられて記憶される取引情報記憶部と、クレジットカードから、クレジットカードのカード番号を読み取るカード情報読取部と、カード情報読取部によって読み取られたカード番号に基づいて、カード情報提供サーバに代金の支払に関するオーソリゼーション要求を送信し、送信したオーソリゼーション要求に応じてカード情報提供サーバから送信されるサブ番号を、取引番号と代金とに対応付けて取引情報記憶部に記憶させる取引処理部と、取引番号に応じたサブ番号の照会要求をカード情報提供サーバに送信し、照会要求に応じてカード情報提供サーバから送信されるサブ番号を受信する第1の問合せ処理部と、を備え、カード情報提供サーバは、カード番号と、取引番号と、取引番号に対応するサブ番号とが対応付けられて記憶されるカード情報記憶部と、加盟店端末から送信されるオーソリゼーション要求をカード会社サーバに送信し、オーソリゼーション要求に応じてカード会社サーバから送信されるオーソリゼーション結果を受信すると、取引番号に応じたサブ番号を生成し、カード番号とサブ番号と取引番号とを対応付けてカード情報記憶部に記憶させ、オーソリゼーション要求の送信元にサブ番号を送信するサブ番号生成部と、加盟店端末から送信される取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、取引番号に対応するサブ番号をカード情報記憶部から読み出して送信する加盟店用照会サービス提供部と、カード会社サーバから送信されるサブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じて、サブ番号に対応するカード番号をカード情報記憶部から読み出して送信するカード会社用照会サービス提供部と、カード番号に応じた加盟店の売上データを、カード会社サーバに送信する売上データ送信部と、を備え、カード会社サーバは、カード情報提供サーバから送信されるオーソリゼーション要求に応じて所定のオーソリゼーション処理を行い、オーソリゼーション結果をカード情報提供サーバに送信するオーソリゼーション処理部と、サブ番号に応じたカード番号の照会要求をカード情報提供サーバに送信し、照会要求に応じてカード情報提供サーバから送信されるカード番号を受信する第2の問合せ処理部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、カード情報提供サーバのサブ番号生成部は、カード番号と同様の桁数の数字列によって構成されるサブ番号を生成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、定められたクレジットカードの提示に応じて商品またはサービスを提供する取引を行う加盟店の加盟店端末であって、取引を識別する取引番号毎に、取引に対応する代金と、クレジットカードのカード番号に応じたサブ番号とが対応付けられて記憶される取引情報記憶部を有する加盟店端末と、取引に応じた代金を加盟店に支払うカード会社のカード会社サーバと、加盟店端末およびカード会社サーバにネットワークを介して接続され、カード番号と、取引番号と、取引番号に対応するサブ番号とが対応付けられて記憶されるカード情報記憶部を有するカード情報提供サーバとを備えた取引システムの取引方法であって、加盟店端末が、クレジットカードから、クレジットカードのカード番号を読み取るステップと、読み取ったカード番号に基づいて、カード情報提供サーバに代金の支払に関するオーソリゼーション要求を送信するステップと、カード情報提供サーバが、加盟店端末から送信されるオーソリゼーション要求をカード会社サーバに送信するステップと、カード会社サーバが、カード情報提供サーバから送信されるオーソリゼーション要求に応じて所定の処理を行い、オーソリゼーション結果をカード情報提供サーバに送信するステップと、カード情報提供サーバが、カード会社サーバから送信されるオーソリゼーション結果を受信すると、取引番号に応じたサブ番号を生成し、カード番号とサブ番号と取引番号とを対応付けてカード情報記憶部に記憶させ、オーソリゼーション要求の送信元にサブ番号を送信するステップと、加盟店端末が、カード情報提供サーバから送信されるサブ番号を、取引番号と代金とに対応付けて取引情報記憶部に記憶させるステップと、取引番号に応じたサブ番号の照会要求をカード情報提供サーバに送信するステップと、カード情報提供サーバが、取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、取引番号に対応するサブ番号をカード情報記憶部から読み出して加盟店端末に送信するステップと、カード会社サーバが、サブ番号に応じたカード番号の照会要求をカード情報提供サーバに送信するステップと、カード情報提供サーバが、サブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じて、サブ番号に対応するカード番号をカード情報記憶部から読み出してカード会社サーバに送信するステップと、カード番号に応じた加盟店の売上データを、カード会社サーバに送信するステップと、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、定められたクレジットカードの提示に応じて商品またはサービスを提供する取引を行う加盟店の加盟店端末と、取引に応じた代金を加盟店に支払うカード会社のカード会社サーバと、加盟店端末およびカード会社サーバにネットワークを介して接続されたカード情報提供サーバとを備えた取引システムにおけるカード情報提供サーバであって、クレジットカードのカード番号と、取引を識別する取引番号と、取引番号に対応するサブ番号とが対応付けられて記憶されるカード情報記憶部と、加盟店端末から送信されるオーソリゼーション要求をカード会社サーバに送信し、オーソリゼーション要求に応じてカード会社サーバから送信されるオーソリゼーション結果を受信すると、取引番号に応じたサブ番号を生成し、カード番号とサブ番号と取引番号とを対応付けてカード情報記憶部に記憶させ、オーソリゼーション要求の送信元にサブ番号を送信するサブ番号生成部と、加盟店端末から送信される取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、取引番号に対応するサブ番号をカード情報記憶部から読み出して送信する加盟店用照会サービス提供部と、カード会社サーバから送信されるサブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じて、サブ番号に対応するカード番号をカード情報記憶部から読み出して送信するカード会社用照会サービス提供部と、カード番号に応じた加盟店の売上データを、カード会社サーバに送信する売上データ送信部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明によれば、カード情報提供サーバが、クレジットカードのカード番号と、取引を識別する取引番号と、取引番号に対応するサブ番号とを対応付けて記憶し、加盟店端末から送信されるオーソリゼーション要求をカード会社サーバに送信し、オーソリゼーション要求に応じてカード会社サーバから送信されるオーソリゼーション結果を受信すると、取引番号に応じたサブ番号を生成してカード情報記憶部に記憶させるとともに、オーソリゼーション要求の送信元にサブ番号を送信し、加盟店端末から送信される取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、カード会社情報とサブ番号を送信し、カード会社サーバから送信されるサブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じてカード番号を送信し、カード番号に応じた加盟店の売上データを、カード会社サーバに送信するようにしたので、加盟店端末にカード番号を残さずに、オーソリゼーション処理、売上処理、問合せ処理を効率よく行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態による取引システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による加盟店端末の取引情報記憶部に記憶される取引情報のデータ例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態によるカード情報提供サーバのカード情報記憶部に記憶されるカード情報のデータ例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態によるカード会社サーバの取引情報記憶部に記憶される取引情報のデータ例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態による購買時のオーソリゼーション処理の動作例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による取消、返品時のオーソリゼーション処理の動作例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による売上データ送信処理の動作例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態による問合せ処理の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による取引システム1の構成を示すブロック図である。取引システム1は、加盟店端末10と、カード情報提供サーバ20と、カード会社サーバ30とのコンピュータ装置を備えている。ここでは、加盟店端末10とカード会社サーバ30とはそれぞれ1台を図示して説明するが、取引システム1は、クレジットカードに加盟する複数の加盟店毎に設置された複数の加盟店端末10を備えて良いし、複数のクレジットカード会社毎に設置された複数のカード会社サーバ30を備えて良い。また、カード情報提供サーバ20は1台のコンピュータを図示するが、例えばネットワーク環境や処理負荷等に応じて、各機能部を複数台のコンピュータに分散させて構成しても良い。
【0013】
加盟店端末10は、予め契約されたクレジットカード会社が取り扱うクレジットカードの提示に応じて、商品またはサービスを提供する取引を行う加盟店のコンピュータ装置である。加盟店端末10は、画面を表示するディスプレイや、ユーザからの情報入力を受付けるキーボードやマウスなどの入力部等を備える。例えば、加盟店端末10は、購入者から提示されるクレジットカードを受け取る加盟店の販売員により利用される。加盟店端末10は、通信部11と、カード情報読取部12と、取引情報記憶部13と、取引処理部14と、問合せ処理部15と、売上データ生成部16とを備えている。
通信部11は、ネットワークを介してカード情報提供サーバ20との間で情報通信を行う。
【0014】
カード情報読取部12は、購入者によって販売員に提示されたクレジットカードから、クレジットカードのカード番号を読み取る。例えば、カード情報読取部12は、ICカードであるクレジットカードを読み取るICカードリーダでも良いし、磁気カードであるクレジットカードを読み取る磁気カードリーダでも良い。
【0015】
取引情報記憶部13には、購入者と加盟店との取引を識別する取引番号毎に、取引に対応する代金と、クレジットカードのカード番号に応じたサブ番号とが対応付けられて記憶される。図2は、取引情報記憶部13に記憶される取引情報のデータ例を示す図である。取引情報記憶部13に記憶される取引情報には、例えば、日時と、伝票番号と、サブ番号と、承認番号と、購入商品と、代金とを示す情報が記憶される。日時は、カード情報読取部12がカード番号を読み取って取引が行われた日時である。伝票番号は、加盟店における取引を識別する取引番号である。ここで、伝票番号は加盟店毎に独自に付与される番号であって良い。すなわち、伝票番号は同一の加盟店における取引において一意であるが、異なる加盟店における異なる取引に同一の伝票番号が付与されていることが有り得る。ただし、ここでは、取引番号として加盟店における伝票番号を適用した例を説明するが、取引番号は、例えばカード情報提供サーバ20を利用する加盟店の取引を一意に識別するように生成される情報であっても良い。サブ番号は、カード情報読取部12によって読み出されたカード番号に応じてカード情報提供サーバ20から送信された番号であり、1枚のカード番号に対して複数のサブ番号が対応付けられていて良い。承認番号は、対応する取引がクレジットカード会社によって承認されたことを示す情報である。購入商品は、対応する取引において提供された商品またはサービスを識別する情報である。代金は、対応する取引において提供された商品またはサービスに応じて支払う代金である。
【0016】
取引処理部14は、カード情報読取部12によって読み取られたカード番号に基づいて、カード情報提供サーバ20に代金の支払に関するオーソリゼーション要求を送信し、送信したオーソリゼーション要求に応じてカード情報提供サーバ20から送信されるサブ番号を、取引番号と代金とに対応付けて取引情報記憶部13に記憶させる。ここで、取引処理部14は、取引毎に、その取引を一意に識別する取引番号を生成して取引情報記憶部13に記憶させる。取引処理部14が送信するオーソリゼーション要求には、カード情報読取部12によって読み出されたカード番号、取引を識別する取引番号、取引において決済が要求される代金などの情報が含まれる。
【0017】
問合せ処理部15は、取引番号に応じたサブ番号の照会要求をカード情報提供サーバ20に送信し、送信した照会要求に応じてカード情報提供サーバ20から送信されるカード会社の情報やサブ番号を受信する。問合せ処理部15は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)通信等に基づいてHTML(HyperText Markup Language)データなどを送受信するインターネットブラウザの機能を備える。問合せ処理部15は、例えばカード情報提供サーバ20に、カードに関する情報の問合せ条件を入力する入力フォームが含まれる問合せ条件入力画面の要求を行う。問合せ処理部15は、カード情報提供サーバ20から送信される問合せ条件入力画面を、加盟店端末10の表示部に表示させる。問合せ条件入力画面の入力フォームには、例えば取引日時や取引番号、サブ番号などの情報を入力する入力コントロールが含まれており、ユーザからの問合せ条件の情報入力を受付ける。問合せ処理部15は、問合せ条件の送信要求の入力を受付けると、入力された問合せ条件をカード情報提供サーバ20に送信し、問合せに応じた問合せ結果を受信して表示部に表示させる。
【0018】
売上データ生成部16は、取引情報記憶部13に記憶されている取引情報を読み出して、例えば一定期間内にクレジットカードを用いて行われた取引の代金を、サブ番号毎に対応付けた売上データを生成して、カード情報提供サーバ20に送信する。
【0019】
カード情報提供サーバ20は、加盟店端末10およびカード会社サーバ30にネットワークを介して接続されたコンピュータ装置である。カード情報提供サーバ20は、通信部21と、サブ番号生成部22と、カード情報記憶部23と、加盟店情報記憶部24と、加盟店用照会サービス提供部25と、カード会社用照会サービス提供部26と、売上データ送信部27とを備えている。
通信部21は、ネットワークを介して加盟店端末10またはカード会社サーバ30との間で情報通信を行う。
【0020】
サブ番号生成部22は、加盟店端末10から送信されるオーソリゼーション要求を受信すると、受信したオーソリゼーション要求をカード会社サーバ30に送信し、送信したオーソリゼーション要求に応じてカード会社サーバ30から送信されるオーソリゼーション結果を受信する。また、サブ番号生成部22は、オーソリゼーション要求に含まれる取引番号に応じたサブ番号を生成し、カード番号と、生成したサブ番号と、オーソリゼーション要求に含まれる取引番号とを対応付けてカード情報記憶部23に記憶させ、オーソリゼーション要求の送信元である加盟店端末10に、生成したサブ番号を送信する。ここで、サブ番号生成部22が生成するサブ番号は、対応する取引番号に対して一意に定められる番号であり、例えばISO(International Organization for Standardization)によって規定されたカード番号に応じた桁数の数字列によって構成される。サブ番号において、クレジットカードのイシュアを特定するいわゆるプレフィックスにあたる部分も、カード番号に関わらずサブ番号生成部22によって独自に生成される値により構成される。すなわち、サブ番号に含まれる数字列のみによっては、クレジットカードを発行したカード会社を特定することができない。また、サブ番号は、例えば16桁の数字情報であり、定められたチェックサムやセキュリティコードなどにおいても正規のカード番号として判定されるものが生成される。これにより、カード番号を扱う既に構築された既存のシステムによる処理を、サブ番号生成部22が生成するサブ番号を用いて行うことが可能となる。
【0021】
カード情報記憶部23には、カード番号と、取引番号と、取引番号に対応するサブ番号とが対応付けられて記憶される。図3は、カード情報記憶部23に記憶されるカード情報のデータ例を示す図である。ここで、カード情報には、取引が行われた日時と、伝票番号と、カード番号と、サブ番号と、承認番号と、送信先カード会社とが含まれる。カード情報に含まれる各項目の内容は、加盟店端末10の取引情報記憶部13に記憶される同名の項目と同様である。ただし、加盟店端末10の取引情報記憶部13にはカード番号が記憶されていないが、カード情報提供サーバ20のカード情報記憶部23にはカード番号が記憶される。送信先カード会社は、カード番号のプレフィックスと加盟店およびカード会社の契約とにより識別されるカード会社を示す情報である。
【0022】
加盟店情報記憶部24には、加盟店端末10が設置された複数の加盟店を識別する加盟店識別情報毎に、その加盟店に関する加盟店情報が対応付けられて記憶される。加盟店情報には、例えば、加盟店名や、加盟店住所、電話番号、予め定められたログインIDやパスワードなどが記憶される。ログインIDやパスワードは、カード情報提供サーバ20の加盟店用照会サービス提供部25によって提供される問合せサービスを利用する際のログイン処理に用いられる情報である。
【0023】
加盟店用照会サービス提供部25は、加盟店端末10から送信される取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、取引番号に対応するサブ番号をカード情報記憶部23から読み出し、照会要求の送信元である加盟店端末10に送信する。例えば、加盟店用照会サービス提供部25は、HTTP通信等に基づいてHTMLデータなどを送受信するウェブサーバの機能を備えており、ウェブUI(User Interface)による問合せサービスを提供する。加盟店用照会サービス提供部25には、カードに関する情報の問合せ条件を入力する入力フォームが含まれる問合せ条件入力画面が予め記憶されており、加盟店端末10からの送信要求に応じて問合せ条件入力画面を送信する。加盟店用照会サービス提供部25は、加盟店端末10から送信される問合せ条件を受信すると、受信した問合せ条件とカード情報記憶部23に記憶されたカード情報とを比較して、問合せ条件に一致する情報が含まれるカード情報を読み出し、加盟店端末10に送信する。ただし、この際、加盟店用照会サービス提供部25は、カード番号を加盟店端末10に送信しない。ここでは、加盟店用照会サービス提供部25は、伝票番号を問合せ条件として受信し、伝票番号に対応する送信先カード会社の情報を加盟店端末10に送信する。
【0024】
例えば、加盟店端末10を利用する加盟店が、クレジットカードに基づく取引についてカード会社に対して問合せを行う場合、カード番号のプレフィックスと加盟店およびカード会社の契約とに基づいてカード会社に電話等で問合せをすることがあるが、本実施形態においてカード番号は加盟店端末10に記憶されていない。加盟店端末10に記憶されたサブ番号は、カード番号とはプレフィックスも異なる情報であるため、加盟店はサブ番号に応じた取引を行ったカード会社を特定することができない。そこで、加盟店用照会サービス提供部25は、加盟店において一般的に用いられている伝票番号に応じて取引を行ったカード会社を判定し、判定したカード会社の情報を加盟店端末10に送信するものである。加盟店は、加盟店用照会サービス提供部25によって提供される送信先カード会社の情報に基づいて、取引を行ったカード会社に問合せを行うことができる。
【0025】
カード会社用照会サービス提供部26は、カード会社サーバ30から送信されるサブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じて、サブ番号に対応するカード番号をカード情報記憶部23から読み出して、照会要求の送信元であるカード会社サーバ30に送信する。例えば、カード会社用照会サービス提供部26は、加盟店用照会サービス提供部25と同様のウェブサーバの機能を備えており、ウェブUIによる問合せサービスを提供する。カード会社用照会サービス提供部26は、カード会社サーバ30からの送信要求に応じて問合せ条件入力画面を送信する。カード会社用照会サービス提供部26は、カード会社サーバ30から送信される問合せ条件を受信すると、受信した問合せ条件とカード情報記憶部23に記憶されたカード情報とを比較して、問合せ条件に一致する情報が含まれるカード情報を読み出し、カード会社サーバ30に送信する。ここでは、カード会社用照会サービス提供部26は、サブ番号や日時などを問合せ条件として受信し、サブ番号に対応するカード番号をカード会社サーバ30に送信する。
【0026】
本実施形態においては、加盟店端末10にカード番号が記憶されないようにするため、加盟店用照会サービス提供部25によって、加盟店に対してカード番号は通知されず、サブ番号が送信される。すなわち、加盟店からカード会社に対して行われる問合せは、サブ番号によって行われる。しかし、カード会社は、サブ番号のみによっては取引やカード番号を特定することができない。そこで、カード会社用照会サービス提供部26は、カード会社サーバ30からサブ番号を問合せ条件として受信し、受信したサブ番号に対応するカード番号をカード会社サーバ30に送信する。
【0027】
売上データ送信部27は、カード番号に応じた加盟店の売上データを、カード会社サーバ30に送信する。例えば、売上データ送信部27は、加盟店端末10の売上データ生成部16によって生成され送信される売上データを、カード会社サーバ30に送信するようにしても良いし、カード情報記憶部23に記憶されたカード情報に基づいて、売上データを生成してカード会社サーバ30に送信するようにしても良い。
【0028】
カード会社サーバ30は、例えば、購入者と加盟店との間の取引に応じた代金を加盟店に支払うカード会社のコンピュータ装置である。カード会社サーバ30は、画面を表示するディスプレイや、ユーザからの情報入力を受付けるキーボードやマウスなどの入力部等を備える。カード会社サーバ30は、通信部31と、会員情報記憶部32と、加盟店情報記憶部33と、オーソリゼーション処理部34と、取引情報記憶部35と、売上データ記憶部36と、問合せ処理部37とを備えている。
【0029】
通信部31は、ネットワークを介してカード情報提供サーバ20との間で情報通信を行う。
会員情報記憶部32には、カード会社が予めクレジットカードを発行した会員を識別する会員識別情報毎に、会員に関する会員情報が記憶される。会員は、加盟店において取引を行う購入者である。会員情報には、例えば、会員の氏名、生年月日、住所、代金の請求対象である銀行口座、カードの有効期限、利用限度額、クレジットカードの利用履歴などの情報が含まれる。
加盟店情報記憶部33には、カード会社サーバ30のカード会社が発行したクレジットカードに基づく取引を行うことが予め定められた加盟店を識別する加盟店識別情報毎に、加盟店に関する情報が記憶される。
【0030】
オーソリゼーション処理部34は、カード情報提供サーバ20から送信されるオーソリゼーション要求に応じて所定のオーソリゼーション処理を行い、オーソリゼーション結果をカード情報提供サーバ20に送信する。より具体的には、オーソリゼーション処理部34は、オーソリゼーション要求に含まれるカード番号や決済要求代金の金額などに応じて、提示されたクレジットカードによる取引を承認するか否かを判定するオーソリゼーション処理を行う。例えば、オーソリゼーション処理部34は、カード番号のチェックサムなどにより不正なカードであるか否かを判定するとともに、会員情報記憶部32に記憶されたカードの有効期限、利用限度額などの情報に応じて、決済要求に応じた取引の承認を行なうか否かを判定し、判定結果をオーソリゼーション結果として、オーソリゼーション要求の送信元であるカード情報提供サーバ20に送信する。また、オーソリゼーション処理部34は、例えばオーソリゼーション要求の送信元である加盟店毎の利用限度額などを予め記憶しておき、加盟店毎の利用限度額を超える金額のオーソリゼーション要求が送信された場合には、取引を承認しないようにしても良い。
【0031】
取引情報記憶部35には、クレジットカードのカード番号毎に、取引番号などが対応付けられた取引情報が記憶される。図4は、取引情報記憶部35に記憶される取引情報のデータ例を示す図である。取引情報記憶部35に記憶される取引情報には、例えば、日時と、伝票番号と、カード番号と、承認番号とが記憶される。取引情報に含まれる各項目の内容は、加盟店端末10の取引情報記憶部13に記憶される同名の項目と同様である。ただし、加盟店端末10の取引情報記憶部13にはカード番号が記憶されておらず、サブ番号が記憶されているが、カード会社サーバ30の取引情報記憶部35にはカード番号が記憶されており、サブ番号が記憶されていない。
【0032】
売上データ記憶部36には、カード情報提供サーバ20の売上データ送信部27から送信される売上データが記憶される。
問合せ処理部37は、サブ番号に応じたカード番号の照会要求をカード情報提供サーバ20に送信し、送信した照会要求に応じてカード情報提供サーバ20から送信されるカード番号を受信する。例えば、問合せ処理部37は、加盟店端末10の問合せ処理部15と同様にインターネットブラウザの機能に基づいて照会要求を行う。
【0033】
次に、図5〜図8を参照して、本実施形態による取引システム1の動作例を説明する。図5は、取引システム1による購買時のオーソリゼーション処理の動作例を示す図である。加盟店において、購入者が購入する商品を決定すると、自身のクレジットカードを加盟店の販売員に提示する。販売員は、提示されたクレジットカードを、加盟店端末10のカード情報読取部12に読み取らせる。加盟店端末10のカード情報読取部12は、クレジットカードからカード番号を読み取ると(ステップS1)、読み取ったカード番号と、商品の代金とが含まれるオーソリゼーション要求をカード情報提供サーバ20に送信する(ステップS2)。
【0034】
カード情報提供サーバ20のサブ番号生成部22は、加盟店端末10から送信されるオーソリゼーション要求を受信すると、受信したオーソリゼーション要求をそのままカード会社サーバ30に送信する(ステップS3、ステップS4)。カード会社サーバ30のオーソリゼーション処理部34は、カード情報提供サーバ20から送信されたオーソリゼーション要求に基づいたオーソリゼーション処理を行う(ステップS5)。カード会社サーバ30のオーソリゼーション処理部34は、カード番号が含まれるオーソリゼーション結果をカード情報提供サーバ20に送信する(ステップS6)。
【0035】
カード情報提供サーバ20のサブ番号生成部22は、カード会社サーバ30から送信されるオーソリゼーション結果を受信する。サブ番号生成部22は、オーソリゼーション結果を受信すると、取引番号に応じたサブ番号を生成する(ステップS7)。サブ番号生成部22は、カード番号と、生成したサブ番号と、オーソリゼーション要求に含まれる取引番号とを対応付けてカード情報記憶部23に記憶させ、オーソリゼーション結果に含まれるカード番号をサブ番号に変換し(ステップS8)、変換したオーソリゼーション結果を加盟店端末10に送信する(ステップS9)。加盟店端末10の取引処理部14は、カード情報提供サーバ20から送信されるオーソリゼーション結果を受信する(ステップS10)。加盟店端末10の取引処理部14は、受信したオーソリゼーション結果とともに、取引情報を取引情報記憶部13に記憶させる。ここで、オーソリゼーション結果が取引を承認することを示す場合には、加盟店端末10の販売員は、購入者に商品またはサービスを提供して取引を行う。
【0036】
図6は、取引システム1による取消、返品時のオーソリゼーション処理の動作例を示す図である。図5に示したような処理を行った加盟店において、取引の取消または返品を行う場合、加盟店端末10の取引処理部14は、取引情報記憶部13に記憶された取引情報に基づいて、購買時のオーソリゼーション処理において受信したサブ番号が含まれる取消データを生成する(ステップS11)。取引処理部14は、生成した取消データをカード情報提供サーバ20に送信する(ステップS12)。カード情報提供サーバ20は、加盟店端末10から受信した取消データに含まれるサブ番号に応じたカード番号をカード情報記憶部23から読み出し、取消データに含まれるサブ番号を読み出したカード番号に変換して(ステップS13)、カード会社サーバ30に送信する(ステップS14)。
【0037】
カード会社サーバ30のオーソリゼーション処理部34は、カード情報提供サーバ20から送信された取消データに基づいて、その取引を承認するか否かを判定するオーソリゼーション処理を行う(ステップS15)。カード会社サーバ30のオーソリゼーション処理部34は、カード番号が含まれるオーソリゼーション結果をカード情報提供サーバ20に送信する(ステップS16)。
【0038】
カード情報提供サーバ20は、カード会社サーバ30から送信されるオーソリゼーション結果を受信する。カード情報提供サーバ20は、オーソリゼーション結果に含まれるカード番号を、ステップS13において受信した取消データに含まれていたサブ番号に変換し(ステップS17)、加盟店端末10に送信する(ステップS18)。カード情報提供サーバ20の取引処理部14は、カード情報提供サーバ20から送信されるオーソリゼーション結果を受信する(ステップS19)。
【0039】
図7は、取引システム1による売上データ送信処理の動作例を示す図である。加盟店端末10の売上データ生成部16は、取引情報記憶部13に記憶された取引情報に基づいて、サブ番号毎に売上金額を対応付けた売上データを生成し(ステップS20)、カード情報提供サーバ20に送信する(ステップS21)。カード情報提供サーバ20の売上データ送信部27は、受信した売上データに含まれるサブ番号に対応するカード番号をカード情報記憶部23から読み出し、売上データに含まれるサブ番号をカード番号に変換し(ステップS22)、カード会社サーバ30に送信する(ステップS23)。カード会社サーバ30は、カード情報提供サーバ20から送信される売上データを受信すると、売上データ記憶部36に記憶させる(ステップS24)。
【0040】
図8は、取引システム1による問合せ処理の動作例を示す図である。加盟店端末10は、加盟店のユーザから、予め発行されたログインIDとパスワードとの入力を受付けてカード情報提供サーバ20に送信し、問合せサービスにログインする。加盟店端末10の問合せ処理部15は、カード情報提供サーバ20から送信される問合せ条件入力画面を受信すると、受信した問合せ条件入力画面を自身の表示部に表示させる。問合せ処理部15は、例えば問合せ条件である伝票番号の入力を受付け、入力された問合せ条件をカード情報提供サーバ20に送信する(ステップS31)。カード情報提供サーバ20の加盟店用照会サービス提供部25は、受信した問合せ条件に含まれる伝票番号に対応するサブ番号と送信先カード会社との情報を、カード情報記憶部23から読み出し、読み出した情報を問合せ結果として加盟店端末10に送信する(ステップS32)。加盟店端末10の問合せ処理部15は、受信した問合せ結果を表示部に表示させる(ステップS33)。これにより、加盟店のユーザは、伝票番号に基づいて、問合せを行いたい取引を行ったカード会社と、取引に対応するサブ番号とを知ることが出来る。
【0041】
加盟店端末10のユーザは、加盟店端末10に表示された問合せ結果であるサブ番号と送信先カード会社とを確認すると、例えば、送信先カード会社に電話し、サブ番号に対応する取引の取引状況を問い合わせる。問合せを受けたカード会社におけるカード会社サーバ30の問合せ処理部37は、カード情報提供サーバ20に対して問合せ条件入力画面を要求し、要求に応じて送信される問合せ条件入力画面を自身の表示部に表示させる。カード会社サーバ30のユーザは、問い合わせのあったサブ番号を問い合わせ条件としてカード会社サーバ30に入力する。問合せ処理部37は、問合せ条件であるサブ番号の入力を受付け(ステップS34)、入力された問合せ条件をカード情報提供サーバ20に送信する(ステップS35)。カード情報提供サーバ20のカード会社用照会サービス提供部26は、受信した問合せ条件に含まれるサブ番号に対応するカード番号を、カード情報記憶部23から読み出し、読み出したカード番号を問合せ結果としてカード会社サーバ30に送信する(ステップS36)。カード会社サーバ30の問合せ処理部37は、受信した問合せ結果を表示部に表示させる(ステップS37)。これにより、カード会社サーバ30のユーザは、問合せのあったサブ番号に対応するカード番号を知ることができる。
【0042】
このように、本実施形態の取引システム1によれば、加盟店端末10にクレジットカードのカード番号を記憶させることなく、クレジットカード取引を行うことができる。これにより、加盟店に記憶されたカード番号が漏洩するリスクがなくなり、クレジットカード利用の安全性、信頼性の確保に寄与することができる。また、加盟店端末10にはカード番号が記憶されないため、オーソリゼーション処理の後の売上処理や問合せ処理などの際に、カード情報提供サーバ20が、売上データの送信や問合せに応じてサブ番号とカード番号との変換を行なうことにより、加盟店とカード会社との間で同一の取引を特定することができる。これにより、加盟店とカード会社との間で取引を特定するために必要となるカード番号を、加盟店端末10に記憶させておかなくとも、クレジットカード取引におけるオーソリゼーション処理と、売上処理と、問合せ処理とのいずれもの処理を行うことが可能となる。
【0043】
また、本実施形態によれば、購入者がクレジットカードを用いて代金の支払を行う際には、従来と同様にクレジットカードを提示すれば良く、販売店の販売員も、従来と同様に加盟店端末10のカード情報読取部12にクレジットカードを読み取らせれば良い。すなわち、本実施形態を適用した取引システム1を利用することにより、ユーザが従来と異なる操作等を行う必要はない。
【0044】
なお、本実施形態において、クレジットカードからカード番号を読み取るカード情報読取部12と、カード番号をカード情報提供サーバ20に送信する取引情報記憶部13との機能部は、自身にカード番号を記憶させずに動作するように構成されたモジュールを適用するようにしても良い。
【0045】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりクレジットカード取引を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0046】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0047】
1 取引システム
10 加盟店端末
11 通信部
12 カード情報読取部
14 取引処理部
13 取引情報記憶部
15 問合せ処理部
16 売上データ生成部
20 カード情報提供サーバ
21 通信部
22 サブ番号生成部
23 カード情報記憶部
24 加盟店情報記憶部
25 加盟店用照会サービス提供部
26 カード会社用照会サービス提供部
27 売上データ送信部
30 カード会社サーバ
31 通信部
32 会員情報記憶部
33 加盟店情報記憶部
34 オーソリゼーション処理部
35 取引情報記憶部
36 売上データ記憶部
37 問合せ処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定められたクレジットカードの提示に応じて商品またはサービスを提供する取引を行う加盟店の加盟店端末と、前記取引に応じた代金を前記加盟店に支払うカード会社のカード会社サーバと、前記加盟店端末および前記カード会社サーバにネットワークを介して接続されたカード情報提供サーバとを備えた取引システムであって、
前記加盟店端末は、
前記取引を識別する取引番号毎に、当該取引に対応する前記代金と、前記クレジットカードのカード番号に応じたサブ番号とが対応付けられて記憶される取引情報記憶部と、
前記クレジットカードから、当該クレジットカードのカード番号を読み取るカード情報読取部と、
前記カード情報読取部によって読み取られた前記カード番号に基づいて、前記カード情報提供サーバに前記代金の支払に関するオーソリゼーション要求を送信し、送信した前記オーソリゼーション要求に応じて前記カード情報提供サーバから送信される前記サブ番号を、前記取引番号と前記代金とに対応付けて前記取引情報記憶部に記憶させる取引処理部と、
前記取引番号に応じたサブ番号の照会要求を前記カード情報提供サーバに送信し、当該照会要求に応じて前記カード情報提供サーバから送信される前記サブ番号を受信する第1の問合せ処理部と、を備え、
前記カード情報提供サーバは、
前記カード番号と、前記取引番号と、当該取引番号に対応するサブ番号とが対応付けられて記憶されるカード情報記憶部と、
前記加盟店端末から送信される前記オーソリゼーション要求を前記カード会社サーバに送信し、当該オーソリゼーション要求に応じて前記カード会社サーバから送信されるオーソリゼーション結果を受信すると、前記取引番号に応じたサブ番号を生成し、当該カード番号と当該サブ番号と前記取引番号とを対応付けて前記カード情報記憶部に記憶させ、前記オーソリゼーション要求の送信元に当該サブ番号を送信するサブ番号生成部と、
前記加盟店端末から送信される前記取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、当該取引番号に対応する前記サブ番号を前記カード情報記憶部から読み出して送信する加盟店用照会サービス提供部と、
前記カード会社サーバから送信されるサブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じて、当該サブ番号に対応する前記カード番号を前記カード情報記憶部から読み出して送信するカード会社用照会サービス提供部と、
前記カード番号に応じた前記加盟店の売上データを、前記カード会社サーバに送信する売上データ送信部と、を備え、
前記カード会社サーバは、
前記カード情報提供サーバから送信される前記オーソリゼーション要求に応じて所定のオーソリゼーション処理を行い、オーソリゼーション結果を前記カード情報提供サーバに送信するオーソリゼーション処理部と、
前記サブ番号に応じたカード番号の照会要求を前記カード情報提供サーバに送信し、照会要求に応じて前記カード情報提供サーバから送信される前記カード番号を受信する第2の問合せ処理部と、を備える
ことを特徴とする取引システム。
【請求項2】
前記カード情報提供サーバの前記サブ番号生成部は、前記カード番号と同様の桁数の数字列によって構成される前記サブ番号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の取引システム。
【請求項3】
定められたクレジットカードの提示に応じて商品またはサービスを提供する取引を行う加盟店の加盟店端末であって、前記取引を識別する取引番号毎に、当該取引に対応する前記代金と、前記クレジットカードのカード番号に応じたサブ番号とが対応付けられて記憶される取引情報記憶部を有する前記加盟店端末と、前記取引に応じた代金を前記加盟店に支払うカード会社のカード会社サーバと、前記加盟店端末および前記カード会社サーバにネットワークを介して接続され、前記カード番号と、前記取引番号と、当該取引番号に対応するサブ番号とが対応付けられて記憶されるカード情報記憶部を有するカード情報提供サーバとを備えた取引システムの取引方法であって、
前記加盟店端末が、
前記クレジットカードから、当該クレジットカードのカード番号を読み取るステップと、
読み取った前記カード番号に基づいて、前記カード情報提供サーバに前記代金の支払に関するオーソリゼーション要求を送信するステップと、
前記カード情報提供サーバが、
前記加盟店端末から送信される前記オーソリゼーション要求を前記カード会社サーバに送信するステップと、
前記カード会社サーバが、
前記カード情報提供サーバから送信される前記オーソリゼーション要求に応じて所定の処理を行い、オーソリゼーション結果を前記カード情報提供サーバに送信するステップと、
前記カード情報提供サーバが、
前記カード会社サーバから送信されるオーソリゼーション結果を受信すると、前記取引番号に応じたサブ番号を生成し、当該カード番号と当該サブ番号と前記取引番号とを対応付けて前記カード情報記憶部に記憶させ、前記オーソリゼーション要求の送信元に当該サブ番号を送信するステップと、
前記加盟店端末が、
前記カード情報提供サーバから送信される前記サブ番号を、前記取引番号と前記代金とに対応付けて前記取引情報記憶部に記憶させるステップと、
前記取引番号に応じたサブ番号の照会要求を前記カード情報提供サーバに送信するステップと、
前記カード情報提供サーバが、
前記取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、当該取引番号に対応する前記サブ番号を前記カード情報記憶部から読み出して前記加盟店端末に送信するステップと、
前記カード会社サーバが、
前記サブ番号に応じたカード番号の照会要求を前記カード情報提供サーバに送信するステップと、
前記情カード報提供サーバが、
前記サブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じて、当該サブ番号に対応する前記カード番号を前記カード情報記憶部から読み出して前記カード会社サーバに送信するステップと、
前記カード番号に応じた前記加盟店の売上データを、前記カード会社サーバに送信するステップと、
を備えることを特徴とする取引方法。
【請求項4】
定められたクレジットカードの提示に応じて商品またはサービスを提供する取引を行う加盟店の加盟店端末と、前記取引に応じた代金を前記加盟店に支払うカード会社のカード会社サーバと、前記加盟店端末および前記カード会社サーバにネットワークを介して接続されたカード情報提供サーバとを備えた取引システムにおける前記カード情報提供サーバであって、
前記クレジットカードのカード番号と、前記取引を識別する取引番号と、当該取引番号に対応するサブ番号とが対応付けられて記憶されるカード情報記憶部と、
前記加盟店端末から送信されるオーソリゼーション要求を前記カード会社サーバに送信し、当該オーソリゼーション要求に応じて前記カード会社サーバから送信されるオーソリゼーション結果を受信すると、前記取引番号に応じたサブ番号を生成し、当該カード番号と当該サブ番号と前記取引番号とを対応付けて前記カード情報記憶部に記憶させ、前記オーソリゼーション要求の送信元に当該サブ番号を送信するサブ番号生成部と、
前記加盟店端末から送信される前記取引番号に応じたサブ番号の照会要求に応じて、当該取引番号に対応する前記サブ番号を前記カード情報記憶部から読み出して送信する加盟店用照会サービス提供部と、
前記カード会社サーバから送信されるサブ番号に応じたカード番号の照会要求に応じて、当該サブ番号に対応する前記カード番号を前記カード情報記憶部から読み出して送信するカード会社用照会サービス提供部と、
前記カード番号に応じた前記加盟店の売上データを、前記カード会社サーバに送信する売上データ送信部と、
を備えることを特徴とするカード情報提供サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−128898(P2011−128898A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286842(P2009−286842)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)