取引システム、取引装置及び取引プログラム
【課題】 紛失して使用中止としたキャッシュカードがさほど時間をおかずに発見された場合に使用可能とすることができるATMを提供する。
【解決手段】 ATMは、使用中止の設定がなされたキャッシュカードに関する、使用中止設定の解除指令を顧客から受け入れ、その解除指令が、使用中止の解除が可能な期間内に生じたことを条件として、キャッシュカードの使用中止を解除させる。従って、顧客は、紛失したとして慌ててキャッシュカードを使用中止にしても、解除可能期間であればATMを利用して使用中止を解除でき、余裕を持ってキャッシュカードを捜すことができる。
【解決手段】 ATMは、使用中止の設定がなされたキャッシュカードに関する、使用中止設定の解除指令を顧客から受け入れ、その解除指令が、使用中止の解除が可能な期間内に生じたことを条件として、キャッシュカードの使用中止を解除させる。従って、顧客は、紛失したとして慌ててキャッシュカードを使用中止にしても、解除可能期間であればATMを利用して使用中止を解除でき、余裕を持ってキャッシュカードを捜すことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は取引システム、取引装置及び取引プログラムに関し、例えば、自動取引装置(ATM;Automated Teller Machine)に適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動取引装置の出金取引においては、通帳及びキャッシュカードの少なくとも一方を自動取引装置に挿入し、挿入された通帳やキャッシュカード(以下、これらのことを「取引媒体」と呼ぶこともある)に記録されている情報が認証に利用される。そのため、第3者が、他人のキャッシュカードや通帳を入手し、不正な取引を実行する恐れはある。
【0003】
キャッシュカードを紛失(又は盗難)した際には、不正な取引を防止するために、金融機関側においても迅速に対応する必要がある。本支店の窓口業務が終了している時間帯などを考慮し、顧客が自動取引装置に対してキャッシュカードの紛失届けを提出し、金融機関側で直ちに紛失に係る処理を開始するようにした技術が既に提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−150192
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術のように、キャッシュカードの紛失届けを提出すると、紛失届けを出した口座について、キャッシュカードの再発行の手続きを実行しなければ、顧客は新たなキャッシュカードを入手できない。キャッシュカードの紛失届けを提出した後にキャッシュカードが見つかったとしても、そのキャッシュカードは使用不可となっているため、新たなキャッシュカードの再発行の手続きが必要となる。新たなキャッシュカードの再発行は慎重に行うことを要し、そのため、自動取引装置で行うことはできないようになっており、窓口業務が終了している場合には、次営業日でなければ再発行を受けることができない。
【0006】
紛失届けの提出を多少なりとも遅らせることで、キャッシュカードを捜索する期間を稼ぐことができるが、その分、不正使用の恐れは高くなる。紛失届けを提出すると、キャッシュカードをその後に発見しても取引を実行できず、新たなキャッシュカードを再発行してもらわなければ取引を実行できなくなってしまう(但し、通帳を有することによる取引は除く)。
【0007】
そのため、紛失して使用中止とした取引媒体がさほど時間をおかずに発見された場合にその取引媒体を使用可能とすることができる取引システム、取引装置及び取引プログラムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明は、顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置において、(1)使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、(2)解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、(3)解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段とを有することを特徴とする。
【0009】
第2の本発明は、顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置と、上記取引装置を配下に有する上位装置とを有する取引システムにおいて、(1)上記取引装置として、第1の本発明の取引装置を適用すると共に、(2)上記上位装置が、取引媒体の使用中止に係る情報を管理し、解除が可能な期間を特定できる情報を、要求元の取引装置に提供することを特徴とする。
【0010】
第3の本発明の取引プログラムは、顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置に搭載されるコンピュータを、(1)使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、(2)解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、(3)解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、紛失して使用中止とした取引媒体がさほど時間をおかずに発見された場合にその取引媒体を使用可能とすることができる取引システム、取引装置及び取引プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る自動取引装置の外観を示す斜視図である。
【図2】実施形態の自動取引装置における制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係る自動取引装置における取引媒体の使用中止動作を示すフローチャートである。
【図4】実施形態に係る自動取引装置に使用中止設定時において表示させる解除用暗証番号の入力画面の一例を示す説明図である。
【図5】実施形態に係る自動取引装置に表示させる取引媒体使用中止の確認画面の一例を示す説明図である。
【図6】実施形態の自動取引装置を配下に有するホストコンピュータ側で管理している口座レコードの構成を示す説明図である。
【図7】実施形態の自動取引装置を配下に有するホストコンピュータ実行する解除可能期限の整理動作を示すフローチャートである。
【図8】実施形態に係る自動取引装置における取引媒体の使用中止解除動作を示すフローチャートである。
【図9】実施形態に係る自動取引装置に使用中止設定解除時において表示させる解除用暗証番号の入力画面の一例を示す説明図である。
【図10】実施形態に係る自動取引装置に表示させる取引媒体の使用中止解除の確認画面の一例を示す説明図である。
【図11】実施形態に係る自動取引装置に表示させる取引媒体の使用中止解除不可の確認画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(A)主たる実施形態
以下、本発明による取引システム、取引装置及び取引プログラムの一実施形態を、図面を参照しながら説明する。ここで、実施形態の取引装置は、自動取引装置(ATM)である。
【0014】
(A−1)実施形態の構成
図1は、実施形態に係る自動取引装置1の外観を示す斜視図である。自動取引装置1は、表示・入力部12、紙幣入出金口13、硬貨入出金口14、カード出入口15、通帳出入口16などを備えている。
【0015】
表示・入力部12は、表示部と、その上面側に設けられているタッチパネル式の入力部とを備え、顧客の操作により各種の入力を行なうと共に、操作ガイダンスや顧客へのメッセージ等が表示されるものである。
【0016】
紙幣入出金口13は、紙幣が投入されると共に、紙幣が排出される開口部である。紙幣入出金口13にはシャッタが設けられ、シャッタが駆動されることにより紙幣入出金口13が開閉される。
【0017】
硬貨入出金口14は、硬貨が投入されると共に、硬貨が排出される開口部である。硬貨入出金口14にもシャッタが設けられ、シャッタが駆動されることにより硬貨入出金口14が開閉される。
【0018】
カード出入口15は、取引で使用されるカード(磁気カード、ICカードなど記録方式は問われない;キャッシュカード、クレジットカードなど発行元は問われない)がここから挿入され、取引が終了するとカードが排出される出入り口である。なお、カード出入口15から、取引内容が記載された明細票が排出されることもあり得る。
【0019】
通帳出入口16は、取引で使用される通帳がここから挿入され、取引が終了すると通帳が排出される出入り口である。
【0020】
図2は、実施形態の自動取引装置1における制御系の構成を示すブロック図である。図2において、自動取引装置2は、各部の制御を司る主制御部20と、上述した表示・入力部12、キャッシュカード等のカードに記録された情報のリードライトを行うカード処理部21、操作ガイダンス等を音声出力する音声案内部22、通帳の磁気ストライプのリードライトや通帳への印字制御を行う通帳処理部23、取引明細を明細票に印字して排出する明細票処理部24、紙幣の取込みや排出を制御する紙幣処理部25、硬貨の取込みや排出を制御する硬貨処理部26を有する。また、自動取引装置1は、各部に電源を供給する電源部27、主制御部20の記憶部としてのメモリ部28、他の装置との通信を行う通信部29を有する。
【0021】
主制御部20は、例えば、主にマイクロコンピュータなどで構成されており、当該自動取引装置1の動作全体を制御するものである。なお、主制御部20はタイマ(ソフトタイマであっても良い)を内蔵している。メモリ部28は、例えば、プログラムメモリやワーキングメモリや設定データメモリとして適用される。主制御部20は、プログラムメモリに格納されているプログラムや設定データメモリに設定されているデータに従い、ワーキングメモリを、情報を一時的に記憶するメモリとして用いながら、各部を制御する。
【0022】
メモリ部28に記憶されているプログラムとしては、取引媒体使用中止プログラム28aや取引媒体使用中止解除プログラム28bなどがある。
【0023】
実施形態の自動取引装置1を配下に有するホストコンピュータは、図示は省略するが、主制御部、メモリ部、通信部などを備えており、また、口座データベースや顧客データベースなどのデータベースが関連して設けられている。
【0024】
(A−2)実施形態の動作
次に、実施形態に係る自動取引装置1の動作を、図面を参照しながら説明する。以下では、まず、取引媒体の使用中止動作を説明する。
【0025】
図3は、実施形態に係る自動取引装置1における取引媒体の使用中止動作を示すフローチャートである。図3は、逆に見れば、顧客の使用中止手順を示している。
【0026】
キャッシュカード及び通帳の少なくとも一方(取引媒体)を紛失したり、若しくは、盗難にあったりした顧客は、窓口の業務時間が終了していたり、窓口がないATMコーナーだけがある小規模店舗に出向いたりしたときには、そこに存在するいずれかの自動取引装置1に対して、取引媒体を使用中止にするための操作を行う。
【0027】
例えば、自動取引装置1の取引開始画面として、主制御部20は、「カード/通帳使用中止手続き」ボタンを含む画面を表示させており、顧客によって「カード/通帳使用中止手続き」ボタンが操作されると(ステップ101)、取引媒体使用中止プログラム28a(ステップ102〜107でなる)を実行する。ここで、取引開始画面は1画面構成のものに限定されず、複数画面構成であっても良く、待機画面(取引開始画面の1番目の画面)に「カード/通帳使用中止手続き」ボタンが含まれておらず、画面をタブで切り替えたり、スクロールさせることで遷移させ、数画面めくった取引開始画面に「カード/通帳使用中止手続き」ボタンが含まれているようにしても良い。
【0028】
主制御部20は、まず最初に、中止させる取引媒体を選択させる画面を表示・入力部12に表示させ(ステップ102)、この画面表示に応じ、顧客が選択した使用を中止したい取引媒体の情報を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む。ここで、取引媒体の選択は、例えば、「キャッシュカード」、「通帳」及び「キャッシュカード&通帳」を候補として選択させる。
【0029】
その後、主制御部20は、選択した取引媒体を使用中止とする口座情報を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む(ステップ103)。例えば、主制御部20は、口座情報入力画面を表示・入力部12に表示させて口座情報を取込む。これに代え、選択した取引媒体が「キャッシュカード」又は「通帳」の場合には、他方の取引媒体をカード出入口15又は通帳出入口16に挿入させることを促し、挿入された取引媒体からの読取動作で口座情報を得るようにしても良い。口座情報としては、口座番号、口座種類及び開設本支店名などである。
【0030】
次に、主制御部20は、暗証番号の入力画面を表示・入力部12に表示させ、顧客が入力した暗証番号に基づいて顧客を認証する(ステップ104)。この際に入力された暗証番号も、メモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込まれる。この際の認証は、入力された口座情報に基づいて、当該自動取引装置1が図示しない金融機関のホストコンピュータから暗証番号を取り出して入力された暗証番号と照合することで行うようにしても良く、また、当該自動取引装置1がホストコンピュータに入力された暗証番号及び口座情報を含む認証依頼を行い、ホストコンピュータによる認証の結果を当該自動取引装置1が取込むことで行うものであっても良い。
【0031】
以上のようにして顧客を認証できると、主制御部20は、取引媒体の使用中止状態を解除する際に必要となる解除用暗証番号の入力を求める、図4に示すような解除用暗証番号の入力画面を表示・入力部12に表示させ、顧客が入力した解除用暗証番号を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む(ステップ105)。図4に示す例では、口座に対応付けている暗証番号と異なる番号を、解除用暗証番号として入力することを求めているが、口座に対応付けている暗証番号の入力を認めるようにしても良い。また、解除用情報が暗証番号であるものを示しているが、暗証番号以外を適用するようにしても良い。例えば、自動取引装置1から「母親の生年月日を入力して下さい。」という質問を顧客に行って入力させ、その入力年月日を解除用情報とするようにしても良い。また、生体から読み取って特徴抽出したデータを解除用情報として得るようにしても良い。さらに、複数の解除用情報を取込むようにしても良い。
【0032】
上述した解除用暗証番号の入力画面では、取引媒体の永久使用中止を選択するためのボタンをも表示させ、顧客が使用中止を解除する意思が存在しないことを表すことができるようにしても良い。このボタンが操作されたときには、後述するステップ107の処理に直ちに移行する。取引媒体が盗難にあったことが明らかな場合には、使用中止状態の解除を求めない顧客もいると考えられるためである。
【0033】
解除用暗証番号を取込むと、主制御部20は、取引媒体の使用中止状態を解除できる期限を算出してメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込むと共に、図5に示すような確認画面を表示・入力部12に表示させ、顧客による「確認」ボタンの操作を受け入れる(ステップ106)。図5のような確認画面には、例えば、使用中止状態の解除のこと(解除可能期限を含む)にも言及している使用中止状態にすることの確認を求める画面を表示する。また例えば、解除可能期限は、「カード/通帳使用中止手続き」が行われた時点から所定時間経過後の時間範囲とする。図5では、解除可能期限を、日を単位に決定するものを示したが、日時など、他の方法で解除可能期限を決定するようにしても良い。上記では、自動取引装置1が解除可能期限を自動的に定めるものを示したが、顧客が自分で入力するようにしても良く、また、自動取引装置1が複数の候補を表示してその中から解除可能期限を選択させるようにしても良い。解除可能期限として「期限なし」も認め、顧客が使用中止を解除する意思が存在しないことを表すことができるようにしても良い。また、使用中止取引媒体として、キャッシュカード及び通帳が選択された場合には、異なる解除可能期限を設けるようにしても良い。
【0034】
「確認」ボタンが操作されると、主制御部20は、メモリ部28に設けられたバッファメモリに格納されている各種情報(口座情報、使用中止に係る取引媒体、解除用暗証番号、解除可能期限など)を含む使用中止要求を、図示しないホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータはその使用中止要求に応じて、使用中止が求められた取引媒体を使用中止にする設定を行う(ステップ107)。
【0035】
図6は、ホストコンピュータ側で管理している1つの口座に係る情報(口座レコード)の構成を示す説明図である。この実施形態の場合、口座レコードには、使用中止取引媒体のフィールド、解除用暗証番号のフィールド、解除可能期限のフィールドが設けられている。
【0036】
例えば、ホストコンピュータは、毎日の定時処理における処理ルーチンの1つとして、図7に示すような解除可能期限の整理処理ルーチンを有する。
【0037】
ホストコンピュータ(の主制御部)は、図7に示すように、1つの口座レコードを対象とし(ステップ150)、その口座レコードにおける解除可能期限のフィールドに解除可能期限が設定(記述)されているか否か判別する(ステップ151)。解除可能期限が設定されていない口座レコードであれば、ホストコンピュータは、全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わっていないことを確認して処理対象を他の口座レコードにし(ステップ154、155)、上述した解除可能期限の設定判別に戻る。
【0038】
現在の処理対象の口座レコードに解除可能期限が設定(記述)されていると、ホストコンピュータは、現在の日時が、設定されている解除可能期限を超えているか否かを判別する(ステップ152)。現在の日時が、設定されている解除可能期限を超えていなければ、ホストコンピュータは、全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わっていないことを確認して処理対象を他の口座レコードにし(ステップ154、155)、上述した解除可能期限の設定判別に戻る。
【0039】
現在の日時が、設定されている解除可能期限を超えている場合には、ホストコンピュータは、取引媒体に関する紛失届が提出された状態にする処理を実行する。つまり、使用中止の解除を不可能にする(ステップ153)。その後、全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わっていないことを確認して処理対象を他の口座レコードにし(ステップ154、155)、上述した解除可能期限の設定判別に戻る。ステップ153では、例えば、解除可能期限のフィールドに、紛失届提出済みフラグも設定(記述)する。
【0040】
全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わると、ホストコンピュータは、図7に示す一連の処理を終了する。
【0041】
口座レコードの使用中止取引媒体のフィールドに設定されている使用中止取引媒体の情報は、各種の取引において適宜参照される。例えば、出金取引において、顧客が自動取引装置1にキャッシュカード又は通帳の少なくとも一方を挿入して口座の確認をホストコンピュータに要求したとき、ホストコンピュータは、使用中止取引媒体のフィールドに使用中止取引媒体が設定されているか否かを確認し、設定されているときに、使用中止取引媒体の情報を自動取引装置1に返信し、自動取引装置1は、今回の取引のために挿入された取引媒体(キャッシュカード又は通帳)が使用中止取引媒体になっていれば、その時点で取引を拒否する。
【0042】
図8は、実施形態に係る自動取引装置1における取引媒体の使用中止の解除動作を示すフローチャートである。図8に示すフローは、逆から見れば、顧客による使用中止の解除手順を示している。
【0043】
顧客は、自動取引装置1に対して使用中止の設定を行った取引媒体が発見された場合には、使用中止の設定を解除させる動作を自動取引装置1に実行させることができる。
【0044】
例えば、自動取引装置1の取引開始画面として、主制御部20は、「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンを含む画面を表示させており、顧客によって「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンが操作されると(ステップ201)、取引媒体使用中止プログラム28b(ステップ202〜209でなる)を実行する。ここで、取引開始画面は1画面構成のものに限定されず、複数画面構成であっても良く、待機画面(取引開始画面の1番目の画面)に「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンが含まれておらず、画面をタブで切り替えたり、スクロールさせることで遷移させ、数画面めくった取引開始画面に「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンが含まれているようにしても良い。
【0045】
主制御部20は、使用中止を解除させる取引媒体を当該自動取引装置1に挿入させる画面を表示・入力部12に表示させ(ステップ202)、この画面表示に応じ、顧客が挿入した取引媒体を受け入れ、取引媒体から情報(口座情報など)を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む。
【0046】
その後、主制御部20は、挿入された取引媒体から得た口座情報や、挿入された取引媒体の種類などを含む使用中止状況要求をホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは、該当する口座に関し、取引媒体の使用中止が設定されているか否かや、使用中止が設定されている場合には、その解除設定がなされているか否かや、解除可能期限などを含む応答を当該自動取引装置1に返信し、主制御部20は、その返信内容に基づいて、使用中止解除に係る状況を判別する(ステップ203、204)。なお、図8では省略しているが、使用中止解除対象の取引媒体に係る口座として顧客が指定した口座に関し、取引媒体の使用中止が設定されていない場合には、主制御部20によって、その旨が表示される。
【0047】
解除対象の取引媒体に対する解除可能期限が規定されていない場合(ステップ203で否定結果)や、解除可能期限は規定されているが現在の日時がその解除可能期限を超えていない場合には(ステップ204で否定結果)、主制御部20は、図9に示すような解除用暗証番号の入力画面を表示・入力部12に表示させ、顧客が入力した解除用暗証番号を取込んでメモリ部28にバッファリングした後、ホストコンピュータから、ホストコンピュータが管理している解除用暗証番号を取り出して入力された解除用暗証番号を確認する(ステップ205)。
【0048】
確認用暗証番号の入力の前に、顧客認証用の暗証番号等を入力させて認証処理するようにしても良い。また、上述したように、顧客認証用の情報(一般的な暗証番号や生体特徴情報)を解除用の情報として適用するようにした場合には、入力された顧客認証用の情報で認証できれば、中止解除を実行しても良いことが確認できたと見なすようにすれば良い。
【0049】
確認用暗証番号の入力に基づいて、顧客の使用中止解除の意思を確認できると、主制御部20は、図10に示すような使用中止設定の最終確認画面を表示・入力部12に表示させ、顧客によるその画面中の「確認」ボタンの操作を受け入れ、ホストコンピュータに対し、該当する取引媒体の使用中止の解除を要求して解除させ、ホストコンピュータからの解除終了通知により、当該自動取引装置1に挿入された取引媒体を返却させる(ステップ206、207)。例えば、ホストコンピュータは、該当する口座に係る口座レコードの使用中止取引媒体のフィールド、解除用暗証番号のフィールド、解除可能期限のフィールドを空欄に変更することにより、取引媒体の使用中止設定を解除する。
【0050】
解除可能期限は規定されていて現在の日時がその解除可能期限を超えている場合には(ステップ204で肯定結果)、主制御部20は、図11に示すような使用中止の設定解除を行うことができないことを顧客に確認させる解除不可確認画面を表示・入力部12に表示させ、顧客によるその画面中の「確認」ボタンの操作を受け入れ、当該自動取引装置1に挿入された取引媒体を返却させる(ステップ208、209)。
【0051】
以上のような図8の処理により、顧客は、解除可能期限以内であれば、取引媒体の使用中止を解除することができ、そのため、解除可能期限まで取引媒体の捜索を行うことが可能となる。
【0052】
(A−3)実施形態の効果
上記実施形態によれば、紛失して使用中止とした取引媒体がさほど時間をおかずに発見された場合にその取引媒体を使用可能とすることができる。
【0053】
顧客が自動取引装置1からキャッシュカード又は通帳の使用中止と中止解除を行えることができ、顧客は紛失したキャッシュカード又は通帳を安全に捜索する期間を得ることができる。紛失したキャッシュカード又は通帳が見つかった場合には、顧客が使用中止の解除を行い、継続して使用することができるため、再発行の手続きは不要となる。
【0054】
(B)他の実施形態
上記実施形態の説明においても、種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に示すような変形実施形態を挙げることができる。
【0055】
上記実施形態においては、自動取引装置1を用いて使用中止の設定を行った取引媒体の使用中止の解除を実行できるものを示したが、窓口のテラーがテラー端末を用いて使用中止の設定を行った取引媒体の使用中止の解除を、自動取引装置1が実行できるようにしても良い。
【0056】
上記実施形態においては、ホストコンピュータが解除可能期限を記憶、管理するものを示したが、ホストコンピュータが使用中止の設定を行った日時を記憶、管理し、自動取引装置1又はホストコンピュータが必要時において解除可能期限を算出して取得するものであっても良い。
【0057】
上記実施形態においては、使用中止の取引媒体に関する情報を、口座レコードの中で管理するものを示したが、口座データベースの他に使用中止データベースを設けて使用中止の取引媒体に関する情報を管理するようにしても良い。
【0058】
上記実施形態においては、1回の手順で、キャッシュカード及び通帳の使用中止や解除を行うことができるものを示したが、キャッシュカードの使用中止と通帳の使用中止とを分離した手順でしか認めないものであっても良く、同様に、キャッシュカードの使用中止解除と通帳の使用中止解除とを分離した手順でしか認めないものであっても良い。また、キャッシュカード及び通帳の使用中止を1回の手順で認めても、キャッシュカードの使用中止解除と通帳の使用中止解除とを分離した手順でしか認めないようにしても良い。
【0059】
上記実施形態では、一旦定まった解除可能期限を変更することができないものであったが、解除可能期限の延長(延長操作)を認めるようにしても良い。
【0060】
上記実施形態では、解除可能期限を一律に定めるものを示したが、顧客などに応じて、解除可能期限の決定方法を変えるようにしても良い。例えば、「普通」口座と「当座」口座とで、現日時から解除可能期限までの長さを変えるようにしても良い。また例えば、口座残高が500万円未満と、500万以上1億円未満と、1億円以上とで、現在の日時から解除可能期限までの長さを変えるようにしても良い。残高によっては、使用中止の解除を一切認めないようにしても良い。
【0061】
上記実施形態では、取引媒体の使用中止の解除を、どの自動取引装置からも行うことができるものを示したが、使用中止の解除を行うことができる自動取引装置を制限するようにしても良い。例えば、使用中止の解除を行うことができる自動取引装置を、取引媒体の使用中止の設定動作を行った自動取引装置に限定しても良く、また、設定動作した自動取引装置が設定されている店舗の自動取引装置に制限しても良く、さらに、口座開設した本支店に設定されている自動取引装置に制限するようにしても良い。第1及び第2の制限方法の場合であれば、使用中止に係る管理情報に、設定動作した自動取引装置の特定情報を含めておくことを要する。
【0062】
上記実施形態では、取引装置が自動取引装置(ATM)であるものを示したが、他の取引装置であっても良い。例えば、両替装置や通帳記帳機であっても良い。また例えば、航空会社の発券機に対し、会員カードの使用中止や解除を行う場合に、本発明の技術思想を適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…自動取引装置(ATM)、12…表示・入力部、20…主制御部、27…電源部、28…メモリ部、28a…取引媒体使用中止プログラム、28b…取引媒体使用中止解除プログラム、29…通信部。
【技術分野】
【0001】
本発明は取引システム、取引装置及び取引プログラムに関し、例えば、自動取引装置(ATM;Automated Teller Machine)に適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動取引装置の出金取引においては、通帳及びキャッシュカードの少なくとも一方を自動取引装置に挿入し、挿入された通帳やキャッシュカード(以下、これらのことを「取引媒体」と呼ぶこともある)に記録されている情報が認証に利用される。そのため、第3者が、他人のキャッシュカードや通帳を入手し、不正な取引を実行する恐れはある。
【0003】
キャッシュカードを紛失(又は盗難)した際には、不正な取引を防止するために、金融機関側においても迅速に対応する必要がある。本支店の窓口業務が終了している時間帯などを考慮し、顧客が自動取引装置に対してキャッシュカードの紛失届けを提出し、金融機関側で直ちに紛失に係る処理を開始するようにした技術が既に提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−150192
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術のように、キャッシュカードの紛失届けを提出すると、紛失届けを出した口座について、キャッシュカードの再発行の手続きを実行しなければ、顧客は新たなキャッシュカードを入手できない。キャッシュカードの紛失届けを提出した後にキャッシュカードが見つかったとしても、そのキャッシュカードは使用不可となっているため、新たなキャッシュカードの再発行の手続きが必要となる。新たなキャッシュカードの再発行は慎重に行うことを要し、そのため、自動取引装置で行うことはできないようになっており、窓口業務が終了している場合には、次営業日でなければ再発行を受けることができない。
【0006】
紛失届けの提出を多少なりとも遅らせることで、キャッシュカードを捜索する期間を稼ぐことができるが、その分、不正使用の恐れは高くなる。紛失届けを提出すると、キャッシュカードをその後に発見しても取引を実行できず、新たなキャッシュカードを再発行してもらわなければ取引を実行できなくなってしまう(但し、通帳を有することによる取引は除く)。
【0007】
そのため、紛失して使用中止とした取引媒体がさほど時間をおかずに発見された場合にその取引媒体を使用可能とすることができる取引システム、取引装置及び取引プログラムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明は、顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置において、(1)使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、(2)解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、(3)解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段とを有することを特徴とする。
【0009】
第2の本発明は、顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置と、上記取引装置を配下に有する上位装置とを有する取引システムにおいて、(1)上記取引装置として、第1の本発明の取引装置を適用すると共に、(2)上記上位装置が、取引媒体の使用中止に係る情報を管理し、解除が可能な期間を特定できる情報を、要求元の取引装置に提供することを特徴とする。
【0010】
第3の本発明の取引プログラムは、顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置に搭載されるコンピュータを、(1)使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、(2)解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、(3)解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、紛失して使用中止とした取引媒体がさほど時間をおかずに発見された場合にその取引媒体を使用可能とすることができる取引システム、取引装置及び取引プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る自動取引装置の外観を示す斜視図である。
【図2】実施形態の自動取引装置における制御系の構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係る自動取引装置における取引媒体の使用中止動作を示すフローチャートである。
【図4】実施形態に係る自動取引装置に使用中止設定時において表示させる解除用暗証番号の入力画面の一例を示す説明図である。
【図5】実施形態に係る自動取引装置に表示させる取引媒体使用中止の確認画面の一例を示す説明図である。
【図6】実施形態の自動取引装置を配下に有するホストコンピュータ側で管理している口座レコードの構成を示す説明図である。
【図7】実施形態の自動取引装置を配下に有するホストコンピュータ実行する解除可能期限の整理動作を示すフローチャートである。
【図8】実施形態に係る自動取引装置における取引媒体の使用中止解除動作を示すフローチャートである。
【図9】実施形態に係る自動取引装置に使用中止設定解除時において表示させる解除用暗証番号の入力画面の一例を示す説明図である。
【図10】実施形態に係る自動取引装置に表示させる取引媒体の使用中止解除の確認画面の一例を示す説明図である。
【図11】実施形態に係る自動取引装置に表示させる取引媒体の使用中止解除不可の確認画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(A)主たる実施形態
以下、本発明による取引システム、取引装置及び取引プログラムの一実施形態を、図面を参照しながら説明する。ここで、実施形態の取引装置は、自動取引装置(ATM)である。
【0014】
(A−1)実施形態の構成
図1は、実施形態に係る自動取引装置1の外観を示す斜視図である。自動取引装置1は、表示・入力部12、紙幣入出金口13、硬貨入出金口14、カード出入口15、通帳出入口16などを備えている。
【0015】
表示・入力部12は、表示部と、その上面側に設けられているタッチパネル式の入力部とを備え、顧客の操作により各種の入力を行なうと共に、操作ガイダンスや顧客へのメッセージ等が表示されるものである。
【0016】
紙幣入出金口13は、紙幣が投入されると共に、紙幣が排出される開口部である。紙幣入出金口13にはシャッタが設けられ、シャッタが駆動されることにより紙幣入出金口13が開閉される。
【0017】
硬貨入出金口14は、硬貨が投入されると共に、硬貨が排出される開口部である。硬貨入出金口14にもシャッタが設けられ、シャッタが駆動されることにより硬貨入出金口14が開閉される。
【0018】
カード出入口15は、取引で使用されるカード(磁気カード、ICカードなど記録方式は問われない;キャッシュカード、クレジットカードなど発行元は問われない)がここから挿入され、取引が終了するとカードが排出される出入り口である。なお、カード出入口15から、取引内容が記載された明細票が排出されることもあり得る。
【0019】
通帳出入口16は、取引で使用される通帳がここから挿入され、取引が終了すると通帳が排出される出入り口である。
【0020】
図2は、実施形態の自動取引装置1における制御系の構成を示すブロック図である。図2において、自動取引装置2は、各部の制御を司る主制御部20と、上述した表示・入力部12、キャッシュカード等のカードに記録された情報のリードライトを行うカード処理部21、操作ガイダンス等を音声出力する音声案内部22、通帳の磁気ストライプのリードライトや通帳への印字制御を行う通帳処理部23、取引明細を明細票に印字して排出する明細票処理部24、紙幣の取込みや排出を制御する紙幣処理部25、硬貨の取込みや排出を制御する硬貨処理部26を有する。また、自動取引装置1は、各部に電源を供給する電源部27、主制御部20の記憶部としてのメモリ部28、他の装置との通信を行う通信部29を有する。
【0021】
主制御部20は、例えば、主にマイクロコンピュータなどで構成されており、当該自動取引装置1の動作全体を制御するものである。なお、主制御部20はタイマ(ソフトタイマであっても良い)を内蔵している。メモリ部28は、例えば、プログラムメモリやワーキングメモリや設定データメモリとして適用される。主制御部20は、プログラムメモリに格納されているプログラムや設定データメモリに設定されているデータに従い、ワーキングメモリを、情報を一時的に記憶するメモリとして用いながら、各部を制御する。
【0022】
メモリ部28に記憶されているプログラムとしては、取引媒体使用中止プログラム28aや取引媒体使用中止解除プログラム28bなどがある。
【0023】
実施形態の自動取引装置1を配下に有するホストコンピュータは、図示は省略するが、主制御部、メモリ部、通信部などを備えており、また、口座データベースや顧客データベースなどのデータベースが関連して設けられている。
【0024】
(A−2)実施形態の動作
次に、実施形態に係る自動取引装置1の動作を、図面を参照しながら説明する。以下では、まず、取引媒体の使用中止動作を説明する。
【0025】
図3は、実施形態に係る自動取引装置1における取引媒体の使用中止動作を示すフローチャートである。図3は、逆に見れば、顧客の使用中止手順を示している。
【0026】
キャッシュカード及び通帳の少なくとも一方(取引媒体)を紛失したり、若しくは、盗難にあったりした顧客は、窓口の業務時間が終了していたり、窓口がないATMコーナーだけがある小規模店舗に出向いたりしたときには、そこに存在するいずれかの自動取引装置1に対して、取引媒体を使用中止にするための操作を行う。
【0027】
例えば、自動取引装置1の取引開始画面として、主制御部20は、「カード/通帳使用中止手続き」ボタンを含む画面を表示させており、顧客によって「カード/通帳使用中止手続き」ボタンが操作されると(ステップ101)、取引媒体使用中止プログラム28a(ステップ102〜107でなる)を実行する。ここで、取引開始画面は1画面構成のものに限定されず、複数画面構成であっても良く、待機画面(取引開始画面の1番目の画面)に「カード/通帳使用中止手続き」ボタンが含まれておらず、画面をタブで切り替えたり、スクロールさせることで遷移させ、数画面めくった取引開始画面に「カード/通帳使用中止手続き」ボタンが含まれているようにしても良い。
【0028】
主制御部20は、まず最初に、中止させる取引媒体を選択させる画面を表示・入力部12に表示させ(ステップ102)、この画面表示に応じ、顧客が選択した使用を中止したい取引媒体の情報を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む。ここで、取引媒体の選択は、例えば、「キャッシュカード」、「通帳」及び「キャッシュカード&通帳」を候補として選択させる。
【0029】
その後、主制御部20は、選択した取引媒体を使用中止とする口座情報を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む(ステップ103)。例えば、主制御部20は、口座情報入力画面を表示・入力部12に表示させて口座情報を取込む。これに代え、選択した取引媒体が「キャッシュカード」又は「通帳」の場合には、他方の取引媒体をカード出入口15又は通帳出入口16に挿入させることを促し、挿入された取引媒体からの読取動作で口座情報を得るようにしても良い。口座情報としては、口座番号、口座種類及び開設本支店名などである。
【0030】
次に、主制御部20は、暗証番号の入力画面を表示・入力部12に表示させ、顧客が入力した暗証番号に基づいて顧客を認証する(ステップ104)。この際に入力された暗証番号も、メモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込まれる。この際の認証は、入力された口座情報に基づいて、当該自動取引装置1が図示しない金融機関のホストコンピュータから暗証番号を取り出して入力された暗証番号と照合することで行うようにしても良く、また、当該自動取引装置1がホストコンピュータに入力された暗証番号及び口座情報を含む認証依頼を行い、ホストコンピュータによる認証の結果を当該自動取引装置1が取込むことで行うものであっても良い。
【0031】
以上のようにして顧客を認証できると、主制御部20は、取引媒体の使用中止状態を解除する際に必要となる解除用暗証番号の入力を求める、図4に示すような解除用暗証番号の入力画面を表示・入力部12に表示させ、顧客が入力した解除用暗証番号を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む(ステップ105)。図4に示す例では、口座に対応付けている暗証番号と異なる番号を、解除用暗証番号として入力することを求めているが、口座に対応付けている暗証番号の入力を認めるようにしても良い。また、解除用情報が暗証番号であるものを示しているが、暗証番号以外を適用するようにしても良い。例えば、自動取引装置1から「母親の生年月日を入力して下さい。」という質問を顧客に行って入力させ、その入力年月日を解除用情報とするようにしても良い。また、生体から読み取って特徴抽出したデータを解除用情報として得るようにしても良い。さらに、複数の解除用情報を取込むようにしても良い。
【0032】
上述した解除用暗証番号の入力画面では、取引媒体の永久使用中止を選択するためのボタンをも表示させ、顧客が使用中止を解除する意思が存在しないことを表すことができるようにしても良い。このボタンが操作されたときには、後述するステップ107の処理に直ちに移行する。取引媒体が盗難にあったことが明らかな場合には、使用中止状態の解除を求めない顧客もいると考えられるためである。
【0033】
解除用暗証番号を取込むと、主制御部20は、取引媒体の使用中止状態を解除できる期限を算出してメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込むと共に、図5に示すような確認画面を表示・入力部12に表示させ、顧客による「確認」ボタンの操作を受け入れる(ステップ106)。図5のような確認画面には、例えば、使用中止状態の解除のこと(解除可能期限を含む)にも言及している使用中止状態にすることの確認を求める画面を表示する。また例えば、解除可能期限は、「カード/通帳使用中止手続き」が行われた時点から所定時間経過後の時間範囲とする。図5では、解除可能期限を、日を単位に決定するものを示したが、日時など、他の方法で解除可能期限を決定するようにしても良い。上記では、自動取引装置1が解除可能期限を自動的に定めるものを示したが、顧客が自分で入力するようにしても良く、また、自動取引装置1が複数の候補を表示してその中から解除可能期限を選択させるようにしても良い。解除可能期限として「期限なし」も認め、顧客が使用中止を解除する意思が存在しないことを表すことができるようにしても良い。また、使用中止取引媒体として、キャッシュカード及び通帳が選択された場合には、異なる解除可能期限を設けるようにしても良い。
【0034】
「確認」ボタンが操作されると、主制御部20は、メモリ部28に設けられたバッファメモリに格納されている各種情報(口座情報、使用中止に係る取引媒体、解除用暗証番号、解除可能期限など)を含む使用中止要求を、図示しないホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータはその使用中止要求に応じて、使用中止が求められた取引媒体を使用中止にする設定を行う(ステップ107)。
【0035】
図6は、ホストコンピュータ側で管理している1つの口座に係る情報(口座レコード)の構成を示す説明図である。この実施形態の場合、口座レコードには、使用中止取引媒体のフィールド、解除用暗証番号のフィールド、解除可能期限のフィールドが設けられている。
【0036】
例えば、ホストコンピュータは、毎日の定時処理における処理ルーチンの1つとして、図7に示すような解除可能期限の整理処理ルーチンを有する。
【0037】
ホストコンピュータ(の主制御部)は、図7に示すように、1つの口座レコードを対象とし(ステップ150)、その口座レコードにおける解除可能期限のフィールドに解除可能期限が設定(記述)されているか否か判別する(ステップ151)。解除可能期限が設定されていない口座レコードであれば、ホストコンピュータは、全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わっていないことを確認して処理対象を他の口座レコードにし(ステップ154、155)、上述した解除可能期限の設定判別に戻る。
【0038】
現在の処理対象の口座レコードに解除可能期限が設定(記述)されていると、ホストコンピュータは、現在の日時が、設定されている解除可能期限を超えているか否かを判別する(ステップ152)。現在の日時が、設定されている解除可能期限を超えていなければ、ホストコンピュータは、全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わっていないことを確認して処理対象を他の口座レコードにし(ステップ154、155)、上述した解除可能期限の設定判別に戻る。
【0039】
現在の日時が、設定されている解除可能期限を超えている場合には、ホストコンピュータは、取引媒体に関する紛失届が提出された状態にする処理を実行する。つまり、使用中止の解除を不可能にする(ステップ153)。その後、全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わっていないことを確認して処理対象を他の口座レコードにし(ステップ154、155)、上述した解除可能期限の設定判別に戻る。ステップ153では、例えば、解除可能期限のフィールドに、紛失届提出済みフラグも設定(記述)する。
【0040】
全ての口座レコードに対する解除可能期限の整理処理が終わると、ホストコンピュータは、図7に示す一連の処理を終了する。
【0041】
口座レコードの使用中止取引媒体のフィールドに設定されている使用中止取引媒体の情報は、各種の取引において適宜参照される。例えば、出金取引において、顧客が自動取引装置1にキャッシュカード又は通帳の少なくとも一方を挿入して口座の確認をホストコンピュータに要求したとき、ホストコンピュータは、使用中止取引媒体のフィールドに使用中止取引媒体が設定されているか否かを確認し、設定されているときに、使用中止取引媒体の情報を自動取引装置1に返信し、自動取引装置1は、今回の取引のために挿入された取引媒体(キャッシュカード又は通帳)が使用中止取引媒体になっていれば、その時点で取引を拒否する。
【0042】
図8は、実施形態に係る自動取引装置1における取引媒体の使用中止の解除動作を示すフローチャートである。図8に示すフローは、逆から見れば、顧客による使用中止の解除手順を示している。
【0043】
顧客は、自動取引装置1に対して使用中止の設定を行った取引媒体が発見された場合には、使用中止の設定を解除させる動作を自動取引装置1に実行させることができる。
【0044】
例えば、自動取引装置1の取引開始画面として、主制御部20は、「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンを含む画面を表示させており、顧客によって「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンが操作されると(ステップ201)、取引媒体使用中止プログラム28b(ステップ202〜209でなる)を実行する。ここで、取引開始画面は1画面構成のものに限定されず、複数画面構成であっても良く、待機画面(取引開始画面の1番目の画面)に「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンが含まれておらず、画面をタブで切り替えたり、スクロールさせることで遷移させ、数画面めくった取引開始画面に「カード/通帳使用中止解除手続き」ボタンが含まれているようにしても良い。
【0045】
主制御部20は、使用中止を解除させる取引媒体を当該自動取引装置1に挿入させる画面を表示・入力部12に表示させ(ステップ202)、この画面表示に応じ、顧客が挿入した取引媒体を受け入れ、取引媒体から情報(口座情報など)を取込んでメモリ部28に設けられたバッファメモリに書き込む。
【0046】
その後、主制御部20は、挿入された取引媒体から得た口座情報や、挿入された取引媒体の種類などを含む使用中止状況要求をホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは、該当する口座に関し、取引媒体の使用中止が設定されているか否かや、使用中止が設定されている場合には、その解除設定がなされているか否かや、解除可能期限などを含む応答を当該自動取引装置1に返信し、主制御部20は、その返信内容に基づいて、使用中止解除に係る状況を判別する(ステップ203、204)。なお、図8では省略しているが、使用中止解除対象の取引媒体に係る口座として顧客が指定した口座に関し、取引媒体の使用中止が設定されていない場合には、主制御部20によって、その旨が表示される。
【0047】
解除対象の取引媒体に対する解除可能期限が規定されていない場合(ステップ203で否定結果)や、解除可能期限は規定されているが現在の日時がその解除可能期限を超えていない場合には(ステップ204で否定結果)、主制御部20は、図9に示すような解除用暗証番号の入力画面を表示・入力部12に表示させ、顧客が入力した解除用暗証番号を取込んでメモリ部28にバッファリングした後、ホストコンピュータから、ホストコンピュータが管理している解除用暗証番号を取り出して入力された解除用暗証番号を確認する(ステップ205)。
【0048】
確認用暗証番号の入力の前に、顧客認証用の暗証番号等を入力させて認証処理するようにしても良い。また、上述したように、顧客認証用の情報(一般的な暗証番号や生体特徴情報)を解除用の情報として適用するようにした場合には、入力された顧客認証用の情報で認証できれば、中止解除を実行しても良いことが確認できたと見なすようにすれば良い。
【0049】
確認用暗証番号の入力に基づいて、顧客の使用中止解除の意思を確認できると、主制御部20は、図10に示すような使用中止設定の最終確認画面を表示・入力部12に表示させ、顧客によるその画面中の「確認」ボタンの操作を受け入れ、ホストコンピュータに対し、該当する取引媒体の使用中止の解除を要求して解除させ、ホストコンピュータからの解除終了通知により、当該自動取引装置1に挿入された取引媒体を返却させる(ステップ206、207)。例えば、ホストコンピュータは、該当する口座に係る口座レコードの使用中止取引媒体のフィールド、解除用暗証番号のフィールド、解除可能期限のフィールドを空欄に変更することにより、取引媒体の使用中止設定を解除する。
【0050】
解除可能期限は規定されていて現在の日時がその解除可能期限を超えている場合には(ステップ204で肯定結果)、主制御部20は、図11に示すような使用中止の設定解除を行うことができないことを顧客に確認させる解除不可確認画面を表示・入力部12に表示させ、顧客によるその画面中の「確認」ボタンの操作を受け入れ、当該自動取引装置1に挿入された取引媒体を返却させる(ステップ208、209)。
【0051】
以上のような図8の処理により、顧客は、解除可能期限以内であれば、取引媒体の使用中止を解除することができ、そのため、解除可能期限まで取引媒体の捜索を行うことが可能となる。
【0052】
(A−3)実施形態の効果
上記実施形態によれば、紛失して使用中止とした取引媒体がさほど時間をおかずに発見された場合にその取引媒体を使用可能とすることができる。
【0053】
顧客が自動取引装置1からキャッシュカード又は通帳の使用中止と中止解除を行えることができ、顧客は紛失したキャッシュカード又は通帳を安全に捜索する期間を得ることができる。紛失したキャッシュカード又は通帳が見つかった場合には、顧客が使用中止の解除を行い、継続して使用することができるため、再発行の手続きは不要となる。
【0054】
(B)他の実施形態
上記実施形態の説明においても、種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に示すような変形実施形態を挙げることができる。
【0055】
上記実施形態においては、自動取引装置1を用いて使用中止の設定を行った取引媒体の使用中止の解除を実行できるものを示したが、窓口のテラーがテラー端末を用いて使用中止の設定を行った取引媒体の使用中止の解除を、自動取引装置1が実行できるようにしても良い。
【0056】
上記実施形態においては、ホストコンピュータが解除可能期限を記憶、管理するものを示したが、ホストコンピュータが使用中止の設定を行った日時を記憶、管理し、自動取引装置1又はホストコンピュータが必要時において解除可能期限を算出して取得するものであっても良い。
【0057】
上記実施形態においては、使用中止の取引媒体に関する情報を、口座レコードの中で管理するものを示したが、口座データベースの他に使用中止データベースを設けて使用中止の取引媒体に関する情報を管理するようにしても良い。
【0058】
上記実施形態においては、1回の手順で、キャッシュカード及び通帳の使用中止や解除を行うことができるものを示したが、キャッシュカードの使用中止と通帳の使用中止とを分離した手順でしか認めないものであっても良く、同様に、キャッシュカードの使用中止解除と通帳の使用中止解除とを分離した手順でしか認めないものであっても良い。また、キャッシュカード及び通帳の使用中止を1回の手順で認めても、キャッシュカードの使用中止解除と通帳の使用中止解除とを分離した手順でしか認めないようにしても良い。
【0059】
上記実施形態では、一旦定まった解除可能期限を変更することができないものであったが、解除可能期限の延長(延長操作)を認めるようにしても良い。
【0060】
上記実施形態では、解除可能期限を一律に定めるものを示したが、顧客などに応じて、解除可能期限の決定方法を変えるようにしても良い。例えば、「普通」口座と「当座」口座とで、現日時から解除可能期限までの長さを変えるようにしても良い。また例えば、口座残高が500万円未満と、500万以上1億円未満と、1億円以上とで、現在の日時から解除可能期限までの長さを変えるようにしても良い。残高によっては、使用中止の解除を一切認めないようにしても良い。
【0061】
上記実施形態では、取引媒体の使用中止の解除を、どの自動取引装置からも行うことができるものを示したが、使用中止の解除を行うことができる自動取引装置を制限するようにしても良い。例えば、使用中止の解除を行うことができる自動取引装置を、取引媒体の使用中止の設定動作を行った自動取引装置に限定しても良く、また、設定動作した自動取引装置が設定されている店舗の自動取引装置に制限しても良く、さらに、口座開設した本支店に設定されている自動取引装置に制限するようにしても良い。第1及び第2の制限方法の場合であれば、使用中止に係る管理情報に、設定動作した自動取引装置の特定情報を含めておくことを要する。
【0062】
上記実施形態では、取引装置が自動取引装置(ATM)であるものを示したが、他の取引装置であっても良い。例えば、両替装置や通帳記帳機であっても良い。また例えば、航空会社の発券機に対し、会員カードの使用中止や解除を行う場合に、本発明の技術思想を適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…自動取引装置(ATM)、12…表示・入力部、20…主制御部、27…電源部、28…メモリ部、28a…取引媒体使用中止プログラム、28b…取引媒体使用中止解除プログラム、29…通信部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置において、
使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、
解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、
解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段と
を有することを特徴とする取引装置。
【請求項2】
上記使用中止解除手段は、解除用情報を顧客から取り込んで取り込んだ解除用情報の正当性を確認できたことを条件として、該当する取引媒体の使用中止を解除させることを特徴とする請求項1に記載の取引装置。
【請求項3】
取引媒体に関する使用中止設定を行う使用中止設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の取引装置。
【請求項4】
顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置と、上記取引装置を配下に有する上位装置とを有する取引システムにおいて、
上記取引装置として、請求項1〜3のいずれかに記載の取引装置を適用すると共に、
上記上位装置が、取引媒体の使用中止に係る情報を管理し、解除が可能な期間を特定できる情報を、要求元の取引装置に提供する
ことを特徴とする取引システム。
【請求項5】
顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置に搭載されるコンピュータを、
使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、
解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、
解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段と
して機能させることを特徴とする取引プログラム。
【請求項1】
顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置において、
使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、
解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、
解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段と
を有することを特徴とする取引装置。
【請求項2】
上記使用中止解除手段は、解除用情報を顧客から取り込んで取り込んだ解除用情報の正当性を確認できたことを条件として、該当する取引媒体の使用中止を解除させることを特徴とする請求項1に記載の取引装置。
【請求項3】
取引媒体に関する使用中止設定を行う使用中止設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の取引装置。
【請求項4】
顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置と、上記取引装置を配下に有する上位装置とを有する取引システムにおいて、
上記取引装置として、請求項1〜3のいずれかに記載の取引装置を適用すると共に、
上記上位装置が、取引媒体の使用中止に係る情報を管理し、解除が可能な期間を特定できる情報を、要求元の取引装置に提供する
ことを特徴とする取引システム。
【請求項5】
顧客が所持する取引媒体を受け入れて顧客との取引を行う取引装置に搭載されるコンピュータを、
使用中止の設定がなされている取引媒体に関する、使用中止設定の解除の指令を顧客から受け入れる解除指令受入手段と、
解除指令に係る取引中止設定について、この解除指令は、解除が可能な期間内に生じた指令か否かを判別する指令タイミング判別手段と、
解除が可能な期間内に生じた解除指令が生じているときに、該当する取引媒体の使用中止を解除させる使用中止解除手段と
して機能させることを特徴とする取引プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−114409(P2013−114409A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259398(P2011−259398)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(591051645)株式会社OKIソフトウェア (173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(591051645)株式会社OKIソフトウェア (173)
【Fターム(参考)】
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