説明

取引装置

【課題】取引に先立って、当該取引の内容を印字して利用者に提供することにより、利用者が事前に取引内容を検討した上で取引を行えるようにする。
【解決手段】利用者の操作により取引情報を入力し、入力された取引情報に基づいて当該取引に必要な金額を算出し、算出された金額に基づいて所定の取引を実行する取引装置において、取引を実行する前に、取引に必要な金額を含む取引内容を印字した計算書を発行する計算書発行手段を設けた。利用者は、取引が成立する前の段階で、当該取引が行われたと仮定した場合の取引内容の詳細が計算書として提供されるため、この計算書を持ち帰って取引に必要な現金を準備したり、他の時間帯や他の金融機関での取引内容と比較検討することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば日本円を外貨に両替するための外貨両替機のような取引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、日本円から外貨への両替は銀行の窓口で行われていたが、最近では、利用者が自ら操作して外貨に両替できる外貨両替機が登場し、銀行などの金融機関に設置されている。この外貨両替機では、操作部で両替したい外貨の種類・数量を指定すると、為替レートに基づいて計算された金額が表示され、貨幣を投入することにより、外貨パック(所定額の外貨が袋詰めされたもの)と取引明細票および釣銭が放出されるようになっている。後掲の特許文献1には、外貨両替機能を備えた取引装置が記載されている。
【0003】
図14は、従来の外貨両替機の動作を示したフローチャートである。操作部において、現金/旅行者小切手等の取引種別を選択し(ステップS51)、続いて外貨パックの種類と数量を選択すると(ステップS52)、取引内容が表示されるので、確認操作を行った後(ステップS53)、名前と電話番号を入力する(ステップS54、S55)。次に、画面の案内に従って紙幣を投入し(ステップS56)、金額の確認操作を行うと(ステップS57)、明細票と釣銭とが放出されるとともに(ステップS58)、外貨パックが放出される(ステップS59)。
【0004】
ところで、銀行や信用金庫等の金融機関に設置されている取引装置には、所定の手数料が徴収されるものがある。例えば、ATMにおいては、時間外に利用する場合や振込みの場合に、金融機関が定めた手数料が自動的に徴収される。振込みの場合は、時間帯だけでなく振込金額によって手数料が異なるし、振込先が同一支店か他支店か、自行か他行かによっても手数料が異なり、その料金体系は複雑である。また、両替機においても、例えば両替金額や金種、顧客種別などに応じた手数料が徴収されるものがある。後掲の特許文献2〜5には、手数料を徴収する自動両替機が記載されている。
【0005】
一方、取引装置において発行される明細票は、取引内容によっては印紙税が課せられる課税文書となる場合がある。印紙税の納付は、課税文書に収入印紙を貼付して割印を押印することで行うのが原則であるが、あらかじめ税務署に申告して印紙税の一括納付につき承認を得ることで、課税文書の作成のたびに収入印紙を貼付することを省略することができる。この場合は、課税文書に印紙税申告納付につき税務署の承認済であることを示すマークを印字するだけでよい。下記の特許文献6および特許文献7には、このような承認済マークを領収書に印字して発行する取引装置が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−113285号公報
【特許文献2】特開昭63−245793号公報
【特許文献3】特開昭63−269277号公報
【特許文献4】特開昭63−273984号公報
【特許文献5】特開平1−180089号公報
【特許文献6】特開2004−5073号公報
【特許文献7】特開平7−73378号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した外貨両替機の場合、その日の為替レートによって入金すべき金額が異なるため、利用者からすれば、外貨両替にあたって準備する金額を予め知りたいという要求がある。また、手数料を徴収する取引装置において取引を行う場合は、その取引の内容によって手数料の額が変動するため、利用者からすれば、これから行おうとする取引に対して、いくらの手数料がかかるのかを事前に知りたいという要求がある。しかるに、従来の取引装置にあっては、取引の詳細内容は取引成立後に発行される明細票でしか確認することができないので、取引の実行に先立って準備すべき金額や取引にかかる手数料を調べ、その結果を持ち帰って他の時間帯や他の金融機関等との比較検討を行うことは不可能であった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、その課題とするところは、取引に先立って、当該取引の内容を印字して利用者に提供することにより、利用者が事前に取引内容を検討した上で取引を行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る取引装置は、利用者の操作により取引情報を入力する入力手段と、 この入力手段により入力された取引情報に基づいて、当該取引に必要な金額を算出する算出手段と、この算出手段により算出された金額に基づいて所定の取引を実行する取引実行手段とを備えた取引装置において、取引実行手段が取引を実行する前に、算出手段により算出された金額を含む取引内容を印字した計算書を発行する計算書発行手段を設けたものである。
【0010】
このようにすることで、利用者は、取引が成立する前の段階で、当該取引が行われたと仮定した場合の取引内容の詳細が計算書として提供されるため、この計算書を持ち帰って取引に必要な現金を準備したり、他の時間帯や他の金融機関での取引内容と比較検討することが可能となる。
【0011】
また、金融機関にとっては、このような計算書を発行することにより、印紙税の対象となる取引と、印紙税の対象とならない取引とを区別して営業することができる。例えば、取引装置で行われる取引が印紙税の対象である場合は、従来どおり取引成立後に明細票を発行し、取引装置で行われる取引が印紙税の対象でない場合は、取引成立前に計算書のみを発行し、取引成立後に明細票を発行しない(計算書をもって明細票に代える)ような運用を行うことができる。これにより、計算書と明細票を二重に発行する必要もなくなる。
【0012】
本発明においては、取引に必要な金額の入金を受け付けた後、取引に関する明細票の窓口での受取りを案内するメッセージを表示手段に表示するようにしてもよい。これによると、計算書だけでなく明細票も必要な利用者は、窓口へ行って係員が発行する明細票を受け取ることができる。また、明細票の希望者に対してのみ、窓口で都度明細票を発行すればよく、取引装置において明細票を発行する必要がないので、用紙の無駄を排除することができる。
【0013】
また、本発明においては、明細票を発行する明細票発行手段と、明細票を発行するか否かを選択する選択手段とを更に設け、明細票発行手段は、選択手段により明細票の発行が選択された場合のみ明細票を発行するようにしてもよい。これによると、計算書だけでなく明細票も必要な利用者は、窓口へ行くことなく、取引装置において計算書と明細票の両方を受け取ることができる。また、明細票発行が選択された場合のみ明細票を発行すればよく、一律に明細票を発行する必要がないので、用紙の無駄を排除することができる。
【0014】
この場合、取引成立前に発行する計算書は、一種の見積書であって領収書の機能がないため、印紙税申告納付承認を表すマークを印字する必要はないが、取引成立後に発行する明細票は、領収書の機能を有することから、印紙税申告納付承認を表すマークを印字することができる。したがって、計算書に上記マークを印字せず、明細票に上記マークを印字することで、計算書は印紙税の対象外であることが明確になるとともに、明細票は印紙税の対象であることが明確になる。
【0015】
また、本発明においては、計算書を発行した後に取引の取消を指令する取消指令手段と、計算書を発行した後に取引の実行を指令する実行指令手段と、取引ごとに当該取引の状況を記録する記録手段とを更に設け、取消指令手段により取引の取消が指令された場合は、記録手段に取引の取消を記録し、実行指令手段により取引の実行が指令された場合は、記録手段に取引の実行を記録するようにしてもよい。計算書発行後に取引が取り消された場合でも、利用者は計算書を入手しているが、明細票が発行されないため、計算書だけでは取引が実際に行われたのか否かを特定できず、利用者から取引有無の照会があった場合に、照会が不可能となる。そこで、上記のように取引の実行/取消を記録手段に記録することで、取引の実行有無を特定することができ、計算書をもとに照会が可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、取引に先立って取引内容を印字した計算書を発行するようにしたので、利用者はこの計算書に基づき取引内容を事前に検討した上で取引を行うことができる。また、金融機関にとっては、取引に応じて明細票と計算書を使い分けることにより、印紙税の対象となる取引と印紙税の対象とならない取引とを区別して営業することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明に係る取引装置の実施形態である外貨両替機Aの外観図である。1は外貨両替機Aの筐体、2は筐体1の前面側に設けられた接客部、3は接客部2に設けられたタッチパネルである。タッチパネル3は操作部と表示部とを兼ねている。4は紙幣を投入および放出するための紙幣出入口、5は外貨パックが放出されるパック取出し口、6は硬貨が放出される硬貨取出し口、7は帳票(明細票・計算書)が放出される帳票取出口である。8〜11は放出物の取り出しを促すためのフリッカであって、8は紙幣の取り出しを促す紙幣フリッカ、9は外貨パックの取り出しを促す外貨パックフリッカ、10は硬貨の取り出しを促す硬貨フリッカ、11は帳票の取り出しを促す帳票フリッカである。これらのフリッカ8〜11は、例えばLED(発光ダイオード)のアレイから構成されており、点滅することで放出物の取り出しを促すようになっている。12は利用客に対して音声案内を行うスピーカ、13は接客部2を開いて障害対応を行う場合に係員キーが差し込まれるキー差込口である。14は筐体1の前面に設けられた前扉、15は前扉14の上部に設けられた人間検知センサ、16は前扉14の下部に設けられた返却口、17は前扉14を開く場合に扉開閉キーが差し込まれるキー差込口である。返却口16には、紙幣に混ざって投入された硬貨や異物などが返却される。
【0018】
図2は、外貨両替機Aの電気的構成を示したブロック図である。20は外貨両替機Aの動作に必要な制御や演算を行う制御部であって、マイクロコンピュータを中心に構成されている。21は前述の紙幣出入口4から投入された紙幣および紙幣出入口4へ放出する紙幣を処理する紙幣処理部であって、鑑別部や搬送部などから構成されている。22は前述の硬貨取出し口6へ放出する硬貨を処理する硬貨処理部であって、鑑別部や搬送部などから構成されている。23は前述のパック取出し口5へ外貨パックを放出する外貨出金部であって、外貨を計数する計数部や搬送部などから構成されている。24は前述の帳票取出口7から明細票や計算書を発行する帳票発行部であって、印字部や搬送部などから構成されている。25は装置内部にセットされたジャーナルに取引内容を印字して記録するジャーナル処理部であって、印字部や紙送り部などから構成されている。26はROMおよびRAM等から構成されるメモリである。
【0019】
27は顧客操作部であって、前述のタッチパネル3およびその入力信号処理回路などから構成される。28は表示部であって、前述のタッチパネル3およびその表示制御回路、フリッカ8〜11およびその表示制御回路などから構成される。29は音声案内部であって、前述のスピーカ12およびその音声制御回路などから構成される。30は人間検知部であって、前述の人間検知センサ15およびその検知信号処理回路などから構成される。31は係員操作部であって、例えば外貨両替機Aの裏側内部に設けられる。32は上位装置33と通信を行う通信部であって、通信回線34を介して上位装置33と結ばれている。上位装置33はホストコンピュータやサーバから構成されており、外貨両替に必要な為替レートの情報は、この上位装置33から外貨両替機Aへ随時送信される。
【0020】
以上の構成において、制御部20は本発明の算出手段および取引実行手段の実施形態を構成し、帳票発行部24は本発明の計算書発行手段および明細票発行手段の実施形態を構成し、メモリ26は本発明の記録手段の実施形態を構成し、顧客操作部27は本発明の入力手段の実施形態を構成し、表示部28は本発明の表示手段の実施形態を構成する。
【0021】
次に、上述した外貨両替機Aの動作について説明する。図3は、第1実施形態による外貨両替機Aの動作を示したフローチャートである。外貨両替機Aの前に利用者(顧客)が立って、人間検知センサ15が利用者を検知すると、タッチパネル3に図4A(a)に示すような取引選択画面40が表示される。この取引選択画面40には、取引の選択を促すメッセージ40aと、取引選択ボタン40b〜40dと、英語表示ボタン40eとが表示されている。取引選択ボタン40bは、両替する外貨が旅行者小切手(トラベラーズチェック)である場合に操作される。取引選択ボタン40cは、両替する外貨が現金(キャッシュ)である場合に操作される。取引選択ボタン40dは、両替する外貨が旅行者小切手と現金である場合に操作される。利用者はこの取引選択画面40において、取引選択ボタン40b〜40dのいずれかを押して、取引情報としての取引種別の選択を行う(ステップS11)。
【0022】
取引選択が行われると、タッチパネル3には図4A(b)に示すようなパック選択画面41が表示される。このパック選択画面41には、パックの選択を促すメッセージ41aと、複数のパック選択ボタン41bと、取消ボタン41cと、訂正ボタン41dと、確認ボタン41eとが表示されている。パック選択ボタン41bは、購入する外貨パックの種類と数量を選択するためのボタンである。数量はボタンを押す回数によって指定する。取消ボタン41cは、両替を取消す場合に操作される。この取消ボタン41cが押されると、図4A(a)の取引選択画面40に戻って、再度、取引選択を受け付ける。訂正ボタン41dは、パック選択ボタン41bで選択した外貨パックの種類を訂正する場合に操作される。確認ボタン41eは、パック選択ボタン41bで選択した外貨パックの種類を承認する場合に操作される。利用者はこのパック選択画面41において、パック選択ボタン41bを押して取引情報としての外貨パックの種類と数量を選択した後、間違いがなければ確認ボタン41eを押して、パック選択を決定する(ステップS12)。
【0023】
外貨パックの種類が選択されると、タッチパネル3には図4B(c)に示すような両替内容確認画面42が表示される。この両替内容確認画面42には、両替内容の確認を促すメッセージ42aと、両替内容を表示した両替内容表示欄42bと、取消ボタン42cと、訂正ボタン42dと、確認ボタン42eとが表示されている。両替内容表示欄42bには、通貨種別と合計購入外貨額とが表示される。取消ボタン42cは、両替を取消す場合に操作される。この取消ボタン42cが押されると、図4A(a)の取引選択画面40に戻って、再度、取引選択を受け付ける。訂正ボタン42dは、両替内容表示欄42bに表示された両替内容を訂正する場合に操作される。確認ボタン42eは、両替内容表示欄42bに表示された両替内容を承認する場合に操作される。利用者はこの両替内容確認画面42において、両替内容表示欄42bに表示された両替内容をチェックした後、間違いがなければ確認ボタン42eを押して、取引内容の確認(決定)を行う(ステップS13)。
【0024】
取引内容が確認されると、タッチパネル3には図4B(d)に示すような名前入力画面43が表示される。この名前入力画面43には、名前の入力を促すメッセージ43aと、入力された名前(氏名)を表示する名前表示欄43bと、文字ボード43cと、英数字ボタン43dと、空白ボタン43eと、一字訂正ボタン43fと、取消ボタン43gと、確認ボタン43hとが表示されている。文字ボード43cは、名前をカタカナで入力する場合に操作される。英数字ボタン43dは、名前を英文字で入力する場合に操作され、このボタンが押されると、文字ボード43cはカタカナからアルファベットの文字ボードに変わる。空白ボタン43eは、スペースを入力する場合に操作される。一字訂正ボタン43fは、入力した文字を一文字分訂正する場合に操作される。取消ボタン43gは、両替を取消す場合に操作される。この取消ボタン43gが押されると、図4A(a)の取引選択画面40に戻って、再度、取引選択を受け付ける。確認ボタン43hは、名前表示欄43bに表示された名前を承認する場合に操作される。利用者はこの名前入力画面43において、文字ボード43c等を用いて名前を入力し、名前表示欄43bに表示された名前をチェックした後、間違いがなければ確認ボタン43hを押して、名前入力を確定する(ステップS14)。
【0025】
名前の入力が終わると、タッチパネル3には図4C(e)に示すような電話番号入力画面44が表示される。この電話番号入力画面44には、電話番号の入力を促すメッセージ44aと、入力された電話番号を表示する電話番号表示欄44bと、テンキー44cと、ハイフンキー44dと、訂正ボタン44eと、取消ボタン44fと、確認ボタン44gとが表示されている。テンキー44cおよびハイフンキー44dは、電話番号を入力する場合に操作される。訂正ボタン44eは、入力した数字等を訂正する場合に操作される。取消ボタン44fは、両替を取消す場合に操作される。この取消ボタン44fが押されると、図4A(a)の取引選択画面40に戻って、再度、取引選択を受け付ける。確認ボタン44gは、電話番号表示欄44bに表示された電話番号を承認する場合に操作される。利用者はこの電話番号入力画面44において、テンキー44c等を用いて電話番号を入力し、電話番号表示欄44b表示された電話番号をチェックした後、間違いがなければ確認ボタン44gを押して、電話番号入力を確定する(ステップS15)。
【0026】
電話番号入力の入力が終わると、タッチパネル3には図4C(f)に示すような計算書発行案内画面45が表示される。この計算書発行案内画面45は、従来の装置にはない本発明独自のものである。計算書発行案内画面45には、計算書(事前ご利用照会票)の受取りを促すメッセージ45aと、計算書が放出される帳票取出口7(図1参照)のイメージ画像45bと、印字中の計算書の抜き取り禁止を伝えるメッセージ45cとが表示されている。計算書は帳票発行部24(図2参照)で印字され、印字された計算書は帳票取出口7から発行される(ステップS16)。
【0027】
図5は、印字された計算書60の一例を示している。ここでは、「計算書」と印字されているが、これに代えて「事前ご利用照会票」と印字してもよく、あるいは「見積票」と印字してもよい。要は、取引が成立する前に取引内容を試算して表示した帳票であることが客観的にわかればよいのであって、本発明でいう「計算書」には、そのような趣旨の文言で印字された帳票がすべて含まれる。図5の計算書60には、取引の年月日、時刻、取扱店番、取扱番号、取引種別、数量、小計、合計外貨額、為替レート、円貨額、円貨額小計などの項目が印字されている。取引が未成立であることから、預り金や釣銭の金額は当然のことながら印字されない。なお、ここでは手数料の項目が含まれていないが、両替手数料を徴収する場合は、手数料の額も印字される。この計算書60は、取引成立前に発行する一種の見積書であって、取引成立後に発行する明細票のような領収書の機能を有しないので、計算書60には印紙税申告納付承認を表すマークは印字されない。また、「計算書」(または「事前ご利用照会票」「見積票」等)の文言から、計算書60が印紙税の対象となる課税文書ではないことが明確になっている。
【0028】
計算書60が帳票取出口7から放出され、利用者により抜き取られると、タッチパネル3には図4D(g)に示すような紙幣受付案内画面46が表示される。この紙幣受付案内画面46には、紙幣の投入を促すメッセージ46aと、紙幣を投入する紙幣出入口4(図1参照)が開いたイメージ画像46bと、紙幣出入口4への硬貨の投入禁止を伝えるメッセージ46cと、取消ボタン46dと、読取ボタン46eとが表示されている。取消ボタン46dは、両替を取消す場合に操作される。この取消ボタン46dが押されると、図4A(a)の取引選択画面40に戻って、再度、取引選択を受け付ける。読取ボタン46eは、紙幣の読み取りを実行する場合に操作される。紙幣出入口4へ両替に必要な紙幣を投入し、読取ボタン46eを押すと、紙幣の受付が確定する(ステップS17)。なお、ここでは、紙幣のみを受け付け、硬貨は受け付けないようになっているが、紙幣と硬貨の両方を受け付けるようにしてもよい。
【0029】
紙幣の受付が完了すると、タッチパネル3には図4D(h)に示すような現金計数案内画面47が表示される。この現金計数案内画面47には、現金(紙幣)を計数中であることを伝えるメッセージ47aが表示されている。紙幣出入口4へ投入された紙幣は、図2の紙幣処理部21において計数される。
【0030】
現金の計数が終了すると、タッチパネル3には図4E(i)に示すような入金金額確認画面48が表示される。この入金金額確認画面48には、入金金額の確認を促すメッセージ48aと、預り金額表示欄48bと、合計円貨額表示欄48cと、釣銭額表示欄48dと、取消ボタン48eと、確認ボタン48fとが表示されている。預り金額表示欄48bには、入金した金額が表示される。合計円貨額表示欄48cには、為替レートに基づいて計算された円貨額の合計が表示される。釣銭額表示欄48dには、おつりとして返却される金額、すなわち預り金額表示欄48bの表示金額と合計円貨額表示欄48cの表示金額との差額が表示される。取消ボタン48eは、両替を取消す場合に操作され、この取消ボタン48eが押されると、入金紙幣を紙幣出入口4へ返却して、図4A(a)の取引選択画面40に戻り、再度、取引選択を受け付ける。確認ボタン48fは、各表示欄48b〜48dに表示された金額を承認する場合に操作される。この確認ボタン48fが押されることで取引が成立し、以後は取引の実行へ移行する。確認ボタン48fは、本発明の実行指令手段の実施形態を構成し、取消ボタン48eは、本発明の取消指令手段の実施形態を構成する。利用者はこの金額確認画面48において、各表示欄48b〜48dに表示された金額をチェックした後、間違いがなければ確認ボタン48fを押して、金額の確認(承認)を行う(ステップS18)。
【0031】
確認ボタン48fが押されると、タッチパネル3には図4E(j)に示すような処理中案内画面49が表示される。この処理中案内画面49には、指定された取引を処理中であることを伝えるメッセージ49aが表示されている。この処理中において、図2の制御部20は、紙幣処理部21、硬貨処理部22、外貨出金部23などに対して、取引実行(外貨パックや釣銭の放出)のための制御を行う。
【0032】
取引実行のための処理が完了すると、タッチパネル3には図4F(k)に示すような釣銭放出案内画面50が表示され、紙幣出入口4および/または硬貨取出し口6(図1参照)へ釣銭が放出される(ステップS19)。この釣銭放出案内画面50には、釣銭の受取りを促すメッセージ50aと、紙幣出入口4および硬貨取出し口6が開いたイメージ画像50bとが表示されている。
【0033】
利用者が紙幣出入口4、硬貨取出し口6から釣銭を取り出すと、タッチパネル3には図4F(l)に示すようなパック放出案内画面51が表示され、パック取出し口5(図1参照)へ外貨パックが放出される(ステップS20)。このパック放出案内画面51には、外貨パックの受取りを促すメッセージ51aと、パック取出し口5が開いたイメージ画像51bとが表示されている。利用者がパック取出し口5へ放出された外貨パックを取り出すと、一連の両替取引は終了し、ステップS11へ戻る。
【0034】
以上のように、第1実施形態では、取引(外貨両替)が実行される前に、取引に必要な金額を含む取引内容を印字した計算書60を発行するようにしたので、利用者は、取引が成立する前の段階で、当該取引が行われたと仮定した場合の取引内容の詳細を計算書60として取得することができる。このため、計算書60を持ち帰って取引のために必要な現金を準備したり、手数料が印字されている場合は、他の時間帯や他の金融機関の手数料と比較検討したりすることが可能となり、取引内容を納得した上で実際の取引に臨むことができる。
【0035】
ところで、計算書60が発行された後に取引が取り消された場合、すなわち、図4D(g)において取消ボタン46dが押された場合でも、利用者は計算書60を入手しているが、明細票が発行されないので、計算書60だけでは取引が実際に行われたのか否かを特定することができない。このため、後日になって利用者から取引有無の照会があった場合は、照会が不可能となる。そこで、本実施形態においては、各取引ごとに取引の実行/取消をログデータとしてメモリ26(図2参照)に記録するようにしている。
【0036】
図6は、メモリ26に記録されるログデータの例を示している。取扱番号(一取引に対して付される通番)ごとに、取扱日時、取引の実行/取消の区別、取引データ(金額等)が記録される。図4D(g)において読取ボタン46eが押された場合は、取引の実行を示す情報26a(例えば、フラグ「1」)が記録され、取消ボタン46dが押された場合は、取引の取消を示す情報26b(例えば、フラグ「0」)が記録される。後者の場合、取引データは記録されない。このようにすることで、メモリ26からログデータを読み出して取引の実行/取消を特定することが可能となり、計算書60の取扱番号をもとにして、取引が実際に行われたか否かの照会を行うことができる。図6のデータ内容は、ジャーナルに印字して保管することができ、あるいは電子ジャーナルとして保存することもできる。なお、このような取引の実行/取消の記録は、以下に述べる各実施形態においても採用することができる。
【0037】
図7は、第2実施形態による外貨両替機の動作を示したフローチャートである。図7において、図3と同一の処理を行うステップには、同一符号を付してある。ステップS11〜S17までの手順は、図3のステップS11〜S17で説明した手順と全く同じであるから、ここでは簡単に説明するにとどめる。図4A(a)の取引選択画面40において取引選択を行い(ステップS11)、図4A(b)のパック選択画面41においてパックの選択を行った後(ステップS12)、図4B(c)の両替内容確認画面42において取引内容の確認を行う(ステップS13)。次に、図4B(d)の名前入力画面43において名前を入力し(ステップS14)、続いて、図4C(e)の電話番号入力画面44において電話番号を入力すると(ステップS15)、図4C(f)の計算書発行案内画面45が表示されて、図5に示した計算書60が発行される(ステップS16)。その後、図4D(g)の紙幣受付案内画面46が表示され、紙幣出入口4へ紙幣を投入して読取ボタン46eを押すと、紙幣の受付が確定し(ステップS17)、図4D(h)の現金計数案内画面47が表示される。
【0038】
現金の計数が終了すると、タッチパネル3には図8に示す入金金額確認画面48が表示される(ステップS18a)。この入金金額確認画面48は、図4E(i)の入金金額確認画面48と基本的に同じであるが、入金金額の確認を促すメッセージ48aに、取引明細票の窓口での受取りを案内するメッセージ48gが追加されている点が異なる。その他の点については、図4E(i)の画面と同じであるので、図8において図4E(i)と同一部分には同一符号を付してある。図8のメッセージ48gからわかるように、明細票が必要な利用者は、取引終了後に指定された窓口へ行って、明細票を受け取ることができる。この場合の明細票は、係員が発行機を操作することにより発行される。
【0039】
入金金額確認画面48において金額の確認が行われた後は、図4E(j)の処理中案内画面49が表示され、処理が完了すると、図4F(k)の釣銭放出案内画面50が表示され、釣銭が放出される(ステップS19)。続いて、図4F(l)のパック放出案内画面51が表示され、外貨パックが放出される(ステップS20)。
【0040】
図9は、印字された明細票70の一例を示している。ここでは、「ご利用明細票」と印字されているが、これに代えて「領収書」や「受取書」と印字してもよい。要は、成立した取引の内容を証明する帳票であることが客観的にわかればよいのであって、本発明でいう「明細票」には、そのような趣旨の文言で印字された帳票がすべて含まれる。明細票70には、取引の年月日、時刻、取扱店番、取扱番号、取引種別、数量、小計、合計外貨額、為替レート、円貨額、円貨額小計、合計円貨額、預り金額、釣銭金額などの項目が印字されている。ここでは手数料の項目が含まれていないが、両替手数料を徴収する場合は、手数料の額も印字される。なお、明細票70は、上述したように取引内容の証明機能を有するものであるから、印紙税申告納付承認を表すマーク70aを印字することができる。
【0041】
以上のように、第2実施形態では、明細票70の窓口での受取りを案内するメッセージ48gを表示するようにしたので、計算書60だけでなく明細票70も必要な利用者は、窓口へ行って係員が発行する明細票70を受け取ることができる。また、明細票70の希望者に対してのみ、窓口で都度明細票70を発行すればよく、外貨両替機Aにおいて明細票70を発行する必要がないので、用紙の無駄を排除することができる。
【0042】
図10は、第3実施形態による外貨両替機の動作を示したフローチャートである。図10において、図3と同一の処理を行うステップには、同一符号を付してある。ステップS11〜S17までの手順は、図3のステップS11〜S17で説明した手順と全く同じであるから、ここでは簡単に説明するにとどめる。図4A(a)の取引選択画面40において取引選択を行い(ステップS11)、図4A(b)のパック選択画面41においてパックの選択を行った後(ステップS12)、図4B(c)の両替内容確認画面42において取引内容の確認を行う(ステップS13)。次に、図4B(d)の名前入力画面43において名前を入力し(ステップS14)、続いて、図4C(e)の電話番号入力画面44において電話番号を入力すると(ステップS15)、図4C(f)の計算書発行案内画面45が表示されて、図5に示した計算書60が発行される(ステップS16)。その後、図4D(g)の紙幣受付案内画面46が表示され、紙幣出入口4へ紙幣を投入して読取ボタン46eを押すと、紙幣の受付が確定し(ステップS17)、図4D(h)の現金計数案内画面47が表示される。
【0043】
現金の計数が終了すると、タッチパネル3には図11Aに示す入金金額確認画面48が表示される。この入金金額確認画面48は、図4E(i)の入金金額確認画面48と基本的に同じであるが、入金金額の確認を促すメッセージ48aに、取引明細票の発行を案内するメッセージ48hが追加されており、また、明細票発行ボタン48iが追加されている点が異なる。明細票発行ボタン48iは、本発明の選択手段の実施形態を構成する。その他の点については、図4E(i)の画面と同じであるので、図11Aにおいて図4E(i)と同一部分には同一符号を付してある。図11Aのメッセージ48hからわかるように、明細票が必要な利用者は、明細票発行ボタン48iを押す。明細票発行ボタン48iが押されると、タッチパネル3には図11Bの明細票発行案内画面52が表示される。この画面52には、明細票の受取りを促すメッセージ52aと、明細票が放出される帳票取出口7(図1参照)のイメージ画像52bと、印字中の明細票の抜き取り禁止を伝えるメッセージ52cとが表示されている。明細票は帳票発行部24(図2参照)で印字され、図9に示した明細票70が帳票取出口7から発行される(ステップS18c)。明細票発行ボタン48iが押されず、確認ボタン48fが押された場合は、図4E(j)の処理中案内画面49が表示され、明細票70は発行されない(ステップS18b)。
【0044】
その後、図4F(k)の釣銭放出案内画面50が表示され、釣銭が放出される(ステップS19)。続いて、図4F(l)のパック放出案内画面51が表示され、外貨パックが放出される(ステップS20)。なお、上記の例では、明細票70と釣銭を別々に放出するようにしているが、これらを同時に放出するようにしてもよい。
【0045】
以上のように、第3実施形態では、外貨両替機Aに計算書60と明細票70の両方を発行する機能をもたせ、明細票発行ボタン48iが押された場合のみ明細票70を発行するようにしている。このため、計算書60だけでなく明細票70も必要な利用者は、窓口へ行くことなく、外貨両替機Aにおいて計算書60と明細票70の両方を入手することができる。また、明細票発行ボタン48iが押された場合のみ明細票70を発行すればよく、全ての取引において一律に明細票70を発行する必要がないので、用紙の無駄を排除することができる。
【0046】
図12は、以上説明した3つの実施形態と従来例につき、計算書発行の有無、明細票発行の有無、発行のタイミング、預り額・釣銭額の印字有無、印紙税申告納付承認済マークの印字有無を比較して示した表である。
【0047】
ところで、計算書を発行することは、前述のとおり、利用者にとって事前に取引内容を確認できるという利点があるが、金融機関にとっても、印紙税の対象となる取引と、印紙税の対象とならない取引とを区別して営業することができる利点がある。すなわち、取引装置で行われる取引が印紙税の対象となる取引の場合は、取引成立後に明細票を発行し、取引装置で行われる取引が印紙税の対象でない取引の場合は、取引成立前に計算書のみを発行し、取引成立後に明細票を発行しないような運用を行うことができる。後者の場合は、計算書をもって明細票に代えることになるが、図5と図9を対比すればわかるように、計算書60の印字項目は明細票70の印字項目と重複しており、預り金や釣銭の額などが印字されないだけなので、利用者にさほど不便を与えることはない。これにより、計算書と明細票を二重に発行する必要がなくなる。
【0048】
図13は、そのような運用をした場合の取引装置における手順を示したフローチャートである。最初に取引種別を選択し(ステップS31)、続いて当該取引に必要なデータを入力する(ステップS32)。次に、当該取引が印紙税の対象となる取引か否かが判断される(ステップS33)。ここで、印紙税の対象となる取引か否かの判断は、取引の種類や金額に応じて取引装置が自動的に判断してもよいし、取引装置の係員操作部において、印紙税対象にする取引と印紙税対象にしない取引とを金融機関側で選択できるようにし、その選択結果に基づいて判断してもよい。印紙税対象の取引であれば(ステップS33:YES)、現金の投入を受け付ける(ステップS34)。現金が投入されると、演算処理を行い(ステップS35)、明細票を発行する(ステップS36)。その後、釣銭を放出し(ステップS37)、最後に現金や有価証券などの取引対象物を放出する(ステップS38)。一方、当該取引が印紙税の対象でない場合は(ステップS33:NO)、計算書を発行し(ステップS39)、続いて、現金の投入を受け付け(ステップS40)、現金が投入されると、演算処理を行う(ステップS41)。その後、釣銭を放出し(ステップS37)、最後に現金や有価証券などの取引対象物を放出する(ステップS38)。
【0049】
前記の実施形態においては、外貨両替機Aとして、外貨両替機能のみを備えた専用機を例に挙げたが、他の取引装置に外貨両替の機能が付加された複合機であってもよい。また、本発明は外貨両替機に限らず、利用者の操作により取引情報を入力する入力手段と、この入力手段により入力された取引情報に基づいて、当該取引に必要な金額を算出する算出手段と、この算出手段により算出された金額に基づいて所定の取引を実行する取引実行手段とを備えた取引装置全般に適用することができる。したがって、ATMや、日本円同士で両替を行う一般の両替機のような取引装置に対しても適用が可能である。例えばATMの場合は、振込みを行う際の振込み手数料を含めた取引金額を事前に知ることができるし、有料の両替機の場合は、両替手数料を含めた取引金額を事前に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態である外貨両替機の外観図である。
【図2】外貨両替機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】第1実施形態による外貨両替機の動作を示したフローチャートである。
【図4A】取引選択画面およびパック選択画面の例である。
【図4B】両替内容確認画面および名前入力画面の例である。
【図4C】電話番号入力画面および計算書発行案内画面の例である。
【図4D】紙幣受付案内画面および現金計数案内画面の例である。
【図4E】入金金額確認画面および処理中案内画面の例である。
【図4F】釣銭放出案内画面およびパック放出案内画面の例である。
【図5】計算書の一例を示す図である。
【図6】メモリに記録されるログデータの例である。
【図7】第2実施形態による外貨両替機の動作を示したフローチャートである。
【図8】入金金額確認画面の例である。
【図9】明細票の一例を示す図である。
【図10】第3実施形態による外貨両替機の動作を示したフローチャートである。
【図11A】入金金額確認画面の例である。
【図11B】明細票発行案内画面の例である。
【図12】本発明の各実施形態と従来例との比較表である。
【図13】本発明の取引装置の運用例を示したフローチャートである。
【図14】従来の外貨両替機の動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
A 外貨両替機
3 タッチパネル
4 紙幣出入口
5 パック取出し口
6 硬貨取出し口
7 帳票取出口
20 制御部
21 紙幣処理部
22 硬貨処理部
23 外貨出金部
24 帳票発行部
26 メモリ
27 顧客操作部
28 表示部
48e 取消ボタン
48f 確認ボタン
48g 窓口受取案内メッセージ
48i 明細票発行ボタン
60 計算書
70 明細票
70a 印紙税申告納付承認マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の操作により取引情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された取引情報に基づいて、当該取引に必要な金額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された金額に基づいて所定の取引を実行する取引実行手段と、
を備えた取引装置において、
前記取引実行手段が取引を実行する前に、前記算出手段により算出された金額を含む取引内容を印字した計算書を発行する計算書発行手段を設けたことを特徴とする取引装置。
【請求項2】
請求項1に記載の取引装置において、
利用者への案内メッセージを表示する表示手段を更に備え、
前記表示手段は、前記取引に必要な金額の入金を受け付けた後、前記取引実行手段により実行される取引に関する明細票の窓口での受取りを案内するメッセージを表示することを特徴とする取引装置。
【請求項3】
請求項1に記載の取引装置において、
取引実行手段により実行される取引に関する明細票を発行する明細票発行手段と、
前記明細票を発行するか否かを選択する選択手段と、
を更に備え、
前記明細票発行手段は、前記選択手段により明細票の発行が選択された場合のみ明細票を発行することを特徴とする取引装置。
【請求項4】
請求項3に記載の取引装置において、
計算書発行手段が発行する計算書には、印紙税申告納付承認を表すマークを印字せず、明細票発行手段が発行する明細票には、印紙税申告納付承認を表すマークを印字することを特徴とする取引装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の取引装置において、
計算書発行手段が計算書を発行した後に取引の取消を指令する取消指令手段と、
計算書発行手段が計算書を発行した後に取引の実行を指令する実行指令手段と、
取引ごとに当該取引の状況を記録する記録手段と、
を更に備え、
前記取消指令手段により取引の取消が指令された場合は、前記記録手段に取引の取消を記録し、前記実行指令手段により取引の実行が指令された場合は、前記記録手段に取引の実行を記録することを特徴とする取引装置。
【請求項6】
利用者の操作により取引情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された取引情報に基づいて、当該取引に必要な金額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された金額に基づいて所定の取引を実行する取引実行手段と、
を備えた取引装置において、
前記取引実行手段により実行される取引の内容を印字した明細票を発行する明細票発行手段と、
前記取引実行手段が取引を実行する前に、前記算出手段により算出された金額を含む取引内容を印字した計算書を発行する計算書発行手段と、
を設け、
実行される取引が印紙税の対象となる取引である場合は、前記明細票発行手段により明細票のみを発行し、
実行される取引が印紙税の対象とならない取引である場合は、前記計算書発行手段により計算書のみを発行することを特徴とする取引装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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