説明

受付支援システム及び受付支援方法

【課題】申請書の受付を効率的に行なうための受付支援システム及び受付支援方法を提供する。
【解決手段】クライアント端末10において、作成支援画面において申請内容の入力処理を実行し、受付支援サーバ20に対して印刷指示処理を実行する。受付支援サーバ20の制御部21は、発行番号を付与し、2次元コードを生成する。更に、制御部21は、2次元コードを表示した申請書印刷データを作成する。クライアント端末10において、申請書の印刷処理を実行する。そして、印刷した申請書を窓口に持参する。この場合、受付端末30の制御部31は、2次元コードをデコードする。2次元コードから取得した発行番号が発行番号記憶部33に登録されている場合、制御部31は、手続管理システム40において利用可能なデータフォーマットに、2次元コードから取得した各項目内容を設定し、手続管理システム40に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種申請の受付を支援するための受付支援システム及び受付支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
公的機関に対して証明書の請求や各種申請を行なう場合、記名や押印された紙媒体の請求書や申請書(以下、両者を申請書と呼ぶ)を受付窓口に提出することが多い。このような公的機関において申請書についての受付を管理システムにおいて管理している場合、申請書に記載された内容を手作業により管理システムに登録する。このような場合、管理システムへの登録作業に手間が掛かるとともに、誤入力する可能性もある。
【0003】
そこで、文書に記録された情報を効率的に入力するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この文献に記載された技術では、文書に記録された文字に関する情報を含む二次元バーコードが記録された文書に対して光学的に走査を行ない、文書イメージを取り込むスキャナを備える。そして、スキャナによって取り込まれた文書イメージから、この文書イメージに含まれる文字パターンについて文字認識処理を行なう。更に、スキャナによって取り込まれた文書イメージから、この文書イメージに含まれる二次元バーコードについて読み取りを行ない、文字に関する情報を含むバーコード情報を取得する。そして、バーコード読取部によって取得されたバーコード情報を、文字認識部による文字認識処理に利用して、文書から情報を入力する。
【0004】
また、メールオーダ用紙を郵送するメールオーダサービスにおける申請を効率化するための技術も検討されている(例えば、特許文献2参照)。この文献に記載された技術では、クライアント端末は、発行機関カードの申請に必要な各種の入力を行なう申請ページをディスプレイに出力する。入力が完了した場合、入力項目毎に対応させてメモリに格納する。そして、コード生成手段は、メモリに格納されたデータを用いて2次元コードを生成し、2次元コード画像及びメモリに格納された各項目に対応したデータを含めたメールオーダ用紙を印刷する。
【0005】
また、紙媒体を使用した文書情報伝達において個人情報セキュリティを確保するためのシステムも検討されている(例えば、特許文献3参照)。この文献に記載された技術では、申請書用紙に申請者の書き込みがなされるとその記入内容をセキュリティキーで暗号化し、バーコード提供機関に依頼してバーコード化する。そして、バーコード画像として申請書用紙に印刷し、届出先機関に提出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−25209号公報(第1頁、図2)
【特許文献2】特開2007−233640号公報(第1頁、図3)
【特許文献3】特開2003−256762号公報(第1頁、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2に記載された技術では、コード画像を用いてデータ入力を効率化することができる。しかしながら、従来の紙媒体による申請書が求められる場合、この申請書に記載された内容と、コード画像から読み取った内容とが一致しているかどうかを確認する作業が必要となる。一方、特許文献3に記載された技術では、セキュリティキーを用いる必要があり、情報処理が複雑になる。また、申請書に記載された内容をデータ入力し、手続を管理するための既存のシステムを利用していることがある。この場合、これまでの手続を維持しながら、データ入力の効率化を図る必要がある。
【0008】
更に、申請書等を受け付ける場合には、申請書の正当性を確認する必要性がある。例えば、申請書が所定の手続により作成されたものかどうか、確認してから申請書を受け付ける必要がある場合もある。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、申請書の受付を効率的に行なうための受付支援システム及び受付支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、申請者のクライアント端末に接続される申請書作成支援手段と、前記クライアント端末を用いて印刷された申請書を受け付ける申請書受付手段とから構成された受付支援システムであって、前記申請書作成支援手段が、クライアント端末に対して、申請内容を入力するための入力支援画面を出力し、前記入力支援画面を介して申請内容を取得する手段と、前記申請内容に対して発行識別子を付与する手段と、前記申請内容及び発行識別子を含めたコード画像を生成し、前記コード画像を表示した申請書を印刷するための印刷データを生成して、前記クライアント端末に送信する手段とを備え、前記申請書受付手段が、前記クライアント端末を用いて印刷された申請書のコード画像を読み取る手段と、前記コード画像から発行識別子及び申請内容を取得する手段と、前記発行識別子の正当性を確認できた場合には、前記申請内容の受付処理を行なう手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の受付支援システムにおいて、前記申請書受付手段は、申請内容に基づいて手続を行なう手続管理システムに接続されており、前記申請書受付手段において前記発行識別子の正当性を確認できた場合には、前記申請内容を前記手続管理システムにおいて受付可能なフォーマットに変換して、前記手続管理システムに供給する手段を更に備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の受付支援システムにおいて、前記申請書作成支援手段が、前記発行識別子の付与時を特定するための時刻情報を取得し、前記コード画像に含め、前記申請書受付手段が、前記コード画像に記録された時刻情報を取得し、前記発行識別子の付与時から現在時刻までの経過時間が基準時間を超えている場合には、アラームを出力することを要旨とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の受付支援システムにおいて、前記申請書受付手段に、受付可能な申請書を特定するための種別情報を保持させておき、前記申請書作成支援手段が、前記発行識別子を付与する場合には、申請書を受付可能な申請書受付手段を特定するための受付手段種別情報を前記コード画像に含め、前記申請書受付手段が、前記コード画像から受付手段種別情報を取得し、前記申請書受付手段が保持している種別情報が前記受付手段種別情報に含まれない場合には、アラームを出力することを要旨とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の受付支援システムにおいて、前記クライアント端末において、申請書に含まれる各項目の入力内容を、項目識別子に関連付けて記憶する入力履歴記憶部を更に設け、前記クライアント端末において、新たな申請書を作成するための入力支援画面に含まれる項目の項目識別子が、前記入力履歴記憶部に記録された項目識別子と一致する場合、前記入力履歴記憶部に記録された入力内容を、前記入力支援画面の項目の入力欄に設定することを要旨とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の受付支援システムにおいて、前記申請書作成支援手段は、外字イメージと外字コードとを記録した外字情報記憶部を更に備え、前記申請書作成支援手段は、前記クライアント端末に表示された入力支援画面において、前記外字情報記憶部に記録された外字が選択された場合、前記選択された外字の外字イメージを、申請書の印刷データに含めるとともに、前記申請書の申請内容に前記外字の外字コードを含めることを要旨とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の受付支援システムにおいて、前記外字情報記憶部には、外字コードに関連づけて、前記手続管理システムにおいて利用可能な置換文字コードが記録されており、前記申請書作成支援手段は、コード画像から取得した申請内容に外字コードを検出した場合、前記外字情報記憶部を用いて、前記外字コードに関連付けられた利用可能な置換文字コードに変換することを要旨とする。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の受付支援システムにおいて、前記申請書作成支援手段は、前記クライアント端末に表示された入力支援画面において、前記申請書作成支援手段に記録されていない文字の使用入力が行なわれた場合には、申請書の印刷データに空欄を含めるとともに、前記申請書のコード画像に空欄があることを示す未登録文字フラグを含めることを要旨とする。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一つに記載の受付支援システムにおいて、前記申請書作成支援手段は、第2のクライアント端末に接続され、前記申請書作成支援手段は、前記第2のクライアント端末において読み取られた申請書のコード画像に関する情報を取得し、前記第2のクライアント端末から追加内容を取得した場合、前記追加内容に基づいて新たなコード画像を生成し、前記申請書に追加するための印刷データを生成することを要旨とする。
【0019】
請求項10に記載の発明は、申請者のクライアント端末に接続される申請書作成支援手段と、前記クライアント端末を用いて印刷された申請書を受け付ける申請書受付手段とから構成された受付支援システムを用いて、申請書を受け付ける方法であって、前記申請書作成支援手段が、クライアント端末に対して、申請内容を入力するための入力支援画面を出力し、前記入力支援画面を介して申請内容を取得する段階と、前記申請内容に対して発行識別子を付与する段階と、前記申請内容及び発行識別子を含めたコード画像を生成し、前記コード画像を表示した申請書を印刷するための印刷データを生成して、前記クライアント端末に送信する段階とを実行し、前記申請書受付手段が、前記クライアント端末を用いて印刷された申請書のコード画像を読み取る段階と、前記コード画像から発行識別子及び申請内容を取得する段階と、前記発行識別子の正当性を確認できた場合には、前記申請内容の受付処理を行なう段階とを実行することを要旨とする。
【0020】
(作用)
請求項1又は10に記載の発明によれば、申請書作成支援手段が、クライアント端末に対して、申請内容を入力するための入力支援画面を出力し、入力支援画面を介して申請内容を取得する。次に、申請内容に対して発行識別子を付与する。そして、前記申請内容及び発行識別子を含めたコード画像を生成し、前記コード画像を表示した申請書を印刷するための印刷データを生成して、前記クライアント端末に送信する。また、申請書受付手段は、クライアント端末を用いて印刷された申請書のコード画像を読み取り、コード画像から発行識別子及び申請内容を取得する。そして、発行識別子の正当性を確認できた場合には、申請内容の受付処理を行なう。申請書に印刷されたコード画像には、申請内容がコード化されているため、このコード画像を読み取ることにより、手続管理システムにおけるデータ入力を効率的に行なうことができる。更に、発行識別子を確認することにより、申請書作成支援手段によって作成された申請書であること(正当性)を確認することができる。従って、申請内容に対応した情報が、コード画像に含まれていることを確認できる。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、申請書受付手段は、申請内容に基づいて手続を行なう手続管理システムに接続されており、申請書受付手段において前記発行識別子の正当性を確認できた場合には、申請内容を手続管理システムにおいて受付可能なフォーマットに変換して、手続管理システムに供給する。これにより、既存の手続管理システムを利用しながら、効率的に申請を受け付けることができる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、発行識別子の付与時を特定するための時刻情報を取得し、コード画像に含める。そして、申請書受付手段が、コード画像に記録された時刻情報を取得し、発行識別子の付与時から現在時刻までの経過時間が基準時間を超えている場合には、アラームを出力する。これにより、発行識別子の発行時からの経過時間が長い場合には、注意喚起することができる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、申請書作成支援手段が、発行識別子を付与する場合には、申請書を受付可能な申請書受付手段を特定するための受付手段種別情報をコード画像に含める。そして、申請書受付手段が、コード画像から受付手段種別情報を取得し、申請書受付手段が保持している種別情報が受付手段種別情報に含まれない場合には、アラームを出力する。これにより、申請書受付手段において受け付けることができない申請については注意喚起することができる。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、クライアント端末において、新たな申請書を作成するための入力支援画面に含まれる項目の項目識別子が、入力履歴記憶部に記録された項目識別子と一致する場合、入力履歴記憶部に記録された入力内容を、入力支援画面の項目の入力欄に設定する。これにより、過去の入力内容が入力支援画面に表示されるので、再入力することなく、効率的に申請書を作成することができる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、申請書作成支援手段は、クライアント端末に表示された入力支援画面において、外字情報記憶部に記録された外字が選択された場合、選択された外字の外字イメージを、申請書の印刷データに含めるとともに、申請書の申請内容に外字の文字コードを含める。これにより、クライアント端末において、通常使用されていない外字を申請書に含めることができる。更に、2次元コードを介して、申請書において利用された外字コードを申請書受付手段に入力することができる。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、外字情報記憶部には、外字コードに関連づけて、手続管理システムにおいて利用可能な置換文字コードが記録されている。申請書作成支援手段は、コード画像から取得した申請内容に外字コードを検出した場合、外字情報記憶部を用いて、外字コードに関連付けられた利用可能な置換文字コードに変換する。これにより、通常使用されていない外字であっても、手続管理システムにおいて、対応する文字を利用することができる。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、申請書作成支援手段は、クライアント端末に表示された入力支援画面において、申請書作成支援手段に記録されていない文字の使用入力が行なわれた場合には、申請書の印刷データに空欄を含めるとともに、申請書のコード画像に空欄があることを示す未登録文字フラグを含める。これにより、所望の文字が登録されていない場合には、申請書において空欄が設定されるので、この空欄に手書きすることができる。更に、未登録文字フラグにより、申請書において手書きされた文字があることについて注意喚起することができる。
【0028】
請求項9に記載の発明によれば、申請書作成支援手段は、第2のクライアント端末において読み取られた申請書のコード画像に関する情報を取得する。そして、第2のクライアント端末から追加内容を取得した場合、追加内容に基づいて新たなコード画像を生成し、申請書に追加するための印刷データを生成する。これにより、第2のクライアント端末において追加された内容を、新たに生成された2次元コードにより、申請書受付手段に入力することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、申請書の受付を効率的に行なうための受付支援システム及び受付支援方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】本実施形態の処理手順の説明図。
【図3】他の実施形態の処理手順の説明図。
【図4】他の実施形態の処理手順の説明図。
【図5】他の実施形態の処理手順の説明図。
【図6】他の実施形態の処理手順の説明図。
【図7】他の実施形態の処理手順の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<第1の実施形態>
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図2に従って説明する。本実施形態では、市役所等の公的機関において、住民票等の各種証明書の発行を申請する場合に用いる受付支援システム及び受付支援方法として説明する。この申請には、図1に示すように、クライアント端末10、受付支援サーバ20、受付端末30及び手続管理システム40を用いる。
【0032】
クライアント端末10は、証明書発行の申請者が用いるコンピュータ端末(申請者端末)である。申請者は、このクライアント端末10を用いて、必要な各種申請書を作成する。このクライアント端末10は、ディスプレイ等から構成された表示部や、キーボードやポインティングデバイス等から構成された入力部を備える。
【0033】
クライアント端末10は、プリンタ15に接続されている。このプリンタ15は、クライアント端末10において取得した申請書印刷データを用いて、紙媒体の申請書を印刷する。
【0034】
受付支援サーバ20は申請書作成支援手段として機能し、申請者による申請書の作成を支援するためのサーバコンピュータである。この受付支援サーバ20は、制御部21、申請書雛形記憶部22、発行番号記憶部23を備えている。
【0035】
ここで、制御部21は、CPU、RAM、ROM(図示せず)等から構成された制御手段を備えており、後述する処理(受付管理段階、コード生成段階、印刷データ作成段階等の各処理)を行なう。そして、制御部21は、図1に示すように、受付支援プログラムにより、受付管理手段211、コード生成手段212、印刷データ作成手段213として機能する。
【0036】
受付管理手段211は、クライアント端末10からアクセス要求を受信して、申請書を作成するための作成支援画面をクライアント端末10に送信する処理を実行する。そして、受付管理手段211は、クライアント端末10から受信した申請内容を仮記憶するメモリを備えている。
【0037】
コード生成手段212は、作成支援画面において入力された各種情報をエンコードした2次元コード(コード画像)を生成する処理を実行する。
印刷データ作成手段213は、作成支援画面において入力された各種情報を、申請書のテンプレートに設定するとともに、各種情報をエンコードした2次元コードを表示した申請書を印刷するための印刷データを作成する処理を実行する。
【0038】
申請書雛形記憶部22は、各種申請を行なう場合に用いる申請書の雛形ファイル(テンプレート)を記憶する。この雛形ファイルは、受付支援サーバ20において作成可能な申請書が決定された場合に登録される。
【0039】
この雛形ファイルには、申請書に記載すべき各項目の項目識別子に関連付けて、項目内容を埋め込むための項目欄が設けられている。
更に、雛形ファイルには、申請書種別識別子を関連付けて記録しておく。ここで、申請書種別識別子は、各種申請書の種別を特定するための識別子である。
【0040】
発行番号記憶部23は、申請書の作成を管理するための発行番号管理レコードを記憶する。この発行番号管理レコードは、申請書の印刷指示を取得した場合に記録される。この発行番号管理レコードは、発行番号、申請書種別識別子、発行日時に関するデータを含んで構成される。
【0041】
発行番号コードデータ領域には、各種申請の発行を特定するための発行識別子に関するデータが記録される。
申請書種別識別子データ領域には、印刷指示を取得した申請の種別を特定するための識別子に関するデータが記録される。
発行日時データ領域には、印刷指示を取得した時期を特定するための年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0042】
受付端末30は申請書受付手段として機能し、発行機関の申請窓口に設置されて、申請者による申請書を受け付けるためのコンピュータ端末である。この受付端末30は、制御部31、変換情報記憶部32、発行番号記憶部33を備えている。更に、この受付端末30には、読取装置35が接続されている。この読取装置35は、申請書に印字された2次元コードを読み取る処理(スキャン及びデコード)を実行する。
【0043】
ここで、制御部31は、CPU、RAM、ROM(図示せず)等から構成された制御手段を備えており、後述する処理(コード取得段階、確認段階、フォーマット変換段階、手続依頼段階等の各処理)を行なう。そして、制御部31は、図1に示すように、受付処理プログラムにより、コード取得手段311、確認手段312、フォーマット変換手段313、手続依頼手段314として機能する。
【0044】
コード取得手段311は、読取装置35において、申請書に印刷された2次元コードを読み取り、デコードする処理を実行する。
確認手段312は、申請書が受付支援サーバ20を用いて作成されたものかどうかについての正当性を、発行番号を用いて確認する処理を実行する。
【0045】
フォーマット変換手段313は、申請書から取得した内容を、手続管理システム40において処理可能なデータフォーマットに変換する処理を実行する。
手続依頼手段314は、手続管理システム40に対して手続依頼を送信する処理を実行する。手続としては、例えば証明書の発行がある。
【0046】
変換情報記憶部32は、手続管理システム40にデータ入力を行なう場合に用いられているデータフォーマットについてのデータ変換管理レコードを記憶する。このデータ変換管理レコードは、申請書種別識別子、データフォーマットに関するデータを含んで構成される。
【0047】
申請書種別識別子データ領域には、各種申請書の種別を特定するための識別子に関するデータが記録される。
データフォーマット領域には、この手続管理システム40においてデータ入力を行なう場合に用いられるデータフォーマットが記録される。このデータフォーマットは、申請書に記載すべき各項目の項目識別子に対応したデータフィールドにより構成されている。
【0048】
発行番号記憶部33は、クライアント端末10において作成された申請書を管理するための発行番号管理レコードを記憶する。この発行番号管理レコードは、発行番号記憶部23に記録された発行番号が入力された場合に記録される。この発行番号管理レコードは、発行番号記憶部23に記録されたレコードと同様に、発行番号、申請書種別識別子、発行日時に関するデータを含んで構成される。
【0049】
手続管理システム40は、公的機関が受け付けた申請についての手続を管理するコンピュータサーバである。この手続管理システム40は、受付端末30から取得した手続依頼に基づいて、所定の証明書の発行処理を実行する。
【0050】
次に、上記のように構成されたクライアント端末10,受付支援サーバ20や受付端末30を用いて、証明書の発行についての申請を行なう場合の処理を、図2に従って説明する。
【0051】
まず、クライアント端末10は、作成支援画面の要求処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、申請者は、クライアント端末10を用いて、受付支援サーバ20にアクセスする。この場合、受付支援サーバ20は、クライアント端末10のディスプレイにメニュー画面を出力する。このメニュー画面には、受付支援サーバ20を用いて作成可能な申請書の一覧リストが出力される。この一覧リストには、所望の申請書を選択するための選択ボタンが設けられている。ここで、所望の申請書の選択ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、作成支援画面要求を受付支援サーバ20に送信する。この作成支援画面要求には、一覧リストにおいて選択された申請書種別識別子に関するデータを含める。
【0052】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、作成支援画面の送信処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の受付管理手段211は、取得した申請種別識別子に対応した作成支援画面をクライアント端末10に送信する。この作成支援画面には、申請書に必要な記入項目の入力欄が設けられている。更に、各入力欄には、入力可能な値とチェックロジックとからなる入力チェック手段が設定されている。例えば、生年月日の入力チェック手段には、年月日として許容できる数値範囲が設定されている。
【0053】
次に、クライアント端末10は、申請内容の入力処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、クライアント端末10は、受付支援サーバ20から取得した作成支援画面をディスプレイに表示する。そして、利用者は、作成支援画面の各種項目欄に必要事項を入力する。すべての入力欄への入力を完了した場合、作成支援画面上の完了ボタンを選択する。
【0054】
完了ボタンが選択された場合、クライアント端末10は、入力内容チェック処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、クライアント端末10は、各入力欄に設定された入力チェック手段を用いて、入力内容をチェックする。例えば、各入力欄において設定されている許容範囲を超えた入力が行なわれた場合には、エラーメッセージを出力する。
【0055】
入力内容チェック処理において問題がない場合、クライアント端末10は、印刷指示処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、クライアント端末10は、受付支援サーバ20に印刷指示を送信する。この印刷指示には、申請書種別識別子及び作成支援画面において入力された申請内容(項目識別子に関連付けられた入力内容)に関するデータを含める。
【0056】
印刷指示を受信した受付支援サーバ20の制御部21は、発行番号の付与処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21の受付管理手段211は、受信した印刷指示に含まれる申請内容をメモリに仮記憶する。次に、受付管理手段211は、発行番号記憶部23に記録された発行番号管理レコードにおいて、最後に記録された発行番号を特定する。そして、受付管理手段211は、特定した番号の次の発行番号を設定した発行番号管理レコードを生成する。この発行番号管理レコードの申請書種別識別子データ領域には、クライアント端末10から取得した申請書種別識別子を記録する。更に、受付管理手段211は、システムタイマから現在時刻を取得し、発行日時データ領域に記録する。
【0057】
発行番号記憶部23に記録された発行番号管理レコードは、定期的に受付端末30に供給され、発行番号記憶部33に記録される。この場合、発行番号記憶部23に記録された発行番号管理レコードを記録媒体に格納して受付端末30に読み込ませたり、ネットワークを介して受付端末30に供給したりすることができる。
【0058】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、2次元コードの生成処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部21のコード生成手段212は、申請種別識別子、発行番号、メモリに仮記憶された申請内容をコード化した2次元コードを生成する。この2次元コードにおいては、項目識別子に対して入力内容が関連付けられた申請内容が記録されている。
【0059】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、申請書印刷データの作成処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部21の印刷データ作成手段213は、申請種別識別子に対応したテンプレートを申請書雛形記憶部22から取得する。次に、印刷データ作成手段213は、このテンプレートの各項目欄の項目識別子に対して、メモリに仮記憶された申請内容を設定する。この場合、申請書内容のすべての項目を印刷する必要はなく、必要な項目のみを印刷するようにしてもよい。更に、印刷データ作成手段213は、コード生成手段212において生成された2次元コードを、このテンプレートに含める。そして、2次元コードを申請書のテンプレートに表示させた印刷データを作成した場合、コード生成手段212は、作成した印刷データを、クライアント端末10に送信する。そして、印刷データ作成手段213は、メモリに仮記憶された申請内容を消去する。
【0060】
次に、クライアント端末10は、申請書の印刷処理を実行する(ステップS1−9)。具体的には、クライアント端末10は、受付支援サーバ20から取得した印刷データをプリンタ15に転送する。そして、プリンタ15は、印刷データにより申請書を印刷する。この申請書には、作成支援画面において入力された申請内容及び受付支援サーバ20において生成された2次元コードが印字される。
【0061】
そして、申請者は、印刷した申請書を公的機関の窓口に持参する。この場合、公的機関の窓口担当者は、受付端末30の読取装置35に、申請書の2次元コードをかざす。
この場合、受付端末30の制御部31は、2次元コードの読み取り処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部31のコード取得手段311は、読取装置35を用いて、申請書の2次元コードをスキャンする。
【0062】
次に、受付端末30の制御部31は、デコード処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部31のコード取得手段311は、読取装置35において2次元コードをデコードした情報を取得する。この情報には、申請種別識別子、発行番号、申請内容が含まれている。
【0063】
次に、受付端末30の制御部31は、発行番号の確認処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部31の確認手段312は、コード取得手段311において2次元コードから取得した発行番号が、発行番号記憶部33に記録されているかどうかを確認する。
【0064】
次に、受付端末30の制御部31は、問題がないかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部31の確認手段312は、2次元コードから取得した発行番号が、発行番号記憶部33に登録されていない場合には、問題があると判定する。
【0065】
問題があると判定した場合(ステップS2−4において「NO」の場合)、受付端末30の制御部31は、アラーム処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部31の確認手段312は、アラームメッセージを出力する。この場合、窓口担当者が、申請書の内容を確認する。
【0066】
一方、発行番号が、発行番号記憶部33に登録されており、問題がないと判定した場合(ステップS2−4において「YES」の場合)、受付端末30の制御部31は、手続依頼処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部31のフォーマット変換手段313は、2次元コードから取得した申請種別識別子に基づいて、変換情報記憶部32からデータフォーマットを取得する。そして、フォーマット変換手段313は、2次元コードから取得した各項目内容を、データフォーマットの各データフィールドに設定する。
【0067】
そして、手続依頼手段314は、手続依頼を手続管理システム40に送信する。この手続依頼は、フォーマット変換手段313において生成されたデータフォーマットによって構成されている。受付端末30から手続依頼を受信した手続管理システム40は、この手続依頼に基づいて、申請種別の証明書の発行処理を実行する。
【0068】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、受付支援サーバ20の制御部21は、2次元コードの生成処理を実行する(ステップS1−7)。この2次元コードには、申請種別識別子、発行番号、項目識別子に対して入力内容が関連付けられた申請内容が記録されている。更に、受付支援サーバ20の制御部21は、2次元コードを含めた申請書印刷データの作成処理を実行する(ステップS1−8)。そして、クライアント端末10において、申請書の印刷処理を実行する(ステップS1−9)。これにより、利用者は、従来と同様に、紙媒体を用いて、申請書を提出することができる。一方、受付窓口においては、2次元コードを読み取り、デコードすることにより、申請書に記載された情報を取得できるので、データ入力作業の負荷を軽減することができる。
【0069】
(2)上記実施形態では、受付支援サーバ20の制御部21は、発行番号の付与処理を実行する(ステップS1−6)。そして、受付端末30の制御部31は、発行番号の確認処理を実行する(ステップS2−3)。受付支援サーバ20を利用して申請書を作成する場合、クライアント端末10において、入力内容チェック処理を実行する(ステップS1−4)。これにより、受付支援サーバ20を利用して作成された申請書であること(正当性)を確認できるので、申請書に印字された内容と2次元コードから取得した内容の一致を担保することができる。更に、作成支援画面の入力チェック手段において、入力内容がチェック済みであることを確認することができる。
【0070】
(3)上記実施形態では、制御部21の受付管理手段211は、受信した印刷指示に含まれる申請内容をメモリに仮記憶する。そして、2次元コードを申請書のテンプレートに表示させた印刷データを完成した場合、コード生成手段212は、作成した印刷データを、クライアント端末10に送信する。そして、印刷データ作成手段213は、メモリに仮記憶された申請内容を消去する。これにより、受付支援サーバ20において個人情報が記録されることがなく、セキュリティを確保することができる。更に、受付支援サーバ20にはデータが蓄積されないので、少ないメモリ容量でシステムを構築することができる。
【0071】
(4)上記実施形態では、受付端末30の制御部31は、手続依頼処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部31のフォーマット変換手段313は、2次元コードから取得した申請種別識別子に基づいて、変換情報記憶部32からデータフォーマットを取得する。そして、フォーマット変換手段313は、2次元コードから取得した各項目内容を、データフォーマットの各データフィールドに設定する。これにより、既存の手続管理システム40を利用する場合においても、受付端末30において取得した申請内容を、的確に手続管理システム40に入力することができる。
【0072】
<第2の実施形態>
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図3に従って説明する。第1の実施形態においては、2次元コードにおいて、申請種別識別子、発行番号、項目識別子に対して入力内容が関連付けられた申請内容を記録した。そして、受付端末30の制御部31は、発行番号の確認処理を実行する(ステップS2−3)。第2の実施形態は、第1の実施形態において、2次元コードにおいて、申請書の印刷状況等を確認するための情報や、申請書を受付可能な受付端末30を特定するための情報を更に含めた構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0073】
この実施形態においては、受付支援サーバ20に、受付手段種別情報記憶部を設ける。この受付手段種別情報記憶部には、各申請の申請種別識別子に対応して、申請の受付可能な窓口に設置された受付端末30を特定するための種別情報に関するデータ(受付手段種別情報)が記録されている。なお、種別情報としては、各受付端末30を特定する情報に限定されるものではなく、受付端末30が設定された地域情報や、受付端末30が設置された窓口を特定するための種別情報、窓口で受付可能な申請書の種別情報等を用いることが可能である。
【0074】
また、受付端末30の制御部31に、この公的機関の窓口を特定するための受付端末識別子に関するデータを保持させておく。更に、制御部31には、申請書作成からの経過時間によって、申請書の受付可否を判定するための基準時間に関するデータを保持させておく。
【0075】
そして、上記のように構成されたシステムを用いて、以下の処理を実行する。
まず、クライアント端末10は、ステップS1−1と同様に、作成支援画面の要求処理を実行する(ステップS3−1)。この場合、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS1−2と同様に、作成支援画面の送信処理を実行する(ステップS3−2)。そして、クライアント端末10は、ステップS1−3〜S1−5と同様に、申請内容の入力処理(ステップS3−3)、入力内容チェック処理(ステップS3−4)、印刷指示処理(ステップS3−5)を実行する。そして、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS1−6と同様に、発行番号の付与処理(ステップS3−6)を実行する。
【0076】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、2次元コードの生成処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21の受付管理手段211は、クライアント端末10のIPアドレスを取得し、コード生成手段212に供給する。次に、コード生成手段212は、システムタイマから、発行番号の付与時を特定するための時刻情報として発行時刻(現在年月日及び時刻)を取得する。更に、コード生成手段212は、クライアント端末10から受信した申請種別識別子に対応して、受付手段種別情報記憶部から受付手段種別情報を特定する。そして、コード生成手段212は、申請種別識別子、発行番号、申請内容に加えて、IPアドレス、発行時刻及び受付手段種別情報を含めた2次元コードを生成する。
【0077】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS1−8と同様に、申請書印刷データの作成処理を実行する(ステップS3−8)。そして、クライアント端末10は、ステップS1−9と同様に、申請書の印刷処理を実行する(ステップS3−9)。
【0078】
そして、公的機関の窓口に設置された受付端末30の制御部31は、ステップS2−1〜S2−3と同様に、2次元コードの読み取り処理(ステップS4−1)、デコード処理(ステップS4−2)、発行番号の確認処理(ステップS4−3)を実行する。
【0079】
次に、受付端末30の制御部31は、フィルタリング処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、制御部31の確認手段312は、2次元コードから取得した受付手段種別情報と、受付端末30が保持している受付端末識別子(種別情報)とを比較する。更に、2次元コードから取得した発行時刻からの経過時間を算出し、この経過時間と基準時間とを比較する。
【0080】
次に、受付端末30の制御部31は、問題がないかどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−5)。具体的には、制御部31の確認手段312は、発行番号が登録されており、受付端末識別子が受付手段種別情報に含まれており、発行時刻からの経過時間が基準範囲内にある場合には、問題がないと判定する。
【0081】
そして、問題があると判定した場合(ステップS4−5において「NO」の場合)、受付端末30の制御部31は、ステップS2−5と同様に、アラーム処理を実行する(ステップS4−6)。
【0082】
一方、問題がないと判定した場合(ステップS4−5において「YES」の場合)、受付端末30の制御部31は、ステップS2−6と同様に、手続依頼処理を実行する(ステップS4−7)。
【0083】
以上、本実施形態によれば、上記の効果(1)〜(4)に加え、以下に示す効果を得ることができる。
(5)上記実施形態では、コード生成手段212は、IPアドレス、発行時刻及び受付手段種別情報を含めた2次元コードを生成する。これにより、IPアドレス、発行時刻を用いて、必要に応じて、申請書が作成された時期、申請書作成に利用されたクライアント端末10を特定することができる。
【0084】
(6)上記実施形態では、受付端末30の制御部31は、フィルタリング処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、制御部31の確認手段312は、2次元コードから取得した受付手段種別情報と、受付端末30が保持している受付端末識別子とを比較する。これにより、受付端末30が設置された窓口で受け付けることができない申請書について注意喚起することができる。更に、2次元コードから取得した発行時刻からの経過時間を算出し、この経過時間と基準時間とを比較する。これにより、発行時刻からの経過時間が長い場合には、注意喚起することができる。
【0085】
<第3の実施形態>
次に、本発明を具体化した第3の実施形態を図4に従って説明する。第1の実施形態においては、申請書を作成する場合、クライアント端末10において、申請内容の入力処理を実行する(ステップS1−3)。第3の実施形態は、第1の実施形態において、作成支援画面の各種項目欄に、過去の入力情報を活用して入力できるようにした構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0086】
この場合には、クライアント端末10において、申請書の各項目の入力内容を記録する入力履歴記憶部を設ける。この入力履歴記憶部には、クライアント端末10において作成された申請書に関する入力履歴レコードが記録される。この入力履歴レコードは、申請書を作成した場合に登録される。この入力履歴レコードには、申請書種別識別子、項目識別子に対して入力内容に関するデータが記録される。
【0087】
申請書種別識別子データ領域には、クライアント端末10において作成された申請書の種別を特定するための識別子に関するデータが記録される。
項目識別子データ領域には、この申請書に含まれる項目を特定する識別子に関するデータが記録される。
入力内容データ領域には、クライアント端末10において入力された各項目の内容に関するデータが記録される。
【0088】
そして、上記のように構成されたシステムを用いて、以下の処理を実行する。
まず、クライアント端末10は、ステップS1−1と同様に、作成支援画面の要求処理を実行する(ステップS5−1)。この場合、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS1−2と同様に、作成支援画面の送信処理を実行する(ステップS5−2)。
【0089】
次に、クライアント端末10は、過去入力を利用するかどうかについての判定処理を実行する(ステップS5−3)。具体的には、クライアント端末10は、入力履歴記憶部において、作成対象の申請書の申請書種別識別子が記録された入力履歴レコードを検索する。そして、このような入力履歴レコードを検出した場合、クライアント端末10は、過去入力の利用を確認するための確認画面をディスプレイに出力する。この確認画面には、過去入力の利用希望を選択するボタン(過去入力利用ボタン)と、新規作成を選択するボタン(新規作成ボタン)とが表示される。一方、入力履歴記憶部において、作成対象の申請書種別識別子が記録された入力履歴レコードを検出できない場合には、クライアント端末10は、確認画面の出力処理をスキップし、後述するステップS5−5以降の処理を実行する。なお、ここで、ユーザに過去入力を利用するかどうかを確認するようにしてもよい。ここで、過去入力の利用を希望する操作が行なわれた場合に、クライアント端末10は、入力履歴記憶部において入力履歴レコードを検索する。
【0090】
過去入力利用ボタンが選択されて、過去入力を利用する場合(ステップS5−3において「YES」の場合)、クライアント端末10は、項目毎に入力情報の呼出処理を実行する(ステップS5−4)。具体的には、クライアント端末10は、作成対象の申請書の申請書種別識別子が記録された入力履歴レコードを入力履歴記憶部から抽出する。そして、クライアント端末10は、入力履歴レコードにおいて項目識別子に関連付けられて記録されている入力内容を、作成支援画面の各項目の入力欄に対して初期値として設定する。なお、申請書種別識別子に関連付けられた入力履歴レコードを抽出できない場合や、入力履歴レコードにおいて空欄の項目については、作成支援画面の入力欄においても空欄のままにしておく。
【0091】
一方、新規作成ボタンが選択されて、過去入力を利用しない場合(ステップS5−3において「NO」の場合)、クライアント端末10は、項目毎に入力情報の呼出処理(ステップS5−4)をスキップする。
【0092】
次に、クライアント端末10は、ステップS1−3〜S1−5と同様に、申請内容の入力処理(ステップS5−5)、入力内容チェック処理(ステップS5−6)、印刷指示処理(ステップS5−7)を実行する。
【0093】
次に、クライアント端末10は、項目毎に入力情報の保存処理を実行する(ステップS5−8)。具体的には、クライアント端末10は、作成支援画面において入力された各項目の入力内容を、項目識別子に関連づけて入力履歴記憶部に記録する。
【0094】
一方、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS1−6〜S1−8と同様に、発行番号の付与処理(ステップS5−9)、2次元コードの生成処理(ステップS5−10)、申請書印刷データの作成処理(ステップS5−11)を実行する。そして、クライアント端末10は、ステップS1−9と同様に、申請書の印刷処理を実行する(ステップS5−12)。
【0095】
以上、本実施形態によれば、上記の効果(1)〜(4)に加え、以下に示す効果を得ることができる。
(7)上記実施形態では、過去入力を利用する場合(ステップS5−3において「YES」の場合)、クライアント端末10は、項目毎に入力情報の呼出処理を実行する(ステップS5−4)。これにより、過去の入力履歴を利用して、効率的に申請書を作成することができる。
【0096】
<第4の実施形態>
次に、本発明を具体化した第4の実施形態を図5〜図6に従って説明する。第1の実施形態においては、申請書を作成する場合、クライアント端末10において、申請内容の入力処理を実行する(ステップS1−3)。第4の実施形態は、第1の実施形態において、外字を入力できるようにした構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。
【0097】
この実施形態においては、受付支援サーバ20に、外字情報記憶部を設ける。この外字情報記憶部には、各申請において利用可能な外字の外字イメージと外字コードに関するデータが記録されている。更に、外字情報記憶部には、外字コードの文字に対して、手続管理システム40において利用可能な置換文字コードが記録されている。
【0098】
そして、上記のように構成されたシステムを用いて、以下の処理を実行する。
図5に示すように、まず、クライアント端末10は、ステップS1−1と同様に、作成支援画面の要求処理を実行する(ステップS6−1)。この場合、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS1−2と同様に、作成支援画面の送信処理を実行する(ステップS6−2)。そして、クライアント端末10は、ステップS1−3と同様に、申請内容の入力処理を実行する(ステップS6−3)。
【0099】
ここで、入力欄の入力位置(カーソル位置)において申請者が外字の利用を希望する場合には、クライアント端末10を用いて、外字要求処理を実行する(ステップS6−4)。具体的には、クライアント端末10において、クライアント端末10に文字コードが登録されていない文字(外字)の利用を希望する場合には、作成支援画面上に表示された外字利用ボタンを選択する。この場合、クライアント端末10は、受付支援サーバ20に外字要求処理を送信する。
【0100】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、登録外字の表示処理を実行する(ステップS6−5)。具体的には、制御部21の受付管理手段211は、外字情報記憶部に記録されている外字イメージと外字コードを抽出し、これらを表示した一覧表示画面を生成する。そして、受付管理手段211は、一覧表示画面をクライアント端末10に送信する。
【0101】
次に、クライアント端末10は、一覧表示画面に所望の外字があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS6−6)。具体的には、クライアント端末10は、一覧表示画面をディスプレイに出力する。そして、この一覧表示画面において表示された外字を用いる場合には、所望の外字の挿入ボタンを選択する。一方、所望の外字が登録されていない場合には「登録なし」ボタンを選択する。
【0102】
所望の外字が含まれており、外字の挿入ボタンが選択された場合(ステップS6−6において「YES」の場合)、クライアント端末10は、外字設定処理を実行する(ステップS6−7)。具体的には、クライアント端末10は、入力位置に外字コードを設定するとともに、ディスプレイ表示上に外字イメージを表示する。
【0103】
一方、所望の外字が含まれておらず、「登録なし」ボタンが選択された場合(ステップS6−6において「NO」の場合)、クライアント端末10は、空欄設定処理を実行する(ステップS6−8)。具体的には、クライアント端末10は、ディスプレイ表示上では、入力位置に一文字分の空欄を設定する。この場合、文字コード上では、外字情報記憶部に記録されていない文字が記入されることを示す未登録文字フラグを設定する。
【0104】
次に、ステップS1−4〜S1−5と同様に、クライアント端末10は、入力内容チェック処理(ステップS6−9)、印刷指示処理(ステップS6−10)を実行する。
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS1−6〜S1−8と同様に、発行番号の付与処理(ステップS6−11)、2次元コードの生成処理(ステップS6−12)、申請書印刷データの作成処理(ステップS6−13)を実行する。この場合、外字利用の希望した位置には、2次元コードにおいて、外字コード又は未登録文字フラグを設定する。また、申請書印刷データにおいて、外字コードが設定されている位置には、外字イメージを挿入する。未登録文字フラグが設定されている位置には、空欄を挿入する。この空欄には、申請書の印刷後に申請者の所望の文字を記入する。
そして、クライアント端末10は、ステップS1−9と同様に、申請書の印刷処理を実行する(ステップS6−14)。
【0105】
そして、印刷した申請書を公的機関の受付窓口に持参する。図6に示すように、受付端末30の制御部31は、ステップS2−1〜S2−5と同様に、2次元コードの読み取り処理(ステップS7−1)、デコード処理(ステップS7−2)、発行番号の確認処理(ステップS7−3)、問題がないかどうかについての判定処理(ステップS7−4)、アラーム処理(ステップS7−5)を実行する。
【0106】
ここで、問題がないと判定した場合(ステップS7−4において「YES」の場合)、受付端末30の制御部31は、外字変換処理を実行する(ステップS7−6)。具体的には、制御部31のフォーマット変換手段313は、申請内容において外字コードを検出した場合、外字情報記憶部から外字コードに対応する置換文字コードを取得して、外字コードと置換する。一方、未登録文字フラグを検出した場合、フォーマット変換手段313は、アラームメッセージを出力する。このアラームメッセージを確認した担当者は、申請書において記入された文字を確認し、手続管理システム40において利用可能な文字を指定して変換する。更に、必要に応じて、受付支援サーバ20において、この記入文字の外字イメージを作成し、外字コードを設定して、担当者により指定された置換文字コードに関連付けて、外字情報記憶部に登録する。
【0107】
そして、受付端末30の制御部31は、ステップS2−6と同様に、手続依頼処理を実行する(ステップS7−7)。
【0108】
以上、本実施形態によれば、上記の効果(1)〜(4)に加え、以下に示す効果を得ることができる。
(8)上記実施形態では、受付支援サーバ20の制御部21は、登録外字の表示処理を実行する(ステップS6−5)。ここでは、クライアント端末10のディスプレイに外字の一覧表示画面を出力する。この一覧表示画面に所望の外字が含まれており、外字の挿入ボタンが選択された場合(ステップS6−6において「YES」の場合)、クライアント端末10は、外字設定処理を実行する(ステップS6−7)。これにより、クライアント端末において一般的に利用されていない外字を、手書きの申請書と同様に利用することができる。そして、受付端末30の制御部31は、外字変換処理を実行する(ステップS7−6)。これにより、既存の手続管理システム40において利用可能な文字に変換することができる。従って、申請書を手書きする場合と同様に文字種類の自由度を確保しながら、手続管理システム40へのデータ入力の効率化を図ることができる。
【0109】
(9)上記実施形態では、所望の外字が含まれておらず、「登録なし」ボタンが選択された場合(ステップS6−6において「NO」の場合)、クライアント端末10は、空欄設定処理を実行する(ステップS6−8)。これにより、所望の文字が登録されていない場合には、申請書の印刷後に手書きすることができる。この場合、未登録文字フラグを検出した場合、フォーマット変換手段313は、アラームメッセージを出力する。このアラームメッセージを確認した担当者により、外字情報記憶部に必要な外字を新たに追加することができる。
【0110】
<第5の実施形態>
次に、本発明を具体化した第5の実施形態を図7に従って説明する。第1の実施形態においては、公的機関の受付端末30の制御部31は、2次元コードの読み取り処理を実行する(ステップS2−1)。第5の実施形態は、第1の実施形態において、公的機関の窓口への提出に先立って、他の機関において、申請内容を追加できるようにした構成であり、同様の部分については詳細な説明を省略する。具体的には、公的機関に対して、医療費助成申請を行なう場合、申請者本人が作成した申請書に対して、医療機関の医師が補足内容についての追加資料を作成する場合を想定する。
【0111】
このため、申請書に印字された2次元コードを読み取ることができる医療機関端末(第2のクライアント端末)を用いる。この医療機関端末は、ネットワークを介して受付支援サーバ20に接続される。更に、医療機関端末には、2次元コードを読み取り、デコードする読取装置が接続されている。
【0112】
そして、上記のように構成されたシステムを用いて、以下の処理を実行する。
ここでも、第1の実施形態と同様に、クライアント端末10及び受付支援サーバ20を用いて、申請書を印刷する。本実施形態では、申請書を公的機関に提出する前に医療機関に持参する。
【0113】
この場合、医療機関端末は、作成支援画面の要求処理を実行する(ステップS8−1)。具体的には、医師は、医療機関端末を用いて、受付支援サーバ20にアクセスする。この場合、受付支援サーバ20は、医療機関端末のディスプレイにメニュー画面を出力する。このメニュー画面には、受付支援サーバ20を用いて作成可能な申請書の一覧リストが出力される。この一覧リストには、医療機関において追加資料を作成するための選択ボタンが設けられている。ここで、追加資料作成の選択ボタンが選択された場合、医療機関端末は、作成支援画面要求を受付支援サーバ20に送信する。この作成支援画面要求には、一覧リストにおいて選択された追加資料作成を示すフラグを含める。
【0114】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、作成支援画面の送信処理を実行する(ステップS8−2)。具体的には、制御部21の受付管理手段211は、取得した追加資料作成を示すフラグに対応した作成支援画面を医療機関端末に送信する。この作成支援画面には、追加資料の項目の入力欄が設けられている。更に、各入力欄には、入力可能な値とチェックロジックとからなる入力チェック手段が設定されている。
【0115】
次に、医療機関端末は、2次元コードの読み取り処理を実行する処理(ステップS8−3)、デコード処理(ステップS8−4)を実行する。ここでは、ステップS2−1、S2−2の処理と同様に実行される。
【0116】
次に、医療機関端末は、医師による内容の入力処理を実行する(ステップS8−5)。具体的には、医療機関端末のディスプレイに表示された入力支援画面において、追加資料における各項目の内容を入力する。
【0117】
次に、医療機関端末は、入力内容チェック処理を実行する(ステップS8−6)。ここでは、ステップS1−4の処理と同様に、入力支援画面において入力された内容をチェックする。
【0118】
次に、医療機関端末は、印刷指示処理を実行する(ステップS8−7)。具体的には、医療機関端末は、受付支援サーバ20に印刷指示を送信する。この印刷指示には、2次元コードに記録されていた発行番号、追加資料識別子及び作成支援画面において入力された追加資料の内容(項目識別子に関連付けられた入力内容)に関するデータを含める。
【0119】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS2−3の処理と同様に、発行番号の確認処理を実行する(ステップS8−8)。具体的には、制御部21は、医療機関端末から取得した発行番号が、発行番号記憶部33に記録されているかどうかを確認する。
【0120】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、ステップS2−4の処理と同様に、問題がないかどうかについての判定処理を実行する(ステップS8−9)。具体的には、制御部21は、医療機関端末から取得した発行番号が、発行番号記憶部33に登録されていない場合には、問題があると判定する。
【0121】
問題があると判定した場合(ステップS8−9において「NO」の場合)、受付支援サーバ20の制御部21は、アラーム処理を実行する(ステップS8−10)。具体的には、制御部21は、医療機関端末に対してアラームメッセージ出力する。この場合、医療機関担当者が、申請書の内容を確認する。
【0122】
一方、発行番号が、発行番号記憶部23に登録されており、問題がないと判定した場合(ステップS8−9において「YES」の場合)、受付支援サーバ20の制御部21は、新たな2次元コードの生成処理を実行する(ステップS8−11)。具体的には、制御部21のコード生成手段212は、メモリに仮記憶した追加資料の内容をコード化した2次元コードを生成する。この2次元コードにおいては、追記識別子、発行番号、項目識別子に対して入力内容が関連付けられた申請内容が記録されている。
【0123】
次に、受付支援サーバ20の制御部21は、追加印刷データの作成処理を実行する(ステップS8−12)。具体的には、制御部21の印刷データ作成手段213は、追加資料識別子に対応したテンプレートを申請書雛形記憶部22から取得する。このテンプレートは、申請者が持参した申請書に添付する追加資料のためのテンプレートである。次に、印刷データ作成手段213は、このテンプレートの各項目欄の項目識別子に対して、メモリに仮記憶された追加資料内容を設定する。更に、印刷データ作成手段213は、コード生成手段212において生成された2次元コードを、このテンプレートに含める。そして、2次元コードを追加資料のテンプレートに表示させた印刷データを完成した場合、コード生成手段212は、メモリに仮記憶された追加資料内容を消去する。そして、印刷データ作成手段213は、作成した印刷データを、クライアント端末10に送信する。
【0124】
次に、クライアント端末10は、ステップS1−9と同様に、追加資料の印刷処理を実行する(ステップS8−13)。この場合、受付端末30においては、申請者が作成した申請書の2次元コードと、医療機関において作成された追加資料の2次元コードとを読み取ることにより、両者のデータ入力の効率化を図ることができる。
【0125】
以上、本実施形態によれば、上記の効果(1)〜(4)に加え、以下に示す効果を得ることができる。
(10)上記実施形態では、医療機関端末は、医師による内容の入力処理を実行する(ステップS8−5)。受付支援サーバ20の制御部21は、発行番号の確認処理を実行する(ステップS8−8)。受付支援サーバ20の制御部21は、新たな2次元コードの生成処理を実行する(ステップS8−11)。これにより、申請者のクライアント端末10において作成された申請書に、新たな情報を追加する場合にも、追加資料の内容をコード化した2次元コードを生成する。例えば、異なるタイミングで複数人が申請内容を入力した場合にも、正当性を確認しながら、この2次元コードを読み取ることにより、追加資料についても、受付端末30におけるデータ入力の効率化を図ることできる。
【0126】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 上記第1の実施形態〜第5の実施形態を組み合わせて利用することも可能である。
・ 上記各実施形態では、受付端末30に発行番号記憶部33を設けた。これに代えて、受付端末30と受付支援サーバ20とをネットワークにより接続し、受付端末30が、受付支援サーバ20の発行番号記憶部23にアクセスして、発行番号を取得するようによい。
【0127】
・ 上記各実施形態では、受付端末30の制御部31において、コード取得段階、確認段階、フォーマット変換段階、手続依頼段階等の各処理を実行する。これに代えて、受付支援サーバ20において、コード取得段階、確認段階、フォーマット変換段階、手続依頼段階等の各処理を実行するようにしてもよい。この場合には、受付支援サーバ20と受付端末30とをネットワークにより接続し、受付支援サーバ20の制御部21に、コード取得手段、確認手段、フォーマット変換手段、手続依頼手段を設ける。申請者の申請書を受け付ける場合には、受付端末30の読取装置35において、申請書に印刷された2次元コードを読み取る。そして、制御部21のコード取得手段が、ネットワークを介して、受付端末30から、読み取った2次元コードのコード情報を取得する。このコード情報を用いて、制御部21が、発行番号の確認処理(ステップS2−3)〜手続依頼処理(ステップS2−6)を実行する。これにより、受付支援サーバ20を申請書受付手段としても機能させて、申請内容の受付処理を行なうことができる。
【0128】
・ 上記各実施形態では、手続管理システム40は、受付端末30から取得した手続依頼に基づいて、証明書の発行処理を実行する。これに代えて、受付端末30において、受け付けてよい対象かどうかを判定することにより処理を完結するようにしてもよい。また、手続管理システム40において行なわれる処理を受付端末30において実行するようにしてもよい。
【0129】
・ 上記各実施形態では、受付支援サーバ20の制御部21は、2次元コードの生成処理を実行する(ステップS1−7)。この場合、制御部21のコード生成手段212は、申請種別識別子、発行番号、メモリに仮記憶された申請内容をコード化した2次元コードを生成する。ここで、申請内容を暗号化して、2次元コードに含めるようにしてもよい。この場合、受付端末30の制御部31における、デコード処理(ステップS2−2)において、暗号化された申請内容を復号する。
【0130】
・ 上記各実施形態では、確認手段312は、申請書が受付支援サーバ20を用いて作成されたものかどうかについての正当性を、発行番号を用いて確認する。この場合、受付端末30の制御部31は、クライアント端末10において作成された申請書を管理するための発行番号管理レコードを記憶する発行番号記憶部33を用いる。これに代えて、受付支援サーバ20から取得した発行番号そのものを用いて申請書の正当性を確認するようにしてもよい。そして、正当性が確認された発行番号については、1回のみの使用を許容する。この場合には、発行番号の生成時に、所定の暗号化キーを用いて暗号化したり、発行番号の中に正当性を確認するためのチェックデジットを組み込んだりしておく。そして、受付端末30の制御部31は、正当性の確認後、新たに受け付けた発行番号が発行番号記憶部33に記録されているかどうかを確認する。既に、発行番号が記録されている場合には、二重申請として注意喚起する。記録されていない場合に、発行番号を発行番号記憶部33に記録する。これにより、申請書の正当性を確認しながら、二重申請を検知することができる。
【0131】
・ 上記第3の実施形態では、印刷指示処理(ステップS5−7)の後で、クライアント端末10は、項目毎に入力情報の保存処理を実行する(ステップS5−8)。これに加えて、申請書の作成途中で入力情報の保存処理を実行するようにしてもよい。この場合には入力支援画面において保存指示が入力された場合、項目識別子に関連づけて、入力内容を入力履歴記憶部に記録する。この場合、まだ入力されていない空欄の項目については、入力履歴レコードにおいて空欄とする。また、入力履歴レコードに既に記録されている情報については、元の情報を残すようにしてもよい。
【0132】
・ 上記第3の実施形態では、入力履歴情報記憶部の入力履歴レコードには、申請書種別識別子、項目識別子に対して入力内容に関するデータが記録される。そして、クライアント端末10は、項目毎に入力情報の呼出処理を実行する(ステップS5−4)。具体的には、クライアント端末10は、作成対象の申請書の申請書種別識別子が記録された入力履歴レコードを入力履歴記憶部から抽出する。ここで、申請書種別識別子に限定することなく、項目識別子に関連付けられた入力内容を抽出するようにしてもよい。これにより、過去に作成した申請書において入力した内容を、他の申請書においても利用することができる。
【0133】
・ 上記第5の実施形態では、医療機関の医師が補足内容についての追加資料を作成する場合を想定した。追加資料を作成する機関は、医療機関に限定されるものではない。また、追加資料を作成する機関は一つの機関に限定されることなく、複数の機関において追加資料を作成するようにしてもよい。
【0134】
・ 上記第5の実施形態では、補足内容を追加する場合、追加資料を作成する。追加方法は、追加資料の作成に限定されるものではない。例えば、申請者が作成した申請書に追加内容を追記するようにしてもよい。この場合には、申請者が作成する申請書において、追加内容を印刷する領域を予め設けておく。この場合、新たに追加された内容について、2次元コードを生成する。これにより、一つの申請書を用いて、複数の2次元コードを印字することができる。
【0135】
・ 上記第5の実施形態では、受付支援サーバ20の制御部21は、新たな2次元コードの生成処理を実行する(ステップS8−11)。ここでは、医療機関端末において入力された情報を含めた2次元コードを作成する。この場合、申請書の元の内容と追加資料の内容の両方を含めた2次元コードを作成するようにしてもよい。この場合には、受付支援サーバ20において、申請書の2次元コードから取得した情報と、医療機関端末から取得した追加資料情報とをコード化した2次元コードを生成する。これにより、受付端末30において、一つの2次元コードを読み取ることにより、すべての情報を取得することができ、読み取り作業の効率化を図ることができる。
【符号の説明】
【0136】
10…クライアント端末、15…プリンタ、20…受付支援サーバ、21…制御部、211…受付管理手段、212…コード生成手段、213…印刷データ作成手段、22…申請書雛形記憶部、23…発行番号記憶部、30…受付端末、31…制御部、311…コード取得手段、312…確認手段、313…フォーマット変換手段、314…手続依頼手段、32…変換情報記憶部、33…発行番号記憶部、35…読取装置、40…手続管理システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
申請者のクライアント端末に接続される申請書作成支援手段と、
前記クライアント端末を用いて印刷された申請書を受け付ける申請書受付手段とから構成された受付支援システムであって、
前記申請書作成支援手段が、
クライアント端末に対して、申請内容を入力するための入力支援画面を出力し、前記入力支援画面を介して申請内容を取得する手段と、
前記申請内容に対して発行識別子を付与する手段と、
前記申請内容及び発行識別子を含めたコード画像を生成し、前記コード画像を表示した申請書を印刷するための印刷データを生成して、前記クライアント端末に送信する手段とを備え、
前記申請書受付手段が、
前記クライアント端末を用いて印刷された申請書のコード画像を読み取る手段と、
前記コード画像から発行識別子及び申請内容を取得する手段と、
前記発行識別子の正当性を確認できた場合には、前記申請内容の受付処理を行なう手段と
を備えたことを特徴とする受付支援システム。
【請求項2】
前記申請書受付手段は、申請内容に基づいて手続を行なう手続管理システムに接続されており、前記申請書受付手段において前記発行識別子の正当性を確認できた場合には、前記申請内容を前記手続管理システムにおいて受付可能なフォーマットに変換して、前記手続管理システムに供給する手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の受付支援システム。
【請求項3】
前記申請書作成支援手段が、前記発行識別子の付与時を特定するための時刻情報を取得し、前記コード画像に含め、
前記申請書受付手段が、前記コード画像に記録された時刻情報を取得し、前記発行識別子の付与時から現在時刻までの経過時間が基準時間を超えている場合には、アラームを出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の受付支援システム。
【請求項4】
前記申請書受付手段に、受付可能な申請書を特定するための種別情報を保持させておき、
前記申請書作成支援手段が、前記発行識別子を付与する場合には、申請書を受付可能な申請書受付手段を特定するための受付手段種別情報を前記コード画像に含め、
前記申請書受付手段が、前記コード画像から受付手段種別情報を取得し、前記申請書受付手段が保持している種別情報が前記受付手段種別情報に含まれない場合には、アラームを出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の受付支援システム。
【請求項5】
前記クライアント端末において、申請書に含まれる各項目の入力内容を、項目識別子に関連付けて記憶する入力履歴記憶部を更に設け、
前記クライアント端末において、新たな申請書を作成するための入力支援画面に含まれる項目の項目識別子が、前記入力履歴記憶部に記録された項目識別子と一致する場合、前記入力履歴記憶部に記録された入力内容を、前記入力支援画面の項目の入力欄に設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の受付支援システム。
【請求項6】
前記申請書作成支援手段は、外字イメージと外字コードとを記録した外字情報記憶部を更に備え、
前記申請書作成支援手段は、前記クライアント端末に表示された入力支援画面において、前記外字情報記憶部に記録された外字が選択された場合、前記選択された外字の外字イメージを、申請書の印刷データに含めるとともに、前記申請書の申請内容に前記外字の外字コードを含めることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の受付支援システム。
【請求項7】
前記外字情報記憶部には、外字コードに関連づけて、前記手続管理システムにおいて利用可能な置換文字コードが記録されており、
前記申請書作成支援手段は、コード画像から取得した申請内容に外字コードを検出した場合、前記外字情報記憶部を用いて、前記外字コードに関連付けられた利用可能な置換文字コードに変換することを特徴とする請求項6に記載の受付支援システム。
【請求項8】
前記申請書作成支援手段は、前記クライアント端末に表示された入力支援画面において、前記申請書作成支援手段に記録されていない文字の使用入力が行なわれた場合には、申請書の印刷データに空欄を含めるとともに、前記申請書のコード画像に空欄があることを示す未登録文字フラグを含めることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の受付支援システム。
【請求項9】
前記申請書作成支援手段は、第2のクライアント端末に接続され、
前記申請書作成支援手段は、前記第2のクライアント端末において読み取られた申請書のコード画像に関する情報を取得し、
前記第2のクライアント端末から追加内容を取得した場合、前記追加内容に基づいて新たなコード画像を生成し、前記申請書に追加するための印刷データを生成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の受付支援システム。
【請求項10】
申請者のクライアント端末に接続される申請書作成支援手段と、
前記クライアント端末を用いて印刷された申請書を受け付ける申請書受付手段とから構成された受付支援システムを用いて、申請書を受け付ける方法であって、
前記申請書作成支援手段が、
クライアント端末に対して、申請内容を入力するための入力支援画面を出力し、前記入力支援画面を介して申請内容を取得する段階と、
前記申請内容に対して発行識別子を付与する段階と、
前記申請内容及び発行識別子を含めたコード画像を生成し、前記コード画像を表示した申請書を印刷するための印刷データを生成して、前記クライアント端末に送信する段階とを実行し、
前記申請書受付手段が、
前記クライアント端末を用いて印刷された申請書のコード画像を読み取る段階と、
前記コード画像から発行識別子及び申請内容を取得する段階と、
前記発行識別子の正当性を確認できた場合には、前記申請内容の受付処理を行なう段階と
を実行することを特徴とする受付支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−247913(P2012−247913A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118010(P2011−118010)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【Fターム(参考)】