説明

受信器

【課題】セル間干渉を抑圧することができるIRC受信器において正確なCSIの測定を提供する。
【解決手段】IRC受信器10は、チャネル推定処理を行うことによって、送信ウェイト行列WTxを生成する。CRSに基づいて共分散行列RI+N及び干渉信号成分からなる干渉信号用共分散行列


を推定する。チャネル行列H、送信ウェイト行列WTx及び共分散行列RI+Nに基づいて、IRC受信ウェイトWIRCを生成する。チャネル行列H、干渉信号用共分散行列、送信ウェイト行列WTx及びIRC受信ウェイトWIRCに基づいて、受信SINRを推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信器に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)方式において、下りリンクにおいて、セル端スループットの改善方法の1つとして、干渉となる他の移動局UEのビームを抑圧するIRC(Interference Rejection Combining)受信器の検討が行われている。
【0003】
図5に示すように、IRC受信器10は、干渉信号を抑圧しながら、所望信号の受信品質を向上させることを目的としている。
【0004】
また、LTE(Release-8)方式では、チャネル状態(CSI:Channel State Information)の推定や、データ信号及び制御信号の復調や、セルにおける受信品質の測定を行うために、CRS(Cell-Specific Reference Signal)が送信されるように構成されている。
【0005】
具体的には、LTE(Release-8)方式では、CRSは、図6に示す構成によって、データ信号や制御信号と共に送信されるように構成されている。なお、最大4アンテナまで、CRSを設定することができる。
【0006】
また、LTE(Release-10)方式では、CRSに加えて、CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)及びDM-RS(Demodulation-Reference Signal/UE Specific-Reference Signal)が送信されるように構成されている。
【0007】
CSI-RSは、CSIの推定のみに用いられることが想定されているため、CRSと比べて低密度に送信されるように構成されている。なお、最大8アンテナまで、CSI-RSを定義することができる。
【0008】
また、DM-RSをデータ信号と同様に送信することで(すなわち、プリコーディング後のチャネル推定を可能にすることで)、プリコーディング情報無しでデータ信号の復調を可能にすることができる。なお、最大8ストリーム伝送まで、DM-RSを設定することができる。
【0009】
具体的には、LTE(Release-10)方式では、図6に示す構成によって、CRS、CSI-RS、DM-RS、データ信号及び制御信号を送信するように構成されている。
【0010】
また、従来、干渉を抑圧するために、MMSE(Minimum Mean Square Error)空間フィルタリング方式を用いて受信処理を行う技術が知られている。
【0011】
かかる技術では、図7(a)に示すように、IRC受信ウェイトWIRC(k,l)を生成するように構成されている。ここで、IRC受信ウェイトWIRC(k,l)を生成する際には、図7(b)に示すCRSに基づく共分散行列RI+Nの推定法が用いられる(非特許文献1参照)。
【0012】
以下、図8及び図9を参照して、かかる技術を用いて、従来のセル間干渉を抑圧しない受信器において、CSIを算出する方法について説明する。
【0013】
第1に、図8を参照して、送信器側でコードブックを用いた送信が行われるケースについて説明する。
【0014】
図8に示すように、ステップS301において、受信器は、CRS若しくはCSI-RSを用いて、(NRx×NTx)次元のチャネル行列Hを推定する。
【0015】
ステップS302において、受信器は、推定されたチャネル行列Hに基づいて、コードブックから、(NTx×NStream)次元の送信ウェイト行列WTxを選択する。
【0016】
ステップS303において、受信器は、上述のCRS若しくはCSI-RSを用いて、干渉雑音電力σを推定する。
【0017】
ステップS304において、受信器は、式(1)を用いて、チャネル行列H、干渉雑音電力σ及び送信ウェイト行列WTxに基づいて、(NStream×NRx)次元のMMSE受信ウェイトWMMSEを推定する。
【0018】
ステップS305において、受信器は、式(2)を用いて、チャネル行列H、MMSE受信ウェイトWMMSE及び送信ウェイト行列WTxに基づいて、受信SINR(Signal-to-Interference plus Noise Ratio)を推定する。ここで、推定された受信SINRが、CSIに相当する。
【0019】
ステップS306において、受信器は、推定した受信SINRを量子化してCQI(Channel Quality Indicator)に変換し、推定した受信SINR及びチャネル行列Hに基づいて送信ウェイトを示す情報である「PMI(Precoding Matrix Indicator)」を推定し、推定した受信SINR及びCQIに基づいて送信ストリーム数を示す情報である「RI(Rank Indicator)」を推定する。
【0020】
第2に、図9を参照して、送信器側で任意の送信ウェイト行列を用いた送信が行われるケースについて説明する。
【0021】
図9に示すように、ステップS401において、受信器は、CRS若しくはCSI-RSを用いて、(NRx×NTx)次元のチャネル行列Hを推定する。
【0022】
ステップS402において、受信器は、式(3)を用いて、推定されたチャネル行列Hに基づいて、(NTx×NStream)次元の送信ウェイト行列WTxを推定する。
【0023】
以下、ステップS403〜S405の動作は、上述のステップS303〜S305の動作と同一である。
【0024】
ステップS406において、受信器は、推定した受信SINRを量子化してCQIに変換し、推定した受信SINR及びCQIに基づいて送信ストリーム数を示す情報である「RI(Rank Indicator)」を推定する。
【0025】
さらに、プリコーディング送信が行われないケースでは、(NTx×NStream)次元の送信ウェイト行列WTxを選択しない点、及び、ステップS303〜S305において送信ウェイト行列WTxを使用しない点を除いて、上述の図8に示す動作と同一である。
【0026】
なお、ステップS306においては、受信器は、推定した受信SINRを量子化してCQIに変換し、推定した受信SINR及びCQIに基づいて送信ストリーム数を示す情報である「RI(Rank Indicator)」を推定する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0027】
【非特許文献1】3GPP寄書R4-115213
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
しかしながら、上述のCSIの算出方法では、IRC受信器10によるゲインが反映されないという問題点があった。
【0029】
すなわち、上述のCSIの算出方法は、セル間干渉を抑圧しない受信器を想定するものであり、セル間干渉を白色雑音と仮定してCSIを算出するものであった。
【0030】
これに対して、IRC受信器10は、セル間干渉を効果的に抑圧することができるため、IRC受信器10における受信SINRは、セル間干渉を抑圧しない受信器における受信SINRと比べて向上している。
【0031】
したがって、上述のCSIの算出方法によって、IRC受信器10における受信SINRを推定すると、実際の受信SINRよりも低く見積もることになり、IRC受信器10に対して適切なMCS(Modulation and Coding Scheme)を選択することができない、適切な送信ストリーム数を選択できない、適切なユーザスケジューリングが行えないといった問題点があった。
【0032】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、セル間干渉を抑圧することができる受信器であって、正確なCSIを測定することができる受信器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明の第1の特徴は、受信器であって、チャネル推定処理を行うことによって、チャネル行列を推定するように構成されているチャネル推定部と、送信ウェイト行列を生成するように構成されている送信ウェイト行列生成部と、セル固有参照信号に基づいて共分散行列及び干渉信号用共分散行列を推定するように構成されている共分散行列推定部と、前記チャネル行列、前記送信ウェイト行列及び前記共分散行列に基づいて、受信ウェイトを生成するように構成されている受信ウェイト生成部と、前記チャネル行列、前記干渉信号用共分散行列、前記送信ウェイト行列及び前記受信ウェイトに基づいて、受信品質を推定するように構成されている受信品質推定部とを具備することを要旨とする。
【発明の効果】
【0034】
以上説明したように、本発明によれば、セル間干渉を抑圧することができる受信器であって、正確なCSIを測定することができる受信器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るIRC受信器の機能ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るIRC受信器の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るIRC受信器の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の変更例1に係るIRC受信器の機能ブロック図である。
【図5】従来技術について説明するための図である。
【図6】従来技術について説明するための図である。
【図7】従来技術について説明するための図である。
【図8】従来技術について説明するための図である。
【図9】従来技術について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係るIRC受信器10について説明する。
【0037】
図1に示すように、本実施形態に係るIRC受信器10は、チャネル推定部11と、共分散行列推定部12と、送信ウェイト行列生成部13と、IRC受信ウェイト生成部14と、受信SINR推定部15と、CQI生成部16と、RI推定部18と、PMI推定部19とを具備している。
【0038】
チャネル推定部11は、サービングセル(セル1)から受信したCRSに基づいてチャネル推定処理を行うことによって、チャネル行列Hを推定(算出)するように構成されている。
【0039】
共分散行列推定部12は、CRS及びチャネル推定部11から受信したチャネル行列Hに基づいて、共分散行列RI+N及び干渉信号成分(雑音成分)からなる干渉信号用共分散行列
【数1】

【0040】
を推定(算出)するように構成されている。ここで、干渉信号用共分散行列
【数2】

【0041】
は、図7(c)において推定されるものとする。
【0042】
送信ウェイト行列生成部13は、チャネル推定部11から受信したチャネル行列Hに基づいて、送信ウェイト行列WTxを生成するように構成されている。
【0043】
例えば、送信器側でコードブックを用いた送信が行われるケースにおいて、送信ウェイト行列生成部13は、チャネル行列Hに基づいて、コードブックから送信ウェイト行列WTxを選択するように構成されていてもよい。
【0044】
或いは、送信器側で任意の送信ウェイト行列を用いた送信が行われるケースにおいて、送信ウェイト行列生成部13は、特異値分解プリコーディング仮定法に基づいて、送信ウェイト行列WTxを生成するように構成されていてもよい。
【0045】
IRC受信ウェイト生成部14は、チャネル推定部11から受信したチャネル行列H、送信ウェイト行列生成部13から受信した送信ウェイト行列WTx及び共分散行列推定部12から受信した共分散行列RI+Nに基づいて、IRC受信ウェイトWIRCを生成するように構成されている。
【0046】
受信SINR推定部15は、チャネル推定部11から受信したチャネル行列H、共分散行列推定部12から受信した干渉信号用共分散行列
【数3】

【0047】
、送信ウェイト行列生成部13から受信した送信ウェイト行列WTx及びIRC受信ウェイト生成部14から受信したIRC受信ウェイトWIRCに基づいて、受信SINRを推定(算出)するように構成されている。
【0048】
CQI生成部16は、受信SINR推定部15から受信した受信SINRに基づいて、CQIを生成するように構成されている。
【0049】
RI推定部18は、受信SINR推定部15から受信した受信SINR及びCQI生成部16から受信したCQIに基づいて、送信ストリーム数を示す情報である「RI」を推定するように構成されている。
【0050】
PMI推定部19は、チャネル推定部11から受信したチャネル行列H及び受信SINR推定部15から受信した受信SINRに基づいて、送信ウェイトを示す情報である「PMI」を推定するように構成されている。
【0051】
以下、図2及び図3を参照して、本実施形態に係るIRC受信器10において、CSIを算出する方法について説明する。
【0052】
第1に、図2を参照して、送信器側でコードブックを用いた送信が行われるケースについて説明する。
【0053】
図2に示すように、ステップS101において、IRC受信器10は、CRS若しくはCSI-RSを用いて、(NRx×NTx)次元のチャネル行列Hを推定する。
【0054】
ステップS102において、IRC受信器10は、推定されたチャネル行列Hに基づいて、コードブックから、(NTx×NStream)次元の送信ウェイト行列WTxを選択する。
【0055】
ステップS103において、IRC受信器10は、式(4)を用いて、CRS、チャネル行列H及び送信ウェイト行列WTxに基づいて、共分散行列RI+Nを推定する(図7(b)参照)。また、IRC受信器10は、干渉信号成分からなる干渉信号用共分散行列
【数4】

【0056】
を推定する(図7(c)参照)。
【0057】
ステップS104において、IRC受信器10は、式(5)を用いて、チャネル行列H、共分散行列RI+N及び送信ウェイト行列WTxに基づいて、(NStream×NRx)次元のIRC受信ウェイトWIRCを推定する。
【0058】
ステップS105において、IRC受信器10は、式(6)を用いて、チャネル行列H、IRC受信ウェイトWIRC及び送信ウェイト行列WTxに基づいて、受信SINRを推定する。
【0059】
ステップS106において、IRC受信器10は、推定した受信SINRを量子化してCQIに変換し、推定した受信SINR及びチャネル行列Hに基づいて、送信ウェイトを示す情報である「PMI」を推定し、推定した受信SINR及びCQIに基づいて、送信ストリーム数を示す情報である「RI」を推定する。
【0060】
第2に、図3を参照して、送信器側で任意の送信ウェイト行列を用いた送信が行われるケースについて説明する。
【0061】
図3に示すように、ステップS201において、受信器は、CRS若しくはCSI-RSを用いて、(NRx×NTx)次元のチャネル行列Hを推定する。
【0062】
ステップS202において、受信器は、式(3)を用いて、推定されたチャネル行列Hに基づいて、(NTx×NStream)次元の送信ウェイト行列WTxを推定する。
【0063】
以下、ステップS203〜S205の動作は、上述のステップS103〜S105の動作と同一である。
【0064】
ステップS206においては、IRC受信器10は、推定した受信SINRを量子化してCQIに変換し、推定した受信SINR及びCQIに基づいて送信ストリーム数を示す情報である「RI」を推定する。
【0065】
さらに、プリコーディング送信が行われないケースでは、(NTx×NStream)次元の送信ウェイト行列WTxを選択しない点、及び、ステップS103〜S105において送信ウェイト行列WTxを使用しない点を除いて、上述の図2に示す動作と同一である。
【0066】
なお,ステップS306においては、IRC受信器10は、推定した受信SINRを量子化してCQIに変換し、推定した受信SINR及びCQIに基づいて送信ストリーム数を示す情報である「RI」を推定する。
【0067】
本実施形態に係るIRC受信器10によれば、IRC受信ウェイトWIRCを推定する際に、CRSに基づく共分散行列RI+Nを用いるように構成されている。また、本実施形態に係るIRC受信器10によれば、受信SINRを推定する際に、推定したIRC受信ウェイトWIRC及びCRSに基づく干渉信号成分からなる干渉信号用共分散行列
【数5】

【0068】
を用いるように構成されている。
【0069】
したがって、両者を用いることにより、IRC受信ウェイトWIRCによる干渉抑圧効果を反映した受信SINRを推定できることができるため、従来の干渉を抑圧しない受信器における受信SINR推定方法と比較して、IRC受信器10における正確な受信SINRを推定することができる。
【0070】
(変更例1)
図4を参照して、本発明の変更例1に係るIRC受信器10について説明する。以下、本変更例1に係るIRC受信器10について、上述の第1の実施形態に係るIRC受信器10との相違点に着目して説明する。
【0071】
図4に示すように、本変更例1に係るIRC受信器10は、図1に示す構成に加えて、チャネル推定部17を具備している。
【0072】
チャネル推定部17は、受信したCSI-RSに基づいてチャネル推定処理を行うことによって、チャネル行列Hを推定(算出)するように構成されている。
【0073】
本変更例1に係るIRC受信器10では、送信ウェイト行列生成部13、IRC受信ウェイト推定部14及び受信SINR推定部15は、チャネル推定部11によって推定されたチャネル行列Hの代わりに、チャネル推定部17によって推定されたチャネル行列Hを用いるように構成されている。
【0074】
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
【0075】
本実施形態の第1の特徴は、IRC受信器10であって、チャネル推定処理を行うことによって、チャネル行列Hを推定するように構成されているチャネル推定部11と、送信ウェイト行列WTxを生成するように構成されている送信ウェイト行列生成部13と、CRS(セル固有参照信号)に基づいて共分散行列RI+N及び干渉信号成分からなる干渉信号用共分散行列
【数6】

【0076】
を推定するように構成されている共分散行列推定部12と、チャネル行列H、送信ウェイト行列WTx及び共分散行列RI+Nに基づいて、IRC受信ウェイトWIRCを生成するように構成されているIRC受信ウェイト生成部14と、チャネル行列H、干渉信号用共分散行列
【数7】

【0077】
、送信ウェイト行列WTx及びIRC受信ウェイトWIRCに基づいて、受信SINR(受信品質)を推定するように構成されている受信SINR推定部15とを具備することを要旨とする。
【0078】
本実施形態の第1の特徴において、送信ウェイト行列生成部13は、チャネル行列Hに基づいて、コードブックから送信ウェイト行列WTxを選択するように構成されていてもよい。
【0079】
本実施形態の第1の特徴において、送信ウェイト行列生成部13は、特異値分解プリコーディング仮定法に基づいて、送信ウェイト行列WTxを生成するように構成されていてもよい。
【0080】
本実施形態の第1の特徴において、送信ウェイト行列生成部13は、その他の任意のプリコーディング法に基づいて、送信ウェイト行列WTxを生成するように構成されていてもよい。
【0081】
なお、上述のIRC受信器10の動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
【0082】
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
【0083】
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、IRC受信器10内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとしてIRC受信器10内に設けられていてもよい。
【0084】
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0085】
10…IRC受信器
11、17…チャネル推定部
12…共分散行列推定部
13…送信ウェイト行列生成部
14…IRC受信ウェイト推定部
15…受信SINR推定部
16…CQI生成部
18…RI推定部
19…PMI推定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャネル推定処理を行うことによって、チャネル行列を推定するように構成されているチャネル推定部と、
送信ウェイト行列を生成するように構成されている送信ウェイト行列生成部と、
セル固有参照信号に基づいて共分散行列及び干渉信号成分からなる干渉信号用共分散行列を推定するように構成されている共分散行列推定部と、
前記チャネル行列、前記送信ウェイト行列及び前記共分散行列に基づいて、受信ウェイトを生成するように構成されている受信ウェイト生成部と、
前記チャネル行列、前記干渉信号用共分散行列、前記送信ウェイト行列及び前記受信ウェイトに基づいて、受信品質を推定するように構成されている受信品質推定部とを具備することを特徴とする受信器。
【請求項2】
前記送信ウェイト行列生成部は、前記チャネル行列に基づいて、コードブックから前記送信ウェイト行列を選択するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の受信器。
【請求項3】
前記送信ウェイト行列生成部は、特異値分解プリコーディング仮定法に基づいて、前記送信ウェイト行列を生成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の受信器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−98941(P2013−98941A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242910(P2011−242910)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【特許番号】特許第5184690号(P5184690)
【特許公報発行日】平成25年4月17日(2013.4.17)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)