説明

受信機、受信システム及び通信制御方法

【課題】気象状況を考慮して無線通信品質の劣化を適切に防止することが可能な受信機、受信システム及び通信制御方法を提供する。
【解決手段】監視装置200は、無線基地局100の設置場所における気象情報に基づいて、当該無線基地局100の電波伝搬損失が悪化するか否かを判定し、悪化する場合には、雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号を無線基地局100へ送信する。無線基地局100は、雑音指数の低下の指示に応じて、内蔵するアッテネータの減衰量を低下させることにより、当該無線基地局100の雑音指数を低下させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信機、受信システム及び通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線基地局と無線端末との間の無線通信においては、電波伝搬損失による無線通信の品質の劣化が問題となる。特に、無線基地局の通信エリアの外縁部に無線端末が存在する場合、電波伝搬損失が増加すると、無線基地局において、無線端末からの無線信号の強度が小さくなる。このため、無線通信を継続できなくなってしまう。
【0003】
このような問題に対して、特許文献1に記載の技術では、無線基地局は、検波回路、可変減衰器及び入力電力制御部を備える。検波回路は、受信した無線信号の電力を検出し、入力電力制御部は、検出された電力(受信電力)に基づいて、内蔵する可変減衰器の減衰量を制御する。受信電力が小さい場合には、減衰量が小さくなることで、可変減衰器による受信感度の劣化を抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−114481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
無線基地局における電波伝搬損失は、気象状況に左右される。このため、気象状況を考慮した無線通信品質の劣化防止が要求されている。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、気象状況を考慮して無線通信品質の劣化を適切に防止することが可能な受信機、受信システム及び通信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る受信機は、
無線信号を受信する受信機であって、
前記無線信号を減衰させる減衰部と、
気象状況に応じて、前記減衰部の減衰量を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る受信システムは、
無線信号を受信する受信機と、前記受信機を監視する監視装置とを備える受信システムであって、
前記受信機は、
前記無線信号を減衰させる減衰部と、
前記減衰部の減衰量を制御する制御部と、
を備え、
前記監視装置は、前記制御部へ指示を行う指示部を備え、
前記指示部は、気象状況に応じて、前記制御部へ前記受信機における雑音指数の制御の指示を行い、
前記制御部は、前記指示部からの指示に応じて、前記減衰部の減衰量を制御することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の第3の観点に係る通信制御方法は、
無線信号を受信する受信機における通信制御方法であって、
気象状況に応じて、前記無線信号を減衰させる減衰部の減衰量を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、気象状況を考慮して無線通信品質の劣化を適切に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る無線基地局の構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る監視装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る気象情報の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る無線基地局情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る受信機、受信システム及び通信制御方法を説明する。
【0013】
(1)無線通信システムの構成
図1に示す、本発明の一実施形態に係る受信システムとしての無線通信システムは、受信機としての無線基地局100−1、100−2、100−3と、気象状況を監視する監視装置200とを含む。
【0014】
無線基地局100−1乃至100−3は、それぞれ通信エリアとしてのセルを形成する。更に、無線基地局100−1乃至100−3は、セル内に存在する無線端末(図示せず)との間で無線通信を行う。
【0015】
(2)無線基地局の構成
図2に示すように、無線基地局100−1乃至100−3(以下、無線基地局100−1乃至100−3をまとめて、適宜、無線基地局100と称する)は、ローノイズアンプ(LNA)1、アッテネータ2、周波数ダウンコンバート部3、制御部4及びインタフェース(I/F)部5を含む。なお、図2は、無線基地局100における、本発明に関連する構成のみを示している。
【0016】
LNA1は、前段のアンテナ(図示せず)により受信された、無線端末からの無線信号(受信信号)を入力して増幅する。受信信号は、高周波帯である無線周波数帯(RF:Radio Frequency)の信号である。更に、LNA1は、増幅後の受信信号をアッテネータ2へ出力する。
【0017】
アッテネータ2は、LNA1からの増幅後の受信信号を入力する。アッテネータ2は、入力した増幅後の受信信号の電界強度を、適正なレベルに減衰させる。更に、アッテネータ2は、減衰後の受信信号を周波数ダウンコンバート部3へ出力する。
【0018】
周波数ダウンコンバート部3は、図示しない局部発振器とミキサを備える。周波数ダウンコンバート部3は、アッテネータ2からの減衰後の受信信号を入力する。周波数ダウンコンバート部3は、減衰後の受信信号を中間周波数帯に変換する。更に、周波数ダウンコンバート部3は、周波数変換後の受信信号を、後段の復調器(図示せず)へ出力する。
【0019】
制御部4は、CPU(Central Processing Unit)等により構成される。制御部4は、無線基地局100の全体を制御する。例えば、制御部4は、アッテネータ2の減衰量の制御に関する処理を行う。
【0020】
I/F部5は、監視装置200との間で通信を行う。例えば、I/F部5と監視装置200との間には光ファイバ等の通信回線が敷設される。I/F部5は、通信回線を介して、監視装置200からの信号を受信する。
【0021】
(3)監視装置の構成
図3に示すように、監視装置200は、制御部11、メモリ12及びインタフェース(I/F)部13を含む。なお、図3は、監視装置200における、本発明に関連する構成のみを示している。
【0022】
制御部11は、CPU等により構成される。制御部11は、監視装置200の全体を制御する。また、監視装置200は、無線基地局100内のアッテネータ2の減衰量の制御に関する処理を行うために、気象情報取得部21、位置情報取得部22及び指示部23を含む。
【0023】
メモリ12は、監視装置200の処理に必要な各種情報を記憶する。I/F部13は、無線基地局100との間で通信を行う。また、I/F部13は、気象情報を送信する外部装置(図示せず)との間で通信を行う。
【0024】
(4)無線通信システムの動作
次に、図4に示すシーケンス図を参照しつつ、無線通信システムの動作を説明する。監視装置200は、無線基地局100の設置場所における気象状況を示す気象情報を取得する(ステップS101)。
【0025】
具体的には、制御部11内の気象情報取得部21は、I/F部13を介して、外部装置からの気象情報を取得する。図5に示す気象情報は、対象領域情報と、気象予報情報とにより構成される。対象領域情報は、気象情報の対象となる領域の情報である。本実施形態では、対象領域情報は、領域の外縁部の経度及び緯度の集合により構成される。気象予報情報は、対象領域情報で示される領域の気象予報の情報である。本実施形態では、気象予報情報は、晴れ、曇り、雨、風雨、雪、吹雪等の天候の情報を含む。外部装置は、気象情報を定期的に(例えば1時間毎に)、監視装置200へ送信する。あるいは、気象情報取得部21が、所定のタイミングで外部装置に気象情報を要求し、外部装置は、その要求に応じて気象情報を送信する。
【0026】
次に、監視装置200は、取得した気象情報に基づいて、無線基地局100における電波伝搬損失が悪化する条件を満たすか否かを予測する(ステップS102)。具体的には、制御部11内の位置情報取得部22は、メモリ12に予め記憶されている無線基地局情報を取得する。図6に示す無線基地局情報は、無線基地局100毎に用意される。無線基地局情報は、無線基地局IDと、設置位置情報とにより構成される。無線基地局IDは、対応する無線基地局100の識別情報である。設置位置情報は、対応する無線基地局100の設置位置を示す情報である。本実施形態では、設置位置情報は、設置位置の経度及び緯度により構成される。
【0027】
制御部11内の指示部23は、無線基地局100−1乃至100−3のそれぞれに対応する無線基地局情報内の設置位置情報と、最新の気象情報内の対象領域情報とを対比し、設置位置情報の経度及び緯度が対象領域情報内の経度及び緯度の集合によって形成される領域内に存在するか否かを判定する。設置位置情報の経度及び緯度が対象領域情報内の経度及び緯度の集合によって形成される領域内に存在すると判断された場合、指示部23は、気象情報を、設置位置情報に対応する無線基地局100の設置場所における気象状況を示す気象情報として取得する。
【0028】
次に、指示部23は、無線基地局100の設置場所における気象情報に基づいて、無線基地局100における電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たしたか否かを予測する。本実施形態では、無線基地局100における電波伝搬損失とは、無線端末から無線基地局100に向かう上り方向の電波伝搬損失を意味する。本実施形態では、指示部23は、無線基地局100の設置場所における最新の気象予報情報が雨、風雨、雪、吹雪であり、無線基地局100の設置場所における1つ前の気象予報情報が晴れ、曇りである場合には、電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たしたと判断し、それ以外の場合には、電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たしていないと判断する。
【0029】
無線基地局100における電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たさない場合には、ステップS101における無線基地局100の設置場所における気象情報の取得以降の動作が繰り返される。
【0030】
一方、無線基地局100における電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たす場合には、監視装置200は、無線基地局100へ雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号を送信する。無線基地局100は、雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号を受信する(ステップS103)。
【0031】
ここで、NF制御指令信号は、監視装置200が無線基地局100に対して、当該無線基地局100における雑音指数(NF:Noise Figure)の低下又は上昇を指示するための信号である。無線基地局100における雑音指数(LNA1から周波数ダウンコンバート部3までの雑音指数)NFは、LNA1の雑音指数をNF1、周波数ダウンコンバート部3の雑音指数をNF2、アッテネータ2における損失をATT1、LNA1の利得をG1とすると、NF=NF1+(NF2+ATT1−1)/G1により算出される。従って、無線基地局100における雑音指数は、アッテネータ2における損失(減衰量)に依存する。
【0032】
具体的には、無線基地局100における電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たす場合、監視装置200の制御部11内の指示部23は、無線基地局100における雑音指数の低下を指示するための信号であるNF制御指令信号を生成し、当該NF制御指令信号の送信先の無線基地局100の識別情報とともに、I/F部13へ出力する。I/F部13は、識別情報により特定される無線基地局100に対して、雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号を送信する。無線基地局100のI/F部5は、NF制御指令信号を受信し、制御部4へ出力する。
【0033】
次に、無線基地局100は、雑音指数の低下の指示に応じて、アッテネータ2の減衰量を低下させる(ステップS104)。具体的には、制御部4は、雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号を受信した場合、アッテネータ2の減衰量を低下させる。ここで、減衰量の低下とは、現時点における減衰量よりも低い減衰量とすること、あるいは、予め定められた所定値以下の減衰量とすることを意味する。制御部4によって減衰量が低下すると、アッテネータ2は、低下後の新たな減衰量で、LNA1からの増幅後の受信信号を減衰させる。
【0034】
一方、監視装置200は、雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号の送信後、無線基地局100の設置場所における気象状況を示す気象情報を取得する(ステップS105)。具体的には、ステップS101と同様、制御部11内の気象情報取得部21は、I/F部13を介して、外部装置からの気象情報を取得する。
【0035】
次に、監視装置200は、取得した気象情報に基づいて、無線基地局100における電波伝搬損失が改善する条件を満たすか否かを予測する(ステップS106)。具体的には、ステップS102と同様、制御部11内の位置情報取得部22は、メモリ12に予め記憶されている無線基地局情報を取得する。指示部23は、無線基地局100−1乃至100−3のそれぞれに対応する無線基地局情報内の設置位置情報と、最新の気象情報内の対象領域情報とを対比し、設置位置情報の経度及び緯度が対象領域情報内の経度及び緯度の集合によって形成される領域内に存在するか否かを判定する。設置位置情報の経度及び緯度が対象領域情報内の経度及び緯度の集合によって形成される領域内に存在すると判断された場合、指示部23は、気象情報を、設置位置情報に対応する無線基地局100の設置場所における気象状況を示す気象情報として取得する。
【0036】
次に、指示部23は、無線基地局100の設置場所における気象情報に基づいて、無線基地局100における電波伝搬損失が改善すると見なされる条件を満たしたか否かを予測する。本実施形態では、指示部23は、無線基地局100の設置場所における最新の気象予報情報が晴れ、曇りであり、無線基地局100の設置場所における1つ前の気象予報情報が雨、風雨、雪、吹雪である場合には、電波伝搬損失が改善すると見なされる条件を満たしたと判断し、それ以外の場合には、電波伝搬損失が改善すると見なされる条件を満たしていないと判断する。
【0037】
無線基地局100における電波伝搬損失が改善すると見なされる条件を満たさない場合には、ステップS105における無線基地局100の設置場所における気象情報の取得以降の動作が繰り返される。
【0038】
一方、無線基地局100における電波伝搬損失が改善すると見なされる条件を満たす場合には、監視装置200は、無線基地局100へ雑音指数の上昇を指示するNF制御指令信号を送信する。無線基地局100は、雑音指数の上昇を指示するNF制御指令信号を受信する(ステップS107)。
【0039】
具体的には、無線基地局100における電波伝搬損失が改善すると見なされる条件を満たす場合、監視装置200の制御部11内の指示部23は、無線基地局100における雑音指数の上昇を指示するための信号であるNF制御指令信号を生成し、当該NF制御指令信号の送信先の無線基地局100の識別情報とともに、I/F部13へ出力する。I/F部13は、識別情報により特定される無線基地局100に対して、雑音指数の上昇を指示するNF制御指令信号を送信する。無線基地局100のI/F部5は、NF制御指令信号を受信し、制御部4へ出力する。
【0040】
次に、無線基地局100は、雑音指数の上昇の指示に応じて、アッテネータ2の減衰量を上昇させる(ステップS108)。具体的には、制御部4は、雑音指数の上昇を指示するNF制御指令信号を受信した場合、アッテネータ2の減衰量を上昇させる。ここで、減衰量の上昇とは、現時点における減衰量よりも高い減衰量とすること、あるいは、予め定められた所定値以上の減衰量とすることを意味する。制御部4によって減衰量が上昇すると、アッテネータ2は、上昇後の新たな減衰量で、LNA1からの増幅後の受信信号を減衰させる。なお、制御部4は、アッテネータ2の減衰量を、ステップS104における低下前の減衰量に戻すようにしてもよい。
【0041】
(5)作用効果
上述したように、本実施形態の移動通信システムでは、監視装置200は、無線基地局100の設置場所における気象情報に基づいて、当該無線基地局100の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たしたか否かを判定し、悪化すると見なされる条件を満たした場合には、雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号を無線基地局100へ送信する。無線基地局100は、雑音指数の低下の指示に応じて、アッテネータ2の減衰量を低下させることにより、当該無線基地局100の雑音指数を低下させる。無線基地局100の雑音指数を低下させることで、無線通信品質が改善するため、電波伝搬損失を悪化させるような気象状況であっても、無線基地局100は、無線端末からの信号を受信できる。
【0042】
また、監視装置200は、雑音指数の低下を指示するNF制御指令信号を無線基地局100へ送信した後、無線基地局100の設置場所における気象情報に基づいて、当該無線基地局100の電波伝搬損失が改善すると見なされる条件を満たしたか否かを判定し、改善すると見なされる条件を満たした場合には、雑音指数の上昇を指示するNF制御指令信号を無線基地局100へ送信する。無線基地局100は、雑音指数の上昇の指示に応じて、アッテネータ2の減衰量を上昇させることにより、当該無線基地局100の雑音指数を上昇させる。無線基地局100の雑音指数を上昇させることで、気象状況に応じた電波伝搬損失とすることができる。
【0043】
(6)他の実施形態
上述した実施形態では、受信機としての無線基地局100においてアッテネータ2の減衰量が制御される場合について説明した。しかし、無線基地局100以外の受信機であっても、同様に本発明を適用できる。また、上述した実施形態における気象予報情報は、あくまでも一例であり、気象状況を示す他の気象予報情報であってもよい。
【0044】
その他、本発明は、上記実施形態の説明及び図面によって限定されるものではなく、上記実施形態及び図面に適宜変更等を加えることは可能である。
【0045】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0046】
(付記1)
無線信号を受信する受信機であって、
前記無線信号を減衰させる減衰部と、
気象状況に応じて、前記減衰部の減衰量を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする受信機。
【0047】
(付記2)
前記制御部は、前記気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、外部から通知される雑音指数の低下の指示に応じて、前記減衰部の減衰量を低下させる制御を行うことを特徴とする付記1に記載の受信機。
【0048】
(付記3)
前記制御部は、前記受信機の設置場所における気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、前記減衰部の減衰量を低下させる制御を行うことを特徴とする付記1又は2に記載の受信機。
【0049】
(付記4)
無線信号を受信する受信機と、前記受信機を監視する監視装置とを備える受信システムであって、
前記受信機は、
前記無線信号を減衰させる減衰部と、
前記減衰部の減衰量を制御する制御部と、
を備え、
前記監視装置は、前記制御部へ指示を行う指示部を備え、
前記指示部は、気象状況に応じて、前記制御部へ前記受信機における雑音指数の制御の指示を行い、
前記制御部は、前記指示部からの指示に応じて、前記減衰部の減衰量を制御することを特徴とする受信システム。
【0050】
(付記5)
前記監視装置は、前記気象状況を示す気象情報を取得する気象情報取得部を備え、
前記指示部は、前記気象情報によって示される前記気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、前記制御部へ前記減衰部の減衰量を低下させる指示を行うことを特徴とする付記4に記載の受信システム。
【0051】
(付記6)
前記監視装置は、前記受信機の設置位置を示す設置位置情報を取得する設置位置情報取得部を備え、
前記指示部は、前記設置位置情報により示される前記受信機の設置場所における前記気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、前記制御部へ雑音指数の低下の指示を行うことを特徴とする付記4又は5に記載の受信システム。
【0052】
(付記7)
無線信号を受信する受信機における通信制御方法であって、
気象状況に応じて、前記無線信号を減衰させる減衰部の減衰量を制御することを特徴とする通信制御方法。
【符号の説明】
【0053】
1 LNA
2 アッテネータ
3 周波数ダウンコンバート部
4 制御部
5 I/F部
11 制御部
12 メモリ
13 I/F部
21 気象情報取得部
22 位置情報取得部
23 指示部
100−1、100−2、100−3 無線基地局
200 監視装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を受信する受信機であって、
前記無線信号を減衰させる減衰部と、
気象状況に応じて、前記減衰部の減衰量を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする受信機。
【請求項2】
前記制御部は、前記気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、外部から通知される雑音指数の低下の指示に応じて、前記減衰部の減衰量を低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の受信機。
【請求項3】
前記制御部は、前記受信機の設置場所における気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、前記減衰部の減衰量を低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の受信機。
【請求項4】
無線信号を受信する受信機と、前記受信機を監視する監視装置とを備える受信システムであって、
前記受信機は、
前記無線信号を減衰させる減衰部と、
前記減衰部の減衰量を制御する制御部と、
を備え、
前記監視装置は、前記制御部へ指示を行う指示部を備え、
前記指示部は、気象状況に応じて、前記制御部へ前記受信機における雑音指数の制御の指示を行い、
前記制御部は、前記指示部からの指示に応じて、前記減衰部の減衰量を制御することを特徴とする受信システム。
【請求項5】
前記監視装置は、前記気象状況を示す気象情報を取得する気象情報取得部を備え、
前記指示部は、前記気象情報によって示される前記気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、前記制御部へ前記減衰部の減衰量を低下させる指示を行うことを特徴とする請求項4に記載の受信システム。
【請求項6】
前記監視装置は、前記受信機の設置位置を示す設置位置情報を取得する設置位置情報取得部を備え、
前記指示部は、前記設置位置情報により示される前記受信機の設置場所における前記気象状況が、前記受信機の電波伝搬損失が悪化すると見なされる条件を満たした場合に、前記制御部へ雑音指数の低下の指示を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の受信システム。
【請求項7】
無線信号を受信する受信機における通信制御方法であって、
気象状況に応じて、前記無線信号を減衰させる減衰部の減衰量を制御することを特徴とする通信制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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