説明

受信装置および受信方法

【課題】ガード加算技術とキャリア間干渉成分を除去する技術とを併用しつつキャリア間干渉成分の算出精度を向上させることができる受信装置および受信方法を提供すること。
【解決手段】実施形態の一態様に係る受信装置は、受信部と、ガード加算部と、高速フーリエ変換部と、合成部と、キャリア間干渉成分算出部とを備える。合成部は、放送信号におけるガードインターバルの付加位置を考慮して高速フーリエ変換された放送信号および付加位置を考慮せずに高速フーリエ変換された放送信号におけるキャリア間干渉成分のそれぞれに含まれ、有効シンボルのキャリア間で固定な固定成分同士をガードインターバルの加算量に応じて合成する。キャリア間干渉成分算出部は、高速フーリエ変換された放送信号から除去するキャリア間干渉成分を合成部によって合成された固定成分に基づいて算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置および受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルテレビ放送に使用されている放送信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式に準拠している。かかるOFDM方式は、放送内容を含む有効シンボルを、互いに位相が直交する複数の搬送波(以下、「キャリア」という)により並行して送信することで、限られた周波数帯域を利用し、効率的にデータを送信する技術である。
【0003】
かかるOFDM方式の放送信号を受信する受信装置は、受信した放送信号をFFT(高速フーリエ変換)することで放送信号からデータに相当するシンボルを取得し、取得したシンボルをOFDM復調することで放送を再生する。
【0004】
ところで、OFDM方式の放送信号を送信する放送局は、有効シンボルのマルチパスに対する耐性を向上させるため、各有効シンボルの後尾部分を複製したガードインターバルを各有効シンボルの先頭へ付加して送信している。
【0005】
このように、ガードインターバルには、有効シンボルの一部と同一のデータ(シンボル)が含まれているため、かかるガードインターバルと有効シンボルとを合成することで受信特性の向上を図る技術も考案されている。
【0006】
たとえば、特許文献1に記載の受信装置では、受信した放送信号をFFTする前に、ガードインターバルを有効シンボルの区間に相当する時間遅延させ、有効シンボルの後尾部分へ加算して合成することにより受信特性を向上させている。
【0007】
一方、車載用の受信装置等では、高速移動中に放送信号を受信した場合、ドップラーシフトによりキャリアの直交性が崩れ、キャリア間干渉が発生することがある。かかるキャリア間干渉が発生した場合、受信装置は、各キャリアから正当なシンボルを取得することができないため受信特性が低下する。
【0008】
そこで、受信装置では、たとえば、受信した放送信号の伝送路応答の時間変動に基づいてキャリア間干渉成分を算出し、算出したキャリア間干渉成分を放送信号から除去することで受信特性を向上させている。
【0009】
具体的には、受信装置は、FFT後の放送信号からSP(スキャッタードパイロット)信号を取得する。続いて、受信装置は、取得したSP信号に基づき、放送信号本来の伝送路応答を推定するとともに、受信した放送信号の伝送路応答の時間変動を推定する。
【0010】
そして、受信装置は、推定した放送信号本来の伝送路応答と、実際の伝送路応答の時間変動との差分からキャリア間干渉成分を算出し、算出したキャリア間干渉成分を放送信号から除去することで受信特性の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2000−151542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、ガードインターバルと有効シンボルとを加算して合成する技術(以下、「ガード加算技術」という)と、キャリア間干渉成分を除去する技術とを併用した場合、キャリア間干渉成分の算出精度が低下するという問題がある。
【0013】
具体的には、ガード加算技術では、ガードインターバルと有効シンボルとを合成する場合、FFTを行う前の段階で、ガードインターバルを有効シンボルの区間に相当する時間遅延させて有効シンボルと合成する。
【0014】
一方、キャリア間干渉成分を除去する技術では、FFT後の放送信号に基づきキャリア間干渉成分を算出するため、FFT前にガードインターバルを遅延させたことによる影響が、キャリア間干渉成分の算出に用いる伝送路応答の時間変動に反映される。
【0015】
このため、ガード加算技術とキャリア間干渉成分を除去する技術とを併用した場合、受信した放送信号の伝送路応答に関する時間変動を正確に算出することができないので、キャリア間干渉成分の算出精度が低下する。
【0016】
これらのことから、ガード加算技術とキャリア間干渉成分を除去する技術とを併用しつつ、キャリア間干渉成分の算出精度を向上可能な受信装置および受信方法をいかにして実現するかが大きな課題となっている。
【0017】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、ガード加算技術とキャリア間干渉成分を除去する技術とを併用しつつキャリア間干渉成分の算出精度を向上させることができる受信装置および受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
実施形態の一態様に係る受信装置は、受信部と、ガード加算部と、高速フーリエ変換部と、合成部と、キャリア間干渉成分算出部とを備える。前記受信部は、放送内容を含む有効シンボルの後尾部分を複製したガードインターバルが前記有効シンボルの先頭へ付加された放送信号を受信する。前記ガード加算部は、前記受信部によって受信された前記放送信号に含まれる前記ガードインターバルを該放送信号における前記後尾部分へ加算する。前記高速フーリエ変換部は、前記ガードインターバルが加算された前記放送信号を高速フーリエ変換する。前記合成部は、前記放送信号におけるガードインターバルの付加位置を考慮して高速フーリエ変換された放送信号および前記付加位置を考慮せずに高速フーリエ変換された放送信号におけるキャリア間干渉成分のそれぞれに含まれ、前記有効シンボルのキャリア間で固定な固定成分同士を前記ガードインターバルの加算量に応じて合成する。前記キャリア間干渉成分算出部は、前記高速フーリエ変換された前記放送信号から除去するキャリア間干渉成分を前記合成部によって合成された前記固定成分に基づいて算出する。
【発明の効果】
【0019】
実施形態の一態様に係る受信装置によれば、ガード加算技術とキャリア間干渉成分を除去する技術とを併用しつつキャリア間干渉成分の算出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、実施形態に係る受信装置の構成を示す模式図である。
【図2A】図2Aは、実施形態に係るガード加算およびFFT部の動作を示す模式図である。
【図2B】図2Bは、実施形態に係るガード加算およびFFT部の動作を示す模式図である。
【図3】図3は、実施形態に係るICI除去部の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する受信装置および受信方法の実施形態を詳細に説明する。以下では、受信装置の一例として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が適用されたデジタルテレビ放送の放送信号を受信する受信装置を用いて説明する。
【0022】
図1は、実施形態に係る受信装置1の構成を示す模式図である。なお、図1では、受信装置1の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
【0023】
図1に示す受信装置1は、放送内容を含む有効シンボルの区間と有効シンボルの後尾部分を複製したガードインターバルの区間が有効シンボルの区間の先頭部分へ付加された放送信号を受信する装置である。そして、受信装置1は、受信した放送信号に対して所定の信号処理を施し、信号処理後の放送信号をディスプレイやスピーカ(図示略)等の出力装置へ出力して再生させる。
【0024】
具体的には、受信装置1は、図1に示すように、アンテナ2,受信部3,A/D(アナログ/デジタル)変換部4,ガード加算部5,同期部6,FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部7,伝送路算出部8を備える。
【0025】
さらに、受信装置1は、ICI(Inter Carrier Interference:キャリア間干渉成分)除去部9,等化処理部10,仮判定尤度算出部11,誤り訂正TS(Transport Stream:トランスポートストリーム)出力部12を備える。
【0026】
受信部3は、アンテナ2から所定の周波数帯域で放送信号を受信し、受信した放送信号を検波・増幅するチューナである。かかる受信部3は、検波・増幅したアナログの放送信号Sig1をA/D変換部4へ出力する。
【0027】
A/D変換部4は、受信部3から入力されるアナログの放送信号Sig1をデジタルの方送信号Sig2へ変換してガード加算部5へ出力する処理部である。ここで、A/D変換部4が出力するデジタルの放送信号Sig2は、時間領域の放送信号Sig2である。
【0028】
ガード加算部5は、A/D変換部4から入力される放送信号Sig2に含まれるガードインターバルをガードインターバルの複製元である放送信号Sig2の後尾部分へ加算して合成する処理部である。かかるガード加算部5は、ガード加算後の放送信号Sig3を同期部6およびFFT部7へ出力する。
【0029】
また、ガード加算部5は、放送信号Sig2の後尾部分へ加算したガードインターバルの放送信号Sig1における付加位置(以下、「ガード加算位置win」と記載する)を示す信号Sig4をICI除去部9へ出力する。
【0030】
なお、以下では、ガード加算部5によるガードインターバルの加算処理をガード加算と称する。かかるガード加算の一例については、図2Aおよび図2Bを用い、FFT部7の動作説明と併せて後述する。
【0031】
同期部6は、ガード加算後の放送信号Sig3における有効シンボルの開始位置を検出するシンボル同期を行い、検出した有効シンボルの開始位置(データ列におけるシンボル間の区切り)を示す信号Sig5をFFT部7へ出力する処理部である。なお、同期部6は、放送信号Sig3を送信した送信装置(図示略)の基準クロックと、受信装置1の基準クロックとを同期させるクロック同期も行う。
【0032】
FFT部7は、同期部6から入力される有効シンボルの開始位置を示す信号Sig5に基づき、ガード加算部5から入力される放送信号Sig3に対してFFTを行い、時間領域の放送信号Sig3を周波数領域の放送信号Sig6へ変換する処理部である。
【0033】
具体的には、FFT部7は、ガード加算部5から入力される放送信号Sig3をFFTすることによって放送信号Sig3に含まれるデータに相当するシンボル(信号点)を取得する。
【0034】
続いて、FFT部7は、取得した放送信号Sig3の各シンボルを同相成分軸および直交成分軸であらわしたコンスタレーションにおける受信点にマッピングする。かかるコンスタレーションにマッピングされた各シンボルがFFT後の放送信号Sig6となる。
【0035】
そして、FFT部7は、生成した放送信号Sig6を伝送路算出部8およびICI除去部9へ出力する。なお、伝送路算出部8は、FFT部7から入力される放送信号Sig6に含まれるSP(Scattered Pilot)信号に基づいて放送信号Sig6の伝送路応答Sig7を算出し、算出した伝送路応答Sig7をICI除去部9および等化処理部10へ出力する。
【0036】
ここで、図2Aおよび図2Bを参照し、FFT部7の動作説明と併せてガード加算部5によるガード加算について説明する。図2Aおよび図2Bは、実施形態に係るガード加算およびFFT部7の動作を示す模式図である。
【0037】
図2Aに示すように、FFT部7には、ガード加算部5からガード加算後の放送信号Sig3が入力される。かかる放送信号Sig3は、ガード加算部5によって例えば以下のような処理が行われて生成される。
【0038】
具体的には、ガード加算部5は、図2Aに破線矢印で示すように、有効シンボルDの先頭部分に付加されたガードインターバルGを有効シンボルDの区間長に相当する時間遅延させる。
【0039】
続いて、ガード加算部5は、遅延前の有効シンボルDの後尾部分と、遅延後のガードインターバルGとを加算することで有効シンボルDとガードインターバルGとを合成してガード加算を行う。
【0040】
こうして、ガード加算部5は、図2Aに示すように、例えば有効シンボルDの後尾部分におけるガードインターバルGの複製元のデータとガードインターバルGのデータとを50%ずつ含む放送信号Sig3を生成する。なお、ガード加算するガードインターバルGが有効シンボルDの後尾部分に占める比率は、50%に限定するものではなく、適宜変更することができる。
【0041】
このように、受信装置1では、ガード加算部5がガード加算を行うので、受信した有効シンボルDの後尾部分にエラーが生じていても、ガードインターバルGのデータを用いてデータの補完を行うことで受信特性を向上させることができる。
【0042】
そして、FFT部7は、かかるガード加算後の放送信号Sig3が入力されると、放送信号Sig3における有効シンボルD部分をFFT処理し(ステップS1)、FFT後の放送信号Sig6を伝送路算出部8およびICI除去部9へ出力する。
【0043】
ここで、FFT処理される放送信号Sig3は、前述のように、有効シンボルDの後尾部分にガードインターバルGのデータを50%含む信号である。したがって、かかる放送信号Sig3は、図2Bの上段に示すガードインターバルGが加算されない放送信号と、図2Bの下段に示すガードインターバルGが加算された放送信号とを相加平均した信号とみなすことができる。
【0044】
このため、放送信号Sig3をFFTすることは、図2Bの上段に示す放送信号をFFT処理し(ステップS2)、並行して図2Bの下段に示す放送信号をFFT処理(ステップS3)し、FFT後の放送信号Sig31,Sig32を相加平均すること(ステップS4)と等価である。
【0045】
また、図2Bの上段に示す放送信号をFFT処理する演算処理は、放送信号Sig3をガード加算されていない信号とみなし、ガード加算位置winを考慮せずにFFTする演算処理と等価である。
【0046】
かかる演算処理を数式によって表すと以下のようになる。具体的には、FFT後の放送信号Sig6の伝送路応答Sig7が有効シンボルDのシンボル時間Tに対して一次関数的に変化すると仮定した場合、図2Bの上段に示す放送信号は、次の式(1)によって表される。
【数1】

【0047】
かかる信号をFFTするべく式(1)をmについてDFT(Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)すると、DFT後の放送信号Sig31は、次の式(2)によって表される。
【数2】

【0048】
ここで、式(2)の最終行における第一項は、FFT(ステップS2)後の放送信号Sig31における伝送路応答7の時間変動に依存しない成分、すなわち、ICIを含まない信号成分である。一方、式(2)の最終行における第2項は、伝送路応答Sig7の時間変動に起因して放送信号Sig31に含まれたICI(以下、「ICI1」と記載する)である。
【0049】
一方、図2Bの上段に示す放送信号をFFT処理する演算処理は、放送信号Sig3をガード加算がなされた信号とみなし、ガード加算位置winを考慮してFFTする演算処理と等価である。
【0050】
具体的には、図2Bの下段に示す放送信号におけるガードインターバルGは、元々有効シンボルDの先頭へ付加されていたデータである。つまり、図2Bの下段に示す放送信号では、ガードインターバルGが本来の受信時間(時刻)とは異なる受信時間に対応した位置に配置されている。
【0051】
このため、FFT後の放送信号Sig6の伝送路応答Sig7が有効シンボルの受信時間(時刻)Tに対して一次関数的に変化すると仮定した場合、ガード加算位置winを考慮せずに図2Bの下段に示す放送信号をFFTするとICIに誤差が生じる。
【0052】
すなわち、ガード加算位置winを考慮せずに図2Bの下段に示す放送信号をFFTした場合、ガードインターバルGの部分は、実際の受信時刻とは異なる受信時刻に受信されたものとしてFFTされる。これにより、FFT後の放送信号Sig32に含まれるICIは、ガードインターバルGの受信時間の誤差が反映された不正確なICIとなる。
【0053】
このため、図2Bの上段に示す放送信号をFFTする場合には、ガードインターバルGの受信時間、すなわち、受信時の放送信号Sig1におけるガードインターバルGの付加位置を示すガード加算位置winを考慮してFFTする演算処理が必要となる。
【0054】
かかる演算処理を数式によって表すと以下のようになる。具体的には、FFT後の放送信号Sig6の伝送路応答Sig7が有効シンボルDのシンボル時間Tに対して一次関数的に変化すると仮定した場合、図2Bの下段に示すガードインターバルGが加算された放送信号は、次の式(3)によって表される。
【数3】

【0055】
このように、式(3)では、ガード加算位置winを考慮し、有効シンボルDおよびガードインターバルGが受信された時間サンプル番号iによって図2Bの下段に示す放送信号が場合分けされる。
【0056】
かかる放送信号をFFTするべく式(3)をmについてDFTすると、DFT後の放送信号Sig32は、次の式(4)によって表される。
【数4】

【0057】
さらに、式(4)におけるi’およびi”をそれぞれi’=i+win、i”=i+winとおくと、放送信号Sig32は、次の式(5)によって表される。
【数5】

【0058】
ここで、式(5)の最終行における第一項は、伝送路応答の時間変動に依存しない放送信号Sig31の信号成分、すなわち、ICIを含まない信号成分である。一方、式(5)の最終行における第2項は、伝送路応答の時間変動に起因して放送信号Sig32に含まれたICI(以下、「ICI2」と記載する)である。
【0059】
このため、上記演算処理を行った場合、FFT部7は、放送信号Sig31と放送信号Sig32とを相加平均した放送信号Sig6を出力することになる。すなわち、FFT部7は、ICI1およびICI2を含む放送信号Sig6を出力することになる。
【0060】
このように、放送信号Sig6がICI1およびICI2を含む場合、放送信号Sig6の各キャリアから正当なシンボルを取得することができないため受信特性が低下するという問題が発生する。かかる問題の発生を防止するため、受信装置1は、ICI除去部9を備える。
【0061】
ICI除去部9は、FFT部7から入力される放送信号Sig6から前述のICI1およびICI2を除去し、ICI1およびICI2除去済みの放送信号Sig8を等化処理部10へ出力する処理部である(図1参照)。
【0062】
ここで、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出する方法としては、例えば、ICI除去部9によってICI1およびICI2をそれぞれ個別に算出し、ICI1およびICI2を相加平均してICIを算出する方法が考えられる。
【0063】
このように、ICI1とICI2とを個別に算出して相加平均をとることでガード加算の際にガードインターバルGを遅延させたことによる影響が算出されるICIへ反映されることを防止することができる。
【0064】
したがって、かかる方法によってFFT後の放送信号Sig6から除去するICIを算出する方法によれば、ガード加算技術とキャリア間干渉成分を除去する技術とを併用しつつICIの算出精度を向上させることができる。
【0065】
ここで、ICI1およびICI2をそれぞれ個別に算出し、ICI1およびICI2を相加平均してICIを算出する場合について、より具体的に説明する。かかる場合、キャリア番号nのシンボルがキャリア番号mのシンボルから受けるICI1(m)は、上記した式(2)の最終行における第2項から以下の式(6)によって表される。
【0066】
また、キャリア番号nのシンボルがキャリア番号mのシンボルから受けるICI2(m)は、上記した式(5)の最終行における第2項から以下の式(7)によって表される。
【数6】

【0067】
このように、ICI除去部9は、ICI1(m)とICI2(m)とを個別に算出する場合、FFT後の放送信号Sig6を、ガード加算位置winを考慮せずにFFTされた放送信号Sin31とガード加算位置winを考慮してFFTされた放送信号Sin32とに分けて処理する。
【0068】
すなわち、ICI除去部9は、式(6)および式(7)の演算をそれぞれ行い、双方の演算結果の相加平均を除去すべきICIとして算出する。これにより、ICI除去部9は、ガード加算の際にガードインターバルGを遅延させたことによる誤差を排除したICIを高精度に算出することができる。
【0069】
ただし、かかる構成とした場合、前述のように、ICI1(m)とICI2(m)とを個別にそれぞれ算出する必要がある。このため、かかる構成とした場合には、演算回路の回路構成が複雑化して回路規模が大きくなり、ICI除去部9のLSI化が困難となる。
【0070】
そこで、本実施形態では、ICI1(m)とICI2(m)とを個別に算出せずに、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出するようにICI除去部9を構成した。
【0071】
ここで、ICI1(m)とICI2(m)とを個別に算出せずに、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出する演算方法へ至った経緯について説明する。
【0072】
まず、ICI1(m)を算出する上記式(6)およびICI2(m)を算出する上記式(7)を対比すると、両式の双方には、有効シンボルDのキャリア毎に変動する共通の変動成分と、キャリア間で固定な非共通の固定成分とがある。
【0073】
具体的には、上記式(6)および式(7)におけるaは、n番目のキャリアの送信信号であり、キャリア番号nに依存して変動する変動成分である。また、Δhnは、n番目のキャリアにおける伝送路応答の時間変動であり、キャリア番号nに依存して変動する変動成分である。なお、Nは、FFT段数であり、定数である。また、Tは、シンボル時間(各シンボルの受信に要する時間)であり、定数である。
【0074】
一方、式(6)および式(7)におけるTよりも後段の関数は、キャリア番号の差分毎、すなわちキャリア間で固定な固定成分である。そして、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIは、式(6)により算出されるICI1(m)および式(7)により算出されるICI2(m)を相加平均した演算結果である。
【0075】
したがって、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出する数式は、上記した変動成分を共通項として整理すると、次の式(8)によって表される。
【数7】

【0076】
このように、ICIを算出する式(8)は、上記した固定成分と変動成分とを含む。そこで、本実施形態では、ICI1(m)およびICI2(m)における上記固定成分同士をガードインターバルGの加算量(以下、「ガード加算量」と記載する)に応じて合成する合成部をICI除去部9へ設けた。
【0077】
そして、本実施形態では、ICI1(m)およびICI2(m)の双方に共通な上記固定成分と、合成部によって合成された上記固定成分とに基づいてFFT後の放送信号から除去すべきICIを算出するようにICI除去部9を構成した。これにより、ICI除去部9によれば、ICI1(m)およびICI2(m)の算出をそれぞれ個別に行う必要がない。
【0078】
なお、本実施形態では、FFT後の放送信号Sig6における後尾部分に占めるガード加算量が全体の50%である。このため、ICI除去部9は、ICI1(m)における上記固定成分とICI2(m)における上記固定成分とを相加平均することで合成する。そして、ICI除去部9は、合成した固定成分と、ICI1(m)およびICI2(m)に共通な上記変動成分とを乗算してICIを算出する。
【0079】
このように、ICI除去部9は、ICI1(m)とICI2(m)とを個別に算出することなく、上記式(8)の演算処理を行う比較的簡易で小規模な演算回路によってFFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出することができる。
【0080】
次に、図3を参照し、上記式(8)の演算処理を行ってFFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出するICI除去部9の構成について説明する。図3は、実施形態に係るICI除去部9の構成を示す模式図である。
【0081】
図3に示すように、ICI除去部9は、係数記憶部90,乗算部91,加算部92,増幅部93,伝送路バッファ94,等化処理部95,仮判定部96,データバッファ97,ICI量算出部98および減算部99を備える。
【0082】
係数記憶部90は、ガード加算位置winを考慮せずにFFTされた放送信号Sig31およびガード加算位置winを考慮してFFTされた放送信号Sig32におけるICIのそれぞれに含まれる上記固定成分に共通な係数ζ(k=n−m)を記憶する記憶部である。
【0083】
具体的には、係数記憶部90は、上記数式(8)におけるキャリア間で固定な係数ζ(k=n−m=−10,−9,・・・,0,・・・9,10)を記憶する。ここで、係数ζにおけるnは、ICIの算出対象とする有効シンボルDのキャリア番号であり、mは、キャリア番号nの有効シンボルDへICIの影響を及ぼす他の有効シンボルDのキャリア番号である。
【0084】
このように、係数記憶部90は、キャリア番号nおよびキャリア番号mの差分毎に、係数ζを記憶する。なお、本実施形態における係数記憶部90は、ICI除去部9における演算量を低減する観点から、ICIの算出対象となるキャリアの左右(前後)10キャリアから漏れ込むICIを考慮し、キャリア番号nとmとの差分に対応した20個の係数を記憶する。
【0085】
乗算部91は、ガード加算部5から信号Sig4が入力された場合に、係数記憶部90から係数ζに対応する情報Sig12を取得して所定の乗算処理を行い、次の式(9)によって表される乗算結果Sig13を加算部92へ出力する。
【数8】

【0086】
加算部92は、乗算部91から乗算結果Sig13が入力された場合に、係数記憶部90から係数ζに対応する情報Sig12を取得して所定の加算処理を行い、次の式(10)によって表される加算結果Sig14を増幅部93へ出力する。
【数9】

【0087】
増幅部93は、加算部92から加算結果Sig14が入力された場合に、加算結果Sig14を0.5倍に増幅し、次の式(11)によって表される増幅結果Sig15をICI量算出部98へ出力する。
【数10】

【0088】
このように、ICI除去部9では、係数記憶部90,乗算部91,加算部92および増幅部93が協働して、ICI1およびICI2におけるキャリア間で固定な固定成分同士をガード加算量に応じて合成する合成部として機能する。
【0089】
伝送路バッファ94は、伝送路算出部8から伝送路応答Sig7が入力された場合に、伝送路応答Sig7を所定時間遅延させ、遅延後の伝送路応答Sig16をICI量算出部98へ出力する。なお、ICI量算出部98へは、伝送路算出部8から遅延のない伝送路応答Sig7も入力される。
【0090】
本実施形態では、一例として、1シンボル未来の伝送路応答Sig7と1シンボル過去の伝送路応答Sig16とがICI量算出部98へ入力されるようにICI除去部9を構成した。これにより、ICI量算出部98は、上記式(7)における伝送路応答の時間変動Δhnを算出することができる。
【0091】
等化処理部95は、FFT部7からFFT後の放送信号Sig6が入力された場合に、放送信号Sig6に対して波形等化を行い、波形等化後の放送信号Sig17を仮判定部96へ出力する。
【0092】
かかる等化処理部95は、FFT部7から入力される放送信号Sig6に対して伝送路算出部8から入力される伝送路応答Sig7の逆特性を乗算することで放送信号Sig6に含まれる送信時のSP信号の位相および振幅を復元して波形等化を行う。
【0093】
仮判定部96は、等化処理部95から波形等化後の放送信号Sig17が入力された場合に、波形等化前後のSP信号の差分に基づいて放送信号Sig17を仮判定することにより送信時の放送信号Sig17である送信信号aを推定する。そして、仮判定部96は、推定した送信信号aに対応する放送信号Sig18をICI量算出部98へ出力する。
【0094】
ICI量算出部98は、増幅結果Sig15(式11参照),伝送路応答の時間変動Δhn,送信信号aに対応した放送信号Sig18を上記式(7)へ代入し、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出して減算部99へ出力する。
【0095】
データバッファ97は、FFT部7からFFT後の放送信号Sig6が入力された場合に、放送信号Sig6を所定時間遅延させ、遅延後の放送信号Sig19を減算部99へ出力する。
【0096】
ここで、データバッファ97は、乗算部91へガード加算位置winを示す信号Sig4が入力されてから増幅部93が増幅結果Sig15を出力するまでに要する時間だけ放送信号Sig6を遅延させた放送信号Sig19を減算部99へ出力する。
【0097】
これにより、減算部99へは、同時刻に受信された同一のシンボルに対応する放送信号Sig19とICI量とが、データバッファ97とICI量算出部98とからそれぞれ入力される。
【0098】
減算部99は、データバッファ97より入力される放送信号Sig19からICI量算出部98より入力されるICIを減算することでICIを除去した放送信号Sig8を生成し、生成した放送信号Sig8を等化処理部10へ出力する。
【0099】
このように、ICI除去部9は、ICI1およびICI2におけるキャリア間で固定な固定成分同士をガード加算量に応じて合成し、合成された固定成分に基づいてFFT後の放送信号から除去すべきICIを算出する。
【0100】
ここで、図1へ戻り受信装置1の説明を続ける。ICI除去部9によってICIが除去された放送信号Sig8は、等化処理部10へ入力される。また、等化処理部10へは、伝送路算出部8から伝送路応答Sig7が入力される。
【0101】
等化処理部10は、ICI除去部9から入力されるICI除去後の放送信号Sig8に対して伝送路算出部8から入力される伝送路応答Sig7を用い、図3に示す等化処理部95と同様の等化処理を行う処理部である。かかる等化処理部10は、等化処理後の放送信号Sig9を仮判定尤度算出部11へ出力する。
【0102】
仮判定尤度算出部11は、等化処理部10から入力される等化処理後の放送信号Sig9に対して図3に示す仮判定部96と同様の仮判定を行い、仮判定後の放送信号の尤度を算出する処理部である。かかる仮判定尤度算出部11は、算出した尤度を含む仮判定後の放送信号Sig10を誤り訂正TS出力部12へ出力する。
【0103】
誤り訂正TS出力部12は、仮判定尤度算出部11から入力された仮判定後の放送信号Sig10に含まれる尤度,畳みこみ符号,リードソロモン符号等を用い、放送信号Sig10に対して公知の誤り訂正処理を行う処理部である。かかる誤り訂正TS出力部12は、誤り訂正後のTS信号Sig11をディスプレイやスピーカ等(図示略)の出力再生装置へ出力して再生させる。
【0104】
上述してきたように、本実施形態に係る受信装置1は、受信部3と、ガード加算部5と、FFT部7と、合成部と、ICI量算出部98とを備える。そして、受信部3は、放送内容を含む有効シンボルDの後尾部分を複製したガードインターバルGが有効シンボルDの先頭へ付加された放送信号を受信する。
【0105】
ガード加算部5は、受信部3によって受信された放送信号に含まれるガードインターバルGを放送信号における後尾部分へ加算する。FFT部7は、ガードインターバルGが加算された放送信号Sig3をFFTする。
【0106】
合成部は、放送信号SIg1におけるガードインターバルGの付加位置(ガード加算位置win)を考慮してFFTされた放送信号Sig32および付加位置(ガード加算位置win)を考慮せずにFFTされた放送信号Sig31におけるICIのそれぞれに含まれ、有効シンボルDのキャリア間で固定な固定成分同士をガードインターバルGの加算量に応じて合成する。
【0107】
そして、ICI量算出部98は、FFTされた放送信号Sig6から除去するICIを合成部によって合成された固定成分に基づいて算出する。
【0108】
これにより、受信装置1は、ガード加算の際にガードインターバルGを遅延させたことによる影響が算出するICIへ反映されることを防止することができるので、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを高精度に算出することができる。したがって、受信装置1によれば、ガード加算技術とキャリア間干渉成分を除去する技術とを併用しつつキャリア間干渉成分の算出精度を向上させることができる。
【0109】
また、受信装置1におけるICI量算出部98は、放送信号SIg1におけるガード加算位置winを考慮してFFTされた放送信号Sig32およびガード加算位置winを考慮せずにFFTされた放送信号Sig31におけるICIの双方に共通して含まれ、有効シンボルDのキャリア毎に変動する変動成分を算出する。
【0110】
そして、ICI量算出部98は、算出した変動成分と合成部によって合成された固定成分とに基づいてFFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出する。すなわち、受信装置1は、ガード加算位置winを考慮してFFTされた放送信号Sig32におけるICI1と、ガード加算位置winを考慮せずにFFTされた放送信号Sig31におけるICI2とを個別に算出することなく、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出することができる。
【0111】
これにより、受信装置1は、ICI量算出部98の回路構成の簡略化および回路規模の小型化が可能となるため、LSI化して容易に受信装置1へ実装することができる。
【0112】
また、受信装置1におけるICI除去部9は、放送信号SIg1におけるガード加算位置winを考慮してFFTされた放送信号Sig32およびガード加算位置winを考慮せずにFFTされた放送信号Sig31におけるICIのそれぞれに含まれる固定成分に共通な係数ζを記憶する係数記憶部90を備える。
【0113】
そして、かかる係数記憶部90は、有効シンボルDおよび有効シンボルDへICIの影響を及ぼす有効シンボルDのキャリア番号の差分(n−m)毎に係数ζを記憶する。
【0114】
これにより、受信装置1では、FFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを算出する度に、係数ζを算出する必要がないので、ICIの算出に要する処理時間を短縮することができる。
【0115】
なお、上記した実施形態では、有効シンボルDの後尾部分におけるガードインターバルGの複製元のデータとガードインターバルGのデータとを50%ずつ含む放送信号Sig3をガード加算部5が生成する場合について説明したが、これは一例に過ぎない。
【0116】
すなわち、ガード加算部5は、有効シンボルDの後尾部分へ任意の加算量のガードインターバルGを加算するように構成してもよい。かかる構成とした場合、ICI除去部9は、加算されるガードインターバルGの加算量に応じた合成率でICI1およびICI2における前述の固定成分を合成するように構成される。
【0117】
たとえば、ガード加算部5によって有効シンボルDの後尾部分におけるガードインターバルGの複製元のデータとガードインターバルGのデータとの比率が6対4の放送信号Sig3が生成される場合について説明する。
【0118】
かかる場合、ICI除去部9は、ICI1における固定成分を60%、ICI2における固定成分を40%含む増幅結果Sig15を生成するように合成部の構成が変更される。
【0119】
このように、受信装置1は、有効シンボルDの後尾部分へ加算されるガードインターバルGの加算量が変更された場合、合成部の構成を変更するだけでFFT後の放送信号Sig6から除去すべきICIを高精度に算出することができる。
【符号の説明】
【0120】
1 受信装置
2 アンテナ
3 受信部
4 A/D変換部
5 ガード加算部
6 同期部
7 FFT部
8 伝送路算出部
9 ICI除去部
90 係数記憶部
91 乗算部
92 加算部
93 増幅部
94 伝送路バッファ
95 等化処理部
96 仮判定部
97 データバッファ
98 ICI量算出部
99 減算部
10 等化処理部
11 仮判定尤度算出部
12 誤り訂正TS出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送内容を含む有効シンボルの後尾部分を複製したガードインターバルが前記有効シンボルの先頭へ付加された放送信号を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記放送信号に含まれる前記ガードインターバルを該放送信号における前記後尾部分へ加算するガード加算部と、
前記ガードインターバルが加算された前記放送信号を高速フーリエ変換する高速フーリエ変換部と、
前記放送信号におけるガードインターバルの付加位置を考慮して高速フーリエ変換された放送信号および前記付加位置を考慮せずに高速フーリエ変換された放送信号におけるキャリア間干渉成分のそれぞれに含まれ、前記有効シンボルのキャリア間で固定な固定成分同士を前記ガードインターバルの加算量に応じて合成する合成部と、
前記高速フーリエ変換された前記放送信号から除去するキャリア間干渉成分を前記合成部によって合成された前記固定成分に基づいて算出するキャリア間干渉成分算出部と
を備えることを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記キャリア間干渉成分算出部は、
前記付加位置を考慮して高速フーリエ変換された前記放送信号および前記付加位置を考慮せずに高速フーリエ変換された前記放送信号におけるキャリア間干渉成分の双方に共通して含まれ、前記キャリア毎に変動する変動成分を算出し、該変動成分と前記合成部によって合成された前記固定成分とに基づいて前記キャリア間干渉成分を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記有効シンボルおよび該有効シンボルへキャリア間干渉を及ぼす有効シンボルのキャリア番号の差分毎に、前記固定成分に共通な係数を記憶する係数記憶部
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受信装置。
【請求項4】
放送内容を含む有効シンボルの後尾部分を複製したガードインターバルが前記有効シンボルの先頭へ付加された放送信号を受信する受信工程と、
前記受信工程によって受信された前記放送信号に含まれる前記ガードインターバルを該放送信号における有効シンボルの対応する後尾部分へ加算するガード加算工程と、
前記ガードインターバルが加算された前記放送信号を高速フーリエ変換する高速フーリエ変換工程と、
前記放送信号におけるガードインターバルの付加位置を考慮して高速フーリエ変換された放送信号および前記付加位置を考慮せずに高速フーリエ変換された放送信号におけるキャリア間干渉成分のそれぞれに含まれ、前記有効シンボルのキャリア間で固定な固定成分同士を前記ガードインターバルの加算量に応じて合成する合成工程と、
前記高速フーリエ変換された前記放送信号から除去するキャリア間干渉成分を前記合成工程によって合成された前記固定成分に基づいて算出するキャリア間干渉成分算出工程と
を含むことを特徴とする受信方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−78084(P2013−78084A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218293(P2011−218293)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)