受信装置及び受信方法
【課題】
情報伝送能力の低いVBIを使用して補助情報を放送するデータ放送方式では、補助情報として一度に送り得る容量に制限がある。
【解決手段】
放送網から受信した放送情報をいったん放送受信装置の記憶手段に記録し、放送情報を補完する補助情報を記憶した記録媒体をセットする。所定のタイミングで放送情報と補助情報とを連動して再生する。これにより、放送枠に収まらない情報の提供、ペアレンタル・コントロール機能が実現できる。
情報伝送能力の低いVBIを使用して補助情報を放送するデータ放送方式では、補助情報として一度に送り得る容量に制限がある。
【解決手段】
放送網から受信した放送情報をいったん放送受信装置の記憶手段に記録し、放送情報を補完する補助情報を記憶した記録媒体をセットする。所定のタイミングで放送情報と補助情報とを連動して再生する。これにより、放送枠に収まらない情報の提供、ペアレンタル・コントロール機能が実現できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送網を通じて映像等のコンテンツを提供する放送方法および放送受信機に関する。特に、別の媒体(例えば、パッケージメディア)を通じて提供される補助情報と放送網を通じて提供される放送情報とを連動させて視聴することを可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の放送方式では、番組として定められた放送時間に合わせて編集された映像・音響情報が放送されている。このため、視聴者は、実際に放送局が提供可能な情報の一部しか視聴できない。例えば、ニュース番組では取材した映像の一部、また、映画番組では映画館での上映に要する時間よりも短い番組枠に合わせて編集されたものしか見ることができない。
【0003】
一方、近年、映像・音響情報に加えて、関連するテキスト情報を映像のブランク信号内に付加して放送するデータ放送方式が実用化されている。例えば、IT−visionやIntel−Intercastと呼ばれる方式がよく知られている。これらのデータ放送方式では、映像信号中の映像伝送に使われていない信号領域(例えば、VBI(Vertical Blanking Interval))中に、HTML(Hyper Text Markup Language)などの決まった言語でテキスト情報を記述し、映像と同時に放送する。受信機側では、受信した信号を映像・音響情報とテキスト情報とに分離し、映像・音響はそのまま再生し、分離したテキスト情報に基づいて映像に関連するテキスト情報や静止画、グラフィックスなどをコンピュータの画面上に表示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、情報伝送能力の低いVBIを使用して補助情報を放送するデータ放送方式では、補助情報として一度に送り得る容量に制限があり、映像情報などの容量の大きな情報は補助情報として送ることはできない。また、映像と関連情報とは、放送は同時であっても独立の情報であり、関連情報から元の情報を検索する、あるいは映画のカットされた部分の映像を元の映像と接続するなどといった、映像情報の合成に利用することは難しかった。そこで、本発明の目的は、この補助情報と放送情報とを用いて視聴者に効果的に提示するための手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば、所定の番組時間帯で放送され、放送受信装置で受信される放送情報とあらかじめ放送受信装置に保持される補助情報とを連動して再生するようにすればよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、放送される情報等を用いて視聴者に効果的に表示可能な受信装置及び受信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】パッケージ連動型放送(視聴)方式の概念図である。
【図2】放送受信装置のシステム構成図(第1の実施例)である。
【図3】第1の実施例の放送情報のデータ形式である。
【図4】第1の実施例の補助情報のデータ形式である。
【図5】補助情報管理表の一例である。
【図6】映像記録管理表の一例である。
【図7】ユーザ操作のフローを示す図である。
【図8】映像合成部で放送情報と補助情報を合成する2態様のアルゴリズムである。
【図9】放送受信装置のシステム構成図(第2の実施例)である。
【図10】第2の実施例の放送情報及び補助情報のデータ形式である。
【図11】第3の実施例の補助情報のデータ形式である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を実施するための最良の形態を以下に、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、本発明のパッケージコンテンツ連動型放送方式の概念を、第1図を用いて説明する。本方式では、コンテンツプロバイダ900によって、放送番組のコンテンツ(内容)が作成され、その一部のコンテンツが放送情報201として放送局901に渡される。放送局901は、この放送情報201を衛星・地上波、あるいはCATVなどのインフラを通じて配信する。一方で、コンテンツプロバイダは、この放送情報201と関連した別の情報を、補助情報301としてインターネットあるいはパッケージメディアを用いて配信する。視聴者(家庭902)は、本発明の放送受信装置100により、放送情報201及び補助情報301を受け取り、モニタ上に表示する。本放送方式では、補助情報は放送情報の補完を行う。放送情報と補助情報双方にはそれぞれインデクス203、305が付加され、このインデクスにより、どの補助情報が、どの放送情報に対して、どのタイミングで、どのように補完するのかが指定される。このようなパッケージコンテンツ連動型放送方式を適用する具体例を説明する。
【0010】
劇場用映画コンテンツを配信する場合、元が時間的に長い劇場用映画を放送時間枠に合わせてカットされる。本方式では、コンテンツプロバイダは、部分的にカットされたコンテンツを放送情報として放送局に提供し、それを各家庭に配信する一方、カットされた部分をインターネット、パッケージメディア、あるいはデータ放送などの手段によって、別途家庭に向けて配信する。各家庭の放送受信装置は、これらの放送情報と補助情報を受け取り、その各々に付加されているインデクスに基づいて、両方の情報を連動させてTVモニタに表示する。これにより、視聴者は完全な映画コンテンツを視聴することが可能になる。また、ニュース番組の場合、放送されなかった取材内容を補助情報としてユーザに提供することができる。このように、ニュース番組として放送されなかったより詳細な話題を補助情報として配信・配布する新しい情報流通ビジネスが誕生する。
【0011】
また、本方式は、ペアレンタルコントロールにも適用できる。ペアレンタルコントロール機能とは、コンテンツ中に幼年者の視聴には適さない描写や表現が含まれる場合、その部分を表示しないようにする機能である。例えば、一般向けの内容を放送情報として配信し、別途大人向けの部分シーンを補助情報としてパッケージ等の別メディアで配信し、放送視聴時に視聴者の選択に従って、適宜シーンを切り替えて表示することにより、ペアレンタルコントロール機能が実現でき、幼年者に不適切なシーンを不用意に視聴させることがなくなる。
【0012】
また、本方式は、放送広告(CM)にも適用できる。補助情報として、商品広告などのCMを配信し、適宜、番組に同期して再生することにより、放送情報に含まれているCMとは別に、CMを視聴者に提示できる機会を増やすことが可能となる。放送局は、従来のCM枠とは別のCM枠を設定することで、広告収入を増加させられる。また、CM提供者は、そのCMを放送しない放送局の番組にも、関連する広告を付与することが可能となる。例えば、放送情報に含まれる「番組名」のインデクスにより、その番組に登場する自動車などの商品の広告を、インデクスに指定されたタイミングによりCD−ROMから再生するようにする。
【0013】
このように、放送局側がCMを放送しなくても、CM提供者はCMを視聴者に視聴させることが可能となる。
【0014】
次に、パッケージコンテンツ連動型放送方式に、コンピュータグラフィックスを利用する場合の例について説明する。再生装置にプログラムを実行可能なプロセッサがあれば、放送情報の表示に連動させて再生する補助情報としては、上述のような映像・音響データに限られず、たとえばコンピュータ・グラフィックス(CG)を表示するプログラムでもよい。パッケージメディアを通じて、CG プログラムを補助情報として配信する。放送情報中のインデクス情報をきっかけとして、このCGプログラムを起動したり、このCGプログラムに必要なパラメータを放送情報から与えることより、放送情報の表示画面の上に、放送に同期して動作するCGキャラクターを登場させる。このような応用は、アニメ番組などで特に有効である。アニメ番組の登場キャラクターの一部を、視聴者がパッケージメディアの中から選択したCGキャラクターで置き換える、などの操作が可能となる。
【0015】
視聴者がパーソナルコンピュータなどを用いて、自分でCGキャラクターを作成することができれば、自分の作成したCGキャラクターが、放送される番組中に登場し、活躍するのを見て楽しむといった、従来のTV放送では不可能であった楽しみ方が可能となる。
【0016】
一方、近年MPEG4などの標準化が進んでいる、映像・音響符号化の分野では、「コンテントベース符号化」と呼ばれる技術が実現されている。これは、映像中に含まれる映像素材(オブジェクト)を独立に符号化して送信し、受信側で各オブジェクトを各々複号化し、最後に合成して表示するという技術である。これによれば、映像中で変化のあったオブジェクトの情報のみを転送することで、必要な伝送情報量を大幅に減らすことが可能となるだけでなく、個別に撮影されたオブジェクトの映像を組み合わせて、全く新しい映像を作り出すことが可能となるなど、映像を制作する側にも利点がある。
【0017】
この「コンテントベース符号化」が放送情報の伝達に使われた場合に、本発明の放送受信装置を利用するパッケージメディア連動型視聴方式を用いると、放送信号中に含まれる一部のオブジェクトの映像を、そっくりパッケージメディア上に記録された他のオブジェクトの映像と入れ替えることが可能となる。たとえば、番組に登場する人物1の映像と、それと全く同じ動きをする別の人物2の映像とを、各々コンテントベース符号化し、人物1の映像は放送情報の一部として配信し、人物2の映像はパッケージメディアに記録して配信する。放送信号のみを受信・再生している場合には、背景などの別のオブジェクトと共に、人物1がそのまま番組に登場するが、パッケージメディアを連動させて視聴した場合には、人物1の代わりに人物2が登場する映像を視聴することが可能となる。
【0018】
以下、上記のようなパッケージメディア連動型視聴を可能とする、本発明にかかる放送受信装置について説明する。
【0019】
本発明の放送受信装置の第1の実施例を第2図に示す。放送情報201を受信する放送受信手段101、放送された情報を一時記憶する、たとえばハードディスクドライブなどの記憶手段106、また補助情報を入力するリムーバブルメディアドライブ104、ユーザの意思を指示するための入力手段107、放送情報201あるいは補助情報301を映像信号に変換する処理を行うプロセッサ102、プロセッサ102で生成された映像を、カラーモニタなどの表示装置108に表示するための信号に変換する表示手段103、プロセッサ102で実行されるプログラムを貯えたり、プロセッサ102が信号処理の過程で一時的に情報を貯えるのに用いられるメモリ105を有する。ここで、リムーバブルメディアドライブ104としては、CD−ROM、DVD、MOなどのランダムアクセス可能な着脱可能なメディア(媒体)が望ましい。テープなどのシーケンシャルなメディアでもよい。
【0020】
放送情報201は記憶手段106に番組単位で一旦蓄積される。番組を視聴する際には、記憶手段106に記録された放送情報201がプロセッサ106に送られ、プロセッサ102はメモリ105を用いて復号化などの処理を施し、表示手段103に渡される。その処理中にインデクスを検出すると、検出結果に基づいてドライブ104に装着されたメディアから、補助情報301を引き出し、処理を加えて表示手段103に渡す。
【0021】
なお、補助情報を受け取る手段としては、CD−ROMなどのメディアに限られない。補助情報は、インターネットなどのネットワーク経由で受け取る方法、あるいは、衛星放送や地上波放送のデータ放送経由で受け取る方法も可能である。この場合には、ネットワーク上の相手先、あるいは放送局から補助情報を第2図の記憶手段106あるいはメモリ105に転送・記憶する。この場合、記録手段106(メモリ105)に記憶された補助情報を、放送情報と連動させて再生を行う。
【0022】
放送情報201のデータ形式を第3図に示す。番組インデクス203は、各番組の映像・音響データの間に複数個挿入されている。番組インデクス203に含まれる情報には、放送されている番組を一意に示す番組ID204、その番組の番組名205、番組の開始時刻206、終了時刻207、この番組中で連動させる補助情報を特定する1以上の補助情報ID208が含まれている。番組インデクス203は、アナログ放送信号の場合には、通常のNTSC方式映像信号を利用して、映像信号のVBI領域に埋め込む。また、デジタル放送信号の場合には、映像信号とは別の制御パケットとして放送する。
【0023】
このような番組インデクスは、1つの番組中に番組インデクス203が複数回含ませるのが望ましい。各番組の最初にのみ番組インデクス情報が挿入されていたとすると、その番組を途中から録画し、再生する場合には、番組インデクスが取得できないため、補助情報を連動再生して、補完を行うことが不可能となる。複数回挿入しておくことによって、このような問題がなくなる。複数挿入される各番組インデクスは、その番組と連動する補助情報の全ての補助情報IDを特定してもよく、挿入された時点以後に連動する補助情報IDのみを特定するようにしてもよい。
【0024】
補助情報301のデータ形式を第4図に示す。補助情報301は、複数の個別補助情報304と、これらを一括管理する補助情報管理表303を有する。個別補助情報304のそれぞれは、補完する相手側の番組を特定する情報などを含む補助情報インデクス305と、補完に用いられる映像・音響データ306とを有する。各補助情報インデクス305は、各個別補助情報を区別する補助情報ID307、個別補助情報のタイトル308、補完する相手先の番組を特定する相手番組ID309、補完する番組の最初を基点とした補完開始時刻310、補完終了時刻311、その個別補助情報304の時間長情報312を含む。
【0025】
第5図に補助情報管理表303のデータ形式を示す。管理表303は、そのパッケージ媒体に記録されている(あるいは、ネットワーク等で転送された)全ての個別補助情報304の補助インデクスと記憶場所を1つの表にまとめたものである。記憶場所401は、個別補助情報の記録されているメディアまたは記憶装置上のアドレスで表現され、相手番組ID309によってソートされている。なお、この管理表303は、メディアがドライブ104に装着されると、自動的に記憶手段106に複写されるようにするのが望ましい。これにより、管理表303を用いた検索が高速に行えるようになる。
【0026】
次に、パッケージメディア連動型視聴方法について説明する。この視聴方法は、放送情報201を記憶手段106へ記録する記録動作と、個別補助情報304と放送情報201とを補完しながら、番組を再生する合成再生動作とを含む。まず、記録動作について第2図から第6図を用いて説明する。視聴者は、VTR(video tape recorder)にTV番組を録画するのと同様に、放送情報201を記憶手段106に録画する。記憶手段106がハードディスクなどのディジタル情報記録手段である場合には、アナログ放送信号は、放送受信手段101でビデオキャプチャーによりディジタル信号(MPEGストリームなど)変換され、記憶手段106に記録される。放送がディジタル放送信号であれば、ディジタル信号ストリームから得られるディジタル信号をそのまま記憶手段106に記録する。視聴者は、時刻指定により(留守番録画)、あるいはマニュアル操作で録画開始・終了を指定する。プロセッサ102は、タイマー(図示せず)からの指示、あるいはユーザー指示に応じて、放送されてくる放送情報201を受信し、記録する。このとき放送受信装置は、第6図に示すような、記録される番組の一覧表である映像記録管理表501を作成する。映像記録管理表501は、記録を開始した記録手段106内の記録場所(アドレス)506、放送情報201の番組インデクス203から抽出した番組ID204と番組名205、記録開始時刻504、記録終了時刻505を含む。なお、第6図に示した記録開始(終了)時刻は、番組開始時刻206を基準に与えられている。すなわち、記録開始(終了)時刻504は、実際に記録を開始した時刻から番組開始時刻206を引いて求まる時刻である。
【0027】
次に、合成再生動作の一例について、第2図から第7図を用いて説明する。番組の補完に使用する個別補助情報304を獲得するため、補助情報の記憶されたメディアをドライブ104に装着する。放送受信装置100は、上述した記録動作が行われていない場合は、通常のテレビジョン放送の受信動作と同様に、受信された放送情報201をプロセッサ102により処理し、表示手段103を介して表示装置108に表示するというスルー動作を行う。プロセッサ102は、コントロールのため、表示装置の画面上に再生ボタン602を表示する(第7図(A))。ユーザが、カーソル601により再生ボタン602を選択するか、リモートコントローラ等の入力手段107に用意されている再生要求ボタンを押すと、放送受信装置100は、記憶手段106に記録されている番組を再生するため、映像記録管理表501から、その時点で記録されている記録番組一覧メニュー603を表示装置108上に表示する。ユーザは、記録番組一覧メニュー603の中から、再生したい番組を指定する(第7図(B))。番組が指定されると、映像記録管理表501を検索し、その番組の番組IDを獲得する。
【0028】
次に、プロセッサ102は、ドライブ104に装着されたメディアから補助情報が獲得できるか否かを確認する。この確認はメディアがドライブ104に装着された際に複写された管理表303内に選択された番組IDが存在するか否かで判断できる。補助情報が獲得できない場合には補助情報による補完は無視され、プロセッサ102は、番組IDをキーに映像記録管理表501から映像の記憶場所506を得、そこから指定された番組情報を引き出し、再生する。一方、補助情報が獲得できる場合には、管理表303から番組IDを参照して、再生しようとする番組に関連するすべての個別補助情報を抽出し、その番組に関係する全ての個別補助情報のタイトルを一覧表示する(第7図(C))。このとき、個別補助情報の一覧表と共に、一覧表中の全ての補助情報を一度に選択するための「すべて選択」ボタン、一覧表中で選択された補助情報だけを再生する「補助情報再生」ボタン605、補助情報は無視して放送情報だけを再生する「番組再生」ボタン606、選択した個別補助情報と放送情報を補完しながら再生を行う「合成再生」ボタン607も同時に表示する(第7図(C))。
【0029】
ユーザが、補助情報一覧メニュー604から個別補助情報の1つである「補助情報1」を選び、合成再生ボタン607を選択したとする。プロセッサ102は、番組IDをキーに映像記録管理表501から再生したい放送情報の記録場所とその記録開始時刻504、記録終了時刻505を獲得する。次に、メニュー604で選択された合成再生すべき個別補助情報の記録場所と合成再生の開始時刻310及び終了時刻311を取り出す。
【0030】
再生される放送情報の記録開始時刻504と合成する補助情報の開始時刻310とを比べ、時間的に前の映像・音響を再生する。いずれの時刻も番組開始時刻を基準に与えられているので、時刻の小さい方の再生を開始する(第7図(D))。プロセッサ102は、個別補助情報の開始時刻と番組開始時刻を基準とするタイマーの値とを常に比較し、補助情報の開始時刻になると、放送情報の再生を一時中断し、個別補助情報の再生を開始する。個別補助情報の再生が終了すると、タイマーを個別補助情報内の開始時刻310に、もしくは、終了時刻311にタイマーをセットし直し、タイマーをスタートさせ、放送情報202の再生を再び始める。前者が放送情報の所々に補助情報を挿入する「挿入型合成方法」であり、後者が放送情報の一部分を補助情報と入れ替える「置換型合成方法」であり、これらについては後述する。
【0031】
なお、第7図(C)でユーザが補助情報再生ボタン605を選択すると、ユーザが選択した個別補助情報だけを管理表303の開始時刻の早いものから、順番に再生していく。また、第7図(C)でユーザが番組再生ボタン606を選択した場合には、第7図(B)で選択した放送情報だけが再生される。
【0032】
さらに、再生中には、一般的なVTR制御に用いられるリモコン上のボタンと同様のインタフェースボタン608が画面上に現れ(第7図(D))、ユーザーは、映像の再生開始、停止、一時停止、早送り、早戻の操作を指定できる。ユーザが停止ボタン608を押すと、放送受信装置100は、映像再生を終了するとともに、タイマーをリセットする。
【0033】
上述の説明では、放送情報を番組単位に一度記憶手段106(第2図)に記録し、それを再生する際に、放送情報と補助情報とを合成再生する方法を想定している。しかし、記憶手段が、ハードディスクドライブなどの読み書き速度が十分速い記憶媒体であれば、メモリ105の一部をバッファとして利用して、記憶手段106への記録と、記憶手段106からの再生を見かけ上同時に行うことが可能である。したがって、現在放送されている番組に対して、パッケージメディア連動型視聴を行うことが可能となる。
放送受信手段101で受信された放送情報をメモリ105上の第1のバッファ領域に書き込み、所定量書き込まれた時点で、第1のバッファ領域内の情報を一度に記憶手段106に転送する。転送中も放送受信手段101からの出力はメモリ上に書き込み続けられる。一方、記憶手段106に転送され、記録された放送情報は、適当な単位でメモリ105の第2のバッファ領域に転送され、第2のバッファ領域の放送情報をプロセッサ102で順次処理し、表示手段103に渡す。
【0034】
こうして、現在放送されている放送情報を記憶手段106に記録しながら、若干の遅れで、再生を続けることができるようになる。このような同時記録再生動作をさせながら、再生する放送情報中に含まれる番組インデクスに従い、補助情報の補完を実行する。補助情報による補完によって時間ずれが生じるが、前述の同時記録再生動作により、この時間ずれを吸収することは可能である。補完の方法が、上記挿入型合成である場合には、記録している放送情報と再生している放送情報の時間ずれが広がって行く形になるが、記憶部106の容量がこの差分よりも十分大きくとれば、情報の欠落は生じない。
【0035】
第8図は、前述した2つの合成方式であり、第8図(A)が「挿入型合成」であり、第8図(B)が「置換型合成」である。挿入型合成の場合、放送受信装置100は、放送情報202を時刻T1まで再生した後、補助情報1(306)を再生する。補助情報1の再生が終了すると、放送情報202を再度時刻T1から再生し始める。こうして、元の(放送情報の)映像・音響データ202に補助情報1が、T1から補助情報1の時間分だけ挿入された形で再生される。置換型合成の場合、補助情報1の再生が終了すると、補助情報1の終了時刻である時刻T2から、放送情報202を再度、再生し始める。こうして、元の(放送情報の)映像・音響データ202の時刻T1〜T2の部分が、補助情報1に置き換えられた形で再生される。
【0036】
なお、タイミングを合わせて再生するための実装上の工夫として、補助情報は正確な再生時間よりも以前に先読みし、キャッシュメモリに貯えるようにする。
【0037】
これにより、タイミングよく補助情報が再生され、視聴者に違和感を与えない。また、MPEGストリームのようにフレーム間予測を用いた符号化が行われている場合には、符号化の区切れ目に対応するフレーム(MPEGの場合Iフレーム)と、放送情報・補助情報の区切れ目が合致しているようにしておく。
【実施例2】
【0038】
次に、本発明の第2の実施例を示す。本実施例では、補助情報自体も放送で送信されてくる。第9図は、第2の実施例のシステム構成図である。補助情報301は、放送情報201と同様に放送されるため、第2図のシステム構成からドライブ104が不要となる一方、放送受信部101から入手した放送情報201と補助情報301とを分離する情報分離プログラム801をメモリ105上に保有する。補助情報301の獲得方法(映像記録時の動作)において、第1の実施例(第1図に示した放送受信装置)と異なる。
【0039】
第2の実施例での映像記録時の動作について説明する。放送受信装置100は、放送局から送信される放送情報301とそれに関連する補助情報301を受信する。この時に送信される情報のデータ形式を第10図に示す。補助情報301は、番組インデクス203に埋め込まれて送信される。プロセッサ102は、放送受信部101で受信した情報をプログラム801により、補助情報301を取り出し、記憶手段106に記憶する。
【0040】
なお、放送規格の関係で、第10図のように、大量の補助情報301を放送情報201の番組インデクス内部にまとめて送ることができない場合がある。このような場合には、補助情報301を複数のパケットに分割して送信する。例えば、番組の時間帯よりも以前に補助情報だけを独立して放送しておく。放送受信装置10は、プロセッサ102がそれぞれのパケットに含まれる補助情報301を記憶し、最終パケットを手に入れたところで、パケット内に格納している番号の順にならべ、受信したパケット群から補助情報301全体を再構成する。本実施例を用いることにより、ユーザは、別の手段を用いて補助情報を獲得する必要はなく、放送を受信するだけで自動的に補助情報を獲得することができる。
【実施例3】
【0041】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本実施例は、CGプログラムや、HTMLによる文書、スクリプトによって記述された動作を補助情報301の内容とする。具体例としては、HTML言語で記述されたリンク情報を補助情報として取り込み、このリンクを辿ってインターネット上においてある映像をブラウザープログラムを通して表示する、CG(コンピュータ・グラフィックス)を生成・表示するプログラムを補助情報として取り込み、直接このプログラムを実行することによりCG映像を表示する、などの態様がある。このため、第11図に示したように、個別補助情報304の中身であるプログラム・スクリプト1001が、どのような種類のデータであるかを示すデータ種1002を補助情報インデクス中に有する。プロセッサ102は、プログラム・スクリプト1001を実行する際に、データ種1002を参照し、それに合わせてプログラム・スクリプト1001を実行する。
【0042】
映像・音響の再生とは異なり、プログラムやスクリプトの実行時間は、処理を行うプロセッサ102の性能や、リンクを辿って情報を取得する際のネットワークの混雑度などに依存するため予測しにくい。このため、補助情報インデクス内に処理時間1003が記載される。この値が正の値の場合には、プログラム・スクリプト1001の実行結果が表示される有効時間(この時間を超えると、自動的に番組情報202の再生に切り替わる)を意味し、負の場合には、ユーザ入力による終了指示があるまで、そのプログラム・スクリプトの実行を続けることを意味する。このように、プロセッサ102は、補助情報であるプログラムやスクリプトの実行中、常にその実行時間を監視する。第3の実施例により、映像だけでなく、CG・数値・テキスト・図形など多様なメディアを利用した補助情報をユーザに提供することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明によれば、放送情報に関連する補助情報を、例えばパッケージメディアによって配信し、これらを同期させて再生表示することによって、放送情報を補完するように補助情報を提示する、パッケージ連動型視聴を可能とする。
【符号の説明】
【0044】
100・・・放送受信装置、
101・・・放送受信手段
102・・・プロセッサ
103・・・表示手段
104・・・リムーバルメディアドライブ
105・・・メモリ
106・・・記憶手段
107・・・入力インターフェース
108・・・表示装置
201・・・放送情報
203、305・・・インデックス
301・・・補助情報
900・・・コンテンツプロバイダ
901・・・放送局
902・・・家庭
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送網を通じて映像等のコンテンツを提供する放送方法および放送受信機に関する。特に、別の媒体(例えば、パッケージメディア)を通じて提供される補助情報と放送網を通じて提供される放送情報とを連動させて視聴することを可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の放送方式では、番組として定められた放送時間に合わせて編集された映像・音響情報が放送されている。このため、視聴者は、実際に放送局が提供可能な情報の一部しか視聴できない。例えば、ニュース番組では取材した映像の一部、また、映画番組では映画館での上映に要する時間よりも短い番組枠に合わせて編集されたものしか見ることができない。
【0003】
一方、近年、映像・音響情報に加えて、関連するテキスト情報を映像のブランク信号内に付加して放送するデータ放送方式が実用化されている。例えば、IT−visionやIntel−Intercastと呼ばれる方式がよく知られている。これらのデータ放送方式では、映像信号中の映像伝送に使われていない信号領域(例えば、VBI(Vertical Blanking Interval))中に、HTML(Hyper Text Markup Language)などの決まった言語でテキスト情報を記述し、映像と同時に放送する。受信機側では、受信した信号を映像・音響情報とテキスト情報とに分離し、映像・音響はそのまま再生し、分離したテキスト情報に基づいて映像に関連するテキスト情報や静止画、グラフィックスなどをコンピュータの画面上に表示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、情報伝送能力の低いVBIを使用して補助情報を放送するデータ放送方式では、補助情報として一度に送り得る容量に制限があり、映像情報などの容量の大きな情報は補助情報として送ることはできない。また、映像と関連情報とは、放送は同時であっても独立の情報であり、関連情報から元の情報を検索する、あるいは映画のカットされた部分の映像を元の映像と接続するなどといった、映像情報の合成に利用することは難しかった。そこで、本発明の目的は、この補助情報と放送情報とを用いて視聴者に効果的に提示するための手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば、所定の番組時間帯で放送され、放送受信装置で受信される放送情報とあらかじめ放送受信装置に保持される補助情報とを連動して再生するようにすればよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、放送される情報等を用いて視聴者に効果的に表示可能な受信装置及び受信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】パッケージ連動型放送(視聴)方式の概念図である。
【図2】放送受信装置のシステム構成図(第1の実施例)である。
【図3】第1の実施例の放送情報のデータ形式である。
【図4】第1の実施例の補助情報のデータ形式である。
【図5】補助情報管理表の一例である。
【図6】映像記録管理表の一例である。
【図7】ユーザ操作のフローを示す図である。
【図8】映像合成部で放送情報と補助情報を合成する2態様のアルゴリズムである。
【図9】放送受信装置のシステム構成図(第2の実施例)である。
【図10】第2の実施例の放送情報及び補助情報のデータ形式である。
【図11】第3の実施例の補助情報のデータ形式である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を実施するための最良の形態を以下に、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、本発明のパッケージコンテンツ連動型放送方式の概念を、第1図を用いて説明する。本方式では、コンテンツプロバイダ900によって、放送番組のコンテンツ(内容)が作成され、その一部のコンテンツが放送情報201として放送局901に渡される。放送局901は、この放送情報201を衛星・地上波、あるいはCATVなどのインフラを通じて配信する。一方で、コンテンツプロバイダは、この放送情報201と関連した別の情報を、補助情報301としてインターネットあるいはパッケージメディアを用いて配信する。視聴者(家庭902)は、本発明の放送受信装置100により、放送情報201及び補助情報301を受け取り、モニタ上に表示する。本放送方式では、補助情報は放送情報の補完を行う。放送情報と補助情報双方にはそれぞれインデクス203、305が付加され、このインデクスにより、どの補助情報が、どの放送情報に対して、どのタイミングで、どのように補完するのかが指定される。このようなパッケージコンテンツ連動型放送方式を適用する具体例を説明する。
【0010】
劇場用映画コンテンツを配信する場合、元が時間的に長い劇場用映画を放送時間枠に合わせてカットされる。本方式では、コンテンツプロバイダは、部分的にカットされたコンテンツを放送情報として放送局に提供し、それを各家庭に配信する一方、カットされた部分をインターネット、パッケージメディア、あるいはデータ放送などの手段によって、別途家庭に向けて配信する。各家庭の放送受信装置は、これらの放送情報と補助情報を受け取り、その各々に付加されているインデクスに基づいて、両方の情報を連動させてTVモニタに表示する。これにより、視聴者は完全な映画コンテンツを視聴することが可能になる。また、ニュース番組の場合、放送されなかった取材内容を補助情報としてユーザに提供することができる。このように、ニュース番組として放送されなかったより詳細な話題を補助情報として配信・配布する新しい情報流通ビジネスが誕生する。
【0011】
また、本方式は、ペアレンタルコントロールにも適用できる。ペアレンタルコントロール機能とは、コンテンツ中に幼年者の視聴には適さない描写や表現が含まれる場合、その部分を表示しないようにする機能である。例えば、一般向けの内容を放送情報として配信し、別途大人向けの部分シーンを補助情報としてパッケージ等の別メディアで配信し、放送視聴時に視聴者の選択に従って、適宜シーンを切り替えて表示することにより、ペアレンタルコントロール機能が実現でき、幼年者に不適切なシーンを不用意に視聴させることがなくなる。
【0012】
また、本方式は、放送広告(CM)にも適用できる。補助情報として、商品広告などのCMを配信し、適宜、番組に同期して再生することにより、放送情報に含まれているCMとは別に、CMを視聴者に提示できる機会を増やすことが可能となる。放送局は、従来のCM枠とは別のCM枠を設定することで、広告収入を増加させられる。また、CM提供者は、そのCMを放送しない放送局の番組にも、関連する広告を付与することが可能となる。例えば、放送情報に含まれる「番組名」のインデクスにより、その番組に登場する自動車などの商品の広告を、インデクスに指定されたタイミングによりCD−ROMから再生するようにする。
【0013】
このように、放送局側がCMを放送しなくても、CM提供者はCMを視聴者に視聴させることが可能となる。
【0014】
次に、パッケージコンテンツ連動型放送方式に、コンピュータグラフィックスを利用する場合の例について説明する。再生装置にプログラムを実行可能なプロセッサがあれば、放送情報の表示に連動させて再生する補助情報としては、上述のような映像・音響データに限られず、たとえばコンピュータ・グラフィックス(CG)を表示するプログラムでもよい。パッケージメディアを通じて、CG プログラムを補助情報として配信する。放送情報中のインデクス情報をきっかけとして、このCGプログラムを起動したり、このCGプログラムに必要なパラメータを放送情報から与えることより、放送情報の表示画面の上に、放送に同期して動作するCGキャラクターを登場させる。このような応用は、アニメ番組などで特に有効である。アニメ番組の登場キャラクターの一部を、視聴者がパッケージメディアの中から選択したCGキャラクターで置き換える、などの操作が可能となる。
【0015】
視聴者がパーソナルコンピュータなどを用いて、自分でCGキャラクターを作成することができれば、自分の作成したCGキャラクターが、放送される番組中に登場し、活躍するのを見て楽しむといった、従来のTV放送では不可能であった楽しみ方が可能となる。
【0016】
一方、近年MPEG4などの標準化が進んでいる、映像・音響符号化の分野では、「コンテントベース符号化」と呼ばれる技術が実現されている。これは、映像中に含まれる映像素材(オブジェクト)を独立に符号化して送信し、受信側で各オブジェクトを各々複号化し、最後に合成して表示するという技術である。これによれば、映像中で変化のあったオブジェクトの情報のみを転送することで、必要な伝送情報量を大幅に減らすことが可能となるだけでなく、個別に撮影されたオブジェクトの映像を組み合わせて、全く新しい映像を作り出すことが可能となるなど、映像を制作する側にも利点がある。
【0017】
この「コンテントベース符号化」が放送情報の伝達に使われた場合に、本発明の放送受信装置を利用するパッケージメディア連動型視聴方式を用いると、放送信号中に含まれる一部のオブジェクトの映像を、そっくりパッケージメディア上に記録された他のオブジェクトの映像と入れ替えることが可能となる。たとえば、番組に登場する人物1の映像と、それと全く同じ動きをする別の人物2の映像とを、各々コンテントベース符号化し、人物1の映像は放送情報の一部として配信し、人物2の映像はパッケージメディアに記録して配信する。放送信号のみを受信・再生している場合には、背景などの別のオブジェクトと共に、人物1がそのまま番組に登場するが、パッケージメディアを連動させて視聴した場合には、人物1の代わりに人物2が登場する映像を視聴することが可能となる。
【0018】
以下、上記のようなパッケージメディア連動型視聴を可能とする、本発明にかかる放送受信装置について説明する。
【0019】
本発明の放送受信装置の第1の実施例を第2図に示す。放送情報201を受信する放送受信手段101、放送された情報を一時記憶する、たとえばハードディスクドライブなどの記憶手段106、また補助情報を入力するリムーバブルメディアドライブ104、ユーザの意思を指示するための入力手段107、放送情報201あるいは補助情報301を映像信号に変換する処理を行うプロセッサ102、プロセッサ102で生成された映像を、カラーモニタなどの表示装置108に表示するための信号に変換する表示手段103、プロセッサ102で実行されるプログラムを貯えたり、プロセッサ102が信号処理の過程で一時的に情報を貯えるのに用いられるメモリ105を有する。ここで、リムーバブルメディアドライブ104としては、CD−ROM、DVD、MOなどのランダムアクセス可能な着脱可能なメディア(媒体)が望ましい。テープなどのシーケンシャルなメディアでもよい。
【0020】
放送情報201は記憶手段106に番組単位で一旦蓄積される。番組を視聴する際には、記憶手段106に記録された放送情報201がプロセッサ106に送られ、プロセッサ102はメモリ105を用いて復号化などの処理を施し、表示手段103に渡される。その処理中にインデクスを検出すると、検出結果に基づいてドライブ104に装着されたメディアから、補助情報301を引き出し、処理を加えて表示手段103に渡す。
【0021】
なお、補助情報を受け取る手段としては、CD−ROMなどのメディアに限られない。補助情報は、インターネットなどのネットワーク経由で受け取る方法、あるいは、衛星放送や地上波放送のデータ放送経由で受け取る方法も可能である。この場合には、ネットワーク上の相手先、あるいは放送局から補助情報を第2図の記憶手段106あるいはメモリ105に転送・記憶する。この場合、記録手段106(メモリ105)に記憶された補助情報を、放送情報と連動させて再生を行う。
【0022】
放送情報201のデータ形式を第3図に示す。番組インデクス203は、各番組の映像・音響データの間に複数個挿入されている。番組インデクス203に含まれる情報には、放送されている番組を一意に示す番組ID204、その番組の番組名205、番組の開始時刻206、終了時刻207、この番組中で連動させる補助情報を特定する1以上の補助情報ID208が含まれている。番組インデクス203は、アナログ放送信号の場合には、通常のNTSC方式映像信号を利用して、映像信号のVBI領域に埋め込む。また、デジタル放送信号の場合には、映像信号とは別の制御パケットとして放送する。
【0023】
このような番組インデクスは、1つの番組中に番組インデクス203が複数回含ませるのが望ましい。各番組の最初にのみ番組インデクス情報が挿入されていたとすると、その番組を途中から録画し、再生する場合には、番組インデクスが取得できないため、補助情報を連動再生して、補完を行うことが不可能となる。複数回挿入しておくことによって、このような問題がなくなる。複数挿入される各番組インデクスは、その番組と連動する補助情報の全ての補助情報IDを特定してもよく、挿入された時点以後に連動する補助情報IDのみを特定するようにしてもよい。
【0024】
補助情報301のデータ形式を第4図に示す。補助情報301は、複数の個別補助情報304と、これらを一括管理する補助情報管理表303を有する。個別補助情報304のそれぞれは、補完する相手側の番組を特定する情報などを含む補助情報インデクス305と、補完に用いられる映像・音響データ306とを有する。各補助情報インデクス305は、各個別補助情報を区別する補助情報ID307、個別補助情報のタイトル308、補完する相手先の番組を特定する相手番組ID309、補完する番組の最初を基点とした補完開始時刻310、補完終了時刻311、その個別補助情報304の時間長情報312を含む。
【0025】
第5図に補助情報管理表303のデータ形式を示す。管理表303は、そのパッケージ媒体に記録されている(あるいは、ネットワーク等で転送された)全ての個別補助情報304の補助インデクスと記憶場所を1つの表にまとめたものである。記憶場所401は、個別補助情報の記録されているメディアまたは記憶装置上のアドレスで表現され、相手番組ID309によってソートされている。なお、この管理表303は、メディアがドライブ104に装着されると、自動的に記憶手段106に複写されるようにするのが望ましい。これにより、管理表303を用いた検索が高速に行えるようになる。
【0026】
次に、パッケージメディア連動型視聴方法について説明する。この視聴方法は、放送情報201を記憶手段106へ記録する記録動作と、個別補助情報304と放送情報201とを補完しながら、番組を再生する合成再生動作とを含む。まず、記録動作について第2図から第6図を用いて説明する。視聴者は、VTR(video tape recorder)にTV番組を録画するのと同様に、放送情報201を記憶手段106に録画する。記憶手段106がハードディスクなどのディジタル情報記録手段である場合には、アナログ放送信号は、放送受信手段101でビデオキャプチャーによりディジタル信号(MPEGストリームなど)変換され、記憶手段106に記録される。放送がディジタル放送信号であれば、ディジタル信号ストリームから得られるディジタル信号をそのまま記憶手段106に記録する。視聴者は、時刻指定により(留守番録画)、あるいはマニュアル操作で録画開始・終了を指定する。プロセッサ102は、タイマー(図示せず)からの指示、あるいはユーザー指示に応じて、放送されてくる放送情報201を受信し、記録する。このとき放送受信装置は、第6図に示すような、記録される番組の一覧表である映像記録管理表501を作成する。映像記録管理表501は、記録を開始した記録手段106内の記録場所(アドレス)506、放送情報201の番組インデクス203から抽出した番組ID204と番組名205、記録開始時刻504、記録終了時刻505を含む。なお、第6図に示した記録開始(終了)時刻は、番組開始時刻206を基準に与えられている。すなわち、記録開始(終了)時刻504は、実際に記録を開始した時刻から番組開始時刻206を引いて求まる時刻である。
【0027】
次に、合成再生動作の一例について、第2図から第7図を用いて説明する。番組の補完に使用する個別補助情報304を獲得するため、補助情報の記憶されたメディアをドライブ104に装着する。放送受信装置100は、上述した記録動作が行われていない場合は、通常のテレビジョン放送の受信動作と同様に、受信された放送情報201をプロセッサ102により処理し、表示手段103を介して表示装置108に表示するというスルー動作を行う。プロセッサ102は、コントロールのため、表示装置の画面上に再生ボタン602を表示する(第7図(A))。ユーザが、カーソル601により再生ボタン602を選択するか、リモートコントローラ等の入力手段107に用意されている再生要求ボタンを押すと、放送受信装置100は、記憶手段106に記録されている番組を再生するため、映像記録管理表501から、その時点で記録されている記録番組一覧メニュー603を表示装置108上に表示する。ユーザは、記録番組一覧メニュー603の中から、再生したい番組を指定する(第7図(B))。番組が指定されると、映像記録管理表501を検索し、その番組の番組IDを獲得する。
【0028】
次に、プロセッサ102は、ドライブ104に装着されたメディアから補助情報が獲得できるか否かを確認する。この確認はメディアがドライブ104に装着された際に複写された管理表303内に選択された番組IDが存在するか否かで判断できる。補助情報が獲得できない場合には補助情報による補完は無視され、プロセッサ102は、番組IDをキーに映像記録管理表501から映像の記憶場所506を得、そこから指定された番組情報を引き出し、再生する。一方、補助情報が獲得できる場合には、管理表303から番組IDを参照して、再生しようとする番組に関連するすべての個別補助情報を抽出し、その番組に関係する全ての個別補助情報のタイトルを一覧表示する(第7図(C))。このとき、個別補助情報の一覧表と共に、一覧表中の全ての補助情報を一度に選択するための「すべて選択」ボタン、一覧表中で選択された補助情報だけを再生する「補助情報再生」ボタン605、補助情報は無視して放送情報だけを再生する「番組再生」ボタン606、選択した個別補助情報と放送情報を補完しながら再生を行う「合成再生」ボタン607も同時に表示する(第7図(C))。
【0029】
ユーザが、補助情報一覧メニュー604から個別補助情報の1つである「補助情報1」を選び、合成再生ボタン607を選択したとする。プロセッサ102は、番組IDをキーに映像記録管理表501から再生したい放送情報の記録場所とその記録開始時刻504、記録終了時刻505を獲得する。次に、メニュー604で選択された合成再生すべき個別補助情報の記録場所と合成再生の開始時刻310及び終了時刻311を取り出す。
【0030】
再生される放送情報の記録開始時刻504と合成する補助情報の開始時刻310とを比べ、時間的に前の映像・音響を再生する。いずれの時刻も番組開始時刻を基準に与えられているので、時刻の小さい方の再生を開始する(第7図(D))。プロセッサ102は、個別補助情報の開始時刻と番組開始時刻を基準とするタイマーの値とを常に比較し、補助情報の開始時刻になると、放送情報の再生を一時中断し、個別補助情報の再生を開始する。個別補助情報の再生が終了すると、タイマーを個別補助情報内の開始時刻310に、もしくは、終了時刻311にタイマーをセットし直し、タイマーをスタートさせ、放送情報202の再生を再び始める。前者が放送情報の所々に補助情報を挿入する「挿入型合成方法」であり、後者が放送情報の一部分を補助情報と入れ替える「置換型合成方法」であり、これらについては後述する。
【0031】
なお、第7図(C)でユーザが補助情報再生ボタン605を選択すると、ユーザが選択した個別補助情報だけを管理表303の開始時刻の早いものから、順番に再生していく。また、第7図(C)でユーザが番組再生ボタン606を選択した場合には、第7図(B)で選択した放送情報だけが再生される。
【0032】
さらに、再生中には、一般的なVTR制御に用いられるリモコン上のボタンと同様のインタフェースボタン608が画面上に現れ(第7図(D))、ユーザーは、映像の再生開始、停止、一時停止、早送り、早戻の操作を指定できる。ユーザが停止ボタン608を押すと、放送受信装置100は、映像再生を終了するとともに、タイマーをリセットする。
【0033】
上述の説明では、放送情報を番組単位に一度記憶手段106(第2図)に記録し、それを再生する際に、放送情報と補助情報とを合成再生する方法を想定している。しかし、記憶手段が、ハードディスクドライブなどの読み書き速度が十分速い記憶媒体であれば、メモリ105の一部をバッファとして利用して、記憶手段106への記録と、記憶手段106からの再生を見かけ上同時に行うことが可能である。したがって、現在放送されている番組に対して、パッケージメディア連動型視聴を行うことが可能となる。
放送受信手段101で受信された放送情報をメモリ105上の第1のバッファ領域に書き込み、所定量書き込まれた時点で、第1のバッファ領域内の情報を一度に記憶手段106に転送する。転送中も放送受信手段101からの出力はメモリ上に書き込み続けられる。一方、記憶手段106に転送され、記録された放送情報は、適当な単位でメモリ105の第2のバッファ領域に転送され、第2のバッファ領域の放送情報をプロセッサ102で順次処理し、表示手段103に渡す。
【0034】
こうして、現在放送されている放送情報を記憶手段106に記録しながら、若干の遅れで、再生を続けることができるようになる。このような同時記録再生動作をさせながら、再生する放送情報中に含まれる番組インデクスに従い、補助情報の補完を実行する。補助情報による補完によって時間ずれが生じるが、前述の同時記録再生動作により、この時間ずれを吸収することは可能である。補完の方法が、上記挿入型合成である場合には、記録している放送情報と再生している放送情報の時間ずれが広がって行く形になるが、記憶部106の容量がこの差分よりも十分大きくとれば、情報の欠落は生じない。
【0035】
第8図は、前述した2つの合成方式であり、第8図(A)が「挿入型合成」であり、第8図(B)が「置換型合成」である。挿入型合成の場合、放送受信装置100は、放送情報202を時刻T1まで再生した後、補助情報1(306)を再生する。補助情報1の再生が終了すると、放送情報202を再度時刻T1から再生し始める。こうして、元の(放送情報の)映像・音響データ202に補助情報1が、T1から補助情報1の時間分だけ挿入された形で再生される。置換型合成の場合、補助情報1の再生が終了すると、補助情報1の終了時刻である時刻T2から、放送情報202を再度、再生し始める。こうして、元の(放送情報の)映像・音響データ202の時刻T1〜T2の部分が、補助情報1に置き換えられた形で再生される。
【0036】
なお、タイミングを合わせて再生するための実装上の工夫として、補助情報は正確な再生時間よりも以前に先読みし、キャッシュメモリに貯えるようにする。
【0037】
これにより、タイミングよく補助情報が再生され、視聴者に違和感を与えない。また、MPEGストリームのようにフレーム間予測を用いた符号化が行われている場合には、符号化の区切れ目に対応するフレーム(MPEGの場合Iフレーム)と、放送情報・補助情報の区切れ目が合致しているようにしておく。
【実施例2】
【0038】
次に、本発明の第2の実施例を示す。本実施例では、補助情報自体も放送で送信されてくる。第9図は、第2の実施例のシステム構成図である。補助情報301は、放送情報201と同様に放送されるため、第2図のシステム構成からドライブ104が不要となる一方、放送受信部101から入手した放送情報201と補助情報301とを分離する情報分離プログラム801をメモリ105上に保有する。補助情報301の獲得方法(映像記録時の動作)において、第1の実施例(第1図に示した放送受信装置)と異なる。
【0039】
第2の実施例での映像記録時の動作について説明する。放送受信装置100は、放送局から送信される放送情報301とそれに関連する補助情報301を受信する。この時に送信される情報のデータ形式を第10図に示す。補助情報301は、番組インデクス203に埋め込まれて送信される。プロセッサ102は、放送受信部101で受信した情報をプログラム801により、補助情報301を取り出し、記憶手段106に記憶する。
【0040】
なお、放送規格の関係で、第10図のように、大量の補助情報301を放送情報201の番組インデクス内部にまとめて送ることができない場合がある。このような場合には、補助情報301を複数のパケットに分割して送信する。例えば、番組の時間帯よりも以前に補助情報だけを独立して放送しておく。放送受信装置10は、プロセッサ102がそれぞれのパケットに含まれる補助情報301を記憶し、最終パケットを手に入れたところで、パケット内に格納している番号の順にならべ、受信したパケット群から補助情報301全体を再構成する。本実施例を用いることにより、ユーザは、別の手段を用いて補助情報を獲得する必要はなく、放送を受信するだけで自動的に補助情報を獲得することができる。
【実施例3】
【0041】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本実施例は、CGプログラムや、HTMLによる文書、スクリプトによって記述された動作を補助情報301の内容とする。具体例としては、HTML言語で記述されたリンク情報を補助情報として取り込み、このリンクを辿ってインターネット上においてある映像をブラウザープログラムを通して表示する、CG(コンピュータ・グラフィックス)を生成・表示するプログラムを補助情報として取り込み、直接このプログラムを実行することによりCG映像を表示する、などの態様がある。このため、第11図に示したように、個別補助情報304の中身であるプログラム・スクリプト1001が、どのような種類のデータであるかを示すデータ種1002を補助情報インデクス中に有する。プロセッサ102は、プログラム・スクリプト1001を実行する際に、データ種1002を参照し、それに合わせてプログラム・スクリプト1001を実行する。
【0042】
映像・音響の再生とは異なり、プログラムやスクリプトの実行時間は、処理を行うプロセッサ102の性能や、リンクを辿って情報を取得する際のネットワークの混雑度などに依存するため予測しにくい。このため、補助情報インデクス内に処理時間1003が記載される。この値が正の値の場合には、プログラム・スクリプト1001の実行結果が表示される有効時間(この時間を超えると、自動的に番組情報202の再生に切り替わる)を意味し、負の場合には、ユーザ入力による終了指示があるまで、そのプログラム・スクリプトの実行を続けることを意味する。このように、プロセッサ102は、補助情報であるプログラムやスクリプトの実行中、常にその実行時間を監視する。第3の実施例により、映像だけでなく、CG・数値・テキスト・図形など多様なメディアを利用した補助情報をユーザに提供することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明によれば、放送情報に関連する補助情報を、例えばパッケージメディアによって配信し、これらを同期させて再生表示することによって、放送情報を補完するように補助情報を提示する、パッケージ連動型視聴を可能とする。
【符号の説明】
【0044】
100・・・放送受信装置、
101・・・放送受信手段
102・・・プロセッサ
103・・・表示手段
104・・・リムーバルメディアドライブ
105・・・メモリ
106・・・記憶手段
107・・・入力インターフェース
108・・・表示装置
201・・・放送情報
203、305・・・インデックス
301・・・補助情報
900・・・コンテンツプロバイダ
901・・・放送局
902・・・家庭
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の番組時間帯で放送され、放送受信装置で受信される放送情報とあらかじめ上記放送受信装置に保持される補助情報とを連動して再生する放送受信方法。
【請求項2】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記補助情報は、上記放送受信装置に着脱可能な記録媒体に記録されていることを特徴とする放送受信方法。
【請求項3】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記補助情報は、放送網もしくはネットワークを通じて上記放送受信装置に送信され、上記放送受信装置の記憶装置に記憶されることを特徴とする放送受信方法。
【請求項4】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記放送情報及び上記補助情報は、それぞれ映像及び音響データを含み、
受信した放送情報の映像及び音響データを上記記憶装置に記憶し、
上記記憶装置に記憶された映像及び音響データを再生し、
所定の開始タイミングで、上記記憶された映像及び音響データの再生を中止して、上記補助情報の映像及び音響データを再生することを特徴とする放送受信方法。
【請求項5】
請求項4記載の放送受信方法において、
所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了して、上記記憶された映像及び音響データを上記中止した直後から再生を再開することを特徴とする放送受信方法。
【請求項6】
請求項4記載の放送受信方法において、
所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了して、上記記憶された映像及び音響データを上記中止した時点から上記補助情報の再生時間経過後から再生を再開することを特徴とする放送受信方法。
【請求項7】
請求項4記載の放送受信方法において、
上記放送情報の映像及び音響データの上記記憶装置への記憶と、上記記憶された映像及び音響データの再生とを並列的に実行することにより、現在放送されている放送情報と上記補助情報とを同時に再生することを特徴とする放送受信方法。
【請求項8】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記放送情報は映像及び音響データを含み、
上記補助情報は、プログラムまたはスクリプトを含み、
受信した放送情報の映像及び音響データを上記記憶装置に記憶し、
上記記憶装置に記憶された映像及び音響データを再生し、
所定の開始タイミングで、上記記憶され再生されている映像及び音響データに対して上記プログラムまたはスクリプトを実行することを特徴とする放送受信方法。
【請求項9】
請求項8記載の放送受信方法において、
上記プログラムまたはスクリプトが予め定められた処理時間中に実行されない場合には、その実行を中止することを特徴とする放送受信方法。
【請求項10】
あらかじめ上記放送受信装置に保持される補助情報と連動して再生される放送情報を放送する放送方法において、
上記補助情報には、上記連動する番組を特定するための番組IDと、
上記番組において連動して再生される補助情報を特定するための補助情報IDとを含む番組インデクスが付与され、
上記放送情報には1つの番組に対して複数の上記番組インデクスが付与されていることを特徴とする放送方法。
【請求項11】
所定の番組時間帯で放送され受信された放送情報を記憶する記憶装置と、
装着された記録媒体から上記放送情報と連動して再生される補助情報を
読み出す読み出し装置と、所定のタイミングで上記読み出し装置の読み出しを制御することにより上記記憶装置に記憶された放送情報と上記記録媒体に記録された補助情報とを連動して再生するプロセッサとを有する放送受信装置。
【請求項12】
放送情報及び補助情報とを記憶する記憶装置と、所定のタイミングで上記記憶装置から上記放送情報または上記補助情報の再生を制御するプロセッサを有する放送受信装置において、
上記放送情報は放送網を通じて上記記憶装置に記憶され、上記補助情報は放送網またはネットワークを通じて配信され、上記記憶装置に記憶されることを特徴とする放送受信装置。
【請求項13】
請求項11または請求項12記載の放送受信装置において、
上記放送情報の上記記憶装置への記憶と上記再生とを並列的に実行することにより、現在放送されている放送情報と上記補助情報とを連動して再生することを特徴とする放送受信装置。
【請求項14】
請求項11または請求項12記載の放送受信装置において、
上記プロセッサは、所定の開始タイミングで、上記放送情報の映像及び音響データの再生を中止して、上記補助情報の映像及び音響データを再生することを特徴とする放送受信装置。
【請求項15】
請求項14記載の放送受信装置において、
上記プロセッサは、所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了し、上記放送情報の映像及び音響データの再生を上記中止した直後の時点から再び行うことにより、放送情報の間に補助情報が挿入されるように再生を行うことを特徴とする放送受信装置。
【請求項16】
請求項14記載の放送受信装置において、
上記プロセッサは、所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了して、上記放送情報の映像及び音響データの再生を上記中止した時点から所定の時間経過した時点より再び行うことによって、上記放送情報の一部分を上記補助情報で置き換えるように再生を行うことを特徴とする放送受信装置。
【請求項17】
請求項11または12記載の放送受信装置において、
上記放送情報は映像及び音響データを含み、上記補助情報は、プログラムまたはスクリプトを含み、上記プロセッサは、所定の開始タイミングで、上記記憶され再生されている映像及び音響データに連動して、上記プログラムまたはスクリプトを実行することを特徴とする放送受信装置。
【請求項18】
請求項17記載の放送受信方法において、
上記プロセッサは、上記プログラムまたはスクリプトが予め定められた処理時間中に実行されない場合には、その実行を中止することを特徴とする放送受信装置。
【請求項19】
所定の放送番組と連動して再生される補助情報を記憶した記憶媒体であって、
上記補助情報は、複数の個別補助情報を含み、
上記個別補助情報は、上記個別補助情報を特定する補助情報IDと、上記個別補助情報が連動して再生されるべき番組を特定する番組IDとを含む補助情報インデクスと、連動して再生される映像及び音響データとを含むことを特徴とする記録媒体。
【請求項20】
請求項19記載の記録媒体において、
上記補助情報インデクスには、上記放送情報と連動した再生動作を、開始及び終了するためのタイミングを特定する時間情報を有することを特徴とする記録媒体。
【請求項21】
所定の放送番組と連動して再生される補助情報を記憶した記録媒体であって、
上記補助情報は、複数の個別補助情報を含み、
上記個別補助情報は、上記個別補助情報を特定する補助情報IDと、上記個別補助情報が連動して再生されるべき番組を特定する番組IDとを含む補助情報インデクスと、連動して実行されるプログラムまたはスクリプトとを含むことを特徴とする記録媒体。
【請求項1】
所定の番組時間帯で放送され、放送受信装置で受信される放送情報とあらかじめ上記放送受信装置に保持される補助情報とを連動して再生する放送受信方法。
【請求項2】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記補助情報は、上記放送受信装置に着脱可能な記録媒体に記録されていることを特徴とする放送受信方法。
【請求項3】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記補助情報は、放送網もしくはネットワークを通じて上記放送受信装置に送信され、上記放送受信装置の記憶装置に記憶されることを特徴とする放送受信方法。
【請求項4】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記放送情報及び上記補助情報は、それぞれ映像及び音響データを含み、
受信した放送情報の映像及び音響データを上記記憶装置に記憶し、
上記記憶装置に記憶された映像及び音響データを再生し、
所定の開始タイミングで、上記記憶された映像及び音響データの再生を中止して、上記補助情報の映像及び音響データを再生することを特徴とする放送受信方法。
【請求項5】
請求項4記載の放送受信方法において、
所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了して、上記記憶された映像及び音響データを上記中止した直後から再生を再開することを特徴とする放送受信方法。
【請求項6】
請求項4記載の放送受信方法において、
所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了して、上記記憶された映像及び音響データを上記中止した時点から上記補助情報の再生時間経過後から再生を再開することを特徴とする放送受信方法。
【請求項7】
請求項4記載の放送受信方法において、
上記放送情報の映像及び音響データの上記記憶装置への記憶と、上記記憶された映像及び音響データの再生とを並列的に実行することにより、現在放送されている放送情報と上記補助情報とを同時に再生することを特徴とする放送受信方法。
【請求項8】
請求項1記載の放送受信方法において、
上記放送情報は映像及び音響データを含み、
上記補助情報は、プログラムまたはスクリプトを含み、
受信した放送情報の映像及び音響データを上記記憶装置に記憶し、
上記記憶装置に記憶された映像及び音響データを再生し、
所定の開始タイミングで、上記記憶され再生されている映像及び音響データに対して上記プログラムまたはスクリプトを実行することを特徴とする放送受信方法。
【請求項9】
請求項8記載の放送受信方法において、
上記プログラムまたはスクリプトが予め定められた処理時間中に実行されない場合には、その実行を中止することを特徴とする放送受信方法。
【請求項10】
あらかじめ上記放送受信装置に保持される補助情報と連動して再生される放送情報を放送する放送方法において、
上記補助情報には、上記連動する番組を特定するための番組IDと、
上記番組において連動して再生される補助情報を特定するための補助情報IDとを含む番組インデクスが付与され、
上記放送情報には1つの番組に対して複数の上記番組インデクスが付与されていることを特徴とする放送方法。
【請求項11】
所定の番組時間帯で放送され受信された放送情報を記憶する記憶装置と、
装着された記録媒体から上記放送情報と連動して再生される補助情報を
読み出す読み出し装置と、所定のタイミングで上記読み出し装置の読み出しを制御することにより上記記憶装置に記憶された放送情報と上記記録媒体に記録された補助情報とを連動して再生するプロセッサとを有する放送受信装置。
【請求項12】
放送情報及び補助情報とを記憶する記憶装置と、所定のタイミングで上記記憶装置から上記放送情報または上記補助情報の再生を制御するプロセッサを有する放送受信装置において、
上記放送情報は放送網を通じて上記記憶装置に記憶され、上記補助情報は放送網またはネットワークを通じて配信され、上記記憶装置に記憶されることを特徴とする放送受信装置。
【請求項13】
請求項11または請求項12記載の放送受信装置において、
上記放送情報の上記記憶装置への記憶と上記再生とを並列的に実行することにより、現在放送されている放送情報と上記補助情報とを連動して再生することを特徴とする放送受信装置。
【請求項14】
請求項11または請求項12記載の放送受信装置において、
上記プロセッサは、所定の開始タイミングで、上記放送情報の映像及び音響データの再生を中止して、上記補助情報の映像及び音響データを再生することを特徴とする放送受信装置。
【請求項15】
請求項14記載の放送受信装置において、
上記プロセッサは、所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了し、上記放送情報の映像及び音響データの再生を上記中止した直後の時点から再び行うことにより、放送情報の間に補助情報が挿入されるように再生を行うことを特徴とする放送受信装置。
【請求項16】
請求項14記載の放送受信装置において、
上記プロセッサは、所定の終了タイミングで、上記補助情報の映像及び音響データの再生を終了して、上記放送情報の映像及び音響データの再生を上記中止した時点から所定の時間経過した時点より再び行うことによって、上記放送情報の一部分を上記補助情報で置き換えるように再生を行うことを特徴とする放送受信装置。
【請求項17】
請求項11または12記載の放送受信装置において、
上記放送情報は映像及び音響データを含み、上記補助情報は、プログラムまたはスクリプトを含み、上記プロセッサは、所定の開始タイミングで、上記記憶され再生されている映像及び音響データに連動して、上記プログラムまたはスクリプトを実行することを特徴とする放送受信装置。
【請求項18】
請求項17記載の放送受信方法において、
上記プロセッサは、上記プログラムまたはスクリプトが予め定められた処理時間中に実行されない場合には、その実行を中止することを特徴とする放送受信装置。
【請求項19】
所定の放送番組と連動して再生される補助情報を記憶した記憶媒体であって、
上記補助情報は、複数の個別補助情報を含み、
上記個別補助情報は、上記個別補助情報を特定する補助情報IDと、上記個別補助情報が連動して再生されるべき番組を特定する番組IDとを含む補助情報インデクスと、連動して再生される映像及び音響データとを含むことを特徴とする記録媒体。
【請求項20】
請求項19記載の記録媒体において、
上記補助情報インデクスには、上記放送情報と連動した再生動作を、開始及び終了するためのタイミングを特定する時間情報を有することを特徴とする記録媒体。
【請求項21】
所定の放送番組と連動して再生される補助情報を記憶した記録媒体であって、
上記補助情報は、複数の個別補助情報を含み、
上記個別補助情報は、上記個別補助情報を特定する補助情報IDと、上記個別補助情報が連動して再生されるべき番組を特定する番組IDとを含む補助情報インデクスと、連動して実行されるプログラムまたはスクリプトとを含むことを特徴とする記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−78145(P2013−78145A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−286627(P2012−286627)
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2010−133493(P2010−133493)の分割
【原出願日】平成10年6月17日(1998.6.17)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2010−133493(P2010−133493)の分割
【原出願日】平成10年6月17日(1998.6.17)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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