説明

受光回路

【課題】 周囲光による直流ノイズ成分を抑制する。
【解決手段】 観測空間から入力される光信号の受光強度に応じて第1の受光素子に流れる第1の電流が平滑化された第2の電流が入力され、前記第2の電流に応じた第3の電流を出力するカレントミラー回路と、前記光信号の受光強度に応じて第2の受光素子に流れる第4の電流と前記第3の電流との差電流を電圧に変換して出力する電流・電圧変換回路と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受光回路に関する。
【背景技術】
【0002】
物体の有無を検出する物体検出装置として、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)などの発光素子から観測空間に光信号を出力し、フォトダイオードなどの受光素子を用いて、観測空間の物体で反射された反射光を受光する反射式の物体検出装置と、観測空間を透過した直接光を受光する透過式の物体検出装置とが一般に知られている。例えば、特許文献1においては、発光素子から出力された光信号の波形と、受光素子に入力された光信号の波形とが略同一である場合に、物体が検出されたと判定する、反射式の物体検出装置が開示されている。
【0003】
このようにして、観測空間の物体で反射された光信号、または観測空間を透過した光信号を受光素子で受光し、発光素子から観測空間に出力された光信号と比較することによって、物体を検出することができる。
【特許文献1】特開平6−249968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、一般的な物体検出装置の一例として、反射式の物体検出装置の構成を図4に示す。図4に示されているように、受信光信号LRxの受光強度に応じて受光素子5に流れる受信光電流信号IRxは、IV(電流・電圧)変換回路9によって受信電圧信号VRxに変換される。
【0005】
当該物体検出装置のIV変換回路9において、物体10で反射された反射光LRfのみが受光素子5に入力される場合には、受信電圧信号VRxは、例えば図5に示すように、基準レベルV0から最大出力電圧Vmax以下のレベルまでの振幅を有する。一方、反射光LRfとともに、周囲光LDCが直流ノイズ成分として受光素子5に入力される場合には、受信電圧信号VRxは、例えば図6に示すように、直流レベルVDCだけ信号レベルが上昇し、最大出力電圧Vmaxによって振幅が制限される。
【0006】
そのため、反射光または直接光による所望の光信号成分が、周囲光による直流ノイズ成分に埋もれてしまい、所望の光信号の検出精度が低下してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題を解決する主たる本発明は、観測空間から入力される光信号の受光強度に応じて第1の受光素子に流れる第1の電流が平滑化された第2の電流が入力され、前記第2の電流に応じた第3の電流を出力するカレントミラー回路と、前記光信号の受光強度に応じて第2の受光素子に流れる第4の電流と前記第3の電流との差電流を電圧に変換して出力する電流・電圧変換回路と、を有することを特徴とする受光回路である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、周囲光による直流ノイズ成分を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
===物体検出装置全体の概略構成および動作===
以下、図1を参照して、本発明が適用される物体検出装置全体の概略構成について説明する。
【0011】
図1に示されている物体検出装置は、パターン発生部1、発光制御回路2、発光素子3、受光素子4、5、受光回路6、信号変換回路7、および判定部8を含んで構成されており、反射光LRfによって物体10を検出する反射式の物体検出装置である。
【0012】
発光制御回路2には、パターン発生部1から送信パターン信号Txが入力されている。また、発光制御回路2から出力される送信電流信号ITxは、発光素子3に入力され、発光素子3からは、観測空間に送信光信号LTxが出力されている。そして、第1の受光素子4および第2の受光素子5には、観測空間から受信光信号LRxが入力され、受光素子4および5の出力信号は、受光回路6に入力されている。なお、受信光信号LRxには、送信光信号LTxが物体10で反射された、所望の光信号成分である反射光LRfと、直流ノイズ成分となる周囲光LDCの両方が含まれている。
【0013】
受光回路6は、例えば平滑回路61、カレントミラー回路62、およびIV変換回路63を含んで構成されている。平滑回路61には、受光素子4の出力信号が入力され、平滑回路61の出力信号は、カレントミラー回路62に入力されている。また、受光素子5およびレントミラー回路62の出力は、ノードAで接続され、IV変換回路63には、ノードAから受信光電流信号IRxが入力されている。そして、IV変換回路63の出力信号は、受信電圧信号VRxとして信号変換回路7に入力されている。
【0014】
判定部8には、パターン発生部1から送信パターン信号Txが、信号変換回路7から受信パターン信号Rxが、それぞれ入力され、判定部8の出力信号は、物体検出信号DTとして当該物体検出装置から出力されている。
【0015】
次に、物体検出装置全体の動作について説明する。
【0016】
パターン発生部1は、例えば2値信号である送信パターン信号Txを発生し、発光制御回路2に供給する。また、発光制御回路2は、送信パターン信号Txのレベルに応じて、送信電流信号ITxを発光素子3に供給し、発光素子3から観測空間に出力される送信光信号LTxの発光強度を変化させる。一例として、発光素子3が発光ダイオードである場合、発光制御回路2は、送信パターン信号Txがハイ・レベルの間、送信電流信号ITxを大きくすることによって送信光信号LTxの発光強度を高くし、送信パターン信号Txがロー・レベルの間、送信電流信号ITxを小さくすることによって送信光信号LTxの発光強度を低くする。
【0017】
このようにして、発光制御回路2は、パターン発生部1から出力される送信パターン信号Txのレベルに応じて、発光素子3から観測空間に出力される送信光信号LTxの発光強度を変化させる。
【0018】
受光素子4および5は、観測空間から入力される受信光信号LRxの受光強度に応じて電流値が変化する光電流を出力する。また、受光回路6は、受信光信号LRxのうち、周囲光LDCによる直流ノイズ成分を抑制し、反射光LRfによる所望の光信号成分の受光強度に応じて電圧値が変化する受信電圧信号VRxを出力する。なお、受光素子4、5、および受光回路6の動作についての詳細な説明は後述する。
【0019】
信号変換回路7は、受信電圧信号VRxを例えば2値信号である受信パターン信号Rxに変換する。一例として、信号変換回路7は、コンパレータ(比較器)などを用いて、上記所望の光信号成分の受光強度が高く、受信電圧信号VRxが所定の電圧より高い間、ハイ・レベルの受信パターン信号Rxを出力し、所望の光信号成分の受光強度が低く、受信電圧信号VRxが所定の電圧より低い間、ロー・レベルの受信パターン信号Rxを出力する。
【0020】
判定部8は、送信パターン信号Txと受信パターン信号Rxとを比較し、当該比較結果に応じて物体検出信号DTを出力する。一例として、判定部8は、XOR回路(排他的論理和回路)などを用いて、送信パターン信号Txおよび受信パターン信号Rxのレベルが一致しているか否かを複数回判定し、一致した回数が所定の回数以上の場合には、観測空間に物体が検出されたことを示すハイ・レベルの物体検出信号DTを出力し、一致した回数が所定の回数未満の場合には、ロー・レベルの物体検出信号DTを出力する。
【0021】
このようにして、判定部8は、パターン発生部1から出力される送信パターン信号Txと、信号変換回路7から出力される受信パターン信号Rxとの比較結果に応じて、観測空間に物体が検出されたか否かを示す物体検出信号DTを出力する。
【0022】
===受光素子および受光回路の構成および動作===
図1に示した物体検出装置において、受光素子4および5としては、例えばフォトダイオードが用いられる。以下、図1において破線で囲まれた、受光素子4、5、および受光回路6を合わせて受光センサ部と称することとし、図2を参照して、本発明の一実施形態として、受光素子4および5がフォトダイオードである場合の受光センサ部の構成について説明する。
【0023】
フォトダイオードPD1およびPD2のアノードは、いずれもグランド電位に接続されている。
【0024】
平滑回路61は、本実施形態では、例えば抵抗611およびコンデンサ612で構成される、低域通過フィルタとなっている。抵抗611およびコンデンサ612は、直列に接続され、抵抗611の一端がフォトダイオードPD1のカソードに、コンデンサ612の一端が電源電位VCCに、それぞれ接続されている。
【0025】
カレントミラー回路62は、本実施形態では、例えば、PNPバイポーラトランジスタであるトランジスタ621および622で構成されている。第1のトランジスタ621のコレクタは、抵抗611およびコンデンサ612の接続点に接続され、第2のトランジスタ622のコレクタは、フォトダイオードPD2のカソードに接続されている。なお、トランジスタ622およびフォトダイオードPD2の接続点は、図1の受光回路6におけるノードAに相当する。また、トランジスタ621および622のエミッタは、ともに電源電位VCCに接続され、ベースは、ともにトランジスタ621のコレクタに接続されている。
【0026】
IV変換回路63は、本実施形態では、例えば、電流源631、632、NPNバイポーラトランジスタであるトランジスタ633、634、および抵抗635で構成されている。電源電位VCCに接続された電流源631は、ソース電流(吐き出し電流)IS1を供給し、グランド電位に接続された電流源632は、シンク電流(吸い込み電流)IS2を供給している。また、トランジスタ633は、コレクタに電流IS1が供給され、エミッタがグランド電位に、ベースがノードAに、それぞれ接続され、エミッタ接地回路を構成している。さらに、トランジスタ634は、エミッタに電流IS2が供給され、コレクタが電源電位VCCに、ベースが電流源631およびトランジスタ633の接続点に、それぞれ接続され、エミッタフォロワ回路を構成している。そして、当該エミッタフォロワ回路の出力ノード(ノードB)と、上記エミッタ接地回路の入力ノード(ノードA)とは、抵抗635を介して接続されている。
【0027】
次に、図2を参照して、本実施形態における受光センサ部の動作について説明する。なお、図2においては、各電流の電流値は、矢印の方向に流れる場合に正の値となるものとする。
【0028】
観測空間から受信光信号LRxが入力されると、フォトダイオードPD1には、受信光信号LRxの受光強度に応じて光電流IP1(第1の電流)が流れる。また、トランジスタ621は、コレクタが平滑回路61を介してフォトダイオードPD1のカソードに接続されているため、トランジスタ621のコレクタ電流は、光電流IP1が平滑化された平滑化光電流IL1(第2の電流)となる。さらに、トランジスタ622は、トランジスタ621とカレントミラー回路を構成するため、トランジスタ622のコレクタ電流は、平滑化光電流IL1に応じた平滑化電流IL2(第3の電流)となる。
【0029】
一方、観測空間から受信光信号LRxが入力されると、フォトダイオードPD2には、受信光信号LRxの受光強度に応じて光電流IP2(第4の電流)が流れる。また、フォトダイオードPD2のカソードと、トランジスタ622のコレクタとは、IV変換回路63の入力ノードであるノードAで接続されているため、IV変換回路63に入力される受信光電流信号IRxは、
IRx=IP2−IL2
と表すことができる。したがって、観測空間から受信光信号LRxが入力されず、光電流IP1およびIP2が流れない場合のノードAの電位を基準レベルV0とすると、受信電圧信号VRxは、
VRx=V0+IRx×R
と表すことができ、光電流IP2と平滑化電流IL2との差電流に比例して電圧値が変化する信号となる。
【0030】
このようにして、フォトダイオードPD1およびPD2には、受信光信号LRxの受光強度に応じて光電流IP1およびIP2がそれぞれ流れ、平滑回路61は、光電流IP1を平滑化して平滑化光電流IL1を生成し、カレントミラー回路62は、平滑化光電流IL1に応じて平滑化電流IL2を出力し、そして、IV変換回路63は、光電流IP2と平滑化電流IL2との差電流である受信光電流信号IRxを電圧に変換して、受信電圧信号VRxを出力する。また、フォトダイオードPD1に入力される受信光信号LRxのうち、反射光LRfによる所望の光信号成分は、平滑回路61によって減衰されるため、平滑化光電流IL1および平滑化電流IL2には、主として周囲光LDCによる直流ノイズ成分が含まれる。したがって、受信光電流信号IRxには、主として所望の光信号成分が含まれ、受光回路6は、全体として、直流ノイズ成分を抑制し、所望の光信号成分の受光強度に応じて電圧値が変化する受信電圧信号VRxを出力する。
【0031】
なお、光電流IP2および平滑化電流IL2に含まれる直流ノイズ成分の大きさを等しくし、より確実に直流ノイズ成分を除去するため、カレントミラー回路62のトランジスタ621および622のサイズ比は、フォトダイオードPD1およびPD2の受光面積比と等しくすることが望ましい。また、フォトダイオードPD1に入力された所望の光信号成分は、平滑回路61によって減衰されるため、主としてフォトダイオードPD2に入力された所望の光信号成分が受信電圧信号VRxに表れる。したがって、フォトダイオードPD1およびPD2の合計の受光面積を増加させることなく所望の光信号成分に対する受光センサ部の受光感度を向上させるため、または当該受光感度を低下させることなく合計の受光面積を減少させるためには、フォトダイオードPD2の受光面積をフォトダイオードPD1の受光面積より大きくすることが望ましい。
【0032】
前述したように、図2に示した受光センサ部において、フォトダイオードPD1およびPD2には、受信光信号LRxの受光強度に応じて光電流IP1およびIP2がそれぞれ流れ、カレントミラー回路62は、光電流IP1が平滑化された平滑化光電流IL1に応じて平滑化電流IL2を出力し、IV変換回路63は、光電流IP2と平滑化電流IL2との差電流を電圧に変換して出力することによって、受信光信号LRxのうち、周囲光LDCによる直流ノイズ成分を抑制することができる。
【0033】
また、平滑回路61は、光電流IP1を平滑化することによって、フォトダイオードPD1に入力される受信光信号LRxのうち、反射光LRfによる所望の光信号成分を減衰し、主として周囲光LDCによる直流ノイズ成分を含む平滑化光電流IL1を生成することができる。
【0034】
また、カレントミラー回路62を構成するトランジスタ621および622のサイズ比を、フォトダイオードPD1およびPD2の受光面積比と等しくすることによって、光電流IP2および平滑化電流IL2に含まれる直流ノイズ成分の大きさを等しくし、より確実に直流ノイズ成分を除去することができる。
【0035】
また、フォトダイオードPD2の受光面積をフォトダイオードPD1の受光面積より大きくすることによって、フォトダイオードPD1およびPD2の合計の受光面積と、所望の光信号成分に対する受光センサ部の受光感度とのトレードオフの問題を効率よく解決することができる。
【0036】
さらに、同一半導体基板上に形成されたフォトダイオードPD1およびPD2を用いることによって、特に受光センサ部を集積回路として構成する場合のチップ面積を抑え、受光センサ部を備えた物体検出装置などを、携帯電話機やノート型パーソナルコンピュータなどの携帯端末に容易に搭載することができる。
【0037】
なお、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0038】
上記実施形態では、本発明の適用例として、図1において反射式の物体検出装置を示したが、これに限定されるものではない。本発明の受光回路は、直流に近い低周波で強度が変動する周囲光などの光ではなく、変調された光信号を受光する装置に適用することができ、例えば透過式の物体検出装置にも適用可能である。透過式の物体検出装置の場合、一例として、判定部8は、送信パターン信号Txおよび受信パターン信号Rxのレベルが一致した回数が所定の回数未満の場合に、観測空間に物体が検出されたことを示すハイ・レベルの物体検出信号DTを出力する。
【0039】
上記実施形態では、送信パターン信号Txおよび受信パターン信号Rxは、いずれも2値信号となっているが、これに限定されるものではない。判定部8には、比較可能な送信パターン信号Txおよび受信パターン信号Rxが入力されていればよく、例えば、いずれも3ビットのデジタル信号としてもよい。この場合、一例として、信号変換回路7は、AD(アナログ・デジタル)変換回路などを用いて、受信電圧信号VRxを0から7まで(2進数で000から111まで)の値に変換し、判定部8は、送信パターン信号Txおよび受信パターン信号Rxの値が略一致しているか否かを複数回判定し、略一致した回数に応じて物体検出信号DTを出力する。
【0040】
上記実施形態では、一例として、発光素子3が発光ダイオードである場合の発光制御回路2の動作について説明したが、これに限定されるものではない。発光制御回路2および発光素子3は、送信パターン信号Txの変調速度に対応して送信光信号LTxの発光強度を変化させる必要があるが、当該条件下で発光制御回路2および発光素子3の構成を変更することができる。
【0041】
上記実施形態では、一例として、受光素子4および5がフォトダイオードである場合の受光回路6の構成および動作について説明したが、これに限定されるものではない。受光素子4および5は、観測空間から入力される受信光信号LRxの受光強度に応じて出力信号の電流値が変化する、他の光センサを用いてもよい。
【0042】
上記実施形態では、図2において、平滑回路61およびカレントミラー回路62の構成例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、図1に示した物体検出装置においては、平滑回路62のフィルタ次数は、周囲光LDCに含まれる周波数成分と、反射光LRfに含まれる周波数成分とに応じて、適宜変更され得る。また、カレントミラー回路62のトランジスタ621および622を、MOS(Metal-Oxide Semiconductor:金属酸化膜半導体)トランジスタとしてもよい。
【0043】
上記実施形態では、IV変換回路63は、出力段をエミッタフォロワ回路とすることによって、出力インピーダンスが低い構成となっているが、これに限定されるものではない。例えば図3に示すように、非反転入力が基準レベルV0に接続され、反転入力がノードAに接続されるとともに、抵抗635を介して出力に接続されたオペアンプ(演算増幅器)636を用いることによっても、IV変換回路63の出力インピーダンスを低くし、信号変換回路7の入力インピーダンスが低い場合であっても、受信電圧信号VRxを入力することができる。この場合、受信電圧信号VRxは、
VRx=V0+IRx×R
と表すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明が適用される物体検出装置全体の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態における受光素子および受光回路の構成を示す回路ブロック図である。
【図3】本発明の受光素子および受光回路の他の構成例を示す回路ブロック図である。
【図4】一般的な物体検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】直流ノイズ成分を有しない電流・電圧変換回路の出力信号例を示す図である。
【図6】直流ノイズ成分を有する電流・電圧変換回路の出力信号例を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1 パターン発生部
2 発光制御回路
3 発光素子
4、5 受光素子
6 受光回路
7 信号変換回路
8 判定部
9 IV(電流・電圧)変換回路
10 物体
61 平滑回路
62 カレントミラー回路
63 IV(電流・電圧)変換回路
PD1、PD2 フォトダイオード
611 抵抗
612 コンデンサ
621、622 トランジスタ
631、632 電流源
633、634 トランジスタ
635 抵抗
636 オペアンプ(演算増幅器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観測空間から入力される光信号の受光強度に応じて第1の受光素子に流れる第1の電流が平滑化された第2の電流が入力され、前記第2の電流に応じた第3の電流を出力するカレントミラー回路と、
前記光信号の受光強度に応じて第2の受光素子に流れる第4の電流と前記第3の電流との差電流を電圧に変換して出力する電流・電圧変換回路と、
を有することを特徴とする受光回路。
【請求項2】
前記カレントミラー回路は、
ダイオード接続され、前記第2の電流が流れる第1のトランジスタと、
制御電極が前記第1のトランジスタの制御電極に接続され、前記第3の電流が流れる第2のトランジスタと、
を含み、
前記第1および第2のトランジスタのサイズ比は、前記第1および第2の受光素子の受光面積比と等しいことを特徴とする請求項1に記載の受光回路。
【請求項3】
前記第2の受光素子の受光面積は、前記第1の受光素子の受光面積より大きいことを特徴とする請求項2に記載の受光回路。
【請求項4】
前記第1の電流を平滑化して、前記第2の電流を生成する平滑回路をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の受光回路。
【請求項5】
同一半導体基板上に形成された前記第1および第2の受光素子をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の受光回路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−141526(P2010−141526A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−314855(P2008−314855)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(506227884)三洋半導体株式会社 (1,155)
【Fターム(参考)】