説明

受光装置

【課題】 種々の受光部を有する受光装置が市販されている。例えば、リモコンによって遠隔操作される装置はリモコンからの赤外線を受光する受光部を有する。また、周囲の明るさに応じて表示部の明るさを自動的に調整する装置は周囲の明るさを検出する受光部を有する。しかしながら、受光装置の受光口は露出していなければならず、意匠上の制約を受ける。
【解決手段】 表示部と、該表示部の下方の左右に夫々配設されたスピーカと、夫々のスピーカの間に配設された受光部と、前記スピーカ及び前記受光部の前方に配されるパネルと、を備えた受光装置において、前記パネルには、前記受光部に近い方のスピーカの前方から前記受光部の前方まで延在する孔群が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカを有する受光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、種々の受光部を有する受光装置が市販されている。例えば、リモートコントロール装置(以下リモコンという)によって遠隔操作される装置はリモコンからの赤外線を受光する受光部を有する。また、周囲の明るさに応じて表示部の明るさを自動的に調整する装置は周囲の明るさを検出する受光部を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、受光装置の受光口は露出していなければならず、意匠上の制約を受ける。また、違和感が生じないように受光口を小さくしようとすると、受光の感度が低下したり、指向性が悪くなったりする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の受光装置はかかる点に鑑みなされたもので、表示部と、該表示部の下方の左右に夫々配設されたスピーカと、夫々のスピーカの間に配設された受光部と、前記スピーカ及び前記受光部の前方に配されるパネルと、を備えた受光装置において、
前記パネルには、前記受光部に近い方のスピーカの前方から前記受光部の前方まで延在する孔群が設けられる。
【0005】
更に、上記構成に加え、前記パネルと前記受光部との間に設けられ、前記孔群に嵌入し入光を前記受光部に導く導光部を備える。
【0006】
また、表示部と、該表示部の下方の左右に夫々配設された第1,第2スピーカと、前記第1スピーカと前記第2スピーカの間で且つ前記第1スピーカに近い位置に配されたリモコン装置からの操作信号を受光する第1受光部と、前記第1スピーカと前記第2スピーカの間で且つ前記第2スピーカに近い位置に配された外部の明るさを受光する第2受光部と、前記第1,第2スピーカ及び前記第1,第2受光部との前方に配されるパネルと、を備えた受光装置において、
前記パネルには、前記第1スピーカから前記第1受光部の前方まで延在する第1孔群と、前記第2スピーカから前記第2受光部の前方まで延在する第2孔群と、が設けられる。
【0007】
更に、上記構成に加え、前記パネルと前記第1受光部との間に設けられ前記第1孔群に嵌入し入光を前記第1受光部に導く第1導光部と、前記パネルと前記第2受光部との間に設けられ前記第2孔群に嵌入し入光を前記第2受光部に導く第2導光部と、を備える。
【0008】
更に、前記第1孔群と前記第2孔群は前記表示部の左右対称の位置に同じ大きさで設けられる。
【発明の効果】
【0009】
本願発明は、スピーカの前方に設けられた複数の孔群を延在し、延在させた孔の後方に受光部を設けたものである。したがって、意匠的に違和感無く受光部用の孔を設けることができる。
【0010】
また、複数の孔に嵌入して受光を前記受光部に導く導光部を備え、受光の指向性と感度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。実施の形態の受光装置はリモコンで遠隔され、周囲の明るさに応じて自動的に表示部の明るさが変更されるナビゲーション装置である。図1はこのナビゲーション装置の平面図であり、図2は要部の構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示す如く、ナビゲーション装置は本体(1)と、内部電源・操作部(2)と、リモコン(3)の3体から成る。
【0013】
図2に示す如く、本体(1)はROM(12)に書き込まれたプログラムに基づいて各部を制御する制御回路(11)と、制御回路(11)の動作に必要な情報を記憶するRAM(13)を有する。そして、GPS衛星からの電波を受信して現在位置を測定し、測定データを制御回路(1)に出力するGPS(Global Positioning System)測位手段(14)と、地図情報が書き込まれたDVDあるいはCD-ROMから地図情報を読み取るディスク再生手段(15)を有する。そして、経路案内の音声を発する左右のスピーカ(16)(17)と、地図情報や現在位置を制御回路(1)の制御に基づき表示するバックライト付きの液晶の表示部(18)と、本体の電源供給をON/OFF操作する電源スイッチのサブ入力部(19)を有する。そして、リモコン(3)からの送信信号を受信するリモコン受光部(20)と、周囲の明るさを検出するフォトセンサーからなる光度検出部(21)を有する。制御手段(11)は光度検出部(21)から出力される光の強度に基づいて、表示部(18)のバックライトを調節する。たとえば、車両がトンネルに入れば、バックライトを弱くする。
【0014】
そして、内部電源・操作部(2)を接続する内部電源・操作部接続部(22)と、車両のシガーライター端子あるいは家庭の商用電源用アダプタと接続する外部電源接続部(23)を有する。
【0015】
リモコン(3)はナビゲーション装置の主たる操作を行うメイン入力部(27)とその操作信号を送信するリモコン発光部(28)を有する。メイン入力部(27)が行う主たる操作とは、図1に示すキーのように、ナビゲーションモードとCD/DVDの切り替え、CD/DVDの再生制御、音量調整、カーソル移動、操作の戻り(UNDO)、画面分割、鳥瞰表示などである。
【0016】
内部電源・操作部(2)はリモコン(3)のメイン入力部(27)と同じ操作を行うメイン入力部(25)と、充電式の二次電池(24)と、本体(1)の内部電源・操作部接続部(23)に接続されメイン入力部(25)の操作信号の出力と二次電池(24)の電源供給を行う本体接続部(26)を有する。
【0017】
図3はナビゲーション装置が携帯されないとき、例えば、車両に搭載されたときの使用状態を示す平面図である。本体(1)には内部電源・操作部(2)が接続されない。外部電源接続部(23)に車両のシガーライター端子が接続され、本体(1)の電源は車両から供給される。本体(1)の主たる操作はリモコン(3)によって行われる。
【0018】
図4はナビゲーション装置が携帯されるときの使用状態を示す平面図であり、図5は側面の部分断面図である。本体(1)の内部電源・操作部接続部(22)に内部電源・操作部(2)が接続され、リモコン(3)は使用されない。これにより、本体(1)の電源は内部電源・操作部(2)の二次電池(24)から供給され、本体(1)の主たる操作は内部電源・操作部(2)のメイン入力部(25)によって行われる。
【0019】
図6はスピーカが配設される部分の要部の構成を示す正面断面図であり、図7は光度検出部(21)の側面断面図である。図6において、左右のスピーカ(16)(17)の前方のパネル(100)には、図1に示す如く、夫々マトリクス状に整列した孔群(100a)(100b)を有する。この孔群(100a)(100b)はスピーカ部より中央部に延在する。この一方の延在部の後方に光度検出部(21)が、他方の延在部の後方にリモコン受光部(20)が配設される。リモコン受光部(20)と光度検出部(21)の前方にはアクリル樹脂等の透明な材質で成型された導光部(101)を備える。導光部(101)は複数の円柱形の凸部を有し、その凸部が前記延在部の孔に嵌入して孔を埋め、受光の指向性を向上させている。また、導光部(101)の側面(101a)は全反射しやすいように斜めにカットされており、感度が高くなるようになっている。
【0020】
尚、上述の受光装置はナビゲーション装置であったが、本発明はナビゲーション装置に限定するものではなく、受光部とスピーカを有する装置に適応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例の主要な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の構成を示す平面図である。
【図3】携帯されないときの使用状態を示す平面図である。
【図4】携帯されるときの使用状態を示す平面図である。
【図5】携帯されるときの使用状態を示す側面断面図である。
【図6】スピーカが配設される部分の要部の構成を示す正面断面図である。
【図7】光度検出部近傍の要部の構成を示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 本体
2 内部電源・操作部
3 リモコン
11 制御回路
16 スピーカ(装置からみて右側)
17 スピーカ(装置からみて左側)
20 リモコン受光部
21 光度検出部
100 パネル
100a 孔群(装置からみて右側)
100b 孔群(装置からみて左側)
100 導光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、該表示部の下方の左右に夫々配設されたスピーカと、夫々のスピーカの間に配設された受光部と、前記スピーカ及び前記受光部の前方に配されるパネルと、を備えた受光装置において、
前記パネルには、前記受光部に近い方のスピーカの前方から前記受光部の前方まで延在する孔群が設けられたことを特徴とする受光装置。
【請求項2】
前記パネルと前記受光部との間に設けられ、前記孔群に嵌入し入光を前記受光部に導く導光部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の受光装置。
【請求項3】
表示部と、該表示部の下方の左右に夫々配設された第1,第2スピーカと、前記第1スピーカと前記第2スピーカの間で且つ前記第1スピーカに近い位置に配されたリモコン装置からの操作信号を受光する第1受光部と、前記第1スピーカと前記第2スピーカの間で且つ前記第2スピーカに近い位置に配された外部の明るさを受光する第2受光部と、前記第1,第2スピーカ及び前記第1,第2受光部との前方に配されるパネルと、を備えた受光装置において、
前記パネルには、前記第1スピーカから前記第1受光部の前方まで延在する第1孔群と、前記第2スピーカから前記第2受光部の前方まで延在する第2孔群と、が設けられたことを特徴とする受光装置。
【請求項4】
前記パネルと前記第1受光部との間に設けられ前記第1孔群に嵌入し入光を前記第1受光部に導く第1導光部と、前記パネルと前記第2受光部との間に設けられ前記第2孔群に嵌入し入光を前記第2受光部に導く第2導光部と、を備えたことを特徴とする請求項3に記載の受光装置。
【請求項5】
前記第1孔群と前記第2孔群は前記表示部の左右対称の位置に同じ大きさで設けられたことを特徴とする請求項3又は4に記載の受光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−294992(P2007−294992A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−164549(P2007−164549)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【分割の表示】特願2002−172981(P2002−172981)の分割
【原出願日】平成14年6月13日(2002.6.13)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】