受容体チロシンキナーゼ(RTK)のインヒビターおよびその使用方法
本発明は、受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する部分であって、RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する部分を提供する。本発明はまた、RTKに関連する疾患を処置または予防するための方法およびRTKの非対称性の接触境界領域に結合する部分を同定するための方法を提供する。本発明は、RTK自己リン酸化、酵素活性化、および細胞シグナル伝達に必要とされるステップである非対称性のチロシンキナーゼ二量体形成の阻害による、病理学的に活性化されたRTK(FGF受容体など)の薬理学的阻害のための新規なアプローチを提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する部分であって、該RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、部分。
【請求項2】
前記RTKの触媒ドメインのヌクレオチド結合部位に結合しない、請求項1に記載の部分。
【請求項3】
前記RTKの一方の単量体のNローブ上の非対称性の接触境界領域に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項4】
前記RTKの一方の単量体のCローブ上の非対称性の接触境界領域に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項5】
内因性キナーゼ活性の喪失を引き起こさない、請求項1に記載の部分。
【請求項6】
RTK単量体間の立体的な制約を増加させる、請求項1に記載の部分。
【請求項7】
前記RTKの二量体化を妨げない、請求項1に記載の部分。
【請求項8】
前記RTKの細胞質ドメインの二量体化を妨げる、請求項1に記載の部分。
【請求項9】
前記RTKは、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)である、請求項1に記載の部分。
【請求項10】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体1(FGFR1)である、請求項9に記載の部分。
【請求項11】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)である、請求項9に記載の部分。
【請求項12】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)である、請求項9に記載の部分。
【請求項13】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体4(FGFR4)である、請求項9に記載の部分。
【請求項14】
FGFR1のアミノ酸残基Arg577、FGFR2のアミノ酸残基Arg579、またはFGFR2のアミノ酸残基Arg580に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項15】
FGFR1のアミノ酸残基Asp519に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項16】
FGFR1のC488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項17】
FGFR1のR577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択される少なくとも2つのアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項18】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項19】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択される少なくとも2つのアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項20】
前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択されるRTKの領域に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項21】
前記RTK上のコンフォメーションエピトープに結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項22】
前記コンフォメーションエピトープは、前記RTKの前記非対称性の接触境界領域における2つ以上の残基から構成される、請求項21に記載の部分。
【請求項23】
前記コンフォメーションエピトープは、R577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基を含む、請求項21に記載の部分。
【請求項24】
前記コンフォメーションエピトープは、FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基を含む、請求項21に記載の部分。
【請求項25】
前記RTK上の近接エピトープに結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項26】
前記近接エピトープは、前記RTKの前記非対称性の接触境界領域における2つ以上の残基から構成される、請求項25に記載の部分。
【請求項27】
小分子である、請求項1に記載の部分。
【請求項28】
前記小分子は、FGFR1のアミノ酸残基R577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸残基に結合する、請求項27に記載の部分。
【請求項29】
前記小分子は、前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択される領域に結合する、請求項27に記載の部分。
【請求項30】
前記小分子は、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の非対称性の接触境界領域に基づいて設計される、請求項27に記載の部分。
【請求項31】
ペプチド性分子である、請求項1に記載の部分。
【請求項32】
前記ペプチド性分子は、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の非対称性の接触境界領域に基づいて設計される、請求項31に記載の部分。
【請求項33】
前記ペプチド性分子は、FGFR1のアミノ酸残基R577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基の少なくとも1つに結合する、請求項32に記載の部分。
【請求項34】
前記ペプチド性分子は、前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択される領域に結合する、請求項32に記載の部分。
【請求項35】
前記ペプチド性分子は、FGFR1のアミノ酸残基576〜594と少なくとも80%同一の構造を含む、請求項32に記載の部分。
【請求項36】
前記ペプチド性分子は、FGFR2のアミノ酸残基579〜597と少なくとも80%同一の構造を含む、請求項32に記載の部分。
【請求項37】
単離抗体またはその抗原結合性一部分である、請求項1に記載の部分。
【請求項38】
前記単離抗体またはその抗原結合性一部分は、イントラボディである、請求項37に記載の部分。
【請求項39】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、およびキメラ抗体からなる群より選択される、請求項37に記載の部分。
【請求項40】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、IgG1定常領域、IgG2定常領域、IgG3定常領域、IgG4定常領域、IgM定常領域、IgA定常領域、およびIgE定常領域からなる群より選択される重鎖定常領域を含む、請求項39に記載の部分。
【請求項41】
前記抗体重鎖定常領域は、IgG1である、請求項40に記載の部分。
【請求項42】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、単鎖Fv断片、SMIP、アフィボディ、アビマー、ナノボディ、および単一ドメイン抗体である、請求項37に記載の部分。
【請求項43】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、1×10−7M以下、より好ましくは5×10−8M以下、より好ましくは1×10−8M以下、より好ましくは5×10−9M以下からなる群より選択されるKDで受容体チロシンキナーゼの非対称性の接触境界領域に結合する、請求項37に記載の部分。
【請求項44】
請求項37から43のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性一部分を産生するハイブリドーマ。
【請求項45】
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の非対称性の接触境界領域上のコンフォメーションエピトープに結合する部分であって、該FGFRのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、部分。
【請求項46】
FGFR1のR577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基または該残基から1〜5Å以内に結合して、FGFR1のリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、部分。
【請求項47】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、部分。
【請求項48】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する部分であって、酵素として働くRTK単量体のNローブと、基質として働くRTK単量体のCローブとの間の境界領域を破壊する、部分。
【請求項49】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する部分であって、該RTKの逆の脱リン酸化を阻害する、部分。
【請求項50】
請求項1から43および請求項45から49のいずれか一項に記載の部分ならびに薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物。
【請求項51】
被験体におけるRTKに関連する疾患を処置または予防するための薬の調製における、請求項1から43および請求項45から49のいずれか一項に記載の部分の有効量の使用。
【請求項52】
前記RTKに関連する疾患は、がんおよび重度の骨障害からなる群より選択される、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
前記重度の骨障害は、軟骨無形成症、クルゾン症候群、およびシーザー−ショッツェン症候群からなる群より選択される障害である、請求項52に記載の使用。
【請求項54】
前記がんは、膠芽腫、多発性骨髄腫、前立腺がん、膵臓がん、膀胱がん、および乳がんからなる群より選択される、請求項52に記載の使用。
【請求項55】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合して、該RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する部分を同定するための方法であって、
RTKを候補部分と接触させるステップ;
同時にまたは順次、該RTKを、該RTKに対するリガンドと接触させるステップ;
酵素として機能するRTK単量体のNローブと、基質として機能するRTK単量体のCローブとの間の配置、配向、および/または距離に該部分が影響するか否かを決定して、該RTKの非対称性の接触境界領域に結合して、該RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する部分を同定するステップ
を含む、方法。
【請求項56】
前記部分は、前記RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記部分は、内因性のRTKキナーゼ活性の喪失を引き起こさない、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する小分子であって、該RTKのトランス自己リン酸化を阻害する、小分子。
【請求項59】
FGFR1のR577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基または該残基から1〜5Å以内に結合する、請求項58に記載の小分子。
【請求項60】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、請求項58に記載の小分子。
【請求項61】
前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択される領域に結合する、請求項58に記載の小分子。
【請求項1】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する部分であって、該RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、部分。
【請求項2】
前記RTKの触媒ドメインのヌクレオチド結合部位に結合しない、請求項1に記載の部分。
【請求項3】
前記RTKの一方の単量体のNローブ上の非対称性の接触境界領域に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項4】
前記RTKの一方の単量体のCローブ上の非対称性の接触境界領域に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項5】
内因性キナーゼ活性の喪失を引き起こさない、請求項1に記載の部分。
【請求項6】
RTK単量体間の立体的な制約を増加させる、請求項1に記載の部分。
【請求項7】
前記RTKの二量体化を妨げない、請求項1に記載の部分。
【請求項8】
前記RTKの細胞質ドメインの二量体化を妨げる、請求項1に記載の部分。
【請求項9】
前記RTKは、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)である、請求項1に記載の部分。
【請求項10】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体1(FGFR1)である、請求項9に記載の部分。
【請求項11】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)である、請求項9に記載の部分。
【請求項12】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)である、請求項9に記載の部分。
【請求項13】
前記線維芽細胞増殖因子受容体は、線維芽細胞増殖因子受容体4(FGFR4)である、請求項9に記載の部分。
【請求項14】
FGFR1のアミノ酸残基Arg577、FGFR2のアミノ酸残基Arg579、またはFGFR2のアミノ酸残基Arg580に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項15】
FGFR1のアミノ酸残基Asp519に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項16】
FGFR1のC488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項17】
FGFR1のR577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択される少なくとも2つのアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項18】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項19】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択される少なくとも2つのアミノ酸残基に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項20】
前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択されるRTKの領域に結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項21】
前記RTK上のコンフォメーションエピトープに結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項22】
前記コンフォメーションエピトープは、前記RTKの前記非対称性の接触境界領域における2つ以上の残基から構成される、請求項21に記載の部分。
【請求項23】
前記コンフォメーションエピトープは、R577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基を含む、請求項21に記載の部分。
【請求項24】
前記コンフォメーションエピトープは、FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基を含む、請求項21に記載の部分。
【請求項25】
前記RTK上の近接エピトープに結合する、請求項1に記載の部分。
【請求項26】
前記近接エピトープは、前記RTKの前記非対称性の接触境界領域における2つ以上の残基から構成される、請求項25に記載の部分。
【請求項27】
小分子である、請求項1に記載の部分。
【請求項28】
前記小分子は、FGFR1のアミノ酸残基R577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸残基に結合する、請求項27に記載の部分。
【請求項29】
前記小分子は、前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択される領域に結合する、請求項27に記載の部分。
【請求項30】
前記小分子は、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の非対称性の接触境界領域に基づいて設計される、請求項27に記載の部分。
【請求項31】
ペプチド性分子である、請求項1に記載の部分。
【請求項32】
前記ペプチド性分子は、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の非対称性の接触境界領域に基づいて設計される、請求項31に記載の部分。
【請求項33】
前記ペプチド性分子は、FGFR1のアミノ酸残基R577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基の少なくとも1つに結合する、請求項32に記載の部分。
【請求項34】
前記ペプチド性分子は、前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択される領域に結合する、請求項32に記載の部分。
【請求項35】
前記ペプチド性分子は、FGFR1のアミノ酸残基576〜594と少なくとも80%同一の構造を含む、請求項32に記載の部分。
【請求項36】
前記ペプチド性分子は、FGFR2のアミノ酸残基579〜597と少なくとも80%同一の構造を含む、請求項32に記載の部分。
【請求項37】
単離抗体またはその抗原結合性一部分である、請求項1に記載の部分。
【請求項38】
前記単離抗体またはその抗原結合性一部分は、イントラボディである、請求項37に記載の部分。
【請求項39】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、およびキメラ抗体からなる群より選択される、請求項37に記載の部分。
【請求項40】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、IgG1定常領域、IgG2定常領域、IgG3定常領域、IgG4定常領域、IgM定常領域、IgA定常領域、およびIgE定常領域からなる群より選択される重鎖定常領域を含む、請求項39に記載の部分。
【請求項41】
前記抗体重鎖定常領域は、IgG1である、請求項40に記載の部分。
【請求項42】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、単鎖Fv断片、SMIP、アフィボディ、アビマー、ナノボディ、および単一ドメイン抗体である、請求項37に記載の部分。
【請求項43】
前記抗体またはその抗原結合性一部分は、1×10−7M以下、より好ましくは5×10−8M以下、より好ましくは1×10−8M以下、より好ましくは5×10−9M以下からなる群より選択されるKDで受容体チロシンキナーゼの非対称性の接触境界領域に結合する、請求項37に記載の部分。
【請求項44】
請求項37から43のいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性一部分を産生するハイブリドーマ。
【請求項45】
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の非対称性の接触境界領域上のコンフォメーションエピトープに結合する部分であって、該FGFRのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、部分。
【請求項46】
FGFR1のR577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基または該残基から1〜5Å以内に結合して、FGFR1のリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、部分。
【請求項47】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、部分。
【請求項48】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する部分であって、酵素として働くRTK単量体のNローブと、基質として働くRTK単量体のCローブとの間の境界領域を破壊する、部分。
【請求項49】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する部分であって、該RTKの逆の脱リン酸化を阻害する、部分。
【請求項50】
請求項1から43および請求項45から49のいずれか一項に記載の部分ならびに薬学的に許容されるキャリアを含む医薬組成物。
【請求項51】
被験体におけるRTKに関連する疾患を処置または予防するための薬の調製における、請求項1から43および請求項45から49のいずれか一項に記載の部分の有効量の使用。
【請求項52】
前記RTKに関連する疾患は、がんおよび重度の骨障害からなる群より選択される、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
前記重度の骨障害は、軟骨無形成症、クルゾン症候群、およびシーザー−ショッツェン症候群からなる群より選択される障害である、請求項52に記載の使用。
【請求項54】
前記がんは、膠芽腫、多発性骨髄腫、前立腺がん、膵臓がん、膀胱がん、および乳がんからなる群より選択される、請求項52に記載の使用。
【請求項55】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合して、該RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する部分を同定するための方法であって、
RTKを候補部分と接触させるステップ;
同時にまたは順次、該RTKを、該RTKに対するリガンドと接触させるステップ;
酵素として機能するRTK単量体のNローブと、基質として機能するRTK単量体のCローブとの間の配置、配向、および/または距離に該部分が影響するか否かを決定して、該RTKの非対称性の接触境界領域に結合して、該RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する部分を同定するステップ
を含む、方法。
【請求項56】
前記部分は、前記RTKのリガンド誘導性トランス自己リン酸化を阻害する、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記部分は、内因性のRTKキナーゼ活性の喪失を引き起こさない、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
受容体チロシンキナーゼ(RTK)の非対称性の接触境界領域に結合する小分子であって、該RTKのトランス自己リン酸化を阻害する、小分子。
【請求項59】
FGFR1のR577、D519、C488、F489、S518、T521、E522、D554、G555、P556、Q574、P587、P579、W691、T695、P702、G703、およびP705からなる群より選択されるアミノ酸残基または該残基から1〜5Å以内に結合する、請求項58に記載の小分子。
【請求項60】
FGFR2のC491、F492、R577、P582、I590、P705、G706、およびP708からなる群より選択されるアミノ酸残基に結合する、請求項58に記載の小分子。
【請求項61】
前記RTKの単量体のβ1−β2ループ、前記RTKの単量体のβ3−αCループ、前記RTKの単量体のβ4−B5ループ、前記RTKの単量体のαD−αEループ、前記RTKの単量体のαFヘリックス、および前記RTKの単量体のαF−αGループからなる群より選択される領域に結合する、請求項58に記載の小分子。
【図2A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図9】
【図12】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図5】
【図8】
【図10】
【図11】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図9】
【図12】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図5】
【図8】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−517282(P2013−517282A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549070(P2012−549070)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際出願番号】PCT/US2011/021109
【国際公開番号】WO2011/088196
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(593152720)
【氏名又は名称原語表記】Yale University
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際出願番号】PCT/US2011/021109
【国際公開番号】WO2011/088196
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(593152720)
【氏名又は名称原語表記】Yale University
【Fターム(参考)】
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