説明

受注装置、受注方法及び受注プログラム

【課題】受注の途中でお客様からクーポン券を差し出された場合にも円滑に受注処理を進めることを可能とする。
【解決手段】クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファーストフード店やレストランの店員などがお客様からの注文を受け付けるための受注装置、受注方法及び受注プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファーストフード店やレストランなどにおいては、店員はお客様から伺った飲食物をPOS(Point Of Sales)端末(以下、POS端末などの注文を受け付ける装置のことを「受注装置」ということにする。)に入力する。そうすると、上位装置に入力内容が送信され、注文を受けた後に調理を行う業態であれば調理の指示が行われ、精算後は精算データ送信などが行われる。
【0003】
特許文献1には、入力済みの商品からその商品を対象としている割引クーポン情報を検索し、そのクーポン情報に基づいて割引計算を行う技術が記載されている。
【0004】
特許文献2には、画像形成装置に備わるタッチパネルに割引の対象となる商品の一覧を表示し、一覧に含まれる商品の中からお客様により選択された商品について割引処理をする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−293798号公報
【特許文献2】特開2007−034539号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
お客様は、飲食物を無料にしたり値引きしたりするためのクーポン券を持っている場合であっても、最初からクーポン券を提示するとは限らず、注文の途中でクーポン券を提示することも多々ある。そうすると、例えば、お客様がクーポン券による割引の対象となる商品をクーポン券を提示する前に注文し、それにより店員がその商品を割引対象とするための処理を行わずに受注装置に入力し、その後、お客様がクーポン券を提示することとなると、店員は、入力した商品をキャンセルし、その上で、その商品を割引対象とする情報と合わせて受注装置に入力する必要があった。
【0007】
特許文献1の技術では、入力済みの商品についてクーポン情報に基づいて割引処理をするので、商品を選択し直したり、商品を追加する場合に対応できない。
【0008】
特許文献2の技術では、あくまで割引になる商品の一覧を表示してからお客様に割引処理をする商品を選択させるので、商品の一覧を表示する前にお客様により選択された商品について割引処理をすることができない。また、商品の一覧において、お客様により既に選択されている商品をそのことがわかるように表示を行うことができない。従って、上述したような、ファーストフード店やレストランなどにおける状況に対応することができない。
【0009】
そこで、本発明は、受注の途中でお客様からクーポン券を差し出された場合にも円滑に受注処理を進めることを可能とする受注装置、受注方法及び受注プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の観点によれば、クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、を備えることを特徴とする受注装置が提供される。
【0011】
また、本発明の第2の観点によれば、クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示するステップと、入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択するステップと、を有することを特徴とする受注方法が提供される。
【0012】
更に、本発明の第3の観点によれば、コンピュータを受注装置として機能させるための受注プログラムであって、コンピュータを、クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、として機能させるための受注プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、を備えるので、受注の途中でお客様からクーポン券を差し出された場合にも円滑に受注処理を進めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態による受注装置及びそれに接続された上位装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による或るクーポン券に対応したクーポンテーブルの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態による或るクーポン券に対応したクーポン対象商品テーブルの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態によるクーポン券の識別情報が受注装置に読み込まれた直後に表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態において、表示装置に図4の画面が表示されている時に、「オレンジジュース」が選択された場合に、表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態において、表示装置に図4の画面が表示されている時に、「コーヒー」が選択された場合に、表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態による別のクーポン券の識別情報が受注装置に読み込まれた直後に表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態において、表示装置に図7の画面が表示されている時に、「オレンジジュース」が選択された場合に、表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態において、表示装置に図8の画面が表示されている時に、「コーヒー」が選択された場合、又は、表示装置に図10の画面が表示されている時に、「オレンジジュース」が選択された場合に、表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態において、表示装置に図7の画面が表示されている時に、「コーヒー」が選択された場合に、表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態による受注装置の機能ブロック図である。
【図12】本発明の実施形態による受注装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0016】
図1を参照すると、本発明の実施形態による受注装置101は、店員用タッチパネル103、入力操作部105、お客様用タッチパネル107、記憶部109、演算処理部111及び通信部113を含む。
【0017】
店員用タッチパネル103は、表示装置と入力装置を兼ねる。入力操作部105は、テンキーやバーコードリーダなどである。お客様用タッチパネル107は、店員用タッチパネル103と同様に、表示装置と入力装置を兼ねる。記憶部109は、商品情報及びクーポン情報を記憶する。演算処理部111は、売上げの計算や画面制御などの種々の演算処理を行う。通信部113は、上位装置115との間でデータの送受信を行う。
【0018】
図2を参照すると、クーポンテーブルは、クーポン番号の項目、値引き情報の項目、有効期間(初日)の項目及び有効期間(末日)の項目を含む。
【0019】
図3を参照すると、クーポン対象商品テーブルは、クーポン番号の項目及び1以上の対象商品の項目を含む。
【0020】
図4は、お客様から1つの「オレンジジュース」、1つの「カレーライス」及び1つの「ハンバーグ」の注文を頂いて、既にそれらの注文を店員が受注装置に入力してある時に、番号が「12345」であるクーポン券をお客様が提示し、そのクーポン券の識別情報(クーポン券の番号に関する情報)を店員が受注装置に入力した直後に表示装置に表示される画面の一例を示す。なお、クーポン券の識別情報を受注装置に入力するためには、例えば、クーポン券に印刷されているバーコードを入力したり、クーポン券に印刷されている番号をキー入力したりする。なお、クーポン券の識別情報としてクーポン券の番号に関する情報の他に、必要に応じて、入力されたものがクーポン券であることを示す情報を入力するようにしてもよい。
【0021】
右上画面(クーポン対象商品表示画面)には、クーポン対象商品「オレンジジュース」、「コーヒー」及び「ウーロン茶」のリストと値引き情報「対象商品1個が全額値引きです。」が表示される。左上画面(受注済商品表示画面)には、受注済みの商品のリストが表示される。このリストの各行は、商品名、受注数及び金額を含む。また、「オレンジジュース」は、クーポン対象商品であるので、反転表示される。なお、クーポン対象商品とクーポン非対象商品との区別が付けられるような形態であれば、反転表示以外の方法(例えば、点滅表示、強調表示、色違い表示など)でクーポン対象商品を表示しても良い。左下画面(小計額、合計額表示画面)には、現在の小計額「900円」が表示される。右下画面(クーポン適用商品表示画面)には、まだ、クーポン券を適用した商品がないので、何も表示されていない。
【0022】
表示内容が図4に示すような状態において、「オレンジジュース」がクーポン適用商品として選択されると、表示内容は図5に示すようなものに遷移する。なお、選択は、右上画面のリストに表示されている「オレンジジュース」又は左上画面のリストに表示されている「オレンジジュース」を触れることにより行われる。
【0023】
図5を参照すると、選択された「オレンジジュース」が右下画面に表示される。また、左上画面において、「オレンジジュース」の反転表示は通常表示に戻り、「オレンジジュース」の下には「クーポン値引き」と値引き金額の「−100円」が表示される。更に、左下画面において、値引きを適用した小計額である「800円」が表示される。
【0024】
表示内容が図4に示すような状態において、「オレンジジュース」をキャンセルして「コーヒー」がクーポン適用商品として選択されると、表示内容は図6に示すようなものに遷移する。なお、選択は、右上画面のリストに表示されている「コーヒー」を触れることにより行われる。
【0025】
図6を参照すると、選択された「コーヒー」が右下画面に表示される。また、左上画面において、「オレンジジュース」の表示は消えて、「コーヒー」が新たに追加され、「コーヒー」の下には「クーポン値引き」と値引き金額の「−150円」が表示される。更に、左下画面において、値引きを適用した小計額である「800円」が表示される。
【0026】
上記の例の場合は、受注の途中でお客様からクーポン券を差し出された場合にも円滑に受注処理を進めることが可能となるとともに、客は、対象商品の中で最もお得な商品を注文することが可能となる。
【0027】
上記の例は、3つのクーポン対象商品から1つの商品のみをクーポン適用商品として選択でき、また、クーポン適用商品の全額を値引きするものである。
【0028】
次に、3つのクーポン対象商品から2つの商品をクーポン適用商品として選択でき、また、それぞれのクーポン適用商品につき50円を値引きする例を説明する。
【0029】
図7は、お客様から1つの「オレンジジュース」、1つの「カレーライス」及び1つの「ハンバーグ」の注文を頂いて、既にそれらの注文を店員が受注装置に入力してある時に、所定の番号のクーポン券をお客様が提示し、そのクーポン券の識別情報(クーポン券の番号に関する情報)を店員が受注装置に入力した直後に表示装置に表示される画面の一例を示す。
【0030】
右上画面(クーポン対象商品表示画面)には、クーポン対象商品「オレンジジュース」、「コーヒー」及び「ウーロン茶」のリストと値引き情報「対象商品2個が50円値引きです。」が表示される。左上画面(受注済み商品表示画面)には、受注済みの商品のリストが表示される。このリストの各行は、商品名、受注数及び金額を含む。また、「オレンジジュース」は、クーポン対象商品であるので、反転表示される。なお、クーポン対象商品とクーポン非対象商品との区別が付けられるような形態であれば、反転表示以外の方法でクーポン対象商品を表示しても良い。左下画面(小計額、合計額表示画面)には、現在の小計額「900円」が表示される。右下画面(クーポン適用商品表示画面)には、まだ、クーポン券を適用した商品がないので、何も表示されていない。
【0031】
表示内容が図7に示すような状態において、「オレンジジュース」がクーポン適用商品として選択されると、表示内容は図8に示すようなものに遷移する。なお、選択は、右上画面のリストに表示されている「オレンジジュース」又は左上画面のリストに表示されている「オレンジジュース」を触れることにより行われる。
【0032】
図8を参照すると、選択された「オレンジジュース」が右下画面に表示される。また、左上画面において、「オレンジジュース」の反転表示は通常表示に戻り、「オレンジジュース」の下には「クーポン値引き」と値引き金額の「−50円」が表示される。更に、左下画面において、値引きを適用した小計額である「850円」が表示される。
【0033】
表示内容が図8に示すような状態において、更に「コーヒー」がクーポン適用商品として選択されると、表示内容は図9に示すようなものに遷移する。なお、選択は、右上画面のリストに表示されている「コーヒー」を触れることにより行われる。
【0034】
図9を参照すると、選択された「コーヒー」が右下画面に表示される。また、左上画面において、「コーヒー」が追加され、「コーヒー」の下には「クーポン値引き」と値引き金額の「−50円」が表示される。更に、左下画面において、値引きを適用した小計額である「950円」が表示される。
【0035】
表示内容が図7に示すような状態において、「コーヒー」がクーポン適用商品として選択されると、表示内容は図10に示すようなものに遷移する。なお、選択は、右上画面のリストに表示されている「コーヒー」を触れることにより行われる。
【0036】
図10を参照すると、選択された「コーヒー」が右下画面に表示される。また、左上画面において、「オレンジジュース」の反転表示はそのままであり、「コーヒー」が表示され、「コーヒー」の下には「クーポン値引き」と値引き金額の「−50円」が表示される。更に、左下画面において、値引きを適用した小計額である「1000円」が表示される。
【0037】
表示内容が図10に示すような状態において、更に「オレンジジュース」がクーポン適用商品として選択されると、表示内容は図9に示すようなものに遷移する。なお、選択は、右上画面のリストに表示されている「オレンジジュース」又は左上画面のリストに反転表示されている「オレンジジュース」を触れることにより行われる。
【0038】
図9を参照すると、選択された「オレンジジュース」が右下画面に表示される。また、左上画面において、「オレンジジュース」の表示は通常になり、「オレンジジュース」の下には「クーポン値引き」と値引き金額の「−50円」が表示される。更に、左下画面において、値引きを適用した小計額である「950円」が表示される。
【0039】
上記の例の場合は、受注の途中でお客様からクーポン券を差し出された場合にも円滑に受注処理を進めることが可能となるとともに、客は、最大の値引きを受けることが可能となり、店舗は、客の購買意欲を刺激して追加注文を促すことが可能となる。
【0040】
次に、図11を参照すると、本発明の実施形態による受注装置は、機能的には、入力装置121、入力処理部123、クーポン情報格納部125、クーポン情報処理部127、合計金額計算部129、カウンタ131、表示装置133、左上画面(注文済商品表示画面)制御部135、左上画面制御部135内の反転表示制御部137、左下画面(合計金額表示画面)制御部139、右上画面(クーポン対象商品表示画面)制御部141、右下画面(クーポン適用商品表示画面)制御部143及び制御部145を含む。
【0041】
入力装置121は、店員用タッチパネル103の入力機能部、お客様用タッチパネル107の入力機能部及び入力操作部105に対応する。
【0042】
入力処理部123は、演算処理部111に含まれ、入力装置121からの入力を処理する。
【0043】
クーポン情報格納部125は、記憶部109に含まれ、1以上のクーポン券のクーポン情報を格納する。
【0044】
クーポン情報処理部127は、演算処理部111に含まれ、入力処理部123から入力したクーポン情報を基に所定の処理をする。
【0045】
合計金額計算部129は、演算処理部11に含まれ、受注した商品の合計金額をクーポン値引きを考慮して計算する。
【0046】
カウンタ131は、演算処理部111に含まれ、制御部145が動作の制御を行うために利用される。
【0047】
表示装置133は、店員用タッチパネル103の表示機能部、お客様用タッチパネル107の表示機能部に対応し、図4乃至図10に示す画面などを表示する。
【0048】
左上画面(注文済商品表示画面)制御部135は、図4乃至図10に示す画面内の左上部の画面(注文済商品表示画面)を制御する。
【0049】
反転表示制御部137は、図4乃至図10に示す画面内の左上部の画面(注文済商品表示画面)の反転表示を制御する。
【0050】
左下画面(合計金額表示画面)制御部139は、図4乃至図10に示す画面内の左下部の画面(合計金額表示画面)を制御する。
【0051】
右上画面(クーポン対象商品表示画面)制御部141は、図4乃至図10に示す画面内の右上部の画面(クーポン対象商品表示画面)を制御する。
【0052】
右下画面(クーポン適用商品表示画面)制御部143は、図4乃至図10に示す画面内の右下部の画面(クーポン適用商品表示画面)を制御する。
【0053】
制御部145は、受注装置全体の動作を制御する。
【0054】
次に、図12を参照して、受注装置の動作を説明する。
【0055】
まず、入力処理部123は、商品の入力があったか否かを判断する(ステップS301)。
【0056】
商品の入力があった場合には(ステップS301でYES)、左上画面(注文済商品表示画面)制御部135は、入力された商品を左上画面に追加表示する(ステップS303)。次に、合計金額計算部129は、合計金額を計算し、左下画面(合計金額表示画面)制御部139は、合計金額を左下画面に表示する(ステップS305)。
【0057】
お客様により注文された商品の入力がなかった場合には(ステップS301でNO)、入力処理部123は、クーポン券の識別情報の入力があったか否かを判断する(ステップS307)。
【0058】
お客様により提示されたクーポン券の識別情報の入力があった場合には(ステップS307でYES)、クーポン券情報処理部127は、入力されたクーポン券の識別情報に対応するクーポン券情報をクーポン券情報格納部125から読み出す(ステップS309)。
【0059】
次に、制御部145は、カウント値Nを初期値に初期化する(ステップS311)。ここで、初期値は、クーポン券情報に記載されている値引きの対象となる商品の数である。
【0060】
次に、右上画面(クーポン対象商品表示画面)制御部141は、クーポン対象の商品リストを右上画面に表示する(ステップS313)。
【0061】
次に、反転表示制御部135は、左上画面に表示されている商品のうちクーポン対象の商品であって、割引済みでない商品を反転表示する(ステップS315)。
【0062】
次に、入力処理部123が、右上画面のリストにある何れかの商品が1つ選択されたことを検出すると(ステップS317でYES)、制御部145は、選択された商品が左上画面で反転表示されているか否か(選択されたクーポン対象商品が受注済みであるか否か)を判断する(ステップS319)。
【0063】
選択された商品が左上画面で反転表示されている(選択されたクーポン対象商品が受注済みである)場合には(ステップS319でYES)、右下画面(クーポン適用商品表示画面)制御部143は、選択された商品であって左上画面で反転表示されている商品を右下画面にも表示する(ステップS321)。
【0064】
次に、左上画面(注文済商品表示画面)制御部135は、選択された商品であって左上画面で反転表示されている商品の左上画面での表示の下に値引き情報を表示して(ステップS323)、ステップS325に進む。
【0065】
選択された商品が左上画面で反転表示されていない(選択されたクーポン対象商品が受注済みでない)場合には(ステップS319でNO)、反転表示商品をキャンセルしてよいかどうかを問うためのポップアップ画面などを表示し、よいのであれば(ステップS333でYES)、反転表示されている何れかの商品を1つキャンセルする(ステップS335)。ここで、反転表示されている商品が複数ある場合には、選択によりキャンセルすることを許可された商品をキャンセルする。なお、ステップS333をなくして、ステップS319からステップS335に進むようにしてもよい。すなわち、無条件に何れかの反転されている商品を1つキャンセルしてもよい。逆に、ステップS333とステップS335をなくして、ステップS319から直接ステップS337に進むようにしてもよい。すなわち、キャンセルを行わなくてもよい。
【0066】
次に、左上画面(注文済商品表示画面)制御部135は、ステップS317で選択された商品を左上画面に追加表示する(ステップS337)。
【0067】
次に、右下画面(クーポン適用商品表示画面)制御部143は、選択された商品であって左上画面に追加された商品を右下画面にも表示する(ステップS339)。
【0068】
次に、左上画面(注文済商品表示画面)制御部135は、選択された商品であって左上画面に追加表示された商品の左上画面での表示の下に値引き情報を表示し(ステップS341)、ステップS325に進む。
【0069】
ステップS325では、左上画面(注文済商品表示画面)制御部135は、左上画面の表示を整理する。具体的には、反転表示を通常表示に戻し、同じ商品が2以上ある場合には、割引済みのものと未割引きのものに分ける。
【0070】
次に、合計金額計算部129は、合計金額を再計算し、左下画面(合計金額表示画面)制御部139は、再計算された合計金額を左下画面に表示する(ステップS327)。
【0071】
次に、制御部145は、カウント値Nを1減らし(ステップS329)、N=0であれば(ステップS331でYES)、ステップS301に戻り、N≠0であれば(ステップS311でNO)、ステップS313に戻る。
【0072】
商品の入力がなく(ステップS301でNO)、入力処理部123は、クーポン券の入力がない(ステップS307でNO)場合には、精算が指示されたか否かを判断し(ステップS343)、そうであれば精算処理を行った後(ステップS344)、処理を終了する。
【0073】
なお、店員のみならずお客様が自ら画面をタッチしてクーポン対象商品からクーポン適用商品を選択できるようにする場合には、表示装置は、店員用タッチパネル103及びお客様用タッチパネル107に対応する。また、お客様が自ら画面をタッチしてクーポン対象商品からクーポン適用商品を選ぶことはできず、お客様がクーポン適用商品として選択したクーポン対象商品を店員が画面をタッチして入力できるようにする場合には、お客様用タッチパネル107は省略され、表示装置は店員用タッチパネル103に対応する。この場合には、お客様専用・表示専用の表示装置を別に設けてもよい。
【0074】
また、右上画面(クーポン対象商品表示画面)において、クーポン対象商品であって注文済みである商品と、クーポン対象商品であって未注文の商品とを、それらの間の区別が付くように、例えば、片方を反転表示したり、片方を点滅表示したり、それらを別々の色で表示してもよい。この場合、左上画面(注文済商品表示画面)において、注文済みの商品であってクーポン対象である商品と、注文済みの商品であってクーポン対象でない商品とを、それらの間の区別が付くような方法を用いないで、表示してもよい。
【0075】
また、本発明の実施形態による受注装置は、コンピュータをその受注装置として機能させるためのプログラムをコンピュータが読み込んで実行することによっても実現される。
【0076】
更に、本発明の実施形態による受注方法は、コンピュータにその受注方法を実行させるためのプログラムをコンピュータが読み込んで実行することによっても実現される。
【0077】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0078】
(付記1)
クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、
入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、
を備えることを特徴とする受注装置。
【0079】
(付記2)
付記1に記載の受注装置であって、
前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品が1つ選択される直前に、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品があった場合には、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品を1つキャンセルする手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【0080】
(付記3)
付記2に記載の受注装置であって、
お客様からの許可を示す入力があった場合にのみ、前記キャンセルを行うための手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【0081】
(付記4)
付記2に記載の受注装置であって、
お客様からの許可を示す入力がなくても、前記キャンセルを行うための手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【0082】
(付記5)
付記2乃至4の何れか1に記載の受注装置であって、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない複数の商品から、入力に従って、キャンセルする商品を選択する手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【0083】
(付記6)
付記1乃至5の何れか1に記載の受注装置であって、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象とならない商品であって既に注文されている商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【0084】
(付記7)
付記1乃至6の何れか1に記載の受注装置であって、
前記クーポン券に関連した値引き情報を表示する手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【0085】
(付記8)
クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示するステップと、
入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択するステップと、
を有することを特徴とする受注方法。
【0086】
(付記9)
付記8に記載の受注方法であって、
前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品が1つ選択される直前に、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品があった場合には、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品を1つキャンセルするステップを更に有することを特徴とする受注方法。
【0087】
(付記10)
付記9に記載の受注方法であって、
お客様からの許可を示す入力があった場合にのみ、前記キャンセルを行うことを特徴とする受注方法。
【0088】
(付記11)
付記9に記載の受注方法であって、
お客様からの許可を示す入力がなくても、前記キャンセルを行うことを特徴とする受注方法。
【0089】
(付記12)
付記9乃至11の何れか1に記載の受注方法であって、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない複数の商品から、入力に従って、キャンセルする商品を選択するステップを更に有することを特徴とする受注方法。
【0090】
(付記13)
付記8乃至12の何れか1に記載の受注方法であって、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象とならない商品であって既に注文されている商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示するステップを更に有することを特徴とする受注方法。
【0091】
(付記14)
付記8乃至13の何れか1に記載の受注方法であって、
前記クーポン券に関連した値引き情報を表示するステップを更に有することを特徴とする受注方法。
【0092】
(付記15)
コンピュータを受注装置として機能させるための受注プログラムであって、
コンピュータを、
クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、
入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、
として機能させるための受注プログラム。
【0093】
(付記16)
付記15に記載の受注プログラムであって、
コンピュータを、更に、
前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品が1つ選択される直前に、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品があった場合には、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品を1つキャンセルする手段として機能させるための受注プログラム。
【0094】
(付記17)
付記16に記載の受注プログラムであって、
コンピュータを、更に、
お客様からの許可を示す入力があった場合にのみ、前記キャンセルを行うための手段として機能させるための受注プログラム。
【0095】
(付記18)
付記16に記載の受注プログラムであって、
コンピュータを、更に、
お客様からの許可を示す入力がなくても、前記キャンセルを行うための手段として機能させるための受注プログラム。
【0096】
(付記19)
付記16乃至18の何れか1に記載の受注プログラムであって、
コンピュータを、更に、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない複数の商品から、入力に従って、キャンセルする商品を選択する手段として機能させるための受注プログラム。
【0097】
(付記20)
付記15乃至19の何れか1に記載の受注プログラムであって、
コンピュータを、更に、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象とならない商品であって既に注文されている商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段として機能させるための受注プログラム。
【0098】
(付記21)
付記15乃至20の何れか1に記載の受注プログラムであって、
コンピュータを、更に、
前記クーポン券に関連した値引き情報を表示する手段として機能させるための受注プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、ファーストフード店やレストランなどのPOS型の受注装置に適用できるのみならず、コンビニエンスストアやスーパーマーケットや百貨店などの受注装置、電話回線やインターネットを用いたネット販売でハードウェア又はソフトウェアを用いて実現される受注装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0100】
101 受注装置
103 店員用タッチパネル
105 入力操作部
107 お客様用タッチパネル
109 記憶部
111 演算処理部
113 通信部
115 上位装置
121 入力装置
123 入力処理部
125 クーポン情報格納部
127 クーポン情報処理部
129 合計金額計算部
131 カウンタ
133 表示装置
135 左上画面(注文済商品表示画面)制御部
137 反転表示制御部
139 左下画面(合計金額表示画面)制御部
141 右上画面(クーポン対象商品表示画面)制御部
143 右下画面(クーポン適用商品表示画面)制御部
145 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、
入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、
を備えることを特徴とする受注装置。
【請求項2】
請求項1に記載の受注装置であって、
前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品が1つ選択される直前に、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品があった場合には、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない商品を1つキャンセルする手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【請求項3】
請求項2に記載の受注装置であって、
お客様からの許可を示す入力があった場合にのみ、前記キャンセルを行うための手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【請求項4】
請求項2に記載の受注装置であって、
お客様からの許可を示す入力がなくても、前記キャンセルを行うための手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【請求項5】
請求項2乃至4の何れか1項に記載の受注装置であって、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品であるが前記クーポン券を適用する商品となっていない複数の商品から、入力に従って、キャンセルする商品を選択する手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の受注装置であって、
前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象とならない商品であって既に注文されている商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載の受注装置であって、
前記クーポン券に関連した値引き情報を表示する手段を更に備えることを特徴とする受注装置。
【請求項8】
クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示するステップと、
入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択するステップと、
を有することを特徴とする受注方法。
【請求項9】
コンピュータを受注装置として機能させるための受注プログラムであって、
コンピュータを、
クーポン券の識別情報が入力されたならば、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品を、これらの間の区別が付くような形態で表示する手段と、
入力に従って、前記クーポン券の対象となる商品であって既に注文されている商品及び前記クーポン券の対象となる商品であってまだ注文されていない商品の中から前記クーポン券を適用する商品を選択する手段と、
として機能させるための受注プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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