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口腔内速崩壊性医薬組成物およびその製造方法
説明

口腔内速崩壊性医薬組成物およびその製造方法

【課題】口腔内に含むとき速やかに崩壊する医薬組成物で、かつ通常の製造、輸送、使用に際して充分な硬度を示すため取り扱いやすさに優れている医薬組成物の提供、およびより簡便で必要に応じて薬効成分と水分の接触を回避し得る該医薬組成物の製造方法の提供。
【解決手段】少なくとも以下の成分(A)〜(C):
(A)薬効成分、
(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
を混合し、得られた混合物の圧縮成型処理を行い、さらに前記成分(C)の焼結作用を利用した加熱処理を行うことにより製造されることを特徴とする口腔内速崩壊性錠剤(但し、加熱処理の温度が90〜140℃、加熱処理の時間が3〜90分、圧縮成型圧が300〜1500kgfであり、その製造工程中で水を用いることなくして得られるものを除く)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔内に含むとき速やかに崩壊し、通常の製造、輸送、使用に際して充分な硬度を示す医薬組成物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高齢化社会への移行および生活環境の変化に伴い、老人、小児および水分摂取が制限された患者に対し、取り扱いやすくかつ服用しやすい医薬品製剤の開発が望まれている。従来、医薬品の固形製剤の剤形には、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などがあった。しかし、これら固形製剤医薬品の服用には多量の水を必要とし、また、服用しにくいという問題があった。特に老人、小児、または水分摂取制限された患者が服用する際には問題である。また、精神病の患者等で、錠剤等を投薬された際、いったん口に含むものの、その後一人になったときに、口から吐き出して服用しない行動を取る場合がある。このようなことから、固形製剤医薬品を服用のための水なしでも口腔内に含むだけで、速やかに崩壊または溶解する製剤を得るべく、組成および製造方法に関する研究が、国内外を問わず数多く報告されてきている。
【0003】
例えば、R.P.Scherer社から市販されている口腔内溶解型製剤Zydis速溶製剤や「口腔内崩壊製剤及びその製造法」(特許文献1)の場合、薬効成分を溶解あるいは懸濁した溶液を、予め成型したPTP(Press Through Package)シートのポケットに充填し、凍結乾燥あるいは減圧乾燥することで作られている。しかしながら、この製造法では、凍結乾燥あるいは減圧乾燥が必要なために生産コストが高くなり、さらに、得られた錠剤の強度が弱く、通常の輸送に耐えられないほどもろいという欠点がある。
【0004】
特許文献2記載の発明の名称「迅速溶解性固形製剤およびその製造法」、「速溶錠」(特許文献3)および特許文献4記載の発明の名称「湿製錠の成型方法とその装置及び湿製錠」の発明は、薬効成分を含む水分で湿った粉体を打錠し、その後、乾燥させる方法である。これらの方法では、口腔内崩壊性に優れており、しかも硬度がある程度高い錠剤が得られるが、湿った粉体を打錠するため、錠剤重量を制御するのに困難が生じる。また、通常の打錠機では製造困難であるため、特殊な装置が必要となる。
【0005】
一方、特許文献5記載の発明の名称「速溶解性錠剤の製造方法及び該製造方法により製造した速溶解性錠剤」および特許文献6記載の発明の名称「口腔内速崩壊性製剤の製法」の発明のような乾燥状態の粉体を低圧にて打錠し、加湿処理をした後、乾燥して目的とする製剤を製造する方法もある。この方法についても製造工程が多く、製造時間が長いなど生産効率の問題が生じている。
さらに、上記開示されているいずれの製造方法も、製造工程において、薬効成分が長時間、水分と接しているため、水に不安定な薬効成分に対して適用が困難であるという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第93/12769号パンフレット
【特許文献2】特開平11−116464号公報
【特許文献3】国際公開第93/15724号パンフレット
【特許文献4】特開平6−218028号公報
【特許文献5】特開平8−29105号公報
【特許文献6】特開平11−12161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、口腔内に含むとき速やかに崩壊する医薬組成物で、かつ通常の製造、輸送、使用に際して充分な硬度を示すため取り扱いやすさに優れている医薬組成物を提供すること、およびより簡便で必要に応じて薬効成分と水分の接触を回避し得る該医薬組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は鋭意研究した結果、糖アルコール類および/または糖類に、これらより低融点である糖アルコール類および/または糖類を加え、混合処理、圧縮処理および加熱処理を組み合わせることにより、口腔内に含むとき速やかに崩壊する医薬組成物で、かつ通常の製造、流通、使用に際して充分な硬度を示す医薬組成物が得られることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、少なくとも以下の成分(A)〜(C):
(A)薬効成分、
(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
を混合し、得られた混合物の圧縮成型処理を行い、さらに前記成分(C)の焼結作用を利用した加熱処理を行うことにより製造されることを特徴とする口腔内速崩壊性錠剤(但し、加熱処理の温度が90〜140℃、且つ加熱処理の時間が3〜90分、且つ圧縮成型圧が300〜1500kgfであり、その製造工程中で水を用いることなくして得られるものを除く)に関する。
また、本発明は、少なくとも以下の成分(A)〜(C):
(A)薬効成分、
(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
の混合物を調製し、得られた混合物の圧縮成型処理を行い、さらに前記成分(C)の焼結作用を利用した加熱処理を行うことを特徴とする口腔内速崩壊性錠剤の製造方法(但し、加熱処理の温度が90〜140℃、且つ加熱処理の時間が3〜90分、且つ圧縮成型圧が300〜1500kgfであり、製造工程中で水を用いない場合を除く)に関する。
【発明の効果】
【0010】
口腔内に含むとき速やかに崩壊する医薬組成物で、かつ通常の製造、流通、使用に際して充分な硬度を示す医薬組成物が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の医薬組成物は、2種以上の糖アルコール類および/または糖類を含有し、この2種以上の糖アルコール類および/または糖類のそれぞれの中で含有量が最大のものの融点と、それ以外の糖アルコール類および/または糖類のいずれかのものの融点との差が5℃以上であることを特徴としている。本発明の医薬組成物は、含有される2種以上の糖アルコール類および/または糖類のそれぞれの中で含有量が最大のものの融点より5℃以上融点が低いものである糖アルコール類および/または糖類の焼結作用を利用したものである。本発明でいう焼結作用とは、粉体の成型体を成型体中に含まれる低融点物質の融点温度付近において加熱処理することにより、粉体粒子間の接着や成型体の収縮・緻密化を起こさせ、その結果、成型体が固化または緻密化する作用を意味する。本発明においては、低融点である糖アルコール類および/または糖類を含んだ医薬組成物を、その融点付近で加熱処理した後に放冷・冷却することで、粒子間強度を高めることができる。つまり、医薬組成物が固化または緻密化され、実用に耐えられる程度に充分な硬度を付与することができる。なお、実用に耐えられる程度に充分な硬度とは、製造、流通、使用に耐えうる硬度をいうが、特に、医薬組成物が錠剤の場合は、PTP包装時あるいは開放時に破損することなく耐える程度の強度をいう。通常、その強度は2kp以上が好ましい。錠剤の場合、実用に耐えられる程度に充分な硬度は、錠剤の大きさや形状により異なるが、例えば、直径または最大長が8mm未満の場合0.5kp以上、8mm以上10mm未満の場合1kp以上、10mm以上15mm未満の場合2kp以上、15mm以上20mm未満の場合3kp以上、20mm以上の場合4kp以上が好ましい。
【0012】
本発明の医薬組成物に含有される糖アルコール類および/または糖類としては、単糖類、二糖類、または糖アルコール類を用いることができる。具体例としては、エリスリトール、マンニトール、ラクチトール、乳糖、グルコース、スクロース、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、トレハロース、フルクトースなどを挙げることができる。これらの糖類および/または糖アルコール類は、いずれか2種を用いてもよいし、3種以上を組み合わせて用いてもよいが、含有される糖アルコール類および/または糖類のそれぞれの中で含有量が最大の糖アルコール類および/または糖類の融点と、それ以外の糖アルコール類および/または糖類のいずれかのものの融点との差が5℃以上であることが好ましい。
【0013】
また、2種以上の糖アルコール類および/または糖類の含有量は、含有される糖アルコール類および/または糖類の組み合わせにより、また、製造条件により、好適な範囲が決定される。以下に、本発明の医薬組成物中の糖アルコール類および/または糖類の含有量について具体的に述べるが、これは薬効成分または必要に応じて加える添加剤のような糖アルコール類および/または糖類以外の成分を除外して算出したものである。含有されている糖アルコール類および/または糖類のそれぞれの中でもっとも融点が低いものの含有量が、それ以外の糖アルコール類および/または糖類のそれぞれの含有量の合計の0.1〜75.0%(重量)であることが好ましく、特に、0.3〜50.0%(重量)であることが好ましい。
【0014】
エリスリトールとトレハロースの組み合わせの場合は、エリスリトールの含有量に対するトレハロースの含有量が0.1〜75.0%(重量)であることが好ましく、特に、0.3〜50.0%(重量)であることが好ましい。エリスリトールとキシリトールまたはソルビトールのうち1種との組み合わせの場合は、エリスリトールの含有量に対するキシリトールまたはソルビトールのいずれか1種の含有量が0.1〜75.0%(重量)であることが好ましく、特に、0.3〜50.0%(重量)であることが好ましい。マンニトールとキシリトール、ソルビトールまたはトレハロースのいずれか1種との組み合わせの場合は、マンニトールの含有量に対するキシリトール、ソルビトールまたはトレハロースのいずれか1種の含有量が0.1〜75.0%(重量)であることが好ましく、特に、0.3〜50.0%(重量)であることが好ましい。乳糖とキシリトール、ソルビトール、またはトレハロースのいずれか1種の組み合わせの場合は、乳糖の含有量に対するキシリトール、ソルビトール、またはトレハロースのいずれか1種の含有量が0.1〜75.0%(重量)であることが好ましく、特に、0.3〜50.0%(重量)であることが好ましい。
【0015】
本発明の医薬組成物は、上記の糖アルコール及び糖類以外の添加剤を含んでいても、本発明の効果が得られる。当該添加剤としては、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤、結合剤、着色剤、着香剤、甘味剤、発泡剤、界面活性剤、流動化剤などが挙げられる。
【0016】
本発明に適用される薬効成分としては、経口投与が可能であれば、特に限定されないが、例えば、ビタミン剤、解熱鎮痛消炎薬、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、胃粘膜修復剤、鎮痛鎮痙剤、向精神薬、鎮吐薬、抗うつ剤、H1受容体拮抗剤、化学療法剤、抗生物質、降圧剤、不整脈治療剤、抗不安薬、ACE阻害剤などから選ばれた1種または2種以上の成分が用いられる。本発明の医薬組成物は、前記薬効成分を通常0.05〜75%(重量)、好ましくは0.05〜50%(重量)、さらに好ましくは0.05〜25%(重量)含む。
【0017】
これらの薬効成分の具体例としては、塩酸チアミン、ニコチン酸アミド、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロカテロール、塩酸メクロフェノキサート、ロラゼパム、フェノバルビタール、チミペロン、パラアミノサリチル酸カルシウム、アンピシリン、カルモフール、カプトプリル、ニフェジピン、塩酸プロカインアミド、ペリンドプリルエルブミン、酒石酸アリメマジン、塩酸ロフェプラミン、イソニアジド、バクロフェン、塩酸セチリジン、塩酸イソクスプリン、N−メチルスコポラミンメチル硫酸塩、塩酸トリヘキシフェニジル、チミペロン、オキシペルチンなどが挙げられる。
【0018】
また、本発明による医薬組成物は水を用いずに製造可能である。したがって、水に不安定な薬効成分は本発明の医薬組成物に特に適している。ここで、水に不安定な薬効成分とは25℃,75%RH,3ヶ月という保管条件で含量が初期値に比較して5%以上低下することをいう。例えば、塩酸チアミン、ニコチン酸アミド、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロカテロール、塩酸メクロフェノキサート、ロラゼパム、フェノバルビタール、パラアミノサリチル酸カルシウム、アンピシリン、カルモフール、カプトプリル、ニフェジピン、塩酸プロカインアミド、ペリンドプリルエルブミンなどが挙げられる。
【0019】
本発明の医薬組成物は加熱処理により得られるため、熱に安定な薬効成分が本発明には適している。ここで、熱に安定な薬効成分とは、融点または分解点が140℃以上であることをいう。例えば、酒石酸アリメマジン、塩酸ロフェプラミン、イソニアジド、バクロフェン、塩酸セチリジン、塩酸イソクスプリン、N−メチルスコポラミンメチル硫酸塩、塩酸トリヘキシフェニジル、チミペロン、オキシペルチン、ペリンドプリルエルブミンなどが挙げられる。
【0020】
本発明の医薬組成物は、前記薬効成分、前記の2種以上の糖アルコールおよび/または糖類、並びに必要に応じて他の添加剤の混合物の調製、圧縮処理を行い、さらに加熱処理することにより製造される。
【0021】
本発明による医薬組成物の製造方法の一例を次に説明する。
本発明の医薬組成物の製造は、一般に使用されている医薬品製剤製造装置により製造可能である。
薬効成分および2種以上の糖アルコール類および/または糖類の混合はV型混合機、二重円錐型混合機、流動層造粒乾燥機、攪拌造粒機、ナウタミキサーなどを用いればよい。
【0022】
得られた混合物を単発式打錠機、ロータリー式打錠機などの一般的な錠剤の成型機によって圧縮する処理を行う。打錠時の圧縮成型圧は、成型物の硬度、口腔内に含んだ際の崩壊性あるいは溶解性から設定できる。したがって、圧縮成型圧は、100〜2000kgf、好ましくは200〜1800kgf、より好ましくは300〜1500kgf程度である。
【0023】
さらに、一般に用いられる乾燥機、例えば、送風定温乾燥器、定温恒温乾燥器、真空定温乾燥器、マイクロウェーブオーブンなどにより、加熱処理して本医薬組成物を得る。加熱温度は、60〜180℃、好ましくは70〜160℃、より好ましくは80〜140℃である。加熱時間は、0.5〜240分、好ましくは、1〜120分、より好ましくは3〜90分である。
【0024】
必要に応じて、混合工程時に添加剤を加えてもよく、また、混合工程に引き続き流動層造粒乾燥機、攪拌造粒機、転動流動造粒機、攪拌造粒機、押出し造粒機などを用いて造粒工程を実施しても本発明の製造方法を実施することができる。
【0025】
ここで、一般に造粒には湿式造粒と乾式造粒とがある。本発明における湿式造粒とは、上記糖アルコール類および/または糖類へ必要に応じて添加剤を加えて溶解もしくは懸濁した溶液もしくは懸濁液または水を用いて湿式造粒を実施するものである。この場合は造粒操作に引き続いて乾燥操作を実施する。湿式造粒の具体的方法には(1)空気流により上記成分の流動層を成形させ、乾燥しながらその層中に、上記糖アルコール類および/または糖類へ必要に応じて添加剤を加えて溶解もしくは懸濁した溶液もしくは懸濁液または水を噴霧し、液架橋により粒子同士を付着凝集させて造粒する流動層造粒法;(2)上記成分に糖アルコール類および/または糖類あるいは必要に応じて添加剤を溶解および/または懸濁した溶液または水を加えて混合攪拌しながら造粒する混合攪拌造粒法;(3)上記成分を高速で混合攪拌しながら、糖アルコール類および/または糖類あるいは必要に応じて添加剤を溶解および/または懸濁した溶液または水を加えて造粒する、混合攪拌造粒において、高せん断を与えた高速混合攪拌造粒法;(4)上記成分に水等を加えて練合し、練合物をダイスやスクリーン面に押し付けて押し出して成形造粒する押し出し造粒法;(5)転動する上記成分に糖アルコール類および/または糖類あるいは必要に応じて添加剤を溶解および/または懸濁した溶液または水を噴霧するか、または被覆することによって球形の粒子を作る転動造粒法(医薬品の開発第11巻、製剤の単位操作と機械(廣川書店)参照)などがあり、本発明においてはいずれも用いることができる。
【0026】
上記糖アルコール類および/または糖類へ必要に応じて添加剤を加えて溶解もしくは懸濁した溶液もしくは懸濁液の濃度は5〜80w/w%が好ましく、より10〜70w/w%が好ましく、さらに20〜60w/w%が好ましい。
【0027】
上記(1)〜(5)における「上記成分」には、糖アルコール類および/または糖類、薬効成分、および必要に応じて加える添加剤の全成分の場合と、それらの一部の成分(ただし、糖アルコール類および/または糖類は必須)の場合の両方を含む。
【0028】
また、薬効成分が水に不安定な場合は必要に応じてその薬効成分を上記成分には含めないで、造粒操作に続く乾燥操作後において薬効成分を混合することが可能である。
【0029】
本発明における乾式造粒とは、上記成分をそのまま圧縮、成形し、これを適当な大きさに破砕して造粒することである。
【0030】
本発明の医薬組成物は、文献既知のぬれ試験によるぬれ時間(Y.Bi,H.Sunada,Y.Yonezawa,K.Danjo,A.Otsuka and K.Iida,Chem.Pharm.Bull.,44(11)2121−2127(1996).)が短いことを特徴とする。ぬれ時間は、通常60秒以内、好ましくは30秒以内、より好ましくは10秒以内である。
【0031】
本発明の医薬組成物は、口腔内で速やかに崩壊することを特徴とする。本発明で口腔内崩壊時間とは、健康な成人男子が、口腔内に服用のため水なしで含んだ時、錠剤が口腔内から完全に崩壊または溶解するまでの時間をいう。口腔内崩壊時間は、通常90秒以内、好ましくは60秒以内、より好ましくは30秒以内、さらに好ましくは15秒以内である。通常の服用状態では、服用者が舌でなめたり、舌と上顎により圧迫したりすることにより、さらに短時間で崩壊する。したがって、前記の口腔内崩壊時間15秒以内の医薬組成物は、老人、小児および水分摂取制限された患者等が服用する使用性の観点から充分な口腔内速崩壊性を有するといえるため、特に好ましい。
【0032】
ここにおいて、口腔内崩壊時間とぬれ試験によるぬれ時間との間には良好な相関性を示すことが報告されている(Y.Bi,H.Sunada,Y.Yonezawa,K.Danjo,A.Otsuka and K.Iida,Chem.Pharm.Bull.,44(11)2121−2127(1996).)。
【0033】
本発明においては薬効成分の含有量が全体量の0.05〜25重量%となるように薬効成分を含有し、ぬれ試験によるぬれ時間が10秒以内で、口腔内に含んで30秒以内に崩壊し、硬度が2kp以上である医薬組成物がより好ましい。
【実施例】
【0034】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】
試験方法
本発明の効果をさらに詳細に説明するため、比較例および実施例で得られた錠剤について下記のような製剤特性について試験した。
【0036】
(硬度試験) 錠剤硬度計はエルベーカー社製錠剤硬度計を用いて、錠剤の直径方向の破壊強度を測定した。
【0037】
(口腔内崩壊試験) 健康な成人男性の口腔内に服用のための水なしで錠剤を含ませ、錠剤が口腔内から崩壊・溶解するまでの時間を測定した。
【0038】
(ぬれ性試験、Y.Bi, H.Sunada, Y.Yonezawa, K.Danjo, A.Otsuka and K.Iida, Chem. Pharm. Bull., 44 (11) 2121-2127 (1996).)
プラスチック製シャーレに市販されているティッシュペーパーを縦10cm、横11cmに折り畳み、水6mLで湿らす。その湿ったティッシュペーパーの上に錠剤を置き、錠剤上部表面まで水が到達した時間(ぬれ時間)を測定した。
【0039】
本試験は、薬効成分の性質上、上記口腔内崩壊試験が適用できない場合に実施される。
【0040】
(実施例1)
エリスリトールにトレハロースを299:1の割合で混合し、得られた混合物をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量;300mg、打錠圧;500kgf、杵;10mmφ)。得られた成型物を加温(120℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0041】
(実施例2)
エリスリトールにトレハロースを29.5:0.5の割合で混合し、実施例1と同様に単発打錠を行った。得られた成型物を加温(95℃、60分)し、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0042】
(実施例3)
エリスリトールにトレハロースを29:1の割合で混合し、実施例1と同様に単発打錠を行った。得られた成型物を加温(95℃、60分)し、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0043】
(実施例4)
エリスリトールにトレハロースを2:1の割合で混合し、実施例1と同様に単発打錠を行った。得られた成型物を加温(80℃、90分)し、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0044】
(比較例1)
表1に示す組成により、実施例1と同様に単発打錠を行った。得られた成型物を加温(95℃、60分)し、その後、室温にて冷却し、比較用サンプルを得た。
【0045】
【表1】

【0046】
加熱処理後の錠剤硬度及び口腔内崩壊時間を測定した。結果を表2に示す。
【0047】
【表2】

【0048】
エリスリトールに低融点糖アルコールであるトレハロースを配合し、圧縮処理後に加熱処理することにより、口腔内で30秒以内という短時間で崩壊し、2kp以上の実用的な硬度を有する錠剤が得られることが確認された(実施例1〜4)。これに対して、低融点糖アルコールであるトレハロースを配合していない比較例1では、口腔内崩壊時間は短時間であるが、硬度が0.8kpと低く実用に供することができないことが確認された。
【0049】
(実施例5)
エリスリトールにキシリトールを29:1の割合で混合し、得られた混合物をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量;300mg、打錠圧;500kgf、杵;10mmφ)。得られた成型物を加温(90℃、60分)を行い、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0050】
(実施例6)
実施例5のキシリトールをソルビトールに換え、実施例5と同様の操作を行い、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0051】
(実施例7)
実施例5のエリスリトールをマンニトールに、キシリトールをトレハロースに換え、重量比11:1の割合で混合し、実施例5と同様な操作で単発打錠を行った。得られた成型物を加温(120℃、60分)を行い、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0052】
(実施例8)
実施例7のトレハロースをキシリトールに換え、実施例5と同様の操作で単発打錠を行った。得られた成型物を、加温(90℃、60分)を行い、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0053】
(実施例9)
実施例8のキシリトールをソルビトールに換え、実施例5と同様の操作で単発打錠を行った。得られた成型物を加温(110℃、60分)を行い、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0054】
(実施例10)
実施例9のマンニトールを乳糖に、ソルビトールをトレハロースに換え、実施例5と同様な操作で単発打錠を行った。得られた成型物を加温(160℃、60分)を行い、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0055】
(実施例11)
実施例10のトレハロースをキシリトールに換え、実施例5と同様の操作で単発打錠を行った。得られた成型物を加温(100℃、15分)を行い、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0056】
(実施例12)
実施例11のキシリトールをソルビトールに換え、実施例5と同様の操作で単発打錠を行った。得られた成型物を加温(110℃、5分)を行い、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0057】
【表3】

加熱処理後の錠剤硬度及び口腔内崩壊時間を測定した。結果を表4に示す。
【0058】
【表4】

【0059】
エリスリトールとトレハロースの組み合わせ以外にも、エリスリトールとキシリトール、エリスリトールとソルビトール、マンニトールとトレハロース、マンニトールとキシリトール、マンニトールとソルビトール、乳糖とソルビトールのそれぞれの組み合わせでも30秒以内という短時間の口腔内崩壊時間を達成し、かつ、2kp以上という実用的な硬度を達成できることが確認された。
【0060】
(実施例13)
エリスリトールにトレハロースを29:1の割合で混合し、得られた混合物をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量;300mg、打錠圧;100kgf、杵;10mmφ)。得られた成型物を加温(95℃、60分)し、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0061】
(実施例14)
エリスリトールにトレハロースを29:1の割合で混合し、単発打錠を行った(重量;300mg、打錠圧;300kgf、杵;10mmφ)。その後、実施例13と同様な操作で口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0062】
(実施例15)
エリスリトールにトレハロースを29:1の割合で混合し、単発打錠を行った(重量;300mg、打錠圧;500kgf、杵;10mmφ)。その後、実施例13と同様な操作で口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0063】
(実施例16)
エリスリトールにトレハロースを29:1の割合で混合し、単発打錠を行った(重量;300mg、打錠圧;800kgf、杵;10mmφ)。その後、実施例13と同様な操作で口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0064】
(実施例17)
エリスリトールにトレハロースを29:1の割合で混合し、単発打錠を行った(重量;300mg、打錠圧;1000kgf、杵;10mmφ)。その後、実施例13と同様な操作で口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0065】
【表5】

加熱処理後の錠剤硬度及び口腔内崩壊時間を測定した。結果を表6に示す。
【0066】
【表6】

【0067】
圧縮処理における打錠圧が100kgfでは、その後の加熱処理によっても硬度が1.4kpと低く、実用上充分な硬度が得られず、圧縮処理において一定以上の打錠圧が必要であることが確認された。一方、300kgf以上では、2kp以上の実用上必要とされる硬度を達成した。しかも、500kgfから800kgfへと打錠圧を高くしても硬度は変わらず、さらに、1000kgfの打錠圧でも500kgfの場合から0.1kpしか硬度が高くならなかった。このことから、圧縮処理においては一定以上の打錠圧で充分であり、最終的に実用的な硬度を達成するためには加熱処理が不可欠であることが確認された。
【0068】
(実施例18)
エリスリトール193mgにチミペロン1mg及びトレハロース6mgを混合し、得られた混合物をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量;200mg、打錠圧;500kgf、杵;8mmφ)。得られた成型物を加温(120℃、6分)し、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0069】
(比較例2)
表7に示す組成により、実施例18と同様の方法にて比較用サンプルを得た。
【0070】
【表7】

【0071】
加熱処理後の錠剤硬度、口腔内崩壊時間およびぬれ時間を測定した。結果を表8に示す。
【0072】
【表8】

【0073】
ぬれ時間は実施例18と比較例5とで差異がなく、口腔内崩壊時間はぬれ時間と良好な相関性を示すことから、実施例18は比較例2と同様の速やかな口腔内崩壊性を有していることが確認された。
【0074】
(実施例19)
エリスリトール193mgにぺリンドプリルエルブミン1mg及びトレハロース6mgを混合し、得られた混合物をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量;200mg、打錠圧;500kgf、杵;8mmφ)。得られた成型物を加温(120℃、6分)し、その後、室温にて冷却し、口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0075】
(比較例3)
表9に示す組成により、実施例19と同様の方法にて比較用サンプルを得た。
【0076】
【表9】

【0077】
加熱処理後の錠剤硬度、口腔内崩壊時間及びぬれ時間を測定した。結果を表10に示す。
【0078】
【表10】

ぬれ時間は実施例19と比較例3とで差異がなく、口腔内崩壊時間はぬれ時間と良好な相関性を有するため、実施例19は比較例3と同様の速やかな口腔内崩壊性を有することが確認された。
【0079】
(実施例20)
流動層造粒機(フロイント社製、FLOW COATER Mini)に、エリスリトール190gを、キシリトールの26.7w/w%水溶液37.5mlを用いてスプレー圧1.5kg/cm2、スプレー液速度0.8ml/minで造粒を行った。乾燥後、得られた粉末をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量:300mg、打錠圧:500kgf、杵:10mmφ)。得られた成型物を加温(90℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0080】
(実施例21)
実施例20のエリスリトールをマンニトールに換え、実施例20と同様な操作で造粒及び単発打錠を行った。得られた成型物を加温(90℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0081】
(実施例22)
実施例20のエリスリトールを乳糖に換え、実施例20と同様な操作で造粒及び単発打錠を行った。得られた成型物を加温(90℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0082】
(実施例23)
流動層造粒機(フロイント社製、FLOW COATER Mini)に、エリスリトール190gを、トレハロースの26.7w/w%水溶液37.5mlを用いてスプレー圧1.5kg/cm2、スプレー液速度0.8ml/minで造粒を行った。乾燥後、得られた粉末をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量:300mg、打錠圧:500kgf、杵:10mmφ)。得られた成型物を加温(95℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0083】
(実施例24)
実施例23のエリスリトールをマンニトールに換え、実施例23と同様な操作で造粒及び単発打錠を行った。得られた成型物を加温(95℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0084】
(実施例25)
実施例23のエリスリトールを乳糖に換え、実施例23と同様な操作で造粒及び単発打錠を行った。得られた成型物を加温(95℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0085】
(実施例26)
流動層造粒機(フロイント社製、FLOW COATER Mini)に、エリスリトール190gを、ソルビトールの26.7w/w%水溶液37.5mlを用いてスプレー圧1.5kg/cm2、スプレー液速度0.8ml/minで造粒を行った。乾燥後、得られた粉末をオートグラフ(島津製作所社製)を用いて、単発打錠を行った(重量:300mg、打錠圧:500kgf、杵:10mmφ)。得られた成型物を加温(100℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0086】
(実施例27)
実施例26のエリスリトールをマンニトールに換え、実施例26と同様な操作で造粒及び単発打錠を行った。得られた成型物を加温(100℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0087】
(実施例28)
実施例26のエリスリトールを乳糖に換え、実施例26と同様な操作で造粒及び単発打錠を行った。得られた成型物を加温(100℃、15分)し、その後、室温にて冷却し、本口腔内速崩壊性錠剤を得た。
【0088】
【表11】

【0089】
加熱処理後の錠剤硬度及び口腔内崩壊時間を測定した。結果を表12に示す。
【0090】
【表12】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも以下の成分(A)〜(C):
(A)薬効成分、
(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
を混合し、得られた混合物の圧縮成型処理を行い、さらに前記成分(C)の焼結作用を利用した加熱処理を行うことにより製造されることを特徴とする口腔内速崩壊性錠剤(但し、加熱処理の温度が90〜140℃、且つ加熱処理の時間が3〜90分、且つ圧縮成型圧が300〜1500kgfであり、その製造工程中で水を用いることなくして得られるものを除く)。
【請求項2】
請求項1記載の口腔内速崩壊性錠剤であって、少なくとも(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、並びに(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類の混合物が、圧縮成型処理前に造粒されているものであることを特徴とする口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項3】
薬効成分が水に不安定な薬効成分であることを特徴とする請求項1または2記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項4】
水に不安定な薬効成分が下記の群から選ばれるものであることを特徴とする請求項3記載の口腔内速崩壊性錠剤。
塩酸チアミン、ニコチン酸アミド、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロカテロール、塩酸メクロフェノキサート、ロラゼパム、フェノバルビタール、パラアミノサリチル酸カルシウム、アンピシリン、カルモフール、カプトプリル、ニフェジピン、塩酸プロカインアミドおよびペリンドプリルエルブミン。
【請求項5】
水に不安定な薬効成分がペリンドプリルエルブミンであることを特徴とする請求項3記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項6】
薬効成分の融点または分解点が140℃以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項7】
融点または分解点が140℃以上である薬効成分が下記の群から選ばれるものであることを特徴とする請求項6記載の口腔内速崩壊性錠剤。
酒石酸アリメマジン、塩酸ロフェプラミン、イソニアジド、バクロフェン、塩酸セチリジン、塩酸イソクスプリン、N−メチルスコポラミンメチル硫酸塩、塩酸トリヘキシフェニジル、チミペロンおよびオキシペルチン。
【請求項8】
融点または分解点が140℃以上である薬効成分がチミペロンであることを特徴とする請求項6記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項9】
ぬれ試験によるぬれ時間が10秒以内であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項10】
口腔内に含んで30秒以内に崩壊することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項11】
硬度が2kp以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項12】
薬効成分の含有量が全体量の0.05〜25重量%であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項13】
(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、並びに(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類の含有量の合計が、口腔内速崩壊性錠剤の全重量に対して75.0〜99.95%(重量)であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項14】
含有されている糖アルコール類および/または糖類のそれぞれの中でもっとも融点の低いものの含有量が、それ以外の糖アルコール類および/または糖類のそれぞれの含有量の合計の0.3〜50.0%(重量)であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項15】
前記成分(B)がエリスリトールであり、前記成分(C)がトレハロースであって、エリスリトールの含有量に対するトレハロースの含有量が0.3〜50.0%(重量)であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項16】
前記成分(B)がエリスリトールであり、前記成分(C)がキシリトールまたはソルビトールであって、エリスリトールの含有量に対するキシリトールまたはソルビトールのいずれか1種の含有量が0.3〜50.0%(重量)であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項17】
前記成分(B)がマンニトールであり、前記成分(C)がキシリトール、ソルビトールまたはトレハロースであって、マンニトールの含有量に対するキシリトール、ソルビトールまたはトレハロースのいずれか1種の含有量が0.3〜50.0%(重量)であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項18】
前記成分(B)が乳糖であり、前記成分(C)がキシリトール、トレハロースまたはソルビトールであって、乳糖の含有量に対するキシリトール、トレハロースまたはソルビトールのいずれか1種の含有量が0.3〜50.0%(重量)であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項19】
錠剤の直径または最大長が8mm未満の場合0.5kp以上、8mm以上10mm未満の場合1kp以上、10mm以上15mm未満の場合2kp以上、15mm以上20mm未満の場合3kp以上、20mm以上の場合4kp以上の硬度を示す請求項1〜18のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤。
【請求項20】
少なくとも以下の成分(A)〜(C):
(A)薬効成分、
(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、
の混合物を調製し、得られた混合物の圧縮成型処理を行い、さらに前記成分(C)の焼結作用を利用した加熱処理を行うことを特徴とする口腔内速崩壊性錠剤の製造方法(但し、加熱処理の温度が90〜140℃、且つ加熱処理の時間が3〜90分、且つ圧縮成型圧が300〜1500kgfであり、製造工程中で水を用いない場合を除く)。
【請求項21】
圧縮成型処理方法が打錠であることを特徴とする請求項20記載の口腔内速崩壊性錠剤の製造方法。
【請求項22】
請求項20または21記載の口腔内速崩壊性錠剤の製造方法であって、加熱処理を送風定温処理、定温恒温処理、真空定温処理またはマイクロウェーブ処理により行うことを特徴とする製造方法。
【請求項23】
請求項20〜22のいずれか1項記載の口腔内速崩壊性錠剤の製造方法であって、少なくとも(B)エリスリトール、マンニトールおよび乳糖から選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類、並びに(C)キシリトール、ソルビトールおよびトレハロースから選ばれる1種または2種以上の糖アルコール類および/または糖類の混合物が、圧縮成型処理前に造粒されているものであることを特徴とする製造方法。

【公開番号】特開2010−53142(P2010−53142A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−276321(P2009−276321)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【分割の表示】特願2002−535641(P2002−535641)の分割
【原出願日】平成13年10月15日(2001.10.15)
【出願人】(307010166)第一三共株式会社 (196)
【Fターム(参考)】