説明

口腔用又は咽喉用組成物

【課題】塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムが配合された場合であっても、その独特の苦味がマスキングされた呈味の良い、口腔用又は咽喉用組成物の提供。
【解決手段】塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムが配合された組成物にヘスペリジンを配合することにより、塩化セチルピリジニウムなどの独特の苦味を低減させた口腔用又は咽喉用組成物。さらに、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールから選ばれる一種以上の多価アルコールを配合することにより、その効果を高めた口腔用又は咽喉用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム等のカチオン系殺菌剤に特有の苦味が低減された口腔用又は咽喉用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム等のカチオン系殺菌剤は強い殺菌、抗菌効果を有することが知られている。このため、該抗菌剤を口腔用又は咽喉用組成物へ配合することが試みられていた。歯周病やう蝕の歯科疾患の予防を目的とする場合、口腔用組成物等における塩化セチルピリジニウム等の濃度は低濃度であっても十分な効果を有する。しかし、歯科疾患リスクの高い者や、疾患の罹患者に対する高度予防や治療を目的とする場合、より高いプラークコントロール力が求められ、塩化セチルピリジニウム等を高濃度に配合することが必要となる。
【0003】
一方、口腔内の細菌、特に咽喉に付着した細菌は、全身に対して悪影響を及ぼすことが知られている。例えば、嚥下機能と抵抗力が低下すると、嚥下にともない口腔内の菌が気管より肺に流れ込み、日和見感染をおこし、肺炎にかかることが報告されている。このような場合、咽喉部を的確に殺菌することが効果的であることが知られており、そのためには、抗菌剤が高濃度で配合された咽喉用の組成物が必要となる。しかしながら、塩化セチルピリジニウム等のカチオン系殺菌剤は独特な苦味を有し、特に塩化セチルピリジニウムを高濃度で口腔用組成物等に配合すると非常に呈味が悪いものとなる。そこで、塩化セチルピリジニウム等のカチオン系殺菌剤を配合した口腔用組成物等の呈味を改善するため、様々な成分の配合が試みられていた。
【0004】
たとえば、塩化セチルピリジニウムを含む第四級アンモニウム塩型カチオン抗菌剤由来の苦味をトラネキサム酸及び/又はε−アミノカプロン酸とステビア系甘味剤とを配合することにより低減させる技術(特許文献1)、第四級アンモニウム塩型カチオン抗菌剤由来の苦味を塩化ナトリウムと塩化マグネシウムとを併用して配合することにより低減させる技術(特許文献2)塩化セチルピリジニウムを含むカチオン系界面活性剤由来の苦味をレジノイドの配合により低減させる技術(特許文献3)などが挙げられる。しかし、これらの技術を以ってしても塩化セチルピリジニウムの苦味を十分に低減することはできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平05−000931号公報
【特許文献2】特開平09−095457号公報
【特許文献3】特開2001−072562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムが配合された場合であっても、その独特の苦味がマスキングされた呈味の良い、口腔用又は咽喉用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに無味無臭であるヘスペリジンを配合することにより塩化セチルピリジニウムなどの独特の苦味を低減させることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、下記の態様を含むものである。
項1.塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムから選ばれる1種以上のカチオン系殺菌剤とヘスペリジンを含有することを特徴とする口腔用又は咽頭用組成物。
項2.カチオン系殺菌剤の配合量が0.01〜0.3質量%であることを特徴とする項1に記載の口腔用又は咽頭用組成物。
項3.ヘスペリジンの配合量が0.01〜0.2質量%であることを特徴とする項1又は2の何れかに記載の口腔用又は咽頭用組成物。
項4.カチオン系殺菌剤が塩化セチルピリジニウムであることを特徴とする項1〜3の何れかに記載の口腔用又は咽頭用組成物。
項5.さらに、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールから選ばれる一種以上の多価アルコールを配合することを特徴とする項1〜4の何れかに記載の口腔用又は咽頭用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムなどのカチオン系殺菌剤特有の苦味がマスキングされた呈味の良い口腔又は咽喉用組成物が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】
本発明に用いる塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムは、医薬品や化粧品に使用できるものであれば特に限定されない。配合量は0.3質量%以下において効果が認められる。特に塩化セチルピリジニウムは他のカチオン系殺菌剤に比べて0.05〜0.3質量%の高濃度においても顕著な効果を有するので好ましい。
【0012】
本発明に用いるヘスペリジンは合成品あるいは天然物由来品として得られるものであればよい。ヘスペリジンとは、ヘスペレチン(5,7,3’−トリヒドロキシ−4’−メトキシフラバノン)の7位の水酸基にルチノース(L−ラムノシル−(α1→6)−D−グルコース)がβ結合したもののことである。このヘスペリジンは、フラボノイドの中でもフラバノン類の一種であり、温州ミカン(Citrus unshiu)やオレンジ(Citrus aurantium L)等の柑橘類の外皮から抽出・単離されたものを用いることができる。また、ヘスペリジンは、他のフラボノイドと比較すれば、好塩基球細胞の脱顆粒をほとんど抑制せず、結腸細胞の機能に対する作用も弱いため、細胞自体に及ぼす直接的な作用も弱いと考えられており、そのため副作用の心配もない。本発明に用いるヘスペリジンは、和光純薬工業株式会社(商品名「ヘスペリジン」)等から商業的に入手できる。本発明で用いるヘスペリジンには、ヘスペレチンをアグリコンとしこれに糖が結合した配糖体を構成するものだけでなく、さらにグルコース、マルトース、フルクトース、ラムノース、ラクトース等の糖が結合したヘスペリジン糖付加物も含まれる。たとえば、ヘスペリジン糖付加物は、東洋精糖株式会社(商品名「αG−ヘスペリジン PA−T」)等から商業的に入手できる。ヘスペリジンの配合量は特に限定するものではないが、0.01〜0.2質量%であり、効果の観点から0.05〜0.1質量%が好ましい。0.2質量%より多く配合すると、多量の不溶性ヘスペリジンにより口腔内で違和感を生じる可能性があり好ましくない。また、0.01質量%より少ないと所期の効果が得られない可能性があるため、好ましくない。
【0013】
本発明においては、さらにグリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールから選ばれる一種以上の多価アルコールも用いることができる。これらのうち、グリセリンとポリエチレングリコールが香味を向上させることができるため好ましい。多価アルコールの配合量としては1〜20質量%であり、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
【0014】
本発明の口腔用又は咽喉用組成物は、練歯磨、液状歯磨、液体歯磨、洗口剤、マウススプレー、塗布剤、咽頭用スプレー、プロフィーペースト、パスタ、ドロップ、チューインガム、タブレット、含嗽剤、口腔用軟膏等の形態に調製することができる。これらの形態の中でも、液体の形態が好ましく、特に、液体歯磨、液状歯磨、洗口剤、マウススプレー、咽頭用スプレー、含嗽剤の形態が好ましい。これらの形態の組成物は、上記した成分に加えて各々の形態に応じた各種の公知成分を配合し、常法に従って調製できる。
【0015】
本発明の口腔用又は咽喉用組成物には本発明の効果を損なわない範囲で任意の成分、例えば界面活性剤、粘結剤、湿潤剤、研磨剤、保存剤、甘味剤、香味剤、有効成分、pH調整剤等を配合することができる。
【0016】
界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリストリルサルコシン酸ナトリウムなどのアシルサルコシン酸塩、アシルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン塩、N−メチル−N−アシルアラニン塩などのアシルアミノ酸塩、ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などのアニオン性界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコールラウレートなどのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリン酸のモノ−もしくはジ−エタノールアミド、ミリスチン酸のモノ−もしくはジ−エタノールアミドなどの脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグリコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活性剤、ならびに、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシンなどのN−アルキルジアミノエチルグリシン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルベタインイミダゾリニウムベタイン、アルキルスルホベタインなどのベタイン型界面活性剤などの両性界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.01〜20質量%である。
【0017】
粘結剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体;アルギン酸プロピレングリコールエステル、トラガカントガム、カラヤガム、アラビアガム、カラギーナンなどのガム類;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの合成粘結剤などが挙げられる。これらの粘結剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.3〜10質量%である。
【0018】
湿潤剤としては、例えば、ソルビット、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチット、パラチニットなどが挙げられる。これらの湿潤剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して5〜70質量%である。
【0019】
研磨剤としては、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、酸化チタン、非晶質シリカ、結晶質シリカ、研磨性シリカ、増粘性シリカ、アルミノシリケート、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、レジン、ハイドロキシアパタイトなどが挙げられる。これらの研磨剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.01〜30質量%である。
【0020】
保存剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられる。これらの保存剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.001〜0.5質量%である。
【0021】
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド(ステビアエキス)、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニン メチルエステル、メトキシシンナミックアルデヒド、キシリットなどが挙げられる。これらの甘味剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.01〜1質量%、好ましくは0.05〜0.5質量%である
【0022】
香味剤としては、例えば、メントール、カルボン、オイゲノール、サリチル酸メチル、メチルオイゲノール、チモール、アネトール、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネール、α−テルピネオール、メチルアセタート、シトロネニルアセタート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、タイム、ナツメグ、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油、ティーツリー油、ダバナ油などが挙げられる。これらの香味剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜2質量%である。
【0023】
有効成分としては、例えば、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸トコフェロール、またはニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類、ドデシルジアミノエチルグリシンなどの両性殺菌剤、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノールなどの非イオン性殺菌剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)などの酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫などのフッ化物、トラネキサム酸やイプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン塩類、グリチルレチン酸、グリセロフォスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、カロペプタイド、水溶性無機リン酸化合物などが挙げられる。これらの薬効成分は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これら成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0024】
pH調節剤としては、例えば、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、ピロリン酸、乳酸、酒石酸、グリセロリン酸、酢酸、硝酸、ケイ酸、またはこれらの化学的に可能な塩や水酸化ナトリウムなどが挙げられる。これらは、通常、組成物のpHが5〜9の範囲となるように、単独で用いても2種以上を併用してもよい。その配合量は、通常、組成物全体に対して0.01〜2重量%である。
【実施例】
【0025】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、各例中の配合量は、特に規定がない限り質量%を示す。
【0026】
< 苦味抑制評価 >
評価用検体として表1に示した実施例1〜4および比較例1〜4を用いた。評価はヘスペリジンの有無だけ異なる実施例と比較例を相対評価することにより行った。点数付けは、苦味の感じ方の差を下記の5段階にしたがって行った。また、実施例と比較例の評価順については、被験者ごとにランダム割付けを行い、決定した。専門パネル5名に対して、目隠しした状態で、最初の検体を口中に入れ、十分に口中に組成物をいきわたらせた後に、十分な水道水で口中をすすぎ、その後に残りの検体を評価した。点数付けした各評価は合計値を算出し、下記基準に従って、評価結果とした。
点数付け
実施例のほうが苦味を感じない +2
実施例のほうがやや苦味を感じない +1
差が感じられない 0
比較例のほうがやや苦味を感じない -1
比較例のほうが苦味を感じない -2
評価結果の基準
合計値が5以上 ◎
合計値が1以上4以下 ○
合計値が0以下 ×
得られた結果を表2に示す。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
実施例5:塗布剤
成分 配合量
セラック 10.0
エチルアルコール 40.0
ヒドロキシエチルセルロース 0.3
塩化ベンザルコニウム 0.01
ヘスペリジン 0.05
フッ化ナトリウム 0.2
香料 2.0
水酸化ナトリウム 適量
精製水 残部
合計 100.0
【0030】
実施例6:練歯磨
成分 配合量
第2リン酸カルシウム 30.0
グリセリン 10.0
ソルビトール 20.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
カラギーナン 0.5
サッカリンナトリウム 0.1
香料 1.0
安息香酸ナトリウム 0.3
塩化セチルピリジニウム 0.05
ヘスペリジン 0.05
ビタミンE 0.05
油溶性甘草エキス 0.05
精製水 残部
合計 100.0
【0031】
実施例7:液体歯磨剤
成分 配合量
ソルビット 10.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60) 5.0
塩化セチルピリジニウム 0.05
香料 0.5
サッカリンナトリウム 0.01
クエン酸ナトリウム 0.05
ヘスペリジン 0.01
酢酸トコフェロール 0.02
フッ化ナトリウム 0.05
精製水 残部
合計 100.0
【0032】
実施例8:洗口液
成分 配合量
エタノール 10.0
グリセリン 5.0
グルコン酸カルシウム 1.5
塩化セチルピリジニウム 0.05
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.1
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60) 0.5
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
香料 1.0
ヘスペリジン 0.1
ビタミンE 0.05
ビタミンC 0.01
精製水 残部
合計 100.0
【0033】
実施例9:口腔用ゲル
成分 配合量
カルボキシメチルセルロース 0.3
グリセリン 10.0
ポリエチレングリコール 10.0
塩化セチルピリジニウム 0.3
ヘスペリジン 0.2
ビタミンE 0.05
精製水 残部
合計 100.0
【0034】
実施例10 マウススプレー
成分 配合量
グリセリン 15.0
エタノール 10.0
トレハロース 5.0
ステビアエキス 0.1
ヘスペリジン 0.1
塩化ベンゼトニウム 0.02
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.02
l−メントール 1.0
香料 0.2
精製水 残部
合計 100.0

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムから選ばれる1種以上のカチオン系殺菌剤とヘスペリジンを含有することを特徴とする口腔用又は咽頭用組成物。
【請求項2】
カチオン系殺菌剤の配合量が0.01〜0.3質量%であることを特徴とする請求項1に記載の口腔用又は咽頭用組成物。
【請求項3】
ヘスペリジンの配合量が0.01〜0.2質量%であることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の口腔用又は咽頭用組成物。
【請求項4】
カチオン系殺菌剤が塩化セチルピリジニウムであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の口腔用又は咽頭用組成物。
【請求項5】
さらに、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールから選ばれる一種以上の多価アルコールを配合することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の口腔用又は咽頭用組成物。

【公開番号】特開2011−73970(P2011−73970A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223581(P2009−223581)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000106324)サンスター株式会社 (200)
【Fターム(参考)】