説明

口腔用組成物

【課題】乾燥した口腔内にすばやく水分を供給することで口腔内の乾燥症状を和らげ、口腔内で乾燥し、こびりついた痰や汚れに水分をすばやく浸透させ、清掃しやすくするとともに、口腔内の炎症疾患、特に歯周病を防ぎ、またその症状を抑制、緩和することができる口腔用組成物を提供する。
【解決手段】グリセリルグルコシドを含有することを特徴とする口腔用組成物;口腔内乾燥症の治療用組成物又は予防用組成物である上記口腔用組成物;口腔内炎症抑制剤である上記口腔用組成物;歯周病及びその関連疾患の治療剤又は予防剤である上記口腔用組成物;グリセリルグルコシドを0.01〜20質量%含有する上記口腔用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔用組成物に関する。より具体的には、本発明は、口腔内の乾燥症状の改善及び予防に有用な口腔用組成物、ひいては口腔内の乾燥症状により引き起こされる疾患の予防や治療に有用な口腔用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、加齢とともに口腔に乾燥感を訴える患者が増加している。この原因としては、口腔内に分泌される唾液量が少なくなることや、口での呼吸が増えることが挙げられる。口腔内が乾燥することで、食物残渣やプラークの付着を誘発するとともに、唾液量が減少することで唾液による口腔内の自浄作用が低下し、歯周病やう蝕を引き起こす口腔内細菌が繁殖する。それらの細菌が繁殖することで、口腔内の歯周組織に炎症が惹起されて歯周病が亢進すると、やがて歯槽骨が破壊されて歯を失う原因となったり、口腔内のpHが低下し、う蝕が亢進する原因となる。
また特に要介護者など自分で口を湿らせることのできない患者、特に経管栄養にて生命維持が図られ、経口摂取が途絶えている患者では、口腔内が過度に乾燥し、痰や汚れが口腔内粘膜にへばりついて痂皮と呼ばれるかさぶたができたり、口腔粘膜がひび割れたりといった症状や、炎症が引き起こされて歯周組織が破壊されるという症状が起こる。
【0003】
これらの症状の治療及び予防は、単に患者の不快感を改善するという点のみならず、近年では、口腔内常在菌のバランスを保ち、口腔カンジダのような口腔感染症や、誤嚥性肺炎の発症を予防する点からも重要視されている。したがって、患者の口腔の湿潤を回復させ、炎症を抑えながら患者に負担を与えず円滑に汚染物の除去を行なうと共に、口腔ケア後の口腔乾燥を予防することのできる製品が求められている。
【0004】
現在、口腔内を潤す製品として、グリセリンやソルビトールといった糖アルコールなどの保湿剤を配合したスプレーや、ジェル状の保湿クリームが一般的に市販されている。またポリビニルピロリドンとアニオン性粘膜付着性物質とを含む口腔ケア組成物(特許文献1参照)、唾液の代替物として使用しうる、熱可逆性ポリマーと生体接着性ポリマーとを含む熱可逆性組成物(特許文献2参照)や低粘度液状のスプレーやペースト状のゲルが提案されている(特許文献3〜5参照)。
しかしながら、これらの組成物は、口腔内に保湿剤を留めることはできるが、流動性が悪く、乾燥した口腔内に水分を供給し潤いを広げたり、乾燥した汚れをふやかし、清掃しやすくするには時間がかかり、不十分である可能性がある。また、苦みを伴う甘さという味質や、流動性の悪さによる使用感の悪さが患者に負担を与える。また、口腔内の乾燥によって、すでに歯周病を発症している患者の炎症を抑制するには、十分でない。
口腔内への水分供給が速やかであれば、歯周病やう蝕等の口腔内疾患を引き起こす原因菌を速やかに洗浄することができ、それらの疾患の予防に効果的である。また、炎症抑制機能があれば、すでに炎症を発症している患者の症状の亢進を緩和することが出来る。さらに乾燥した汚れをふやかすことも速やかになり清掃しやすくなり、清掃時の刺激により粘膜を傷つけたり、炎症が引き起こされ、歯周組織が破壊される可能性を軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−508338号公報
【特許文献2】特開2005−526784号公報
【特許文献3】特開平11−165778号公報
【特許文献4】特開平8−333227号公報
【特許文献5】特開平11−12144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、乾燥した口腔内にすばやく水分を供給することで口腔内の乾燥症状を和らげ、口腔内で乾燥し、こびりついた痰や汚れに水分をすばやく浸透させ、清掃しやすくするとともに、口腔内の炎症性疾患、特に歯周病を防ぎ、またその症状を抑制、緩和することができる口腔用組成物を提供することである。
本発明の目的はまた、口腔内における組成物の滞留性を高め、そこに含まれ得る薬効成分を口腔内に留めることができる口腔用組成物を提供することである。本発明の目的はまた、口腔内の乾燥を予防するための口腔用組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を達成するべく、口腔内への水分供給を速やかに達成すること、及び作用効果の持続性を両立する観点から鋭意研究を重ねた。その結果、口腔用組成物に特定の成分を配合することにより、優れた口腔用組成物が提供できることを見出した。
従って本発明は、グリセリルグルコシドを含有することを特徴とする口腔用組成物である。発明の口腔用組成物は、口腔内の乾燥症状の改善及び予防に有用である。従って本発明はまた、口腔内乾燥症の治療用組成物又は予防用組成物である口腔用組成物を提供する。
また、本発明の口腔用組成物によれば、マクロファージの活性化を抑制することが見出され、よって、口腔内の乾燥によって引き起こされる歯周病の予防やその症状の緩和、軽減にも有用である。従って本発明はまた、歯周病及びその関連疾患の治療剤又は予防剤である口腔用組成物を提供する。本発明はまた、口腔内炎症抑制剤である口腔用組成物を提供する。
本発明の口腔用組成物においてグリセリルグルコシドの配合量は、0.01〜20質量%の範囲が適当である。
本発明の口腔用組成物には、さらに薬効成分を配合することができ、そのような薬効成分の例として、保湿剤、抗菌剤、抗炎症剤、フッ化物、ビタミン剤及び生薬エキスなどが挙げられる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の口腔用組成物によれば、乾燥した口腔内をすばやく潤し、乾燥した汚れに水分を浸透させ、患者に負担を与えることなく、汚れの除去を容易にする。よって、本発明の口腔用組成物によればまた、口腔内の乾燥症状を和らげたり、口腔内で乾燥し、こびりついた痰や汚れに水分をすばやく浸透させ、清掃しやすくすることができる。本発明の口腔用組成物は、口腔内の湿潤及び痂皮除去に有用である。本発明の口腔用組成物は、口腔内の乾燥に起因する症状や疾患の発生を予防するのにも有用である。
本発明の口腔用組成物によれば、口腔内への水分供給を速やかに行うことができるので、歯周病やう蝕等の口腔内疾患を引き起こす原因菌を速やかに洗浄することができ、それらの疾患の予防に効果的である。
本発明の口腔用組成物はまた、口腔内の炎症抑制に有用であり、ひいては歯周組織の破壊、例えば歯周病を予防し、また、その症状の緩和や軽減に有用である。
本発明の口腔用組成物によれば、口腔内への水分供給が速やかである一方、口腔内における該組成物の滞留時間が比較的長く、よって組成物に配合され得る保湿剤といった薬効成分を口腔内に留めることができる。従って本発明の口腔用組成物は、口腔内の乾燥状態やそれに伴う疾患の治療及び予防に有用である。
本発明の口腔用組成物はまた、流動性及び味質が良好であって使用感に優れたものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の口腔用組成物の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の口腔用組成物は、その形態として液体、液状、ジェル状、ペースト状、クリーム状、固体状など限定されるものではない。本発明の口腔用組成物は、その剤型として、練歯磨剤、粉歯磨剤、液状歯磨剤、液体歯磨剤などの歯磨剤類、口腔用軟膏、口中清涼剤、含嗽剤、マウスウォッシュ、洗口剤、洗口液、口腔用ジェル剤、口腔用パスタ剤、口腔用スプレー、フィルム剤、トローチ、タブレット、チュアブル、チューインガムなどの各種の剤型で提供することができる。
本発明の口腔用組成物は、グリセリルグルコシドを含有してなるものである。
本発明で使用するグリセリルグルコシドは、以下に構造を示す1−α−グリセリルグルコシド、2−α−グリセリルグルコシド、1−β−グリセリルグルコシド、2−β−グリセリルグルコシド又はそれらの混合物を包含する。
【化1】

【0010】
グリセリルグルコシドを得る方法として、例えばグリセリンとブドウ糖を触媒の存在下に反応させて、濃縮又は蒸留を経て精製して得ることが挙げられる。例えばヤシ油由来のグリセリンとトウモロコシ由来のブドウ糖を反応させることができる。また、その他の化学合成法によってグルセリルグルコシドを得てもよい。
使用するグリセリルグルコシドとして、高度に精製したグリセリルグルコシド、又はグリセリルグルコシドの純品を用いることができる。あるいは、上述のような製法により精製後に得られたグリセリルグルコシドを含む反応混合物を用いてもよい。グリセリルグルコシドを含む反応混合物は、グリセリルグルコシドのほか、グリセリルマルトシド、グリセリルマルトトリオシド、グリセリン及び水などを含み得る。グリセリルグルコシドを含む反応混合物を使用するとき、該混合物におけるグリセリルグルコシドの含有量が60質量%以上であることが好ましく、さらに65質量%以上であることが好ましい。またそのような混合物において無水物換算でグリセリルグルコシドの含有量が80質量%以上であることが好ましい。
グリセリルグルコシドとして市販品を用いることもできる。そのような市販品の例として、COSARTE-2G(登録商標、東洋精糖株式会社製)などがある。
本発明の口腔用組成物におけるグリセリルグルコシドの配合量は、組成物の全質量に基づいて0.01〜20質量%の範囲が適当であり、好ましくは0.1〜20質量%の範囲であり、より好ましくは0.1〜10質量%の範囲が適当である。
【0011】
本発明の口腔用組成物には、該組成物の性能を損なわない範囲において、通常口腔用組成物に用いられる各種の添加剤を適宜配合することができる。そのような添加剤の例として、pH調整剤、湿潤剤、矯味剤、防腐剤、香料、着色料、可溶化剤、界面活性剤、増粘剤、研磨剤、安定剤、金属封鎖剤などの添加剤を、該組成物の性能を損なわない範囲において適当量、配合してもよい。また、本発明の口腔用組成物には、口腔の乾燥状態やそれに伴う疾患の治療及び予防効果を期待して、保湿剤及びその他の薬効成分を配合してもよい。
【0012】
本発明の組成物は口腔内で使用するものであるため、そのpHは、5.5〜8.0の範囲であるのが好ましい。本発明の口腔用組成物に使用しうるpH調整剤としては、食品に使用しうるものであれば特に限定されず、例えばリン酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、あるいはクエン酸、リンゴ酸、ピロリン酸、酒石酸、酢酸又はこれらの塩、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。これらの1種又は2種以上の組み合わせを適宜選択すればよい。
【0013】
本発明の口腔用組成物に使用しうる湿潤剤の例として、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチルグリシン、マルチトール、還元水あめ、ラクチトール、パラチニット、エリスリトール、ソルビトール、ソルビット液、マンニトール、キシリトール、キシロース、トレハロース、グルコース、グルコース、ラクトース、マンノース、マルトース、フルクトース、イノシトール、ペンタエリスリトール、マルトトリオース、澱粉分解糖、澱粉分解糖還元アルコール等の多価アルコール等が挙げられ、これらの内、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
口腔用組成物における上記湿潤剤の含有量は、一般的に0.1〜50質量%の範囲である。
【0014】
矯味剤の例として、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、ショ糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、ハチミツ、アスパルテーム、ステビア、スクラロース、キシリトール、イノシトール、トレハロース、D−ソルビトール、D−マンニトール、ラフィノース、ラクチュロース、ラクチトール、エリスリトール、還元パラチノース、パラチノース、パラチニット、アセスルファムK、マルトース、マルトシルトレハロース又はマルチトールなどが挙げられる。これらの1種又は2種以上の組み合わせを適宜選択すればよい。
【0015】
防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、イソプロピルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、ベンジルパラベンなどのパラベン(パラオキシ安息香酸エステル)類、フェノキシエタノール、エタノールなどのアルコール類、あるいはソルビン酸、安息香酸、デヒドロ酢酸、プロピオン酸又はこれらの塩などが挙げられる。これらの1種又は2種以上の組み合わせを適宜選択すればよい。
【0016】
香料としては、l−メントール、ペパーミント、スペアミント又はフルーツ香料、ハッカ油、カルボン、オイゲノール、アネトール、シネオール、エチルブチレート、リモネン、メントン、メチルサリシレート、チモール、シンナミックスKアルデヒド、トランスー2−ヘキセナール、脂肪酸エステル、テルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラクトンなどが挙げられる。香料は、唾液分泌を刺激するという利点も有する。
着色料としては、天然又は合成の色素、例えば、食用タール系色素、カラメル色素、クチナシ色素、アントシアニン色素、ベニバナ色素、銅クロロフィリンナトリウムなどが挙げられる。これらの1種又は2種以上の組み合わせを適宜選択すればよい。
【0017】
可溶化剤は、本発明の口腔用組成物において上記添加剤や薬効成分の溶解を促進することができるものであればよく、例として、アルコール類(エタノールなど)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール類などを挙げることができる。
また界面活性剤としては、ラウリル硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウムなど)、ラウリン酸ポリグリセリル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウム、N-アシルグルタメートなどのN-アシルグルタミン酸塩、アルキルスルホン酸ナトリウム、2-マルチトール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、水添ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
本発明の口腔用組成物に配合し得る増粘剤の例として、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸カルシウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸及びその誘導体、カラギーナン(ι、λ、κ)、キサンタンガム、グァーガム、アラビアガム、ゼラチン、寒天、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
また、研磨剤の例として、シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、ゼオライト、無水ケイ酸、含水ケイ酸、アルミノシリケート、ジルコノシリケート,ゼオライト等のシリカ系研磨剤、第二リン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、結晶セルロース、二酸化チタン、乳酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム,ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、レジン、アルミナ、合成樹脂研磨剤などが挙げられる。
そのほか、安定剤(例えば塩化ナトリウム)、金属封鎖剤(例えばエデト酸二ナトリウム)などが挙げられる。
【0019】
本発明の口腔用組成物にはまた、保湿剤、抗菌剤、抗炎症剤、フッ化物、ビタミン剤、生薬エキスなどの薬効成分を配合することができる。これらの薬効成分は、医薬品・食品・化粧品に使用しうるものから、適宜選択することができる。
【0020】
保湿剤の例として、アミノ酸又はその塩、ピロリドンカルボン酸、ムチン、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸などのムコ多糖類、乳酸ナトリウム、尿素、パンテノール、アロエエキス、ローズマリーエキス、タイムエキス、チャエキス(チャ乾留エキス)などの天然エキス成分、コラーゲン、エラスチンなどのいわゆる細胞外マトリックスなどを挙げることができる。これらの1種又は2種以上の組み合わせを適宜選択すればよい。
【0021】
抗菌剤としては、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、クロルヘキシジン塩類、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ビサボロールクロルヘキシジン、ヒノキチオール、ラクトフェリンなどが挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
抗炎症剤としては、例えば、塩化リゾチーム、ε−アミノカプロン酸、アルミニウムヒドロキシルアラントイン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸塩類、グァイアズレンスルホン酸、酢酸トコフェロールなどが挙げられる。
また、フッ化物としてはフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第1スズなどが挙げられる。
【0022】
ビタミン剤の例として、レチノイン酸、β-カロテンなどのビタミンA類、パントテン酸又はその塩類、ナイアシン、ビオチンなどのビタミンB類、アスコルビン酸又はその塩類、誘導体などのビタミンC類、α-トコフェロールなどのビタミンE類、葉酸などが挙げられる。
生薬エキスの例として、カミツレエキス、カノコソウエキス、ナツメエキス、ホップエキス、ラメンダーエキス、リンデンエキス、カリンエキス、キンギンカエキス、クマザサエキス、グミエキス、チョウジエキス、デンシチニンジンエキス、サルビアエキス、ムクロジエキスなどが挙げられる。
上記保湿剤、抗菌剤、抗炎症剤、フッ化物、ビタミン剤、生薬エキスなどの薬効成分の口腔用組成物への配合濃度は、一般的に0.001〜5.0質量%の範囲が適当であり、より好ましくは、0.01〜1.0質量%の範囲である。
本発明の口腔用組成物の残余は水を含むことができる。
【0023】
本発明の口腔用組成物は、グリセリルグルコシドを用いて、さらに各種添加剤、各種薬効成分及び水、エタノールなど溶剤から適宜成分を選択して添加し、所望する形態、剤型に応じて適宜の操作により製造することができる。
本発明の口腔用組成物は、その形態に応じて適宜の剤型を選択して、歯磨剤類、トローチ剤、錠剤、クリーム剤、軟膏剤、貼付剤、洗口液、マウススプレー、キャンディ、チューインガムなどといった各種剤型とすることができ、さらに具体的に例えばジェルタイプの口腔湿潤剤やスプレータイプの口腔湿潤剤などとすることができる。
本発明の口腔用組成物は、各種剤型に応じた適用方法のほか、患者自身あるいは介護者により、口腔内に手で、あるいはブラシやスポンジや綿棒などにより、適量を塗布することで適用することができる。本発明の口腔用組成物は、1日に1回から適宜の回数使用することができる。
【実施例】
【0024】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[実施例1]
以下の処方(単位:質量%)に従って、常法により口腔湿潤剤(ジェルタイプ)を製造した。使用したグリセリルグルコシドは、商品名:COSARTE-2G(登録商標、東洋精糖株式会社製、グリセリルグルコシドを約65%含む)である。
COSARTE-2G 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.5
グリセリン 15.0
プロピレングリコール 5.0
安息香酸ナトリウム 0.3
塩化セチルピリジニウム 0.01
クエン酸 0.23
クエン酸ナトリウム 1.1
精製水 残
合計 100
【0025】
以下の処方(単位:質量%)に従って、常法により比較のための口腔湿潤剤(ジェルタイプ)を製造した。
[比較例1]
カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.5
グリセリン 15.0
プロピレングリコール 5.0
安息香酸ナトリウム 0.3
塩化セチルピリジニウム 0.01
クエン酸 0.23
クエン酸ナトリウム 1.1
精製水 残
合計 100
[比較例2]
プロピレングリコール 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 3.5
グリセリン 15.0
安息香酸ナトリウム 0.3
塩化セチルピリジニウム 0.01
クエン酸 0.23
クエン酸ナトリウム 1.1
精製水 残
合計 100
【0026】
<試験例1>
痂皮除去効果の確認試験
ムチン(シグマアルドリッチ社製)20%、牛血清由来アルブミン(シグマアルドリッチ社製)10%になるよう精製水に溶解したものを、調製した溶液をスライドグラスに0.5g滴下した後、37℃の恒温層内で1晩乾燥して痂皮モデルを作製した。上記実施例1で得られた口腔用組成物と比較例1及び2で得られた口腔湿潤剤(ジェルタイプ)を痂皮モデルに塗布し、10分間作用させた後、精製水で洗浄して残った痂皮モデル量を目視判定した。
結果を表1に示す。本発明のグリセリルグルコシド配合の口腔湿潤剤(ジェルタイプ)が、優れた痂皮除去効果を有するものであることが判明した。
○:速やかな痂皮除去効果を示す
△:痂皮除去効果を示すが残留する
×:痂皮除去効果を示さない
表1

【0027】
<試験例2>
保湿効果の確認試験(コンダクタンス測定法)
試験実施室に入室15分後にSkicon−200(IBS,Hamamatsu,Japan)にて前腕部3カ所の角質水分量を測定し、初期値とした。各部に上記実施例1で得られた口腔湿潤剤(ジェルタイプ)と比較例1及び2で得られた口腔湿潤剤(ジェルタイプ)を0.02g塗布し、5時間後の角質水分量を測定した。
結果を表2に示す。本発明のグリセリルグルコシド配合の口腔用組成物が、優れた保湿効果を有するものであることが判明した。
表2

【0028】
<試験例3>
使用感の確認試験
上記実施例1および比較例1〜2で使用したグリセリルグルコシド(商品名:COSARTE-2G(登録商標、東洋精糖株式会社製)、グリセリン、プロピレングリコールを各々精製水にて20%溶液に調製し、被験者5名の口腔内に塗布した。味質(甘味と苦味)のバランス、流動性の項目について、悪い(1)〜良い(5)の5点評価を用いて官能評価を実施した。
結果を表3に示す。本発明に使用するグリセリルグルコシドは、味質(甘味と苦味)のバランス、及び流動性において優れた使用感を有するものであることが判明した。
表3

【0029】
<試験例4>
マウスマクロファージ貪食機能に対する影響
貪食試験をグリセリルグルコシド(商品名:COSARTE-2G(登録商標)、東洋精糖株式会社製)について、マウスマクロファージJ774.1細胞(JRCB)を用いて実施した。n=3で行った。試験の陰性対照には、培養液を用い、陽性対照には、リポ多糖(Pantoea agglomeransより精製したLPS)を用いた。リポ多糖の用量は、終濃度1μg/mlとした。試験に用いるJ774.1細胞は、細胞数を106cells/mlに調整した。陰性対照、陽性対照と被検体のウエルに、各100μlの細胞懸濁液を加えた。1時間インキュベートし、細胞を接着させ、その後、陰性対照のウエルには培養液、陽性対照のウエルには、2μg/mlのリポ多糖を含む培養液、被検体ウエルには、2倍濃度の被検体を含む培養液をそれぞれ100μlずつ加えた。加えた後、37℃の5%CO2インキュベータ中で1時間または4時間インキュベーションした。その後、細胞に対して10倍の個数のFITC標識ポリスチレンラテックスビーズ(直径2.67μm;1×106/5.0μl)を含む培養液を5.0μl加えた。加えた後、37℃の5%CO2インキュベータ中で2時間インキュベーションした。プレートを10秒間プレートシェーカーで振盪した後、液をアスピレータで除き、37℃に加温したPBS(-)を400μl加え1回洗浄した。その後、PBS(-)溶液を加え、さらに2回洗浄し、その後、200μlの2.5%パラホルムアルデヒド含有PBS(-)溶液を加え、30分間室温で固定した。その後、蒸留水で、3回洗浄し、乾燥させた後、キシレン処理を行った。その後、ディフクイックを用いて染色し、400倍の倍率で、顕微鏡下で細胞に含まれるビーズを計測した。
結果を以下の図に示す。これらの結果から、本発明のグリセリルグルコシド配合の口腔用組成物が、LPSなどで誘導されたマクロファージの活性化状態を抑制し、抗炎症効果を発揮し得ることがわかる。
【0030】


【0031】
以下に、グリセリルグルコシドを配合し、常法により調製した本発明の口腔用組成物の処方例を示す。配合量の単位は質量%である。
使用したグリセリルグルコシドは、商品名:COSARTE-2G(登録商標)(東洋精糖株式会社製、グリセリルグルコシドを約65%含む)である。
【0032】
<実施例2>
<口腔湿潤剤(ジェルタイプ)>
COSARTE-2G 1.0
濃グリセリン 25.0
カラギーナン 0.6
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.4
安息香酸ナトリウム 0.3
クエン酸 0.2
クエン酸ナトリウム 0.3
トリメチルグリシン 0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
ラクトフェリン 0.01
ムチン 0.01
ヒアルロン酸 0.005
ハッカ油 0.1
塩化セチルピリジニウム 0.01
精製水 残
合計 100%
【0033】
<実施例3>
<口腔湿潤剤(ジェルタイプ)>
COSARTE-2G 10.0
濃グリセリン 15.0
カラギーナン 0.8
アルギン酸ナトリウム 1.8
プロピレングリコール 10.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 3.0
安息香酸ナトリウム 0.5
クエン酸 0.04
リン酸水素二ナトリウム 0.1
エデト酸二ナトリウム 0.2
エタノール 2.0
キシリトール 5.0
メントール 0.01
香料 0.1
ヒノキチオール 0.05
ヒアルロン酸 0.005
グリチルリチン酸ジカリウム 0.015
精製水 残
合計 100%
【0034】
<実施例4>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
リン酸水素カルシウム 40.0
無水ケイ酸 5.0
グリセリン 15.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 2.0
ソルビット液 10.0
香料 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
フッ化ナトリウム 0.2
精製水 残
合計 100%
【0035】
<実施例5>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
水酸化アルミニウム 35.0
グリセリン 15.0
結晶セルロース 10.0
ポリエチレングリコール 10.0
ヒドロキシプロピルセルロース 2.0
香料 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.1
ブチルパラベン 0.2
サッカリンナトリウム 0.1
酢酸トコフェロール 0.1
塩化セチルピリジニウム 0.05
精製水 残
合計 100%
【0036】
<実施例6>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
炭酸カルシウム 25.0
ソルビット液 15.0
濃グリセリン 10.0
無水ケイ酸 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 2.0
香料 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
サッカリンナトリウム 0.05
精製水 残
合計 100%
【0037】
<実施例7>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
濃グリセリン 25.0
ピロリン酸カルシウム 25.0
無水ケイ酸 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
香料 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
サッカリンナトリウム 0.05
塩化ベンゼトニウム 0.05
精製水 残
合計 100%
【0038】
<実施例8>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
無水ケイ酸 20.0
70%ソルビット液 20.0
グリセリン 20.0
プロピレングリコール 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 1.7
ポリエチレングリコール 1.0
カラギーナン 1.0
香料 1.0
二酸化チタン 0.5
ラウリルサルコシンナトリウム 0.3
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
DL-α-トコフェロール 0.1
銅クロロフィンナトリウム 0.05
塩化セチルピリジニウム 0.05
精製水 残
合計 100%
【0039】
<実施例9>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
水酸化アルミニウム 30.0
グリセリン 20.0
塩化ナトリウム 10.0
無水ケイ酸 5.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 3.0
ラウリル硫酸ナトリウム 1.8
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
ポリエチレングリコール 1.0
香料 1.0
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
酢酸トコフェロール 0.1
DL-α-トコフェロール 0.1
イソプロピルメチルフェノール 0.02
精製水 残
合計 100%
【0040】
<実施例10>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
ピロリン酸カルシウム 32.0
グリセリン 20.0
無水ケイ酸 6.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
グリチルレチン酸 1.0
ポリエチレングリコール 1.0
香料 0.1
ε-アミノカプロン酸 0.1
DL-α-トコフェロール 0.1
イソプロピルメチルフェノール 0.02
精製水 残
合計 100%
【0041】
<実施例11>
<練歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
濃グリセリン 20.0
ピロリン酸カルシウム 16.0
無水ケイ酸 7.0
香料 1.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.8
ラウリル硫酸ナトリウム 0.6
カラギーナン 0.6
塩化リゾチーム 0.4
ステビアエキス 0.1
トリクロサン 0.1
グルコン酸クロルヘキシジン 0.05
精製水 残
合計 100%
【0042】
以下実施例12〜23の液体歯磨剤は、スプレー容器に収容して口腔内へスプレーして使用することもできる。
<実施例12>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 0.5
エタノール 2.0
寒天 1.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.5
香料 0.4
パラオキシ安息香酸エステル 0.1
サッカリンナトリウム 0.05
精製水 残
合計 100%
【0043】
<実施例13>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 0.5
水酸化アルミニウム 10.0
グリセリン 10.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
カラギーナン 0.5
エタノール 0.5
香料 0.4
パラオキシ安息香酸エステル 0.1
サッカリンナトリウム 0.05
精製水 残
合計 100%
【0044】
<実施例14>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
グリセリン 15.0
ポリエチレングリコール 10.0
無水ケイ酸 3.0
リン酸水素カルシウム 2.0
カルボキシルメチルセルロースナトリウム 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
アルミノケイ酸塩 0.5
香料 0.5
パラベン 0.1
精製水 残
合計 100%
【0045】
<実施例15>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
グリセリン 10.0
水酸化アルミニウム 10.0
寒天 1.0
エタノール 0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
カラギーナン 0.5
香料 0.4
パラオキシ安息香酸エステル 0.1
精製水 残
合計 100%
【0046】
<実施例16>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
グリセリン 20.0
ソルビット液 25.0
キサンタンガム 1.0
カルボキシルメチルセルロースナトリウム 0.5
香料 0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
パラオキシ安息香酸エステル 0.1
精製水 残
合計 100%
【0047】
<実施例17>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
70%ソルビット液 25.0
無水ケイ酸 10.0
グリセリン 10.0
キサンタンガム 1.0
キシリトール 1.0
香料 0.5
パラオキシ安息香酸エチル 0.1
パラオキシ安息香酸ブチル 0.05
精製水 残
合計 100%
【0048】
<実施例18>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 5.0
エタノール 5.0
キシリトール 5.0
クエン酸ナトリウム 0.15
クエン酸 0.1
サッカリンナトリウム 0.1
エデト酸二ナトリウム 0.1
1-メントール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 0.1
香料 0.1
ヒノキチオール 0.05
塩化セチルピリジニウム 0.01
アラントイン 0.01
精製水 残
合計 100%
【0049】
<実施例19>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
エタノール 10.0
ポリエチレングリコール 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0
安息香酸ナトリウム 1.0
香料 0.4
アラントイン 0.2
エデト酸二ナトリウム 0.2
チャ乾留液 0.1
ステビアエキス 0.05
ヒノキチオール 0.02
乳酸アルミニウム 0.01
塩化セチルピリジニウム 0.01
精製水 残
合計 100%
【0050】
<実施例20>
<液体歯磨剤>
COSARTE-2G 5.0
含水ケイ酸 1.0
無水ケイ酸 10.0
グリセリン 25.0
香料 1.0
カルボキシルメチルセルロース 1.0
ソルビトール 50.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
パラオキシ安息香酸エステル 0.1
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
精製水 残
合計 100%
【0051】
<実施例21>
<マウスウォッシュ>
COSARTE-2G 0.3
エタノール 20.0
香料 1.0
サッカリンナトリウム 0.05
クロルヘキシジン塩酸塩 0.01
ラウリルエタノールアマイド 0.3
精製水 残
合計 100%
【0052】
<実施例22>
<マウスウォッシュ>
COSARTE-2G 0.1
キシリトール 2.5
変性アルコール56号 5.0
グリセリン 5.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
クエン酸ナトリウム 0.12
クエン酸 0.03
パラオキシ安息香酸エチル 0.05
パラオキシ安息香酸プロピル 0.05
香料 0.1
精製水 残
合計 100%
【0053】
<実施例23>
<マウスウォッシュ>
COSARTE-2G 0.1
エタノール 20.0
香料 1.0
サッカリンナトリウム 0.05
クロルヘキシジン塩酸塩 0.01
ラウリルエタノールアマイド 0.3
精製水 残
合計 100%
【0054】
<実施例24>
<チューインガム>
COSARTE-2G 1.0
ガムベース 20.0
砂糖 15.0
イソマルトース 20.0
マルトース 20.0
コーンシロップ 12.0
水飴 11.5
香料 0.5
合計 100%
【0055】
<実施例25>
<トローチ>
COSARTE-2G 5.0
アラビアガム 6.0
パラチノース 30.0
マルチトース 20.0
イソマルトース 22.0
ゼラチン 3.0
香料 0.2
水 残
合計 100%
【0056】
<実施例26>
<トローチ>
COSARTE-2G 5.0
アラビアガム 6.0
パラチノース 30.0
マルチトース 20.0
イソマルトース 22.0
ゼラチン 3.0
香料 0.2
水 残
合計 100%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリセリルグルコシドを含有することを特徴とする口腔用組成物。
【請求項2】
口腔内乾燥症の治療用組成物又は予防用組成物である請求項1記載の口腔用組成物。
【請求項3】
口腔内炎症抑制剤である請求項1記載の口腔用組成物。
【請求項4】
歯周病及びその関連疾患の治療剤又は予防剤である請求項1記載の口腔用組成物。
【請求項5】
グリセリルグルコシドを0.01〜20質量%含有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の口腔用組成物。

【公開番号】特開2012−153619(P2012−153619A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11797(P2011−11797)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(391066490)日本ゼトック株式会社 (31)
【出願人】(591061068)東洋精糖株式会社 (17)
【出願人】(510251556)株式会社BEDARING−JAPAN (2)
【Fターム(参考)】