説明

口臭治療のための組成物

本発明は、口臭を治療するのに適しており、そしてキャリアー物質、少なくとも1つの酵素、亜硫酸オキシダーゼ、口腔中に存在するデンプンおよび/またはセルロースを分解してグルコースを生じる酵素、酵素オキシドレダクターゼ、ハロゲンイオンまたはシュードハロゲンイオンの供給源、および酵素ペルオキシダーゼを含む組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明の目的は、ヒトまたは動物において、口臭治療のための酵素混合物を含む組成物である。
口臭は多くの人に影響を及ぼし、そして口臭を患う人、並びにその血縁者および友人の相互に不快感を生むため、どちらにも深刻な問題をもたらし、そして人の社会生活に負担を与えうる。
【0002】
同様に、ペットの口臭は、飼い主がイヌまたはネコを虐待する主な理由の1つである。ペットが飼い主の家またはアパートに住むということは、口臭のある動物の所有が、不快感の原因となり、そして飼い主に相当な問題を引き起こしうることを意味する。
【0003】
口臭は、動物、特に口が小さいペットでしばしば見られる問題であり、これはこうした口が規則正しく換気されず、そして酸素供給が劣っているためである。これらの無酸素条件下では、細菌の大部分が腐敗を引き起こす。
【0004】
現在までに行われた研究によって、口臭の原因となる主な化合物が、硫化二水素(H2S)、メチルメルカパタン(CH3SH)および硫化ジメチル(CH3SCH3)などの揮発性イオウ化合物であることが示されてきている。これらの化合物は、口腔のイオウ含有タンパク質が嫌気性細菌に分解されることによって形成される。
【0005】
口臭と戦うことを意図する多くの組成物が、すでに記載されてきている。
口中でタンパク質分解を引き起こす細菌と戦うため、クロルヘキシジンを含有する調製物が一般的に用いられる。
【0006】
したがって、特許EP 920857は、a)二グルコン酸クロルヘキシジン、b)塩化セチルピリジニウムおよびc)薬学的に許容しうる塩またはZn2+および/またはCu2+化合物を含む経口組成物を記載する。
【0007】
こうした調製物は、歯の染色または口中の味覚の変化などの副作用を有する。
亜塩素酸ナトリウムを含有する調製物は、揮発性イオウ化合物を無臭の化合物に酸化する、酸素の供給源を提供するため、こうした調製物もまた提唱されてきている。したがって、US6325997特許は、亜塩素酸ナトリウム(NaClO)、およびイオウ化合物と錯体を形成しうる亜鉛などの金属イオンを含有する調製物を記載する。
【0008】
亜塩素酸ナトリウムを含有する調製物の不都合な点は、酸素を提供する製品の安定性が非常に劣ることである。酸素を供給された溶液は、時間とともに酸化活性を失う(過酸化水素では、貯蔵寿命はわずか2〜3ヶ月)。
【0009】
亜鉛は、揮発性イオウ化合物と不溶性組成物を形成するため、亜鉛を含有する調製物が提唱されてきている。これらの調製物は、経口摂取され、そして消化される。したがって、出願WO99/17735は、金属イオン、好ましくは亜鉛イオン、およびアミノ酸、好ましくはグリシンを含有するキレートを含む組成物であって、口臭がある被験者の口腔において、徐放式にキレートを放出する、前記組成物を記載する。
【0010】
しかし、亜鉛を含有する調製物には、多くの禁忌がある:亜鉛に対する過敏性の場合、薬剤および栄養補助剤との相互作用の可能性、妊娠、授乳の場合の禁忌、副作用(胃部不快感、吐き気、嘔吐、頭痛、眠気、口中の金属味など)。
【0011】
口臭に対して戦うことを意図する酵素を含有する製品もまた、開発されてきている。米国特許4564519は、チュアブル二酵素練り歯磨きであって、該練り歯磨きの咀嚼中に過酸化水素を生じるグルコースおよびグルコースオキシダーゼ、並びにまた過酸化水素と相互作用し、そして細菌阻害剤のヒポチオシアネートを生じるチオシアン酸塩およびラクトペルオキシダーゼの両方を含有する、前記チュアブル二酵素練り歯磨きを記載する。米国特許5336494は、酵素でコーティングされたチュアブル製品であって、噛むと、コーティングに含有される酵素系が活性化されることによって、口腔において、抗細菌効果を有する、前記製品を記載する。酵素コーティングは、前述のコーティング製品を噛むと、過酸化水素が産生されるように、ベータ−D−グルコースなどの酸化可能基質、または例えばグルコースオキシダーゼなどの、この基質の特異的オキシドレダクターゼ酵素を含有し、該製品はまた、過酸化水素と相互作用し、そしてアニオン性の酸化された細菌阻害剤を産生するように、例えばラクトペルオキシダーゼなどのペルオキシダーゼ酵素およびアルカリ金属塩(例えばチオシアネート)も含有することも可能である。
【0012】
特許EP658096は、ペットのための経口チュアブル抗菌製品であって、キャリアー物質、少なくとも1つのオキシドレダクターゼ(グルコースオキシダーゼ、亜硫酸オキシダーゼなど)、オキシドレダクターゼの少なくとも1つの基質(D−グルコースなど)およびカタラーゼ(クロカビ(Aspergillus niger)の発酵によって得られるものなど)を含み、過酸化水素の産生を調節可能にする、前記製品を記載する。該製品はまた、酵素、ペルオキシダーゼ(例えばラクトペルオキシダーゼ)およびハライドイオンの供給源も含有可能である。
【0013】
しかし、常に、オキシドレダクターゼの基質を用いる必要があり、これは、製品の製造中、そして最終産物の両方で、安定性が懸念される限り、不都合な点を有する。
本発明の目的は、口臭治療に適した組成物であって:
−キャリアー物質、
−亜硫酸オキシダーゼ酵素、
−口腔中に存在するグルコース、デンプンおよび/またはセルロースを分解可能な、少なくとも1つの酵素、
−オキシドレダクターゼ酵素、
−ハライドイオンまたはシュードハライド(pseudohalide)イオンの供給源、
−ペルオキシダーゼ酵素
を含む、前記組成物である。
【0014】
キャリアー物質は、動物またはヒトの口腔に合う、本発明の目的の組成物を作成する物質いずれかである。使用可能なキャリアー物質の例は、歯科用ペースト、コラーゲン、または口腔における反応を得るのに必要な時間残存する非毒性製品いずれかなどである。
【0015】
キャリアー物質は、およそ5秒間〜およそ1時間の期間、口腔に残存することも可能である。キャリアー物質の量は、本発明の組成物の総重量の重量およそ1%〜およそ99%で多様である。
【0016】
亜硫酸オキシダーゼ酵素は、口腔に存在し、そして口臭の原因となる揮発性イオウ化合物、例えば硫化二水素(HS)、メチルメルカプタン(CHSH)および硫化ジメチル(CH3SCH3)を無臭の化合物(すなわちスルホン(SO)およびジメチルスルホン(CHSOCH))に変換することを可能にする。
【0017】
亜硫酸オキシダーゼの量は、およそ0.2IU〜およそ2000IUで多様である。
用語「IU」は「国際単位」を意味し、そして7.0のpHおよび25℃の温度で、単位あたり1マイクロモルの化合物を触媒するのに必要な酵素量を示す。
【0018】
口腔中に存在するデンプンおよび/またはセルロースをグルコースに分解可能な酵素は、アミラーゼ、セルラーゼ、グルコアミラーゼおよびその混合物で構成される群より選択される。
【0019】
デンプンおよび/またはセルロースをグルコースに分解可能な酵素の量は、本発明の組成物の総重量に比較して、重量およそ0.05%〜およそ30%の範囲である。
口腔中に存在するデンプンおよび/またはセルロースは、食物残渣から生じる。例えば、ペット、特にイヌの毎日の食餌は、主にデンプンを含有するシリアルで構成される。エネルギー価のためにデンプンを利用するには、特異的酵素:アミラーゼまたはグルコアミラーゼが反応してグルコースを遊離させなければならない。イヌの唾液は(ヒトと異なり)、アミラーゼを含有しない(アミラーゼはイヌでは腸にのみ見られる)。
【0020】
アミラーゼ、セルラーゼおよび/またはグルコアミラーゼ酵素の使用は:
−歯(特にイヌの歯)の間に残ったデンプンが、次いで、グルコース粒子に分解されて、これが「グルコースオキシダーゼ」、「ラクトペルオキシダーゼ」反応の基質として用いられる準備が出来る
−デンプンが歯垢形成の基質として使用不能である(イヌの口中にデンプンが残っておらず、そして細菌の基質とならない場合)
点で好適である。
【0021】
オキシドレダクターゼ酵素は、グルコース粒子をグルクロネートおよび過酸化水素に酸化するのを可能にする。
オキシドレダクターゼ酵素は、グルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、グリコール酸オキシダーゼ、アルデヒドオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼ、D−アミノ酸オキシダーゼ、一リン酸オキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、キシリトールオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼおよびその混合物を含む群より選択される。
【0022】
オキシドレダクターゼの量は、およそ0.2IU〜およそ2000IUで多様である。
適切なグルコースオキシダーゼ酵素は、例えば、アスペルギルス属(Aspergillus)種またはクロカビの株、あるいはクラドスポリウム属(Cladosporium)種、特にクラドスポリウム・オキシスポルム(Cladosporium oxysporum)の株に由来するものである。
【0023】
L−アミノ酸オキシダーゼ酵素、例えばWO94/25574に記載されるもの、またはトリコデルマ属(Trichoderma)種、例えばトリコデルマ・ハージアヌム(Trichoderma harzianum)、もしくはトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)に由来するものが適切である可能性もある。
【0024】
適切なヘキソースオキシダーゼ酵素は、例えば、紅藻類、コンドルス・クリスプス(Chondrus crispus)またはイリドフィクス・フラクシドゥム(Iridophycus flaccidum)に由来するものである。紅藻類、コンドルス・クリスプス(通称、アイリッシュ・モスで最もよく知られる)のヘキソースオキシダーゼ(SullivanおよびIkawa(1973), Biochim Biophis. Acts, 309, p.11−22;Ikawa(1982), Meth. In Enzymol. 89, carbohydrate metabolism part D, 145−149)は、D−グルコース、D−グルコース6−リン酸、Dガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、D−マンノース、2−デオキシ−D−グルコース、2−デオキシ−D−ガラクトース、D−フカーゼおよびD−キシロースを含む、広範囲の炭水化物を酸化する。紅藻類、イリドフィクス・フラクシドゥムのヘキソースオキシダーゼもまた、異なる単糖および二糖を酸化する(BeanおよびHassid(1956), J. Biol. Chem., 218, p.425;Randら(1972, J. of Food Science 37, p.698−710)。
【0025】
適切でありうる酵素キシリトールオキシダーゼは、例えば、酸素の存在下で、キシリトール、D−ソルビトール、D−ガラクチトール、D−マンニトールおよびD−アラビニトールを酸化する、JP80892242に記載されるものである。キシリトールオキシダーゼは、ストレプトミセス属(Streptomyces)種(例えば[ストレプトミセス属]IKD472、FERM P−14339)の株から得られうる。
【0026】
ハライドイオンまたはシュードハライドイオンの供給源は、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム、他のチオシアン酸塩、ヨウ化カリウム、他のヨウ化物塩、塩化ナトリウム、他の塩化物塩およびその混合物で構成される群より選択される。
【0027】
ハライドイオンまたはシュードハライドイオンの量は、およそ0.0001mol/キャリアー物質g〜およそ0.1mol/キャリアー物質gで多様である。
ペルオキシダーゼ酵素は、ラクトペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、ミエロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、西洋ワサビ(horseradish)ペルオキシダーゼ、唾液ペルオキシダーゼおよびその混合物を含む群より選択される。
【0028】
ペルオキシダーゼ酵素の量は、およそ0.1IU/キャリアー物質g〜およそ100IU/キャリアー物質gで多様である。
ペルオキシダーゼ酵素およびハライドイオンまたはシュードハライドイオンの供給源は、過酸化水素と相互作用して、抗細菌剤ヒポチオシアネート(OSCN/HOSCN)を産生する。ラクトペルオキシダーゼは、唾液に天然に存在する酵素である。しかし、上述のものなどのさらなるペルオキシダーゼ、そして特にラクトペルオキシダーゼよりはるかに速い作用を有するスーパーオキシドジスムターゼを添加することも可能である。
【0029】
本発明の好適な調製法にしたがって、組成物はまた、唾液分泌を刺激する剤、特に飽和または不飽和乳化剤、酸性化剤およびその混合物の群より選択される剤も含むことも可能である。
【0030】
以下を乳化剤と呼ぶことも可能である:アルキルアリールスルホネート、アルキルサルフェート、スルホン酸化アミドおよびアミン、硫酸化およびスルホン酸化エステルおよびエーテル、アルキルスルホネート、ポリエトキシル化エステル、モノグリセリドおよびジグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリドエステル、ポリグリセロールエステル、ソルビタンおよびエトキシレートエステル、ラクチルエステル、レシチンなどのリン脂質、ソルビタンポリオキシエチレンエステル、プロピレングリコールエステル、スクロースのエステルおよびその混合物。より具体的には、ソルビトールを典型的な乳化剤と呼ぶことも可能である。
【0031】
以下を酸性化剤の例と呼ぶことも可能である:クエン酸、リンゴ酸、タータレート、塩化ナトリウム、塩化カリウムおよびその混合物。クエン酸が特に適切な酸性化剤である。
唾液分泌を刺激する剤は、出来るだけ多くのデンプンにアミラーゼが染み込むのを確実にすることによって、デンプンをグルコースに変換する反応を促進する。すでに多量に存在する唾液は、口腔中のキャリアーとして用いられるであろう。
【0032】
本発明の別の好適な調製法にしたがって、組成物は、およそ4〜8、そして好ましくはおよそ5.4〜6.5のpHを組成物に与える緩衝剤を含む。
適切な緩衝剤には、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、クエン酸、安息香酸、リンゴ酸などが含まれる。
【0033】
4〜8の間、好ましくは5.4〜6.5の間にpHを維持すると、HOSCN/OSCNバランスにおいて、抗細菌剤ヒポチオシアネートの濃度が増加するが、この増加は好適であり、これはHOSCNが中性であり、そして細菌細胞により容易に浸透することから、細菌に対して、HOSCNがOSCNより活性であることが示されているためである。
【0034】
本発明の別の好適な調製法にしたがって、組成物は、「フレーバーをつけた唾液分泌刺激剤」とも称されうるフレーバー剤を含む。典型的な例は、鶏肉フレーバーまたは魚フレーバーである。
【0035】
本発明の別の好適な調製法にしたがって、組成物は、リゾチーム、ラクトフェリンおよびその混合物を含む群より選択される、抗細菌酵素を含む。リゾチームは、細菌膜を破壊することを可能にし、そしてラクトフェリンは、病原性細菌の生存に必須な要素である鉄をすべて吸収することを可能にする。
【0036】
本発明の別の好適な調製法にしたがって、組成物は、経口投与に適したビヒクルおよび賦形剤を含む。
本発明の組成物は、虫歯予防剤(フッ素、フッ化ナトリウム、乳酸カルシウムなど)、歯垢防止剤(亜鉛イオン、サンギナリンなど)、抗歯石剤(ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩など)、抗細菌剤(クロルヘキシジン、フェノキシエタノール、パラベンなど)、抗炎症剤(イブプロフェン、メクロフェナム酸など)、炎症プロセスに関与するプロテアーゼ(メタロプロテイン、セリンプロテイナーゼなど)の阻害剤、消毒剤(ミコナゾール、アシクロビルなど)などを含むことも可能である。
【0037】
本発明の組成物はまた、保湿剤(グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、キシリトールなど)、増粘剤(カラゲニン、メチルセルロース、シリカゲル(Tixosil(登録商標))、Mg−Al−シリカコロイドなど)、研磨剤(リン酸カルシウム、シリカ、尿素、ホルムアルデヒド、Tixosil(登録商標)など)、アニオン性構造を含む界面活性剤(例えばラウリル硫酸ナトリウムなど)、カチオン性構造を含む界面活性剤(フッ化セチルピリジン、塩化セチルピリジンなど)、または非イオン性構造の界面活性剤(例えばプロピレングリコールを含むエチレンオキシド縮合産物(Pluronic(登録商標)シリーズの製品など))、酸化防止剤(ビタミンA、システイン、グルタチオン、補酵素Q−10など)、甘味料(グルコース、スクロース、ラクトース、アセサルフェームなど)、清涼剤(メントール、カルボキサミドなど)、スパイス(唐辛子、甘唐辛子など)、中和剤(丁子油、リドカインなど)、乳化剤(ポリビニルメチルエーテルなどのポリマー組成物など)、支持体への活性物質の付着を促進する剤(天然ゴムなど)、保存剤(ヒドロキシメチル、ヒドロキシプロピルパラベン等)、白化剤(過酸化尿素、過酸化水素など)、着色剤(メチレンブルーなど)、水を含むことも可能である。
【0038】
本発明記載の組成物は、液体経口配合物、固体経口配合物などとして供給される。
特に、本発明の組成物は、例えば、練り歯磨き、チューイング片、チューインガム、洗口剤、経口ゲル、歯磨き粉、チューイング錠剤、チューイングペーストなどの形で提示される。
【0039】
本発明の目的はまた、上述のような組成物の、ヒトまたは動物における、口臭治療のための使用である。
本発明の組成物は、オキシドレダクターゼ酵素の基質の使用を必要とせず、これは、適切な時期にチオシアネートをオキシチオシアネートに酸化するであろう過酸化物を形成するために、グルコースオキシダーゼによるグルコースの酸化がない点で好適である。
【0040】
本発明の組成物は、時間的に延長された安定性を有し、最長60ヶ月までの貯蔵寿命を持つ。
以下の実施例は、本発明を例示するが、いかなる点でも本発明を限定しない。
【0041】
(実施例1)
練り歯磨き
【0042】
【表1】

【0043】
(実施例2)
コラーゲン上に適用する溶液
【0044】
【表2】

【0045】
(実施例3)
洗口剤
【0046】
【表3】

【0047】
(実施例4)
チュアブルペースト
パーセンテージは、組成物総重量に比較した重量のパーセンテージである。
【0048】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
口臭治療のための組成物であって:
−キャリアー物質、
−亜硫酸オキシダーゼ酵素、
−口腔中に存在するグルコース、デンプンおよび/またはセルロースを分解可能な、少なくとも1つの酵素、
−オキシドレダクターゼ酵素、
−ハライドイオンまたはシュードハライド(pseudohalide)イオンの供給源、
−ペルオキシダーゼ酵素
を含む、前記組成物。
【請求項2】
支持物質の量が、組成物の総重量の重量およそ1%〜およそ99%の範囲である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
亜硫酸オキシダーゼの量が、およそ0.2IU〜およそ2000IUの範囲である、請求項1または請求項2記載の組成物。
【請求項4】
口腔中に存在するデンプンおよび/またはセルロースをグルコースに分解可能な酵素が、アミラーゼ、セルラーゼ、グルコアミラーゼおよびその混合物で構成される群より選択され、そして前述の酵素の量が、組成物の総重量に比較して、重量およそ0.05%〜およそ30%で多様である、請求項1〜3の1つに記載の組成物。
【請求項5】
オキシドレダクターゼ酵素が、グルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、グリコール酸オキシダーゼ、アルデヒドオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼ、D−アミノ酸オキシダーゼ、一リン酸オキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、キシリトールオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼおよびその混合物を含む群より選択され、そして前述の酵素の量が、およそ0.2IU〜およそ2000IUで多様である、請求項1〜4の1つに記載の組成物。
【請求項6】
ハライドイオンまたはシュードハライドイオンの供給源が、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム、他のチオシアン酸塩、ヨウ化カリウム、他のヨウ化物塩、塩化ナトリウム、他の塩化物塩およびその混合物で構成される群より選択され、そして前述のイオン供給源の量が、およそ0.0001mol/キャリアー物質g〜およそ0.1mol/キャリアー物質gで多様である、請求項1〜5の1つに記載の組成物。
【請求項7】
ペルオキシダーゼが、ラクトペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、ミエロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、西洋ワサビ(horseradish)ペルオキシダーゼ、唾液ペルオキシダーゼおよびその混合物で構成される群より選択され、そして前述の酵素の量が、およそ0.1IU/キャリアー物質g〜およそ100IU/キャリアー物質gで多様である、請求項1〜6の1つに記載の組成物。
【請求項8】
組成物が、唾液分泌を刺激する剤、特に飽和または不飽和乳化剤、酸性化剤およびその混合物の群より選択される剤もまた含む、請求項1〜7の1つに記載の組成物。
【請求項9】
およそ4〜およそ8、好ましくはおよそ5.4〜およそ6.5のpHを持つ組成物を得るために用いられる緩衝剤を含む、請求項1〜8の1つに記載の組成物。
【請求項10】
リゾチーム、ラクトフェリンおよびその混合物を含む群より選択される、抗細菌酵素剤を含有する、請求項1〜9の1つに記載の組成物。
【請求項11】
鶏肉フレーバー、魚フレーバーおよびその混合物を含む群より選択されるフレーバー剤を含む、請求項1〜10の1つに記載の組成物。
【請求項12】
経口投与に適したビヒクルおよび賦形剤を含む、請求項1〜11の1つに記載の組成物。
【請求項13】
液体経口型で供給される、請求項1〜12の1つに記載の組成物。
【請求項14】
固体経口型で供給される、請求項1〜12の1つに記載の組成物。
【請求項15】
組成物が、練り歯磨き、チューイング片、チューインガム、洗口剤、経口ゲル、歯磨き粉、チューイング錠剤、チューイングペーストの形で提示される、請求項1〜14の1つ記載の組成物。

【公表番号】特表2007−507488(P2007−507488A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530768(P2006−530768)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【国際出願番号】PCT/IB2004/003637
【国際公開番号】WO2005/030154
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(506105788)
【Fターム(参考)】