説明

叩打機構を備えた計量−分配装置

【課題】計量−分配プロセスに先立って且つ当該プロセスのために、計量−分配ユニットの内部の分配物質をほぐすことを可能にした計量−分配装置の提供。
【解決手段】粉末状又はペースト状の分配物質のための計量−分配装置100は、保持装置120と少なくとも1つの収容装置130とを備えている。少なくとも1つの計量−分配ユニット110が、この収容装置内に設置したり取り出したりすることができる。当該計量−分配装置は更に、少なくとも1つのアクチュエータ160を備えており、当該アクチュエータの作用は、前記収容装置において指示される。前記収容装置は、振り子動作を自由に行うことができる状態で、保持装置上に枢動可能に支持されている。前記アクチュエータは、前記収容装置の振動振り子動作を発生させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状の物質のための計量−分配装置に関し、特に、計量−分配ユニット内に含まれている分配物質をほぐす機能を備えた収容装置を含んでいる計量−分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粉末状物質のための計量−分配装置は、特に、少ない分配量が高い精度で小さな目標容器内へ分配される用途のために使用される。このような目標容器は、計量−分配装置から分配される分配物質を、続いて所定の指示に従って更に処理できるように秤量するために、秤上に設置されることが多い。
【0003】
計量すべき物質は、例えば、供給源及び分配ヘッドを備えている計量−分配ユニット内に配置される。分配物質は、当該物質が小さな開口断面積を有する容器内への目標を定められた流れ内へ充填できるように、計量−分配ユニットの小さな排出穴から外部へと排出されることが望ましい。
【0004】
多くの粉末状の物質は、砂時計内の砂に匹敵して、狭い排出穴からの流れの中でさえ殆ど自然に流れる。この場合には、物質の質量流量は、適切な開口の弁装置を備えた排出穴の開口断面積を単に変更することによって制御することができる。しかしながら、多くの粉末状物質内の粒子は、集塊する傾向を有している。更に、殆どの粉末は圧縮性があり、圧縮された粉末が分配物質内に形成されて排出穴を部分的に又は完全に詰らせ得る。典型的な例として、コーンスターチは集塊になる傾向が大きい。更に、コーンスターチは極めて圧縮性が高い。結局、これらの特性により、コーンスターチは、計量−分配装置の性能を評価するための試験材料として使用されることが多い。分配物質の“集塊”とも称される分配物質の凝集力及び圧縮力によって惹き起こされる問題点は、計量−分配装置又はより特定すると分配ヘッドの解決問題及び形態に対する多くの提案に結びついて来た。例えば、粘着性の分配物質を、供給源容器から分配ヘッドの排出穴まで移動させる機能を果たすコンベアスクリューを備えた分配ヘッドが存在する。公知技術としては、更に、供給源容器及び分配ヘッドの内壁を掻き取り且つコンベアスクリューへと前進させる機能を果たす攪拌機構及び掻き取り装置がある。攪拌機構は更に、供給源容器内の分配物質の所謂ブリッジ(橋渡し)状態の形成を防止する機能を果たす。公知技術としては更に、攪拌機構の代わりに又は攪拌機構と組み合わせて使用される叩打及び振動装置がある。
【0005】
上記の問題点の可能な解決方法がUS 2006/011653 A1に開示されている。数ミリグラム乃至数グラムの範囲の粉末状物質を目標重量の+/−5%より高い精度で分配するための計量−分配装置は、本質的に供給源容器と分配ヘッドとを備えている。分配ヘッドの内壁は、供給源容器との連結部から排出穴に向かって円錐状に狭くなっているテーパーによって形成されている。この装置の作動状態においては、排出穴は、計量−分配ユニットの下面、従って、供給源容器の下方に配置されている。装置の作動状態においては、計量−分配ユニットの内側の流動性の分配物質は、重力下で排出穴に向かって流れるであろう。排出穴には、外部へ排出される分配物質の質量流量を調節するように機能する開口制御弁が備えられている。計量−分配装置は、容器を振動させ且つ/又は叩打するための手段を備えており、更に、中心軸線又は回転軸線に沿って直線状に上下動させることができる攪拌機構を更に備えている。(特許文献1参照)
コーンスターチによって行われた試験においては、種々の構造の計量−分配ユニットからのコーンスターチの排出はかなりの困難さを生じることがわかった。このタイプの分配物質の流動性は、物質がどの程度緩く凝集しているかを表すかさ密度とも称される特性に直接的に依存する。幾つかの実験は、攪拌機構及び/又は振動手段が採用されたときに、分配物質はほぐされる代わりに圧縮されたという結果であった。このことは、開口穴が完全に開放されていたにも拘わらず、分配物質は、計量−分配ユニットから全く排出されることが出来なかったという結果を有していた。
【特許文献1】US 2006/011653 A1公報
【非特許文献1】無し
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明は、計量−分配プロセスに先立って且つ当該プロセスのために、計量−分配ユニットの内部の分配物質を調整特にほぐすことを可能にした計量−分配装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する解決方法は、特許請求の範囲内の独立項に特定されている特徴を備えた計量−分配装置によって提供される。
【0008】
粉末状又はペースト状の分配物質のための計量−分配装置は、保持装置と少なくとも1つの収容装置とを含んでいる。この計量−分配装置内には、少なくとも1つの計量−分配ユニットを設置したり取り出したりすることができる。当該計量−分配装置は更に、少なくとも1つのアクチュエータを備え、当該アクチュエータの動作は前記収容装置において指示される。当該収容装置は、保持装置上に枢動可能に支持されて振り子運動を自由に行うことができる。アクチュエータは、収容装置の振動する振り子運動を発生することができる。
【0009】
これらの動きを惹き起こすために、アクチュエータは、収容装置に短く連続した幾つかの叩打往復動をさせる。叩打往復動の結果として、収容装置は振り子のように揺動し始める。収容装置の振り子状の揺動の周波数は、アクチュエータの叩打周波数に共鳴しないのが好ましい。これは、叩打往復動によって惹き起こされる衝撃波又は機械的パルスは方向が異なるという結果を有する。+/−1°の極めて小さな枢動角においてさえ、分配物質が極めて“集塊性”である場合にも分配物質をほぐすことに関して優れた結果を達成することができた。
【0010】
本発明による収容装置は分配物質をほぐすことにおいて決めて良好に機能したという事実は、振り子動作の結果として生じる機械的パルスの方向の変化に因るものとすることができる。円弧状の振り子動作は、アクチュエータの作用が直線方向に向けられている場合と異なり、例えば薄片状の粒子形状を有する粉末粒子がアクチュエータの直線運動によって、規定された方向に整合するのを阻止する。その結果、直線動作のアクチュエータによって観察される種類の圧縮が防止される。
【0011】
分配物質の圧縮に伴う問題点はまた、規定された回転が分配物質の連続的な圧縮につながる従来技術の攪拌機構によっても惹き起こされる。更に、当該攪拌機構の攪拌羽根は、計量−分配ユニット内の全ての領域まで届いておらず、その結果、塊が個々の“届かない”隅に蓄積し、それによって計量−分配ユニットの排出穴が詰まり得る。
【0012】
従って、枢動可能に支持されている収容装置と組み合わせられたアクチュエータの衝撃パルスは、特に、実際の分配過程の前に、計量−分配ユニット内に入れられている分配物質を整える機能を果たす。具体的な結果として、分配物質の流動力が分配過程前に改良され、より均一な分配物質の流動特性が達成される。
【0013】
もちろん、アクチュエータの機械的な衝撃パルスはまた、計量−分配ユニット内で分配物質を前進させる機能、すなわち、排出過程を補助する機能をも果たすことができる。
【0014】
理想的には、収容装置の枢動軸線は、計量−分配装置がその作動位置にあるときに当該軸線が本質的に水平であるように配列される。振り子揺動動作の結果として、分配物質は、粒子の風選に匹敵するほど供給源容器内で放り上げられる。不均等な密度を有する種々の物質からなる分配物質においては、計量−分配装置は、更に、成分物質の有する相互に分離する傾向に対抗するために、攪拌機構を備えることができる。
【0015】
計量−分配ユニットの設計に依存して、計量−分配装置は、連結装置によって閉塞軸及び/又は計量−分配ユニットの攪拌機構の軸に結合することができる駆動軸を備えた駆動装置を備えることができる。駆動装置が収容装置の動きに関係しないが保持装置に対する堅牢な結合を備えている場合には、前記連結装置は、軸線方向の変位及び枢動動作の結果として生じる閉塞軸と駆動軸との各々の回転軸線間の角度の変化を吸収するために、長さ及び角度適合機能を備えているべきである。要求される長さ及び角度の調整を出来るだけ小さく維持するために、連結装置は、枢動軸を含む水平面内に配置されるのが好ましい。計量−分配装置は、計量−分配過程において当該計量−分配ユニットの排出穴から分配される質量流量を制御し且つ調節する制御及び調整装置を備えていることが好ましい。この制御及び調整装置はまた、アクチュエータを起動する機能を果たし、必要とされる機能を有するように設計されている場合には機械的な衝撃パルスの強度に影響を及ぼす機能を果たすこともできる。
【0016】
アクチュエータの機械的衝撃パルスの反力は、種々の可能な方法で吸収することができる。第一の実施形態においては、アクチュエータを、保持装置と収容装置との間に機能的に介装させることができる。本願明細書における“機能的に介装される”という用語は、アクチュエータの反力が保持装置によって吸収され、アクチュエータの作用力は収容装置に耐えることを意味している。アクチュエータは、収容装置と保持装置との間に物理的に配置することができるが必ずしもその必要はない。空間的考慮により、アクチュエータが保持装置の背後に配置され且つプッシュロッドを介して収容装置に作用することが有利であり、この場合、プッシュロッドは保持装置の通過穴を通って延びている。
【0017】
第二の実施形態においては、アクチュエータは、収容装置に機能可能に結合されており、当該アクチュエータの機械的衝撃パルスの反力を吸収する機能を果たす振り子を備えている。この概念によって、更に別の装置、例えば、目標容器内へ分配される物質を秤量するための秤の適切な機能に作用し又は弱めさえすることができる支持ベースに対する震動の伝達を避けるか又は少なくとも大きく減じる。この振り子の揺動幅は、制振部材によって範囲を定められるのが好ましい。
【0018】
当該振り子は、振り子ロッド及び振り子質量を含んでおり、この振り子質量は錘を付加するか又は取り除くことによって調節することができる。このことにより、収容装置上に設けられた又は収容装置に結合された部品の作用が変化するのを可能にする。もちろん、アクチュエータの作用の変更は、振り子質量が振り子ロッドに沿って動くことができ且つ振り子ロッド上のあらゆる所望の位置に係止することができる構造によって行うこともできる。
【0019】
振り子の枢動軸に対する質量慣性モーメントが計量−分配ユニットが取り付けられた収容装置の各々の枢動軸線に対する質量慣性モーメントに少なくとも等しい場合には、結果的に得られる力又はモーメントは、保持装置を介して支持ベースによって吸収される必要はない。
【0020】
収容装置内に発生される衝撃パルス又は衝撃波の振幅が大きければ大きいほど、振り子の質量慣性モーメントは、収容装置の質量慣性モーメントに対して益々大きくなる必要がある。特に大きな振幅を達成する方法として、本質的に保持装置全体が振り子質量として枢動可能に懸垂され得る。
【0021】
既に説明したように、枢動動作は、分離物質の混合成分の分離を惹き起こし得る。分離作用を防止するために、攪拌機構の代わりに又は撹拌機構と組み合わせて使用することができる方法は、種々の手段、特に、調整部材及び/又は位置決め及びエンドストッパ部材によって振り子の動作範囲を制限することである。調整部材は、本質的には、制振部材を設けることができる調整可能なエンドストッパである。この制振部材は、単にゴム製部材とすることができるが、油圧部材又はガス制振部材のみならず積極的に制御される制振部材を使用することも可能である。ばね部材及び制振部材は、直線的特性のみならず漸進的な特性を有することができる。
【0022】
上記したように、種々の実験によって、本発明による収容装置においては、アクチュエータが収容装置に対する叩打往復動によって収容装置に対して作用する場合、又は言い換えると、アクチュエータが収容装置内に衝撃波を発生する場合に、特に良好な結果を達成することができることが示されて来た。衝撃波は、収容装置を介して計量−分配ユニットに伝達される。衝撃波の効率の良い伝達を達成するためには、計量−分配ユニットは、収容装置に出来るだけ堅牢に結合されるべきである。アクチュエータの可能な種々の実施形態は、引っ張り機構によって張力をかけることができ且つ瞬間的に解放することができる推進ばねによって駆動することができるハンマー質量を備えている。解放の瞬間に、ハンマー質量は、推進ばねによって加速され且つ収容装置に対するハンマー質量の衝撃によって収容装置内に衝撃波を発生させる。もちろん、例えば、着信音を鳴らすことなくユーザーに知らせるための携帯電話において使用される種類の幾つかの直列に接続された圧電アクチュエータ又は偏心バイブレータのような他のアクチュエータを使用することもまた可能である。
【0023】
計量−分配装置が、パルスの振幅が調整可能ではないアクチュエータを備えている場合には、計量−分配装置にはまた、アクチュエータのパルスの振幅を設定するように機能する少なくとも1つの調整可能なばね部材を備えることもでき且つ/又は計量−分配装置は制振部材を備えることができる。これらの部材は、収容装置と保持装置との間に配置されるのが好ましい。理想的な場合には、これらの部材は、枢動範囲を定めるばかりでなく、パルスの振幅を設定する機能をも果たすように設計されている。
【0024】
ユーザーが、幾つかの計量−分配ユニットから物質を取り出し且つ目標容器内で混合することを望む場合には、計量−分配ユニットが計量−分配装置内で手動によって又は自動化されたシーケンスで交換されなければならない場合に、ある時間及び作業が含まれる。この時間及び作業は、幾つかの環境においては減じることができるが、目標容器を更に別の計量−分配装置へと手動によって又は自動的に送ることによっては依然として排除できない。
【0025】
従って、当該計量−分配装置は、水平直線ガイドを備えた保持装置を備えているのが好ましい。当該保持装置の第一の主要部分は、直線ガイドによって第二の主要部分に結合され、直線状の本質的に水平な自由動作が可能な前記の第二の主要部分に拘束されている。複数の収容装置が併設されていて個々の枢動動作を行うことができる。このような空間的設計の保持装置によって、収容装置内に設置された計量−分配装置が単純な直線状の移動動作によって連続的に作動状態とすることができることが可能である。この作動状態は、計量−分配ユニットが駆動装置に結合することができる状態である。目標容器はまた、通常は、作動位置領域、殆どの場合は計量−分配ユニットの下方、より特別には計量−分配ユニットの排出穴の下方に配置される。
【0026】
省スペース方法として、保持装置の第一の主要部分もまたリング形状の設計とし且つ垂直軸線を中心とした回転可動性を備えた第二の主要部分上に支持することができる。当該保持装置の第一の主要部分の外側には、各々が独立した枢動動作機能を有するように、幾つかの受け入れ装置が併設されている。
【0027】
複数の収容装置の配置において各収容装置のための専用アクチュエータの必要性を避けるために、駆動装置の領域内より特別には作動位置の領域内に、単一のアクチュエータのみを配置することが可能である。この単一のアクチュエータの衝撃パルスによって、現在作動位置に配置されている収容装置内にのみ振動枢動動作を発生させることが可能である。
【0028】
粉末状分配物質は圧縮性があること及びかさ密度は物質の蓄積内で広く変わり得ることは知られている。かさ密度の違いは、計量−分配ユニットの移動の結果として既に発生し得る。このような変動は、排出穴からの分配物質の排出における質量流量に対して直接的な作用を有し、過剰な分配物質を排出させないようにするために、排出穴を閉塞する必要がある時点を前もって計算することを極めて難しくさせている。以上において既に説明したように、枢動可能に懸垂されている収容装置と組み合わせられたアクチュエータの主要な役目は、主として計量−分配過程における排出を補助することばかりでなく、計量−分配ユニット内の分配物質のかさ密度を出来るだけ均一にするために、予め調整された処理という意味で分配物質をほぐすことである。
【0029】
本発明による計量−分配装置による粉末状分配物質の管理量の分配のための可能な方法は、以下の一連のステップによって構成することができる。すなわち、当該方法は、
・ 第一のステップにおいて、計量−分配ユニットを計量−分配装置内に設置し、計量−分配ユニットを駆動装置に結合するステップ、
・ 第二のステップにおいて、アクチュエータによって分配物質をほぐすステップ、
・ 第三のステップにおいて、所望の目標量の分配物質を、駆動装置によって計量−分配ユニットにかけられた作用によって目標容器内へと排出するステップ、
・ 要求された場合に、更に別の目標容器内へ目標量を更に排出するステップ、及び
・ 第五のステップにおいて、計量−分配ユニットを計量−分配装置から取り出すステップ、によって構成することができる。
【0030】
もちろん、アクチュエータによる計量−分配ユニット内の分配物質のほぐし動作は、目標容器内への目標量の個々の排出同士の間においてもなされ且つ/又は排出された分配物質の量が特定量に達した後においてもなされ得る。
【0031】
上記したように、計量−分配ユニット内の分配物質のほぐし動作は、収容装置に対してアクチュエータによって指示される複数の機械的な衝撃パルスによってなされる。異なる粉末はまた、本発明による計量−分配装置のほぐし能力に関して異なる動作をし得る。従って、理想的な状態においては、この分配物質に対するほぐし作用を最大にすることができる周波数及び振幅を特定の物質に対して決定するために、予備的な試運転が行われる。特定の分配物質に最適化された機械的衝撃パルスの振幅及び周波数の値は、制御及び調整装置内に記憶し且つ必要なときに呼び出すことができる。
【0032】
既に述べたように、アクチュエータの叩打周波数は、収容装置の振り子−揺動周波数に応答しないのが理想的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明による計量−分配装置の詳細を、図面に示されている実施形態の説明によって提供する。
【0034】
図1は、受け台170から振り子のように枢動可能に懸垂されている保持装置120を備え且つ枢動軸131によって保持装置120上に枢動可能に支持されている収容装置130を備えている計量−分配装置100の三次元図である。枢動軸131は、重力方向に対して直交して、従って、本質的に水平方向に配置されている。収容装置130内には、基本的に供給源容器111と分配ヘッド112とを備えている計量−分配ユニット110が設置されている。収容装置130は、設置部材として、保持部材132を備えており、当該保持部材132は、計量−分配ヘッド112上に形成された保持部119内へ嵌合グリップによって達している。
【0035】
計量−分配ヘッド112内には、回転動作によって駆動させることができ且つ計量−分配ヘッド112の下面に形成されている排出穴113を開閉することができる閉塞体(図示せず)が配置されている。当該閉塞体は閉塞軸114に結合されており、当該閉塞軸114は計量−分配ヘッド112のハウジング内に束縛されており、回転動作及び/又は直線変位によって駆動される機能を有している。この閉塞軸114は、連結部材115によって、駆動装置150の駆動軸151に結合されている。アクチュエータ160によって発生され且つプッシュロッド161を介して収容装置130に伝えられて収容装置130の枢動動作を生じさせる衝撃波により、連結部材115は、枢動動作の結果として生じる閉塞軸114と駆動軸151との間の角度の適合及び好ましくは長さの適合をも可能にすることが必要である。収容装置130の枢動軸131の配置が駆動軸151の回転軸線に近ければ近いほど、必要とされる長さの適合は益々小さくなる。排出穴113の下方においては、目標容器190が秤180の荷重受け部材181上に設置することができる。秤180の秤量信号は、例えば、計量−分配装置100の計量−分配ユニット内に入力された目標重量に達したときに排出穴113が閉塞されるような形態で制御及び調整ユニット(図示せず)が駆動装置150に作用するように使用することができる。しかしながら、閉塞過程は、目標重量に達する時点より前に開始される必要があることは自明であると考えられる。
【0036】
アクチュエータ160の設計的構造及び機能は、図5についての文脈内に詳細に記載されている。保持装置120上でのアクチュエータ160及び駆動装置150の配置及びこれらの部材をアクチュエータ160の反力を吸収する目的のために受け台170上において振り子状に懸垂させることは、図4の説明において論じられている第三の実施形態に類似している。
【0037】
図2は、第一の実施形態における計量−分配装置200を正面図で示している。収容装置230が枢動可能に支持されている保持装置220は、同時に、計量−分配装置200が支持ベース283上に載置されるのを可能にする脚部としても機能する。アクチュエータ260は、駆動装置250と同様に、保持装置220に対して堅固に結合されている。アクチュエータ260は、プッシュロッド161によって収容装置230に作用することができる。
【0038】
アクチュエータ260は衝撃波を発生し、当該衝撃波は、プッシュロッド261によって収容装置230に伝えられる。収容装置230内に設置されている計量−分配ユニット内に含まれている分配材料は、衝撃波によってほぐされる。これと同時にアクチュエータによって発生される反力は、保持装置220を介して支持ベース283へと向けられる。図1の文脈において既に記載されたように、本発明による計量−分配装置200は、力計を備えることができる。力計特に秤は、幾つかの場合には、その反作用が微震特に支持ベース283の振動に対して感応する。これらの振動は、秤量信号に対して付加され且つ正しい重量の値が決定されるようにし且つ安定した表示を得るために適切なフィルタによって秤量信号から分離されなければならない。このようなフィルタが作動する方法により、秤量信号の送信が著しく遅れるであろう。秤又は力計のタイプに応じ且つ設計的配置に固有の特性により、水平方向の振幅を有する微震は、垂直方向の振幅を有する微震よりも重要性が低い。しかしながら、支持ベース283の上方に収容装置230及びアクチュエータ260を配置することによって、振動傾斜モーメントKが、保持装置220の締結面が支持ベース283に合わさる領域に発生し、このような傾斜モーメントKの大きさは、支持ベース283から収容装置230の質量重心までの距離及び衝撃波の振幅に依存する。足掛けとして作用する保持装置220の取り付け位置によって、傾斜モーメントKは、垂直方向の反作用に変換される。垂直方向の振幅を有する微震によって生じる遅れは、計量−分配過程がかなり長くかかるという結果を有する。なぜならば、分配方法に依存して、目標重量は、段階的アプローチで達成されるからである。更に、このような振動はまた、更に別の重量測定装置及び計量−分配装置200のすぐ近くに設置されている更に別の計量−分配装置に対して負の作用を有し得る。
【0039】
このような振動、特に支持ベース383に作用する傾斜モーメントを減じるために、種々の方法を採用することができる。図3は、計量−分配装置300の第二の実施形態の概略を平面図で示している。この計量−分配装置300においては、収容装置330のみならず、アクチュエータ360も、振り子懸垂によって保持装置300に結合されている。これによって、少なくとも衝撃波の水平方向の力成分が補正され、保持装置320と支持ベース383との間の締結領域の傾斜モーメントは除去されるか又は少なくとも減じられる。
【0040】
計量−分配装置400の第三の実施形態が図4に概略的に平面図で示されている。収容装置430は、保持装置420上に枢動可能に支持されている。アクチュエータ460及び駆動装置450は、保持装置420に堅固に結合されている。保持装置420は、次いで、振り子懸垂を介して受け台470に結合されている。この配置の結果として、反力が、保持装置420をアクチュエータ460及び駆動装置450と共に跳ね返らせるであろう。一方では保持装置420の偏り角度より特別には跳ね返りの振幅と、他方では収容装置430の偏り角度又は揺動振幅との間の比率は、それらに関連する枢動軸に対する各々の質量慣性モーメント間の比の逆数である。
【0041】
図2乃至4に示されている実施形態の全ては、自由に揺動する質量を有している。振り子質量の共鳴周波数がアクチュエータの周波数に等しい場合には、このことは、振り子のモーメントの共鳴の増大につながり、従って、計量−分配動作の破壊につながり得る。このことが起こることを防止するために、枢動可能に懸垂されている質量の各々に対するエンドストッパ及び/又は制振部材を提供することができる。更に別の可能性として、アクチュエータによる衝撃波の発生は、これらが振り子の動き、従って、共鳴の増大に逆らうように作用するように制御することができる。しかしながら、これに対する前提条件は、懸垂された振り子の質量の全てがそれらの各々の枢動軸に対して等しい質量慣性モーメントを有している。
【0042】
図5は、計量−分配装置500の三次元図であり且つ部分的に断面図で示されている。計量−分配装置500においては、保持装置520、アクチュエータ560及び収容装置530の相対的な配置は、図3に示されている第二の実施形態に合致している。
【0043】
当該収容装置は、保持装置520上に形成されている通路521の中を延びているプッシュロッド532を備えている。通路521は、プッシュロッド532が収容装置530の外方への揺動中においてさえ、保持装置530に接触しないように適切な構造とされている。収容装置530は更に、本質的に、当該収容装置530上に形成された穿孔穴534、2つのばね部材533及び保持装置520に結合されているツバ付きのボルト522からなる位置決め及びエンドストッパ部材535を備えている。保持装置520と収容装置530との間に配置されている第一のばね部材533は、収容装置530を保持装置520から離れる方向に押す機能を果たす。この第一のばね部材533は、ツバ付きボルトとツバと収容装置530との間に配置されている第二のばね部材533によって反作用を受ける。2つのばね部材533のばね力の結果として、収容装置530は、保持装置520に対して定位置に保持される。
【0044】
アクチュエータ560は、幾つかののこぎり歯状の斜面を担持しているテンションホイール562を駆動するアクチュエータモーター561を備えている。テンションホイール562がより良く見えるようにするために、アクチュエータモーター561は、部分的に断面で示されており、細部は省略されている。アクチュエータモーター561は、アクチュエータハウジング564内に配置されている。テンションホイール562ののこぎり歯状の斜面によって、アクチュエータハウジング564に枢動可能に結合されているテンションレバー563は、推進ばね566に逆らって押され、それによって、推進ばね566は、予め張りつめられる。テンションレバー563に結合されているハンマー質量565は、テンションホイール562の傾斜端縁のうちの一つがテンションレバー563を解除するとすぐに、推進ばね566によってプッシュロッド532に向かって加速される。ハンマー質量562がプッシュロッド532にぶつかるとすぐに、プッシュロッド532内に衝撃波が発生され、この衝撃波は、プッシュロッド532を介して収容装置530及び当該収容装置内に配置されている計量−分配ユニットに伝えられる。この結果、収容装置530は、若干外方への枢動動作を行い且つ位置決め及びエンドストッパ部材によってそのスタート位置へ戻される。
【0045】
アクチュエータ560の衝撃機構は、保持装置520上に振り子懸垂状態で配置されているアクチュエータ560の反発を生じさせる反作用力を発生する。保持装置520に対してアクチュエータ560の揺動範囲を限定する手段として、制振部材567が、アクチュエータ560と保持装置520との間に配置されている。
【0046】
粉末特性間の違いにより、粉末のほぐし動作はまた、種々の衝撃周波数及び衝撃又はパルス振幅をも必要とする。衝撃周波数は、テンションホイール562の回転速度を変させることによって変えることができるけれども、この実施形態の機械的概念での衝撃の振幅の設定は、付加的な部材を必要とする。一例として、推進ばね566の予張力は、挿入詰め木又は調整可能なばねホルダのような調整部材によって変更することができる。収容装置530内で発生されるべき機械的なパルス又は衝撃波の衝撃振幅が大きければ大きいほど、枢動可能に懸垂されたアクチュエータ560の質量慣性モーメントが収容装置530の質量慣性モーメントに対して益々大きくなる必要がある。アクチュエータ560の質量慣性モーメントは、付加的な振り子質量568を取り付けることにより且つ/又は付加的な振り子質量568のアクチュエータ560の枢動軸からの距離を変えることによって変えることができる。
【0047】
図6は、保持装置620上に並設された幾つかの収容装置630を備えた計量−分配装置600の三次元図である。計量−分配ユニット610が各収容装置630内に設置されている。保持装置620、アクチュエータ660及び収容装置630の配置は、基本的には、図2に示されている第一の実施形態に合致している。保持装置620は2つの部分を有している。収容装置630は、直線状のガイドトラック628によって第二の主要部分623に結合されている第一の主要部分622上に並設されている。直線状のガイドトラック628のガイド動作の方向は、本質的に水平方向である。第二の主要部分623上には、アクチュエータ660及び駆動装置650のみならず秤680の荷重受け部材681が互いに整合されて配置されている。計量−分配装置のユーザーは、計量−分配ユニット610,610’のうちの一つを選択し、選択した計量−分配ユニット610,610’を前記ガイド動作の方向に沿って第一の主要部分622の相互の且つ自動的な直線動作によって分配位置へと移動させ、計量−分配ユニット610,610’を駆動装置に結合させることができる。収容装置630の各々の個々に専用とされたアクチュエータ660の必要性を避けるために、プッシュロッド(この図面には示されていない)は、2つの部分として形成する必要がある。この2つの部分という概念は、次に図7において詳細に説明され且つ図示されている。
【0048】
図7は、部分的に平面で示され且つ部分的に断面で示されている図6の計量−分配装置600の概略図である。従って、図6の個々の部品の説明は、図7に示されている部品にも当てはまる。断面部分は、アクチュエータ660が作動する形態、特に、テンションレバー663が第二の主要部分623に枢動可能に結合される形態及びテンションレバー663に結合されているハンマー質量665がその作用を収容装置630に伝える形態を明確に示している。第二の主要部分623はまた、ハンマー質量665に結合されているプッシュロッド669がその中を延びる通路621をも備えている。収容装置630の各々には、第一の主要部分622の内部で自由に直線動作を行うことができる状態で拘束されている衝撃ボルト632が作動できるように結合されている。この配置の有利な結果として、同一のアクチュエータ650が、如何なる収容装置630にも、従って、現在作動状態にある如何なる計量−分配装置610にも、その作用を伝えることができる。
【0049】
図8は、計量−分配装置700の三次元図である。当該計量−分配装置における個々の部品の配置は、図6及び7に示されている計量−分配装置600と良く似ている。図6に示されている配置と異なり、保持装置720は、第二の主要部分723上に回転可能に支持されているリング形状の構造の第一の主要部分722を備えている。駆動装置750及びアクチュエータ760は、第二の主要部分723ではなくてスタンド799上に配置されている。幾つかの収容装置730が、第一の主要部分722の当該第一の主要部分の回転軸線と反対側に向いている面に配置されており、計量−分配ユニット710は各収容装置730内に設置されている。保持装置720及びスタンド799ばかりでなく、秤780も基部プレート798を介して相互に結合されている。もちろん、駆動装置750及びアクチュエータ760もまた、第二の主要部分723上に配置することができ、この場合にはスタンド799は省略される。更に、各収容装置730が計量−分配ユニット710を保持することは必要とされない。
【0050】
本発明の文脈における“リング形状”という用語は、第一の主要部分722の幾何学的円形形状に限られない。三角形形状及び多角形形状もまたリング形状と考えられる。更に、リング形状は閉じている必要はなく、第一の主要部分はまた開いた円弧状とすることもできる。例えば、大きな工作機械の工具交換装置において使用される種類の連鎖機構として形成されている第一の主要部分は、前記の“リング形状”という用語に含まれると考えられる。直線状のガイド機構又は結合部材の設計に依存して、第一の主要部分を設置された計量−分配ユニットと置換することももちろん可能である。このことにより、個々の計量−分配ユニットの動作を排除して、準備された計量−分配の組み全体を計量−分配装置内に設置することができるようにされる。
【0051】
以上、本発明を特定の実施形態を提示することによって説明したが、本発明の認識によって、個々の実施形態による特徴を相互に組み合わせ且つ/又は実施形態の個々の機能を置換することによって、多数の変更例による更に別の実施形態を形成することができる。一例として、油圧シリンダ又は空気圧シリンダのような他のタイプのアクチュエータによって置換することができ又は電磁アクチュエータ若しくは圧電アクチュエータによって置換することができる。従って、このような組み合わせ及び代替例も本発明の一部であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】図1は、振り子のように枢動可能に懸垂されている保持装置を備え並びに前記保持装置に枢動可能に支持され且つ閉塞軸が連結装置を介して前記保持装置上に配置されている駆動装置の駆動軸に結合されている収容装置を備えた計量−分配装置の三次元図である。
【図2】図2は、前記収容装置のみが枢動可能に支持されている第一の実施形態における計量−分配装置の正面図である。
【図3】図3は、収容装置とアクチュエータとが振り子構造とされ且つ枢動可能に支持されている第二の実施形態における計量−分配装置の正面図である。
【図4】図4は、収容装置が前記保持装置上に枢動可能に支持されており、保持装置、アクチュエータ及び駆動装置が、振り子に匹敵するように受け台から枢動可能に懸垂されている堅牢なユニットとして構成されている第三の実施形態における計量−分配装置の正面図である。
【図5】図5は、保持装置、アクチュエータ及び収容装置の配置が図3に示されている第二の実施形態に類似している計量−分配装置を部分的に断面図で示した三次元図である。
【図6】図6は、並設された幾つかの収容装置を備え且つ当該収容装置内に設置されている計量−分配ユニットを備え、保持装置、アクチュエータ及び収容装置の配置が図2に示されている第一の実施形態に類似している計量−分配装置の三次元図である。
【図7】図7は、部分的に正面図で示され且つ部分的に断面図で示されている図6の計量−分配装置の図である。
【図8】図8は、保持装置が配置され、計量−分配ユニットが設置された幾つかの収容装置を備えた計量−分配の三次元図であり、前記保持装置の第一の主要部分がリング形状の構造を有し且つ前記保持装置の第二の主要部分上に回転可能に支持されており、前記アクチュエータと前記駆動装置とがスタンド上に配置されており、前記スタンドと前記第二の主要部分とがベースプレートによって相互に結合されている。
【符号の説明】
【0053】
700,600,500,400,300,200,100 計量−分配装置、
710,610,610,110 計量−分配ユニット、
111 発生源容器、
112 分配ヘッド、
113 排出穴、
114 閉塞軸、
115 連結軸、
119 保持部、
720,620,520,420,320,220,120 保持装置、
730,630,530,430,330,230,130 収容装置、
131 枢動軸、
132 保持部材、
750,650,450,250,150 駆動装置、
151 駆動軸、
760,660,560,460,360,260,160 アクチュエータ、
261,161 プッシュロッド、
470,170 受け台、
780,680,180 秤、
681,181 荷重受け部材、
190 目標容器、
383,283 支持ベース、
621,521 通路、
522 ツバ付きボルト、
532 プッシュロッド、
533 ばね部材、
534 穿孔穴、
535 位置決め及びエンドストッパ部材、
561 アクチュエータモーター、
562 テンションホイール、
663,563 テンションレバー、
564 アクチュエータハウジング、
665,565 ハンマー質量、
566 推進ばね、
567 制振部材、
568 振り子質量、
622 第一の主要部分、
623 第二の主要部分、
632 衝撃ボルト、
669 プッシュロッド、
798 床板、
799 スタンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末状又はペースト状の分配物質のための計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
保持装置(120)と少なくとも1つの収容装置(130)とを備えており、少なくとも1つの計量−分配ユニット(110)を前記収容装置(130)に対して設置し或いは取り外すことができ、当該計量−分配装置は更に、前記収容装置(130)において動作が指示される少なくとも1つのアクチュエータ(160)を更に備えており、前記収容装置(130)は、自由に振り子動作を行うことができるように前記保持装置(120)上に枢動可能に支持されており、前記アクチュエータ(160)は、前記収容装置(130)の振動する振り子動作を行うように作動可能であることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項2】
請求項1に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
当該計量−分配装置(100)がその作動位置にあるときに、前記収容装置(130)の枢動軸(131)は、ほぼ水平な向きに配置されていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項3】
請求項2に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
当該計量−分配装置(100)が、連結装置(115)によって閉塞軸(114)及び/又は計量−分配ユニット(110)に結合することができる駆動軸(151)を備えた駆動装置(150)を備えており、更に、前記連結装置(115)は、前記枢動軸(131)を含む水平面内に配置されており、前記連結装置(115)は、前記振り子動作の結果として起こる閉塞軸(114)と駆動軸(115)との各々の軸線方向の変位及び回転軸線間の角度変化を吸収するための長さ及び角度調整機能を備えていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記アクチュエータ(160)によって発生される機械的衝撃パルスの結果として、前記保持装置(120)から受ける反力を吸収するために、前記保持装置(120)と前記収容装置(130)との間にアクチュエータ(160)が作動可能に介装されていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記アクチュエータ(160)が前記収容装置(130)に作動可能に結合されており、前記アクチュエータ(160)が、当該アクチュエータの機械的衝撃パルスの反力を吸収する機能を果たす振り子を備えていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項6】
請求項5に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記振り子が、振り子ロッドと振り子質量(568)とを備えており、当該振り子質量(568)は、質量片を付加するか又は取り去ることによって変更できることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項7】
請求項6に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記振り子質量(568)が、前記振り子ロッドに沿って動かすことができ且つ前記振り子ロッド上の所望位置に係止することができることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項8】
請求項5乃至7のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記振り子の枢動軸に対する当該振り子の質量慣性モーメントが、前記枢動軸に対して計量−分配ユニット(110)を備えた収容装置(130)の質量慣性モーメントに少なくとも等しいことを特徴とする計量−分配装置。
【請求項9】
請求項5乃至8のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
保持装置(120,420)全体が振り子質量(568)として機能するように枢動可能に懸垂されていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
アクチュエータ(160)の衝撃パルスの振幅を調整するように機能する少なくとも1つの調整可能な推進ばね(566)及び/又は制振部材(567)及び/又はばね部材(533)を備えていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記収容装置(130)が調整可能な部材によって定めることができる枢動範囲を有し、前記収容装置(130)が位置決め及びエンドストッパ部材(535)を備えていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記アクチュエータ(150)が推進ばね(566)によって駆動することができるハンマー質量(565)を備えており、前記推進ばね(566)はテンション機構によって張り詰めることができ、前記ハンマー質量(566)は前記推進ばね(566)によって加速させることができ、前記ハンマー質量(565)の衝撃によって、前記収容装置(130)又は当該収容装置(130)に結合されている構成部品上で、衝撃波を前記収容装置装置(130)内に発生させることができることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項13】
請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記保持装置(620)の第一の主要部分(622)が、水平直線ガイド(628)を備えており且つ当該水平直線ガイド(628)によって前記保持装置(620)の第二の主要部分(623)に結合されており、前記保持装置(620)の前記第一の主要部分(622)上には、複数の収容装置(620)が個々に自由に枢動できる状態で並置されていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項14】
請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記保持装置(720)の第一の主要部分(722)は、リング形状の構造に設計されており且つ前記保持装置(720)の前記第二の主要部分(723)上に垂直軸線を中心に回転できるように支持されており、前記リング形状の第一の主要部分(722)の外面には、複数の収容装置(730)が、個々に自由に枢動動作ができる状態で並置されていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)であり、
前記駆動装置(650)の領域内に、アクチュエータ(600)が、駆動装置(650)の領域内に現在配置されている収容装置(630)内においてのみ振動枢動動作を惹き起こすことが前記アクチュエータ(660)の衝撃パルスによって可能なように配置されていることを特徴とする計量−分配装置。
【請求項16】
請求項1乃至15のうちのいずれか一項による計量−分配装置(100,200,300,400,500,600,700)によって粉末状の分配物質を計量分配する方法であり、
第一のステップにおいて、計量−分配ユニット(110)が計量−分配装置(100)の収容装置(130)内に設置され、前記計量−分配ユニット(110)が駆動装置(150)に結合され、第二のステップにおいて、前記分配物質がアクチュエータ(160)によってほぐされ、第三のステップにおいて、所望の目標量の分配物質が駆動装置(150)によって計量−分配ユニット(110)に付与される作用によって目標容器(190)内へ排出され、第四のステップにおいて、適用可能である場合に、更に別の目標量が更に別の目標容器(190)内へ排出され、第五のステップにおいて、前記計量−分配ユニット(110)が計量−分配装置(100)から取り出されることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であり、
前記アクチュエータ(160)による前記計量−分配ユニット(110)内の分配物質のほぐし動作が、前記計量−分配ユニット(110)から目標容器(190)内への目標量の分配物質の個々の排出間及び/又は排出された分配物質の量が特定量に達した後において行われることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の方法であり、
前記計量−分配ユニット(110)内の分配物質のほぐし動作が、前記収容装置(130)に対して前記アクチュエータ(160)によって指示された複数の機械的衝撃パルスによってなされ、当該機械的衝撃パルスの周波数及び振幅が前記分配物質に適合されていることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項16乃至18のうちのいずれか一項に記載の方法であり、
前記アクチュエータ(160)の衝撃パルスが、前記収容装置(130)の振り子揺動周波数に対して調和しない周波数であることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−197095(P2008−197095A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24731(P2008−24731)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(599082218)メトラー−トレド アクチェンゲゼルシャフト (130)
【住所又は居所原語表記】Im Langacher, 8606 Greifensee, Switzerland
【Fターム(参考)】