説明

可動流体タンクの内容物を追跡するための方法および装置

本発明は、少なくとも1つの流体使用装置と、所定の初期量の前記流体を当初に含み、前記流体使用装置と管を介して接続され、少なくとも前記流体を供給することを意図するとともにその能力を有する少なくとも1つの可動タンクと、そして、前記流体使用装置に厳格に接続され、前記可動タンクから到来して前記流体使用装置にて使用される前記流体の量を評価するための手段と、を含む装置に関する。また、前記装置は、前記流体使用装置に一体的に接続され、前記評価手段によって評価された前記量を、電波を介して送信することを意図するとともにその能力を有する送信装置と、前記可動タンクに厳格に接続され、前記送信装置によって送信される前記量を受信することを意図するとともにその能力を有する受信装置と、そして、前記可動タンクに一体的に接続され、前記可動タンクに含まれる前記流体の残余量を得るために、前記所定の初期量から、前記無線受信装置によって受信された前記量を控除することを意図するとともにその能力を有する可読メモリとを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、可動流体タンクの内容物を追跡するための方法および装置に関する。
【0002】
流体は、液体、気体、あるいは液体と気体の二相体として理解される。例えば、それは工業ガス(窒素、酸素、アルゴン、水素等)あるいは医療ガス(特に酸素)であり得る。それらの用途に応じて、この流体は、問題の流体を使用する装置に接続され得る適切なタンクに格納される。医療の分野においては、この装置は、気体の患者への投与を可能にするあらゆる手段を含み得る。
【0003】
生じる問題は、例えばタンクの交換を予想するために、あるいは上述の利用のために十分な量の流体が存在するか否かを知るために、タンクに含まれる流体の量を知ることである。換言すれば、問題は、可動タンクの自律性(autonomy)を確立することである。
【0004】
この問題は、タンク内の流体の量を直接計測することで一般的に解決される。例えば、文献WO−A−2005/093377は、圧力計によりタンクの内部圧力を計測することで評価されたその残量を自律的に示す、タンクに設けられたディスプレイを開示する。この解決策は、いくつかの欠点:計測装置のコスト、流体が危険(例えば有毒あるいは可燃性)である場合に安全性の問題を引き起こし得る漏出の危険性の増大、圧力計測による残量の評価の場合の不正確、視認性の欠如、及び、ケーブルの敷設あるいは必要な管路によって形成される体積、を有する。
【0005】
文献WO−A−2008/056082は、その一部分において、気体排出路と、気体が格納され、加圧された容器を接続するためのコネクタと、気体排出路とコネクタとの間に設けられた圧力安全弁と、気体排出路とコネクタとの間に設けられた高圧センサと、圧力安全弁の出口に設けられた流量計と、を備える気体送風のための医療装置を開示している。圧力除去の後に残る気体の体積は、気体の排出の間に上記センサおよび上記流量計によって評価される。この装置は、いくつかの欠点も有している。漏出の危険性を必然的に伴い、圧力安全弁から上流での圧力計測を要する。タンク内の残留内容物を減らすことを可能とするために、タンクが接続されること、および、流体の利用を実施することが必要である(もし後者が接続されなければ、この測定は上述の方法では不可能である)。最後に、この方法は、タンクの内容物が二相であると、その場合にはタンク内に存在する測定されない液体の量である付加的な自由度が生じるため、作用しない。
【0006】
生じる技術的な問題は、全てあるいはいくつかの上述の欠点を克服すること、すなわち、特に可動流体タンクの内容物を追跡するための方法および装置を利用可能にすること、仮に二相流体に適用する場合には、タンクにおいて実行される計測に関連する漏出の危険性および計測機器のコストを最小化すること、タンクが流体使用アプリケーション(fluid-using application)に接続されているか否かにかかわらず内容物の追跡を可能にすること、あるいはその他に、その残留内容物に関する情報を消失することなく第2の流体使用アプリケーションにタンクを接続することを可能にすること、である。
【0007】
この目的を達成するために、装置に関する本発明によって提案される解決策は:、
- 少なくとも1つの流体使用装置(fluid-using apparatus);と、
- 所定の初期量の上記流体を当初に含み、上記流体使用装置と管路によって接続され、少なくとも上記流体を供給することを意図するとともにその能力を有する少なくとも1つの可動タンク;と、そして、
- 上記流体使用装置に一体的に接続され、上記可動タンクから到来して上記流体使用装置にて使用される上記流体の量を評価するための手段;と、
を備え:
- 上記流体使用装置に一体的に接続され、上記評価手段によって評価された上記量を、電波によって送信することを意図するとともにその能力を有する送信装置;と、
- 上記可動タンクに一体的に接続され、上記送信装置によって送信される上記量を受信することを意図するとともにその能力を有する受信装置;と、そして、
- 上記可動タンクに一体的に接続され、上記可動タンクに含まれる上記流体の残余量を得るために、上記所定の初期量から、上記無線受信装置によって受信された上記量を控除することを意図するとともにその能力を有する可読メモリと、
を付加的に備えることを特徴としている。
【0008】
流体使用装置は、少なくとも1つの可動タンクから供給される流体と互換性の有るあらゆる種別であり得る。流体は、格納された形態と異なる形態で使用される、すなわちタンクと流体使用装置とで流体の状態が変化することがあるかもしれない。タンクは、区分仕切り内に、複数の流体を随意に含み得る。
【0009】
流体は、一般的に圧縮気体の形体、あるいはその他に二相(液化部分と一体)のあらゆる工業ガスであり得る。とりわけ、流体は、酸素であり得る。また水素であり得る。流体は、純粋あるいは他の物体と混合され得る。
【0010】
可動タンクは、流体使用装置の近傍、同装置上、あるいは同装置内に設けられる。後者は、固定されてもよいし、あるいは可動であってもよい。
【0011】
タンクは、仮に本発明に係る装置が所定の流体使用装置に接続されるようなタンクを想定しており、この接続は始点と終点を有するという意味では可動である。問題になっている流体使用装置に接続される前に、タンクを他の流体使用装置に接続しておくこと、および、問題となっている流体を部分的に空にしておくことは可能である。必要であれば、タンクを、続いて他の流体使用装置に接続しておくことも可能であろう(例えば:自律性がその装置によって使用される量よりも大きいタンク)。他の事例では、タンクはただ1つの装置に供給し、さらに、例えばそれが空であるか或いは使用し尽くされたと思われる場合に随意に他のタンクと交換される(例えば:自律性がその装置によって使用される量よりも小さいタンク)。
【0012】
現在のアプリケーションにおいて、タンクが切り離されたときに、もし問題となっている要素が流体使用装置に連結されたままタンクとともに動かされることがないならば、当該要素は流体使用装置に一体的に接続されていると考えられる。反対に、タンクが切り離されたときに、要素がタンクに連結されたままならば、当該要素はタンクに一体的に接続されていると考えられるかもしれない。一般的に、流体使用装置は、適切な場合にはタンクから延出する可撓性の管路である管あるいは管路(tube or conduit)と連結されるであろう1又は複数の連結点、あるいはコネクタを有する。流体の流れの方向において見ると、コネクタの下流に位置する要素は装置に一体的に接続されていると考えられ、一方で上流に位置するそれらはタンクに一体的に接続されていると考えられる。
【0013】
流体使用装置とタンクとの間の接続は、使用される流体の種類や装置の種類に応じて異なる種類となり得る。例えば圧力安全弁やポンプなどの中間要素を備えることもできる。
【0014】
評価手段は、一般的には流量計であり、あるいは流量あるいは流体の量を計測することを可能とする他の手段である。それらの手段は、流量または量を復元することが可能な1又は複数のパラメータ(圧力、温度、流量など)の直接測定を実行することができる。
【0015】
メモリは、半導体を使用し、情報の格納を許容する装置であると理解される。通常使用の間、メモリは可動タンクに取り付けられたままであることが意図されている。
【0016】
さらに、特有の実施形態によると、本発明は以下の特徴の1又は複数を有する。
【0017】
- 装置は、上記メモリから読み込まれる上記残余量を示すための少なくとも1つのディスプレイを付加的に有する。通常使用の間、当該ディスプレイは、可動タンクに取り付けられたままであることが意図されている。
【0018】
- 上記ディスプレイは、永続的である。“永続的”は、ディスプレイに外部電力が供給されることなく、ディスプレイが少なくとも3日は上記残余量を表示することができるとの意味であると理解される。
【0019】
- 上記ディスプレイは、電子インクを使用する。電子ペーパー(e-ペーパーあるいは電子インクとも呼ばれる)は、一般的に可撓性の支持体(紙、プラスチック)上に、電子的に修正可能で、印刷頁の外観に似せようとし、文字列あるいはイメージを表示させることを可能とするにあたり紙のようにエネルギーを必要としないディスプレイを配置することを可能とする技術である。
【0020】
- 上記無線受信装置および上記メモリは、上記可動タンクに一体的に接続された無線ラベル内に設けられる。
【0021】
- 上記無線ラベルおよび上記ディスプレイは、電磁結合によって、好ましくは上記無線ラベル内に配置された誘導ループ(inductive loop)によって電力供給される。電磁結合は、電磁波を送波する要素、例えば無線ラベルリーダによって引き起こされる。
【0022】
- 上記メモリは、上記流体に関連する少なくとも1つの情報項目を格納することを意図しており、かつそれが可能である。この情報項目は、好ましくは流体の名称あるいは呼称、物理的特性、および/または製造年月日あるいは期限日のような使用特性に関連する。
【0023】
- 上記可動タンクに一体的に接続された上記受信装置は、上記メモリに格納された情報を電波によって送信することが意図され、かつそれが可能である送受信装置でもある。
【0024】
- 上記流体使用装置に一体的に接続された上記送信装置は、上記受信装置から送信された上記情報を電波によって受信することが意図され、かつそれが可能である送受信装置でもある。
【0025】
無線ラベルあるいは無線自動識別(RFID)タグあるいはトランスポンダは、所定の対象物に貼付あるいは内蔵された小さなラベルである。それらは、電子チップと関連付けられた少なくとも1つのアンテナを備える。それらは、信号を送信および/または受信することができる。それらは、識別子や様々な種類の情報項目を含むことができる。
【0026】
それらのラベルは、電磁波を送信する能動的な装置(active device)であるリーダによって読み取ることができる。ラベルは、例えば誘導ループのように、リーダによって送られるエネルギーの幾分かをとらえることが可能な装置を備えることができる。ラベルは、読み取り時にリーダによって供給されるエネルギーからのみエネルギーを引き入れる、受動的な装置(passive devices)である。
【0027】
本発明は、可動タンクに含まれる流体を使用する少なくとも1つの装置を利用した、上記可動タンクの内容物を追跡するための方法にも関わり、上記可動タンクは所定の初期量の上記流体を含み、そして、上記方法は以下の工程を備える。
【0028】
a) 上記流体の上記所定の初期量が、上記可動タンクに一体的に接続されたメモリに記録される;
b) 少なくとも1つの接続が、上記可動タンクと上記流体使用装置との間に確立される;
c) 上記可動タンクから到来して上記流体使用装置にて使用される上記流体の量が、上記接続点あるいは上記流体使用装置にて実行された計測に基づき評価される;そして、
d) 上記量が、上記可動タンクに一体的に接続された受信装置に電波によって送信され、そして、上記メモリ内において、上記可動タンクに含まれる上記流体の残余量を得るために上記量は上記初期量から控除され、上記残余量は上記メモリに記録される。
【0029】
ステップb)で確立される接続は流体接続であり、すなわち可動タンクから流体使用装置に流体を搬送することが意図されている。
【0030】
ステップc)で実行される計測は、特に流量、圧力、あるいは温度の計測であり得る。それらは当業者に知られた方法により、流体の使用量を反映することができなければならない。それらは流体使用装置に一体的に接続された部分にて実行される。
【0031】
タンクに一体的に接続された受信装置へのそれらの送信前あるいは後に、それらの量は、初期量から控除されることができるように、付加的な値に変換される。それら付加的な量は、好ましくは標準の温度および圧力条件下にて取得される質量あるいは体積である。
【0032】
ステップd)で実行される控除は、タンク内の残余量を得るために、記憶された量からの流体の使用量の減算を伴う。しかるに、これは、タンク自体でいかなる計測を実行することなく残余量を示す、“擬似計器(virtual gauge)”を提供する。
【0033】
さらに、特定の実施形態によれば、本発明は以下の特徴の1または複数を有する。
【0034】
- 本方法は、上記残余量が上記可動タンクに一体的に接続されたディスプレイによって表示される工程e)を付加的に備える。
【0035】
- 上記受信装置および上記メモリは、無線ラベルに設けられる。
【0036】
- 上記無線ラベルおよび上記ディスプレイは、電磁結合によって、好ましくは誘導ループによって電力供給される。上記ディスプレイは、エネルギーを永続的に消費する必要はないが、更新にはエネルギーが必要である。
【0037】
本方法は、以下の工程を付加的に備える:
a1) 上記流体に関連する少なくとも1つの情報項目が、上記可動タンクに一体的に接続された上記メモリに記録される;
d1) 上記流体の上記性質が、上記流体使用装置に一体的に接続された受信装置に電波によって送信される;そして、
d2) 上記流体の上記所定の初期量が、上記流体使用装置に一体的に接続された上記受信装置に電波によって送信される。
【0038】
誘導による無線ラベルおよびディスプレイへのエネルギー供給は、それら要素の近くあるいは中に位置する誘導ループによって取得され得る。誘導ループは、流体使用装置に一体的に接続された送信装置によって送信されたエネルギーをとらえる。
【0039】
タンクは、好ましくは受信装置と併合された、送信装置を備え得る。同様に、流体使用装置は、好ましくは使用量を送信することに使われる送信装置と併合された、無線受信装置を備え得る。要するに、特定の一実施形態によれば、送受信装置がタンクおよび流体使用装置の双方において使用される。それ故に、情報が一方から他方へと交換できるようになる。
【0040】
このように、タンクに一体的に接続されたメモリに書き込まれた流体に関する情報は、例えば流体が想定される使用に実際に適していることを確認するために、流体使用装置に送信されることが可能となる。流体使用装置と同じくタンクにも、残余量の控除値がもたらされる。それは、いずれかに表示および/または保存され得る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
他の特徴および利点は、各図を参照した以下の説明によって明確にされる:
【図1】- 図1は、本発明に係る装置の一例を示す図である。
【図2】- 図2は、時間(t)の関数である、可動タンク内に含まれる流体の量(Q)の変化を表すグラフである。
【0042】
工業あるいは医療ガスを使用する装置1が図1に示されている。この気体は、加圧された可動タンク2から到来するとともに、例えば問題となっている流体と互換性のある可撓性の管である管路8を通って流れる。接続は、コネクタであるポイント1aにおいて確立される。このポイントの上流のすべては、タンク2に一体的に接続されていると考えられる。下流のすべては、流体使用装置1に一体的に接続されていると考えられる。
【0043】
装置1において、要素3はガスメータであり、装置1で使用される流体の量を計測する。これらの量は、装置1に一体的に接続された送信装置5に送信され、タンク2に一体的に接続された受信装置6に送られる。この送信は、特定の時間が経過するか、特定の量の流体が使用された際に実行される。これらの情報項目は、書き込み可能および読み出し可能なメモリ7にて控除される。メモリ7は、タンク2に含まれる流体の名称および含まれる初期量を当初から格納している。流体が使用され、量が減ると、このタンク2内の量のいかなる実計測の実施を伴うことなく、メモリ7に格納されるタンク2内の流体の残余量を示すような“量”情報が低下する。受信装置6およびメモリ7は無線ラベル9に設けられ、同じく無線ラベル9に設けられた誘導ループ2によって無線ラベル9は電力供給される。
【0044】
計算された残余量は、タンク2に一体的に接続されたディスプレイ11によって永久的に表示される。このディスプレイは、電子インクの技術を使用している。インクの特定の高さ14は、残余量を示している。それ故に、ディスプレイ11から、あるいはメモリ7に問い合わせることで、残余量を直接読むことが可能となる。誘電ループ12は、とらえた無線信号エネルギーを、無線ラベルの動作およびディスプレイ11の更新のための電気エネルギーに変換する。
【0045】
送信装置5は、送受信装置5aでもある。受信装置6は、送受信装置6aでもある。それ故に、メモリ7に格納されたデータを流体使用装置1に送信することが可能となる。例えば、装置1において、タンク2に含まれる(そして、メモリ7にて符号化された)流体が所望の性質であるかを確認することが可能となる。メモリ7に書き込まれた残余量を装置1に表示することも可能となる。
【0046】
図2は、所定期間の時間tの関数として、タンク2内の流体の量Qの変化を示すグラフである。当初において、タンク内に含まれる流体のkgについての量は、レベル10で示される。この量は、メモリ7に書き込まれ、そして適切な場合には、装置1に送信される。その後、使用量4a,4b,4cの計測が、流体使用装置1において実行される。それらは、メモリ7に書き込まれた流体の量から控除される。これら3つの計測の後、メモリ7に書き込まれたレベルは、レベル13で示されている。従って、これはタンク2内に含まれる実際の残余流体レベルである。計測4a,4b,4cは、所定の使用に相当する増分量とすることができる。それらは演算、例えばある時間間隔における瞬間の流量の積分からも求めることができる。非常に多くの計測の実現性がある。メモリ7に書き込まれた情報および控除された情報は、例えば双方ともkgのように、同種である。
【0047】
それ故に、本発明の利点は、特に、
- タンク内に含まれる流体が適しているか否かを流体使用装置で確認することができること、
- 直接読むことあるいは無線ラベルタイプのメモリへの問い合せによって、可動タンク内の初期および/または残余の量を確かめることができること、
- タンクで煩わしい計測を実施したり、可動タンクに関して計測学的な問題(例えばセンサを調整する必要性)を除去したりすることがないこと、
- このようにタンクあるいはコネクタの上流の管路からの漏出を限定していること、
- コストを減らし、
- 残余量(蓄え)の変化を追跡し、そしてこれをタンクの内容物が2相であっても行うこと、
と認識される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 少なくとも1つの流体使用装置(1);と、
- 所定の初期量(9)の前記流体を当初に含み、前記流体使用装置(1)と管路(8)によって接続され、少なくとも前記流体を供給することを意図するとともにその能力を有する少なくとも1つの可動タンク(2);と、そして、
- 前記流体使用装置(1)に一体的に接続され、前記可動タンク(2)から到来して前記流体使用装置にて使用される前記流体の量(4a,4b,4c)を評価するための手段(3);と、
- 前記流体使用装置(1)に一体的に接続され、前記評価手段(3)によって評価された前記量(4a,4b,4c)を、電波によって送信することを意図するとともにその能力を有する送信装置(5);と、
を備え、
- 前記可動タンク(2)に一体的に接続され、前記送信装置(5)によって送信される前記量(4)を受信することを意図するとともにその能力を有する受信装置(6);と、そして、
- 前記可動タンクに一体的に接続され、前記初期量を格納するとともに、流体使用装置に一体的に接続された評価手段によって評価された量に基づいてのみ、換言すれば前記可動タンク(2)自体、前記無線受信装置(6)、および前記可動タンク(2)に一体的に接続された無線ラベル(9)に設けられた当該メモリ(7)において如何なる計測も実施することなく前記可動タンク(2)に含まれる前記流体の残余量を得るために、前記所定の初期量(9)から、前記無線受信装置(6)によって受信された前記量(4a,4b,4c)を控除することを意図するとともにその能力を有する可読メモリ(7);と、
を付加的に備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記メモリ(7)から読み込まれる前記残余量(10)を示すための少なくとも1つのディスプレイ(11)を付加的に有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ディスプレイ(11)は、永続的であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ディスプレイ(11)は、電子インクを使用することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記無線ラベル(9)および前記ディスプレイ(11)は、電磁結合によって、好ましくは前記無線ラベル(9)内に配置された誘導ループ(12)によって電力供給されることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の装置。
【請求項6】
- 前記メモリ(7)は、前記流体に関連する少なくとも1つの情報項目を格納することを意図しており、かつそれが可能であり;、
- 前記可動タンク(2)に一体的に接続された前記受信装置(6)は、前記メモリ(7)に格納された情報を電波によって送信することが意図され、かつそれが可能である送受信装置(6a)でもあり;、
- 前記流体使用装置(1)に一体的に接続された前記送信装置(5)は、前記受信装置(6)から送信された前記情報を電波によって受信することが意図され、かつそれが可能である送受信装置(5a)でもあることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1に記載の装置。
【請求項7】
可動タンク(2)に含まれる流体を使用する少なくとも1つの装置(1)を利用した、前記可動タンク(2)の内容物を追跡するための方法であって、前記可動タンク(2)は所定の初期量(9)の流体を含み、
a) 前記流体の前記所定の初期量(9)が、前記可動タンク(2)に一体的に接続されたメモリ(7)に記録され;
b) 少なくとも1つの接続(8)が、前記可動タンク(2)と前記流体使用装置(1)との間に確立され;
c) 前記可動タンク(2)から到来して前記流体使用装置(1)にて使用される前記流体の量(4a,4b,4c)が、前記接続点(8)あるいは前記流体使用装置(1)にて実行された計測に基づき評価され;そして、
d) 前記量(4a,4b,4c)が、前記可動タンクに一体的に接続された受信装置(6)に電波によって送信(5)され、そして、前記メモリ(7)内において、前記可動タンク(2)に含まれる前記流体の残余量(10)を得るために前記量(4a,4b,4c)は前記初期量(9)から控除され、前記残余量(10)は前記メモリ(7)に記録される、
との工程を備える方法。
【請求項8】
前記残余量(10)が前記可動タンク(2)に一体的に接続されたディスプレイ(11)によって表示される工程e)を付加的に備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
- 前記受信装置(6)および前記メモリ(7)は、無線ラベル(9)に設けられ;そして、
- 前記無線ラベル(9)および前記ディスプレイ(11)は、電磁結合によって、好ましくは誘導ループ(12)によって電力供給されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
a1) 前記流体に関連する少なくとも1つの情報項目が、前記可動タンク(2)に一体的に接続された前記メモリ(7)に記録され;
d1) 前記流体の前記性質が、前記流体使用装置(1)に一体的に接続された受信装置(5)に電波によって送信(6)され;そして、
d2) 前記流体の前記所定の初期量(9)が、前記流体使用装置(1)に一体的に接続された前記受信装置(5)に電波によって送信(6)される、との工程を付加的に備えることを特徴とする請求項7乃至9のうちいずれか1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−510327(P2013−510327A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538382(P2012−538382)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052256
【国際公開番号】WO2011/058258
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(591036572)レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード (438)
【Fターム(参考)】