説明

可動荷台付き棚

【課題】可動荷台上に荷の底面が貼り付くように成り易い荷を取り扱う場合でも、当該荷を搬出するために持ち上げたとき、その荷との貼り付きにより可動荷台が浮き上がることによる弊害を解消できるようにする。
【解決手段】棚の奥行き方向に長い荷収納空間の底部に、棚奥側が高くなるように傾斜する荷台支持用レール5bが架設され、荷収納空間の入り口に隣接する位置には固定荷台部が設けられ、荷台支持用レール5b上に移動自在に支持された可動荷台3が固定荷台部の上に重なる前進限位置まで重力により滑動できるように構成された棚において、荷台支持用レール5b上を滑動した可動荷台3が前進限位置に達したとき、当該可動荷台3に設けられた被係合部26bに可動荷台移動方向に係合して当該可動荷台3の荷台支持用レール5bからの浮き上がりを抑制する係合部27bが棚側に設けられた構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜レール上を棚奥行き方向に移動する可動荷台を備えた、一般に流動棚と呼称される可動荷台付き棚に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に流動棚と呼称される可動荷台付き棚は、特許文献1にも記載されているように、棚の奥行き方向に長い荷収納空間の底部に、棚奥側が高くなるように傾斜する荷台支持用レールが架設され、前記荷収納空間の入り口に隣接する位置には固定荷台部が設けられ、前記荷台支持用レール上に移動自在に支持された可動荷台が、前記固定荷台部上に支持された荷の後ろ側に隣接する後退位置から前記固定荷台部の上に重なる前進限位置まで重力により滑動できるように構成されたもので、特許文献1に記載された棚では、棚全体の収納容量を増大させるために、前記可動荷台が最下段の可動荷台となっており、前記固定荷台部上で最下段の可動荷台の上に重なる上段の可動荷台が1台又は複数台追加されている。而して、この種の棚において、例えば棚設置現場での可動荷台の組付けを容易にするために、各可動荷台の車輪を溝形断面の傾斜レールに嵌合させるのではなく、傾斜レールの平坦な上面で支持させる構成を採用している場合、取り扱う荷が、底面に滑り止め用ゴムが貼付されているような搬送用パレット上に被搬送物が積載されたものであるとき、前記滑り止め用ゴムが荷の重量で可動荷台の上面に張り付いたように密着することが原因で、フォークリフトによって当該荷(パレット)を可動荷台上から持上げたときにその可動荷台が荷と一緒に傾斜レール上から浮き上がる恐れがある。この可動荷台の浮き上がりは、荷から離れた可動荷台が傾斜レール上に落下したときの大きな異音発生の原因になるだけでなく、傾斜レール上の正規の位置から可動荷台の車輪が外れる恐れもあって、安全上でも大きな問題点となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−269105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された構成は、最下段の可動荷台ではなく、上段の可動荷台の前輪が当該可動荷台の前端より後方に離れることに起因する、荷積載時の上段可動荷台の跳ね上がりを、当該上段可動荷台よりも下段の可動荷台で防止するための構成であって、上段の可動荷台上から荷を持上げたときに上記理由によって発生する当該上段可動荷台の浮き上がりも防止出来るが、最下段の可動荷台は、その前輪が当該可動荷台の前端に配設できることから、当該最下段の可動荷台に対する跳ね上がり防止のための対策はとられていない。勿論、荷収納空間の入り口に隣接して設けられた固定荷台部と1台の可動荷台とから成る棚、即ち、荷収納空間の奥行き方向に前後2つの荷を収納出来るだけの小規模の棚である場合は、特許文献1に記載されたような可動荷台跳ね上がり防止手段が講じられることはない。従って、何れにしても固定荷台部の直ぐ上に重なる可動荷台では、上記理由によって生じる当該可動荷台の浮き上がりを防止する手段は何ら講じられていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題点を解消することのできる可動荷台付き棚を提案するものであって、請求項1に記載の本発明に係る可動荷台付き棚は、後述する実施例との関係を理解し易くするために、当該実施例の説明において使用した参照符号を括弧付きで付して示すと、棚の奥行き方向に長い荷収納空間(1A)の底部に、棚奥側が高くなるように傾斜する荷台支持用レール(5a,5b)が架設され、前記荷収納空間(1A)の入り口に隣接する位置には固定荷台部(2)が設けられ、前記荷台支持用レール(5a,5b)上に移動自在に支持された可動荷台(3)が前記固定荷台部(2)の上に重なる前進限位置まで重力により滑動できるように構成された棚において、前記荷台支持用レール(5a,5b)上を滑動した前記可動荷台(3)が前記前進限位置に達したとき、当該可動荷台(3)に設けられた被係合部(26a,26b)に可動荷台移動方向に係合して当該可動荷台(3)の荷台支持用レール(5a,5b)からの浮き上がりを抑制する係合部(27a,27b)が棚側に設けられた構成になっている。
【0006】
上記本発明を実施する場合、具体的には請求項2に記載のように、前記被係合部(26a,26b)は、前記可動荷台(3)の前記荷収納空間(1A)の入り口側の端部に設け、前記係合部(27a,27b)は、前記荷収納空間(1A)の入り口側の端部に設けることが出来るが、この逆に、請求項3に記載のように、前記被係合部(32,37,40)は、前記可動荷台(3)の棚奥側の端部に設け、前記係合部(33,43)は、前記固定荷台部(2)の棚奥側の端部に設けることも可能である。勿論、場合によっては、請求項2に記載の構成と請求項3に記載の構成とを組み合わせて、前後二カ所に前記被係合部と係合部とを設けることも可能である。
【0007】
又、請求項4に記載のように、前記被係合部(26a,26b,32,37,40)は、前記可動荷台(3)から下向きに突設され且つ可動荷台移動方向に貫通する貫通孔(29,36,42a,42b)を備えた部材(28,35,38,41)から構成し、前記係合部(27a,27b,33,43)は、可動荷台移動方向と平行で且つ前記荷収納空間(1A)の入り口側のみが棚側に支持された片持ち状の棒状部材(30,12a,45a,45b)から構成し、この棒状部材(30,12a,45a,45b)が前記被係合部(26a,26b,32,37,40)の貫通孔(29,36,42a,42b)に挿通されるように構成することが出来る。更に、請求項5に記載のように、前記前進限位置に可動荷台(3)が達したとき、互いに当接する棚側の制止面と可動荷台側の当接面の内、可動荷台(3)側の当接面を緩衝部材(31)で構成し、この緩衝部材(31)を可動荷台(3)に取り付けるための緩衝部材取付け板を側方に延出させ、この延出部に前記被係合部(26a,26b)を設けることが出来る。
【0008】
又、請求項6に記載のように、前記被係合部(26a,26b)と係合部(27a,27b)は、前記可動荷台(3)に対して左右対称に一対設けることが出来るが、場合によっては、前記可動荷台(3)に対して左右巾方向の中央位置一カ所にのみ設けることも出来る。
【0009】
請求項3〜6の何れか1項に記載の構成を採用する場合には、請求項7に記載のように、前記固定荷台部(2)を構成する可動荷台移動方向と平行な荷支持用棒状部材(12)の棚奥側の端部を、当該荷支持用棒状部材(12)を支持する左右横方向の梁部材(10a)より棚奥側に突出させ、この荷支持用棒状部材(12)の突出端部(12a)で前記係合部(33)を構成することが可能である。この場合、請求項8に記載のように、前記被係合部(37)は、前記可動荷台(3)の棚奥側の端部に上下揺動自在に支持されて垂下する揺動部材(縦長の矩形枠状部材38)から構成することが出来る。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の本発明の構成によれば、可動荷台上から荷を搬出するときは、荷収納空間の入り口に隣接する固定荷台部上の荷が搬出されて、可動荷台が重力で前記固定荷台部上に重なる前進限位置に達している状況にあるから、この状況では必ず可動荷台側の被係合部と棚側の係合部とが可動荷台移動方向に互いに係合しており、当該被係合部と係合部との間の遊び代を超えるような可動荷台の浮き上がりは、前記被係合部と係合部との係合により確実に防止されている。従って、例えば先に説明したようなパレット下面の滑り止めゴムが可動荷台の表面に張り付いて密着しているような状況でも、荷をフォークリフトで持ち上げたときに可動荷台がその荷と一緒に持ち上がるような現象を生じさせないで済むので、大きな異音の発生や、可動荷台の車輪が傾斜レール上から外れるというような危険な事態を回避することが出来る。
【0011】
尚、可動荷台が固定荷台部上に重なる前進限位置に達している状況では、荷収納空間の入り口側端部に必ず存在する、棚側の傾斜レール端部を支持する左右横方向の梁部材と、前記可動荷台の前端とが互いに隣接する状態にあるので、請求項2に記載の構成によれば、互いに接近状態で配設しなければならない可動荷台側の被係合部と棚側の係合部との取付けが容易に行えるだけでなく、これら棚側の係合部と可動荷台側の被係合部とを小型に構成することが出来る。しかしこの逆に、請求項3に記載の構成によれば、フォークリフトで荷を可動荷台上から持ち上げるとき、荷の後端(棚奥側の端部)が前端よりも先行して持ち上がるように荷を傾斜させて持ち上げる操作を行った場合でも、可動荷台の後端部(棚奥側の端部)が荷と一緒に持上げられて浮き上がるのを効果的に防止出来る。
【0012】
可動荷台側の被係合部と棚側の係合部の構成は、特に限定されるものではない。例えば、可動荷台側の被係合部として水平前方に延出する板状部材を設け、棚側の係合部として、可動荷台が前進限位置に達したときに前記被係合部の板状部材の上に被さるように水平後方に延出する板状部材を設けることも出来るが、請求項4に記載の構成によれば、前進限位置にある可動荷台を左右横方向に関して位置決めする位置決め効果も同時に得ることが出来る。
【0013】
又、請求項5に記載の構成によれば、可動荷台を前進限位置で停止させたときの衝撃を和らげる緩衝部材を当該可動荷台に取り付けるために必要な緩衝部材取付け板を大きくするだけで、可動荷台側に必要な被係合部を設ける部材を前記緩衝部材取付け板で兼用させることが出来、被係合部を設ける専用の部材を別途準備しなければならない場合と比較して、コストダウンを図ることが出来る。
【0014】
前記被係合部と係合部は、可動荷台の任意の一カ所に対応して設けることが出来るが、請求項6に記載の構成によれば、可動荷台に対して左右対称に一対設けられている前記被係合部と係合部により、当該可動荷台の浮き上がりを効果的に行えると共に、請求項5に記載の構成と組み合わせて実施するときには、前進限位置での可動荷台の停止も、当該可動荷台の水平方向の傾動を生じさせないで安定良く停止させることが出来る。
【0015】
尚、前記被係合部を可動荷台の後端部に設ける場合には、請求項7に記載の構成によれば、前記固定荷台部を構成する可動荷台移動方向と平行な荷支持用棒状部材の棚奥側の端部を利用して棚側の係合部を構成することが出来、頑丈な係合部を構成出来るにもかかわらず、別部材から成る係合部を棚側に取り付ける作業も不要になることによりコストダウンも期待出来る。この場合、請求項8に記載の構成によれば、仮に前記荷支持用棒状部材の棚奥側の端部の位置が、前進限位置の可動荷台の後端部より後方に大きく離れることになるような状況においても、当該可動荷台の後端部側に取り付けられる前記被係合部を当該可動荷台の後端部から後方に長く突出させておく必要がなくなり、被係合部の構成が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、上下二段の荷収納空間それぞれに下段可動荷台と上段可動荷台が設けられた棚全体の縦断側面図である。
【図2】図2は、上側荷収納空間の下段可動荷台上から荷を搬出するときの状況を示す棚全体の縦断側面図である。
【図3】図3は、図1の一部分の拡大図である。
【図4】図4は、荷収納空間の入り口側端部と下段可動荷台を示す平面図である。
【図5】図5は、図4の拡大縦断側面図である。
【図6】図6は、荷収納空間の棚奥側端部と上段可動荷台を示す平面図である。
【図7】図7は、上段可動荷台を示す縦断側面図である。
【図8】図8は、上下両可動荷台が固定荷台部上に重なる前進限位置にあるときの一部縦断正面図である。
【図9】図9は、下段可動荷台とこれを支持する傾斜レールとを示す一部切欠き正面図である。
【図10】図10は、上段可動荷台とこれを支持する傾斜レールとを示す一部切欠き正面図である。
【図11】図11Aは、第一実施例の下段可動荷台が前進限位置にある状態を示す要部の縦断側面図、図11Bは、同第一実施例の下段可動荷台が前進限位置の手前にある状態を示す要部の縦断側面図である。
【図12】図12Aは、図11Aの一部横断平面図、図12Bは、図11Bの一部横断平面図である。
【図13】図13は、第二実施例の下段可動荷台が前進限位置にある状態を示す要部の平面図である。
【図14】図14は、図13の要部の拡大一部縦断側面図である。
【図15】図15は、第三実施例の要部の一部縦断側面図である。
【図16】図16は、図15の平面図である。
【図17】図17は、第四実施例の要部の一部縦断側面図である。
【図18】図18は、図17の一部横断平面図である。
【図19】図19は、図17の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1〜図10に基づいて本発明の一実施例に係る可動荷台付き棚の全体の構造を説明すると、この可動荷台付き棚は、棚奥行き方向(以下、前後方向という)に長い上下二段の荷収納空間1A,1Bを備えている。上下各段の荷収納空間1A,1Bは、ほぼ同一サイズの立方体形状の3個の荷C1〜C3を前後方向に直列させることが出来る長さを有するもので、荷収納空間1A,1Bの入り口側端部(以下、前端という)に隣接する1つ目の荷C1を支持する固定荷台部2、中間の2つ目の荷C2を支持するのに使用される下段可動荷台3、及び棚奥側の3つ目の荷C3を支持するのに使用される上段可動荷台4を備えている。
【0018】
荷収納空間1A,1Bには、その底部に左右一対の荷台支持用レール5a,5bが前後方向と平行に配設されている。この各荷台支持用レール5a,5bは、前側の支持用フレーム構造体6Aと後ろ側の支持用フレーム構造体6Bとで、荷収納空間1A,1Bの前端側から後端側に至るほど高くなるように傾斜する状態で支持されている。支持用フレーム構造体6A,6Bは、前側左右一対の支柱7a,7bと後ろ側左右一対の支柱8a,8b、これら前側左右一対の支柱7a,7bを上下二カ所で互いに連結する前側の左右横向き水平梁部材9a,9bと、後ろ側左右一対の支柱8a,8bを上下二カ所で互いに連結する後ろ側の左右横向き水平梁部材10a,10b、及び、左右同一側にある前後一対の支柱7a,8aどうし及び前後一対の支柱7b,8bどうしを互いに連結一体化するブレース部材11a,11b(図4及び図6参照)によって構成されている。そして上下各荷収納空間1A,1Bの荷台支持用レール5a,5bは、その前端が前側の支持用フレーム構造体6Aの前側の左右横向き水平梁部材9a,9bの内側面にそれぞれ突合せ状態で結合されると共に、長さ方向の中間二カ所と後端が、前側の支持用フレーム構造体6Aの後ろ側の左右横向き水平梁部材10a,10b、後ろ側の支持用フレーム構造体6Bの前側の上下二段の左右横向き水平梁部材9a,9b及び後ろ側の上下二段の左右横向き水平梁部材10a,10bに載置固定されている。従って、前側の支持用フレーム構造体6Aと後ろ側の支持用フレーム構造体6Bとは、上下二段左右一対の荷台支持用レール5a,5bによって互いに連結一体化されている。
【0019】
各段荷収納空間1A,1Bの固定荷台部2は、図4及び図8に示すように、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの前端部(傾斜下端部)領域と、前側の支持用フレーム構造体6Aの前側の左右横向き水平梁部材9a,9bと後ろ側の左右横向き水平梁部材10a,10bとの間でこの左右一対の荷台支持用レール5a,5b間の中央位置に前後方向に沿って架設された中間荷支持用棒状部材12とによって構成されている。この中間荷支持用棒状部材12の前端は、荷台支持用レール5a,5bの前端と同様に、前側の左右横向き水平梁部材9a,9bの内側面に突合せ状態で結合され、中間荷支持用棒状部材12の後端部は、荷台支持用レール5a,5bと同様に、後ろ側の左右横向き水平梁部材10a,10bの上に載置固定されている。尚、左右一対の荷台支持用レール5a,5bと中間荷支持用棒状部材12とには、断面サイズが同一の角鋼管が使用されている。従って、左右一対の荷台支持用レール5a,5bと中間荷支持用棒状部材12は、それぞれの荷支持面となる上面が同一レベルにある。
【0020】
各段荷収納空間1A,1Bの下段可動荷台3は、図4、図5、図8、及び図9に示すように、左右一対の前後方向アングル材13a,13bを、前後両端と中間一カ所において左右方向連結部材14a〜14cにより連結一体化した矩形枠状本体15と、左右一対前後二組の支持用車輪16と、左右一対前後二組の振れ止め用ローラー17とで構成されている。前後方向アングル材13a,13bは、その水平板部が矩形枠状本体15の上面と面一に左右両側に張り出して、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの真上に被さるように構成されている。而して、各支持用車輪16は、両前後方向アングル材13a,13bの垂直板部の外側に水平支軸により軸支されて、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの上面の内側半分の領域に転動自在に載置され、各振れ止め用ローラー17は、両前後方向アングル材13a,13bの垂直板部の内側に、これら垂直板部に固着された軸受け板18を介して垂直支軸により軸支されて、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの内側垂直面に隣接して転動出来るように構成されている。
【0021】
各段荷収納空間1A,1Bの上段可動荷台4は、図6〜図8、及び図10に示すように、左右一対の前後方向部材19a,19bを、前端、後端近傍位置、及び中間一カ所において左右方向連結部材20a〜20cにより連結一体化した矩形枠状本体21と、左右一対前後二組の支持用車輪22と、左右一対前後二組の振れ止め用ローラー23とで構成さ、前後方向部材19a,19bが左右一対の荷台支持用レール5a,5bの真上に被さるように構成されている。而して、各支持用車輪22の内、前側左右一対の支持用車輪22は、両前後方向部材19a,19bの外側に上端が固着されて垂下する左右一対の柱状部材24の下端部内側に水平支軸により軸支されて、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの上面の外側半分の領域に転動自在に載置され、各支持用車輪22の内、後ろ側左右一対の支持用車輪22は、両前後方向部材19a,19bと後端側の左右方向連結部材20bとの間の内側入隅部に上端が固着されて垂下する左右一対の柱状部材25の下端部外側に水平支軸により軸支されて、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの上面の内側半分の領域に転動自在に載置され、各振れ止め用ローラー23は、支持用車輪22を軸支している各柱状部材23,24の下端に垂直支軸により軸支されて、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの外側垂直面と内側垂直面とに隣接して転動出来るように構成されている。而して、この上段可動荷台4は、各支持用車輪22が柱状部材24,25を介して軸支されている結果、矩形枠状本体21は、下段可動荷台3の矩形枠状本体15より高いレベルに支持され、この上段可動荷台4の矩形枠状本体21が下段可動荷台3の矩形枠状本体15の上側を走行出来るように構成されている。
【0022】
以上のように構成された可動荷台付き棚において、下段可動荷台3には、その前端の左右対称二か所に被係合部26a,26bが設けられ、この下段可動荷台3が固定荷台部2の上に重なる前進限位置に到達したとき、前記被係合部26a,26bと係合する係合部27a,27bが棚側に設けられている。図11及び図12に示すように、下段可動荷台3の矩形枠状本体15における前端の左右方向連結部材20aには、その後側面に上端部が固着されて左右一対の荷台支持用レール5a,5b間に垂下する左右一対の溝形部材28が設けられ、これら両溝形部材28の下端部前面に、緩衝部材31を前面に取り付けた緩衝部材取付け板31aが、溝形部材28の前側開放溝部をカバーする状態に固着されている。而して、左右一対の前記被係合部26a,26bは、前記緩衝部材取付け板31aを内側へ横向きに延出させた延出部に前後方向に貫通する貫通孔29を設けて構成している。
【0023】
尚、緩衝部材31は、ゴム製円柱状体から成るもので、その内部から後方に突出するボルト軸部31bを前記緩衝部材取付け板31aに後方向きに貫通させ、溝形部材28の内側で前記ボルト軸部31bにナット31cを螺合締結することにより取り付けられている。このナット31cを溝形部材28の後方外側から操作するための貫通窓28aが溝形部材28の後側壁部に設けられている。
【0024】
前記係合部27a,27bは、前側の支持用フレーム構造体6Aにおける前側の左右横向き水平梁部材9a,9bから後方向きに突設させた片持ち状の棒状部材30から構成されている。この棒状部材30は、左右横向き水平梁部材9a,9bの垂直板部9cを後方向きに貫通させた長尺ボルトから成り、当該長尺ボルトの頭部30aと、左右横向き水平梁部材9a,9bの内側で当該長尺ボルトの螺軸部に螺合させたナット30bとの間で、左右横向き水平梁部材9a,9bの垂直板部9cを挟持することにより取り付けられている。而して、下段可動荷台3が固定荷台部2の上に重なる前進限位置に到達したとき、前記被係合部26a,26bの貫通孔29に係合部27a,27bの棒状部材30が貫通した状態で、前記被係合部26a,26bの内側に位置する緩衝部材31が水平梁部材9a,9bの垂直板部9cに当接して、下段可動荷台3の前進限位置が決まるように構成されている。換言すれば、下段可動荷台3が前進限位置に達したときに互いに当接する棚側の制止面は、水平梁部材9a,9bの垂直板部9cで構成され、下段可動荷台3側の当接面は、当該下段可動荷台3に取り付けられた前記緩衝部材31の先端面で構成されていることになる。
【0025】
勿論、基本的には前記緩衝部材31を水平梁部材9a,9bの垂直板部9cに取り付け、下段可動荷台3が前進限位置に達したとき、被係合部26a,26bの貫通孔29を形成するための専用板となっている前記緩衝部材取付け板31aに前記緩衝部材31が当接するように構成しても良い。更に、前記緩衝部材31を前記棒状部材30の基部に取り付け、下段可動荷台3が前進限位置に達したとき、被係合部26a,26bの貫通孔29を形成するための専用板となっている前記緩衝部材取付け板31aに前記緩衝部材31が前記貫通孔29の周囲で当接するように構成することも可能である。
【0026】
以上のように構成された可動荷台付き棚の使用方法について説明すると、各荷収納空間1A,1B内に荷が収納されていないときは、図1と図3の下段荷収納空間1B、及び図8に示すように、下段可動荷台3と上段可動荷台4とが傾斜している荷台支持用レール5a,5b上を重力で傾斜下方(前方)へ滑動し、下段可動荷台3は、先に説明したように、下段可動荷台3側の左右一対の緩衝部材31が棚側の水平梁部材9a,9bの垂直板部9cに当接することにより、前進限位置に位置決めされる。このとき、棚側の左右一対の係合部27a,27bにおける棒状部材30が、下段可動荷台3側の被係合部26a,26bの貫通孔29に前後方向に貫通している。
【0027】
一方、上段可動荷台4は、図示のように前進限位置にある下段可動荷台3の上に重なる前進限位置に到達したとき、前側の左右一対の支持用車輪22が下段可動荷台3の前側の左右一対の支持用車輪16の外側に重なるように位置し、後ろ側の左右一対の支持用車輪22を軸支する後ろ側の左右一対の柱状部材25が下段可動荷台3の後側辺に当接して、後ろ側の左右一対の支持用車輪22が下段可動荷台3の後ろ側の左右一対の支持用車輪22も真後ろで停止することになる。尚、上段可動荷台4の前側の左右一対の支持用車輪22は、左右一対の荷台支持用レール5a,5bの上面の外側半分の領域を転動するので、当該荷台支持用レール5a,5bの上面の内側半分の領域を転動する左右一対前後二組の支持用車輪16と干渉する恐れはない。
【0028】
以上のように下段可動荷台3と上段可動荷台4とが荷収納空間1A,1Bの前端部の固定荷台部2の上に重なる前進限位置にある状態では、図2及び図3の下段の荷収納空間1Bで示すように、荷C3を上段可動荷台4の上に搭載することが出来る。次に荷C2を下段可動荷台3上に積み込むのであるが、この場合、フォークリフトで支持した荷C2によって、前記上段可動荷台4に先に積載されている荷C3又は上段可動荷台4を荷収納空間1A,1Bの後方に押し込むように操作して、当該荷C3を積載した上段可動荷台4を重力に逆らって荷収納空間1A,1Bの後方に移動させながら、荷C2を前進限位置で待機している下段可動荷台3の真上位置まで搬入する。この後、フォークリフトにより荷C2を降下させて下段可動荷台3上に積載する。最後に荷C1を固定荷台部2に積載するときは、当該荷C1により上記の要領で荷C2を積載している下段可動荷台3と荷C3を積載している上段可動荷台4の全体を荷収納空間1A,1Bの後方に向かって押し込むように操作し、固定荷台部2上が開放された段階で荷C1を降下させて当該固定荷台部2上に積載することが出来る。
【0029】
荷収納空間1A,1B内に収納されている荷C1〜C3を搬出するときは、最初に固定荷台部2上に積載されている荷C1をフォークリフトにより持ち上げて引き出すのであるが、この操作により荷収納空間1A,1Bから荷C1が引き出されるのに伴って、当該荷C1で受け止められている、荷C2を積載している下段可動荷台3と荷C3を積載している上段可動荷台4とが、重力により荷台支持用レール5a,5b上を傾斜下方に自然に滑動し、荷C1が搬出されたときには、図2の上段の荷収納空間1Aで示すように、荷C2を積載している下段可動荷台3が、空になった固定荷台部2上に重なる前進限位置に到達して停止し、この荷C2を積載している下段可動荷台3によって、後続の荷C3を積載している上段可動荷台4が受け止められた状態になる。
【0030】
前進限位置にある下段可動荷台3上の荷C2を搬出する操作は、固定荷台部2上の荷C1を搬出するときの操作と同じであるが、このときの荷C2が、先の説明したように搬送用パレット上に被搬送物が積載されたものであって、当該搬送用パレットの底面の滑り止め用ゴムが荷の重量で下段可動荷台3の上面に張り付いたように密着している状況にあっても、当該下段可動荷台3は、図11A及び図12Aに示すように、下段可動荷台3側の被係合部26a,26bの貫通孔29内を棚側の係合部27a,27bの棒状部材30が前後方向に貫通しているので、荷C2をフォークリフトで持ち上げたときに当該荷C2を積載している下段可動荷台3が荷台支持用レール5a,5b上から許容高さを超えて浮き上がる恐れがない。この下段可動荷台3上の荷C2を搬出することにより、先に説明した作用により、後続の上段可動荷台4が荷C3と共に前進限位置まで荷台支持用レール5a,5b上を滑動し、空になって前進限位置に停止している下段可動荷台3の上に重なる状態になる。従って、当該上段可動荷台4上の荷C3をフォークリフトにより搬出することが出来る。
【0031】
尚、この荷C3を形成している搬送用パレットが上記のような理由で上段可動荷台4の上面に張り付いたような状態になっていたとしても、前進限位置にある上段可動荷台4の前側左右一対の支持用車輪22が、直下の下段可動荷台3の左右両側辺を形成している前後方向アングル材13a,13bの水平板部の下側に入り込んでいるので、上段可動荷台4が荷台支持用レール5a,5b上から許容高さを超えて浮き上がることは、前側左右一対の支持用車輪22の浮き上がりが下段可動荷台3の前後方向アングル材13a,13bによって阻止されることと、当該下段可動荷台3が荷台支持用レール5a,5b上から許容高さを超えて浮き上がることが先の説明のように被係合部26a,26bと係合部27a,27bとの係合により阻止されていることとによって、確実に防止される。
【0032】
図13及び図14に示す第二実施例では、下段可動荷台3の後端部の左右巾方向の中央位置一カ所に被係合部32を設け、この下段可動荷台3が固定荷台部2と重なる前進限位置にあるとき、前記被係合部32と係合する一つの係合部33を棚側に設けている。具体的に説明すると、固定荷台部2を構成する中間荷支持用棒状部材12の後端部、即ち、前側の支持用フレーム構造体6Aの後ろ側の左右横向き水平梁部材10a,10bの位置は、当該固定荷台部2と重なる前進限位置にある下段可動荷台3の後端よりも後方に離れた位置にあるので、前記中間荷支持用棒状部材12の全長を少し長くして当該中間荷支持用棒状部材12の後端部を左右横向き水平梁部材10a,10bから後方に少し突出させ、この中間荷支持用棒状部材12の突出端部12aを前記係合部33としている。又、被係合部32は、下段可動荷台3の後端の左右方向連結部材14bの中央下側に、当該左右方向連結部材14bに被さる取付け用板材34とボルトナットなどの適当な取付け具を利用して、後方に延出する帯状板35を取り付け、この帯状板35の後端部を直角下方に折曲して垂直板部35aを形成すると共に、当該垂直板部35aに、下段可動荷台3が前進限位置に達したときに前記係合部33、即ち、中間荷支持用棒状部材12の突出端部12aが後方向きに貫通する貫通孔36を形成して構成している。
【0033】
上記第二実施例の被係合部32と係合部33においても、先の実施例と同様に、下段可動荷台3が前進限位置に達したときに、棚側の係合部33である中間荷支持用棒状部材12の突出端部12aが、下段可動荷台3側の被係合部32である帯状板35の貫通孔36に後方向きに貫通して、当該下段可動荷台3が荷台支持用レール5a,5bから許容限度以上に浮き上がるのを防止することが出来る。勿論、固定荷台部2を荷台支持用レール5a,5bの前端部領域と共に構成する中間荷支持用棒状部材12が左右巾方向に複数本、並設されているときは、棚側に複数の係合部33を構成し、この複数の係合部33のそれぞれに対応するように下段可動荷台3の後側辺に左右巾方向に並列する複数の被係合部32を設けることが出来る。
【0034】
図15及び図16に示す第三実施例では、上記第二実施例における下段可動荷台3側の被係合部の構成を変えている。即ち、この第三実施例における下段可動荷台3側の被係合部37は、下段可動荷台3の後端の左右方向連結部材14bの中央部下側に上下揺動自在に取り付けられた縦長の矩形枠状部材38から構成されている。この縦長の矩形枠状部材38には、線材を、その両端の突合せ部が上側の短辺中央に位置するように矩形枠状に曲げ加工したものが使用出来、この縦長の矩形枠状部材38の上側の短辺部を、左右方向連結部材14bの中央部に取り付けた支持部材39に形成されている左右横方向の水平貫通孔部39aにおいて上下揺動自在に支持させている。支持部材39の構造は種々考えられるが、図示のものは、左右方向連結部材14bの下側に当て付けられる基板39bの前後両端に、左右方向連結部材14bに上から被せられたハット形の取付け板39cの前後両端部をボルトナットにより結合したものであって、前記水平貫通孔部39aは、左右方向連結部材14b、基板39b、取付け板39c、及び右方向連結部材14bと取付け板39cとの間に介在させたスペーサー39dによって囲まれた空所によって形成している。
【0035】
上記第三実施例における被係合部37によれば、下段可動荷台3が前進限位置よりも後方にあるときは、図15に仮想線で示すように、縦長の矩形枠状部材38が重力によって垂下しており、前方に滑動する下段可動荷台3が前進限位置の少し手前に達したとき、垂下している縦長の矩形枠状部材38の内側の矩形貫通孔部38a内に、棚側の係合部33、即ち、前記中間荷支持用棒状部材12の突出端部12aが入り込み、そのまま下段可動荷台3が前方に滑動するのに伴って、前記中間荷支持用棒状部材12の突出端部12aに嵌合した状態の縦長の矩形枠状部材38が前方に引っ張られて傾倒し、下段可動荷台3が前進限位置に達したときには、縦長の矩形枠状部材38の内側の矩形貫通孔部38aの下辺部が前記中間荷支持用棒状部材12の突出端部12aとその下側の後ろ側の左右横向き水平梁部材10a,10bとの間の入隅部に係合し、荷台支持用レール5a,5bからの下段可動荷台3の浮き上がりを防止することが出来る。
【0036】
図17〜図19に示す第四実施例について説明すると、この第四実施例における下段可動荷台3側の被係合部40は、下段可動荷台3の後端の左右方向連結部材14bの中央部に取り付けられて垂下する垂直板部41に、固定荷台部2を構成する前記中間荷支持用棒状部材12の左右両側に位置するように左右一対の前後方向の貫通孔42a,42bを設けて構成している。尚、一つの垂直板部41に左右一対の前後方向の貫通孔42a,42bを設けるために、左右方向の横巾が大きい垂直板部41を使用し、この垂直板部41の左右巾方向の中央部下辺から、前記中間荷支持用棒状部材12が相対的に前後移動し得る切欠き凹部41aを設けている。棚側の係合部43は、固定荷台部2の前記中間荷支持用棒状部材12の左右両側で、当該中間荷支持用棒状部材12を載置固定している前記後ろ側の左右横向き水平梁部材10a,10b上に、支持用帯状板44a,44bを介して左右一対の片持ち状の棒状部材45a,45bを取り付けて構成している。支持用帯状板44a,44bは、前端部が、左右横向き水平梁部材10a,10b上に中間荷支持用棒状部材12を取り付けるための座板46の両端部上に、当該座板46を左右横向き水平梁部材10a,10b上に取り付けるためのボルトナットにより共締め固定され、前方に延出した先端部を直角下向きに折曲して棒状部材取付け座47を形成したものである。前記棒状部材45a,45bは、その前端から直角下向きに折曲する取付け部48において、前記支持用帯状板44a,44bの棒状部材取付け座47に固着されている。
【0037】
上記の第四実施例によれば、下段可動荷台3が前進限位置の少し手前の位置から前進限位置までの前方への滑動時に、当該下段可動荷台3の後端部の被係合部40における左右一対の貫通孔42a,42bに、棚側の係合部43である左右一対の棒状部材45a,45bが相対的に後方に向かって貫通し、下段可動荷台3が前進限位置に到達したとき、図示のように、左右一対の棒状部材45a,45bの前端部(取付け部48側の端部)に、被係合部40における垂直板部41の貫通孔42a,42bが嵌合した状態になり、荷台支持用レール5a,5bからの下段可動荷台3の浮き上がりを防止することが出来る。尚、支持用帯状板44a,44bの長さが長くなるときは、図示のように、左右一対の支持用帯状板44a,44bの前端近傍位置を左右横方向の連結板49で一体に連結し、この連結板49を中間荷支持用棒状部材12の底面に当接又は固定しておくことにより、下段可動荷台3の浮き上がりを阻止した際に、支持用帯状板44a,44bの上方への撓み変形を伴って棒状部材45a,45bが上方に引き上げられるのを防止することが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の可動荷台付き棚は、可動荷台上に荷(被搬送物を支持するパレットを含む)の底面が貼り付くように成り易い荷を取り扱う場合でも、その荷との貼り付きにより可動荷台が浮き上がることによる弊害を解消できる棚として活用出来る。
【符号の説明】
【0039】
1A,1B 荷収納空間
2 固定荷台部
3 下段可動荷台
4 上段可動荷台
5a,5b 荷台支持用レール
6A,6B 支持用フレーム構造体
7a〜8b 支柱
9a〜10b 左右横向き水平梁部材
11a,11b ブレース部材
12 中間荷支持用棒状部材
12a 中間荷支持用棒状部材の突出端部(係合部)
13a,13b 前後方向アングル材
14a〜14c 左右方向連結部材
15,21 矩形枠状本体
16,22 支持用車輪
17,23 振れ止め用ローラー
19a,19b 前後方向部材
20a〜20c 左右方向連結部材
24,25 柱状部材
26a,26b,32,37,40 被係合部
27a,27b,33,43 係合部
28 溝形部材
29,36,42a,42b 貫通孔
30,45a,45b 棒状部材
31 緩衝部材
35 帯状板
38 縦長の矩形枠状部材
39a 水平貫通孔部
41 垂直板部
41a 切欠き凹部
44a,44b 支持用帯状板
49 連結板
C1〜C3 荷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚の奥行き方向に長い荷収納空間の底部に、棚奥側が高くなるように傾斜する荷台支持用レールが架設され、前記荷収納空間の入り口に隣接する位置には固定荷台部が設けられ、前記荷台支持用レール上に移動自在に支持された可動荷台が前記固定荷台部の上に重なる前進限位置まで重力により滑動できるように構成された棚において、前記荷台支持用レール上を滑動した前記可動荷台が前記前進限位置に達したとき、当該可動荷台に設けられた被係合部に可動荷台移動方向に係合して当該可動荷台の荷台支持用レールからの浮き上がりを抑制する係合部が棚側に設けられている、可動荷台付き棚。
【請求項2】
前記被係合部は、前記可動荷台の前記荷収納空間の入り口側の端部に設けられ、前記係合部は、前記荷収納空間の入り口側の端部に設けられている、請求項1に記載の可動荷台付き棚。
【請求項3】
前記被係合部は、前記可動荷台の棚奥側の端部に設けられ、前記係合部は、前記固定荷台部の棚奥側の端部に設けられている、請求項1に記載の可動荷台付き棚。
【請求項4】
前記被係合部は、前記可動荷台から下向きに突設され且つ可動荷台移動方向に貫通する貫通孔を備えた部材から構成され、前記係合部は、可動荷台移動方向と平行で且つ前記荷収納空間の入り口側のみが棚側に支持された片持ち状の棒状部材から成り、この棒状部材が前記被係合部の貫通孔に挿通されるように構成されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の可動荷台付き棚。
【請求項5】
前記前進限位置に可動荷台が達したとき、互いに当接する棚側の制止面と可動荷台側の当接面の内、可動荷台側の当接面を緩衝部材で構成し、この緩衝部材を可動荷台に取り付けるための緩衝部材取付け板を側方に延出させ、この延出部に前記被係合部が設けられている、請求項1〜4の何れか1項に記載の可動荷台付き棚。
【請求項6】
前記被係合部と係合部は、前記可動荷台に対して左右対称に一対設けられている、請求項1〜5の何れか1項に記載の可動荷台付き棚。
【請求項7】
前記固定荷台部を構成する可動荷台移動方向と平行な荷支持用棒状部材の棚奥側の端部が、当該荷支持用棒状部材を支持する左右横方向の梁部材より棚奥側に突出し、この荷支持用棒状部材の突出端部が前記係合部を構成している、請求項3〜6の何れか1項に記載の可動荷台付き棚。
【請求項8】
前記被係合部は、前記可動荷台の棚奥側の端部に上下揺動自在に支持されて垂下する揺動部材から構成されている、請求項7に記載の可動荷台付き棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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