説明

可変傾斜ローラ型ベルト及びコンベヤ

コンベヤ(10)は、単一のベルト(12)又はコンベヤ内で平行に配置された複数の隣接するベルトからなる。単一又は複数のベルトは、ベルト移動の方向(26)に対し傾斜した複数の角度(α,α’,β,β’)で方位付けされた軸(36,35’)を支えとして回転するように配置されたローラ(34)を有する。コンベヤの幅を横切るローラの軸の漸進的又は単調な段階的変化は、物品の大量の流れを、分離された物品の単一ストリームに変換可能なコンベヤを作ることに使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[背景]
この発明は、一般に動力駆動式コンベヤに関し、特にベルト移動の方向に対し複数の角度で方位付けされた軸を支えとして回転するように配置された物品支持ローラを有した1以上のコンベヤベルトからなるコンベヤに関する。
【0002】
シンギュレート式コンベヤは、被搬送物品の大量の流れを、流れの方向に分離された個別物品の単一ストリームに変換することに使用される。種々構成のローラコンベヤは、関連したコンベヤベルト付き/無しで、この目的のためにしばしば使用される。しかし、ローラコンベヤは、良く知られているように騒々しく、しかも摩耗する。モジュール式ローラトップコンベヤベルトもまた、被搬送物品の集団を分散する必要のある応用に使用されている。特に、流れの方向に対し傾斜された軸を中心として回転するように配置されたローラ付きのモジュール式ローラトップコンベヤベルトは、被搬送物品をベルトの側部又は中心に向けて、より高速に駆動される下流又は中央のコンベヤベルトへ配送することに使用され、これにより物品を互いに分離する。しかし、これらの方式は、異なるスピードで駆動される複数の直列ベルト又は並列ベルトの使用を必要とするので、複雑な駆動アセンブリ及びベルト配置を助長する。
【0003】
かくして、従来のシンギュレート式コンベヤの欠点なしに物品の大量の流れを分散可能なコンベヤシステムに対する要求がある。
【0004】
[要約]
この要求及び他の要求は、発明の特徴を具体化したコンベヤ及びモジュール式コンベヤベルトによって満たされる。そのようなコンベヤの1つのバージョンは、縦方向にベルト移動の方向に延び且つ横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延びた連続搬送表面を形成する1以上のコンベヤベルトを備える。搬送表面に対向して裏面が形成される。1以上のコンベヤベルト内のローラは、搬送表面及び裏面を超えて突出した突出部を有する。1以上のコンベヤベルト下には、ベアリング表面が横たわる。裏面を超えて突出したローラの突出部は、1以上のベルトがベルト移動の方向に進行するに従い、ベアリング表面上を回転接触式に回転する。1以上のコンベヤベルトは、横方向に1以上の縦方向レーンに分割されている。1つのレーン内の全ローラは、ベルト移動の方向から同じ方向に測定された少なくとも2つの異なる鋭角を形成する傾斜軸を中心として回転するように配置されている。
【0005】
コンベヤのもう1つのバージョンは、縦方向にベルト移動の方向に延び且つ横方向に第1の側部から第2の側部へ延びた連続搬送表面を形成する1以上のコンベヤベルトを備える。搬送表面に対向して裏面が形成される。ローラは、1以上のコンベヤベルト内に配置され、ローラの突出部は、1以上のベルトの連続搬送表面及び裏面を超えて突出する。1以上のコンベヤベルト下には、ベアリング表面が横たわる。裏面を超えて突出したローラの突出部は、1以上のコンベヤベルトがベルト移動の方向に進行するに従いベアリング表面上を回転接触式に回転する。ローラは、ベルト移動の方向から同じ方向に測定された少なくとも2つの異なる鋭角を形成する傾斜軸を中心として回転するように配置されている。各ローラの第1及び第2の側部の中間にある縦方向中心線から測定された鋭角は、関数α(w)によって記述される。ここで、wはベルトの幅Wを横切るローラの横方向位置であり、第1の側部(w=−W/2)と第2の側部(w=+W/2)との間の中心線(w=0)から測定されたものである。
【0006】
コンベヤの異なるバージョンは、縦方向に輸送方向に延び且つ横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延びた連続搬送表面を形成する1以上のコンベヤベルトを備える。搬送表面に対向して裏面が形成される。ローラは、1以上のコンベヤベルト内に配置され、突出部は、搬送表面及び裏面を超えて突出する。1以上のコンベヤベルト下に、ベアリング表面が横たわる。裏面を超えて突出したローラの突出部は、ベアリング表面と回転接触している。1以上のコンベヤベルトとベアリング表面との間の相対運動は、ローラを回転させる。ローラは、回転するように配置されて、輸送方向に対し傾けられた少なくとも3つの異なる方向の力ベクターを、コンベヤ表面を超えて突出したローラの突出部上を搬送される物品に加える。
【0007】
コンベヤの別のバージョンは、一連の行の1以上のベルトモジュールからなるモジュール式コンベヤベルトを備える。各行は、縦方向にベルト移動の方向に第1の端部から第2の端部へ延びる。これらの行は、ヒンジジョイントで第1の端部と第2の端部が一緒に接続されてモジュール式コンベヤベルトを形成する。このモジュール式コンベヤベルトは、横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延び且つ厚さ方向に外面から内面へ延びる。このベルトは、更に第1及び第2の側部の中間の縦方向中心線によって規定される。前記列の少なくともいくつかに配設されたローラは、ベルトの外面及び内面を超えて突出した突出部を有する。モジュール式コンベヤベルト下には、ベアリング表面が横たわる。内面を超えて突出したローラの突出部は、モジュール式コンベヤベルトが縦方向にベルト移動の方向に進行するに従いベアリング表面に沿って回転接触式に回転する。ローラは、縦方向中心線との間に少なくとも3つの明瞭に区別される鋭角を規定する軸を支えとして回転するように配置されている。
【0008】
発明のこれらの特徴及び形態は、その利点と同様に、以下の説明、添付された請求の範囲、及び添付の図面を参照することによって、よりよく理解される。
【0009】
[詳細な説明]
発明の特徴を具体化したコンベヤが図1に描かれている。この例で示されたコンベヤ10は、無端コンベヤベルト12を備える。このベルトは、コンベヤの出口端16にあるドライブスプロケットセット14と、コンベヤの入口端17にあるアイドラスプロケットセット15との間で形作られている。これらスプロケットセットは、回転用に支持されたシャフト18及びこれらシャフトの各端部にあるローラベアリング20上に搭載されている。駆動モータ22は、ドライブシャフトに結合されて、スプロケットを回転させる。スプロケットの周辺上の係合構造、例えば歯24は、ベルトの駆動構造と係合して、ベルトを輸送方向、即ち移動の方向26に駆動及び追跡する。ベルトが平坦ベルトである場合、それはスプロケット駆動される代わりに、ドライブ及びアイドラプーリーによって駆動される。ベルトがドライブ受け入れ構造を有する場合、それは説明されたようにスプロケット駆動されるか、あるいはドラム、例えば電動ドラムによって駆動される。
【0010】
ベルトは、キャリーウエイパン30又は他の適切な骨組上の上側キャリーウエイ28に沿って支持される。このパンの上に支持されたウエアストリップ32は、縦方向にベルト移動の方向に延び、且つベルトの頂部搬送表面及び逆の裏面から突出したローラ34の下に横たわる。このウエアストリップは、ベアリング表面を形成する。ローラは、ベルトがベルト移動の方向に進行するに従い、ベアリング表面に沿って回転する。個別のウエアストリップは、連続したウエアシートによって置き換えられてもよい。ローラベアリング20とキャリーウエイパンは全て、コンベヤフレーム(図面を簡略化するために図示せず)内に搭載される。ベルトは、シュー、ドラム、又はローラ38上に支持されて、復路40に沿ったベルトの垂れ下がりを低減する。
【0011】
単一ベルトであるか又は隣接したベルトの平行配置であるコンベヤベルトは、横方向に第1の側部42から第2の側部43へ延びている。ローラ34は、ベルトの中心線38との間に異なる鋭角α、α’を形成した傾斜軸36,36’を中心として回転する。ベルトの第2の側部43に近いローラ軸角度は、ベルトの中心線から時計方向に測定される。第1の側部42近いローラ軸の角度は、反時計方向に測定される。中心線の一方の側のローラ軸は、他方の側のローラ軸の鏡像であることが好ましい。
【0012】
ベルトは、1以上の平坦ベルトであり得るが、それは、図2に示されているように、1以上のモジュール式プラスチック製コンベヤベルト44であることが好ましい。(事実、この説明及び請求の範囲で使用されているような総称用語“コンベヤベルト”は、限定することなく、平坦コンベヤベルト、モジュール式プラスチック製コンベヤベルト、単一ストランド型コンベヤチェイン、及びスレート型コンベヤチェインを含む。特定種類のコンベヤベルトが特別な例で意図されている場合、この用語は、その例については限定された意味を明記するように修正される。)ベルトは、隣接する行の間にあるヒンジジョイント52のヒンジピン50によって端部間が一緒に接続された一連の行46の1以上のベルトモジュールからなる。ベルトモジュールの各行の端部に沿ったヒンジ要素54は、隣接する行のヒンジ要素と各ヒンジジョイントで噛み合う。ヒンジ要素を通る整列された開口は、ヒンジピンを受け入れるための横方向通路58を形成する。ベルトは、強度のために煉瓦積みパターンに構築されることが好ましいが、行毎に単一モジュールからなることもでき、あるいはベルトの長さに沿って単一縦列に配置された等幅のモジュールを持つこともできる。モジュール式プラスチック製コンベヤベルトは、典型的に熱可塑性プラスチックポリマー、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、アセタール、又は複合材料を用いて、射出成型プロセスで製造される。米国ルイジアナ州ハラハンのIntralox社は、モジュール式プラスチック製コンベヤベルトの1つの製造業者である。
【0013】
図2に示されたモジュール式ベルトのローラ34は、概ね円筒形状で、ベルトモジュールに形成された凹部60内に存在する。ローラを通る中心孔は、心棒を受け入れる。この心棒の端部は、ローラベルトの好ましいバージョンでは、凹部の壁面を通してモジュールの内部に埋め込まれている。しかし、ローラは、壁面の回転用ジャーナル開口部内に収容されたスタブを持つように形成され得る。いずれの場合でも、心棒又はスタブは、ベルトの縦方向中心線38に対し傾斜した回転の軸を規定する。この例のローラは、中心線に対し4つの異なる角度で方位付けされた軸を中心として回転するように配置されている。
【0014】
ローラのこの配置は、図3Aにも示されている。この例では、1又は複数のコンベヤベルト62は、縦方向中心線66によって分離された2つの縦方向レーン64A及び64Bに横方向に分割されている。各レーンのローラは、中心線との間に異なる鋭角α,α’及びβ,β’をなす傾斜軸を中心として回転するように配置されている。好ましいバージョンでは、β=−α且つβ’=−α’である。図3Bに示されているように、ローラ34の突出部68は、ベルト62の物品搬送表面36及び裏面37を超えて突出しているので、ローラ上を搬送される物品70は、力72によって推進される。この力は、ベルトが輸送方向に進行するに従い下地のベアリング表面74に沿って回転するローラによって生起される。図3Aに示されているように、ベルトの左レーン64A内の物品70Aは、ベルトの最左側ローラの軸に概ね直交する傾斜した力ベクター72Aによって影響される。この力ベクターは、横方向成分を持ち、物品をベルトの他方の側に追いやる。結局、物品70A’は、ローラ軸が中心線から大きな角度β’に配置されたベルトの左レーン内のローラ上を押される。このことは、力72A’を、よりベルト移動の方向26に向ける。右レーン64B内のローラは、左レーン内のローラを反映するように概ね配置されているので、ベルト上を搬送される物品は、鏡像的な力ベクターによって中心線に向けて追いやられる。物品が中心線に接近すると、それらは、よりベルト移動の方向26に加速されて、より大きな縦方向分離を達成する。かくして、このようなベルトを使用したコンベヤは、物品の大量の流れを互いに分離された個別部品のストリームに変換する。
【0015】
図3Aの1又は複数のコンベヤベルトは、図5Aに模式的に表現されている。矢印は、ベルトの上を搬送される物品に作用する力ベクター72の方向を表わしている。これらのベクターは、各レーン内のローラの軸に直交して描かれている。ベルトの所定のベルト行又は横方向トラバースに対し、ローラの方位は、関数α(w)によって記述される。図5Aによって表現されたローラ構成を持つベルトに対し、関数α(w)は、図5Bにグラフ化されている。図4に示された規則によって、ローラの軸74は、ベルトの中心線66に関して鋭角を形成する。鋭角(+α)が中心線から時計方向76に測定される場合、その角度αは、正の角度と定義される。鋭角(−α)が中心線から反時計方向77に測定される場合、その角度αは、負の角度と定義される。この規則の下で、図5Aのベルトに対応する関数α(w)は、図5Bのグラフによって与えられる。図5Bの水平軸は、ベルトの幅Wを横切る横方向位置wである。中心線がw=0となるように任意に選ばれる場合、ベルトは−W/2から+W/2へと延びる。垂直軸は、図4Aのように中心線に関して測定されたローラの軸の角度を表す。図5Bに示されているように、ベルトの左側のローラ軸角度は、それらが中心線に近い縦方向列65A内で約−60°へジャンプするまで、約−30°の第1鋭角で互いに並行している。中心線を超えて右方向に移動すると、角度は約+60°へジャンプし、それからベルトの右側に近い縦方向列65B内で約+30°へ変化する。この例では、αはwの奇関数、即ちα(w)=−α(−w)である。鋭角の絶対値、即ち大きさ|α(w)|は、図5Cにグラフ化されている。これは、ローラ軸の角度の大きさが、この例では、ベルトの各側から中心線に向かう距離に応じて単調に増加することを示している。
【0016】
図6A及び6Bは、被搬送物品を2つの横方向に離隔された出口ポイント78,79へ向けるコンベヤを表現している。図6Aに表現されたコンベヤは、単一のベルト又は1より多いベルトからなる。例えば、それは、図3Aのように平行に隣接した2つの単一ベルトによって作られて、連続した頂部搬送表面をキャリーウエイに沿って形成する。この場合、関数α(w)は、図6Bに示されているように、コンベヤの幅を横切ってそれ自身を繰り返す。勿論、同様に配置されたローラのレーンをより多く追加することによって、2より多い出口ポイントを作ることができる。
【0017】
図7A及び7Bは、コンベヤの幅を横切る3つの異なる軸方向を中心として回転するようにローラが配置されたコンベヤを表現している。角度関数α(w)は、ベルトの左側からの距離に応じて−90°に近づくので、これは、物品をベルトの右側(そこで物品は次第に縦方向に分離される)に追いやるベルトを表現している。そのようなベルトは、物品が側部から落下しないようにする右側レールを有することが好ましい。
【0018】
この発明は、好ましい数バージョンに関して詳細に説明されたが、他のバージョンも可能である。例えば、より多くのレーンがコンベヤの幅を横切って形成され得る。また、レーンからレーンへのローラ軸角度の段差の大きさは、小さくできる。あるベルト構成は、縦方向に整列されたローラを異なる軸角度で、特に1つの角度付けされたグループからもう1つの角度付けされたグループへの遷移点に有して、煉瓦積みパターンのベルト構成をより単純にすることができる。別の例では、コンベヤベルトは静止し、動的ベアリング表面、例えば平坦ベルトやモジュール式摩擦トップベルトを有する。この動的ベアリング表面は、ベルトに対し輸送方向に進行してローラを作動し、ローラ上の被搬送物品を推進する。それ故、これらの数例が示唆するように、発明の範囲は、詳細に説明された好ましいバージョンに限定されることを意図されてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】発明の特徴を具体化したコンベヤの切断描画図である。
【図2】図1のようなコンベヤで使用可能なベルトモジュールの数行の等角図である。
【図3A】キャリーウエイに沿った図1のコンベヤの一部分の上面模式的表現図である。
【図3B】図3Aのコンベヤ表現の立前面模式図である。
【図4】図1のようなコンベヤにおけるローラの動作を説明することに使用されるローラ軸角度規則の幾何学的表現図である。
【図5A】図2に描かれたコンベヤのローラによって与えられる力ベクターの上面表現図である。
【図5B】図2に描かれたコンベヤの幅を横切る横方向位置の関数としてのローラ軸角度αのグラフである。
【図5C】図5Bのローラ軸角度αの大きさのグラフである。
【図6A】コンベヤの幅を横切る物品の2つのストリームを持つ図1のようなコンベヤのもう1つのバージョンにおける力ベクターの上面表現図である。
【図6B】コンベヤの幅を横切る横方向位置の関数としてのローラ軸角度αのグラフである。
【図7A】コンベヤの一方の側に沿って整列された物品の1つのストリームを持つ図1のようなコンベヤのもう1つのバージョンにおける力ベクターの上面表現図である。
【図7B】コンベヤの幅を横切る横方向位置の関数としてのローラ軸角度αのグラフである。
【符号の説明】
【0020】
10 コンベヤ
12 無端コンベヤベルト
14 ドライブスプロケットセット
15 アイドラスプロケットセット
16 コンベヤの出口端
17 コンベヤの入口端
18 シャフト
20 ローラベアリング
22 駆動モータ
24 歯
26 移動の方向
28 上側キャリーウエイ
30 キャリーウエイパン
32 ウエアストリップ
34 ローラ
36,36’ 軸
37 裏面
38 ローラ
42 第1の側部
43 第2の側部
62 コンベヤベルト
64A、64B 縦方向レーン
66 縦方向中心線
68 突出部
70,70A、70A’
物品
72、72A、72A’

74 ベアリング表面74

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤであって、1以上のコンベヤベルトと、複数のローラと、ベアリング表面とを備え、
1以上のコンベヤベルトは、縦方向にベルト移動の方向に延び且つ横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延びた連続搬送表面を形成し、更に搬送表面に対向した裏面を形成し、
複数のローラは、1以上のコンベヤベルト内に配置され、ローラの突出部は、連続搬送表面及び裏面を超えて突出し、
ベアリング表面は、1以上のコンベヤベルト下に横たわり、ローラの突出部は、裏面を超えて突出して、1以上のコンベヤベルトが縦方向にベルト移動の方向に進行するに従いベアリング表面と回転接触し、
1以上のコンベヤベルトは、横方向に1以上の縦方向レーンに分割され、1つの縦方向レーン内の全ローラは、ベルト移動の方向から同じ方向に測定された少なくとも2つの異なる鋭角を形成する傾斜軸を支えとして回転するように配置されていることを特徴とするコンベヤ。
【請求項2】
1つの縦方向レーン内で傾斜軸を規定する少なくとも2つの異なる鋭角は、その縦方向レーンを横切り、1以上のコンベヤベルトの幅に沿って単調に変化する請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項3】
1以上のコンベヤベルトは、第1の側部から横方向に第1及び第2の側部の実質的に中間まで延びた第1の縦方向レーンと、第2の側部から横方向に第1の縦方向レーンまで延びた第2の縦方向レーンとに分割され、第1の縦方向レーン内のローラの傾斜軸の鋭角は、第2の縦方向レーン内のローラの傾斜軸の角度の鏡像である請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項4】
1以上のコンベヤベルトは、第1の側部から横方向に第1及び第2の側部の実質的に中間まで延びた第1の縦方向レーンと、第2の側部から横方向に第1の縦方向レーンまで延びた第2の縦方向レーンとに分割され、第1及び第2の縦方向レーン内のローラの傾斜軸の鋭角は、それぞれ1以上のコンベヤベルトの第1及び第2の側部からの距離に従い単調に増加する請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項5】
1以上のコンベヤベルトの第1及び第2の側部に近い位置のローラは、第1及び第2の側部間で1以上のコンベヤベルトの中間部に近い位置のローラよりも多くの力の横方向成分を被搬送物品に与えるように方位付けされた軸を支えとして回転する請求項1に記載のコンベヤ。
【請求項6】
コンベヤであって、1以上のコンベヤベルトと、複数のローラと、ベアリング表面とを備え、
1以上のコンベヤベルトは、縦方向にベルト移動の方向に延び且つ横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延びた連続搬送表面を形成し、更に搬送表面に対向した裏面を形成し、
複数のローラは、1以上のコンベヤベルト内に配置され、ローラの突出部は、連続搬送表面及び裏面を超えて突出し、
ベアリング表面は、1以上のコンベヤベルト下に横たわり、ローラの突出部は、裏面を超えて突出して、1以上のコンベヤベルトが縦方向にベルト移動の方向に進行するに従いベアリング表面と回転接触し、
ローラは、ベルト移動の方向から同じ方向に測定された少なくとも2つの異なる鋭角を形成する傾斜軸を支えとして回転するように配置され、1以上のコンベヤベルトの第1及び第2の側部の中間にある縦方向中心線から測定された各ローラに対する鋭角は、関数α(w)によって記述され、wはベルトの幅Wを横切るローラの横方向位置であり、第1の側部(w=−W/2)と第2の側部(w=+W/2)との間の縦方向中心線(w=0)から測定されたものであることを特徴とするコンベヤ。
【請求項7】
α(w)の大きさ(|α(w)|)は、第1の側部からの距離に従い第2の端部の最大値まで単調に増加する請求項6に記載のコンベヤ。
【請求項8】
α(w)の大きさ(|α(w)|)は、第1及び第2の側部から中心線までの距離に従い単調に増加する請求項6に記載のコンベヤ。
【請求項9】
α(w)は、w<0では0°と−90°の間にあり、そしてw>0では+90°と0°の間にある請求項6に記載のコンベヤ。
【請求項10】
α(w)=−α(−w)である請求項6に記載のコンベヤ。
【請求項11】
α(w)は、w<0に対して少なくとも2つの離散値を有し、またw>0に対して少なくとも2つの離散値を有する請求項6に記載のコンベヤ。
【請求項12】
α(w)は、コンベヤの幅を横切って少なくとも1回それ自身を繰り返すwの周期的関数である請求項6に記載のコンベヤ。
【請求項13】
コンベヤであって、1以上のコンベヤベルトと、複数のローラと、ベアリング表面とを備え、
1以上のコンベヤベルトは、縦方向に輸送方向に延び且つ横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延びた連続搬送表面を形成し、更に搬送表面に対向した裏面を形成し、
複数のローラは、1以上のコンベヤベルト内に配置され、ローラの突出部は、連続搬送表面及び裏面を超えて突出し、
ベアリング表面は、1以上のコンベヤベルト下に横たわり、ローラの突出部は、裏面を超えて突出してベアリング表面と回転接触し、1以上のコンベヤベルトとベアリング表面との間の相対運動は、ローラを回転させ、
ローラは、回転するように配置されて、輸送方向に対して傾けられた少なくとも3つの異なる方向の力ベクターを、搬送表面を超えて突出したローラの突出部上を搬送される物品に加えることを特徴とするコンベヤ。
【請求項14】
1以上のコンベヤベルトの第1の側部に近いローラは、第2の側部に向けられた成分を持つ力ベクターを加える請求項13に記載のコンベヤ。
【請求項15】
1以上のコンベヤベルトの第2の側部に近いローラは、第1の側部に向けられた成分を持つ力ベクターを加える請求項14に記載のコンベヤ。
【請求項16】
1以上のベルトの第1の側部に近いローラによって与えられる力ベクターは、第2の側部に近いローラによって与えられる力ベクターの鏡像である請求項13に記載のコンベヤ。
【請求項17】
力ベクターは、1以上のコンベヤベルトの幅を横切るそれらの関連したローラの位置に従い方向を変化する請求項13に記載のコンベヤ。
【請求項18】
ローラは、それらの力ベクターに概ね直交した回転の軸を有すると共に縦方向の列に配列され、1つの列内の全ローラは平行な回転軸を持つ請求項13に記載のコンベヤ。
【請求項19】
コンベヤであって、モジュール式コンベヤベルトと、複数のローラと、ベアリング表面とを備え、
モジュール式コンベヤベルトは、一連の行の1以上のベルトモジュールを有し、これら行は、縦方向にベルト移動の方向に第1の端部から第2の端部へ延びると共にヒンジジョイントで第1の端部と第2の端部が一緒に接続されてモジュール式コンベヤベルトを形成し、このモジュール式コンベヤベルトは、横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延び且つ厚さ方向に外面から内面へ延びると共に、第1及び第2の側部の中間の縦方向中心線によって規定され、
複数のローラは、前記列の少なくともいくつかに配設されると共に、ベルトの外面及び内面を超えて突出した突出部を有し、
ベアリング表面は、モジュール式コンベヤベルト下に横たわり、ローラの突出部は、内面を超えて突出して、モジュール式コンベヤベルトが縦方向にベルト移動の方向に進行するに従いベアリング表面と回転接触し、
ローラは、縦方向中心線との間に少なくとも3つの明瞭に区別される鋭角を規定する軸を支えとして回転するように配置されていることを特徴とするコンベヤ。
【請求項20】
モジュール式コンベヤベルトであって、一連の行の1以上のベルトモジュールと、複数のローラとを備え、
一連の行の1以上のベルトモジュールは、縦方向に第1の端部から第2の端部へ延びると共にヒンジジョイントで第1の端部と第2の端部が一緒に接続されてモジュール式コンベヤベルトとなり、このモジュール式コンベヤベルトは、横方向に第1の側部から第2の側部へ幅方向に延び且つ厚さ方向に外面から内面へ延びると共に、第1及び第2の側部の中間の縦方向中心線によって規定され、
複数のローラは、前記列の少なくともいくつかに配設されると共に、ベルトの外面及び内面を超えて突出した突出部を有し、
ローラは、縦方向中心線との間に少なくとも3つの明瞭に区別される鋭角を規定する軸を支えとして回転するように配置されていることを特徴とするモジュール式コンベヤベルト。
【請求項21】
縦方向中心線の一方の側のローラの軸は、中心線の他方の側のローラの軸の鏡像である請求項20に記載のモジュール式コンベヤベルト。
【請求項22】
中心線の一方の側のローラの軸は、2つの鋭角を規定し、またベルトの第1の側部に近いローラの軸は、縦方向中心線に近いローラの軸によって規定される第2の鋭角よりも小さい第1の鋭角を規定する請求項20に記載のモジュール式コンベヤベルト。
【請求項23】
縦方向中心線とローラの軸によって規定される鋭角は、ベルトの幅を横切るローラの横方向位置に従い変化する請求項20に記載のモジュール式コンベヤベルト。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【公表番号】特表2008−534411(P2008−534411A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505394(P2008−505394)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/012070
【国際公開番号】WO2006/107783
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(506152704)レイトラム リミテッド ライアビリティー カンパニー (21)
【氏名又は名称原語表記】LAITRAM,L.L.C.
【Fターム(参考)】