説明

可変動弁機構

【課題】内燃機関のクランク軸により回転駆動されるインプットシャフトに、卵型カムに代えてクランク機構を設けたことで小型化した可変動弁機構を提供する。
【解決手段】バルブ13の開閉量を変更する可変機構30を有する可変動弁機構10において、内燃機関により回転駆動されるインプットシャフト12を有し、可変機構30に連結され、インプットシャフト12の回転運動をバルブ13を開閉するための往復運動に変換するクランク機構14がインプットシャフト12に設けられていることを特徴とする可変動弁機構。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の運転状態に応じてバルブ特性を制御する可変動弁機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関の運転状態に応じてバルブのリフト量、作用角及び開閉タイミングを制御する可変動弁機構として図7に示す特許文献1の可変動弁機構100が知られている。
この可変動弁機構100は、内燃機関のクランク軸(図示略)によって回転されるカムシャフト101と、バルブ102を開閉する動弁部材103とを備えている。カムシャフト101上には、駆動カム104が一体回動可能に固定されるとともに、動弁部材103に係合するカム面105を備えた揺動カム106が相対回動可能に支持されている。
また、カムシャフト101と平行なコントロールシャフト107上には、偏心カム108を介して可変リンク109が揺動可能に支持されている。可変リンク109の一端はリング状リンク110で駆動カム104に連結され、可変リンク109の他端がロッド状リンク111で揺動カム106に連結されている。そして、駆動カム104の動力を三本のリンク109,110,111を介して揺動カム106に伝え、可変リンク109の揺動角度を偏心カム108で変化させて、バルブ102のリフト量及び作用角を内燃機関の運転状態に応じて変更するようになっている。
【特許文献1】特開平11−324625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記可変動弁機構100は、カムシャフト101の上方(シリンダから離れる方向)にコントロールシャフト107が設けられているため、可変動弁機構100全体が背高となり、シリンダヘッドの全高が高くなっていた。
【0004】
そこで、本発明者らは、可変機構を支持するシャフトとコントロールシャフトとを一体にした可変動弁機構を開発したが、駆動カムがベース円部とカムノーズ部とを有する、いわゆる卵型カムであることから、カムノーズの高さより、コントロールシャフトと駆動シャフトとの距離(軸間ピッチ)を小さくすることができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、内燃機関により回転駆動されるインプットシャフトに、卵型カムに代えてクランク機構を設けたことで小型化した可変動弁機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の可変動弁機構は、バルブの開閉量を変更する可変機構を有する可変動弁機構において、内燃機関により回転駆動されるインプットシャフトを有し、前記インプットシャフトの回転運動を前記バルブを開閉するための往復運動に変換するクランク機構が、前記インプットシャフトに設けられ、前記クランク機構が、前記可変機構に連結されていることを特徴としている。
【0007】
ここで、バルブの開閉量を変更するとは、特に限定はされないが、バルブを駆動する状態とこの駆動を完全に停止する状態との間で切り替える場合や、バルブを比較的大きいリフト量で開閉する状態と比較的小さいリフト量で開閉する状態との間で切り替える場合等が例示できる。
【0008】
可変機構の態様としては、特に限定はされないが、部品数が減り、可変動弁機構全体を小さくできる(特に可変動弁機構の背を低くできる)ことから、クランク機構に連結されている入力揺動部材と、バルブを押圧する出力揺動部材と、回転により入力揺動部材と出力揺動部材との相対位相を変位させるコントロール部材とを有し、入力揺動部材及び出力揺動部材は、インプットシャフトと平行に設けられたコントロールシャフトに揺動可能に軸支され、コントロール部材は、コントロールシャフトに設けられている態様が好ましい。
【0009】
また、入力揺動部材及び出力揺動部材に連結部材を介して連結され、コントロール部材の回動により変位する変位部材を有し、変位部材が二つの連結部材を揺動可能に支持している支持部の中心と、コントロールシャフトの軸心との距離が変化することにより、入力揺動部材と出力揺動部材との相対位相が変位する態様がより好ましい。
【0010】
また、変位部材の態様としては、特に限定はされないが、コントロールカムに回転自在に外嵌するリング部と、リング部から伸びるアーム部とからなるリングアームや、回転自在に軸支され、コントロールカムに外接するローラ等が例示できる。このうち、変位部材がリングアームである場合には、ロストモーション機構を設けることなく変位部材がコントロールカムの回動に追従できる。一方、変位部材がローラである場合には、コントロールカムとの摩擦が小さくなる。
【0011】
また、コントロール部材の態様としては、特に限定はされないが、コントロールシャフトの軸心からの距離が漸次変化する外周面を有することが好ましく、具体的な態様としては、コントロールシャフトの軸心から偏倚した円柱状のコントロールカム等が例示できる。
【0012】
バルブクリアランスを自動調整できることから、出力揺動部材とバルブとの間に動弁部材を介在させることが好ましい。
動弁部材の態様としては、特に限定はされないが、基端を支点に揺動するロッカアームや、バルブの軸線方向へ直線移動可能なバルブリフタ等が例示できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、内燃機関により回転駆動されるインプットシャフトに、卵型カムに代えてクランク機構を設けたことで小型化した可変動弁機構を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
バルブの開閉量を変更する可変機構を有する可変動弁機構において、内燃機関により回転駆動されるインプットシャフトを有し、インプットシャフトの回転運動をバルブを開閉するための往復運動に変換するクランク機構が、インプットシャフトに設けられ、可変機構は、インプットシャフトと平行に設けられたコントロールシャフトに揺動可能に軸支され、クランク機構に連結されている入力揺動部材と、コントロールシャフトに揺動可能に軸支され、バルブを押圧する出力揺動部材と、コントロールシャフトに設けられ、コントロールシャフトの軸心からの距離が漸次変化する外周面を有し、コントロールシャフトの軸心から偏倚した円柱状のコントロールカムと、入力揺動部材及び出力揺動部材に連結部材を介して連結され、コントロールカムに回転自在に外嵌し、コントロールカムの回動により変位するリングアームとを有し、リングアームが二つの連結部材を揺動可能に支持している支持部の中心と、コントロールシャフトの軸心との距離が変化することにより、入力揺動部材と出力揺動部材との相対位相が変位することを特徴とする可変動弁機構。
【実施例】
【0015】
次に、本発明の実施例を図1〜図6に基づいて説明する。この実施例の可変動弁機構10は自動車用ガソリンエンジンの吸気系に用いられている。ただし、同じ機構をガソリンエンジンの排気系に適用することも可能である。図1〜図3に示すように、可変動弁機構10のインプットシャフト12は、シリンダヘッド11の上方(シリンダから離れる方向、以下同じである)のハウジング(図示略)に支持され、エンジンのクランク軸によって回転駆動される。
【0016】
インプットシャフト12の中間部のバルブ13に対応する位置には、クランク機構14が設けられている。クランク機構14は、インプットシャフト12に固着され、その軸心18から偏倚した略円柱状のクランクピン15と、クランクピン15に回転可能に外嵌するリング17を基端に有するクランクロッド16とからなっている。
【0017】
インプットシャフト12の下方(シリンダに近づく方向、以下同じである)には、バルブクリアランスを自動調整するロッカアーム21が、基端側のピボット22で上下に揺動可能に支持され、バルブ13上のスプリング(図示略)で上方へ付勢されている。ロッカアーム21の先端にはバルブ13を押圧する押圧面23が設けられ、ロッカアーム21の中間部にはベースローラ24が回転可能に支持されている。
【0018】
ロッカアーム21の上方で、軸心26の高さがインプットシャフト12の軸心18の高さと略同じになる高さには、コントロールシャフト25がインプットシャフト12と平行に設けられ、コントロールシャフト25の一端には、エンジンの運転状態に応じて制御され、コントロールシャフト25を回動させるアクチュエータ(図示略)が連結されている。
【0019】
コントロールシャフト25には、可変機構30が設けられている。可変機構30は、コントロールシャフト25に形成されたコントロールカム31と、コントロールシャフト25の軸線方向であるコントロールカム31の側方で、コントロールシャフト25に揺動可能に軸支されているカムアーム40と、コントロールシャフト25の軸線方向であるカムアーム40の側方(コントロールカム31の反対側)で、コントロールシャフト25に揺動可能に軸支されているメインアーム35と、メインアーム35とは第一連結部材46を介して連結され、カムアーム40とは第二連結部材47を介して連結されているリングアーム49とを有している。
【0020】
コントロールカム31は、コントロールシャフト25の軸心26から偏倚した略円柱状のいわゆる偏心カムであり、外周面(カム面)32は、コントロールシャフト25の軸心26からの距離が漸次変化するものとなっている。また、コントロールシャフト25に固着されており、コントロールシャフト25の回動によりコントロールカム31は回動する。
【0021】
カムアーム40は、中間部にコントロールシャフト25が挿通され、上端に第二連結部材47が揺動可能に軸着されている。下側の面は、ベースローラ24に当接し、ロッカアーム21を介してバルブ13を押圧するカム面41となっている。
カム面41は、コントロールシャフト25の軸心26を中心とする弧状曲面のベース面部44と、ベース面部44から連続し、凹曲面状のリフト面部45とからなっている。
【0022】
メインアーム35は、中間部にコントロールシャフト25が挿通され、一端に第一連結部材46が揺動可能に軸着されている。他端には、クランクロッド16の先端が揺動可能に軸着されている。
【0023】
リングアーム49は、コントロールカム31に回転可能に外嵌しているリング部49aと、リング部49aから伸びるアーム部49bとからなっている。アーム部49bの先端は、連結ピン50により、第一連結部材46及び第二連結部材47をそれぞれ揺動可能に軸着している。
【0024】
このように構成された可変機構30は、各部材が揺動可能に連結された状態となっている。
【0025】
可変動弁機構10の作用を図4〜図6に従って説明する。
【0026】
図4は、コントロールカム31の回動によるメインアーム35とカムアーム40との相対位相の変位を示している。具体的には、図4のa、bは共に、クランクロッド16の先端がインプットシャフト12の軸心18から最も離れた場合である。そして、図4aは、連結ピン50の軸心48が、コントロールシャフト25の軸心26に最も近づいている状態、すなわち、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が最も短い状態を示し、図4bは、連結ピン50の軸心48が、コントロールシャフト25の軸心26から最も離れている状態、すなわち、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が最も長い状態を示している。なお、リングアーム49、第一連結部材46及び第二連結部材47は破線で示し、クランクロッド16は二点鎖線で示している。
図4のa、bに示すように、コントロールシャフト25の回動に伴いコントロールカム31が回動することにより、リングアーム49が連続的に変位する。リングアーム49が連続的に変位することにより、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が連続的に変化する。
【0027】
連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が変化することにより、連結ピン50で軸支されている第二連結部材47を揺動可能に軸支しているカムアーム40は、コントロールシャフト25を中心として揺動し、ベースローラ24とのカム面41における当接位置が変化する。
具体的には、連結ピン50の軸心48がコントロールシャフト25の軸心26に最も近づいている場合には、図4aに示すように、カムアーム40は、リフト面部45から離れたベース面部44内の位置でベースローラ24と当接する。一方、連結ピン50の軸心48がコントロールシャフト25の軸心26から最も離れている場合には、図4bに示すように、カムアーム40は、リフト面部45に近いベース面部44内の位置でベースローラ24と当接する。
従って、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が長くなるほど、すなわち、連結ピン50の軸心48がコントロールシャフト25の軸心26から離れるほど、カムアーム40は、リフト面部45により近いベース面部44内の位置でベースローラ24と当接し、逆に、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が短くなるほど、すなわち、連結ピン50の軸心48がコントロールシャフト25の軸心26に近づくほど、カムアーム40は、リフト面部45からより離れたベース面部44内の位置でベースローラ24と当接する。
【0028】
一方、メインアーム35は、連結ピン50で軸支されている第一連結部材46を一端で揺動可能に軸支しているものの、他端がクランクロッド16の先端に連結されているため、クランクロッド16の先端の位置が変化しないことには、メインアーム35は、揺動しない。従って、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が連続的に変化することにより、メインアーム35とカムアーム40との相対位相が連続的に変位する。
【0029】
図5は、バルブ13を最小のリフト量で開閉するときの、可変動弁機構10の作用を示している。図5のa、bのコントロールカム31の状態は共に、バルブ13を最大にリフトしたときのリフト量が最小となる状態、すなわち、バルブ13を最も押し下げているとき(図5bの状態)に、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が最も短くなる状態となっている。
【0030】
図5aに示すように、クランクロッド16の先端が、インプットシャフト12の軸心18から最も離れている場合には、ベースローラ24は、リフト面部45から離れたベース面部44内の位置でカムアーム40に当接している。また、バルブ13は閉鎖位置となっている。
【0031】
インプットシャフト12が回転すると、その回転に伴い、クランクピン15がインプットシャフト12の軸心18を中心として回転する。このクランクピン15の回転により、基端のリング17がクランクピン15に回転可能に外嵌しているクランクロッド16は、変位し、クランクロッド16の先端とインプットシャフト12の軸心18との距離が変化する。しかし、クランクロッド16の先端は、メインアーム35の先端に軸着されていることから、クランクロッド16の先端(特にメインアームによる軸着軸の軸心)の変位は、コントロールシャフト25の軸心26を中心とする円弧上の一定の長さの変位となる。このインプットシャフト12の回転により、クランクロッド16の先端が円弧上の一定の長さを往復動することで、インプットシャフト12の回転運動はメインアーム35へ作用する(最終的にはバルブ13を開閉する)往復運動に変換される。
【0032】
次に、クランクロッド16の先端とインプットシャフト12の軸心18との距離が変化する(クランクロッド16の先端が往復動する)と、メインアーム35が揺動する。メインアーム35が揺動すると、第一連結部材46を介してメインアーム35に連結されているリングアーム49は、コントロールカム31を中心として揺動する。リングアーム49が揺動すると、第二連結部材47を介してリングアーム49に連結されているカムアーム40が揺動する。カムアーム40が揺動すると、ベースローラ24は、カム面41内を摺動する。ベースローラ24がベース面部44と当接している間は、ロッカアーム21には、スプリングの付勢力に抗して、バルブ13を押し下げる力が生じず、バルブ13は閉鎖位置で保持されている。そして、ベースローラ24がリフト面部45に当接すると、カムアーム40によりロッカアーム21が押し下げられる。これにより、押圧面23がスプリングの付勢力に抗して、バルブ13を押し下げる。
【0033】
図5bに示すように、クランクロッド16の先端が、インプットシャフト12の軸心18に最も近づくと、ベースローラ24がリフト面部45上を僅かに摺動することになる。これにより、カムアーム40によって、ロッカアーム21が小さく押し下げられる。そして、ロッカアーム21は、スプリングの付勢力に抗して、バルブ13を小さく押し下げ、バルブ13は最小のリフト量(Lmin)で開放される。
【0034】
図6は、バルブ13を最大のリフト量で開閉するときの、可変動弁機構10の作用を示している。図6のa、bのコントロールカム31の状態は共に、バルブ13を最大にリフトしたときのリフト量が最大となる状態、すなわち、バルブ13を最も押し下げているとき(図6bの状態)に、連結ピン50の軸心48とコントロールシャフト25の軸心26との距離が最も長くなる状態となっている。
【0035】
図6aに示すように、クランクロッド16の先端が、インプットシャフト12の軸心18から最も離れている場合には、ベースローラ24は、リフト面部45に近いベース面部44内の位置でカムアーム40に当接している。また、バルブ13は閉鎖位置となっている。
【0036】
図6bに示すように、クランクロッド16の先端が、インプットシャフト12の軸心18に最も近づくと、ベースローラ24がリフト面部45上を長く摺動することにより、カムアーム40によって、ロッカアーム21が大きく押し下げられる。そして、ロッカアーム21は、スプリングの付勢力に抗して、バルブ13を大きく押し下げ、バルブ13は最大のリフト量(Lmax)で開放される。
【0037】
本実施例によれば、次の(a)〜(e)の効果が得られる。
(a)卵型カムに代えてクランク機構14を用いたことで、コントロールシャフト25とインプットシャフト12との距離(軸間ピッチ)を小さくすることができ、可変動弁機構を小型化できる。このことを、詳説すると、卵型カムは、可変機構の当接している部位を押圧する作用しかできないが、クランク機構は、可変機構の連結している部位を押圧する作用と牽引する作用とを交互に行うことができ、可変機構の当該部位をより大きく変位することができることによる。
(b)卵型カムに代えてクランク機構14を用いたことで、卵型カムに可変機構が当接するためのロストモーション機構をなくすことができる。
(c)可変機構30がコントロールシャフト25に支持されていることで、他の回転制御系の連続可変動弁機構(例えば、可変動弁機構100)より、シリンダヘッドの全高を低くすることができ、可変動弁機構を小型化できる。
(d)可変機構30の各部材が連結された状態である、いわゆるリンク機構としたことで、コントロールカムに追従するためのロストモーション機構をなくすことができる。
(e)各バルブ13毎に可変動弁機構を設ける(単弁完結とする)ことで、シリンダ上方中央部に設けられるプラグチューブや、インジェクター等の周辺部品からの影響を受けることなく内燃機関に搭載できる。
【0038】
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で実施することができる。
例えば、変位部材をコントロールカムに接する部材にし、リングアームをなくした態様等があげられる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の可変動弁機構の全体図である。
【図2】同可変動弁機構の可変機構の斜視図である。
【図3】同可変動弁機構の可変機構の分解斜視図である。
【図4】同可変動弁機構のコントロールカムの回動によるカムアームの変位の説明図である。
【図5】同可変動弁機構におけるバルブリフト量を最小化するときの説明図である。
【図6】同可変動弁機構におけるバルブリフト量を最大化するときの説明図である。
【図7】従来の可変動弁機構の全体図である。
【符号の説明】
【0040】
10 可変動弁機構
12 インプットシャフト
13 バルブ
14 クランク機構
21 ロッカアーム
25 コントロールシャフト
26 コントロールシャフトの軸心
30 可変機構
31 コントロールカム
32 外周面
35 メインアーム
40 カムアーム
41 カム面
46 第一連結部材
47 第二連結部材
48 連結ピンの軸心
49 リングアーム
49a リング部
49b アーム部
50 連結ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブ(13)の開閉量を変更する可変機構(30)を有する可変動弁機構(10)において、
内燃機関により回転駆動されるインプットシャフト(12)を有し、
前記インプットシャフト(12)の回転運動を前記バルブ(13)を開閉するための往復運動に変換するクランク機構(14)が前記インプットシャフト(12)に設けられ、 前記クランク機構(14)が前記可変機構(30)に連結されていることを特徴とする可変動弁機構。
【請求項2】
前記可変機構(30)は、前記クランク機構(14)に連結されている入力揺動部材(35)と、前記バルブ(13)を押圧する出力揺動部材(40)と、回動により前記入力揺動部材(35)と前記出力揺動部材(40)との相対位相を変位させるコントロール部材(31)とを有し、
前記入力揺動部材(35)及び出力揺動部材(40)は、前記インプットシャフト(12)と平行に設けられたコントロールシャフト(25)に揺動可能に軸支され、
前記コントロール部材(31)は、前記コントロールシャフト(25)に設けられている請求項1記載の可変動弁機構。
【請求項3】
前記コントロール部材(31)は、前記コントロールシャフト(25)の軸心(26)からの距離が漸次変化する外周面(32)を有し、
前記可変機構(30)は、前記入力揺動部材(35)及び出力揺動部材(40)に連結部材(46、47)を介して連結され、前記コントロール部材(31)の回動により変位する変位部材(49)を有し、
前記変位部材(49)が二つの前記連結部材(46、47)を揺動可能に支持している支持部(50)の中心(48)と、前記軸心(26)との距離が変化することにより、前記入力揺動部材(35)と前記出力揺動部材(40)との相対位相が変位する請求項2記載の可変動弁機構。
【請求項4】
前記変位部材(49)は、前記コントロール部材(31)に回転自在に外嵌するリング部(49a)と、前記リング部(49a)から伸びるアーム部(49b)とからなるリングアーム(49)である請求項3記載の可変動弁機構。
【請求項5】
前記コントロール部材(31)は、前記軸心(26)から偏倚した円柱状のコントロールカム(31)である請求項3又は4項記載の可変動弁機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−127158(P2010−127158A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301742(P2008−301742)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000185488)株式会社オティックス (305)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】