説明

可撓性ウェブ洗浄用装置及び方法

浸漬槽又は超音波エネルギーを使用せずに、ウェブ、特に比較的軟らかい高分子ウェブを洗浄する方法である。この方法は、バックアップローラーに対してウェブを運搬する工程と、バックアップローラーでウェブを支持しながら高圧の液体でウェブをスプレーする工程と、を含む。その後、ウェブをバックアップローラーで支持しながら高圧ストリームからの残留液をガスカーテンによってウェブから引き剥がす。多くの便利な実施形態において、ウェブをバックアップローラーと接触させながら、そのウェブに洗浄ローラーを接触させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウルトラクリーン表面の生産に関し、より具体的には、可撓性ウェブの洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばマイクロプロセッサ用シリコンウェハの製造など、極小の破片が損傷の原因となり得るいくつかの生産プロセスが近代工業にあることは既知である。そのような硬い表面からごく微細な粒子さえも除去する特定の技法が既知である。しかし、より最近では、光学及び電子の両方におけるより軽くより薄いデバイスへの産業動向の高まりに伴い、ウルトラクリーン材料の要求は、材料のウェブを使用する高容量のロール・ツー・ロール生産にまで拡大してきている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この拡大しつつある市場では、例えばステンレススチールのような硬い材料のウェブが見られてきたが、可撓性及び光透過性という理由から、高分子材料が望ましい場合が多い。微細な破片がシリコンウェハに損傷を与え得るのと同様に、微細な破片はウェブのロール・ツー・ロール加工でも重大な問題となる場合があり、洗浄を要する面積が何倍にもなり、かつ通常ははるかに軟らかい表面が存在することから、複雑さは更に増す。いまなお、硬い不透明材料のウェブは、表面からの小粒子洗浄による便益を受けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、材料のウェブ、特に比較的軟らかい高分子ウェブを、浸漬槽又は超音波エネルギーを使用せずに洗浄する方法を提供する。一態様では、この方法は、ウェブをバックアップローラーで支持する工程と、ウェブの第1の表面をウェブの第2の反対側の表面をバックアップローラーと接触させながら高圧の液体でスプレーする工程と、スプレー工程後、反対側の第2の表面をバックアップローラーで支持しながら第1の表面にガスカーテンを方向付ける工程と、を含む。スプレー工程に好適とみなされる流体は数多くあるが、洗浄されるウェブのタイプに依存して、超純水、脱イオン水、界面活性剤含有水、有機溶媒、及び高比重の流体が特に便利であると考えられる。本発明とともに使用される流体を予め濾過することは特に便利である。
【0005】
別の実施形態では、材料のウェブをバックアップローラーと接触させながら、そのウェブに洗浄ロールを接触させる。多孔質の有節表面を有する洗浄ロールが有用であることが見出されており、ポリビニルアルコール(PVA)又はその変異型から便利に作製される。有節ロールは円筒形のメサ又は他のパターンのメサを有することができる。典型的には、洗浄ロールには、洗浄ロールがウェブの動きの方向と反対方向にウェブを擦るにつれて孔を放射状に通り抜けて移動する流体が内部に供給される。有節ローラーは、ウェブ及びバックアップローラーに挟まれているとき、典型的には、径方向の測定で0.5〜約2.5mm圧縮される。この方法は、ウェブ材料を洗浄ロールと接触させる前にウェブ材料を湿潤する工程を所望により含むことができる。この方法は、有節ローラーを貫通する流体の流れに又はローラーの回転表面上に滴下される濃縮物に湿潤剤又は界面活性剤を利用することを所望により含むことができる。
【0006】
別の実施形態では、粒子制御された大気を有するクリーンルームに材料のウェブを保持してウェブを洗浄しながら、この方法の一部又は全てを実行することが有用である。材料のウェブは、連邦規格第209号「Airborne Particulate Cleanliness Classes in Cleanrooms and Clean Zones」の制限を満たすクリーンルーム内に置くことができる。具体的には、クリーンルームは、連邦規格第209号に基づくクラス10,000、又はクラス1,000、又はクラス100、又はクラス10の条件を満たすことができる。
【0007】
別の態様では、材料のウェブを洗浄するための装置は、バックアップロールの周囲の少なくとも一部にウェブを巻き付けるように配置されたバックアップローラーと、ウェブがバックアップロールで支持されている間にウェブをスプレーするための少なくとも1つのノズルに接続された高圧液源と、その少なくとも1つのノズルの後に位置づけられた出口ガスカーテンに接続されたガス源と、ウェブの移動方向に対して横方向に向けられた、ウェブがバックアップロールで支持されている間にウェブから液体を除去するために配置されたガスカーテンと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の説明は、例示の実施形態のみを説明するものであって、例示的な説明において具現化される本発明のより広い形態を限定することを意図したものではないということを当業者は理解すべきである。
【図1】本発明による洗浄装置の側面図。
【図2】本発明による洗浄装置の別の実施形態の側面図。
【図3】本発明によるウェブ洗浄装置の別の実施形態の側面図。
【図4】ウェブ洗浄ラインの側面図。
【0009】
明細書及び図面(縮尺図に非ず)中の参照文字の反復使用は、本発明の同一又は類似の形状又は要素を表すように意図されている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で使用される場合、用語の形態「含む(comprise)」、「有する」、及び「含む(include)」は、法律的に同等かつ無制限である。それゆえ、列挙されている要素、機能、工程又は制限に加えて、列挙されていない付加的な要素、機能、工程、又は制限が存在し得る。
【0011】
本明細書で使用されるとき、「高圧(high pressure)」は、約500psi(3.45Mパスカル)〜約3000psi(20.68Mパスカル)と定義され、約1000psi(6.89Mパスカル)〜約2500psi(17.24Mパスカル)を特に便利とみなす。
【0012】
ここで図1を参照すると、D1の方向に移動するウェブ12上に作用する本発明によるウェブ洗浄装置10の第1の実施形態が図示されている。可撓性ウェブ12は、典型的には、その幅を有意に超す長さを有する。可撓性ウェブの長さは、連続形成されてから洗浄される高分子ウェブの場合は無限であってもよく、ロールに巻回された後にウェブ洗浄のために巻回が解かれる予め形成された可撓性ウェブの場合は既定の長さであってもよい。本発明の様々な実施形態で、可撓性ウェブ12の長さは、10フィート(3.0メートル)を超す長さ、又は100フィート(30.4メートル)を超す長さ、又は1,000フィート(304.8メートル)を超す長さである場合がある。
【0013】
可撓性ウェブ12は、駆動式又は非駆動式である場合があるバックアップロール14で支持される。可撓性ウェブは、バックアップロールに対して接線(0度の巻き付け)であってもよく、又は可撓性ウェブは、必要な支持のためにバックアップロールの周囲の有意な部分を巻き付けてもよい。好適な可撓性ウェブの巻き付けは、0度〜約270度であってもよく、又は10度〜約180度であってもよい。特に好適な巻き付け角度としては、0度、90度、又は225度が含まれる。より大きい巻き付け角度は、複数のスプレーノズル、複数の洗浄ロール、ガスディフレクター及び他の装置をバックアップロールの周辺に位置づけることを可能にすることができる。バックアップロールで支持されている間に、可撓性ウェブ12の第1の側面16を高圧液体スプレー18にさらして、第1の表面を洗浄する。
【0014】
バックアップロール14上に可撓性ウェブを安定させることによって、可撓性ウェブを高圧液体スプレーと接触させる際、いくつかの利点が生じる。第1に、可撓性ウェブが高圧スプレーに反応して移動する又はずれるのを防くので、正確な高圧スプレーを使用することができる。可撓性ウェブの表面に対する高圧スプレーの角度を正確に設定して維持することができる。スプレーノズル42と可撓性ウェブの表面との間の距離を正確に設定して維持することができる。これらのプロセス変数を、スプレーの圧力及び洗浄される可撓性ウェブのタイプに基づいて調整することができる。第2に、可撓性ウェブ12への損傷を少なくすることができる。支持されていない可撓性ウェブ12を高圧スプレー18にさらした場合、液体の衝撃によってウェブが位置ずれする、移動する、又はずれる場合があり、ウェブのフラッターを引き起こす可能性がある。ウェブのフラッターは、ウェブのしわ及び/又はウェブ表面の損傷、及びウェブ表面の不均質な洗浄をもたらす場合がある。幅広の可撓性ウェブの場合、高圧スプレーのいかなる横断方向(CD)の不均一も、支持されていない範囲のねじれ又はフラッタリングの原因となり、不均一な洗浄及びウェブ取り扱い上の深刻な問題をもたらし得る。最後に、支持されていない可撓性ウェブは、スプレーの衝撃に抵抗するためにより大きい機械方向(MD)張力を必要とする場合がある。より高いMD張力は、可撓性ウェブを恒久的に歪める場合があり、これはいくつかの用途では望ましくないことである。
【0015】
概して、バックアップロール14は、バックアップロールと接触している可撓性ウェブの第2の側面20の損傷を防ぐために、滑らかで均一の表面を有することができる。加えて、バックアップロールは、ロールを離れる可撓性ウェブによって生成される静電荷の制御を助けるために導電性を有することができる。好適なバックアップロールとしては、アルミニウム又はスチールのような金属ロール、変形可能なロール、ゴムロール、圧縮可能なカバーロール、グラファイト又は非導電性ロール、耐久性の硬質コーティングを有するロール、陽極酸化処理されたロール、導電コーティングを有するロール、又は他の好適なウェブ処理ロールが挙げられる。
【0016】
バックアップロール材料の選択は、腐食の問題を防ぐために、使用される高圧流体の選択による影響を受ける場合がある。バックアップロールは、第2の側面20上に粒子又はコーティングを落としやすいものであってはならない。バックアップロールの直径は、ウェブ洗浄装置を設計する際に、偏向の考慮及びスペースの考慮に基づいて決定することができる。
【0017】
ウェブ洗浄装置10に含まれる追加的な設備としては、スプレーチャンバ22、任意の入口ガスカーテン24、出口ガスカーテン26、任意の洗浄ローラー28、任意の滴下棒30、及び任意の静電気中和装置31が挙げられる。スプレーチャンバ22はほとんど閉鎖されており、バックアップロールの周辺の少なくとも一部にぴったり一致することができる。スプレーチャンバ22を構成するための好適な材料としては、当業者に既知のプラスチック及び金属材料が挙げられる。スプレーチャンバ22の入口及び出口では、スプレーチャンバとバックアップロール14との間の隙間は、可撓性ウェブ12がスプレーチャンバに当たらずにスプレーチャンバから出入りするために十分なクリアランスを許容するように最小限になっている。あるいは、スレッディング又はスプライスのために開いてから通常の動作中に閉じる収納式フラップ若しくはドア、エアナイフ、及び/又はローラーを提供してもよい。スプレーチャンバのCD幅は、可撓性ウェブの最大CD幅とぴったり一致することができ、スプレーチャンバのCD端は、バックアップロールの直径とぴったり一致することができる。所望により、末端シールを使用して、スプレーチャンバのCD端をバックアップロールの表面と封着してもよい。
【0018】
スプレーチャンバ22は、排液管32を含み、スプレーチャンバの底34は、排液管に向けて液体を移動するように傾けることができる。いくつかの実施形態では、追加的使用のために液体を濾過して洗浄することができる。スプレーチャンバ22はまた、少なくとも1つの排気管35も含む。排気管35には、排気管へのミストの取り込みを削減するために霜取りメッシュ36を備えることができる。その代わりに又はそれと組み合わせて、ミスト分離器又はエアロゾルフィルタを使用して排気ガスから液体を除去してもよい。一実施形態では、液体をスプレーチャンバ内に排出するように、排気管35をスプレーチャンバから離れる上方に傾けることができる。別の実施形態では、排気管35を動作させ、スプレーチャンバ22内に負の気体の圧力を誘導すること、すなわち高圧スプレー及びガスカーテンによって結果的にもたらされるスプレーチャンバ内の気体圧力を低下させることができる。低い又は負のスプレーチャンバ気圧は、スプレーチャンバから出て行くミストを最低限にし、又はなくし、かつ、スプレーチャンバとバックアップロール14とウェブ12との間のいかなる開いた通風エリアでも、周囲の空気がスプレーチャンバ22内に引き込まれるのを最低限にするように設定することができる。スプレーチャンバ内の好適な気圧は、水ゲージの約−0.001インチ(−0.0025cm)〜水ゲージの約−0.50インチ(約−1.27cm)、又は水ゲージの約−0.001インチ(−0.0025cm)〜水ゲージの約−0.1インチ(約−0.254cm)である場合がある。いくつかの実施形態では、水ゲージの約−0.032インチ(−0.0813cm)〜水ゲージの約−0.05インチ(約−0.127cm)を使用する。
【0019】
任意の入口ガスカーテン24及び出口ガスカーテン26を使用して、スプレーチャンバ内のいかなるミストをも更に収容することができる。ガスカーテンは、スプレーチャンバの内部又は外部のいずれかに位置づけることができる。好適なガスカーテンとしては、可撓性ウェブ又はスプレーチャンバのCD幅にかけて実質的に均質なガスのラインを提供することができるエアナイフ、エアバー、又はエアノズルが挙げられる。一実施形態では、Exair Corporation(オハイオ州シンシナティ所在)製のStandard Air Knife又はSuper Air Knifeのようなエアナイフが成功裡に使用されてきた。別の実施形態では、再生式送風機及びシートメタルノズルを使用して、入口及び出口のガスカーテンを提供することができる。
【0020】
入口ガスカーテン24の主機能は液体及びミストがスプレーチャンバ22を出て行くのを防ぐことであるので、そのCD均一性の重要性は比較的低い。十分な排気の流れを用いて、又はミストの生成の懸念が比較的低い場所に位置づけられる装置で、入口ガスカーテン24を省くことができる。
【0021】
出口ガスカーテン26を使用して、可撓性ウェブ12の第1の表面16に付着し得る液膜の大半を剥ぎ取り、次いで蒸発によって、あらゆる残りの液膜の乾燥を支援する。望ましくは、汚損の粒子を引きつける又は濃縮する可能性のあるストリーキング、水しみ、又は余分な水分の残留を防ぐために、液膜は均一に取り除かれる。バックアップロール14は、可撓性ウェブ12を安定させることによって出口ガスカーテン26を支援し、出口ガスカーテンの正確な配置及び配向を可能にする。一実施形態では、ウェブがバックアップロールで支持されている間に可撓性ウェブ12の第1の表面16からのエアカーテンの最高圧力ラインが約0.010インチ(0.254mm)〜約0.030インチ(0.635mm)になるようにExairモデル2012SSのエアナイフを位置づける。ガスカーテンは、ウェブの表面に対して0度〜約90度、又は70度〜約90度の角度で第1の表面16に作用する。一実施形態では、約80℃の角度を使用した。概して、ガスカーテンによって供給されるガスの大半がウェブの移動方向と反対の方向に横断するように、入口及び出口ガスカーテンを調整する。
【0022】
任意の入口ガスカーテン24及び出口ガスカーテン26に供給されるガス37の源を、当業者に既知の濾過設備を使用して油凝集フィルタ48で濾過し、脱水することができる。いくつかの実施形態では、ガスを約5psi(34.5kPa)〜約100psi(689.5kPa)の圧力に圧縮して、ガスカーテンからの流れを増す。有用なガスとしては、空気、窒素、又は他の好適なガスが挙げられる。特に、供給されるガスは清浄であり、水分又は他の液体汚染物質を実質的に有さない。一実施形態では、圧縮空気を濾過して絶対値0.01マイクロメートルを超すサイズの全ての粒子を除いてからエアカーテンに供給する。一実施形態では、出口ガスカーテン26に供給されるガス37を加熱して、ウェブ上のいかなる残りの水分をも蒸発乾燥させるように支援する。出口ガスカーテン26に供給されるガス37は、華氏約60度(摂氏15.5度)〜華氏約500度(摂氏260度)の温度を有することができる。圧縮ガスの温度は、加熱される可撓性ウェブ材料の感度及び可撓性ウェブ材料がガスカーテンにさらされる滞在時間に基づいて決定することができる。赤外線放射、マイクロ波、対流、又は伝導による乾燥のような追加的乾燥設備を使用して、あらゆる残りの水分を必要に応じて蒸発させることができる。PVAスポンジローラーのような追加的な乾燥設備を使用して、最初にほとんどの水分を除去してから、エアナイフ又は他の是正措置を下流で使用することができる。
【0023】
第1の表面16の洗浄を更に支援するために、第1の表面を、任意の洗浄ローラー28とバックアップロール14との間のニップに通すことができる。好適な洗浄ローラー28としては、ブラシロール及びスポンジカバー付きロールが挙げられる。洗浄ローラー28の表面は、剛毛表面、リブ表面、非平坦表面、窪みのある表面、又は有節表面であることができる。望ましくは、洗浄ローラー28は、第1の洗浄液38を洗浄ローラーの内部に供給して第1の表面16に適用することができるように、多孔質材料で作製される。第1の洗浄液38は、洗浄される可撓性ウェブ材料に依存して、高圧スプレー18に供給される液体と同じものであっても、異なるものであってもよい。好適な洗浄液としては、脱イオン水、超純水、又は界面活性剤を有する濾過水が含まれる。典型的には、濃度約0.10〜2重量%の割合の水酸化アンモニウムを流体に含めて、除去を容易にするために粒子の中和を支援する。望ましくは、洗浄ローラー28は、第1の表面16を擦るにつれて該表面に屈してぴったり一致することができるように、容易に変形可能である。一実施形態では、洗浄ローラー28の表面は、第1の表面と接触する際に約0.5mm(0.02インチ)〜約2.5mm(0.1インチ)圧縮される。
【0024】
第1の表面16の洗浄を更に強化するために、洗浄ローラー28を第1の表面の表面速度に対する表面速度差で運転することができる。この速度差は、第1の表面16と異なる表面速度で同じ方向に、又は同じ表面速度で反対方向に、又は異なる表面速度で反対方向におけるものであってもよい。一実施形態では、洗浄ローラーはバックアップローラー14の回転と反対方向に、第1の表面16の速度より速い表面速度で回転される。好適な表面速度差は、約プラス1000%〜マイナス1000%である場合がある。
【0025】
一実施形態では、容易に圧縮される複数の小さい突出部又はメサをその外面上に有する有節洗浄ローラーを使用する。有節突出部は、第1の表面の洗浄を支援するだけでなく、逆回転する、圧縮された有節洗浄ローラーの引きずりを削減する。特に好適な洗浄ローラー28は、ITW Texwipe(ニュージャージー州モーウォー所在)より市販されているTEXWIPEモデルTX 5580の結節洗浄ブラシである。この洗浄ローラーは、見掛け密度が約0.12g/cm、有孔率が89%、等価孔直径が528μmであり、71.5g/cmの30%圧縮強度を有する。ポリビニルアセタール(PVA)又はポリビニルアルコール(PVA)又はポリビニルホルマール(PVF)から作製される典型的な有節ローラーを利用することができる。
【0026】
第1の表面の洗浄を更に支援するために、滴下棒30は、洗浄ローラー28の周域又は可撓性ウェブ12の第1の表面16に界面活性剤溶液40を適用することができる。好適な界面活性剤溶液には、水酸化アンモニウム(NHOH)及び他のカチオン性、アニオン性、又は非イオンの界面活性剤が挙げられる。一実施形態では、アンモニア水酸化物の0.1%溶液を約30mL/分の流速で、管の長さに沿って1インチ(2.54mm)間隔に配置された複数の直径0.03インチ(0.76mm)の穴を有する滴下棒に供給し、洗浄ローラー28の表面に滴下するように滴下棒を配置する。水酸化アンモニウムは、汚損粒子と第1の表面との間のゼータ電位を平均化することによって、第1の表面16の洗浄を支援することができる。これは、引力を低減し、機械的な外乱によってそれらをより容易に除去することを可能にする。
【0027】
任意の洗浄ローラー28の後に、第1の表面16は高圧スプレー18にさらされる。高圧スプレー18は、高圧スプレー18を第1の表面16上に方向付けるCDスプレー多岐管44に取付けられた1つ以上のスプレーノズルによってもたらされる。ウェブ洗浄装置は、バックアップロールの周辺に位置づけられた複数のCDスプレー多岐管を含むことができ、それにより、図2及び3に示されるように、1を超える高圧スプレーゾーンを作り出すことができる。好適なスプレーノズルは、表面をわたるラインにスプレー噴霧力を集中するように、扇形スプレーパターンのために設計されたノズルを含むことができる。1つの好適なノズルは、Spraying Systems Co.(イリノイ州ウィートン所在)のモデル第TPU150017号である。概して、スプレーノズルの開口部は、等価直径が約0.011インチ(0.279mm)〜約0.015インチ(0.381mm)であることができ、スプレーの扇は約5度〜約20度であることができる。スプレーノズルからのスプレーは、ウェブの表面に対して約45度〜約90度の角度で、例えば約70度〜約90度の角度で、第1の表面16に作用するように方向付けられる。
【0028】
1つ以上のスプレーノズルがCDスプレー多岐管44に取付けられたとき、それぞれの個々のスプレーノズルをCD方向に対して回転させて、スプレーの扇がCD方向に対して約1度〜約10度の角度になるようにすることができる。スプレーノズルの回転は、隣接するスプレーの扇が互いに影響し合うのを防ぐことができ、第1の表面16全体にわたるより均一なスプレーを提供する。スプレーノズルは、隣接するスプレーノズル間の若干のオーバーラップを可能にしながら、いかなる区域も逃すことなく第1の表面を高圧スプレーに均一にさらすことを確実にするために、スプレー多岐管に沿って離間配置される。ウェブの表面を選択的に洗浄するために、又はより狭いウェブの表面をウェブ洗浄装置に通すために、好適なディフレクター又はバルブを使用してもよい。
【0029】
高圧の液体46の源は、スプレー多岐管44に提供される。高圧スプレー18に好適な液体としては、界面活性剤、有機溶剤、及び高比重流体を含有する、超純水、脱イオン水、及び水が挙げられる。高比重流体としては、HFE(フッ化水素エーテル)又は同様の高比重で低表面張力の流体が挙げられる。絶対フィルタ48を提供して、直径約0.2マイクロメートルを超す粒子のほとんどを除去してから、液体を第1の表面に適用する。
【0030】
一実施形態では、水を濾過して約0.2マイクロメートルを超す粒子を取り除き、脱イオン化し、次いで再イオン化することによって水を供給する。別の実施形態では、水を濾過して脱イオン化する。再イオン化は、好ましくは、反対側に二酸化炭素(CO)を有するメンブレンに脱イオン水を通すことによって行われる。COは、メンブレンを通して水中に移動する。水純化プロセスの結果、脱イオン水は、それをイオン状態の低濃度のオキソニウム(H)とヒドロキシルイオン(−OH)とに自然に解離させる極性を有する。高度に脱イオン化された水と接触する金属は、表面に局所的イオン化及び実際の構造的損傷を示す場合がある。次いで、鉄含有金属は、洗浄されているウェブ上に不純物として沈着するイオンを落とす場合がある。加えて、脱イオン水の高速スプレーは、コロナ及びその後の高静電荷を生成する場合がある。静電荷によって粒子がウェブに強く引き付けられることが可能であるため、誘電性ポリマーウェブに付与されるそのような電荷は不利益である。しかし、脱イオン水とCOとの混合によってもたらされる反応において、水は、そのイオン特性を有効に中和する新しいイオンを得る。したがって、再イオン化は、加圧された配管系において金属がイオンで損傷されることを防ぎ、ウェブ上の静電蓄積を最小限にすることができる。また、COを使用することは、不純物源となり得るイオンを追加せずに中性イオンを回復する。
【0031】
図1の装置は、ガスカーテン、洗浄ローラー、及び高圧スプレーにさらしながら可撓性ウェブ12を支持するための単一のバックアップロールとともに示されている。しかし、スプレーチャンバ22内に複数のバックアップロール14を使用して、処理されるウェブを支持することも可能である。例えば、第1のバックアップロールを入口ガスカーテン24及び有節ローラー28とともに使用することができ、第2のバックアップローラーを高圧スプレー18とともに使用することができ、第3のバックアップロールを出口ガスカーテン26とともに使用することができる。1つ以上のバックアップロールを使用して、それぞれのプロセス動作中にウェブを支持することができる。
【0032】
ここで図2を参照すると、ウェブ洗浄装置100の第2の実施形態が示されている。この装置は、スプレーチャンバ22と、任意の入口ガスカーテン24と、それぞれが複数のスプレーノズル42を有することによって第1の高圧スプレーゾーン50及び第2の高圧スプレーゾーン52をバックアップロール14の周辺に沿って作り出している2つのスプレー多岐管44と、出口ガスカーテン26と、第1の検査システム54と、第2の検査システム56と、を含む。検査システムは、ウェブの表面の破片を検出するためにカメラ及び照明を含むことができる。
【0033】
図2のウェブ洗浄装置では、可撓性ウェブ12はバックアップロール14を約100度巻き付けている。ガスカーテン(24、26)は、示されるようにスプレーチャンバの外側に位置づけられる。エアカーテンをスプレーチャンバの外側に位置づけることは、スプレーチャンバ内のミストの収容を更に強化することができる。他の実施形態では、示されるように、エアカーテンをスプレーチャンバの内側に位置づけてもよい。
【0034】
検査システム(54、56)を使用して、高圧スプレーにさらす前に第1の表面16上の粒子状物質の数を測定し、次いで、洗浄後に、第1の表面16上の粒子状物質の数を測定することができる。検査システムは、第1及び第2の検査システム(54、56)の両方が可撓性ウェブの確実に同じCD位置を検査するようにするために、固定されたCD位置に装着される。
【0035】
ここで図3を参照すると、ウェブ洗浄装置150の第3の実施形態が示されている。このウェブ洗浄装置は、バックアップロール14の周囲のウェブ移動方向D1において、任意の入口ガスカーテン24と、第1の洗浄ローラー28と、第1の高圧スプレー50と、第2の洗浄ローラー51と、第2、第3、及び第4の高圧スプレー(52、58、60)と、第1のエアディフレクター62と、第1の出口ガスカーテン26と、第2のエアディフレクター64と、第2の出口ガスカーテン66と、を含む。ウェブ洗浄構成要素は、スプレーチャンバ22内に収納される。明確さのために、個々の構成要素への液体及び気体の接続は割愛されている。
【0036】
それらの個々の構成要素は、図1のウェブ洗浄装置10に関して説明したのと同じ仕方で動作する。任意の入口及び出口ガスカーテンは、ガスカーテン(ウェブまでの距離及び衝突角度)の向きの調整を可能にする調整可能な運搬手段に装着される。同様に、洗浄ローラーは、洗浄ローラーの圧縮度の調整を可能にする調整可能な運搬手段に装着される。速度差を増大させるために、洗浄ローラーは全て、ウェブ12の方向に対して逆方向への洗浄ローラーの回転によって駆動される。
【0037】
第1及び第2のエアディフレクター(62、64)は、空気と液体粒子との混合物(エアロゾルスプレー)を取り込んで偏向するように設計される。したがって、それぞれのエアディフレクターの先端は、第1の表面16の真上のすぐ近くに配置される。第1のエアディフレクター62は、エアロゾルミストをスプレーチャンバの出口から逸らすように設計される。それは、霜取り装置36へのエアロゾルのある程度の移動を許容する穴を有する多孔質であってもよい。第2のエアディフレクター64は、残りのいかなるエアロゾル及び出口ガスカーテン26からの流れをも排気管35に向けて導くように設計される。第2の出口ガスカーテン66にていかなる残留液滴をも除去することは、ミストの収容及び第1の表面の乾燥を支援する。
【0038】
図4を参照すると、ウェブ洗浄ライン200が示されている。ウェブ洗浄ラインは、洗浄後に粒子でウェブが汚染されるのを防ぐために、クリーンルーム環境に置くことができる。ウェブ洗浄ライン200は、可撓性ウェブの第1の面16に焦点を当てる第1の検査システム230と、ウェブの第2の面20に焦点を当てる第2の検査システム240とを有する第1の検査ステーション220に可撓性ウェブ12を供給するための巻き戻し器210を含む。表面の汚染物質粒子を測定するために、小粒子又は表面の不連続性によって反射されるレベルまで高強度の光を増幅することができる。次いで、反射された光の通り道に位置づけられた感光要素によって、反射された光を測定することができる。このようにすると、汚損粒子を個別に隔離し、それらが検査点を通過するにつれて電子的に数を計上することができる。
【0039】
第1の検査ステーション220の後に、可撓性ウェブ12の第1の面16を図3のウェブ洗浄装置150で洗浄する。次いで、可撓性ウェブの第2の面20を別のウェブ洗浄装置150で洗浄する。第1の面16に焦点を当てた第1の検査システム230と、第2の面20に焦点を当てた第2の検査システム240とを有する第2の検査ステーション250は、第2のウェブ洗浄装置の後に位置づけられる。次いで、可撓性ウェブは巻き付け器260へと通過して、ロールに巻き付けられる。
【0040】
追加的なウェブ処理装置をそれぞれのウェブ洗浄装置の前又は後のいずれかに位置づけてもよい。例えば、スリット付けセクション270をウェブ洗浄装置の前に位置づけ、次にスリット付けによって生成された小粒子をその設備を使用して除去することができる。あるいは、ウェブ洗浄装置の後にコーティングセクション280を位置づけてもよい。概して、汚染物のない可撓性ウェブ表面が必要とされる場合、ウェブ洗浄装置を使用して、可撓性ウェブの一面又は両面を洗浄することができる。
【0041】
ウェブ洗浄ラインはまた、ウェブを制御しながらラインを通過する可撓性ウェブを輸送するために、当業者に既知のような張力感知ローラー、プルロール、及び遊動ローラーも含む。加えて、洗浄されるウェブ材料によっては、能動的又は受動的な静電気除去バー及び接地導線のような静電気制御設備をウェブ洗浄ライン全体の様々な点に配備して、可撓性ウェブによって蓄積され得るいかなる静電気をも中和することができる。
【0042】
図1、2、又は3の洗浄動作にさらされた後、ウェブの第1の表面及び/又は第2の表面には、極めて小さい汚損粒子及び破片は実質的にない。具体的には、粒径3マイクロメートル以上を有する小さい汚損粒子及び破片粒子の約90%より多く、又は約95%より多く、又は約97%より多くを、洗浄されるウェブの表面から除去することができる。
【0043】
この湿式ウェブ洗浄装置の効果を乾燥式ウェブ洗浄システムと比較したところ、はるかに優れていることが見出された。例えば、真空バー粒子除去ノズルを有する挟み接触洗浄ロール(CCR)システム及び高速エアナイフでは、第1の表面に粒子を再沈着し、極めて小さい埃及び破片を効果的に除去しないことが、非常に精緻な自動化された顕微鏡検査技法を使用して示された。
【実施例】
【0044】
(実施例1)
実験用設定を、概して図2に示されるように構成した。外径10インチ(25.4センチメートル)のアルミニウム金属円筒で構築されたバックアップロール14を提供した。厚さ0.002インチ(0.00508センチメートル)及び幅9インチ(22.86センチメートル)の、3M(ミネソタ州セントポール所在)から市販されている光学グレードのポリエステルフィルムのウェブを、装置に通して運搬するにつれ、バックアップロールの周囲に約90度巻き付けた。ウェブのおよその長さは200フィート(61.0m)であった。
【0045】
15フィート/分(4.572メートル/分)のライン速度でウェブをバックアップロールの周囲で運搬する一方で、2つのCDスプレー多岐管42(それぞれが4つのスプレーノズル42を一列有する)により第1及び第2の高圧スプレーゾーン(50、52)を作り出した。同等の直径0.010インチ(0.0254cm)の単一の開口部を有するそれぞれのスプレーノズル(Spraying Systems Companyのモデル第TPU150017号)に、絶対値0.2マイクロメートルに濾過した、18Mオームの抵抗レベルまで純粋な脱イオン水を、1500psi(10.34MPa)で供給しながら提供した。可撓性ウェブは、ウェブから実質的に全ての水を除去するために可撓性ウェブをわたる線として圧縮空気の主流を方向づけて集中させるために、13度の角度に配向されたExairのモデル第2012SS号のエアバーを使用する出口ガスカーテン26によって乾燥させた。第1及び第2の検査システム(54、56)は、ウェブ洗浄の前及び後に第1の表面を検査して汚損粒子を測定した。
【0046】
比較実施例2
比較実施例2では、Polymag Tek Inc.(ニューヨーク州ロッチェスター所在)製の粘着ロール洗浄システム6RNWC−IIAを使用した。この6ロールの狭いウェブ洗浄システムは、緩んだ粒子状汚染物質を、移動する基材から除去するように設計されている。POLYMAG(登録商標)の青い接触洗浄ロールは、ウェブがウェブ洗浄システムを通って移動するにつれてウェブの両面と接触する。表面の汚染物は、ウェブから接触洗浄ロールへと移動する。次いで、外径1.25”(3.175cm)の接触洗浄ロールは2つの接着テープロールで連続洗浄される。上位の接触洗浄ロールと接着テープロールとのアセンブリは、ウェブと下位の固定された接触洗浄ロールとの間にニップを作り出す。ウェブは4つの接触洗浄ロールと2つのテープローラーとを駆動する。ウェブからの汚染物質は接着テープロールの表面に収集される。接着テープロールが飽和したときは、テープの一層を取り外すことができる。それぞれの接着テープロールは約66フィート(20.1m)の接着テープを含む。約1フィート(0.305m)のテープが使用されるごとにテープが交換される。
【0047】
厚さ0.002インチ(0.00508センチメートル)及び幅9インチ(22.86センチメートル)の、3M(ミネソタ州セントポール所在)から市販されている光学グレードのポリエステルフィルムのウェブを、15fpm(0.0762m/秒)のライン速度で、60psi(413.7kPa)にニップ圧を設定した粘着ロール洗浄システムに通して運搬した。ウェブの長さは約200フィート(61.0m)であった。第1及び第2のウェブ検査システムで第1の表面を検査して、粘着ロール洗浄システムの前と後で汚損粒子を測定した。
【0048】
比較実施例3
比較実施例3では、Web Systems,Inc.(コロラド州ブルームフィールド所在)製の二重超音波ウェブ洗浄器を使用した。このウェブ洗浄器は、遊動ローラーの近くに配置するために湾曲された横断方向の真空管の両側に位置づけられた2つの超音波ノズルを有する。洗浄されるウェブは、超音波ウェブ洗浄器の下の遊動ローラーの周囲を運搬される。
【0049】
厚さ0.002インチ(0.00508センチメートル)及び幅9インチ(22.86センチメートル)の、3M(ミネソタ州セントポール所在)から市販されている光学グレードのポリエステルフィルムのウェブを、15fpm(0.0762m/秒)のライン速度で、超音波ウェブ洗浄システムに通して運搬した。ウェブの長さは約200フィート(61.0m)であった。第1及び第2のウェブ検査システムで第1の表面を検査して、超音波ウェブ洗浄システムの前と後で汚損粒子を測定した。
【0050】
【表1】

【0051】
表1は、3つの実験の結果を表している。先行技術の既存の方法と比べ本発明のウェブ洗浄方法が3マイクロメートル以上のサイズを有する汚損粒子及び破片を有意に多くウェブ表面から除去することがわかる。
【0052】
本発明に対する他の改変及び変形は、当業者により、添付の特許請求の範囲に更に特定して示される、本発明の趣旨及び範囲を逸脱せずに実施され得る。様々な実施形態の態様は、様々な実施形態の他の形態と全体的に、若しくは一部的に互換可能、又は結合され得るということが理解される。特許状への上記の出願の中で引用されている全ての参照、特許、又は特許出願は、一貫した方法で参照することにより本明細書に組み込まれる。組み込まれている参考物と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合には、先行の説明における情報を優先するものとする。当業者が「特許請求の範囲」に記載されている本発明を実施できるようにするために、前述の記載は、請求項及びそれと同等物の全てによって定義づけられている本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブをバックアップローラーで支持する工程と、
前記ウェブの第1の表面を、前記ウェブの第2の反対側の面を前記バックアップローラーと接触させながら高圧の液体でスプレーする工程と、
スプレー工程後、前記反対側の第2の表面を前記バックアップローラーで支持しながら前記第1の表面にガスカーテンを方向付ける工程と、を含む、材料のウェブの洗浄方法。
【請求項2】
スプレー工程の前に、前記第2の反対側の表面を前記バックアップローラーで支持しながら前記第1の表面を洗浄ローラーと接触させる工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記洗浄ローラーを前記第1の表面に対して圧縮する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記洗浄ローラーを前記バックアップロールの周囲で前記ウェブの方向と反対方向に回転させる工程を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
溶液を前記洗浄ローラーに供給する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記供給する工程が、多孔質の洗浄ローラーの中心に供給される第1の洗浄液を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記供給する工程が、前記洗浄ローラーの上方に位置づけられた滴下棒に供給される界面活性剤溶液を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
スプレー工程の前に、ガスカーテンを前記第1の表面に方向付ける工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ウェブをスプレーする間、前記バックアップロールの少なくとも一部をスプレーチャンバで包囲する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記スプレーチャンバ内に水ゲージの約−0.001〜約−0.50インチ(約−0.0025〜約−1.27cm)の圧力を維持するように前記スプレーチャンバからガスを排出する工程を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の表面にガスを方向付ける前に、前記ガスカーテンに供給される該ガスを加熱及び濾過する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
材料のウェブの洗浄装置であって、
バックアップロールの周囲の少なくとも一部にウェブを巻き付けるように配置されたバックアップローラーと、
前記ウェブが前記バックアップロールで支持されている間に前記ウェブをスプレーするための少なくとも1つのノズルに接続された高圧液源と、
前記バックアップロールの周囲を移動する前記ウェブの移動方向において前記少なくとも1つのノズルの後に位置づけられ、かつ前記ウェブが前記バックアップロールで支持されている間に前記ウェブから液体を除去するために配置された、出口ガスカーテンと接続された圧縮ガス源と、を備える、装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのノズルの前に位置づけられ、かつ前記ウェブが前記バックアップロールで支持されている間に前記ウェブと接触するように配置された洗浄ローラーを更に備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記洗浄ローラーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセチル、及びポリビニルホルマールからなる群から選択される材料を含み、かつ隆起したメサ形パターンの外面を有する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記洗浄ローラーの中心に供給される第1の洗浄液を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ウェブの移動方向と反対方向に前記洗浄ローラーを回転させるためのドライブを更に備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
界面活性剤溶液を前記洗浄ローラー又は前記ウェブに供給するように配置された滴下棒を更に備える、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記ウェブが前記バックアップロールで支持されている間に前記ウェブに向けて前記圧縮ガスを方向付ける入口ガスカーテンに接続された圧縮ガス源を更に備える、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
排液管及び排気管を有するスプレーチャンバを更に備え、前記スプレーチャンバが、前記バックアップロールの少なくとも一部、前記少なくとも1つのスプレーノズル、及び前記出口カーテンを包囲する、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記装置を、粒子制御された大気を有するクリーンルーム内に位置づけることを更に含む、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つのノズルと前記出口ガスカーテンとの間に位置づけられたエアディフレクターを更に有する、請求項12に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−510005(P2012−510005A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538626(P2011−538626)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/064499
【国際公開番号】WO2010/065270
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】