説明

可撓性カニューレ又は医療装置導管

医療装置導管(1300)の可撓性カニューレは、本体部分、鋭利なヘッド(1310)、遠位端、及び近位端を有する、可撓性材料(例えば、ニチノール)から形成される細長い骨組み(1302)を含む。可撓性医療装置導管はまた、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブ(1314)を含む。更に、鋭利なヘッドは、遠位端に配置され、皮下皮膚挿入用に構成され、細長い骨組み及び可撓性チューブは、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に、少なくとも1つの導管(1315)を画定し、導管は、遠位端に開口部を有する。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、概して医療装置、特に可撓性医療装置導管及び関連挿入装置並びに方法に関する。
【0002】
〔背景技術〕
(関連技術の説明)
様々な医療装置が、診断、治療、及び手術手順を実行するために、体標的部位にアクセスするための導管を採用する。例えば、剛性針によって皮膚標的部位に挿入される可撓性カニューレは、治療薬(例えば、インスリン)を注入するために、従来採用されている。
【0003】
〔課題を解決するための手段〕
本発明の目的は、可撓性材料から形成される細長い骨組みであって、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有する細長い骨組みと、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブと、を含む可撓性医療装置導管であって、鋭利なヘッドは遠位端に配置され、細長い骨組み及び可撓性チューブは、少なくとも1つの導管であって、少なくとも1つの導管に沿って少なくとも1つの開口部を有する、少なくとも1つの導管を、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に画定し、鋭利なヘッドは、標的部位への挿入用に構成される、可撓性医療装置導管を提供することである。
【0004】
本発明の別の目的は、可撓性医療装置導管を作製するための方法であって、可撓性材料の細長い骨組みを形成する工程と、鋭利なヘッドを細長いストリップの遠位端上に作り出す工程と、可撓性チューブ及び細長い骨組みが、少なくとも1つの導管を可撓性チューブと細長い骨組みとの間に画定するように、細長い骨組みを可撓性チューブで外被する工程と、を含む、方法を提供することである。
【0005】
本発明の目的は、可撓性材料から形成される細長い骨組みであって、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有する細長い骨組みと、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブと、を含む可撓性導管挿入医療装置であって、鋭利なヘッドは遠位端に配置され、細長い骨組み及び可撓性チューブは、少なくとも1つの導管であって、少なくとも1つの導管に沿って少なくとも1つの開口部を有する、少なくとも1つの導管を細長い骨組みと可撓性チューブとの間に画定し、鋭利なヘッドは標的部位挿入用に構成され、挿入機構は可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、可撓性医療装置導管と一体化され、挿入機構は、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、標的部位に挿入するように構成される、可撓性導管挿入医療装置を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、可撓性医療導管をユーザーの標的部位に挿入するための方法であって、可撓性導管挿入医療装置を標的部位に付着させる工程であって、可撓性導管挿入医療装置は、可撓性材料から形成される細長い骨組みと可撓性チューブを含み、細長い骨組みは、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有し、可撓性チューブは、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被し、鋭利なヘッドは、遠位端に配置され、細長い骨組み及び可撓性チューブは、少なくとも1つの導管であって、少なくとも1つの導管に沿って少なくとも1つの開口部を有する、少なくとも1つの導管を、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に画定し、鋭利なヘッドは、標的部位への挿入用に構成され、挿入機構は、可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、可撓性医療装置導管と一体化され、挿入機構は、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、皮膚標的部位に挿入するように構成される、付着させる工程と、挿入機構の動作によって、可撓性医療装置導管を標的部位に挿入する工程と、を含む、方法を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の新規特徴は、特に添付の「特許請求の範囲」に記載される。本発明の特徴及び利点は、次の、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を記載する以下の「発明を実施するための形態」、並びに同様の数表示が同様の要素を示す添付の図面を参照することによって、より理解されるであろう。
【図1A】本発明の実施形態による可撓性医療装置導管の一部の簡略化した断面図。
【図1B】図1Aの線B−Bに沿った、図1Aの可撓性医療装置導管の一部の簡略化した断面図。
【図1C】図1Aの線C−Cに沿った、図1Aの可撓性導管の一部の簡略化した断面図。
【図2】本発明の別の実施形態による可撓性医療装置導管の簡略化した断面図。
【図3】本発明の更に別の実施形態による可撓性医療装置導管の簡略化した断面図。
【図4】本発明の更に別の実施形態による可撓性医療装置導管の簡略化した断面図。
【図5】2つの方向における可撓性が等しい、本発明の実施形態による可撓性医療装置導管の簡略化した斜視図。
【図6A】本発明の実施形態に採用することができる、中にチャネルを有する細長いストリップの簡略化した側面図。
【図6B】本発明の実施形態に採用することができる、中にチャネルを有する細長いストリップの、図6Aの線B−Bに沿った断面図。
【図7】本発明の実施形態に採用することができる、細長いストリップの簡略化した断面図。
【図8】本発明の実施形態に採用することができる、別の細長いストリップの簡略化した断面図。
【図9】本発明の実施形態に採用することができる、更に別の細長いストリップの簡略化した図。
【図10】本発明の実施形態に採用することができる、更に別の細長いストリップの一部の簡略化した図。
【図11A】本発明の実施形態に採用することができる、様々な細長いストリップ構成の簡略化した図。
【図11B】本発明の実施形態に採用することができる、様々な細長いストリップ構成の簡略化した図。
【図11C】本発明の実施形態に採用することができる、様々な細長いストリップ構成の簡略化した図。
【図11D】本発明の実施形態に採用することができる、様々な細長いストリップ構成の簡略化した図。
【図12A】本発明の実施形態による、可撓性医療装置導管を製造する方法に採用することができる、等方性エッチングプロセスの工程の簡略化した図。
【図12B】本発明の実施形態による、可撓性医療装置導管を製造する方法に採用することができる、等方性エッチングプロセスの工程の簡略化した図。
【図13】本発明の実施形態による、可撓性医療装置導管の長さに沿って穴を有する可撓性医療装置導管の遠位端の簡略化した拡大図。
【図14A】本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図14B】本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図14C】本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図15A】使用時の、本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な状態の簡略化した図。
【図15B】使用時の、本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な状態の簡略化した図。
【図15C】使用時の、本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な状態の簡略化した図。
【図16A】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図16B】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図16C】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図16D】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図16E】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図16F】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図16G】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図16H】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図17】本発明の医療装置実施形態に使用されてもよいコネクタの簡略化した断面図。
【図18A】本発明の医療装置実施形態に使用されてもよい別のコネクタの簡略化した断面図。
【図18B】本発明の医療装置実施形態に使用されてもよい別のコネクタの簡略化した断面図。
【図19A】本発明の医療装置実施形態に使用されてもよい更に別のコネクタの簡略化した断面図。
【図19B】本発明の医療装置実施形態に使用されてもよい更に別のコネクタの簡略化した断面図。
【図20A】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図20B】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図20C】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図20D】本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図21A】本発明の別の実施形態による医療装置の簡略化した図。
【図21B】本発明の別の実施形態による医療装置の簡略化した図。
【図21C】本発明の別の実施形態による医療装置の簡略化した図。
【図21D】本発明の別の実施形態による医療装置の簡略化した図。
【図22A】本発明の更に別の実施形態による、可撓性導管を展開する前の、可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図22B】本発明の更に別の実施形態による、可撓性導管を展開する前の、可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図23A】本発明の更に別の実施形態による、可撓性導管を展開する前の、可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図23B】本発明の更に別の実施形態による、可撓性導管を展開する前の、可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図24A】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図24B】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図24C】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図24D】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図24E】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図24F】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図24G】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図24H】本発明の追加の実施形態による可撓性導管挿入医療装置の様々な簡略化した図。
【図25】本発明の実施形態に採用することができる、可撓性導管挿入医療装置の簡略化した図。
【図26】本発明の実施形態による可撓性医療装置導管を製造するためのプロセスにおける段階を示すフローチャート。
【図27】本発明の実施形態による可撓性医療装置導管を標的部位に挿入するためのプロセスにおける段階を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明は、図面を参照しつつ読まれるべきもので、異なる図面中、同様の要素は同様の参照符号にて示してある。図面は、必ずしも実物大ではなく、説明目的のみのために例示的な実施形態を図示するものであり、本発明の範囲を制限することは意図されない。発明を実施するための形態は本発明の原理を限定するものではなく、あくまでも例として記載するものである。この説明文は、当業者による発明の製造、実施を明確に可能ならしめるものであり、出願時における発明を実施するための最良の形態と考えられるものを含む、発明の複数の実施形態、適応例、変形例、代替例、並びに使用例を述べるものである。
【0009】
本明細書で任意の数値や数値の範囲について用いる「約」又は「およそ」なる語は、構成要素部分又は構成要素集合が、本明細書で述べるその所望の目的に見合って機能することを可能とするような適当な寸法交差を指していうものである。更に、本明細書で用いられる「患者」、「ホスト」、「ユーザー」、及び「被験者」なる語は、いずれかのヒト又は動物被験対象を指し、ヒト患者における本発明の使用は好ましい実施形態であるが、装置又は方法をヒトへの使用に制限することは意図されない。
【0010】
本発明の様々な実施形態による可撓性医療装置導管は、本体部分と鋭利なヘッドと遠位端と近位端とを有する、可撓性材料(例えば、ニチノール)から形成される細長い骨組み(例えば、長手方向軸に沿ってチャネルを有する細長いストリップなど)を含む。可撓性医療装置導管はまた、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブも含む。更に、鋭利なヘッドは、遠位端に配置され、標的部位への挿入(例えば、皮膚標的部位への皮下挿入)用に構成される。更に、細長い骨組み及び可撓性チューブは、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に、少なくとも1つの導管(本明細書において「ルーメン」又は「内部ルーメン」とも称される)を画定し、導管は、導管に沿って開口部(例えば、遠位端及び/又は部分的に鋭利なヘッド内の開口部)を有する。可撓性医療装置導管の更なる特徴、特性、及び利益は、様々な図面に関して以下に記載される。
【0011】
本発明の実施形態による可撓性医療装置導管は、例えば、それらが、皮膚下の所定の深さに一貫して挿入できるという点、耐キンク性である一方で無理なく可撓性であるという点、及び、比較的小さな断面積を有するという点において、有益である。本発明の実施形態による可撓性医療装置導管は、従来のカニューレと比較して、より容易かつより安価に製造される設計である。
【0012】
図1A、図1B、及び図1Cは、本発明の実施形態による可撓性医療装置導管100の一部を簡略化した様式で図示する。図1Aのクロスハッチングは、図1B及び図1Cと比較して、簡略化されていることに留意するべきである。
【0013】
図1A〜図1Cを参照すると、可撓性医療装置導管100は、本体部分103と、遠位端104と、近位端106と、長手方向軸108(点線で図示される)と、遠位端104に配置された鋭利なヘッド110と、チャネル112とを有する、可撓性材料(ニチノール、他の好適な可撓性材料、又は他の好適な超弾性材料)から形成される細長いストリップ102を含む。チャネル112は、長手方向軸108に対して平行に(例えば、沿って)配置される。以下に更に詳細に記載されるように、鋭利なヘッド110は、皮下皮膚挿入用に構成される。
【0014】
可撓性医療装置導管100はまた、遠位端104と近位端106との間で細長いストリップ102を少なくとも部分的に外被する可撓性チューブ114も含む。細長いストリップ及び可撓性チューブは、細長いストリップと可撓性チューブとの間に導管115を画定する。チャネル112は、導管115の開口部116も画定されるように、鋭利なヘッド110に部分的に延在する。当業者は、導管115が、例えば、典型的には近位端に別の開口部(図示せず)を有することを認識するであろう。
【0015】
所望により、可撓性チューブ114は、近位端106を越えて延在することができ、及び、関連医療装置コンポーネント(注入装置コンポーネントなど)との液密接続を提供するように構成することができる。更に、所望される場合には、可撓性医療装置導管100は、ユーザーの標的部位への挿入(例えば、皮下皮膚挿入)を容易にするために、滑らかな材料で部分的に被覆することができる。
【0016】
本発明の実施形態による可撓性医療装置導管は、可撓性かつ耐キンク性である細長い骨組みを用いて形成することができることから、耐キンク性により比較的薄い壁を有する可撓性チューブを使用できるようになるため、可撓性医療装置導管は、比較的小さな断面積を有することができる。理論に束縛されるものではないが、そのような小さな断面積は、結果として皮下挿入の痛みを低減し、キンクを防止するために比較的大きな外径を有して形成される従来のポリマーカニューレより無理なく身に付けられると仮定される。
【0017】
本発明の実施形態に採用されるニチノールは、当業者に既知の技術を使用して、同様に当業者に既知の様々な超弾性特性(例えば、耐キンク性、大きな負荷量に適応する能力、機械的変形応力の解放に続いて元の(事前にプログラムされた)形状に戻る能力)を保有するように、有利に前処理する(事前にプログラムするとも称される)ことができる。
【0018】
可撓性医療装置導管100は、特に、チャネル112の開放側が曲率半径の中心(又は中心から外方)に向くように屈曲する際、非常に可撓性であり、これは、可撓性屈曲方向と称される。更に、超弾性材料の使用により、可撓性医療装置導管100は、キンクすることなく、大幅に屈曲するようになる。可撓性医療装置導管100は、可撓性屈曲方向に対して垂直である軸の周囲に屈曲する際、それ程可撓性ではない。異なる方向における可撓性の程度は、方程式1で与えられる、細長いストリップ102の断面の慣性モーメントIによって左右される。
【0019】
【数1】

【0020】
方程式1においては、yは屈曲軸に対する距離であり、dAは無限小断面積である。方程式1は、屈曲軸から離れた大きな領域を有する断面が、高慣性モーメントを有し、かつ可撓性であり、一方、領域の大部分が屈曲軸に近い断面が、低慣性モーメントを有し、かつ可撓性であることを示す。
【0021】
屈曲剛性は、形状に依存する慣性モーメントI、及び材料特性であるヤング率Eの両方に比例する。ポリマーは、金属より大幅に低いヤング率を有する傾向がある。例えば、テフロン(可撓性チューブを形成するために使用することができる)のヤング率は約0.5GPaであり、一方、ニチノール(本発明による可撓性医療装置の細長い骨組みを形成するために使用することができる)のヤング率は、35〜75GPaである。
【0022】
図1A〜図1Cの実施形態においては、細長いストリップ102は、C字型断面を有する(特に図1Bを参照されたい)。当業者は、本開示を知ると、他の好適な細長いストリップ断面形状が異なる方向における可撓性の程度を制御する(すなわち、予め定める)ことができるのを認識するであろう。これについて、細長いストリップ断面の3つの実施例が、図2、図3、及び図4に図示される。
【0023】
図2は、本発明の別の実施形態による可撓性医療装置導管200(細長いストリップ202、可撓性チューブ210、及び導管215を有する)の簡略化した断面図である。図3は、本発明の更に別の実施形態による可撓性医療装置導管300(曲断面と、可撓性チューブ310と、導管315とを有する細長いストリップ302を有する)の簡略化した断面図である。図4は、本発明の更に別の実施形態による、可撓性医療装置導管400(S字型断面と、可撓性チューブ410と、導管415a及び415bとを有する細長いストリップ402を有する)の簡略化した断面図である。可撓性医療装置導管400は、2つの別個の内部ルーメン(例えば、導管415a及び415b)を含み、これは幾つかの用途で有利であり得る。
【0024】
細長いストリップ302及び402は、それぞれ可撓性チューブ310及び410によって包囲され、細長いストリップ102及び202より断面が平坦であり、領域の大部分が屈曲軸に近く、これは、方程式1による慣性モーメントを減少させ、可撓性屈曲方向における可撓性を向上する。逆に、可撓性屈曲方向に対して垂直の可撓性は、図3及び図4の実施形態では、図1及び図2の実施形態と比較して、減少する。
【0025】
本発明の実施形態に採用される細長い骨組みは、長さに沿って変化する可撓性を提供するために、可撓性医療装置導管の長さに沿って変化する断面形状を有することができる。
【0026】
図5は、2つの方向における可撓性が等しい、本発明の実施形態による可撓性医療装置導管500(細長い骨組み502及び可撓性チューブ510を有する)の簡略化した斜視図である。図5は、可撓性チューブ510がない場合に見られる細長い骨組み502を図示し、簡略化のため、可撓性医療装置導管500の鋭利なヘッドを図示しないことに留意するべきである。
【0027】
図5を参照すると、細長い骨組み502は、可撓性医療装置導管500の長さに沿って変化する断面を有する。細長い骨組み502は、例えば、ニチノールストリップを2つの互い違いの方向に圧接することによって、作製することができる。本構成は、2つの直交する方向に可撓性を提供する。細長い骨組み502の断面形状は矩形であり、細長い骨組みの長さに沿って、したがって可撓性医療装置導管の長さに沿って矩形断面の配向が変化する。
【0028】
図6A及び図6Bは、それぞれ、本発明の実施形態に採用することができる、ニチノールから形成され、中にチャネル612を有する、細長いストリップ602(本体部分603を有する)の側面図及び断面図の簡略化した図である。細長いストリップ602は、第1のエッジ606と第2のエッジ608とを有する鋭利なヘッド604を更に含む。
【0029】
鋭利なヘッド604は、長さが、例えば、約762μm(0.03インチ)〜約1270μm(0.05インチ)である。第1のエッジ606及び第2のエッジ608は、先端610で交わり、先端角度Aを形成する。第1のエッジ606及び第2のエッジ608の一方又は両方は、鋭利なヘッド605の皮下挿入を提供するために鋭利にすることができる。図6Aは、第1のエッジ606のみが鋭利である(第1のエッジ606に対して平行に走る点線によって示されるように)実施形態を示す。
【実施例】
【0030】
実施例1:挿入力比較試験
比較試験は、第1の鋭利なエッジ(すなわち、図6Aの鋭利なヘッド604)を有する可撓性医療装置導管設計と、皮膚内に定置するために「無理のない」又は許容可能なレベルの挿入力を必要とする市販の針及びカニューレの注入セットとの間で実施された。
【0031】
試験方法は、様々な先端角度を有する可撓性医療装置導管を、インストロン(Instron)試験機を使用し、1分当たり10ミリメートルの速度で、発泡体上のモンマス(Monmouth)ゴム、皮膚ファントム材料の中に挿入することを含んだ。異なる先端角度についての挿入力が、表1に示される。
【0032】
【表1】

【0033】
表1のデータは、挿入力が、先端角度の関数として減少することを示す。したがって先端角度Aは、一般に、約20°〜約43°であり、典型的に約20°である。
【0034】
図7は、本発明の実施形態に採用することができる、2つのチャネル712a及び712bを有する、細長いストリップ702の簡略化した断面図である。細長いストリップ702は、H字型断面を有する。可撓性チューブ(図7に図示せず)と組み合わせられる際、2つの導管が作り出され、したがって導管操作冗長性、又は導管のそれぞれで、2つの異なる流体(例えば、インスリン及びシムリン)の送達を提供する能力を有する、可撓性医療装置導管を提供する。更に、H字型断面は、例えば、以下に記載される、図8に図示されるC字型断面と比較して、更なる構造的可撓性を提供する。それぞれのチャネル712a及び712bは、高さ(図7においてHで標識される)が、例えば、約25.4μm(0.001インチ)〜約76.2μm(0.003インチ)であり、典型的には約50.8μm(0.002インチ)である。クロスバー部分(図7においてCで標識される)の厚さは、一般に約12.7μm(0.0005インチ)〜約50.8μm(0.002インチ)であり、典型的には25.4μm(0.001インチ)である。
【0035】
図8は、本発明の実施形態に採用することができる、中にチャネル812を有する、別の細長いストリップ802の簡略化した断面図である。細長いストリップ802の断面はC字型であり、チャネル812は2つの壁816を有するベース部分814を含む。ベース部分814の厚さ(図8においてBで標識される)は、一般に約12.7μm(0.0005インチ)〜約76.2μm(0.003インチ)であり、典型的には約25.4μm(0.001インチ)である。それぞれの壁816の高さ(図8においてWで標識される)は、一般に約76.2μm(0.003インチ)〜約152.4μm(0.006インチ)であり、典型的には約101.6μm(0.004インチ)である。
【0036】
図9は、本発明の実施形態に採用することができる、チャネル912及び鋭利なヘッド904を有する、別の細長いストリップ902の簡略化した図である。鋭利なヘッド904は、両方とも鋭利な、第1のエッジ906及び第2のエッジ908を含む。細長いストリップ902の断面はC字型であり、チャネル912は2つの壁916を有するベース部分914を含む。それぞれの壁916の厚さTは、一般に約50.8μm(0.002インチ)〜約101.6μm(0.004インチ)であり、典型的には76.2μm(0.003インチ)である。
【0037】
図10は、本発明の実施形態に採用することができる、鋭利なヘッド1004及びチャネル1012を有する、更に別の細長いストリップ1002の簡略化した図である。鋭利なヘッド1004は、両方とも鋭利な、第1のエッジ1006及び第2のエッジ1008を含む。
【0038】
図11A〜図11Dは、本発明の実施形態に採用することができる、鋭利なヘッド1104及びチャネル1112を有する、他の細長いストリップ1102の簡略化した図である。図11A〜図11Dに示されるように、細長いストリップの本体部分の幅(図中、Fで標識される)は、例えば、約254μm(0.010インチ)〜約508μm(0.020インチ)にすることができる。
【0039】
本発明の実施形態による可撓性医療装置導管を製造するための方法は、細長いニチノールストリップにチャネルをエッチングする工程と、細長いニチノールストリップの遠位端上に鋭利なヘッドを形成する工程と、を含む。この方法はまた、可撓性チューブ及び細長いニチノールストリップのチャネルが導管を画定するように、続いて可撓性チューブで細長いニチノールストリップを外被する工程も含む。別の方法としては、打抜き及び/又は鋳造技術を採用して、本発明の実施形態のチャネル及び鋭利なヘッドを形成することができる。
【0040】
図12A及び図12Bは、本発明による可撓性医療装置導管の鋭利なヘッド1204を製造するために採用することができる、等方性エッチングプロセスにおける段階の簡略化した図である。本発明の実施形態に採用される鋭利なヘッドは、例えば、等方性化学エッチング技術などの、当業者に既知のいずれかの好適なエッチング技術を使用して形成することができる。等方性エッチングは、可撓性材料、例えば、ニチノール、の平らなシート1208の上下に配置されるマスキング層1206を採用する。等方性エッチングは、マスキング層1206のアンダーカッティングをもたらし(図12Bを参照)、半円形の断面を有する側壁を生成し、これは、マスキング層1206の除去後、エッチングされた表面の下部に2つの鋭利なヘッド1204を作り出す。
【0041】
湾曲した細長いストリップ(湾曲した細長いニチノールストリップなど)を製造することが所望される場合、図12A及び図12Bに図示される平らなシートの代わりに、曲がったシート材料を使用することができる。別の方法としては、ストリップは、等方性エッチング工程に続く二次製造作業において曲げることができる。
【0042】
チャネルは、細長いストリップの片側(「C」字型断面と称される、例えば、図8Bを参照)、又はストリップの両側(「H」字型断面と称される、図7を参照)にエッチングすることができる。また、2つ以上のチャネルを、細長いストリップの片側又は両側にエッチングすることもできる。2つ以上のチャネルのエッチングは、チャネルの1つが遮断される場合に、ある程度の冗長性を提供することができ、又は、追加のチャネルは、インスリン及びシムリンなどの異なる薬物を送達するために使用することができる。
【0043】
細長いストリップの鋭利なヘッドは、可撓性チューブ(例えば、ポリマー外被可撓性チューブ)が細長いストリップの周囲に定置されて導管を画定する際、可撓性チューブの先端エッジ(遠位エッジ)が鋭利なヘッドの段部と整合するように、細長いストリップの残りの部分(すなわち、本体部分)より幅広くすることができる(例えば、図1Aを参照)。この構成は、可撓性医療装置導管の正面輪郭を最適化し、挿入力を低減し、望ましくないポリマーの折りたたみをもたらす可能性のある、可撓性チューブの、切り込まれたユーザーの標的部位への挿入点での引っかかりを防止する。鋭利なヘッド上の段部は、本体部分の上の高さ(すなわち、図6Aにおける距離D及びE)が、約25.4μm(0.001インチ)〜約101.6μm(0.004インチ)であり、典型的には50.8μm(0.002インチ)である。段部の高さは、例えば、典型的には、可撓性チューブの厚さに等しい。
【0044】
エッチングされたチャネルは、流体がユーザーの標的部位に容易に流れ込むように、可撓性チューブを越えて導管開口部を提供するために、鋭利なヘッドに延在することができる。導管開口部の鋭利なヘッドの側面への位置付けは、挿入中、標的部位組織のコア採取による導管の遮断が生じる可能性を有利に低減する。
【0045】
エッチングは、本体部分から独立して鋭利なヘッドの形状を作り出せるようにするため、多くの鋭利なヘッド構成(図11A〜図11Dを参照)を、容易に製造することができる。この点に関して、1つの鋭利なエッジを有する鋭利なヘッド構成は、2つの鋭利なエッジを有する鋭利なヘッドと比較して、より容易かつより安価に作り出すことができることに留意するべきである。例えば、鋭利なヘッドの2つのエッジの交点に鋭利な先端を提供することは、2つの鋭利なエッジを有するものより、1つの鋭利なエッジを有するものの方が、より容易に達成することができる。
【0046】
本発明の実施形態による可撓性医療装置導管は、例えば、可撓性チューブとしての役割を果たす熱収縮したポリ(テトラフルオロエチレン)すなわちPTFEポリマー外被を有するエッチングされた細長いニチノールストリップ(鋭利なヘッドを有する)から形成することができる。そのようなPTFEポリマー外被は、一般に約177.8μm(0.007インチ)〜約381μm(0.015インチ)、典型的には最大177.8μm(0.007インチ)の回復壁内径、約25.4μm(0.001インチ)〜約76.2μm(0.003インチ)、典型的には50.8μm(0.002インチ)の回復壁厚さ、及び約660.4μm(0.026インチ)〜約1270μm(0.050インチ)、典型的に660.4μm(0.026インチ)の膨張内径を呈する。そのような熱収縮PTFEチューブは、接合点で先細になり、鋭利なヘッドを有し、これは、ユーザーの標的部位への挿入を容易にする。
【0047】
図13は、可撓性チューブ1314によって外被され、鋭利なヘッド1310を有する、ニチノールで形成された細長いストリップ1302を有する、可撓性医療装置導管1300を示す。本実施形態においては、穴1340は、可撓性チューブ1314の長さに沿って分布し、可撓性医療装置導管1300の長さに沿った位置で、流体を送達、又は導管1315(細長いストリップ1302及び可撓性チューブ1314によって画定される)から抽出できるようにする。
【0048】
穴1340は、可撓性医療装置導管1300の鋭利なヘッド1310の近くのみより大きな領域に液体を灌流するために有用である可能性があり、また、冗長性を提供し、穴のうちのいずれかが詰まる場合に、完全に閉鎖する可能性を低減する。インスリンなどの幾つかの薬物の送達では、薬物に対するいずれかの局所組織反応が生じる可能性を低減するために、薬物を、より広い範囲に分散することが望ましい場合があり、これは、体が薬物を摂取するのに役立ち得る。図13では穴1340は均一に分散されているが、それらは、先端に集中させる、不均一に分散させる、又は異なる領域への送達を変化させるために、長さに沿って様々な寸法で分散させることができる。更に、全ての流体が穴1340を通って可撓性医療装置導管1300の導管を出るように、可撓性医療装置導管1300の鋭利なヘッド1310の近くの遠位端に導管開口部を提供しないことが望ましい場合がある。
【0049】
本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置は、可撓性医療装置導管及び挿入機構を含む。可撓性医療装置導管(本明細書において、単に導管又は可撓性導管とも称される)は、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有する、可撓性材料(例えば、ニチノール)から形成される細長い骨組みを含む。可撓性医療装置導管はまた、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブを含む。更に、鋭利なヘッドは、遠位端に配置され、皮下皮膚挿入用に構成され、細長い骨組み及び可撓性チューブは、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に、少なくとも1つの導管を画定し、導管は、遠位端に開口部を有する。挿入機構は、可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、ユーザーの皮膚標的部位に挿入するように構成される。
【0050】
本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置は、挿入中に有利に隠される鋭利なヘッド、及び最小工程を用いて容易に実施される挿入を提供する。
【0051】
本発明の実施形態による、可撓性導管挿入医療装置に採用される可撓性医療装置導管が、上述されてきた(例えば、図1A〜図11D、及び図13に関して)。本発明の実施形態による可撓性導管挿入装置に採用される挿入機構の例示的な実施形態は、以下に記載される。この点において、可撓性医療装置導管は、可撓性医療装置導管が、患者の使用中に、挿入機構から取り外されない、分離されない、又は廃棄されないという点において、挿入機構と一体化しているということに留意するべきである。
【0052】
図14A及び図14Bは、それぞれ、本発明の実施形態による可撓性導管挿入医療装置1400の、一体化可撓性医療装置導管1402を展開する前、及び展開した後の簡略化した図を示す。簡略化のため、図14A及び図14Bは、皮膚標的部位を図示しない。図14Cは、可撓性導管挿入医療装置1400の簡略化した斜視図である。
【0053】
図14A〜図14Cを参照すると、可撓性導管挿入医療装置1400は、ハウジング1401と、可撓性医療装置導管1402と、挿入機構(このコンポーネントは、以後記載される)と、を含む。ハウジング1401は、可撓性導管挿入医療装置1400の使用中に可撓性医療装置導管1402を隠すように、及びユーザーを、可撓性医療装置導管の鋭利なヘッドと不慮に接触することから保護するように、構成される。
【0054】
可撓性導管挿入医療装置の挿入機構は、可撓性医療装置導管1402に動作可能に接続され、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、ユーザーの皮膚標的部位に挿入するように構成される。挿入機構は、発射解除ボタン1405と、発射バネ1406と、ラッチ1408と、使用中に可撓性医療装置導管1402が通って移動するガイドチャネル1410と、プランジャ1417と、を含む。可撓性医療装置導管1402は、鋭利なヘッド1414を有する遠位端1412と、プランジャ1417と係合した近位端と、を含む。プランジャ1417は、挿入中に可撓性医療装置導管1402を移動させ、可撓性導管挿入医療装置1400のコネクタポート1418によって、例えば、関連するインスリン供給源(図示せず)に接続されてもよい。
【0055】
可撓性導管挿入医療装置1400(本明細書において、単に「医療装置」とも称される)は、ユーザーが手動で発射解除ボタン1405を押してラッチ1408を解除することによって、作動させる(すなわち、挿入開始する、「発射する」とも称される)ことができ、又は別の方法としては、電気機械スイッチ(図示せず)によって自動的に発射することができる。図14Aに示されるようなバネ仕掛けの医療装置1400を、ユーザーに提供することができる。医療装置は、発射解除ボタン1405を手動で押すことによって進路から移動させることができるラッチ1408によって、バネ仕掛け位置に保持される。可撓性医療装置導管1402は、ガイドチャネル1410の内側にある。ガイドチャネル1410の長手方向軸の大部分は、医療装置1400がユーザーの皮膚に付着されている際、ユーザーの皮膚の表面に対して、ほぼ平行であるが、可撓性医療装置導管1402の遠位端で、ユーザーの皮膚に向かって約45°の可撓性医療装置導管展開角度に屈曲する。可撓性医療装置導管1402は、通常、真っ直ぐであるが、可撓性材料(例えば超弾性ニチノール)で形成されるため、ガイドチャネル1410の45°の屈曲に追随する。約20°〜約90°などの他の好適な展開角度も使用することができる。
【0056】
医療装置1400を使用するために、ハウジング1401の底部に貼付された粘着性パッド(図示せず)から、粘着性裏材(同様に、図示せず)が取り外され、医療装置1400が、ユーザーの皮膚に適用される(付着される)。医療装置1400は、取り扱いに最小限の器用さを要求し、比較的小さい。したがって、ユーザーが触れることのできる、ユーザーの体のいかなる皮膚標的部位、例えば臀部の上、腕の後部、側部、腹部、及び大腿(後部、前部、又は側部)にも、容易に適用される。
【0057】
可撓性医療装置導管1402を展開(挿入)するために、ユーザーは、医療装置1400の保護キャップ1419(図14Cに示される)を取り外し、ラッチ1408を解除し、発射バネ1406に医療装置1400を発射させる、発射解除ボタン1405を押す。可撓性医療装置導管1402は、ガイドチャネル1410に追従し、ガイドチャネル1410の45°の屈曲を通って移動し、ユーザーの皮膚を越えて挿入される、例えば、皮下挿入される。ユーザーは、1本以上の指、親指、掌、又は都合のよい手若しくは腕のいずれかの部分で、発射解除ボタン1405を押すことができる。挿入機構を作動させるために、非常に限られた器用さ、又は力が要求される。別の方法としては、医療装置を自動的に発射し、ユーザーが解除ボタンを作動させる必要を排除するために、電気機械機構を使用することができる。
【0058】
図14A〜図14Cの実施形態は、可撓性医療装置導管の大部分に加えて、バネ及びプランジャの本質的に水平の運動によって動作する挿入装置を提供する。このような運動は、水平発射とも称される。
【0059】
本発明による、可撓性医療装置導管1502が水平方向に発射される可撓性導管挿入医療装置1500(単に「医療装置」1500とも称される)の別の実施形態が、図15A〜図15Cに簡略化して示される。図15Aは初期状態の医療装置1500を示し、図15Bは中間発射状態の医療装置1500を示し、図15Cは展開された状態の医療装置1500を示す。医療装置1500は、鋭利なヘッド1514を有する可撓性ニチノール導管1502、及び、皮膚標的部位(図示せず)と医療装置1500の粘着性貼付剤(同様に図示せず)との間の接触面を示す表面1530を有する導管ガイド1510と、を含む。
【0060】
超弾性ニチノールを湾曲した形状に形成するための従来の技術を使用して、ニチノールから形成される可撓性医療装置導管1502は、図15Cに図示されるように、無負荷条件下で湾曲した遠位端を有するように製造される。可撓性医療装置導管1502の湾曲した遠位端は、導管ガイド1510内に配置され、導管ガイド1510によって拘束されるため、初期は、真っ直ぐな状態に維持される(図15Aを参照)。
【0061】
図15Aに示されるように、医療装置1500は、可撓性医療装置導管1502の鋭利なヘッド1514が皮膚に触れないように、可撓性医療装置導管1502が引っ込んだ位置にある状態で、ユーザーの皮膚と接触して定置される。この状態においては、鋭利なヘッド1514は、表面1530に対して約90°の角度にある。医療装置1500の挿入機構(図示せず)は、可撓性医療装置導管1502を、図15A、図15B、及び図15Cの矢印の位置の周囲で、その方向に押圧する(すなわち、水平力を印加する)ように働く。いったん本開示を知ると、当業者は、挿入機構が、標的部位に対して垂直方向(すなわち、図15A〜図15Cの矢印に対して垂直方向)を含む、他の好適な方向に力を印加するように構成することができることを認識するであろう。
【0062】
押すことによって、鋭利なヘッド1514が皮膚標的部位を穿刺し、可撓性医療装置導管1502は、導管ガイド1510を通って摺動し、同時に、皮膚標的部位を越えて体内に挿入される。鋭利なヘッド1514が最初に皮膚と接触する際、可撓性医療装置導管1502の短い部分のみが、導管ガイド1510から突出する。可撓性医療装置導管1502のこの短い部分は、剛性部材として機能し、導管ガイド1510によって支持されているため、座屈したり変形したりしない。したがって、鋭利なヘッド1514は、皮膚標的部位を容易に貫通することができる。
【0063】
可撓性医療装置導管1502は、導管ガイド1510(図15B〜図15C)の外側に展開される際、これは、完全に展開された状態で鋭利なヘッド1514が皮膚表面から所定の深さだけ下にあるような所定の湾曲した形状となる。インスリンの送達では、可撓性医療装置導管1502の遠位端を皮下組織中に定置するための所定の深さは、例えば、約3ミリメートル〜約12ミリメートルにすることができ、典型的には約4ミリメートル〜約8ミリメートルの深さである。深さは、皮内、皮膚下の脂肪組織内、又は所望される場合にはより深く、に設定されてもよい。
【0064】
可撓性医療装置導管1502の展開される長さが増加すると、より一層可撓性となるために必要とされる機械的自由が得られる。可撓性医療装置導管1502が完全に展開される際、ユーザーが快適に着用できるように、十分に可撓性である。
【0065】
可撓性医療装置導管1502が湾曲しているため、比較的長い部分が皮膚下にあり、したがって不慮に体から出てくるのを防止する。更に、可撓性医療装置導管を挿入するための、上述及び下述されるプロセスは、比較的少ない工程を必要とし、いかなる先の尖った針の除去及び廃棄も必要としない。
【0066】
使用後、可撓性医療装置導管は、皮膚標的部位から接着剤を剥がし、皮膚から医療装置を引き抜くことによって、標的部位から除去されてもよい。
【0067】
図16A〜図16Hは、本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置1600(単に医療装置1600とも称される)の様々な簡略化した図である。医療装置1600は、ヒンジ1621と、バネ1606によって係合された上部材1622と、可撓性医療装置導管1602と、自動挿入機構(そのコンポーネントは以下に記載される)と、を有する、ベース部材1620を含む。
【0068】
医療装置1600の挿入機構は、発射解除ボタン1605と、バネ1606と、可撓性医療装置導管1602が通って移動する導管ガイド1610と、を含む。医療装置1600は、図16G及び図17を参照して以下により詳細に記載される、医療装置1600のコネクタ1624によって、インスリン供給(図示せず)に接続される。
【0069】
可撓性医療装置導管1602は、鋭利なヘッド1614を有する遠位端1612と、上部材1622のコネクタ1624によって係合された近位端1616と、を含む。また、図16Dに図示されるように、医療装置1600は、装置を皮膚上に定置するためのハンドルとしての役割を果たし、装置を誤って定置するのを防止する、取り外し可能な保護カバー1626を含んでもよい。保護カバー1626は、所望により、カバーの握り及び取り外しを助長するための戻り止めなどの機構を含んでもよい。図16A〜図16Eは、可撓性医療装置導管1602をユーザーの標的部位(図示せず)に展開(挿入)する前の医療装置1600を図示する。図16F〜図16Gは、展開した後の医療装置1600を図示する。図16Hは、導管ガイド1610と協働している可撓性医療装置導管1602の簡略化した断面図である。
【0070】
図16Cを参照すると、医療装置1600は、可撓性医療装置導管1602が、ユーザーの標的部位への挿入中に座屈するのを防止するように構成された導管ガイド1610を含む。更に、ベース部材1620の部分(1620’、図16Aを参照)は、所望される場合には、座屈防止導管ガイドとしての役割を果たすように構成されてもよい。医療装置1600の構成は、可撓性医療装置導管1602に、少なくとも部分的に可撓性医療装置導管の長さに沿って、座屈防止支持体を提供する。導管ガイド1610は、第1の末端部1632と、第2の末端部1634と、可撓性医療装置導管1602が通って移動することができる開口部1635と、を有する本体1630を含む。ガイド部分1636は、第1の末端部1632にあり、本体1630内に本体1630の平面に対してほぼ垂直な屈曲1637を定置することによって形成される。ガイド部分1636は、以下により詳細に記載されるように、可撓性医療装置導管1602と動作可能に協働するように構成されたチャネル1650を更に含む。
【0071】
導管ガイド1610のヒンジ部分1638は、第2の末端部1634にある。ヒンジ部分1638は、ベース部材1620のヒンジ1621と係合する。少なくとも1つのアームは、可撓性医療装置導管1602を、医療装置1600内の展開位置に保持するために、導管ガイド1610の本体1630から突起する。可撓性医療装置導管1602の一例示の展開位置においては、鋭利なヘッド1614は、鋭利な先端が、挿入する前に、装置の底面の下に突出しないように、ベース部材1620内の開口部1639内に、視界から隠される。
【0072】
図16A〜図16Gに示される実施形態においては、第1のアーム1640及び第2のアーム1642は、ベース部材1620に向かって下向きに突起し、第3のアーム1644は、医療装置1600の上部材1622に向かって上向きに突起する。第1のアーム1640及び第2のアーム1642は、それぞれ、ベース部材1620内の収納部1646を係合し、第3のアーム1644は、上部材1622の下面1648(図16Bに示される)を係合する。
【0073】
導管ガイド1610は、例えば、ステンレス鋼又はニチノールで形成され、ガイド部分1636内に、可撓性医療装置導管1602と動作可能に協働するように構成されたチャネル1650(又は代替として、溝)を有する(例えば、図16Hを参照)。展開する前、可撓性医療装置導管1602は、導管ガイド1610のチャネル1650の内部に位置する(例えば、図16A及び図16Bを参照)。
【0074】
図16A〜図16Gを参照すると、可撓性医療装置導管1602を展開(挿入)するために、装置を皮膚上に定置した後、ユーザーは、保護カバー1626を取り外し、少なくとも1つのボタンアーム1652(図16Eに示される)と、ベース部材1620から突起している少なくとも1つの突起部1656上の表面1654との係合を解放する、発射解除ボタン1605を押す。また、バネ1606が上部材1622上の突出部1657の上を摺動すると同時に、バネ1606上の力が解放され、上部材1622をヒンジ1621の周囲で回転させる。
【0075】
ユーザーは、1本以上の指、親指、掌、又は都合のよい手若しくは腕のいずれかの部分で、医療装置1600を展開することができる。挿入機構を作動させるために、非常に限られた器用さ、又は力が要求される。別の方法としては、装置を自動的に発射し、ユーザーが解除ボタンを作動させる必要を排除するために、電気機械機構を使用することができる。
【0076】
使用中(及び、例えば、医療装置の底面に粘着性パッドを使用することによって、医療装置1600がユーザーに付着された後)、可撓性医療装置導管1602の末端部に挿入力が印加される際、可撓性導管1602は、ガイド部分1636に向かって、ガイド部分1636を押圧しながら曲がる。導管ガイド1610は、可撓性医療装置導管1602が屈曲する程度を制限し、したがって可撓性医療装置導管1602が座屈するのを防止する。挿入機構が閉じる(すなわち、図16Aの位置から図16Fの位置に自動的に移行する)際、可撓性医療装置導管1602は、ユーザーの皮膚を穿刺し、皮下組織(図中に図示せず)に入る。同時に、導管ガイド1610は、ガイド部分1636が、ベース部材1620と上部材1622との間の空間1658内にある状態で、ベース部材1620に折れ込む(図16Gを参照)。
【0077】
図16G及び図17を参照すると、コネクタ1624は、可撓性医療装置導管1602の近位端1659に、繰り返し密閉することができる、可撓性医療装置導管1602との液体接続を作り出し、コネクタ1624が完全に係合される際、ユーザーに知らせるために、ユーザーが聞こえ得る及び/又は感じ得る、クリック音を出してもよい。例えば、図16Gに示されるように、上部材1622は、穿刺することのできる隔膜1660を含んでもよく、コネクタ1624は、隔膜1660を穿刺して可撓性医療装置導管1602との液体接続を形成するための針1662を含んでもよい。近位端1659は、可撓性医療装置導管1602の本体部分より幅が広くてもよく、針1662の開放末端部にクリアランスを提供するために、Y字型であってもよい。針1662は、注入線1664(図16Fに示される)を介して、インスリンポンプ(図示せず)などの液体注入装置に接続されてもよい。別の方法としては、貼付ポンプ(図示せず)は、医療装置1600上に、取り外し可能に直接ドッキングされ、注入線1664の必要性を排除してもよい。当業者は、本発明の実施形態に採用されるコネクタを、使用前若しくは使用中のいずれかで、インスリン供給などの流体源に取り外し可能に接続する、又は永久的に接続することができることを認識するであろう。
【0078】
図17を参照すると、コネクタ1624は、可撓性医療装置導管1602の近位端1659を収容するキャップ1672を含む。キャップ1672は、突起1671を有する円筒形状の本体1670を含む。ニチノールストリップ1668を覆うチューブ1666(例えば、熱収縮テフロンチューブ)はまた、キャップ1672の突起1671を少なくとも部分的に包囲する。チューブ1666は、隔膜1660とニチノールストリップ1668との間に密閉ルーメン1674を作り出す。また、可撓性医療装置導管1602とキャップ1672との間で確実に流体漏れが生じないように、チューブ1666の周囲にガードル1676が含まれてもよい。ガードル1676は、例えば、熱収縮テフロンチューブで形成されてもよい。この設計は単純であり、製造が容易であり、接着剤を必要とせず、低費用かつ信頼性のあるものにする。図17に示されるように、キャップ1672の本体1670は、隔膜1660に隣接している。図18A〜図18B及び図19A〜図19Bを参照して以下に記載される別の実施形態においては、キャップ本体は、隔膜を少なくとも部分的に包囲する。
【0079】
コネクタ1624は、2つの可撓性レバー1678(図16Fに示される)を押し下げ、引き抜いて切断し、針1662を取り外し、医療装置1600を再密閉することによって、医療装置1600から取り外されてもよい。
【0080】
図18A及び図18Bに示されるコネクタ1824の別の実施形態においては、コネクタ1824は、導管の近位端1859を収容するキャップ1872を含む。キャップ1872は、突起1871を有する円筒形状の本体1870を含む。ニチノールストリップ1868を覆うチューブ1866はまた、突起1871を少なくとも部分的に包囲して、キャップ1872との密閉を形成する。キャップ1872の本体1870は、注入線(図示せず)に接続された針1862によって穿刺することができる隔膜1860を少なくとも部分的に包囲する。
【0081】
図19A及び図19Bに示されるコネクタ1924の更に別の実施形態においては、コネクタ1924は、突起1971のある円筒形の本体1970を有するキャップ1972を含む。ニチノールストリップ1968を覆うチューブ1966は、突起1971を少なくとも部分的に包囲して、キャップ1972との密閉を形成する。本体1970は、注入線1964がコネクタ1924に挿入される際(図19B)に開き、図19Aのバルブ1980内のスリット1982によって示されるように、注入線1964が取り外される際に閉じる、バルブ1980を収容する。別の方法としては、ボールバルブ又は他の種類のバルブがバルブ1980の代わりに使用されてもよい。
【0082】
図20A〜図20Dを参照すると、本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置2000(単に医療装置2000とも称される)が図示される。医療装置2000は、上部材2022によって係合されたヒンジ2021を有するベース部材2020と、可撓性医療装置導管2002が通って移動する導管ガイド2010と、を含む。医療装置2000は、医療装置2000のコネクタ2024によって、インスリン供給(図示せず)に接続される。可撓性医療装置導管2002は、遠位端上に鋭利なヘッド2014(図20Dを参照)を含み、上部材2022(図示せず)上のコネクタ2024によって係合される。
【0083】
図20A〜図20Bは、可撓性医療装置導管2002をユーザーの標的部位に展開(挿入)する前の医療装置2000を図示する。図20C〜図20Dは、展開した後の医療装置2000を図示する。
【0084】
図20Aを参照すると、医療装置2000は、ユーザーの標的部位への挿入中に、可撓性医療装置導管2002が座屈するのを防止するための導管ガイド2010を含む。導管ガイド2010は、テレスコープ様態(例えば、図20A及び図20Dを比較して)で、部材ガイドと協働する。医療装置2000の構成は、可撓性医療装置導管2002に、少なくとも部分的に可撓性医療装置導管2002の長さに沿って、座屈防止支持体を提供する。導管ガイド2010は、第1の末端部2032と、第2の末端部2034と、可撓性医療装置導管2002が通って移動することができる開口部2035と、を有する、本体2030を含む。ガイド部分2036は、第1の末端部2032にあり、本体2030内に、本体2030の平面に対してほぼ垂直な屈曲2037を定置することによって形成される。ガイド部分2036は、以下により詳細に記載されるように、可撓性医療装置導管2002と動作可能に協働するように構成されたチャネル2050を更に含む。
【0085】
ヒンジ部分2038は、第2の末端部2034にある。ヒンジ部分2038は、ベース部材2020のヒンジ2021と係合する。少なくとも1つのアームは、可撓性医療装置導管2002を、医療装置2000内の展開位置に保持するために、導管ガイド2010の本体2030から突起する。可撓性医療装置導管2002の一例示の展開位置においては、鋭利なヘッド2014は、鋭利なヘッドの鋭利な先端が、挿入する前に、装置の底から突出しないように、ベース部材2020内の開口部2039内に、視界から隠される。図20A〜図20Dに示される実施形態においては、第1のアーム2040及び第2のアーム2042は、ベース部材2020に向かって下向きに突起し、第3のアーム2044は、医療装置2000の上部材2022に向かって上向きに突起する。第1のアーム2040及び第2のアーム2042は、それぞれ、ベース部材2020内の収納部2046を係合し、第3のアーム2044は、上部材2022の下面2048(図20Bに示される)を係合する。
【0086】
導管ガイド2010は、例えば、ステンレス鋼又はニチノールで形成され、ガイド部分2036内に、可撓性医療装置導管2002と動作可能に協働するように構成されたチャネル2050(又は代替として、溝)を有する(例えば、図20Aを参照)。展開する前、可撓性医療装置導管2002は、導管ガイド2010のチャネル2050の内部に位置する(例えば、図20A及び20Bを参照)。
【0087】
図20A〜図20Dを参照すると、可撓性医療装置導管2002を展開(挿入)するために、ユーザーは上部材2022を押し、これは上部材2022をヒンジ2021の周囲で回転させ、ベース部材2020から突起する少なくとも1つの突起2056と、上部材2022上の少なくとも1つの出っ張り2057との係合を解放する。別の方法としては、第3のアーム2044は、装置の上部分を押し上げ、ベース部材2020からの突起に接触して停止するまで、装置の上部分を上向きに回転させるように構成することができる。この場合、可撓性導管を展開するために、突起から上部分を解放する必要がなく、したがって滑らかな作業動作を提供する。ユーザーは、1本以上の指、親指、掌、又は都合のよい手若しくは腕のいずれかの部分で、医療装置2000を押すことができる。挿入機構を作動させるために、非常に限られた器用さ、又は力が要求される。別の方法としては、装置を自動的に発射し、ユーザーが解除ボタンを作動させる必要を排除するために、電気機械機構を使用することができる。
【0088】
使用中(及び、例えば、医療装置の底に粘着性パッドを使用することによって、医療装置2000がユーザーに付着された後)、可撓性医療装置導管2002の末端部に挿入力が印加される際、可撓性医療装置導管2002は、ガイド部分2036に向かって、ガイド部分2036を押圧しながら曲がる。導管ガイド2010(及び装置がそのように構成される場合は、ベースのいずれかのガイド部分)は、可撓性医療装置導管2002が屈曲する程度を制限し、したがって可撓性医療装置導管2002が座屈するのを防止する。挿入機構が閉じる(すなわち、手動のユーザーの力によって図20Aの位置から図20Cの位置に移行する)際、可撓性医療装置導管2002は、ユーザーの皮膚を穿刺し、皮下組織(図中に図示せず)に入る。同時に、導管ガイド2010は、ガイド部分2036が、ベース部材2020と上部材2022との間の空間2058内にある状態で、ベース部材2020に折れ込む(図20Dを参照)。
【0089】
可撓性医療装置導管2002を展開した後、コネクタ2024を、注入線2064によって、インスリン供給に接続することができる。別の方法としては、インスリンポンプ(図示せず)を、医療装置2000上に、取り外し可能に直接ドッキングし、注入線2064の必要性を排除することができる。医療装置2000をインスリン供給に接続するために、図17〜図19Bを参照して前述されている実施形態など、いずれかの好適な繰り返し密閉することができる液体接続が使用されてもよい。
【0090】
コネクタ2024は、2つの可撓性レバー2078(図20Cに示される)を押し下げ、引き抜いて切断することによって、医療装置2000から取り外されてもよい。
【0091】
図21A〜図21Dは、本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置2100(単に「医療装置」2100とも称される)の様々な簡略化した図である。医療装置2100は、上部材2122によって係合されたヒンジ2121を有するベース部材2120と、可撓性導管2102が通って移動する導管ガイド2110と、を含む。医療装置2100は、コネクタ(図示せず)によってインスリン供給に接続される。可撓性医療装置導管2102は、遠位端上に鋭利なヘッド(図示せず)を含み、上部材2122(図示せず)内のコネクタによって係合される。図21A〜図21Bは、可撓性医療装置導管2102をユーザーの標的部位に展開(挿入)する前の医療装置2100を図示する。図21Cは、展開した後の医療装置2100を図示する。
【0092】
図21Aを参照すると、医療装置2100は、ユーザーの標的部位への挿入中に、一体可撓性医療装置導管2102が座屈するのを防止するための導管ガイド2110を含む。医療装置2100の構成は、可撓性医療装置導管2102に、少なくとも部分的に可撓性医療装置導管2102の長さに沿って、座屈防止支持体を提供する。導管ガイド2110は、第1の末端部2132と、第2の末端部2134と、可撓性医療装置導管2102が通って移動することができる開口部2135と、を有する、本体2130を含む。ガイド部分2136は、第1の末端部2132にあり、本体2130内に、本体2130の平面に対してほぼ垂直な屈曲2137を定置することによって形成される。ガイド部分2136は、以下により詳細に記載されるように、可撓性医療装置導管2102と動作可能に協働するように構成されたチャネル2150を更に含む。
【0093】
ヒンジ部分2138は、第2の末端部2134にある(図21Bを参照)。ヒンジ部分2138は、ベース部材2120のヒンジ2121と係合する。可撓性医療装置導管2102を医療装置2000内の展開位置に保持するために、少なくとも1つのフィンガーが、導管ガイド2110の本体2130から突起する。可撓性医療装置導管2102の一例示の展開位置においては、鋭利なヘッドは、ベース部材2120内の開口部内に視界から隠される(図示せず)。図21A〜21Cに示される実施形態においては、第1のフィンガー(finger)2140及び第2のフィンガー2142は、医療装置2100の上部材2122に向かって上向きに突起する。それぞれのフィンガーは、ベース部材2120から突起する突起上の出っ張りと係合される(明確化のため、図21Bは、突起2156上の出っ張り2146と係合した第1のフィンガー2140のみを示す)。
【0094】
導管ガイド2110は、例えば、ステンレス鋼又はニチノールで形成され、可撓性医療装置導管2102と動作可能に協働するように構成されたガイド部分2136内に、チャネル2150(又は代替として、溝)を有する。展開する前、可撓性医療装置導管2102は、導管ガイド2110のチャネル2150の内部に位置する(例えば、図21A及び図20Bを参照)。
【0095】
図21A〜図21Dを参照すると、可撓性医療装置導管2102を展開(挿入)するために、ユーザーは、上部材2122を押し、これは上部材2122をヒンジ2121の周囲で回転させ、少なくとも1つのフィンガー2140又は2142と、ベース部材2020から突起する少なくとも1つの突起2156の少なくとも1つの出っ張り2146との係合を解放する。同時に、少なくとも1つの突起2156は、上部材2122上の少なくとも1つの出っ張り2157との係合から解放される。ユーザーは、1本以上の指、親指、掌、又は都合のよい手若しくは腕のいずれかの部分で医療装置2100を押すことができる。挿入機構を作動させるために、非常に限られた器用さ、又は力が要求される。別の方法としては、装置を自動的に発射し、ユーザーが解除ボタンを作動させる必要を排除するために、電気機械機構を使用することができる。
【0096】
使用中(及び、例えば、医療装置の底に貼付された粘着性パッドを使用することによって、医療装置2100がユーザーに付着された後)、可撓性医療装置導管2102の末端部に挿入力が印加される際、可撓性医療装置導管2102は、ガイド部分2136に向かって、ガイド部分2136を押圧しながら曲がる。導管ガイド2110は、可撓性医療装置導管2102が屈曲する程度を制限し、したがって可撓性医療装置導管2102が座屈するのを防止する。挿入機構が閉じる(すなわち、ユーザーの手動力によって図21Aの位置から図21Cの位置に移行する)際、可撓性医療装置導管2102は、ユーザーの皮膚を穿刺し、皮下組織(図中に図示せず)に入る。同時に、導管ガイド2110は、ガイド部分2136が、ベース部材2120と上部材2122との間の第1の空間2158内にある状態で、ベース部材2120に回転して下がる(図21Dを参照)。また、第1のフィンガー2140及び第2のフィンガー2142のそれぞれは、ベース部材2120と上部材2122との間の第2の空間に移動する(明確化のため、図21Dは、第2の空間2159に移動する第2のフィンガー2142のみを示す)。
【0097】
可撓性医療装置導管2102を展開した後、医療装置2100は、注入線によってインスリン供給に接続することができる。医療装置2100をインスリン供給に接続するために、図17〜図19Bを参照して前述されている実施形態など、いずれかの好適な繰り返し密閉することができる液体接続が使用されてもよい。
【0098】
図22A〜図22Bは、本発明の別の実施形態による、可撓性導管挿入医療装置2200(単に「医療装置」2200とも称される)の2つの簡略化した図である。医療装置2200は、ベース部材2220と、上部材2222と、導管ガイド2210と、一体可撓性医療装置導管2202と、一体可撓性医療装置導管2202を展開位置に(すなわち、一体可撓性医療装置導管2202の鋭利なヘッドがユーザーに見えないように)保持する板バネ2206と、を含む。図22A及び図22Bは、一体可撓性医療装置導管2202をユーザーの標的部位に展開(挿入)する前の医療装置を図示する。
【0099】
導管ガイド2210は、一体可撓性医療装置導管2202が、ユーザーの標的部位への挿入中に座屈するのを防止する。医療装置2200の構成は、一体可撓性医療装置導管2202に、医療装置内における一体可撓性医療装置導管2202の長さ全体に沿って、座屈防止支持体を提供する。
【0100】
導管ガイド2210は、例えば、ニチノールで形成され、可撓性医療装置導管と動作可能に協働するように構成された、少なくとも1つのチャネル(又は代替として、溝)を有する。展開する前、一体可撓性医療装置導管2202は、導管ガイドの少なくとも1つのチャネルの内部に位置する。
【0101】
使用中(及び、例えば、医療装置2200の底に貼付された粘着性パッドを使用することによって、医療装置2200がユーザーに付着された後)、一体可撓性医療装置導管2202の末端部に挿入力が印加される際、一体可撓性医療装置導管2202は、導管ガイド2210に向かって、導管ガイド2210を押圧しながら曲がる。ニチノール導管ガイド2210は、一体可撓性医療装置導管2202が屈曲する程度を制限し、したがって一体可撓性医療装置導管2202が座屈するのを防止する。ユーザーの手動力によって医療装置2200が閉じる際、一体可撓性医療装置導管2202は、ユーザーの皮膚を穿刺し、皮下組織(図中に図示せず)に入る。同時に、ニチノール導管ガイド2210は、上部材2222内にあるチャネル2213に上向きに移動し、屈曲する(図22Bを参照)。ニチノールが超弾性であるため、キンクすることなく、容易に屈曲する。
【0102】
図23A〜図23Bは、本発明の別の実施形態による可撓性導管挿入医療装置2300(単に医療装置とも称される)の2つの簡略化した図である。医療装置2300は、ベース部材2320と、上部材2322と、第1の導管ガイド2310と、第2の導管ガイド2311と、一体可撓性医療装置導管2302と、一体可撓性医療装置導管2302を展開前位置に(すなわち、一体可撓性医療装置導管2302の鋭利なヘッドが、ユーザーから見えず、ベース内の開口部を越えて突出しないように)保持する板バネ2306と、を含む。図23A及び図23Bは、一体可撓性医療装置導管2302をユーザーの標的部位に展開(挿入)する前の医療装置を図示する。
【0103】
第1の導管ガイド2310及び第2の導管ガイド2311は、ユーザーの標的部位への挿入中に、一体可撓性医療装置導管2302が座屈するのを防止する。第1の導管ガイド2310は、一体可撓性医療装置導管2302に、本質的に一体可撓性医療装置導管2302の長さ全体に沿って、座屈防止支持体を提供する。第2の導管ガイド2311は、一体可撓性医療装置導管2302の近位端と遠位端との間のほぼ中間の位置に、追加の座屈防止支持体を提供する。
【0104】
第1の導管ガイド2310は、例えば、ニチノールで形成される。第2の導管ガイド2311は、例えば、ステンレス鋼で形成される。第1の導管ガイド2310は、一体可撓性医療装置導管2302と動作可能に協働するように構成されたチャネル(又は代替として、溝)を有する。展開する前、一体可撓性医療装置導管2302は、第1の導管ガイド2310のチャネルの内部に位置する。第2の導管ガイド2311は、一体可撓性医療装置導管2302が通って移動する開口2312を含む。
【0105】
使用中(及び、例えば、医療装置2300の底に貼付された粘着性パッドを使用することによって、医療装置2300がユーザーに付着された後)、一体可撓性医療装置導管2302の末端部に挿入力が印加される際、一体可撓性医療装置導管2302は、第1の導管ガイド2310に向かって、第1の導管ガイド2310を押圧しながら曲がる。ニチノール製の第1の導管ガイド2310及びステンレス鋼製の第2の導管ガイド2311は、一体可撓性医療装置導管2302が屈曲する程度を制限し、したがって一体可撓性医療装置導管2302が座屈するのを防止する。手動のユーザーの力によって医療装置2300が閉じる際、一体可撓性医療装置導管2302は、ユーザーの皮膚を穿刺し、皮下組織(図中に示さず)に入る。同時に、第1の導管ガイド2310は、上部材2322内にあるチャネル2313に上向きに移動し、屈曲する(図23Bを参照)。ニチノールが超弾性であるため、キンクすることなく、容易に屈曲する。
【0106】
図24A〜図24Hを参照すると、可撓性医療装置導管2402を組み込む可撓性導管挿入医療装置2400(単に医療装置2400とも称される)の実施形態が示される。図24A及び図24Bは、可撓性医療装置導管2402が皮膚を越える前の、展開されていない状態の医療装置2400の三次元図及び上面図を示し、図24C及び図24Dは、可撓性医療装置導管2402が皮膚を越えて展開された後の、医療装置2400の三次元図及び上面図を示す。図24E及び図24Fは、インスリンポンプなどの液体注入装置に接続された後の、医療装置2400の三次元図及び上面図を示す。図24G及び図24Hは、液体注入装置に接続される前、及び接続された後の、医療装置2400の断面図を示す。
【0107】
医療装置2400は、ベース部材2420と、上部材2422と、導管ガイド2410と、可撓性医療装置導管2402と、を含む。ベース部材2420は、下面に、皮膚に貼付するための粘着性パッド(図示せず)を有する。可撓性医療装置導管2402は、皮膚を穿刺するための鋭利なヘッド2414を有し、その反対側の末端部(すなわち、近位端)は、コネクタ2424によって、上部材2422内に収容された隔膜2460に接続されている(図24Gを参照)。
【0108】
医療装置2400を皮膚に貼付した後、ユーザーは、ヒンジ2421の周囲で回転する上部材2422を押し、可撓性医療装置導管2402を皮膚に挿入する。可撓性医療装置導管2402の曲率の中心は、ほぼヒンジ2421の位置にあり、可撓性医療装置導管2402を皮膚に展開するのを容易にする。別の実施形態においては、上部材2422は、旋回というよりはむしろ、垂直、水平、又は斜め方向に移動することができる。
【0109】
導管ガイド2410は、挿入プロセス中に可撓性医療装置導管2402が座屈するのを防止する。2つ以上の座屈防止部材を含むことが望ましい場合がある。ベース部材2420内のガイド2439は、展開中、可撓性導管を皮膚に誘導する。可撓性医療装置導管2402が完全に挿入される際、ラッチ機構2408は、上部材2422をベース部材2420に係止し、好ましくは、可撓性医療装置導管2402が完全に展開される際、ユーザーに知らせるために、ユーザーが聞こえ得る及び/又は感じ得るクリック音を出す。
【0110】
可撓性医療装置導管2402を展開した後、チューブ2464は、コネクタ2424を介して医療装置2400に取り付けられる。図24C及び図24Dは、チューブ2464を接続する前の医療装置2400の三次元図及び上面図を示し、図24E及び図24Fは、チューブ2464を接続した後の医療装置2400を示す。
【0111】
コネクタ2424は、鋭利なヘッド2414と反対側の末端部に、繰り返し密閉することができる、可撓性医療装置導管2402との液体接続を作り出すための手段を有し、好ましくは、コネクタ2424が完全に係合される際、ユーザーに知らせるために、ユーザーが聞こえ得る及び/又は感じ得るクリック音を出す。例えば、図24G及び図24Hに示されるように、上部材2422の裏側は、穿刺することができる隔膜2460を含んでもよく、コネクタ2424は、隔膜2460を穿刺して可撓性医療装置導管2402との液体接続を形成するための針2462を含んでもよい(図9b及び図9cを参照)。別の方法としては、上部材2422の裏側は、コネクタ2424が取り付けられる際に開き、コネクタ2424が取り外される際に再度閉じる、通常閉じたバルブを含んでもよい。図24G及び図24Hに図示される種類のものの代わりに、ボールバルブ又は他の種類のバルブが使用されてもよい。
【0112】
コネクタ2424は、2つの可撓性レバー2478を押し下げ、引き抜いて切断し、針2462を取り外し、医療装置2400を再密閉することによって、医療装置2400から取り外されてもよい。
【0113】
チューブ2464の反対側の末端部(図示せず)は、インスリンポンプなどの液体注入装置に接続するように構成される。チューブ2464を介して従来のインスリンポンプに接続する代わりに、貼付ポンプが、医療装置2400上に、取り外し可能に直接ドッキングされ、チューブ2464の必要性を排除してもよい。後者の場合においては、貼付ポンプの出口は、ポンプと医療装置2400との間に流体接続を形成するために、針2462又はチューブ2464を含み得る。
【0114】
図25は、本発明の実施形態に採用することができる、可撓性導管挿入医療装置2600の簡略化した図である。図25においては、ニチノールで形成される可撓性医療装置導管2602は、末端部に直線部分を有し、導管ガイド2610を通って皮膚/装置接触面2615に対して逆45°の角度で挿入され、可撓性医療装置導管の遠位端を皮膚下の浅い位置に定置できるようにする。直前に採用されている「逆」なる語は、図14Bに示される挿入角度に対してである。
【0115】
本発明による可撓性医療装置導管が使用され得る用途の非限定的実施例には、可撓性血糖値の測定などの分析を実施するために、間質液又は血液等の生体試料を抽出するための可撓性皮下装置、グルコースセンサなどの皮下センサを挿入、設置、及び収容するための可撓性装置、可撓性かつ可動型の内視鏡、椎間板破裂を治療するためのインターベンショナルラジオロジーに使用される可撓性穿刺針、慢性的全体閉塞を治療するためなどの心臓病インターベンション用途のための可撓性かつ可動型のカテーテル、脳組織内を誘導するための可撓性かつ可動型の針、可撓性生検針、可撓性尿管鏡、薬物、細胞、及びDNAなどの遺伝物質を経血管送達するための可撓性カテーテル系針、並びに可撓性経尿道注入システムが挙げられる。液体若しくは組織を体に又は体から、送達するあるいは抽出することに加え、本明細書に開示される可撓性導管はまた、ステント、ワイヤ、若しくはスネアなどの装置を展開するために、又はワイヤ若しくは光ファイバをルーティングするために、使用されてもよい。
【0116】
本発明の実施形態による、可撓性医療装置導管の鋭利なヘッドは、医療装置の使用中(例えばインスリンの投与中)、標的部位に保たれ、例えば、可撓性医療装置導管全体が標的部位から取り外される際にのみ、取り外される。可撓性医療装置導管が非常に可撓性である(例えば、ニチノール及び可撓性ポリマーチューブで形成されている)ため、これは、使用中に過度の痛み又は不快感を伴うことなく、挿入した状態を保つことができる。
【0117】
図26は、本発明の実施形態による可撓性医療装置導管を製造するための方法2700における段階を示すフローチャートである。方法2700は、工程2710で可撓性材料(例えば、ニチノール)の細長い骨組みを形成することと、例えば、等方性エッチング、打抜き、又は鋳造技術を使用して、細長い骨組みの遠位端上に鋭利なヘッドを作り出す工程(工程2720を参照)と、を含む。
【0118】
この方法はまた、工程2720に説明されるように、可撓性チューブ及び細長い骨組みが少なくとも1つの導管を可撓性チューブと細長い骨組みとの間に画定するように、細長い骨組みを可撓性チューブで外被する工程も含む。更に、いったん本開示を知ると、当業者は、製造技術のいずれかを組み込むために、並びに本発明の実施形態による可撓性医療装置導管及び可撓性導管挿入装置に関して本明細書に記載される特性及び特徴のいずれかを作り出すために、方法2700を容易に修正することができることを認識するであろう。
【0119】
図27は、本発明の実施形態による可撓性医療装置導管を標的部位に挿入するための方法2800における段階を示すフローチャートである。
【0120】
方法2800は、工程2810で、可撓性医療装置導管及び一体化挿入機構を有する可撓性導管挿入医療装置を、標的部位(例えば、ユーザーの皮膚標的部位)に付着する工程を含む。例えば、図1A〜図11D及び図13のものを含む、本発明による可撓性医療装置導管に関して、このように付着した可撓性医療装置導管を本明細書に記載してきた。挿入機構は、可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、可撓性医療装置導管と一体化され、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部をユーザーの皮膚標的部位に挿入するように構成される。
【0121】
可撓性医療装置導管は、工程2820に説明されるように、挿入機構の動作によって、標的部位に部分的に挿入される。更に、いったん本開示を知ると、当業者は、本発明の実施形態による、可撓性医療装置導管、可撓性導管挿入医療装置、及び可撓性医療装置導管を製造するための方法に関して本明細書に記載される手順、用途、方法論、並びに動作を組み込むために、方法2800を容易に修正できることを認識するであろう。
【0122】
可撓性医療装置導管を製造するための方法であって、可撓性材料の細長い骨組みを形成する工程と、細長いストリップの遠位端上に鋭利なヘッドを作り出す工程と、可撓性チューブ及び細長い骨組みが、少なくとも1つの導管を、可撓性チューブと細長い骨組みとの間に画定するように、細長い骨組みを可撓性チューブで外被する工程と、を含む、方法。
【0123】
可撓性材料が、ニチノールである、方法。細長い骨組みが、細長いストリップの遠位端から近位端に延在する長手方向軸を有する細長いストリップである方法であって、細長いストリップ内に少なくとも1つのチャネルを形成する工程を更に含み、少なくとも1つのチャネルが長手方向軸に対して少なくとも部分的に平行に配置され、チャネル及び可撓性チューブが少なくとも1つの導管を画定する、方法。少なくとも1つのチャネルを形成する工程及び鋭利なヘッドを作り出す工程がエッチング技術を採用する、方法。少なくとも1つのチャネルを形成する工程及び鋭利なヘッドを作り出す工程が打抜き技術及び鋳造技術のうちの少なくとも1つを採用する、方法。鋭利なヘッドを作り出す工程が等方性エッチング技術を採用する、方法。鋭利なヘッドを作り出す工程が打抜き技術及び鋳造技術のうちの少なくとも1つを採用する、方法。細長い骨組みを作り出す工程が圧接技術を採用する、方法。細長い骨組みを作り出す工程が打抜き技術及び鋳造技術のうちの少なくとも1つを採用する、方法。外被する工程が可撓性チューブを鋭利なヘッドの少なくとも1つの段部と整合させる工程を含む、方法。
【0124】
可撓性医療装置導管を製造するための方法は、可撓性材料(例えば、ニチノール)の細長い骨組みを形成する工程と、例えば、等方性エッチング技術、打抜き技術、及び/又は鋳造技術を使用して、細長いストリップの遠位端上に鋭利なヘッドを作り出す工程と、を含む。また、この方法は、可撓性チューブ及び細長い骨組みが少なくとも1つの導管を、可撓性チューブと細長い骨組みとの間に画定するように、細長い骨組みを可撓性チューブで外被する工程も含む。
【0125】
可撓性導管挿入医療装置であって、可撓性材料から形成される細長い骨組みであって、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有する細長い骨組みと、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブと、を含む可撓性導管挿入医療装置であって、鋭利なヘッドが遠位端に配置され、細長い骨組み及び可撓性チューブが、少なくとも1つの導管であって、少なくとも1つの導管に沿って少なくとも1つの開口部を有する、少なくとも1つの導管を、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に画定し、鋭利なヘッドが標的部位挿入用に構成され、挿入機構が可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、可撓性医療装置導管と一体化され、挿入機構が、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、標的部位に挿入するように構成される、可撓性導管挿入医療装置。
【0126】
挿入機構が、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、皮膚標的部位に皮下挿入するように構成される、可撓性導管挿入医療装置。少なくとも1つの開口部が遠位端にある、可撓性導管挿入医療装置。可撓性材料がニチノールである、可撓性導管挿入医療装置。可撓性医療装置導管の遠位端が、無負荷の状態で湾曲した形状を有するように形成される、可撓性導管挿入医療装置。挿入機構が、挿入中、可撓性医療装置導管が通って移動するように構成されたガイドチャネルを含む、可撓性導管挿入医療装置。ガイドチャネルが、標的部位に対して約45°の可撓性医療装置導管展開角度を提供するように構成される、可撓性導管挿入医療装置。
【0127】
ガイドチャネルが、標的部位に対して逆約45°の可撓性医療装置導管展開角度を提供するように構成される、可撓性導管挿入医療装置。ガイドチャネルが、挿入中の可撓性医療装置導管の変形及び座屈を防止するように更に構成される、可撓性導管挿入医療装置。挿入中の可撓性医療装置導管の変形及び座屈を防止するように構成された導管ガイドを更に含む、可撓性導管挿入医療装置。接続ポートを更に含む、可撓性導管挿入医療装置。ハウジングを更に含む、可撓性導管挿入医療装置。可撓性医療装置導管の近位端と液体連通しているコネクタを更に含む、可撓性導管挿入医療装置。可撓性医療装置導管に、可撓性医療装置導管の長さの少なくとも一部に沿って、座屈防止支持体を提供するように構成された導管ガイドを更に含む、可撓性導管挿入医療装置。
【0128】
可撓性導管挿入医療装置は、可撓性医療装置導管及び挿入機構を含む。可撓性医療装置導管は、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有する、可撓性材料(例えば、ニチノール)から形成される細長い骨組みを含む。可撓性医療装置導管はまた、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する、可撓性チューブも含む。更に、鋭利なヘッドは、遠位端に配置され、皮下皮膚挿入用に構成され、細長い骨組み及び可撓性チューブは、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に、少なくとも1つの導管を画定し、導管は、遠位端に開口部を有する。挿入機構は、可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、ユーザーの皮膚標的部位に挿入するように構成される。
【0129】
可撓性医療導管をユーザーの標的部位に挿入するための方法であって、可撓性導管挿入医療装置を標的部位に付着する工程であって、可撓性導管挿入医療装置が、可撓性材料から形成される細長い骨組みであって、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有する細長い骨組みと、遠位端と近位端との間で細長い骨組みのを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブと、を含み、鋭利なヘッドが遠位端に配置され、細長い骨組み及び可撓性チューブが、少なくとも1つの導管であって、少なくとも1つの導管に沿って少なくとも1つの開口部を有する、少なくとも1つの導管を、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に画定し、鋭利なヘッドが標的部位への挿入用に構成され、挿入機構が可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、可撓性医療装置導管と一体化され、挿入機構が、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、皮膚標的部位に挿入するように構成される、付着する工程と、挿入機構の動作によって、可撓性医療装置導管を標的部位に挿入する工程と、を含む、方法。
【0130】
挿入する工程が可撓性医療装置導管の皮下挿入であり、標的部位がユーザーの皮膚標的部位である、方法。少なくとも1つの開口部が遠位端にある、方法。可撓性医療装置導管の近位端を、可撓性導管挿入装置のコネクタを介して、インスリン供給に接続する工程を更に含む、方法。
【0131】
付着する工程が可撓性導管挿入医療装置を付着する工程を含み、可撓性医療導管がインスリン供給に永久に接続される、方法。挿入工程が、挿入中、可撓性医療装置導管の座屈防止支持体を提供するために、可撓性導管挿入装置の導管ガイドを採用する、方法。可撓性材料が、ニチノールである、方法。可撓性医療装置導管の遠位端が、無負荷の状態で湾曲した形状を有するように形成される、方法。挿入機構が、挿入工程中に可撓性医療装置導管が通って移動するように構成されたガイドチャネルを含む、方法。ガイドチャネルが、標的部位に対して約45°の可撓性医療装置導管展開角度を提供するように構成される、方法。ガイドチャネルが、標的部位に対して逆約45°の可撓性医療装置導管展開角度を提供するように構成される、方法。ユーザーから可撓性医療装置導管を見えなくするハウジングを更に含む、可撓性医療導管挿入装置。
【0132】
可撓性医療装置導管を挿入するための方法は、可撓性医療装置導管及び一体化挿入機構を有する可撓性導管挿入医療装置を、標的部位に付着する工程を含む。更に、可撓性医療装置導管は、本体部分、鋭利なヘッド、遠位端、及び近位端を有する、可撓性材料(例えば、ニチノール)から形成される細長い骨組みを有する。可撓性医療装置導管はまた、遠位端と近位端との間で細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する可撓性チューブも含む。更に、鋭利なヘッドは、遠位端に配置され、皮下皮膚挿入用に構成され、細長い骨組み及び可撓性チューブは、細長い骨組みと可撓性チューブとの間に、少なくとも1つの導管を画定し、導管は、遠位端に開口部を有する。挿入機構は、可撓性医療装置導管に動作可能に接続され、可撓性医療装置導管と一体化され、挿入機構は、少なくとも鋭利なヘッド及び開口部を含む可撓性医療装置導管の一部を、ユーザーの皮膚標的部位に挿入するように構成される。この方法はまた、挿入機構の動作によって、可撓性医療装置導管を標的部位に挿入する工程も含む。
【0133】
本明細書に、好ましい本発明の実施形態が示され、記載されてきたが、このような実施形態は、単なる例として提供されていることが、当業者に明らかであろう。当業者は、本発明から逸脱することなく、数々の変形、変更、及び置換を思い付くであろう。本発明を実施するに当たって本明細書で述べた実施形態には、様々な代替例が採用され得る点は理解されるべきである。以下の「特許請求の範囲」は、本発明の範囲を定義し、特許請求の範囲内の装置及び方法、並びにそれらの同等物をこれによって網羅することを目的としたものである。
【0134】
〔実施態様〕
(1) 可撓性医療装置導管であって、
可撓性材料から形成される細長い骨組みであって、
本体部分と、
鋭利なヘッドと、
遠位端と、
近位端と、を有する、細長い骨組みと、
前記遠位端と前記近位端との間で前記細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する、可撓性チューブと、を含み、
前記鋭利なヘッドが、前記遠位端に配置され、
前記細長い骨組み及び前記可撓性チューブが、少なくとも1つの導管であって、前記少なくとも1つの導管に沿って少なくとも1つの開口部を有する、少なくとも1つの導管を、前記細長い骨組みと前記可撓性チューブとの間に画定し、
前記鋭利なヘッドが、標的部位への挿入用に構成される、可撓性医療装置導管。
(2) 前記少なくとも1つの開口部が、前記少なくとも1つの導管の前記遠位端にある開口部である、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(3) 前記鋭利なヘッドが皮下挿入用に構成され、前記標的部位が皮膚標的部位である、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(4) 前記可撓性材料が、超弾性可撓性材料である、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(5) 前記可撓性材料が、ニチノールである、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(6) 前記細長い骨組みが、長手方向軸と、前記長手方向軸に沿って所定の方式で変化する断面形状と、を有する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(7) 前記遠位端が前記近位端より可撓性となるように、前記断面形状が前記長手方向軸に沿って変化する、実施態様6に記載の可撓性医療装置導管。
(8) 前記断面形状が、2つの方向に等しい可撓性を提供する、実施態様6に記載の可撓性医療装置導管。
(9) 前記等しい可撓性が、2つの直交する方向に存在する、実施態様8に記載の可撓性医療装置導管。
(10) 前記細長い骨組みが、前記遠位端から前記近位端に延在する長手方向軸を有する細長いストリップであり、
前記細長いストリップが、前記細長いストリップの中に形成される少なくとも1つのチャネルを有し、前記少なくとも1つのチャネルが、前記長手方向軸に対して少なくとも部分的に平行に配置され、
前記チャネル及び可撓性チューブが、前記少なくとも1つの導管を画定する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(11) 前記少なくとも1つのチャネルが、前記鋭利なヘッドの中へ延在し、前記チャネルと前記可撓性チューブとによって画定される前記少なくとも1つの導管が、前記鋭利なヘッドに沿って開口部を有する、実施態様10に記載の可撓性医療装置導管。
(12) 前記細長いストリップが、超弾性可撓性材料から形成される、実施態様11に記載の可撓性医療装置導管。
(13) 前記超弾性可撓性材料が、ニチノールである、実施態様12に記載の可撓性医療装置導管。
(14) 前記細長い骨組みが、C字型断面を有する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(15) 前記細長い骨組みが、S字型断面を有する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(16) 前記細長い骨組みが、曲断面を有する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(17) 前記細長い骨組みが、前記可撓性医療装置導管の長さに沿って配向が変化する矩形断面を有する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(18) 前記鋭利なヘッドが、第1の鋭利なエッジと、第2のエッジと、先端と、を有し、前記第1のエッジ及び前記第2のエッジが先端角度を画定する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(19) 前記先端角度が、約20°である、実施態様18に記載の可撓性医療装置導管。
(20) 前記可撓性チューブが、前記可撓性医療装置導管の長さに沿って、前記可撓性チューブを通る複数個の穴を含み、前記複数個の穴が、前記少なくとも1つの導管と流体連通している、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(21) 前記鋭利なヘッドが、前記可撓性外被と整合する少なくとも1つの段部を有する、実施態様1に記載の可撓性医療装置導管。
(22) 前記可撓性チューブが、前記鋭利なヘッドとの接合点で先細になり、それによって前記鋭利なヘッドと整合する、実施態様1に記載の可撓性医療装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性医療装置導管であって、
可撓性材料から形成される細長い骨組みであって、
本体部分と、
鋭利なヘッドと、
遠位端と、
近位端と、を有する、細長い骨組みと、
前記遠位端と前記近位端との間で前記細長い骨組みを少なくとも部分的に外被する、可撓性チューブと、を含み、
前記鋭利なヘッドが、前記遠位端に配置され、
前記細長い骨組み及び前記可撓性チューブが、少なくとも1つの導管であって、前記少なくとも1つの導管に沿って少なくとも1つの開口部を有する、少なくとも1つの導管を、前記細長い骨組みと前記可撓性チューブとの間に画定し、
前記鋭利なヘッドが、標的部位への挿入用に構成される、可撓性医療装置導管。
【請求項2】
前記少なくとも1つの開口部が、前記少なくとも1つの導管の前記遠位端にある開口部である、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項3】
前記鋭利なヘッドが皮下挿入用に構成され、前記標的部位が皮膚標的部位である、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項4】
前記可撓性材料が、超弾性可撓性材料である、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項5】
前記可撓性材料が、ニチノールである、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項6】
前記細長い骨組みが、長手方向軸と、前記長手方向軸に沿って所定の方式で変化する断面形状と、を有する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項7】
前記遠位端が前記近位端より可撓性となるように、前記断面形状が前記長手方向軸に沿って変化する、請求項6に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項8】
前記断面形状が、2つの方向に等しい可撓性を提供する、請求項6に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項9】
前記等しい可撓性が、2つの直交する方向に存在する、請求項8に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項10】
前記細長い骨組みが、前記遠位端から前記近位端に延在する長手方向軸を有する細長いストリップであり、
前記細長いストリップが、前記細長いストリップの中に形成される少なくとも1つのチャネルを有し、前記少なくとも1つのチャネルが、前記長手方向軸に対して少なくとも部分的に平行に配置され、
前記チャネル及び可撓性チューブが、前記少なくとも1つの導管を画定する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項11】
前記少なくとも1つのチャネルが、前記鋭利なヘッドの中へ延在し、前記チャネルと前記可撓性チューブとによって画定される前記少なくとも1つの導管が、前記鋭利なヘッドに沿って開口部を有する、請求項10に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項12】
前記細長いストリップが、超弾性可撓性材料から形成される、請求項11に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項13】
前記超弾性可撓性材料が、ニチノールである、請求項12に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項14】
前記細長い骨組みが、C字型断面を有する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項15】
前記細長い骨組みが、S字型断面を有する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項16】
前記細長い骨組みが、曲断面を有する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項17】
前記細長い骨組みが、前記可撓性医療装置導管の長さに沿って配向が変化する矩形断面を有する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項18】
前記鋭利なヘッドが、第1の鋭利なエッジと、第2のエッジと、先端と、を有し、前記第1のエッジ及び前記第2のエッジが先端角度を画定する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項19】
前記先端角度が、約20°である、請求項18に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項20】
前記可撓性チューブが、前記可撓性医療装置導管の長さに沿って、前記可撓性チューブを通る複数個の穴を含み、前記複数個の穴が、前記少なくとも1つの導管と流体連通している、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項21】
前記鋭利なヘッドが、前記可撓性外被と整合する少なくとも1つの段部を有する、請求項1に記載の可撓性医療装置導管。
【請求項22】
前記可撓性チューブが、前記鋭利なヘッドとの接合点で先細になり、それによって前記鋭利なヘッドと整合する、請求項1に記載の可撓性医療装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図16E】
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【図16F】
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【図16G】
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【図16H】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図24E】
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【図24F】
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【図24G】
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【図24H】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2010−529891(P2010−529891A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512345(P2010−512345)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/066667
【国際公開番号】WO2008/157212
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(596159500)ライフスキャン・インコーポレイテッド (100)
【氏名又は名称原語表記】Lifescan,Inc.
【住所又は居所原語表記】1000 Gibraltar Drive,Milpitas,California 95035,United States of America
【出願人】(597041828)コーディス・コーポレイション (206)
【氏名又は名称原語表記】Cordis Corporation
【Fターム(参考)】