説明

可撓性表示パネル及び該可撓性表示パネルを備える表示装置

【課題】ユーザに認識される非表示領域の境界を顕著に縮め、ベンディング時に曲げストレスによる配線のクラックを回避できる可撓性表示パネル及び可撓性表示パネルを備える表示装置を提供する。
【解決手段】可撓性表示パネル100は、第1面(x−y面)に配された表示領域Dと、第1面(x−y)に対して折り曲げられた第2面(y−z面)に配され、かつ表示領域Dの外郭に配された非表示領域N1、N2、N3、N4と、を備える。非表示領域N1、N2、N3、N4のうち、表示領域Dの長手方向を基準とした左右(矩形の表示パネル100の長辺側)に互いに対向する非表示領域N1、N3が、表示領域Dの向かう方向(表示領域の平面に対して上部に垂直な方向)zに対して逆方向−zに向かうように折り曲げられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性表示パネル(flexible display panes:フレキシブルディスプレイパネル)及び該可撓性表示パネルを備える表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置とは、映像信号を表示する装置を意味する。かかる表示装置は、テレビ、コンピュータモニタ、PDA、及び最近著しく需要が増加したスマート機器などを含み、外部から入力される映像信号を表示するあらゆる装置を含む概念である。
【0003】
前記表示装置に、有機発光表示パネル、液晶表示パネル、プラズマディスプレイパネルなどの高画質の平板型表示モジュールが使われている。
【0004】
前記平板型表示モジュールは、映像を表示する表示領域と、前記表示領域に映像信号を供給するための各種回路及び配線を含む非表示領域とを持ち、表示領域の外郭に非表示領域が同一平面上に配される。
【0005】
最近、表示装置への高画質及び多様なアプリケーションの要求が増大しつつ、平板型表示モジュールの非表示領域に配される回路及び配線の数が増加しつつある。これによって、非表示領域の面積が増大してユーザが認識する表示領域の比率が少なくなるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記のような問題及びその他の問題を解決するためのものであり、ユーザに認識される非表示領域を顕著に縮めた可撓性表示パネル及びこれを備える表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る可撓性表示パネルは、前記課題を解決するために、表示領域を備えて第1面に配された第1領域と、非表示領域を備えて前記第1面に対して折り曲げられた第2面に配された第2領域と、を備える可撓性パネルと、少なくとも前記表示領域を封止するように前記可撓性パネル上に配された可撓性封止部材とを備える。
【0008】
前記表示領域は、前記第1平面が向かう第1方向で見え、前記非表示領域は、前記第1方向で見えない。
【0009】
前記可撓性表示パネルが折り曲げられていない場合、前記第1面が向かう第1方向で見える表示領域に対する非表示領域の面積比は、前記可撓性表示パネルが折り曲げられた場合、前記第1面が向かう前記第1方向で見える表示領域に対する非表示領域の面積比より小さい。
【0010】
前記第1領域と第2領域との間に、所定の曲率半径を持つ曲面が形成された境界領域が備えられる。前記所定の曲率半径は、一定の値を持つ。例えば、前記曲率半径は、0.01mm以上10mm以下である。あるいは、前記曲率半径は、0.01mm以上1mm以下である。
【0011】
前記境界領域の曲面は、アーク状である。また、前記境界領域に、前記第1領域上の表示領域が延びて位置する。前記境界領域に、前記第2領域上の非表示領域が延びて位置してもよい。
【0012】
前記境界領域に、前記第1領域上の表示領域及び前記第2領域上の非表示領域がそれぞれ延びて位置する。前記第1領域は、実質的に平面を維持する。前記第2領域は、実質的に平面を維持する。
【0013】
前記可撓性基板は、前記第2領域の端部から延び、前記第1領域に平行な方向に延びた第3領域をさらに備える。前記非表示領域は、前記第2領域から前記第3領域に延びている。前記第3領域にパッド部が位置する。
【0014】
前記可撓性基板と、前記第1領域及び第2領域との間にバリア膜がさらに備えられる。前記可撓性パネルの一側に配された第1保護フィルム及び前記封止部材の一側に配された第2保護フィルムがさらに付着される。前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムは、前記可撓性パネルの前記表示領域及び前記非表示領域をカバーするように配される。前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムは、対称的に配される。
【0015】
前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムのうち少なくとも一つは、偏光フィルムである。前記第1保護フィルムは前記可撓性パネルの端部をカバーし、前記第2保護フィルムは前記封止部材の端部をカバーする。
【0016】
前記封止部材は、無機絶縁膜及び有機絶縁膜のうち少なくとも一つの絶縁膜を含む。前記可撓性基板及び前記封止部材のうち、前記表示領域のイメージが表示される少なくともいずれか一側にタッチパネルがさらに備えられる。前記タッチパネルは、前記可撓性表示パネルの形状に対応するように折り曲げられうる可撓性フィルムを備える。前記タッチパネルは、前記可撓性フィルム上に位置し、前記表示領域に対応するタッチ領域、及び前記タッチ領域の外郭に位置する配線領域を含む。
【0017】
本発明に係る表示装置は、前記課題を解決するために、表示領域を備えて第1面に配された第1領域と、非表示領域を備えて前記第1面に対して折り曲げられた第2面に配された第2領域とを備える可撓性パネルと、少なくとも前記表示領域を封止するように前記可撓性パネル上に配された可溶性封止部材と、前記可撓性表示パネルの形状を維持する支持手段とを備える。
【0018】
前記支持手段は、前記可撓性表示パネルの形状に対応するように前記封止部材上に配される。前記可撓性パネルの一側に配された第1保護フィルムと、前記封止部材の一側に配された第2保護フィルムとをさらに備え、前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムは、前記可撓性パネルの表示領域及び非表示領域をカバーするように配される。前記可撓性パネル及び前記封止部材のうち、前記表示領域のイメージが表示される少なくともいずれかの一側に、前記可撓性パネルの形状に対応するように折り曲げられた可撓性タッチパネルがさらに備えられる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施形態による表示装置によれば、次のような効果を提供できる。第1に、非表示領域を表示領域と逆方向にベンディングすることで、ユーザに認識される非表示領域の境界を顕著に縮める。第2に、可撓性表示パネルの上下部に金属層が形成された領域をいずれもカバーする保護フィルムを配することで、ベンディング時に曲げストレスによる配線のクラックを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態による可撓性表示パネルを概略的に示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線の断面図である。
【図3】第1実施形態の比較例による平板表示パネルを概略的に示す斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線の断面図である。
【図5】図1の非表示領域が折り曲げられる前の可撓性表示パネルの一例を概略的に示す平面図である。
【図6】図5の概略的な断面図である。
【図7】図5の表示領域の一例を示す断面図である。
【図8】第1実施形態の比較例による平板表示パネルのベンディング前後の状態を概略的に示す断面図である。
【図9】表示領域及び非表示領域の折り曲げられた部分の内側曲率半径と、ユーザに認識される非表示領域の幅との関係を示す図面である。
【図10】境界領域Bの例を示す断面図である。
【図11】境界領域Bの例を示す断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態による可撓性表示パネルを概略的に示す斜視図である。
【図13】図12のXIII−XIII線の断面図である。
【図14】図12の非表示領域が折り曲げられる前の状態の可撓性表示パネル200−Bの一例を概略的に示す平面図である。
【図15】図12の第2実施形態の変形例による可撓性表示パネルを概略的に示す斜視図である。
【図16】図14のXVI−XVI線の断面図である。
【図17】本発明の第3実施形態による可撓性表示パネルを概略的に示す斜視図である。
【図18】図17のXVIII−XVIII線の断面図である。
【図19】図17の非表示領域が折り曲げられる前の状態の可撓性表示パネル300−Bの一例を概略的に示す平面図である。
【図20】図17の第3実施形態の変形例による可撓性表示パネルを概略的に示す斜視図である。
【図21】図19のXXI−XXI線の断面図である。
【図22】本発明の第4実施形態によるタッチパネル一体型可撓性表示パネルの断面図である。
【図23】図22のタッチパネル一体型可撓性表示パネルの非表示領域が折り曲げられる前のタッチパネル一体型可撓性表示パネル400−Bの断面図である。
【図24】図23の分離斜視図である。
【図25】可撓性表示パネルが支持手段に結合された例を概略的に示す断面図である。
【図26】可撓性表示パネルが支持手段に結合された例を概略的に示す断面図である。
【図27】可撓性表示パネルが支持手段に結合された例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態による可撓性表示パネル100を概略的に示す斜視図、図2は、図1のII−II線の断面図である。
【0022】
図1及び図2を参照すれば、可撓性表示パネル100は、第1面(x−y面)に配された表示領域Dと、前記第1面(x−y)に対して折り曲げられた第2面(y−z面)に配され、かつ前記表示領域Dの外郭に配された非表示領域N1、N2、N3、N4と、を備える。非表示領域N1、N2、N3、N4のうち、表示領域Dの長手方向を基準とした左右(矩形の表示パネル100の長辺側)に互いに対向する非表示領域N1、N3が、表示領域Dの向かう方向(表示領域の平面に対して上部に垂直な方向)zに対して逆方向−zに向かうように折り曲げられている。
【0023】
非表示領域N1、N3が表示領域Dの向かう方向zと逆方向−zに折り曲げられているため、ユーザが表示領域Dの正面zから可撓性表示パネル100を眺める時、ユーザには、非表示領域N1、N3の折り曲げられている幅Wが、表示領域Dの前記左右を取り囲む境界(border)として認識される。
【0024】
図2を参照すれば、非表示領域N1、N3が折り曲げられる前の元の幅Wに比べて、折り曲げられた状態の幅Wが著しく減少するため、ユーザには、非表示領域N1、N3による表示領域Dの境界が著しく減少したと認識される。もし、非表示領域N1、N3を折り曲げる前と折り曲げた後の表示領域Dの面積がそのままならば、ユーザに認識される表示領域Dに対する非表示領域N1、N3の面積比が低減するので、相対的に表示領域Dが拡大したような効果を与える。一方、縮小された非表示領域N1、N3の幅W−Wの分だけ表示領域Dの幅を拡大できるため、本実施形態による可撓性表示パネル100が同一規格の表示装置に適用されるならば、他表示パネルに比べて拡大した映像画面を具現できる。
【0025】
一方、非表示領域N1、N3の折り曲げられた幅Wは、表示領域Dと非表示領域N1、N3との折り曲げられた部分の内側曲率半径Rと、可撓性表示パネル100の厚さTとの和により定められる。後述するが、表示領域Dと非表示領域N1、N3との折り曲げられた部分の内側曲率半径Rと、可撓性表示パネル100の厚さTとは著しく低減させることができるため、ユーザには、非表示領域N1、N3による表示領域Dの境界がほとんどないと認識される。
【0026】
図3は、第1実施形態の比較例であり、非表示領域N1、N2、N3、N4を折り曲げていない平板表示パネル10を概略的に示す斜視図であり、図4は、図3のIV−IV線の断面図である。
【0027】
図3及び図4を参照すれば、非表示領域N1、N2、N3、N4を折り曲げていない平板表示パネル10は、表示領域Dと、前記表示領域Dの外郭に配された非表示領域N1、N2、N3、N4とを備える。
【0028】
非表示領域N1、N3が折り曲げられていないため、ユーザが表示領域Dの正面zから平板表示パネル10を眺める時、ユーザには、非表示領域N1、N3の元の幅Wが、表示領域Dの左右を取り囲む境界と認識される。したがって、前述した本発明の第1実施形態による可撓性パネルパネル100に比べて、非表示領域N1、N3による表示領域Dの境界が幅広く認識される。
【0029】
もし、前述した本発明の第1実施形態による可撓性表示パネル100と、本比較例の平板表示パネル10との表示領域D、及び非表示領域N1、N2、N2、N3の面積がそれぞれ同一ならば、本発明の第1実施形態による可撓性表示パネル100は、比較例の平板表示パネル100’より、ユーザに認識される表示領域Dに対する非表示領域N1、N3の面積比が低減して、表示画面が拡大したような効果を与える。
【0030】
一方、比較例による平板表示パネル10の場合、非表示領域N1、N3の面積を縮めるためには、非表示領域N1、N3に配される各種回路、配線部の数を低減させるか、またはその線幅を縮めなければならない。しかし、表示装置への高画質及び多様なアプリケーションの要求が増加しつつあるため、回路や配線部の数を低減させるのに限界がある。また、線幅を縮めるのに工程上の難しさがある。しかし、本実施形態による可撓性表示パネル100は、非表示領域N1、N3に配された回路や配線の数を低減させるか、または線幅を縮めずにユーザに認識される非表示領域の面積を縮める。図5は、図1の非表示領域N1、N3が折り曲げられる前の可撓性表示パネル100−Bの一例を概略的に示す平面図であり、図6は、図5の概略的な断面図であり、図7は、図5の表示領域Dの一例を示す平面図である。図5ないし図7を参照すれば、非表示領域N1、N3が折り曲げられる前の可撓性表示パネル100−Bは、可撓性基板111、可撓性基板111上に配されたバリア膜112、バリア膜112上に配された表示領域D及び非表示領域N1、N2、N3、N4、可撓性封止部材113、可撓性基板111の一側に配された第1保護フィルム114、及び前記可撓性封止部材113の一側に配された第2保護フィルム115を備える。
【0031】
可撓性基板111は、ポリエチレンエーテルフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、及びポリイミドなどの耐熱性及び耐久性に優れたプラスチックを素材として作られる。しかし、本発明はこれに限定されず、可撓性のある多様な素材が使われる。
【0032】
可撓性基板111上にバリア膜112が備えられる。バリア膜112は、無機膜及び有機膜のうち一つ以上の膜で形成される。バリア膜112は、不要な成分が可撓性基板111を透過して表示領域Dに浸透することを防止する。
【0033】
バリア膜112上に、表示領域D及び前記表示領域D外郭に位置する非表示領域N1、N2、N3、N4が備えられる。
【0034】
表示領域Dは、映像信号が表示される領域であり、有機発光素子、液晶表示素子、電気泳動素子などの多様な表示素子(図示せず)が配される。本実施形態では、有機発光素子120を例として説明する。また、表示領域Dには、前記表示素子を駆動するための薄膜トランジスタ(図示せず)、キャパシタ(図示せず)などの多様な素子がさらに配される。
【0035】
表示領域Dに少なくとも一つ以上の有機発光素子120が備えられる。有機発光素子120は、画素電極121と、共通層である対向電極123と、その間に備えられた有機発光層122と、を備える。画素電極121は、可撓性基板111上に形成された駆動薄膜トランジスタTFT1と電気的に連結される。図6には図示されていないが、有機発光素子120は、少なくとも一つのスイッチング薄膜トランジスタ及びストレージキャパシタに電気的に連結されて、表示領域Dから光を放出する。
【0036】
有機発光層122から放出される光は、可撓性基板111側に放出されるか、または可撓性封止部材113側に放出される。本実施形態では、可撓性封止部材113側に映像が表示される前面発光型表示素子を例として説明する。しかし、本発明はこれに限定されず、可撓性基板111側に映像が表示される背面発光型表示素子にも適用される。背面発光型の場合、非表示領域N1、N3の折り曲げる方向を、映像の表示される方向−zの反対側、すなわち、封止部材113側zに折り曲げればよい。
【0037】
非表示領域N1、N2、N3、N4には、表示領域Dに位置する表示素子に映像信号を供給するための各種回路部(図示せず)及び配線(図示せず)などが配される。
【0038】
図5を参照すれば、非表示領域N1、N2、N3、N4には、図6に示した有機発光素子120の対向電極123に電源を供給する電極電源供給ライン131及びその端子部132が配されている。非表示領域N1、N2には、表示領域Dに駆動信号を伝達する走査回路部133及びその端子部134が配されている。非表示領域N2、N3には、表示領域Dにデータ信号を伝達するデータ回路部135及びその端子部136が配されている。非表示領域N2には、表示領域Dに駆動電源を供給する駆動電源配線部137及びその端子部138が配されている。非表示領域N2には、前記端子部132、134、136、138が配されたパッド部Pが配されている。
【0039】
図5に示した各種回路、配線、及び端子部は、非表示領域N1、N2、N3、N4を構成する一例示を示すものに過ぎない。すなわち、非表示領域N1、N2、N3、N4を構成する各種回路、配線、及び端子部は、図5に示した構成と異ならせることができるということはいうまでもない。
【0040】
表示領域D及び非表示領域N1、N2、N3、N4上に、少なくとも表示領域Dを封止する可撓性封止部材113が備えられる。封止部材113は、封止薄膜で備えられる。封止薄膜は、複数の無機絶縁膜、または無機絶縁膜と有機絶縁膜とが混合された構造で形成される。
【0041】
可撓性基板111の一側には、それぞれ第1保護フィルム114が配される。図面には図示されていないが、可撓性基板111と第1保護フィルム114との間には粘着剤がさらに備えられる。可撓性封止部材113の一側には第2保護フィルム115が配される。可撓性封止部材113と第2保護フィルム115との間には粘着剤がさらに備えられる。
【0042】
第1保護フィルム114と第2保護フィルム115とは、互いに同じ物性を持ち、可撓性表示パネル100の機構強度を向上させる。これらの第1保護フィルム114及び第2保護フィルム115は、フレキシブルな特性を持つ素材で形成される。
【0043】
また、第1保護フィルム114と第2保護フィルム115のうち少なくとも一つは、偏光機能を持つ。ここで、偏光機能を持つ保護フィルムの配置は、有機発光素子120が光を放出する方向によって決定される。例えば、有機発光素子120が前面発光、すなわち、第2保護フィルム115の方向に光を放出して画像を表示するならば、第2保護フィルム115が偏光機能を持つように形成される。一方、有機発光素子120が背面発光、すなわち、第1保護フィルム114の方向に光を放出して画像を表示するならば、第1保護フィルム114が偏光機能を持つように形成される。また、有機発光素子120が両面発光するならば、第1保護フィルム114と第2保護フィルム115とがいずれも偏光機能を持つこともできる。
【0044】
図8は、第1実施形態の比較例による平板表示パネル20のベンディング前後の状態を概略的に示す断面図である。
【0045】
第2保護フィルム115が偏光機能を持つ場合、従来には、図8のように、第1保護フィルム114は、可撓性基板111を完全にカバーするように配された一方、第2保護フィルム115は、表示領域Dのみ完全にカバーするように配された。
【0046】
このような状態で、可撓性パネル20をベンディングすれば、非表示領域N1、N3は、第2保護フィルム115のある部分とない部分との間でベンディングモーメントが変わって、第2保護フィルム115のある部分とない部分との間の非表示領域N1、N3を構成する各種回路部及び配線のような金属層が形成された領域Cにクラックが発生する。このクラックは、パネルの異常点灯を引き起こして不良要因になりうる。
【0047】
これを回避するために本実施形態で、第1保護フィルム114及び第2保護フィルム115は、可撓性パネル100−Bの表示領域Dだけでなく非表示領域N1、N3までカバーするように配される。第1保護フィルム114及び第2保護フィルム115は、望ましくは、対称的に配される。例えば、第1保護フィルム114は、可撓性基板111の両端部をカバーし、第2保護フィルム115は、可撓性封止部材113の両端部をカバーするように配される。
【0048】
前記のように構成することで、表示領域Dとの境界で折り曲げられる非表示領域N1、N3を構成する各種回路部及び配線のような金属層が形成された領域に加えられるベンディングモーメントを同一にすることで、金属層が形成された領域の破損やクラックを回避できる。
【0049】
可撓性表示パネル100を構成する可撓性基板111は、フレキシブルな特性を持つため、可撓性基板111上に直接表示領域Dと非表示領域N1、N3とを形成し難い。したがって、図面には図示していないが、可撓性表示パネル100を製造する方法は、剛性のあるガラス基板(図示せず)上に可撓性基板111を形成する段階、可撓性基板111に上にバリア膜112を形成する段階、バリア膜112上に表示領域Dと非表示領域N1、N3とを形成する段階、表示領域Dを覆うように封止部材113を形成する段階、封止部材113に第2粘着剤(図示せず)を使用して第2保護フィルム115を付着する段階、ガラス基板(図示せず)を可撓性基板111から分離させる段階、及び可撓性基板111に第1粘着剤(図示せず)を使用して第1保護フィルム114を付着する段階で構成される。
【0050】
本実施形態による第1保護フィルム114と第2保護フィルム115とは、後述する本発明の他の実施形態にも同一に適用される。
【0051】
図5に示した可撓性表示パネル100−Bの表示領域Dの左右に配された非表示領域N1、N3を、表示領域Dがユーザに表示される方向z(図1参照)と逆方向−zに折り曲げれば、図1及び図2に示した、本発明の第1実施形態による可撓性表示パネル100が形成される。可撓性表示パネル100において、非表示領域N1、N3が折り曲げられる時、表示領域Dと非表示領域N1、N3との境界に曲面が形成される。
【0052】
再び図2を参照すれば、表示領域D(第1領域)と非表示領域N3(第2領域)との間に所定曲面が形成された境界領域Bが形成される。境界領域Bは、所定の曲率半径Rを持つ曲面で形成される。
【0053】
本実施形態で境界領域Bには、第2領域RIIの非表示領域N3が延びて形成されている。ユーザが表示領域Dの正面zから折り曲げられた可撓性表示パネル100を眺める時、表示領域Dの正面からユーザに認識される非表示領域N3の幅Wは、表示領域D及び非表示領域N3の折り曲げられた部分の内側曲率半径Rと、可撓性表示パネル100の厚さTとの和で認識される。本実施形態でユーザに認識される非表示領域N3の幅Wは、境界領域Bと同一である。
【0054】
可撓性表示パネル100の厚さTは、数十μm〜数百μmの範囲で選択できる。特に、小型表示装置の場合には、厚さTをさらに小さな範囲で選択できるため、ユーザに認識される非表示領域の幅Wをさらに縮めることができる。もちろん、本発明は前述した厚さ範囲に限定されるものではく、必要に応じてさらに大きい厚さ範囲を選択できるということはいうまでもない。
【0055】
図9は、表示領域D及び非表示領域N3の折り曲げられた部分の内側曲率半径Rと、ユーザに認識される非表示領域N3の幅W、Wとの関係を示す図面である。
【0056】
図9を参照すれば、可撓性表示パネル100の厚さTが一定であると仮定する時、境界領域Bが曲率半径Rを持つように非表示領域N3を折り曲げれば、ユーザに認識される非表示領域N3の幅Wは、曲率半径Rと可撓性表示パネルの厚さTとの和になる(W=R+T)。一方、境界領域RBが曲率半径Rより大きい曲率半径Rを持つように非表示領域N3を折り曲げれば、ユーザに認識される非表示領域N3の幅Wは、曲率半径Rと可撓性表示パネルの厚さTとの和になる。すなわち、曲率半径が大きいほど(R>R)、ユーザに視認される非表示領域N3の幅が広くなる。
【0057】
表示領域D及び非表示領域N3の折り曲げられた部分の内側曲率半径は、0.01mm以上10mm以下が望ましい。曲率半径が0.01mmより小さければ、反りストレスにより可撓性表示パネル100が折り曲げ状態を維持できず、10mmより大きければ、視認される非表示領域の幅が広がるためである。特に、小型表示装置の場合には、曲率半径の範囲を1mm以下に選択してユーザに認識される非表示領域の幅をさらに縮める。
【0058】
図10を参照すれば、境界領域RBに第1領域Iの表示領域Dが延びて形成されている。ユーザが表示領域Dの正面から折り曲げられた可撓性表示パネル100を眺める時、ユーザに認識される非表示領域N3の幅Wは0になる。したがって、前記実施形態の場合、ユーザに非表示領域N3の境界がほとんどないと認識される。
【0059】
図11を参照すれば、境界領域RBに第1領域Iの表示領域Dと、第2領域IIの非表示領域N3とが共に形成される。この時、ユーザに認識される非表示領域N3の幅Wは、図10のユーザに認識される非表示領域N3の幅Wより大きく、図2のユーザに認識される非表示領域N3の幅Wより小さい。しかし、この場合にも、図3及び4の非表示領域を折り曲げていない平板表示パネル10より、ユーザに認識される非表示領域の幅が狭く認識される。
【0060】
前述した本発明の第1実施形態による可撓性表示パネル100の場合、表示領域Dの前記左右に位置する非表示領域N1、N3を共に折り曲げた場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、いずれか一つの非表示領域を折り曲げても本発明の思想が適用されるということはいうまでもない。
【0061】
図12は、本発明の第2実施形態による可撓性表示パネル200を概略的に示す斜視図、図13は、図12のXIII−XIII線の断面図でああり、図14は、図12の非表示領域N2、N4が折り曲げられる前の状態の可撓性表示パネル200−Bの一例を概略的に示す平面図である。
【0062】
以下、前述した第1実施形態との差異点を中心として本実施形態を説明する。図14を参照すれば、本実施形態の可撓性表示パネル200−Bにおいて、表示領域Dの上下に配された非表示領域N2、N4は、表示領域Dがユーザに表示される方向zと逆方向−zに折り曲げられる。その結果、図12に示した本発明の第2実施形態による可撓性表示パネル200が形成される。
【0063】
この第2実施形態による可撓性表示パネル200にあっても、非表示領域N1、N2、N3、N4には、表示領域Dに位置する表示素子に映像信号を供給するための各種回路及び配線が図11に示すように配される。
【0064】
図11を参照すれば、非表示領域N1、N2、N3、N4には、図6に示した有機発光素子120の対向電極123に電源を供給する電極電源供給ライン231及びその端子部232が配されている。非表示領域N4、N2には、表示領域Dに駆動信号を伝達する走査回路部233及びその端子部234が配されている。非表示領域N3、N2には、表示領域Dにデータ信号を伝達するデータ回路部235及びその端子部236が配されている。非表示領域N2には、表示領域Dに駆動電源を供給する駆動電源配線部及びその端子部238が配されている。さらに非表示領域N2には、前記端子部232、234、236、238が配されたパッド部Pが配されている。
【0065】
図12及び図13を参照すれば、可撓性表示パネル200は、表示領域Dと、前記表示領域D外郭に配された非表示領域N1、N2、N3、N4とを備える。非表示領域N1、N2、N3、N4のうち表示領域Dに対して上下に互いに対向する非表示領域N2、N4は、表示領域Dの向かう方向zと逆方向−zに向かうように折り曲げられている。
【0066】
非表示領域N2、N4が、表示領域Dの向かう方向zと逆方向−zに折り曲げられているため、ユーザが表示領域Dの正面zから可撓性表示パネル200を眺める時、ユーザには、非表示領域N2、N4の折り曲げられている幅Wが、表示領域Dの上下を取り囲む境界と認識される。
【0067】
前述したように、非表示領域N2、N4が折り曲げられる前の元の幅Wに比べて折り曲げられた状態の幅Wが著しく減少するため、ユーザには、非表示領域N2、N4による表示領域Dの境界が顕著に減少したと認識される。特に、パッド部Pが位置する非表示領域N2は占める面積が広いため、パッド部Pが位置する非表示領域N2を折り曲げることで、ユーザに非表示領域N2による表示領域Dの境界が著しく減少したと認識される効果がある。
【0068】
図15は、図12の第2実施形態の変形例による可撓性表示パネル200−1を概略的に示す斜視図、図16は、図14のXVI−XVI線の断面図である。
【0069】
図15及び図16を参照すれば、前述した第2実施形態による可撓性表示パネル200で、非表示領域N2のうちパッド部Pが位置する非表示領域N2を、可撓性表示パネル200−1の内側にもう一回折り曲げている。
【0070】
パッド部Pには外装ドライバが装着されるか、またはキャパシタCが連結されねばならないため、もし、図12及び図13に示した状態で、パッド部Pに外装ドライバが装着されるか、またはキャパシタCが連結されれば、ユーザが認識する非表示領域N2の幅Wが広がる。
【0071】
しかし、本変形例のように、非表示領域N2でパッド部Pが配された領域N22を可撓性表示パネル200−1の内側にもう一回折り曲げれば、外装ドライバやキャパシタCは、可撓性表示パネル200−1の内側に位置するようになるので、ユーザが認識する非表示領域N2の幅Wに影響を与えない。
【0072】
一方、前記の実施形態では、折り曲げられる非表示領域N22にパッド部Pが位置する場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、折り曲げられる非表示領域N22には、前述した各種回路部と配線などが配されてもよい。図17は、本発明の第3実施形態による可撓性表示パネル300を概略的に示す斜視図、図18は、図17のXVIII−XVIII線の断面図であり、図19は、図17の非表示領域N1、N2、N3、N4が折り曲げられる前の状態の可撓性表示パネル300−Bの一例を概略的に示す平面図である。
【0073】
以下、前述した第1実施形態及び第2実施形態との差異点を中心として本実施形態を説明する。
【0074】
図19を参照すれば、本実施形態で可撓性表示パネル300−Bは、表示領域Dの上下左右に配された非表示領域N1、N2、N3、N4を、表示領域Dがユーザに表示される方向zと逆方向−zに折り曲げられる。その結果、図17に示した本発明の第3実施形態による可撓性表示パネル300が形成される。
【0075】
図17及び図18を参照すれば、可撓性表示パネル300は、表示領域Dと、前記表示領域D外郭に配された非表示領域N1、N2、N3、N4とを備える。非表示領域N1、N2、N3、N4のうち、表示領域Dに対して上下左右に互いに対向する非表示領域N1、N2、N3、N4は、表示領域Dの向かう方向zと逆方向−zに向かうように折り曲げられている。
【0076】
非表示領域N1、N2、N3、N4が表示領域Dの向かう方向zと逆方向−zに折り曲げられているため、ユーザが表示領域Dの正面zから可撓性表示パネル300を眺める時、ユーザには、非表示領域N1、N2、N3、N4の折り曲げられている幅Wが、表示領域Dの上下左右を取り囲む境界と認識される。
【0077】
前述したように、非表示領域N1、N2、N3、N4が折り曲げられる前の元の幅Wに比べて折り曲げられた状態の幅Wが著しく減少するため、ユーザには、非表示領域N1、N2、N3、N4による表示領域Dの境界が顕著に減少したと認識される。特に、パッド部P1、P2、P3、P4が位置する非表示領域N1、N2、N3、N4は占める面積が広いため、パッド部P1、P2、P3、P4が位置する非表示領域N1、N2、N3、N4を折り曲げることで、ユーザに非表示領域N1、N2、N3、N4による表示領域Dの境界が著しく減少したと認識される効果がある。
【0078】
図20は、図17の第3実施形態の変形例による可撓性表示パネル300−1を概略的に示す斜視図、図21は、図20のXXI−XXI線の断面図である。
【0079】
図20及び図21を参照すれば、前述した第3実施形態による可撓性表示パネル300で、非表示領域N1、N2、N3、N4のうちパッド部P1、P2、P3、P4が位置する非表示領域N12、32を可撓性表示パネル300−1の内側にもう一回折り曲げている。
【0080】
パッド部P1、P2、P3、P4には、外装ドライバが装着されるか、またはキャパシタCが連結されねばならないため、もし、図17及び18に示した状態でパッド部P1、P2、P3、P4に外装ドライバが装着されるか、またはキャパシタCが連結されれば、ユーザが認識する非表示領域N1、N2、N3、N4の幅Wが広がる。
【0081】
しかし、本変形例のように、非表示領域N1、N2、N3、N4で、パッド部P1、P2、P3、P4が配された領域N12、32を可撓性表示パネル300−1の内側にもう一回折り曲げれば、外装ドライバやキャパシタCは可撓性表示パネル300−1に内側に位置するようになるので、ユーザが認識する非表示領域N1、N2、N3、N4の幅Wに影響を与えない。
【0082】
一方、前記の実施形態では、折り曲げられる非表示領域N12、32にパッド部P1、P2、P3、P4が位置する場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、折り曲げられる非表示領域N12、32には、前述した各種回路部と配線などが配されてもよい。
【0083】
図22は、本発明の第4実施形態によるタッチパネル一体型可撓性表示パネル400の断面図であり、図23は、図22のタッチパネル一体型可撓性表示パネル400の非表示領域N1、N3が折り曲げられる前の、タッチパネル一体型可撓性表示パネル400−Bの断面図であり、図24は、図23の分離斜視図である。
【0084】
以下、前述した第1ないし第3実施形態との差異点を中心として、本実施形態を説明する。
【0085】
図22を参照すれば、本実施形態によるタッチパネル一体型可撓性表示パネル400は、前述した第1実施形態による可撓性表示パネル100にタッチパネル140がさらに付着されたものである。
【0086】
図23及び図24を参照すれば、タッチパネル140は、タッチ領域Tと、タッチ領域Tの外郭に配された配線領域T1、T2、T3、T4とを備える。本実施形態によるタッチパネル140は、静電容量方式、抵抗方式など多様な方式のタッチ方式が適用される。
【0087】
非表示領域が折り曲げられる前の可撓性表示パネル100−Bは、表示領域Dと、表示領域Dの外郭に配された非表示領域N1、N2、N3、N4とを備える。
【0088】
タッチパネル140のタッチ領域Tと可撓性表示パネル100−Bの表示領域Dとが互いに対応するように整列させて、タッチパネル140と可撓性表示パネル100−Bとが結合される。
【0089】
タッチパネル140が結合された可撓性表示パネル100−Bは、表示領域Dの左右に配された非表示領域N1、N3が、表示領域Dがユーザに表示される方向zと逆方向−zに折り曲げられる。その結果、図22に示した本発明の第4実施形態によるタッチパネル一体型可撓性表示パネル400が形成される。
【0090】
非表示領域N1、N3及びタッチパネル140の配線領域T1、T2、T3、T4が表示領域Dの向かう方向zと逆方向−zに折り曲げられているため、ユーザが表示領域Dの正面zからタッチパネル一体型可撓性表示パネル400を眺める時、ユーザには、非表示領域N1、N3の折り曲げられている幅Wが、表示領域Dの左右を取り囲む境界と認識される。
【0091】
前述したように、非表示領域N1、N3が折り曲げられる前の元の幅Wに比べて折り曲げられた状態の幅Wが顕著に減少するため、ユーザには、非表示領域N1、N3による表示領域Dの境界が著しく減少したと認識される。
【0092】
前述した図面にあって、可撓性表示パネル400−Bは、前述した第1実施形態による可撓性表示パネル100−Bが図示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前述した第1ないし第3実施形態による多様な可撓性表示パネルが本実施形態に適用できるということはいうまでもない。
【0093】
図25ないし図27は、可撓性表示パネル100が多様な支持手段に結合された例を図示している。便宜上、第1実施形態による可撓性表示パネル100を例として説明するが、本発明はこれらに限定されるものではないということはいうまでもない。また、前述したタッチパネル一体型可撓性表示パネル400にも同等に適用できるということはいうまでもない。
【0094】
図25を参照すれば、非表示領域が折り曲げられた可撓性表示パネル100は、透明保護窓150により保護されて支持される。
【0095】
透明保護窓150は、可撓性表示パネル100の画像が表示される側の上面に、可撓性表示パネル100の折り曲げられた形状に対応するように付着される。すなわち、透明保護窓150は、可撓性表示パネル100の表示領域D及び非表示領域Nの折り曲げられた形状に対応するように結合される。かかる透明保護窓150は、可撓性表示パネル100の表示画面がよく透過できるほどの透過率を持ち、可撓性表示パネル100の曲げ復原力による変形を防止するほどの強度を持つものならばよい。したがって、透明保護窓150は、可撓性表示パネル100を外部の衝撃やスクラッチから保護する役割を果たすだけでなく、可撓性表示パネル100の形状を保持する支持手段としても機能できる。一方、前記図面には図示されていないが、可撓性表示パネル100と透明保護窓150との間に粘着剤などがさらに備えられてもよい。
【0096】
一方、図25は、可撓性表示パネル100に透明保護窓150が直接配置された場合を説明したが、本発明はこれらに限定されず、前述したタッチパネル一体型可撓性表示パネル400にも同一に適用できる。この時、透明保護窓150は、可撓性表示パネル及び/または可撓性タッチパネルの折り曲げられた形状に対応するように結合される。
【0097】
図26を参照すれば、非表示領域が折り曲げられた可撓性表示パネル100の内面を支持部材160が支持する状態を示している。支持部材160は、可撓性表示パネル100の曲げ復原力による変形を防止するほどの強度を持つものならばよい。一方、前記図面には図示されていないが、可撓性表示パネル100と支持部材160との間に粘着剤などがさらに備えられてもよい。
【0098】
図27を参照すれば、非表示領域が折り曲げられた可撓性表示パネル100は、曲面ではなく平板型の透明保護窓170で支持される。可撓性表示パネル100の折り曲げられた部分は、側面でこれを支持するベゼルやフレーム180により支持される。もちろん、前記図面には図示されていないが、可撓性表示パネル100と透明保護窓170及びベゼルやフレーム180との間に粘着剤などがさらに備えられてもよい。
【0099】
前述した支持手段は、非表示領域が折り曲げられた可撓性表示パネルの折り曲げられた形状を支持するための一部の例示であり、通常の技術的知識によって多様な応用ができるということはいうまでもない。
【0100】
前述したように多様な支持手段により折り曲げられた形状が維持される可撓性表示パネルは、テレビ、コンピュータモニタ、PDA、スマート機器などの多様な表示装置に統合される。そのため、表示装置を使用するユーザに認識される非表示領域が著しく減少して、他表示装置に比べて拡大した映像画面を提供できる。
【0101】
前記図面に示した構成要素は、説明の便宜上拡大または縮小して表示されるため、図面に示した構成要素のサイズや形状に本発明が限定されるものではなく、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、テレビ、コンピュータモニタ、PDA、及びスマート機器などの表示装置関連の技術分野に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0103】
100 可撓性表示パネル
111 可撓性基板
112 バリア膜
113 封止部材
114 第1保護フィルム
115 第2保護フィルム
120 有機発光素子
131 電極電源供給ライン
133 走査回路部
135 データ回路部
137 駆動電源配線部
132、134、136、138 端子部
D 表示領域
N1、N2、N3、N4 非表示領域
B 境界領域
P パッド部
RI 第1領域
RII 第2領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域を備えて第1面に配された第1領域と、非表示領域を備えて前記第1面に対して折り曲げられた第2面に配された第2領域と、を備える可撓性パネルと、
少なくとも前記表示領域を封止するように前記可撓性パネル上に配された可撓性封止部材と、を備える可撓性表示パネル。
【請求項2】
前記表示領域は、前記第1平面が向かう第1方向で見え、前記非表示領域は、前記第1方向で見えない請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項3】
前記可撓性表示パネルが折り曲げられていない場合、前記第1面が向かう第1方向で見える表示領域に対する非表示領域の面積比は、
前記可撓性表示パネルが折り曲げられた場合、前記第1面が向かう前記第1方向で見える表示領域に対する非表示領域の面積比より小さな請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項4】
前記第1領域と第2領域との間に、所定の曲率半径を持つ曲面が形成された境界領域が備えられた請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項5】
前記所定の曲率半径は、一定の値を持つ請求項4に記載の可撓性表示パネル。
【請求項6】
前記曲率半径は、0.01mm以上10mm以下である請求項5に記載の可撓性表示パネル。
【請求項7】
前記曲率半径は、0.01mm以上1mm以下である請求項6に記載の可撓性表示パネル。
【請求項8】
前記境界領域の曲面は、アーク状である請求項5に記載の可撓性表示パネル。
【請求項9】
前記境界領域に、前記第1領域上の表示領域が延びて位置する請求項4に記載の可撓性表示パネル。
【請求項10】
前記境界領域に、前記第2領域上の非表示領域が延びて位置する請求項4に記載の可撓性表示パネル。
【請求項11】
前記境界領域に、前記第1領域上の表示領域及び前記第2領域上の非表示領域がそれぞれ延びて位置する請求項4に記載の可撓性表示パネル。
【請求項12】
前記第1領域は、実質的に平面を維持する請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項13】
前記第2領域は、実質的に平面を維持する請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項14】
前記可撓性基板は、前記第2領域の端部から延び、前記第1領域に平行な方向に延びた第3領域をさらに備える請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項15】
前記非表示領域は、前記第2領域から前記第3領域に延びた請求項14に記載の可撓性表示パネル。
【請求項16】
前記第3領域にパッド部が位置する請求項15に記載の可撓性表示パネル。
【請求項17】
前記可撓性基板と、前記第1領域及び第2領域との間にバリア膜がさらに備えられた請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項18】
前記可撓性パネルの一側に配された第1保護フィルム及び前記封止部材の一側に配された第2保護フィルムがさらに付着された請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項19】
前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムは、前記可撓性パネルの前記表示領域及び前記非表示領域をカバーするように配された請求項18に記載の可撓性表示パネル。
【請求項20】
前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムは、対称的に配された請求項19に記載の可撓性表示パネル。
【請求項21】
前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムのうち少なくとも一つは、偏光フィルムである請求項18に記載の可撓性表示パネル。
【請求項22】
前記第1保護フィルムは前記可撓性パネルの端部をカバーし、前記第2保護フィルムは前記封止部材の端部をカバーする請求項18に記載の可撓性表示パネル。
【請求項23】
前記封止部材は、無機絶縁膜及び有機絶縁膜のうち少なくとも一つの絶縁膜を含む請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項24】
前記可撓性基板及び前記封止部材のうち、前記表示領域のイメージが表示される少なくともいずれか一側にタッチパネルがさらに備えられた請求項1に記載の可撓性表示パネル。
【請求項25】
前記タッチパネルは、前記可撓性表示パネルの形状に対応するように折り曲げられうる可撓性フィルムを備える請求項24に記載の可撓性表示パネル。
【請求項26】
前記タッチパネルは、前記可撓性フィルム上に位置し、前記表示領域に対応するタッチ領域、及び前記タッチ領域の外郭に位置する配線領域を含む請求項24に記載の可撓性表示パネル。
【請求項27】
表示領域を備えて第1面に配された第1領域と、非表示領域を備えて前記第1面に対して折り曲げられた第2面に配された第2領域とを備える可撓性パネルと、
少なくとも前記表示領域を封止するように前記可撓性パネル上に配された可溶性封止部材と、
前記可撓性表示パネルの形状を維持する支持手段と、を備える表示装置。
【請求項28】
前記支持手段は、前記可撓性表示パネルの形状に対応するように前記封止部材上に配された請求項27に記載の透明保護窓である表示装置。
【請求項29】
前記可撓性パネルの一側に配された第1保護フィルムと、前記封止部材の一側に配された第2保護フィルムとをさらに備え、
前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムは、前記可撓性パネルの表示領域及び非表示領域をカバーするように配された請求項27に記載の表示装置。
【請求項30】
前記可撓性パネル及び前記封止部材のうち、前記表示領域のイメージが表示される少なくともいずれかの一側に、前記可撓性パネルの形状に対応するように折り曲げられた可撓性タッチパネルがさらに備えられた請求項27に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−15836(P2013−15836A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−145776(P2012−145776)
【出願日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【出願人】(512187343)三星ディスプレイ株式會社 (73)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】95,Samsung 2 Ro,Giheung−Gu,Yongin−City,Gyeonggi−Do,Korea
【Fターム(参考)】