説明

可食性ソフトクリーム収容容器

【課題】 外気温や容器を掴んだ手の体温等によって溶けた容器内のソフトクリームが、収容容器の下部側壁から漏れる事や容器下端から滴下する事を長時間防止した可食性ソフトクリーム収容容器の提供。
【解決手段】 本発明の可食性ソフトクリーム収容容器は、容器側壁一部の大径方向から封止部方向に向けて徐々に肥厚させ且つ、封止部を肥厚形成した可食性ソフトクリーム収容容器であって、ソフトクリームを溶け難くすると同時に溶けたソフトクリームを収容容器内に飛躍的に長時間留めて置き、特に短時間に食する大人さえも夏季の外気温や容器を掴んだ手の体温等によってソフトクリームが溶けて容器の下端や下部側壁から漏れ出て、手や衣服を汚す事が頻繁に生じている事等の諸問題を解決させるに至り、ソフトクリームの消費も大きく増加拡大する事となった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は可食性ソフトクリーム収容容器に関するもので、容器内のソフトクリームが外気温や容器を掴んだ手の体温等によって溶ける事で、容器下部からの漏れや滴下が生じる事を防止しようとする可食性ソフトクリーム収容容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の可食性ソフトクリーム収容容器は最初に食する部分、最後に食する部分の区別無く容器全体がほぼ均一な厚さで形成されており、溶けたソフトクリームは最後に食される容器下部に長時間留まるため、容器下部から浸透し易く、漏れ易く、特にコーン製等の可食性容器下部での液化、漏れ、滴下等に関しては全く考慮されていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、様々な形状のソフトクリームを収容するための可食性容器が存在しているが、これ等の容器は開口部から封止部に至る全体がほとんど統一された厚さで形成されており、特に円錐形等の容器では細い先端部分ほど外気温の影響を受け易く、更に容器把持時は手の体温等によってより溶け易く漏れ易いため、ソフトクリームを食する間に容器下部から漏れたソフトクリームによって手や衣服を汚す事が頻繁に生じていた。
【0004】
厚さを均一に形成された容器封止部は最後に食されるため、特に夏季高温時のソフトクリームは大人の食する時間内でも容器下端からの漏れが生じ、老人や子供では食するのに更に時間を要するため、親が特に幼児に与える時は容器から漏れたソフトクリームで手や衣服を汚す覚悟で買い与える事となり、時と場合によっては食べたい、食べさせてやりたい気持ちはありながら敬遠される場合も生ずる等、食願望や消費の抑制に繋がっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明可食性ソフトクリーム収容容器は、ソフトクリームを収容するための開口部を有する可食性容器であって、その容器側壁の一部分の厚さが大径方向から封止部方向に向けて徐々に肥厚形成され、且つ封止部も肥厚形成されている事を特長とする。
【発明の効果】
【0006】
本願の可食性ソフトクリーム収容容器側壁の一部の厚さを大径方向から封止部方向へ徐々に厚く形成し、且つ容器封止部を肥厚形成した可食性ソフトクリーム収容容器と、従来品でどの部分も一定の厚さで形成された可食性ソフトクリーム収容容器を比較すると、本願の可食性ソフトクリーム収容容器は下方部分や封止部からの漏れや滴下を飛躍的に長時間防止するもので、手や衣服が汚れる等の問題や洗濯、クリーニング代等の節減に至った。
【0007】
従来の可食性ソフトクリーム収容容器は、下部ほど外気温や体温が伝わり易い厚さが一定の細い形状であり、そのため容器下部や封止部はソフトクリームが溶け易くて溶けると最初に留まり、最後で食されるために長時間漏れないような課題が生じており、その課題に応えるべく本願可食性容器側壁下部の一部を封止部に向けて徐々に厚く形成して溶け難く、漏れ難く、且つ封止部はソフトクリームが溶け難く、溶けたソフトクリームを長時間留めるために肥厚形成したもので、従来品よりも飛躍的に長時間漏れない効果を得た。
【0008】
本願の可食性ソフトクリーム収容容器に於いて、最初に食する上部のソフトクリームは溶けていない状態である為、最初に食される容器上部の側壁部分等は薄く均一に形成し、最後に食される下部側壁の一部分や封止部を肥厚形成、肥厚封止形成して漏れ難い容器上部材料の節減と、容器も同時に食するため、ソフトクリームの食味、食感にも出来る限り影響を与えない事に配慮している。
【0009】
従来の可食性容器の特に夏季にあっては、大人も子供も皆全てソフトクリームを食べたい反面、高い外気温や体温によって溶けたソフトクリームが最後に食する容器下部で浸透して漏れ易かったため、漏れたソフトクリームで手や衣服が汚れる事が生じており、本願の飛躍的に漏れ難い可食性ソフトクリーム収容容器とした事によって、手や衣服を汚す心配が長時間解消されて安心して食べる事が出来るため、何時でもソフトクリームを食したい願望を可能にし、消費も大きく伸びる事となった。
【実施例】
【0010】
可食性ソフトクリーム収容容器の形状は多種多様であるが、実施形態の一例について図面を参照して説明する。図1は本願のソフトクリームを収容する開口部を設けた円錐状容器の側面図、図2は平面図であり、1は容器開口部の側壁であり、4は封止部であって、図3は容器円錐部の一部縦断面拡大図であり、2は容器側壁の均一な厚さ部分であることを示し、この側壁2の厚さは上方開口部の側壁1に至るまで均一である。
【0011】
3は最後のほうで食される容器部位であるため、容器内のソフトクリームを外気温や体温等の影響を受け難くする事でソフトクリームを溶け難くすると同時に、溶けたソフトクリームが容器封止部以外の下部側壁から漏れないように容器円錐部の一部側壁大径方向から封止部方向に徐々に肥厚形成している部分である事を示すものである。
【0012】
4の容器先端部はソフトクリームが外気温や体温の影響を最も受け易く溶け易い細い形状の容器部分であって、容器下部内のソフトクリームは最後に食されるため、容器先端部のソフトクリームを溶け難くし、且つ容器先端からの漏れを長時間防止するために肥厚形成した容器先端の肥厚封止部である。
【0013】
上記は実施の一例であり、図面による封止部4の厚さ、3の側壁を肥厚させる長さ、肥厚率、その他、2の厚さも開口部方向へ均一形成されているが、側壁で文字、紋様等の凹凸表現は可能であって、特に厳密な均一形成に限定をするものではなく、3の側壁肥厚部の長さ、厚さ及び肥厚封止部4の厚さを変えて、夏季用、冬季用等として利用する事も可能であり、可食性である材料の指定や材料を限定するものではない。
【0014】
最後に食する封止部のソフトクリームは、可食性容器部分を食する比率が高くて食味を落とす可能性が高いため、味覚、食感の相違はあっても可食性容器にソフトクリームと遜色ない味付けを加えて食味を落とさない配慮をすれば、漏れない効果と食味効果を併有する事となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の可食性ソフトクリーム収容容器の側面図
【図2】本発明の可食性ソフトクリーム収容容器の平面図
【図3】本発明の可食性ソフトクリーム収容容器の円錐部の一部縦断面拡大図
【符号の説明】
【0016】
1 可食性ソフトクリーム収容容器開口部の側壁
2 可食性ソフトクリーム収容容器側壁の均一形成部
3 可食性ソフトクリーム収容容器側壁の肥厚形成部
4 可食性ソフトクリーム収容容器の肥厚封止形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトクリームを収容するための開口部を有する可食性容器であって、その容器側壁の一部分の厚さが大径方向から封止部方向に向けて徐々に肥厚形成され、且つ封止部も肥厚形成されている事を特長とする可食性ソフトクリーム収容容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−314311(P2006−314311A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−221863(P2005−221863)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(505044521)
【Fターム(参考)】