説明

各基地局(celltower)で移動受信のためのマップを作成する方法および装置

【課題】移動受信のためのビデオマップを作成する。
【解決手段】移動受信のためのビデオマップを作成する方法および装置であって、基地局にもっとも近い関心のポイントを有する領域のビデオマップを作成すること、および、専用のチャンネルを介してビデオマップを繰り返し送ることを含む方法および装置を記載する。また、移動受信のためのビデオマップを受信する方法およびシステムであって、専用のチャンネルに合わせること、および専用のチャンネルを介してビデオマップを受信することを含む方法およびシステムを記載する。最後に、関心のポイントに関する位置を決定する方法および装置であって、専用のチャンネルを介してビデオマップを受信すること、Moving JPEG画像をビデオマップに重ねること、および車両移動をビデオマップに追跡記録することを含む方法および装置を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、専用のマップチャンネル(dedicated map channel)の基地局の周りの領域のビデオマップに関する。
【背景技術】
【0002】
幹線道路に沿ってどのような施設があるかを判断する唯一の方法は、例えば、幹線道路に沿った出口標識によるが、出口ですべての施設をカバーすることはできず、かつ、標識は、通常出口に近いため、情報に基づく決定を安全に行うことができない。同じことが、市街道路、特に知られていない都市または地域にも当てはまる。
【発明の概要】
【0003】
ある地域を通って移動するとき、人は、ある位置までの道順を必要とするかもしれないし、または、ただ停止して食事をしたい、またはガソリンタンクを満タンにしたいかもしれない。本発明は、自動車において、ハンドヘルドの携帯電話またはセルモデム(cell modem)に接続されたIP−STB(internet protocol set-top box)に映像を受信するチャンネルを提供する。チャンネルは、基地局の位置および基地局の周りの関心領域を提供する。マップチャンネルは常に同一であるため、マップは、セル(cell)が変わる間も表示されるが、マップは、新しい基地局の方に変わりうる。関心のポイントまたは関心の場所は、レストラン、ガソリンスタンド、休憩施設(歓迎施設)、博物館、ホテル/モーテル、ショッピングモール、関心のポイント、店、などを含むことができる。人が移動している領域は、都市、町または任意の他の領域とすることができる。
【0004】
マップは、提供された情報の制限に合わせることが可能である。例えば、キー入力またはメニュー選択は、単にレストラン、または単に博物館を提供し、過密地域のビデオマップでは、より簡単に読みやすくすることが可能である。マップは、さらにカテゴリーの中で調整することが可能である。例えば、「ガソリンスタンド」カテゴリーが選択されると、ユーザーは、主要なブランドの中から選択することができ、またはあまり知られていないブランドを含みうる「その他」の中から選択することが可能である。同様に、レストランに関して、サブカテゴリーは、「チェーン店」、「エスニック」、「地元料理」などを含むことが可能である。これは、都市または非常に密集している地域において、より読みやすい/使いやすいビデオマップを作るのに特に有用であろう。農村地域または幹線道路においては、すべての関心のポイントを表示することが可能である。
【0005】
移動受信(mobile reception)のためのビデオマップを作成する方法および装置であって、基地局にもっとも近い関心のポイントを有する領域のビデオマップを作成すること、および、専用のチャンネルを介してビデオマップを送ることを含む方法および装置について説明する。また、移動受信のためのビデオマップを受信する方法およびシステムであって、専用のチャンネルに合わせること、および専用のチャンネルを介してビデオマップを受信することを含む方法およびシステムについて説明する。最後に、関心のポイントに関する位置を決定する方法および装置であって、専用のチャンネルを介してビデオマップを受信すること、Moving JPEG画像をビデオマップに重ねること、および車両移動をビデオマップに追跡記録することを含む方法および装置について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明は、以下の詳細な説明を添付の図面とともに読むことにより、最も理解される。図面は、以下に簡潔に記載した図を含む。
【図1】本発明の原則に従ってビデオマップを提供するシステムのブロック図である。
【図2a】PC/プロセッサーの実施形態における操作のフローチャートである。
【図2b】車での図2aに対応する操作のフローチャートである。
【図3a】PC/プロセッサーの別の実施形態における操作のフローチャートである。
【図3b】車での図3aに対応する操作のフローチャートである。
【図4a】PC/プロセッサーのさらに別の実施形態における操作のフローチャートである。
【図4b】車での図4aに対応する操作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、専用のチャンネルを介して各基地局の領域のビデオマップを提供する。マップに含まれる関心の項目または関心のポイントは、通常の道路および線路に沿ったレストラン、ガソリンスタンド、店、ショッピングモール、博物館、ホテル/モーテルなどとすることが可能である。ビデオマップおよび専用のチャンネルを提供するコストは、関心のポイントがマップに含まれる自身の施設に対して代金を支払うことにより、埋め合わせることが可能である。ビデオマップは、およそ10マイルの基地局のサービスエリアにある。
【0008】
ビデオマップは、Visio(登録商標)などの任意の描画プログラムを用いて作成される。ビデオマップは、基地局の周辺の領域について作成される。マップは次に、JPEG画像(またはMotion JPEG)として保存される。画像は次に、基地局ベース(cell tower base)に位置するコンピューターに配置される。画像は、MPEG−2トランスポートストリームの内部にMPEG−2ビデオとして繰り返し表示される。MPEG−2 TSは次に、IP(Internet Protocol)ストリームの中に入れられ、周知の専用のマルチキャスト/ブロードキャストチャンネルで伝えられる。IPストリームは、セルラー周波数に変換するセルラーDSL(digital subscriber line)モデムに送られ、適切な信号法(TDMA(time division multiple access)、CDMA(code division multiple access)、GSM(global system for mobile communications)、COFDM(Coded Orthogonal Frequency Division Multiplexing)など)で送られる。携帯機器は次に、自動車(またはハンドヘルドの携帯電話)において、IP−STBを介してIPストリームを受信して、IPストリームを復号し、携帯機器表示装置に表示させることが可能である。
【0009】
マップは、基地局の周りのすべての施設を含むことが可能であり、またはビデオマップは、ユーザーによって調整され、あるカテゴリーの関心のポイントのみを表示することが可能である。ビデオマップは、カテゴリー(レストラン、ホテル/モーテル、ガソリンスタンド、博物館など)によって調整されることが可能であり、カテゴリーの中でサブカテゴリーによって調整されることが可能である。複合ビデオマップは、各基地局から送られることが可能であり、サブカテゴリービデオマップは、例えば、別のチャンネルの使用またはメニューのクリックまたはキーパッド上のキーストロークの組み合わせなどを含む複数のユーザーインターフェース方式(user interface method)によって呼び出され/要求されることが可能である。
【0010】
別の実施形態では、マップは、マルチキャストチャンネルを介してIP−STBに送られたHTMLページとすることが可能である。IP−STBは次に、現在位置のMoving JPEG画像をHTMLマップに重ねる。Moving JPEGは次に、基地局のSNRを使用した三角測量(三角測量のための基地局の位置をHTMLページで送ることができる)または携帯受信機のGPSリンクの使用を介して車の動きを追跡記録する。ユーザーの携帯電話がBlue tooth(登録商標)などのIP技術を有する場合、携帯電話は、マルチキャストチャンネルに接続することが可能であり、IP−STBの必要はなくなる。
【0011】
図1を参照すると、基地局105は、電話局側のセルラーDSLモデム110と通信し、電話局側のセルラーDSLモデム110は、繰り返しマルチキャストされるビデオマップをJPEG、Motion JPEGまたはHTML画像として格納するPC(personal computer)/プロセッサー115と通信している。ビデオマップを繰り返しマルチキャストすることは、また、複数のビデオマップ(カテゴリービデオマップおよびサブカテゴリービデオマップ)を繰り返しマルチキャストすることも可能であることを意味することを意図する。代替の実施形態では、カテゴリービデオマップおよびサブカテゴリービデオマップは、別の専用のチャンネルを介して送られることが可能である。カテゴリービデオマップおよびサブカテゴリービデオマップは、PC/プロセッサーに格納されることも可能であり、または、PC/プロセッサーでPC/プロセッサーによって、ユーザーの命令に応答して作成されることが可能である。
【0012】
プロセッサーは、基地局または電話局にもっとも近く位置するものとすることが可能である。プロセッサーが基地局にもっとも近い場合、その基地局のマップを作成するだけでよく、電話局への中継が必要とされないので、通信はより速い。プロセッサーがすべての基地局のための電話局にある場合、基地局タグ(cell tower tag)を電話局に中継し、マップを送らなければならない。要求(チャンネル変化)を電話局に送り返されなければならないので、最新情報の遅延を招くだろう。これは長時間の遅延ではないが、それでも遅れである。チャンネル変化の通常の遅延は、最大2秒までとすることが可能である(MPEG画像はどの程度コード化されるかに依存)。これは、可能性がある追加の0.5秒を加えるだろう(電話局で扱われるセル交換トラフィック(cell switching traffic)にさらに依存)。
【0013】
セルを通じた車120の走行は、そのセルのビデオマップを受信するために専用のビデオマップチャンネルに合わせる。図1に示される一実施形態では、DSLセルラーモデム130、IP−STB135およびビデオディスプレイ140を含む車125の内部にディスプレイがある。DSLセルラーモデム130は、PC/プロセッサー115によって送られたビデオマップデータを車120のセルアンテナから受信する。ビデオマップデータは、DSLセルラーモデム130によって復調され、ビデオディスプレイ140に表示するためにIP−STB135に提供される。ビデオマップデータは、セルまたはカテゴリービデオマップデータ、またはユーザー命令に応答して選択されたサブカテゴリービデオマップの範囲内に位置するすべての関心のポイントを含む全般的なビデオマップである。
【0014】
図2aは、PC/プロセッサーの実施形態における操作のフローチャートである。符号205で、基地局の範囲内の関心のポイントに関する情報を、収集し/集め/入力する。符号210で、ビデオマップを、基地局の範囲内の領域について作成する。ビデオマップは、ビデオマップのカテゴリーおよびサブカテゴリーを含む。符号215で、ビデオマップを格納し、符号220で、専用のチャンネルを介して繰り返し送る。送信は、適切な信号法を使用したマルチキャストである基地局に、ビデオマップ情報を転送することによって達成される。
【0015】
図2bは、車での図2aに対応する操作のフローチャートである。符号225で、DSLセルラーモデムを、専用のビデオマップチャンネルに合わせる。符号230で、ビデオマップを受信する。カテゴリービデオマップおよびサブカテゴリービデオマップを、別の専用のチャンネルを介して受信することができる。
【0016】
図3aは、PC/プロセッサーの別の実施形態における操作のフローチャートである。符号305で、基地局の範囲内の関心のポイントに関する情報を、収集し/集め/入力する。符号310で、ビデオマップを、基地局の範囲内の領域について作成する。ビデオマップは、ビデオマップのカテゴリーおよびサブカテゴリーを含む。符号315で、ビデオマップを格納する。符号320で、カテゴリービデオマップまたはサブカテゴリービデオマップに関するユーザー命令を受信する。符号325で、別の送信チャンネルを選択し、切り替える。符号330で、格納されたビデオカテゴリーマップまたはビデオサブカテゴリーマップを、選択された専用のチャンネルを介して繰り返し送る。
【0017】
図3bは、車での図3aに対応する操作のフローチャートである。符号335で、DSLセルラーモデムを、専用のビデオマップチャンネルに合わせる。符号340で、ビデオマップを受信する。カテゴリービデオマップおよびサブカテゴリービデオマップを、別の専用のチャンネルを介して受信することができる。符号345で、DSLセルラーモデムは、ビデオカテゴリーマップまたはビデオサブカテゴリーマップを要求するユーザー命令/メッセージを送る。符号350で、車中のDSLセルラーモデムは、選択されたビデオカテゴリーマップまたはビデオサブカテゴリーマップを受信するために、別の専用のチャンネルに合わせる。
【0018】
図4aは、PC/プロセッサーのさらに別の実施形態における操作のフローチャートである。符号405で、基地局の範囲内の関心のポイントに関する情報を、収集し/集め/入力する。符号410で、ビデオマップまたはHTMLマップを、必要に応じて隣の2つの近い基地局を含む基地局の範囲内の領域について作成する。ビデオマップは、ビデオマップのカテゴリーおよびサブカテゴリーを含む。符号415で、ビデオマップ、および、カテゴリーマップないしはサブカテゴリーマップを格納する。符号420で、カテゴリービデオマップまたはサブカテゴリービデオマップに関するユーザー命令を受信する。符号425で、別の送信チャンネルを選択し、切り替える。符号430で、格納されたビデオカテゴリーマップまたはビデオサブカテゴリーマップを、選択された専用のチャンネルを介して繰り返し送る。
【0019】
図4bは、車での図4aに対応する操作のフローチャートである。符号435で、DSLセルラーモデムを、専用のビデオマップチャンネルに合わせる。必要に応じて、他の基地局に関する情報を受信する。符号440で、ビデオマップを受信し、基地局のSNRを計算する。妥当な場合、GPSを使用し現在の位置を確認する。カテゴリービデオマップおよびサブカテゴリービデオマップを、別の専用のチャンネルを介して受信することができる。符号445で、DSLセルラーモデムは、ビデオカテゴリーマップまたはビデオサブカテゴリーマップを要求するユーザー命令/メッセージを送る。符号450で、車中のDSLセルラーモデムは、選択されたビデオカテゴリーマップまたはビデオサブカテゴリーマップを受信するために、別の専用のチャンネルに合わせて、計算された位置のMoving JPEG画像を含むようにHTMLページをフォーマットする。符号455で、マップを、出力/ディスプレイデバイスに表示する。
【0020】
本発明を、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用プロセッサーまたはそれらの組み合わせのさまざまな形態において実施することができると理解されるべきである。望ましくは、本発明は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして実施される。さらに、ソフトウェアは、望ましくは、プログラム記憶装置に明白に統合されたアプリケーションプログラムとして実施される。アプリケーションプログラムを、任意の適切なアーキテクチャーを備える機械にアップロードし、実行することができる。望ましくは、機械は、1つまたは複数のCPU(central processing units)、RAM(random access memory)およびI/O(input/output)インターフェースなどのハードウェアを有するコンピュータープラットフォームで実施される。コンピュータープラットフォームは、オペレーティング・システムおよびマイクロ命令コードも含む。本明細書で記載されたさまざまなプロセスおよび機能は、マイクロ命令コードの一部またはアプリケーションプログラムの一部(またはそれらの組み合わせ)とすることができ、オペレーティング・システムを介して実行される。加えて、さまざまな他の周辺機器を、追加のデータ記憶装置および印刷デバイスなどのコンピュータープラットフォームに接続することができる。
【0021】
添付の図面に示された一部の構成システムコンポーネントおよび方法のステップは、望ましくはソフトウェアで実施されるので、システムコンポーネント(または工程段階)間の現実の接続は、本発明がプログラムされる方法に依存して異なることができることが、さらに理解されるべきである。本明細書の教示を所与として、当業者は、これらの実施および同等の実施または本発明の形態を検討することができるだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心のポイントに関する位置を決定する方法であって、
専用のチャンネルを介してビデオマップを受信するステップと、
Moving JPEG画像を前記ビデオマップに重ねるステップと、
車両移動を前記ビデオマップに追跡記録するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ビデオマップは、ブラウザーページとして受信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記移動の追跡記録は、基地局のSNRを使用した三角測量を介すことを特徴とした請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記移動の追跡記録は、携帯受信機のGPSリンクを介すことを特徴とした請求項1に記載の方法。
【請求項5】
関心のポイントに関する位置を決定する装置であって、
専用のチャンネルを介してビデオマップを受信する手段と、
Moving JPEG画像を前記ビデオマップに重ねる手段と、
車両移動を前記ビデオマップに追跡記録する手段と
を備えたことを特徴とする装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【公開番号】特開2012−159843(P2012−159843A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23945(P2012−23945)
【出願日】平成24年2月7日(2012.2.7)
【分割の表示】特願2009−534555(P2009−534555)の分割
【原出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】