説明

各店舗の業績を評価する商品購入促進システム

【課題】顧客が商品タグを持ち帰った店舗の売上貢献を測定・還元できるシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る商品購入システムは、商品タグが置かれる店舗を識別する店舗識別子が商品タグに含まれるので、複数の店舗において、商品タグを置いた場合であっても、顧客が商品タグを持ち帰った店舗を識別することができる。このことによって、商品タグが持ち帰られた店舗ではなく、オンライン店舗などの他の店舗から商品が購入された場合に、最終的な購入店舗のみならず、商品タグを設置していた店舗にも報奨(リターン)を配分することができるようになる。ユーザが商品を購入するに至る契機は、商品タグが置かれた店舗におけるユーザを惹きつける工夫や、販売員の努力による場合があることに対応させるためである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品購入促進システムに関し、より具体的には、各店舗の業績を評価する商品購入促進システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットのホームページから商品情報を提供し、商品の電子商取引を行うオンライン店舗が実施されているが、一般ユーザの多くは依然として実店舗で商品を購入しているのが実情である。しかし、ユーザが、実店舗を訪れて商品を選択する際に、商品のデザインを気に入ってはいるが、所望のサイズ/カラーがないとき、或いは、他店の商品と比較した後で最終的な購入を決めたい等の理由から、実店舗で購入しないことがある。後で再びその実店舗を訪れて商品を購入するユーザの数は、さほど多くなく、商品に興味があるにも拘わらず、結局は購入に至らないケースがしばしばある。そのため、実店舗に陳列される商品を特定する商品タグをユーザが持ち帰ることにより、実店舗を再度訪れることなく、商品をオンライン店舗で購入できる発明が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−268825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、店舗を1店舗として想定しているが、複数の店舗にわたって商品タグをつけてオンラインで販売する場合には、どの店舗を経由して販売をしたかを認識することができず、オンライン売上の一部を店舗業績に組み込むことができないという難点があった。そこで、本発明は、顧客が商品タグを持ち帰った店舗の売上貢献を測定・還元できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、商品タグと、通信機器と、前記通信機器と通信可能なサーバと、前記サーバによって検索可能な商品データベースとを備える商品購入促進システムであって、前記商品タグは、商品を識別する商品識別子と店舗を識別する店舗識別子とを含み、前記商品データベースは、商品詳細情報を、前記商品識別子に対応づけて格納し、前記通信機器は、前記商品タグから前記商品識別子と前記店舗識別子とを読み取るリーダと、ユーザによって購入される商品を示す商品情報を受け付ける入力インターフェースと、及び、前記商品詳細情報を表示する出力インターフェースとを備え、前記通信機器が、前記リーダによって読み取られた商品識別子を前記サーバに送信すると、前記サーバは、前記商品識別子に対応する商品詳細情報を前記商品データベースから検索して前記通信機器に送信し、前記通信機器は、前記商品詳細情報を前記出力インターフェースに表示し、前記出力インターフェースに表示された商品詳細情報を参照したユーザが、前記商品情報を入力した場合、前記通信機器は、前記商品情報と前記店舗識別子とを前記サーバに送信し、これを受けて、前記サーバは、前記商品の購入に関する課金処理、前記店舗識別子により識別される店舗に、前記商品情報が示す商品に関する報奨配分処理、及び、商品倉庫に対して商品の購入がされる旨の通知をする、商品購入促進システムを提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る商品購入システムは、商品タグが置かれる店舗を識別する店舗識別子が商品タグに含まれるので、複数の店舗において、商品タグを置いた場合であっても、顧客が商品タグを持ち帰った店舗を識別することができる。このことによって、商品タグが持ち帰られた店舗ではなく、オンライン店舗などの他の店舗から商品が購入された場合であっても、最終的な購入店舗のみならず、商品タグを設置していた店舗にも報奨(リターン)を配分することができるようになる。ユーザが商品を購入するに至る契機は、商品タグが置かれた店舗におけるユーザを惹きつける工夫や、販売員の努力による場合があることに対応させるためである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第一の実施形態における商品購入促進システムの全体構成図を示す。
【図2】本発明の第一の実施形態における商品購入促進システムの商品データベースの概念図を示す。
【図3】本発明の第一の実施形態における商品購入促進システムのデータフロー図を示す。
【図4】本発明の第一の実施形態における商品購入促進システムの商品詳細情報の概念図を示す。
【図5】本発明の第二の実施形態における商品購入促進システムの商品データベースの概念図を示す。
【図6】本発明の第二の実施形態における商品購入促進システムの商品詳細情報の概念図を示す。
【図7】本発明の第二実施形態における商品購入促進システムの比較器の利用方法の概念図を示す。
【図8】本発明の第三の実施形態における商品購入促進システムの全体構成図を示す。
【図9】本発明の第三の実施形態における商品購入促進システムのユーザデータベースを示す。
【図10】本発明の第三の実施形態における商品購入促進システムの商品購入の際のデータフロー図を示す。
【図11】本発明の第三の実施形態における商品購入促進システムの商品詳細情報の問合せの際のデータフロー図を示す。
【図12】本発明の第三の実施形態における商品購入促進システムの商品情報の問合せの際のデータフロー図を示す。
【図13】本発明の第四の実施形態における商品購入促進システムの全体構成図を示す。
【図14】本発明の第四の実施形態における商品購入促進システムの商品詳細情報に含まれる関連商品情報が色違い商品の情報である例を示す。
【図15】本発明の第四の実施形態における商品購入促進システムのユーザデータベースの概念図を示す。
【図16】本発明の第四の実施形態における商品購入促進システムのデータフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照しながら、本発明に係る商品購入促進システムの一実施形態について以下に説明する。
<第一の実施形態>
図1は、第一の実施形態における商品購入促進システム100の全体構成図である。商品購入促進システム100が備えるハードウェア機器は、主に、ユーザ側で保持又は携帯される通信機器102と、ホスト側に設置したサーバ104及び商品データベース106とを含み、通信回線を介して商品に関する情報が前記通信機器102と前記サーバ104の間で送受信される構成になっている。
商品に関する情報の一つとして、商品に取り付けられたり、又は商品と共に陳列若しくは配置されたりする「商品タグ」108がある。この商品タグは、商品を特定する商品識別子110及び商品タグが配置された店舗を特定する店舗識別子112を含む。商品識別子110及び店舗識別子112は、例えばQRコードやJANコードとして商品タグ108に記載され、通信機器102が備えるリーダ120によって読み取られる。また、商品識別子110は、例えば、URLのようなアドレス情報であってもよく、該アドレスへのアクセスによって、商品識別子が示す商品詳細情報122を含むサイトを閲覧することができるようにしてもよい。また、例えば、一つのQRコードが、商品識別子110及び店舗識別子112の両方を含むようにしてもよい。
【0009】
通信機器102は、商品識別子110及び店舗識別子112を読み取るリーダ120、入力インターフェース114、出力インターフェース116、及び、送受信部118(図示せず)を備え、例えば、これらの機能を組み入れた携帯電話である。通信機器102の送受信部118は、通信回線を介してサーバ104と通信する。サーバ104は、前記通信機器102との間で情報をやり取りする他に、商品データベース106を検索する。
図2が示すように、商品データベース106は、商品のサイズ、色、素材などの外観情報や価格などの商品詳細情報122を記憶している。商品データベース106は、図1に示すように、一つの商品データベース106に、各社、各店舗の商品詳細情報122を集めてもよいし、サーバ104が、複数の商品データベース106と相互通信し、検索して、商品詳細情報122を集めてもよい。
【0010】
図3は、商品購入促進システム100のデータフロー図である。ユーザによって操作される通信機器102は、リーダ120(例えば、CCD、レーザスキャナ)によって商品識別子110及び店舗識別子112を商品タグ108から読み取り(ステップS302)、送受信部118は、読み取られた商品識別子110及び店舗識別子112をサーバ104に送信する(ステップS304)。サーバ104は、受信した商品識別子110を検索キーにして、商品データベース106に記憶された商品の商品詳細情報122を検索することができる(ステップS308)。
サーバは、検索した商品詳細情報122を通信機器102に送信する(ステップS310)。図4に示すように、通信機器102は、出力インターフェース116(例えば、ディスプレイ画面)に、商品タグ108に対応する商品に関する商品詳細情報122を表示する(ステップS314)。通信機器102は、商品詳細情報122と店舗識別子112をリンク付けする(ステップS316)。
【0011】
商品詳細情報122を受信したユーザが実際に商品を購入する場合には、ユーザは商品詳細情報122を参照しながら、購入する商品を示す商品情報(例えば、商品ID、商品識別子)を、キーボードなどの入力インターフェース114を用いて通信機器102に入力する。通信機器102の送受信部118は、上述した商品情報、及び、ユーザによって参照された商品詳細情報122にリンク付けされた店舗識別子をサーバ104に送信する(ステップS320)。これを受けて、サーバ104は、商品の支払い代金をユーザに課金する処理を行い、受信した商品情報が示す商品が購入される予定であることを、オンライン店舗などの商品倉庫に送信する(ステップS324)。ユーザに対する課金は、入力インターフェース114を用いて、通信機器102に入力されたクレジット番号若しくはユーザIDといったユーザ固有のユーザ情報を利用して行ってもよい。さらに、通信機器102から受信した店舗識別子112が示す店舗に、報奨を配分する処理を行う(ステップS324)。商品倉庫は、主にオンライン店舗の商品倉庫であるが、実店舗の商品倉庫であっても、未だどの店舗に出荷するとは決められていない在庫(フリー在庫)を保管する商品倉庫であってもよい。商品が購入される予定であることを受信した商品倉庫は、購入される予定の商品をユーザに届けるための梱包や配送処理などを行う。
【0012】
<第二の実施形態>
第二の実施形態における商品購入促進システムの基本構成は、第一の実施形態における商品購入促進システム100と同一である。したがって、同一の構成要素に関する説明は省略し、本実施形態では商品購入促進システム100と異なる点についての説明をすることとする。
【0013】
第二の実施形態では、商品詳細情報122は、図5に示すように、各店舗における在庫状況を示す情報を含む。半日や毎日など一定周期で各店舗から最新の在庫情報がサーバに届けられるので、商品データベース106は、定期的に更新された在庫情報を記憶している。また、定期的ではなくリアルタイムで在庫情報をサーバに届けてもよい。商品の在庫情報は、商品タグ108が置かれた実店舗、商品タグ108が置かれていない実店舗、オンライン店舗の在庫、さらに、未だどの店舗に出荷するとは決められていない在庫(フリー在庫)に関する情報を含むことができる。図6に示すように、出力インターフェース116には、各店舗(実店舗及びオンライン店舗)における商品の在庫数が表示されることから、ユーザは、所望の商品が或る店舗で欠品状態であっても、オンライン店舗若しくは他の実店舗からより確実に購入することができる。ユーザが商品購入の店舗としてオンライン店舗を選択した場合、オンライン店舗では、購入される予定の商品をユーザに届けるための梱包や配送処理を行う。購入予定店舗として或る実店舗が指定されていた場合は、指定された実店舗は、購入される商品が他のユーザに購入されて欠品が生じないようにするため、ユーザが当該商品を受け取りに来るまで、購入される商品を保管してもよいし、或いは、オンライン店舗同様に、そのユーザに配送してもよい。本実施形態において、サーバは商品の支払いのためのユーザ課金処理を既に実行後であるため、未払い状態で取り置きがされる場合と異なり、ユーザが商品の受け取り及び支払いを放棄して商品が売れ残ってしまうリスクを防止できるというメリットがある。
【0014】
第二の実施形態においては、商品詳細情報122を受信したユーザが実際に商品を購入する場合、ユーザは商品詳細情報122を参照しながら、購入する商品を示す商品情報(例えば、商品ID)とともに、購入する店舗を示す店舗情報(例えば、店舗ID)を、キーボードなどの入力インターフェース114を用いて入力する。通信機器102の送受信部118は、上述した商品情報及び店舗情報をサーバ104に送信する。これを受けて、サーバ104は、第一の実施形態同様に、商品の支払い代金をユーザに課金する処理及び店舗識別子112が示す店舗に、報奨を配分する処理を行い、さらに、受信した商品情報が示す商品が購入される予定であることを、店舗情報が示すオンライン店舗若しくは各実店舗に送信する。
【0015】
図7は、本発明が様々な商品タグを許容可能であることを示すための図である。
例えば、JANコードといった商品識別子706のみを含む商品タグ(X)704が商品に予め取り付けられていて、商品識別子110及び店舗識別子502を含む別の商品タグ(Y)108を該商品に取り替えて取り付ける場合に、若しくは、追加的に取り付ける場合に、これら商品識別子(704、110)は同一商品に対するものであるので、異なる情報であれば商品を特定することに混乱を生じさせてしまう。そこで、商品タグ(X)に含まれる商品識別子704及び商品タグ(Y)に含まれる商品識別子110をそれぞれ読み取り、比較器702が、2つの商品タグ(X)及び(Y)が同一の商品を示すかを確認する。本比較器を用いることにより、本来、同一の商品識別子が付されなければならない複数の商品タグの取り付けミスを防ぐことができる。
【0016】
<第三の実施形態>
図8は、第三の実施形態における商品購入促進システム800の全体構成図である。
商品購入促進システム800の基本構成は、第一の実施形態における商品購入促進システム100及び第二の実施形態における商品購入促進システム200とほぼ同一である。したがって、同一の構成要素に関する説明は省略し、本実施形態の商品購入促進システム800に特徴的な点に焦点をあてて説明をすることとする。
【0017】
商品購入促進システム800は、商品タグ108、通信機器102、サーバ104、商品データベース106、及び、ユーザデータベース802を備える。サーバ104は、各ユーザ固有のユーザ情報(例えば、ユーザID、クレジット番号など)をキーとして、ユーザデータベース802を検索する。図9に示すように、ユーザデータベース802は、ユーザに購入された商品を示す商品情報を、ユーザごとに記憶する。商品情報は、その商品に対応する商品識別子110を含んでもよいし、商品詳細情報122と同様の情報を含んでもよい。
サーバ104は、ユーザデータベース802に格納された商品情報を基に、ユーザが既に購入した商品の商品詳細情報122を商品データベース106から検索する。サーバは、ユーザから送信された商品識別子110に対応する購入予定の商品の商品詳細情報122と、ユーザが既に購入した商品の商品詳細情報122から組み合わせ情報を作成してユーザに提供する。なお、商品情報として、商品詳細情報122と同様の情報を含んでいる場合には、サーバは、購入予定の商品の商品詳細情報122と、既に購入した商品の商品情報から組み合わせ情報を作成して、ユーザに提供してもよい。ユーザはこの組み合わせ情報を参考にして、購入する商品を選択する。組み合わせ情報の例としては、商品の外観を並べて表示することを含む。特に、アパレル業界において、既に購入した商品と新たに購入するか検討中の商品を具体的には可視化して並べながらユーザに呈示することは、ユーザが商品を購入するか否かの判断を促すのに有益であると言われている。
【0018】
図10は、商品購入促進システム800における商品購入の際のデータフロー図である。ユーザが購入する商品を決定すると、通信機器102は、商品情報、店舗識別子及びユーザ情報をサーバ104に送信する(ステップS1002)。これを受けて、サーバ104は、商品購入促進システム100、500と同様に商品の支払い代金をユーザに課金する処理を行う(ステップS1006)。さらに、サーバ104は、送受信部118により受信した商品情報を、ユーザ情報を検索キーとして検索できるように商品情報とユーザ情報をリンク付け、ユーザデータベース802に記憶する(ステップS1008)。商品情報の代わりに商品詳細情報122をユーザ情報とリンク付けて、ユーザデータベース802に記憶してもよい。
【0019】
図11は、商品購入促進システム800における商品詳細情報122の問合せの際のデータフロー図である。通信機器102は、商品識別子110及びユーザ情報を送信する(ステップS1104)。サーバ104は、受信した商品識別子110を検索キーとして、商品データベース106から商品詳細情報122を検索する(ステップS1108)。また、サーバ104は、受信したユーザ情報を検索キーとして、過去にユーザが購入した商品を示す商品情報をユーザデータベース106から取得する(ステップS1110)。サーバ104は、商品情報を基に、商品データベース106から商品詳細情報122を検索する(ステップS1112)。サーバ104は、取得した二つの商品詳細情報122から組み合わせ情報を作成する(ステップS1114)。サーバ104は、組み合わせ情報を通信機器102に送信し(ステップS1116)、通信機器102は、受信した組み合わせ情報を出力インターフェース116に表示する(ステップS1118)。
ユーザは、組み合わせ情報を参照して、商品の購入を決めることができる。例えば、商品購入促進システム800をアパレル業界における服飾品の購入に適用する場合、通信機器102の出力インターフェース116上に、ユーザが複数の衣類をあたかも試着したかのように表示することができるため、ユーザが実際に試着をすることなく商品を購入すべきかの決定を促すことが可能になる。この場合、ユーザの外観をユーザ情報としてユーザデータベース802に登録しておけばよい。なお、複数の購入予定の商品詳細情報122及び/又は複数の既に購入した商品詳細情報から組み合わせ情報を作成してもよい。
【0020】
また、図12に示すようなデータ処理にしてもよい。すなわち、ユーザが、ユーザ情報を通信機器102の入力インターフェース114に入力し、通信機器102が、このユーザ情報をサーバ104に送信する(ステップS1202)。サーバ104は、受信したユーザ情報を検索キーとして、当該ユーザが購入した商品情報を検索すると(ステップS1206)、次に、検索した商品情報を通信機器102に送信する(ステップS1208)。通信機器102は、受信した商品情報を出力インターフェース116に表示する(ステップS1212)。ユーザは、通信機器102に表示された商品情報を参照することによって、自分が購入した商品を確認することができる。例えば、商品の返品を希望する場合に、ユーザは受信した商品情報の表示から返品対象の商品を把握し、サーバ104に対して返品の意思表示を直ちに伝えることができる。しかも、購入の証拠として従来は必要とされていたレシート等を必要とせずに、返品を受け付けることが可能となる。また、各店舗からユーザデータベース802にアクセスすることによっても、各ユーザが購入した商品を示す商品情報を確認でき、レシート等を用いることなく商品の返品をすることができるようにしてもよい。
【0021】
<第四の実施形態>
図13は、第四の実施形態における商品購入促進システム1300の全体構成図である。商品購入促進システム1300の基本構成は、上述した第一の実施形態における商品購入促進システム100等とほぼ同一である。したがって、同一の構成要素に関する説明は省略し、本実施形態の商品購入促進システム1300に特徴的な点に焦点をあてて説明をすることとする。
【0022】
商品購入促進システム1300は、商品タグ108、通信機器102、サーバ104、商品データベース106及びユーザデータベース1302を備える。商品データベース106は、一又は複数の関連商品情報を含む商品詳細情報122を、商品識別子110とリンク付けて記憶している。したがって、サーバ104は、商品識別子110を検索キーとして商品詳細情報検索120することができる。ここで、関連商品情報とは、例えば、商品識別子110が示す商品のサイズ違い商品、若しくは、機能類似商品などの情報を含む。図14は、関連商品情報が色違い商品の情報である例を示している。また、関連商品情報には、各店舗若しくは商品製作者などが、商品識別子110が示す商品と組み合わせて用いることを推奨する商品を含んでもよい。
図15が示すように、ユーザデータベース1302には、サーバがユーザ情報を検索キーとしてサーチ可能なユーザ詳細情報1304が記憶されている。このユーザ詳細情報1304は、一又は複数の関連商品情報の中から各ユーザに適した関連商品情報を選択するために用いられる情報であり、例えば、アパレル業界においては、予め登録したユーザの身長、胸囲等の採寸データであってもよい。関連商品情報が、商品識別子110によって特定される商品のサイズ違い商品(S、M、L)である場合には、登録されているユーザの採寸データを用いて、ユーザに適する商品のサイズを特定し、関連商品情報(若しくは商品詳細情報122)を決定するようにしてもよい。
この場合、サーバは、ユーザ詳細情報1304に含まれるユーザの採寸値と、関連商品情報(若しくは商品詳細情報122)に含まれる商品のサイズとの差が、所定の許容範囲内であるか否かに基づき、ユーザに適した商品を決定するための判断基準にしてもよい。また、ユーザの採寸値以上のサイズの商品のみをユーザに適した関連商品であると決定してもよい。また、商品識別子110が示す商品の特性(例えば、色、柄)を検索キーとして、サーバ104が、商品データベース106から関連商品情報を検索することによって、関連商品情報が取得できるようにしてもよい。さらに、関連商品情報として、商品が置かれている店舗の位置情報を含み、サーバは、受信した店舗識別子502が示す店舗付近の店舗を、関連商品情報内の前記位置情報を基に探して商品の在庫があるかを検索し、検索された商品詳細情報122の中から関連商品を選択するようにしてもよい。
【0023】
図16は、商品購入促進システム1300のデータフロー図である。通信機器102の送受信部118は、商品識別子110及びユーザ情報をサーバ104に送信する(ステップS1604)。サーバ104は、受信した商品識別子110を検索キーとして商品データベース106を検索し、一又は複数の関連商品情報を含む商品詳細情報122を取得する(ステップS1608)。また、サーバ104は、受信したユーザ情報を検索キーとしてユーザデータベース1302を検索し、ユーザ詳細情報1304を取得する(ステップS1610)。サーバ104は、ユーザ詳細情報1304に基づき一又は複数の関連商品情報の中からユーザに適した関連商品情報を選択し(ステップS1612)、通信機器102に送信する(ステップS1614)。通信機器102は、受信した関連商品情報を出力インターフェース116に表示する(ステップS1618)。ユーザは、選択された関連商品情報を含む商品詳細情報122を参照して、商品選択をすることができる。
【符号の説明】
【0024】
102:通信機器
104:サーバ
106:商品データベース
108:商品タグ
110:商品識別子
112:店舗識別子
114:入力インターフェース
116:出力インターフェース
118:送受信部
120:リーダ
122:商品詳細情報
702:比較器
704:商品タグ
706:商品識別子
802:ユーザデータベース
804:ユーザ購入情報
1302:ユーザデータベース
1304:ユーザ詳細情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品タグと、通信機器と、前記通信機器と通信可能なサーバと、前記サーバによって検索可能な商品データベースとを備える商品購入促進システムであって、
前記商品タグは、商品を識別する商品識別子と店舗を識別する店舗識別子とを含み、
前記商品データベースは、商品詳細情報を、前記商品識別子に対応づけて格納し、
前記通信機器は、前記商品タグから前記商品識別子と前記店舗識別子とを読み取るリーダと、ユーザによって購入される商品を示す商品情報を受け付ける入力インターフェースと、及び、前記商品詳細情報を表示する出力インターフェースとを備え、
前記通信機器が、前記リーダによって読み取られた商品識別子を前記サーバに送信すると、前記サーバは、前記商品識別子に対応する商品詳細情報を前記商品データベースから検索して前記通信機器に送信し、前記通信機器は、前記商品詳細情報を前記出力インターフェースに表示し、
前記出力インターフェースに表示された商品詳細情報を参照したユーザが、前記商品情報を入力した場合、前記通信機器は、前記商品情報と前記店舗識別子とを前記サーバに送信し、これを受けて、前記サーバは、前記商品の購入に関する課金処理、前記店舗識別子により識別される店舗に、前記商品情報が示す商品に関する報奨配分処理、及び、商品倉庫に対して商品の購入がされる旨の通知をする、
商品購入促進システム。
【請求項2】
前記入力インターフェースは、さらに、前記商品の購入先の店舗を示す店舗情報を受け付け、
前記商品詳細情報は、一又は複数の店舗から送信される在庫の変動情報に基づき更新される商品の在庫情報を含み、
前記商品倉庫は、前記出力インターフェースに表示された商品詳細情報を参照したユーザが、購入する店舗を選択するために入力した店舗情報が示す店舗の商品倉庫である、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品購入システム。
【請求項3】
前記リーダにより読み取られた、前記商品識別子と、前記商品タグとは別の商品タグに備えられた商品識別子とを比較する比較器をさらに備える請求項1ないし2の何れか1項に記載の商品購入促進システム。
【請求項4】
前記商品購入促進システムは、サーバによって検索可能なユーザデータベースを更に備え、
前記入力インターフェースは、さらに、ユーザを識別する情報を含むユーザ情報を受け付け、
前記ユーザデータベースは、各ユーザの商品購入履歴を、前記ユーザ情報に対応づけて格納し、
前記各ユーザの商品購入履歴は、ユーザが過去に購入した商品の前記商品情報を含み、
前記通信機器が、前記ユーザにより選択された購入を予定している商品の商品情報が入力されると、当該商品情報及び前記ユーザ情報を前記サーバに送信し、
これを受けて、前記サーバは、前記商品情報に対応する商品詳細情報を前記商品データベースから検索し、かつ、前記ユーザ情報に基づき、ユーザが過去に購入した商品に関する前記商品情報を前記ユーザデータベースから検索し、前記商品データベースから検索された前記商品情報が示す前記商品詳細情報を検索するか、或いは、前記ユーザ情報に基づき、ユーザが過去に購入した商品に関する前記商品情報を前記ユーザデータベースから検索し、次に、前記購入を予定している商品の商品詳細情報と、ユーザが過去に購入した商品の前記商品詳細情報又は前記商品情報から組み合わせ情報を作成して前記通信機器に送信する、
ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の商品購入促進システム。
【請求項5】
前記通信機器から送信されたユーザ情報を受信した前記サーバは、ユーザの体型を含む外観に関する情報をユーザ詳細情報として前記通信機器に送信することを特徴とする請求項4に記載の商品購入促進システム。
【請求項6】
前記商品詳細情報は、前記商品識別子に対応する商品に関連する一又は複数の関連商品情報を含み、
前記ユーザデータベースは、前記各ユーザ情報に対応して、商品選択に用いるためのユーザに関する情報を含むユーザ詳細情報を格納し、
前記通信機器が、前記商品識別子及び前記ユーザ情報を前記サーバに送信し、
これを受けて、前記サーバは、前記商品識別子に対応する前記商品詳細情報を前記商品データベースから検索し、かつ、前記ユーザ情報に基づき前記ユーザ詳細情報を前記ユーザデータベースから検索し、次に、前記検索された前記商品詳細情報に含まれる一又は複数の関連商品情報から、ユーザに適した関連商品情報を前記ユーザ詳細情報に基づき選択して前記通信機器に送信する、
ことを特徴とする請求項4ないし5の何れか1項に記載の商品購入促進システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−170436(P2011−170436A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−31367(P2010−31367)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(599115217)株式会社 ディー・エヌ・エー (9)
【Fターム(参考)】