説明

合成床版及びそれを用いた橋梁並びにその施工方法

【課題】コンクリートの疲労亀裂を起こりにくくすると共に製造コストの削減を図る。
【解決手段】橋梁100は、床鋼板10とコンクリートとを有する合成床版200により構成される。床鋼板10上には、橋軸方向Lに延びる縦リブ11及び橋軸直交方向Wに延びる横リブ12によって補強される。横リブ12は、連結部材30を介して支保工20に連結される。床鋼板10は、コンクリート打設時に、連結部材30及び横リブ12を介して支保工20により支持される。コンクリート打設時には、支保工20が連結部材30及び横リブ12を介して床鋼板10の形状保持を行う。コンクリート硬化後に、支保工20が連結部材30から取り外されて撤去される。これにより、コンクリートの重量を支える形状保持のための補強鋼材が不要となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、床鋼板とコンクリートとを合成させてなる合成床版及びそれを用いた橋梁並びにその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、道路橋、高架橋、鉄道橋などの橋梁における床版として、鋼材とコンクリートにより形成される合成床版が用いられている。合成床版は、床鋼板を型枠としてその上部にコンクリートを打設することによって床鋼板とコンクリートとを一体化させるもので、RC床版よりも版厚を薄くでき、耐久性にも優れているという利点がある。コンクリート硬化後の床鋼板と一体化された合成床版は、十分な強度を有するものであるが、合成床版を用いて橋梁を施工するに際しては、コンクリート打設時の床鋼板の形状保持のために、床鋼板上に横リブや立体トラス、CT形鋼などの補強鋼材を配設することが行われている。
【0003】
このような補強鋼材を形状保持のために配設したものとして、例えば、特許文献1に開示された合成床版を用いた橋梁構造が知られている。この橋梁構造では、床鋼板上に橋軸方向と直交する方向に延びるI形鋼からなる補強鋼材を、橋軸方向に複数並列配置させた合成床版が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−231688号公報、第2−8頁、第1−10図
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の合成床版を用いた橋梁構造では、補強鋼材の上端からコンクリートに亀裂が発生し、合成床版の疲労寿命に影響を与えるという問題が指摘されている。
【0006】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、コンクリートの疲労亀裂が起こりにくく、製造コストの削減を図ることができる合成床版及びそれを用いた橋梁並びにその施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係る合成床版は、複数の床鋼板と、前記床鋼板上に打設されたコンクリートとを備え、橋梁設置箇所に設置される合成床版であって、前記床鋼板に取り付けられた横リブと、一端が前記横リブに取り付けられ他端が前記コンクリートの打設時に前記床鋼板を支持する支保工に連結される連結部材とを備え、前記コンクリートは、前記支保工によって前記連結部材及び前記横リブを介して前記床鋼板が支持された状態で打設されたものであることを特徴とする。
【0008】
この発明に係る合成床版においては、前記床鋼板は、前記横リブと直交する方向に延び、前記横リブの延びる方向に並設された複数の縦リブを有するように構成することができる。
【0009】
また、前記横リブは、前記コンクリートの打設時に前記床鋼板の形状保持に必要な剛性よりも小さい剛性とすることができる。
【0010】
また、前記連結部材は、前記床鋼板と前記支保工との間に所定間隔の空間を形成可能な長手方向を上下方向とする鋼材からなり、支保工との連結部が前記コンクリートの上面に露出する長さを有するように構成することができる。
【0011】
また、前記連結部材は、前記支保工とボルト止めにより接続されるように構成することができる。
【0012】
また、本発明に係る合成床版は、好ましくは、前記床鋼板上に鉄筋が設置され、前記鉄筋は、前記コンクリートにより前記縦リブ及び前記横リブと一体化されている構成とすることができる。
【0013】
この発明に係る合成床版を用いた橋梁は、複数の床鋼板及び前記床鋼板上に打設されたコンクリートが一体化された合成床版と、この合成床版上に形成された鋪装材とを備えた橋梁であって、前記合成床版は、前記床鋼板に取り付けられた横リブと、一端が前記横リブに取り付けられ他端が前記コンクリートの打設時に前記床鋼板を支持する支保工に連結される連結部材とを備え、前記コンクリートは、前記支保工によって前記連結部材及び前記横リブを介して前記床鋼板が支持された状態で打設されたものであることを特徴とする。
【0014】
この発明に係る合成床版を用いた橋梁においては、好ましくは、前記床鋼板上に鉄筋が設置され、前記鉄筋は、前記コンクリートにより前記縦リブ及び前記横リブと一体化されている構成とすることができる。
【0015】
この発明に係る合成床版を用いた橋梁の施工方法は、横リブが取り付けられた複数の床鋼板を橋梁設置箇所に架設する床鋼板架設工程と、前記横リブを支保工に連結部材を介して連結し、前記複数の床鋼板を前記支保工により吊り下げ支持する支保工連結吊り下げ支持工程と、前記支保工によって支持された前記複数の床鋼板上にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記打設されたコンクリートが硬化した後、前記連結部材を前記支保工から取り外す連結部材取り外し工程と、前記コンクリート上を、舗装材で鋪装する舗装工程とを備えたことを特徴とする。
【0016】
この発明に係る合成床版を用いた橋梁の施工方法においては、好ましくは、前記床鋼板架設工程の後に、前記複数の床鋼板上に鉄筋を設置する鉄筋設置工程を更に備えた構成とすることができる。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、コンクリートの疲労亀裂が起こりにくく、製造コストの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る合成床版を用いた橋梁の一部の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】図2のX部を拡大して示すX部拡大図である。
【図4】図3のB−B’断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る合成床版を用いた橋梁の施工方法の施工工程を示すフローチャートである。
【図6A】同施工方法の施工工程の一部を説明するための工程図である。
【図6B】同施工方法の施工工程の一部を説明するための工程図である。
【図6C】同施工方法の施工工程の一部を説明するための工程図である。
【図6D】同施工方法の施工工程の一部を説明するための工程図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る合成床版を用いた橋梁の適用例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、添付の図面を参照して、この発明に係る合成床版及びそれを用いた橋梁並びにその施工方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る合成床版を用いた橋梁の一部の概略構成を示す平面図、図2は図1のA−A’断面図である。また、図3は、図2のX部を拡大して示すX部拡大図、図4は図3のB−B’断面図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る橋梁100は、橋軸方向Lに延び、橋軸方向Lと直交する橋軸直交方向Wに所定間隔を空けて敷設された複数の主桁(梁)1と、これら主桁1上に設置された合成床版200とを備えている。主桁1上には、後述する支保工20を支持する支柱1aが配置されている。
合成床版200は、例えば主桁1上に橋軸方向L及び橋軸直交方向Wに敷設され、互いに高力ボルト等で連結された連続する複数の床鋼板10と、これら床鋼板10上に打設されたコンクリート50(図6)とが一体化されたものである。複数の床鋼板10は、横リブ12と縦リブ11とにより補強されている。
【0022】
横リブ12は、橋軸直交方向Wに延び、橋軸方向Lに所定間隔(例えば、2.5m〜10m間隔)を持って配置され、橋軸直交方向Wに配設された複数の床鋼板10に溶接により固定されるか、個々の床鋼板10に事前に溶接したもの等を用いることができる。この横リブ12は、コンクリート打設時の床鋼板10の形状保持に必要な剛性よりも小さな剛性、例えば複数の床鋼板10が主桁1上に敷設された時に、連結部材30の配置間隔における床鋼板10の自重による変形を防止可能な程度の剛性を有すれば良い。この点が、従来のコンクリートの重量を保持する補強部材とは異なる。
【0023】
また、縦リブ11は、床鋼板10上に、予め溶接により取り付けられたもので、橋軸方向Lに延びて橋軸直交方向Wに所定間隔を持って複数並設されている。なお、縦リブ11は、床鋼板10の補強と同時に、コンクリートのズレ止めとしても機能する。このため、スタットジベル等の他のズレ止めの施工を省略若しくは大幅に簡略化して製造コストの削減を図ることができる。
この他、図示はしていないが、鉄筋が橋軸方向L及び橋軸直交方向Wに適宜配設される。
【0024】
床鋼板10は、その厚さが、例えば8mm〜10mm程度の鋼板からなり、図示しない水抜き孔などを備えて構成されている。また、橋軸直交方向Wの両端の床鋼板10の側端部には、側壁部19が立設されている。
【0025】
以上の構成において、コンクリートが打設される前においては、連結された各床鋼板10に取り付けられた横リブ12が、橋軸直交方向Wに延びる支保工20に連結された連結部材30と接続される。支保工20は、いわゆるトラス梁やI形梁からなり、横リブ12に沿って橋軸直交方向Wに延びると共に、横リブ12の位置に対応するように橋軸方向Lに所定間隔で並設される。更に、支保工20の横倒れ座屈耐力が問題となる場合には、各支保工20を橋軸方向Lに延びる軸方向床版支持材40を介して互いに連結するが、支保工20が自立する場合は、連結されなくても良い。
【0026】
例えば、図3及び図4に示すように、支保工20は、下端部側に、橋軸直交方向Wに延びるL形鋼からなる補強リブ21を有し、この補強リブ21には、例えばナット51によって連結部材30の上端部が螺合され連結される。連結部材30は、例えば棒状の鋼材(棒銅)からなり、長手方向を上下方向に配置させて、その下端部が、横リブ12に溶接固定されたナット52により螺合されて固定される。連結部材30は、支保工20と床鋼板10との間に、例えばコンクリート打設後においても作業員の作業スペースを十分に確保可能な所定の間隔の空間を形成可能な長さに設定されている。その長さは、支保工20の補強リブ21と連結部材30の連結部が、コンクリート打設後にコンクリート上面から露出し、作業員がコンクリートの上面において最低でも支保工20を避けながら作業可能な空間(例えば、高さ1.5m程度の空間)を形成可能な程度の長さに設定されている。なお、横リブ12は、連結部材30と上述したボルト止めの他に、例えば溶接により接合されていてもよい。
【0027】
こうして支保工20と横リブ12とを連結部材30を介して連結したら、図示しないクレーン等で吊り上げることにより、支保工20、連結部材30及び横リブ12を介して床鋼板10が吊り下げられて架設される。その後、支保工20を主桁1上の支柱1aにセットして固定し、クレーン等を撤去することによりこれらが支柱1aによって支持される。これにより、連結された各床鋼板10のコンクリート打設時の形状保持を、支保工20によって可能にした状態で、床鋼板10上にコンクリートを打設して硬化させる。その後、コンクリート上に露出する連結部材30の上端部側のナット51を取り外して、連結部材30及び支柱1aから支保工20を取り外し、支保工20を撤去する。更に、コンクリート上面に露出した連結部材30を撤去する。この時、撤去後の連結部材30のコンクリート内部に残った部分がコンクリート上面に露出しないような状態で撤去する。なお、コンクリート硬化後は、床鋼板10、縦リブ11、横リブ12、鉄筋およびコンクリートが一体化されるので、十分な強度が確保される。
【0028】
このように、本実施形態に係る橋梁100では、コンクリート打設時の床鋼板10に加わるコンクリートの重量を、横リブ12によって支えるのではなく、支保工20によって支えることにより、横リブ12を軽量化、小型化するようにしている。従って、従来のように形状保持のための補強鋼材や床鋼板10への加工などを省略又は簡略化することができ、補強鋼材の上端でのコンクリートの亀裂を抑えて疲労寿命を改善することができる。また、材料コストや作業工数を削減して製造コストの削減を図ることが可能となる。
【0029】
また、床鋼板10を支保工20に連結された連結部材30を介して吊り下げ支持することにより、支保工20と床鋼板10との間に所定間隔の空間を形成することができ、この空間を例えば作業空間として利用することで、コンクリートの打設等の施工作業などを容易に行うことができる。更に、支保工20は繰り返し使用したり、他の工事に転用したりすることができるので、トータル的な製造コストの削減を図ることができる。
【0030】
次に、上述した本実施形態に係る合成床版を用いた橋梁の施工方法の例について説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る合成床版を用いた橋梁の施工方法の施工工程を示すフローチャート、図6A〜図6Dは同施工方法の施工工程の一部を説明するための工程図である。なお、説明の便宜上、現場作業の他に工場内作業も含めて説明することとする。
【0031】
まず、工場内において、鋼材から床鋼板10を加工して作成し(ステップS101)、上述したような橋軸直交方向Wに沿って床鋼板10上に横リブ12を溶接により取り付ける(ステップS102)。次に、床鋼板10を工場から現場に輸送し(ステップS103)、主桁1上に合成床版200の床鋼板10を設置して架設する(ステップS104)。なお、床鋼板10は、工場から現場に輸送(搬送)されるときには複数に分割された状態で運ばれるため、例えば橋軸直交方向Wに連結した後に橋軸方向Lに連結して設置することで架設する。また、床鋼板10には、例えば予め工場内にて縦リブ11が溶接により固定されている。
【0032】
床鋼板10を架設したら、床鋼板10上に必要に応じて補強用の鉄筋を組み立てて設置する(ステップS105)。そして、連結部材30を床鋼板10の横リブ12に取り付けると共に、この連結部材30を介して支保工20を横リブ12に取り付けて、クレーン等により移動させて支柱1a上に設置する(ステップS106)。なお、これらステップS105及びS106の工程は、その順序が入れ替わっても良い。
【0033】
このステップS106において支保工20を設置したときの橋梁100の状態は、例えば図6Aに示すようになる。具体的には、主桁1上に複数の床鋼板10が設置され、この床鋼板10上に鉄筋14が配置され、更に床鋼板10の横リブ12に連結部材30を介して支保工20が補強リブ21と共に取り付けられている。そして、支保工20の軸方向床版支持材40に接続部材42を介して取り付けられていたクレーン綱41を取り外すと、図6Bに示すように、支保工20は支柱1aにより支持される。
【0034】
このように、床鋼板10を支保工20と共に支持したら、図6Bに示すように、床鋼板10上にコンクリート50を打設して硬化させ(ステップS107)、橋梁100の合成床版200を構成する。このとき、コンクリート50の厚さは、連結部材30を補強リブ21から取り外し、支保工20とコンクリート50との間に作業スペースを確保するため、連結部材30と補強リブ21との連結部がコンクリート50の上面に露出する寸法に決定され、例えば厚さ30cm程度にする。
【0035】
その後、コンクリート50上に露出している連結部材30を支保工20から取り外すと共に連結部材30を解体し(ステップS108)、支保工20を合成床版200上から撤去する。このときの橋梁100の状態は、図6Cに示すような状態となる。撤去された支保工20は、次の施工で再利用することができる。
【0036】
なお、支保工20を撤去したとき、連結部材30の露出部分が余分である場合には、必要に応じて、この露出部分をいわゆるコンクリート50の被りを確保することができるように切断除去するなどの作業を行う。すなわち、ここでは、図6Dに示すように、支柱1aや連結部材30の未撤去部分が、コンクリート50の上面から露出しないように切断除去を行う。最後に、コンクリート50上にアスファルト等の舗装材を敷設して(ステップS109)、本フローチャートによる一連の施工工程を終了し、橋梁100を完成させる。
【0037】
上述したような施工工程により完成された橋梁100は、図7(a)に示すように、主桁1上に床鋼板10、橋軸方向Lに延びて橋軸直交方向Wに所定間隔を持って並設された縦リブ11、橋軸直交方向Wに延びて橋軸方向Lに所定間隔を持って配置された横リブ12、及び鉄筋14を備えた合成床版200を有するものであり、車50の進行方向が主桁1の長手方向に沿ったものとなるが、図7(b)に示すようなものであっても良い。
【0038】
すなわち、この場合の橋梁100Aは、主桁1の代わりに橋台9が用いられ、この橋台9上に床鋼板10、橋軸直交方向Wに延びて橋軸方向Lに所定間隔を持って並設された縦リブ11、橋軸方向Lに延びて橋軸直交方向Wに所定間隔を持って配置された横リブ12、及び鉄筋14を備えた合成床版200Aを有するものであり、車50の進行方向が橋台9を繋ぐ橋梁100Aの長手方向に沿ったものとなる点が、先の橋梁100と相違している。
【0039】
以上述べたように、本実施形態によれば、コンクリート打設時の従来必要であったコンクリートの重量保持のための補強鋼材が不要になり、これによる補強鋼材の上端部でのコンクリートの亀裂を防止して、疲労寿命を改善することができる。
【0040】
また、横リブに求められる剛性が従来よりも遙かに小さいため、材料コストや作業工数を削減したりして製造コストの削減を図ることが可能となる。
【0041】
1 主桁
10 床鋼板
11 縦リブ
12 横リブ
19 側鋼板
20 支保工
21 補強リブ
30 連結部材
40 軸方向床版支持材
41 クレーン綱
50 コンクリート
100 橋梁
200 合成床版

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の床鋼板と、前記床鋼板上に打設されたコンクリートとを備え、橋梁設置箇所に設置される合成床版であって、
前記床鋼板に取り付けられた横リブと、
一端が前記横リブに取り付けられ他端が前記コンクリートの打設時に前記床鋼板を支持する支保工に連結される連結部材と
を備え、
前記コンクリートは、前記支保工によって前記連結部材及び前記横リブを介して前記床鋼板が支持された状態で打設されたものである
ことを特徴とする合成床版。
【請求項2】
前記床鋼板は、前記横リブと直交する方向に延び、前記横リブの延びる方向に並設された複数の縦リブを有する
ことを特徴とする請求項1記載の合成床版。
【請求項3】
前記横リブは、前記コンクリートの打設時に前記床鋼板の形状保持に必要な剛性よりも小さい剛性を有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の合成床版。
【請求項4】
前記連結部材は、前記床鋼板と前記支保工との間に所定間隔の空間を形成可能な長手方向を上下方向とする鋼材からなり、支保工との連結部が前記コンクリートの上面に露出する長さを有する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の合成床版。
【請求項5】
前記連結部材は、前記支保工とボルト止めにより接続される
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の合成床版。
【請求項6】
前記床鋼板上に鉄筋が架設され、
前記鉄筋は、前記コンクリートにより前記縦リブ及び前記横リブと一体化されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の合成床版。
【請求項7】
複数の床鋼板及び前記床鋼板上に打設されたコンクリートが一体化された合成床版と、この合成床版上に形成された鋪装材とを備えた橋梁であって、
前記合成床版は、
前記床鋼板に取り付けられた横リブと、
一端が前記横リブに取り付けられ他端が前記コンクリートの打設時に前記床鋼板を支持する支保工に連結される連結部材と
を備え、
前記コンクリートは、前記支保工によって前記連結部材及び前記横リブを介して前記床鋼板が支持された状態で打設されたものである
ことを特徴とする合成床版を用いた橋梁。
【請求項8】
前記床鋼板上に鉄筋が設置され、
前記鉄筋は、前記コンクリートにより前記縦リブ及び前記横リブと一体化されている
ことを特徴とする請求項7記載の合成床版を用いた橋梁。
【請求項9】
横リブが取り付けられた複数の床鋼板を橋梁設置箇所に架設する床鋼板架設工程と、
前記横リブを支保工に連結部材を介して連結し、前記複数の床鋼板を前記支保工により吊り下げ支持する支保工連結吊り下げ支持工程と、
前記支保工によって支持された前記複数の床鋼板上にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、
前記打設されたコンクリートが硬化した後、前記連結部材を前記支保工から取り外す連結部材取り外し工程と、
前記コンクリート上を、舗装材で鋪装する舗装工程と
を備えたことを特徴とする合成床版を用いた橋梁の施工方法。
【請求項10】
前記床鋼板架設工程の後に、前記複数の床鋼板上に鉄筋を設置する鉄筋設置工程を更に備えた
ことを特徴とする請求項9記載の合成床版を用いた橋梁の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−179171(P2011−179171A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41618(P2010−41618)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(300041192)宇部興産機械株式会社 (268)
【Fターム(参考)】