説明

合成開口を用いるレーダシステム

【課題】合成開口レーダ(SAR)システム、およびSARシステムにおいて信号を処理する方法を提供すること。
【解決手段】SARシステムが、少なくとも1つの部分アンテナを有するレーダアンテナを含み、その少なくとも1つの部分アンテナそれぞれが、割り当てられる送信/受信モジュールを有する複数の位相中心、および位相中心の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサを含む。信号プロセッサは、位相中心の送信/受信モジュールによって受信されるアナログ受信信号をデジタル化および処理するように、ならびにデジタル的に処理された受信信号をアナログ信号に変換するように構成および配置されるハイブリッドビーム形成モジュールを備える。さらには、アナログ受信ネットワークが、それぞれの送信/受信モジュールのアナログ信号を互いに合成して、出力信号を形成するように構成および配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2011年7月7日に出願された独国特許出願第102011107403.5号の米国特許法第119条の下での優先権を主張するものであり、その開示は、全体的に参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は、1つまたは複数の部分アンテナを含むアンテナを有する合成開口レーダ(synthetic aperture radar: SAR)システムに関する。それぞれの部分アンテナは、複数の位相中心およびそれらに割り当てられる送信/受信モジュールと、位相中心または放射体の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサとを含む。
【背景技術】
【0003】
このタイプのSARシステムは、例えば、宇宙ベースのSAR計器とともに使用される。図1は、平面フェーズドアレイアンテナ(planar phased array antenna)ANTを図式的に示している。アンテナANTは、限定されない例として、位相中心としてそれぞれ56個の放射体Radと、それに対応する数の送信/受信モジュール(transmit/receive module)TRMとを有する部分アンテナとして6枚のパネル、すなわちPan1〜Pan6を含むことが可能である。アンテナANTの電子構成要素、具体的にはデジタルビーム形成(digital beam forming)DBF用の構成要素については図示していない。例示的な実施形態における各パネルPan1〜Pan6は、水平方向に(通常、飛行方向に)2つの放射体Rad、および垂直方向(高度)に28対の水平放射体を含む。図1の実施形態において、水平方向は左右に伸び、垂直方向は上下に伸びる。放射体Radは、送信信号または受信信号それぞれに対するその供給点を中心部に有する。既に述べた送信/受信モジュールTRMは、各供給点の後方に配置される。
【0004】
送信/受信装置TRMはそれぞれ、計器側に、高周波送信信号(HF送信信号)のための入力部と、高周波受信信号(HF受信信号)のための出力部とを有する。HF送信信号は、レーダ送信パルスと称され、HF受信信号は、レーダエコーと称される。本明細書において、各送信/受信モジュールTRMは、個々のチャネルを示す。原理的には、いくつかの送信/受信モジュールを合成して、1つのチャネルを形成することが可能であることは理解される。送信/受信モジュールTRMは、例えば、アンテナタイミングバス(antenna timing bus: ATB)およびアンテナ制御バス(antenna control bus: ACB)など、電線バスによって制御される。SARシステムの場合のフェーズドアレイアンテナにおいては、通常、送信信号分配用のHFネットワークと、受信信号合成用の少なくとも1つの追加のネットワークとがアンテナ上に設けられる。図2は、8個のみの放射体Radについての一般的なアンテナのHFネットワークを図式的に示しているが、デジタルビーム形成は無い。より一層明確にするため、8個の放射体Radを互いに垂直方向に間隔をおいて示す。送信/受信モジュールTRMは、中央電子システム(central electronic system)COMPに連結される。アンテナANTの放射体Radによって信号が送信されようとする場合、信号は、出力部RF TXによって送信信号として送信/受信モジュールTRMに供給される。放射体Radの送信/受信モジュールTRMの各信号から形成される、アナログ的に合成された送信/受信モジュールTRMの受信信号は、デジタル化され、さらに処理され、最終的には、アンテナから離れて配置されている中央電子システムCOMPに記録される。合成された受信信号は、入力部RF RXから中央電子システムCOMPに供給される。
【0005】
レーダアンテナのパワーを増加させるためにデジタルビーム形成を用いることが知られている。これは、SARシステムでは、例えば高分解能広帯域(high resolution wide swath: HRWS)計器において使用される。1つの可能な実施形態が、欧州特許出願公開第1241487A1号に開示され、その開示は、全体的に参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。デジタルビーム形成において、すべてのチャネル(例示的な実施形態においては、すべての送信/受信モジュール)の受信信号は、処理されてから合成される。通常、受信信号の処理または操作は、デジタル的に実行される。限定されない例示的なHRWSアーキテクチャを、図3に図式的に示すが、放射体については、説明を明確および容易にするために図示していない。送信/受信モジュールTRMから生じるアナログ受信信号は、デジタルビーム形成モジュール(digital beam forming module)DBFMにおいてそれぞれデジタル化および処理され、データストリームデータRXとして中央電子システムに運ばれる。このように、データストリームは、デジタル化後の信号合成が加法であるので、チェーンとして達成される。各ビーム形成モジュールDBFMにおいて、チェーンにおける個々の信号と先行の信号とは、加算してから、転送される。
【0006】
ビーム形成モジュールDBFMの機能には、信号フィルタリング、ベースバンドへの信号のダウンミキシング、アンチエイリアスフィルタリング、デジタル化、デジタル信号に対する現在のチャネルのビーム形成アルゴリズムの適用、ローカル信号の、先行する信号のものとのコヒーレントな、すなわち、同期的な加法、および次のチャネルへのその和信号の転送、すなわち、チェーンにおける次のビーム形成モジュールへの転送が用いられる。構成要素FIL、MIX、AAL、ADW、および処理を行うためのProcを図4に示すが、増幅器の配置については詳細に考慮していない。それによって、単一のチャネルのアーキテクチャを、可変減衰要素および位相制御要素がない場合で示す。最後に生じる出力信号データは、ベースバンドの信号であり、受信アンテナがアルゴリズム的に調整された受信ビームにより生成するものである。
【0007】
欧州特許出願公開第1241487A1号に述べられている記載の手順は、早くもアンテナ上、またはアンテナの出力部での早期の信号デジタル化を包含している。その結果、アンテナの受信側アーキテクチャは、ビーム形成がない古典的なアンテナと比較して機能的に変化する。そこで使用されるアナログ受信ネットワークは、いわゆる高速直列リンク(high-speed serial link: HSSL)、つまり、速い直列データラインに置き換えられる。これは、大きいデータ容量を高データレートでアンテナから中央電子システムに、または直接、マスストレージ装置に送信しなくてはならないことのためである。レーダの帯域幅に応じて、パネル毎のデータレート、数10Gbps(10×109ビット/秒)が生じ得る。
【0008】
これにより、具体的には多数の並列ラインを有する人工衛星対応の構成要素に伴う高額な実装費や、多額なデータ処理費がもたらされる。高分解能で、非常に高性能かつ高額な処理装置を有するHRWS計器では、通常、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array: FPGA)がデータ処理用に使用されるが、これらの装置の耐空性は、無条件的に認められていない。さらには、受信チェーンの高データレートにより、複雑な電路や高消費電力がもたらされる。図3によるアーキテクチャのさらなる問題は、構成要素の互いに対する故障依存性である。HSSLデータチェーンにおける単一のエラーが、パネル全体の機能を停止させる。したがって、図示の形態のアーキテクチャは、航空に適しておらず、冗長性概念を必要とし、そのことは受信チェーンにおける複雑さをさらに増加させる。
【0009】
高分解能で、非常に高性能かつ高額な処理装置を有するHRWS計器では、原則として、FPGA(field-programmable gate array)がデータ処理用に使用されなくてはならず、その耐空性は、無条件的に認められていない。さらには、受信チェーンの高データレートにより、複雑な電路や高消費電力がもたらされる。図3によるアーキテクチャのさらなる問題は、構成要素の互いに対する故障依存性である。HSSLデータチェーンにおける単一のエラーが、パネル全体の機能を停止させる。したがって、図示の形態のアーキテクチャは、航空に適しておらず、冗長性概念を必要とし、そのことは受信チェーンにおける複雑さをさらに増加させる。
【0010】
デジタルビーム形成モジュールを有するSARシステムは、出版物FISCHER、Cら、「Development of a High-Resolution Wide Swath SAR Demonstrator in」、第8回合成開口レーダに関する欧州会議(EUSAR)、2010年、1166〜1169頁により知られ、その全てが本明細書中に組込まれる。デジタルビーム形成法の範囲内で出力信号を取得するためのビーム和形成は、デジタル範囲で実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1 241 487 A1号
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】出版物FISCHER、Cら、「Development of a High-Resolution Wide Swath SAR Demonstrator in」、第8回合成開口レーダに関する欧州会議(EUSAR)、2010年、1166〜1169頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、信号処理が、それにより、より簡単なやり方で実行可能なレーダアンテナを有するSARシステムを開示することであり、ここで、このシステムは、耐空性の要件を満たすべきである。
【0014】
この目的は、請求項1の特徴によるSARシステム、および請求項11の特徴による方法によって達成される。有利な実施形態は、独立請求項において与えられる。
【0015】
本発明は、1つまたは複数の部分アンテナから成るアンテナを有するSARシステムを創出し、それぞれの部分アンテナが、複数の位相中心およびそれに割り当てられる送信/受信モジュール、ならびに位相中心の信号をコヒーレントに処理するための信号処理手段を備える。本発明によれば、信号処理手段は、ハイブリッドビームを含む。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の実施形態は、信号処理が、それにより、より簡単なやり方で実行可能なレーダアンテナを有するSARシステムに関する。システムは、耐空性の要件を満たすべきである。
【0017】
本発明は、1つまたは複数の部分アンテナを含むアンテナを有するSARシステムを対象とする。それぞれの部分アンテナが、複数の位相中心、それに割り当てられる送信/受信モジュール、および位相中心の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサを含む。実施形態によれば、信号プロセッサは、位相中心(放射体)の送信/受信モジュールによって受信されるアナログ受信信号のデジタル化および処理用のハイブリッドビーム形成モジュールを含む。ハイブリッドビーム形成モジュールは、それぞれの送信/受信モジュールのアナログ信号を互いに合成して出力信号を形成するために、デジタル的に処理された受信信号をアナログ受信信号に変換するように、およびそれらをアナログ受信ネットワークに供給するように実装または形成される。
【0018】
さらに、本発明は、1つまたは複数の部分アンテナを含むアンテナにより、SAR信号を処理するための方法に関する。それぞれの部分アンテナは、複数の位相中心、それに割り当てられる送信/受信モジュール、および位相中心(放射体)の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサを含む。この方法において、放射体の送信/受信モジュールによって受信されるアナログ受信信号は、信号プロセッサのハイブリッドビーム形成モジュールによってデジタル化および処理される。続いて、デジタル的に処理された受信信号は、アナログ受信信号に変換され、アナログ受信ネットワークに供給される。最終的には、それぞれの送信/受信モジュールのアナログ信号は、アナログ受信ネットワークによって互いに合成されて、出力信号を形成する。
【0019】
実施形態は、古典的なアナログ受信ネットワークに戻ることによって、しかし、柔軟性のあるデジタル信号処理の利点をなくすことなく、冒頭に説明したデジタル処理が求める実装形態の要求を低減する。信号加法は、本発明によるアナログ技術で、より効率的に達成されるので、デジタル信号処理から除外される。冒頭に説明したように、必然的に大きいダイナミックレンジにとって適した語長を除いて低い信号対雑音比(signal-to noise-ratio: SNR)のデジタル的な信号加法は、効率面の観点から最適ではない。個々のチャネルによる比較的高い雑音レベルにより、追加の信号損失は、デジタル/アナログ再変換がもたらされるため、ほとんど認められない。
【0020】
それぞれの送信/受信モジュールのアナログ信号を合成して出力信号を形成することは、アナログ技術で効率的に達成される。この目的のために、ハイブリッドビーム形成モジュールが設けられ、それは、通常の方法で、送信/受信モジュールのそれぞれの受信信号をデジタル化し、その後、それらをデジタル的に処理する。続いて、同期された、好ましくは補正されたデジタル信号は、アナログ信号に再変換され、アナログ受信ネットワークに供給されて、さらに処理される。このようにして、ハイブリッドビーム形成モジュールは、いわゆる「混合信号」技術で、例えば単一のチップ上に実装可能である。これは、それぞれの送信/受信モジュールと、アナログ受信ネットワークとの間に設置可能である。配置は、送信/受信モジュール内に一体化されるのが理想的である。その結果、本発明により、アナログ技術で、より効率的に達成される信号和形成は、デジタル信号処理から除外される。
【0021】
具体的には、アンテナは、平面フェーズドアレイアンテナとして実装または形成可能である。
【0022】
有利な実施形態によれば、ビーム形成モジュールは、デジタル化された受信信号を処理する間に、デジタルビーム形成向けにそれらを処理し、それらを互いに同期させ、それらを任意選択で補正するように、さらに実装または形成される。個々の受信信号を早期にデジタル化することは、必要な正確さでビーム形成機能を行うことを可能にするためには好都合である。デジタル化はまた、受信信号を非常に正確に同期させてから、合成することも可能にし、それは通常、ビーム形成の最終ステップである。信号のアナログ合成によって、デジタル処理と比較すると、大きく費用を抑えることが可能である。このようにして、本明細書によってアンテナ全体の複雑さを低く保つことが可能である。
【0023】
ビーム形成モジュールが、デジタル的に処理された受信信号をそれぞれのアナログ信号に変換することが可能なデジタル/アナログ変換器を含む場合、さらに好都合である。
【0024】
具体的には、アナログ受信ネットワークは、デジタル/アナログ変換器のすぐ下流に接続される。
【0025】
さらなる好都合な実施形態において、アナログ受信ネットワークによるアナログ信号の合成は、信号の加法を含み、それにより、出力信号は和信号である。
【0026】
信号プロセッサが、アナログ信号を較正するように実装または形成される場合、さらに好都合である。較正に必要なデジタル較正信号はそれによって、アナログ受信ネットワークの入力部で直接、生成可能である。
【0027】
さらなる好都合な実施形態によれば、アナログ受信ネットワークによって生成される出力信号を処理するための信号プロセッサは、出力信号を中央処理装置のアナログ/デジタル変換器に供給する。デジタル出力信号のさらなる処理が、通常の方法で、本明細書による中央処理装置によって実行可能である。
【0028】
好都合には、信号変換は、ベースバンドの中で、または低周波数で、デジタル/アナログ変換器によって、および/またはアナログ/デジタル変換器によって行われる。
【0029】
信号プロセッサが、信号チャネルを形成するいくつかの送信/受信モジュールの信号を合成してから、デジタル/アナログ変換器によってアナログ変換するように実装または形成される場合、さらに好都合である。この場合には、チャネルの受信信号は、従来技術により知られている方法でデジタル化され、その後、デジタル的に処理される。同期され、任意選択で補正された加算デジタル信号は、続いて、アナログ信号に再変換され、アナログ受信ネットワークに供給される。
【0030】
帰還チャネルにおける信号プロセッサが、搬送波周波数について、および送信信号として、送信/受信モジュールに供給されるデジタルチャープ信号を生成する上方混合器、増幅器、およびフィルタを含む場合、さらに好都合である。この実施形態の1つの利点は、送信信号用の高周波ネットワークが省略可能であるということにある。
【0031】
本発明による手順は、以下の利点を有する。すなわち
従来技術により知られているソリューションと比較すると、プロセッサの複雑さの低減がもたらされる。これは、2つのHSSLインターフェースおよび関連する論理同期化、ならびにエラー検出および補正(Error Detection and Correction: EDAC)費用の削除によるものであり得る。例えば28個のチャネルを有するチェーン全体の待ち期間を同期させるためのデータバッファは、完全なデジタルソリューションと比較すると、省略可能である。プロセッサの複雑さを抑えることにより達成される消費電力の低減は、本発明により求められる追加のデジタル/アナログ変換器のものと同程度の大きさである。
推奨のSARシステムのアーキテクチャは、「適切な分解」の意義の範囲内で、本質的に冗長である。
高ダイナミックレンジによるシステムの場合には、チャネルのそれぞれのアナログ受信信号の処理および同期化に対するアナログ/デジタル変換器の分解能は、高く、例えば10ビットまたは12ビットに設定すべきである。完全なデジタル処理により、結果的にこれから生じる語長は、HSSLデータチェーンに関して高データレートをもたらす。しかし、提案のシステムにこの制限は存在しないので、デジタル/アナログ変換器のそれに対応する長い語長を選択することが必要なだけである。
完全なデジタル処理の場合に部分的に必要である無損失データ圧縮のためのデジタルフラクショナルデシメーションフィルタについての要件は、適用されない。このフィルタは、従来のビーム形成モジュールにおいて見られる最も複雑なデジタルフィルタである。
プロセッサおよびデジタル/アナログ変換器は、受信ネットワークの較正の際に信号生成の較正をするのに使用可能である。
送信/受信モジュール、およびアンテナパネルを制御するためのいわゆるタイル制御装置(tile control unit: TCU)のすべてのデジタル制御機能は、中央プロセッサに送信可能である。それに応じて、この装置は単純化される。
【0032】
システムが、記載の帰還チャネルを有する場合、結果的にさらに以下の利点が生じる。
高い放射精度が、関連するアンテナにより達成可能である。こうして、信号プロセッサは、特によく較正可能である。
送信信号を生成するための中央電子システム、および送信側の高周波ネットワークの一部が省略可能である。ローカルに生成される送信信号は、較正されなくてはならない長い送信ネットワークの中を通過しない。中央で生成される信号よりも、ローカルに生成される送信信号に対しては、より低い信号対雑音比の要求がなされる。
送信/受信モジュールに割り当てられるそれぞれの信号プロセッサに帰還チャネルが備わっている場合、可変減衰要素および位相制御要素は省略可能である。しかし、例えば、1つのチャネルを形成するための合成同様、いくつかの送信/受信モジュールが、1つの信号プロセッサに共同で割り当てられる場合、可変減衰要素および位相制御要素は必要である。
【0033】
本発明の実施形態は、少なくとも1つの部分アンテナを有するレーダアンテナを含む合成開口レーダ(SAR)システムを対象とし、その少なくとも1つの部分アンテナそれぞれが、割り当てられる送信/受信モジュールを有する複数の位相中心、および位相中心の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサを含む。信号プロセッサは、位相中心の送信/受信モジュールによって受信されるアナログ受信信号をデジタル化および処理するように、ならびにデジタル的に処理された受信信号をアナログ信号に変換するように構成および配置されるハイブリッドビーム形成モジュールを備える。さらには、アナログ受信ネットワークが、それぞれの送信/受信モジュールのアナログ信号を互いに合成して、出力信号を形成するように構成および配置される。
【0034】
実施形態によれば、ハイブリッドビーム形成モジュールが、処理されたアナログ受信信号をアナログ受信ネットワークに供給するようにさらに構成および配置可能である。
【0035】
本発明の他の実施形態により、ハイブリッドビーム形成モジュールが、デジタルビーム形成向けにデジタル化された受信信号を処理するように、およびデジタル化された受信信号を互いに同期させるようにさらに構成および配置可能である。ハイブリッドビーム形成モジュールは、デジタル化された受信信号を補正するようにさらに構成および配置可能である。
【0036】
さらには、ハイブリッドビーム形成モジュールが、デジタル的に処理された受信信号をそれぞれのアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器を備えることが可能である。アナログ受信ネットワークが、デジタル/アナログ変換器のすぐ下流に接続可能である。
【0037】
さらなる他の実施形態によれば、アナログ受信ネットワークによるアナログ信号の合成が、アナログ信号の加法を含むことが可能であり、それによって、形成された出力信号は、和信号である。
【0038】
本発明のさらなる実施形態により、信号プロセッサが、アナログ信号をアナログ受信ネットワークの入力部で直接生成されるデジタル較正信号により較正するように構成および配置可能である。
【0039】
さらなる実施形態において、中央処理装置は、アナログ/デジタル変換器を備えることが可能であり、出力信号プロセッサは、アナログ受信ネットワークによって生成される出力信号を処理するように、および処理された出力信号を中央処理装置のアナログ/デジタル変換器に供給するように構成および配置可能である。デジタル/アナログ変換器およびアナログ/デジタル変換器のうちの少なくとも一方による信号変換が、ベースバンドの近くで、またはベースバンドの中で実行可能である。
【0040】
本発明の実施形態によれば、信号プロセッサが、信号チャネルを形成するいくつかの送信/受信モジュールの信号を合成してから、デジタル/アナログ変換器によってアナログ変換するように構成および配置可能である。
【0041】
さらなる他の実施形態により、信号プロセッサが、搬送波周波数について、および入力信号として送信/受信モジュールに供給されるデジタルチャープ信号を生成する上方混合器、増幅器、およびフィルタを有する帰還チャネルをさらに備えることが可能である。
【0042】
さらなる実施形態によれば、複数の位相中心が、複数の放射体に含まれ得る。
【0043】
本発明の実施形態は、少なくとも1つの部分アンテナを有するレーダアンテナによりSAR信号を処理するための方法を対象とし、ここでは、それぞれの部分アンテナは、複数の位相中心と、その複数の位相中心に割り当てられる送信/受信モジュールと、位相中心の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサとを含む。この方法は、位相中心の送信/受信モジュールからのアナログ受信信号をデジタル化および処理するステップと、デジタル的に処理された受信信号をアナログ信号に変換し、アナログ受信ネットワークに供給するステップと、それぞれの送信/受信モジュールのアナログ信号を互いに合成して、出力信号を形成するステップとを含む。
【0044】
本発明の実施形態により、信号プロセッサが、デジタル化および処理するステップを行うハイブリッドビーム形成モジュールを備えることが可能である。
【0045】
本発明の他の実施形態によれば、アナログ信号が、アナログ受信ネットワークに供給可能である。アナログ信号は、アナログ受信ネットワークによって合成可能である。さらには、この方法は、アナログ信号をアナログ受信ネットワークの入力部で直接生成されるデジタル較正信号により較正するステップを含むことが可能である。
【0046】
さらには、アナログ信号を合成するステップは、アナログ信号の加法を含むことが可能である。
【0047】
本発明のさらなる他の実施形態により、この方法は、出力信号を処理するステップと、処理された出力信号をアナログ/デジタル変換器を有する中央処理装置に供給するステップとをさらに含むことが可能である。
【0048】
本発明の他の例示的な実施形態および利点は、本開示および添付の図面を概観することによって確実となり得る。
【0049】
本発明を、本発明の例示的な実施形態の限定されない例として、記された複数の図面を参照して以下に続く詳細な説明でさらに述べ、ここでは、同様の参照数字は、図面のいくつかの図全体にわたって同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】部分アンテナとしていくつかのパネルを有する、知られている平面フェーズドアレイアンテナを図式的に示す図であり、1つのパネルについて、放射体の対応する配置を位相中心として示している。
【図2】デジタルビーム形成が無い通常のSARアンテナの知られているHFネットワークを示す図である。
【図3】SARシステムの知られているHRWSアーキテクチャを示す図である。
【図4】個々の受信チャネルについて、知られている信号プロセッサのアーキテクチャを図示的に示す図である。
【図5】SARシステムの信号プロセッサの本発明によるアーキテクチャを図式的に示す図である。
【図6】受信チャネルの本発明により形成される信号処理チェーンを図式的に示す図である。
【図7】本発明による信号プロセッサにおける較正経路を示す図である。
【図8】本発明による信号プロセッサのアーキテクチャの修正された例示的な実施形態のネットワークインフラを図式的に示す図である。
【図9】修正された形態の本発明による信号処理チェーンを図式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書に示す詳細は、本発明の実施形態について、単に例としてのもの、および例示的に述べるためのものに過ぎず、本発明の原理および概念的な態様を最も有益で、理解しやすい説明であると考えられることを提供するために示される。この点において、本発明の基本的な理解に必要である以上に、より詳細に本発明の構造的詳細を示そうとはされておらず、図面とともに解釈される説明は、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化可能であるかを当業者に対して明らかにする。
【0052】
レーダアンテナを有するSARシステムの実施形態によるアーキテクチャは、図1から図4に関して上述した例示的な構成に基づくことが可能である。既に説明したように、アンテナANTは、いくつかの部分アンテナPan1〜Pan6から成ることが可能であり、各部分アンテナは、複数の位相中心(または放射体)Radと、それに割り当てられる送信/受信モジュールTRMと、位相中心(放射体)の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサとを含むことが可能である。
【0053】
図5は、本発明の実施形態による信号処理について可能なアーキテクチャを示す。図3で説明し、示したものとは対照的に、8個のみの放射体を、信号処理に含まれる構成要素であるように、限定されない例として図5に示す。(本明細書においては、チャネルと同じ意味である)それぞれの放射体ごとに、本発明による送信/受信モジュールTRMと、信号プロセッサとを示す。従来技術で使用されるデジタルビーム形成モジュールDBFMとは対照的に、それぞれの信号プロセッサは、ハイブリッドビーム形成モジュールHBFMを備える。
【0054】
本発明の実施形態による送信/受信モジュールTRMと、信号プロセッサのハイブリッドビーム形成モジュールHBFMとのより正確な構造を図6に示す。ハイブリッドビーム形成モジュールHBFMは(従来技術によるデジタル信号形成装置と同様に)、信号フィルタリングのためのフィルタFILと、アナログ受信信号のベースバンドへのダウンミキシングのための混合器MIXと、アンチエイリアスフィルタAALと、アナログ/デジタル変換器ADWと、デジタル信号に対して現在のチャネルのビーム形成アルゴリズムを適用するためのプロセッサProcとを備える。前述に加えて、ハイブリッドビーム形成モジュールHBFMはまた、プロセッサProcの下流に配置されたデジタル/アナログ変換器DAWと、増幅器Vとを含む。ハイブリッドビーム形成モジュールHBFMから生じた信号BBoutは、アナログ受信ネットワーク(図6に図示せず)に供給される。ビーム形成モジュールの本発明による実施形態においては、高速直列リンク(HSSL)経由の隣接チャネルの出力信号における読取りは、省略可能である。
【0055】
個々の受信チャネルのデジタル化は、所望の精度でビーム形成の機能を実行できるようにするため、ハイブリッドビーム形成モジュールHBFMにおいて行われることができる。ハイブリッドビーム形成モジュールHBFMにおけるデジタル化は、チャネル信号のすべてを非常に正確に同期させてから、それらをアナログ受信ネットワークで合成することを可能にする。
【0056】
ハイブリッドビーム形成モジュールHBFMは、いわゆる「混合信号」技術で、例えば単一のチップ上に実装可能であり、そのようなチップは、それぞれの送信/受信モジュールTRMと、アナログ受信ネットワーク(図5および図6に図示せず)との間に挿入可能である。具体的には、および好ましくは、チップまたはハイブリッドビーム形成モジュールHBFMは、送信/受信モジュール内に一体化されてもよい。
【0057】
したがって、実施形態は、ビーム形成モジュールのデジタル範囲において同期化およびチャネル調整が行われることを維持することが可能である。したがって、単にチャネルごとに放出される簡単なデータ加法のみが、高周波信号合成によってアナログな形で行われる。
【0058】
各チャネルのアナログ出力信号は、ベースバンドの中で、またはその近くで位置付けられていることが可能であり、そのため、搬送波周波数におけるよりも、より簡単に放射分析的に制御可能である。古典的なSARシステムでは、受信信号は、搬送波周波数で合成され、首尾よく較正される。受信信号ネットワークの較正はまた、本発明によるSARシステムにおいても行われ、それにより、較正信号が、ネットワーク入力部でデジタル的に生成される。
【0059】
例えば、(図2に示す)中央電子システムにさらに含まれ得、本発明の実施形態とともに使用され得る追加のデジタル/アナログ変換器DAW、およびさらなるアナログ/デジタル変換器を挿入するので、レーダ受信信号の劣化を受け入れる必要はない。アナログ信号の恣意的に優れた品質は、デジタル/アナログ変換器DAWのスキャニングレートおよび分解能の適切な選択によって得られる。信号に供給される量子化雑音は、既存の固有の信号雑音に比較すると無視できるはずである。基本的に、デジタル/アナログ変換器の前に存在するチャネル信号は、高雑音レベル(通常、最高ダイナミックレンジでSNR<16db)を有し、それにより、デジタル/アナログ変換は、平均パワースペクトルで早くも使用可能である。
【0060】
和信号のアナログ/デジタル変換は、アンテナから離れている中央電子システムCOMP(図4〜図9には図示せず)において行われる。和信号のアナログ/デジタル変換は、パネルごとに1度だけ行われれば、十分である。この場合、高分解能(例えば、12ビット)を有するアナログ/デジタル変換器が使用可能である。従来のビーム形成モジュールに対してさらに挿入されるデジタル/アナログおよびアナログ/デジタル変換は、ベースバンドの中で、またはその近くで、信号に対してハイブリッドビーム形成モジュールによりさらに実行される。このように、構成要素およびスキャニングに対する要求は、搬送波周波バンドにおける信号に比較すると、かなり抑えられる。
【0061】
図示していない実施形態の変形において、送信/受信モジュールTRMによって受信されるいくつかの受信信号を接続して、1つの信号チャネルを形成することが可能である。これは、高い要求がアンテナアジリティについてなされない場合、特に好都合である。このように、アンテナ電子システムは、その複雑さの点でさらに縮小可能である、ビーム形成モジュールにおけるデジタル/アナログ変換器DAWの利用可能性は、図9に示すように、追加のライン(帰還チャネルRC)に、上方混合器MIX'、増幅器V'、およびフィルタFIL'が設けられている場合、さらなる可能性を開く。この実施形態において、帰還チャネルRCは、送信/受信モジュールTRMの入力部に連結可能である。この実施形態のさらなる態様において、プロセッサPROCは、デジタルチャープ信号を生成することが可能であり、その信号は、搬送波周波数について変調され、送信パルス期間中、入力信号として送信/受信モジュールTRMに運ばれる。この場合、送信信号に対するHFネットワークは、図8に図式的に示すように、省略可能である。
【0062】
このソリューションの利点は、関連するアンテナにより得られる高い放射分析精度である。図9に示すハイブリッドビーム形成モジュールHBFMは、図7に示す閉較正経路(closed calibration path)CALが調整される場合、特によく較正可能である。さらなる利点は、送信信号を生成するための中央電子システム、および送信側HFネットワークの一部を省略することである。ローカルに生成される送信信号は、較正されなくてはならない長い送信ネットワークの中を通過しない。さらには、中央で生成される送信信号よりも、ローカルに生成される送信信号に対しては、より低いSRN要求がなされる。
【0063】
図9にあるように実装または形成されるハイブリッドビーム形成モジュールHBFMが、それぞれの送信/受信モジュールTRMごとに設けられる場合、すべての可変減衰要素および位相制御要素が省略可能である。
【0064】
本発明により提供されるハイブリッドビーム形成モジュールは、デジタル技術の使用を制限し、それは、複雑なアルゴリズム関数に対して高データレートで資源集約的であり、より効率的なアナログレンジに同期信号の単純加法を残す。これにより、アンテナにおけるビーム形成モジュールの電子システムの複雑さおよび量の低減、したがって、費用の利点がもたらされる。具体的には、従来技術と比較すると、コンピューティングパワーが低減されたプロセッサが使用可能である。さらには、HSSLチェーンの要素も省略可能である。
【0065】
推奨のアーキテクチャは、送信/受信モジュールTRMと同様に、「適切な分解」の意義の範囲内で、本質的にエラー冗長である。そのため、信号処理モジュールおよびデータ群による冗長性は必要でなく、それは同様に、導入される電子システムの量の点で有益であり、その結果、製造費用に有益である。
【0066】
前述の例は、単なる説明のために提供されたものであり、本発明を限定するものとは決して解釈すべきでないことが分かる。本発明を例示的な実施形態を参照して説明したが、本明細書で使用した単語は、説明および図示のための単語であって、限定のための単語でないことは理解される。本発明の、その態様における範囲および趣旨から逸脱することなく、現時点で述べ、補正した添付の特許請求の範囲内での変更は行われてもよい。本発明を、特定の手段、材料、および実施形態を参照して本明細書に説明したが、本発明は、本明細書において開示された特定事項に限定するものと意図しておらず、例えば添付の特許請求の範囲内にあるものなど、すべての機能的に等価な構造、方法、および使用法にまで及ぶ。
【符号の説明】
【0067】
P1〜P6 パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成開口レーダ(SAR)システムであって、
それぞれが、割り当てられる送信/受信モジュールを有する複数の位相中心、および前記位相中心の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサを含む、少なくとも1つの部分アンテナを有するレーダアンテナを具備し、
前記信号プロセッサが、前記位相中心の前記送信/受信モジュールによって受信されるアナログ受信信号をデジタル化および処理するように、ならびに前記デジタル的に処理された受信信号をアナログ信号に変換するように構成および配置されたハイブリッドビーム形成モジュールを備え、
前記SARシステムがさらに、
それぞれの送信/受信モジュールの前記アナログ信号を互いに合成して、出力信号を形成するように構成および配置されるアナログ受信ネットワークを具備する、
合成開口レーダ(SAR)システム。
【請求項2】
前記ハイブリッドビーム形成モジュールが、前記処理されたアナログ受信信号を前記アナログ受信ネットワークに供給するようにさらに構成および配置される、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項3】
前記ハイブリッドビーム形成モジュールが、デジタルビーム形成向けに前記デジタル化された受信信号を処理するように、および前記デジタル化された受信信号を互いに同期させるようにさらに構成および配置される、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項4】
前記ハイブリッドビーム形成モジュールは、前記デジタル化された受信信号を補正するようにさらに構成および配置される、請求項3に記載のSARシステム。
【請求項5】
前記ハイブリッドビーム形成モジュールが、前記デジタル的に処理された受信信号をそれぞれのアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器を備える、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項6】
前記アナログ受信ネットワークが、前記デジタル/アナログ変換器のすぐ下流に接続される、請求項5に記載のSARシステム。
【請求項7】
前記アナログ受信ネットワークによる前記アナログ信号の前記合成が、前記アナログ信号の加法を含み、それによって、前記形成された出力信号は、和信号である、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項8】
前記信号プロセッサが、前記アナログ信号を前記アナログ受信ネットワークの入力部で直接生成されるデジタル較正信号により較正するようにさらに構成および配置される、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項9】
アナログ/デジタル変換器を備える中央処理装置と、
前記アナログ受信ネットワークによって生成される前記出力信号を処理するように、および前記処理された出力信号を前記中央処理装置の前記アナログ/デジタル変換器に供給するように構成および配置される出力信号プロセッサと
をさらに具備する、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項10】
前記デジタル/アナログ変換器および前記アナログ/デジタル変換器のうちの少なくとも一方による前記信号変換が、ベースバンドの近くで、またはベースバンドの中で実行される、請求項9に記載のSARシステム。
【請求項11】
前記信号プロセッサが、信号チャネルを形成するいくつかの送信/受信モジュールの前記信号を合成してから、前記デジタル/アナログ変換器によって前記アナログ変換するように構成および配置される、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項12】
前記信号プロセッサが、搬送波周波数について、および入力信号として送信/受信モジュールに供給されるデジタルチャープ信号を生成する上方混合器、増幅器、およびフィルタを有する帰還チャネルをさらに備える、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項13】
前記複数の位相中心が、複数の放射体に含まれる、請求項1に記載のSARシステム。
【請求項14】
それぞれが、複数の位相中心と、前記複数の位相中心に割り当てられる送信/受信モジュールと、前記位相中心の信号をコヒーレントに処理するための信号プロセッサとを含む、少なくとも1つの部分アンテナを有するレーダアンテナによりSAR信号を処理するための方法であって、
前記位相中心の前記送信/受信モジュールからのアナログ受信信号をデジタル化および処理するステップと、
前記デジタル的に処理された受信信号をアナログ信号に変換し、アナログ受信ネットワークに供給するステップと、
それぞれの送信/受信モジュールの前記アナログ信号を互いに合成して、出力信号を形成するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記信号プロセッサが、前記デジタル化および処理するステップを行うハイブリッドビーム形成モジュールを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アナログ信号が、アナログ受信ネットワークに供給される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記アナログ信号が、前記アナログ受信ネットワークによって合成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記アナログ信号を前記アナログ受信ネットワークの入力部で直接生成されるデジタル較正信号により較正するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記アナログ信号を前記合成するステップは、前記アナログ信号の加法を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記出力信号を処理するステップと、
前記処理された出力信号をアナログ/デジタル変換器を有する中央処理装置に供給するステップと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−19898(P2013−19898A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−152374(P2012−152374)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【出願人】(500466717)アストリウム・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (34)
【Fターム(参考)】