説明

合成開口レーダ画像表示装置

【課題】 本発明は、SAR画像中における移動目標の視認性を向上させる。
【解決手段】 移動目標信号を抽出して出力するMTI帯域制限部4で抽出された移動目標信号を予め設定された閾値レベルLを超えた信号成分を出力する検出部10を有する。
検出部10は、閾値レベルLとの比較により、クラッタ等の雑音成分や固定目標の消え残りを除去して移動目標信号を検出するとともに、検出した移動目標を必要に応じて増幅出力するように構成したので、固定目標とは明瞭に区別して表示された表示器上で、移動目標の位置や形状等を正確に把握することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)の受信記録データから移動目標を抽出して表示可能な合成開口レーダ画像表示装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
合成開口レーダ(SAR)は一種の画像レーダであり、航空機や人工衛星に搭載され、飛行方向と交差する方向にリニアFM変調からなるパルス信号を送信し、反射受信信号に対する圧縮処理と振幅及び位相情報のベクトル合成により、距離(レンジ)−方位(アジマス)方向に高分解能の2次元画像を得るものである。
【0003】
SARは、いわゆる側方偵察レーダとして使用し、その2次元画像をリアルタイムで得ることも考えられるが、受信信号に対する相関処理演算は大掛かりな作業になるので、通常、機上等で記録された受信データを地上に持ち帰って読み出し、FFT(高速フーリエ変換)を含むディジタル演算処理を施して、表示用の画像が作成される。
【0004】
SARにおける受信データの記録には、受信信号の振幅情報と位相情報をホログラフィックの形で光学的にフィルムに記録する方法や、磁気テープに記録する方法がある。
【0005】
また、記録されたSAR受信データを処理し、高解像度の画像データを得るために、距離方向でのパルス圧縮処理、及び方位(すなわち、クロスレンジ)方向に対するドプラ周波数の分解処理が行われるが、ドプラ周波数情報を利用した参照関数を用いることで、処理時間の短縮化を図るデータ処理システムが提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、SARの受信記録データには、地表の固定目標はもとより、地上を走行する車両等の移動目標も含まれるが、特にその移動目標を検出し、その移動目標の位置を2次元画像上に示すべく、文字や記号等のシンボルを固定目標に重畳した合成開口レーダも提案されている。(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開昭63−241484号公報
【特許文献2】特開平10−78481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、合成開口レーダ画像表示装置において、SAR画像に固定目標とともに移動目標が合わせ表示されるとき、通常、地面等の固定目標の大きさに比べて移動目標の画面は小さいので、移動目標に対する視認性を高める必要があるが、移動目標が存在することを示すシンボルが固定目標に重畳表示されていた。
【0008】
しかしながら、SAR画像上に、移動目標の存在を示すシンボルを重畳表示したのでは、SAR画像内の移動目標自体の映像の一部あるいは全てがそのシンボルの陰に隠れたり、あるいは小さな移動目標の映像が、隣接して明るく表示されるシンボルのために、オペレータが移動目標自体の存在位置や移動目標そのものの大きさや形状等を正確に視認できなくなるという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、オペレータが、移動目標の位置はもとより、その形状やその大きさを的確に視認することが可能な合成開口レーダ画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の合成開口レーダ画像表示装置は、固定目標と移動目標とを含む合成開口レーダの記録情報から固定目標を抑圧し、移動目標を抽出して出力する移動目標抽出手段と、この移動目標抽出手段で抽出された前記移動目標を導入し、予め設定された閾値レベルを超えた信号成分を検出して出力する検出手段と、この検出手段で検出された前記移動目標を表示する表示手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の合成開口レーダ画像表示装置は、固定目標と移動目標とを含む合成開口レーダの記録情報から固定目標を抽出する固定目標抽出手段と、前記固定目標と移動目標とを含む合成開口レーダの記録情報から固定目標を抑圧し、移動目標を抽出して出力する移動目標抽出手段と、この移動目標抽出手段で抽出された前記移動目標を導入し、予め設定された閾値レベルを超えた信号成分を検出して出力する検出手段と、この検出手段で検出された前記移動目標と前記固定目標抽出手段で抽出された前記固定目標とを重畳して表示する表示手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の合成開口レーダ画像表示装置は、上記のように固定目標と移動目標を含む記録情報から予め設定された移動目標信号を抽出して出力する移動目標抽出手段と、その移動目標抽出手段で抽出された移動目標信号を導入して予め設定された閾値レベルを超えた信号成分を出力する検出手段を備えたので、移動目標を背景である固定目標やクラッタと区別して良好に検出できる。
【0013】
従って、移動目標を高分解能で捉えつつ、所定の輝度増幅表示により移動目標が有する固有の信号強度を損なうことなく表示することもでき、オペレータは移動目標の真の位置はもとより形状並びに大きさ等を視認性良く捉えること可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の合成開口レーダ画像表示装置の一実施例を図1及び図2を参照して以下説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る合成開口レーダ表示装置の一実施例を示した構成図である。
【0016】
まず、側方偵察レーダ等の合成開口レーダによって得られたSAR受信信号は、写真フィルムに光学的に記録され、そのSAR受信信号を記録した写真フィルムには、固定目標及び移動目標等の目標に対する振幅及び位相情報がホログラフィックの形で記録され、振幅情報は特に濃淡で写真フィルムに記録されて供給される。
【0017】
また、SARにおける送信パルス繰り返し周波数(Pulse Repetition Frequency)をPRFとしたとき、良く知られているように、固定目標は、ドプラ信号の中心周波数がPRF/4だけオフセットされた状態で写真フィルムに記録されている。
【0018】
そこで、SAR受信信号を記憶した写真フィルムが、フィルムリーダからなる読み取り部1に供給され、読み取り部1は、写真フィルムに表示された振幅及び位相情報を読み出し、直交信号生成部2に供給する。
【0019】
直交信号生成部2は、読み取り部1で読み出されたSAR受信信号を量子化によりA/D変換し、SAR受信信号に含む位相情報を復元し、振幅情報と直交した信号成分(Q信号)を生成し、PRF/4補正部3及びMTI(Moving Target Indicator)帯域制限部4に供給する。
【0020】
PRF/4補正部3は、一種のアジマスプレフィルタ(azimuth pre-filter)を形成し、直交信号生成部2から供給されるQ信号をPRF/4だけ補正し、ドプラ信号の中心周波数をベースバンドに戻すことで固定目標を抽出し、第1距離(レンジ)圧縮部5aに供給する。
【0021】
第1距離圧縮部5aは、PRF/4補正部3から供給の固定目標信号に対し、参照関数との相関処理によるパルス圧縮により、距離分解能の向上した固定目標信号を生成し、第1方位圧縮部6aに供給する。
【0022】
固定目標の受信信号は、方位(アジマス)方向に所定のドプラ周波数変化率を有しているので、第1方位圧縮部6aは、方位方向に対しドプラ周波数に基づく圧縮操作により、固定目標に対し高い方位分解能を形成して第1画像生成部7aに供給する。
【0023】
第1画像生成部7aは、供給された距離−方位方向に高分解能を有する固定目標信号に対し、その振幅値を表示用の色(カラー)コードに従って変換し、固定目標表示用の画像、すなわち固定目標表示信号(FTI;Fixed Target Imagery)を生成して、第1画像表示部8a及び画像合成部9に供給する。
【0024】
第1画像表示部8aは、CRT(ブラウン管)や液晶表示パネル等の表示器で構成され、第1画像生成部7aから供給の画像を導入し、ラスタースキャンにより固定目標を表示する。
【0025】
なお、画像合成部9は、上記のように第1画像生成部7aから供給された固定目標表示用の画像と、後述する検出移動目標表示用の画像と合成して第2画像表示部8bに供給する。
【0026】
次に、MTI帯域制限部4は、移動目標検出に必要な分解能に対応した帯域に制限して移動目標を抽出するフィルタであり、直交信号生成部2から供給された出力信号に対し、固定目標を除去し、移動目標を抽出して第2距離圧縮部5bに供給する。
【0027】
第2距離圧縮部5bは、MTI帯域制限部4から供給される移動目標信号を導入し、第1距離圧縮部5aと同様に、距離方向へのパルス圧縮操作により高い距離分解能を有する移動目標信号を生成して第2方位圧縮部6bに供給する。
【0028】
第2方位圧縮部6bは、第1方位圧縮部6aと同様に、距離分解能の向上した移動目標信号に対し、方位方向のドプラ周波数変化率に対する参照関数との相関処理を施し、方位方向に圧縮操作を行い、方位方向に高分解能の移動目標を生成して検出部10及び第2画像生成部7bに供給する。
【0029】
第2画像生成部7bは、第1画像生成部7aと同様に構成され、第2方位圧縮部6bから供給された距離−方位方向に高分解能を有する移動目標信号を導入し、カラーコードに従った振幅値の変換を実行し、移動目標表示用の画像を作成して第2画像表示部8bに供給する。
【0030】
第2画像表示部8bは、第1画像表示部8aと同様に構成され、供給された移動目標表示用の画像に基づき、CRT等の表示器に移動目標を表示する。
【0031】
一方、第2方位圧縮部6bからの高分解能の移動目標信号を導入した検出部10は、比較回路及び増幅回路を内蔵し、比較回路は、いわゆる一種のベースクリッパ回路を構成し、供給された移動目標信号の振幅を予め設定された閾値レベルLと比較し、閾値レベルL以下の信号成分を「0」とし、閾値レベルLを超えた信号成分を出力することで、クラッタ等の雑音を除去し、S/Nが良好で、より確かな移動目標を抽出して増幅回路に供給する。
【0032】
なお、検出部10の比較回路は、供給される移動目標信号に対し、閾値レベルLにより二値化を図るものであるから、閾値レベルL以上の振幅領域は全て「1」のディジタル信号に波形成形して出力することもできるが、この実施例の比較回路は、二値化された閾値レベルLを超えた領域の振幅は、その量子化された振幅情報をそのまま維持した状態で増幅回路に供給するように構成されている。
【0033】
そこで、増幅回路は、任意の増幅度を有し、比較回路から供給される閾値レベルLを超えた移動目標信号の振幅レベルを維持し、あるいは所定の増幅率に基づいた増幅を施し、検出移動目標信号として第3画像生成部7cに供給する。
【0034】
すなわち、検出部10は、クラッタ及び消え残りの固定目標を除去しつつ、移動目標自体の有する大きさや形状及び反射信号強度をそのまま忠実に保持しつつ、適宜増幅された検出移動目標信号を形成して第3画像生成部7cに供給する。
【0035】
第3画像生成部7cは、第1及び第2画像生成部7a,7bと同様に構成され、検出部10から供給された検出移動目標信号に対し、カラーコードに基づく振幅値の変換を行い、検出移動目標表示用の画像を作成し、第2画像表示部8b及び画像合成部9に供給する。
【0036】
画像合成部9は、第3画像生成部7cから供給された検出移動目標表示用の画像と、先の第1画像生成部7aから供給の固定目標表示用の画像とを重ね合わせ合成して第2画像表示部8bに供給するので、第2画像表示部8bは、第2画像生成部7b、第3画像生成部7c及び画像合成部9からそれぞれ供給される画像を適宜選択的に切り替え表示することができる。
【0037】
とりわけ、検出部10を介して得られた検出移動目標信号は、高解像度と良好なS/Nを有するのに加えて、その固有の信号強度に対応したカラー表示ができるので、オペレータは、移動目標の位置やその大きさ及び形状を容易かつ明確に視認できるだけでなく、移動目標の種別の識別等も容易となる。
【0038】
以上、本実施例における合成開口レーダ画像表示装置の具体的構成及び作用を説明したが、画像表示装置自体は、実際にはコンピュータを内蔵し、表示用の画像は、コンピュータのプログラム制御によるディジタル信号処理により、ソフトウエア上で作成される。
【0039】
そこで、上記説明の合成開口レーダ画像表示装置の動作手順を、上記図1に加えて、図2に示したフローチャートを参照して以下説明する。
【0040】
すなわち、図2に示したように、フィルム読み込み部1において、写真フィルムから読み出されたASR画像情報は、直交信号生成部2に供給され、直交信号(Q信号)の生成(ステップS201)を経て、PRF/4補正部3及びMTI帯域制限部4に供給される。
【0041】
そこで、PRF/4補正部3におけるベースバンドへの変換により固定目標が、またMTI帯域制限部4におけるフィルタリングにより移動目標がそれぞれ抽出される(ステップS202)。
【0042】
抽出された固定目標及び移動目標は、それぞれ第1及び第2距離圧縮部5a,5bに供給され、参照関数との相関処理により距離分解能の向上が図られる(ステップS203)。
【0043】
続いて第1及び第2方位圧縮部6a,6bに供給され、それぞれ方位分解能の向上が図られて出力されるが、そのうち移動目標は分岐して出力される(ステップS204)。
【0044】
次に、ステップ205に移行し、第1及び第2方位圧縮部6a,6bの各出力のうち、分岐出力された移動目標のいずれが検出対象の移動目標であるか否かの判定が行われる(ステップS205)。
【0045】
ステップS205において、検出対象ではない(NO)と判定された側の移動目標及び固定目標はそのまま第2画像生成部7b及び第1画像生成部に供給され、それぞれ移動目標表示用(MTI)の画像及び固定目標表示用(FTI)の画像がともに生成出力されるとともに、FTIの画像は分岐して出力される(ステップS206)。
【0046】
ステップS207に移行し、生成出力されたMTI画像及びFTI画像のうち、分岐出力のFTI画像は重畳合成の対象であるか否か判定され、重畳合成対象でない(NO)と判定されたFTI画像は、ステップ208に移行し、MTI画像とともにノーマル情報ファイルとして、対応する第1画像表示部8a及び第2画像表示部8bにそれぞれ供給される。
【0047】
ステップS207において、重畳合成される(YES)と判定されたFTI画像は、ステップ209に移行し、以下説明により生成される検出移動目標表示用(検出MTI)の画像と重畳合成される。
【0048】
すなわち、先のステップ205において、検出対象である(YES)と判定された方の移動目標は、表示器上において固定目標等と明確に区別表示対象の移動目標として検出部10に供給され、予め設定された閾値レベルLと比較され、振幅が閾値レベルLよりも大であるか否か判定される(ステップS210)。
【0049】
ステップS210において、振幅が閾値レベルLよりも小さい(NO)と判定された場合は、ステップ211に移行し、その信号振幅は「ゼロ」レベルにクリップされる。
【0050】
ステップS210において、振幅が閾値レベルLよりも大である(YES)と判定された場合は、ステップ212に移行し、ここで振幅増幅ないしはその振幅レベルの維持が行われ、第3画像生成部7cに供給される。
【0051】
続いて、ステップ213において、先にステップS211において「ゼロ」レベルにクリップされた閾値レベルL以下の信号と、第3画像生成部7cからの振幅増幅ないしはその振幅レベルが維持された信号とが第3画像生成部7cにおいて合成され、検出移動目標表示用(検出MTI)の画像が生成され、分岐出力される。
【0052】
ステップS213で分岐出力された検出MTI画像は、重畳合成されるが否か判定され(ステップS214)、重畳合成されない(NO)と判定された方は、直ちに第2画像表示部8bへと供給される。
【0053】
ステップS214において、重畳合成対象(YES)と判定された検出MTI画像は、ステップS209に移行し、先にステップS207において、重畳合成対象とされたFIT画像との重畳合成が行われ、その後、前記ステップS208に移行し、第2画像表示部8bに供給される。
【0054】
以上説明の手順により、この実施例の合成開口レーダ画像表示装置は、第1画像表示部8aには、FTI画像が表示され、第2画像表示部8bには、第2画像生成部で生成されたMTI画像、あるいは第2画像生成部で生成された検出MTI画像、さらには画像合成部9から供給されるFTI画像と検出MTI画像との重畳合成ファイルのいずれかが適宜切り替え選択表示される。
【0055】
いずれにしても、本実施例の合成開口レーダ画像表示装置によれば、検出部において、固定目標とは明瞭に識別しつつ、クラッタを除去して視認性の良好な検出MTI画像を作成し表示器に供給するので、オペレータは、検出MTIモードの画像を、ノーマルなMTIモードの画像やFTIモードの画像と同様に、独自に、あるいは必要に応じてFTIモードの画像との合成して表示器上に表示できるので、移動目標の位置及び形状等を容易かつ正確に捉えることができる。
【0056】
なお、近年の画像レーダにおいては、1フート(foot)分解能と称されるように、距離及び方位に対する高度な分解能も実現可能とされていることから、上記説明の本実施例に係る合成開口レーダ画像表示装置を採用することにより、たとえば移動目標が自動車等の車両であるとしたとき、オペレータは、それが大型車両か小型車両であるかの識別や、あるいはこれらが複数台接近していたとしても明瞭に分離識別が可能である。
【0057】
なお、上記実施例の説明において、第1及び第2画像表示部8a,8bは、それぞれ別構成であるかのように説明したが、同一の構成とし、供給される第1ないし第3画像生成部7a,7b,7c、並びに画像合成部9からの各画像を適宜選択表示するように構成できることは言うまでもない。
【0058】
また、上記実施例の説明において、固定目標及び移動目標は、いずれも距離方向にパルス圧縮された後、方位方向に圧縮して高分解能を得る旨説明したが、順序を逆にし、方位分解能を高めてから距離分解能を得るようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明による合成開口レーダ画像表示装置の一実施例を示した構成図である。
【図2】図1に示した装置の動作手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0060】
1 フィルム読み込み部
2 直交信号生成部
3 PRF/4補正部(固定目標抽出手段)
4 MTI帯域制限部(移動目標抽出手段)
5a,5b 距離(レンジ)圧縮部
6a,6b 方位(アジマス)圧縮部
7a,7b,7c 画像生成部
8a,8b 画像表示部(表示手段)
9 画像合成部
10 検出部(検出手段:比較回路・増幅回路)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定目標と移動目標とを含む合成開口レーダの記録情報から固定目標を抑圧し、移動目標を抽出して出力する移動目標抽出手段と、
この移動目標抽出手段で抽出された前記移動目標を導入し、予め設定された閾値レベルを超えた信号成分を検出して出力する検出手段と、
この検出手段で検出された前記移動目標を表示する表示手段と
を具備することを特徴とする合成開口レーダ画像表示装置。
【請求項2】
固定目標と移動目標とを含む合成開口レーダの記録情報から固定目標を抽出する固定目標抽出手段と、
前記固定目標と移動目標とを含む合成開口レーダの記録情報から固定目標を抑圧し、移動目標を抽出して出力する移動目標抽出手段と、
この移動目標抽出手段で抽出された前記移動目標を導入し、予め設定された閾値レベルを超えた信号成分を検出して出力する検出手段と、
この検出手段で検出された前記移動目標と前記固定目標抽出手段で抽出された前記固定目標とを重畳して表示する表示手段と
を具備することを特徴とする合成開口レーダ画像表示装置。
【請求項3】
前記検出手段は、前記予め設定された閾値レベルを超えた信号成分を増幅して出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の合成開口レーダ画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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