説明

同定のために造影剤を利用する、センチネルリンパ節の経皮摘出法

本発明によって、同定のために造影剤を利用する、センチネルリンパ節の経皮摘出法が提供される。工程(22)において、放射性造影剤を、目的領域に注入し、工程(24)において、センチネルリンパ節を、超音波法、CT、またはMRIを使用して目的の領域ににおいて同定して、工程(26)において、経皮摘出デバイスを導入し、工程(28)において、そのデバイスを画像化し、そして、工程(30)において、センチネルリンパ節摘出工程が画像化による誘導でなされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する引用)
本願は、米国仮特許出願番号60/433,261(この全体は、本明細書中にて、参考として援用される)に対して優先権を主張し、この仮特許出願は、「同定のための、造影画像化法を利用したセンチネルリンパ節の経皮摘出のためのシステムおよび方法」と題され、2002年12月12日に出願された。
【0002】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、一般的に、侵襲性が非常に低い処置に関する。より具体的には、同定のための放射性造影剤およびその処置の誘導を使用するセンチネルリンパ節の経皮摘出のためのシステムおよび方法が、開示される。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の説明)
一旦、癌が身体のある領域で発症すると、癌細胞は、リンパ系を介してその身体の他の領域に移動し得る。軟組織の器官または領域を離れると、そのリンパ管は、リンパ節の叢に流れ込む。リンパ管内で輸送される癌細胞は、また、これらのリンパ節中に閉じ込められる。これらの所属リンパ節(draining lymph node)の外科的な摘出および生理学的な研究は、癌の臨床段階評価において重要である。癌がリンパ節において見出されてなかった場合、その身体の他の部位に展開している可能性は、かなり低い。癌細胞が、そのリンパ節中で見出された場合、その転移性展開している可能性が増大しており、それは、化学療法のような更なる処置のための指標である。
【0004】
所属リンパ節の摘出は、長期に及ぶ問題を生じる侵襲性処置であり得る。乳癌において、所属リンパ節は、しばしば、同側性腋窩(ipsilateral axilla)において存在する。これらのリンパ節の摘出は、慢性的な疼痛を生じ得、その腕の可動性の低下および永久的な腫脹を生じる。スクリーニングマンモグラフィーの使用が高まるにつれて、より小さい乳癌が診断される。これらの初期段階での乳癌はしばしば、その胸部に封じ込められており、かつ、リンパ系を介して広がらず、陰性であるリンパ節の切開という結果を生じる。結果として、そのリンパ節を取り除くための腋窩切開は、患者にとって殆ど利益が無いばかりか多くの問題が生じる。癌が所属リンパ節に及んでいるか否かを決定するためのより侵襲性の低い処置が、導入された(Giuliano A E et al., Ann Surg 1994;220:391−401)。この胸部のためのセンチネルリンパ節処置が、黒色腫に関する類似のセンチネルリンパ節同定法が採用された。黒色腫において、類似の問題が、リンパ節切開から生じ得、患者にとっては全体として殆ど利益のない永久的な病的状態を生じるという結果になる。
【0005】
このセンチネルリンパ節は、理論的には、その身体の器官または領域を離れた後にリンパ管が入り込む初めの所属リンパ節である。そのセンチネルリンパ節の詳細な病理学的研究によって、他の所属リンパ節へと広がる癌細胞が予測される。そのセンチネルリンパ節は、いずれの癌細胞も含まない場合、残りの節において癌が存在する可能性は、極めて低い。癌が、そのセンチネルリンパ節において検出されると、その流出リンパ球の残りは、摘出されそして調べら得る。したがって、そのセンチネルリンパ節が癌に関して陰性である場合、その標準的なリンパ節摘出法、つまり、より侵襲性である処置は、回避される。
【0006】
そのセンチネルリンパ節の外科的切除は、センチネルリンパ節を同定するために薬剤を必要とする。黒色腫および乳癌において、代表的には、放射性同位体または可視青色色素が、その原発性腫瘍部位の周辺に注入される。乳癌において、その薬剤はまた、乳輪周辺にて、そのリンパ系の乳輪下叢へと注入され得る。使用される薬剤の型に依存して、様々な長さの時間を経過させることが可能であり、それによって、その薬剤がリンパ系に進入して、その所属リンパ節に移動することが可能になる。注入領域は、手によるマッサージが為されて、リンパ系に対してその薬剤の取り込みが促進される。青色色素が使用される場合、皮膚の切開が、そのリンパ節が代表的に見出される領域に亘って実行され、そして、その領域は、青色リンパ節が視覚的に同定されるまで、切開される。放射性同位体が使用される場合、ガンマプローブが使用されて、その皮膚を介して放射線計測数を割り出し、その切開を誘導する。その青色色素および放射性同位体の両方が一緒に使用されて、その同定の感度を増大させる。
【0007】
Mattrey(US 2002/0061280 A1)およびOttoboni (WO01/12071 A1)は、放射性造影剤を使用してセンチネルリンパ節を同定する方法を開示している。一旦、超音波法、コンピュータ断層撮像(CT)走査法または核磁気共鳴画像化法(MRI)によって同定されると、その節は、手術室で執り行われる開胸外科手術的処置である標準的な外科的技術を使用して摘出される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
必要であるのは、センチネルリンパ節の経皮摘出の改良法であって、この方法は、その摘出を同定および誘導するために、医療デバイスおよび造影法を使用する。
【0009】
理想的には、その経皮摘出処置は、侵襲性が非常に低い処置である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
同定および処置のガイダンスのための放射性造影剤を使用するセンチネルリンパ節の経皮摘出のためのシステムおよび方法が、開示される。本発明は、多数の様式(プロセス、装置、システム、デバイス、または方法としてが挙げられる)で実施され得ることが理解されるべきである。本発明のいくつかの新規実施形態が、本明細書中に記載される。
【0011】
放射性造影剤を使用するセンチネルリンパ節の経皮摘出のためのプロセスは、センチネルリンパ節の同定のためのみでなく、同定されたセンチネルリンパ節を除去するための経皮摘出のガイダンスのためにもまた、放射性造影剤の使用を包含する。従って、画像により誘導される同定およびセンチネルリンパ節の摘出のプロセスは、開胸処置の必要性を回避し、そして経皮摘出処置を可能にする。
【0012】
この方法は、一般に、以下の工程:画像診断技術によって検出可能である放射性造影剤を目的の領域に注入する工程;この画像診断技術を利用して所属リンパ節の少なくとも1つの領域を画像化することによって、この目的の領域からリンパ液を受けるこの所属リンパ節の少なくとも1つにおけるセンチネルリンパ節を同定する工程;所属リンパ節の領域に経皮摘出デバイスを導入する工程;および該経皮摘出デバイスを使用して、所属リンパ節の少なくとも1つの領域で同定したセンチネルリンパ節を摘出する工程を包含し、ここで、これらの導入工程および摘出工程が、同定したセンチネルリンパ節および経皮摘出デバイスの少なくとも一部分の画像化による誘導のもと実施される。上記画像診断技術は、超音波画化法、コンピュータ断層撮像(CT)走査法および/または核磁気共鳴画像化法(MRI)であり得る。同定の感度を増加させるために、放射性造影剤と一緒に第2の試薬が注入され得る。
【0013】
別の実施形態において、センチネルリンパ節を取り出すための方法は、一般に、以下の工程:放射性造影剤および第2の試薬を目的の領域に注入する工程;これらの放射性造影剤および第2の試薬のうちの少なくとも1つを検出し得る第1の画像診断技術を利用して該目的の領域からの所属リンパ節の少なくとも1つの領域を画像化する工程;および経皮摘出デバイスを使用して、所属リンパ節の少なくとも1つの領域の同定したセンチネルリンパ節を摘出する工程を包含し、ここで、画像化工程および摘出工程のうちの少なくとも1つは、前記第2の試薬を利用してセンチネルリンパ節を検出して、センチネルリンパ節の同定を確認することを包含する。
【0014】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明の原理を例によって説明する、以下の詳細な説明および添付の図面において、より詳細に提示される。
【0015】
本発明は、添付の図面と組み合わせて、以下の詳細な説明によって、容易に理解される。図面において、同じ参照番号は、同じ構造要素を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(特定の実施形態の説明)
同定のための放射性造影剤を使用するセンチネルリンパ節の経皮摘出のためのシステムおよび方法、ならびにその処置の誘導が、開示される。以下の説明は、任意の当業者が本発明を実施し、そして使用することを可能にするために、提示される。特定の実施形態および適用の説明は、説明としてのみ提供され、そして種々の改変が、当業者に容易に明らかである。本明細書中に規定される一般的な原理は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の実施形態および用途に適用され得る。従って、本発明は、本明細書中に開示される原理および特徴と矛盾しない、多数の代替物、改変および等価物を包含する、最も広い範囲を包含するべきである。明瞭にする目的で、本発明に関連する技術分野において公知である技術的材料に関する細部は、本発明を不必要にあいまいにしないために、詳細には記載されない。
【0017】
放射性造影剤を使用するセンチネルリンパ節の経皮摘出のためのプロセスは、センチネルリンパ節の同定のためのみでなく、同定されたセンチネルリンパ節を除去するための経皮摘出のガイダンスのためにもまた、放射性造影剤の使用を包含する。
【0018】
図1は、同定および処置の誘導のために放射性造影剤を使用する、センチネルリンパ節の経皮摘出のための、例示的なプロセス20を図示するフローチャートである。工程22において、放射性造影剤が、目的の領域に注入される。具体的には、放射性造影剤粒子が、腫瘍または腫瘍床の周りに、そして/あるいは皮下(例えば、その胸部の乳輪周辺の皮下)に注入されて、リンパ内皮細胞の間隙を介して、そして/または細胞浸透性のエンドサイトーシスもしくはエキソサイトーシスによって、リンパ管に入る。一般に、小粒子(例えば、10〜40nm)の方が、大きい粒子よりもリンパ管に入りやすい。従って、放射性造影剤粒子は、好ましくは、1μm未満であり、そしてより好ましくは、40nm以下である。
【0019】
放射性造影剤は、超音波画像化法、CT走査法および/またはMRIのための任意の造影剤であり得る。さらに、この造影剤は、他の検出方法(例えば、ガンマ線カウンターを使用して検出可能な放射性同位体および/または目視検査によって検出可能な青色色素)を使用して検出可能な他の薬剤と混合され得る。別の検出方法を使用して検出可能なさらなる薬剤との造影剤の組み合わせは、標的センチネルリンパ節を確認/評価する1つ以上のさらなる様式を提供し、そしてセンチネルリンパ節の同定の感度を改善し得る。
【0020】
乳癌について、放射性造影剤は、リンパの乳輪下叢または腫瘍部位の周りに、乳輪の周りで注入され得る。使用される造影剤の型に依存して、この造影剤がこのリンパ系に入り、そして所属のセンチネルリンパ節に移動することを可能にするために、特定の量の時間が経過し得る。注射の領域は、手でマッサージされて、リンパ系内への造影剤の取り込みを促進し得る。
【0021】
工程24においてセンチネルリンパ節が、例えば、超音波画像化法、CT走査法および/またはMRIを使用して、目的の領域において同定される。超音波画像を用いる場合、超音波スキャナが使用され、そしてこの超音波スキャナは、特定の画像化特徴を有する放射性造影剤または超音波造影剤を画像化するように構成され得る。超音波が画像化方法である場合、超音波スキャナから放出される超音波の音波は、微小気泡の造影剤を破裂または破壊させて、超音波スキャナが、この破裂した気泡の音響信号をより大きい解像度で画像化することを可能にする。
【0022】
工程26において、経皮的提出デバイスが導入され、そして同定されたセンチネルリンパ節の近くに位置決めされて、組織除去の領域を標的化する。工程28において、この経皮摘出デバイスは、好ましくは、例えば、工程24の画像化および/または他の適切な画像化方法を使用することによって、画像化および誘導される。具体的には、経皮摘出デバイスは、この経皮摘出デバイスを、同定されたセンチネルリンパ節の摘出のために位置決めするように、誘導され得る。工程30において、センチネルリンパ節は、経皮摘出デバイスを使用して摘出される。摘出工程30はまた、好ましくは、例えば、工程24の画像化および/または他の任意の適切な画像化方法を使用して、誘導される。このような画像によって誘導される、センチネルリンパ節の同定および摘出は、皮下的摘出の処置を可能にし、これによって、開胸処置に対する必要性を回避することを補助する。好ましくは、プロセス20は、侵襲性が非常に低い経皮摘出デバイス(例えば、米国特許出願番号10/087,412(発明の名称「Devices and Methods for Tissue Severing and Removal」、2002年3月12日出願、これの全体は、本明細書中に参考として援用される)に開示されるもの)を使用する。他の任意の適切な経皮摘出デバイスが、同様に、センチネルリンパ節の経皮的取り出しのために使用され得る。本明細書中において使用される場合、経皮摘出デバイスとは、一般に、摘出デバイスの挿入のためのみに十分な大きさの切開を必要とする、切除デバイスをいう。
【0023】
乳癌については、超音波造影剤と、異なる検出方法(例えば、青色色素および/または放射性同位体)によって検出可能な少なくとも1つの他の薬剤との組み合わせを使用して、これらの薬剤は、乳輪周辺のリンパ叢内、および/または癌の周りに、一緒に注入され得る。この乳房は、好ましくは、手でマッサージされて、リンパ系内への薬剤の取り込みを容易にする。所属リンパ節の1つ以上の領域(例えば、同側の腋窩、同側の内胸リンパ節)が、例えば、標準的な超音波プローブで操作されて、超音波造影剤を取り込んだセンチネルリンパ節の位置を決定する。適切な麻酔薬(例えば、局所的麻酔薬)が送達された後に、小さな切開がなされ、そして皮下摘出デバイス(例えば、侵襲が非常に低い摘出デバイス)が、この切開を通して、所属リンパ節の1つ以上の領域に挿入される。超音波ガイダンスの下で、この経皮摘出デバイスは、標的センチネルリンパ節に隣接して方向付けられ得、そして作動されて、このセンチネルリンパ節を周囲の組織から分離し、そして取り出される。それらの取り出された組織が標的センチネルリンパ節であるとの確認は、その取り出した組織における超音波造影剤を同定ために、その取り出したセンチネルリンパ節の外観検査(ここで、青色色素が超音波造影剤が注入され得、それらのリンパ節が青色に見える)によって、および/または取り出したセンチネルリンパ節上に配置されたガンマプローブ(ここで、放射性同位体が、超音波造影剤とともに注入される)によって、および/またはその取り出した組織を超音波スキャニングすることによって、なされ得る。超音波造影剤および別の薬剤の組合せを使用するプロセスは、そのセンチネルリンパ節の開胸外科手術による摘出を利用して、または経皮摘出デバイスを使用して、実施され得る。
【0024】
超音波造影剤およびガンマプローブによって検出可能な放射性同位体の組合せを使用する場合において(例えば、乳癌の場合)、ガンマプローブを使用してそのセンチネルリンパ節を確認することが、そのセンチネルリンパ節上の皮膚にそのガンマプローブを置くことによって、工程26での摘出デバイスの挿入の前に、代替的または追加的に、実施され得る。
【0025】
本発明の例示的な実施形態が、本明細書中で記載および例示されているが、これらの実施形態は、単に例示的なものであること、そして、これらの実施形態に対して、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、改変が為されることが理解される。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲の語句においてのみ規定され、その特許請求の範囲は、補正され得、その請求項の各々は、明確に、本発明の実施形態として特定の実施形態の説明に援用されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、同定および処置の誘導のために、放射性造影剤を使用する、センチネルリンパ節の経皮的取り出しのための、例示的プロセスを図示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センチネルリンパ節を取り出すための方法であって、該方法は、以下の工程:
画像診断技術によって検出可能である放射性造影剤を目的の領域に注入する工程;
該画像診断技術を利用して所属リンパ節の少なくとも1つの領域を画像化することによって、該目的の領域からリンパ液を受ける該所属リンパ節の少なくとも1つにおけるセンチネルリンパ節を同定する工程;
該所属リンパ節のうち少なくとも1つの領域に経皮摘出デバイスを導入する工程;および
該経皮摘出デバイスを使用して、該所属リンパ節の少なくとも1つの領域で同定したセンチネルリンパ節を摘出する工程
を包含し、
該導入工程および該摘出工程のうちの少なくとも1つが、該同定したセンチネルリンパ節および該摘出デバイスの少なくとも一部分の画像化による誘導のもとで実施される、
方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、ここで、前記画像診断技術が、超音波画像化法、コンピュータ断層撮像(CT)走査法ならびに核磁気共鳴画像化法(MRI)からなる群より選択される、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記画像化の間に、前記注入した放射性造影剤を検出し得る画像診断技術を利用して、前記同定したセンチネルリンパ節および前記経皮摘出デバイスの少なくとも一部分が画像化される、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、ここで、
前記所属リンパ節の領域に経皮摘出デバイスを導入する工程が、前記画像診断技術を利用して、前記同定されたセンチネルリンパ節および上記経皮摘出デバイスの少なくとも一部分を画像化することによる誘導のもとで実施され、かつ、ここで、
該経皮摘出デバイスを使用して、該同定したセンチネルリンパ節を摘出する工程が、
該画像診断技術を利用して、前記同定されたセンチネルリンパ節および該経皮摘出デバイスの少なくとも一部分を画像化することによる誘導のもとで実施される、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、ここで、前記注入工程が、前記放射性造影剤および少なくとも1つの他の薬剤を注入して、前記センチネルリンパ節の同定を促進することを包含する、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、ここで、前記他の薬剤が、放射線同位体および青色色素からなる群より選択される、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、ここで、前記注入工程が、前記放射性造影剤と組み合わせて第2の薬剤の注入をさらに包含し、前記画像化診断技術とは異なる検出様式を使用して、前記摘出の後に標的センチネルリンパ節の同定を確認する工程をさらに包含する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、ここで、前記第2の薬剤は放射性同位体であり、かつ、
前記検出様式が、ガンマカウンターである、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、ここで、前記第2の薬剤は、青色色素であり、かつ前記検出様式が、外観検査である、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、前記目的の領域が、ヒトの胸部である、方法。
【請求項11】
方法であって、放射性造影剤および第2の薬剤を目的の領域に注入する工程;
該放射性造影剤を検出し得る第1の画像診断技術を利用して該目的の領域からのリンパ液を受け取る所属リンパ節の少なくとも1つの領域を画像化する工程;および
経皮摘出デバイスを使用して、該所属リンパ節の少なくとも1つの領域における該同定したセンチネルリンパ節を摘出する工程
を包含し、
ここで、該画像化工程および摘出工程のうちの少なくとも1つは、前記第2の薬剤を利用してセンチネルリンパ節を検出して、該センチネルリンパ節の同定を確認することを包含する、
方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、ここで、前記第1の画像化診断技術は、放射性造影剤を検出し得、かつ、超音波画像化法、コンピュータ断層撮像(CT)走査法ならびに核磁気共鳴画像化法(MRI)からなる群より選択される、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、経皮摘出デバイスを所属リンパ節の少なくとも1つの領域に導入する工程をさらに包含し、かつ、ここで、前記摘出が、該経皮摘出デバイスを利用して実施される、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、ここで、前記経皮摘出デバイスを使用して前記同定したセンチネルリンパ節を摘出する工程が、該同定したセンチネルリンパ節および該摘出デバイス少なくとも一部分の画像化による誘導のもと実施され、そして、検出が、第2の薬剤を利用して実施される、方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法であって、ここで、前記第2の薬剤が、放射性同位体および青色色素からなる群より選択される、方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法であって、ここで、前記第1の画像診断技術が、超音波法であり、かつ、前記第2の薬剤が放射性同位体であり、該第2の薬剤を利用する検出が、ガンマカウンタを利用する、方法。
【請求項17】
請求項11に記載の方法であって、ここで、前記第2の薬剤は、青色色素であり、かつ、該第2の薬剤を利用する検出は、外観検査を介し、そして、該青色色素の発色に基づいて、前記摘出されたセンチネルリンパ節の同定を確認する、方法。
【請求項18】
前記目的の領域がヒトの胸部である、請求項11に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センチネルリンパ節を取り出すためのシステムであって、該システムは、以下の手段
画像診断技術によって検出可能である放射性造影剤を目的の領域に注入するための手段
該画像診断技術を利用して所属リンパ節の少なくとも1つの領域を画像化することによって、該目的の領域からリンパ液を受ける該所属リンパ節の少なくとも1つにおけるセンチネルリンパ節を同定するための手段
該所属リンパ節のうち少なくとも1つの領域に経皮摘出デバイスを導入するための手段;および
該経皮摘出デバイスを使用して、該所属リンパ節の少なくとも1つの領域で同定したセンチネルリンパ節を摘出するための手段
備え
該導入手段および該摘出手段のうちの少なくとも1つが、該同定したセンチネルリンパ節および該摘出デバイスの少なくとも一部分の画像化によって導される、
システム
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、ここで、前記画像診断技術が、超音波画像化法、コンピュータ断層撮像(CT)走査法ならびに核磁気共鳴画像化法(MRI)からなる群より選択される、システム
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、前記画像化の間に、前記注入した放射性造影剤を検出し得る画像診断技術を利用して、前記同定したセンチネルリンパ節および前記経皮摘出デバイスの少なくとも一部分が画像化される、システム
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、ここで、
前記所属リンパ節の領域に経皮摘出デバイスを導入するための手段が、前記画像診断技術を利用して、前記同定されたセンチネルリンパ節および上記経皮摘出デバイスの少なくとも一部分を画像化することによって導され、かつ、ここで、
該経皮摘出デバイスを使用して、該同定したセンチネルリンパ節を摘出するための手段が、
該画像診断技術を利用して、前記同定されたセンチネルリンパ節および該経皮摘出デバイスの少なくとも一部分を画像化することによって導される、システム
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、ここで、前記注入するための手段が、前記放射性造影剤および少なくとも1つの他の薬剤を注入して、前記センチネルリンパ節の同定を促進するために使用されるシステム
【請求項6】
請求項5に記載のシステムであって、ここで、前記他の薬剤が、放射線同位体および青色色素からなる群より選択される、システム
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、ここで、前記注入するための手段が、前記放射性造影剤と組み合わせて第2の薬剤注入するためにさらに使用され、前記画像化診断技術とは異なる検出様式を使用して、前記摘出の後に標的センチネルリンパ節の同定を確実にするための手段をさらに備えるシステム
【請求項8】
請求項7に記載のシステムであって、ここで、前記第2の薬剤は放射性同位体であり、かつ、
前記検出様式が、ガンマカウンターである、システム
【請求項9】
請求項7に記載のシステムであって、ここで、前記第2の薬剤は、青色色素であり、かつ前記検出様式が、外観検査である、システム
【請求項10】
請求項1に記載のシステムであって、前記目的の領域が、ヒトの胸部である、システム
【請求項11】
システムであって、放射性造影剤および第2の薬剤を目的の領域に注入するための手段
該放射性造影剤を検出し得る第1の画像診断技術を利用して該目的の領域からのリンパ液を受け取る所属リンパ節の少なくとも1つの領域を画像化するための手段;および
経皮摘出デバイスを使用して、該所属リンパ節の少なくとも1つの領域における該同定したセンチネルリンパ節を摘出するための手段
備え
ここで、該画像化手段および摘出手段のうちの少なくとも1つは、前記第2の薬剤を利用してセンチネルリンパ節を検出して、該センチネルリンパ節の同定を確実にする
システム
【請求項12】
請求項11に記載のシステムであって、ここで、前記第1の画像化診断技術は、放射性造影剤を検出し得、かつ、超音波画像化法、コンピュータ断層撮像(CT)走査法ならびに核磁気共鳴画像化法(MRI)からなる群より選択される、システム
【請求項13】
請求項11に記載のシステムであって、経皮摘出デバイスを所属リンパ節の少なくとも1つの領域に導入するための手段をさらに備え、かつ、ここで、前記摘出が、該経皮摘出デバイスを利用して実施される、システム
【請求項14】
請求項13に記載のシステムであって、ここで、前記経皮摘出デバイスを使用して前記同定したセンチネルリンパ節を摘出するための手段が、前記第1の画像化診断技術の少なくとも1つを利用する、該同定したセンチネルリンパ節および該摘出デバイス少なくとも一部分の画像化によって誘導され、そして、検出が、第2の薬剤を利用して実施される、システム
【請求項15】
請求項11に記載のシステムであって、ここで、前記第2の薬剤が、放射性同位体および青色色素からなる群より選択される、システム
【請求項16】
請求項11に記載のシステムであって、ここで、前記第1の画像診断技術が、超音波法であり、かつ、前記第2の薬剤が放射性同位体であり、該第2の薬剤を利用する検出が、ガンマカウンタを利用する、システム
【請求項17】
請求項11に記載のシステムであって、ここで、前記第2の薬剤は、青色色素であり、かつ、該第2の薬剤を利用する検出は、外観検査を介し、そして、該システムは前記摘出されたセンチネルリンパ節を視覚的に調べるための手段を備え、該青色色素の発色に基づいて、該センチネルリンパ節の同定を確実にする、システム
【請求項18】
前記目的の領域がヒトの胸部である、請求項11に記載のシステム

【図1】
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【公表番号】特表2006−510653(P2006−510653A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−558219(P2004−558219)
【出願日】平成15年12月12日(2003.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2003/039833
【国際公開番号】WO2004/052194
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(504096642)マノア メディカル, インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】