説明

同定機能付き印刷物、画像生成装置、画像処理装置及びその方法

【課題】 背景画像として埋め込んだ符号パターンの濃度むらの発生を防止することができる同定機能付き印刷物を提供する。
【解決手段】 画像を識別するため、用紙上に繰り返し形成される画像識別情報を符号化したパターンを表す識別情報ブロック53と、用紙上での座標値を符号化したパターンを表すX座標値ブロック51とY座標値ブロック52とを背景画像として記録した印刷物であって、画像識別情報を符号化したパターンは、画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、座標値を符号化して得られるパターン値を加算した値を基に得られる第2パターン値を表すパターンとしている。従って、背景画像として画像を記録した際に濃度むらの発生を低減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元表面上に一様に配置されたコードパターンの一部を読み込み、2次元表面上の読み込み位置を同定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、2次元表面上にコードパターンを一様に配置し、このシンボルを読み込むことで2次元表面上の位置を同定する技術が提案されている。例えば、紙等に印刷されたテスト問題上に、赤外や紫外に吸収特性を持つ不可視のインクやトナーで一様にシンボルを印刷しておき、解答者が、選択した解答位置をスキャナ等でなぞると、選択された解答が通信事業者などに送られるといったシステムが提案されている(図1参照)。また、不可視のインクに限らず、可視のインクによるシンボルの印刷も可能である。
【0003】
このコードパターンには、種々のものが提案されている。例えば特許文献1では、図2(A)に示すように仮想的な格子枠を配置し、この格子の交差点で区切られる4つの領域のいずれか1つにドットを配置する。これにより4種類のパターンを表現することが可能となり、2ビットを表現することができる。なお、以下ではこのコードパターンをベンチマークと呼ぶ。
【0004】
また、特許文献2では、図2(B)に示すようにグリフコードと呼ばれる右斜めと左斜めの直線で1ビットを表現している。
【0005】
さらに特許文献3では、図2(C)に示すように直線と鍵型のグラフィックパターンの組み合わせによって情報を表現している。また特許文献4では、図2(D)に示すようにドットのオンオフによって情報を表現している。
【0006】
【特許文献1】特表2003−511762号公報
【特許文献2】特開平9−185669号公報
【特許文献3】特開2004−152273号公報
【特許文献4】特許番号2833975号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、コードパターンは、表現する情報によっては同じパターンが繰り返され、用紙に印刷したときに濃度むらとなって表れる。濃度むらがあると、コードパターン上に重ねた画像の一部が見にくくなり、画像の見た目にもよくない。これらの技術課題については、特許文献1から4には開示されていない。
【0008】
また、特許文献1〜4には、以下に示す課題を有している。特許文献1では、表現できる情報量も、コードパターンの濃度もある程度満たされているが、より多くの情報を表現できるようにさらなる改良が求められている。また、コードパターン読み込み時の画像ゆがみの影響を受けやすく、コードパターンを正確に判定できない問題点もある。
【0009】
特許文献2及び3では、コードパターンによる画像濃度が高くなり、情報密度も低いという課題がある。また、特許文献4で利用するドットのオンオフで情報を表現する方法は従来より知られている。さらにこのパターンでは、情報単位の境界位置と、コードパターンの向きを検出するために図2(D)に示すパターンの他に特殊なパターンを必要とする。このため、コードパターンを配置した画像が均一に見えないという課題がある。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、印刷時の濃度むらの発生を防止した同定機能付き印刷物、画像生成装置、画像処理装置及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる目的を達成するために本発明の同定機能付き印刷物は、記録材上に形成される画像を識別するため、該記録材上に繰り返し形成される画像識別情報を符号化したパターンと、前記記録材上での座標値を符号化したパターンとを背景画像として記録した印刷物であって、前記画像識別情報を符号化したパターンは、前記画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、前記座標値を符号化して得られるパターン値を加算した値を基に得られる第2パターン値を表すパターンであることを特徴としている。
このように本発明は、画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、座標値を符号化して得られるパターン値を加算して画像識別情報の符号化をしているので、同一のパターン値が連続することがない。従って、背景画像として画像を記録した際に濃度むらの発生を低減させることができる。
【0012】
上記同定機能付き印刷物において、前記座標値を符号化したパターンは、前記座標値を符号化して得られるパターン値に、所定値を選択的に加算した値を表すのパターンであるとよい。
従って、座標値を符号化して得られるパターン値も同一のパターン値が連続することがなく、濃度むらの発生を低減させることができる。
【0013】
上記同定機能付き印刷物において、前記座標値は、M系列符号で符号化されているとよい。
M系列符号は、疑似ランダム性を有しているので、パターン値を適度に分散させることができる。
【0014】
上記同定機能付き印刷物において、前記画像識別情報を符号化したパターンと前記座標値を符号化したパターンは、所定サイズのブロック単位で形成され、前記所定サイズのブロックは、複数個連続的に設定されているとよい。
従って、座標値情報や画像識別情報の検出が容易になる。
【0015】
上記同定機能付き印刷物において、符号化したパターンを特定する際の基準となる同期符号を符号化したパターンを有し、前記同期符号を符号化したパターンは、回転しても他のパターンとドット配置が一致しないパターンであるとよい。
従って、符号パターンを正確に判別して、情報を再現することができる。
【0016】
上記同定機能付き印刷物において、前記背景画像は、所定領域内に一定数の複数ドットを選択的に配置した符号パターンとして形成されるとよい。
従って、符号パターンによって表現できる情報量を多くすることができ、符号パターンの濃度をできるだけ低くすることができる。
【0017】
本発明の画像生成装置は、記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報と、前記記録材上での座標値情報とを符号化する第1符号化手段と、前記画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、前記座標値を符号化して得られるパターン値を加算した値を基に得られる第2パターン値のパターンを求める第2符号化手段と、前記画像識別情報と前記座標値情報とのパターンを背景画像として形成する画像形成手段と、を有している。また本発明の画像生成方法は、記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報と、前記記録材上での座標値情報とを符号化するステップと、前記画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、前記座標値を符号化して得られるパターン値を加算した値を基に得られる第2パターン値のパターンを求めるステップと、前記画像識別情報と前記座標値情報とのパターンを背景画像として形成するステップと、を有している。
従って、符号化された画像識別情報が同一のパターン値が連続することがなく、濃度むらの発生を低減させた画像を生成することができる。
【0018】
本発明の画像処理装置は、記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報を表すパターンと、前記記録材上での座標値情報を表すパターンとが背景画像として埋め込まれた画像を読み込む読み込み手段と、前記読み込んだ画像から前記画像識別情報を表すパターンと、前記座標値情報を表すパターンとを検出する検出手段と、前記座標値情報を表すパターンから前記座標値情報のパターン値を取り出し、前記パターン値を復号する第1復号手段と、前記画像識別情報を表すパターンから前記画像識別情報のパターン値を取り出し、前記画像識別情報のパターン値と、前記前記座標値情報のパターン値とを用いて前記画像識別情報のパターン値を復号する第2復号手段と、を有している。また本発明の画像処理方法は、記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報を表すパターンと、前記記録材上での座標値情報を表すパターンとが背景画像として埋め込まれた画像を読み込むステップと、前記読み込んだ画像から前記画像識別情報を表すパターンと、前記座標値情報を表すパターンとを検出するステップと、前記座標値情報を表すパターンから前記座標値情報のパターン値を取り出し、前記パターン値を復号するステップと、前記画像識別情報を表すパターンから前記画像識別情報のパターン値を取り出して、前記画像識別情報のパターン値と、前記前記座標値情報のパターン値とを用いて前記画像識別情報のパターン値を復号するステップと、を有している。
従って、画像識別情報と座標値情報を背景画像から取り出して、再生することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、背景画像として埋め込んだ符号パターンの濃度むらの発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
【実施例】
【0021】
[符号パターン]
まず、符号パターンの構成について説明する。符号パターンは、用紙上に背景画像として記録され、可視のインクやトナーの他に、赤外や紫外に吸収を持つ不可視のインクやトナーで形成されている。
本実施例の符号パターンは、図3(A)に示すようにサイズが12×12ピクセルのブロック内に9つのドット印字領域を設けている。この9つのドット印字領域の中からいずれか2つを選択して情報を表示する。なお、9つの中から2つを選ぶ組み合わせは36通りなので、2を底とするログを取ると、約5.17ビットとなる。すなわち、1つの符号パターン(シンボル)で約5.17ビットを表現することができる。
【数1】

印字領域と印字領域の間には2ピクセルの間隔が置かれている。1200DPIのプリンタで印刷する場合、各ドットは、2ピクセル×2ピクセルで構成されるのが適当である。以下、このドットサイズで説明するが、もちろん、このほかのドットサイズで表現しても良い。この符号パターンは、12×12ピクセル=144ピクセル中に、2×2=4ピクセルを2個埋め込むので、1ブロックの濃度は5.56%となる。また、情報量は、5.17/144で、0.036ビット/ピクセルとなる。図4には、9つのドット印字領域から2つを選択する組み合わせの符号パターンを示す。ブロックの下の示す数字は、そのパターンが示すパターン値を示している。なお、図4では、図3に示す余白の部分を省略して示している。また、9つの中から2つを選ぶ組み合わせの数は数学記号では、と記されることから、以下ではこの符号パターンを9C2パターンと呼ぶ。また、図5には、9C2パターンの実際のレイアウトを示す。
【0022】
このように本実施例の符号パターンは、複数ドットで1つの情報を表現することで、目立たず、かつ高情報量の符号パターンを実現することができる。また、図3に示すようにドットとドットの間に間隔を設けているので、エラーを少なくし、符号パターンをできるだけ正確に読み取ることができる。
【0023】
符号パターンの他の形態として、図3(B)に示すように、9つのドット印字領域からいずれか3つを選択してドット印字領域としてもよい。以下、この方式を9C3方式と呼ぶ。この場合、濃度は8.33%となるが、情報量は0.071ビット/ピクセルとなり、1ピクセル当たりの情報量を多くすることができる。図6には、9C3方式の符号パターンを示す。9C3方式では、図6に示す84パターンを表すことができる。
【0024】
ここで9C2方式の符号パターンと、特許文献1に開示されたベンチマークとを比較する。
図7に示す曲線Aは、上述したブロックのサイズを変更していったときの9C2方式の符号パターンの濃度の変化を示す。また曲線Bは、上述したブロックのサイズを変更していったときに9C2方式の符号パターンで表現できる情報量の変化を示す。また、曲線Cは、ブロックサイズを変更していったときのベンチマークの濃度の変化を示す。さらに、曲線Dは、ブロックサイズを変更していったときのベンチマークの表現できる情報量の変化を示す。図7に示すように1ブロックのサイズが(10×10)〜(11×11)に設定することで、ベンチマークよりも情報量や濃度において上回ることができる。しかしながら、ブロックサイズを(10×10)や(11×11)とすると、ドットとドットの間隔が狭く、ドットの判定にエラーが生じる可能性もある。図8には、11×11ピクセルのブロックに、2ドットを1ピクセルの間隔をおいて印字する場合を示す。また、図9には、11×11ピクセルのブロックに、2ドットを間隔を開けずに印字する場合を示す。
そこで、本実施例のように12×12ピクセルのブロックとし、ドットとドットの間に2ピクセルをおくことで、表現できる情報量や濃度を維持しつつ、ドットの判定も正確に行うことができる。しかしながら、12×12ピクセルのブロックとすると、すべてのドットとドットの間の間隔が2ピクセルになり、ブロックの区切りが判定できなくなってしまうが、この判定は、ドット検出の段階でなく、ドット検出後に行うことができる。このブロック区切りを判定する方法は後述する。
【0025】
符号パターンは上述したものだけに限るのではなく、以下に示すパターンであってもよい。図10には、領域(ブロック)サイズと、全ドット印字領域数及び実際に打つドット数との関係を調べた結果を示す。図10(A)は濃度の関係を示し、図10(B)は情報量の関係を示す。図10(A)と図10(B)とを比較すると、濃度でベンチマークと同等かそれ以下となり、情報量でベンチマークと同等かそれ以上となる領域が図11に示す候補1から5である。候補1から5の符号パターンを図12に示す。また、候補6と7のパターンは、先に述べた図3(A)と(B)のパターンである。
【0026】
図12(A)にはベンチマークのパターンと、濃度及び情報量を示す。また、(B)には、候補1のパターンを示す。このパターンは、7×7ピクセルのブロックに1ドットを印字するものであり、濃度でベンチマークと同等となり、情報量ではベンチマークを上回ることができる。
また、(C)には、候補2のパターンを示す。このパターンは、7×7ピクセルのブロックに1ドットを印字するものであり、濃度でベンチマークと同等となり、情報量でベンチマークを上回ることができる。
また、(D)には候補3のパターンを示す。このパターンは、8×8ピクセルのブロックに1ドットを印字するものであり、濃度でベンチマークよも低くなり、情報量でもベンチマークを上回ることができる。
また、(E)には候補4のパターンを示す。このパターンは、10×10ピクセルのブロックに2ドットを印字するものであり、濃度でベンチマークよりも低くなり、情報量でもベンチマークを上回ることができる。
また、(F)には候補5のパターンを示す。このパターンは11×11ピクセルのブロックに2ドットを印字するものであり、濃度でベンチマークよりも低くなり、情報量でもベンチマークを上回ることができる。
【0027】
次に、所定情報を表示するための印刷物上での符号パターンの配置について説明する。本実施例では所定情報として、印刷する画像を識別するための画像識別情報と、印刷物上での位置を示す座標値情報(X座標、Y座標)と、符号パターンの向きや、情報を復号する際の基準点となる同期符号とを含ませている。
なお、以下の説明では、印刷物を複数ページからなる印刷物とし、画像識別情報として、印刷物の各ページを識別するページ番号を例に説明する。
【0028】
図13には5×5ブロック内での画像識別情報と、座標情報と、同期符号との配置の一例を示す。本実施例は、5×5のブロックを符号化の単位としている。この5×5ブロックの左上ブロックには、同期符号を表すブロック(以下、同期符号ブロック50と呼ぶ)を配置している。また、同期符号ブロック50と同一行のブロックには、X座標の座標値を表す符号パターンが配置される。以下、このブロックをX座標値ブロック51と呼ぶ。同期符号ブロック50と同一列のブロックには、Y座標の座標値を表す符号パターンが配置されている。以下、このブロックをY座標値ブロック52と呼ぶ。さらに、同期符号ブロック50、X,Y座標値ブロック51、52を除く4×4のブロックには、画像識別情報を表す符号パターンが配置される。以下、このブロックを識別情報ブロック53と呼ぶ。
【0029】
1ブロック内には、図3〜図6、及び図8、9に示す符号パターンが配置される。図14には、1ブロック内に9C2の符号パターンを配置した5×5ブロックのパターンレイアウトを示す。また図15には、5×5ブロックを複数個連続配置した状態を示す。X座標値ブロック51と、Y座標値ブロック52は、そのブロックの座標値を示すブロックであり、識別情報ブロック53には、同じ情報が繰り返し挿入される。
例えば、座標情報を4ビット表現可能な符号パターンで表せば、4ブロック全体で16ビットを表現することができる。また、ページ番号を表すブロックを5ビットを表現可能な符号パターンで表せば、5ビット×16で80ビットを表現することができる。このうちの6ブロックを誤り訂正用とすれば、5ビット×10ブロックで250ビットを表現することができる。すなわち、250=1.126×1015であるので、1,126兆枚のページ番号を表現することができる。また、80ビットを8×10のブロックに分け、それぞれの行と列にパリティチェックビットを挿入すると考えると、
7×9=9.223×1018であるので、922.3京枚のページ番号を表現することができる。
【0030】
次に同期符号について説明する。同期符号は、符号パターンの向きや、ブロック内で情報を復号する際の基準点を表す。
同期符号には、図4に示す符号パターンのうち、パターン値32〜35のパターンが使用される。パターン値32〜35の符号パターンは、図16に示すように、どれか1つのパターンを選択したとき、他の3つのパターンは、それぞれ、90度、180度、270度回転したパターンと一致している。
同期符号としては、これらのパターンのほかに、パターン値4〜7、8〜11、12〜15、16〜19、20〜23、24〜27、28〜31のパターンの組も利用可能である。これらはそれぞれ回転して一致するパターンの組となっている。
例えば、図17に示すように上述した5×5ブロックの決められた位置に32〜35のパターンの同期符号を1つ入れておく。ここでは、32番のパターンを5×5ブロックの左上に挿入しているものとする。そして、画像を読み込むと、パターン値32〜35のパターンを探す。ここで、例えば図17に示すように35番のパターンを検出したとする。この場合、35番のパターンを32番のパターンに変換するために、画像を右方向に90度回転させる。パターン値35のパターンは、図16に示すように32のパターンを右方向に270度回転させた画像である。これによって正しい方向で情報を復元することが可能となる。
【0031】
次に、X座標、Y座標の符号パターンについて説明する。X座標、Y座標の座標値は、M系列符号によって符号化されている。M系列符号は、ある長さの周期を持つ数列であり、その部分数列を取ると他の部分数列と一致することがないという性質を備えている。
本実施例では座標値の符号化にM系列符号を使用している。図19には、M系列符号を4ビット表現可能な符号パターンで表した例を示す。M系列は、その部分系列が、他の部分系列とは一致することがないという性質を持つ。この性質を利用すると、部分系列から、M系列上の位置が特定でき、位置決めに利用できる。先に述べたように、座標情報は、4ビット表現可能な符号パターンで、4ブロックを使ってあらわすので、16ビットを表現している。したがって、16次以下のM系列を使うと位置の特定が可能である。本実施例では、11次のM系列を利用するが、ほかの次数であっても利用できる。11次のM系列符号の場合、符号長は2047ビットであり、M系列符号から取り出した長さ11ビットの部分系列は他の長さ11ビットの部分系列と値が決して一致することがない。
また、本実施例では、図18に示すように11次のM系列符号を4周期分つなげて座標値の符号化に使用している。11次のM系列符号の1周期は2047ビットで、1つの符号パターンで4ビットを表現するとすると、1周期目のM系列符号は1ビットの余りが生じる。この余った1ビットと、2周期目のM系列符号の先頭3ビットを使用して次の座標値を表現する。従って、1周期目のM系列符号と、2周期目のM系列符号とで、1ビット分のずれが生じるので、符号パターンで使用するM系列符号が同じになることがない。同様にして、2周期目のM系列符号は2ビットの余りが生じる。この余った2ビットと、3周期目のM系列符号の先頭2ビットを使用して次の座標値を表現する。さらに3周期目のM系列符号では、3ビットの余りが生じる。この余った3ビットと、4周期目のM系列符号の先頭1ビットを使用して次の座標値を表現する。
【0032】
また、座標値の符号化にM系列符号を使用しているので、座標値を表す4ブロックのうちの1ブロックで誤りが生じても、M系列符号の性質を利用して誤りを訂正することができる。
【0033】
次に、画像識別情報の符号化方式を図20に示す。
本実施例では、図20(A)に示す入力情報を(B)に示す2値情報に変換し、これをRS(リードソロモン)符号のパターン値に変換する(C)。これを図4に示す符号パターンで表現したものが(E)の符号パターンとなる。このとき(A)に示す入力情報は、(D)の多値表現に変換してもよい。なお、(C)のRS符号のパターン値は、符号に利用するガロア体のべき表現を表している。すなわち、パターン値10とは、ガロア体の単位元の10乗を表している。
【0034】
次に濃度むらの低減技術について説明する。
まず、濃度むらの発生原因について図21を参照しながら説明する。上述した所定情報を表す符号パターンを用紙に背景画像として印刷すると、表現する情報によっては同じパターンが連続して並んでしまうこともある。同じパターンの繰り返しは、濃度むらの発生につながる。例えば、画像識別情報がページ番号を表し、そのページ番号が小さい番号であった場合、画像識別情報の上位ビットには0が連続する。これが5×5のブロックの識別情報ブロック53に繰り返し配置されるので、0の連続を表す符号が複数表れる。
さらに、X座標のパターン値は、同じ行の他のブロックのX座標のパターン値と同じ値になる。同様にY座標のパターン値は、同じ列の他のブロックのY座標のパターン値と同じ値になる。このような同一パターン値の周期的な配置によって、符号パターンを用紙に印刷したときに濃度むらとなって表れる。
【0035】
そこで、本実施例では、座標値の符号化に使用しているM系列符号の性質を利用して、同じパターンが連続して並ぶのを防止している。M系列符号は、疑似乱数の性質を備えているので、図22に示すようにX座標のパターン値とY座標のパターン値とを画像識別符号のパターン値に加え、これを32で割った余りの番号を新たな画像識別情報のパターン番号とする。なお、画像識別符号のパターン値が本発明の第1パターン値に該当し、X座標のパターン値とY座標のパターン値とを画像識別符号のパターン値に加え、これを32で割った余りの番号が第2パターン値に該当する。
X座標とY座標のパターン値が両方とも一致する5×5ブロックは存在しない。識別情報ブロックでは、画像識別情報を表すパターン値に同一列のX座標ブロック51のパターン値と同一行のY座標値ブロック52のパターン値とを加算する。そして、加算値を32で除算し、除算した余りを画像識別情報を表す新たなパターン値とする。なお、除算する値32は、画像識別情報の表現に、図4に示す0〜31番までの32個の符号を用いているからであって、使用する符号数に応じて除算数は変更するとよい。図23には、変換後のパターン値を示す。図21と図23を比較すると明らかなように、変換後の識別情報ブロック53には、同じパターン値が連続していない。
【0036】
また、図21に示すようにX座標のパターン値は、同じ行の他のブロックのX座標のパターン値と同じ値になり、Y座標のパターン値は、同じ列の他のブロックのY座標のパターン値と同じ値になる。そこで、本実施例では、座標を表す符号パターンに、0又は所定値を加算した値を新たなパターン値としている。例えば、変換前の座標値の符号パターンは、図4に示す0〜15番の符号パターンを使用しているので、図24に示すように0又は16をランダムに選択し、パターン番号に加算する。この符号パターンを復号する時には16で除算した余りを変換後のパターン値として使用することができる。図25には、X座標値ブロック51のパターン値を上述した手順で変換したブロックを示す。図25に示すようにY座標値ブロック52には、同一のパターン値が繰り返し表れるが、X座標値ブロック51では同じパターン値が繰り返されていない。
【0037】
上述した実施例以外の濃度むらの低減方法として、ランダム表を用意しておいて、このランダム表に従って並べ替えを行ってもよい。復号時には、符号化時に使用したランダム表と逆に変換するランダム表を用意して復号する。
【0038】
次に、このようにして形成された符号パターンを検出し、情報を取り出す方法について説明する。
まず、ペンデバイス等の入力デバイスによって、予め設定された大きさの領域の符号パターンを読み込む。次に、図26に示すように読み込んだ画像にブロックフレームを重ね合わせ、ブロックの区切りを検出する。ブロックフレームは、埋め込まれた情報を復号する際に必要となる最小の単位であり、本実施例では5×5ブロックのフレームが使用される。
図26に示すように、ブロックフレームを移動させて、各ブロック内に印字されたドット数が2となる位置を探索する。図27に示すようにブロックフレームを検出開始位置から1ラインずつ右、下に移動させていき、ブロック内のドット数が2となる位置を検出する。
また、画像の読み込みサイズは、5×5ブロックよりも大きなサイズであれば復号可能である。ページ番号を示す符号パターンは、図15に示すようにページ全体にわたって複製されている。このため図15に点線で示すブロックフレームのように読み込み位置がずれても、ページ番号を示す符号は繰り返し複製されているので、補間してページ番号を復号することができる。
図22を参照しながらページ番号、座標値検出の処理をより詳細に説明する。図22(A)が同期符号ブロック50が5×5ブロックの左上に位置する正しい位置で読み込まれたブロックで、読み込み位置がずれた場合を図22(B)に示す。図22(B)に示す場合、同期符号が、左から3番目、上から2番目のブロックに出現している。X座標とY座標はどの位置で読み込んでも、全数列の部分数列であるので座標を復号することができる。ページ番号の読み込みでは、同期符号の右下ブロックを1番目のブロックとして、図22(C)に示すようにその右隣りを2番目のブロックとする。さらに、右隣のブロックがない場合には、左端のブロックを使用する。次に右隣から右方向に順に読み込み、Y座標パターンまで来たら、1番目の下のブロックを読み込み、これを順に繰り返す。また、Y軸方向の最終ラインまで下がると、図22(C)に示すように一番上のラインに帰って、読み出しの最上段のブロックから使用する。この順番に復号することで、ページ番号を取り出すことができる。
また、X座標の読み込みでは、同期符号を含む行のブロックを、同期符号をスキップして読み出す。また、Y座標の読み込みでは、同期符号を含む列のブロックを、同期符号をスキップして読み出す。この順番に読み出すことで、座標の複合が可能となる。
[画像生成装置の構成]
【0039】
次に、このような符号化パターンを生成する画像生成装置1の構成を図29を参照しながら説明する。図29に示すように画像生成装置1は、ページ・座標情報入力部2、ページ番号符号化部3、X座標符号化部4、Y座標符号化部5、ページ番号符号パターン化部6、座標符号パターン化部7、同期符号パターン化部8、パターン合成部9、文書画像生成部10、画像合成部11、画像生成部12を備えている。
【0040】
ページ・座標情報入力部2は、各ページごとのページ番号をページ番号符号化部3に出力する。また各ページ上でのX軸の座標情報をX座標符号化部4に、Y軸の座標情報をY座標符号化部5に出力する。
【0041】
ページ番号符号化部3は、ページ・座標情報入力部2から入力されたページ情報を符号化する。さらにページ番号符号化部3は、符号化したページ番号に、符号化されたX座標値とY座標値とを加算し、加算値を32で除算する。除算によって得られた余りを符号化されたページ番号のパターン値とする。本実施例では、図4に示す0から31のパターン値を座標値の符号化に使用するので、32で除算した余りを座標値を表すパターン値とする。符号化されたページ情報はページ番号符号パターン化部6に出力される。
【0042】
X座標符号化部4は、X座標情報をM系列符号等を用いて符号化する。さらにX座標符号化部4は、符号化したX座標値に0又は16をランダムに選択して加算する。加算した値を符号化されたX座標のパターン値とする。Y座標符号化部5は、Y座標情報をM系列符号等を用いて符号化する。さらにY座標符号化部5は、符号化したY座標値に0又は16をランダムに選択して加算する。加算した値を符号化されたY座標のパターン値とする。X座標とY座標の符号化情報は、座標符号パターン化部7に出力される。
【0043】
ページ番号符号パターン化部6は、符号化されたページ番号の符号パターンを生成し、パターン合成部9に出力する。座標符号パターン化部7は、符号化されたX座標とY座標の符号パターンを生成し、パターン合成部9に出力する。
【0044】
パターン合成部9には、さらに同期符号パターン化部8から符号パターン化された同期符号が出力される。パターン合成部9は、ページ番号、X座標、Y座標、同期符号のパターン画像を合成し、ページ上の所定位置に配置されるように1ページ分の背景画像データを生成する。
【0045】
画像合成部11は、パターン合成部9から出力されるページ番号、X座標、Y座標、同期符号の符号パターンに、文書画像生成部10から出力される文書画像を重畳した画像を生成する。この画像データを画像生成部12に出力することで、符号パターン上に文書画像が形成された画像が用紙上に印刷される。
【0046】
図30に示すフローチャートを参照しながら画像生成装置1の処理手順を説明する。
まず、ページ座標情報入力部2から出力されるページ番号をページ番号符号化部3に、X座標情報をX座標符号化部4に、Y座標情報をY座標符号化部5に入力する(ステップT1)。
X座標符号化部4は、入力されたX座標値をM系列符号等を用いて符号化する。同様に、Y座標符号化部5は、入力されたY座標値をM系列符号等を用いて符号化する。符号化されたX座標値,Y座標値はページ番号符号化部3に出力される(ステップT2)。
さらにX座標値符号化部4は、符号化したX座標値に0又は16をランダムに選んで加算する。加算値を新たなX座標値を表すパターン値とする。同様にY座標値符号化部5は、符号化したY座標値に0又は16をランダムに選んで加算する。加算値を新たなY座標値を表すパターン値とする(ステップT3)。
【0047】
次に、ページ番号符号化部3は、ページ番号を符号化する。この符号化したページ番号に、符号化されたX座標値とY座標値とを加算し、加算値を32で除算する。除算の結果得られる余りを符号化されたページ番号のパターン値とする(ステップT4)。
【0048】
次に、符号化されたページ番号、X座標値、Y座標値を各ブロックで画像パターン化する。図3(A)又は図3(B)に示すパターン画像に変換される(ステップT5)。そして、ページ番号、X座標、Y座標、同期符号の各パターン画像を合成し、ページ上の所定領域に配置されるように1ページ分の背景画像を作成する(ステップT6)。この背景画像に文書やイメージ等の画像を重ね合わせて、画像を合成する(ステップT7)。重ね合わせた画像を画像生成部12で生成する(ステップT8)。
[画像処理装置]
【0049】
次に、図31を参照しながら符号パターン付き画像を読み取って画像を処理する画像処理装置20の構成を説明する。
図31に示すように画像処理装置20は、画像読取装置21、ドット配列検出部22、ブロックフレーム検出部23、画像回転判定部24、同期符号検出部25、ビット情報回転変換部26、ページ符号検出部27、ページ符号復元部28、ページ符号復号部29、ページ符号誤り検出部30、ページ符号誤り訂正部31、X座標符号検出部32、X座標復号部33、X座標符号誤り検出部34、X座標符号誤り訂正部35、Y座標符号検出部36、Y座標復号部37、Y座標符号誤り検出部38、Y座標符号誤り訂正部39、ページ座標情報出力部40を備えている。
【0050】
画像読取装置21は、例えば、ペン型のスキャンデバイス等の入力デバイスからなり、読み込んだ画像データをドット配列検出部22に出力する。ドット配列検出部22は、読み込んだ画像データからドットを検出し、ドットの座標値をメモリに記録する。メモリには、ドットの配置情報であるドット配列が記録される。
【0051】
ブロックフレーム検出部23は、メモリに展開されたドット配列にブロックフレームを重ね合わせ、各ブロック内のドット数が2となるようにブロックフレームの位置を調整する。
【0052】
同期符号検出部25は、同期符号を検出する。画像回転判定部24は、画像の回転を判定する。ビット情報回転変換部26は、画像回転判定部24で検出された回転角度だけ符号パターンを回転させて、符号パターンを正しい向きに設定する。
【0053】
X座標符号検出部32は、X座標を表す符号パターンを検出する。X座標復号部33は、検出した符号パターンからX座標のパターン値を求め、これを16で除算する。除算した余り符号化されたX座標値として復号する。X座標符号誤り検出部34は、復号されたX座標符号の誤りを検出する。X座標符号誤り訂正部35は、X座標符号の誤りを訂正する。訂正されたX座標符号は、ページ符号復元部28に送られる。
【0054】
Y座標符号検出部36は、Y座標を表す符号パターンを検出する。Y座標復号部37は、検出した符号パターンからY座標のパターン値を求め、これを16で除算する。除算した余りを符号化されたY座標値として復号する。Y座標符号誤り検出部38は、復号された座標符号の誤りを検出する。Y座標符号誤り訂正部39は、Y座標符号の誤りを訂正する。訂正されたY座標符号は、ページ符号復元部の送られる。
【0055】
ページ符号検出部27は、ブロックフレーム内の符号パターンからページの符号パターンを検出する。ページ符号復元部28は、訂正されたX座標符号とY座標符号を使って取り出したページの符号パターン番号を付け替え、さらにページを表す符号順に並び替える。ページ符号復号部29は、ページの符号パターンを復号する。ページ符号誤り検出部30は、復号化されたページ符号の誤りを検出する。ページ符号誤り訂正部31は、検出したページ符号の誤りが訂正可能な誤りであった場合には、その誤りを訂正する。訂正したページ符号は、ページ符号復号部28に出力される。
【0056】
次に、図32に示すフローチャートを参照しながらドット配列検出部22と、ブロックフレーム検出部23の処理手順を説明する。
まず、ページと座標を同定すべき領域の画像を画像読取装置21で読み取る(ステップS1)。次に、ドット配列検出部22で、画像からドットを検出し、ドットを検出した位置の座標情報をメモリのドット配列記憶部に格納する(ステップS2)。このドット配列の大きさは、複合に必要なブロック数に加えて、ブロックの1辺のドット数から1引いたドット数を加えた大きさが必要である。したがって、本実施例では、復号に必要なブロック数は15×15であり、さらに、ブロックの1辺が3ドットであるので、17×17のドット配列を格納することが必要である。
【0057】
次に、検出したドットの位置を示すドット配列に、ブロックフレームを重ね合わせる(ステップS3)。図15に示すように復号の単位となるブロックフレームをドット位置を示すデータ上に重ね合わせる。本実施例では、5×5のブロックフレームが用いられる。そして、カウンタI,Jに初期値0をセットし、MaxBNにも0をセットする(ステップS4)。I,Jは、ブロックフレームを初期位置から移動させたステップ数をカウントするものである。画像の1ラインごとにブロックフレームを移動させ、そのとき移動させたライン数をカウンタI,Jでカウントする。なお、データ上に重ね合わせるブロックフレームの位置は、任意の位置でよい。読み込み位置がずれても、ページ番号を示す符号は繰り返し複製されているので、補間してページ番号を復号することができる。また、1ブロックフレームの中には、X軸とY軸方向の座標値を表すブロックが必ず含まれている。
MaxBNは、ブロック内で検出されるドット数が2となるブロック数をブロックフレームを移動させながらカウントしていったときに、最大となるカウント値を記録するものである。
【0058】
次に、ブロックフレームをX軸方向にI,Y軸方向にJ移動させる(ステップS5)。初期値ではI,Jは0にセットされているので、ブロックフレームの移動は行わない。そして、ブロックフレームの各ブロックに含まれるドット数をカウントして、ドット数が2となるブロックの数をカウントする。カウントしたブロック数はIB[I][J]のレジスタに格納される(ステップS6)。IB[I][J]の[I]、[J]には、ブロックフレームの移動量を示すIとJの値がそれぞれ記録される。
【0059】
次に、IB[I][J]とMaxBNとを比較する(ステップS7)。MaxBNは初期値に0がセットされているので、最初の比較では、IB[I][J]はMaxBNよりも大きくなる(ステップS7/YES)。IB[I][J]がMaxBNよりも大きい場合(ステップS7/YES)、MaxBNとしてIB[I][J]の値を登録する。またそのIの値をMX、Jの値をMYとする(ステップS8)。
【0060】
次に、I=2となっているか否かを判定し(ステップS9)、I=2ではない場合には(ステップS9/NO)、Iの値を1加算する(ステップS10)。そして、ステップS5、S6の処理を繰り返し行い、IB[I][J]とMaxBNとを比較していく(ステップS7)。
IB[I][J]が前回までのIB[I][J]であるMaxBNよりも大きいと(ステップS7/YES)、MaxBNとしてIB[I][J]を登録し、そのときのIの値をMX、Jの値をMYとする(ステップS8)。また、MaxBNのほうがIB[I][J]よりも大きい場合には(ステップS7/NO)、Iの値が2となっているか否かを判定する(ステップS9)。I=2となると(ステップS9/YES)、次にJの値が2となっているか否かを判定する(ステップS11)。J=2ではない場合には(ステップS11/NO)、Iの値を0にリセットし、Jの値を1加算する(ステップS12)。このような手順を繰り返し行い、(I=0,J=0)から(I=2,J=2)までで、IB[I][J]が最大のものを検出する。
【0061】
I=2,J=2までの処理が終了すると(ステップS11/YES)、保存しているMaxBNと判定しきい値TBとを比較する(ステップS13)。判定しきい値TBは、ドット数が2のブロックの数が予め設定されたしきい値よりも大きいか否かを判定するしきい値である。MaxBNの値が判定しきい値よりも小さい場合には、画像のノイズが大きく復号は不可能と判定し、復号不能を出力する(ステップS15)。また、MaxBNが判定しきい値を上回ると(ステップS13/YES)、ブロックフレームをMX,MYの位置に固定し、その位置で各ブロックの符号パターンを検出して、対応するパターン値に変換する。パターン値は、各ブロックを識別する変数X,Yと共にP[X][Y]としてメモリに記録される。なお、検出した符号パターンから対応するパターン値に変換することができない場合には、パターン値の代わりに[−1]を記録する(ステップS14)。
【0062】
次に、図33に示すフローチャートを参照しながら、同期符号を検出して画像を正しい向きに回転させる補正処理について説明する。この処理は、画像回転半部24とビット情報回転変換部26とで行われる。
まず、K,Lの値を1に設定する(ステップS21)。なお、KはX軸方向のブロック数を示す変数であり、LはY軸方向のブロック数を示す変数である。
次に、P[I][J]のパターン値が32であるか否かを判定する(ステップS22)。本実施例では、同期符号としてパターン値32の符号パターンを使用しているので、このブロックを検出対象とする。
【0063】
P[I][J]がパターン値32のブロックを検出すると(ステップS22/YES)、符号パターンの回転は必要ないと判定し、同期符号のあるブロックのX座標をK,Y座標をLとする。また、ブロックフレームの移動量(ShiftX,ShiftY)を示すライン数を(MX,MY)とする(ステップS23)。
【0064】
次に、P[I][J]がパターン値33のブロックを検出すると(ステップS24/YES)、符号パターンを左方向に90度回転させる(ステップS25)。図16に示すようにパターン値33の符号パターンは、パターン値32の符号パターンを右方向に90度回転させた画像であるので、逆方向に90度回転させる(ステップS25)。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標をL,Y座標を5−Kとする。また、ブロックフレームの移動量(ShiftX,ShiftY)を示すライン数を(MY,3−MX)とする(ステップS26)。
【0065】
次に、P[I][J]がパターン値34のブロックを検出すると(ステップS27/YES)、符号パターンを左方向に180度回転させる(ステップS28)。図16に示すようにパターン値34の符号パターンは、パターン値32の符号パターンを180度回転させた画像であるので、パターン値34の符号パターンを180度回転させる(ステップS28)。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標をL,Y座標をKとする。また、ブロックフレームの移動量(ShiftX,ShiftY)を示すライン数を(MY,MX)とする(ステップS29)。
【0066】
次に、P[I][J]がパターン値35のブロックを検出すると(ステップS30/YES)、符号パターンを左方向に270度回転させる(ステップS31)。図16に示すようにパターン値35の符号パターンは、パターン値32の符号パターンを右に270度回転させた画像であるので、パターン値35の符号パターンを左方向に270度回転させる(ステップS31)。
また、この回転に伴って、同期符号のあるブロックのX座標を5−L,Y座標をLとする。また、ブロックフレームの移動量(ShiftX,ShiftY)を示すライン数を(3−MY,MX)とする(ステップS32)。
【0067】
この処理を、パターン値32〜35のブロックを検出するまでK,Lの値を変更(ステップS34、S36)しながら繰り返し行う。また、K=5,L=5になっても(ステップS33/YES,S35/YES)、パターン値32〜35のブロックを検出することができなかった場合には、復号不能の判定信号を出力する(ステップS37)。
【0068】
次に、図34に示すフローチャートを参照しながらX座標符号の検出と、復号の処理手順を説明する。この処理は、X座標符号検出部32と、X座標復号部33とで行われる。
まず、ブロックフレームのX軸方向のブロック数をカウントする変数Uを0にセットし、ページ番号を示すブロックの中で、エラーと判定されたブロック数をカウントするカウンタEMを0にセットする(ステップS41)。
【0069】
次に、メモリの符号パターン格納部から該当する符号パターンを取り出す。
ここでは、P[U][SyncY]を満たす番号の符号パターンが取り出され、これをXA[U]と設定する(ステップS42)。なお、ここでも同期符号SyncYは、0、1、2、3、4の4つの値を取る変数であり、Y軸方向の左端のブロックを0番のブロックとし、Y軸方向の右端のブロックを4番のブロックとする。
図13に示すようにX座標を示すブロックは、同期符号のブロックとY座標方向で同一の値を取るブロックとなる。そこで、メモリからP[U][SyncY]のパターン値を取り出して、これをXA[U]と設定する。
【0070】
P[U][SyncY]のパターン値を取り出すと(ステップS42)、これをXA[U]番目のパターン値とし、パターン値が0より大きいか否かを判定する(ステップS43)。メモリから読み出したXA[U]のパターン値を0と比較することで、正常にパターン判定された符号パターンであるか否かを判定する。パターン値が0よりも小さい場合には(ステップS43/YES)、エラーと判定されたブロック数をカウントするカウンタEMを1インクリメントする(ステップS44)。一方、パターン値が0より小さくなければ(ステップS43/NO)、P[U][SyncY]を16で割った余りを、XA[U]番目のパターン値として格納する(ステップS45)。次に、Uの値がSyncXとイコールになったか否かを判定する(ステップS46)。同期符号を示すブロックのパターンを、X座標値を示すパターンから省くため、この処理を行う。Uの値とSyncXとがイコールではない場合には(ステップS46/NO)、Uの値を1インクリーズして(ステップS47)、ステップS42〜S46の処理を繰り返す。またUの値がSyncXと等しくなると(ステップS46/YES)、同期符号のブロックを飛ばすため、UにSyncX+1をセットする(ステップS48)。
【0071】
次に、P[SyncX+1][SyncY]のパターン値をメモリから取り出し、XA[U]と設定する(ステップS49)。その後、上述した手順と同様に、メモリから読み出したXA[U]のパターン値を0と比較することで、正常にパターン判定された符号パターンであるか否かを判定する(ステップS50)。パターン値が0よりも小さい場合には(ステップS50/YES)、エラーと判定されたブロック数をカウントするカウンタEMを1インクリメントする(ステップS51)。一方、パターン値が0より小さくなければ(ステップS50/NO)、P[U][SyncY]を16で割った余りを、XA[U]番目のパターン値として格納する(ステップS52)。その後、Uの値が「5」となったか否かを判定する(ステップS53)。Uの値が5ではない場合には(ステップS53/NO)、Uの値を1インクリーズして(ステップS54)、ステップS49〜S54の処理を繰り返し行う。またUの値が5となると(ステップS53/YES)、EMの値が1よりも大きくなっているか否かを判定する(ステップS55)。
本実施例では、X座標の復号に許容されるエラー数を1に設定しているが、これだけに限定されるものではなく、符号化の方法に応じて、エラー数を任意に設定可能である。エラー数が1よりも大きい場合には(ステップS55/YES)、エラーの発生頻度が高く、正常な復号ができないと判定し、ページ番号にN/A(not applicable)を出力する(ステップS56)。また、カウンタENの値が1よりも小さい場合には(ステップS55/NO)、XA[U]とSiftXとからX座標の復号を行う(ステップS57)。
このとき、エラー数が1であれば、残りの3つのブロックから復号でき、エラーであった1ブロックも訂正できる。この訂正値は、P[X][Y]の該当する場所に格納される。
【0072】
なお、Y座標の復号手順もX座標と同様の手順で行われるため、詳細な説明は省略する。
【0073】
次に、図35に示すフローチャートを参照しながら、ページ番号を示す符号パターンを検出して、番号を示す順番に並び替え、符号パターンを復号する処理手順を説明する。この処理は、符号検出部27と、ページ符号復元部28と、ページ番号復号部29とで行われる。
まず、5×5のブロックフレームの各ブロックを識別するための変数I,Jを1にセットし、ページ番号を示すブロックの中で、エラーと判定されたブロック数をカウントするカウンタENを0にセットする(ステップS61)。ここで、Iは、X軸方向のブロック数をカウントする変数であり、Jは、Y軸方向のブロック数をカウントする変数とする。
【0074】
次に、メモリの符号パターン格納部から該当する符号パターンを取り出す。
ここでは、P[(SyncX+I)(mod5)][(SyncY+J)(mod5)]を満たす番号の符号パターンを取り出し、これをID[I][J]と設定する(ステップS42)。なお、ここでは、同期符号SyncXは、0、1、2、3、4の4つの値を取る変数であり、X軸方向の左端のブロックを0番のブロックとし、X軸方向の右端のブロックを4番のブロックとする。
例えば、図28(C)に示すように、ブロックフレーム内で同期符号がX軸方向で左から3番目、Y軸方向で上から2番目のブロックにある場合を例に説明する。ページ番号を示す符号パターンは、同期符号の右下のブロックから始まるので、X軸方向で左から4番目、Y軸方向で上から3番目にあるブロックがページ番号を表す1番目のブロックとなる。
そこで、同期符号のあるブロック(SyncX)にIを加算して、これを5で除算した余りがX軸方向のブロックを示す値となる。同様に、同期符号のあるブロック(SyncY)にJを加算して、これを5で除算した余りがY軸方向のブロックを示す値となる。
【0075】
P[(SyncX+S)(mod5)][(SyncY+L)(mod5)]のパターン値を取り出すと(ステップS42)、これをID[I][J]番目のパターン値とし、パターン値が0より大きいか否かを判定する(ステップS43)。
図31に示すフローチャートのS14において、検出した符号パターンから対応するパターン値に変換することができない場合には、[−1]を記録している。そこで、メモリから読み出したID[I][J]のパターン値を0と比較することで、正常にパターン判定された符号パターンであるか否かを判定する。パターン値が0よりも小さい場合には(ステップS63/YES)、エラーと判定されたブロック数をカウントするカウンタENを1インクリメントする(ステップS64)。一方、パターン値が0より小さくなければ(ステップS63/NO)、P[(SyncX+I)(mod5)][(SyncY+J)(mod5)]から、P[SyncX][(SyncY+J)(mod5)]とP[(SyncX+I)(mod5)][SyncY]を引き、32で割った余りをID[I][J]番目のパターン値とする(ステップS65)。
【0076】
次に、Iの値が5であるか否かを判定する(ステップS66)。Iの値が5ではなかった場合には(ステップS655/NO)、Iの値を1インクリメントして(ステップS67)、ステップS62〜65の処理をIの値が5になるまで繰り返す。また、Iの値が5になると(ステップS66/YES)、Jの値が5となったか否かを判定する(ステップS68)。Jの値が5ではなかった場合には(ステップS68/NO)、Iに1にセットし、Jの値を1インクリメントして(ステップS69)、ステップS62〜S65の処理を繰り返し行う。以上の処理(S62〜S69の処理をI,Jが5になるまで繰り返し行う。I,Jが5になると(ステップS68/YES)、エラー数をカウントするカウンタENの値が3よりも大きくなっているか否かを判定する(ステップS70)。
本実施例では、ページの復号に許容されるエラー数を3に設定しているが、これだけに限定されるものではなく、符号化の方式に応じて、エラー数を任意に設定可能である。エラー数が3よりも大きい場合には(ステップS70/YES)、エラーの発生頻度が高く、正常な復号ができないと判定し、ページ番号にN/A(not applicable)を出力する(ステップS71)。また、カウンタENの値が3よりも小さい場合には(ステップS709/NO)、配列ID[I][J](I,J=0〜4)から順にページ番号の復号を行う(ステップS72)。
【0077】
上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施可能である。例えば、上述した実施例では、1つのブロックを四角形で設定しているが、円形や多角形の形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】2次元表面上の読み込み位置を同定する技術の利用例を示す図である。
【図2】従来の符号パターンを示す図である。
【図3】本発明の符号パターンを示す図である。
【図4】9C2方式の符号パターンとパターン値とを示す図である。
【図5】9C2方式の符号パターンを配置した様子を示す図である。
【図6】9C3方式の符号パターンを示す図である。
【図7】ベンチマークと9C2方式の情報量、濃度を比較した図である。
【図8】9C2方式の符号パターンの配置例である。
【図9】9C2方式の符号パターンの配置例である。
【図10】領域サイズ、ドット数を変更したときの濃度、情報量の変化を示す図である。
【図11】ベンチマークと同等かそれ以上の情報量を持ち、濃度がベンチマークよりも薄い符号パターンの候補を示す図である。
【図12】本発明の符号パターンを示す図である。
【図13】5×5ブロックのパターンレイアウトを示す図である。
【図14】5×5ブロック内に9C2の符号パターンを配置した例を示す図である。
【図15】5×5ブロックを複数個連続に配置した状態を示す図である。
【図16】同期符号パターンを示す図である。
【図17】同期符号から符号パターンを正しい向きに回転する方法を説明するための図である。
【図18】M系列符号を用いて座標値を符号化する方法を説明するための図である。
【図19】M系列符号を用いて座標値を4ビットずつ符号化する様子を示す図である。
【図20】画像識別情報の符号化の手順を示す図である。
【図21】濃度むらの発生原因を説明するための図である。
【図22】画像識別情報を表す符号パターンの濃度むらを低減する方法を示す図である。
【図23】濃度むらの低減方法を施した後の画像識別情報のパターン値を示す図である。
【図24】座標値情報を表す符号パターンの濃度むらを低減する方法を示す図である。
【図25】濃度むらの低減方法を施した後の画像識別情報と座標値のパターン値を示す図である。
【図26】ドットパターン上にブロックフレームを重ね合わせた状態を示す図である。
【図27】ブロックフレームを移動させて、ブロックの区切りを検出する手順を示す図である。
【図28】ページ番号の復号方法を説明するための図である。
【図29】画像生成装置の構成を示す図である。
【図30】画像生成装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図31】画像処理装置の構成を示す図である。
【図32】符号パターンの配列を検出する手順を示すフローチャートである。
【図33】同期符号の検出と、符号パターンの回転の手順を示すフローチャートである。
【図34】ページ番号の復号の手順を示すフローチャートである。
【図35】X座標の復号の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0079】
1 画像生成装置
2 ページ・座標情報入力部
3 ページ番号符号化部
4 X座標符号化部
5 Y座標符号化部
6 ページ番号符号化部
7 座標符号パターン化部
8 同期符号パターン化部
9 パターン合成部
10 文書画像生成部
11 画像合成部
12 画像生成部
21 画像読取装置
22 ドット配列検出部
23 ブロックフレーム検出部
24 画像回転判定部
25 同期符号検出部
26 ビット情報回転変換部
27 ページ符号検出部
28 ページ符号復元部
29 ページ符号復号部
30 ページ符号誤り検出部
31 ページ符号誤り訂正部
32 X座標符号検出部
33 X座標復号部
34 X座標符号誤り検出部
35 X座標符号山誤り訂正部
36 Y座標符号検出部
37 Y座標復号部
38 Y座標符号誤り検出部
39 Y座標符号誤り訂正部
40 ページ座標情報出力部
50 同期符号ブロック
51 X座標値ブロック
52 Y座標値ブロック
53 情報識別ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材上に形成される画像を識別するため、該記録材上に繰り返し形成される画像識別情報を符号化したパターンと、前記記録材上での座標値を符号化したパターンとを背景画像として記録した印刷物であって、
前記画像識別情報を符号化したパターンは、前記画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、前記座標値を符号化して得られるパターン値を加算した値を基に得られる第2パターン値を表すパターンであることを特徴とする同定機能付き印刷物。
【請求項2】
前記座標値を符号化したパターンは、前記座標値を符号化して得られるパターン値に、所定値を選択的に加算した値を表すのパターンであることを特徴とする請求項1記載の同定機能付き印刷物。
【請求項3】
前記座標値は、M系列符号で符号化されていることを特徴とする請求項1又は2記載の同定機能付き印刷物。
【請求項4】
前記画像識別情報を符号化したパターンと前記座標値を符号化したパターンは、所定サイズのブロック単位で形成され、
前記所定サイズのブロックは、複数個連続的に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の同定機能付き印刷物。
【請求項5】
符号化したパターンを特定する際の基準となる同期符号を符号化したパターンを有し、
前記同期符号を符号化したパターンは、回転しても他のパターンとドット配置が一致しないパターンであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の同定機能付き印刷物。
【請求項6】
前記背景画像は、所定領域内に一定数の複数ドットを選択的に配置した符号パターンとして形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の同定機能付き印刷物。
【請求項7】
記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報と、前記記録材上での座標値情報とを符号化する第1符号化手段と、
前記画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、前記座標値を符号化して得られるパターン値を加算した値を基に得られる第2パターン値のパターンを求める第2符号化手段と、
前記画像識別情報と前記座標値情報とのパターンを背景画像として形成する画像形成手段と、
を有することを特徴とする画像生成装置。
【請求項8】
記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報を表すパターンと、前記記録材上での座標値情報を表すパターンとが背景画像として埋め込まれた画像を読み込む読み込み手段と、
前記読み込んだ画像から前記画像識別情報を表すパターンと、前記座標値情報を表すパターンとを検出する検出手段と、
前記座標値情報を表すパターンから前記座標値情報のパターン値を取り出し、前記パターン値を復号する第1復号手段と、
前記画像識別情報を表すパターンから前記画像識別情報のパターン値を取り出し、前記画像識別情報のパターン値と、前記前記座標値情報のパターン値とを用いて前記画像識別情報のパターン値を復号する第2復号手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報と、前記記録材上での座標値情報とを符号化するステップと、
前記画像識別情報を符号化して得られる第1パターン値に、前記座標値を符号化して得られるパターン値を加算した値を基に得られる第2パターン値のパターンを求めるステップと、
前記画像識別情報と前記座標値情報とのパターンを背景画像として形成するステップと、
を有することを特徴とする画像生成方法。
【請求項10】
記録材上に形成される画像を識別するための画像識別情報を表すパターンと、前記記録材上での座標値情報を表すパターンとが背景画像として埋め込まれた画像を読み込むステップと、
前記読み込んだ画像から前記画像識別情報を表すパターンと、前記座標値情報を表すパターンとを検出するステップと、
前記座標値情報を表すパターンから前記座標値情報のパターン値を取り出し、前記パターン値を復号するステップと、
前記画像識別情報を表すパターンから前記画像識別情報のパターン値を取り出して、前記画像識別情報のパターン値と、前記前記座標値情報のパターン値とを用いて前記画像識別情報のパターン値を復号するステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate