説明

同形の多数の物品の陳列・販売用保持部材

【課題】小型の同形の物品例えばチョコレートの小型包装物等を縦型に多数陳列しかつ販売するのに便利な保持部材に関する。
【解決手段】固定物14に定置される固着部13を有する長方形で長手方向に軌道8を形成した横置きの基台2と、この基台2に沿って摺動可能で前記軌道8上を摺動する案内片4を有しかつ保持すべき多数の物品33の幅に合わせた一対の側縁15、16と端壁11、12とを有する摺動枠3と、一方の端壁上に形成した受面部と、前記軌道8に案内されて摺動する底面部22とこの底面部22から立ち上げられ前記端壁に形成した受面部に相対する立上壁23を有する支持片31と、この支持片31に前記端壁から引き離す方向に弾性力を負荷する弾発体とからなり、前記支持片31の立上壁23と前記受面部との間で前記多数の物品を弾性的に挟持するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型の同形の物品例えばチョコレートの小型包装物等を縦型に多数陳列しかつ販売するのに便利な保持部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、販売店などではチョコレート等の菓子類の小型包装物を横型に並べて陳列・販売することが一般に利用されているが、場所を取ったりまた使い勝手が悪いなどで不便なことが多かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明はこの種物品の陳列・販売に当たって多数の物品を縦型に並べて配置することで場所をとらず、また見た目にも新鮮でかつ取出しが容易な物品配置を達成した保持部材を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の同形の多数の物品の置列・販売用保持部材によれば、固定物に定置され固着部を有する長方形で長手方向に軌道を形成した横置きの基台と、この基台に沿って摺動可能で前記軌道上を摺動する案内片を有しかつ保持すべき多数の物品の幅に合わせた一対の側壁と端壁とを有する摺動枠と、一方の端壁上に形成した受面部と前記軌道に案内されて摺動する底面部とこの底面部から立ち上げられ前記端壁に形成した受面部に相対する立上壁を有する支持片と、この支持片に前記端壁から引き離す方向に弾性力を負荷する弾発体からなり、前記支持片の立上壁と前記受面部との間で前記多数の物品を弾性的に挟持するようにした。
【0005】
請求項2によれば、請求項1記載の保持部材において前記軌道を前記基台上に形成した一対のレールで構成してなる。
【0006】
請求項3によれば、請求項1記載の保持部材において前記弾発体を構成するぜんまいを、前記支持片に形成した一対の側壁間に装入し、このぜんまいの端部を前記支持片の底面部に形成した開口部を介して外方に突出させ前記基台に固定するようにした。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、チョコレート等の菓子類の小型包装物のような物品を多数並べて陳列・販売する目的に則して、場所を取らずしかも取り扱い容易な構造を提案し、販売業者及び需要者の双方にとって有効な保持時部材を提供しうるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
添付図面中、図1は本発明を構成する保持部材の全体の平面図、図2は図1のII―II線に沿う断面図、図3は要部の説明図、図4は使用の初期の状態の斜視図、図5は使用状態の斜視図である。
【0009】
本発明を構成する保持部材1の主要部分の大部分は、透明で硬質の合成樹脂をもって構成したがその材質について制限を有するものではない。その主要部分は基台2と、摺動枠3と、支持片4とからなり、これにぜんまいなどのような弾発体5を付加したものである。
【0010】
先ず、前記基台2には、長方形で長手方向に一対のL字型レール6、7からなる軌道8を形成してなり、またこの基台2の長手方向の両側には側壁9、10を形成し、短手方向の両側にも端壁11、12が突設される。なお、この基台2の底面にはこの基台2を定置させるべき幾つかの固着部13が形成されるが、前記基台2を定置させる固定物14が鉄等の磁性体である場合は、前記固着部13を磁石とすることができるが、それ以外の場合では例えば両面テープ等を使用するものとする。
【0011】
前記摺動枠3は、前記基台2とほぼ同形の長方形からなり、保持すべき物品(その内容は後述する)の幅に合わせたその側縁15、16の下面の四方には前記側壁9、10に嵌まり込む突縁17を突設する。またこの摺動枠3の短手方向の一方の端壁には受面部18を構成する。なお、摺動枠3の底面19には前記軌道8及び支持片4を避けて長.孔20を設けてある。
【0012】
前記支持片4は前記長孔20に沿って軌道8により進退しうるものであって、この軌道8に係止される突縁21を有する底面部22上に形成した立上壁23の一方の面に一対の側壁24、24間には弾発体としてぜんまい5が装入されており、このぜんまい5の一端25は前記底面部22に形成した開口部26を介して外方に突出された基台2にねじ27により固定される。
【0013】
前記摺動枠3の短手方向の他方の端部に形成した受面部28には、前記軌道8のレール6、7にそれぞれ摺動する係合駒29、30を有する支持片31を沿わせ、この支持片31と前記受面部28との間を締結具32で連結するものとする。
【0014】
上記構成の保持部材1の使用状態としては、図4及び図5に示す説明図において、先ずチョコレートなどの菓子類の包装箱からなる物品33を多数並べて展示するに当たって、図4に示すように固定物14に定置した基台2に対して摺動枠3を一杯に引き出しておく。この状態において、支持片4と受面部18及び摺動枠3の両側縁15、16間に空間が形成されるのである。
【0015】
次に前記空間内に前記物品33を多数並べてから摺動枠3を基台2上に押し込むのであるが、この際、支持片4は軌道8によって案内されつつ、弾発体であるぜんまい5を巻き解く形態で弾発力を蓄えることになるのである。その状態が図5に示される。このような状態で、例えば上記物品33を取り出すには、一番手前のものを指で摘んで取り出せばよく、その他の物品はぜんまい5の弾発力の作用で互いに密接した状態を保つことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を構成する保持部材の全体の平面図である。
【図2】図1のII―IIに沿う断面図である。
【図3】要部を構成する部分の説明図である。
【図4】使用の初期の状態の斜視図である。
【図5】使用状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0017】
1 保持部材
2 基台
3 摺動枠
4 支持片
5 弾発体(ぜんまい)
6,7 レール
8 軌道
9,10 側壁
11,12 端壁
13 固着部
14 固定物
15,16 側縁
17 突縁
18 受面部
19 底面
20 長孔
21 突縁
22 底面部
23 立上壁
24 側壁
25 一端
26 開口部
27 ねじ
28 受面部
29、30 係合駒
31 支持片
32 締結具
33 物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定物に定置される固着部を有する長方形で長手方向に軌道を形成した横置きの基台と、この基台に沿って摺動可能で前記軌道上を摺動する案内片を有しかつ保持すべき多数の物品の幅に合わせた一対の側壁と端壁とを有する摺動枠と、一方の端壁上に形成した受面部と、前記軌道に案内されて摺動する底面部とこの底面部から立ち上げられ前記端壁に形成した受面部に相対する立上壁を有する支持片と、この支持片に前記端壁から引き離す方向に弾性力を負荷する弾発体とからなり、前記支持片の立上壁と前記受面部との間で前記多数の物品を弾性的に挟持するようにした、同形の多数の物品の陳列・販売用保持部材。
【請求項2】
前記軌道を前記基台上に形成した一対のレールで構成してなる請求項1記載の同形の多数の物品の陳列・販売用保持部材。
【請求項3】
前記弾発体を構成するぜんまいを、前記支持片に形成した一対の側壁間に装入し、このぜんまいの端部を前記支持片の底面部に形成した開口部を介して外方に突出させ前記基台に固定するようにした請求項1記載の同形の多数の物品の陳列・販売用保持部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−280224(P2009−280224A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−132417(P2008−132417)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【出願人】(395013795)株式会社ファムコ (1)
【Fターム(参考)】