説明

同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行装置、同意必要行為実行方法、同意必要行為実行システム、並びに、同意必要行為実行システムを構成する通信センタ、及び、同意必要行為を実行する車載機器

【課題】その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を、利用者の同意を得た上で実行させる同意必要行為実行装置を提供すること。
【解決手段】同意必要行為を車載機器6、7に実行させる同意必要行為実行装置100は、車両位置に基づいて現在適用される法律等を特定しながら所定の同意必要行為を実行させるために利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定手段11と、その所定の同意必要行為を実行させるために利用者の同意が必要であると判定された場合に、利用者の同意又は不同意の決定を促す画面Gを表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進手段12と、利用者の同意又は不同意を確認する同意確認手段13と、利用者の同意を確認した場合にその所定の同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行手段14と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その実行に対して利用者の同意が必要とされる行為(以下、「同意必要行為」とする。)を実行する同意必要行為実行装置に関する。
【0002】
また、本発明は、同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行方法及び同意必要行為実行システム、同意必要行為実行システムを構成する通信センタ、並びに、同意必要行為を実行する車載機器に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、故障の再現や故障部位の特定などに必要なデータを記録する車両用電子制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2000−145533号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用電子制御装置は、記録しようとするデータが車両の位置情報等の個人を特定できるようなデータであってもその車両の利用者の同意を得ることなく記録するので、そのデータを記録する行為が同意必要行為である場合には、その記録行為は不適切なものとなる場合がある。
【0005】
また、車両を販売する際に、同意必要行為となり得る行為の実行に対する同意を一括して利用者から得ることは可能であるが、利用者が同意、不同意を決定するための具体的な必要性が生じていない段階でそのような同意を得ることには問題がある。
【0006】
上述の点に鑑み、本発明は、その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を、利用者の同意を得た上で実行させる同意必要行為実行装置、同意必要行為実行方法、同意必要行為実行システム、並びに、同意必要行為実行システムを構成する通信センタ、及び、同意必要行為を実行する車載機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために、第一の発明に係る同意必要行為実行装置は、その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行装置であって、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶手段と、前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定手段と、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要であると判定された場合に、利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進手段と、利用者の同意又は不同意を確認する同意確認手段と、利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、第二の発明は、第一の発明に係る同意必要行為実行装置であって、前記同意要否判定手段は、車両位置、又は、日時に基づいて、前記同意基準を満たすか否かを確認することにより、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要か否かを判定することを特徴とする。
【0009】
また、第三の発明は、第一又は第二の発明に係る同意必要行為実行装置であって、前記同意必要行為は、ダイアグレコーダ又はドライブレコーダがデータを記録する行為であることを特徴とする。
【0010】
また、第四の発明は、第一乃至第三の何れかの発明に係る同意必要行為実行装置であって、前記同意必要行為実行手段は、利用者の不同意を確認した場合、前記各種車載機器における各種行為の実行を禁止することを特徴とする。
【0011】
また、第五の発明は、第一乃至第四の何れかの発明に係る同意必要行為実行装置であって、前記同意必要行為は、前記各種車載機器が実行中の行為、又は、前記各種車載機器が実行を開始させようとする行為であることを特徴とする。
【0012】
また、第六の発明は、第一乃至第五の何れかの発明に係る同意必要行為実行装置であって、前記同意基準が変更されたか否かを検出する基準変更検出手段を更に備え、前記同意要否判定手段は、前記同意基準が変更されたことを検出した場合に、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要か否かを判定することを特徴とする。
【0013】
また、第七の発明に係る同意必要行為実行方法は、その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行方法であって、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶ステップと、前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定ステップと、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要であると判定された場合に、利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進ステップと、利用者の同意又は不同意を確認する同意確認ステップと、利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行ステップと、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、第八の発明に係る同意必要行為実行システムは、その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行装置と通信センタとから構成される同意必要行為実行システムであって、前記通信センタにおいて前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶手段と、前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定手段と、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要であると判定された場合に、車載の出力装置において利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進手段と、車載の入力装置を介して利用者の同意又は不同意を確認する同意確認手段と、利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、第九の発明は、第八の発明に係る同意必要行為実行システムを構成する通信センタであって、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶するデータベースと、利用者の同意履歴を記憶するデータベースと、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、第十の発明に係る車載機器は、その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を実行する車載機器であって、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶手段と、前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定手段と、前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要であると判定された場合に、利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進手段と、利用者の同意又は不同意を確認する同意確認手段と、利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上述の手段により、本発明は、その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を、利用者の同意を得た上で実行させる同意必要行為実行装置、同意必要行為実行方法、同意必要行為実行システム、並びに、同意必要行為実行システムを構成する通信センタ、及び、同意必要行為を実行する車載装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明に係る同意必要行為実行装置の構成例を示すブロック図であり、同意必要行為実行装置100は、一部地域の法律又は条例等においてその実行に際し利用者の同意が必要とされる同意必要行為を利用者の同意を得た上で各種車載機器に実行させる車載装置であって、制御装置1を有し、CAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)等の車載LANを介して測位装置2、記憶装置3、入力装置4、出力装置5、ダイアグレコーダ6及びドライブレコーダ7に接続される。
【0020】
制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータであって、例えば、基準変更検出手段10、同意要否判定手段11、同意促進手段12、同意確認手段13及び同意必要行為実行手段14のそれぞれに対応するプログラムをROMに記憶しながら、各手段に対応する処理をCPUに実行させる。
【0021】
測位装置2は、車両の位置を測定するための装置であり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機によりGPSアンテナを介してGPS衛星が出力するGPS信号を受信し、受信した信号に基づいて車両位置(緯度、経度、高度)を測定する。
【0022】
記憶装置3は、各種情報を記憶するための装置であり、例えば、ハードディスクやDVD(Digital Versatile Disk)等の記憶媒体であって、地図情報データベース30(以下、「地図情報DB30」とする。)、同意文データベース31(以下、「同意文DB31」とする。)及び同意履歴データベース32(以下、「同意履歴DB32」とする。)を格納する。
【0023】
地図情報DB30は、交差点、インターチェンジ等のノード位置、リンク(ノード間を接続する要素)の距離、リンクコスト(リンクを通過するために要する時間、費用等の度合いをいう。)、施設位置(緯度、経度、高度)、施設名称等を体系的に記憶し、更に、国、州、県等の行政区画(法律等が適用される範囲に対応する。)を体系的に記憶するデータベースである。
【0024】
同意文DB31は、各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶するデータベースであって、例えば、法律等の適用に関する情報(例えば、適用時期、適用範囲である。)とそれら法律等で規定される同意必要行為に関する情報と各同意必要行為に対応する同意文とを関連付けて記憶するデータベースであって、同意必要行為毎に、また、その同意必要行為を規定する法律等が適用される適用地域毎に(例えば、国又は行政区画毎である。)、対応する同意文を体系的に記憶しており、それら同意文は、対応する法律等の要件に合致するように法律等毎に作成され、テキストデータ又は画像データとして記憶される。また、同意文DB31は、法律等の有効期間に関する情報(施行日、有効期限等である。)と関連付けて記憶するようにしてもよい。
【0025】
なお、同意文は、複数の同意必要行為に対応する、適用地域毎に異なる同意文であってもよく、複数の適用地域に対応する、同意必要行為毎に異なる同意文であってもよい。
【0026】
また、法律等には、日本国における「個人情報の保護に関する法律」、欧州連合における「EU Data Protection Directive 95/46/EC」等が含まれる。
【0027】
また、同意必要行為には、測位装置2が出力する車両位置を記録する行為等、個人を特定できるデータ、個人の行動を特定できるデータ、若しくは、プライバシーに関するデータを記録する行為、又は、それらのデータを読み出す行為が含まれる。
【0028】
また、同意必要行為には、録画行為、録音行為、一定額以上の金額を自動的に支払う行為、又は、プローブカーとして収集したデータをアップロードする行為等も含まれる。
【0029】
同意履歴DB32は、利用者が行った同意の事実を記録するためのデータベースであり、例えば、同意日時、同意必要行為及び適用地域に関連付けてその同意の事実を記録する。
【0030】
入力装置4は、制御装置1に対して各種情報を入力するための装置であり、例えば、手入力のためのタッチパネル、ジョイスティック、リモートコントローラ、エスカッションボタン、又は、音声入力のためのマイク等であって、同意必要行為の実行に対する同意又は不同意の意思を入力するために利用される。
【0031】
出力装置5は、制御装置1が出力する各種情報を利用者が認識できるようにするための装置であり、例えば、液晶ディスプレイや車載スピーカ等であって、同意必要行為の実行に対する利用者の同意を促す画面を表示したり、同意必要行為の実行に対する利用者の同意を促す音声案内を音声出力したりする。
【0032】
ダイアグレコーダ6は、車両の故障診断に利用できるデータを記録するための装置であり、例えば、エンジン回転数、車速、水温、油温等、各種車載機器が出力するデータが所定条件を満たす場合にそれらデータの値そのものを記録したり、或いは、それらデータが所定条件を満たした(異常状態となった)旨を識別番号としてその発生時刻と共に記録したりする。
【0033】
ドライブレコーダ7は、車両の運行に関するデータを継続的に記録するための装置であり、例えば、上述のような各種車載機器が出力するデータの他、急ブレーキを掛けたときに車載カメラが撮影する画像データや車室内に設置されたマイクが収集する音声データを記録する。
【0034】
次に、制御装置1が有する各種手段について説明する。
【0035】
基準変更検出手段10は、同意基準が変わったか否かを検出するための手段であり、例えば、測位装置2の出力と記憶装置3に記憶された地図情報DB30及び同意文DB31とに基づいて適用される法律等が変わったか否かを検出する。
【0036】
また、基準変更検出手段10は、制御装置1に内蔵されたタイマが出力する時刻情報と同意文DB31に記憶された法律等の有効期間に関する情報とに基づいて適用される法律等が変わったか否かを検出するようにしてもよい。
【0037】
更に、基準変更検出手段10は、適用される法律等が変わったことを検出した場合、出力装置5に制御信号を出力し、その旨を通知する画面を液晶ディスプレイに表示させたり、その旨を通知する音声を車載スピーカから音声出力させたりする。
【0038】
同意要否判定手段11は、同意基準を確認して利用者の同意が必要であるか否かを判定するための手段であり、例えば、基準変更検出手段10によって適用される法律等が変わったことが検出された場合に、新たに適用される法律等に従って各種車載機器における各種行為の実行に対する利用者の同意が必要であるか否かを判定する。
【0039】
例えば、同意要否判定手段11は、車両が地域間の境界(例えば、国境、州境、県境等である。)を横切ったことを検知した場合であって各種車載機器が同意文DB31に登録された所定の同意必要行為を既に実行しているときに、或いは、所定の行為の実行に対して利用者の同意を必要とする旨を規定する法律等が適用される地域に車両が既に進入している場合であって各種車載機器がその所定の行為の実行を開始させるときに、その所定の行為を各種車載機器に実行させるために利用者の同意が必要であると判定する。
【0040】
また、同意要否判定手段11は、以前は同意必要行為ではなかったが新たな法律等の施行により同意必要行為となる行為を各種車載機器がその施行時に既に実行しているときに、或いは、以前は同意必要行為ではなかったが新たな法律等の施行により同意必要行為となった行為の実行を各種車載機器がその施行日後に初めて開始させるときに、その同意必要行為を各種車載機器に実行させるために利用者の同意が必要であると判定する。
【0041】
また、同意要否判定手段11は、法律等が適用される地域からの車両の逸脱や法律等の有効期間の経過により、その実行に利用者の同意が必要とされていた行為が、同意を必要としない行為になったと判定した場合、出力装置5に制御信号を出力し、その旨を通知する画面を液晶ディスプレイに表示させたり、その旨を通知する音声を車載スピーカから音声出力させたりしてもよい。
【0042】
同意促進手段12は、各種車載機器による所定の行為の実行について同意するかしないかを利用者に決定させるよう促す手段であり、例えば、同意要否判定手段11により所定の同意必要行為を実行させるために利用者の同意が必要であると判定された場合、同意文DB31に記憶された同意基準を確認しながら出力装置5に制御信号を出力し、その所定の同意必要行為の実行に対する同意又は不同意の決定を促す画面(以下、「決定促進画面」とする。)を液晶ディスプレイに表示させたり、同意内容を読み上げてから同意又は不同意の決定を促す音声(以下、「決定促進音声」とする。)を車載スピーカから音声出力させたりする。
【0043】
図2は、決定促進画面の構成例を示す図であり、決定促進画面Gは、出力装置5に表示される画面であって、同意内容を示すテキスト部G1と、同意の意思を受け付ける同意ボタンG2と、不同意の意思を受け付ける不同意ボタンG3とから構成される。
【0044】
同意確認手段13は、利用者による同意又は不同意の意思決定を確認するための手段であり、例えば、決定促進画面Gの表示を開始させてから所定時間が経過した時点で、同意ボタンG2及び不同意ボタンG3を利用可能(押下可能)にし、同意ボタンG2が押下されたことを検知した場合に、利用者がテキスト部G1に示された同意内容に同意したことを確認し、不同意ボタンG3が押下されたことを検知した場合に、利用者がテキスト部G1に示された同意内容に同意しないことを確認する。
【0045】
決定促進画面Gの表示を開始させてから所定時間が経過するまで同意ボタンG2及び不同意ボタンG3を押下可能にしないのは、利用者が同意内容を理解しないまま同意又は不同意を決定してしまうのを極力防止するためである。
【0046】
同様に、同意確認手段13は、決定促進音声を終わりまで音声出力させた時点で、同意ボタンG2及び不同意ボタンG3を押下可能にし、同意ボタンG2が押下されたことを検知した場合に、利用者がテキスト部G1に示された同意内容に同意したことを確認し、不同意ボタンG3が押下されたことを検知した場合に、利用者がテキスト部G1に示された同意内容に同意しないことを確認する。
【0047】
また、同意確認手段13は、決定促進画面Gの表示を開始させてから所定時間が経過した後に、或いは、決定促進音声を終わりまで音声出力させた後に、利用者による同意又は不同意の決定が一定時間行われない場合、利用者がその同意必要行為の実行に同意しないものと判定してもよい。利用者の不同意が推認できるからである。
【0048】
また、同意確認手段13は、利用者による同意又は不同意の決定が一定時間行われない場合であっても、決定促進画面Gを継続的に表示させ、或いは、決定促進音声を周期的に繰り返し音声出力させながら、同意又は不同意の判定を保留したまま、利用者による同意又は不同意の決定(入力装置4に対する入力)が行われるまで、その決定を繰り返し促すようにしてもよい。
【0049】
また、同意確認手段13は、利用者による同意又は不同意を確認できた場合、その結果を記憶装置3の同意履歴DB32に記録する。法律等が認める限りにおいて、一旦確認されたその同意又は不同意の意思が有効とされる期間中に繰り返し同意又は不同意の決定を求めることが無いよう、同意確認手段13がその履歴を参照できるようにするためである。
【0050】
例えば、同意確認手段13は、同意促進手段12により決定促進画面Gや決定促進音声が出力される前に、同意履歴DB32を参照し、過去の同意又は不同意の意思表示が有効とされる期間中に同意の意思表示が行われていたことを確認した場合には、決定促進画面Gや決定促進音声を出力することなく、問題となる同意必要行為に対する同意が既に行われたものとする。なお、不同意の意思表示が行われていたことを確認した場合も同様である。
【0051】
同意必要行為実行手段14は、その実行に利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させるための手段であり、例えば、同意要否判定手段11により、所定の同意必要行為の実行に利用者の同意が必要であると判定され、かつ、同意確認手段13により、利用者の同意の意思を確認した場合に、各種車載機器にその所定の同意必要行為の実行を継続させ、或いは、開始させるようにする。
【0052】
また、同意必要行為実行手段14は、同意要否判定手段11により、所定の同意必要行為の実行に利用者の同意が必要であると判定され、かつ、同意確認手段13により、利用者の不同意の意思を確認した場合に、各種車載機器にその所定の同意必要行為の実行を中止させ、或いは、その所定の同意必要行為の実行の開始を禁止する。
【0053】
次に、図3を参照しながら、位置情報の記録に運転者の同意が必要とされる法律が適用されるA国に車両が進入した場合に、同意必要行為実行装置100が、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録を継続させる処理(以下、「同意必要行為継続処理」とする。)について説明する。
【0054】
なお、図3は、同意必要行為継続処理の流れを示すフローチャートであり、車両は、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録をA国に進入する前から既に実行しているものとする。
【0055】
最初に、同意必要行為実行装置100の制御装置1は、測位装置2の出力に基づいて車両による国境の通過を監視する(ステップS1)。
【0056】
車両が国境を通過しない限り(ステップS1のNO)、制御装置1は、後続のステップの実行を省略する。適用される法律に変わりがない(その実行に同意が必要とされる同意必要行為を実行していない)からである。
【0057】
一方、車両が国境を通過しA国に進入したことを検知した場合(ステップS1のYES)、制御装置1は、同意要否判定手段11により、記憶装置3の同意文DB31を参照しながら、新たに適用されるA国の法律においてその実行に利用者の同意が必要とされる同意必要行為が車両において既に実行されているか否かを判定する(ステップS2:同意要否判定ステップ)。
【0058】
利用者の同意が必要とされる同意必要行為が車両において未だ実行されていない場合(ステップS2のNO)、制御装置1は、後続のステップの実行を省略する。
【0059】
利用者の同意が必要とされる同意必要行為が車両において既に実行されている場合(ステップS2のYES)、制御装置1は、その同意必要行為を一時中断する(ステップS3)。
【0060】
この場合、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録は、A国で適用される法律等においてその実行に利用者の同意が必要とされる同意必要行為であると規定されており、制御装置1は、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録を一時中断する。なお、制御装置1は、利用者の同意が得られなかった場合には遡って消去することを条件としながら、国境通過後もダイアグレコーダ6による位置情報の記録を継続させるようにしてもよい。利用者の同意を確認するまでに長時間を要した場合、その間の記録を消失させてしまうと、ダイアグレコーダ6の本来の目的である故障の検知に支障をきたすおそれがあるからである。
【0061】
その後、制御装置1は、同意促進手段12により、同意文DB31に記憶された対応する同意文を読み出し(ステップS4)、出力装置5(車載の液晶ディスプレイ)に決定促進画面G(図2参照。)を表示させて、同意又は不同意の決定を利用者に促すようにする(ステップS5:同意促進ステップ)。
【0062】
この場合、同意文は、好適には、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録のみに関する同意文であるが、A国における法律等の要件を満たすのであれば、他の同意必要行為に関する同意文を含むものであってもよい。
【0063】
その後、制御装置1は、同意確認手段13により、決定促進画面Gを表示させてから所定時間が経過した時点で同意ボタンG2及び不同意ボタンG3を押下可能にし、入力装置4を介して同意ボタンG2又は不同意ボタンG3が押下されるまで待機する(ステップS6:同意確認ステップ)。
【0064】
不同意ボタンG3が押下された場合(ステップS6のNO)、制御装置1は、中断させた同意必要行為を再開させることなく、同意必要行為継続処理を終了させる。A国の法律を遵守するためである。
【0065】
この場合、制御装置1は、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録を禁止し、国境を越えた後も継続して位置情報を記録していた場合には、国境を越えた時点まで遡ってそれら位置情報を消去するようにする。
【0066】
一方、同意ボタンG2が押下された場合(ステップS6のYES)、制御装置1は、同意必要行為実行手段14により、中断させた同意必要行為を再開させる(ステップS7:同意必要行為実行ステップ)。
【0067】
この場合、制御装置1は、同意必要行為実行手段14により、ダイアグレコーダ6に対して制御信号を出力し、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録を再開させるようにする。
【0068】
なお、制御装置1は、同意確認手段13により同意履歴DB32を参照してA国における位置情報の記録に対する同意を過去(例えば、同日である。)に利用者から得ていたことを確認した場合には、同意又は不同意の決定を利用者に再確認させることなく、ダイアグレコーダ6による位置情報の記録を中断させずにそのまま継続させるようにしてもよい。
【0069】
また、制御装置1は、過去(過去の意思決定が有効とされる期間中である。)に利用者からの同意を得ている場合であっても、決定促進画面Gを表示させながら、その都度、利用者に同意又は不同意を再度決定させるようにしてもよい。
【0070】
次に、図4を参照しながら、位置情報の記録に運転者の同意が必要とされる法律が適用されるA国内を車両が走行している場合に、同意必要行為実行装置100が、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を開始させる処理(以下、「同意必要行為開始処理」とする。)について説明する。
【0071】
なお、図4は、同意必要行為開始処理の流れを示すフローチャートであり、車両は、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を未だ実行していないものとする。
【0072】
最初に、制御装置1は、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を開始させるための操作(利用者の意思による入力装置4を介した手動操作、及び、各種車載機器による自動操作を含む。)が行われるのを監視する(ステップS11)。
【0073】
ドライブレコーダ7による位置情報の記録を開始させるための操作が行われない限り(ステップS11のNO)、制御装置1は、後続のステップの実行を省略する。利用者の同意を得る必要がないからである。
【0074】
一方、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を開始させるための操作が行われたことを検知した場合(ステップS11のYES)、制御装置1は、同意要否判定手段11により、記憶装置3の同意文DB31を参照しながら、これから実行させようとする行為がA国の法律において利用者の同意を必要とする行為であるか否かを判定する(ステップS12:同意要否判定ステップ)。
【0075】
これから開始させようとする行為がA国の法律において利用者の同意を必要とする行為でない場合(ステップS12のNO)、制御装置1は、後続のステップの実行を省略する。
【0076】
これから開始させようとする行為がA国の法律において利用者の同意を必要とする行為である場合(ステップS12のYES)、制御装置1は、同意促進手段12により、同意文DB31に記憶された対応する同意文を読み出し(ステップS13)、出力装置5(車載スピーカ)から決定促進音声を音声出力させて、同意又は不同意の決定を利用者に促すようにする(ステップS14:同意促進ステップ)。
【0077】
その後、制御装置1は、同意確認手段13により、決定促進音声を最後まで音声出力させた時点で液晶ディスプレイに表示させた同意ボタンG2及び不同意ボタンG3を押下可能にし、入力装置4を介して同意ボタンG2又は不同意ボタンG3が押下されるまで待機する(ステップS15:同意確認ステップ)。
【0078】
不同意ボタンG3が押下された場合(ステップS15のNO)、制御装置1は、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を開始させることなく、同意必要行為継続処理を終了させる。A国の法律を遵守するためである。
【0079】
一方、同意ボタンG2が押下された場合(ステップS15のYES)、制御装置1は、同意必要行為実行手段14により、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を開始させる(ステップS16:同意必要行為実行ステップ)。
【0080】
この場合、制御装置1は、同意必要行為実行手段14により、ドライブレコーダ7に対して制御信号を出力し、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を開始させる。
【0081】
なお、制御装置1は、同意確認手段13により同意履歴DB32を参照してA国における位置情報の記録に対する同意を過去(例えば、同日である。)に利用者から得ていたことを確認した場合には、車載スピーカから決定促進音声を音声出力することなく、ドライブレコーダ7による位置情報の記録を即座に開始させるようにしてもよい。
【0082】
また、制御装置1は、過去に利用者からの同意を得ている場合であっても、決定促進音声を音声出力させながら、その都度、利用者に同意又は不同意を決定させるようにしてもよい。
【0083】
以上の構成により、同意必要行為実行装置100は、車両の移動や時間の経過に伴って適用される法律等が変わっても、その法律等においてその実行に際し利用者の同意が必要とされる同意必要行為を、利用者の同意を得た上で実行させることができる。
【0084】
また、同意必要行為実行装置100は、国境や州境を頻繁に通過し、適用される法律等が頻繁に変わる環境で車両を利用する場合であっても、法律等を遵守しながら各種車載機器を動作させることができる。
【0085】
また、同意必要行為実行装置100は、利用者の同意を得た上でその同意必要行為をダイアグレコーダ6やドライブレコーダ7等の車載機器に実行させるようにするが、ダイアグレコーダ6やドライブレコーダ7等の車載機器自体が基準変更検出手段10、同意要否判定手段11、同意促進手段12、同意確認手段13及び同意必要行為実行手段14を自ら備え、自らが利用者の同意を得た上でその同意必要行為を実行するようにしてもよい。
【実施例2】
【0086】
図5は、本発明に係る同意必要行為実行システムの構成例を示すブロック図であり、同意必要行為実行システムSYSは、一部地域の法律又は条例等においてその実行に際し利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行装置200と通信センタCとから構成されるシステムである。
【0087】
同意必要行為実行装置200は、車両に搭載される装置であり、通信装置8に接続される点において、同意必要行為実行装置100と相違するが、他の点において共通する。そこで、共通する構成要素については同じ参照符号を用いることとする。
【0088】
通信装置8は、通信センタCとの間の通信を制御するための装置であり、例えば、携帯電話周波数を用いて通信センタCとの間で通信を行う。
【0089】
また、通信センタCは、固定施設に設置される装置であり、CPU、RAM、ROM等を備えたコンピュータである制御装置C1、同意文DB(C31)及び同意履歴DB(C32)を格納する記憶装置C3、並びに、通信装置8との間の通信を制御する通信装置C8を有する。
【0090】
同意必要行為実行装置200は、国境を通過する度に、或いは、日付が変わる度に、通信を介して通信センタCの記憶装置C3に格納された同意文DB(C31)を参照しながら、進入した国の法律等においてその実行に利用者の同意が必要とされる同意必要行為が存在するか否かを確認し、そのような同意必要行為が存在し、かつ、その同意必要行為を車両において既に実行している場合に、その同意必要行為に対応する同意文を同意文DB(C31)から読み出して出力装置5に表示させたり、音声出力させたりする。
【0091】
また、同意必要行為実行装置200は、特定の行為を各種車載機器で開始させる度に、通信を介して通信センタCの記憶装置C3に格納された同意文DB(C31)を参照しながら、走行中の国の法律等においてその特定の行為を開始させるために利用者の同意が必要とされるか否かを確認し、同意が必要とされる場合に、その同意必要行為に対応する同意文を同意文DB(C31)から読み出して出力装置5に表示させたり、音声出力させたりする。
【0092】
また、同意必要行為実行装置200は、利用者による同意又は不同意の結果を通信センタCの記憶装置C3にある同意履歴DB(C32)に記録する。
【0093】
更に、同意必要行為実行装置200は、国境を通過する度に、日付が変わる度に、或いは、特定の行為を各種車載機器で開始させる度に、通信を介して通信センタCの記憶装置C3に格納された同意履歴DB(C32)を参照しながら、その行為の実行に対して利用者が既に同意しているか否かを確認し、利用者が既に同意をしている場合には、同意、不同意を再度確認することなくその行為を継続或いは開始させるようにする。
【0094】
なお、同意必要行為実行システムSYSは、同意必要行為実行装置200における制御装置1で各種手段を実行させるが、通信センタCにおける制御装置C1でそれら手段を実行させるようにしてもよい。同意必要行為の実行の許否という法律等の遵守に関する処理を通信センタCで一括して管理できるようにするためである。
【0095】
以上の構成により、同意必要行為実行システムSYSは、同意文DB(C31)を通信センタCで管理するので、同意必要行為実行装置100のように個々の車両に同意文DB31を搭載させる必要がなく、同意文DB(C31)を常に最新の状態に保つことができ、法律等が改正された場合にも迅速且つ確実に対応することができる。
【0096】
また、同意必要行為実行システムSYSは、同意履歴DB(C32)を通信センタCで管理するので、利用者による同意履歴の改竄や車両事故等による同意履歴の消失を確実に防止することができる。
【0097】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0098】
例えば、上述の実施例において、同意必要行為実行装置100、200は、国境を越えた時点で、或いは、日付が変わった時点で、即座に決定促進画面Gを表示させたり、決定促進音声を音声出力させたりするが、車両が停止するまで、或いは、走行速度が所定値未満となるまで、その表示又は音声出力を延期させるようにしてもよい。
【0099】
走行中に同意又は不同意の決定操作を急がせてしまうことがないようにするためであり、また、ナビゲーション情報(地図情報)の表示や案内に支障をきたしてしまうことがないようにするためである。また、車両停止時に決定促進画面Gを表示させたり、決定促進音声を音声出力させたりすることで、その同意内容をより確実に利用者に確認させることができるからである。
【0100】
更に、同意又は不同意の決定をすることなく走行を再開させた場合には、次の停止まで決定促進画面Gの表示、又は、決定促進音声の音声出力を再度延期させるようにしてもよい。なお、このような場合においても、利用者の同意が確認されるまでは、同意必要行為の実行は中断され、同意必要行為の開始は、延期されるものとする。法律を遵守するためである。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明に係る同意必要行為実行装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】決定促進画面の構成例を示す図である。
【図3】同意必要行為継続処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】同意必要行為開始処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る同意必要行為実行システムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0102】
1、C1 制御装置
2 測位装置
3、C3 記憶装置
4 入力装置
5 出力装置
6 ダイアグレコーダ
7 ドライブレコーダ
8、C8 通信装置
10 基準変更検出手段
11 同意要否判定手段
12 同意促進手段
13 同意確認手段
14 同意必要行為実行手段
30 地図情報データベース
31、C31 同意文データベース
32、C32 同意履歴データベース
100、200 同意必要行為実行装置
C 通信センタ
G 決定促進画面
G1 テキスト部
G2 同意ボタン
G3 不同意ボタン
SYS 同意必要行為実行システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行装置であって、
前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶手段と、
前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定手段と、
前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要であると判定された場合に、利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進手段と、
利用者の同意又は不同意を確認する同意確認手段と、
利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行手段と、
を備えることを特徴とする同意必要行為実行装置。
【請求項2】
前記同意要否判定手段は、車両位置、又は、日時に基づいて、前記同意基準を満たすか否かを確認することにより、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要か否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の同意必要行為実行装置。
【請求項3】
前記同意必要行為は、ダイアグレコーダ又はドライブレコーダがデータを記録する行為である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の同意必要行為実行装置。
【請求項4】
前記同意必要行為実行手段は、利用者の不同意を確認した場合、前記各種車載機器における各種行為の実行を禁止する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の同意必要行為実行装置。
【請求項5】
前記同意必要行為は、前記各種車載機器が実行中の行為、又は、前記各種車載機器が実行を開始させようとする行為である、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の同意必要行為実行装置。
【請求項6】
前記同意基準が変更されたか否かを検出する基準変更検出手段を更に備え、
前記同意要否判定手段は、前記同意基準が変更されたことを検出した場合に、前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要か否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の同意必要行為実行装置。
【請求項7】
その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行方法であって、
前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶ステップと、
前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定ステップと、
前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要であると判定された場合に、利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進ステップと、
利用者の同意又は不同意を確認する同意確認ステップと、
利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行ステップと、
を備えることを特徴とする同意必要行為実行方法。
【請求項8】
その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を各種車載機器に実行させる同意必要行為実行装置と通信センタとから構成される同意必要行為実行システムであって、
前記通信センタにおいて前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶手段と、
前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定手段と、
前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要であると判定された場合に、車載の出力装置において利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進手段と、
車載の入力装置を介して利用者の同意又は不同意を確認する同意確認手段と、
利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行手段と、
を備えることを特徴とする同意必要行為実行システム。
【請求項9】
請求項8に記載される同意必要行為実行システムを構成する通信センタであって、
前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶するデータベースと、
利用者の同意履歴を記憶するデータベースと、
を備えることを特徴とする通信センタ。
【請求項10】
その実行に対して利用者の同意が必要とされる同意必要行為を実行する車載機器であって、
前記各種車載機器における各種行為の実行に対して利用者の同意が必要となる条件を示した同意基準を記憶する基準記憶手段と、
前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要か否かを判定する同意要否判定手段と、
前記各種車載機器における各種行為の実行の際に前記同意基準を確認して利用者の同意が必要であると判定された場合に、利用者の同意又は不同意の決定を促す画面を表示し、或いは、音声案内を出力する同意促進手段と、
利用者の同意又は不同意を確認する同意確認手段と、
利用者の同意を確認した場合に前記各種車載機器における各種行為の実行を継続又は開始させる同意必要行為実行手段と、
を備えることを特徴とする車載機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−30353(P2010−30353A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−192394(P2008−192394)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】