説明

同期化された水及びその製造並びに使用

【課題】調整的ホメオダイナミクスによる不健康の防止、副交感神経活性、液性免疫の刺激、疲労及びストレスの問題、血圧、酸化性代謝及びエネルギー利用の最適化に使用できる同期化された水を提供する。
【解決手段】特徴的幾何学的マトリックスおよび支持体を含んでなる耳鳴り処置用の装置であって、波長360〜4000nmを有する入射光が、特徴的幾何学的マトリックスを通過し、水または水を含む媒体と接触した場合に、水が、蒸留された状態かつ大気圧で、22℃における密度が0.997855〜0.998836g/ml、凝固点における水温が−6.7℃〜−8.2℃、融点が0.1℃〜0.2℃、22℃における表面張力が72.3〜72.7dyn/cm、及び比誘電率が82.4〜82.6F/mの特性を有するようになる。

【発明の詳細な説明】
【発明の技術分野】
【0001】
本発明は、同期化された水、同期化された水の製造方法、及び同期化された水の種々の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
水は、地球上で第三の最も一般的な物質であり、唯一の天然産の液体であり(非特許文献1)、全ての生物における必須成分である。水は、独特であり、微妙に異なった一連の特異的な特性を有する(非特許文献1〜5)。生物学的生命は、水の変則的な特性に依存することが確認されている(非特許文献6)。水の特異的な構造や、その微視的及び巨視的観点の両方における物理的特性及び化学的特性を説明するために、様々な説明モデルの組合せが必要である(非特許文献1、2、7)。十分に開示されている明確なモデルは、隣接する水分子間の相互作用、圧力と密度との間の関係、及び温度と密度との間の関係に関する知識を必要とし、水中に溶解している物質に対する影響も説明する(非特許文献2)。実質的に、水は、一兆分の一秒時間尺度での水の多栄養性質(pleiotrophic nature)を規定し、単一水分子の配置及び移動、ならびに単一水素結合の瞬間的解離及び再形成の永久的相互作用及び再編制における、微視的で永久的な相互作用する水クラスターからなる波クラスターモデルから出発して解明することができよう(非特許文献2、8)。
【0003】
水クラスターは、限定できる体積及びサイズを有し、これが、微視的レベルでの外部圧力及び微視的観点からの内部張力により、分子を一つに保持する協同的な結合と、それらを分離する衝突との間のバランスに代表される(非特許文献9、10)。個々の水分子間の水素結合の形成及び破壊は協同的であり、その際、分子は、クラスター網目全体を通して、凝集性の場のように相乗的に作用し、重合及び解重合反応の反復パルス波として、水の固まりを通して移動する(非特許文献11)。クラスターの動的特性は、生物学的な生命系と比較することができ、そこでは、単一の(水)分子が永久的に移動及び交換するが、一方、クラスター/系の幾何学的配置、構造及び形態は動的に変化しない。数百までの水分子を含む水クラスターが確認されている(非特許文献9、10)。
【0004】
水分子は、電荷に対して中性であり、同時に、水分子の電子分極のために強力な双極子モーメントを示す(非特許文献12)。そのようにして分子電荷の対称性が発生し、単一水分子と水中に溶解した帯電イオンとの間の引力が生じ、これが分子の群または分子クラスターの形成を刺激する。強力な双極子モーメントが、水分子の永久的な再配向、移動度及び移動を可能にし、水系の共通場様の電子配置における非常性及び同期性(synchronizity)(非特許文献13)に依存し、これが他の液体に対して微妙に異なった、特異的な水を証明する(非特許文献2)。
【0005】
水クラスター内部における分子協同性の基礎は、クラスター内部の低及び高密度領域間で転換する、限定された微小−領域における高い融通性である(非特許文献1、2、14)。クラスターの微小−領域は、低密度(LDV)と高密度(HDV)水の間で融通性良く部分的に交換できる(非特許文献14、15、16)。LDVとHDVの間の相移動により、クラスターの網目が、変動し得る動的形成性(formability)を有し、水中の溶解物質を収容する容量性細孔及び空隙を形成する。様々なサイズのLDV及びHDV特性を有する水クラスターが、水溶液及び空気中の両方で確認されている(非特許文献17、18)。LDV及びHDVクラスター間のクラスター領域相互作用における駆動力は、巨視的/微視的(圧力−張力)水和/脱水制御を含み、これは水と溶解物質との間の界面で操作できる。この制御は、空間的に膨脹しているクラスターと、圧縮されるか又は潰れるクラスターとの間の相転換の際にそれぞれ放出されるパルス状浸透エネルギーにより支持される(非特許文献19)。親水性鉱物及び生物学的物質に対する界面における水層中の横方向張力は、極めて高く、より詳しくは、物質の表面から半径3nm以内で1000気圧までである(非特許文献19)。クラスターモデルは、横方向に巨視的比率に膨脹する、広がった凝集性クラスターを断定する(非特許文献20)。
【0006】
低密度水は、2個の酸素原子間の直線に水素原子を有する高い構造的安定性を有し、これが分子同士を分離したまま維持される(非特許文献7)。高密度水は、分子的に圧縮された形態であり、水素結合が「一つに圧迫されている」が破壊されてはおらず、分子会合を可能にし、クラスター水密度を増加する(非特許文献7)。低密度水は、より安定した水素結合及びより低い(陰性)エントロピー、すなわち高レベルの分子構造的組織及び増加したギプス自由エネルギーが特徴である。それによって、水溶液中で水和能力が増加し、水中に溶解する物質の溶解度が増加する。高密度水は、水素結合安定性がより低く、エントロピーがより高く(陽性)、水素化過程に利用できる自由エネルギーが低い(非特許文献21)。水中における分子組織化の増加及びより低いエントロピーは、化学反応を容易にし、より効果的にし、通常よりも低い活性化エネルギーを必要とし(非特許文献21、22、23)、生物学的系における有利な機能的効果を与える。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Cho CH, Singh S and Robinson GW, Liquid water and biological systems: the problem in science that hardly anyone wants to be solved)。Faraday Discuss 103, 19-27
【非特許文献2】Chaplin MF. ,A proposal for the structuring of water, Biophys Chem 83, 211-221, 2000
【非特許文献3】Franks F. Introduction-water. Ed. Franks F., Water a comprehensive treatise, Vol 1 Plenum Press, New York, 1972, 1-20
【非特許文献4】Lo SY. Survey of IE (商標) Clusters. In: Physical, chemical and biological properties of stable water(IE(商標))clusters、第一回国際シンポジウム議事録、Eds SY Lo and B Bonavida, World Scientific Publishing Co. Pte. Ltd London, pp. 3-45, 1998
【非特許文献5】Auerbach D.,Supercooling and the Mpemba effect; When hot water freezes quicker than cold water, Am J Phys 63, 882-885, 1995
【非特許文献6】Luck WAP, Water and ions in biological systems, Eds. Pullman A, Vasileu V and Packer L. Plenum Press, New York, 1985, 95-122
【非特許文献7】Robinson GW, Zhu SB, Singh S and Evans MW. 生物学、「化学及び物理学における水、実験概論及び計算方法論」World scientific, Singapore, 1996
【非特許文献8】Speedy RJ., Waterlike anomalies from repulsive interactions, J Chem Physics. 107, 1997, 3222-3229
【非特許文献9】Liu K, Cruzan D and Saykally RJ., Water clusters, Science 271, 929-933, 1996
【非特許文献10】Tsai CJ and Jordan KD., Theoretical study of small water clusters, J. Phys. Chem. 97, 1993, 5208-5210
【非特許文献11】Watterson JG, The pressure pixel: unit of life,. Biosystems 41, 1997, 141-152
【非特許文献12】Lo SY, Li WC, Huang SH., Water clusters in life, Med Hypoth 2000; 54; 948-953
【非特許文献13】Strogartz S. Sync., How order emerges from chaos in the universe, nature and daily life, Theia, USA, 2004
【非特許文献14】Vedamuthu M, Singh S and Robinson GW., Properties of liquid water: origin of the density anomalies, J. Phys. Chem. 98, 1994, 2222-2230
【非特許文献15】Cho CH, Singh S and Robinson GW., Understanding of all water'sanomalies with a non-local potential, J. Chem. Phys. 107, 1997, 7979-7988
【非特許文献16】Robinson GW and Cho CH, Role of hydration water in protein unfolding, Biophys. J. 77, 1999, 3311-3318
【非特許文献17】Graziano G., On the size dependence of hydrophobic hydration, J. Chem. Soc. 94, 1998, 3345-3352
【非特許文献18】Steel EA, Merz KM, Selinger A and Castleman AW., Mass-spectral and computational free-energy studies of alkali ion -containing water clusters, J. Phys. Chem. 99, 1995, 7829-7836
【非特許文献19】Watterson JG., The interactions of water and protein cellular function, Prog. Mol. Subcell. Biol. 12, 1991, 113-134
【非特許文献20】Rand RP and Parsegian VA., Hydration force between phospholipid bilayers, Biochim. Biophys. Acta. 988, 1989, 351-376
【非特許文献21】Wiggins PM, Enzymes and two state of water, J. Biol Phys. Chem. 2, 2002, 25-37
【非特許文献22】Woutersen, S., & Baker, H.J., Resonant intermolecular transfer of vibrational energy in liquid water, Nature, 402, 1999, 507-509
【非特許文献23】W.E. Dibble & W.A. Tiller., Development of pH and temperature and oscillations in water containg ZnCO3 crystallites using intention imprinted electronic devices, Subtle Energies & Energy Medicin 8, 3, 1997, 175-193
【発明の概要】
【0008】
本発明の一実施態様においては、全ての単一水分子が同時に、安定した均質な巨視的構造に同一の様式で配置されている同期化された水であって、前記同期化された水が、蒸留された状態で、大気圧で、
a)22℃における密度0.997855〜0.998836g/ml、
b)凝固点における水温−6.7℃〜−8.2℃、
c)融点0.1℃〜0.2℃、
d)表面張力(22℃で)72.3〜72.7dyn/cm、及び
e)比誘電率82.4〜82.6F/m
を有する、同期化された水に関する。
【0009】
本発明は、同期化された水を含む媒体にも関する。
【0010】
さらに、本発明は、別の実施態様において、同期化された水の製造方法であって、波長360〜4000 nmを有する光を、特徴的幾何学的(topographic geometrical)マトリックスを通過させ、その後、水または水を含む媒体と接触させ、該特徴的幾何学的マトリックスが、入射光に、該水が、同期化され、それによって、請求項1〜5に規定する特性が与えられるように、影響を及ぼす能力を有する、方法に関する。
【0011】
別の実施態様において、本発明は、様々な医学的及び非医学的用途、並びに同期化された水又は同期化された水を含む媒体の使用に関する。
【0012】
本発明は、以下に規定する特性を有する、特殊な特徴的幾何学的マトリックスにも関する。
【0013】
本発明は、同期化された水を含む製剤を、それを必要とする人間または動物に投与することにより、以下に規定する疾病症状の幾つかを処置することにも関する。
【0014】
本発明により解決される目的及び問題に関するさらなる情報は、下記の説明部分及び添付の図面、並びに付随する非従属請求項から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】比較用の鉱水(A)及びTGM−暴露した鉱水(B)における温度変化を示す。各水に対してそれぞれ5試験シリーズを行った。
【図2】比較用の鉱水(比較)及びTGM−暴露した鉱水(SLマトリックス)における正規化された温度変化の平均値(±SD)を示す。
【図3】1日(M)及び2日(M2)中にそれぞれ分析した、Bindzil Silica(BZA及びBZB)をそれぞれ加えた後の、TGMマトリックス(ELT)による、H2鉱水中の導電率を示す。
【図4】比較試料(H2K、H2K634)、ならびに特徴的マトリックス(SpheresS、SphereT、AiresP、AiresG、SQC、Hmatrix)に対して、マイクロクラスター水(Crystar Energy(登録商標)、CR)中での波長634nmの光の5分間照射後の、H2鉱水中の化学的特性、すなわちpH(図4A)、レドックス電位(ORP)(図4B)、及び相対的水素(rH)(図4C)を示す。分析は、3時点、すなわち上記の照射直後(1)、閉鎖したプラスチックビン(常温で暗所)中に1週間(2)及び2週間(3)貯蔵した後、でそれぞれ行った。
【図5】比較試料(H2K、H2K634)、及び特徴的マトリックス(SphereS、SphereT、AiresP、AiresG、SQC、Hmatrix)に対して、マイクロクラスター水(Crystar Energy(登録商標)、CR)中で波長634nmの光の5分間照射後の、H2鉱水中の導電率(A)及び表面張力(B)を示す。分析は、3時点、すなわち上記の照射直後(1)、閉鎖したプラスチックビン(23℃で暗所)中に1週間(2)及び2週間(3)貯蔵した後、でそれぞれ行った。表面張力測定は、試験終了から2週間後に行った(n=3)。***P<0.001
【図6】転化された基質の量(正規化された吸収データ)と時間の関係を示す。トリプシン活性は、比較試料及びTGM(SSc)に対して、0.23 mM BAEEで、それぞれ直線的関係に従う。曲線の傾斜(y=kx+I)は、TGM緩衝液および比較試料によるトリプシン活性の初期速度を示す。グラフ中で測定した点は、3回の反復測定の平均値を示す。
【図7】比較試料及びTGM暴露(SSc)に対するトリプシン活性の時間−量(30〜40分間)に依存する阻害をそれぞれ示す。TGM緩衝液(SSc)は、トリプシン活性を逆転させ、これは30〜32分間で特に顕著である。測定した、グラフに示すデータは、5回の反復測定の平均値±SDを示す。P<0.05、***P<0.001
【図8】未処理の及び処理したミルク(半スキム加工)の、4℃で21日間貯蔵後のコロイド安定性を示す。
【図9】未処理の、及び処理したエコロジカルミルクの、図1に示す条件と対応する条件下で28日間の、コロイド安定性を示すが、違いは、比較用ミルクもガラスビン中で保存したことである。
【図10】レーザーホイル(ポリエステル)上に投影した、特徴的マトリックスSphereS(1)及びSphereT(2)のUV/VISスペクトル(透過率)をそれぞれ示す。Kはマトリックスを含まない比較用ホイルを意味する。S=黒色プリント及びT=トルコ玉色プリント、マトリックス上
【図11】透明な特徴的マトリックスA)Sphere(黒色及びトルコ玉色)暴露後の写真画像解析から評価した、選択された波長(412〜680nm)に対する光の幾何学的エントロピーを示す。P<0.05、***P<0.01
【図12】図12Aは、石英ガラス上に印刷した特徴的幾何学的マトリックスで行った試験を示す。***P<0.001(略号 SSsmall 1×1mm(内側点)、SSbig、SSc、1=1.5mm(内側円直径)及び線幅0.1mm、SSC2=2mm円直径及び0.1mm線幅、SSc7=3mm円直径及び0.1mm線幅、SSc8=3mm円直径及び0.35mm線幅。N=30回測定)図12Bは、SScマトリックス及び石英で行った試験を示す。内側円直径−エントロピーG、表記した点は、線幅0.55mmのTGMを表す。∧表記した点は、線幅0.35mmのマトリックスを表す。記号を付けていない点は、線幅0.1mmのマトリックスを表す。
【図13】健康な志願者15名の、鉱水(KV)及び機能水(FV)をそれぞれ100 ml消費した後の、収縮期(A)及び拡張期(B)血圧を示す。
【図14】健康な志願者15名の、鉱水及び機能水をそれぞれ100ml消費した後の、刺激を受けていない唾液中の免疫グロブリンA(IgA)の平均濃度値を、比較用データとの関係で示す。IgAは、機能水を消費した後に大きく増加している(P<0.009)。
【図15】女性(A)及び男性(B)から記録した10分間のECGから得たパワースペクトル密度(PSD)を示す。これらの図は、比較用(1)、コンピュータオン(2)、同期化された水を含むベゴニア水(3)、比較用ベゴニア(4)、及びコンピュータオン(5)を示す。尺度のシフト、特にグラフ2と3の間、に注意。(VLF=極低周波数、LF=低周波数、及びHF=高周波数)。
【図16】図16A〜16Fは、本発明の方法に有用な特徴的幾何学的マトリックスの様々な例を示す。
【図17】SSマトリックス及び白昼光を照射した溶液と、白昼光のみを照射した比較試料との間の、CaCOに対する沈殿速度の比較を示す。
【図18】図18A〜Fは、蒸留した比較用水及び同期化された水におけるpH及び温度の変化、ならびにそれぞれの種類の水におけるpHと温度の間の振動プロファイルの変化、及び同期化された水の調整された状態の効果として、非熱的共振動をそれぞれ示す。
【発明の詳細な説明及び種々の実施態様】
【0016】
より詳しくは、下記の定義による同期化された水は、水または含水媒体に、特定の波長領域にある放射線を照射することにより製造することができる。その際、光を、水または含水媒体に照射する前に、特別に設計された特徴的幾何学的マトリックスを通過させる。マトリックスの設計は、通過する光の特性を、その後に光が水または含水媒体に照射された時に、以前には知られていなかった水分子の同期化を創出するように変化させる。同期化された水の特性は、いわゆるクラスター化された水(下記文献36−39)及びこの技術分野で以前に開示されている類似した種類の水の特性とは異なっている。本発明の同期化された水は、蒸留された状態で、大気圧で、22℃における密度0.997855〜0.998836g/ml、凝固点における水温−6.7℃〜−8.2℃、融点0.1℃〜0.2℃、表面張力(22℃で)72.6〜72.7dyn/cm、及び比誘電率82.4〜82.6F/mを有する点で、独特な物理的特性を示す。
【0017】
本発明の別の固有の特徴は、この同期化された水が、4〜50μHzの非熱的磁気振動周波数領域を示すことである。
【0018】
同期化された水の別の独特な特徴は、室温で白昼光を10時間照射している間に、0.1℃以下の平均温度増加を示すのに対し、同期化されていない水の対応する平均温度は少なくとも0.5℃増加することである。
【0019】
本発明の同期化された水は、その本来の、同期化されていない状態に対して、他の点では同等の条件下で、特殊な特性、例えば導電率増加、pH変化、レドックス電位の低下、相対的な水素の減少、及び散逸性幾何学的エントロピーの減少、をさらに示す。
【0020】
上記パラメータに対して測定した値及び変化は、特徴的幾何学的マトリックスを通した放射の前後における測定により記録されており、本発明の同期化された水と同期化されていない水との間で、他の点では同等の条件下で、明らかな差が立証されている。
【0021】
ここで使用する「他の点では同等の条件下で」の表現は、行った測定の前と後の条件の唯一の違いが、放射及びマトリックスのみである、すなわち含水媒体の中及び周囲の他の条件は同一であることを意味する。
【0022】
本明細書で使用する表現「室温」は、約18〜25℃の温度を、この範囲内の他の具体的な温度が指示されていない限り、意味するが、この範囲外の数摂氏度単位でも、同期化と同じ結果が得られる。
【0023】
本明細書で使用する表現「大気圧」は、その従来の意味、すなわち測定または試験を行った現在の周囲の空気圧力を意味する。周囲空気圧における場所毎の僅かな偏差は、用語大気圧に含まれるものとする。
【0024】
本明細書で使用する表現「白昼光」は、その日の日中に屋内で放射を行ったことを意味するが、日光の直射は避ける。白昼光は、光スペクトルの可視部分の全部を含み、従って、360〜4000nmの範囲内にある。
【0025】
本明細書で使用する表現「蒸留した状態にある水」及び「蒸留水」は、従来の意味における蒸留水、すなわち通常の水及び蒸留水中に存在する不揮発性化合物、例えば溶解している塩、微生物及びスラリー化された物質から蒸留により精製された水を意味する。
【0026】
本明細書で使用する表現「凝固点における水温」は、同期化された水が凝固点で凍結し、次いで温度0℃を有する氷に変換される時に、その同期化された水が減少した温度を意味する。
【0027】
ここで使用する表現「融解温度」は、氷とその液体形態にある水との間の相転移における温度を意味する。
【0028】
本明細書で使用する表現「調整」は、特定の刺激により応答が誘発され、ある限定された系に永久的な影響を残す状態変化に関する包括的な用語を意味する。この用語は、水の同期化が起こる過程全体を実質的に意味する。本明細書の記載において場合によって使用する表現「調整された水」は、同期化方法にを実施した水を意味する。
【0029】
本明細書で使用する表現「機能水」は、機能食品に関する意味により生物学的状況で使用する同期化された水を意味する。医薬は従来の受容体機構に基づいているので、この水は健康を刺激するが、医薬と見なすことはできない。代わりに、同期化された水の機能的観点は、体の自己調節機構に対する前提条件を創出し、生物における生理学的ホメオスタシスを再確立し、体の自己治癒をもたらす。
【0030】
本明細書で使用する表現「4〜50μHzの磁気的に誘発される振動周波数領域」は、対応する太陽誘発された温度変化に対する化学的パラメータに関する、非熱的性質の振動する共変化を意味する。例4でさらに詳細に説明する。
【0031】
本明細書の記載において、含水媒体を、その中の水を同期化するための処理を実施すると記載されている場合、特に記載していなくても、水自体もそのように処理できると理解すべきである。
【0032】
同期化効果、その背後にある機構、及び水の同期化をどのようにして測定し、確認できるかに関して、以下に詳細に説明する。
【0033】
水の物理的特徴に関する根本的な重要性は、水の0℃における凝固点前後における温度挙動である。室温では、液体の水は温度低下と共に、より緻密になる。しかし、4℃で、水はその最大密度に達し、水をさらに冷却するにしたがい、液体の水は膨脹し、密度が低くなる。この理由は、通常の六方晶氷の結晶構造に関連している。水が冷却されると、構造的に結晶性の六方晶格子配置を採り、共有結合の回転及び振動特徴を引き伸ばす。その結果、水分子は隣接する分子からさらに遠くへ押しやられる。これによって、氷が形成される時に、水の密度が効果的に減少する。
【0034】
水の密度は、溶解している塩の濃度ならびに水の温度によって異なる。海洋の塩濃度は、凝固点を約2℃下げ、水の最大密度温度を凝固点に向けて低下させる。
【0035】
高温水の、冷水より速く凍結する能力は、過冷却の程度に最も依存しているようであり、特定の状況下では、最初から低温の水よりも、最初から高温の水で、より高い。最初から高温の水は、より高い温度で凍結する(過冷却が小さい)と思われるが、明らかに凍結した氷の小部分は固体であり、その大部分が閉じ込められた液体の水を構成する。最初から低温の水は、より低い温度で、より固体の、包含する液体水が少ない氷に凍結する。より低い温度は、強い核形成及びより急速な結晶成長を引き起こす。凍結温度を約−6℃に維持すると、最初から高温の水は、間違いなく(明らかに)急速に凍結する。凍結を続行すると、最初から低温の水は、常に完全に凍結するが、高温水(例えば90℃)は、その他の点では同等の条件下で、同じ量の低温水(例えば18℃)よりも急速に凍結することが(常にではないが)多いようである。
【0036】
最初から低温の水がより高い程度に過冷却する理由を、ガス濃度および水のクラスター形成に関して説明する。20面体クラスターは、六方晶氷結晶の開始に必要な水分子の配置を非常に困難にしており、そのようなクラスター形成が水の容易な過冷却の原因である。最初から低温の水は、そのような20面体クラスターで最大(平衡)濃度を有する。最初から高温の水は、その秩序付けられたクラスターの多くを失っており、冷却時間が十分に短い場合、これが凍結の前には十分に再び達成されない。巨大分子の周りの低密度水による実験は、そのようなクラスター形成過程に、幾らかの時間がかかることを示している。溶解したガスが、構造化の程度を増加することにより、ガスが予め減少している高温水(低濃度の溶解したガスの、水構造に対する重大な影響が報告されており、そこでは再平衡化に数日間がかかる)に対して、以前から低温の水における、疎水性水和により、及び水が結晶化し始めるにつれて、ガスが溶液から放出される時に圧力を増加することにより、過冷却を促進し、それによって、融点を下げ、凍結する傾向を少なくしていることも可能である。また、微小な気泡(加熱により形成された空隙)の存在が、核形成速度を増加させ、それによって、過冷却を低下させることもできる。
【0037】
水の比誘電率(誘電率)は、電界がどの程度影響するかを決定する物理的量であり、誘電性媒体、すなわち水により影響され、水の、電界に応答して分極しそれによって水中の電界全体を下げる能力により決定される。従って、比誘電率は、水の電界を透過させる(または「許容する」)能力に関連する。周波数に応じて、双極子(水分子)は、電界に対して時間と共に移動する、その後に遅れる、または明らかに変化しないことがある。移動し易さは、電子雲の粘度及び移動度によって異なる。水中では、移動し易さは、水素結合された網目の強度及び程度に依存する。遊離液体水では、この移動が、GHz周波数(マイクロ波)で起こるのに対し、より制限された「結合した」水では、移動がMHz周波数で起こる。40〜50MHzの周波数領域では、蒸留水の比誘電率は、室温で80F/mである。
【0038】
液体、例えば水中での分子間の凝集力は、全ての隣接する原子で共有される。液体表面上の原子は、上には隣接する原子が無く、より強い引力を表面上の最も近い隣接原子に示す。表面上のこの分子間引力の強化は、表面張力と呼ばれる。
【0039】
本明細書の記載を通して使用する表現「特徴的幾何学的マトリックス」(以下、「TGM」と略記することがある)は、問題とするマトリックスの設計が、フラクタル特性を有する定常波間の干渉から形成される古典的な幾何学的構造に基づいていることを意味する。
【0040】
本明細書の記載を通して使用する表現「特徴的」は、2Dまたは3Dフォーマットにおける動的または可変の幾何学的形態または構造を意味する。
【0041】
本明細書の記載を通して使用する表現である古典的な幾何学的構造は、ある媒体中で様々な周波数(正弦波)を有する音または光の定常波現象間の相互作用により形成される物理的幾何学的パターンの形態で具体化することを意味し、その際、振動または波動が構造または形態中で示される(例えば砂を吹き付ける振動板により、その際、砂、あるいは微粒子を含む球状水滴、は、作用する周波数に基づき、限定し得る幾何学的構造及び形態で、自己調整的に定常波を造り出す。
【0042】
用語定常波は、反対方向に移動し、互いに重なり合う2つの波動により生じる波現象を意味する。これによって隆起部及び節が、複数の波、ならびに静止し、前後に振動するように見える波、すなわち定常波、に沿って生じる。波の最も高い振幅は、隆起部に存在し、最小は節に存在し、節間の距離が波長である。
【0043】
空気柱における定常波は、空隙の末端における前方及び後方の圧力波を反映することにより造り出される。その場合、これらの末端は節を構成し、節同士の間に定常波が生じる。エネルギーを都合の良い様式及び都合の良い場所で作用させると、この過程が、空隙中に共鳴の調和、すなわち共鳴定常波が起こるように維持されることがある。音の周波数は、波が中を移動する媒体の物理的特性である分配速度、及び節間の距離によって異なる。また、過剰調和、共鳴音の多重も、同じ過程により維持されることがある。
【0044】
本明細書の記載を通して使用する表現「フラクタル相対性(fractal proportionality)」は、自己組織化により幾何学的構造及び形態(例えば平らな氷の結晶)を自然に造り出す、無限に反復し得る、自己と同様の(self-like)構造要素が存在することを意味する。
【0045】
表現「マトリックス」は、光が当たる製品または物体を意味し、光は、マトリックスを通過してから水または含水媒体に当たり、その中で水分子が同期化される。所望により、マトリックスは、含水媒体と直接接触している支持体上に配置するか、または含水媒体からある距離を置いて存在することができる。
【0046】
上記のマトリックスは、一実施態様では、光の放射方向に対して直角または主として直角の平面中に二次元的外観により限定される。「二次元的外観」の表現は、より正確には、放射線源から見た時に、マトリックスが形成する二次元的なパターンを意味する。従って、この実施態様では、マトリックスは、放射方向に対して直角の二次元的平面における広がりと比較して著しく小さい厚さまたは深さを有することができる。他の実施態様では、マトリックスは、例えばマトリックスがより明確な三次元的幾何学的形状を構成する場合、例えば上記の厚さまたは深さがより大きく、より大きな程度に、入射光の特性の修正に影響を及ぼすことを意図している場合のように、その三次元的外観により限定される。
【0047】
マトリックス、特にその二次元的形態、を上に配置できる支持体は、入射光の電磁的特性に影響を及ぼさない、好ましくは透明な、どのような好適な材料からでも製造することができる。支持体は、ガラス、例えばホウケイ酸ガラス(光学用カバーガラス)または石英ガラス(光学用)、プラスチック、厚紙、シート金属、天然材料または他のいずれかの透明材料、例えばラミネートまたはホイル、から製造することができる。
【0048】
マトリックス用の支持体は、プラットホーム、板、ホイル、パイプ、スプール、含水媒体用貯蔵容器、例えばビーカー、包装物またはタンクの壁等の形態を有することができる。マトリックスは、支持体上にいずれかの公知の様式で、例えば被覆、インプリント、接着、塗装、テープ、キャスティング、またはラミネート加工、により、配置することができる。一実施態様では、マトリックスを石英ガラス上にインプリントするか、またはラミネート加工している。
【0049】
マトリックス上に存在するフィールド及びラインは、特定のスペクトル色を有するか、または入射光の特性修正に有利な影響を及ぼすための金属ホイルでもよい。この目的に都合の良い色/金属ホイルは、金、銀、銅、黒、緑、トルコ玉、赤、または他のスペクトル色である。
【0050】
支持体自体は、上記のように、入射光の電磁特性に実質的に影響を及ぼさないようにすべきである。代わりに、独特な特性を有する同期化された水を得るために、入射光の特性を修正することを意図しているのは、設計(二次元的または三次元的設計)、すなわち特徴的幾何学的特性である。
【0051】
当業者には明らかなように、二次元的マトリックスは、常にある程度の深さを有するので、上記の定義による二次元的マトリックスと三次元的マトリックスとの間に決められた制限は無いが、本発明は、上に規定する、及び下記の特徴的幾何学的マトリックスの全ての実施態様を包含する。
【0052】
本発明の特徴的幾何学的マトリックス(以下、「TGM」または「マトリックス」とのみ記載することがある)の設計は、入射光の特性の修正に大きな影響を及ぼし、従って、含水媒体の振幅行う。重要な結果は、特に、上記の定義によるフラクタル相対性を有する定常波に関する、円及び球の幾何学的構造に基づく幾何学的設計で得られ(図16A−Fにおける例も参照)、各マトリックスに関する略号も記載する。
【0053】
入射光の方向に対して実質的に直角である二次元的平面に関して、下記のことが適用される。マトリックスの最も簡単な実施態様は、通常の円である。他の実施態様は、共通の中心または円弧上に共通の接点を有する一個以上の同心円を取り囲む円、またはより小さな閉じた円を含む円を包含する。「閉じた」の表現は、入射光が閉じた表面を通過できないことを意味する。別の実施態様は、幾つかの同心円を含み、形成されたリングの一個以上が閉じた円を包含する。上記の同心円による実施態様に関して、同期化は、円の異なったパラメータ間の特殊な関係で得られる。最も外側の円の直径と、円の共通の中心に向かって数えて次の円との間の関係θ(phi)は1.68または1/θであるか、またはフィボナッチ数列(文献40)に従い、その際、f=θ/50.5(0.1、1、2、3、5、8、13、21、34...)またはそれらの共通の対数である。従って、マトリックス中の二番目に最も外側の円の直径と、円の共通の中心に向かって数えて次の円、等との間、には同じ関係が適用される筈である。上記の関係θは、上記の円の周囲にも適用される。
【0054】
特に好ましい実施態様においては、特徴的幾何学的マトリックスは、小さな閉じた円を同心円的に取り囲む開いた円の形態を有する(図16Aにおける左側の上から三番目の、SSの記号を有する変形参照)。外側及び内側の円の直径及び線幅は、それぞれ、関係f(phi); A/B=B/C=1.628または1/Fまたは上記フィボナッチ数列に従い、その際、A、B及びCは円の直径、面積または周囲である。同様に、内側円の位置は、図16Aにおける垂直軸Y1−Y2、f、1/fまたはfに従う。外側円の直径は、2 nm〜987μmの間で変化し、内側円の直径は、0.125nm〜233μmの間で変化し、外側線幅は、0.125nm〜8μmの間で変化することができるが、上記の幾何学的関係は常に適用される。
【0055】
好ましいSSマトリックスの具体的で好ましい実施態様では、外側円直径が13nmであり、内側円直径が1nmであり、外側円の線幅は0.07nmであるか、または全ての対応する尺度がμmで表される。別の実施態様では、外側円直径が55nmであり、内側円直径が8nmであり、外側円の線幅は2nmであるか、または全ての対応する尺度がμmで表される。
【0056】
特に好ましい結果が、ナノメートル寸法における上記のSSマトリックスの使用により得られている。マトリックスが小さい程、より優れた結果が得られるという事実は、入射光とマトリックスとの間の干渉特性によるものである。媒体中の干渉パターンの延長範囲は、マトリックスの幾何学的寸法が小さくなるにつれて増加する。
【0057】
他の実施態様は、マトリックス中の一個以上の円の中に古典的な幾何学的形状が存在する実施態様である。そのようなマトリックスの例は、方形に分割された円(QT)、正三角形(ELT)、六角星形(HGM)、スタンディング(またはライイング)ギビング サイン(standing(alternatively lying) giving sign)(GTS)、正方形に区画された円(SQC)、及び星形五角形(PGM)である。マトリックスのこれらの実施態様は、上記の実施態様における同心円の一個以上に包含することもできる。実質的に二次元的に設計されたマトリックスの他の実施態様では、同等の直径を有する2個以上の重なり合った円が存在する。そのような実施態様は、第一円の中心から出発する直線を先ず引くことにより、構築することができる(図16Bの一番下)。次いで、中心を同じ線の上に有する第二の円を構築し、第二円の円弧は第一円の中心と交差する。第三円の中心は両方の第一円の交差点と交差し、その円弧は第一及び第二円の中心とそれぞれ接する。この構築も、θ(phi)に関連する古典幾何学及び数学的処理及びフィボナッチ数列に基づいている。このようにして構築されるマトリックスの例は、正三角形、方形に分割された円、星形五角形、五角形、六角形、スタンディング/ライイング ギビング サイン、正菱形及びθ(phi)の幾何学から形成される対数螺旋である。
【0058】
他の効果的な実施態様では、マトリックスを、いわゆるフィボナッチ/θらせんにより設計し、これを上記のような他の古典幾何学、例えば正三角形、との組み合わせで形成することができる。
【0059】
本発明による特徴的幾何学的マトリックスの、他の、より複雑な実施態様は、三角形に分けた六角形、三角形に分けた六角星形、星四面体、及びいわゆるメタトロン(Metatron)立方体(「5個のいわゆるプラトン立体」の幾何学的構造を含む)(八面体、四面体、十二面体、立方体及び二十面体)である。
【0060】
同期化は、実質的に二次元的平面にあるマトリックスが、古典的な形状を、円の幾何学的構造を基礎とするマトリックスとして含む場合に得られる。しかし、マトリックス外観の設計は、古典的な幾何学的構造から僅かに偏っている。幾何学的構造がマトリックスの外観に基づいている円は、僅かに長円形であり、一実施態様では、円が、完全に同心円状である必要はなく、共通の幾何学的中心を有する必要もない。異なったサイズの円が互いに重なり合っていてもよい。従って、上記のマトリックスは全て、上記の形態から僅かに偏っていてよい。しかし、この偏りは、含水媒体中で水を同期化するための入射光の修正がそれでも尚起こりさえすればよい。従って、上記の種類の特徴的幾何学的マトリックスの全て、及びそれらの変形及び組合せも、含水媒体中の水が同期化され、それによって、上記の独特な特性が得られるように、下記の定義により入射光に影響を及ぼす能力を有する限り、本発明の範囲内に含まれる。
【0061】
より顕著な三次元的設計を有する特徴的幾何学的マトリックスの実施態様に関して、これらのマトリックスも、干渉により誘発される幾何学的構造に基づいて設計される。
【0062】
本明細書に記載する三次元的マトリックスの様々な球形実施態様は、上記の実質的に二次元的平面における円の実施態様に対応する。簡単な三次元的実施態様の例は、単純な球、より小さな開いた、または閉じた球を含む球、一個以上の、共通の中心を有するか、または共通の接点を球の表面上に有する同心球を含む球である。他の実施態様は、古典的幾何学的物体、例えば立方体、八面体、ロムボグラム(rhombogram)、及び上記の二次元的実施態様のマトリックスに対応する他の変形である。円筒の幾何学的構造に基づく、光を円筒の基底部表面に当てることを意図する実施態様では、円筒表面上に、多くのいわゆる連結していない円を配置することができる。このらせんにおける円と線との間の距離は、重要ではないが、円の幾何学的構造の比率により限定される、隣接する円を分離する間隔の中にあり、光の波長以下である必要はない。しかし、幾つかの類似の、または異なった円筒をグループに接続することができる。他の実施態様では、円筒形を変化させ、凹または凸状の外観を有するか、または末端を切り取った卵のように設計することができ(図16B参照)、その表面上に円を、純粋な円筒形実施態様に関して上に記載したのと同様に配置することができる。三次元的マトリックスに関しても、簡単な幾何学的構造実施態様により、満足できる結果が得られるが、下記の定義に従って、含水媒体中の水が同期化され、それによって、請求項1〜5に規定する独特な特性が得られる限り、上記の実質的に二次元的変形と同様に、上記の全てのマトリックス形態の変形も可能である。
【0063】
図16Fにおけるパターンは、「フラワー オブ ライフ」と呼ばれるものの拡大、すなわち六角形の格子点に中心を有する一群の円であり、各円の半径が格子点間隔と等しく(図16B及び16E参照)、合計4個の同心円が、格子点間隔の1、2、3及び4倍の半径で各格子点に描かれている。
【0064】
下記の例で、上記及び図16A〜16Fに記載するように、様々な実施態様における特徴的幾何学的マトリックスに試験を行った。本発明の方法で使用する特徴的幾何学的マトリックスは、一実施態様では、支持体上に配置することなく、それ自体が幾何学的形状を構成する。そのような実施態様では、マトリックスは、例えば空気中にあっても、他のいずれかの都合の良い様式で、照射すべき水または含水媒体の表面から都合の良い距離で、あるいは水の同期化が行われる空間中の空気中に存在する蒸気から都合の良い距離で、吊り下げても、配置してもよい。
【0065】
円及び球の外側直径、及び上記のマトリックスの対向する末端間の最大間隔は、実際に、ナノメートル尺度で、数メートルまで変えることができる。しかし、最適な結果は、0.1nm〜μmまでの範囲内のサイズ、例えば900μmで、10nmの分解(dissolution)で得られる。これらの間隔は、上記のように、構造の干渉を引き起こす幾何学的構造により支配される。従って、線幅は、例えば円の寸法に比例することが重要である。外側円の直径が13mmで、内側円の直径が1mmである場合、線幅は、上記黄金分割の観点に基づいて、より正確には1mm/13、すなわち0.076mmである。
【0066】
上記特徴的幾何学的マトリックスにおける各線の幅も、入射光の修正に一定の影響を及ぼす。含水媒体の同期化に関して十分な結果は、上記のように、各線の幅がnmレベル〜mmレベル、例えば0.01〜1.0mmの幅、例えば0.1〜0.5mmである場合に得られる。一つの同じ特徴的幾何学的マトリックスにおける異なった線も、異なった幅を有することができ、その際、例えば外側円の線幅は0.5mmであり、内側円の線幅は0.1mmでよい。有用な線幅は円直径の増加に比例して増加する、すなわち上記のフィボナッチ数列による円幾何学に関連している。
【0067】
本発明の特徴的幾何学的マトリックスは、通常、光源から来る入射光が、本二次元的マトリックスに、放射角度に対して直角に当たるが、180°までの回転角度(白昼光と比較)でも同期化が得られるように配置する。より顕著な三次元的特性の(例えば球)マトリックスによる実施態様では、放射は、マトリックスに対してどの方向からでも入射することができる。円筒形マトリックス及びその変形では、光は、円筒形マトリックスの基底部に対して直角に入射できるが、他の、最高360°の回転角度(白昼光と比較)でも入射できる。
【0068】
一実施態様においては、特徴的幾何学的マトリックス、またはこれを配置した支持体と、含水媒体(または水)の表面との間に、一定の距離が存在できる。この実施態様では、マトリックスと含水媒体の間の空間が空気を含む。さらに、入射光の方向は、通常、含水媒体の表面に対して直角であるか、または入射角度は、180°まで偏ることができる。該距離は重要ではなく、長くてもよいが、幾つかの実施態様では、マトリックス及び/またはこれを配置した支持体は、含水媒体と直接接触して配置し、含水媒体中に部分的に吊り下げることもできる。
【0069】
光源は重要ではなく、光放射の技術的分野で公知の、問題とする波長領域における光源のいずれかでよい。
【0070】
有用な光源の例は、分光光度計、白昼光、全光ランプ、ダイオード、スペクトルフィルター、等である。
【0071】
本発明で使用する光は、連続またはパルス光でよく、後者の場合、ただ一つの単一パルスまたは幾つかの異なったパルスからなることができる。
【0072】
使用する光の波長は、300〜4000nmである。白昼光に関して、白昼光は、電磁気に加えて、下記の例4でさらに説明する太陽磁場も含む。一実施態様では、波長は360〜900nmにある。可視光の領域及び低IR(赤外)領域でも同期化が得られており、例えば634nmの波長が本発明において効果的である。
【0073】
光源から来る入射光を特徴的幾何学的マトリックスに通過させると、その特性が、スペクトル電磁光における幾何学的エントロピーがその空間形態及びフィールド構造に関して変化するように変化し、電気的及び磁気的性質の両方を有する単一波成分の配位が増加するために、「レーザー状の」凝集性自己安定化する光が生じる。これらの修正を、非凝集性光を放射する分光光度計における通常光電球から来るスペクトル光(例えば634nm)で測定することができる。マトリックスを通過した後の物理的光特性における修正を高感度ビデオカメラで記録し、光学的スペクトル画像形成により画像を解析し、数学的に評価する。
【0074】
一実施態様においては、光源(これは白昼光でもよい)と特徴的幾何学的マトリックスの間隔は、2〜25cm、好ましくは2〜10cmである。
【0075】
一実施態様においては、本波長領域中で異なった波長の光を放射する一個以上の光源を組合せで使用することができる。
【0076】
本明細書の文書全体を通して使用する表現「含水媒体」は、全ての技術的分野、例えば薬学的分野、食品分野、技術的微生物学、気象及び通気分野及びレンズクリーナー流体分野、で有用な、あらゆる形態の水を含む全ての媒体、例えば溶液、スラリー、懸濁液、体液、ペースト、半固体物質、固体処方物または固体、及び空気含有蒸気、等を意味する。
【0077】
含水媒体を構成することができる食品の例は、飲料、例えば卓上水、機能水及び食品、ジュース、ミルク及び他の乳製品、パン製品、果物及び野菜、等である。深凍結食品も、「含水媒体」の表現に含まれる。従って、水を含むあらゆる食品を本発明の方法で処理することができる。
【0078】
含水媒体中の含水量は、重要ではないが、通常は60〜100体積%、好ましくは80〜100体積%である。
【0079】
同期化すべき水は、当然、通常のあらゆる形態にある水、例えば塩水、飲料水、淡水、鉱水、蒸留または脱イオン水及び他の種類の、様々な量の様々な天然及び人造構成成分、例えば溶解した塩、等を含む水からなる。
【0080】
本発明の方法においては、含水媒体または水は、開いた又は閉じた容器のいずれでも、例えば様々な容積のビーカー、容器、チューブ、及びタンク中にでも存在することができる。含水媒体の体積は、重要ではないが、通常は100mまでの体積を処理できる。問題とする体積は、無論、最終的な応用分野によって異なるが、実用的な理由から、含水媒体の処理体積は、通常1〜100m、あるいは0.1〜2.0lである。入射光が当たる含水媒体の表面積と含水媒体の体積の関係も重要ではなく、光線が含水媒体の一部にしか到達しなくても、同期化効果は得られる。
【0081】
さらに、含水媒体は、本発明の方法で、静止していても、例えば流動または渦巻処理の際のように、運動していてもよい。例えば、本発明の方法で放射すべき含水媒体は、例えば工業的製造工程におけるコンベヤベルト上で光源を通過することができる。あるいは、光源及びマトリックスを、放射の際に運動させ、含水媒体を固定することもできる。含水媒体の温度も重要ではなく、凝固温度から沸騰温度まで変化させることができる。これは、同期化された水を含む処理された含水媒体を使用する際にも適用される。
【0082】
含水媒体を本発明の方法でマトリックス変性された放射に伏す際の時間は、重要ではないが、通常は数秒間〜永久的な露光、例えば1分間である。
【0083】
処理された製品における水の同期化された状態の持続時間は、製品を外部の妨害、例えば攪拌、振とうまたは強力な電磁界への暴露に伏さない限り、永久的である。同期化された状態がいずれかの外部妨害により壊れても、同期化された水状態にすぐに、自然に戻る。
【0084】
放射された含水媒体における同期化された水の安定性は、石英(ここではシリカとも呼ぶ)製の物体が媒体中に、例えば直径数センチメートル〜1 nmの結晶、板、球、粒子及びコロイドの形態で存在する場合、拡大及び増加させることができる。コロイド状媒体に関して、コロイドの直径は1〜5 nm、濃度は0.1〜100μm/mlでよい。このシリカは、同期化された水を含む製品の安定性を延長及び増加するために、含水媒体中に、放射の前にでも存在できる、あるいは放射工程の際または後に加えることができる。
【0085】
さらに、水の同期化された性質は、自己調整効果のために、未処理の含水媒体に移動させることができる。同期化された水を含む液体は、例えば他の含水媒体と混合し、その際、同期化された性質が、混合物中の全ての水が同期化されるように移動する。従って、本発明の方法により製造された同期化された水を含む放射された含水媒体は、製造工程が同期化された水の性質を損なうような手段を全く含まない限り、最終用途の前に、その最終形態にさらに処理することができる。安定した条件下では、同期化された水ょ含む処理された媒体または最終製品は、水の同期化された性質を損なうことなく、長期間、例えば少なくとも3〜5年間、保存することができる。
【0086】
含水媒体を本発明の方法で放射する場合、入射光が最初に当たった水分子が同期化される。その後、同期化は、媒体中の水分子が全て同期化されるまで、自動的に媒体中の全ての水分子に広がる。この同期化効果は、液体及び空気の両方の中で、瞬間的に、光の速度で起こる。
【0087】
本発明の方法により得られる「同期化された」水は、上記の、及び後に続く請求項に規定することに加えて、2つ以上の関連する事象が水中で同時に起こり、その際、単一水分子の形態にある振動体における振動間の調整が、自然の順序及びリズムで起こることを意味する。水中における同期化の誘発は、水が、自然の自己類似性の状態を採り、そこでは、各水分子が、媒体中にある他の水分子状態と等しい振動状態を示すことを意味する。水は、分子の調整及び共同性を示し、巨視的な無限分子のように作用し、これが、エントロピーを下げ、ギプスの自由エネルギーを増加し、表面活性電子への到達を無くし、それによって、上記のように、特に密度増加、より低い凝固点、より高い融点、比誘電率の増加、表面張力の低下、pHの非熱的(non-termic)変動、pH変化、導電率増加、レドックス電位の低下、及び相対的水素の減少を引き起こす。消散するエントロピー変化に続く温度低下が、熱力学的平衡の自己調整状態にフィードバックする。水中の相移動が、凝集性の十分に秩序付けられた微視的フィールドを創出し、そこでは分子の集積が水の通常の電気的抵抗を下げ、従って、導電率を増加する。コロイド状石英の存在が同期化された水中の自由エネルギーの放出を促進する。同期化された水の自己調整的分子協同性が表面張力をさらに下げ、水の濡れ性を増加し、物質を溶液中に維持するために必要なエネルギーが少なくなる。同期化が一度起きると、それは完了している、すなわち部分的に同期化された水は存在しない。
【0088】
従来のクラスター化された水と同期化された水の違いは、下記の通りである。すなわち、クラスター化された水は、この技術分野で公知のように(非特許文献2、8、9、10、11、及び文献36−39)、単一水分子の局在化及び移動の永久的交換及び再組織における大きなサイズが限られた(それぞれLDV及びHDVクラスター)、巨視的な永久的相互作用する水クラスターの存在、ならびに単一水素結合の瞬間的解消及び再形成により特徴付けられる。従って、クラスター化された水は、従来、化学結合の古典的な動的全体像から説明されている。
【0089】
スエーデン国立百科事典(Vol.19,1996,280−281頁)によれば、例えばクラスターモデルは、持続時間が約1ナノ秒間である瞬間的な配置として説明されており、これらのクラスター中の各水分子は3〜4個の他の水分子と結合しており、外側の分子は結合していない。クラスターの配置及び境界は、水分子の調整された運動により常に変化している。しかし、本発明の同期化された水は、エネルギー的な全体像から定義される、自己的な(self-like)協同系と見なすべきである。上に定義する物理的及び化学的特性は、安定化された幾何学的構造、消失する特性、協同的な相乗作用及び自由エネルギーの増加により特徴付けられる、凝集性の自己安定化する同期化された水の存在を曖昧に説明しており、そこでは水が、一様な特性を有する巨大分子状の液体または流体結晶として作用する。
【0090】
本発明の同期化された水は、通常の、同期化されていない水と、幾つかの点で区別することができる。下記の例で行った実験により、同期化された水は、他の種類の水と、物理的及び化学的観点の両方で異なっていることが分かる。
【0091】
例えば、例1は、22℃における水の密度変化、凝固点における低い水温、高い融点、低い表面張力、及び低い比誘電率を示す。図1は、周囲環境中での自然の温度増加における水中の温度安定性増加を包含する、時間に依存する温度低下を示す。例3は、コロイド状石英を加えた後の、時間に依存する導電率増加を示す。例2及び3は、温度及び導電率の変化が、それぞれ、本発明の同期化された水に典型的な、自然の、自己調整的に操作されるエネルギー過程により誘発されることを示している。例4は、同期化された水におけるpHの非熱的振動を示し、そこでは4〜50Hzの範囲内で独特な周波数パターンが生じている。
【0092】
水の同期化の背後にあるメカニズムは、十分には解明されていない。このメカニズムを少なくとも部分的に説明できるモデルは、特徴的幾何学的マトリックスを通過する際の光の電磁的/磁気的成分の変化であり、これは、例12に、図17を参照しながら、及び例4及び図18にフーリエ変換解析により、より詳細に説明する。
【0093】
同期化された水が、水中の17Oの存在にも影響を及ぼす可能性があり、これは、NMR分析により示される。
【0094】
Belousov-Zhabotiskii反応(B−Z反応)は、マロン酸、臭素酸ナトリウム及びレドックス指示薬としてフェロインを含む硫酸水溶液中で、円環体幾何学的構造の三次元的動的波形態を造り出す(30)。水を活性化すると、渦巻定常波が生じ、この波が、フェロインの円形に膨脹する酸化/還元により駆動され、水表面上を動的に広がる。この系は、自己調整的であり、反対向きに回転するらせんの対を形成する。ここで、B−Z反応が、同期化された水により開始される可能性もある。
【実施例】
【0095】
例1
密度、比誘電率、表面張力及び凝固点及び融点における温度プロファイルを、同期化された蒸留水で試験した。蒸留水(Apoteket AB、スエーデン)を白昼光及びTGMマトリックスに24時間常温で暴露した。温度特性を、NiCrNiセンサーで温度データを1/3秒間毎に8時間まで集めることにより、追跡した(Temperaturlogger, Nordtec AB、スエーデン)。同期化された水の密度は、既知量の水で秤量により分析した(Mettler, GTF、スエーデン)。水の比誘電率は、Percometer(Adek Ltd, Estonia)で分析した。誘電体プローブは、ファラデーのケージで遮蔽した。
【0096】
TGM調整後の同期化された水の特性をTGMの表1に示す。
【0097】
【表1】

【0098】
同期化された水は、TGM処理の後、常温(22℃)でかなり高い密度を有することが分かった。TGM調整の後に測定した密度の平均に基づいて計算した相対密度は、0.997855〜0.998836(P<0.01−0.01)である。
【0099】
同期化された水で、凝固点における平均水温は、−6.7℃〜−8.2℃(P<0.001)である。対応する融点は、0.1〜0.2℃(P<0.05)である。TGM処理中に比誘電率はかなり増加し、82.4〜82.6F/m(P<0.001)であった。表面張力は、TGM処理後に、特にSSマトリックスでかなり低下し(72.3dyn/cm)、平均は72.3〜72.7F/mであった。
【0100】
異なったマトリックスを使用する際に、同期化された水に対して僅かに異なった値が測定された理由は、幾何学的構造が異なったマトリックスは、入射電磁気により対応する界面のパターンに選択的な差を生じるために、同期化が次第に、特異的に、選択的に顕著になり、物理的及び化学的パラメータに関して独特な、従って、異なったマトリックス間で幾分偏ったプロファイルが水中に生じるためである。しかし、同期化された水と同期化されていない水の間の調整による差は非常に顕著であるので(表1参照)、水が同期化されたか、否かに、疑いはない。上記のパラメータで測定された差は、類似の様式でプロファイルを形成し、変化するが、それでも、各干渉パターンに対して独特である。
【0101】
結論として、この結果は、蒸留した同期化された水では、水構造の結合及び秩序が大幅に組織化されている。密度の増加は、「流動する結晶構造」の形成を示唆しており、これは、冷水及び氷中に存在する通常の六方晶状の構造とは異なっている。実験の際に、通常の凝固点における六角形秩序とはかなり異なった網目構造が存在し、室温で維持されるので、実験中に固有の同期化された水は、安定化する「真の」水構造間の水素結合により調整された高い構造的対称性を有する連続的な水を構築するために、四面体モジュール水構造の形成により、自己調整分子フィードバックを目指している。同期化された水で幾つかの、ある方向に向けられた水素結合は、高度に安定した、分子間及び分子内的に結合した自己組織化するバイオシステムを導入する。
【0102】
凍結が起こる前に水温がゼロ未満に降下することは、水素結合により安定化した水構造を組織化する系の形成を支持する。同期化された水で形態が変化するには、凝固点における六角形網目形態へ移動する前に時間を必要とする。氷の形態にある同期化された水の融点が限界近くに高いことは、同期化されていない水の融点より高い温度で自己組織化する水構造の再形成を示唆している。
【0103】
比誘電率の増加により、水素結合の正確が変化する、すなわち水素結合の強度及び程度の両方が増加する。これによって、1)分子状水の双極子の移動度が困難になり、水分子の高周波数での振動が制限され、2)水分子の回転慣性が増加する、すなわち摩擦、従って、誘電損失が増加し、3)通常の水の構造が変化する。
【0104】
表面張力の低下により、調整された同期化された水の濡れ性及び流体性がより高くなり、これが、隣接する水構造モジュール間の緊密な適合性、すなわち水密度を増加する状態における協同性及び近傍への動的移動度及び流体性を支持する。
【0105】
結論として、研究した物理的特性の変化は、より高い程度に同期化された水は、共組織化する水構造からなるモジュール相互作用系の形成により、自己組織化されるという事実を支持している。
【0106】
例2
秩序、同期性、低エントロピー及び温度の消散系の性格を、水流の中央に位置する、例えば石の形態にある障害物を通過する、縦方向の自然水流で説明することができる。石の下流で、水は層状の渦流を形成し、この渦流は、横方向の濃度および温度勾配を自然に形成する(文献24)。水の温度は石の下流で0.1〜0.4℃低下する。同期化された、組織化された水が障害物に当たると、一時的な組織的混乱状態が生じる。水の縦方向渦が潰れ、エネルギーが周囲に放出され、温度が増加する。石の下流では、層状渦運動及び熱力学的平衡が回復し、温度及びエントロピーが低下する。従って、石の上流及び下流にある水の運動及び組織的変化から、温度勾配が自然に形成されている。
【0107】
水に対する消散性TGM効果の研究モデルとして、温度を一定に維持していない屋内条件で、日中の水における自然の温度増加を使用した。この研究は、変化した水温を考える直接的な運動変化の影響(文献24)に代わるものとして、温度変化の影響、及び間接的に、水の消散性影響を考えて設計した。
【0108】
実験では、Helsingborg(スエーデン)のH2水工場から得たH2鉱水(100ml)を、先ず通気し、続いて24時間の室温調整を行ってから、実験を開始した。使用した鉱水の種類は重要ではなく、他の種類の鉱水でも類似の結果が得られると考えられる。水を開いたガラスビンに移した後、温度記録用の電極(Multilab Pilot WTW GmbH、独国)を水中に入れた。実験は、連続して10日間行い、その間、比較用水及び試験水をそれぞれ、8月中、1日おきに試験した。屋外温度は、日中20〜28℃で変化し、屋内温度は水温の変化から分かる(図1(A)及び1(B)参照)。温度変化は、TGMも暴露を含むか、または含まない各実験シリーズで、10時間の間、5分毎にそれぞれコンピュータ記録した(SL 1−SL5タイプの等辺菱形として設計したSLマトリックス、Alko(登録商標)matrix)。図1(A)及び1(B)におけるX軸は、それぞれ、5分間間隔の量を示す。TGMをガラスビンの表面上に直接置き、実験全体を通してその上に配置した。従って、実験は、白昼光で行ったが、水は日光に直接暴露しなかった。
【0109】
結果(図1B)は、TGM暴露により、鉱水では時間と共に非直線的温度変化を示す(B)のに対し、比較用水では温度が直線的に増加する(A)ことを示している。データ(図2)の正規化(初期温度に対して)により、TGM暴露で限界に近い平均温度増加が得られた(0.06±0.04℃)(SLマトリックス)のに対し、比較用水では、10時間の間に平均温度が僅かに増加した(0.53±0.25℃)(P<0.001)。正規化により、実験の後半(最後の4時間)でTGM調整における重大な(P<0.05)温度低下が得られた(図2A)。この結果は、TGMが水媒体中で消散性自己調整系変化を誘発することを示しており、これは、フラクタル特性を有する同期化された水の自然形成を示唆している。TGM暴露における標準偏差の平均(0.23±0.09)は、比較用水(0.37±0.14)に対して著しく低く(P<0.001)、これは、原子運動及び分子移動度及び移動の停止の結果、同期化された水における高い温度安定性を示している(図2A)。
【0110】
材料の温度は、原子運動の尺度である(25)。室温では、原子の速度は約1500km/hであり、温度と共に低下する。絶対ゼロ(−273.15℃)では、全ての原子運動が停止する。十分に研究されたボーズ−アインシュタイン凝縮と呼ばれる材料の状態は、絶対ゼロのすぐ上で形成され、単一原子がそれらの同一性を失い、自然に、突然、それらの運動を一つに連結し、同期化されたフィールドのように作用することを特徴とする(文献13、25)。原子は、同じ波動関数に従い、「レーザー状」の自己振動状態をとる。単一粒子は、同一の、自己的またはフラクタル特性を有する。相転化では、温度は急速に低下する。
【0111】
行った実験の結果は、鉱水のTGM誘発により、室温で水中に独特な状態を造り出し、この状態は、類似しているが、制限的で、より遅い物理的特性変化、例えば絶対ゼロにおけるボーズ−アインシュタイン凝縮の形成で起こる変化、により特徴付けられる。室温における典型的な過程は、同期化された水の遅い自己調整的形成であり、これは、この研究では、比較用水とTGM暴露された水との間の、温度差の遅い成長に反映されている。エネルギー吸収により水の運動エネルギー及び温度が増加する同期化されていない比較用水と対照的に、TGM水では、エネルギー吸収が、高い温度安定性及び流体の協同的構造及び形態を有する凝集性の分子的に動的な網目に変換される。従って、各測定における平均温度間の差は、10時間の実験で時間と共に増加し、漸進的な自己調整同期化を示している。水の同期化された状態は安定しているので、上記の結果は、行った測定中に特徴的幾何学的マトリックスが存在しなくても、すなわち、水を前もってマトリックスで同期化しても、得られることに注意すべきである。従って、白昼光中、室温で、10時間のTGM暴露の後または最中に、最高0.10℃(0.06±0.04℃)の測定された平均温度増加を示すのに対し、通常の水における対応する温度増加が少なくとも0.5℃(0.53±0.25℃)(P<0.001)である場合、含水媒体中の水は、当然、同期化されていると考えられよう。
【0112】
結論として、例2で、鉱水のTGM暴露(Aklo(登録商標)マトリックス)により、時間に依存する非直線的温度低下及び幾何学的エントロピーの周囲水への放出が誘発されることが立証される。消散的に低下する水温は、水中における熱力学的平衡の自己調整同期化状態にフィードバックする。この状態は、室温における物理的特性の変化により特徴付けられ、これは、いわゆるボーズ−アインシュタイン凝縮の形成に相当するが、特に制限された、遅い温度変化を伴う。変換されたエネルギーは、時間に調和する、熱的に安定した、分子的に同期化された動的水、すなわち本発明の同期化された水、を維持する。
【0113】
従って、上記の実験により、当業者は、同期化された水と同期化されていない水(従って、同期化された水を含む媒体と同期化されていない水を含む媒体)を区別することができる。
【0114】
例3
コロイド状石英(シリカ)に、エネルギーにより誘発された振動を加えることができ、その際、結晶の幾何学的polyeder構造は、様々なサイズのpolytetraeder幾何学的構造を結合するエネルギーを生じる際に再組織化される(文献26、27)。TGM暴露は、石英粒子から結晶に結合されたエネルギー放出すると予想される。水性懸濁液における合成コロイド状石英の一時的な研究により、マトリックス暴露の際に導電率が直線的に増加するが、その増加は、マトリックス無しでは、より低い。この結果は、マトリックスの存在下で導電率が増加するのは、石英により誘発される到達性を有し、結晶に結合したエネルギーを放出する、同期化された安定したフラクタル水が形成される際の、単一水分子の巨視的な形態的分子協同の結果であることを示している。
【0115】
実験用のH2鉱水を、Helsingborg、スエーデンのH2水工場から購入した。この水を、分析の前に、室内の空気に対して2週間、室温で平衡化した。鉱水の導電率は、Multilab Pilot導電率測定装置(WTW GmbH、独国)を使用して測定した。
【0116】
それぞれ、僅かに塩基性の水中に分散した球状粒子からなるコロイド状石英(Eka Chemicals AB, Colloidal Silica Group, Bohus, スエーデン)、Bindzil 15/500 (BZA)及びBindzil 30/360 FG(BZB)(BZA、15%=165mg/ml、粒子径6nm、密度1.10g/ml、表面積82.5m、BZB、30%=371mg/ml、粒子径8nm、密度1.218g/L、表面積133.6m)を、蒸留水中に、濃度10、25、50、及び100μg/mlに希釈した。K=比較用水、KM=マトリックスで処理した比較用水。これらの調製物を一晩放置してから分析した。2シリーズの測定を初期調製物に対して連続した2日間に行った。
【0117】
実験の際、鉱水を、三角形(ELT)の形態にある透明な特徴的幾何学的マトリックス(TGM)に暴露した。マトリックスは、貯蔵ビンの上に直接付け、実験の全期間中、その上に保持した。
【0118】
実験結果を図3に示す。このように、導電率は、マトリックス(K=シリカ無し、KM=マトリックスで処理した比較用水)の存在下で低下する。コロイド状石英の添加(10μg/ml)により、導電率は、BZBで僅かに低下し、BZAでは変化しなかった。25μg/mlを超える濃度では、両方の石英で導電率が増加した。2日間のマトリックス暴露(M=1日、M2=2日)により、導電率は、特に10〜50μg/mlのBZAに対して、1日目に対して直線的に増加し、次いで100μg/mlでは低下した。BZBでは、増加は100μg/mlまで少なかった(BZAは25〜50μg/mlで25〜50μS/cm、BZBは7〜14μS/cm増加した)。
【0119】
従って、それぞれ直径6〜8nmを有するコロイド状石英の球形粒子の、濃度25〜50μg/mlの懸濁液が≧7μS/cmの導電率増加を示し、同期化されていない水を含む通常の水懸濁液が対応する導電率<7μS/cmを示す場合、当然、水は同期化されたと考えられる。
【0120】
結論として、TGM暴露の際、50μg/mまでの濃度に関して導電率は直線的に増加するが、マトリックス無しでは、その増加は小さい。この結果は、マトリックスの存在下でコロイド状石英による時間に依存する導電率増加は、石英により誘発される到達性を有し、結晶に結合したエネルギーを放出する、同期化された安定したフラクタル水の形成による、単一水分子の巨視的な形態的分子協同の結果であることを示している。上記の実験は、当業者に、水が同期化されたか、否かを決定するための、代わりの方法を示している。
【0121】
例4
例4は、比較用水及び本発明の同期化された水に対するpH測定及び温度変動により行った試験を説明する。
【0122】
行った試験の背後に、2つの独特な物理的実在性のレベル、より詳しくは、電気的レベル、原子レベル、分子レベル、があり、これが、伝統的な計器で検出し、測定できる(文献45)、人間の、電磁気の感覚的受容及び認識に関連する物理的実在性を造り出す。他の観点は、物理的真空中に(量子レベルで)存在し、機能する磁気物質により代表される。これらの2つの独特な、異なった種類の物理的状態は、互いに浸透し合うと思われるが、通常の条件下では、相互作用しない(連結していない状態)。この状態では、磁気的物質は、伝統的な測定計器では検出不可能である。物理的装置の誘発により、物理的実験空間の「調整」が起こり、2種類の物質/状態を相互作用させることができる(連結された状態)。連結された状態では、伝統的な測定が、物理的実在性のこの真空レベルを部分的に検出することができる(文献45)。特殊な意図を電子装置中にプログラム化する方法が発見されている。特殊な空間でそのような装置のスイッチを入れることにより、空間の電磁的対称状態を著しく高いレベルに引き上げるので、2つの独特な種類の物質間に連結が起こり、その空間を調和させ、特別な特性測定変化を引き起こす。特定の空間が連結された状態にある場合、その中にある装置は全てその状態に連結され、従って、実験装置の全ての部品が互いに情報連絡(information entangled)する(局所的及び非局所的部分)。調整された空間は、幾つかの具体的な特性、すなわち(1)真空レベル磁気単極の出現、(2)材料測定特性の強度における一時的な変動、及び(3)実験系における連結されていない状態の特定部分間の情報連絡(文献45)を有する。調整された空間における材料特性のそのような変動の出現、例えば太陽により誘発される温度変化により駆動される、昼間の温度変動、pHの測定、導電率、レドックス電位及び水中の酸素含有量、は、近年、広範囲に研究されている(文献46)。本研究は、特別に調整された同期化された蒸留水の、pH測定における変動挙動及びその、白昼の温度変化に対する影響を調査することを目的としている。
【0123】
試験用に、1Lの透明プラスチックビン上にレーザーで印刷したSSマトリックスを使用し、通常の白昼光で24時間調整することにより、同期化された蒸留水(Apoteket AB、スエーデン)を得た。pHの測定(WTW GmbH、独国)を、ファラデーケージ中に遮蔽した実験装置で行った。この測定手順では、水を満たした30mlのポリプロピレンビンにpH電極を入れた。温度は、ファラデーケージの外でpH測定装置の近くで、水中で測定した。本発明により調整した、同期化された蒸留水、及び蒸留した比較用水を、1週間、10分毎に反復測定して分析した。pH及び温度プロファイルから得た変動周波数スペクトルパターンの評価には、フーリエ解析を使用した。
【0124】
蒸留した比較用水及び調整した蒸留水のpH及び温度における変動挙動を、図18A〜Fに示す。比較用水のpHは、時間と共に予想した指数上昇に従ったが、重大な変動は確認されなかった(図18A)。pHは、5.5から6.4に上昇した。ファラデーケージの外における対応する温度は、予想された白昼挙動の典型的な変動で、大きく変動した(図18B)。調整された、同期化された水では、pHの上昇は7.0〜7.4であった(図18C)。調整された水で以前に観察された著しく高いpHが、この研究で確認された。温度の変化は、白昼で大きかった(図18D)。比較用水と対照的に、同期化された水では、pHと温度変動の間の、連結した状態における空間で、重大な調整が見られた(図18C〜E)。
【0125】
連結した状態の水における白昼の熱的変動は、典型的には、0.25〜1.0mHzと確認される(文献45)。調整された、同期化された水では、pHの連結された状態の変動が、4〜50μHzの周波数領域で確認された(図18E)。pHと温度の間の、調整された、同期化された水の結果として高度に相関した変動は、この研究では、典型的には低μHz領域、より具体的には4〜15μHzにおける周波数を有し(図18F)、mHz領域における通常の白昼熱的変動とは大きく異なっている。これらの連結した変動も非常に異なっており、この実験は電気的に接地したファラデーケージ中で行ったので、60Hzにおける交流電圧及び他の全ての電磁的影響源から保護されている。比較用水には連結した状態の変動活性が無いので、同期化された水は、独特な連結された状態の媒体として確認され、通常より高い電磁的対称状態と通常は関連する特性である、磁気的単極への到達を示している(文献45)。そのような高い対称的状態は、より高いレベルの組織化及び低下したエントロピーと関連する、単位体積あたり、より高い熱力学的自由エネルギーを有する状態でもある。また、比較用水には、ファラデーケージ中に遮蔽した時に、温度及びpHの白昼変動が存在しないことは、通常の太陽により誘発される、遮蔽されていない変動は、電磁的にのみ由来するのに対し、調整された水では、電磁気の存在とは別に、μHz領域における変動が、恐らく太陽により誘発される磁気に起因することを示している。従って、我々の観察は、温度に関して通常の水は太陽の電磁気によってのみ影響されるのに対し、同期化された水の状態により、その水は、太陽により誘発される磁界線に非常に到達し易くなり、相互作用することを示唆している。
【0126】
pH及び温度変動で重大なピークが4、7、12、16、21及び23Hzで検出され、白昼の熱的変動とは相関していない。興味深い深いことに、低周波数における全体的な変動が、低μHz領域における太陽活動を、10及び20μHzにおける大きな帯で確認している(44)。
【0127】
結論として、本研究結果により、調整された、同期化された蒸留水が、4〜50μHz領域における非熱的変動に連結した状態の周波数プロファイルを有する独特な媒体であることが確認される。
【0128】
例5
水化学における変化に関連して、水の本来の、誘発性の同期化及びフィールド状特性を説明するために、pH、レドックス電位(ORP)、相対的水素(rH)、導電率、表面積及び幾何学的エントロピーに関して、研究を同期化された水に対して直接行った。下記の表2に、波長634 nmの光及び白昼光で得た結果を示す。
【0129】
【表2】

【表3】

【0130】
より正確には、行った研究は、スペクトルTGM調整した光が、比較用水に対して、H2鉱水の化学的特性を変化させたことを立証している。幾つかの異なった波長でも試験を行った(ここには示していない)。pHの変化は、全ての試験波長(381、410、476、634、754、762、及び900nm)で光を照射し、暴露後の時間の関数として観察した。マトリックスとの組合せにより、比較用水に対して、特定の波長でpHが増加または低下する。赤色光を区別するために、マトリックスの存在下で、634nmでpHが低下した(図4A参照)のに対し、762及び900nmではpHが増加した。pHの差は、TGMマトリックスで誘発した後、貯蔵時間と共に増加した。この結果は、同期化された水の存在を示しており、起源及び特性(スペクトル光の波長の効果)が、電気化学的電圧電位及びpHにおける実際の変化を決定する。活性双極子クラスターのpHにおける非直線的増加を示した前の研究(文献7、12)と対照的に、本研究は、pHの低下も示している(634nm)。pHの明らかな増加(それぞれ762及び900nm)は、活性電圧電位増加する同期化された水の存在を示唆しているのに対し、634nmにおけるpH低下は、同期化により電気化学的電極電圧が下がることを示す。この結果は、634nmにおけるスペクトル光が、水電子の分配及び密度、及び水分子の双極子モーメントに驚くべき様式で影響を及ぼすことを示している。pHの差が時間と共に増加することは、同期性、局所的密度及び安定性が、自己調整メカニズムに従うことを示している(文献7、31、32)。
【0131】
レドックス電位(ORP)は、水の還元特性及び還元性電子への到達性を大まかに測定する。ORPは、とりわけ、pH変動の影響によって異なる。ネルンストの等式から計算され、熱力学的電子活性の尺度である相対的水素(rH)は、水溶液中ある低分子酸化防止性物質の存在に関する、水の真の還元能力を、より効果的に、pHに依存せずに解明する。鉱水では、異なったレドックス電位を有する幾つかのレドックス対が存在し、混合レドックス電位を含んでなる測定されたORP値を与える。同時に、レドックス対は、pHに依存せず、ORPにも依存しない水溶液中にも存在する(文献33)。真の酸化防止能力に到達するには、活性のある水を含む複雑な生物学的系/状態が必要であり、そこでは「単純な」水は還元性電子が到達できず、還元性能力を放棄する(文献33)。
【0132】
恐らく、還元性電子への到達性は、低密度水(LDV)への到達性が増加にともない増加するのであろう。低密度水は、より安定した水素結合及びより低い(陰性の)エントロピー、すなわちより高いレベルの分子構造組織化及びより高いギブスの自由エネルギー値により特徴付けられる。その場合、水化(hydratization)能力が水溶液中で増加し、これが溶質の水に対する溶解度を増加させる。分子組織化の増加及び水中でのより低いエントロピーにより、化学反応が容易に、効果的になり、必要な活性化エネルギーが通常より低くなる。表面張力の低下及び濡れ性及び溶解度の増加により、物質を濡らし、溶解させるためのエネルギー消費が小さくなり、生物学的系における機能的効果の定性的及び定量的優位性を与える。
【0133】
ここで「エントロピー」と略記することがある、低い消散性幾何学的エントロピーを有する系は、自然に生じるより高い秩序及び組織化により特徴付けられ、その際、同期化及び自己組織化が発達する(文献11)。独特な状態が造り出され、そこでは単一粒子は識別されず、自己フィードバックする凝集性フィールドにおける相で作用する、同一で、分離不可能な単位により置き換えられる。この系は、フラクタルな自己的特性を示す(文献32)。例えば、特定の温度で氷に凍結する水は、そのような状態を示し、その際、液体状態と固体状態の間の相転移における抵抗が突然排除される。系全体が瞬間的に同期化されるので、自己組織化が増加する。この系は、熱力学的に「開いている」と見なされ、消散特性を示し、消費されたエネルギー(エントロピー及び温度の低下)を周囲に放出する(文献31)。
【0134】
本発明者らの研究における結果は、赤色波長領域(634nm(図4)及び762nm)で特殊なマトリックスにより調整された光及び低IR光(900nm)への暴露により、ORP及び相対的水素が低下し、これは、還元性電子または対応する電子エネルギーへの到達を示している。634nmにおける約2rH単位、900nmにおける1rH、及び762nmにおける0.5rHを含む、すなわち22〜25rHの範囲内の還元された相対的水素は、水中における強力な還元性電位及び酸化防止剤能力を示している。rH尺度は対数である、つまりファクター1の還元されたrHは、水中で到達可能な還元性電子の量の10倍増加に対応する。還元に関するブレイクポイントは28rHである。スエーデンにおける通常の飲用水は、28〜30の範囲内のrH値を示す(文献32)。我々の試験で研究した鉱水は、rHが22.7〜25.5であり、この鉱水が飲用水と比較してより高い還元電位を有することを特徴とすることを示している。この結果は、TGM誘発が、鉱水における還元活性をさらに増加させることを示している。ORP及びrHにおける差が時間と共に増加することは、これら2つのパラメータが、pHの変化に対応して、自己調整メカニズムにより支配されることを示す。
【0135】
マトリックス(球(S))に暴露される634nmにおける光は、表面張力を大きく下げており(図5B)、これは、表面張力を下げる物質を加えずに、濡れ性を増加したことを示している。さらに、マトリックスの存在下で導電率が増加している(図5A)。762及び900nmでは、マトリックス暴露から2週間後に、導電率の弱い増加も見られた。
【0136】
pH、ORP、rH及び導電率に対する、同期化の永久的効果は、室温で1年間貯蔵した鉱水で観察されている。pH増加は、安定した同期化された水の自己調整的形成を示しているのに対し、ORP及びrHの低下は、還元性電子への到達が増加したことを示す。還元効果は、暴露から少なくとも1年間持続している。
【0137】
結論として、例5は、
マトリックス調整された光は、水に、フィールド状特性を有する凝集性の自己安定化する水の形成を誘発する。
水の自己調整は、時間と共に(単一暴露から1年間を超える)同期化を発展させる。
水溶液におけるpH変化−同期化により、安定した活性水が、自然に、自己調整的に形成される。
導電率の増加、レドックス電位の低下及び相対的水素の低下−電子変化、酸化防止能力の増加を容易にし、促進する。
表面張力の低下−濡れ性及び溶解度を増加し、物質の湿潤及び溶解に必要なエネルギーが少なくなる。
消散性幾何学的エントロピーの低下、自由エネルギーの増加−水に対する溶解度が増加し、活性化エネルギーを下げ、化学反応の収率をより効果的にし、コロイド状石英の存在が自由エネルギーへの到達を境界する。
【0138】
TGMの幾何学的な差に関する酸化性、安定化された構造、UV保護及びレドックス活性における多様性を試験するために、TGMの生物学的モデル系に対する影響、すなわち活性を阻害するUV光への暴露における酵素活性の変化(例6)、ミルクにおけるコロイド安定性(例7)、及び同期化された水の酵母Saccharomyces cerevisaeに対する影響(TGMの例8)も研究した。細胞呼吸、レドックス状態及び酸化防止能力も試験した。
【0139】
例6
TGM暴露後の刺激及びUV保護特性を、トリプシンの酵素活性に関して研究した。TGM暴露したリン酸塩緩衝液に対するトリプシンの暴露は、初期酵素率を刺激し、触媒活性を鋭くする(図6)。酵素の時間−線量に依存する阻害を30〜40分間の暴露で、特に34分間から観察した。634nmにおけるスペクトル光で5分間緩衝液をTGM暴露することにより、時間−線量に依存するUV光の阻害効果が遅くなる(図7)。酵素−速度論的データは、UV線量増加による、時間に依存する酵素阻害の増加が、基質に対する実際の濃度範囲内で著しく遅くなることを示す。ミカエリス−メンテン速度論を阻害過程に応用することにより、TGM影響後における酵素阻害の可逆性が分かる。非競合性阻害反応から計算したミカエリス定数(K)ならびに最大酵素率(Vmax)が低下した。この結果は、TGMが、イオン化UV光の、同時にタンパク質を変性する影響から独立して、酵素の第3級構造を安定化させ、基質に対する活性中心の親和力を増大させる能力を有する、巨大分子的に同期化された水を誘発することを示唆している。特に、UV暴露にも関わらず、酵素の触媒作用する特性が増加することに注意すべきである。従って、本発明の同期化された水は、スキンクリームにおける化学的UV保護物質の代替品として、あるいは食品保存用UV光の代替手段として有用である。
【0140】
例7
半スキム加工したミルク(図8)及びエコロジカルミルク(図9)のそれぞれの研究中、TGM及びマトリックスにそれぞれ連続的に、4℃で30日間まで暴露した後、試験中にマトリックスの幾つかので、コロイド特性が増加し、酸化が低減され、化学的及び生物学的安定性が生じた。図8に示す試験中、消費の推奨される最終日は6日目であった。その本来の包装物で保存したミルクのコロイド安定性は、7日目に低下し始めた。透明なガラスビン中で保存したミルクは、3日目に劇的に損なわれた。ガラスビン中で保存したミルクは5日目に、本来の包装物中に保存したミルクは15日に、完全に酸化し、飲めなくなった。Aklo(登録商標)matrix(SQC)及びSREアンテナにそれぞれ暴露したミルクは、15日後にコロイド特性の増加を示し、この増加した特性は21日後にも維持された。SQC及びSREに暴露したミルクの両方共、視覚的に変化せず、臭気に関しても、21日目に試験を終了した時、酸化により変化していなかった。推奨される消費の最終日は、図9に示す試験では5日目であった。図8と図9における結果の顕著な違いは、比較用のエコロジカルミルクが、透明ガラスビン中で貯蔵した際に、通常の中程度脂肪ミルクより優れた安定性を示したことである。ミルクの暴露は、マトリックス(SQC、TC)が、コロイド安定性の増加に関して類似の特性プロファイルを示すことを示唆している。
【0141】
この結果は、ミルクの水が、ミルク中にあるミルクタンパク質ならびに不飽和脂肪の、酸素及び光による酸化を遅延させることができることを示している。ミルクを好気性微生物に連続的に暴露した。これに関しても、微生物による酸化の影響が恐らく遅延したのであろう。観察された安定化品質を増大する消費特性は、(恐らく)一般的に、水系の食品、飲料及び薬学的製品に移すことができ、そのような場合、従来の保存剤に置き換えるか、または補足することができる。従って、この試験は、同期化特性が、ミルクの生物学的水媒体に移動し、ミルクの品質持続時間を増加し、機能的健康の付加価値を加えることを示している。従って、本発明の同期化された水は、食品、例えば乳製品や飲料、における保存剤として、または保存剤の補足品として、及び例えばいわゆる機能的水の形態で、健康付加価値を加えるために、使用することができる。
【0142】
本発明による機能的飲料は、生理学的健康刺激自己調整を補強することにより、及び/または食餌に関連する病気−健康を制御するための補足手段を提供することにより、ライフスタイルに関連する病気、例えば肥満症、高血圧、1及び2型糖尿病、の流行を抑制するのに使用できる。
【0143】
例8
酵母に対する研究の際、TGM(sphereS)により誘発された同期化された水に対する到達性が、ミトコンドリア活性の刺激に寄与し、酵母細胞の還元及び酸化防止能力を増加させた(下記の表3参照)。酸素消費の増加は、通常のグルコース酸化による電子の追加に加えて、消散性電子により仲介される自由エネルギーへの到達を示している。細胞培養における水は、低い幾何学的エントロピーによる相乗効果及び協同性を示す。エントロピーの低下は、酵母細胞が、自由エネルギーを同期化された水から直接変換でき、そのエネルギーを細胞中の酸化過程に利用できることを示している。栄養が乏しい条件の際、同期化された水が、酸化性から還元性代謝へのシフト、酸素消費の低下及び酸化防止性物質の細胞外生産の不足を誘発した。この結果は、酵母細胞中での酸化防止が、酸化的に調整され、ATPに依存することを示している。従って、同期化された水は、適応性を生み出す(adaptogenic)レドックス活性化特性を示した。好気的条件及び栄養到達性は、ミトコンドリア活性及び細胞外酸化防止を刺激するのに対し、飢餓状態が還元性代謝を誘発し、酸化防止物質のメンブラン経由配分を抑制した。
【0144】
機械学的観点からは、飢餓状態における酸化防止不足に関連して、栄養到達における酵母細胞の細胞呼吸及び酸化防止に対するTGMの観察された有利な効果は、恐らく、水中における還元性電子への直接到達を排除する。現在分かっている状態における一つの選択肢は、同期化された水の、発達した自己組織化及び相乗効果が、ミトコンドリア環境で、エネルギーを、例えば脱局在化した電子または対応するエネルギー(自由エネルギー)から同期化された水から、ミトコンドリアにおける電子により駆動される過程に到達させることである。相乗効果は、表面張力を下げ、溶解した物質への到達性をより効果的にし、酵素の配置を安定化させ、細胞外及び細胞内輸送ならびに酵素活性を刺激し、それによって、より効果的な細胞呼吸に貢献する。同期化された水に暴露された酵母細胞は、酸化に対する高い安定性を有する酸化防止性カクテルの製造に使用でき、そのカクテルは、機能水として使用するか、または確立された飲料、例えばジュースまたは「健康飲料」に健康付加価値を加えることができる。
【0145】
【表4】

【表5】

【0146】
結論として、同期化された水に接種した酵母細胞に対する研究は(634nmでTGM暴露した光の光バイオ調整)、刺激された適合性酸化性代謝及びそれぞれ細胞内及び細胞外レドックス活性が、機械学的に、同期化された水中での自然発生的な自己調整及び分散性特性変化を包含することを示している。
【0147】
例9
スペクトル透過した可視光で変化した電磁特性を誘発する際に、可視及び低IR領域(330〜900nm)で光の透過率が増加または減少した形態にある特徴的な効果が認められた(図10)(表4)。一般的に、約630nm未満の波長に対する透過率減少が認められたのに対し、700〜800nmでは光が影響を受けないか、または800〜900nmの波長で一定の透過が増加した。光透過の減少は、330〜630nmの光における電磁的エネルギー変化を示し、マトリックスの存在下で700〜900nmにある波長には影響しない。マトリックス上に最も高い被覆された区域を有するマトリックスは、より高い光透過を示し、その透過した可視の赤及び低IR光は、その被覆された区域の存在により影響されなかったので、透過率の変動は、可視光がマトリックス表面上に印刷された幾何学的構造により吸収/反射される効果により説明することはできない。さらに、マトリックスのトルコ玉−青着色における透過率の増加が、630nm未満の波長における黒着色に対して認められた。330〜630nmの波長で透過率が減少する理由は、凹凸(cymatic)幾何学的構造による干渉とスペクトル光の組合せのために、光の物理的特性が変化したためである。これらの研究は、同時に、主として赤波長領域にある可視光が、マトリックス透過光の幾何学的エントロピーを低下させたことを示している(図11)。この結果は、光の電磁空間的及び組織的特性が影響され得ることを示している。特に重要なのは、赤色光に対して幾何学的エントロピーが低下することであるが、これは、通常光電球から放射される混乱した光子が、調整された振動の存在が増加しているマトリックスにより再組織化され、レーザー状の特性を有する光の流れを形成し、その際、その光が、より凝集性の高い自己振動フィールドとして作用することを示唆している(文献6)。この観察は、800〜900nmの波長で調整された光の強度が増加することも説明できる(文献6)。
【0148】
【表6】

【表7】

【0149】
従って、下記のことが示された。
特徴的幾何学的マトリックス(TGM)が、凝集性のレーザー状特性を有する光が形成される際に、通常の可視光の物理的特性を調整する。
この光は、電気的及び磁気的性質の両方を有する単一波成分の協同及び組織化が増加していることを示す。
TGMは、フラクタル構造及び組織を有する自己安定化電磁界を誘発する。
【0150】
例10
特徴的マトリックス(TGM)の分散特性(円及び球の基本的幾何学的構造による)を、ガラスまたはプラスチックホイル上に印刷した後、634nmにおけるスペクトル光(光度計から来る)に関して研究した(図12A)。特徴的幾何学的構造は、一、二、及び三重円(円、二円、三円)、閉じた、及び開いた球(SS、SSc)、ライイング及びスタンディング ギビング サイン(GTL、GTS)、菱形星形(SL)、正方形に区画された円(SQC)、正三角形(TiC)、銅及び黄銅製の円形金属リング、それぞれ(直径13mm、1×5mm)及びSREアンテナ(スプール上の7個の再連結された円形リング)で研究した。マトリックスを光学カバーガラス(Goeteborgs Termometer-fabrik)及び光学的石英ガラス(18mm×1mm、Schott Lithotec、独国)上にインプリントした。インプリントは、インク、凸版及び金箔により、カバーガラス及び石英ガラス上にそれぞれ行った。外側円の線幅及び内側円の直径のそれぞれの影響、ならびに前側のマトリックスの入射光に対する線幅及びインプリントを石英マトリックス上で試験した。
【0151】
結果は、Kirlionic GDVプロセッサー(29b)による光学的画像形成の使用により評価し、図12Aに示す。インクでインプリントした光学的カバーガラスに対する研究は、円、SS、SSc、GTS及びGTLによるTGMに対して大きく(P<0.001)低下したエントロピーを示した。エントロピーの低下は、金箔及び凸版インプリントによるSS及びSScで増加した。
【0152】
光学的石英ガラス上のTGMインプリントは、円、SS、SSc、GTS、SL(0.01)、SQC及び三重円に対して、エントロピーを大きく低下させた。この結果は、エントロピー低下が、光に対するインプリントでより顕著になることを示唆している。石英の通過も、恐らく光の電磁的組織化及び協同を増加させる。金箔によるインプリントが研究したマトリックス(SS)のエントロピーをさらに低下させた。
【0153】
外側円の線幅は、3種類のマトリックス(円、SS、SL)に対して0.1mmまたは0.5mmであった。この結果は、最初の2個のマトリックスが著しく低下したエントロピー(P<0.001)を線幅0.5mmで示すことを立証しており、これは、結果が比較値に対応する0.1mmと対照的であった。
【0154】
内側の開いた円の直径、及びマトリックスの線幅は、エントロピーの低下に関して、石英ガラスで下記の順位で最も顕著な効果を有していた。すなわちSS7(外側円:13mm×0.5mm、内側円3mm×0.1mm)(グラフ1)>SSc2(内側円2mm×0.1mm)=SS8(内側円3mm×0.35mm)(図12A)>SSc1>SS>SSc3>dSSc>SSc6(図12A)。マトリックスSSc4及びTiCは、それぞれ重大な(P<0.001)エントロピー低下を示した。結論として、カバーガラス及び石英ガラスの研究から得た結果は、全体的なエントロピー低下が、SSc3(3)で最も強力であり、その後にSSc(2)、SS及びGTSであることを示している。SSに関しては、内側リングで研究した直径が類似のエントロピーを与えた。
【0155】
銅及び黄銅からなる金属マトリックスは、強力なエントロピー低下(P<0.001)も示しており、その際、銅マトリックスが最も効果的であった。SREアンテナへの暴露も、光線経路の外側における石英ガラスの存在下で重大なエントロピー低下(P<0.001)につながった。
【0156】
図12Bで、エントロピーGの低下とSScマトリックスの内側円直径の関係、ならびに円の線幅の重要性を示す。線幅0.1mmでは、エントロピーGが円直径3mm間で直線的に低下している。0.035mm及び0.5mmへの線幅増加は、それぞれ、対応する円直径(それぞれ2mm及び3mm)でエントロピー増加につながった。この結果は、エントロピーが内側円の比率に依存し、線幅の低下とエントロピーGの低下との間の直線的関係に従うことを示す。低エントロピーGを達成するには、少なくとも3mmの内側円直径及び最高0.1mmの円線幅が必要である。
【0157】
結論として、光学的カバーガラス及び石英ガラス上にSScマトリックスでそれぞれインプリント(外側円13mm×0.5mm、内側円3mm×0.1mm)することにより、スペクトル光634nmで強力なエントロピー低下が得られる。この効果は、凸版及び金箔によるインプリントにそれぞれ類似している。また、銅製の円形金属マトリックス(直径13mm×1mm×5mm)は、対応するエントロピー低下をもたらした。インプリントしたマトリックスで。低エントロピーGを達成するには、外側線幅0.5mmが必要であり、その際、内側円直径は少なくとも3mmであり、線幅は最高0.1mmである。
【0158】
例11
一つの実験で、波長634nmの光の空間的物理的特性を、石英ガラスまたはホウケイ酸ガラス上にインプリントした異なった種類のマトリックスで測定した。エントロピーG、フラクタル性G及びBEO面積を測定した。結果を下記の表5に示す。
【0159】
【表8】

特性試験は、下記のTGM(SS、SSc、GTS)のいずれかによる、634nmにおけるスペクトル光の、空間的品質変化の評価に関連する。測定は、石英ガラスまたはホウケイ酸ガラス上にインプリントしたTGMマトリックスを通過する光に直接行った。物理的パラメータは、画像解析により解析した。
**単位 ピクセル、***P<0.001、n=110
【0160】
この実験は、調整された光が、両種のガラス上にインプリントしたTGMによる、エントロピーG及びフラクタル性Gのかなりの低下を示している。BEO面積も同様に、研究した両方のグループで大きく増加した。
【0161】
エントロピーの低下は、調整された光における電磁波の空間的組織化の状態が高いことを示している。フラクタル性の低下は、相互作用する電磁波の自己類似性が増加した状態を確認している。BEO面積は、光強度の増大、すなわちより大量の光子が調整された光で検出されたことを示している。
【0162】
例12
CaCO沈殿物上の特徴的マトリックスを使用して、及び使用せずに、暴露した光の影響に関する分光光度計による研究を行った。Higashitaniら(文献41)の開発により、Kney及びParsons(2006)は、実験室試験の再現性を増大させた。Kney及びParsonsは、全てのガラス器具の調整に注意を向け、検定の一部も変形した。ここで行った実験の際、本発明者らは、磁界に暴露した(5500 x Gで16分間)脱イオン水と本発明のマトリックス(SSマトリックス)に暴露した脱イオン水、すなわち本発明の同期化された水、との間に類似性があるか、否かを試験するために、Kney及びParsonsの方法を使用した。
【0163】
実験の際、0.011MのNaCO及び0.008MのCaClの溶液を、先ず脱イオン水(Aqua purificata eur,Swedish Apotheket)及びScharlau(NaCO)及びSERVA(CaCl)から得た塩から調製した。分光光度計試験で使用したキュベットは、Kney及びParsons(文献42)により作成された手順に従って調整した。キュベットを調整する再、TGMの工程を行った。
1.キュベットの内側を、5%HNO中に浸漬し、続いて脱イオン水(DI水)で3回洗浄したQ−tipで清掃した。
2.キュベットの内側を、0.5%NaOH中に浸漬し、続いてDI水で3回洗浄したQ−tipで清掃した。
3.キュベットの内側を、0.011MのNaCO中に浸漬し、続いてDI水で3回すすいだQ−tipで清掃した。
4.キュベットを0.011MのNaCOで満たし、1分間放置し、続いてDI水で3回洗浄した。
試験手順は、下記のように行った。
キュベット1中で200μl種の調製
1.0.011MのNaCOを1.5mlと、0.008MのCaClを1.5mlと混合し、混合溶液をピペットで2または3回吸引及び排出し、完了した後、ピペット先端を廃棄する。
2.種キュベットを直ちにSSマトリックス及び白昼光に5分間暴露する。比較試料を同様に処理するが、SSマトリックス暴露は行わない。暴露後に種懸濁液200μlを取り、試験キュベットに加える。
試験キュベット2の調製
1.0.011MのNaCOを1.5mlと、0.008MのCaClを1.5mlと、0.5%NaOH25μl及び種懸濁液200μlとを混合する。
2.混合溶液をピペットで2または3回吸引及び排出する。完了した後、ピペット先端を廃棄する。
3.試験キュベットを直ちに分光光度計チャンバー中に入れ、試験を開始する。
【0164】
吸収測定は、UV/Vis分光光度計(PG instruments T80+)を使用して行った。測定は、5秒間隔で30分間、350nmで行った。ピーク吸収は、粒子の最大数及びサイズに到達した時に観察され、その後は、沈降及び/または結晶化による減少が観察された。
【0165】
行った実験の結果は、白昼光中、SSマトリックスに暴露した、0.011MのNaCO及び0.008MのCaClの混合物から得た種懸濁液を使用する効果は、Kney及びParsonsにより観察された、混合物を磁界に暴露した時の効果(文献42)と類似していることを示している。SSマトリックスに暴露した混合物は、比較試料よりも著しく(P<0.05−0.01)高い沈殿速度(沈殿開始後、740〜1550s)を有していた。この観察は、特徴的マトリックスと光の組合せが通常の白昼光の磁気成分に変化を引き起こし、これが調整された水の誘電特性に影響を及ぼしたのであろう。
【0166】
これは、図17に示す結果から分かる。
【0167】
沈殿速度の増加は、恐らく、結晶のサイズ及び形態の両方における差によるものであろう。Kney及びParsons(文献42)によれば、pHが試験結果に重大な影響を及ぼす。彼等は、pHの小さな変化が、形成される結晶に対して様々な沈降及び沈殿状態を造り出すことを見出している。この研究でpHを測定した時、pHは、マトリックスを使用した時の方が、使用しなかった時よりも、僅かに高かった。(pHcontrol=11.133及び pHmatrix=11.202、3回の測定(N=3)から得た平均値P<0.001、WTWinoLab740)。これは、速度が異なる理由の説明の一部になろう。
【0168】
高いpHは、調整された水におけるプロトン減少に関連し、水分子のプロトン及びヒドロキシルイオンへの解離を低減させる。以前の研究(文献43)からは、調整された水の比誘電率が、かなり増加していることが分かっている。水の誘電特性におけるこの変化は、水素結合の性格に関連する、すなわち水素結合の強度及び程度の両方が増加しているので、水中の様々な構造単位間の弱いファンデルワールス結合に対する顕著な影響でもあろう。比誘電率の変化は、安定化効果をもたらすが、これは、恐らく水の磁気的双極子の影響によるものであり、これが分子状水の双極子の運動を困難にし、水分子がマトリックスにより誘発された「特定」周波数で振動する能力を制限しているのであろう。SSマトリックスを使用する際に観察されたpH増加は、本願の文書における調整された同期化された水による他の実験からも分かっている。
【0169】
例13
人間に対する研究は、同期化された水を飲料(それぞれ図13及び14)として、及び気相における暴露(表3及び図15)の際に消費することにより、中枢神経系における副交感活性を刺激し、免疫グロブリンA(IgA)の分泌到達増加(46%)により、唾液中の液素性免疫に対して好ましい影響を及ぼすことを示している。この結果は、通常の水による公知の血圧増加に対して血圧の正常化も示す。両方の研究で、本発明の同期化された水が、自律的に調整される副交感活性の増加により特徴付けられる生理学的状態を誘発及び調整し、それによって、心拍数の低下、心拍数変動性(HRV)、迷走神経活性、及び交感迷走神経バランスが得られることが分かった。スペクトル周波数解析により、約0.1Hzの周波数領域に強化された帯が確認され(文献5)、これは、同期化された水に暴露することにより、全体的な自律神経安定性の増加につながることを示している。液素性免疫に対する効果(図14)は、IgAの到達が自律神経的に制御されること、及び唾液中の濃度増加が、気相中の同期化された水により、副交感的に調整され、刺激されることを確認する。
【0170】
従って、図13A及び13Bは、同期化された水の消費により、通常の水を消費した後に誘発される血圧増加が正常化されることを示している。さらに、図14は、同期化された水が、唾液中の分泌液素性免疫を刺激することを示している。
【0171】
心拍数の低下は、同期化された水が、ミトコンドリア細胞呼吸に対する効果を有し、恐らくエネルギー収率及び酸化による化学的エネルギー(ATP)の生産を、心拍数の低下に対して約3%、より効果的にすることをさらに示唆している。呼吸洞性不整脈及び酸素消費の同時変化が存在せずに心拍数が低下することは、気相中の同期化された水が、動的な相乗効果、自己組織化、及び消散性機能性を体の水に与えることを意味すると解釈できよう。従って、酵母細胞に対する同期化された水の誘発で観察された、より効果的な代謝(例8参照)が示唆され、液相及び気相中の水にそれぞれ直接当てはめられ、人体の水にも当てはめられよう。従って、同期化された水は、人間の自律神経により調整される生物化学的及び生理学的過程における漸進的機能適合性を与え、適合性生理学的ホメオスタシスを刺激することができよう。さらに、下記の表6に示すように、コンピュータスクリーンから発生する電磁界に暴露される際の、自律神経により仲介される心臓生理学的負荷が、気相中の同期化された水により中和されることが観察された。
【0172】
結果を表6に示す実験の際、50名の健康な志願者をコンピュータスクリーンの前に配置し、5回の連続的な試験で10分間ECGを測定した。コンピュータは、最初は停止していた。次いで、続く4回の試験の際に、コンピュータを起動した。試験3及び4の際、比較用水及び同期化された水(活性)でそれぞれ栽培した2種類の異なったベゴニア植物の相対的な順序を不規則にし、コンピュータスクリーンの右側に置いた。心拍数、心拍数変動(HRV)及びいわゆるパワー密度パラメータ(PSD)を医学的基準に従って、分析した。この実験は、活性ベゴニアの存在下で、及び最終的には(試験5)非存在下で、心拍数が減少し、HRVが増加することを示した。同じ条件で、PSDは、低及び高周波数で、総合効果の増加及び強度増加を示した。コンピュータのスイッチを入れることにより、交感神経性自律神経性活性の増加が観察されたのに対し、特に活性ベゴニアの存在が副交感神経活性の増加を刺激した。さらに、0.1Hzでスペクトル帯の増加が認められたが、これは、全身性自律神経安定性の増加を示す。
【0173】
表6
健康な志願者の平均時間及び周波数領域データのパラメータ
(HRT=心拍数、RR=正常心拍から正常心拍、SDRR=正常心拍から正常心拍の標準偏差、RMSSD=連続するR−R間隔の差の平均2乗の平方根、VLF=非常に低い周波数、LF=低周波数、HF=高周波数、HFnorm=正規化された高周波数単位、LFnorm=正規化された低周波数単位、LF/HF=低周波数と高周波数の比)
【表9】

【表10】

【0174】
瞬間的に適合し得る生命機能、例えば心拍数、血圧、体温及び呼吸、に対応して、免疫防御も、迷走神経仲介されるメカニズムにより、反射的に自律神経により調整される。迷走神経の刺激により、抗炎症性および酸化防止性フリーラジカル抑制物質の副交感神経による放出が活性化し、酸化性ストレスの影響に反作用する。酸化性ストレスは、幾つかの多様化し得る外部及びホストに関連する刺激により特徴付けられ、これらが一緒に、反応性酸素化合物に対して細胞を保護し、細胞間レドックス状態を維持するための適合性酸化防止性防御ラインを活性化する。細胞のレドックスバランス及び酸素ストレスに対する保護は、酸化性過程の結果を調整することが任務である、協同する酵素性及び非酵素性防御形により維持される。
【0175】
酵母細胞及び人間の酸化性代謝に対して観察された、同期化された水の直接的及び間接的な有利な影響は、幾つかの仮定的なメカニズムまたはそれらの組合せから、すなわちa)脱局在化された電子または電子エネルギー(自由エネルギー)の、同期化された水からミトコンドリア中の電子輸送鎖への直接移動、b)特にメンブラン表面に局在化した遊離酸素ラジカル、及びATP生成酵素を中和する酸化防止性能力の増加、c)ATP生成酵素の反時計方向回転の安定化、d)相乗効果及び協同性が表面張力を低下させ、物質の溶解度を増加し、酵素配置を安定化させ、細胞内及び細胞外輸送及び酵素活性を刺激することから刺激を受ける。
【0176】
従って、これらの研究は、特定の状況下でのミトコンドリアエネルギーの生物合成が、同期化された水に暴露される際に、刺激され、解糖及びクエン酸回路における水素化物水素の生成を補足する、あるいは置き換えることができることを示している。
【0177】
上記の例で行った実験から、とりわけ、下記の結果が得られた。
同期化された水(自己調整分子同期化)中で、室温で、1)TGMおよびコロイド状石英による、時間に依存する導電率増加、2)時間に依存する温度低下、及び/または温度安定性増加(標準偏差の中間値は、比較試料に対して著しく低かった)。
本発明の同期化された水は、食品及び飲料の酸化を遅くし、溶液(例えばミルク)中のタンパク質を安定化させ、酵素活性(トリプシン触媒作用)を刺激し、UV、モバイル及びEMF(コンピュータ放射線)に暴露した時の生物学的活性の変性を抑制する。
同期化された水は、酵母の安定した酸化防止性物質の代謝及び生成を刺激し、栄養状態に対するレドックス活性を適合させる。
安定した幾何学的構造及び協同性相乗効果により、同期化された水における組織が増大し、細胞の酸化性エネルギー収率がより効果的になる。
心臓血管の交感神経迷走神経バランスのとれた、迷走神経トーンが増加した適応性がある自律神経が、自律神経の安定性を増大させ、生理学的ストレスを低下させ、分泌免疫性を刺激する。
【0178】
例14
男性2名及び女性2名に、図16による、外径34mm、線幅0.1mmのマトリックスによる、耳鳴り処置のパイロット実験を行った。マトリックスを、耳鳴り症状を示す耳の後部の頭蓋基底部に、皮膚に穏やかな接着剤で局所的に配置した。彼等は全て、数年間傷害に苦しんでおり、処置の前に大きな問題を経験している。
1.女性、55〜60歳、鍼療法師。1週間以内に問題が消失した。
2.女性、55〜60歳、歯科医。24時間以内に問題が消失し、非常に大きな改善。
3.男性、55〜60歳、専務取締役。かなりのストレス。信号と音の高さに関連する問題が24時間以内に消失した。外国へ(飛行機で)旅行した。ナイトクラブ及びフォーミュラー1レースによる高音レベルにさらされた。次いで、耳鳴りが再発した。再度処置し、やはり問題が24時間以内に消失した。
4.男性、45歳。15年間耳鳴りに悩まされている。信号音に関連する問題が24時間以内に、低い振動音に関連する問題も定期的に消失した。
【0179】
従って、本発明の同期化された水は、いわゆる機能的水または機能的飲料として、医学的及び健康刺激用途に、例えばより効率的な調整的ホメオダイナミクスによる不健康の防止に、例えば副交感神経活性及び例えば感染に関連する液素性免疫の刺激、疲労問題及びストレスに関連する問題、それぞれ低血圧及び高血圧、及び酸化性代謝及びエネルギー利用の最適化に使用できる。機能水または機能食品は、通常の消費中に、研究発表されている生理学的効果(文献34)を有する自然食品からなる効果的な食品と見なすことができる。これは、個人の主観的な経験により、より優れた健康改善の機会及び改善された状態の形態で客観的に測定できる特性を有する、人の健康状態に影響を及ぼす食餌ファクターに関連する。健康の定義は、水が、人の生体内における、及び生物化学的、電気生理学的、電磁的、認識及び感情的情報に関する生活条件に対して、最適な生物学的機能的活性及び情報交換を達成するための基本的な媒体を構成するという事実に基づいていよう。水が液体または気体として存在する結果、自然の刺激が、人間の自己調整生理学的及び感情自律神経を誘発し、調整する、物理的−進化理論(文献35)に従って、ホメオスタシス、エネルギー利用、及び全身回復に対する効果を有する、人間の自律神経系統との相互作用が得られる。自然の刺激と丁度同じように、同期化された水は、許容され、無意識の注意、つまり生理学的回復及び挙動の融通性に関連する状態、を引き、ストレス及び周囲の要求に対する適合性を増大させる。
【0180】
本発明の一実施態様においては、同期化された水の機能水としての使用に関する。
【0181】
別の態様において、本発明は、同期化された水の、高血圧、低血圧、I及びII型糖尿病、極度疲労症候群、炎症状態及び感染、例えば単純ヘルペス、の予防及び/または処置を行うための機能水の製造への使用に関連し、その際、同期化された水または同期化された水を含む媒体を、所望により、薬学的に許容され得る媒体と共に投与する。
【0182】
別の態様では、同期化された機能水を、機能ホメオスタシスを回復するためのperoval栄養に使用できる。
【0183】
別の態様では、同期化された水を、食品、例えば乳製品、における保存増進添加剤として使用することができる。
【0184】
さらに、この技術は、別の態様で、開放された、または閉鎖された屋内環境、例えば住居環境または作業場、特にコンピュータ及び携帯電話から来る電磁界の負荷を有する作業区域または航空機客室、及び他の輸送車両、における、気相中の同期化された水の添加により空調するために使用することができる。
【0185】
別の態様では、同期化された水を、タンパク質、好ましくは酵素、最も好ましくはトリプシン、を安定化するための溶液として、コンタクトレンズ用保存溶液及び他の眼科用液体として、機能飲料として、または通常の飲料における添加剤として使用する、安定した酸化防止カクテルの製造手段として、使用することができよう。
【0186】
従って、本発明の同期化された水は、液体ベースの薬学的製剤及び衛生製品、例えば抗生物質製剤、インスリン製剤、鼻スプレー、食品、コンタクトレンズ液、ローション、特にUV光保護製剤、中に存在することができ、その際、同期化された水を、哺乳動物、特に人間、に、従来の薬学的または非薬学的製剤形態、例えば溶液、懸濁液、ペースト、軟膏、錠剤、スプレー等で、投与することができる。
【0187】
さらに、同期化された水は、生物-有機材料を分解する際、例えば様々な作物、例えば根野菜、オリーブ及び有機廃棄物、を収穫した後の好ましくない過剰バイオマス材料を分解する際の、微生物への添加剤としても使用することができる。この分解過程に関連する問題は、分解がゆっくり進行すること、及び周囲に不快臭が発散することである。本発明の同期化された水を、分解する微生物と共に使用する際、分解過程が促進され、好ましくない臭気が軽減または排除される。得られる好ましい効果は、微生物成長が増進すること、ならびにこれらの微生物の意図する機能活性が増大しており、酸化性崩壊過程がより効果的になり、促進されることによって左右されると考えられる。
【0188】
廃棄バイオマスに対する十分な実験が、本発明の同期化された水及びTerra Biosaと呼ばれる製品の混合物で行われている。この製品は、Biosa Danmark APS, Sonerupsvej 41, DK-3300 Frederiksverkにより製造され、ライセンスNo. 208-R884080及びAUT. No. 1081154を有する。この製品は、乳酸株の特殊な組合せを使用して発酵させた芳香性有機薬草の混合物である。発酵の際に、乳酸が形成され、これが約3.5の低pHをもたらす。この低pHは、最終製品における有害な細菌の成長を阻止する。
【0189】
この製品は、特に、サトウキビから得られる有機糖蜜、有機フルクトース、有機デキストロース、有機薬草及び発酵株、例えばLactobacillus acidophillus、Bifidobacterium animalis subsp. lactis、Streptococcus thermophillus、Lactobacillus casei、Lactococcus lactis subsp. lactis biov. diacetyllactis及びLeuconostoc pseudomesenteroidesを含む。
【0190】
本発明は、同期化された水を含む製剤を、それを必要とする人間または動物に投与することにより、人間または動物の機能的適合性を正常にすることにより、上に挙げた病状の幾つかを処置することにも関する。
【0191】
本発明は、耳鳴りの処置方法であって、特徴的幾何学的マトリックス、好ましくは図16Fによるマトリックス、を患者の体上に、好ましくは影響を受けている耳の近くに置き、患者の体の中で水の同期化を行う、方法にも関する。
【0192】
本発明の好ましい実施態様を参照しながら、本発明を説明した。しかし、当業者には明らかなように、請求項により規定される範囲内にある他の変形も、本発明に含まれる。
【0193】
文献
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
特徴的幾何学的マトリックスおよび支持体を含んでなる耳鳴り処置用の装置であって、
前記特徴的幾何学的マトリックスが、支持体上に配置されており、下記(a)〜(f)からなる群からより選択され、
(a)共通の中心または円弧上に共通の接点を有する一個以上の同心円を取り囲む円、
(b)より小さい閉じた円を含む円、
(c)2つの同心円であって、より小さい円が開いている、
(d)幾つかの同心円を含み、形成されたリングの一個以上が閉じている円
(e)図16Fに示す「フラワー オブ ライフ」のパターン、
(f)前記(a)〜(e)の変形及び組合せ、
波長360〜4000nmを有する入射光が、特徴的幾何学的マトリックスを通過し、その後、水または水を含む媒体と接触した場合に、前記水が、蒸留された状態かつ大気圧で、下記の特性を有するように、前記特徴的幾何学的マトリックスが、前記入射光に対して能力を有する、装置:
・22℃における密度0.997855〜0.998836g/ml、
・凝固点における水温−6.7℃〜−8.2℃、
・融点0.1℃〜0.2℃、
・22℃における表面張力72.3〜72.7dyn/cm、及び
・比誘電率82.4〜82.6F/m。
【請求項2】
前記特徴的幾何学的マトリックスの、最外円の直径と、同心円の共通の中心に向かって数えて次の円の直径との間、および第二の最も外側にある円の直径と、共通の中心に向かって数えて次の円との間、等の関係θが、フィボナッチ数列Fn=θ/50.5(0.1、1、2、3、5、8、13、21、34...)に従う、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記支持体が、入射光の電磁特性を変化させず、ガラス、厚紙、紙、プラスチック、シート金属または天然材料からなる、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記支持体が透明である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記支持体がプラスターである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記特徴的幾何学的マトリックスが、前記支持体上に、被覆、インプリント、好ましくは凸版または金箔または銀箔でインプリント、エッチング、接着またはラミネート加工されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記支持体がラミネートまたはホイルからなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記特徴的幾何学的マトリックスが、金属、好ましくは銅または黄銅からなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記特徴的幾何学的マトリックス上に存在するフィールド及びラインが特定のスペクトル色を有するか金属ホイルであり、金、銀、銅、黒、緑、トルコ玉および赤から選択されるスペクトル色を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記特徴的幾何学的マトリックスを構成する線が0.01〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.5mmの幅を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記特徴的幾何学的マトリックスがSSマトリックスである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記SSマトリックスの外側円直径が13mmであり、内側円直径が1mmであり、外側円の線幅が1/13mmである、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記特徴的幾何学的マトリックスがSScマトリックスである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記SScマトリックスの外側円直径が13mmであり、外側円の円幅が0.5mmであり、内側円直径が2mmまたは3mmで、内側円の線幅が0.1mmであるか、または、外側円直径が13mmであり、外側円の円幅が0.5mmであり、内側円直径が3mmで、内側円の線幅が0.35mmである、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記特徴的幾何学的マトリックスが、六角形の格子点に中心を有する一群の円であり、各円の半径が格子点間隔と等しく、合計4個の同心円が、格子点間隔の1、2、3及び4倍の半径で各格子点に描かれたものを含む「フラワー オブ ライフ」パターンとして形成されており、外側円直径が34mmであり、線幅が0.1mmである、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置の、耳鳴り処置への使用。
【請求項17】
耳鳴りの治療処置方法であって、請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置が、患者の体の皮膚上に適用し、白昼光を照射する、方法。
【請求項18】
前記装置が、患部の耳付近に適用される、請求項17の記載の方法。
【請求項19】
前記装置が、耳鳴り症状を示す耳の後部の頭蓋基底部に、皮膚に穏やかな接着剤で局所的に配置される、請求項17または18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A−1】
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【図12A−2】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【図15−1】
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【図15−2】
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【図16A−1】
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【図16A−2】
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【図16B】
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【図16E】
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【図16F】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図18E】
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【図18F】
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【図16C】
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【図16D】
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【公開番号】特開2011−41806(P2011−41806A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−184181(P2010−184181)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【分割の表示】特願2009−549552(P2009−549552)の分割
【原出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(510269584)アクロマ、タナイタス、アクチボラグ (1)
【氏名又は名称原語表記】AKLOMA TINNITUS AB
【Fターム(参考)】