説明

同期HARQ動作および干渉回避のための方法および装置

衝突を回避するための方法および装置。衝突は、サブフレームの第1のセットをバックホールリンク伝送に配分し、サブフレームの第2のセットをアクセスリンク伝送に配分することによって回避されうる。一例では、サブフレームの第2のセットは、サブフレームの第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットであってもよい。第2の実施形態では、衝突は、eNB(evolved Node−B)からデータ伝送を受信し、UL(アップリンク)グラントをWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)に、また第1のACK(肯定確認応答)をeNBに送信することによって回避されうる。伝送は、受信したデータ伝送に応答するものとであってよい。RNは、自動ACKをWTRUにさらに送信し、第2のULグラントをWTRUに送信することによって衝突を回避できる。第3の実施形態では、アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突は、衝突を検出し、衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定することによって回避されうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2009年6月16日に出願した米国仮出願第61/187,534号明細書および2009年8月14日に出願した米国仮出願第61/233,882号明細書の利益を主張するものである。
【0002】
本出願は、ワイヤレス通信に関するものである。
【背景技術】
【0003】
より高いデータ伝送速度およびスペクトル効率をサポートするために、3GPP(Third Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)システムが導入された。LTEが目指すのは、高いデータ伝送速度、待ち時間の短縮、QoS(サービス品質)の向上、通信事業者向けの低コスト化、およびコスト効率のロールアウトを実現することである。LTE Advanced(LTE−A)システムでは、より高いデータ伝送速度、待ち時間の短縮、およびQoSの向上を実現するために、いくつかの技術要素を考えることができる。これらの技術要素としては、例えば、帯域幅拡張、スペクトルアグリゲーション、拡張マルチアンテナソリューション(extended multi−antenna solutions)、協調マルチポイント伝送(coordinated multipoint transmission)、およびリピーター/中継機能が挙げられる。
【0004】
中継機能は、LTE−A向けに、例えば、高いデータ伝送速度のカバレッジ、グループモビリティ、一時的なネットワーク構築、セル端スループットを改善し、および/または新規エリア内のカバレッジを実現するための手段であるものとして考えることができる。中継技術は、LTE−A構築の潜在的な周波数スペクトル範囲および関連する大きな経路損失および都市部における無線到達範囲を制約する可能性のあるアグレッシブな伝搬条件を想定した場合、LTE−Aが背景にある状況において有意義なものと思われる。しかし、中継技術を実装する場合、信号伝達の複雑さが持ち込まれ、その結果、衝突が発生するおそれがある。
【発明の概要】
【0005】
衝突を回避するための方法をRN(中継ノード)において実装することができる。衝突は、サブフレームの第1のセットをバックホールリンク伝送に配分し、サブフレームの第2のセットをアクセスリンク伝送に配分することによって回避されうる。一例では、サブフレームの第2のセットは、サブフレームの第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットであってもよい。
【0006】
RNで実装される別の方法では、アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突は、eNB(evolved Node−B)からデータ伝送を受信し、UL(アップリンク)グラントをWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)に、また第1のACK(肯定確認応答)をeNBに送信することによって回避されうる。伝送は、受信したデータ伝送に応答するものとであってよい。RNは、自動ACKをWTRUにさらに送信し、第2のULグラントをWTRUに送信することによって衝突を回避できる。
【0007】
RNで実装されるさらに別の方法では、アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突は、衝突を検出し、衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定することによって回避されうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の詳細は、例えば添付図面と併せて、以下の説明を読むとさらによく理解することができる。
【0009】
【図1】例示的なLTE(Long Term Evolution)ワイヤレス通信システム/アクセスネットワークの図である。
【図2】LTEワイヤレス通信システムの一例のブロック図である。
【図3】例示的なLTEシステムで使用されうるチャネルの図である。
【図4】中継局構築のための例示的なネットワークレベルのアーキテクチャの図である。
【図5A】UL(アップリンク)アクセスデータがULバックホールACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)フィードバックと衝突する可能性のある例示的なシナリオの図である。
【図5B】ULアクセスリンクデータがULバックホールデータと衝突する可能性のある例示的なシナリオの図である。
【図5C】図5Aに示されているシナリオの例示的な変更形態の図である。
【図5D】図5Aに示されているシナリオの例示的な変更形態の図である。
【図6A】図5Cに示されているシナリオの例示的な変更形態の図である。
【図6B】図5Dに示されているシナリオの例示的な変更形態の図である。
【図7】ULアクセスリンクデータがULバックホールデータと衝突し、その後の衝突も引き起こす可能性のある例示的なシナリオの図である。
【図8A】ULアクセスチャネルサウンディング応答(CSR)フィードバックがULバックホールデータと衝突する可能性のある例示的なシナリオの図である。
【図8B】ULアクセスCSRフィードバックがULアクセスリンクデータと衝突する可能性のある例示的なシナリオの図である。
【図9A】ULアクセスACK/NACKがULバックホールCSRと衝突する可能性のある例示的なシナリオの図である。
【図9B】ULアクセスCSRがULバックホールACK/NACKと衝突する可能性のある例示的なシナリオの図である。
【図10】ULアクセスACK/NACKおよびCSRがULバックホールCSRと衝突する可能性のある衝突シナリオの図である。
【図11】ULアクセス伝送とバックホール伝送との間の衝突を回避するための例示的な方法の図である。
【図12】バックホールおよびアクセスリンクに対するサブフレームの互いに素なセットを使用する例示的な伝送配分の図である。
【図13】バックホールおよびアクセスリンクに対する異なる帯域幅要件をサポートするように構成されうる構成可能な配分の図である。
【図14】例示的な自動ACK手順の図である。
【図15】8サブフレームを1周期とするハイブリッド自動再送要求(HARQ)動作に対する例示的な配分の図である。
【図16】DL HARQおよびUL HARQの両方を使用するバックホールリンク上の例示的なHARQプロセスの図である。
【図17】インターフェース優先度を決定するための例示的な方法の図である。
【図18】インターフェース優先度を決定するための別の例示的な方法の図である。
【図19】インターフェース優先度を決定するための別の例示的な方法の図である。
【図20】インターフェース優先度を決定するための別の例示的な方法の図である。
【図21】RN(中継ノード)へのULバックホールサブフレームの事前信号伝達を使用して衝突を回避するための例示的な方法の図である。
【図22】RTT、およびHARQプロセスの数が増える可能性のある衝突を回避するための例示的な方法の図である。
【図23】衝突を回避するための例示的な方法の図である。
【図24】HARQタイミングオフセットを含むR−PDCCHを使用して衝突を回避するための例示的な方法の図である。
【図25】HARQタイミングオフセットを含むR−PDCCHを使用して衝突を回避するための例示的な方法の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
これ以降使用する、「ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)」という用語は、限定はしないが、ユーザー装置(UE)、移動局(MS)、高度移動局(AMS)、局(STA)、固定または移動加入者ユニット、ポケベル、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、またはワイヤレス環境で動作することができる他のタイプのデバイスを含む。これ以降使用する、「基地局」という用語は、限定はしないが、Node−B、高度基地局(ABS)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、HnB(home Node−B)、またはワイヤレス環境で動作することができる他のタイプのインターフェースデバイスを含む。「WTRU」および「基地局」という用語は、相互排他的でない。
【0011】
図1は、E−UTRAN(Evolved−Universal Terrestrial Radio Access Network)105を含む例示的なLTE(Long Term Evolution)ワイヤレス通信システム/アクセスネットワーク100の図である。E−UTRAN 105は、複数のeNB(evolved Node−B)120、1つまたは複数のHeNB(Home eNB)122、RN(中継ノード)125、およびHeNB GW(HeNB Gateway)132を備えることができる。WTRU 110は、eNB 120、HeNB 122、またはその両方と通信することができる。eNB 120は、X2インターフェース(図示せず)を使用して互いにインターフェースすることができる。eNB 120およびHeNB GW 132のそれぞれは、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving Gateway)130と、S1インターフェースを通じてインターフェースすることができる。HeNB 122は、HeNB GW 132とS1インターフェースを通じて、MME/S−GW 130とS1インターフェースを通じて、またはその両方でインターフェースすることができる。単一のWTRU 110、複数のHeNB 122、単一のRN 125、および2つのeNB 120が図1に示されているけれども、ワイヤレスデバイスと有線デバイスとの組み合わせは、ワイヤレス通信システム/アクセスネットワーク100に含まれることは明らかであろう。
【0012】
図2は、WTRU 110、eNB 120、RN 125、およびMME/S−GW 130を含むLTEワイヤレス通信システム200の例を示すブロック図である。eNB 120およびMME/S−GW 130は簡単に示されているけれども、HeNB 122とHeNB GW 132の例は、実質的に類似している機能を備えるものとしてよいことは理解されるであろう。図2に示されているように、WTRU 110、eNB 120、RN 125、およびMME/S−GW 130は、同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)動作および干渉回避をサポートするように構成されうる。
【0013】
典型的なWTRUに見られるコンポーネントに加えて、WTRU 110は、オプションのリンクされたメモリ222を持つプロセッサ216、少なくとも1つのトランシーバ214、オプションの電池220、およびアンテナ218を備えることができる。プロセッサ216は、HARQ動作および干渉回避を実行するように構成されうる。トランシーバ214は、ワイヤレス通信の送信および受信が円滑に行われるようにプロセッサ216およびアンテナ218と通信するものとしてよい。オプションの電池220は、トランシーバ214およびプロセッサ216に給電するためにWTRU 110内で使用されうる。
【0014】
WTRU 110は、ULアクセスバックホール衝突を回避するように適合させることができる。プロセッサ216は、3つのアクセスサブフレームとその後に続く2つのパックホールサブフレームのパターンを処理するように構成することができる。トランシーバ214は、サブフレームを定期的に受信するように構成することができる。WTRU 110は、修正されたULグラントタイミングに基づきACK/NACKメッセージを送信し、および/または受信し、アクセスリンクとバックホールリンクとの間で衝突が起きないことを確実にするようにさらに構成することができる。
【0015】
典型的なeNBに見られるコンポーネントに加えて、eNB 120は、オプションのリンクされたメモリ215を持つプロセッサ217、トランシーバ219、およびアンテナ221を備えることができる。プロセッサ217は、帯域幅管理を実行するように構成されうる。トランシーバ219は、ワイヤレス通信の送信および受信が円滑に行われるようにプロセッサ217およびアンテナ221と通信するものとしてよい。eNB 120は、オプションのリンクされたメモリ234を持つプロセッサ233を備えることができるMME/S−GW(Mobility Management Entity/Serving Gateway)130に接続されうる。
【0016】
eNB 120は、RN 125と連係動作し、RN 125におけるULアクセスバックホール衝突を解決することができる。プロセッサ217は、3つのアクセスサブフレームとその後に続く2つのバックホールサブフレームのパターンを生成するように構成することができる。トランシーバ219は、サブフレームを定期的に送信するように構成することができる。eNB 120は、ACKおよびNACKメッセージのタイミングを修正し、ULグラントタイミングを修正してアクセスリンクとバックホールリンクとの間で衝突が起きないことを確実にするようにさらに構成することができる。
【0017】
典型的なRNに見られるコンポーネントに加えて、RN 125は、オプションのリンクされたメモリ242を持つプロセッサ240、少なくとも1つのトランシーバ245、オプションの電池250、およびアンテナ255を備えることができる。プロセッサ240は、HARQ動作および干渉回避を実行するように構成されうる。トランシーバ245は、ワイヤレス通信の送信および受信が円滑に行われるようにプロセッサ240およびアンテナ255と通信するものとしてよい。オプションの電池250は、トランシーバ245およびプロセッサ240に給電するためにRN 125内で使用されうる。
【0018】
RN 125は、ULアクセスバックホール衝突を解決することができる。プロセッサ240は、3つのアクセスサブフレームとその後に続く2つのバックホールサブフレームのパターンを生成するように構成することができる。トランシーバ245は、サブフレームを定期的に送信するように構成することができる。RN 125は、ACKおよびNACKメッセージのタイミングを修正し、ULグラントタイミングを修正してアクセスリンクとバックホールリンクとの間で衝突が起きないことを確実にするようにさらに構成することができる。
【0019】
図3は、例示的なLTEシステム300で使用されうるチャネルの図である。図3を参照すると、基地局310が、物理層311、MAC(媒体アクセス制御)層312、および論理チャネル313を備えうることがわかる。基地局310の物理層311およびMAC層312は、トランスポートチャネルを介して通信することができ、このトランスポートチャネルとしては、限定はしないが、BCH(ブロードキャストチャネル)314、MCH(マルチキャストチャネル)315、DL−SCH(ダウンリンク共有チャネル)316、およびPCH(ページングチャネル)317が挙げられる。WTRU 320は、物理層321、MAC(媒体アクセス制御)層322、および論理チャネル323を備えることができる。WTRU 320の物理層321およびMAC層322は、トランスポートチャネルを介して通信することができ、このトランスポートチャネルとしては、限定はしないが、UL−SCH(アップリンク共有チャネル)324およびRACH(ランダムアクセスチャネル)325が挙げられる。基地局310とWTRU 320の物理層は、物理チャネルを介して通信することができ、この物理チャネルとしては、限定はしないが、PUCCH(物理アップリンク制御チャネル)331、PDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)332、PCFICH(物理制御フォーマットインジケータチャネル)333、PHICH(物理ハイブリッド自動再送要求チャネル)334、PBCH(物理ブロードキャストチャネル)335、PMCH(物理マルチキャストチャネル)336、PDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)337、PUSCH(物理アップリンク共有チャネル)338、および/またはPRACH(物理ランダムアクセスチャネル)339が挙げられる。
【0020】
図1から3に示されているLTEネットワークは、特定の通信ネットワークの一例に過ぎず、他のタイプの通信ネットワークも使用することができる。さまざまな実施形態を、任意のワイヤレス通信技術で実装することができる。ワイヤレス通信技術のタイプのいくつかの例として、限定はしないが、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、802.xx、GSM(Global System for Mobile Communications)、CDMA2000(符号分割多元接続)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(Advanced LTE)、または将来に出現すると思われる技術が挙げられる。説明のために、さまざまな実施形態は、LTE−A(Advanced Long Term Evolution)を背景として説明されているが、さまざまな実施形態は、どのようなワイヤレス通信技術でも実装することができる。
【0021】
これ以降使用する、「マクロセル」という用語は、限定はしないが、基地局、eNB(evolved Node−B)、またはワイヤレス環境で動作することができる他のタイプのインターフェースデバイスを含むものとすることができる。これ以降使用する、「HNB(Home Node−B)」という用語は、限定はしないが、基地局、HeNB(Home evolved Node−B)、フェムトセル、または限定加入者グループワイヤレス環境で動作することができる他のタイプのインターフェースデバイスを含むものとすることができる。これ以降使用する、「Uu」という用語はRNとWTRUとの間のリンクを指し、「Un」という用語はRNとeNBとの間のリンクを指すものとすることができる。
【0022】
中継機能は、LTE−A向けに、例えば、高いデータ伝送速度のカバレッジ、グループモビリティ、一時的なネットワーク構築、セル端スループットを改善し、および/または新規エリア内のカバレッジを実現するための手段であるものとして考えることができる。LTE−A構築の潜在的な周波数スペクトル範囲および関連する大きな経路損失は、特に都市部における無線到達範囲を制約するアグレッシブな伝搬条件の発生要因となりうる。
【0023】
中継局構築のネットワークレベルのアーキテクチャの一例は、図4に示されており、そこでは、RN 405は、ドナーセル410を介して無線アクセスネットワークにワイヤレス接続することができる。接続は、例えば、ネットワーク−RN間リンクがドナーセル410内の直接ネットワーク−ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)間リンクと同じ帯域を共有するように帯域内で行うことができる。帯域外の例では、ネットワーク−RN間リンクは、ドナーセル内の直接ネットワーク−WTRU間リンクと同じ帯域で動作することはありえない。
【0024】
RNは、例えば、WTRU 415がRN 405を介してネットワークと通信するかどうかを認識しないようなトランスペアレントなRNであるか、またはWTRU 415がRN 405を介してネットワークと通信しているかどうかを認識する場合の非トランスペアレントなRNとすることができる。RN 405は、ドナーセルまたはそれ自身の制御セルの一部とすることができる。
【0025】
RN 405が、ドナーセル410の一部である場合、RN 405は、それ自身のセル識別(ID)は有しないことがあるとしても、中継IDは有するものとしてよい。RN 405がそれ自身のセルを制御している場合、RN 405は1つまたは複数のセルを制御することができ、一意的な物理層セル識別を、RN 405によって制御されるセルのそれぞれにおいて与えることができる。セルフバックホーリング(L3 RN)および「タイプ1」のRNは、このタイプの中継機能を使用することができる。
【0026】
タイプ1のRNは、セルを制御する帯域内中継ノードとすることができ、それぞれのセルはWTRUにはドナーセルと明確に区別される別のセルとして見える可能性がある。これらのセルは、固有の物理セルIDを有し、RNは、同期チャネル、基準シンボル、および同様のものを送信することができる。単一セルの動作を背景とする状況では、WTRUは、RNから直接、スケジューリング情報およびHARQフィードバックを受信し、その制御チャネルをRNに送ることができる。制御チャネルは、限定はしないが、スケジューリング要求(SR)、チャネルステータス報告、および肯定確認応答(ACK)を含むものとしてよい。RNは後方互換性を有するものとすることができる。LTE−AのWTRUに対して、タイプ1のRNがeNodeB(eNB)と異なる形で現れ、さらなる性能向上をもたらしうることもありうる。
【0027】
帯域内中継機能については、eNB−RN間リンクは、RN−WTRU間リンクと同じ周波数スペクトルで動作しうる。RNにアタッチされたeNBは、ドナーeNB(DeNB)と称することができる。RN送信機は、その自受信機に干渉を引き起こすこともある。同じ周波数リソース上の同時のeNB−RN間およびRN−WTRU間伝送は、送信および受信信号の十分な分離なしでは実現可能でないことがある。同様に、RNがeNBに送信している可能性がある場合にRNでWTRU伝送を同時に受信することが可能でないことがある。
【0028】
干渉問題に対処するための可能な一方法として、RN−WTRU間伝送内にギャップを形成することによってドナーeNBからデータを受信するようスケジュールされているときにRNが端末に対して送信しないようにRNを操作することが考えられる。端末がRN伝送を受信するようにスケジュールされていない可能性のある、これらのギャップは、MBMS(マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス)MBSFN(単一周波数ネットワーク)サブフレームを構成することによって形成することができる。RN−eNB間伝送は、いくつかのサブフレーム内での端末−RN間伝送を許可しないことによって円滑に行えるようにすることができる。
【0029】
中継技術は、セル端スループットおよびカバレッジ拡大に関する設計上の難題の克服を助ける技術要素のうちの1つとすることができる。しかし、中継技術の構築は多くの難題をもたらす可能性がある。これらの難題の1つは、MBSFNサブフレーム構成におけるギャップによって生じる制約条件に関係しない適切なHARQ動作問題および関係する自己干渉問題を保持しながらバックホールリンク帯域幅使用に対する効率を保証することであると思われる。
【0030】
ダウンリンク(DL)バックホール衝突は、RNからWTRUへの伝送にギャップを形成することによって回避できる。これらのギャップは、DLアクセスリンク内でMBSFNサブフレームを使用することによって形成することができる。しかし、UL(アップリンク)に対する類似のメカニズムはない。例えば、ULバックホールを実行するために、ULアクセスリンク内にギャップが形成されうる。この例では、WTRUからRNへの伝送は実行できない。ULアクセスリンク内のギャップ用のフレームワークの欠如は、ULアクセスリンク(WTRUからRNへの伝送)とULバックホールリンク(RNからeNBへの伝送)との間の衝突の要因となりうる。タイプ1のRNは、同じ周波数上で同時に受信と送信を行う必要がない場合があるため、これらの衝突の結果、RNがWTRUから受信し損なう可能性がある。
【0031】
いくつかの衝突のシナリオが考えられる。これらのシナリオのうちのいくつかは表1に、その発生時期の説明と一緒にまとめられている。シナリオ7および9を除き、すべてのシナリオに対する共通の構成は、DLバックホールにn番のサブフレームを使用できるというものである。n番のサブフレームは、Unインターフェース上の通常のサブフレームとしてよく、またこれは、RNによって、Uu上のMBSFN予約済みサブフレームとして信号により伝達されうる。n番のサブフレームは、eNBによるRNへのリソースグラントの通信(DLもしくはUL)またはRNによるWTRUへのリソースグラントの通信を伝えることができる。n+4番のサブフレームで発生しうる衝突は、表1に示されているように、n番のサブフレームにおけるバックホールリンクとアクセスリンクの両方における伝送のタイプに依存するものとしてよい。表1に示されているシナリオでは、ドナーeNBとRNの両方が、n番のサブフレームより先にスケジュール決定に基づき連係しえないと仮定している。例えば、eNBは、時間より早くそのリソーススケジューリング情報をRNに伝達することはできず、同様に、時間より早くそのリソーススケジューリング情報をeNBに伝達することはできない。
【0032】
【表1−1】

【0033】
【表1−2】

【0034】
【表1−3】

【0035】
衝突はさまざまな異なるコストを伴いうることに留意されたい。例えば、アクセスリンク上でULデータ伝送が喪失すると、その結果、リソースが無駄になる可能性がある。この例では、WTRUは、PUSCHを再送することがあり、そのため、電池の電力使用が不効率なものとなる可能性がある。しかし、WTRUからのCSR報告が失われると、その結果、性能の破滅的ではない、穏やかな低下が生じることがある。CSRは、CQI(チャネル品質インジケータ)、PMI(プリコーダマトリクスインジケータ)、および/またはRI(ランクインジケータ)を含むことができる。さらに、これらの例示的なシナリオでは、WTRUからRNに再送されることはありえない。そのため、リソースの無駄な使用が少なく、また電池寿命に対する影響も少ないと思われる。
【0036】
シナリオ1および2では、PUSCH(物理UL共有チャネル)505上のULアクセスリンクデータは、それぞれ、図5Aおよび5Bに示されているように、中継PUSCH(R−PUSCH)515上のULバックホールACK/NACKフィードバック510またはULバックホールデータと衝突する可能性がある。図5Aを参照すると、第1の衝
突シナリオは、アクセスリンクPUSCH 505がR−PDSCH(中継物理ダウンリンク共有チャネル)割り当て520によって引き起こされるバックホールリンクACK/NACK伝送510と衝突する場合に起こる可能性があることがわかる。RN 525は、eNB 535がバックホールリンクに対して同じn番のサブフレーム内においてR−PDSCH上でDLデータ伝送を同時にスケジュールしている可能性のあることを知ることなく、n番のサブフレームでWTRU 530へのアクセスリンクに対して有効であると思われるPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)上でULグラントを送信することができる。
【0037】
このシナリオが実行されるのは、PDCCHからPDSCHへのタイミングで、R−PDCCHが遅れて送信されうるからである。例えば、図5Aでは、R−PDCCHは、n番のサブフレーム内のアクセスリンク制御領域(OFDMシンボル#1および#2)ではなく第3のOFDM(直交周波数分割多重)シンボルで送ることができる。eNB 535がこの同じサブフレームに対してR−PDCCHを通じてバックホールリソースをRN 525に割り当てた場合、RN 525は、PDCCHを通じてULグラント540をWTRUにすでに送信している可能性がある。RN 525は、n+4番のULサブフレーム内のバックホール上のR−PDSCH伝送520に対応するUL ACK/NACK 510を送信するよう要求される可能性があり、その一方で、WTRU 530は、同じサブフレーム内のアクセスリンク上で割り当てられているPUSCH 505を送信することができる。
【0038】
図5Cおよび5Dに示されている例は、図5Aのシナリオの変更形態である。図5Cを参照すると、ACK/NACK伝送が繰り返されるACK/NACK 547である場合にサブフレームn+4内に衝突が発生しうることがわかる。このシナリオでは、PUSCHデータ505と繰り返されるACK/NACK 547との間で衝突が発生しうる。図5Dを参照すると、RN 525は、サブフレームnにおいてPUSCHデータ505を受信し、サブフレームn+4においてNACK 545を送信することができることがわかる。この例示的なシナリオでは、アクセスリンク上の再送されるPUSCHデータ550は、サブフレームn+8においてバックホールリンク上でACK/NACK 555と衝突する可能性がある。
【0039】
図6Aおよび6Bに示されている例は、それぞれ、図5Cおよび5Dのシナリオの変更形態である。図6Aを参照すると、ACK/NACK伝送が繰り返されるACK/NACK 657である場合にサブフレームn+4内に衝突が発生しうることがわかる。このシナリオでは、WTRU 630からの繰り返されるACK/NACK 657とRN 625からのR−PUSCHデータとの間で衝突が発生しうる。図6Bを参照すると、RN 625は、サブフレームnにおいてPUSCHデータ605を受信し、サブフレームn+4においてNACK 645を送信することができることがわかる。この例示的なシナリオでは、再送されるPUSCHデータ650は、サブフレームn+8においてR−PUSCHデータ660と衝突する可能性がある。
【0040】
図7は、ULアクセスリンクデータがULバックホールデータと衝突し、eNB 710がバックホールリンク上でPHICHをRN 720に送信することができない状況をその後引き起こす可能性のある例示的なシナリオの図である。図7を参照すると、サブフレーム#n+4内のUL上の衝突730が、DL MBSFNバックホールサブフレームの選択(つまり、FDDに対してn=1、2、3、6、7、8 のどれか)に対して発生しうることがわかる。バックホールリンク740とアクセスリンク750の両方における初期ULグラント割り当てがサブフレームn=3または8において実行される例示的なシナリオでは、PHICH上のACK/NACKは、サブフレーム(n+8) mod 10、例えば、サブフレーム1または6上で送信することができ、これらは両方ともMBSFNサブフレームとすることができる。バックホール制御領域およびアクセスリンク制御領域は時間領域内で重なり合わない領域であってよいので、衝突は発生しえない。しかし、初期サブフレームがn=1、2、6、または7である場合、既存のrel8/9仕様によるバックホールPHICH上のACK/NACKは、サブフレーム(n+8) mod 10、例えば、サブフレーム0、4、5、または9上で送信することができ、これらはMBSFNサブフレームでなくてもよい。この場合に、いくつかの代替的ソリューションが考えられる。第1の例では、eNB 710がACKを送信してしまっているとRN 720側で想定するように常時ACKのソリューションを実装することができる。そこで、eNB 710は、サブフレームn+12においてRN 720にULグラントを与えることによって適応再送を有効にすることができる。第2の例では、次に利用可能なMBSFNサブフレームでA/N(ACKまたはNACK)フィードバックを送信することができる。
【0041】
図7に例示されているように、このシナリオでは、n+8番のサブフレームはDLバックホールに対して構成できないという条件の下でn+8番のサブフレームにおいて衝突が発生しうる。元のn番のサブフレームがn=3またはn=8であるという条件の下では、それぞれ、(n+8) mod 10=1または6となり、これは、中継セルにおいてMBSFNサブフレームを使用してDLバックホールを構成することができることを意味している。そのため、n+8番のサブフレームにおけるDL衝突は、回避できる。しかし、n番の元のサブフレームが1、2、6、または7であったという条件の下では、サブフレーム(n+8) mod 10は、DLバックホールに対して構成することはできない。このため、バックホールリンクとアクセスリンクとの間に潜在的なDL衝突がありえ、バックホールPHICH ACK/NACK 670はPHICH ACK 580と衝突する可能性がある。
【0042】
図8Aおよび8Bは、ULアクセスCSRフィードバックがULバックホールデータ(R−PUSCH)と衝突するか、またはULアクセスリンクデータ(PUSCH)がULバックホールCSRと衝突する可能性のある例示的な衝突シナリオの図である。これらの衝突は、FDDにおけるn=1、2、3、6、7、8のどれかについて発生しうる。図8Aを参照すると、eNB 840は、ULグラント817をサブフレームnにおいてR−PDCCHに送り、サブフレームn+4においてデータ伝送815を行うようにRN 810をスケジュールすることができることがわかる。RN 810はCSR 825に対してWTRU 820をすでにスケジュールしており、このためサブフレームn+4においてCSR 825とスケジュールされたデータ伝送815との間に衝突が引き起こされうる。図8Bを参照すると、RN 810は、ULグラント830をサブフレームnにおいてPDCCHに送り、サブフレームn+4においてデータ伝送を行うようにWTRU 820をスケジュールすることができることがわかる。eNB 840は、サブフレームn+4においてCSR 850に対してRN 810をスケジュールすることができる。WTRU 810からのULデータ伝送860は、CSR 850と衝突する可能性がある。
【0043】
図9Aおよび9Bは、ULアクセスACK/NACKがULバックホールCSRと衝突するか、またはULアクセスCSRがULバックホールACK/NACKと衝突する可能性のある例示的な衝突シナリオの図である。これらの衝突は、DL MBSFNバックホールサブフレーム(FDDに対するn=1、2、3、6、7、8)のどれかについて発生しうる。図9Aに例示されているシナリオには、2つの変更形態がありうる。第1の例では、WTRU 910は、ULアクセスリンク上でACK/NACKの繰り返しを行うように構成することができ、その結果、サブフレームn+3、n+4、n+5、およびn+6(簡単のためn+4で示されている)におけるUL ACK/NACK 920をn−1番のサブフレームにおけるDLアクセスPDSCH伝送に対して送信することができる。サブフレームn+4におけるCSR 930とのUL衝突は、RN 940がWTRU 910からACK/NACKを正しく受信するさらに3つの機会が潜在的にありうるため、コストが高くつく事態とはなりえない。第2の例では、n番のサブフレームは、通常のDLアクセスサブフレームとすることができる。RN 940は、n番のサブフレームにおいてPDSCHデータ945をWTRU 910に送信し、このため、n+4番のサブフレームにおいてULアクセスに関してACK/NACK応答920を予期するものとしてよい。アクセスリンクとバックホールリンクとの間のUL衝突は、RN 940がn+4番のサブフレームにおいてCSR 930をeNB 950に送信するようにスケジュールされたという条件の下で発生しうる。この衝突は、DLアクセスサブフレームが番号nであったと仮定してサブフレームインデックス番号nに関係なく発生しうる。
【0044】
図9Bを参照すると、RN 940は、eNB 950がサブフレームnでデータ960を送信したことに応答して、サブフレームn+4においてACK/NACK 955を送信することができることがわかる。このシナリオでは、WTRU 910がサブフレームn+4においてCSR 965を送信するようにプリスケジュールされていた場合にサブフレームn+4において衝突が発生しうる。
【0045】
図10は、ULアクセスACK/NACKおよびCSRがULバックホールCSRと衝突する可能性のある衝突シナリオの図である。この衝突シナリオは、図9Aのシナリオに類似している。図10を参照すると、RN 1010は、n番のサブフレームにおいてPDSCHデータ1020をR−WTRU 1030に送信し、このため、n+4番のサブフレームにおいてULアクセスに関してACK/NACK応答1040を予期してよいことがわかる。ACK/NACK応答1040は、ACK/NACKまたはCSRであるものとしてよい。アクセスリンクとバックホールリンクとの間のUL衝突は、RN 1010がn+4番のサブフレームにおいてCSR 1050をeNB 1060に送信するようにスケジュールされたという条件の下で発生しうる。この衝突は、DLアクセスサブフレームが番号nであったと仮定してサブフレームインデックス番号nに関係なく発生しうる。
【0046】
図11は、ULアクセス伝送とバックホール伝送との間の衝突を回避するための例示的な方法の図である。図11に示されているように、サブフレームの第1のセットをバックホールリンク1110に配分することができる。サブフレームの第2のセットは、サブフレームの第2のセットがサブフレームの第1のセットと互いに素となるようにアクセスリンク1120に配分することができる。例えば、HARQ動作をサブフレーム8個の周期からサブフレーム10個の周期に修正することを、アクセスリンクおよびバックホールリンクに対してサブフレームの重なり合わないセットを定義することと併せて行うとよい。
【0047】
図12は、バックホールおよびアクセスリンクに対するサブフレームの互いに素なセットを使用する例示的な伝送配分の図である。図12を参照すると、バックホールリンクサブフレームセット1210は、サブフレーム2、3、7、および8に配分することができ、アクセスリンクサブフレームセット1220は、サブフレーム0、1、4、5、6、および9に配分することができることがわかる。このタイプの配分は、より高いスペクトル効率を求めてバックホールリンク上でアグレッシブな通信路符号化および通信路変調方式と併せて使用することができる。
【0048】
この例示的な配分の結果、3つのアクセスサブフレームの後に2つのバックホールサブフレームが続くものとすることができるサブフレーム5個の周期の周期的パターンを得ることができる。ACK/NACK待ち時間が4msから5msに修正された場合、アクセスサブフレームで送られるデータに対するACK/NACKをアクセスサブフレームで送信することができる。同じ方法を、バックホール上でのACK/NACK信号伝達にも適用することができる。バックホールサブフレームをアクセスサブフレームから分離し、ACK/NACKタイミングおよびULグラントタイミングを4msから5msに修正することによって、DLまたはULのいずれかにおいて、アクセスリンクとバックホールリンクとの間の衝突を回避することができる。
【0049】
パーティション分割は、アクセスリンクについては約60%、バックホールリンクについては約40%としてよいことに留意されたい。この例示的なパーティション分割は、アクセスリンクに比べて、バックホールリンクではよりアグレッシブなMCS(変調および符号化方式)を必要とする可能性がある。固定されたRNは、アクセスリンクに比べて高品質なバックホールリンクを有することができるため、これは妥当な仮定といえる。
【0050】
この配分方式は、バックホールリンクおよびアクセスリンクに対する異なる帯域幅要件をサポートするように構成されうる。図13に一例が示されており、サブフレーム1、3、6、および8が、通常のトラヒック1310、例えば、WTRUに直接伝達されうるeNBからのトラヒックに使用することができる。この例では、サブフレーム0、4、5、および9はアクセスリンクに配分され、サブフレーム2および7はバックホールリンクに配分されうる。この結果、サブフレームのパターンが「ARBRA」となり、これはサブフレーム5個を1周期とする周期性を有し、また、それぞれのアクセスリンクサブフレーム「A」について、後にアクセスリンクサブフレーム「A」の5個のサブフレームがありえ、それぞれのバックホールサブフレーム「B」について、後にバックホールサブフレーム「B」の5個のサブフレームがありえ、それぞれの通常のサブフレーム「R」について、後に通常のサブフレーム「R」の5個のサブフレームがありえるという特性を持つ。代替的形態(図示せず)では、サブフレーム3および8は、必須のサブフレーム0、4、5、および9に加えて、アクセスリンクに対して構成されうるが、バックホールリンクでは、サブフレーム2および7を使用し、通常のトラヒックでは、サブフレーム1および6を使用することができる。この結果、前に説明したのと同じ特性を有するパターン「ARBAA」が形成されうる。さらに別の代替的形態(図示せず)では、サブフレーム2および7は、アクセスにすでに使用されているサブフレーム0、4、5、および9に加えて、アクセスリンクに対して構成されうる。バックホールリンクでは、サブフレーム3および8を使用することができ、通常のトラヒックでは、サブフレーム1および6を使用することができる。この結果、上で説明されているのと同じ周期性、例えば、サブフレーム5個の周期性を有するパターン「ARABA」が得られ、アクセス(「A」)、バックホール(「B」)、および通常(「R」)のサブフレームのそれぞれが、サブフレーム5個の周期性をそれぞれ有する。ACK/NACK応答時間に等しい配分パターンの周期性を維持することによって、衝突回避を確実に行いながら、アクセスリンク、バックホールリンク、および通常のリンクに対する帯域幅要件に合致する柔軟なサブフレーム構成を生成することができる。この方法は、LTE−A WTRUにおいてULアクセスとバックホール伝送との間の衝突を回避するために使用することができるが、ACK/NACK応答時間は5msなので、この方法は、LTE WTRUでの使用と後方互換性がないと思われる。この方法は、バックホール/選択的中継の問題に対処するために使用することができる。
【0051】
別の例では、UL同期HARQ動作は、冗長値(RV)が初期伝送と同じであるものとしてよい値に設定されうるように適応HARQ再送と結合された自動ACKを使用するように構成することができる。自動ACKオプションは、ULフィードバックがMBSFNサブフレームのタイムウィンドウ内に収まるときに使用することができる。
【0052】
図14は、例示的な自動ACK手順1400の図である。図14を参照すると、RN 1410は、サブフレームのPDCCH部分のアクセスリンク1440で、MBSFNサブフレームnにおいて、ULグラント1420をWTRU 1430に送ることができ、その一方で、eNB 1450は、サブフレームのPDSCH部分において、バックホールリンク1470上でPDSCHデータをRN 1410に送ることができることがわかる。その結果、RN 1410は、サブフレームn+4においてバックホールリンク上でUL ACK/NACKフィードバック1480を送ることができ、そのため、WTRU 1430からULアクセスリンクPDSCHデータ1485の受信を喪失することになる。この例では、RN 1410は、自動ACK 1487をWTRUに送ってPDSCHデータ1485の受信を肯定確認応答するように構成されうる。その結果、WTRU 1430は、その内部バッファをフラッシュせず、再送を自動実行しえない。その代わりに、WTRU 1430は、次のULグラント1489が来るのを待つものとしてよい。
【0053】
DCIフォーマット0を使用し、次のULグラント1490の信号伝達をRN 1410からPDCCHで行うことができる。RN 1410は、NDIビットを構成し、再送のULグラントを送信することができ、MCSをチャネル条件1495に基づくものとして構成することもでき、そこで、適応再送を行うことができる。RNは、ULグラントスケジュールを制御し、適応再送を実行することができる。適応再送は、PHICHとPDCCHの両方のチャネルに対して同じタイミングを維持しながら実行することができる。自動ACKアプローチは、サブフレームn+4においてRNがし損なったトランスポートブロックの再送をスケジュールする柔軟性をもたらすことができ、例えば、初期伝送と比較して異なるMCSを使用することによって適応再送を実行する機会を設けることができる。再送をスケジュールした後、RNは、PDCCHフォーマット0で、新規再送などについて、冗長値(RV)を0に設定し、組織ビットをコードワードのパリティビットより高く優先順位付けすることができることに留意されたい。
【0054】
例えば、自動ACKの後に適応HARQ再送アプローチを実行し、サブフレームn+4においてULアクセスデータとULバックホールデータとの間の衝突を回避することができる。それに加えて、伝送タイミング間隔(TTI)バンドリングが構成されうるシナリオでは、RNは、次のTTIでデータを受信することができ、この場合、RNは再送を要求することができない。
【0055】
図15は、8サブフレームを1周期とするHARQ動作に対する例示的な配分の図である。この例は、後方互換性を有するものとすることができる。この例では、バックホールリンクサブフレームセット1510は、サブフレーム2、3、6、および7に配分することができる。アクセスリンクサブフレームセット1520は、サブフレーム0、1、4、5、8、および9に配分することができる。この例では、サブフレーム8および9に対し、RNによって初期WTRU ULグラントを禁じることができる。
【0056】
サブフレーム8および9においてULグラントをWTRUに送らないことによって、LTE WTRUとの後方互換性を維持できることに留意されたい。例えば、サブフレーム0および1においてWTRUに送られたULグラントは、それぞれアクセスサブフレーム4および5におけるアクセスリンク上のUL PUSCH伝送のトリガーとなりうる。この例では、バックホールが異なるサブフレーム内で配分されているため、バックホールとの衝突は発生しえない。同様に、サブフレーム4および5においてWTRUに送られたULグラントは、それぞれアクセスサブフレーム8および9におけるアクセスリンク上のUL PUSCH伝送のトリガーとなりうる。
【0057】
図16は、DL HARQおよびUL HARQの両方を使用するバックホールリンク上の例示的なHARQプロセスの図である。図16を参照すると、RNは、サブフレームの第1のセットをバックホールリンク1610に配分することができることがわかる。サブフレームの第2のセットは、サブフレームの第2のセットがサブフレーム1620の第1のセットと互いに素となるようにアクセスリンクに配分することができる。この例では、サブフレームの第3のセットに対し、初期WTRU ULグラント1630を禁じることができる。ステップ1640で、サブフレーム2または3がバックホールリンクについて配分されている場合、RNは、サブフレームn+4 1650でACK/NACK ULフィードバックを送信することができる。ステップ1640で、サブフレーム2または3がアクセスリンクについて配分されている場合、RNは、第1の利用可能なバックホールサブフレーム1660でACK/NACKフィードバックを送信することができる。
【0058】
バックホールリンクにおける早期制御チャネルレセプションをサポートするために、R−PDCCHサブフレームタイミングオフセットが使用されうる。そのサブフレームにおいて、および/または1つまたは複数の後のサブフレームにおいてDLリソースを割り当て、1つまたは複数の後のサブフレームにおいてULリソースを割り当てるためにR−PDCCHが使用されうる。R−PDCCHが、RNについてのスケジューリング情報の信号伝達がRNへ事前に行われるように構成されている場合、RNは、バックホールリンクとアクセスリンクとの間の潜在的な衝突を回避するようにDLおよび/またはULアクセスリンクをスケジュールすることができる。R−PDCCH構成は、動的であるか、または半静的であるものとしてよい。この方法では、eNBが行った可能性のある決定に基づきRNがアクセスリンク上でリソース配分の決定を下すことができる協調リソース配分フレームワークを使用することができる。
【0059】
上述のように、DLバックホールは、MBSFNサブフレームを使用するWTRU伝送に対してRNにおけるギャップを使用することができる。LTEでは、n番のサブフレームから受信したULグラントは、n+4番のサブフレームにおけるデータ伝送に対して有効であるものとしてよい。さらに、アップリンクHARQ動作の同期的な性質により、WTRUは、n+4番のサブフレーム内に受信したACKがないという条件の下でn+8番のサブフレームにおいてアップリンクデータを再送することができる。WTRUからの不要なデータ再送またはWTRUによる不要な同期外れ宣言を回避するために、eNBは、ULデータの受信に対して確認応答することができる。しかし、バックホールサブフレーム定義にギャップがあるため、eNBは、ULデータの受信に対して確認応答することができない場合がある。
【0060】
以下の例では、DLバックホールは、中継セル内のMBSFNサブフレームを通じてRN DL伝送にギャップを形成することによって実現されうる。このメカニズムを使用することで、DLにおけるアクセス/バックホール衝突を回避することができる。そのため、UL衝突のみを考えることができる。UL衝突に対処するために、UL衝突が発生した場合のインターフェース(UnまたはUu)優先順位付け、ULバックホールサブフレームのRNへの事前信号伝達、および衝突を最小限度に抑えるためのアクセス/バックホールサブフレームパーティション分割に対するサブフレーム構成の事前定義を含む、3つの主要なタイプのソリューションが識別されうる。
【0061】
インターフェース優先順位付けソリューションの1つの根拠は、それぞれのタイプのUL衝突は異なるコストを伴うという事実であるものとしてよい。衝突のコストに応じて、バックホールリンク(Unインターフェース)より高くアクセスリンク(Uuインターフェース)を優先順位付けすることは有益であると思われる。他のシナリオでは、Uuより高くUnを優先順位付けする方が望ましい場合もある。典型的なソリューションでは、デフォルトで、バックホールリンク(Un)がアクセスリンク(Uu)より高く優先順位付けされると仮定することができる。例えば、1つのソリューションでは、DL衝突についてバックホールより高くアクセスリンクを優先順位付けすることができるが、UL衝突に対して類似のソリューションを構成することはできない。したがって、UuまたはUnをしかるべく優先順位付けするUL衝突シナリオを検出した後にUnに対するUuの相対的優先度を方法および装置で決定することが望ましいであろう。
【0062】
インターフェースの相対的優先度の決定を円滑に行えるようにするため、それぞれのUL衝突のコストを評価することができる。RNがUn上のULにおいて伝送したせいでUu ULデータが喪失する衝突はコストが高いが、それは、結果として、R−WTRUでの消費電力が増大し、R−WTRU ULデータ伝送によって引き起こされる干渉が増大し、Uu上の帯域幅が無駄に使われる可能性があるからである。
【0063】
以下の例では、優先度は、サブフレームnの終わりのところで決定することができる。優先度がUuインターフェースに付与された場合、サブフレームn+4においてUnインターフェース上で伝送は実行されず、そのため、衝突が回避されうる。優先度がUnインターフェースに付与された場合、衝突はサブフレームn+4で発生しうる。図17は、Uu UL CSRがUn ULデータと衝突する可能性がある場合のインターフェース優先度を決定するための例示的な方法の図である。このタイプの衝突の結果、RN 1710はR−WTRU 1720からのUu UL CSRを受け損なうことがあり、またあまりコストがかかるわけでもない。このタイプの衝突の結果、致命的な障害を起こす代わりに、徐々に性能が低下してゆくことになる可能性がある。Uu UL CSRがUn ULデータ1730と衝突する場合、RNは、Un上でPUSCH 1750を送信し、Uu上のCSRが失敗することを許す(1760)ことによってUu 1740より高くUnを優先順位付けすることができる。
【0064】
図18は、Uu UL ACK/NACKがUn ULデータと衝突する可能性がある場合のインターフェース優先度を決定するための例示的な方法の図である。このタイプの衝突は、UuインターフェースがACK/NACKの繰り返しを行うように構成されうる場合に発生する可能性がある。Uu UL ACK/NACKがUn ULデータ1810と衝突する場合、RNは、Uu 1820より高くUnを優先順位付けし、Un ULデータ1830をeNBに送信することができる。
【0065】
図19は、Uu ULデータがUn UL ACK/NACKフィードバックと衝突する可能性がある場合のインターフェース優先度を決定するための例示的な方法の図である。Uu ULデータが、Un UL ACK/NACKフィードバック伝送1910と衝突する場合、Unインターフェースが優先順位付けされているという条件の下でのR−WTRUによるデータのアクセスリンクUL再送とUuインターフェースが優先順位付けされているという条件の下でのRNに対するeNBによるデータのバックホールDL再送との間にトレードオフの関係がありうる。一代替的形態では、Unに対するUuの相対的優先度を、RN 1920におけるULバッファとDLバッファに格納されているデータの量に基づき決定することができる。例えば、RNは、RN ULバッファがUnを超えるULグラントをサポートするのに十分なデータを持たないという条件の下でUnより高くUuを優先順位付けすることができ、RNは、RN DLバッファがUuを超えるDLグラントをサポートするのに十分なデータを持たないという条件の下で、または上記条件の両方が真であるという条件の下でUuより高くUnを優先順位付けすることができ、RNは、待ち時間などの他のQoS評価指標に基づき相対的優先度を決定することができる。
【0066】
図20は、Uu ULデータがUn ULデータと衝突する可能性がある場合のインターフェース優先度を決定するための例示的な方法の図である。Uu ULデータがUn ULデータ2010と衝突する場合、RN 2020におけるバッファステータスに応じて、UuまたはUnのいずれかに優先度を動的に割り当てることができる。より具体的には、RNバッファにバッファリングされているULデータのサイズが大きく、Unインターフェースが輻輳している可能性のあることを示している場合、Un ULデータ伝送に優先度を割り当てることができる。逆に、RNバッファにあまりデータが入っていないという条件の下で、Uu ULデータに優先度を割り当てることができる。Un ULデータとUu ULデータとの間の衝突に基づきUnとUuの相対的優先度を動的に変更するメカニズムは、RNにおけるフロー制御の一形態を実現することができる。
【0067】
上述の方法を使用して、上述の衝突シナリオに対するインターフェースの相対的優先度を指定することができ、その結果を表2にまとめた。
【0068】
【表2−1】

【0069】
【表2−2】

【0070】
一例では、UnまたはUuのいずれかのインターフェース上のULまたはDLバッファは、QoSに基づき論理チャネル毎に直接的に、または間接的に保持することができる。Uuインターフェースデータに対するUnインターフェースデータの優先順位付けは、スペクトル効率全体に寄与しうる以下の目的関数により実行することができる。1つの目的関数は、DLバッファの内容とULバッファの内容のサイズの相対的な比がスペクトル効率の目標を同時に達成できることに対してマイナスの影響を及ぼしえないものであるとしてよい。この一例は、ULにおける3.75ビット/MHzに対するDLにおける5bps/Hzであるものとしてよい。別の目的関数は、新しくキューに入れたデータの伝送キューにおける待ち時間が最小にされるものとしてよい。例えば、データはキューに入れられて待っていないが、別のキューからデータを送信する機会がありうる。これは、後者が伝送グラントを保証する十分なデータがない場合に空である可能性があるという条件に基づくものとしてよい。第3の目的関数は、QoSパラメータである、例えば、GBR(保証ビットレート)対非GBR、MBR(最大ビットレート)、AMBR(総合最大ビットレート)、L2PDB(レイヤ2(L2)パケット遅延割当量)、L2PLR(L2パケット損失率)、およびARP(アロケーションリテンションプライオリティ)を表すQCI(QoSクラス識別子)によって識別される一般的QoS要件であるものとしてよい。
【0071】
この例では、上記の目的関数に基づき、データUuに対するUn上のデータは以下のように優先順位付けすることができる。ρはDLスペクトル効率とULスペクトル効率との比として表されるものとしてよい。LTEの場合ULにおける3.75ビット/MHzに対するDLにおける5bps/Hzを仮定すると、比ρは、1.33であるものとしてよい。βは、物理層信号伝達に必要な帯域幅を推定した後のデータ伝送に利用可能なDL帯域幅とUL帯域幅との比として表すことができる。与えられたQoSレベルに対するDL Unインターフェースバッファの内容の総サイズ(バッファ占有率)と同じQoSレベルに対する総UL Uuインターフェースバッファとの比は、ρとβとの積、つまりρ*βとすることができる。異なる伝送優先度レベル(QOS/待ち時間)を有するデータでは、新しく追加されたデータに対する予想待ち時間が最小のバッファが、インターフェース優先度を決定しうる。
【0072】
図21は、RNへのULバックホールサブフレームの事前信号伝達を使用して衝突を回避するための例示的な方法の図である。図21を参照すると、RNは、ULリソースをバックホールリンク2110上に付与することができることがわかる。次いで、RNは、アクセスリンクとバックホールリンク2120との間のUL衝突を回避するようにアクセスリンク上のWTRUをスケジュールすることができる。例えば、R−PDCCHでは、後のサブフレームにおいてDL割り当てまたはULグラントを行って、R−PDCCH対R−PDSCHがδDサブフレーム(δD>1)となり、R−PDCCH対PUSCHがδU>4となるようにできる。R−PDCCHが1つまたは複数の後のサブフレームにおいてバックホールリンク上にアップリンクリソースを付与するという条件の下で、RNは、ULデータバックホールにどのサブフレームが使用されうるかを予め知っておくことができる。これにより、RNは、アクセスリンクとバックホールULデータとの間のUL衝突が、UL衝突を引き起こさないアクセスリンク上のULおよびDL伝送をスケジュールすることによって回避されるか、または最小限度に抑えられるようにアクセスリンク上のR−WTRUをスケジュールすることができる。このメカニズムで回避されうる衝突の例は、表2のシナリオ2、4、および5を含む。
【0073】
R−PDCCHが1つまたは複数の後のサブフレームにおいてバックホールリンク上にダウンリンクリソースを割り当てるという条件の下で、RNは、バックホール上でACK/NACKフィードバックのUL伝送にどのようなサブフレームが必要になりうるかを予め知っておくことができる。同様に、R−PDCCHがn+4より大きい番号のサブフレームにおいてバックホールリンク上にアップリンクリソースを付与するという条件の下で、RNは、バックホール要件を予め知っておき、アクセスリンク上のスケジューリングの競合を回避することができる。次いで、RNは、ULアクセスリンクとUL ACK/NACKバックホールとの間の衝突が回避されるか、または最小限度に抑えられるようにR−WTRUをスケジュールすることができる。この場合に回避されうる衝突の例は、表2の1および8である。
【0074】
R−PDCCHとDL割り当て/ULグラントとの間の遅延により、RNは、バックホールリンク上のDLとULの両方の割り当てを予め知っておくことができ、したがって、UL衝突を回避するか、または最小限度に抑えるようにRNに関連付けられているWTRUをスケジュールすることができる。R−PDCCHとR−PDSCHに対するDLリソース割り当てとの間の遅延δDまたはULグラントに対する追加遅延の結果として、バックホールインターフェース上のDL&UL HARQプロセスのタイミングを、以下で説明するように修正することができる。この例示的な方法を使用することで、サブフレームnにおいてRNに関連付けられているWTRUにULグラントを送らないことによって、表2のシナリオ5の衝突を回避することができる。表2のシナリオ7の例示的な衝突は、Uu UL ACK/NACKがUn UL CSRと異なるサブフレームで送られるようにDL割り当てを伝送するR−PDCCHと対応するDLデータとの間の遅延を設定することによって回避できる。
【0075】
図22は、RTT(ラウンドトリップタイム)およびHARQプロセスの数が増える可能性のある衝突を回避するための例示的な方法の図である。図22に示されている例は、δD=2に基づく。図22に示されているように、DL割り当て2210は、関連付けられている遅延δD 2220を有するものとしてよい。δD 2120が値2を有している場合、RN 2230は、サブフレーム6においてACK/NACK 2240を送信することができる。δDサブフレーム遅延DL割り当ておよび/またはさらには、δD+4遅延ULグラント2250が適用されるという条件の下で、HARQ RTTをδD+8に増やすことができる。それに加えて、HARQプロセスの数をNHARQ=δD+8に増やすことができる。DLの場合、n番のHARQプロセスに対するデータがn番のサブフレームで送信することができると仮定すると、対応する制御をn−δD番のサブフレームで信号により伝達することができる。n番のプロセスに対するUL ACK/NACKは、n+4番のサブフレームにおいて、そのHARQプロセスに対するDL制御情報がn+8番のサブフレームに出現しうるように送信することができる。したがって、n番のHARQプロセスに対する制御R−PDCCHの2つの連続する伝送の間の期間は、(n+8)−(n−δD)=8+δDとすることができる。したがって、RTTおよびHARQプロセスの数を値8から8+δDに増やすことができる。
【0076】
遅延δD 2220は、後述の制約のトレードオフの関係として選択することができる。HARQプロセスの数は、受信機において必要なソフトメモリの量が最小に抑えられ、HARQプロセス番号を信号で伝達するためのビットの数が著しく増えないように少ない数に抑えることができる。信号伝達ビット数を制限するための一代替的方法は、HARQプロセスの数を16に制限することであり、その結果、HARQプロセス番号を表すためのビットの数は3から4に増えるものとしてよい。これは、8msの遅延δDまたはサブフレームに対する上限を設定することができる。
【0077】
δDの値が大きいと、RNはこの事前通知を利用してアクセスリンク上でR−WTRUを適切にスケジュールすることができる。ループ適応プロセスの総合遅延は、時間の経過とともにチャネルがゆっくりと変化するのであれば、固定RNに対しては設計上の問題になりえない。例えば、バックホールチャネルのNLOS(見通し外)要素に対し5Hzのドップラー周波数を仮定すると、チャネルの可干渉時間は200msになるものとしてよい。R−PDCCHとR−PDSCHとの間の遅延δDのいくつかの値に対して、δD+8の総ループ遅延は、チャネルの可干渉時間に比べて著しく小さく、そのため、リンク適応プロセスの性能低下は発生しえない。モバイルRNの場合については、R−PDSCHデータ伝送が陳腐化した変調および制御方式(MCS)を使用しないように遅延δDを比較的小さく保持することが望ましい場合がある。その場合、1つのソリューションは、CQI/RI/PMIとともにSRS(サウンディング基準信号)の周波数を高くして適切なスケジューリング決定を下せるようにすることであると思われる。
【0078】
前の説明では、DL HARQに対するR−PDCCHとR−PDSCHとの間の遅延δDの影響について述べた。バックホールUL HARQプロセスのタイミングに対するR−PDCCHとULグラントR−PUSCHとの間の遅延の影響にも同様の説明が当てはまる。伝送を行う機会に応じられるように、HARQプロセスの数を増やす、したがってRTTを増やすことを実行することができる。しかし、HARQプロセスの数を増やすことは、MBSFNサブフレーム配分に対応するDL伝送の機会のみが考慮されているという条件の下では必要でない場合がある。
【0079】
図23は、衝突を回避するための例示的な方法の図である。図23を参照すると、eNBがHARQタイミングオフセット値2310を選択することができることがわかる。次いで、eNBは、伝送2320の準備が整っているHARQプロセスを識別し、MBSFNサブフレームnを識別されたHARQプロセス2330に割り当てることができる。
【0080】
図24は、HARQタイミングオフセットを含むR−PDCCHを使用して衝突を回避するための例示的な方法の図である。R−PDCCHは、DL HARQタイミング開始サブフレームを示すn番のサブフレームに関するDL HARQタイミングオフセットを含みうるPDSCHに対するグラントでn番のサブフレームにおいて受信されうる。オフセットは、リソース割り当てがn番のサブフレームで有効であるという条件の下で0とすることができる。同様に、R−PDCCHは、UL HARQタイミング開始サブフレームを示すn番のサブフレームに関するUL HARQタイミングオフセットを含みうるPUSCHに対するグラントでn番のサブフレームにおいて受信されうる。オフセットは、リソース割り当てがn+4番のサブフレームで有効であるという条件の下で0とすることができる。
【0081】
このアプローチでは、Unインターフェース上のHARQ動作に対してLTEのサブフレーム周期性を保持することができる。オフセットは、ULリソースまたはDLリソース配分情報を伝送するn番のサブフレームに関して時間領域内でHARQタイムラインをシフトする、タイムライン変換と同等のものとしてよい。タイミングオフセット値は、配分されたグラントが最初にアクティブになったときの時間の指標として解釈することもできる。タイミングオフセットを定義するこの技術により、LTEに関するUnインターフェース上のデータ転送待ち時間の増大を回避することができる。
【0082】
オフセット値は、バックホール通信のためにRNに半静的にすでに伝達されているDLおよびULサブフレームおよびRNへの事前eNBグラント割り当てに関して知られている情報に基づきeNBによって盲目的に選択されうる。オフセット値の選択は、CSRおよびACK繰り返しスケジュールおよび/または半永久的リソース配分などのアクセスリンク上のRNによってなされるスケジュール決定をeNBが認識しているという条件の下で、eNBによってさらに精密化することができる。
【0083】
それぞれの伝送時間間隔(TTI)において、eNBは、伝送の準備が整っているすべてのHARQプロセス、例えば、各ピアによって肯定確認応答されたHARQプロセスを識別することができる。eNBは、適切なHARQタイミングオフセットでDLまたはULグラントに対してHARQプロセスを割り当てることができる。タイミングオフセットは、ULグラント割り当て毎に異なっていてもよい。
【0084】
DL HARQタイミングオフセット値とUL HARQタイミングオフセット値は両方とも同じでもよく、この場合、これらはR−PDCCHフォーマットの同じ情報要素(IE)を使用して信号により伝達できる。あるいは、DLオフセット値は、アップリンクオフセット値と異なっていてもよく、この場合、これらは異なるIEを使用して信号により伝達できる。
【0085】
上述の高度な信号伝達アプローチを使用することで、初めての伝送衝突を回避するか、または最小限度に抑えることができる。再送によって引き起こされる衝突は、これらのアプローチでは回避可能でない場合がある。このような方法が再送によって引き起こされる衝突を回避するという条件の下であっても、これらはスペクトルリソースの使用度に関して不効率な場合がある。
【0086】
図24を参照すると、eNB 2405がサブフレームnにおいてR−PDCCH上でULグラント2410を送信することができることがわかる。ULグラント2410は、HARQタイミングオフセットを含みうる。この例では、HARQタイミングオフセットは2であり、したがって、HARQタイミング開始点2415はサブフレームn+2である。次いで、RN 2420は、サブフレームn+6においてPUSCH上でULバックホールデータ2425を送信することができる。それに応答して、eNB 2405は、サブフレームn+10においてPHICH上でACK/NACK 2430を送信することができる。
【0087】
図25は、HARQタイミングオフセットを含むR−PDCCHを使用して衝突を回避するための例示的な方法の図である。図25を参照すると、eNB 2505がサブフレームnにおいてR−PDCCH上でDLグラント2510を送信することができることがわかる。DLグラント2510は、HARQタイミングオフセットを含みうる。この例では、HARQタイミングオフセットは2であり、したがって、eNB 2505は、サブフレームn+2においてPDSCH上でデータ2515を送信することができる。それに応答して、RN 2520は、サブフレームn+6においてACK/NACK 2525を送信することができる。次いで、eNB 2505は、サブフレームn+10、n+14などにおいてデータ2530を再送することができる。
【0088】
MBSFNサブフレーム割り当てパターンに応じて、いくつかの衝突が容易に検出可能な場合がある。したがって、HARQタイミングの変換は、上述のようにルールを明示的に信号で伝達するのとは反対に暗黙のルールを使用して実行することができる。
【0089】
第1の例では、MBSFNパターンは、10msの周期で割り当てることができる。この例では、DLサブフレームk=1、11、21、31は、MBSFNサブフレームとしてラベル付けされ、4つの無線フレームにおけるサブフレームは、0から39まで番号を付けて並べることができる。そこで、eNBは、サブフレームk=1、11、...におけるDLでRNに送信することができ、RNは、それに応じて、サブフレームk+4=5、15、25、35においてアップリンク上でeNBに送信することができる。したがって、ブロックされうる第2のWTRUに対するUL HARQプロセスは、(k+4) mod 8=5、7、1、3である。こうして、奇数のUL HARQプロセスのみを、40msおきに1回、または伝送機会5回に1回ブロックすることができる。偶数のHARQプロセスには、ブロッキングは行われない。この場合、eNBとRNとの間のリンクは10msおきに利用可能であるものとすることができる。
【0090】
第2の例では、MBSFNパターンは、5msの周期で割り当てることができる。この例では、サブフレームk=1、6、11、16、21、26、31、36は、MBSFNサブフレームとしてラベル付けされ、4つの無線フレームにおけるサブフレームは、0から39まで番号を付けて並べることができる。これに応じて、ブロックされうる第2のWTRUに対するUL HARQプロセスは、(k+4) mod 8=5、2、7、4、1、6、3、0である。こうして、それぞれのUL HARQプロセスは、40msおきに1回、またはUL HARQプロセスの伝送機会5回に1回ブロックすることができる。この例では、eNBとRNとの間のリンクは5msおきに利用可能であるものとすることができる。
【0091】
これらの例では、時間領域におけるHARQタイミングの変換は、リソースグラント配分を4つのサブフレームのオフセットの場合に有効であるとみなすことなどの暗黙のルールを介して導出することができる。例えば、ULでは、第1の伝送は、n+4番の代わりにn+8番のサブフレームにあるものとしてよい。
【0092】
(実施形態)
1.アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するための方法であって、
サブフレームの第1のセットを配分することと、
サブフレームの第2のセットを配分することとを含み、サブフレームの第2のセットはサブフレームの第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットであることを特徴とする方法。
【0093】
2.サブフレームの第1のセットはバックホールリンク伝送に配分されることを特徴とする実施形態1の方法。
【0094】
3.サブフレームの第2のセットはアクセスリンク伝送に配分されることを特徴とする実施形態1または2の方法。
【0095】
4.サブフレームの第1のセットとサブフレームの第2のセットの配分は、周期的パターンであることを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0096】
5.周期的パターンは5つのサブフレームを含むことを特徴とする実施形態4の方法。
【0097】
6.5つのサブフレームの周期的パターンは3つのアクセスリンク伝送サブフレームを含むことを特徴とする実施形態5の方法。
【0098】
7.3つのアクセスリンク伝送サブフレームの後に2つのバックホールリンク伝送サブフレームが続くことを特徴とする実施形態6の方法。
【0099】
8.ACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)待ち時間を修正することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0100】
9.ACK/NACK待ち時間は、4ミリ秒(ms)から5msに修正されることを特徴とする実施形態8の方法。
【0101】
10.サブフレームの第3のセットをeNB(evolved Node−B)とWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)との間のトラヒックに配分することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0102】
11.サブフレームの第4のセットに対し、初期WTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)UL(アップリンク)グラントを禁じることを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0103】
12.サブフレームがバックホールリンク伝送に配分されるという条件の下で、サブフレームn+4においてACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)フィードバックを送信することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0104】
13.サブフレームがバックホールリンク伝送に配分されないという条件の下で、第1の利用可能なバックホールサブフレームにおいてACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)フィードバックを送信することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0105】
14.サブフレームはサブフレーム2またはサブフレーム3であることを特徴とする実施形態13の方法。
【0106】
15.eNB(evolved Node−B)からデータ伝送を受信することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0107】
16.UL(アップリンク)グラントをWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)に、第1のACK(肯定確認応答)をeNBに送信することをさらに含み、
送信することは受信されたデータ伝送に応答して行われることを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0108】
17.自動ACK(肯定確認応答)をWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)に送信することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0109】
18.第2のULグラントをWTRUに送信することを
さらに含むことを特徴とする実施形態16または17の方法。
【0110】
19.自動ACKは、WTRUからのデータ伝送を受け損なったという条件の下で送信されることを特徴とする実施形態17の方法。
【0111】
20.自動ACKは、WTRUからデータ伝送を受信したという条件の下で送信されることを特徴とする実施形態17の方法。
【0112】
21.衝突を検出することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0113】
22.衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0114】
23.衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)CSR(チャネルサウンディング応答)とUnリンクULデータとの衝突であることを特徴とする実施形態22の方法。
【0115】
24.Uuリンクより高くUnリンクを優先順位付けすることを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0116】
25.Unリンクの上でeNB(evolved Node−B)にデータを送信することと、CSR(チャネルサウンディング応答)がUuリンク上で失敗することを許すことを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0117】
26.衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)ACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)とUnリンクULデータとの衝突であることを特徴とする実施形態22の方法。
【0118】
27.UuリンクがACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)繰り返しに対して構成されているという条件の下で、Uuリンクより高くUnリンクを優先順位付けすることを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0119】
28.Unリンクの上でデータをeNB(evolved Node−B)に送信することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0120】
29.衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)データとUnリンクULACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)フィードバックとの衝突であることを特徴とする実施形態22の方法。
【0121】
30.ULバッファおよびDL(ダウンリンク)バッファに格納されているデータの量に基づきインターフェース優先度を決定することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0122】
31.スペクトル効率要件に基づきインターフェース優先度を決定することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0123】
32.QoS(サービス品質)要件に基づきインターフェース優先度を決定することを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0124】
33.衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)データとUnリンクULデータとの衝突であることを特徴とする実施形態22の方法。
【0125】
34.バッファステータスに基づきインターフェース優先度を動的に割り当てることを
さらに含むことを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0126】
35.この方法はRN(中継ノード)によって実行されることを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0127】
36.この方法はeNB(evolved Node−B)によって実行されることを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0128】
37.この方法はWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)によって実行されることを特徴とする前記実施形態のいずれか1つの実施形態の方法。
【0129】
38.アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためのRN(中継ノード)であって、
サブフレームの第1のセットを配分し、
サブフレームの第2のセットを配分するように構成されたプロセッサを備え、
サブフレームの第2のセットはサブフレームの第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットであることを特徴とするRN。
【0130】
39.プロセッサは、サブフレームの第1のセットをバックホールリンク伝送に配分するように構成されることを特徴とする実施形態38のRN。
【0131】
40.プロセッサは、サブフレームの第2のセットをアクセスリンク伝送に配分するように構成されることを特徴とする実施形態38または39のRN。
【0132】
41.eNB(evolved Node−B)からデータ伝送を受信するように構成されている受信機を
さらに備えることを特徴とする実施形態38〜40のいずれか1つの実施形態のRN。
【0133】
42.受信されたデータ伝送に応答してUL(アップリンク)グラントをWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)に、および第1のACK(肯定確認応答)をeNBに送信し、
自動ACKをWTRUに送信し、
第2のULグラントをWTRUに送信するように構成されている
送信機をさらに備えることを特徴とする実施形態38〜41のいずれか1つの実施形態のRN。
【0134】
43.プロセッサは、衝突を検出するように構成されることを特徴とする実施形態38〜42のいずれか1つの実施形態のRN。
【0135】
44.プロセッサは、衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定するように構成されることを特徴とする実施形態38〜43のいずれか1つの実施形態のRN。
【0136】
45.プロセッサはリソースのクロススケジューリングを実行するようにさらに構成されており、RNはサブフレームnにおいてDL(ダウンリンク)グラントを送信するように構成されている送信機をさらに備え、サブフレームnはサブフレームn+kにおいて有効であることを特徴とする実施形態38〜44のいずれか1つの実施形態のRN。
【0137】
46.プロセッサはリソースのクロススケジューリングを実行するようにさらに構成されており、RNは
HARQ(ハイブリッド自動再送要求)タイミングを基準点として使用してサブフレームnにおいてDL(ダウンリンク)グラントを送信するように構成されている送信機をさらに備えることを特徴とする実施形態38〜45のいずれか1つの実施形態のRN。
【0138】
47.アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためのWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)であって、
配分されたサブフレームの第1のセットを受信し、
配分されたサブフレームの第2のセットを受信するように構成された受信機を備え、
サブフレームの第2のセットはサブフレームの第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットであることを特徴とするWTRU。
【0139】
48.受信機は、バックホールリンク伝送に配分された配分済みサブフレームの第1のセットを受信するように構成されることを特徴とする実施形態47のWTRU。
【0140】
49.受信機は、アクセスリンク伝送に配分された配分済みサブフレームの第2のセットを受信するように構成されることを特徴とする実施形態47または48のWTRU。
【0141】
50.eNB(evolved Node−B)からデータ伝送を受信するように構成されている受信機を
さらに備えることを特徴とする実施形態47〜49のいずれか1つの実施形態のWTRU。
【0142】
51.受信機は、
UL(アップリンク)グラントを受信し、
自動ACK(肯定確認応答)を受信し、
第2のULグラントを受信するようにさらに構成されることを特徴とする実施形態47〜50のいずれか1つの実施形態のWTRU。
【0143】
52.衝突を検出するように構成されているプロセッサをさらに備えることを特徴とする実施形態47〜51のいずれか1つの実施形態のWTRU。
【0144】
53.プロセッサは、衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定するようにさらに構成されることを特徴とする実施形態52のWTRU。
【0145】
54.受信機は、サブフレームnにおいてダウンリンク(DL)グラントを受信するようにさらに構成され、サブフレームnはサブフレームn+kにおいて有効であることを特徴とする実施形態47〜53のWTRU。
【0146】
55.受信機は、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)タイミングを基準点として使用してサブフレームnにおいてDL(ダウンリンク)グラントを受信するようにさらに構成されることを特徴とする実施形態47〜54のいずれか1つの実施形態のWTRU。
【0147】
56.アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためのeNB(evolved Node−B)であって、
配分されたサブフレームの第1のセットを受信し、
配分されたサブフレームの第2のセットを受信するように構成された受信機を備え、
サブフレームの第2のセットはサブフレームの第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットであることを特徴とするeNB。
【0148】
57.受信機は、バックホールリンク伝送に配分された配分済みサブフレームの第1のセットを受信するように構成されることを特徴とする実施形態56のeNB。
【0149】
58.受信機は、アクセスリンク伝送に配分された配分済みサブフレームの第2のセットを受信するように構成されることを特徴とする実施形態56または57のeNB。
【0150】
59.WTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)またはRN(中継ノード)にデータ伝送を送信するように構成されている送信機を
さらに備えることを特徴とする実施形態56〜58のいずれか1つの実施形態のeNB。
【0151】
60.受信機は、データ伝送に応答してeNBへの第1のACK(肯定確認応答)を受信するようにさらに構成されることを特徴とする実施形態56〜59のいずれか1つの実施形態のeNB。
【0152】
61.衝突を検出するように構成されているプロセッサをさらに備えることを特徴とする実施形態56〜60のいずれか1つの実施形態のeNB。
【0153】
62.プロセッサは、衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定するように構成されることを特徴とする実施形態61のeNB。
【0154】
63.受信機は、サブフレームnにおいてダウンリンク(DL)グラントを受信するようにさらに構成され、サブフレームnはサブフレームn+kにおいて有効であることを特徴とする実施形態56〜62のeNB。
【0155】
64.受信機は、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)タイミングを基準点として使用してサブフレームnにおいてDL(ダウンリンク)グラントを受信するようにさらに構成されることを特徴とする実施形態56〜63のいずれか1つの実施形態のeNB。
【0156】
特徴および要素は、特定の組み合わせを用いて説明されているが、それぞれの特徴または要素は、他の特徴および要素なしで単独で、または他の特徴および要素とのさまざまな組み合わせで、または他の特徴および要素なしで使用することができる。本明細書で取りあげられている方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサにより実行できるようにコンピュータ可読記憶媒体内に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにより実装されうる。コンピュータ可読記憶媒体の実施例として、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光学媒体がある。
【0157】
好適なプロセッサとして、例えば、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアとの関連性を持つ1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他のタイプの集積回路(IC)および/または状態機械がある。
【0158】
ソフトウェアとの関連性を持つプロセッサは、無線送信受信ユニット(WTRU)、ユーザー装置(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、またはホストコンピュータにおいて使用する無線周波トランシーバを実装するために使用できる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーフォン、バイブレーションデバイス、スピーカー、マイク、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ゲーム機モジュール、インターネットブラウザ、および/または無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールまたはウルトラワイドバンド(UWB)モジュールなどの、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装された、モジュール群と併せて使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためにRN(中継ノード)において実行される方法であって、
サブフレームの第1のセットを前記バックホールリンク伝送に配分するステップと、
サブフレームの第2のセットを前記アクセスリンク伝送に配分するステップであって、サブフレームの前記第2のセットは、サブフレームの前記第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットである、ステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
サブフレームの前記第1のセットとサブフレームの前記第2のセットの前記配分は、周期的パターンであり、前記周期的パターンは、5つのサブフレームを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
5つのサブフレームの周期的パターンは3つのアクセスリンク伝送サブフレームとその後に続く2つのバックホールリンク伝送サブフレームとを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)待ち時間を4ミリ秒(ms)から5msに修正するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
サブフレームの第3のセットをeNB(evolved Node−B)とWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)との間のトラヒックに配分するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
サブフレームの第4のセットに対し、初期WTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)UL(アップリンク)グラントを禁じるステップと、
サブフレームが前記バックホールリンク伝送に配分されるという条件の下で、サブフレームn+4においてACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)フィードバックを送信するステップと、
前記サブフレームが前記バックホールリンク伝送に配分されないという条件の下で、第1の利用可能なバックホールサブフレームにおいてACK/NACKフィードバックを送信するステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記サブフレームは、サブフレーム2またはサブフレーム3であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためにRN(中継ノード)において実行される方法であって、
eNB(evolved Node−B)からデータ伝送を受信するステップと、
UL(アップリンク)グラントをWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)に、第1のACK(肯定確認応答)を前記eNBに送信するステップであって、前記送信することは前記受信されたデータ伝送に応答して行われる、ステップと、
自動ACKを前記WTRUに送信するステップと、
第2のULグラントを前記WTRUに送信するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項9】
前記自動ACKは、前記WTRUからのデータ伝送を受け損なったという条件の下で送信されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記自動ACKは、前記WTRUからデータ伝送を受信したという条件の下で送信されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためにRN(中継ノード)において実行される方法であって、
衝突を検出するステップと、
衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)CSR(チャネルサウンディング応答)とUnリンクULデータとの衝突であり、前記方法は、
Uuリンクより高くUnリンクを優先順位付けするステップと、
Unリンクの上でデータをeNB(evolved Node−B)に送信し、前記CSRがUuリンク上で失敗することを許すステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)ACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)とUnリンクULデータとの衝突であり、前記方法は、
前記UuリンクがACK/NACKの繰り返しに対して構成されているという条件の下で、Uuリンクより高くUnリンクを優先順位付けするステップと、
Unリンクの上でデータをeNB(evolved Node−B)に送信するステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)データとUnリンクUL ACK/NACK(肯定確認応答/否定確認応答)フィードバックとの衝突であり、前記方法は、
ULバッファおよびDL(ダウンリンク)バッファ内に格納されているデータの量、スペクトル効率要件、およびQoS(サービス品質)要件のうちの少なくとも1つに基づきインターフェース優先度を決定するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記衝突発生タイプは、UuリンクUL(アップリンク)データとUnリンクULデータとの衝突であり、前記方法は、
バッファステータスに基づきインターフェース優先度を動的に割り当てるステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためのRN(中継ノード)であって、
サブフレームの第1のセットを前記バックホールリンク伝送に配分し、
サブフレームの第2のセットを前記アクセスリンク伝送に配分する
ように構成されるプロセッサを備え、サブフレームの前記第2のセットはサブフレームの前記第1のセットに関してサブフレームの重なり合わないセットであることを特徴とするRN。
【請求項17】
アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためのRN(中継ノード)であって、
eNB(evolved Node−B)からデータ伝送を受信するように構成された受信機と、
前記受信されたデータ伝送に応答してUL(アップリンク)グラントをWTRU(ワイヤレス送信/受信ユニット)に、第1のACK(肯定確認応答)を前記eNBに送信し、
自動ACKを前記WTRUに送信し、
第2のULグラントを前記WTRUに送信する
ように構成されている送信機と
を備えることを特徴とするRN。
【請求項18】
アクセスリンク伝送とバックホールリンク伝送との間の衝突を回避するためのRN(中継ノード)であって、
衝突を検出し、
衝突発生タイプに基づきインターフェース優先度を決定する
ように構成されるプロセッサを備えることを特徴とするRN。
【請求項19】
前記プロセッサは、リソースのクロススケジューリングを実行するようにさらに構成され、前記RNは、サブフレームnにおいてDL(ダウンリンク)グラントを送信するように構成される送信機をさらに備え、前記サブフレームnはサブフレームn+kにおいて有効であることを特徴とする請求項18に記載のRN。
【請求項20】
前記プロセッサは、リソースのクロススケジューリングを実行するようにさらに構成され、前記RNは、
HARQ(ハイブリッド自動再送要求)タイミングを基準点として使用してサブフレームnにおいてDL(ダウンリンク)グラントを送信するように構成されている送信機をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のRN。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2012−530470(P2012−530470A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516261(P2012−516261)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/038820
【国際公開番号】WO2010/148086
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】