説明

同軸ケーブル

【課題】 本発明は、上記事情を考慮しジャケット層を容易に除去でき、PFA樹脂と同程度に捻回特性が優れ、かつ極細化可能な同軸ケーブルを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の同軸ケーブル10は、中心導体12が絶縁体14により被覆され、絶縁体14の外周に外部導体16を有し、さらに外部導体16の外周に紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層18を有するものである。ジャケット層18を構成する紫外線硬化型樹脂は、下記の添加剤の少なくともいずれかを所定量含有する。
1.分子量分布のピークが1000〜6000にあるSi原子とF原子を含まない高分子膨潤剤。
2.平均分子量が8000以上のSiを含む高分子添加剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層を有する同軸ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
極細径の同軸ケーブル(極細同軸ケーブル)は、超音波診断装置、内視鏡装置のような医療機器や、ノートパソコン、携帯電話のような電子通信機器等、幅広い用途に用いられている。この極細同軸ケーブルは、一般に、中心導体に絶縁体を被覆し、その絶縁体に複数の導体素線を横巻きして外部導体を形成し、さらにその外部導体をジャケット層で被覆した構造となっている。ジャケット層は、従来PFA樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることが一般的であった。しかし、熱可塑性樹脂でジャケット層を形成するには外部導体の外周に押出コーティングする方法がとられるため、樹脂の厚みが30μm程度となり、一層の薄肉化が望まれていた。
【0003】
特許文献1には、紫外線硬化型樹脂によりジャケット層を形成した極細同軸ケーブルが開示されている。特許文献1によれば、高いシールド特性を維持しつつ、ジャケット層を15μmまで薄肉化して仕上がり外径を細くした極細同軸ケーブルが得られることが記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−352642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、ノートパソコンや携帯電話等の小型化に伴い、電子通信機器の機器本体部と表示部は折りたたみ構造とすることが一般的になっている。このため、機器本体部と表示部との間の電気接続は屈曲または捻回を伴う配線構造とされており、繰り返しの屈曲または捻回に対する耐久性に優れた極細の同軸ケーブルが必要とされている。
【0006】
ところが、特許文献1に記載の極細同軸ケーブルでは、紫外線硬化型樹脂が硬化する際に収縮するため、外部導体の締め付け力が大きくなり、外部導体とジャケット層との密着力が高くなる。そのため、極細同軸ケーブルを屈曲または捻回させたときにジャケット層が外部導体上を滑ることができず、ジャケット層の破壊や外部導体の破断を生じるおそれがある。
【0007】
また、ジャケット層が外部導体を拘束する力が強いことから、極細同軸ケーブルを他の機器に接続する際、外部導体とジャケット層との界面に剥離が生じにくく、ジャケット層の除去が困難となる。また、ジャケット層に大きな力を加えて無理に除去しようとすると、ジャケット層が崩壊してそのカスが外部導体上に残留し、ハンダ濡れ性不良となりグランドバー取り付けに支障をきたす等の問題を生じる。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮し、屈曲捻回特性が優れ、ジャケット層を容易に除去でき、かつ極細化が可能な同軸ケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は下記手段により解決することができる。
1.中心導体が絶縁体により被覆され、前記絶縁体の外周に外部導体を備え、さらに前記外部導体の外周に紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層を有する同軸ケーブルにおいて、前記紫外線硬化型樹脂は、分子量分布のピークが1000〜6000の範囲にある、Si原子とF原子を含まない高分子膨潤剤を、紫外線硬化型樹脂100重量部に対して10〜25重量部含有することを特徴とする同軸ケーブル。
2.中心導体が絶縁体により被覆され、前記絶縁体の外周に外部導体を備え、さらに前記外部導体の外周に紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層を有する同軸ケーブルにおいて、前記紫外線硬化型樹脂は、平均分子量が8000以上のSiを含む高分子添加剤を紫外線硬化型樹脂100重量部に対して1〜3重量部含有することを特徴とする同軸ケーブル。
3.中心導体が絶縁体により被覆され、前記絶縁体の外周に外部導体を備え、さらに前記外部導体の外周に紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層を有する同軸ケーブルにおいて、前記紫外線硬化型樹脂は、分子量分布のピークが1000〜6000の範囲にある、Si原子とF原子を含まない高分子膨潤剤を、紫外線硬化型樹脂100重量部に対して10〜25重量部を含有し、かつ、平均分子量が8000以上のSiを含む高分子添加剤を紫外線硬化型樹脂100重量部に対して1〜3重量部含有することを特徴とする同軸ケーブル。
4.前記ジャケット層のヤング率が50〜200MPaである上記1〜3のいずれかに記載の同軸ケーブル。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ジャケット層に紫外線硬化型樹脂を使用しても、繰り返しの屈曲または捻回に対する耐久性に優れ、かつジャケット層を容易に除去できる極細の同軸ケーブルが得られる。よって、携帯電話等の電子通信機器にも好適な、繰り返しの屈曲または捻回に対する耐久性及びジャケット除去性に優れた極細の同軸ケーブルを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る同軸ケーブルの好適な一実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、同軸ケーブル10は、ケーブルのほぼ中心に導体素線を数本撚り合わせてなる中心導体12を有している。中心導体12は絶縁体14により被覆されている。絶縁体14の外周は、複数の導体素線を横巻きして構成される外部導体16により覆われている。さらに、外部導体16の外周には紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層18が設けられている。この実施形態では、中心導体12には7本の導体素線を用いたもの、外部導体16には21本の導体素線を用いたものを示している。
【0012】
同軸ケーブル10を小型電子機器等に用いる場合は極細同軸ケーブルとする必要があり、この場合は同軸ケーブル10の外径は0.35mm以下の範囲とすることが好ましく、0.31mm以下とすることがさらに好ましい。中心導体12の外径は0.09mm以下の範囲とすることが好ましく、0.08mm以下とすることがさらに好ましい。また、ジャケット層18の厚みは、0.015〜0.020mmの範囲とすることが好ましい。
【0013】
ジャケット層18を構成する紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂にエポキシアクリレート樹脂やポリエステルアクリレート樹脂等を配合した樹脂を使用することができる。
具体的には、ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加ジオール、トリレンジイソシアネート及びヒドロキシエチルアクリレートを反応させて得られるウレタンアクリレート;ポリテトラメチレングリコール、トリレンジイソシアネート及びヒドロキシエチルアクリレートを反応させて得られるウレタンアクリレート;トリレンジイソシアネート及びヒドロキシエチルアクリレートを反応させて得られるウレタンアクリレート等から選ばれるオリゴマーとトリシクロデカンジアクリレート;N−ビニルピロリドン;イシボニルアクリレート;ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加ジオールジアクリレート;ラウリルアクリレート;ビスフェノールAアポキシアクリレート;エチレンオキサイド付加ノニルフェノールアクリレート等から選ばれる希釈性モノマーを適宜組み合わせて得ることができる。これらの構成成分は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
ここで、第一の実施形態としては、ジャケット層18を構成する紫外線硬化型樹脂は、分子量分布のピークが1000〜6000の範囲にある、Si原子とF原子を含まない高分子膨潤剤を、紫外線硬化型樹脂100重量部に対して10〜25重量部含有する。なお、本発明における分子量分布はGPC法により測定されたものである。
【0015】
この高分子膨潤剤は、−20℃以上+40℃以下では通常液体であり、Si原子及びF原子を含まないため紫外線硬化型樹脂との相溶性がよく、多量に添加することができる。高分子膨潤剤を多量に添加することで、ジャケット層18を膨潤させる作用により硬化時における収縮を抑えることができる。また、この高分子潤滑剤は低分子量成分が少なく、湿熱環境下での拡散や他層への移行可能性が低いため、膨潤作用が長期間維持される。以上の作用により、下地の外部導体16の締め付け力を弱めることができる。さらにこの高分子膨潤剤はジャケット層18とその下の外部導体との滑り性を増大させる。この高分子膨潤剤の膨潤作用と潤滑作用とにより、本発明の極細同軸ケーブルは、それを屈曲または捻回させたときにジャケット層が外部導体上を滑るのでジャケット層にも外部導体にも過大な負荷がかかることなく、滑らかに屈曲または捻回させることができるものである。また、本発明の極細同軸ケーブルは、前記高分子膨潤剤の膨潤作用と潤滑作用とによりジャケット層18の除去が容易である。
【0016】
高分子潤滑剤は、非反応性であることが好ましい。非反応性の高分子潤滑剤は架橋に取り込まれないため、ジャケット層18の膨潤作用が大きくなるためである。また、高分子潤滑剤は、単一ピークの分子量分布を有するものであることが好ましい。
【0017】
高分子膨潤剤の具体例としては、分岐構造を有するポリプロピレングリコールなどの脂肪族ポリエーテルグリコール、リン酸トリ(イソプロピルフェニル)、フタル酸ジオクチル、アジピン酸2−エチルヘキシルなどのエステル化合物等を挙げることができる。
高分子膨潤剤の含有量は紫外線硬化型樹脂100重量部に対して10〜25重量部の範囲であり、好ましくは10〜20重量部の範囲である。
【0018】
本発明に係る同軸ケーブル10の第二の実施形態としては、ジャケット層18を構成する紫外線硬化型樹脂は平均分子量が8000以上のSiを含む高分子添加剤を紫外線硬化型樹脂100重量部に対して1〜3重量部含有する。
このSiを含む高分子添加剤は分子量が大きいため、外部導体16との界面側に局在しやすく、ジャケット層18の除去を容易にすることができる。
【0019】
Siを含む高分子添加剤としては、例えばシリコーンオイルが挙げられる。シリコーンオイルは、反応性であっても非反応性であってもよい。
シリコーンオイルの具体例としては、アルキル変性シリコーンオイル、ウレタンアクリレート変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等を挙げることができる。
Siを含む高分子添加剤の含有量は紫外線硬化型樹脂100重量部に対して1〜3重量部の範囲であり、好ましくは1.5〜2.5重量部である。
【0020】
また、第一の実施形態において、ジャケット層18を構成する紫外線硬化型樹脂には、前述の高分子膨潤剤に加えてSiを含む高分子添加剤を添加することができる。高分子膨潤剤とSiを含む高分子添加剤の含有量は、それぞれ紫外線硬化型樹脂100重量部に対して10〜25重量部、1〜3重量部である。紫外線硬化型樹脂を膨潤させる作用は高分子膨潤剤が支配的であり、Siを含む高分子添加剤をそれに添加することによりジャケット層と外部導体との滑り性を一層向上させることができ、これにより、ジャケット層18の被覆除去性及び屈曲捻回に対する耐久性を一層向上させることができる。
【0021】
上記第一及び第二実施形態に係る同軸ケーブル10においては、ジャケット層18の全周に切れ目を入れ、切れ目を入れたジャケット層18を同軸ケーブル10から5mm/分の速さで10mm除去した際の除去力が10N以下であることが好ましい。このように除去力が小さいため、速やかにジャケット層18を同軸ケーブル10から剥離できて確実に除去できる。
【0022】
ジャケット層18のヤング率は50〜200MPaであることが好ましい。ヤング率はベースとするウレタンアクリレート樹脂等に用いるジオール成分の分子量を調整することにより前記範囲内に設定することができる。
ジャケット層18のヤング率が200MPa以下であれば、ジャケット層18に刃を切り込ませてジャケット層18の除去部分を端に寄せるようにその刃を同軸ケーブル10の軸に沿って移動させると、ジャケット層18の途中までしか刃が切り込んでなくてもジャケット層18が引きちぎられてジャケット層18が破断し易くなる。
また、ジャケット層18のヤング率が小さすぎると、ジャケット層18を引きちぎった後にジャケット層18が収縮し、ジャケット層18を同軸ケーブル10から剥離する力がそこで吸収されてジャケット層18が外部導体16上を走らなくなり、剥離するのに大きな力を要することがある。このため、50MPa以上であれば、ジャケット層18を引きちぎった後のジャケット層18の収縮を小さくすることができ、ジャケット層18を剥離が容易になる。
【0023】
なお、外部導体16上にジャケット層18を被覆するには、上記の高分子膨潤剤及び/又はSiを含む高分子添加剤が所定量添加された樹脂組成物を満たしたダイスに、外部導体16を形成したケーブルを通過させて樹脂組成物を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、ジャケット層18の被覆を完了する。
【0024】
また、本実施形態に係る同軸ケーブル10を複数本並べてコネクタに接続するには、同軸ケーブル10を端末加工する必要がある。この端末加工時には、外部導体16をコネクタのグランドバーに接続するために、ケーブル端末のジャケット層18を除去し、外部導体16を露出する工程がある。例えばCOレーザーを照射してジャケット層18を焼き切り、その先端部分を引き抜いて除去して外部導体16をある長さで露出させる。その後に、YAGレーザーなどにより外部導体16の各導体素線の先端部に切れ目を入れて外部導体16の先端部を引き抜いて除去し、外部導体の内部の絶縁体14を露出する。その後、COレーザーを照射して絶縁体14を焼き切り、その先端部分を除去して中心導体12を露出させる。
ジャケット層18の除去については、COレーザー光により焼き切る方法の他に、COレーザーを使用せず被覆除去治具だけを用いてメカニカルに除去する方法などがある。
【実施例】
【0025】
〔同軸ケーブルの作製〕
図1に示す同軸ケーブル10と同様の構成の同軸ケーブルを作製した。具体的には、直径が0.025mmの導体7本を撚り合わせて直径0.075mmの中心導体12を作製し、この中心導体12をPFA樹脂からなる厚さ0.05mmの絶縁体14により被覆した。中心導体12を絶縁体14で被覆された状態での直径は0.175mmであった。そして、直径が0.030mmの導体素線を21本撚り合わせ、これを絶縁体14の外周に横巻きして外部導体16を形成した。外部導体16が巻かれた状態での直径は0.235mmであった。さらに、外部導体16の外周に下記表1に示す組成の紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層18をダイスコーティングし、紫外線を照射して硬化させ、外径0.280mmの同軸ケーブル10を作製した(実施例1〜5、比較例1〜5)。
なお、比較例6では押出コーティングによりジャケット層18を作製した。ジャケット層18の厚みは約30μm、ケーブルの直径は0.300mmであった。
【0026】
【表1】

【0027】
〔評価〕
(除去力)
除去力は、同軸ケーブルの端部から30mmのところのジャケット層の全周に切れ目を入れて外部導体を露出した状態で、その切れ目に間隔0.250mmの櫛歯をいれて、30mmの長さのジャケット層18を100mm/分の速さで除去したときの最大応力を測定し、その力を除去力[N]として表1に示した。
【0028】
(被覆除去性)
上記のようにジャケット層18を除去した後、外部導体16上に被覆カスが残留したかどうかを目視により確認した。被覆カスが無い場合を○、被覆カスがある場合を×として表1に示した。
【0029】
(捻回試験)
同軸ケーブル10の耐久性評価として捻回試験を行った。図2は、本実施例で行った捻回試験について示す模式図である。図2に示すように、まず同軸ケーブル10を30回周回させてコイル状にし、これを半分に潰してその中央部A1(60芯相当)の両脇部B1,B2をテフロン(登録商標)テープで束ねた。中央部A1の長さは10mmとした。そして、一方の両脇部B1を固定し、他方の両脇部B2を軸方向に捻り角±180°で捻回させた。捻回試験中同軸ケーブル10の導通を監視し、断線するまでの捻回回数を記録した。
10万回以上捻回しても断線しない場合を○、10万回以下で断線する場合を×として表1に示した。ジャケット層18がPFA樹脂の場合は15万回でも断線しなかったが(比較例6)、従来の紫外線硬化型樹脂の場合は1.5万回で断線した(比較例1〜5)。本発明に係る紫外線硬化型樹脂を用いた場合は15万回でも断線しなかった(実施例1〜5)。本発明の極細同軸ケーブルは従来の紫外線硬化型樹脂を使用した同軸ケーブルよりも格段に耐捻回に優れる。耐捻回に優れるということはもちろん耐屈曲にも優れるということである。また、本発明の極細同軸ケーブルは同等の耐捻回性を有するPFA樹脂をジャケット層とした極細同軸ケーブルよりも、その外径を格段に小さくでき(本実施例の場合はPFA樹脂を使用する場合よりも20%以上も細径化できる)、極細同軸ケーブルのさらなる細径化を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る同軸ケーブルの一実施形態を示す断面図である。
【図2】本実施例で行った捻回試験について示す模式図である。
【符号の説明】
【0031】
10 同軸ケーブル
12 中心導体
14 絶縁体
16 外部導体
18 ジャケット層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心導体が絶縁体により被覆され、前記絶縁体の外周に外部導体を備え、さらに前記外部導体の外周に紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層を有する同軸ケーブルにおいて、
前記紫外線硬化型樹脂は、分子量分布のピークが1000〜6000の範囲にある、Si原子とF原子を含まない高分子膨潤剤を、紫外線硬化型樹脂100重量部に対して10〜25重量部含有することを特徴とする同軸ケーブル。
【請求項2】
中心導体が絶縁体により被覆され、前記絶縁体の外周に外部導体を備え、さらに前記外部導体の外周に紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層を有する同軸ケーブルにおいて、
前記紫外線硬化型樹脂は、平均分子量が8000以上のSiを含む高分子添加剤を紫外線硬化型樹脂100重量部に対して1〜3重量部含有することを特徴とする同軸ケーブル。
【請求項3】
中心導体が絶縁体により被覆され、前記絶縁体の外周に外部導体を備え、さらに前記外部導体の外周に紫外線硬化型樹脂からなるジャケット層を有する同軸ケーブルにおいて、
前記紫外線硬化型樹脂は、分子量分布のピークが1000〜6000の範囲にある、Si原子とF原子を含まない高分子膨潤剤を紫外線硬化型樹脂100重量部に対して10〜25重量部を含有し、かつ、平均分子量が8000以上のSiを含む高分子添加剤を紫外線硬化型樹脂100重量部に対して1〜3重量部含有することを特徴とする同軸ケーブル。
【請求項4】
前記ジャケット層のヤング率が50〜200MPaである請求項1〜3のいずれかに記載の同軸ケーブル。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−140664(P2008−140664A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−326104(P2006−326104)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】