説明

同軸拡散反射読取ヘッド

平行光をテスト領域へ向け、テスト領域から拡散光および鏡面反射光の両方を戻すために光ファイバを採用することによって、反射測光法における改善された性能が得られる。鏡面反射光は、空間フィルタによって光検出器に到達するのを妨げられ、拡散光は、収集され測定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液のグルコース含有量を測定するために使用される測定器など、生体試料に対する光応答を測定するために使用される測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
病状は、しばしばテストストリップによって診断またはモニターされる。このテストストリップは、生体試料の検体(例えば、全血中のグルコース)とテストストリップ上に配置された試薬との反応に対する光応答(例えば、色)を提供する。光応答は視覚的に読み取り可能であるが、しばしば反射測光法を使用して測定される。この方法では、光はテストストリップ上の試薬を含有する領域に向けられ、このテスト領域から戻る光が検出され、それはテストストリップ上で反応した検体の量と相関関係がある。
【0003】
多くの特許が、反射測光法を採用する測定器の性能改善を目的とする光源および検出器の構成を開示している。その例としては、米国特許第6181417号、第5611999号、第4890926号、第5155628号、第5449898号および第5477326号がある。一般的に、高輝度で狭帯域幅の光源を提供するために発光ダイオード(LED)が使用される。テスト領域の光学的性質の影響を受けた、テストストリップから戻った光は、拡散光と称され、光検出器によって収集され測定される。本明細書では鏡面反射光と称される、テスト領域による影響を受けない戻り光は、光検出器に到達するのを妨げられる。
【0004】
こうした光は、光源と光検出器の間を伝わるときに、当業者によく知られている様々な方法で扱われる。いくつかの方法では、光ファイバが採用されてきた。その一例が、米国特許第5701181号にみられ、そこでは、LEDが光ファイババンドルを通してテストストリップ上のパッドに30°の角度で光を供給する。反射光は、ねじ切り光バッフル(threaded light baffle)の背後に配置された両凸レンズを介し光ファイバの第2のバンドルを通って光検出器へ向けられる。
【0005】
完全に異なる設計の他の感知装置が、米国特許第6157472号および第6535753号に記載されている。この装置は、テストされる物体と直接接触する非常に小さい感知先端部に光を向け、その先端部から反射して戻ってくる光を受け取るために、光ファイバを自立型ユニット内に採用している。この感知先端部は、極めて小さく、感覚がほとんどまたは全くなしに患者の皮膚に入れることを目的としている。この先端部は、検出されるべき検体と反応するように選択された材料で被覆されている。米国特許第6535753号に示す一例では、グルコースオキシダーゼ試薬システムを採用している。試薬を先端に付けた光ファイバが、酸化窒素など他の検体を測定するために提案されてきた。他の例が米国特許第6636652号に出ている。
【0006】
一般的な測定器には、光の扱いに関するいくつかの制限がある。テスト領域から戻る拡散光の量が少なく、したがってテスト領域が比較的大きくなければならず、その結果所望より大きな装置になる。測定器の光学的要素の構成は、設計者に問題を提起している。さらに、鏡面反射光の反射、すなわちテスト領域の光応答の影響を受けなかった光を減らすことは、一般的に完全には成功していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、このような測定器のさらなる改良が絶えず求められている。本発明は、以下の説明で理解されるように、従来の測定器に見られる制限を克服するためにファイバーオプティックスを採用する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態では、本発明は、生体試料の検体(例えば、全血中のグルコース)とテストストリップ上の適切な試薬との反応に対する光応答を測定するために使用される反射測光法において改善された性能を提供する同軸拡散反射読取ヘッドである。同じ光ファイバが同軸に、すなわち平行光をテスト領域に送りかつ拡散光と鏡面反射光の両方を戻すために使用される。ビームスプリッタが、平行光を光源から光ファイバ内へ向け、テスト領域から受け取った鏡面反射光を空間フィルタへ向ける。この空間フィルタは、鏡面反射光の光検出器へのアクセスを遮るために配置されている。拡散光は、空間フィルタの周りを通り、光検出器によって測定され、テスト領域で反応した検体の量と相関関係がある。好ましい一実施形態において、ビームスプリッタの縁部は、縁部が90°のビームスプリッタと比べて拡散反射光のロスを抑えるために、好ましくは45°の角度に斜切されている。
【0009】
他の態様では、本発明は、光源で露光されたテスト領域から戻る拡散光を測定する方法である。平行光が、ビームスプリッタおよび光ファイバを介してテスト領域に向けられる。光ファイバは、テスト領域と接触しているか、またはテスト領域にごく接近している。拡散光と鏡面反射光の両方が、テスト領域から光ファイバを介してビームスプリッタに戻る。ビームスプリッタを通過した鏡面反射光は、空間フィルタとして働く不透明領域に向けられ、拡散光は、空間フィルタの周りを通って光検出器に達する。
【0010】
他の実施形態では、本発明は、試料と直接接触するように試薬で被覆された、光ファイバセンサの性能を改善する同軸反射読取ヘッドである。光ファイバの先端が、上述の実施形態で使用されるテストストリップの替わりになる。このファイバ先端および試料に向けられた光は、光ファイバによって光検出器に戻される。鏡面反射光は、ビームスプリッタを通過し、空間フィルタとして働く不透明領域によって光検出器に入るのを遮られ、試料の光応答に関する情報を含む拡散光は、不透明領域の周りを通って光検出器上に達する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
臨床化学で病気のマーカーの有無を判定するために使用される試薬用ストリップは、一般的に、試薬用ストリップに塗布された試料中の対象となる検体の存在に応答して光応答(例えば、色の変化)を生じる。テストストリップの光応答を、カラーチャートなどを参照して読み取ることができるが、光応答をより正確に測定するために一般に測定器が使用される。全血中のグルコース含有量の測定は、特に重要であるが、タンパク質、血液、ケトン、ビルビリン、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、コレステロールなど他の検体を類似の方法で検査することもできる。
【0012】
このような測定器では、光源がテスト領域に光を供給し、表面から戻る光が測定され、それはテストストリップ上で反応した検体の量に関係する。この戻り光を2つのタイプに分けることができる。第1に、テスト領域で起こった色の変化(または他の光応答)の影響を受けず、テスト領域から単に戻るだけの光。このような光は、「鏡面反射光」と称される。この鏡面反射光は、「ノイズ」であり、したがって、「拡散光」と称される第2のタイプの光を測定するために使用される光検出器に到達するべきではない。拡散光は、テスト領域によって影響を受け、したがってテスト領域の試薬に対する試料の光応答を表すと理解されている。したがって、拡散光は、テスト領域に現れる検体の量の測度を提供する。例えば、生じた色と一致する波長で入射光を吸収して、検体の量に比例してその波長における拡散光を欠乏させることができる。
【0013】
上述の特許に記載されるような測定器では、光学要素の様々な構成が、鏡面反射光の光検出器へのアクセスを制限し、最大量の拡散光を回収するために使用され、そのため拡散光の測定が可能な限り正確になる。一般的には、LEDまたは他の光源が使用される。光源およびその関連の光学装置、テスト領域、および光検出器は、鏡面反射光の回収を制限し拡散光の回収を最大にするように配置される。本発明は、読取ヘッドの小型化を可能にしながら性能を改善し、以前の設計に特徴的な機械的制限を克服する。
【0014】
本発明は、光を、テスト領域に近接しまたはそれと実際に接触する単一の光ファイバを介してテスト領域までまたそこから伝送することにより、従来技術の設計に比べてテスト領域の寸法を低減する。好ましい実施形態では、光ファイバの直径は約1mmである。光ファイバは非常に小型で可撓性があるので、従来は光源、テスト領域および光検出器の近接を要求していた光のロスについて気にせずに、残りの光学部品を配置することが可能である。また、読取ヘッドの製造における機械的公差を少なくする必要が低減される。最後に、テスト領域から出て行く拡散光が全領域から収集されるが、これは、光が、レンズまたは他の光学的機構を通ってテスト領域からある距離をおいて配置された光検出器内に向けられる場合、これまでは簡単に実現することができなかった。
【0015】
図1は、本発明の主な特徴の概略図を提供する。平行光10が、例えばLED(または他の光源)およびコリメーティングレンズによって提供され、光束(column of light)に対して45°の角度で配置されたビームスプリッタ12に向けられる。ビームスプリッタは、光学技術分野の当業者にはよく知られている。ビームスプリッタはそれらが受け取った光の一部を基準検出器に渡すことができ、この検出器は、ある使用期間にわたって起こる照射光の輝度のばらつきを補正する手段を提供する。光の残りの部分は、ビームスプリッタから反射してテスト領域に入る。本発明の一実施形態では、反射光は、ビームスプリッタに近接し、好ましくは表面から約2mmの位置に配置された光ファイバ14へ向けられる。この光は、光ファイバを通過しテスト領域(図示せず)に到達する。光ファイバは、テスト領域とほぼ同じ寸法であるので、全ての平行光がテスト領域によって受け取られる。テスト領域から出た光は、同じ光ファイバ14を通って戻る。鏡面反射光は、反射するだけで、テスト領域上で起きた反応によって生じた色または他の光応答の影響を受けないと考えられる。拡散光は、テスト領域で起きる光応答の影響を受け、テスト領域で反応した検体の量を判定するために必要とされる情報を含む。両方のタイプの光が光ファイバを通って戻る。それらがビームスプリッタに到達するとき、鏡面反射光16は、平行のままでありビームスプリッタを通過する光であると見なされる。鏡面反射光は、図1および2に示すようにビームスプリッタ12に使用される材料によって屈折される。鏡面反射光は、空間フィルタ18として働く不透明領域によって光検出器22に入るのを遮られる。拡散光20は、光ファイバ14を出るときに拡散し図示のようにビームスプリッタ12内およびその周りを通過して光検出器22に到達する光であると見なされる。光検出器に到達した拡散光は、テスト領域で反応した検体の量を示すようにアルゴリズムによって相互に関係付けられた電気信号に変換される。
【0016】
拡散光の一部が失われることが図1から分かる。というのは、それが光検出器のそばを通り、一部の拡散光はビームスプリッタをその縁部で通過しないからである。図2に示す同様の好ましい実施形態では、より多くの拡散光が光検出器によって取り込まれ測定される。この実施形態では、拡散光のロスを低減するために、例えば図2に示すように45°の角度でビームスプリッタ12の外側縁部が斜切されている。好ましい角度は、ビームスプリッタの光学的特性、ビームスプリッタに対する光ファイバ端部の位置、および読取ヘッド内の光学要素の相対位置に関係するその他の要因に応じて変わるかもしれない。
【0017】
本発明の特定の例では、光源は、約400nm〜約1,000nmの範囲の中心波長を有する狭帯域の光を生成するLEDであり、この光がコリメーティングレンズによって平行にされる。この光源および関連する光学装置は、ビームスプリッタから約3mmの位置に配置される。このビームスプリッタは、当技術分野で知られたいくつかのタイプのうちの1つであり、好ましくは50/50プレート型ビームスプリッタでよい。このビームスプリッタは、厚さ約0.5mm、長さ約9mm、幅約3.5mmである。平行光の直径は、光ファイバの直径より小さい。例えば、直径1mmのファイバに対して直径0.75mmの光線というようにであるが、平行光および光ファイバの直径は、読み取るべきテスト領域の寸法に対応するよう所望に応じて変わり得る。一般的な直径は、約0.25〜3mmの範囲にあると予想される。光ファイバは、戻り光のロスを制限するために試料のテスト領域の近くに配置される。好ましくは、その距離は、0.25mm〜2.0mmの範囲にある。上述のように、光ファイバが、テスト領域を関連する照明および検出光装置から、光ファイバのない一般的な測定器では不可能な形で分離させることが本発明の特徴である。光ファイバが使用後に毎回使い捨てにすることを意図される場合は、その長さは一般に短く、例えば、約5〜約15mmである。しかし、使用後に毎回取り替えることが必要とされない場合は、ファイバをそれより長くすることができる。光ファイバを通って戻った鏡面反射光および拡散光は、空間フィルタから約1〜約2mmの位置に配置されたビームスプリッタを通過する。この空間フィルタは、鏡面反射光を遮り、光検出器のすぐ正面に配置される。空間フィルタおよび光検出器の幅は、約0.5〜約3.5mmであり、鏡面反射光を遮る不透明領域は、一般に光ファイバの直径より大きくなる。例えば、光ファイバの直径が1mmの場合、空間フィルタの不透明部分は、鏡面反射光の全てが確実に遮られるように約1.4mmである。本発明の一般的説明から逸脱することなく光学要素の寸法および位置決めを変更できることは光学技術分野の当業者には明らかである。例えば、平行光線の直径が2mmの場合は、ファイバの直径は2.5mmとなり、空間フィルタの直径は3.0mmとなる。
【0018】
図3は、光源および光検出器が読取ヘッドと一体ではない本発明の読取ヘッド30の構成を断面図で示す。読取ヘッド30の本体32は、様々な材料からなるものでよく、一般的には黒色ABS樹脂が使用される。構造の完全性以外の主な設計上の考慮点は、照明チャネルと検出チャネルの間の迷光によるクロストーク(stray light cross talk)を減少させるために、本体32が黒色であることである。上記で考察したように、読取ヘッドは、従来の設計の場合のように必ずしもテスト領域の近くにある必要はない。LEDまたはハロゲンランプなどの白色光源によって、テスト領域を照明するための光を供給することができる。この例では、光は光ファイバ34を通って入り、レンズシステム36によって平行にされる。平行光は、開口38を通過し、ビームスプリッタ40に向けられ、ビームスプリッタは、平行光の方向に整列された標準光検出器(図示せず)に光のごく一部を渡す。光の残りの部分は、45°の角度で光ファイバ42中に向けられ、この光ファイバはテスト領域(図示せず)に光を伝送する。拡散光および鏡面反射光は、テスト領域から光ファイバ42を通ってビームスプリッタ40へ戻り、このビームスプリッタは、戻り光を、空間フィルタ44とレンズ46に向け、レンズ46は拡散光を光ファイバ48上に集束させて光検出器(図示せず)に導く。他の実施形態では、LED光源を、読取ヘッドに密着させ、またやはり読取ヘッドの近くに配置された光検出器に近接して配置することができることが当業者には明らかである。
【0019】
他の2つの実施形態は、テスト領域に対する光ファイバの端部の配置に関するものである。第1に、光ファイバの端部は、試料中の検体と反応するための試薬を含有するテスト領域の近くに、ただし接触しないように配置される。例えば、ファイバを、テスト領域の表面から約0.05〜約0.25mmの位置に配置することができ、それにより、ファイバが可能な限り多くの反射光を受け取るが、汚染のリスクは最小限に抑えられる。このような実施形態では、テスト領域は一度使用されると処分されるので、ファイバを、取り替える必要なく多くのテストに使用することができる。すなわち、テスト領域は、液体試料が置かれ反応する、試薬を含有したテストストリップと一致する。
【0020】
第2の実施形態では、ファイバは、テスト領域中の試料と直接接触する。第1の実施形態とは対照的に、血中グルコースの測定で使用されるテストストリップのように、以前にそこに配置された試薬と接触するようにテスト領域に試料を添加することはしない。その代わりに、光ファイバの先端部が、試料中の検体(例えば、グルコース)と反応する必要のある試薬を担持する。ファイバの先端部が試料と接触するとき、必要な反応が起こり、光応答が得られる。平行光は、光ファイバの先端部と試料の境界面に入り、反射光は、第1の実施形態と同様にファイバを通って光検出器に戻る。光ファイバの端部が事実上テストストリップになるので、光ファイバは、使用後毎回取り替えられる。
【0021】
どちらの実施形態でも、測定器は、テストストリップまたは試料が定位置に配置された後、テスト領域を出た光をモニターし始めるようにプログラムすることができる。テスト領域から戻る光の突然の減少は、試料と試薬との間で反応が始まったことを示し、これをその検査の正確な開始時間を判定するために使用することができる。性能の改善およびテスト時間の短縮は、検査の厳密な開始時間を知ることによって改善される。
【0022】
多くの検体を判定する際に本発明を採用することができる。例えば、本発明の一実施形態では、テスト領域は、ペルオキシダーゼの存在下で、テトラメチルベンジジンまたはジアニシジン、あるいは4−アミノアンチピリンとp−ヒドロキシベンゼンスルホネートなどの指示薬と組み合わせた酵素グルコースオキシダーゼなど、グルコースの判定になされた試薬を含むことができる。あるいは、酵素グルコースデヒドロゲナーゼを、p−ヨードニトロテトラゾリウムバイオレット(INT)、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、またはテトラニトロブルーテトラゾリウム(TNBT)などのテトラゾリウム指示薬と組み合わせて使用することもできる。
【0023】
血液試料中のコレステロールを判定するには、テスト領域は、ペルオキシダーゼの存在下で、テトラメチルベンジジンまたはジアニシジン、あるいは4−アミノアンチピリンとp−ヒドロキシベンゼンスルホネートなどの指示薬を加えた酵素コレステロールエステルヒドロラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含有することができる。
【0024】
トリグリセリドを判定するには、酵素リパーゼ、グリセロキナーゼ、グリセロールリン酸デヒドロゲナーゼおよびジアホラーゼは、p−ヨードニトロテトラゾリウムバイオレット(INT)、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)、またはテトラニトロブルーテトラゾリウム(TNBT)などのテトラゾリウム指示薬とあいまって、トリグリセリドのレベルを示す色を生成する。酵素リパーゼ、グリセロキナーゼ、グリセロールリン酸オキシダーゼはまた、ペルオキシダーゼの存在下で、テトラメチルベンジジンまたはジアニシジン、あるいは4−アミノアンチピリンとp−ヒドロキシベンゼンスルホネートなどの指示薬とあいまってトリグリセリドに応答して色を発現する。
【0025】
酵素アミラーゼに対して高感度のテストは、酵素α−グルコシダーゼ、および発色指示薬である4,6−エチリデン(G7)ニトロフェニル(G1)−(α)D−マルトヘプトシド(maltoheptoside)で行うことができる。ヘモグロビンは、フェリシアン化カリウム、シアン化カリウムおよび重炭酸ナトリウムによって検出することができ、この場合、ヘモグロビンは、メトヘモグロビンに変換される。
【0026】
光ファイバの先端部が、試薬のキャリアとして働く、すなわちテストストリップの等価物となる場合、主要な試薬は、テストストリップで使用されたものとほぼ同じであるけれども、光ファイバの先端部に塗布するのに必要なように配合を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の光学系の概略図である。
【図2】本発明の好ましい光学系の概略図である。
【図3】本発明の読取ヘッドの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)平行光の光源と、
(b)前記平行光光源から平行光を受け取るようになされ、前記平行光の一部を光ファイバへ向けるようになされたビームスプリッタと、
(c)前記光ファイバの一端部で前記ビームスプリッタから受け取った前記平行光を前記光ファイバの第2の端部でテスト領域へ向けるようになされ、前記テスト領域から戻った鏡面反射光および拡散光を前記ビームスプリッタへ向けるようになされ、前記テスト領域と接触しているか、または前記テスト領域にごく接近している、光ファイバと、
(d)前記鏡面反射光を前記ビームスプリッタから受け取るとともに、前記鏡面反射光の光検出器へのアクセスを遮るようになされた空間フィルタと、
を備える、同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項2】
前記空間フィルタの後ろに配置され、拡散光を前記ビームスプリッタから受け取るとともに、前記拡散光から電気信号を生成するようになされた光検出器をさらに備える、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項3】
前記ビームスプリッタを通過した、前記平行光の第2の部分を受け取るための基準光検出器をさらに備える、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項4】
前記ビームスプリッタが、前記光ファイバから受け取る拡散光のロスを低減するために斜切された外側縁部を有する、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項5】
前記ビームスプリッタが、45°に斜切された外側縁部を有する、請求項4に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項6】
前記光ファイバの直径が、前記テスト領域にほぼ等しい、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項7】
前記光ファイバおよび前記テスト領域の直径が、約0.25〜約3mmの範囲にある、請求項6に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項8】
前記光ファイバの直径が、約1mmである、請求項7に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項9】
前記空間フィルタが、鏡面反射光が前記ビームスプリッタを通過するのを遮るために配置された不透明領域を含む、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項10】
前記不透明領域が、前記光ファイバより大きい、請求項9に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項11】
前記光ファイバが、前記ファイバの前記第2の端部を被覆する試薬を有し、前記テスト領域上の試料と接触するように配置される、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項12】
前記光ファイバが使い捨てである、請求項11に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項13】
前記光ファイバが、前記テスト領域にごく接近し、前記平行光のロスを最小限に抑えるように配置される、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項14】
前記光ファイバが、前記テスト領域から約0.25〜2mmの位置に配置される、請求項12に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項15】
前記テスト領域が、前記テストストリップの試料と反応するための試薬を含有するテストストリップを含む、請求項13に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項16】
前記平行光の光源が、LEDを備える、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項17】
前記平行光の光源が、ハロゲンランプである、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項18】
前記ビームスプリッタが、50/50ビームスプリッタである、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項19】
前記光ファイバの直径が、前記平行光の直径より大きい、請求項1に記載の同軸拡散反射読取ヘッド。
【請求項20】
(a)光源からの平行光を提供するステップと、
(b)前記平行光をビームスプリッタで光ファイバの第1の端部へと向けるステップであって、前記光ファイバの第2の端部が、テスト領域と接触するか、または前記テスト領域にごく接近している、ステップと、
(c)前記テスト領域から戻った拡散光および鏡面反射光を前記光ファイバを介して前記ビームスプリッタへと向けるステップであって、前記鏡面反射光が、前記ビームスプリッタを通過し空間フィルタに接触し、それによって前記鏡面反射光が検出されるのを妨げ、前記拡散反射光が、前記空間フィルタの周りを通過し、光検出器と接触するステップと、
(d)拡散反射光を前記光検出器で測定し、測定された拡散反射光を前記生体試料中の検体の量と相互に関係付けるステップと
を含む、生体試料中の検体を測定する方法。
【請求項21】
前記光ファイバの直径が、前記テスト領域とほぼ等しい、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記光ファイバから受け取る拡散光のロスを低減するために前記ビームスプリッタの外側縁部が斜切されている、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記光ファイバが、前記光ファイバ前記第2の端部を被覆する試薬を有し、前記ファイバが、前記テスト領域上の前記試料と接触するように配置される、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記光ファイバが、前記テスト領域にごく接近し、前記平行光のロスを最小限に抑えるように配置される、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記光ファイバが、平行光を前記テスト領域のテストストリップに供給する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記テスト領域が、拡散光の最初の変化についてモニターされ、拡散光の前記変化が、前記テスト領域中の前記検体との反応の開始を示す指標として使用される、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記検体がグルコースであり、前記生体試料が全血である、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−503724(P2008−503724A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516716(P2007−516716)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/021230
【国際公開番号】WO2006/009754
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】