説明

名前解決装置及び名前解決方法

【課題】SIP端末などの端末を、所定のポリシーに従って選択された主装置に自動的に接続することを可能にする名前解決装置を提供する。
【解決手段】端末から名前解決の要求であって、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するURLを含むものを受信する受信手段と、所定のポリシーに従ってマスター主装置及び1以上のスレーブ主装置から1の主装置を選択し、選択した主装置のIPアドレスを得る名前解決手段と、IPアドレスを端末に返信する送信手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SIP(Session Initiation Protocol)端末などの端末を主装置に接続する際に、URL(Uniform Resource Locator)に対応するIP(Internet Protocol)アドレスを求めるための名前解決装置及び名前解決方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の発明では、デジタル端末や回線などを制御するためのパッケージとしては、スレーブ主装置に含まれる物理パッケージが利用されていた。スレーブ主装置に含まれる物理パッケージは、対応テーブルを利用して、マスター主装置に含まれる仮想スロットと対応づけられ、マスター主装置は、その対応付けを利用して、スレーブ主装置の物理パッケージの配下にあるデジタル端末や回線を制御することができた。各スレーブに含まれる物理パッケージは、そのスレーブ主装置のCPUを用いてデジタル端末などを制御するため、そのような制御のための処理がマスター主装置のCPUに集中することを避けることができた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−003923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムにSIP端末も接続することとした。これにより、このシステムの汎用性や有用性を大きく向上させることができた。
【0005】
しかし、SIP端末は、スレーブ主装置の物理パッケージに収容されない。マスター主装置が直接的にSIP端末を制御するため、マスター主装置のCPUにSIP端末を制御するための処理が集中していた。ことに、各SIP端末を制御するためには、メッセージ処理などの負荷の重い処理が必要とされる。従って、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに接続することができるSIP端末の数がかなり制限されていた。
【0006】
また、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムの何れかの主装置に各SIP端末を接続することとしても、各SIP端末をどの主装置に接続するかを合理的に決定する装置が従来存在していなかった。このため、その決定の代わりとなる決定を人が行う必要が生じ、そうすると決定が必ずしも合理的なものであるとは限らなかった。
【0007】
そこで、本発明は、SIP端末などの端末を、所定のポリシーに従って選択された主装置に自動的に接続することを可能にする名前解決装置、名前解決方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点によれば、端末から名前解決の要求を受信する受信手段と、前記要求に含まれているURLを調べ、該URLがマスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するものと一致するか否かを確認する一致確認手段と、前記一致確認手段による確認結果が肯定的である場合に、所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択する主装置選択手段と、選択した主装置のIPアドレスを前記端末に返信する送信手段と、を備えることを特徴とする名前解決装置が提供される。
【0009】
本発明の第2の観点によれば、端末から名前解決の要求を受信する受信ステップと、前記要求に含まれているURLを調べ、該URLがマスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するものと一致するか否かを確認する一致確認ステップと、前記一致確認ステップによる確認結果が肯定的である場合に、所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択する主装置選択ステップと、選択した主装置のIPアドレスを前記端末に返信する送信ステップと、を有することを特徴とする名前解決方法が提供される。
【0010】
本発明の第3の観点によれば、端末から名前解決の要求を受信する受信手段と、前記要求に含まれているURLを調べ、該URLがマスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するものと一致するか否かを確認する一致確認手段と、前記一致確認手段による確認結果が肯定的である場合に、所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択する主装置選択手段と、選択した主装置のIPアドレスを前記端末に返信する送信手段と、を備えることを特徴とする名前解決装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、名前解決装置が、所定のポリシーに従って、端末の接続先となる主装置を選択するので、端末を、所定のポリシーに従って選択された主装置に自動的に接続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態1によるシステムに含まれる各主装置の構成及びシステムに接続されるSIP端末を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態2による名前解決装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す各主装置の位置に関する情報の構成を示す概念図である。
【図4】図3に示す各主装置の位置に関する情報の構成に対応したシステムの構成例を示す概念図である。
【図5】本発明の実施形態2による名前解決方法の全体を示すフローチャートである。
【図6】図5に示す主装置を選択する方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態3による主装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0014】
[実施形態1]
実施形態1では、複数のSIP端末を分散して複数の主装置に接続する構成について説明をする。
【0015】
図1を参照すると、本発明の実施形態によるシステムの全体は、マスター主装置101、第1のスレーブ主装置102−1、第2のスレーブ主装置102−2及びSIP端末104−1〜104−9を含む。
【0016】
マスター主装置101の数は1である。第2のスレーブ主装置の数は、図1の例では、2であるがそれ以外の数であっても良い。
【0017】
マスター主装置101、第1のスレーブ主装置102−1及び第2のスレーブ主装置102−2は、SIPリンク103により接続されている。SIPリンク103は、主装置間で通信メッセージの送受信を行う。
【0018】
図1の例では、マスター主装置101には、2つのSIP端末104−4、104−5がTCP/IP上で接続され、第1のスレーブ主装置102−1には、3つのSIP端末104−1〜104−3がTCP/IP上で接続され、第2のスレーブ主装置102−2には、4つのSIP端末104−6〜104−9が接続されているが、各主装置に接続されるSIP端末の数は任意である。
【0019】
マスター主装置101は、CAPS/OPMS201、IOCS203、マルチリンク部205−1〜205−3、SIP端末収容部207を含む。マルチリンク部205の数である3は、主装置の数である3に対応している。従って、スレーブ主装置が追加されれば、マルチリンク部2−5もそれに応じて追加される。
【0020】
CAPS/OPMS201のCAPSは、呼制御モジュールであり、OPMSは、パッケージ、端末管理モジュールである。ここで、パッケージとは、例えば、SIP端末収容部207のことである。IOCSは、入出力制御モジュールである。
【0021】
上述したように、マルチリンク部205は、システムに含まれる主装置の数と同一数設けられ、IOCS203と1つのSIP端末収容部207とをSIPリンク103を介してリンクする。
【0022】
SIP端末収容部207は、送信側処理部209、受信側処理部211、TCP/IP部213を含む。
【0023】
送信側処理部209は、マルチリンク部205から送られてきた送信バイナリデータを基に、テキストで構成される送信SIPメッセージを生成して、その送信メッセージをTCP/IP部213に渡す。
【0024】
受信側処理部211Jは、TCP/IP部213から渡された受信SIPメッセージを解析し、解析結果をテキストメッセージとしてマルチリンク部205に送信する。
【0025】
TCP/IP部213は、SIPメッセージの送受信を送信側処理部209及び受信側処理部211並びにSIP端末104との間で担う。
【0026】
CAPS/OPMS201、IOCS203及びマルチリンク部205−1〜205−3は、マスター主装置101のCPUをこれらのそれぞれの部分として機能させるためのプログラムをマスター主装置101のCPUが実行することにより実現される。このプログラムは、マスター主装置101のメモリ(図示せず)に格納される。
【0027】
マスター主装置101のSIP端末収容部207は、マスター主装置101のCPUをSIP端末収容部207として機能させるためのプログラムをマスター主装置101のCPUが実行することにより実現される。このプログラムも、マスター主装置101のメモリ(図示せず)に格納される。
【0028】
第1のスレーブ主装置102−1のSIP端末収容部207は、第1のスレーブ主装置102−1のCPUをSIP端末収容部207として機能させるためのプログラムを第2のスレーブ主装置102−1のCPUが実行することにより実現される。このプログラムは、第1のスレーブ主装置102−1のメモリ(図示せず)に格納される。
【0029】
第2のスレーブ主装置102−2のSIP端末収容部207は、第2のスレーブ主装置102−2のCPUをSIP端末収容部207として機能させるためのプログラムを第2のスレーブ主装置102−1のCPUが実行することにより実現される。このプログラムは、第2のスレーブ主装置102−2のメモリ(図示せず)に格納される。
【0030】
上記の各部は、プログラム中のクラスがメモリ内においてインスタンス化されたものである。
【0031】
第1のスレーブ主装置102−1にも、CAPS/OPMS201及びIOCS203が生成されている。マスター主装置101が正常に稼働している時には、第1のスレーブ主装置102−1のCAPS/OPMS201及びIOCS203は、スタンバイ状態であるが、マスター主装置101がダウンした時には、第1のスレーブ主装置102−1のCAPS/OPMS201及びIOCS203は、稼働状態となる。この時、第1のスレーブ主装置102−1には、マルチリンク部205も生成される。
【0032】
第2のスレーブ装置についても同様である。
【0033】
[実施形態2]
実施形態2では、SIP端末の接続先となる主装置を選択して、SIP端末をその主装置に接続する構成について説明をする。
【0034】
図2を参照すると、実施形態2による名前解決装置300は、TCP/IP部301、名前解決部302及び記憶部303を含む。
【0035】
TCP/IP部301は、名前解決部302をIPネットワークに接続する。特に、IP端末から送信されてきた名前解決の要求を名前解決部302に送り、それに応じて名前解決部302から返ってきたIPアドレスを名前解決の要求を送ってきたIP端末に送信する。
【0036】
名前解決部302は、TCP/IP部301を介して、IP端末から名前解決の要求を受信したならば、所定のポリシーに従って、マスター主装置及び1以上のスレーブ主装置から1の主装置を選択して、選択した主装置のIPアドレスを得る。
【0037】
記憶部303は、各主装置の起動状況に関する情報303−1、各主装置の位置に関する情報303−2、各主装置の機能に関する情報303−3、各主装置への各端末(IP端末を含む。)の登録状況に関する情報303−4、各主装置のIPアドレス303−5、各端末の位置に関する情報303−7及び各端末の機能に関する情報303−9を記憶する。
【0038】
名前解決部302の説明に戻ると、これは、所定のポリシーに従って、マスター主装置及び1以上のスレーブ主装置から1の主装置を選択する際に、記憶部303に記憶されている各主装置の起動状況に関する情報303−1、各主装置の位置に関する情報303−2、各主装置の機能に関する情報303−3、各主装置への各端末(IP端末を含む。)の登録状況に関する情報303−4を参照し、更に、記憶部303に記憶されている端末の位置に関する情報303−7、端末の機能に関する情報303−9を参照し、1の主装置を選択したならば、記憶部303に記憶されている各主装置のIPアドレス303−5のうち、選択した主装置のIPアドレスを読み出し、これをTCP/IP部301に渡す。
【0039】
図3を参照すると、各主装置の位置に関する情報303−2は、主装置識別情報、主装置の種類及び位置識別情報の項目を有し、各主装置毎に、これらの項目の値を含む。図3に示す例は、図4に示すような接続構成に対応したものである。
【0040】
次に、名前解決装置の動作について、図5、図6などを参照して説明する。
【0041】
まず、マスター主装置及び1以上のスレーブ主装置を含むシステムに含まれる何れかの主装置に接続しようとするSIP端末104は、名前解決装置に名前解決の要求を送信する(ステップS401)。この要求には、当該システムのURLが含まれる。名前解決装置300のTCP/IP部301は、この要求を受信する(ステップS403)。
【0042】
次に、名前解決装置300の名前解決部302は、要求に含まれているURLが当該システムに対応するものであるのか否かを判断し(ステップS405)、そうであれば、当該システムに含まれる何れかの主装置を、所定のポリシーに従って、記憶部303に記憶されている情報を参照して、選択し(ステップS409)、選択した主装置のIPアドレスを、記憶部303から取得する(ステップS411)。
【0043】
名前解決装置300のTCP/IP部301は、名前解決部302が取得したIPアドレスを、要求元のSIP端末104に送信する(ステップS413)。そのSIP端末104は、そのIPアドレスを受信し(ステップS415)、その後、そのIPアドレスを有する主装置に接続要求(REGISTERメッセージ)を送信する。
【0044】
図6を参照すると、名前解決部302は、主装置の選択においては、まず、各主装置の起動状況に関する情報303−1を記憶部303から読み出す(ステップS409−1)。
【0045】
次に、名前解決部302は、各主装置の起動状況に関する情報303−1に基づいて、起動していない主装置を選択の対象から外す(ステップS409−3)。
【0046】
次に、名前解決部302は、各主装置の位置に関する情報303−2を記憶部303から読み出す(ステップS409−5)。
【0047】
次に、名前解決部302は、SIP端末が存在する位置に関する情報303−7を記憶部303から読み出す(ステップS409−7)。
【0048】
次に、名前解決部302は、ステップS409−5で読み出した各主装置の位置に関する情報とステップS409−7で読み出したSIP端末が存在する位置に関する情報とを比較して、位置に関する情報がSIP端末と一致しない主装置を選択の対象から外す(ステップS409−9)。ここで、位置に関する情報が一致するとは、例えば、SIP端末の位置に関する情報である「東京」と、或る主装置の位置に関する情報である「東京」とが一致することであり、位置に関する情報が一致しないとは、例えば、SIP端末の位置に関する情報である「東京」と、別の或る主装置の位置に関する情報である「大阪」とが一致しないことである。なお、位置情報として地名の代わりに他の文字列を使ったり記号や数字等を使っても良い。
【0049】
次に、名前解決部302は、各主装置の機能に関する情報303−3を記憶部303から読み出す(ステップS409−11)。
【0050】
次に、名前解決部302は、SIP端末が有する機能に関する情報303−9を記憶部から読み出す(ステップS409−13)。
【0051】
次に、名前解決部302は、ステップS409−11で読み出した各主装置の機能に関する情報とステップS409−13で読み出したSIP端末が有する機能に関する情報とを比較して、SIP端末の機能に対応した機能を有さない主装置を選択の対象から外す(ステップS409−15)。例えば、SIP端末が通話の機能を有しているのならば、通話の機能を有さない主装置を選択の対象から外す。また、SIP端末がテレビ電話の機能を有しているのならば、テレビ電話の機能を有さない主装置を選択の対象から外す。
【0052】
次に、名前解決部302は、選択の対象から外されなかった主装置の数を調べる(ステップS409−17)。
【0053】
名前解決部302は、その数が1であれば、選択の対象から外されなかったその1台の主装置を選択する(ステップS409−19)。
【0054】
名前解決部302は、ステップS409−17で調べた数が複数であれば、各主装置への各端末の登録状況に関する情報303−4を記憶部303から読み出し(ステップS409−21)、選択の対象から外されなかった主装置のうち登録されているSIP端末が最も少ない主装置を選択する(ステップS409−23)。
【0055】
名前解決部302は、ステップS409−17で調べた数がゼロであれば、選択の対象から外されている主装置のうち、選択の対象となる主装置の数が1以上となるまで、主装置の位置に関する条件を緩めていく(ステップS409−25)。ここで、条件を緩めていくとは、SIP端末が存在する位置から近い順に、選択の対象から外さない主装置が存在する位置を広げていくことをいう。また、「近い」とは、地理上又はネットワーク上での「近い」ことをいう。
【0056】
次に、ステップS409−27で新たに候補となった主装置のうち登録されている端末の数が最も少ない主装置を選択する(ステップS409−27)。
【0057】
[実施形態3]
実施形態2では、名前解決装置300を主装置と別個に設けていたが、実施形態3では、名前解決装置を主装置に含める。図7はこのような構成の主装置を示す。図7に示されている構成要素のうち、図1、図2に示されているものには、同一の符号を付して、その説明を省略する。TCP/IP部304は、図1に示すTCP/IP部213と図2に示すTCP/IP部301とを併合したものであり、ポート番号に従って、接続先をSIP端末収容部207(送信側処理部209、受信側処理部211を含む。)又は名前解決部302に切り換える。
【0058】
なお、上記の実施形態では、主装置に接続する装置がSIP端末である例を用いて説明をしたが、SIP端末を、主装置とIPにより接続できる他の端末(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機)に置き換えてもよい。
【0059】
本実施形態によれば、特定の主装置に接続されるIP端末が集中することを避けることができる。また、障害が発生している主装置にIP端末を接続することを避けることができる。更に、相互に離れた位置にあるIP端末と主装置と接続することを避けることができるので、ネットワーク内の通信量を削減することができる。更に、間違って、IP端末の機能に対応する機能を有さない主装置にそのIP端末を接続することを避けることができる。
【0060】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0061】
(付記1)
端末から名前解決の要求であって、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するURLを含むものを受信する受信手段と、
所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択し、選択した主装置のIPアドレスを得る名前解決手段と、
前記IPアドレスを前記端末に返信する送信手段と、
を備えることを特徴とする名前解決装置。
【0062】
(付記2)
付記1に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際に、各主装置の起動状況に関する情報、各主装置の位置に関する情報、各主装置への各端末の登録状況に関する情報及び各主装置の機能に関する情報のうちの少なくとも1種類の情報及び該少なくとも1種類の情報に対応した端末の情報を参照することを特徴とする名前解決装置。
【0063】
(付記3)
付記2に記載の名前解決装置であって、
前記各種情報を記憶する記憶手段を更に備えることを特徴とする名前解決装置。
【0064】
(付記4)
付記2又は3に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際に、前記各主装置の起動状況に関する情報を参照し、起動していない主装置を選択の対象から外すことを特徴とする名前解決装置。
【0065】
(付記5)
付記2乃至4の何れか1に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置の位置に関する情報及び前記端末の位置に関する情報を参照し、他の主装置よりも前記端末と位置が近い主装置を優先的に選択することを特徴とする名前解決装置。
【0066】
(付記6)
付記2乃至5の何れか1に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置への各端末の登録状況に関する情報を参照し、他の主装置よりも登録されている端末の数が少ない主装置を優先的に選択することを特徴とする名前解決装置。
【0067】
(付記7)
付記2乃至6の何れか1に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置の機能に関する情報及び前記端末の機能に関する情報を参照し、前記端末の備える機能に対応した機能を有さない主装置を選択の対象から外すことを特徴とする名前解決装置。
【0068】
(付記8)
マスター主装置と該マスター主装置に接続された1以上のスレーブ主装置とを含むシステムであって、付記1乃至7の何れか1に記載の名前解決装置を更に含み又は前記マスター主装置又は何れかの前記スレーブ主装置が付記1乃至7の何れか1に記載の名前解決装置の機能を有するシステムにおけるSIP端末制御システムであって、
前記マスター主装置は、各々が前記マスター主装置又は前記スレーブ主装置の各々に対応した複数のマルチリンク部を備え、
前記マスター主装置及び各前記スレーブ主装置は、1以上のSIP端末を収容するためのSIP端末収容部を備え、
各前記マルチリンク部と各前記SIP端末収容部とは、SIPリンクにより接続され、
各前記マルチリンク部は、前記マスター主装置のCPUを利用して動作し、
各前記SIP収容部は、それが含まれる前記スレーブ主装置又は前記マスター主装置のCPUを利用して動作することを特徴とするSIP端末制御システム。
【0069】
(付記9)
端末から名前解決の要求であって、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するURLを含むものを受信する受信ステップと、
所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択し、選択した主装置のIPアドレスを得る名前解決ステップと、
前記IPアドレスを前記端末に返信する送信ステップと、
を有することを特徴とする名前解決方法。
【0070】
(付記10)
付記9に記載の名前解決方法であって、
前記主装置選択ステップでは、前記選択を行う際に、各主装置の起動状況に関する情報、各主装置の位置に関する情報、各主装置への各端末の登録状況に関する情報及び各主装置の機能に関する情報のうちの少なくとも1種類の情報及び該少なくとも1種類の情報に対応した端末の情報を参照することを特徴とする名前解決方法。
【0071】
(付記11)
付記10に記載の名前解決方法であって、
前記各種情報を記憶手段に記憶するステップを更に有することを特徴とする名前解決方法。
【0072】
(付記12)
付記10又は11に記載の名前解決方法であって、
前記主装置選択ステップでは、前記選択を行う際に、前記各主装置の起動状況に関する情報を参照し、起動していない主装置を選択の対象から外すことを特徴とする名前解決方法。
【0073】
(付記13)
付記10乃至12の何れか1に記載の名前解決方法であって、
前記主装置選択ステップでは、前記選択を行う際、前記各主装置の位置に関する情報及び前記端末の位置に関する情報を参照し、他の主装置よりも前記端末と位置が近い主装置を優先的に選択することを特徴とする名前解決方法。
【0074】
(付記14)
付記10乃至13の何れか1に記載の名前解決方法であって、
前記主装置選択ステップでは、前記選択を行う際、前記各主装置への各端末の登録状況に関する情報を参照し、他の主装置よりも登録されている端末の数が少ない主装置を優先的に選択することを特徴とする名前解決方法。
【0075】
(付記15)
付記10乃至14の何れか1に記載の名前解決方法であって、
前記主装置選択ステップでは、前記選択を行う際、前記各主装置の機能に関する情報及び前記端末の機能に関する情報を参照し、前記端末の備える機能に対応した機能を有さない主装置を選択の対象から外すことを特徴とする名前解決方法。
【0076】
(付記16)
マスター主装置と該マスター主装置に接続された1以上のスレーブ主装置とを含むシステムであって、付記9乃至15の何れか1に記載の名前解決装置を更に含み又は前記マスター主装置又は何れかの前記スレーブ主装置が付記9乃至15の何れか1に記載の名前解決装置の機能を有するシステムにおけるSIP端末制御方法において、
前記マスター主装置に、各々が前記マスター主装置又は前記スレーブ主装置の各々に対応した複数のマルチリンク部を生成し、
前記マスター主装置及び各前記スレーブ主装置に、1以上のSIP端末を収容するためのSIP端末収容部を生成し、
各前記マルチリンク部と各前記SIP端末収容部とを、SIPリンクにより接続し、
各前記マルチリンク部を、前記マスター主装置のCPUを利用して動作させ、
各前記SIP収容部を、それが含まれる前記スレーブ主装置又は前記マスター主装置のCPUを利用して動作させることを特徴とするSIP端末制御方法。
【0077】
(付記17)
端末から名前解決の要求であって、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するURLを含むものを受信する受信手段と、
所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択し、選択した主装置のIPアドレスを得る名前解決手段と、
前記IPアドレスを前記端末に返信する送信手段と、
を備えることを特徴とする名前解決装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【0078】
(付記18)
付記17に記載のプログラムであって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際に、各主装置の起動状況に関する情報、各主装置の位置に関する情報、各主装置への各端末の登録状況に関する情報及び各主装置の機能に関する情報のうちの少なくとも1種類の情報及び該少なくとも1種類の情報に対応した端末の情報を参照することを特徴とするプログラム。
【0079】
(付記19)
付記18に記載のプログラムであって、
前記名前解決装置は、前記各種情報を記憶する記憶手段を更に備えることを特徴とするプログラム。
【0080】
(付記20)
付記18又は19に記載のプログラムであって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際に、前記各主装置の起動状況に関する情報を参照し、起動していない主装置を選択の対象から外すことを特徴とするプログラム。
【0081】
(付記21)
付記18乃至20の何れか1に記載のプログラムであって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置の位置に関する情報及び前記端末の位置に関する情報を参照し、他の主装置よりも前記端末と位置が近い主装置を優先的に選択することを特徴とするプログラム。
【0082】
(付記22)
付記18乃至21の何れか1に記載のプログラムであって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置への各端末の登録状況に関する情報を参照し、他の主装置よりも登録されている端末の数が少ない主装置を優先的に選択することを特徴とするプログラム。
【0083】
(付記23)
付記18乃至22の何れか1に記載のプログラムであって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置の機能に関する情報及び前記端末の機能に関する情報を参照し、前記端末の備える機能に対応した機能を有さない主装置を選択の対象から外すことを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0084】
101 マスター主装置
102−1 第1のスレーブ装置
102−2 第2のスレーブ装置
103 SIPリンク
104−1〜104−9 SIP端末
201 CAPS/OPMS
203 IOCS
205−1、205−2、205−3 マルチリンク部
207 SIP端末収容部
209 送信側処理部
211 受信側処理部
213 TCP/IP部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末から名前解決の要求であって、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するURLを含むものを受信する受信手段と、
所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択し、選択した主装置のIPアドレスを得る名前解決手段と、
前記IPアドレスを前記端末に返信する送信手段と、
を備えることを特徴とする名前解決装置。
【請求項2】
請求項1に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際に、各主装置の起動状況に関する情報、各主装置の位置状況に関する情報、各主装置への各端末の登録状況に関する情報及び各主装置の機能に関する情報のうちの少なくとも1種類の情報及び該少なくとも1種類の情報に対応した端末の情報を参照することを特徴とする名前解決装置。
【請求項3】
請求項2に記載の名前解決装置であって、
前記各種情報を記憶する記憶手段を更に備えることを特徴とする名前解決装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際に、前記各主装置の起動状況に関する情報を参照し、起動していない主装置を選択の対象から外すことを特徴とする名前解決装置。
【請求項5】
請求項2乃至4の何れか1項に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置の位置に関する情報及び前記端末の位置に関する情報を参照し、他の主装置よりも前記端末と位置が近い主装置を優先的に選択することを特徴とする名前解決装置。
【請求項6】
請求項2乃至5の何れか1項に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置への各端末の登録状況に関する情報を参照し、他の主装置よりも登録されている端末の数が少ない主装置を優先的に選択することを特徴とする名前解決装置。
【請求項7】
請求項2乃至6の何れか1項に記載の名前解決装置であって、
前記主装置選択手段は、前記選択を行う際、前記各主装置の機能に関する情報及び前記端末の機能に関する情報を参照し、前記端末の備える機能に対応した機能を有さない主装置を選択の対象から外すことを特徴とする名前解決装置。
【請求項8】
マスター主装置と該マスター主装置に接続された1以上のスレーブ主装置とを含むシステムであって、請求項1乃至7の何れか1項に記載の名前解決装置を更に含み又は前記マスター主装置又は何れかの前記スレーブ主装置が請求項1乃至7の何れか1項に記載の名前解決装置の機能を有するシステムにおけるSIP端末制御システムであって、
前記マスター主装置は、各々が前記マスター主装置又は前記スレーブ主装置の各々に対応した複数のマルチリンク部を備え、
前記マスター主装置及び各前記スレーブ主装置は、1以上のSIP端末を収容するためのSIP端末収容部を備え、
各前記マルチリンク部と各前記SIP端末収容部とは、SIPリンクにより接続され、
各前記マルチリンク部は、前記マスター主装置のCPUを利用して動作し、
各前記SIP収容部は、それが含まれる前記スレーブ主装置又は前記マスター主装置のCPUを利用して動作することを特徴とするSIP端末制御システム。
【請求項9】
端末から名前解決の要求であって、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するURLを含むものを受信する受信ステップと、
所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択し、選択した主装置のIPアドレスを得る名前解決ステップと、
前記IPアドレスを前記端末に返信する送信ステップと、
を有することを特徴とする名前解決方法。
【請求項10】
端末から名前解決の要求であって、マスター主装置と1以上のスレーブ主装置とを含むシステムに対応するURLを含むものを受信する受信手段と、
所定のポリシーに従って前記マスター主装置及び1以上の前記スレーブ主装置から1の主装置を選択し、選択した主装置のIPアドレスを得る名前解決手段と、
前記IPアドレスを前記端末に返信する送信手段と、
を備えることを特徴とする名前解決装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−65011(P2012−65011A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−205516(P2010−205516)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】