説明

向代謝型グルタミン酸受容体のアセトフェノン増強因子

本発明は、mGluR2受容体を含む向代謝型グルタミン酸受容体の増強因子であり、およびグルタミン酸機能障害に関連する神経学的および精神医学的障害並びに向代謝型グルタミン酸受容体が関与する疾患の治療または予防において有用である化合物に向けられる。また、本発明は、これらの化合物を含有する医薬組成物、並びに向代謝型グルタミン酸受容体が関与する疾患の予防または治療におけるこれらの化合物および組成物の使用にも向けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
興奮性アミノ酸L−グルタミン酸(時折、ここでは単に、グルタミン酸と呼ばれる)は、その多くの受容体を介して、哺乳動物中枢神経系(CNS)内での興奮精神系伝達の大部分に介在する。グルタミン酸を含む興奮性アミノ酸は生理学的に非常に重要なものであり、様々な生理学的プロセス、例えば、長期増強(学習および記憶)、シナプス柔軟性の生成、運動制御、呼吸、心血管調節、および知覚において役割を果たす。
【背景技術】
【0002】
グルタミン酸は少なくとも2つの異なるクラスの受容体を介して作用する。クラスの1つは、リガンド依存性イオンチャンネルとして作用する向イオン性グルタミン酸(iGlu)受容体で構成される。iGlu受容体の活性化により、グルタミン酸はCNSにおける2つの接続するニューロンのシナプス内での高速ニューロン伝達を調節するものと考えられる。受容体の第2の一般的なタイプはG−プロテインまたは第2メッセレジャーリンク「向代謝性」グルタミン酸(mGluR)受容体である。両タイプの受容体は興奮経路に沿う正常シナプス伝達に介在するだけではなく、発生の間および一生を通じてのシナプス接続の修飾に関与しているものと思われる。Schoepp,Bockaert,and Sladeczek,Trends in Pharmacol.Sci.,11,508 (1990);McDonald and Johnson,Brain Research Reviews,15,41 (1990)。
【0003】
本発明はmGlu受容体、特に、mGluR2受容体の増強因子に関する。mGluR受容体はIII型G−プロテイン共役受容体(GPCR)スーパーファミリーに属する。カルシウム感知性受容体、GABAB受容体およびフェロモン受容体を含むこのGPCR’sfのスーパーファミリーは、それらが受容体タンパク質のアミノ末端部分へのエフェクタの結合によって活性化されるという点で独特である。mGlu受容体は細胞内シグナル伝達経路を調節するグルタミン酸の示されている能力に介在するものと考えられる。Ozawa,Kamiya and Tsuzuski,Prog.Neurobio.,54,581 (1998)。これらは前および後シナプス的の両者で局在することが示されており、そこで、それぞれ、グルタミン酸もしくは他の神経伝達物質のいずれかの神経伝達物質放出を調節するか、または神経伝達物質のシナプス後応答を修飾することができる。
【0004】
現在、明確に特定され、クローン化され、およびそれらの配列が報告されている8つの異なるmGlu受容体が存在する。これらは、さらに、それらのアミノ酸配列相同性、特定のシグナル伝達機構を達成するそれらの能力、およびそれらの公知薬理学的特性に基づいて細分化される。Ozawa,Kamiya and Tsuzuski,Prog.Neurobio.,54,581 (1998)。例えば、mGlu1RおよびmGlu5Rを含む第I群mGluR受容体は、Gap−プロテインを介してホスファターゼC(PLC)を活性化し、それによりホスホイノシチドの加水分解の増加および細胞内カルシウム流動化を生じることが公知である。DHPG、(R/S)−3,5−ジヒドロキシフェニルグリシンを含めて、第I群mGlu受容体を活性化することが報告されている幾つかの化合物が存在する。Schoepp,Goldworthy,Johnson,Salhoff and Baker,J.Neurochem.,63,769 (1994);Itoら,keurorep.,3,1013 (1992)。第II群mGlu受容体は2つの異なる受容体、mGluR2およびmGluR3受容体からなる。両者は、Gai−プロテインの活性化によってアデニレートサイクラーゼに否定的に結合することが見出されている。これらの受容体は、選択的化合物、例えば、1S,2S,SR,6S−2アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,6−ジカルボキシレートによって活性化され得る。Monnら,J.Med.Chem.,40,528(1997);Schoeppら,Neuropharmacol.,36,1(1997)。同様に、mGluR4、mGluR6、mGluR7およびmGluR8を含む第III群mGlu受容体はGaiを介してアデニレートサイクラーゼに否定的に結合し、L−AP4(L−(+)−2−アミノ−4−ホスホノ酪酸)によって強力に活性化される。Schoepp,Neurochem.Int.,24,439(1994)。
【0005】
グルタミン酸放出の変化またはシナプス後受容体活性化の変化によるグルタミン酸作動性系を含む興奮性アミノ酸受容体の調節と様々な神経学的および精神医学的障害との間に関連があることがますます明らかになってきている。例えば、Monaghan,Bridges and Cotman,Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.,29,365−402(1989);Schoepp and Sacann,Neurobio.Aging,15,261−263(1994);Meldrum and Garthwaite,Tr.Pharmacol.Sci.,11,379−387(1990)。そのようなグルタミン酸機能障害の医学的な結果はこれらの神経学的プロセスの寛解を重要な治療上の目的とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、mGluR2受容体を含む向代謝型グルタミン酸受容体の増強因子であり、かつグルタミン酸機能障害に関連する神経学的および精神医学的障害並びに向代謝型グルタミン酸受容体が関与する疾患の治療または予防において有用である化合物に向けられる。また、本発明は、これらの化合物を含有する医薬組成物並びに向代謝型グルタミン酸受容体が関与するそのような疾患の予防または治療におけるこれらの化合物および組成物の使用にも向けられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は式Iの化合物:
【0008】
【化3】

(ここで:
Wは以下からなる群より選択され:
(1)テトラゾリル、
(2)COH、
(3)NHSO1−6アルキル、および
(4)CONHCO−C1−6アルキル;
Xは以下からなる群より選択され:
(1)−O−、
(2)−S−、
(3)−NH−、
(4)−N(C1−6アルキル)−、
(5)結合;
Yは以下からなる群より選択され:
(1)−O−、および
(2)−S−;
は以下からなる群より選択され:
(1)非置換であるか、または以下から選択される置換基で置換されているC1−6アルキル:
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシル、および
(c)非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、CF、ヒドロキシル、C1−6アルキル、およびOC1−6アルキルフェニルから独立に選択される1から5個の置換基で置換されているフェニル、
(2)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシルもしくはフェニルで置換されているC3−7シクロアルキル、並びに
(3)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、CF、C1−6アルキル、およびOC1−6アルキルから独立に選択される1から5個の置換基で置換され、該C1−6アルキルおよびOC1−6アルキルは直鎖もしくは分岐鎖であり、かつ1から5個のハロゲンで場合により置換されているフェニル;
は以下からなる群より選択され:
(1)ヒドロキシル、
(2)ハロゲン、
(3)OC1−6アルキル、および
(4)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシルもしくはフェニルで置換されているC1−6アルキル;
は以下からなる群より選択され:
(1)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシルもしくはフェニルで置換されているC1−6アルキル、および
(2)ハロゲン、および
(3)水素;
は以下からなる群より選択され:
(1)水素、
(2)ハロゲン、および
(3)C1−6アルキル;
mは0、1、2および3から選択される整数であり;
nは0、1、2、3、4、5および6から選択される整数である。)
並びにそれらの医薬適合性の塩およびそれらの個々のジアステレオマーに向けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の第1実施態様は、Wがテトラゾリルである化合物を含む。
【0010】
本発明の第2実施態様は、WがCOHである化合物を含む。
【0011】
本発明の一実施態様は、Xが−O−である化合物を含む。
【0012】
本発明の一実施態様は、Yが−O−である化合物を含む。
【0013】
本発明の一実施態様は、Xが結合であり、かつYが−O−である化合物を含む。
【0014】
本発明の一実施態様は、RがC1−6アルキルである化合物を含む。
【0015】
本発明の一実施態様は、RがC5−6シクロアルキルである化合物を含む。
【0016】
本発明の一実施態様は、RがCHである化合物を含む。
【0017】
本発明の一実施態様は、RがCH(CHである化合物を含む。
【0018】
本発明の一実施態様は、RがCHCHである化合物を含む。
【0019】
本発明の一実施態様は、RがCHCHCHである化合物を含む。
【0020】
本発明の一実施態様は、Rがシクロペンチルである化合物を含む。
【0021】
本発明の一実施態様は、RがCH−シクロペンチルである化合物を含む。
【0022】
本発明の一実施態様は、Rがフェニルである化合物を含む。
【0023】
本発明の一実施態様は、RがCHフェニルである化合物を含む。
【0024】
本発明の一実施態様は、Rがヒドロキシルである化合物を含む。
【0025】
本発明の一実施態様は、Rがクロロである化合物を含む。
【0026】
本発明の一実施態様は、RがC1−6アルキルである化合物を含む。
【0027】
本発明の一実施態様は、RがCHである化合物を含む。
【0028】
本発明の一実施態様は、RがCHCHである化合物を含む。
【0029】
本発明の一実施態様は、RがCHCHCHである化合物を含む。
【0030】
本発明の一実施態様は、Rがクロロである化合物を含む。
【0031】
本発明の一実施態様は、Rが水素またはブロモである化合物を含む。
【0032】
本発明の一実施態様は、mが0である化合物を含む。
【0033】
本発明の一実施態様は、mが1である化合物を含む。
【0034】
本発明の一実施態様は、nが1である化合物を含む。
【0035】
本発明の一実施態様は、nが2である化合物を含む。
【0036】
本発明の一実施態様は、nが3である化合物を含む。
【0037】
本発明の一実施態様は、nが4である化合物を含む。
【0038】
本発明の化合物は向代謝型グルタミン酸(mGluR)受容体機能の増強因子であり、特に、それらはmGluR2受容体の増強因子である。すなわち、本発明の化合物は、mGluR受容体のグルタミン酸認識部位で結合するとは考えられないが、グルタミン酸またはグルタミン酸アゴニストの存在下において、本発明の化合物はmGluR受容体応答を高める。本発明の増強因子は、グルタミン酸またはグルタミン酸アゴニストに対するそのような受容体の応答を高め、それらの受容体の機能を増強することによってmGluR受容体での効果を有するものと期待される。本発明の化合物がmGluR2受容体のグルタミン酸およびグルタミン酸アゴニストの有効性を高めるものと期待されることは認められる。したがって、本発明の増強因子は、当業者によって理解されるように、ここで治療されるものと説明されるグルタミン酸機能障害に関連する様々な神経学的および精神医学的障害並びにそのような増強因子によって治療できる他のものの治療において有用であることが期待される。
【0039】
本発明の化合物は1種類以上の非対称中心を含むことができ、したがって、ラセミ化合物およびラセミ混合物、単一の鏡像異性体、ジアステレオマー混合物および個々のジアステレオマーとして生じ得る。その分子上の様々な置換基の性質に依存して、さらなる非対称中心が存在することもある。そのような非対称中心の各々は独立に2つの光学異性体を生成し、混合状態にあるか、または純粋もしくは部分的に精製された化合物としての、可能性のある光学異性体およびジアステレオマーの全てが本発明の範囲内に含まれることが意図される、本発明はこれらの化合物のそのような異性体形態の全てを包含するものである。式Iは好ましい立体化学なしにこのクラスの化合物の構造を示す。
【0040】
これらのジアステレオマーの独立の合成またはそれらのクロマトグラフィー分離は、当該技術分野において公知のように、ここに開示される方法論の改変によって達成することができる。それらの絶対的な立体化学は、必要であれば、公知絶対配置の非対称中心を含む試薬を用いて誘導される、結晶性生成物または結晶性中間体のX線結晶学によって決定することができる。
【0041】
所望であれば、これらの化合物のラセミ混合物を分離して個々の鏡像異性体を単離することができる。分離は当該技術分野において公知の方法、例えば、化合物のラセミ混合物を鏡像異性的に純粋な化合物にカップリングさせてジアステレオマー混合物を形成し、次いで個々のジアステレオマーを標準法、例えば、分画結晶化またはクロマトグラフィーによって分離することにより行うことができる。このカップリング反応はしばしば鏡像異性的に純粋な酸または塩基を用いる塩の形成である。その後、追加されたキラル残基を開裂させることにより、それらのジアステレオマー誘導体を純粋な鏡像異性体に変換することができる。化合物のラセミ混合物はキラル固定相を用いるクロマトグラフィー法によって直接分離することもでき、その方法は当該技術分野において公知である。
【0042】
その代わりに、光学的に純粋な出発物質または公知配置の試薬を用いる立体選択的合成により、当該技術分野において公知の方法によって化合物のいかなる鏡像異性体をも得ることができる。
【0043】
当業者に明らかなように、ここで用いられるハロまたはハロゲンはフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含むことが意図される。同様に、C1−6アルキルにおけるようなC1−6は、C1−8アルキルが具体的にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、およびヘキシルを含むように、その基を、1、2、3、4、5または6個の炭素を直線または分岐配置で有するものと特定するように定義される。置換基で独立に置換されるものと指定される基は複数のそのような置換基で独立に置換されていてもよい。
【0044】
「医薬適合性の塩」という用語は、無機もしくは有機塩基および無機もしくは有機酸を含む、医薬適合性の非毒性塩基または酸から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン塩、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等が含まれる。特に好ましいものはアンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウム塩である。固体形態にある塩は2つ以上の結晶構造で存在することができ、水和物の形態であってもよい。医薬適合性の有機非毒性塩基から誘導される塩には、一級、二級、および三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、および塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等の塩が含まれる。
【0045】
本発明の化合物が塩基性であるとき、塩は、無機および有機酸を含む、医薬適合性の非毒性酸から調製することができる。そのような酸には、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が含まれる。特に好ましいものは、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、フマル酸、および酒石酸である。ここで用いられる場合、式Iの化合物への言及は薬学的に許容される塩をも含むものであることは理解される。
【0046】
本発明の例証は実施例およびここに開示される化合物の使用である。本発明内にある具体的な化合物には以下の実施例に開示される化合物並びにそれらの医薬適合性の塩およびそれらの個々のジアステレオマーからなる群より選択される化合物が含まれる。
【0047】
主題化合物は、向代謝型グルタミン酸受容体活性の増強を、そのような阻害を必要とする哺乳動物のような患者において行う方法であって、有効量の化合物の投与を含む方法において有用である。本発明は、ここに開示される化合物の、向代謝型グルタミン酸受容体活性の増強因子としての使用に向けられる。霊長類、特にヒト、に加えて、様々な他の哺乳動物を本発明の方法に従って治療することができる。
【0048】
本発明は、さらに、ヒトおよび動物において向代謝型グルタミン酸受容体活性を増強するための医薬の製造方法であって、本発明の化合物を医薬担体または希釈剤と組み合わせることを含む方法に向けられる。
【0049】
本発明の方法において治療を受ける被検体は、一般に哺乳動物、好ましくは、向代謝型グルタミン酸受容体活性の増強が望ましいヒト、男性または女性、である。「治療上有効な量」という用語は、研究者、獣医、医師または他の臨床医が求める、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発する主題化合物の量を意味する。現在障害を患う患者を治療することにより、または障害を患う患者を有効量の本発明の化合物で予防的に治療することにより、当業者が神経学的および精神医学的障害に影響を及ぼし得ることは認められる。
【0050】
ここで用いられる場合、「治療(treatment)」および「治療する(treating)」という用語は、障害の進行の遅延、妨害、阻止、制御、または停止は存在し得るが必ずしも全ての障害症状の完全な排除を示すものではない、全てのプロセスを緩和または制御する記載される状態の治療に加えて、記載される状態の進行を遅延させるか、またはその危険性を減少させる予防または予防的治療であって、特に、そのような疾患または障害に対する素因を有する患者におけるものを指す。
【0051】
「組成物」という用語は、ここで用いられる場合、指定された成分を指定された量で含有する製品に加えて、指定された量の指定された成分の組合せから、直接または間接的に、生じるあらゆる製品を包含することが意図される。そのような用語は、医薬組成物に関しては、活性成分(1種類以上)および担体を構成する不活性成分(1種類以上)を含有する製品に加えて、あらゆる2種類以上の成分の組合せ、複合体化もしくは凝集から、または1種類以上の成分の他のタイプの反応もしくは相互作用から、直接もしくは間接的に、生じるあらゆる製品を包含することが意図される。したがって、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物および医薬適合性の担体を混合することによって製造されるあらゆる組成物を包含する。「医薬適合性の」が意味するところは、担体、希釈剤または賦形剤がその処方の他の成分と適合しなければならず、かつそれらのレシピエントに対して有害ではないことである。
【0052】
化合物の「投与(administration of)」およびまたは「投与(administering)」という用語は、本発明の化合物または本発明の化合物のプロドラッグを治療を必要とする個体に与えることを意味するものと理解されるべきである。
【0053】
本発明による化合物の向代謝型グルタミン酸受容体活性、特に、mGluR2活性の阻害剤としての有用性は当該技術分野において公知の方法論によって示すことができる。阻害定数は以下のように決定される。本発明の化合物を[35S]−GTPγSアッセイにおいて試験した。[35S]−GTPγS結合の刺激は天然および組換え受容体膜調製品におけるGαi結合受容体を監視する一般的な機能的アッセイである。hmGlu2 CHO−K1を安定に発現する細胞からの膜(50μg)を96ウェルプレートにおいて1時間、GTPγS35(0.05nM)、GDP(5μM)および化合物の存在下でインキュベートした。96ウェル細胞収穫器(Brandel Gaithersburg、MD)を用いてUnifilter GF/Bプレート(Packard,Bioscience、Meriden CT)で急速濾過することにより反応を停止させた。そのフィルタープレートをTopcountカウンター(Packard,Bioscience、Meriden CT、USA)を用いてカウントした。化合物が増強因子と評価されたとき、それらをグルタミン酸(1μM)の存在下で試験した。グルタミン酸の活性化(アゴニスト)または増強(増強因子)曲線を4パラメーター論理等式でフィットさせ、反復非線形曲線フィッティング・ソフトウェアGraphPad(San Diego CA、USA)を用いてEC50およびHill係数を得た。
【0054】
特に、以下の例の化合物は、前記アッセイにおけるmGluR2受容体の増強において、約10μM未満のED50で活性を有していた。本発明内の好ましい化合物は、前記アッセイにおけるmGluR2受容体の増強において、約1μM未満のED50で活性を有していた。そのような結果はmGluR2受容体活性の増強因子としての使用におけるこれらの化合物の固有活性を示すものである。
【0055】
mGluR2受容体を含む向代謝型グルタミン酸受容体は広範囲の生物学的機能に関連付けられている。これは、ヒトまたは他の種における様々な実感プロセスでのこれらの受容体に対する潜在的な役割を示唆している。
【0056】
本発明の化合物は、以下の状態または疾患の1種類以上を含む、グルタミン酸機能障害に関連する様々な神経学的および精神医学的障害の治療、予防、緩和、制御またはその危険性の減少における有用性を有する:急性神経学的および精神医学的障害、例えば、心臓バイパス手術および移植に続く脳欠損、脳卒中、脳虚血、脊髄傷害、頭部傷害、出生児低酸素症、心不全、低血糖性ニューロン損傷、痴呆(AIDS誘導性痴呆を含む)、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、眼の損傷、網膜症、認知障害、突発性および薬物誘導性パーキンソン病、振戦を含む筋肉痙縮および筋肉痙縮に関連する障害、てんかん、痙攣、片頭痛(migraine)(片頭痛(migraine headache)を含む)、尿失禁、物質寛容性、物質禁断(アヘン剤、ニコチン、タバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、コカイン、鎮静剤、催眠剤のような物質を含む)、精神病、精神分裂病、不安(全身性不安障害、パニック障害、および強迫性障害を含む)、気分障害(うつ病、躁病、双極性障害を含む)、三叉神経痛、聴力損失、耳鳴り、眼の黄斑変性症、嘔吐、脳浮腫、疼痛(急性および慢性疼痛状態、重度の疼痛、難治性の疼痛、精神障害性疼痛、および傷害後の疼痛を含む)、遅発性運動障害、睡眠障害(ナルコレプシーを含む)、注意欠陥/機能亢進障害、並びに行動障害。
【0057】
上記障害のうち、片頭痛、不安、精神分裂病、およびてんかんの治療が特に重要なものである。好ましい実施態様において、本発明は偏頭痛の治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。別の好ましい実施態様においては、本発明は不安の予防または治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。特に好ましい不安障害は全身性不安障害、パニック障害、および強迫性障害である。別の好ましい実施態様においては、本発明は精神分裂病の治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。さらに別の好ましい実施態様においては、本発明はてんかんの治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0058】
本発明に従って治療される、グルタミン酸機能障害に関連する神経学的および精神医学的障害のうち、片頭痛、不安、精神分裂症、およびてんかんの治療が特に好ましい。特に好ましい不安障害は全身性不安障害、パニック障害、および強迫性障害である。
【0059】
したがって、好ましい実施態様において、本発明は片頭痛の治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物またはそれらの医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。入手可能な診断ツール源の1つ、Dorland’s Medical Dictionary(23’d Ed.,1982,W.B.Saunders Company,Philidelphia,PA)において、片頭痛は、しばしば過敏性、悪心、嘔吐、便秘もしくは下痢、輝所恐怖症、および他の関連症状を伴う、通常は側頭部および一側性の周期的頭痛の症状複合体と定義される。ここで用いられる場合、「片頭痛」という用語は、側頭部および一側性の両者のこれらの周期的頭痛、関連する過敏性、悪心、嘔吐、便秘もしくは下痢、輝所恐怖症、並びに他の関連症状を含む。当業者は、代わりの命名法、疾病分類学、並びに片頭痛を含む神経学的および精神医学的障害の分類体系が存在し、これらの体系が医療科学の進歩に伴って進化することを認める。
【0060】
別の好ましい実施態様において、本発明は不安の治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物またはそれらの医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。現時点で、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM−IV) (1994,American Psychiatric Association,Washington,D.C.)の第4版が不安および関連障害を含む診断ツールを提供する。これらには:広場恐怖症を有無を問わないパニック障害、パニック障害の病歴がない広場恐怖症、特定の恐怖症、社会恐怖症、強迫性障害、傷害後ストレス障害、急性ストレス障害、全身性不安障害、一般的な医学状態による不安障害、物質誘導性不安障害および他に特定されない障害が含まれる。ここで用いられる場合、「不安」という用語は、DSM−IVに記載されるような不安障害および関連障害の治療を含む。当業者は、代わりの命名法、疾病分類学、並びに神経学的および精神医学的障害、特に不安、の分類体系が存在し、これらの体系が医療科学の進歩に伴って進化することを認める。したがって、「不安」という用語は、他の診断源に記載されるような障害を含むことが意図される。
【0061】
別の好ましい実施態様において、本発明はうつ病の治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物またはそれらの医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。現時点で、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM−IV) (1994,American Psychiatric Association,Washington,D.C.)の第4版がうつ病および関連障害を含む診断ツールを提供する。抑うつ性障害には、例えば、単一の偶発性および再発性主要抑うつ性障害、並びに気分変調性障害、抑うつ神経症、および神経症性うつ病;摂食障害、体重減少、不眠症および早朝起床、並びに精神運動遅滞を含む憂うつ性うつ病;食欲増進、過眠症、精神運動激越もしくは過敏性を含む非定型うつ病(または反応性うつ病)、不安および恐怖症;季節情動性障害;または双極性障害もしくは躁鬱病、例えば、I型双極性障害、II型双極性障害および循環気質性障害が含まれる。ここで用いられる場合、「うつ病」という用語は、DSM−IVに記載されるような抑うつ性障害および関連障害の治療を含む。
【0062】
別の好ましい実施態様において、本発明はてんかんの治療方法であって:それらを必要とする患者に有効量の式Iの化合物またはそれらの医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。現時点で、突発性、症候性、および潜源性を含む、幾つかのタイプおよびサブタイプのてんかんに関連する発作が存在する。これらのてんかん性発作は限局性(部分的)または全身性であり得る。それらは単純性または複合性でもあり得る。てんかんは当該技術分野において、例えば、Epilepsy: A comprehensive textbook.Ed.by Jerome Engel,Jr.and Timothy A.Pedley.(Lippincott−Raven、Philadelphia、1997)に記載されている。現時点で、the International Classification of Diseases,Ninth Revision、(ICD−9)がてんかんおよび関連障害を含む診断ツールを提供する。これらには:全身性非痙攣性てんかん、全身性痙攣性てんかん、小発作状態てんかん、大発作状態てんかん、意識障害を伴う部分的てんかん、意識障害を伴わない部分的てんかん、乳児性攣縮、持続性部分てんかん、他の形態のてんかん、てんかん、非特定、NOSが含まれる。ここで用いられる場合、「てんかん」という用語はこれらの全てのタイプおよびサブタイプを含む。当業者は、代わりの命名法、疾病分類学、並びにてんかんを含む神経学的および精神医学的障害の分類体系が存在し、これらの体系が医療科学の進歩に伴って発展することを認める。
【0063】
主題化合物は、さらに、ここで述べられる疾患、障害および状態を予防、治療、制御、緩和、またはそれらの危険性を減少させるための方法において有用である。
【0064】
主題化合物は、さらに、前記疾患、障害および状態を予防、治療、制御、緩和、またはそれらの危険性を減少させるための方法において、mGluRアゴニストを含む他の薬剤との組合せで有用である。
【0065】
「増強された量」という用語はmGluRアゴニストの量、すなわち、有効量の本発明の化合物と組み合わせて投与したときにここに記載される神経学的および精神医学的障害の治療において有効であるアゴニストの投薬量を指す。増強量は、有効量の本発明の化合物なしにmGluRアゴニストを投与するときに同じ効果を得るのに必要とされる量を下回ることが期待される。
【0066】
増強された量は、通常の技術を用いることにより、および類似環境下で得られる結果を観察することにより、当業者のような主治診断医が容易に決定することができる。増強された量、式Iの化合物と組み合わせて投与しようとするmGluRアゴニストの用量の決定においては、以下のものを含むがこれに限定されるものではない、幾つかの要素が主治診断医によって考慮される:その効力および選択性を含めて、投与するために選択されるmGluRアゴニスト;同時投与しようとする式Iの化合物;哺乳動物の種;その大きさ、年齢、および一般的な健康;関与する具体的な障害;障害の関与または重症度の程度;個々の患者の応答;投与方法;投与される調製品のバイオアベイラビリティ特性;選択される投薬形態;他の併用薬物療法の使用;並びに他の関連環境。
【0067】
有効量の式Iの化合物と組み合わせて投与しようとするmGluRアゴニストの増強された量は毎日体重キログラム当たり約0.1ミリグラム(mg/kg/日)から約100mg/kg/日を変化するものと期待され、かつ有効量の式Iの化合物なしに投与するときに同じ効果を得るのに必要とされる量を下回るものと期待される。同時投与されるmGluアゴニストの好ましい量は当業者が決定することができる。
【0068】
本発明の化合物は、疾患または状態の治療、予防、制御、緩和または危険性の減少において、一つまたはそれ以上の他の薬物と組み合わせて使用することができ、ここで、式Iの化合物または他の薬剤は疾患または状態の治療、予防、制御、緩和または危険性の減少に対して有用であり、薬物の組み合わせの方がいずれかの薬物の単独よりもより安全であるかより有効であるものである。そのような他の薬物は、それらについて通常用いられる経路および量で、式Iの化合物と同時にまたは順次に投与することができる。式Iの化合物を1種類以上の他の薬物と同時に用いるとき、そのような他の薬物および式Iの化合物を含有する単位投薬形態の医薬組成物が好ましい。しかしながら、組合せ治療は式Iの化合物および1種類以上の他の薬物を異なる重複スケジュールで投与する治療も含む。1種類以上の他の活性成分との組合せで用いるとき、本発明の化合物および他の活性成分を、各々を単独で用いるときよりも少ない用量で用いることができることも意図される。したがって、本発明の医薬組成物は、式Iの化合物に加えて1種類以上の他の活性成分を含有するものを含む。
【0069】
上記組合せには、1種類の他の活性化合物とだけではなく、2種類以上の他の活性化合物との本発明の化合物の組合せが含まれる。
【0070】
同様に、本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患または状態の予防、治療、制御、緩和または危険性の減少において用いられる他の薬物と組み合わせて用いることができる。そのような他の薬物は、それらについて通常用いられる経路および量で、本発明の化合物と同時に、または順次に投与することができる。本発明の化合物を1種類以上の他の薬物と同時に用いるとき、本発明の化合物に加えてそのような他の薬物を含有する医薬組成物が好ましい。したがって、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物に加えて1種類以上の他の活性成分も含有するものを含む。
【0071】
本発明の化合物の第2活性成分に対する重量比は変化し得るものであり、各成分の有効用量に依存する。一般に、各々の有効用量が用いられる。したがって、例えば、本発明の化合物を別の薬剤と組み合わせるとき、本発明の化合物の他の薬剤に対する重量比は、一般に約1000:1から約1:1000、好ましくは約200:1から約1:200の範囲をとる。本発明の化合物および他の活性成分の組合せも一般に上記範囲内に収まるが、各々の場合において、各々の有効用量が用いられるべきである。
【0072】
そのような組合せにおいて、本発明の化合物および他の活性薬剤を別々に、または一緒に投与することができる。加えて、一方の要素の投与が他方の薬剤(1種類以上)の投与に先立つか、同時であるか、またはそれに続いてもよい。
【0073】
本発明の化合物は経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、大槽内注射もしくは注入、皮下注射または移植)、吸入スプレー、鼻、膣、直腸、舌下または局所投与経路で投与することができ、かつ、単独でもしくは一緒に、各投与経路に適する通常の非毒性の医薬適合性の担体、補助剤およびビヒクルを含有する適切な投薬単位処方で処方することができる。温血動物、例えば、マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、サル等の治療に加えて、本発明の化合物はヒトにおける使用に有効である。
【0074】
本発明の化合物を投与するための医薬組成物は、投薬単位形態で都合よく提示することができ、医薬技術分野において公知の方法のいずれによっても調製することができる。全ての方法は活性成分を1種類以上の補助成分を構成する担体と組み合せる工程を含む。一般に、医薬組成物は、活性成分を液体担体もしくは微細化固体担体またはその両者と均一かつ緊密に組み合せ、必要であれば、その生成物を所望の処方に成形することによって調製される。医薬組成物において、活性目的化合物は疾患の過程または状態に対して望ましい効果を生じるのに十分な量含まれる。ここで用いられる場合、「組成物」という用語は、指定された成分を指定された量で含有する製品の他に、指定された量の指定された成分の組合せから、直接または間接的に、生じるあらゆる製品を包含することが意図される。
【0075】
活性成分を含有する医薬組成物は経口用途に適する形態、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁液、分散性粉末もしくは顆粒、エマルジョン、ハードもしくはソフトカプセルまたはシロップもしくはエリキシルであり得る。経口用途を目的とする組成物は医薬組成物を製造するための技術に公知のあらゆる方法に従って調製することができ、そのような組成物は、薬学的に洗練され、かつ口当たりのよい調製品を提供するため、甘味料、香味料、着色料および保存剤からからなる群より選択される1種類以上の薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適する非毒性の医薬適合性の賦形剤と混合された活性成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;顆粒化剤および崩壊剤、例えば、コーンスターチまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム、および潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。錠剤は非被覆であってもよく、または公知技術によって被覆し、消化管内での崩壊および吸収を遅延させ、それにより長期にわたる持続作用をもたらすことができる。例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートのような時間遅延材料を用いることができる。また、それらを米国特許第4,256,108号;第4,166,452号;および第4,265,874号に記載された技術によって被覆し、制御放出のための浸透圧治療用錠剤を形成することもできる。
【0076】
経口用途のための処方は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されているハードゼラチンカプセル、または活性成分が水または油媒体、例えば、ラッカセイ油、液体パラフィンもしくはオリーブ油と混合されているソフトゼラチンカプセルとしても提示することができる。
【0077】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適する賦形剤と混合された活性物質を含有する。そのような賦形剤は、懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムであり;分散剤もしくは湿潤剤は天然ホスファチド、例えば、レシチンまたはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアレートもしくはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノールもしくはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートもしくはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、ポリエチレンソルビトールモノオレエートであり得る。水性懸濁液は1種類以上の保存剤、例えば、エチルもしくはn−プロピル、p−ヒドロキシベンゾエートまたは1種類以上の着色料、1種類以上の香味料および1種類以上の甘味料、例えば、スクロースもしくはサッカリンを含有することもできる。
【0078】
油性懸濁液は活性成分を植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココヤシ油または鉱物油、例えば、液体パラフィンに懸濁させることによって処方することができる。油性懸濁液は濃厚剤、例えば、蜜蝋、ハードパラフィンまたはセチルアルコールを含有することができる。上述のもののような甘味料、および香味料を添加して口当たりのよい経口調製品を提供することができる。これらの組成物はアスコルビン酸のような酸化防止剤を添加することによって保存することができる。
【0079】
水を添加することによる水性懸濁液を調製するための分散性粉末および顆粒は、分散剤および湿潤剤、懸濁剤並びに1種類以上の保存剤と混合されている活性成分を提供する。適切な分散剤および湿潤剤並びに懸濁剤は上に既述のものによって例示される。さらなる賦形剤、例えば、甘味料、香味料および着色料が存在していてもよい。
【0080】
本発明の医薬組成物は水中油エマルジョンの形態であってもよい。油相は植物油、例えば、オリーブ油もしくはラッカセイ油または鉱物油、例えば、液体パラフィンまたはこれらの混合液であり得る。適切な乳化剤は天然ゴム、例えば、アラビアゴムもしくはトラガカントゴム、天然ホスファチド、例えば、ダイズ、レシチン、並びに脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導されるエステルもしくは部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、並びに該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであり得る。エマルジョンは甘味料および香味料を含むこともできる。
【0081】
シロップおよびエリキシルは甘味料、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースと共に処方することができる:そのような処方は解乳化剤、保存剤並びに香味料および着色料を含むこともできる。
【0082】
医薬組成物は無菌注射用水性もしくは油性懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、公知技術に従い、上述されている適切な分散剤もしくは湿潤剤および懸濁剤を用いて処方することができる。無菌注射用調製品は非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒中の無菌注射用溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。用いることができる許容し得るビヒクルおよび溶媒のうちにあるものは、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液である。加えて、無菌の不揮発性油が溶媒または懸濁媒体として従来用いられる。この目的のため、合成モノ−もしくはジグリセリドを含むあらゆるブランドの不揮発性油を用いることができる。加えて、オレイン酸のような脂肪酸に注射剤の調製における用途が見出される。
【0083】
本発明の化合物は薬物を直腸投与するための座剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、薬物を、通常の温度では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって、直腸内で溶融して薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そのような材料はカカオ脂およびポリエチレングリコールである。
【0084】
局所用途に対しては、本発明の化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液等が用いられる。(この施用のため、局所施用はマウスウォッシュおよび含嗽薬を含むべきである。)
本発明の医薬組成物および方法は、さらに、上記病理学的状態の治療において通常適用される、ここで注記されるような他の治療上活性の化合物を含むことができる。
【0085】
向代謝型グルタミン酸受容体活性の増強を必要とする状態の治療、予防、制御、緩和、またはそれらの危険性の減少において、適切な投薬量レベルは一般に毎日患者体重kg当たり約0.01から500mgであり、これは1回もしくは複数用量で投与することができる。好ましくは、投薬量レベルは毎日約0.1から約250mg/kg;より好ましくは、毎日約0.5から約100mg/kgである。適切な投薬量レベルは毎日約0.01から250mg/kg、毎日約0.05から100mg/kg、または毎日約0.1から50mg/kgであり得る。この範囲内で、投薬量は毎日0.05から0.5、0.5から5または5から50mg/kgであり得る。経口投与については、治療しようとする患者に対する投薬量の対症調整のため、組成物は、好ましくは、1.0から1000ミリグラムの活性成分、特に、1.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0および1000.0ミリグラムの活性成分を含有する錠剤の形態で投与される。化合物は毎日1から4回、好ましくは、毎日1または2回の処方方式で投与することができる。
【0086】
グルタミン酸機能障害に関連する神経学的および精神医学的障害または本発明の化合物が指示される他の疾患を治療、予防、制御、緩和またはその危険性を減少させる場合、本発明の化合物を動物体重キログラム当たり約0.1ミリグラムから約100ミリグラムの1日投薬量で、好ましくは、1回1日用量としてもしくは2から6回の分割用量で、または持続放出形態で投与するとき、一般に満足のいく結果が得られる。最も大きな動物については、合計1日投薬量は約1.0ミリグラムから約1000ミリグラム、好ましくは、約1ミリグラムから約50ミリグラムである。70kgの成人の場合、合計1日用量は、一般に、約7ミリグラムから約350ミリグラムである。この投与方式は最適治療応答が得られるように調整することができる。
【0087】
しかしながら、あらゆる特定の患者に対する具体的な用量レベルおよび投薬頻度が、用いられる特定の化合物の活性、その化合物の作用の代謝安定性および長さ、年齢、体重、一般的な健康、性別、食事、投与方式および時間、排泄速度、薬物の組合せ、その状態の重度、並びに治療を受けている宿主を含む様々な要素に依存することは理解される。
【0088】
本発明の化合物を調製するための幾つかの方法を以下のスキームおよび実施例において説明する。出発物質は当該技術分野において公知であるか、またはここで説明される手順に従って調製する。
【0089】
本発明の化合物は様々な方式で調製することができる。
【0090】
【化4】

【0091】
適切に置換されているアセトフェノン前駆体を、スキーム1に説明されるように、アシル化とそれに続くアルキル化によって調製することができる。置換1,3−ビスフェノール(市販品を購入するか、または当該技術分野において公知の技術を用いて調製)を酸塩化物と、ルイス酸、例えば、三塩化アルミニウム、四塩化スズおよび四塩化チタンを用いることができる、の存在下、溶媒、例えば、ジクロロメタンおよびニトロベンゼン中で反応させる。この反応は、一般に、その反応物を数時間にわたって0℃から周囲温度まで暖めた後、周囲温度でさらに数時間維持することによって進行させる。この反応からの生成物は標準技術、例えば、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留等を用いて単離および精製することができる。
【0092】
次に、得られた生成物を様々に置換されているアリール化合物でアルキル化する。これらのアリール化合物は適切な脱離基を有するリンカー(ここで、Zはハライド、トリフレート、トシレート、メシレート等である)を含み、塩基(炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等)の存在下、適切な溶媒(アセトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等)中で反応させる。この反応は、一般に、周囲温度から45℃で4から24時間行う。この反応からの生成物は標準技術、例えば、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留等を用いて単離および精製することができる。
【0093】
【化5】

【0094】
次に、スキーム2に示されるように、アルキル化化合物(W=ニトリルのとき)をテトラゾールに変換することができる。ニトリル誘導体をトリメチルシリルアジドと、酸化ジブチルスズのような触媒の存在下、適切な溶媒(ベンゼン、トルエン、メシチレン等)中、適切な温度、通常は110℃で8−16時間反応させる。この反応からの生成物は標準技術、例えば、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留等を用いて単離および精製することができる。
【0095】
【化6】

【0096】
アルキル化化合物(W=エステルのとき)は、スキーム3に示されるように、カルボン酸、アミド、スルホンアミドおよびイミドに変換することもできる。エステル誘導体を、まず、適切な塩基(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等)の存在下、水/ジオキサンまたは水/テトラヒドロフランのような溶媒中で加水分解して対応するカルボン酸を得る。この反応は、一般に、周囲温度で1−16時間行う。そのカルボン酸をさらに反応させることができ、これは、まず、ジクロロメタンのような適切な溶媒中での塩化オキザリル(または塩化チオニルのような他の試薬)との反応による酸塩化物への変換によって行う。次に、その酸塩化物をアミドおよびスルホンアミドのような様々な窒素化合物と、水素化ナトリウムまたはリチウムジイソプロピルアミドのような塩基の存在下、テトラヒドロフランのような適切な溶媒中でさらに反応させ、所望の化合物を得ることができる。この反応は、一般に、−78から0℃の温度で4−12時間行う。この反応からの生成物は標準技術、例えば、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留等を用いて単離および精製することができる。
【0097】
【化7】

【0098】
スキーム1と同様の方法で、様々な置換アセトフェノンをスキーム4に示されるように合成することができる。2,3−置換アニソール(市販品を購入するか、または当該技術分野において公知の技術を用いて調製)を酸塩化物と、ルイス酸、例えば、三塩化アルミニウム、四塩化スズおよび四塩化チタンの存在下、ジクロロメタンおよびニトロベンゼンのような溶媒中で反応させる。この反応は、一般に、数時間にわたって反応物を0℃から周囲温度に暖めた後、周囲温度でさらに数時間維持することによって進行させる。次に、アニソールのメチル基を、塩酸ピリジンのような適切な試薬を150−175℃の温度で溶融物として用いて除去する。この反応からの生成物は標準技術、例えば、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留等を用いて単離および精製することができる。
【0099】
次に、得られた生成物を様々に置換されているアリール化合物でアルキル化する。これらのアリール化合物は適切な脱離基を有するリンカー(ここで、Zはハライド、トリフレート、トシレート、メシレート等である)を含み、塩基(炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等)の存在下、適切な溶媒(アセトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等)中で反応させる。この反応は、一般に、周囲温度から45℃で4から24時間行う。この反応からの生成物は標準技術、例えば、溶媒抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留等を用いて単離および精製することができる。
【0100】
次に、これらのアルキル化化合物を、スキーム2および3に本質的に概述される方法により、テトラゾール(W=ニトリルのとき)またはカルボン酸、アミド、スルホンアミドおよびイミド(W=エステルのとき)に変換することができる。
【0101】
【化8】

【0102】
臭素化および他のハロゲン化類似体もスキーム5に説明されるように調製することができる。示されるように、様々に置換されている2,4−ジヒドロキシアセトフェノンをエタノールのような溶媒中で臭素で処理して臭素化前駆体を得、次にそれをスキーム3−5において上述されるようにさらに反応させることができる。その臭化フェノールの反応によりさらなる化合物を調製することができる。
【0103】
幾つかの場合においては、最終生成物を、例えば置換基の操作により、さらに修飾することができる。これらに操作には、これらに限定されるものではないが、還元、酸化、アルキル化、アシル化、および加水分解反応が含まれ、これらは一般に当業者に公知である。幾つかの場合においては、前記反応スキームを実施する順番を変更して反応を促進するか、または望ましくない反応生成物を回避することができる。以下の例を提供することで本発明がより完全に理解される。これらの例は例示するだけのものであり、いかなる意味においても本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例1】
【0104】
【化9】

【0105】
シクロペンチル−{2−ヒドロキシ−3−メチル−4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルオキシ]−フェニル}−メタノン
塩化シクロペンチルカルボニル(690mg、0.63mL、5.2mmol)をジクロロメタン(20mL)中の2−メチルレゾルシノール(500mg、4.0mmol)および三塩化アルミニウム(693mg、5.2mmol)の攪拌溶液に0℃で添加した。その反応物をrtに暖めた後、16時間攪拌した。次に、1N HCl水溶液を添加することによってそれを失活させた。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して370mg(42%)のシクロペンチル−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−メタノンを無色の油として得た。炭酸カリウム(188mg、1.36mmol)をアセトン(10mL)中のシクロペンチル−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−メタノン(150mg、0.68mmol)および臭化4−シアノベンジル(160mg、0.82mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(50mL)および水(50mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(15−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して193mg(85%)の4−(4−シクロペンタンカルボニル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−(4−シクロペンタンカルボニル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−ベンゾニトリル(100mg、0.30mmol)、トリメチルシリルアジド(69mg、0.08mL、0.60mmol)および酸化ジブチルスズ(11mg、0.045mmol)をトルエン(8mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。その後、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用してシクロペンチル−{2−ヒドロキシ−3−メチル−4−[4−(21−テトラゾル−5−イル)−ベンジルオキシ]−フェニル}−メタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ13.1(s,1H),8.1(s,2H),7.9(d,1H),7.6(d,2H),6.7(d,1H),5.4(s,2H),3.9(四重項,1H),3.2(s,1H),2.1(s,3H),1.91−1.87(m,2H),1.77−1.72(m,2H),1.67−1.62(m,4H)。MS(ESI):397(M+H)
【実施例2】
【0106】
【化10】

【0107】
2−シクロペンチル−1−{2−ヒドロキシ−3−メチル−4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルオキシ]−フェニル}−エタノン
塩化シクロペンチルアセチル(1.53g、1.4mL、10.4mmol)をジクロロメタン(40mL)中の2−メチルレゾルシノール(1g、8.0mmol)および三塩化アルミニウム(1.39g、10.4mmol)の攪拌溶液に0℃で添加した。その反応物をrtに暖めた後、16時間攪拌した。次に、1N HCl水溶液を添加することによってそれを失活させた。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して1.16g(62%)の2−シクロペンチル−1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−エタノンを白色固体として得た。
【0108】
炭酸カリウム(580mg、4.2mmol)をアセトン(40mL)中の2−シクロペンチル−1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−エタノン(500mg、2.1mmol)および臭化4−シアノベンジル(500mg、2.6mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(10−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して459mg(61%)の4−[4−(2−シクロペンチル−アセチル)−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシメチル]−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−[4−(2−シクロペンチル−アセチル)−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシメチル]−ベンゾニトリル(300mg、0.86mmol)、トリメチルシリルアジド(198mg、0.23mL、1.72mmol)および酸化ジブチルスズ(32mg、0.13mmol)をトルエン(15mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。その後、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用して2−シクロペンチル−1−{2−ヒドロキシ−3−メチル−4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルオキシ]−フェニル}−エタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ13.02(s,1H),8.07(d,2H),7.87(d,1H),7.65(d,2H),6.73(d,1H),5.35(s,2H),3.17(s,1H),3.00(d,2H),2.25(sept,1H),2.09(s,3H),1.77−1.75(m,2H),1.62−1.59(m,2H),1.51−1.49(m,2H),1.20−1.15(m,2H)。MS(ESI):393(M+H)
【実施例3】
【0109】
【化11】

【0110】
シクロペンチル−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−メタノン
炭酸カリウム(188mg、1.36mmol)をアセトン(10mL)中のシクロペンチル−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−メタノン(1.50mg、0.68mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(208mg、0.82mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(50mL)および水(50mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して182mg(68%)の4−[4−(4−シクロペンタンカルボニル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−[4−(4−シクロペンタンカルボニル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリル(182mg、0.46mmol)、トリメチルシリルアジド(107mg、0.13mL、0.93mmol)および酸化ジブチルスズ(17mg、0.069mmol)をトルエン(10mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。次に、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用してシクロペンチル−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−メタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ13.03(s,1H),7.97(d,2H),7.88(d,1H),7.15(d,2H),6.66(d,1H),4.19−4.09(m,4H),3.85(四重項,1H),2.00(s,3H),1.94−1.88(m,6H),1.78−1.74(m,2H),1.66−1.50(m,4H)。MS(ESI):437(M+H)
【実施例4】
【0111】
【化12】

【0112】
2−シクロペンチル−1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
炭酸カリウム(580mg、4.2mmol)をアセトン(40mL)中の2−シクロペンチル−1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−エタノン(500mg、2.1mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(661mg、2.6mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して530mg(62%)の4−{4−[4−(2−シクロペンチル−アセチル)−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ]−ブトキシ}−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−{4−[4−(2−シクロペンチル−アセチル)−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ]−ブトキシ}−ベンゾニトリル(530mg、1.3mmol)、トリメチルシリルアジド(300mg、0.35mL、2.6mmol)および酸化ジブチルスズ(49mg、0.20mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。次に、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用して2−シクロペンチル−1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ13.02(s,1H),7.99(d,2H),7.80(d,1H),7.15(d,2H),6.65(d,1H),4.57−4.07(m,4H),3.00(d,2H),2.31−2.28(m,1H),2.00(s,3H),1.95−1.92(m,4H),1.77−1.74(m,2H),1.61−.149(m,6H)。MS(ESI):451(M+H)
【実施例5】
【0113】
【化13】

【0114】
1−(4−{4−[2−ブロモ−4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−2−ヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−エタノン
炭酸カリウム(690mg、5.0mmol)をアセトン(40mL)中の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−エタノン(490mg、2.5mmol)および3−ブロモ−4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(1.00g、3.0mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して657mg(59%)の4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−3−ブロモ−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−3−ブロモ−ベンゾニトリル(400mg、0.90mmol)、トリメチルシリルアジド(207mg、0.24mL、1.8mmol)および酸化ジブチルスズ(34mg、0,135mmol)をトルエン(15mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。次に、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用して1−(4−{4−[2−ブロモ−4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−2−ヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−エタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ12.85(s,1H),8.20(d,1H),8.00(dd,1H),7.81(d,1H),7.29(d,1H),6.67(d,1H),4.25−4.19(m,4H),3.17(s,1H),2.58(s,3H),2.56−2.52(m,2H),1.98−1.96(m,4H),1.48−1.43(m,2H),0.86(t,3H)。MS(ESI):489(M+H)
【実施例6】
【0115】
【化14】

【0116】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
塩化イソブチリル(1.25g、1.3mL、10.4mmol)をジクロロメタン(40mL)中の2−メチルレゾルシノール(1g、8.0mmol)および三塩化アルミニウム(1.39g、10.4mmol)の攪拌溶液に0℃で添加した。その反応物をrtに暖めた後、16時間攪拌した。次に、1N HCl水溶液を添加することによってそれを失活させた。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して946mg(57%)の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オンを白色固体として得た。
【0117】
炭酸カリウム(398mg、2.88mmol)をアセトン(20mL)中の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン(300mg、1.44mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(403mg、1.58mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して378mg(69%)の4−{4−[3−ヒドロキシ−2−メチル−4−(3−メチル−ブチリル)−フェノキシ]−ブトキシ}−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−{4−[3−ヒドロキシ−2−メチル−4−(3−メチル−ブチリル)−フェノキシ]−ブトキシ}−ベンゾニトリル(257mg、0.67mmol)、トリメチルシリルアジド(155mg、0.18mL、1.3mmol)および酸化ジブチルスズ(25mg、0.10mmol)をトルエン(12mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。次に、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用して1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ13.03(s,1H),7.95(d,2H),7.85(d,1H),7.10(d,2H),6.65(d,1H),4.18−4.13(m,4H),2.85(d,2H),2.17−2.14(m,1H),2.00(s,3H),1.95−1.93(m,4H),0.93(d,6H)。MS(ESI):425(M+H)
【実施例7】
【0118】
【化15】

【0119】
4[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸
炭酸カリウム(1.0g、7.7mmol)をアセトン(52ml)中の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−エタノン(1.0g、5.2mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−安息香酸メチルエステル(1.6g、5.7mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を18時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。その残滓をブライン(150ml)で洗浄し、ジクロロメタン(180ml)で抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させて濾過した後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(1−35%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して1.9g(90%)の4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸メチルエステルを油として得た。1.0N水酸化リチウム(22ml)をテトラヒドロフラン(22ml)中の4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸メチルエステル(1.8g、4.5mmol)の溶液に添加した。その混合物を16時間還流させた後、0℃に冷却した。1.0N HCl水溶液をpH5になるまで混合液に添加した。その混合物をブライン(2×60ml)で洗浄し、酢酸エチル(2×70ml)で抽出した。有機抽出物をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して褐色固体を得た。その粗製固体をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(まず1−100%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10−20%メタノール/酢酸エチルで溶出)によって精製し、4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸を黄褐色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ12.84(s,1H),12.61(s,1H),7.89(d,2H),7.82(d,1H),7.03(d,2H),6.67(d,1H),4.16(m,4H),2.64(s,3H),2.57(m,2H),1.99(m,4H),1.49(m,2H),0.87(t,3H)。MS(ESI):387(M+H)
【実施例8】
【0120】
【化16】

【0121】
1−[2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−(4−{4−[2−(2H−テトラゾル−5−イル)−エチル]−フェノキシ}−ブトキシ)−フェニル]−エタノンを、1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノンについて概述されるものと類似の方法で調製した。MS(ESI):439(M+H)
【実施例9】
【0122】
【化17】

【0123】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル}−エタノン
炭酸カリウム(1.577g、12.87mmol)をアセトン(50mL)中の4−(2−ブロモエトキシ)ベンゾニトリル(1.57g、6.17mmol)および1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−エタノン(0.85g、5.15mmol)の攪拌溶液に添加した。その反応混合物を還流下で6時間加熱し、濾過した後、真空中でアセトンを除去した。その残滓をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(20−30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製し、0.51g(28.9%)の4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリルを白色固体として得た。MS(ESI):340(M+H)。4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリル(500mg、1.47mmol)、トリメチルシリルアジド(424mg、0.49mL、3.68mmol)および酸化ジブチルスズ(54mg、0.22mmol)をトルエン(30mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。シリカを添加し、真空中でトルエンを除去した。シリカに吸収された粗製物質をhorizon biotageユニット(10%MeOH/クロロホルムで溶出)で精製し、1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ12.84(s,1H),7.95(d,2H),7.80(d,1H),7.14(d,2H),6.66(d,1H),4.17−4.14(m,4H),2.62(s,3H),2.50−2.45(m,4H),1.99(s,3H),1.93−1.86(m,4H)。
【実施例10】
【0124】
【化18】

【0125】
N−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシメチル)−ベンゾイル]−メタンスルホンアミド
炭酸カリウム(2.2g、15.9mmol)をアセトン(100ml)中の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−エタノン(2.0g、10.3mmol)およびメチル−4−(ブロモメチル)−ベンゾエート(2.6g、11.3mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を4時間攪拌し、真空中で濃縮した。生じる油をブライン(2×80ml)で洗浄し、ジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して黄色固体を得た。その固体をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(10−90%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製し、4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシメチル)−安息香酸メチルエステルを白色固体として得た(3.4g、98%)。4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシメチル)−安息香酸メチルエステル(3.4g、10.0mmol)、1.0N水酸化リチウム水溶液(50ml)およびテトラヒドロフラン(50ml)の混合物を75℃に18時間加熱した後、rtに冷却した。その反応混合物を真空中で濃縮し、6.0N HCl水溶液でpH5に酸性化した。混合物をブライン(200ml)で洗浄し、酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシメチル)−安息香酸を黄色固体として得た(3.2g、100%)。新たに蒸留した塩化オキザリル(0.44ml、5.0mmol)をジクロロメタン(25ml)中の4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシメチル)−安息香酸(328mg、1.0mmol)の攪拌溶液に窒素の下で添加した。ジメチルホルムアミド(0.05ml)を泡立ちが止むまでその混合物に徐々に添加した。tlcによって出発物質が観察されなくなるまで混合物を攪拌した後、真空中で濃縮して酸塩化物を黄色固体として得た。その酸塩化物をテトラヒドロフラン(7.5ml)に溶解し、水素化ナトリウム(120mg、3.0mmol)、メタンスルホンアミド(238mg、2.5mmol)およびテトラヒドロフラン(5.0ml)の冷却攪拌溶液に0℃で一度に添加した。その反応混合物をrtに一晩暖めた後、水で慎重に失活させた。その溶液をブライン(2×30ml)で洗浄し、酢酸エチル(2×60ml)で抽出して濾過し、真空中で濃縮して油を得た。その油をカラムクロマトグラフィー(まず50−100%酢酸エチル/ヘキサン、次いで5−20%メタノール/酢酸エチルで溶出)によって精製し、N−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシメチル)−ベンゾイル]−メタンスルホンアミドを黄色の泡として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),12.86(s,1H),7.96(d,2H),7.82(d,1H),7.42(d,2H),6.73(d,1H),5.28(s,2H),2.90(s,3H),2.61(m,2H),2.58(s,3H),1.49(m,2H),0.91(t,3H)。MS(ESI):406(M+H)
【実施例11】
【0126】
【化19】

【0127】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{2−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]エトキシ}フェニル)エタノン
アセトン(50ml)中の4−(2−ブロモエトキシ)ベンゾニトリル(1.0g、4.4mmol)の攪拌溶液にKCO(1.2g、8.8mmol)および2’4’−ジヒドロキシ−3’−プロピルアセトフェノン(1.3g、6.6mmol)を添加した。その反応混合物を60℃で18時間攪拌し、周囲温度に冷却して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、その粗製物質をBiotage horizonシステム(5%−30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、4−[2−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)エトキシ]ベンゾニトリル(0.7g、47%)を白色固体として得た。MS(ESI)340(M+1)。
【0128】
トルエン(3ml)中の4−[2−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)エトキシ]ベンゾニトリル(230mg、0.67mmol)の脱気溶液にアジドトリメチルシラン(310mg、2.7mmol)および酸化ジ−n−ブチルスズ(30mg、0.1mmol)を添加した。その反応混合物を110℃で20時間攪拌し、周囲温度に冷却して減圧下で濃縮した。その粗製物質を半調製用HPLCによって精製し、1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{2−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]エトキシルフェニル}−エタノンを得た。H NMR(CDOD,500MHz)δ8.0(d,2H),8.7(d,1H),7.0(d,2H),7.6(d,1H),4.4(s,4H),2.6(m,2H),2.5(s,3H),1.5(m,2H),0.9(m,3H)。MS(ESI):489(M+1)。
【実施例12】
【0129】
【化20】

【0130】
{4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−フェニル}−酢酸を4[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸について概述されるものと類似の方法で調製した。MS(ESI)401(M+1)。
【実施例13】
【0131】
【化21】

【0132】
N−{4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾイル}−メタンスルホンアミド
新たに蒸留した塩化オキザリル(0.23ml、2.7mmol)をジクロロメタン(13ml)中の4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸(208mg、0.54mmol)の攪拌溶液にrtで添加した。泡立ちが止むまでジメチルホルムアミド(0.05ml)を滴下により添加し、tlcによって出発物質が観察されなくなるまで混合物を攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、酸塩化物を褐色固体として得た。その酸塩化物をテトラヒドロフラン(5.8ml)に溶解し、テトラヒドロフラン(1.0ml)中の水素化ナトリウム(65mg、1.6mmol)、メタンスルホンアミド(128mg、1.3mmol)の冷却混合物に0℃で添加した。その混合物をrtに暖めた。反応を完了させるのに3時間にわたって水素化ナトリウムを20mgづつ(2回)添加することが必要であり、完了時に反応物を0℃に冷却して水(1.0ml)で失活させた。その混合物をブライン(2×20ml)で洗浄し、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して褐色油を得た。その油をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(まず30−100%酢酸エチル/ヘキサン、次いで5−25%メタノール/酢酸エチルで抽出)によって精製し、N−{4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾイル}−メタンスルホンアミドを得た。H NMR(CDCl,500MHz),12.87(s,1H),7.81(m,2H),7.29(d,1H),7.05(m,2H),6.43(d,1H),4.10(m,4H),3.49(s,3H),2.64(m,2H),2.56(s,3H),2.05(m,4H),1.55(m,2H),0.94(t,3H)。MS(ESI):464(M+H)
【実施例14】
【0133】
【化22】

【0134】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−ブタン−1−オン
塩化ブチリル(1.11g、1.08mL、10.4mmol)をジクロロメタン(40mL)中の2−メチルレゾルシノール(1g、8.0mmol)および三塩化アルミニウム(1.39g、10.4mmol)の攪拌溶液に0℃で添加した。その反応物をrtに暖めた後、16時間攪拌した。次に、1N HCl水溶液を添加することによってそれを失活させた。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して824mg(53%)の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−ブタン−1−オンを白色固体として得た、
炭酸カリウム(569mg、4.12mmol)をアセトン(30mL)中の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−ブタン−1−オン(400mg、2.06mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(628mg、2.47mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して605mg(80%)の4−[4−(4−ブチリル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−[4−(4−ブチリル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリル(400mg、1.09mmol)、トリメチルシリルアジド(251mg、0.29mL、2.2mmol)および酸化ジブチルスズ(41mg、0.16mmol)をトルエン(15mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。次に、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用して1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−ブタン−1−オンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ13.02(s,1H),7.96(d,2H),7.85(d,1H),7.14(d,2H),6.66(d,1H),4.18−4.15(m,4H),2.98(t,2H),2.00(s,3H),1.96−1.93(m,4H),1.67−1.63(m,2H),0.95(t,3H)。MS(ESI):411(M+H)
【実施例15】
【0135】
【化23】

【0136】
1−(2,3−ジクロロ−4−{4−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]−ブトキシ)−フェニル)エタノン
1−(2,3−ジクロロ−4−メトキシ−フェニル)−エタノン(1.1g、5.0mmol)および塩酸ピリジン(6.0g、51.9mmol)の混合物を窒素の下で2時間、180℃に加熱した。黒色残滓をrtに冷却した後、水(30ml)を添加し、その混合物をジクロロメタン(3×30ml)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮してダークピンクの油を得た。その油をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(1−20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製し、1−(2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−エタノンを白色固体として得た(297mg、30%)。炭酸カリウム(138mg、1.0mmol)をアセトン(6.7ml)中の1−(2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−エタノン(138mg、0.67mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(188mg、0.74mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その混合物をtlcにより出発物質が消失するまで攪拌し、その時点で反応物を真空中で濃縮した。生じる残滓を水(2×15ml)で洗浄し、ジクロロメタン(3×20ml)で抽出した。有機抽出物をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して白色固体を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(0−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して4−[4−(4−アセチル−2,3−ジクロロ−フェノキシ)ブトキシ]−ベンゾニトリルを白色固体として得た(200mg、79%)。4−[4−(4−アセチル−2,3−ジクロロ−フェノキシ)ブトキシ]−ベンゾニトリル(188mg、0.5mmol)、トルエン(7.2ml)、アジドトリメチルシラン(0.4ml、3.0mmol)および酸化ジブチルスズ(24mg、0.09mmol)の混合物を110℃で16時間攪拌した後、rtに冷却した。その反応混合物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(まず30−100%酢酸エチル/ヘキサン、次いで5−20%メタノール/酢酸エチルで溶出)によって精製し、1−(2.3−ジクロロ−4−{4−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)エタノンをベージュの固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz)8.27(d,2H),7.77(d,1H),7.28(d,1H),7.16(d,2H),4.27(m,2H),4.17(m,2H),2.56(s,3H),1.96(m,4H)。MS(ESI):421M+。
【実施例16】
【0137】
【化24】

【0138】
(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ)−フェニル)−フェニル−メタノン
塩化ベンゾイル(1.46g、1.21mL、10.4mmol)をジクロロメタン(40mL)中の2−メチルレゾルシノール(1g、8.0mmol)および三塩化アルミニウム(1.39g、10.4mmol)の攪拌溶液に0℃で添加した。その反応物をrtに暖めた後、16時間攪拌した。次に、1N HCl水溶液を添加することによってそれを失活させた。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(5−60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して902mg(50%)の(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−フェニル−メタノンを白色固体として得た。炭酸カリウム(752mg、5.44mmol)をアセトン(40mL)中の(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−フェニル−メタノン(621mg、2.72mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(830mg、3.26mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、その残滓をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(1−30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して394mg(36%)の4−[4−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−[4−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシ−2−メチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリル(200mg、0.50mmol)、トリメチルシリルアジド(115mg、0.13mL、1.0mmol)および酸化ジブチルスズ(19mg、0.075mmol)をトルエン(10mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。次に、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用して81mg(36%)の(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−フェニル−メタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ12.53(s,1H),7.95(d,2H),7.67−7.63(m,3H),7.56(d,2H),7.40(d,1H),7.15(d,2H),6.69(d,1H),4.19−4.15(m,4H),2.07(s,3H),1.97−1.95(m,4H)。MS(ESI):445(M+H)
【実施例17】
【0139】
【化25】

【0140】
4−[4−(4−アセチル−2,3−ジクロロ−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸
炭酸カリウム(130mg、0.95mmol)をアセトン(6.3ml)中の1−(2,3−ジクロロ−4−ヒドロキシ−フェニル)−エタノン(130mg、0.63mmol)、4−(4−ブロモ−ブトキシ)−安息香酸メチルエステル(200mg、0.70mmol)の混合物に45℃で添加した。反応物を16時間攪拌した後、rtに冷却した。その混合物を真空中で濃縮した後、水(2×15ml)で洗浄し、ジクロロメタン(3×15ml)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して油を得た。その粗製油をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(0−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製し、4−[4−(4−アセチル−2,3−ジクロロ−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸メチルエステルを白色固体として得た(108mg、41%)。テトラヒドロフラン(1.3ml)および1.0N水酸化リチウム水溶液(1.3ml)中の4−[4−(4−アセチル−2,3−ジクロロ−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸メチルエステル(108mg、0.26mmol)の混合物を75℃で16時間攪拌した後、rtに冷却した。混合物を1.0N HCl水溶液でpH1に酸性化し、酢酸エチル(3×20ml)で抽出した。有機抽出物をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して4−[4−(4−アセチル−2,3−ジクロロ−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸を黄色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz)12.61(s,1H),7.88(d,2H),7.76(d,1H),7.27(d,1H),7.02(d,2H),4.26(m,2H),4.15(m,2H),2.57(s,3H),1.94(m,4H)。
【実施例18】
【0141】
【化26】

【0142】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−2−フェニル−エタノン
塩化フェニルアセチル(1.61g、1.38mL、10.4mmol)をジクロロメタン(40mL)中の2−メチルレゾルシノール(1g、8.0mmol)および三塩化アルミニウム(1.39g、10.4mmol)の攪拌溶液に0℃で添加した。その反応物をrtに暖めた後、16時間攪拌した。次に、1N HCl水溶液を添加することによってそれを失活させた。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(1−30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して815mg(42%)の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−2−フェニル−エタノンを白色固体として得た。炭酸カリウム(456mg、3.3mmol)をアセトン(30mL)中の1−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−2−フェニル−エタノン(400mg、1.65mmol)および4−(4−ブロモ−ブトキシ)−ベンゾニトリル(505mg、1.98mmol)の攪拌溶液に45℃で添加した。その反応混合物を16時間攪拌した後、真空中でアセトンを除去した。次に、残滓をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)と混合した。有機層を分離してMgSOで乾燥させた後、真空中で濃縮して残滓を得、それをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(1−30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製して151mg(23%)の4−[4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−4−フェニルアセチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリルを白色固体として得た。4−[4−(3−ヒドロキシ−2−メチル−4−フェニルアセチル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾニトリル(75mg、0.18mmol)、トリメチルシリルアジド(42mg、0.05mL、0.36mmol)および酸化ジブチルスズ(6mg、0.027mmol)をトルエン(5mL)に溶解し、加熱して16時間還流させた。次に、その反応混合物をrtに冷却し、シリカゲルカラム(まず20%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10%MeOH/ジクロロメタンで溶出)に直接適用して48mg(58%)の1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−2−フェニル−エタノンを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),δ12.76(s,1H),8.01(d,1H),7.95(d,2H),7.34−7.24(m,5H),7.12(d,2H),6.69(d,1H),4.36(s,2H),4.19−4.13(m,4H),2.00(s,3H),1.94−1.91(m,4H)。MS(ESI):459(M+H)
【実施例19】
【0143】
【化27】

【0144】
1−[2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−({5−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]ペンチル}オキシ)フェニル]−エタノン
アセトン(50ml)中の4−[(5−ブロモペンチル)オキシ]ベンゾニトリル(2.5g、0.9mmol)の攪拌溶液にKCO(2.6g,1.7mmol)および2’4’−ジヒドロキシ−3’−プロピルアセトフェノン(1.9g、1.0mmol)を添加した。その反応混合物を60℃で18時間攪拌し、周囲温度に冷却して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、その粗製生成物をヘキサン:EtOAc(4:1)で溶出するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して4−{[5−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ペンチル]オキシ}ベンゾニトリル(1.1g、50%)を白色固体として得た。MS(ESI)382(M+1)。トルエン(5ml)中の4−{[5−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)−ペンチル]オキシ}ベンゾニトリル(300mg、0.79mmol)の脱気溶液にアジドトリメチルシラン(360mg、3.1mmol)および酸化ジ−n−ブチルスズ(30mg、0.1mmol)を添加した。その反応物を110℃で20時間攪拌し、周囲温度に冷却した。その混合物を、調製用TLCプレートを用いて精製し、所望の1−[2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−({5−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]ペンチル}オキシ)フェニル]−エタノンを得た。H NMR(CDOD,500MHz)δ8.0(d,2H),7.8(d,1H),7.0(d,2H),6.6(d,2H),4.2(m,4H),2.6(m,2H),2.5(s,3H),2.0(m,4H),1.8(m,2H),1.4(m,2H),0.8(m,3H)。MS(ESI):425(M+1)。
【実施例20】
【0145】
【化28】

【0146】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[3−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]ブトキシ}フェニル)エタノン
アセトン(50ml)中の3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリル(2.1g、0.84mmol)の攪拌溶液にKCO(2.3g、1.7mmol)および2’4’−ジヒドロキシ−3’−プロピルアセトフェノン(1.7g、0.89mmol)を添加した。その反応混合物を60℃で18時間攪拌し、周囲温度に冷却して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、その粗製生成物をヘキサン:EtOAc(4:1)で溶出するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して3−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブトキシ]ベンゾニトリル(1.7g、54%)を白色固体として得た。MS(ESI)368(M+1)。
【0147】
トルエン(3ml)中の3−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブトキシ]ベンゾニトリル(200mg、0.54mmol)の脱気溶液にアジドトリメチルシラン(250mg、2.1mmol)および酸化ジ−n−ブチルスズ(20mg、0.1mmol)を添加した。その反応混合物を110℃で20時間攪拌し、周囲温度に冷却した。その混合物を、調製用TLCプレートを用いて精製し、1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[3−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]ブトキシ}フェニル)エタノンを得た。H NMR(CDOD,500MHz)δ7.7(d,1H),7.5(m,2H),7.3(m,1H),6.9(d,1H),6.6(d,2H),4.2(m,4H),2.6(m,2H),2.5(s,3H),2.1(m,4H),1.5(m,2H),0.9(m,3H)。MS(ESI):411(M+1)。
【実施例21】
【0148】
【化29】

【0149】
N−アセチル−4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンズアミド
新たに蒸留した塩化オキザリル(0.2ml、2.3mmol)をジクロロメタン(13ml)中の4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−安息香酸(194mg、0.5mmol)の攪拌溶液にrtで添加した。ジメチルホルムアミド(0.1ml)を泡立ちが止むまで滴下により添加し、その混合物をtlcによって出発物質が観察されなくなるまで攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、酸塩化物を褐色固体として得た。その酸塩化物をテトラヒドロフラン(5.0ml)に溶解し、テトラヒドロフラン(1.0ml)中の水素化ナトリウム(68mg、1.7mmol)およびアセトアミド(77mg、1.3mmol)の冷却混合物に0℃で添加した。反応物をrtに一晩暖めた後、水(70ml)で洗浄して酢酸エチル(60ml)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて濾過し、真空中で濃縮して褐色残滓を得た。その粗製残滓をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(30−50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)によって精製し、N−アセチル−4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンズアミドを白色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz),12.85(s,1H),10.86(s,1H),7.94(d,2H),7.82(d,1H),7.05(d,2H),6.67(d,1H),4.17(m,4H),2.59(s,3H),2.54(m,2H),2.35(s,3H),1.93(m,4H),1.47(m,2H),0.88(t,3H)。MS(ESI):428(M+H)
【実施例22】
【0150】
【化30】

【0151】
1−(3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−{4−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]ブトキシ}フェニル)エタノン
臭素(10.5g、66mmol)をEtOH(250ml)中の2’4’−ジヒドロキシアセトフェノン(10g、66mmol)の溶液に−70℃で添加した。次に、その反応混合物を周囲温度に暖め、2時間攪拌して真空中で濃縮した。その粗製物質をヘキサン:EtOAc(3:1)で溶出するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、1−(3−ブロモ−2,4−ジヒドロキシフェニル)−エタノン(5.8g、35%)を得た。MS(ESI)232(M+1)。アセトン(50ml)中の4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリル(560mg、2.2mmol)の攪拌溶液にKCO(607mg,4.4mmol)および1−(3−ブロモ−2,4−ジヒドロキシフェニル)エタノン(511g、2.2mmol)を添加した。次に、その混合物を40℃で20時間攪拌し、周囲温度に冷却して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、その粗製生成物をヘキサン:EtOAc(3:1)で溶出するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーで精製して4−[4−(4−アセチル−2−ブロモ−3−ヒドロキシフェノキシ)−ブトキシ]ベンゾニトリル(230mg、26%)を白色固体として得た。MS(ESI)403(M+1)。トルエン(2ml)中の4−[4−(4−アセチル−2−ブロモ−3−ヒドロキシフェノキシ)ブトキシ]ベンゾニトリル(44mg、0.11mmol)の脱気溶液にアジドトリメチルシラン(50mg、0.44mmol)、酸化ジ−n−ブチルスズ(20mg、0.08mmol)を添加した。反応物を110℃で20時間攪拌し、周囲温度に冷却した。その混合物を、調製用TLCプレートを用いて精製し、所望の1−(3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−{4−[4−(1H−テトラゾル−5−イル)フェノキシ]ブトキシ}フェニル}エタノンを得た。H NMR(CDOD,500MHz)δ8.0(d,2H),7.8(m,1H),7.0(d,2H),6.6(d,2H),4.2(m,4H),2.6(s,3H),2.0(m,4H)。MS(ESI):448(M+1)。
【実施例23】
【0152】
【化31】

【0153】
1−(2−クロロ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
実施例15に概述されるものと類似の方式で、1−(2−クロロ−4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル)−エタノンを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ7.97(d,2H),7.59(d,1H),7.14(d,2H),7.06(d,1H),4.16(dd,4H),2.54(s,3H),2.23(s,3H),1.99(dd,4H)。ESI:401(M+H)
【実施例24】
【0154】
【化32】

【0155】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル}−プロパン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方式で、塩化プロパン酸を用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.70(s,1H),7.95(d,2H),7.83(d,1H),7.13(d,2H),6.66(d,1H),4.18−4.13(m,4H),2.04(q,2H),1.99(s,3H),1.97−1.92(m,4H),1.10(t,3H)。MS(ESI):397(M+1)。
【実施例25】
【0156】
【化33】

【0157】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[3−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−2−フェニル−エタノン
実施例18に概述されるものと類似の方式で、3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.76(s,1H),8.02(d,1H),7.60−7.57(m,2H),7.44(t,1H),7.33−7.25(m,5H),7.07−7.04(m,1H),6.69(d,1H),4.36(s,2H),4.20−4.13(m,4H),1.99(s,3H),1.96−1.93(m,4H)。MS(ESI):459(M+1)。
【実施例26】
【0158】
【化34】

【0159】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[3−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例6に概述されるものと類似の方式で、3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.02(s,1H),7.84(d,1H),7.62−7.58(m,2H),7.49(t,1H),7.15−7.12(m,1H),6.66(d,1H),4.20−4.14(m,4H),2.85(d,2H),2.17−2.12(m,1H),1.99(s,3H),1.97−1.92(m,4H),0.94(d,6H)。MS(ESI):425(M+1)。
【実施例27】
【0160】
【化35】

【0161】
1−(3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−{4−[3−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
実施例22に概述されるものと類似の方式で、3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMRδ7.85(d,1H),7.65(m,2H),7.35(t,1H)6.95(m,1H),6.60(d,1H),4.40(m,4H),2.60(s,3H),2.1(m,4H)。MS448.8(M+1)。
【実施例28】
【0162】
【化36】

【0163】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方式で、塩化イソブチリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.05(s,1H),7.95(d,2H),7.89(d,1H),7.14(d,2H),6.67(d,1H),4.19−4.14(m,4H),3.72−3.68(m,1H),2.00(s,3H),1.97−1.92(m,4H),1.13(d,6H)。MS(ESI):411(M+1)。
【実施例29】
【0164】
【化37】

【0165】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方法で、塩化tert−ブチルアセチルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.24(s,1H),7.95(d,2H),7.90(d,1H),7.12(d,2H),6.64(d,1H),4.19−4.14(m,4H),2.86(s,2H),2.00(s,3H),1.97−1.92(m,4H),1.01(s,9H)。MS(ESI):439(M+1)。
【実施例30】
【0166】
【化38】

【0167】
1−(2−ヒドロキシ−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方式で、レゾルシノールを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.80(s,1H),7.96(d,2H),7.87(d,1H),7.15(d,2H),6.54−6.48(m,2H),4.15−4.12(m,4H),2.84(d,2H),2.16−2.11(m,1H),1.91−1.88(m,4H),0.94(d,6H)。MS(ESI):411(M+1)。
【実施例31】
【0168】
【化39】

【0169】
1−(3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例22に概述されるものと類似の方式で、1−(2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オンを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.48(s,1H),8.04(d,1H),7.93(d,2H),7.07(d,2H),6.79(d,1H),4.31−4.28(m,2H),4.16−4.12(m,2H),2.92(d,2H),2.19−2.13(m,1H),1.97−1.91(m,4H),0.96(d,6H)。MS(ESI):490(M+1)。
【実施例32】
【0170】
【化40】

【0171】
N−{4−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−ベンゾイル}−C,C,C−トリフルオロ−メタンスルホンアミド
実施例13に概述されるものと類似の方式で、トリフルオロメタンスルホンアミドを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.89(s,1H),7.85(d,2H),7.81(d,1H),6.90(d,2H),6.66(d,1H),4.15(dd,2H),4.08(dd,2H),2.57(s,3H),2.53(m,2H)2.12(s,1H),1.90(m,4H),1.46(q,2H),0.85(t,3H)。ESI:518(M+H)
【実施例33】
【0172】
【化41】

【0173】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−ペンタン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方式で、塩化ペンタノン酸を用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.94(s,1H),7.95(d,2H),7.84(d,1H),7.11(d,2H),6.65(d,1H),4.19−4.13(m,4H),3.00(t,2H),2.01(s,3H),1.97−1.93(m,4H),1.63−1.58(m,2H),1.37−1.31(m,2H),0.88(t,3H)。MS(ESI):424(M+1)。
【実施例34】
【0174】
【化42】

【0175】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方式で、1−(2,4−ジヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−3,3−ジメチル−ブタン−1−オンを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.25(s,1H),7.95(d,2H),7.92(d,1H),7.11(d,2H),6.64(d,1H),4.18−4.13(m,4H),2.86(s,2H),2.54(t,2H),1.94−1.91(m,4H),1.02(s,9H),0.87(t,3H)。MS(ESI)467(M+1)。
【実施例35】
【0176】
【化43】

【0177】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方式で、1−(2,4−ジヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オンを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.03(s,1H),7.97(d,2H),7.85(d,1H),7.15(d,2H),6.65(d,1H),4.17−4.14(m,4H),2.85(d,2H),2.51(t,2H),2.17−2.12(m,1H),1.94−1.92(m,4H),1.48−1.43(m,2H),0.94(d,6H),0.86(t,3H)。MS(ESI)453(M+1)。
【実施例36】
【0178】
【化44】

【0179】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[3−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例35に概述されるものと類似の方式で、3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.01(s,1H),7.85(d,1H),7.62−7.58(m,2H),7.51−7.48(m,1H),7.15(dd,1H),6.67(d,1H),4.17−4.16(m.4H),2,85(d,2H),2.51(m,2H),2.15(m,1H),1.99−1.94(m,4H),1.46(q,2H),0.95(s,3H),0.94(s,3H),0.85(t,3H)。ESI:453(M+H)
【実施例37】
【0180】
【化45】

【0181】
1−(4−{4−[3−フルオロ−4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−2−ヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−エタノン
実施例5に概述されるものと類似の方式で、2−フルオロ−4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(CDOD,500MHz)δ7.70(t,1H),7.60(d,1H),6.65(m,2H)6.50(d,1H),4.00(d,4H),2.60(m,2H)2.50(s,3H),1.9(m,4H),1.50(m,2H),0.80(m,3H)。MS429.1(M+1)
【実施例38】
【0182】
【化46】

【0183】
5−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピル−フェノキシ)−ブトキシ]−2−(2H−テトラゾル−5−イル)−ベンゾニトリル
実施例5に概述されるものと類似の方式で、2−シアノ−4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(CDOD,500MHz)δ7.65(t,2H),7.50(d,1H),7.10(d,1H),6.65(m,1H),4.00(d,4H),2.60(m,2H)2.50(s,3H),1.9(m,4H),1.50(m,2H),0.80(m,3H)。MS436.0(M+1)
【実施例39】
【0184】
【化47】

【0185】
1−(3−エチル−2−ヒドロキシ−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル}−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例3に概述されるものと類似の方式で、1−(3−エチル−2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オンを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.03(s,1H),7.97(d,2H),7.82(d,1H),7.09(d,2H),6.65(d,1H),4.18−4.04(m,4H),2.86(d,2H),2.56(q,2H),2.18−2.12(m,1H),1.93−1.91(m,4H),1.02(t,3H),0.95(d,6H)。MS(ESI)439(M+1)。
【実施例40】
【0186】
【化48】

【0187】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
実施例5に概述されるものと類似の方式で、2−トリフルオロメチル−4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(CDOD,500MHz)δ7.80(d,1H),7.60(d,1H),7.40(s,1H),7.30(d,1H)6.60(d,1H),4.00(d,4H),2.70(m,2H),2.60(s,3H),2.10(m,4H),1.55(m,2H),1.0(m,3H)。MS479(M+1)。
【実施例41】
【0188】
【化49】

【0189】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−2−ニトロ−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
実施例5に概述されるものと類似の方式で、3−ニトロ−4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(CDOD,500MHz)δ8.50(s,1H),8.25(d,1H),7.55(d,1H),7.40(d,1H)6.60(d,1H),4.30(m,2H),4.10(m,2H),2.70(t,2H),2.60(s,3H),2.10(m,4H),1.50(m,2H),0.90(m,3H)。MS456(M+1)。
【実施例42】
【0190】
【化50】

【0191】
1−(3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−{4−[3−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例31に概述されるものと類似の方式で、3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.47(s,1H),8.04(d,1H),7.62−7.59(m,2H),7.48(t,1H),7.12−7.10(m,1H),6.79(d,1H),4.31−4.29(m,2H),4.19−4.17(m,2H),2.91(d,2H),2.18−2.13(m,1H),1.99−1.92(m,4H),0.88(d,6H)。MS(ESI)489(M+1)。
【実施例43】
【0192】
【化51】

【0193】
塩酸1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェニルアミノ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
窒素雰囲気下にある4−アミノベンゾニトリル(154mg、1.3mmol)、1−[4−(4−ブロモブトキシ)−2−ヒドロキシ−3−プロピルフェニル]エタノン(214mg、0.6mmol)およびテトラヒドロフラン(6.0ml)の混合物にトルエン(2.5ml、1.3mmol)中の0.5Mカリウムビス(トリメチルシリル)アミドを0℃で添加した。その混合物を室温に暖めた。1時間後、tlcでは出発物質は観察されなかった。水を添加することによって混合物を失活させ、生成物を酢酸エチル(2×30ml)で抽出した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過して真空中で濃縮した。生じる黄色油をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(5−60%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し、4−{[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブチル]アミノ}ベンゾニトリルを無色の油として得た(99mg、20%)。4−{[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブチル]アミノ}ベンゾニトリル(99mg、0.27mmol)、トルエン(3.8ml)、酸化ジブチルスズ(15mg、0.06mmol)およびアジドトリメチルシラン(0.22ml、1.66mmol)を窒素下で一晩、110℃に加熱した。反応を完了させるにはさらなる3時間の加熱および過剰のアジドトリメチルシラン(0.22ml、1.66mol)が必要であった。混合物を室温に冷却し、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(50−100%酢酸エチル/ヘキサン、次いで5−25%メタノール/酢酸エチル)によって精製して1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェニルアミノ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノンを黄色固体として得た(57mg)。ジクロロメタン(2.0ml)中の1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェニルアミノ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノンの混合物にジエチルエーテル(0.6ml)中の1.0N HClを添加した。混合物を数分間攪拌し、濃縮して塩酸1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェニルアミノ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノンを黄色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.03(s,1H),7.81−7.76(m,3H),6.75(d,2H),6.65(d,1H),5.76(s,1H),4.15(dd,2H),3.16(dd,2H),2.58(s,3H),2.53(m,2H),1.83(m,2H),1.74(m,2H),1.49−1.43(m,2H),0.88(t,3H)。ESI:410(M+H)
【実施例44】
【0194】
【化52】

【0195】
1−(2−ヒドロキシ−3−ヨード−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
実施例22に概述されるものと類似の方式で、ヨウ素を用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.52(s,1H),7.99(d,1H),7.95(d,2H),7.13(d,2H),6.71(d,1H),4.27(t,2H),4.16(t,2H),2.63(s,3H),2.00−1.92(m,4H)。MS(ESI)494(M+1)。
【実施例45】
【0196】
【化53】

【0197】
1−(3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−3−トリフルオロメチル−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例31に概述されるものと類似の方法で、3−トリフルオロメチル−4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.49(s,1H),8.06(d,1H),7.74(d,1H),7.46−7.44(m,2H),6.81(d,1H),4.32−4.28(m,4H),2.94(d,2H),2.20−2.15(m,1H),2.01−1.99(m,4H),0.97(d,6H)。MS(ESI)557(M+1)。
【実施例46】
【0198】
【化54】

【0199】
1−(2−ヒドロキシ−3−ヨード−4−{4−[3−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例44に概述されるものと類似の方式で、3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ13.68(s,1H),8.03(d,1H),7.62−7.69(m,2H),7.48(t,1H),7.14−7.12(m,1H),6.69(d,1H),4.27(t,2H),4.18(t,2H),2.90(d,2H),2.17−2.14(m,1H),2.02−1.95(m,4H),0.95(d,6H)。MS(ESI)536(M+1)。
【実施例47】
【0200】
【化55】

【0201】
1−(4−{4−[3−クロロ−4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−2−ヒドロキシ−3−プロピル−フェニル)−エタノン
実施例5に概述されるものと類似の方法で、2−クロロ−4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.84,(s,1H),7.83(d,1H),7.56(d,1H),7.28(dd,1H),7.13(dd,1H),6.68(d,1H),4.19−4.17(m,4H),2.58(s,3H),2.55(m,2H),1.93(m,4H),1.47(q,2H),0.86(t,3H)。ESI:445(M+H)
【実施例48】
【0202】
【化56】

【0203】
1−(2−ヒドロキシ−4−{4−[3−メトキシ−4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェノキシ]−ブトキシ}−3−プロピル−フェニル)−エタノン
実施例5に概述されるものと類似の方式で、2−メトキシ−4−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.84(s,1H),7.81(d,1H),7.59−7.56(m,2H),7.13(d,1H),6.67(d,1H),4−18−4−12(m,4H),3.84(s,3H),2.58(s,3H),2.55(m,2H),1.93(m,4H),1.48−1.44(m,2H),0.85(t,3H)。ESI:441(M+H)
【実施例49】
【0204】
【化57】

【0205】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[5−(2H−テトラゾル−5−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノン
6−クロロニコチノニトリル(390mg、2.8mmol)、ジメチルホルムアミド(28ml)、1,4−ブタンジオール(1.0ml、11.3mmol)および炭酸カリウム(506mg、3.7mmol)の混合物を140℃に10分間加熱した。その反応物を冷却し、ブライン(100ml)で洗浄して酢酸エチル(3×40ml)で抽出した。有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過して真空中で濃縮した。生じる油をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(0−100%酢酸エチル/ヘキサン)を用いて精製することで6−(4−ヒドロキシブトキシ)ニコチノニトリルをワックス状白色固体として得た(240mg、44%)。6−(4−ヒドロキシブトキシ)ニコチノニトリル(239mg、1.2mmol)、テトラヒドロフラン(4.9ml)およびトリフェニルホスフィン(487mg、1.8mmol)の混合物を−5℃、窒素雰囲気下で攪拌した。ジエチルアゾジカルボキシレート(0.29ml、1.8mmol)を添加し、混合物を室温に暖めた。その後、2’,4’−ジヒドロキシ−3’−プロピルアセトフェノン(458mg、2.4mmol)を添加した。混合物を室温で16時間攪拌した後、真空中で濃縮して褐色油を得、それをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(0−60%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して2’,4’−ジヒドロキシ−3’−プロピルアセト−フェノンおよび6−[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブトキシ]ニコチノニトリルの1:1混合物を得た(630mg)。その粗製生成物(630mg、0.91mmol)、トルエン(13ml)、酸化ジブチルスズ(34mg、0.14mmol)およびアジドトリメチルシラン(0.72ml、5.5mmol)の混合物を110℃で一晩加熱した。シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(30−100%酢酸エチル/ヘキサン、次いで10−25%メタノール/酢酸エチル)による冷却反応混合物の精製で1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{4−[5−(2H−テトラゾル−5−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−フェニル)−エタノンを明黄色油として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.83(s,1H),8.79(d,1H),8.25(dd,1H),7.80(d,1H),6.98(d,1H),6.66(d,1H),4.41(m,2H),4.17(m,2H),2.57(s,3H),2.54(m,2H),1.99−1.92(m,4H),1.47−1.41(m,2H),0.86(t,3H)。ESI:412(M+H)
【実施例50】
【0206】
【化58】

【0207】
1−(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−{4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェニルスルファニル]−ブトキシ}−フェニル}−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例6に概述されるものと類似の方式で、4−シアノチオフェノールを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.99(s,1H),7.91(d,2H),7.81(d,1H),7.40(d,2H),6.61(d,1H),4.11(t,2H),3.09(t,2H),2.13−2.11(m,1H),1.94(s,3H),1.91−1.86 m,2H),1.79−1.76(m,2H),0.91(d,6H)。MS(ESI)441(M+1)。
【実施例51】
【0208】
【化59】

【0209】
1−[2−ヒドロキシ−4−(4−{メチル−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェニル]−アミノ}−ブトキシ)−3−プロピル−フェニル]−エタノン
4−{[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブチル]−アミノ}ベンゾニトリル(80mg、0.22mmol)、メタノール(4.0ml)およびパラホルムアルデヒド(50mg、1.66mmol)の混合物を一晩還流させた後、室温に冷却した。10%パラジウム付着炭素(15mg)を混合物に添加した後、その混合物を1気圧の水素雰囲気下に置いた。混合物を室温で2時間攪拌し、その混合物をセライトを通して濾過して酢酸エチルで洗浄した。集めた濾液を濃縮して黄色油を得、それをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(0−50%酢酸エチル/ヘキサン)によってさらに精製して4−{[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブチル](メチル)アミノ}−ベンゾニトリルを得た(15mg、18%)。4−{[4−(4−アセチル−3−ヒドロキシ−2−プロピルフェノキシ)ブチル](メチル)アミノ}ベンゾニトリル(15mg、0.04mmol)、トルエン(0.6ml)、酸化ジブチルスズ(2mg、0.01mmol)およびアジドトリメチルシラン(0.1ml、0.8mmol)の混合物を110℃、窒素雰囲気下で一晩攪拌した。その反応混合物をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(50−100%酢酸エチル/ヘキサン、次いで0−10%メタノール/酢酸エチル)によって精製し、1−[2−ヒドロキシ−4−(4−{メチル−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−フェニル]−アミノ}−ブトキシ)−3−プロピル−フェニル]−エタノンを黄色固体として得た。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ12.81(s,1H),7.81−7.77(m,3H),6.63(d,2H),6.63(d,2H),4.11(m,2H),3.47(m,2H),2.97(s,3H),2.54(s,3H),2.52(m,2H),1.71−1.60(m,4H),1.43−1.39(m,2H),0.82(t,3H)。ESI:424(M+H)
【実施例52】
【0210】
【化60】

【0211】
1−{3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−[3−(2H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルオキシ]−フェニル}−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例1に概述されるものと類似の方式で、3−(4−ブロモブトキシ)ベンゾニトリルおよび1−(3−ブロモ−2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オンを用いて調製した。H NMR(CDOD,500MHz)δ13.46(s,1H),8.19(s,1H),8.05(d,1H),8.00(d,1H),7.72−7.63(m,2H),6.89(d,1H),5.48(s,2H),2.94−2.89(m,2H),2.18−2.12(m 1H),0.94(d,6H)。MS(M+H):430.8。
【実施例53】
【0212】
【化61】

【0213】
1−{3−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルオキシ]−フェニル}−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例1に概述されるものと類似の方式で、1−(3−ブロモ−2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−3−メチル−ブタン−1−オンを用いて調製した。H NMR(CDOD,500MHz)δ13.46(s,1H),8.10−8.04(m,3H),7.70(d,2H),6.87(d,1H),5.46(s,2H),2.92(d,2H),2.19−2.11(m 1H),0.95(d,6H)。MS(M+H):430.7。
【実施例54】
【0214】
【化62】

【0215】
1−(2−ヒドロキシ−3−プロピル−4−{3−[4−(2H−テトラゾル−5−イル)−ベンジルオキシ]−プロポキシ}−フェニル}−エタノン
実施例19に概述されるものと類似の方式で、4−(3−ブロモ−プロポキシメチル)−ベンゾニトリルを用いて調製した。H NMR(DMSO−d,500MHz)δ7.98(d,2 H),7.77(d,1H),7.50(d,2H),6.64(d,1H),4.60(s,2H),4.16(t,2H),3.63(t,2H),2.55(s,3H),2.50(t,2H),2.02(m,2H),1.40(m,2H),0.8(t,3H)。MS(ESI)410.93(M+1)。
【0216】
本発明を、それらの特定の実施態様を参照して記載および説明したが、当業者は、手順およびプロトコルの様々な適用、変更、修正、置換、削除、または追加を本発明の精神および範囲から逸脱することなく成し得ることを理解する。例えば、ここで上述される特定の投薬量以外の有効投薬量を、上に示される本発明の化合物で徴候のいずれかについて治療を受ける哺乳動物の応答性の変動の結果として適用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(ここで:
Wは以下からなる群より選択され:
(1)テトラゾリル、
(2)COH、
(3)NHSO1−6アルキル、および
(4)CONHCO−C1−6アルキル;
Xは以下からなる群より選択され:
(1)−O−、
(2)−S−、
(3)−NH−、
(4)−N(C1−6アルキル)−、
(5)結合;
Yは以下からなる群より選択され:
(1)−O−、および
(2)−S−;
は以下からなる群より選択され:
(1)非置換であるか、または以下から選択される置換基で置換されているC1−6アルキル:
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシル、および
(c)非置換であるか、またはハロゲン、シアノ、CF、ヒドロキシル、C1−6アルキルおよびOC1−6アルキルフェニルから独立に選択される1から5個の置換基で置換されているフェニル、
(2)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシルもしくはフェニルで置換されているC3−7シクロアルキル、並びに
(3)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、CF、C1−6アルキルおよびOC1−6アルキルから独立に選択される1から5個の置換基で置換され、該C1−6アルキルおよびOC1−6アルキルは直鎖もしくは分岐鎖であり、および1から5個のハロゲンで場合により置換されているフェニル;
は以下からなる群より選択され:
(1)ヒドロキシル、
(2)ハロゲン、
(3)OC1−6アルキル、および
(4)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシルもしくはフェニルで置換されているC1−6アルキル;
は以下からなる群より選択され:
(1)非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシルもしくはフェニルで置換されているC1−6アルキル、および
(2)ハロゲン、および
(3)水素;
は以下からなる群より選択され:
(1)水素、
(2)ハロゲン、および
(3)C1−6アルキル;
mは0、1、2および3から選択される整数であり;
nは0、1、2、3、4、5および6から選択される整数である。)
の化合物並びにその医薬適合性の塩およびその個々のジアステレオマー。
【請求項2】
WがテトラゾリルおよびCOHから選択される、請求項1の化合物。
【請求項3】
Xが−O−である請求項1の化合物。
【請求項4】
Yが−O−である請求項1の化合物。
【請求項5】
Xが結合であり、かつYが−O−である、請求項1の化合物。
【請求項6】

(1)C1−6アルキル、および
(2)C5−6シクロアルキル、
から選択される、請求項1の化合物。
【請求項7】

(1)CH
(2)CH(CH
(3)CHCH
(4)CHCHCH
(5)シクロペンチル、
(6)CH−シクロペンチル、
(7)フェニル、および
(8)CHフェニル
から選択される、請求項6の化合物。
【請求項8】
がヒドロキシルおよびクロロから選択される、請求項1の化合物。
【請求項9】

(1)C1−6アルキル、
(2)CH
(3)CHCH
(4)CHCHCH、および
(5)クロロ
から選択される、請求項1の化合物。
【請求項10】
が水素である請求項1の化合物。
【請求項11】
mが0または1である請求項1の化合物。
【請求項12】
nが1、2、3または4から選択される、請求項1の化合物。
【請求項13】
以下のものからなる群より選択される化合物およびその医薬適合性の塩。
【化2】










【請求項14】
不活性担体および請求項1の化合物を含有する医薬組成物。
【請求項15】
哺乳動物において向代謝型グルタミン酸受容体活性を増強させる方法であって、有効量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。
【請求項16】
哺乳動物において向代謝型グルタミン酸受容体活性を増強するための医薬の製造方法であって、請求項1の化合物を医薬担体または希釈剤と組み合わせることを含む方法。
【請求項17】
グルタミン酸機能障害に関連する神経学的および精神医学的障害の治療を、そのようなものを必要とする哺乳動物患者において行う方法であって、該患者に治療上有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。
【請求項18】
不安の治療を、そのようなものを必要とする哺乳動物患者において行う方法であって、該患者に治療上有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。
【請求項19】
うつ病の治療を、そのようなものを必要とする哺乳動物患者において行う方法であって、該患者に治療上有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。
【請求項20】
片頭痛の治療を、そのようなものを必要とする哺乳動物患者において行う方法であって、該患者に治療上有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。
【請求項21】
精神分裂病の治療を、そのようなものを必要とする哺乳動物患者において行う方法であって、該患者に治療上有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。
【請求項22】
てんかんの治療を、そのようなものを必要とする哺乳動物患者において行う方法であって、該患者に治療上有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。

【公表番号】特表2006−502143(P2006−502143A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−529871(P2004−529871)
【出願日】平成15年8月22日(2003.8.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/026377
【国際公開番号】WO2004/018386
【国際公開日】平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】