説明

含有化学物質確認支援システム

【課題】代替部品の選定、及び、化学物質含有率または含有量の確認を効率化する。
【解決手段】含有化学物質確認支援システムは、装置を構成する部品間の関係に対応させて、部品が含有する化学物質の含有量の一覧表を作成し、化学物質が含有量閾値を超えて装置に含有されている場合、含有量一覧表の部品間の関係に基づいた化学物質の含有に関連する関連部品を代替する代替部品の一覧表を作成する代替部品一覧作成部、代替部品の一覧表を参照して、関連部品を代替する代替部品の組合せから、化学物質の含有量閾値以下の代替部品の組合せである候補一覧表を作成する候補一覧作成部、並びに、候補一覧表から、化学物質の含有量閾値以下の代替部品の組合せの候補を選択し、選択した前記候補を含有量一覧表に反映し、候補を反映した含有量一覧表を出力装置に出力する候補選択部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置を構成する部品が含有している化学物質の確認を支援するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
世界的な環境保護の観点から、欧州REACH規則に代表されるように、化学物質(有害物質)管理に対する規制が年々厳しさを増している。従来の規制が、指定された使用禁止物質の含有の有無を問うものが主であったのに対して、より具体的に、装置やその装置の部品を構成する化学物質の種類やその含有量の情報が求められるようになってきている。
【0003】
このような要請に対応するために、特許文献1には、製品ごとに物質含有部品個数を集計する技術が開示されている。特許文献2には、製品を構成する部品の中から化学物質含有率または含有量を制限する規制等を遵守するための、対策すべき部品や化学物質の選定を支援する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-226386号公報
【特許文献2】特開2010-79595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び特許文献2に開示される技術では、化学物質含有率または含有量を制限する規制等を遵守するために、対策すべき部品やその個数を特定できる。しかし、対策すべき部品に対して、どのように対策するかについては考慮されていない。
【0006】
対策すべき部品の化学物質含有率または含有量を変えることは一般に困難であり、対策すべき部品は代替部品に替えられなければならないが、代替部品の選定に当たっても、化学物質含有率または含有量を制限する規制等を遵守しなければならない。部品数の多い装置や化学物質を含有する部品を使用せざるを得ない装置の設計では、代替部品の選定及び化学物質含有率または含有量の確認のために多くの時間を費やすことになり、代替部品の選定及び確認の効率化が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示される含有化学物質確認支援システムは、設計した装置を構成する部品間の関係を格納するリンク情報データベース、法令により含有量が規制される化学物質、および、含有が許容される量としての含有量閾値を格納する法令データベース、少なくとも装置を構成する部品の部品番号、および、部品番号の部品の代替部品を含む部品群に付した代表部品番号を含む部品情報データベース、部品番号に対応させて、部品が含有し、法令により含有量が規制される化学物質、および、部品が含有する前記化学物質の含有量を格納する含有化学物質情報データベース、並びに、代表部品番号と、代表部品番号が付された部品群に含まれる部品および代替部品との対応関係を格納する代替部品マスタデータベースを有する。
【0008】
含有化学物質確認支援システムは、さらに、含有化学物質情報データベースを参照して、リンク情報データベースに格納されている部品間の関係に対応させて、装置を構成する部品が含有する化学物質の含有量の一覧表を作成し、作成した含有量一覧表を参照して、化学物質が含有量閾値を超えて装置に含有されている場合、代替部品マスタデータベースを参照して、含有量一覧表の部品間の関係に基づいた化学物質の含有に関連する関連部品を代替する代替部品の一覧表を作成する代替部品一覧作成部、
代替部品の一覧表を参照して、関連部品を代替する代替部品の組合せから、化学物質の含有量閾値以下の代替部品の組合せである候補一覧表を作成する候補一覧作成部、並びに、候補一覧作成部作成した候補一覧表から、化学物質の含有量閾値以下の代替部品の組合せの候補を選択し、選択した前記候補を含有量一覧表に反映し、候補を反映した含有量一覧表を出力装置に出力する候補選択部を有する。
【0009】
含有化学物質確認支援システムの望ましい他の態様は、部品番号に対応させて部品の価格を格納する購買マスタデータベースをさらに有し、部品情報データベースは、さらに部品番号に対応させて部品の属性情報を格納し、候補選択部は、部品の価格および属性情報の少なくとも一つを参照して、代替部品の組合せの候補を選択する。
【0010】
含有化学物質確認支援システムの望ましいさらに他の態様は、候補選択部は、代替部品の組合せの候補が候補一覧表に無い場合、警告メッセージを出力装置に出力する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、代替部品の選定、及び、化学物質含有率または含有量の確認を効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】含有化学物質確認支援システムの構成例である。
【図2】装置の構成例である。
【図3】リンク情報データベースの例である。
【図4】法令データベースの例である。
【図5】部品情報データベースの例である。
【図6】含有化学物質情報データベースの例である。
【図7】代替部品マスタデータベースの例である。
【図8】購買マスタデータベースの例である。
【図9】支援処理部のフローチャートである。
【図10A】含有量一覧表の一例である。
【図10B】含有量一覧表の一例である。
【図11】代替部品の一覧表の一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1に、含有化学物質確認支援システム10の構成例を示す。含有化学物質確認支援システム10は、CPU11、メモリ12、記憶装置13、入力装置14、出力装置15、通信インタフェイス16などを含む。記憶装置13には、支援処理部20のプログラムが格納され、支援処理部20のプログラムがメモリ12に読み出され、CPU11により実行される。支援処理部20は、代替部品一覧作成部21、候補一覧作成部22、及び候補選択部23の各処理部を含み、後述するように、これらの処理部は支援処理部20の一連の処理として実行される。
【0014】
記憶装置13には、支援処理部20が用いるリンク情報データベース300、含有化学物質法令情報データベース400(以下、法令データベース400)、部品情報データベース500、含有化学物質情報データベース600、代替品マスタデータベース700、購買マスタデータベース800を格納している。メモリ12には、支援処理部20のプログラムと共に、支援処理部20が作成する各種一覧表などを格納する。通信インターフェイス16は、他のコンピュータに構成される部品の購買システムや装置の設計支援システムなどとの間の通信に用いられる。
【0015】
実施形態の説明を分かり易くするために、設計した装置とその装置に係る含有化学物質に関する各種法令の前提を説明する。図2に、設計した装置の構成例を示す。設計した装置A-001-1は、その構成部品として部品番号A-002-1、A-005-1などを含む。さらに、部品A-002-1は、その構成部品として部品番号A-003-1を3個と部品番号A-004-1を2個含む。また、部品A-005-1は、その構成部品として部品番号A-006-1を含む。このような装置を構成する部品間の関係(階層関係または包含関係)を、装置そのものも最上位の部品として扱い、リンク情報データベースに格納する。
【0016】
図3に、図2の装置に対応するリンク情報データベース300の例を示す。リンク情報データベース300は、図2の装置構成において包含される(装置としては、搭載される)部品の部品番号301に対応して、その親部品番号(図2において、包含する部品の部品番号)302、及び、部品番号301の部品の員数303を含む。
【0017】
図2の装置構成、図3のリンク情報データベース300、及びそれらの説明から明らかなように、少なくとも以下に説明する情報処理上は、装置そのものも部品として扱うことができる。
【0018】
図4に、部品A-001-1に係る、法令データベース400の例を示す。法令データベース400は、法令コード401、法令名称402、法令により含有量が規制される化学物質名称403、および、部品A-001-1に含有が許容される量として含有量閾値404を含む。図4では、鉛、水銀、カドミウムなどのそれぞれに関して、部品A-001-1に含有が許容される量として含有量閾値404を示している。部品A-001-1全体として、法令データベース400に示される各化学物質の含有量閾値404のすべてを下回っている場合、部品A-001-1は含有化学物質に係る法令を遵守していると言える。
【0019】
以上の前提の下で、部品A-001-1は含有化学物質に係る法令を遵守できていない場合を例に、以下を説明する。部品A-001-1を設計するに当っては、部品A-001-1またはその代替部品を構成するために必要と考えられ、かつ使用可能な部品の属性情報などを含む部品情報データベースが予め用意される。
【0020】
図5に、部品情報データベース500の例を示す。部品情報データベース500は、部品番号501、部品名502、部品種別503、部品番号501の部品の代替部品を含む部品群に付した代表部品番号504、部品質量505、および、部品体積506を含む。
【0021】
図6に、含有化学物質情報データベース600の例を示す。含有化学物質情報データベース600は、部品番号601、部品番号601の部品が含有する化学物質名称602、その化学物質の含有量603を含む。図6の含有化学物質情報データベース600は、部品番号601に対応させたレコードを有するデータベースであるので、部品情報データベース500の部品番号501対応に、化学物質名称602、含有量603の欄を追加したデータベースの構成としても良い。一般に、装置を構成する部品の多くは、法規制がある化学物質を含んでいない。電子部品には法規制がある化学物質を含んでいるものがあるが、シャーシやボルト・ナットなどの機構部品には法規制がある化学物質を含んでいるものが少ない。したがって、部品情報データベース500から独立して含有化学物質情報データベース600を設けた方が、全体として容量を少なくできる。
【0022】
図7に、代替部品マスタデータベース700の例を示す。代替部品マスタデータベース700は、相互に代替できる部品をグループ化し、そのグループに付した代表部品番号701と、そのグループに属する部品の部品番号702を含む。図7では、たとえば、部品番号702として部品A-001-1、A-001-2、A-001-3、および、A-001-4が相互に代替でき、これらをグループとして代表部品番号701としてA-001を付与している。
【0023】
図8に、購買マスタデータベース800の例を示す。購買マスタデータベース800は、部品番号801、取引先名802、購買価格803を含む。使用する各部品の価格は製品原価に直接反映されるので、購買マスタデータベース800にある価格は、各部品の属性情報の一つとして設計の指標として用いられる。
【0024】
部品の含有化学物質の含有量が法規制値以下であることを絶対条件として、この条件が満たした上で、部品の特性に応じて設計する。たとえば、軽量化を重視する場合は、部品情報データベース500の部品質量505を参照し、小型化を重視する場合は、部品情報データベース500の部品体積506を参照し、低価格化を重視する場合は、購買マスタデータベース800の購買価格803を参照して設計する。購買価格803も各部品に関する属性情報の一つであるので、部品情報データベース500の部品番号501に対応付けて取引先名802、購買価格803を格納するデータベースとしても良いが、一般に部品情報データベース500と購買マスタデータベース800との情報を格納する担当部署が異なるので、異なるデータベースとして構築される。
【0025】
含有化学物質確認支援システム10の支援処理部20のフローチャートを図9に示す。支援処理部20は、以下に説明するステップ900〜ステップ920の代替部品一覧作成部21、ステップ925〜ステップ940の候補一覧作成部22、及び、ステップ945〜ステップ965の候補選択部23を一連の処理として実行する。
【0026】
支援処理部20の代替部品一覧作成部21は、規制対象化学物質の含有量一覧表をメモリ12に作成する(ステップ900)。図10Aに、含有量一覧表1000の一例を示す。含有量一覧表1000は、行方向に部品1001、列方向に規制対象の化学物質1002をその規制値と共に示す。行方向の部品1001は、リンク情報データベース300を参照して、図1に示した部品間の関係(包含関係または階層関係)が分かるように示してある。なお部品名称の末尾のカッコ内は、リンク情報データベース300の員数303の値である。列方向の部品1001の部品間の階層関係において、最下層の部品に規制対象の化学物質が含まれるならば、上位層の部品にも、その含有量を規制対象の化学物質に対応させて格納する。たとえば、図10Aでは、最下層の部品A-006-1に鉛0.1mgが含まれるので、その上位層の部品A-005-1及びさらにその上位層の部品A-001-1にも鉛0.1mgが含まれるように含有量一覧表1000を作成する。
【0027】
代替部品一覧作成部21は、規制対象化学物質の含有量一覧表1000を参照して、最上位の部品に規制対象の化学物質(法令データベース400の化学物質名称403)が含まれているか否かを判定する(ステップ905)。この判定は、規制対象化学物質が複数種類ある場合、それらを順次判定し、規制対象の化学物質が含まれている場合はステップ910に移り、後述するステップ910またはステップ920から処理が戻ってきたときに、残りの規制対象化学物質に関して順次判定する。したがって、最上位の部品に規制対象の化学物質が含まれていない場合、及び、含まれている規制対象の化学物質のすべてに関してステップ910又はステップ910〜ステップ920の処理を実行した場合、ステップ925に移る。
【0028】
代替部品一覧作成部21は、最上位の部品に規制対象の化学物質が含まれている場合、その化学物質の含有量は規制値(法令データベース400の含有量閾値403)の以下かを判定する(ステップ910)。以下であれば、ステップ905に戻る。なお、規制対象の化学物質によっては、「以下」ではなく「未満」により規制値が示されることがあるが、その場合は「未満」により判定する。したがって、示される規制値に対応して「以下」を「未満」に読み替える。
【0029】
代替部品一覧作成部21は、最上位の部品に規制対象の化学物質が規制値を超えて含まれている場合、関連部品を特定する(ステップ915)。関連部品とは、最上位の部品に規制値を超えて含まれている化学物質を含む部品である。ある最下位層の部品に、その化学物質が含まれているならば、その最下位層の部品及びその最下位層の部品を包含する関係の上位層の部品が関連部品である。図10Aに示す含有量一覧表1000の例では、最下層の部品A-006-1に鉛0.1mgが含まれるので、部品A-006-1、並びに、部品A-006-1を包含する関係の上位層の部品A-005-1及びさらに上位層の部品A-001-1が関連部品である。
【0030】
代替部品一覧作成部21は、関連部品の各々に関して、代替品マスタデータベース700を参照して、代替部品の一覧表をメモリ12に作成する(ステップ920)。図11に、代替部品の一覧表1100の一例を示す。代替部品の一覧表1100は、行方向に、ステップ915で特定した関連部品及びその代替部品である部品1101、列方向に規制対象の化学物質1102をその規制値と共に示す。図11に示す例では、関連部品A-001-1の代替部品として、代替品マスタデータベース700に格納されている部品A-001-2、A-001-3、・・・が一覧表1100に格納される。一覧表1100に示す最下位層の部品に関して、規制対象の化学物質が含まれているいるならば、その含有量を一覧表1100の化学物質1102に対応させて格納する。たとえば、図11では、関連部品A-005-1の代替部品である部品A-005-2に含まれる部品A-006-3に水銀0.05mgが含まれていることを示している。代替部品の一覧表1100を作成後、ステップ905へ戻る。
【0031】
支援処理部20の候補一覧作成部22は、ステップ905において、規制対象化学物質に関して順次判定が終了したならば、代替部品の一覧表1100を参照して、代替部品の組合せ一覧表をメモリ12に作成する(ステップ925)。一つの代替部品も組合せの一つとする。図11の一覧表1100からは、たとえば部品A-005-1又は部品A-005-2に含まれる部品A-006-1、部品A-006-2、部品A-006-3が組合せとして一覧表に格納される。複数部品の組合せは、互いに独立して選択可能な複数の部品である。たとえば、図2に示す例では、部品A-005-1又は部品A-005-2に含まれる部品と部品A-002-1に含まれる部品は、互いに独立して選択可能な部品である。
【0032】
候補一覧作成部22は、作成した代替部品の組合せ一覧表の組合せを順次選択し(ステップ930)、終了したならば、ステップ945へ移る。候補一覧作成部22は、選択した組合せの部品は、規制対象化学物質の規制値を満足するかを判定する(ステップ935)。満足しないならば、ステップ930に戻り、次の組合せを選択する。満足するならば、候補一覧作成部22は、その組合せをメモリ12上の候補一覧表に追加する(ステップ940)。前述の複数部品の組合せの場合は、それら複数部品の含有量の総計が規制対象化学物質の規制値を満足するかを判定する。
【0033】
ステップ930及びステップ935は、規制対象化学物質の規制値を満足する部品の組合せを候補一覧表に追加するが、逆に、規制対象化学物質の規制値を満足しない部品の組合せを代替部品の組合せ一覧表から削除しても良い。この場合、全ての組合せに関してチェックが終了した後の組合せ一覧表は候補一覧表になっている。
【0034】
支援処理部20の候補選択部23は、作成した候補一覧表に、規制対象化学物質の規制値を満足する部品の組合せの候補があるかを判定する(ステップ945)。無いならば、候補選択部23は、設計変更を要する旨の警告メッセージをディスプレイなどの出力装置15に出力し(ステップ950)、処理を終了する。設計変更とは、部品情報データベース500にない新たな部品選定や、図2に示す装置の構成を変更することなどである。
【0035】
規制対象化学物質の規制値を満足する部品の組合せの候補があるならば、候補選択部23は、候補は複数あるかを判定する(ステップ955)。候補が一つの場合は、その候補を選択し、ステップ965に移る。
【0036】
候補が複数ある場合は、候補選択部23は、候補を選択する(ステップ960)。部品(装置)に対する設計の考え方(設計ポリシー)に応じて、規制対象化学物質の規制値を満足する部品の組合せの候補を選択する。候補の選択に当っては、規制対象化学物質の含有量又は含有率が最も少ないものを選択しても良いが、前述したように、軽量化を重視する場合は、部品情報データベース500の部品質量505を参照し、最軽量の部品の組合せを選択し、小型化を重視する場合は、部品情報データベース500の部品体積506を参照し、最小体積の部品の組合せを選択し、低価格化を重視する場合は、購買マスタデータベース800の購買価格803を参照し、最低価格の部品の組合せを選択する。なお、これらの属性の判定に順序を設け、たとえば、軽量化、小型化、低価格化の順に候補が一つになるまで絞り込む。最終的に候補を一つに絞り込めない場合は、残った複数の候補を出力装置15に出力し、設計者に選択させる。
【0037】
候補選択部23は、規制対象化学物質の規制値を満足する部品の組合せの候補から選択した候補を、図10Aに示した含有量一覧表1000に反映し(ステップ965)、処理を終了する。含有量一覧表1000に選択した候補を反映した結果の一例を図10Bに示す。図10Bは、図10Aに示す部品A-006-1を、その代替部品である部品A-006-2に置き換えた含有量一覧表1000になっている。必要に応じて、含有量一覧表1000を出力装置15に出力し、設計者が代替部品を確認できるようにする。
【0038】
本実施形態によれば、代替部品の選定、及び、化学物質含有率または含有量の確認を効率化できる。
【符号の説明】
【0039】
10:含有化学物質確認支援システム、11:CPU、12:メモリ、13:記憶装置、14:入力装置、15:出力装置、16:通信インタフェイス、20:支援処理部、21:代替部品一覧作成部、22:候補一覧作成部、23:候補選択部、300:リンク情報データベース、400:法令データベース、500:部品情報データベース、600:含有化学物質情報データベース、700:代替品マスタデータベース、800:購買マスタデータベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計した装置を構成する部品間の関係を格納するリンク情報データベース、
法令により含有量が規制される化学物質、および、前記化学物質の含有が許容される量としての含有量閾値を格納する法令データベース、
少なくとも前記装置を構成する前記部品の部品番号、および、前記部品番号の部品の代替部品を含む部品群に付した代表部品番号を含む部品情報データベース、
前記部品番号に対応させて、前記部品が含有し、法令により含有量が規制される前記化学物質、および、前記部品が含有する前記化学物質の含有量を格納する含有化学物質情報データベース、
前記代表部品番号と、前記代表部品番号が付された前記部品群に含まれる前記部品および前記代替部品との対応関係を格納する代替部品マスタデータベース、
前記含有化学物質情報データベースを参照して、前記リンク情報データベースに格納されている前記部品間の関係に対応させて、前記装置を構成する前記部品が含有する前記化学物質の含有量の一覧表を作成し、作成した前記含有量一覧表を参照して、前記化学物質が前記含有量閾値を超えて前記装置に含有されている場合、前記代替部品マスタデータベースを参照して、前記含有量一覧表の前記部品間の関係に基づいた前記化学物質の含有に関連する関連部品を代替する代替部品の一覧表を作成する代替部品一覧作成部、
前記代替部品一覧作成部が作成した前記代替部品の一覧表を参照して、前記関連部品を代替する代替部品の組合せから、前記化学物質の前記含有量閾値以下の前記代替部品の組合せである候補一覧表を作成する候補一覧作成部、並びに、
前記候補一覧作成部作成した候補一覧表から、前記化学物質の前記含有量閾値以下の前記代替部品の組合せの候補を選択し、選択した前記候補を前記含有量一覧表に反映し、前記候補を反映した前記含有量一覧表を出力装置に出力する候補選択部を有することを特徴とする含有化学物質確認支援システム。
【請求項2】
前記部品番号に対応させて前記部品の価格を格納する購買マスタデータベースをさらに有し、
前記部品情報データベースは、さらに前記部品番号に対応させて前記部品の属性情報を格納し、
前記候補選択部は、前記部品の前記価格および前記属性情報の少なくとも一つを参照して、前記化学物質の前記含有量閾値以下の前記代替部品の組合せの候補を選択することを特徴とする請求項1記載の含有化学物質確認支援システム。
【請求項3】
前記候補選択部は、前記化学物質の前記含有量閾値以下の前記代替部品の組合せの候補が前記候補一覧表に無い場合、警告メッセージを前記出力装置に出力することを特徴とする請求項2記載の含有化学物質確認支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−150533(P2012−150533A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6621(P2011−6621)
【出願日】平成23年1月17日(2011.1.17)
【出願人】(000233491)株式会社日立システムズ (394)