説明

含窒素縮合ヘテロ芳香環誘導体

【課題】ヒスタミンH3受容体拮抗作用又はヒスタミンH3受容体逆作動作用を有し、代謝系疾患、循環器系疾患又は神経系疾患治療に有用な化合物の提供。
【解決手段】次式(I)


[式中、Aは水素原子等を示し、j、kは、0又は1を示し、P及びQは、各々隣接炭素原子と共に2重結合等を形成し、W及びWは、一方がE−O−W等を示し、他方が水素原子等を示し、Eは、ベンゼン環等から2つの水素原子を除いてなる2価の基を示し、Wは、特定のアミノアルキル基等を示す]で表される化合物、又はその薬学的に許容される塩。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の群から選択される式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩;
【化1】

【化2】

【化3】

[式中、
は、水素原子、置換基群αより選択される基を1若しくは2有していてもよい置換基群βより選択される基、又は置換基群γより選択される基を1若しくは2有していてもよいフェニル基若しくはヘテロアリール基を示し、
又はAは、水素原子又は低級アルキル基を示し、
Eは、置換基群δからなる群より選択される基を1乃至3有していてもよいフェニル基又は窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択されるヘテロ原子を同一又は異なって、1若しくは2以上、好ましくは1乃至3有する5員又は6員の式単環芳香族複素環基を示すか、或いは、該単環式芳香族複素環基とアリール基とが一緒になって形成する縮合環式芳香族複素環基を示し、
Wは;
式(II−1)
【化4】

式(II−2)
【化5】

又は、式(II−3)
【化6】

(式中、G及びGは、同一又は異なって、低級アルキル基(該低級アルキル基はさらにハロゲン原子で置換されていてもよい)又はシクロアルキル基を示すか、或いは、G、G及び該G、Gに互いに隣接する窒素原子とが一緒になって形成する5乃至8員の脂肪族ヘテロ環(該ヘテロ環は、ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルキル基又はハロゲン原子を環内に1又は2有していてもよい)又はビシクロ環を示す)で表される基を示し、m1は2乃至4の整数を示し、m2及びm3は1乃至3の整数を示し、式(II−1)中の(CH)m1は更に炭素数1乃至3の低級アルキル基で置換されていてもよい]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。

置換基群α:アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、低級アルキルスルホニル基、低級アルキル基(該低級アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級シクロアルキル基(該低級シクロアルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級シクロアルコキシ基(該低級シクロアルコキシ基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、アリールオキシ基、アラリルオキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、モノ低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルカルボキサミド基、アリールカルボキサミド基、ヘテロアリールカルボキサミド基、アルカノイル基、アルキルチオ基、
置換基群β:アミノ基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級アルコキシ基、低級シクロアルコキシ基、該低級アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級シクロアルキル基(該シクロアルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級シクロアルコキシ基(該低級シクロアルコキシ基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、カルバモイル基、モノ−又はジ−低級アルキルカルバモイル基
置換基群γ:アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、低級アルキルスルホニル基、ハロゲン原子、低級アルキル基(該低級アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級シクロアルキル基(該低級アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい)、低級シクロアルコキシ基(該低級アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、アリールオキシ基、アラリルオキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、モノ低級アルキルカルバモイル基、ジ低級アルキルカルバモイル基、低級アルキルカルボキサミド基、アリールカルボキサミド基、ヘテロアリールカルボキサミド基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ基、アルキルアミノスルホニル基又はアリールアミノスルホニル基
置換基群δ:ハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロ低級アルキル基、低級アルケニル基、水酸基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、低級アルキルチオ基、カルボキシル基、低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基
【請求項2】
が水素原子、低級アルキル基(該低級アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい)、低級アルコキシ基、フェニル基、ピリジル基、カルバモイル基、モノ−若しくはジ−低級アルキルカルバモイル基である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Eがフェニル基又はピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基である請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
Eがフェニル基又はピリジル基である請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
Eがフェニル基である請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
Wが前記式(II−1)又は(II−3)である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1の化合物が、
2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
2−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン・トリフルオロ酢酸塩、
3−メチル−2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
3−エチル−2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
7−メチル−2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
7−(5−メチル−イソキサゾール−3−イル)−2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
7−フェニル−2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
3−メチル−7−フェニル−2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
3−メチル−2−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]7−(ピリジン−3−イル)−3aH−ピラゾロ[1,5−d][1,2,4]トリアジン、
6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−メチル−6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
3−メチル−6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−3−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
3−tert−ブチル−6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
3−フェニル−6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−3−(ピリジン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−3−(ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−メチル−3−フェニル−6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−メチル−7−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
3,6−ジメチル−7−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2、4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−メチル−3−フェニル−[4−(3−ピペリジン−1イルプロポオキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、

6−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−7−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2、4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−3,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロペンチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、

6−[4−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
3−メチル−7−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−3−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]フタラジン、
6−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−7−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
7−[4−(1−シクロブチル−ピペリジン−4−イルオキシ)フェニル]−3,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、

6−{4−[3−(2,6−ジメチルピペリジン−1−イル)プロポキシ]−フェニル}−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−{4−[3−(2,5−ジメチルピロリジン−1−イル)プロポキシ]−フェニル}−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
N−メチル−6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3−カルボキサミド、
3−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(3−ピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−[4−(3−メチルピペリジン−1−イルプロポキシ)−フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−(4−{3[(3S)−3−フルオロピロリジン−1−イル]プロポキシ}−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−{4−[3−(3−メチルピペリジン−1−イル)プロポキシ]−フェニル}−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−{4−[3−(4−フルオロピペリジン−1−イル)プロポキシ]−フェニル}−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−{4−[3−(3−フルオロピペリジン−1−イル)プロポキシ]−フェニル}−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−(4−{3−[(2R)−(2−メチルピロリジン−1−イル]プロポキシ)−フェニル}−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
6−(4−{3−[(2S)−(2−メチルピロリジン−1−イル]プロポキシ)−フェニル}−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の化合物を有効成分とするヒスタミン受容体H3アンタゴニスト。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のヒスタミン受容体H3インバースアゴニスト。
【請求項10】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する代謝系疾患、循環器系疾患又は神経系疾患の予防又は治療剤。
【請求項11】
前記代謝系疾患が、肥満症、糖尿病、ホルモン分泌異常、高脂血症、痛風及び脂肪肝からなる群より選ばれる少なくとも一つである請求項10に記載の予防又は治療剤。
【請求項12】
前記循環器系疾患が、狭心症、急性・うっ血性心不全、心筋梗塞、環状動脈硬化症、高血圧、腎臓病及び電解質異常からなる群より選ばれる少なくとも一つである請求項10に記載の予防又は治療剤。
【請求項13】
前記神経系疾患が、睡眠障害、睡眠障害を伴う疾患、過食症、情動障害、てんかん、譫妄、痴呆、注意欠陥・多動性障害、記憶障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、認知障害、運動障害、感覚異常、嗅覚障害、モルヒネ耐性、麻薬依存症、アルコール依存症及び震顫からなる群より選ばれる少なくとも一つである請求項10に記載の予防又は治療剤。
【請求項14】
前記神経系疾患が、特発性過眠症、反復性過眠症、真性過眠症、ナルコレプシー、睡眠時周期性四肢運動障害、睡眠時無呼吸症候群、概日リズム障害、慢性疲労症候群、レム睡眠障害、老齢者不眠、夜勤勤労者睡眠不衛生、特発性不眠症、反復性不眠症、真性不眠症、うつ病、不安及び統合失調症からなる群より選ばれる少なくとも一つである請求項10に記載の予防又は治療剤。
【請求項15】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、併用薬物と、を有効成分として含有する代謝系疾患、循環器系疾患又は神経系疾患の予防又は治療剤。

【公開番号】特開2011−178806(P2011−178806A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106955(P2011−106955)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【分割の表示】特願2005−518077(P2005−518077)の分割
【原出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(595152759)MSD株式会社 (22)
【Fターム(参考)】