説明

吸光光度法用の発色カラム及びこれを用いた測定方法

【課題】携帯して現場等に運搬できる程度の大きさであり、採取した試料液に含まれる成分を吸光光度法等によりその現場で容易に測定・分析できるようにすること。
【解決手段】小型の略円筒状を呈するカラム内に粒状の担体に発色剤を固定化させた一種以上の充填剤を収納させ、該充填剤の両端部に通水性のパッキング材を配設させ、該カラム内に試料液を送液して前記充填剤間を通過させ、該充填剤に固定化された発色剤と前記試料液とを化学反応させることにより該試料液を吸光光度法によって測定を可能にする構成にすることで、携帯して運搬できる程度の小型でありながら、吸光光度法等により測定・分析できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、建築予定現場等の屋外であっても、その現場にて採取した気体または液体等の試料に含まれる成分を吸光光度法等によりその現場で容易に測定・分析できるようにするための携帯・可搬性に優れた吸光光度法用の発色カラムと、その測定方法とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、気体または液体等の試料に含まれる成分を吸光光度法により測定・分析する場合として、例えば、亜硝酸イオンを測定する場合(参考:ナフチルエチレンジアミン吸光光度法JIS K0102 43.1.1)には、図6に示したようにして試薬の調製と、発色操作とを行う。
【0003】
即ち、試薬の調製として、
(1)4−アミノベンゼンスルホンアミド溶液
スルファニルアミド(4−アミノベンゼンスルホンアミド)2gを塩酸60mlと水約80mlの混合溶液に溶かし、更に水を加えて200mlとする。
(2)二塩化N−1−ナフチルエチレンジアンモニウム溶液
N−1−ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩(二塩化N−1−ナフチルエチレンジアンモニウム)0.2gを水に溶かして200mlとする。
【0004】
次に、発色操作として、
(3)(ろ紙でろ過した)試料の適量をメスシリンダー(有栓形)10mlにとり、水を加えて10mlとする。
(4)4−アミノベンゼンスルホンアミド溶液1mlを加えて振り混ぜ、約5分放置した後、二塩化N−1−ナフチルエチレンジアンモニウム溶液1mlを加えて振り混ぜ、室温で約20分間放置する。
(5)溶液の一部を吸収セルに移し、波長540nm付近の吸光度を測定する。
【0005】
また、6価クロム(参考:ジフェニルカルバジド吸光光度法JIS K0102 65.2.1)を測定する場合には、図7に示したようにして試薬の調製と、発色操作とを行う。
【0006】
即ち、試薬の調製として、
(1)ジフェニルカルバジド溶液
1,5−ジフェニルカルボノヒドラジド(ジフェニルカルバジド)0.5gをアセトン25mlに溶かし、水を加えて50mlとする。
【0007】
次に、発色操作として、
(2)試料の適量を全量フラスコ50mlに移し入れ、硫酸(1+9)2.5mlを加える。
(3)全量フラスコを約15℃に保ち、ジフェニルカルバジド溶液1mlを加え、直ちに振り混ぜ、水を標線まで加え、約5分間放置する。
(4)溶液の一部を吸収セルに移し、波長540nm付近の吸光度を測定する。
【0008】
このように、従来の方法により試料中に含まれる成分を吸光光度法等により測定・分析する場合には、測定の準備過程において複数のフラスコ等を用いて試薬の調合を適切に行う必要があって、複数の試薬を用いる煩雑な調整・操作が必要であり、また、ガラス器具や電子天秤等の装置が大型であることが多く、これらガラス器具や電子天秤等の装置は破損しやすいこと等から、吸光光度法用により測定・分析は建築予定現場等の屋外では実質的に困難であり、専ら試料を持ち帰って所定の実験室等の室内で測定を行っていた。
【0009】
そこで、フラスコ等を用いなくても試薬を調整して吸光光度法等により測定・分析できるようにする技術としては、例えば、陽イオン性及び/又は陰イオン性荷電部を複数有する水溶性高分子化合物が支持担体に固定化されてなる液体クロマトグラフィー用充填剤を使用し、該液体クロマトグラフィー用充填剤により形成されてなる液体クロマトグラフィー用カラムを使用し、該液体クロマトグラフィー用カラムに1以上の分析イオンを含む試料を注入し、その後、溶離液を展開させて該分析イオンを分析する分析方法がある(特許文献1参照)。
【0010】
また、フローインジェクション分析法において、試料中に含まれる硫酸イオンを定量する際、注入した試料と発色試薬を混合し、反応カラム内の流れの中で化学反応を行わせた後検出系に導き、吸光度の変化を測定する操作を連続流れの中で行うことを可能とする硫酸イオンの定量法がある(特許文献2参照)。
【0011】
【特許文献1】特開平11−23551号公報
【特許文献2】特開2001−99846号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、前記特許文献1の公知技術においては、イオンクロマトグラフィー、また、前記特許文献2の公知技術においては、フローインジェクションという測定機器の経路内にカラムを組み込み、装置の一構成部品として用いられるものであり、これらの公知技術はいずれも図8に示したように、送液ポンプを用いてキャリア液タンク内のキャリア液(移動相)をカラム内に連続的に送液し、前記キャリア液と共に試料液を注入するという構成ものであり、カラムを単独で使用するというものではない。
【0013】
これらの装置は、キャリア液タンク、送液ポンプ及びカラム等からなる本体だけであっても通常数十kg程度の重量があり、更に、送液用・廃液用のタンクは、装置の外部に設置される形となるため、これらの装置を1人で携帯・可搬し、採取した試料液を現場で測定・分析することは極めて困難である。
【0014】
また、カラムを含む装置の全体が大型であることから、装置の駆動にはAC電源を用いる必要があり、その装置の種類によっては200Vの電源を必要とすることもあり、現場等の屋外で使用することは困難である。つまり、実験室内等における効率化・迅速化を主眼として考えられたものであり、現場等の実験室外で測定・分析することを目的として考えられたものではないのである。
【0015】
従って、携帯して運搬することができ、現場等の屋外であっても、採取した試料液に含まれる成分を吸光光度法等によりその現場で容易に測定・分析できるようにするということに解決しなければならない課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記した従来例の課題を解決する具体的手段として本発明に係る第1の発明として、小型の略円筒状を呈するカラム内に粒状の担体に発色剤を固定化させた一種以上の充填剤を収納させ、該充填剤の両端部に通水性のパッキング材を配設させ、該カラム内に試料液を送液して前記充填剤間を通過させ、該充填剤に固定化された発色剤と前記試料液とを化学反応させることにより該試料液を吸光光度法によって測定を可能にする構成であることを特徴とする吸光光度法用の発色カラムを提供するものである。
【0017】
この第1の発明において、前記充填剤は、粒状の担体に発色剤を含浸させた後に乾燥させて固定化させたものであることを付加的な要件として含むものである。
【0018】
また、第2の発明として、小型の略円筒状を呈するカラム内に粒状の担体に発色剤を固定化させた一種以上の充填剤を収納させ、該充填剤の両端部に通水性のパッキング材を配設させ、該カラム内に試料液を送液して前記充填剤間を通過させ、該充填剤に固定化された発色剤と前記試料液とを化学反応させ、該試料液を吸光光度法によって測定することを特徴とする吸光光度法用の発色カラムを用いた測定方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の発明に係る吸光光度法用の発色カラムは、小型の略円筒状を呈するカラム内に粒状の担体に発色剤を固定化させた一種以上の充填剤を収納させ、該充填剤の両端部に通水性のパッキング材を配設させ、該カラム内に試料液を送液して前記充填剤間を通過させ、該充填剤に固定化された発色剤と前記試料液とを化学反応させることにより該試料液を吸光光度法によって測定を可能にする構成であることにより、小型で携帯して運搬することができる吸光光度法用の発色カラムを得ることができるという優れた効果を奏する。
【0020】
また、第2の発明に係る吸光光度法用の発色カラムを用いた測定方法は、小型の略円筒状を呈するカラム内に粒状の担体に発色剤を固定化させた一種以上の充填剤を収納させ、該充填剤の両端部に通水性のパッキング材を配設させ、該カラム内に試料液を送液して前記充填剤間を通過させ、該充填剤に固定化された発色剤と前記試料液とを化学反応させ、該試料液を吸光光度法によって測定することにより、小型で携帯して現場等の屋外に運搬することができる程度の大きさの吸光光度法用の発色カラムであり、採取した試料液に含まれる成分を吸光光度法等によりその現場で容易に測定・分析ができるようになるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明を具体的な実施の形態に基づいて詳しく説明する。
本発明の実施の形態に係る吸光光度法用の発色カラムを図1を用いて説明する。図1に、本発明の実施の形態に係る吸光光度法用の発色カラム1(以下、カラム1という)の略示的な断面図を示してある。カラム1の本体部2は、例えば、ガラスまたは合成樹脂等を用いて略円筒状に形成されている。
【0022】
カラム1の大きさとしては、例えば、全長が略100〜200mm程度、好ましくは140mm程度であり、外径がφ4〜10mm程度、好ましくはφ6mm程度であり、内径がφ2〜7mm程度、例えば、φ2.6mm、φ3.6mm、φ5.0mm程度である。つまり、容易に携帯して運搬することができる程度の可搬性に優れた小型の形状に形成してあるのである。
【0023】
カラム1の内部には、充填剤3が収納されている。この充填剤3は、カラム1の安定した品質を保証する、即ち、カラム1を使用した吸光光度法による測定を安定したものにするために、カラム1内に偏析がなく均一に充填剤3を充填・収納させることが好ましい。つまり、カラム1内に試料液を送液した場合に、該送液に対する抵抗や、層状に収納させた充填剤3の層長のバラツキを少なくすることが好ましい。
【0024】
前記充填剤3は、例えば、シリカゲル粒、珪砂またはアルミナ粒等の粒状の担体に、吸光光度法用の発色試薬または発色補助剤等の発色剤を固定化させたものを使用することができる。この充填剤3(担体)の粒径としては、略20〜120メッシュ程度のものを使用でき、例えば、30−50、60−80、80−100等のメッシュの範囲内にふるい分けたものを使用する。このように、充填剤3(担体)の粒径として略20〜120メッシュ程度のものを使用することにより、カラム1内に試料液を送液した際における送液抵抗を低減させることができるようになり、電動式のポンプ等を用いなくても、手動式のシリンジ等を用いて試料液をカラム1内に容易に送液できるようになるのである。
【0025】
この粒状の担体に発色剤を固定化させる方法としては、例えば、担体に発色剤を含浸させた後に乾燥させることで固定化させることができる。つまり、カラム1は一回のみ使用するバッチプロセス用としてのカラム1であるため、前記充填剤3に固定化された発色剤は、試料液が送液された際に容易に溶解して流出する程度の状態で固定化されていることが好ましく、また、前記担体についても、発色剤の保持力として強固なものはそれほど要求されないのである。
【0026】
この発色剤としては、測定対象となる成分によってそれぞれ異なるが、例えば、亜硝酸イオンの濃度を測定する場合には、N−1−ナフチルエチレンジアミンと、スルファニルアミドとを用い、これら発色剤を固定化した充填剤3を別々の層として配設させることで達成できるようになり、また、6価クロムの濃度を測定する場合には、ジフェニルカルバジドを用いることで達成できるようになる。
【0027】
つまり、測定対象となる成分に応じて、カラム1内に一種以上の充填剤3を収納させることで、前記成分の濃度を吸光光度法により測定できるようになるのである。このカラム1内に二種以上の充填剤3を収納させる場合には、充填剤3a、3bとの間に通水性を有する隔離剤4を配設させ、それぞれの充填剤3a、3bを隔離して別々の層を形成させるようにすることが好ましい。そして、カラム1内に二種以上の充填剤3を収納させる場合、例えば、亜硝酸イオンの濃度を測定する場合には、前記従来技術に記載した試料液の調製に用いる発色剤の順番に従い、該当する充填剤3a、3bを収納させる、即ち、必要な機能の順に充填剤3(薬剤層)を層状に重ねて収納させれば良いのである。
【0028】
カラム1内に収納された充填剤3の両端部には、通水性を有するパッキング材5を配設し、前記充填剤3が移動しないように固定してある。このパッキング材5としては、例えば、多孔質プラスチック、グラスウールまたは金網等を使用することができる。
【0029】
カラム1の両端には、内部に収納した充填剤3が、使用(測定)前に酸化等による化学的な変化が生じないようにするための蓋部材6が設けられている。この蓋部材6としては、カラム1の両端を封止できるものであればいずれのものであっても良いが、図1に示したように、例えば、ガラス等によって形成されたカラム1と一体的に蓋部材6を形成させることが良い。
【実施例1】
【0030】
[充填剤3の製造方法]
次に、充填剤3のより具体的な製造方法を説明する。
(1)基材となる担体、例えば、シリカゲル粒を所定量真空フラスコに量りとる。
(2)所定量の発色剤、例えば、N−1−ナフチルエチレンジアミンを水または適当な溶 媒(アルコール等)に溶かし、前記真空フラスコ中の担体に加えて振り混ぜ、均一に分 散させる。
(3)前記真空フラスコ内を真空ポンプで減圧し、必要に応じて水浴等で加熱し、乾燥さ せる。
(4)水や溶媒が揮散し、さらさらな状態になれば充填剤3の調剤が完了する。
【実施例2】
【0031】
[試料液中に含まれる成分を吸光光度法用により測定・分析1]
次に、試料液中に含まれ測定・分析する対象の成分として、例えば、亜硝酸イオンについて吸光光度法により測定・分析する方法を図2乃至図4を用いて説明する。
まず、亜硝酸イオンを吸光光度法により測定・分析するために、カラム1内にN−1−ナフチルエチレンジアミンと、スルファニルアミドとの発色剤を使用した充填剤3を収納するカラム1を用意する。
【0032】
測定の試料として、例えば、建築予定現場等の屋外で採取した所定量の試料液をシリンジ7内に吸引する。カラム1に設けられた蓋部材6を取り外し、該カラム1の本体部2の送入側2aに接続部材8を取り付け、該接続部材8を介して前記所定量の試料液を吸引したシリンジ7に接続させる。
【0033】
このようにシリンジ7に接続部材8を介してカラム1を接続させた状態で、該カラム1の本体部2の送出側2bに予め吸収セル9を準備しておき、前記シリンジ7を操作して該シリンジ7内の所定量(例えば、5ml)の試料液を前記カラム1内に送液し、該カラム1内に収納された充填剤3間に前記試料液を通過させる。
【0034】
試料液が充填剤3間を通過すると、該充填剤3に固定化されていた発色剤が前記試料液と接触することによって溶解し、該試料液と前記発色剤とが化学反応して、カラム1から吸収セル9に流下した試料液、即ち、吸収セル9に貯留される反応試料液は、前記発色剤によって着色された状態(化学反応して着色された試料液を吸光光度法によって測定を可能な状態)になっている。
【0035】
この着色された反応試料液の液色は、試料液と発色剤とによる化学反応直後では安定した状態で発色していないため、吸収セル9に貯留された反応試料液を所定時間、例えば、10分〜1時間程度放置させることが好ましく、前記反応試料液の液色を安定させた後、吸収セル9を所定の吸光光度法により測定できる測定装置、好ましくは、小型で携帯式の吸光光度法用測定装置を用いて前記液色が安定した反応試料液の吸光光度を測定する。
【0036】
この実施例2により反応試料液の吸光度を測定した結果と、前記従来技術に記載したJIS法により亜硝酸イオンの吸光度を測定した結果とを図4に示す。なお、図4においては、実施例2により反応試料液の吸光度を測定した結果を「発色カラム」と表示し、従来技術に記載したJIS法により亜硝酸イオンの吸光度を測定した結果を「JIS法」と表示して示してある。
【0037】
この図4から理解できるように、実施例2により得られた反応試料液の吸光光度は、亜硝酸イオン濃度に対する吸光度の変化がJIS法に近似した吸光度であり、直線性を有する測定結果が得られた。なお、「発色カラム」と「JIS法」とで、グラフの傾きに多少ズレが生じたが、吸光光度法は検量線を用いる測定法なので問題にはならない程度の誤差であり、「JIS法」と比較して、十分に近似した測定範囲と、直線性とを有する発色した試料液(反応試料液)が得られたといえる。
【実施例3】
【0038】
[試料液中に含まれる成分を吸光光度法により測定・分析2]
次に、試料液中に含まれ測定・分析する対象の成分として、例えば、6価クロムについて吸光光度法により測定・分析する方法を説明する。
なお、6価クロムを吸光光度法により測定・分析する方法においては、前記実施例2の亜硝酸イオン濃度を測定する場合と比較して、カラム1内に収納させる充填剤3に使用する発色剤がジフェニルカルバジドであるものを使用する以外は、前記実施例2と略同様であるため、測定結果のみを示して、その測定に至る過程の詳細については省略する。
【0039】
この実施例3により反応試料液の吸光度を測定した結果と、前記従来技術に記載したJIS法により6価クロムの吸光度を測定した結果とを図5に示す。なお、図5においては、実施例3により反応試料液の吸光度を測定した結果を「発色カラム」と表示し、従来技術に記載したJIS法により6価クロムの吸光度を測定した結果を「JIS法」と表示して示してある。
【0040】
この図5から理解できるように、実施例3により得られた反応試料液の吸光度は、6価クロム濃度に対する吸光度の変化がJIS法に近似した吸光度であり、直線性を有する測定結果が得られた。
【0041】
これら実施例2の図4及び実施例3の図5より明らかなように、本発明に係るカラム1は、小型で携帯して運搬することができる程度の大きさであり、現場等の屋外であっても、採取した試料液に含まれる成分を吸光光度法等によりその現場で容易に測定・分析することができ、その結果も従来のJIS法に近似した結果を得ることができることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態に係る吸光光度法用の発色カラムを略示的に示した断面図である。
【図2】同吸光光度法用の発色カラムに接続部材を介してシリンジを接続させた状態を略示的に示した平面図である。
【図3】図2のシリンジから吸光光度法用の発色カラムに試料液を送液し、該試料液を吸収セルに流下させる状態の概略図である。
【図4】本発明に係る実施例2により反応試料液の吸光度を測定した結果と、従来技術であるJIS法により亜硝酸イオンの吸光度を測定した結果とを示したグラフである。
【図5】本発明に係る実施例3により反応試料液の吸光度を測定した結果と、従来技術であるJIS法により6価クロムの吸光度を測定した結果とを示したグラフである。
【図6】従来技術であるJIS法により亜硝酸イオンを測定する場合における試料液を調製する手順の概略図である。
【図7】従来技術であるJIS法により6価クロムを測定する場合における試料液を調製する手順の概略図である。
【図8】従来技術において吸光光度法により試料液を測定する装置の概略図である。
【符号の説明】
【0043】
1 カラム
2 本体部
3、3a、3b 充填剤
4 隔離剤
5 パッキング材
6 蓋部材
7 シリンジ
8 接続部材
9 吸収セル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型の略円筒状を呈するカラム内に粒状の担体に発色剤を固定化させた一種以上の充填剤を収納させ、
該充填剤の両端部に通水性のパッキング材を配設させ、
該カラム内に試料液を送液して前記充填剤間を通過させ、
該充填剤に固定化された発色剤と前記試料液とを化学反応させることにより該試料液を吸光光度法によって測定を可能にする構成であること
を特徴とする吸光光度法用の発色カラム。
【請求項2】
前記充填剤は、
粒状の担体に発色剤を含浸させた後に乾燥させて固定化させたものであること
を特徴とする請求項1に記載の吸光光度法用の発色カラム。
【請求項3】
小型の略円筒状を呈するカラム内に粒状の担体に発色剤を固定化させた一種以上の充填剤を収納させ、
該充填剤の両端部に通水性のパッキング材を配設させ、
該カラム内に試料液を送液して前記充填剤間を通過させ、
該充填剤に固定化された発色剤と前記試料液とを化学反応させ、
該試料液を吸光光度法によって測定すること
を特徴とする吸光光度法用の発色カラムを用いた測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−14858(P2008−14858A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−187675(P2006−187675)
【出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【出願人】(391028122)株式会社ガステック (15)
【Fターム(参考)】