吸入器の抵抗を測定するための装置、システムおよび方法
本開示は、空気流に対する吸入器(20)の抵抗を測定するためのデバイス(10)および方法に関する。特に、デバイスおよび方法は、肺疾患用薬物送達のために使用される乾燥粉末吸入器(20)の空気流に対する抵抗を測定するために使用できる。デバイス(10)は、その中に吸入器(20)を装着し、封入するための1対のチャンバ(12、18)を有する。各チャンバ(12、18)はそれぞれの弁を有する。デバイス(10)は、圧力制御装置(22)、流量制御装置(24)、圧力および流量センサ、ならびに、弁の開閉を制御し、対応する信号を検知し、解析するように構成されたマイクロプロセッサをさらに有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2009年3月11日出願の米国仮特許出願第61/159、415号の利益を主張し、その全体の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、空気流に対する吸入器の抵抗を測定するためのデバイス、システムおよび方法に関する。特に、装置およびシステムは、肺疾患用薬物送達のために使用される乾燥粉末吸入器の空気流に対する抵抗を測定するために使用できる。
【背景技術】
【0003】
[0003]米国特許第7、305、986号および第7、464、706号、ならびに、米国特許出願第12/484、129(2009/0308391)は、それらの開示の全体を参照により本明細書に組み込まれ、それらに記載されているような乾燥粉末吸入器は、容器、カプセルまたは薬包内で粉末製剤を解凝集することによって、吸気操作の間に一次薬物粉末または適切な吸入プルームを発生できる。投薬再現性は、薬物製剤が均質であること、および、用量がむらのない再現可能な結果となるように患者に送達できることを要する。従って、投薬システムは、患者が自身の用量を摂取する場合に、吸気操作の際に効果的に、全ての製剤を完全に排出するように作動しなければならない。肺循環系を介して薬物を送達することの利点は多数あり、動脈循環系に迅速に吸収すること、肝臓代謝による薬物の劣化が回避されること、使用が簡単であること、すなわち、注射等の他の投与経路によってもたらされるような、投与の不快感がないことが挙げられる。
【0004】
[0004]吸入器からの薬物送達の一貫性は、吸入デバイスの空気路内の空気流に対する抵抗における一貫性を一要因とする。米国特許第7、305、986号および第7、464、706号、ならびに、米国特許出願第12/484、129(2009/0308391)に開示されるような高抵抗乾燥粉末吸入器は、一貫した方法で薬物製剤を送達する。使用中に吸入器が一貫性を持って用量を送達するか否かを確認または推定するために使用されるパラメータの1つが、デバイスの空気流に対する抵抗を把握することであり、それは、デバイスが製造された後に、測定または判定できる。
【0005】
[0005]吸入器を通る空気流に対する抵抗を測定するための現在のシステムおよび方法は取り扱いにくく、多数のステップおよび算出を伴い、周囲条件の変化の影響を受けやすい。従って、本発明者は、吸入器抵抗特性が吸入器を使用に適したものとするか否かを判定するための、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための簡易な装置、システムおよび方法を設計および製造する必要性を認識した。本システムは、僅かな簡易なステップを要する一体化されたシステム内での、吸入システムまたは個々の吸入器の抵抗を測定するための迅速な方法を可能にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]吸入システムおよび/またはデバイスの抵抗を測定するための装置、システムおよび方法が開示される。
【0007】
[0007]本明細書に記載される実施形態において、装置は、真空ポンプに対して作動可能に構成される圧力制御装置と、正気圧発生器に連結されるように構成される流量制御装置または流量調整器と、第1のチャンバを含む第1のデバイス、および、第2のチャンバを含む第2のデバイスであって、第1のチャンバおよび第2のチャンバは、使用の際に相互に取り付けられる場合、大気から密封できる空気流路を画定する、第1のデバイスおよび第2のデバイスと、1つまたは複数の圧力センサ、流量センサ、および、少なくとも1つのマイクロプロセッサは圧力制御装置と共に構成され、少なくとも1つのマイクロプロセッサは流量制御装置と共に構成される1つまたは複数のマイクロプロセッサとを含むことができる。一実施形態において、装置は、第1のデバイスおよび第2のデバイスを含み、各デバイスは、それらのそれぞれのチャンバ内に構成されるそれぞれの弁を制御するように構成されるマイクロプロセッサを含み、各マイクロプロセッサは、コンピュータのデータ収集ボードへ情報を通信する。この実施形態または他の実施形態において、第1のデバイスはまた、チャンバの間の圧力差を測定するように構成されるセンサを含み、第2のデバイスは、例えば、チャンバ内の空気流の流量を測定するように構成される層流センサ、および、吸入器を跨ぐ圧力差を測定するように構成される圧力センサのような1つまたは複数のセンサを含む。一実施形態において、装置は、第1のデバイスが基盤に固定的に取り付けられ、第2のデバイスが、少なくとも1つの軌道上に取り付けられ、それによって、第2のデバイスが軌道上を可動であり、第1のデバイスに密封可能に取り付け可能であるように構成される。一実施形態において、装置は吸入器装着アダプタを有するように構成される。
【0008】
[0008]真空ポンプと、正気圧源発生デバイスに連結されるように構成される流量制御装置または流量調整器と、第1のチャンバを含む第1のデバイス、および、第2のチャンバを含む第2のデバイスであって、第1のチャンバおよび第2のチャンバが、環境気圧の変化が除かれた密封されたシステム内に空気流路を画定し、吸入器が、装置内に据え付けられた空気流路と連通する空気導管を伴う第1のデバイスおよび第2のデバイスとを含む装置の保持具上に吸入器を据え付けるステップと、制御された環境内で所定圧力および流量の設定で吸入器を跨ぐ圧力差、および、吸入器を通る流量を同時に1回または複数回測定し、圧力および流量の測定値を生成するステップと、アルゴリズムを使用して圧力および流量の測定値を解析して、吸入器の抵抗値を判定するステップとを含む、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法がまた提供される。
【0009】
[0009]一実施形態において、装置は、弁を有する第1のデバイスと、弁を有する第2のデバイスと、電源に一体に連結された第1のデバイスの弁を制御するように構成された第1のマイクロプロセッサへ第1の信号の組を通信する差圧センサと、第2のデバイスに連結され、第2のチャンバからの信号を検知および解析するように構成された第2のマイクロプロセッサと第2の信号の組を通信する層流センサおよび圧力センサを含む流量制御装置と、弁の開閉をそれぞれ制御するように構成され、第1のチャンバおよび第2のチャンバに対応する第1のマイクロプロセッサおよび第2のマイクロプロセッサと、対応するセンサ出力からの出力を読み込み、測定値を解析し、吸入器の空気流に対する抵抗を算出するアルゴリズムを実行する第3のマイクロプロセッサとを含む。一実施形態において、マイクロプロセッサは、試験される吸入器デバイスの空気流に対する抵抗に相関できる第1の信号の組および第2の信号の組からデータを生成し、それを解析できる。
【0010】
[0010]他の一実施形態において、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法が提供され、方法は、第1のチャンバおよび吸入器のための保持具を含み、第1のチャンバが、吸入器保持具に対向する第1のチャンバの端部で第2のチャンバによって大気に対して閉止される第1のデバイスに、第1のチャンバから吸入器空気流路を通って大気へ至る空気流路が形成されるように、投薬状態の構成にある吸入器を取り付けるステップと、制御された環境内で、吸入器を跨ぐ圧力差と吸入器を通る流量とを同時に測定して、圧力および流量の測定値を生成するステップとを含む。本明細書に記載される実施形態において、吸入器の抵抗を測定する方法は、閉ループアルゴリズムによって常に制御された環境において実施され、所定の設定点での様々なまたは複数の試験による圧力および流量の測定値が、吸入器についての抵抗値を生成するアルゴリズムで解析される。
【0011】
[0011]一実施形態において、装置が、第1の弁を有し、吸入器を装着するように構成された第1のチャンバを含む第1のデバイスと、第2の弁を有する第2のチャンバを含み、可動で、第1のデバイスに密封可能に取り付け可能な第2のデバイスと、第1のデバイスに連結され、第1のマイクロプロセッサへ第1の信号の組を通信する圧力センサを含み、電源に一体に連結された圧力制御装置と、第2のデバイスに連結され、第2のチャンバからの信号を検知および解析するように構成された第2のマイクロプロセッサと第2の信号の組を通信する流量センサおよび圧力センサを含む流量制御装置と、第1の弁および第2の弁の開閉をそれぞれ制御するように構成され、第1のチャンバおよび第2のチャンバに対応する第1のマイクロプロセッサおよび第2のマイクロプロセッサとを含む。
【0012】
[0012]この実施形態または他の実施形態において、装置は、対応するセンサ出力からの出力を読み込み、測定値を解析し、吸入器の抵抗値を算出するアルゴリズムを実行する第3のマイクロプロセッサをさらに含むことができる。
【0013】
[0013]他の一実施形態において、装置は、所定の位置に吸入器を保持し、第1のチャンバと第2のデバイスの第2のチャンバとの間を密封するように構成される第1のデバイスを含む。装置の一実施形態において、第1および第2のデバイスによってそれぞれ生成される第1の信号の組および第2の信号の組が、マイクロプロセッサによって解析される場合、デバイスの空気流に対する抵抗に相関するデータを生成できる。
【0014】
[0014]装置の他の一実施形態において、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するために使用中の装置が、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、大気が除かれた閉ループシステムとして構成されるように構成される。
【0015】
[0015]さらに他の一実施形態において、第1のチャンバおよび吸入器のための保持具を含む第1のデバイスに、第1のチャンバからの、吸入器空気流路を通る空気流路が形成されるように、吸入器を取り付けるステップと、第2のチャンバを含む第2のデバイスを第1のデバイスに取り付けて、第2のチャンバ内に吸入器を封入するステップと、装置を始動させて、第2のチャンバ内に制御された一定圧力の環境を獲得するステップと、吸入器を跨ぐ圧力差と吸入器を通る流量とを同時に測定して、圧力および流量の測定値を生成するステップとを含む、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法が提供される。この実施形態および他の実施形態において、制御された一定圧力の環境が使用中の装置の閉ループアルゴリズムによって維持され、吸入器の様々な試験設定点による圧力および流量の測定値が、吸入器についての抵抗値を生成する代替的アルゴリズムで解析される。一実施形態において、吸入器についての抵抗値が、マイクロプロセッサを使用して解析される測定信号を使用して判定される。代替的実施形態において、デバイスの抵抗を測定するための方法が、吸入器についての所定圧力低下の設定で圧力および流量を測定する。
【0016】
[0016]代替的一実施形態において、吸入器の空気流に対する抵抗を判定するための方法が、吸入器のタイプについての流量に対する圧力差の平方根の曲線が線形である測定領域を判定して、所定値の設定を得るステップと、第2の吸入器について、線形領域内の様々な所定値の設定での圧力差および流量の測定値を取得するステップと、曲線の勾配を判定して、吸入器についての抵抗値を取得するステップとを含む。この実施形態において、所定流量の設定が、0.1L/minより大きく、少なくとも3つの所定値の設定が、圧力差および流量を測定し、吸入器の抵抗値を判定するために使用される。他の一実施形態において、方法は、第1のチャンバおよび第2のチャンバを含む装置内の流量、および、吸入器を跨ぐ圧力差の平方根を測定するステップをさらに含み、前記吸入器は、第2のチャンバ内に据え付けられる。
【0017】
[0017]他の一実施形態において、方法は、少なくとも3つの所定値の設定で収集されたデータから圧力および流量の線形回帰を取得するために、圧力差および流量の測定から取得されるデータを解析し、解析によって0.9より大きい係数の判定が結果としてもたらされる、ステップを含む。
【0018】
[0018]代替的一実施形態において、装置は、単一の流量制御装置を含む閉ループシステムを含むことができる。さらに他の一実施形態において、装置は、単一の圧力制御装置および流量計を含む閉ループシステムを含むことができる。この態様において、装置は、吸入器の周囲か、または、吸入器の下流のいずれかに単一のチャンバを含むことができる。このシステムから取得される測定値は、二重のチャンバを含む装置と同様に、処理および解析できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】[0019]吸入器の抵抗を測定するための装置の実施形態の等角図である。
【図2】[0020]吸入器が装置の吸入器保持具内に取り付けられて投薬位置にある状態の図1に例示される実施形態の等角図である。
【図3】[0021]軌道上を移動させるための、デバイスを保持するハンドルを有する装置の可動な部分を示す図1に例示される実施形態の側面図である。
【図4】[0022]図1に例示される装置の正面の使用前の斜視図である。
【図5】[0023]閉止され、密封された構成、または、使用状態にある図1に例示される装置の図である。
【図6】[0024]吸入器が装置内に据え付けられた状態の図5に例示される装置の長手方向の軸を通る断面の斜視図である。
【図7】[0025]図5の実施形態の装置の様々な構成要素部品を例示する側面図である。
【図8】[0026]抵抗測定装置およびシステムに付随する電子機器の例示的ブロック図である。
【図9】[0027]本明細書に記載される装置を使用した吸入器性能試験の理論値と比較したグラフであり、データがMEDTONE(登録商標)吸入器原型機についての圧力差に対するX軸上の流量としてプロットされる図である。
【図10】[0028]本明細書に記載される装置を使用した吸入器性能試験の理論値と比較したグラフであり、データが代替的吸入器の設計についての圧力差に対するX軸上の流量としてプロットされる図である。
【図11】[0029]本明細書に記載される装置を使用した吸入器性能試験の理論値と比較したグラフであり、データがさらに他の吸入器の設計についての圧力差に対するX軸上の流量としてプロットされる図である。
【図12】[0030]MEDTONE(登録商標)吸入器原型機についての図9に示されるデータからの圧力差および流量の測定値、および、試験された吸入器についての計算された抵抗値を示すグラフである。
【図13】[0031]第2の吸入器原型機についての図10に示されるデータからの圧力差および流量の測定値、および、試験された吸入器についての計算された抵抗値を示すグラフである。
【図14】[0032]第3の吸入器原型機についての図11に示されるデータからの圧力差および流量の測定値、および、試験された吸入器についての計算された抵抗値を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0033]本明細書に開示される実施形態において、吸入デバイスの抵抗を測定するための装置、システムおよび方法が開示される。装置は、結果の測定値に影響する恐れのある環境変化を制御または排除する閉ループシステムであり、使用が容易であることによって、製造中に吸入器デバイスの性能を評価および判定できる迅速なシステムを提供するために、幾つかの利点を使用者に提供する。装置は、マイクロプロセッサと一体化され、自動的なデータの操作、解析、保存、および/または、測定されたパラメータおよび算出された値の表示を容易にする、コンピュータシステム内のアルゴリズムを使用する。装置およびシステムは使用が容易であり、吸入器についての抵抗値データは、大気圧の日常的な変動によるバラツキを排除することでより高い精度で、従って、算出の誤差を著しく削減して、迅速に判定できる。他の実施形態において、装置はまた、大気温度、および、相対湿度のバラツキのような変化を排除できる。装置は、異なる吸入器の設計に適合するように容易に構成でき、金属または高強度の複合材料を含む異なる材料で作製できる。
【0021】
[0034]図1乃至図7に例示される一実施形態において、装置10は、ブラケット8のような装着手段によって基盤13上に装着される第1のデバイス11を含み、吸入器20を装着するための保持具15を有するように構成される第1のチャンバ12を含む(図2)。第1のデバイス11は、弁または配管16をチャンバ12の内部と連通可能にする中央孔を有する蓋14がさらに備えられる。第1のデバイス11は、圧力ポンプ(図示されず)に適合されるように構成され、第2のデバイス17に適合され、嵌合されて、装置10の連続した胴体を形成するように構成される。第1のデバイス11および第2のデバイス17は大気に対して密封できる。第2のデバイス17は、第2のチャンバ18を保持するためのブラケット27のような装着機構19を含む。第2のデバイス17が、第1のデバイス11に接し、それを係合するために、水平面上を可動であるように、第2のデバイス17はまた、基盤13に取り付けられる軌道21上に装着されるように構成されるか、またはその上を移動するようになされる。
【0022】
[0035]一実施形態において、第1のデバイス11および第2のデバイス17は、図1乃至図7に例示される管状の構成のような、類似の幾何学的形状を有するように構成される。第2のデバイス17はまた、チャンバ12を係合して、密封を形成し、吸入器装着部15を封入するように構成される第2のチャンバ18を含む。図1および図2に例示されるように、第1のデバイス11は、第2のデバイス17を係合する端部にOリング23を含んで、使用中に、大気を排除して密封を形成すし、圧力制御デバイス22内の圧力センサのようなセンサと連通するための配管を受容するように構成される孔9を有する。吸入器保持具すなわち吸入器アダプタ15は、あらゆる吸入器の設計がデバイス上に適合できるように、あらゆる形状または形態に構成できる。本明細書の実施形態において、アダプタ15は、密封可能な特性を有するあらゆる材料で作製でき、投薬状態の構成にある吸入器を保持できる。
【0023】
[0036]図1乃至図3はまた、装置が、配管をチャンバ18の内部に空気流または正気圧を供給するように適合させる導管28を伴って構成される装着具26によって第2のデバイス17に連結される流量制御デバイス24を含むことを表す。第2のチャンバ18は、使用中、2つのチャンバ12、18の間の、または、それらを跨ぐ圧力差を測定する際に、チャンバ18を圧力制御装置22の圧力センサと連通させる孔25を有するように構成される。図3は、軌道21上を移動させながら、第2のデバイス17を保持するように構成されたハンドル29を含む第2のデバイス17の側面図を表す。ハンドル29は、第2のデバイス17を手動で軌道21上を移動できるように構成される。図3はまた、装置10が、水平面内に均衡を維持できるように、基盤13に取り付けられた調整可能な足部30を備えることができ、その足部が、使用中の機器の振動を防止する衝撃吸収システムを備えることができることを表す。
【0024】
[0037]図4は、第2のデバイス17の装着具19上のハンドル29の位置を示す、装置の正面等角図を表す。図5乃至図7は使用状態の構成にある装置を表し、その構成において、第1のデバイス11および第2のデバイス17は係合され、第2のデバイス17は、例えば、第1のデバイス11に近接する軌道21の端部のブロック31のような停止機構によって移動を防止される。軌道21の遠位端部の第2の停止ブロック32がまた、第2のデバイス17が軌道21からの脱落を防止するために備えられる。図6は、装置の長手方向の中心軸を通る、図1乃至図5に記載される実施形態の断面図を表し、第1のデバイス上に装着され、第2のチャンバ17内に封入されたMEDTONE(登録商標)吸入器を示す。
【0025】
[0038]図7は、吸入器デバイスの抵抗の測定を容易にする、装置の構成要素部品を概略的に示す図を表し、図8は、本明細書に記載される閉ループ抵抗試験システムの実施形態の電子的ブロック図を例示する。図7および図8はまた、弁、マイクロプロセッサを含む圧力制御装置22を含む装置を示し、マイクロプロセッサは、例えば、チャンバ12、18内の信号を検知する圧力センサのような1つまたは複数のセンサからデータ収集ボード40への、例えば、チャンバを跨ぐ圧力差のような信号を集積および解析する。圧力制御装置22内のマイクロプロセッサはまた、データ収集ボード40からの信号を受信して、必要に応じてチャンバを加圧または減圧するために、弁の開閉を調整する。装置10はまた電源を含み、それはマンマシンインターフェース用の制御ソフトウェアを搭載されたコンピュータへデータを通信するデータ収集ボード40を伴うシステム内に統合される。システムはまた、ウェブ準拠の出力、デジタル保存、プリントアウト等を提供する性能を有することができる。
【0026】
[0039]図8はまた、装置がまた、マイクロプロセッサ、層流センサ、弁および圧力センサを含む流量制御装置24を含むことを表す。流量制御装置24内のマイクロプロセッサは、第2のチャンバ18内への空気流を調整するために弁の開閉を調整し、チャンバ18からの信号を集積および解析し、集積および応答用のデータ収集ボード40への信号、および、そこからの信号を通信する。データ収集ボード40はアナログ信号としてのデータを受信および送信できる。
【0027】
[0040]図8は、どのように閉ループ抵抗試験システムが電子的に集積されるかを表す。一実施形態において、装置は、吸入器を跨ぐ圧力、および、その吸入器を通る空気流の速度を作動中に同時に測定できる。
【0028】
[0041]本明細書の実施形態において、吸入器の空気導管の幾何学形状による空気流に対する吸入器の抵抗を測定するための方法が開示される。方法は、投薬状態の構成にある吸入器を装置内へ据え付けるかまたは適合させるステップと、周囲環境に対して密封し、第1のチャンバおよび第2のチャンバを形成することによって、吸入器と、装置の第1のデバイスおよび第2のデバイスとの間に空気流路を生じさせるステップと、第1のチャンバ内の圧力が1気圧に維持されるように、装置に連結される真空ポンプを始動させるステップと、データを取得するために、チャンバへの気体の流量が、様々な所定値に設定される場合、第1のチャンバおよび第2のチャンバを跨ぐ圧力差を測定するステップと、取得されたデータを分析し、吸入器の空気流に対する抵抗を判定するステップとを含む。一実施形態において、特定の吸入器のタイプについて、ベルヌーイの定理に基づいて、流量に対する圧力低下の曲線の線形領域が一旦判定されると、幾何学的に類似な空気導管を有する他の吸入器の空気流に対する抵抗は、曲線の線形領域内の所定値で測定できる。
【0029】
[0042]一実施形態において、流量設定の所定値は、吸入器のタイプによって変わり、流量に対する圧力についての線形領域を得るための複数の試験の後、各吸入器について評価できる。本明細書に開示される装置は、吸入器の内部空気導管に応じて様々な流量設定で使用できる。一実施形態において、流量設定は、0.1L/minより大きくてよい。他の一実施形態において、流量設定は、約3L/minから約60L/minの領域で変化できる。他の一実施形態において、装置は、吸入器の設計に応じて、様々な圧力低下を使用できる。所定圧力低下値の設定は0.1kPa1/2より大きくてもよい。
【0030】
[0043]上述される、下記の実施例における装置は、マイクロプロセッサ制御のシステムを通して測定を実行する一方で、代替的実施形態において、システムは、機械的制御システムのような他のタイプの制御システムで作動できる。
【実施例1】
【0031】
[0044]乾燥粉末吸入器の抵抗の測定:MEDTONE(登録商標)吸入器、および、米国特許出願第12/413、405(US2009/0241949)号、米国特許出願第12/484、129(US2009/0308391)号および米国特許出願第12/484、125(US 2009/0308390)号に開示される、2つの他の設計を含む、MannKind Corporationによって製造された3つの異なる乾燥粉末吸入器の設計がこれらの実験で使用された。それらの開示は、本明細書に付属して参照として組み込まれる。
【0032】
[0045]各吸入器の抵抗を測定するために、投薬状態の構成にある吸入器は、第1のチャンバに配置または装着された。投薬状態の構成は、吸入器の空気導管、および、吸入器内の薬包を通る空気流路を形成する。第2のデバイスは、第1のデバイスを係合するように移動する。システムは始動され、真空ポンプは第1のチャンバから空気を排出し、それによって、第1のチャンバの圧力が常に約1気圧(1atm)に維持される。他の圧力設定が、試験される吸入器に応じて適用できる。次いで、空気流は、異なる設定で複数回提供され、それによって、システムは、吸入器を跨ぐ圧力、および、吸入器を通る空気流量を測定できる。データは解析され、所望のパラメータでグラフ化される。
【0033】
[0046]異なる吸入器の設計は、それらの空気流路の異なる幾何学形状のために、異なる抵抗値を示すので、複数の実験が、各特定の設計に使用する圧力設定のための理想的なインターバルを判定するために実施された。適切な設定が、それらの空気流路と同じ幾何学的構成を有する同じ吸入器の設計の他のバッチで使用できるように、複数の試験の後に、使用された3つの吸入器について、ベルヌーイの定理に基づいて、圧力の平方根と流量との間に線形性が存在する場合にのみ、線形性インターバルが既定された。図9、図10および図11は、MEDTONE(登録商標)(図2、20)、および、2つの他の吸入器原型機についてそれぞれ実施された圧力および流量の測定のグラフである。数値は、複数の吸入器の複数の測定値の平均である。図9は、MEDTONE(登録商標)についての、圧力差の平方根(kPa1/2)に対する、X軸上のリットル/分(L/min)単位の流量の測定値のグラフを表す。グラフは、この吸入器原型機の抵抗を測定するためのインターバルが、圧力差が圧力低下(kPa1/2)の約3.2から約4の平方根であるときに、約30L/minから約40L/minの流量となることを示す。図10は、第2の吸入器原型機(GEN2A)で実施された測定のグラフを表し、それは、この設計について、圧力および流量の線形性を反映する所定のインターバルが、流量については、約10L/minから約28L/minで、圧力差については約1kPa1/2から約2.3kPa1/2であったことを示す。図11は、第3の吸入器原型機(GEN2B)についてのグラフを示し、そのグラフにおいて、線形性を反映するインターバルは、GEN2A吸入器に類似して、約1kPa1/2と2.3kPa1/2との間であると判定された。
【実施例2】
【0034】
[0047]抵抗試験測定が、本明細書に記載される装置およびシステムを使用して、それぞれの吸入器の異なるバッチについて3つの異なる吸入器の設計について所定のベルヌーイのインターバル内の設定で実施された。3つの試験は全て、それらのそれぞれのインターバルによって確立された流量および圧力低下、または、試験された吸入器のタイプについて線形性が得られた流量および圧力低下で実施された。所定の3つの設定が使用され、以下のように、測定は各吸入器について複数回実施された。吸入器が保持具内に据え付けられ、真空が引かれ、装置が大気に対して密閉される。システムは、図7を参照として以下のように、自動で作動できる。
【0035】
[0048]システムの始動および安定:圧力制御弁は開かれて第1の設定点の、すなわち、チャンバA(図7)(すなわち、第1のチャンバ12;図1乃至図6)内の絶対圧力からチャンバB(すなわち、第2のチャンバ18;図1乃至図6)内の絶対圧力を引いた値に等しい、吸入器を跨ぐ圧力差を達成する。次いで、チャンバA内の圧力は1気圧に維持され、システムは、約10秒間安定することが可能になる。次いで、システムは、異なる3つの設定(試験状態)で吸入器の圧力および流量を測定する。
【0036】
[0049]試験状態1:吸入器を通る圧力低下および流量は、チャンバAとチャンバBとの間の圧力差が、吸入器の設計によって判定される設定点の5%内にある間、10回測定される。圧力制御装置は各回で圧力低下測定値を記録し、流量制御装置は流量の測定値を記録し、それによって、10の圧力値および10の流量値が測定される。
【0037】
[0050]試験状態2:圧力は、圧力制御弁によって調整されて、第2の設定点の吸入器を跨ぐ圧力低下を達成し、チャンバAの圧力は、システムが安定するまで約1気圧に維持される。吸入器を通る圧力低下および流量は、圧力差が設定点の5%内にある間、再び10回測定される。各回で、再び、圧力制御装置は圧力低下測定値を記録し、また、流量制御装置は流量の測定値を記録し、従って、10の圧力および対応する流量値が取得される。
【0038】
[0051]試験状態3:圧力制御弁は、また再び調整されて、第3の設定点の吸入器を跨ぐ圧力低下を達成する。再びチャンバAは約1気圧に維持され、システムは安定する。チャンバの間の圧力低下、および、吸入器を通る流量が10回測定されて、さらに10の圧力および流量の測定値を取得する。
【0039】
[0052]算出:各試験状態の圧力低下値の平均、および、対応する流量の状態が判定され、3つの状態全てについて、流量に対する圧力低下の平方根としてプロットされる。曲線が原点を通過するように、データの線形回帰が実行される。線形回帰のプロットの勾配は、試験された吸入器の抵抗値に等しい。この線形回帰を判定する係数はまた、試験中に異常が生じていないことを確認するために算出される。R2値は、試験された吸入器について、0.990超でなくてはならない。
【0040】
[0053]図12、図13および図14は、本明細書に記載される装置を使用して、3つの異なる吸入器で実施される測定のデータを示すグラフである。図12は、線形回帰を定量化する判定の機能および係数を示す、MEDTONE(登録商標)吸入器の例示的データを表す。グラフに見られるように、この吸入器についての結果の値は0.1087(√kPa)/リットル毎分と判定された。図13は、線形回帰を定量化する判定の機能および係数を示す、第2の吸入器(GEN2A)の例示的データを表す。グラフに見られるように、この吸入器についての結果の値は0.0858(√kPa)/リットル毎分と判定された。図14は、線形回帰を定量化する判定の機能および係数を示す、第3の吸入器(GEN2B)の例示的データを表す。グラフに見られるように、この吸入器についての結果の値は0.093(√kPa)/リットル毎分と判定された。
【0041】
[0054]上記の開示は例示的実施形態である。本明細書に開示される技術は、本開示を実施する際に良好に機能する代表的技術について明らかにすることが、当業者には理解されるべきである。しかし、当業者は、本開示に照らして、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示される特定の実施形態に多く変更を行うことができ、それでもやはり同様のまたは類似の結果が得られることを理解するべきである。
【0042】
[0055]特段の指示がない限り、明細書および請求項において使用される、成分の量、分子量などの性質、反応条件などを表す全ての数値は、用語「約」によって全ての場合において修正されることを理解されたい。従って、逆の指示がない限り、明細書および添付の請求項に記載される数値パラメータは、本発明によって得ようとする所望の性質に応じて変動できる近似値である。少なくとも、かつ請求項の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数値パラメータは少なくとも、報告された有効桁の数字に照らして、かつ通常の丸め技術を適用することによって解釈すべきである。本発明の広い範囲について記載する数値範囲およびパラメータが近似値であるとしても、特定の実施例に記載される数値は可能な限り正確に報告される。しかし、いずれの数値も、それら個々の試験測定で見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含む。
【0043】
[0056]本発明について記載する文脈の中で(特に以下の請求項の文脈の中で)使用される用語「a」、「an」、「the」および類似の指示代名詞は、本明細書において特段の指示がない限り、または、文脈と明白に矛盾しない限り、単数および複数の両方を含むと解釈されるものとする。本明細書における値の範囲の列挙は、単に、その範囲内にある各個別の値を個々に参照する簡単な方法として役立てようとするものである。本明細書において特段の指示がない限り、個々の値はそれぞれ、本明細書に個々に列挙されたものとして本明細書に組み込まれる。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書において特段の指示がない限り、または、文脈と明白に矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書に提供されるあらゆる全ての実施例、または、例示的文言(例えば、「など」)の使用は、単に、本発明をより良好に明らかにしようとするものであり、特段の請求がない限り、本発明の範囲を限定するものではない。明細書中の文言はいずれも、本発明の実施に必須のあらゆる請求されない要素を示すものと解釈すべきではない。
【0044】
[0057]本明細書に開示される本発明の代替要素または実施形態の群分けは、限定として解釈すべきではない。各群の構成要素は、単独で、または、その群の他の構成要素もしくは本明細書に見出される他の要素とのあらゆる組合せの形で参照されてもよく、またそのように請求されてもよい。群の1つまたは複数の構成要素は、利便性および/または特許可能性の理由から、群に含まれるか、あるいはそこから削除されてもよいことが予想される。そのような何らかの包含または削除が生じた場合、本明細書は、修正された群を含み、従って、添付の請求項に使用されるマーカッシュ群全ての記述を満たすものと見なされる。
【0045】
[0058]本発明者らには知られている最良の形態を含む、本発明を実施するための本発明のある実施形態が本明細書に記載される。当然ながら、上述の記載を読むことにより、それら説明された実施形態の変形例が当業者には明白になるであろう。本発明者らは、当業者がそのような変形例を必要に応じて用いるものと予期し、また、本発明者らは、本発明が本明細書に具体的に記載されるのとは別の形で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用法によって認められる、添付の請求項に列挙される主題の全ての変形例および等価物を含む。さらに、上述の要素の全ての可能な変形例におけるあらゆる組合せは、本明細書に特段の指示がない限り、または、文脈と明白に矛盾しない限り本発明に包含される。
【0046】
[0059]さらに、本明細書全体に亘って、多数の特許文献および印刷公表物が参照されている。上記に本明細書に引用された全ての参照文献、および、それらの参照文献に引用された全ての参照文献は、追加または代替の詳細、特徴および/または技術的背景の教示に適切なその全体を本明細書に参照により組み込まれる。
【0047】
[0060]最後に、本明細書に開示される本発明の実施形態は、本発明の原理を例示するものであることを理解されたい。採用できる他の変形例は本発明の範囲内にある。従って、限定ではなく例示として、本発明の代替構成が本明細書の教示に従って利用できる。従って、本発明は図示され説明されたものに正確に限定されない。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2009年3月11日出願の米国仮特許出願第61/159、415号の利益を主張し、その全体の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、空気流に対する吸入器の抵抗を測定するためのデバイス、システムおよび方法に関する。特に、装置およびシステムは、肺疾患用薬物送達のために使用される乾燥粉末吸入器の空気流に対する抵抗を測定するために使用できる。
【背景技術】
【0003】
[0003]米国特許第7、305、986号および第7、464、706号、ならびに、米国特許出願第12/484、129(2009/0308391)は、それらの開示の全体を参照により本明細書に組み込まれ、それらに記載されているような乾燥粉末吸入器は、容器、カプセルまたは薬包内で粉末製剤を解凝集することによって、吸気操作の間に一次薬物粉末または適切な吸入プルームを発生できる。投薬再現性は、薬物製剤が均質であること、および、用量がむらのない再現可能な結果となるように患者に送達できることを要する。従って、投薬システムは、患者が自身の用量を摂取する場合に、吸気操作の際に効果的に、全ての製剤を完全に排出するように作動しなければならない。肺循環系を介して薬物を送達することの利点は多数あり、動脈循環系に迅速に吸収すること、肝臓代謝による薬物の劣化が回避されること、使用が簡単であること、すなわち、注射等の他の投与経路によってもたらされるような、投与の不快感がないことが挙げられる。
【0004】
[0004]吸入器からの薬物送達の一貫性は、吸入デバイスの空気路内の空気流に対する抵抗における一貫性を一要因とする。米国特許第7、305、986号および第7、464、706号、ならびに、米国特許出願第12/484、129(2009/0308391)に開示されるような高抵抗乾燥粉末吸入器は、一貫した方法で薬物製剤を送達する。使用中に吸入器が一貫性を持って用量を送達するか否かを確認または推定するために使用されるパラメータの1つが、デバイスの空気流に対する抵抗を把握することであり、それは、デバイスが製造された後に、測定または判定できる。
【0005】
[0005]吸入器を通る空気流に対する抵抗を測定するための現在のシステムおよび方法は取り扱いにくく、多数のステップおよび算出を伴い、周囲条件の変化の影響を受けやすい。従って、本発明者は、吸入器抵抗特性が吸入器を使用に適したものとするか否かを判定するための、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための簡易な装置、システムおよび方法を設計および製造する必要性を認識した。本システムは、僅かな簡易なステップを要する一体化されたシステム内での、吸入システムまたは個々の吸入器の抵抗を測定するための迅速な方法を可能にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]吸入システムおよび/またはデバイスの抵抗を測定するための装置、システムおよび方法が開示される。
【0007】
[0007]本明細書に記載される実施形態において、装置は、真空ポンプに対して作動可能に構成される圧力制御装置と、正気圧発生器に連結されるように構成される流量制御装置または流量調整器と、第1のチャンバを含む第1のデバイス、および、第2のチャンバを含む第2のデバイスであって、第1のチャンバおよび第2のチャンバは、使用の際に相互に取り付けられる場合、大気から密封できる空気流路を画定する、第1のデバイスおよび第2のデバイスと、1つまたは複数の圧力センサ、流量センサ、および、少なくとも1つのマイクロプロセッサは圧力制御装置と共に構成され、少なくとも1つのマイクロプロセッサは流量制御装置と共に構成される1つまたは複数のマイクロプロセッサとを含むことができる。一実施形態において、装置は、第1のデバイスおよび第2のデバイスを含み、各デバイスは、それらのそれぞれのチャンバ内に構成されるそれぞれの弁を制御するように構成されるマイクロプロセッサを含み、各マイクロプロセッサは、コンピュータのデータ収集ボードへ情報を通信する。この実施形態または他の実施形態において、第1のデバイスはまた、チャンバの間の圧力差を測定するように構成されるセンサを含み、第2のデバイスは、例えば、チャンバ内の空気流の流量を測定するように構成される層流センサ、および、吸入器を跨ぐ圧力差を測定するように構成される圧力センサのような1つまたは複数のセンサを含む。一実施形態において、装置は、第1のデバイスが基盤に固定的に取り付けられ、第2のデバイスが、少なくとも1つの軌道上に取り付けられ、それによって、第2のデバイスが軌道上を可動であり、第1のデバイスに密封可能に取り付け可能であるように構成される。一実施形態において、装置は吸入器装着アダプタを有するように構成される。
【0008】
[0008]真空ポンプと、正気圧源発生デバイスに連結されるように構成される流量制御装置または流量調整器と、第1のチャンバを含む第1のデバイス、および、第2のチャンバを含む第2のデバイスであって、第1のチャンバおよび第2のチャンバが、環境気圧の変化が除かれた密封されたシステム内に空気流路を画定し、吸入器が、装置内に据え付けられた空気流路と連通する空気導管を伴う第1のデバイスおよび第2のデバイスとを含む装置の保持具上に吸入器を据え付けるステップと、制御された環境内で所定圧力および流量の設定で吸入器を跨ぐ圧力差、および、吸入器を通る流量を同時に1回または複数回測定し、圧力および流量の測定値を生成するステップと、アルゴリズムを使用して圧力および流量の測定値を解析して、吸入器の抵抗値を判定するステップとを含む、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法がまた提供される。
【0009】
[0009]一実施形態において、装置は、弁を有する第1のデバイスと、弁を有する第2のデバイスと、電源に一体に連結された第1のデバイスの弁を制御するように構成された第1のマイクロプロセッサへ第1の信号の組を通信する差圧センサと、第2のデバイスに連結され、第2のチャンバからの信号を検知および解析するように構成された第2のマイクロプロセッサと第2の信号の組を通信する層流センサおよび圧力センサを含む流量制御装置と、弁の開閉をそれぞれ制御するように構成され、第1のチャンバおよび第2のチャンバに対応する第1のマイクロプロセッサおよび第2のマイクロプロセッサと、対応するセンサ出力からの出力を読み込み、測定値を解析し、吸入器の空気流に対する抵抗を算出するアルゴリズムを実行する第3のマイクロプロセッサとを含む。一実施形態において、マイクロプロセッサは、試験される吸入器デバイスの空気流に対する抵抗に相関できる第1の信号の組および第2の信号の組からデータを生成し、それを解析できる。
【0010】
[0010]他の一実施形態において、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法が提供され、方法は、第1のチャンバおよび吸入器のための保持具を含み、第1のチャンバが、吸入器保持具に対向する第1のチャンバの端部で第2のチャンバによって大気に対して閉止される第1のデバイスに、第1のチャンバから吸入器空気流路を通って大気へ至る空気流路が形成されるように、投薬状態の構成にある吸入器を取り付けるステップと、制御された環境内で、吸入器を跨ぐ圧力差と吸入器を通る流量とを同時に測定して、圧力および流量の測定値を生成するステップとを含む。本明細書に記載される実施形態において、吸入器の抵抗を測定する方法は、閉ループアルゴリズムによって常に制御された環境において実施され、所定の設定点での様々なまたは複数の試験による圧力および流量の測定値が、吸入器についての抵抗値を生成するアルゴリズムで解析される。
【0011】
[0011]一実施形態において、装置が、第1の弁を有し、吸入器を装着するように構成された第1のチャンバを含む第1のデバイスと、第2の弁を有する第2のチャンバを含み、可動で、第1のデバイスに密封可能に取り付け可能な第2のデバイスと、第1のデバイスに連結され、第1のマイクロプロセッサへ第1の信号の組を通信する圧力センサを含み、電源に一体に連結された圧力制御装置と、第2のデバイスに連結され、第2のチャンバからの信号を検知および解析するように構成された第2のマイクロプロセッサと第2の信号の組を通信する流量センサおよび圧力センサを含む流量制御装置と、第1の弁および第2の弁の開閉をそれぞれ制御するように構成され、第1のチャンバおよび第2のチャンバに対応する第1のマイクロプロセッサおよび第2のマイクロプロセッサとを含む。
【0012】
[0012]この実施形態または他の実施形態において、装置は、対応するセンサ出力からの出力を読み込み、測定値を解析し、吸入器の抵抗値を算出するアルゴリズムを実行する第3のマイクロプロセッサをさらに含むことができる。
【0013】
[0013]他の一実施形態において、装置は、所定の位置に吸入器を保持し、第1のチャンバと第2のデバイスの第2のチャンバとの間を密封するように構成される第1のデバイスを含む。装置の一実施形態において、第1および第2のデバイスによってそれぞれ生成される第1の信号の組および第2の信号の組が、マイクロプロセッサによって解析される場合、デバイスの空気流に対する抵抗に相関するデータを生成できる。
【0014】
[0014]装置の他の一実施形態において、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するために使用中の装置が、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、大気が除かれた閉ループシステムとして構成されるように構成される。
【0015】
[0015]さらに他の一実施形態において、第1のチャンバおよび吸入器のための保持具を含む第1のデバイスに、第1のチャンバからの、吸入器空気流路を通る空気流路が形成されるように、吸入器を取り付けるステップと、第2のチャンバを含む第2のデバイスを第1のデバイスに取り付けて、第2のチャンバ内に吸入器を封入するステップと、装置を始動させて、第2のチャンバ内に制御された一定圧力の環境を獲得するステップと、吸入器を跨ぐ圧力差と吸入器を通る流量とを同時に測定して、圧力および流量の測定値を生成するステップとを含む、吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法が提供される。この実施形態および他の実施形態において、制御された一定圧力の環境が使用中の装置の閉ループアルゴリズムによって維持され、吸入器の様々な試験設定点による圧力および流量の測定値が、吸入器についての抵抗値を生成する代替的アルゴリズムで解析される。一実施形態において、吸入器についての抵抗値が、マイクロプロセッサを使用して解析される測定信号を使用して判定される。代替的実施形態において、デバイスの抵抗を測定するための方法が、吸入器についての所定圧力低下の設定で圧力および流量を測定する。
【0016】
[0016]代替的一実施形態において、吸入器の空気流に対する抵抗を判定するための方法が、吸入器のタイプについての流量に対する圧力差の平方根の曲線が線形である測定領域を判定して、所定値の設定を得るステップと、第2の吸入器について、線形領域内の様々な所定値の設定での圧力差および流量の測定値を取得するステップと、曲線の勾配を判定して、吸入器についての抵抗値を取得するステップとを含む。この実施形態において、所定流量の設定が、0.1L/minより大きく、少なくとも3つの所定値の設定が、圧力差および流量を測定し、吸入器の抵抗値を判定するために使用される。他の一実施形態において、方法は、第1のチャンバおよび第2のチャンバを含む装置内の流量、および、吸入器を跨ぐ圧力差の平方根を測定するステップをさらに含み、前記吸入器は、第2のチャンバ内に据え付けられる。
【0017】
[0017]他の一実施形態において、方法は、少なくとも3つの所定値の設定で収集されたデータから圧力および流量の線形回帰を取得するために、圧力差および流量の測定から取得されるデータを解析し、解析によって0.9より大きい係数の判定が結果としてもたらされる、ステップを含む。
【0018】
[0018]代替的一実施形態において、装置は、単一の流量制御装置を含む閉ループシステムを含むことができる。さらに他の一実施形態において、装置は、単一の圧力制御装置および流量計を含む閉ループシステムを含むことができる。この態様において、装置は、吸入器の周囲か、または、吸入器の下流のいずれかに単一のチャンバを含むことができる。このシステムから取得される測定値は、二重のチャンバを含む装置と同様に、処理および解析できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】[0019]吸入器の抵抗を測定するための装置の実施形態の等角図である。
【図2】[0020]吸入器が装置の吸入器保持具内に取り付けられて投薬位置にある状態の図1に例示される実施形態の等角図である。
【図3】[0021]軌道上を移動させるための、デバイスを保持するハンドルを有する装置の可動な部分を示す図1に例示される実施形態の側面図である。
【図4】[0022]図1に例示される装置の正面の使用前の斜視図である。
【図5】[0023]閉止され、密封された構成、または、使用状態にある図1に例示される装置の図である。
【図6】[0024]吸入器が装置内に据え付けられた状態の図5に例示される装置の長手方向の軸を通る断面の斜視図である。
【図7】[0025]図5の実施形態の装置の様々な構成要素部品を例示する側面図である。
【図8】[0026]抵抗測定装置およびシステムに付随する電子機器の例示的ブロック図である。
【図9】[0027]本明細書に記載される装置を使用した吸入器性能試験の理論値と比較したグラフであり、データがMEDTONE(登録商標)吸入器原型機についての圧力差に対するX軸上の流量としてプロットされる図である。
【図10】[0028]本明細書に記載される装置を使用した吸入器性能試験の理論値と比較したグラフであり、データが代替的吸入器の設計についての圧力差に対するX軸上の流量としてプロットされる図である。
【図11】[0029]本明細書に記載される装置を使用した吸入器性能試験の理論値と比較したグラフであり、データがさらに他の吸入器の設計についての圧力差に対するX軸上の流量としてプロットされる図である。
【図12】[0030]MEDTONE(登録商標)吸入器原型機についての図9に示されるデータからの圧力差および流量の測定値、および、試験された吸入器についての計算された抵抗値を示すグラフである。
【図13】[0031]第2の吸入器原型機についての図10に示されるデータからの圧力差および流量の測定値、および、試験された吸入器についての計算された抵抗値を示すグラフである。
【図14】[0032]第3の吸入器原型機についての図11に示されるデータからの圧力差および流量の測定値、および、試験された吸入器についての計算された抵抗値を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0033]本明細書に開示される実施形態において、吸入デバイスの抵抗を測定するための装置、システムおよび方法が開示される。装置は、結果の測定値に影響する恐れのある環境変化を制御または排除する閉ループシステムであり、使用が容易であることによって、製造中に吸入器デバイスの性能を評価および判定できる迅速なシステムを提供するために、幾つかの利点を使用者に提供する。装置は、マイクロプロセッサと一体化され、自動的なデータの操作、解析、保存、および/または、測定されたパラメータおよび算出された値の表示を容易にする、コンピュータシステム内のアルゴリズムを使用する。装置およびシステムは使用が容易であり、吸入器についての抵抗値データは、大気圧の日常的な変動によるバラツキを排除することでより高い精度で、従って、算出の誤差を著しく削減して、迅速に判定できる。他の実施形態において、装置はまた、大気温度、および、相対湿度のバラツキのような変化を排除できる。装置は、異なる吸入器の設計に適合するように容易に構成でき、金属または高強度の複合材料を含む異なる材料で作製できる。
【0021】
[0034]図1乃至図7に例示される一実施形態において、装置10は、ブラケット8のような装着手段によって基盤13上に装着される第1のデバイス11を含み、吸入器20を装着するための保持具15を有するように構成される第1のチャンバ12を含む(図2)。第1のデバイス11は、弁または配管16をチャンバ12の内部と連通可能にする中央孔を有する蓋14がさらに備えられる。第1のデバイス11は、圧力ポンプ(図示されず)に適合されるように構成され、第2のデバイス17に適合され、嵌合されて、装置10の連続した胴体を形成するように構成される。第1のデバイス11および第2のデバイス17は大気に対して密封できる。第2のデバイス17は、第2のチャンバ18を保持するためのブラケット27のような装着機構19を含む。第2のデバイス17が、第1のデバイス11に接し、それを係合するために、水平面上を可動であるように、第2のデバイス17はまた、基盤13に取り付けられる軌道21上に装着されるように構成されるか、またはその上を移動するようになされる。
【0022】
[0035]一実施形態において、第1のデバイス11および第2のデバイス17は、図1乃至図7に例示される管状の構成のような、類似の幾何学的形状を有するように構成される。第2のデバイス17はまた、チャンバ12を係合して、密封を形成し、吸入器装着部15を封入するように構成される第2のチャンバ18を含む。図1および図2に例示されるように、第1のデバイス11は、第2のデバイス17を係合する端部にOリング23を含んで、使用中に、大気を排除して密封を形成すし、圧力制御デバイス22内の圧力センサのようなセンサと連通するための配管を受容するように構成される孔9を有する。吸入器保持具すなわち吸入器アダプタ15は、あらゆる吸入器の設計がデバイス上に適合できるように、あらゆる形状または形態に構成できる。本明細書の実施形態において、アダプタ15は、密封可能な特性を有するあらゆる材料で作製でき、投薬状態の構成にある吸入器を保持できる。
【0023】
[0036]図1乃至図3はまた、装置が、配管をチャンバ18の内部に空気流または正気圧を供給するように適合させる導管28を伴って構成される装着具26によって第2のデバイス17に連結される流量制御デバイス24を含むことを表す。第2のチャンバ18は、使用中、2つのチャンバ12、18の間の、または、それらを跨ぐ圧力差を測定する際に、チャンバ18を圧力制御装置22の圧力センサと連通させる孔25を有するように構成される。図3は、軌道21上を移動させながら、第2のデバイス17を保持するように構成されたハンドル29を含む第2のデバイス17の側面図を表す。ハンドル29は、第2のデバイス17を手動で軌道21上を移動できるように構成される。図3はまた、装置10が、水平面内に均衡を維持できるように、基盤13に取り付けられた調整可能な足部30を備えることができ、その足部が、使用中の機器の振動を防止する衝撃吸収システムを備えることができることを表す。
【0024】
[0037]図4は、第2のデバイス17の装着具19上のハンドル29の位置を示す、装置の正面等角図を表す。図5乃至図7は使用状態の構成にある装置を表し、その構成において、第1のデバイス11および第2のデバイス17は係合され、第2のデバイス17は、例えば、第1のデバイス11に近接する軌道21の端部のブロック31のような停止機構によって移動を防止される。軌道21の遠位端部の第2の停止ブロック32がまた、第2のデバイス17が軌道21からの脱落を防止するために備えられる。図6は、装置の長手方向の中心軸を通る、図1乃至図5に記載される実施形態の断面図を表し、第1のデバイス上に装着され、第2のチャンバ17内に封入されたMEDTONE(登録商標)吸入器を示す。
【0025】
[0038]図7は、吸入器デバイスの抵抗の測定を容易にする、装置の構成要素部品を概略的に示す図を表し、図8は、本明細書に記載される閉ループ抵抗試験システムの実施形態の電子的ブロック図を例示する。図7および図8はまた、弁、マイクロプロセッサを含む圧力制御装置22を含む装置を示し、マイクロプロセッサは、例えば、チャンバ12、18内の信号を検知する圧力センサのような1つまたは複数のセンサからデータ収集ボード40への、例えば、チャンバを跨ぐ圧力差のような信号を集積および解析する。圧力制御装置22内のマイクロプロセッサはまた、データ収集ボード40からの信号を受信して、必要に応じてチャンバを加圧または減圧するために、弁の開閉を調整する。装置10はまた電源を含み、それはマンマシンインターフェース用の制御ソフトウェアを搭載されたコンピュータへデータを通信するデータ収集ボード40を伴うシステム内に統合される。システムはまた、ウェブ準拠の出力、デジタル保存、プリントアウト等を提供する性能を有することができる。
【0026】
[0039]図8はまた、装置がまた、マイクロプロセッサ、層流センサ、弁および圧力センサを含む流量制御装置24を含むことを表す。流量制御装置24内のマイクロプロセッサは、第2のチャンバ18内への空気流を調整するために弁の開閉を調整し、チャンバ18からの信号を集積および解析し、集積および応答用のデータ収集ボード40への信号、および、そこからの信号を通信する。データ収集ボード40はアナログ信号としてのデータを受信および送信できる。
【0027】
[0040]図8は、どのように閉ループ抵抗試験システムが電子的に集積されるかを表す。一実施形態において、装置は、吸入器を跨ぐ圧力、および、その吸入器を通る空気流の速度を作動中に同時に測定できる。
【0028】
[0041]本明細書の実施形態において、吸入器の空気導管の幾何学形状による空気流に対する吸入器の抵抗を測定するための方法が開示される。方法は、投薬状態の構成にある吸入器を装置内へ据え付けるかまたは適合させるステップと、周囲環境に対して密封し、第1のチャンバおよび第2のチャンバを形成することによって、吸入器と、装置の第1のデバイスおよび第2のデバイスとの間に空気流路を生じさせるステップと、第1のチャンバ内の圧力が1気圧に維持されるように、装置に連結される真空ポンプを始動させるステップと、データを取得するために、チャンバへの気体の流量が、様々な所定値に設定される場合、第1のチャンバおよび第2のチャンバを跨ぐ圧力差を測定するステップと、取得されたデータを分析し、吸入器の空気流に対する抵抗を判定するステップとを含む。一実施形態において、特定の吸入器のタイプについて、ベルヌーイの定理に基づいて、流量に対する圧力低下の曲線の線形領域が一旦判定されると、幾何学的に類似な空気導管を有する他の吸入器の空気流に対する抵抗は、曲線の線形領域内の所定値で測定できる。
【0029】
[0042]一実施形態において、流量設定の所定値は、吸入器のタイプによって変わり、流量に対する圧力についての線形領域を得るための複数の試験の後、各吸入器について評価できる。本明細書に開示される装置は、吸入器の内部空気導管に応じて様々な流量設定で使用できる。一実施形態において、流量設定は、0.1L/minより大きくてよい。他の一実施形態において、流量設定は、約3L/minから約60L/minの領域で変化できる。他の一実施形態において、装置は、吸入器の設計に応じて、様々な圧力低下を使用できる。所定圧力低下値の設定は0.1kPa1/2より大きくてもよい。
【0030】
[0043]上述される、下記の実施例における装置は、マイクロプロセッサ制御のシステムを通して測定を実行する一方で、代替的実施形態において、システムは、機械的制御システムのような他のタイプの制御システムで作動できる。
【実施例1】
【0031】
[0044]乾燥粉末吸入器の抵抗の測定:MEDTONE(登録商標)吸入器、および、米国特許出願第12/413、405(US2009/0241949)号、米国特許出願第12/484、129(US2009/0308391)号および米国特許出願第12/484、125(US 2009/0308390)号に開示される、2つの他の設計を含む、MannKind Corporationによって製造された3つの異なる乾燥粉末吸入器の設計がこれらの実験で使用された。それらの開示は、本明細書に付属して参照として組み込まれる。
【0032】
[0045]各吸入器の抵抗を測定するために、投薬状態の構成にある吸入器は、第1のチャンバに配置または装着された。投薬状態の構成は、吸入器の空気導管、および、吸入器内の薬包を通る空気流路を形成する。第2のデバイスは、第1のデバイスを係合するように移動する。システムは始動され、真空ポンプは第1のチャンバから空気を排出し、それによって、第1のチャンバの圧力が常に約1気圧(1atm)に維持される。他の圧力設定が、試験される吸入器に応じて適用できる。次いで、空気流は、異なる設定で複数回提供され、それによって、システムは、吸入器を跨ぐ圧力、および、吸入器を通る空気流量を測定できる。データは解析され、所望のパラメータでグラフ化される。
【0033】
[0046]異なる吸入器の設計は、それらの空気流路の異なる幾何学形状のために、異なる抵抗値を示すので、複数の実験が、各特定の設計に使用する圧力設定のための理想的なインターバルを判定するために実施された。適切な設定が、それらの空気流路と同じ幾何学的構成を有する同じ吸入器の設計の他のバッチで使用できるように、複数の試験の後に、使用された3つの吸入器について、ベルヌーイの定理に基づいて、圧力の平方根と流量との間に線形性が存在する場合にのみ、線形性インターバルが既定された。図9、図10および図11は、MEDTONE(登録商標)(図2、20)、および、2つの他の吸入器原型機についてそれぞれ実施された圧力および流量の測定のグラフである。数値は、複数の吸入器の複数の測定値の平均である。図9は、MEDTONE(登録商標)についての、圧力差の平方根(kPa1/2)に対する、X軸上のリットル/分(L/min)単位の流量の測定値のグラフを表す。グラフは、この吸入器原型機の抵抗を測定するためのインターバルが、圧力差が圧力低下(kPa1/2)の約3.2から約4の平方根であるときに、約30L/minから約40L/minの流量となることを示す。図10は、第2の吸入器原型機(GEN2A)で実施された測定のグラフを表し、それは、この設計について、圧力および流量の線形性を反映する所定のインターバルが、流量については、約10L/minから約28L/minで、圧力差については約1kPa1/2から約2.3kPa1/2であったことを示す。図11は、第3の吸入器原型機(GEN2B)についてのグラフを示し、そのグラフにおいて、線形性を反映するインターバルは、GEN2A吸入器に類似して、約1kPa1/2と2.3kPa1/2との間であると判定された。
【実施例2】
【0034】
[0047]抵抗試験測定が、本明細書に記載される装置およびシステムを使用して、それぞれの吸入器の異なるバッチについて3つの異なる吸入器の設計について所定のベルヌーイのインターバル内の設定で実施された。3つの試験は全て、それらのそれぞれのインターバルによって確立された流量および圧力低下、または、試験された吸入器のタイプについて線形性が得られた流量および圧力低下で実施された。所定の3つの設定が使用され、以下のように、測定は各吸入器について複数回実施された。吸入器が保持具内に据え付けられ、真空が引かれ、装置が大気に対して密閉される。システムは、図7を参照として以下のように、自動で作動できる。
【0035】
[0048]システムの始動および安定:圧力制御弁は開かれて第1の設定点の、すなわち、チャンバA(図7)(すなわち、第1のチャンバ12;図1乃至図6)内の絶対圧力からチャンバB(すなわち、第2のチャンバ18;図1乃至図6)内の絶対圧力を引いた値に等しい、吸入器を跨ぐ圧力差を達成する。次いで、チャンバA内の圧力は1気圧に維持され、システムは、約10秒間安定することが可能になる。次いで、システムは、異なる3つの設定(試験状態)で吸入器の圧力および流量を測定する。
【0036】
[0049]試験状態1:吸入器を通る圧力低下および流量は、チャンバAとチャンバBとの間の圧力差が、吸入器の設計によって判定される設定点の5%内にある間、10回測定される。圧力制御装置は各回で圧力低下測定値を記録し、流量制御装置は流量の測定値を記録し、それによって、10の圧力値および10の流量値が測定される。
【0037】
[0050]試験状態2:圧力は、圧力制御弁によって調整されて、第2の設定点の吸入器を跨ぐ圧力低下を達成し、チャンバAの圧力は、システムが安定するまで約1気圧に維持される。吸入器を通る圧力低下および流量は、圧力差が設定点の5%内にある間、再び10回測定される。各回で、再び、圧力制御装置は圧力低下測定値を記録し、また、流量制御装置は流量の測定値を記録し、従って、10の圧力および対応する流量値が取得される。
【0038】
[0051]試験状態3:圧力制御弁は、また再び調整されて、第3の設定点の吸入器を跨ぐ圧力低下を達成する。再びチャンバAは約1気圧に維持され、システムは安定する。チャンバの間の圧力低下、および、吸入器を通る流量が10回測定されて、さらに10の圧力および流量の測定値を取得する。
【0039】
[0052]算出:各試験状態の圧力低下値の平均、および、対応する流量の状態が判定され、3つの状態全てについて、流量に対する圧力低下の平方根としてプロットされる。曲線が原点を通過するように、データの線形回帰が実行される。線形回帰のプロットの勾配は、試験された吸入器の抵抗値に等しい。この線形回帰を判定する係数はまた、試験中に異常が生じていないことを確認するために算出される。R2値は、試験された吸入器について、0.990超でなくてはならない。
【0040】
[0053]図12、図13および図14は、本明細書に記載される装置を使用して、3つの異なる吸入器で実施される測定のデータを示すグラフである。図12は、線形回帰を定量化する判定の機能および係数を示す、MEDTONE(登録商標)吸入器の例示的データを表す。グラフに見られるように、この吸入器についての結果の値は0.1087(√kPa)/リットル毎分と判定された。図13は、線形回帰を定量化する判定の機能および係数を示す、第2の吸入器(GEN2A)の例示的データを表す。グラフに見られるように、この吸入器についての結果の値は0.0858(√kPa)/リットル毎分と判定された。図14は、線形回帰を定量化する判定の機能および係数を示す、第3の吸入器(GEN2B)の例示的データを表す。グラフに見られるように、この吸入器についての結果の値は0.093(√kPa)/リットル毎分と判定された。
【0041】
[0054]上記の開示は例示的実施形態である。本明細書に開示される技術は、本開示を実施する際に良好に機能する代表的技術について明らかにすることが、当業者には理解されるべきである。しかし、当業者は、本開示に照らして、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示される特定の実施形態に多く変更を行うことができ、それでもやはり同様のまたは類似の結果が得られることを理解するべきである。
【0042】
[0055]特段の指示がない限り、明細書および請求項において使用される、成分の量、分子量などの性質、反応条件などを表す全ての数値は、用語「約」によって全ての場合において修正されることを理解されたい。従って、逆の指示がない限り、明細書および添付の請求項に記載される数値パラメータは、本発明によって得ようとする所望の性質に応じて変動できる近似値である。少なくとも、かつ請求項の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数値パラメータは少なくとも、報告された有効桁の数字に照らして、かつ通常の丸め技術を適用することによって解釈すべきである。本発明の広い範囲について記載する数値範囲およびパラメータが近似値であるとしても、特定の実施例に記載される数値は可能な限り正確に報告される。しかし、いずれの数値も、それら個々の試験測定で見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含む。
【0043】
[0056]本発明について記載する文脈の中で(特に以下の請求項の文脈の中で)使用される用語「a」、「an」、「the」および類似の指示代名詞は、本明細書において特段の指示がない限り、または、文脈と明白に矛盾しない限り、単数および複数の両方を含むと解釈されるものとする。本明細書における値の範囲の列挙は、単に、その範囲内にある各個別の値を個々に参照する簡単な方法として役立てようとするものである。本明細書において特段の指示がない限り、個々の値はそれぞれ、本明細書に個々に列挙されたものとして本明細書に組み込まれる。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書において特段の指示がない限り、または、文脈と明白に矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本明細書に提供されるあらゆる全ての実施例、または、例示的文言(例えば、「など」)の使用は、単に、本発明をより良好に明らかにしようとするものであり、特段の請求がない限り、本発明の範囲を限定するものではない。明細書中の文言はいずれも、本発明の実施に必須のあらゆる請求されない要素を示すものと解釈すべきではない。
【0044】
[0057]本明細書に開示される本発明の代替要素または実施形態の群分けは、限定として解釈すべきではない。各群の構成要素は、単独で、または、その群の他の構成要素もしくは本明細書に見出される他の要素とのあらゆる組合せの形で参照されてもよく、またそのように請求されてもよい。群の1つまたは複数の構成要素は、利便性および/または特許可能性の理由から、群に含まれるか、あるいはそこから削除されてもよいことが予想される。そのような何らかの包含または削除が生じた場合、本明細書は、修正された群を含み、従って、添付の請求項に使用されるマーカッシュ群全ての記述を満たすものと見なされる。
【0045】
[0058]本発明者らには知られている最良の形態を含む、本発明を実施するための本発明のある実施形態が本明細書に記載される。当然ながら、上述の記載を読むことにより、それら説明された実施形態の変形例が当業者には明白になるであろう。本発明者らは、当業者がそのような変形例を必要に応じて用いるものと予期し、また、本発明者らは、本発明が本明細書に具体的に記載されるのとは別の形で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用法によって認められる、添付の請求項に列挙される主題の全ての変形例および等価物を含む。さらに、上述の要素の全ての可能な変形例におけるあらゆる組合せは、本明細書に特段の指示がない限り、または、文脈と明白に矛盾しない限り本発明に包含される。
【0046】
[0059]さらに、本明細書全体に亘って、多数の特許文献および印刷公表物が参照されている。上記に本明細書に引用された全ての参照文献、および、それらの参照文献に引用された全ての参照文献は、追加または代替の詳細、特徴および/または技術的背景の教示に適切なその全体を本明細書に参照により組み込まれる。
【0047】
[0060]最後に、本明細書に開示される本発明の実施形態は、本発明の原理を例示するものであることを理解されたい。採用できる他の変形例は本発明の範囲内にある。従って、限定ではなく例示として、本発明の代替構成が本明細書の教示に従って利用できる。従って、本発明は図示され説明されたものに正確に限定されない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置において、
第1の弁を有し、吸入器を装着するように構成された第1のチャンバを含む第1のデバイスと、
第2の弁を有する第2のチャンバを含む第2のデバイスであって、前記第1のデバイスに対して可動であり、密封可能に取り付け可能である、第2のデバイスと、
電源に一体に連結された圧力制御装置であって、前記第1のデバイスに連結され、第1のマイクロプロセッサへ第1の信号の組を通信する圧力センサを含む、圧力制御装置と、
流量制御装置であって、前記第2のデバイスに連結され、前記第2のチャンバからの信号を検知および解析するように構成された第2のマイクロプロセッサと第2の信号の組を通信する流量センサおよび圧力センサを含む、流量制御装置とを含み、
前記第1のマイクロプロセッサおよび前記第2のマイクロプロセッサは、第1の弁および第2の弁の開閉をそれぞれ制御するように構成され、前記第1のチャンバおよび前記第2のチャンバに対応する、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
対応するセンサ出力からの出力を読み込み、測定値を解析し、前記吸入器の抵抗値を算出するアルゴリズムを実行する第3のマイクロプロセッサをさらに含む、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
前記第1のデバイスは、所定の位置に吸入器を保持し、前記第1のチャンバと前記第2のデバイスの前記第2のチャンバとの間を密封するように構成された、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、
前記第1の信号の組および前記第2の信号の組は、解析される場合、前記デバイスの空気流に対する抵抗に相関するデータを生成する、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、
吸入器の空気流に対する抵抗を測定するために使用されているときに、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスは、大気が除かれた閉ループシステムとして構成される、装置。
【請求項6】
前記吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法において、
第1のチャンバからの、吸入器空気流路を通る空気流路が形成されるように、前記第1のチャンバおよび前記吸入器のための保持具を含む第1のデバイスに前記吸入器を取り付けるステップと、
第2のチャンバを含む第2のデバイスを前記第1のデバイスに取り付けて、前記第2のチャンバ内に前記吸入器を封入するステップと、
装置を始動させて、前記第2のチャンバ内に制御された一定圧力の環境を得るステップと、
前記吸入器を跨ぐ圧力差と前記吸入器を通る流量とを同時に測定して、圧力および流量の測定値を生成するステップとを含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、
前記制御された一定圧力の環境が閉ループアルゴリズムによって維持される、方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法において、
前記吸入器の様々な試験設定点の圧力および流量の測定値は、前記吸入器についての抵抗値を生成するアルゴリズムで解析される、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、
前記吸入器についての前記抵抗値は、マイクロプロセッサを使用して解析された測定信号を使用して判定される、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法において、
前記圧力および流量の測定は、前記吸入器についての所定の圧力低下の設定で実施される、方法。
【請求項11】
吸入器の空気流に対する抵抗を判定するための方法において、
吸入器のタイプについての流量に対する圧力差の平方根の曲線が線形である測定領域を判定して、所定値の設定を得るステップと、
第2の吸入器について、前記線形領域内の様々な所定値の設定での圧力差および流量の測定値を取得するステップと、
前記曲線の勾配を判定して、前記吸入器についての抵抗値を取得するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、
所定の流量の設定は、0.1L/minより大きい、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法において、
少なくとも3つの所定値の設定は、圧力差および流量を測定し、前記吸入器の前記抵抗値を判定するために使用される、方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法において、
第1のチャンバおよび第2のチャンバを含む装置内の流量、および、吸入器を跨ぐ前記圧力差の平方根を測定するステップをさらに含み、前記吸入器は、前記第2のチャンバ内に据え付けられる、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記少なくとも3つの所定値の設定で収集された圧力および流量データの線形回帰によって、0.9より大きい係数の判定が結果としてもたらされる、方法。
【請求項1】
装置において、
第1の弁を有し、吸入器を装着するように構成された第1のチャンバを含む第1のデバイスと、
第2の弁を有する第2のチャンバを含む第2のデバイスであって、前記第1のデバイスに対して可動であり、密封可能に取り付け可能である、第2のデバイスと、
電源に一体に連結された圧力制御装置であって、前記第1のデバイスに連結され、第1のマイクロプロセッサへ第1の信号の組を通信する圧力センサを含む、圧力制御装置と、
流量制御装置であって、前記第2のデバイスに連結され、前記第2のチャンバからの信号を検知および解析するように構成された第2のマイクロプロセッサと第2の信号の組を通信する流量センサおよび圧力センサを含む、流量制御装置とを含み、
前記第1のマイクロプロセッサおよび前記第2のマイクロプロセッサは、第1の弁および第2の弁の開閉をそれぞれ制御するように構成され、前記第1のチャンバおよび前記第2のチャンバに対応する、装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
対応するセンサ出力からの出力を読み込み、測定値を解析し、前記吸入器の抵抗値を算出するアルゴリズムを実行する第3のマイクロプロセッサをさらに含む、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
前記第1のデバイスは、所定の位置に吸入器を保持し、前記第1のチャンバと前記第2のデバイスの前記第2のチャンバとの間を密封するように構成された、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、
前記第1の信号の組および前記第2の信号の組は、解析される場合、前記デバイスの空気流に対する抵抗に相関するデータを生成する、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、
吸入器の空気流に対する抵抗を測定するために使用されているときに、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスは、大気が除かれた閉ループシステムとして構成される、装置。
【請求項6】
前記吸入器の空気流に対する抵抗を測定するための方法において、
第1のチャンバからの、吸入器空気流路を通る空気流路が形成されるように、前記第1のチャンバおよび前記吸入器のための保持具を含む第1のデバイスに前記吸入器を取り付けるステップと、
第2のチャンバを含む第2のデバイスを前記第1のデバイスに取り付けて、前記第2のチャンバ内に前記吸入器を封入するステップと、
装置を始動させて、前記第2のチャンバ内に制御された一定圧力の環境を得るステップと、
前記吸入器を跨ぐ圧力差と前記吸入器を通る流量とを同時に測定して、圧力および流量の測定値を生成するステップとを含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、
前記制御された一定圧力の環境が閉ループアルゴリズムによって維持される、方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法において、
前記吸入器の様々な試験設定点の圧力および流量の測定値は、前記吸入器についての抵抗値を生成するアルゴリズムで解析される、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、
前記吸入器についての前記抵抗値は、マイクロプロセッサを使用して解析された測定信号を使用して判定される、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法において、
前記圧力および流量の測定は、前記吸入器についての所定の圧力低下の設定で実施される、方法。
【請求項11】
吸入器の空気流に対する抵抗を判定するための方法において、
吸入器のタイプについての流量に対する圧力差の平方根の曲線が線形である測定領域を判定して、所定値の設定を得るステップと、
第2の吸入器について、前記線形領域内の様々な所定値の設定での圧力差および流量の測定値を取得するステップと、
前記曲線の勾配を判定して、前記吸入器についての抵抗値を取得するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、
所定の流量の設定は、0.1L/minより大きい、方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法において、
少なくとも3つの所定値の設定は、圧力差および流量を測定し、前記吸入器の前記抵抗値を判定するために使用される、方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法において、
第1のチャンバおよび第2のチャンバを含む装置内の流量、および、吸入器を跨ぐ前記圧力差の平方根を測定するステップをさらに含み、前記吸入器は、前記第2のチャンバ内に据え付けられる、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
前記少なくとも3つの所定値の設定で収集された圧力および流量データの線形回帰によって、0.9より大きい係数の判定が結果としてもたらされる、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2012−520149(P2012−520149A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−554210(P2011−554210)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/027038
【国際公開番号】WO2010/105094
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(503208552)マンカインド コーポレイション (50)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/027038
【国際公開番号】WO2010/105094
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(503208552)マンカインド コーポレイション (50)
[ Back to top ]