吸入器
基部に吸入するための薬剤の用量を含む単一ブリスターの挿入のためのスロットを有する基部を有する吸入装置が開示される。この吸入器は、基部に回動可能に搭載され、基部に対してマウスピースを回動する際に前記スロットに受け入れるブリスターの穿孔が可能なようにブリスター穿孔要素を担持するマウスピースを備える。使用者がマウスピースから吸入を行うとき、用量が空気流に混入され、ブリスターからマウスピースを通って使用者の気道へと流れる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状の薬剤の経口的または経鼻的送達のための吸入装置に関する。より詳細には、本発明は、破断が可能な蓋または底を有する単一のブリスターを包含または装填しうる、かつ装置の使用者による吸入のための一回分の用量の薬剤を含む、ユニットドーズ型の吸入器に関する。
【背景技術】
【0002】
吸入装置を用いた薬剤の経口的または経鼻的送達は、それらの装置が患者にとって比較的簡単に、目立たずに人前で使用できるという点で、特に魅力のある投薬方法である。薬剤の経口的または経鼻的送達は、気道の局所的疾患および他の呼吸に関する問題を治療するための薬剤の送達のみならず、ごく最近では、肺を経由して血流に薬を送達し、それによって皮下注射を不要にするためにも用いられてきている。
【0003】
乾燥粉末の調合において、個別の用量をあらかじめ包装することは一般的であり、普通はカプセルまたはブリスターの形で、どちらにも正確に、そして一貫して測定された一回分の用量の粉末が含まれる。ブリスターは一般に、延性のある箔のラミネートまたはプラスチック素材から冷間成形され、製造時およびブリスターに用量が導入された後にブリスターの周囲に熱融着された、穿刺または剥離可能な蓋を含む。箔ブリスターは、各用量が光およびUVの放射から保護されることに加え、水の浸入および酸素のような気体の浸透からも守られるという点で、ポリマーブリスターまたはゼラチンカプセルよりも好ましい。光およびUVの放射、水の進入、および気体の浸透は全て、用量がこれらにさらされた場合に吸入器の送達特性に対する有害な効果を有しうる。したがって、ブリスターは個別の薬剤の用量のそれぞれに対して優れた環境上の保護を提供するものである。
【0004】
使用される毎にブリスターを装置に開放および/または挿入する必要なく、ある期間にわたって繰り返し使用できるようにするために、多数の用量を収納することが可能な吸入器の提供はよく知られている。そのような装置は、国際公開第2005/037353号として公開された出願人自身の以前の国際出願によって知られている。
【0005】
しかしながら、一度に一つのブリスターのみを受け入れる、簡単で、低コストのユニットドーズ型の装置が提供されることもまた望ましい。ブリスターに包含された用量が吸入されると、ブリスターは装置から除去され、患者によって廃棄される。その後、次の用量のために新たなブリスターが装置に挿入される。これは、全体の寸法を小さくするだけでなく、ストリップインデックス機構を不要にし、装置の構造および操作を大きく簡単化する。
【0006】
薬物送達のための、再利用可能なユニットドーズ型の乾燥粉末受動吸入器が知られている。投薬を再度行うことを可能にすると共に、薬剤を可能な限り最大限保護するために、用量はあらかじめ計量され、箔ブリスター内に包含されている。個々のブリスターには、使用者が用量を包含する空洞またはブリスターボウルに損傷を与えることなくそれを容易に持てるようにし、装置へのブリスターの挿入およびそれに続く吸入後の装置からのブリスターの除去を容易にするためのタブが備えつけられうる。装置を作動させると、穿孔要素が、挿入されたブリスターボウルを突破または破裂する。それにより、患者が装置のマウスピースを通して吸入を行う際、ブリスター内に包含された薬剤を混入させるために空気がブリスターを通じて引き出され、用量はその後、装置を通じてブリスターの外へと運ばれ、患者の気道を通って肺へと降りていく。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、従来のユニットドーズ型の吸入装置の改良に相当し、使用がより簡易であり、安く製造できるユニットドーズ型の乾燥粉末吸入装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、使用の直前に装置にブリスターが装填されることを意図された実施形態に言及するが、他の「予備装填可能」な装置の実施形態もまた記述される。「予備装填可能」とは、ブリスターが装置に挿入され、その後、後の使用に備え、穿刺前の状態に維持されることで、吸入の直前に装置にブリスターを装填する必要なく、必要とされたときにはいつでも、患者は即座に用量へとアクセスできうるように設計された装置を意味する。多くの既存の装置にとって、輸送の間、そして実際の用量の吸入の前に起こる偶発的なブリスターの穿孔なしに、それを予備装填することは困難または不可能である。これは、通常、装置はブリスターを挿入できるように何らかの方法で予備刺激されている(primed)または開放されており、それゆえに、元の状態へと戻る動きがブリスターの穿孔の原因となるからである。しかしながら、予備刺激された状態において、装置は比較的不安定であり、偶然による時期尚早な穿孔が容易に起こる。その上、ブリスターに、使用者がより簡単にそれを掴むことができるようにするためのタブが備えつけられていると、ブリスターボウルが、これもまた気楽に持ち運ぶことをより困難にする穿孔準備位置にあるときに、タブが装置から突出しうるし、ブリスタータブが邪魔となるため、不使用時の装置にキャップまたはカバーを取り付けることもまた不可能になりうる。
【0009】
粉末状にされた薬剤が肺で効果的に吸収されるように、正確に管理された範囲の粒径で送達されることを確実とするため、粒子が患者の気道に入る前に、装置を流れている間に、粒子を解凝集することが必要である。これを達成するために、出願人の共同所有かつ同時係属中の欧州特許出願番号第08100886.4号は、エアロゾル噴霧(aerosolising)装置を含む吸入器を記述している。この装置は、一般に円筒形の室と、室の反対側の端部にそれぞれ位置する、室を通る薬剤含有空気流のための吸入口と排出口とを有しており、空気は軸方向に沿って吸入口に入り込み排出口を出て行く。この吸入器はまた、室に入り込む清浄で薬剤を含まない空気流のための分岐バイパス吸入口を有し、この空気流が、吸入口と排出口の間の薬剤含有空気流と相互作用するサイクロンを室内に形成する。バイパス空気が装置内にサイクロンを形成するにつれて、薬剤含有空気流は回転を引き起こされ、サイクロンの影響によって排出口に向かう少なくとも部分的に螺旋状の経路に追従させられる。軸方向に室へと入り込む薬剤含有空気流に対する、室におけるバイパス空気の回転によって形成されるこうした渦の相互作用は、吸入器の性能の改善をもたらす。室を通って流れる薬剤含有空気が加速されると、せん断力の増加および差動速度を経ることで、さらに粒子が解凝集され、放出される用量の微粒子画分(fine particle fraction)が改善されるからである。
【0010】
本発明のユニットドーズ型の吸入装置に不可欠ではないが、上述した以前の出願において説明された概念もまた、ユニットドーズ型の吸入器において送達される用量の解凝集の増進および微粒子画分に関連した利点を与えるために、本出願のユニットドーズ型の吸入器の任意の実施形態に適用されうる。この以前の出願において記述されたバイパス空気サイクロンの型を含んだ本発明によるユニットドーズ型の吸入器の具体的な実施形態の記述に先立って、欧州特許出願番号第08100886.4号において開示された装置の一般化された実施形態のより詳細な説明を、添付図面である図1Aおよび1Bを参照しながら、以下に示す。
【0011】
本発明によれば、使用者がそれを通して薬剤の用量を吸入しうるマウスピースと、用量を含有したブリスターを受け入れるスロットを有するブリスター支持部とを有するハウジングを含み、ハウジングおよびブリスター支持部は、前記スロットへのブリスターの挿入のための第一の位置と、使用者がマウスピースから吸入を行うとき、用量が空気流に混入され、ブリスターからマウスピースを通って使用者の気道へと流れるようにするために、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が、挿入されたブリスターに穿孔する、第二の穿孔位置との間で互いに回動可能である、吸入器が提供される。
【0012】
一実施形態において、使用者がハウジングに関してブリスター支持部を前記第二の穿孔位置まで回動可能にすることで、スロット内に挿入され、ブリスター支持部に支持されたブリスターが、前記ブリスター穿孔要素によって穿孔されるように、ブリスター支持部はハウジング内に回動可能に搭載され、ハウジングから延在する。
【0013】
ブリスター支持部は、ハウジング壁に形成された切欠部へと延在するレバー部を含みうる。レバー部は、ハウジングとレバー部が協同して両者の間の凹部を画定するように、切欠部の一部のみを占めている。
【0014】
好適には、スロットは、ブリスター支持部に受け入れられたブリスターのブリスタータブが、前記スロットから前記凹部内に突き出すように位置する。特に、スロットは、ブリスター支持部がその第一の位置にあるとき、前記凹部内へと延在したブリスタータブがハウジングおよびブリスター支持部から離間されるように構成されうる。
【0015】
有利には、ブリスター支持部およびハウジングは、ブリスター支持部がその第二の穿孔位置へと回転されたとき、開口部から凹部へと突出したブリスタータブがハウジングにほぼ接触した状態に置かれる、および/または、ブリスター支持部がその第一の位置にあるときと比較して、アクセスしにくい、または明確に視認しにくい位置にあるように構成される。ブリスタータブがアクセスしにくい、および/または視認しにくいことにより、ブリスター支持部がその穿孔位置にあるとき、使用者が装置からブリスターを除去または取り出そうと試みるということも生じにくくなる。
【0016】
一実施形態において、ハウジングは反対側の端壁を有し、切欠部が前記端壁の一方に形成され、前記反対側の端壁の非切欠部に部分的に類似するように、前記切欠部内に延在するレバー部が形成されている。
【0017】
好適には、ハウジングはマウスピースから離れた下端を有し、前記下端は、ハウジングの上方に位置する保護キャップを支持するための、側方に張り出した肩状部を含んでいる。理想的には、レバー部もまた、レバー部がその第一の位置にあるときにハウジングの肩状部の拡張部分を形成する肩状部を含み、キャップはハウジングの肩状部とレバー部の拡張肩状部の両方によって支持される。
【0018】
好適な実施形態において、保護キャップは、ハウジング内に受け入れられ前記凹部に延在しているブリスターのブリスタータブに干渉することなく、ハウジングの前記切欠部と前記レバー部によって形成される凹部の上方に延在する。
【0019】
レバー部は、キャップが、第二の穿孔位置にあるブリスター支持部と共にハウジング上方に位置する場合に、キャップのハウジング上方への更なる移動によって、キャップがレバー部をその第一の位置へと戻すことを可能とするために、キャップがレバー部の肩状部と接触するように構成されうる。
【0020】
好適な実施形態において、弓状のガイド面がハウジング上に形成され、レバー部が、その第一の位置および第二の位置間のレバー部の移動を案内するためにガイド面に沿って摺動する協同ガイド部を有する。
【0021】
ブリスター支持部は、その自由端に、ハウジング内部表面に片寄った舌状部を有する弾性アームを含みうる。ハウジングは戻り止めを有しており、戻り止めは、前記ブリスター支持部がその第一および第二の位置にあるときに、前記舌状部がそれぞれの戻り止めに位置するように位置を定められている。
【0022】
吸入器は、マウスピースから離れた、ハウジングの下端を塞ぐ基部を有しうる。前記基部は、水平面に対し垂直なハウジング支持壁を有する。
【0023】
一実施形態において、レバー部は下側を有し、下側は、前記レバー部が非穿孔位置にあるとき基部の前記壁の延長部を形成し、吸入器が水平面に垂直に置かれているとき、吸入器は前記壁およびレバー部の下側によって支持される。
【0024】
ブリスター支持部は、その第一の位置において基部と接触しうる。そしてブリスター支持部がその第二の位置から離れた方向に前記第一の位置を越えて回転するのを防ぐ。
【0025】
一実施形態において、基部は、ハウジング内で基部の壁から上方へと延在する弾性アームを含み、前記アームの自由端は、基部をハウジングに取り付けるためのハウジング内の開口部に係合する舌状部を有している。好適には、舌状部は、ハウジングの上方に位置するキャップと接触するために、開口部を通り、ハウジングの外面を超えて突出する。
【0026】
他の好適な実施形態によれば、ハウジングは、使用者によって、ブリスター支持部に関して前記第一の位置と第二の位置の間を回動可能となっている。
【0027】
本発明による吸入器の任意の実施形態において、ブリスター支持部は、第一の位置においてスロットを通して挿入されたブリスターを支持するための座部を含みうる。本発明による吸入器のハウジングはまた、一方の端部にある、穿孔されたブリスターから室へと入り込む薬剤含有空気流のための吸入口と、反対側の端部にある、マウスピースから出て患者の気道へと入り込む薬剤含有空気流のための排出口とを有する、略円筒形の室を含みうる。
【0028】
好適には、室は、吸入口と排出口の間に延在する長手軸を有し、略円筒形の室は、吸入口および排出口間を流れる薬剤含有空気と相互作用するためにサイクロン室へと入り込む清浄な空気流のための、少なくとも一つのバイパス空気吸入口を有する。薬剤含有空気流と相互作用する清浄な空気からサイクロン空気流が発生するように、バイパス空気吸入口は、室と接線で合流する。
【0029】
好適な実施形態において、室とバイパス空気吸入口は、ハウジング内に位置する挿入物を含む。
【0030】
好適には、ハウジングは、離間された一対の側壁を有し、前記側壁間に挿入物が配置され、側壁は、バイパス空気吸入口の端部を越えて横方向に延在する。
【0031】
一実施形態において、ハウジングは、ホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングはブリスター支持部に対して低位に位置し、ブリスター穿孔要素は、その中でブリスター支持部内に位置するブリスターが穿孔要素によって穿孔される位置に置かれる。さらにまた、ハウジングは、予備刺激(primed)位置を有しており、予備刺激位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から上昇位置へと、ブリスター支持部に対して回動される。上昇位置において、ハウジングはブリスター支持部に対して傾斜され、ブリスター穿孔要素は、ブリスターが前記スロットを通ってブリスター支持部へと挿入されること、および後にそこから取り除かれることを可能にするために、ブリスター穿孔位置から移動される。
【0032】
一実施形態において、ブリスター支持部がそのホームまたは保管位置にあるとき、室の長手軸は、ブリスター支持部へのブリスターの挿入方向に対して、ほぼ直角である。
【0033】
キャップは、ハウジングがそのホームまたは保管位置にある場合にのみ、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に置くことが可能である。
【0034】
他の実施形態において、ハウジングは、ホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングがブリスター支持部に対して高位に置かれ、ブリスターのスロットへの挿入方向が室の長手軸に対して傾斜される。さらに、ハウジングは、穿孔位置を有しうる。穿孔位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から低位傾斜位置へと、ブリスター支持部に対して回動される。低位傾斜位置において、ブリスター穿孔要素は、ブリスター穿孔位置を、スロットを通ってブリスター支持部に斜めに挿入されたブリスターに穿孔するものとみなす。
【0035】
この実施形態において、ハウジングがその低位ブリスター穿孔位置にあるとき、室の長手軸は、ブリスターのブリスター支持部への挿入方向に対してほぼ直角である。
【0036】
いくつかの好適な実施形態において、ハウジングが、前記ブリスターを穿孔するためにブリスター支持部に向かってハウジングを低位にするように回動する前の、ホーム位置にあるときに、ブリスター支持部は、ブリスターボウルを取り囲むブリスター面が、室の長手軸に対して鋭角であるようにブリスターを支持するために構成される。
【0037】
好適には、室の長手軸は、ハウジングが前記ブリスターを穿孔するために、ホーム位置から低位位置へと回動した後に、ブリスターの蓋面に対してほぼ直角に置かれる。
【0038】
好適な実施形態において、ブリスター支持部は、不使用時に、水平面に対して垂直なハウジングと共に、ブリスター支持部を立たせるための低位支持面を有し、室の長手軸は、ハウジングが、前記ブリスターを穿孔するためのブリスター支持部に関しての回動の前の、第一の位置にあるとき、低位支持面に対してほぼ直角に置かれうる。
【0039】
好適には、ブリスターの座部は、ブリスターボウルを取り囲むブリスターの周囲を支持するブリスター支持面を含む。理想的には、ブリスター支持面は、支持面に接するブリスターの端が支持面と囲壁の間に支持されるように、囲壁の下方に位置される。一実施形態において、ブリスター支持面は、ブリスターボウルを受け入れるための、略U字型の切欠と、U字型の基部から切欠まで延在する弓状に形成された片持ち梁アームを有する。片持ち梁は、ブリスターボウルと係合する唇状部を持った拡大したヘッドを有することが可能であり、片持ち梁アームは、ブリスターを装置内に保持するために、ブリスターボウルをヘッド上に載せ、弓状に形成された片持ち梁アーム内に位置させるために、弾性的に変形する。
【0040】
いくつかの実施形態において、ブリスター支持部は、予備装填されたブリスターの折り畳まれたブリスタータブを受け入れるための、ブリスター支持部の側壁に形成されたタブ受け入れ凹部を有する。
【0041】
一実施形態において、ブリスター支持部は、ハウジングがブリスター支持部に対して回転されたときに、対応するハウジングの凹型の支持面と協同する凸型の支持面を有する。
【0042】
好適な実施形態において、スロットは、スロットから延在するブリスタータブが装置の壁を越えて突き出さないようにするため、ブリスター支持部の凹部に形成される。
【0043】
本発明の実施形態による吸入装置は、ブリスターがスロット内に挿入された後、ハウジングおよびブリスター支持部を実質的に覆うように位置を決められ、また、ハウジングがその第一の位置にあるとき、前記スロットから延在するブリスタータブによって干渉されることなく位置を決められるキャップを含みうる。
【0044】
いくつかの実施形態において、使用者がブリスター穿孔要素およびブリスター支持部においてスロット内に挿入されたブリスターを見られるようにするため、ハウジングとブリスター支持部の間に、開口部が好適に形成される。
【0045】
また、本発明の実施形態による吸入装置は、ブリスターがスロットに挿入されたときにタブがスロットから突出し、吸入後のスロットからのブリスターの除去を容易にするような、タブを有する用量包含ブリスターを含みうる。
【0046】
いくつかの実施形態において、タブは、ブリスターがスロットに受け入れられたとき、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられた、ブリスターの他の部分に関して折り畳み可能である。基部は、折り畳まれたタブを置くための凹部を含みうる。
【0047】
好適には、基部とキャップは、キャップが延在して折り畳まれたタブを覆うように構成される。
【0048】
本発明によれば、後の使用のために準備された吸入装置の予備装填(preloading)の方法も提供され、前記装置は、スロットを有するブリスター支持部と、マウスピースおよび装置の不使用時にハウジングとブリスター支持部を覆うキャップを有するハウジングとを含み、ブリスター支持部とハウジングは、キャップの除去後に、ブリスターの前記スロットへの挿入のための第一の位置と、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が挿入されたブリスターに穿孔する第二の穿孔位置との間で互いに対して回動可能であり、本発明の方法は、キャップを除去するステップと、マウスピースがその第一の位置にあるときに、用量包含ブリスターをスロットに挿入するステップと、スロットに受け入れられた用量包含ブリスターとともにマウスピースがその保管位置に留まっている間に、ハウジングとブリスター支持部を実質的に覆うようにキャップを戻すステップとを含む。
【0049】
一実施形態において、ブリスターはタブを有し、タブは、ブリスターがスロットに挿入されているときに、吸入後にスロットからブリスターを除去するのを容易にするためにスロットから突出しており、上記方法は、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられた、ブリスターの他の部分に関してタブを折り畳むステップを含む。基部は、前記スロットに受け入れられたブリスターのブリスタータブを受け入れるための凹部を含みうるものであり、その方法は、カバーがハウジングおよびブリスター支持部の上に置かれる前に、基部内の凹部へとタブを折り畳むステップを含みうる。
【0050】
本発明の他の態様によれば、複数の補助のブリスター穿孔ブレードを有する金属製のプレートを含む乾燥粉末吸入装置のためのブリスター穿孔要素が提供され、補助のブリスター穿孔ブレードは、プレートの平面から、プレートを通る薬剤流の開口部を形成するための折り畳み線に沿って曲げられており、各ブレードは、他の補助穿孔ブレードの各々とは異なる方向へ向けられており、各補助穿孔ブレードの折り畳み線は、残りの補助穿孔ブレードの各々の折り畳み線に対して、ほぼ90°の角度に置かれている。
【0051】
一実施形態において、補助穿孔ブレードは4枚である。
【0052】
ブリスター穿孔要素は、補助穿孔ブレードに取り囲まれた中央穿孔ブレードを含みうる。
【0053】
理想的には、中央穿孔ブレードの折り畳み線は、4枚の補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して傾斜して延在する。一実施形態において、中央穿孔ブレードの折り畳み線は、4枚の補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して45°の角度に傾斜される。
【0054】
ブリスター穿孔要素の一実施形態において、アームは、プレートの平面から外に向かって斜めに垂下し、複数のタブは、プレートの平面と平行な平面において、アームの端部から延在し、この複数のタブは、穿孔要素を吸入装置に取り付けるのを容易にするための複数の穴を有している。
【0055】
次に、添付図面の図2Aから図20までを参照しながら、単なる一例として、本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1A】上述の本出願人の同時係属中の出願において記載および図示された、バイパス空気サイクロンを有する一般化された吸入装置の一部の側面断面図である。
【図1B】図1に示した装置のX−X線に沿った断面図である。
【図2A】ブリスター支持部上の、ホームまたは保管位置にあるハウジングと、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に位置するキャップを備えた、本発明のユニットドーズ吸入装置の第一の実施形態の斜視図である。
【図2B】図2Aに示した装置の斜視図であるが、キャップが取り外され、ハウジングがホームまたは保管位置から穿孔されるブリスターの挿入を準備する予備刺激位置へと回動されている。
【図2C】図2Bと同様の斜視図であるが、ブリスター支持部の側面において、穿孔されるブリスターが、スロットを通して挿入されている。
【図2D】ハウジングが回動されて、図2Bに示した挿入されたブリスターを穿孔するための予備刺激位置からホーム位置へと戻された後の、図2Aおよび図2Bに示した装置の斜視図である。
【図3A】図2Aに示した装置の側面断面図である。
【図3B】図3Aに示したバイパス空気サイクロンを備え、サイクロン室閉鎖板が取り除かれたハウジング内部の斜視図である。
【図4A】図2および図3の実施形態に用いられたハウジングの側面図である。
【図4B】図4Aに示したハウジングの斜視図である。
【図5A】図4に示したハウジング内に受け入れられる、バイパス空気サイクロン室の挿入物の斜視図である。
【図5B】図5Aに示したバイパス空気サイクロン室の挿入物の底面図である。
【図6A】図2および図3Aに示した吸入装置のブリスター支持部の斜視図である。
【図6B】図6Aに示したブリスター支持部の上面図である。
【図6C】図6Aおよび図6Bに示したブリスター支持部の側面図である。
【図6D】ブリスターがブリスター支持面と囲壁の間でどのように所定の位置に収納されるかを例証するための、ブリスター支持部の一部を通過する単純化された側面断面図である。
【図7A】ハウジングがホームまたは保管位置にある、本発明による吸入装置の第二の予備装填可能な実施形態の側面図である。
【図7B】図7Aに示した吸入装置の第二の実施形態の正面図である。
【図7C】図7Aおよび図7Bに示した吸入装置の第二の実施形態の背面図である。
【図8A】ハウジングが穿孔位置にある、図7Aに示した吸入装置の側面図である。
【図8B】ハウジングが穿孔位置にある、図7Bに示した吸入装置の正面図である。
【図8C】ハウジングが穿孔位置にある、図7Cに示した吸入装置の背面図である。
【図9A】ハウジングがホームまたは保管位置にある、本発明による吸入装置の第三の実施形態の側面図である。
【図9B】図9Aに示した吸入装置の第三の実施形態の正面図である。
【図9C】図7Aおよび7Bに示した予備装填可能な吸入装置の第三の実施形態の背面図である。
【図10A】ハウジングが穿孔位置にある、図9Aに示した吸入装置の側面図である。
【図10B】ハウジングが穿孔位置にある、図9Bに示した吸入装置の正面図である。
【図10C】ハウジングが穿孔位置にある、図9Cに示した吸入装置の背面図である。
【図11】ハウジングが第一の保管またはホーム位置にあり、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に位置するキャップを備えた、本発明のユニットドーズ吸入装置の第四の実施形態の斜視図である。
【図12】キャップが取り除かれ、ブリスターが装置へと挿入されようとしているところを示す、図11に示した吸入装置の側面図である。
【図13】ブリスターがその中に挿入された、図11および図12に示した吸入装置の斜視図である。
【図14】ブリスターがその中に挿入された、図11〜図13に示した吸入装置の断面図である。
【図15】ブリスター支持部がその穿孔位置へと回転された、図11〜図14に示した吸入装置の斜視図である。
【図16】ブリスター支持部および基部が取り除かれた図11〜図16の吸入装置の底面斜視図である。
【図17】図11〜図16の吸入装置の一部を形成するブリスター支持部の底面斜視図である。
【図18】図11〜図17の吸入装置の一部を形成するハウジングの底面斜視図である。
【図19】図11に示したキャップの底面斜視図である。
【図20A】本発明の吸入装置の任意の実施形態で用いられるブリスター穿孔部の斜視図である。
【図20B】図20Aに示したブリスター穿孔部の上面図である。
【図20C】図20Aおよび図20Bに示したブリスター穿孔部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
ここで図1Aを参照すると、本出願人の所有する以前の同時継続中の出願において記載および図示されたように、吸入装置1の一部が示されており、バイパス空気流が、薬剤の用量の解凝集を助けるために用いられている。図1Aにおいて、装置はハウジング2、マウスピース2aを有し、内部にある室3を画定し、室3は室壁4、薬剤含有空気吸入口5、排出口6およびバイパス空気吸入口7を有している。また、図1AのX−X線に沿った断面図が図1Bに示されている。
【0058】
装置1は、マウスピース2の下端を横断して延在し室3を閉鎖する、サイクロン室閉鎖板8を含む。薬剤含有空気吸入口5は、サイクロン閉鎖板8内に形成され、サイクロン閉鎖板8を通り抜けて延在し、室3の長手軸(図1AにおけるA−A線)と同軸である。
【0059】
閉鎖板8はハウジング2と一体的に形成されることも可能であるが、好適には、分離した構成要素として形成され、組立ての間、ハウジング2または室3の端部に取り付けられる。
【0060】
図1Bに示されるように、バイパスまたは清浄で薬剤を含有しない空気の吸入口7は、好適には、ハウジング2の側面に形成された、接線方向に向けられた弓状の通路であり、閉鎖板8は、最下部壁を形成し、(薬剤含有空気吸入口5と離れて)室3の下端を囲んでいるだけではなく、通路7がその各端部においてのみ開口しているようにするために、通路7の下部表面をも形成している。図1Aおよび図1Bにおいては二つの通路7が示されているが、所望のサイクロン効果を生み出すためには一つの通路7でも十分であると理解される。
【0061】
バイパス空気吸入口7が接線方向に配置されるので、またはバイパス空気を室3のほぼ接線方向に向けるために、これらの吸入口7を通って室3に流れ込む清浄な空気は、(図1Aにおいて矢印「B」で表示されるように)サイクロンまたは渦を形成するように、室3内を回転することを強制される。
【0062】
排出口6は、室3の端部を横断して延在するメッシュの形態でありうるものであり、混入された薬剤が室3から患者の気道へと排出口6を通って流れうる。好適には、マウスピース2aは、排出口6を越えて延在しマウスピース2aの上端10に向かって徐々に増大する断面積を有する気流拡散器9を内蔵する。拡散器9の壁11は湾曲した形状である。
【0063】
穿孔装置12は、室3の下、閉鎖板8の反対側面に配置され、閉鎖板8から延在する、かつ/または閉鎖板8に接続されている。穿孔装置12は、そこから垂下する穿孔要素14、15を有する穿孔ヘッド13を含む。ブリスター穿孔要素14、15は、患者がマウスピース2を通して吸入を行うとき、清浄な空気が、ブリスター穿孔要素14によって形成される空気吸入口気流通路を通って(図1Aにおける矢印「C」の方向に)ブリスターボウル16aに入り込み、ブリスターボウル16aに包含された用量を混入させるように、ブリスターボウル16aの蓋16bに穿刺するように構成される。薬剤含有空気は、その後、ブリスター16aから中央薬剤含有空気排出口通路17を通って(矢印「D」の方向に)流れる。薬剤含有空気排出口通路17は、軸方向において(矢印「E」で表示された方向に)室3へと流れるように、室3の薬剤含有空気吸入口5と接続されている。同時に、清浄バイパス空気は、接線方向のバイパス空気吸入口7を通って室3へと入り込み、(矢印「B」の方向に)室3を巡って回転し、渦またはサイクロンを形成する。
【0064】
次に、図2Aから図2Dを参照すると、本発明によるユニットドーズ型の乾燥粉末吸入器19の第一の実施形態が示されており、第一の実施形態は、一般に、ブリスター支持部20、マウスピース21aを有し、回動可能に基部に取り付けられたハウジング21と、ハウジング21およびブリスター支持部20の上方に延在するキャップ22(図2Aに示されるように、透明でもよい)とを含む。図2Aにおいて、ハウジング21がその「ホーム」または保管位置にあり、キャップ22が保護およびマウスピース21aならびにマウスピース21aの吸入の間に患者の口へと挿入される部分への不潔物の進入の防止のためにハウジング21およびブリスター支持部20を覆う、保管状態にある装置が示されている。この状態において、ブリスター支持部20に対するハウジング21と共に、装置は安定状態にある。これは、ハウジング21は、ハウジング21のブリスター支持部から離れた方向への回転によってのみ、ブリスター支持部20から離れた、不安定な予備刺激位置へと回動しうるからである。
【0065】
図2Bは、キャップ22が取り除かれ、ハウジング21がそのホーム位置から(図2Bにおける、軸「A」に関して矢印「P」の方向へ)回動された後の、穿刺されるブリスターのブリスター支持部20の側壁内のスロット23を通した挿入に備えた、予備刺激位置にある装置19を示している。この状態においては、たとえば、装置がポケットやバッグに入れられて持ち運ばれているときに、ハウジング21は、ハウジング21がブリスター支持部と接触するホーム位置へと容易に押し返されるため、装置は比較的不安定な状態にあると理解される。したがって、この実施形態に関して説明される装置は、この状態で持ち運ばれるようになってはおらず、用量が吸入されようとしている時に、すなわち穿孔の直前に、使用者が装置にブリスターを挿入するように設計されている。
【0066】
図2Cは、装置19の側面にあるスロット23を通してブリスターが挿入された後の、ブリスターから延在するタブ16dが装置19の側面から突き出ているのが視認可能な、図2Bに示した装置を示す。タブは、使用者が、薬剤の用量を包含するブリスターボウルに接触することまたは損傷を与えることなく、ブリスタータブの両側に置かれた指の間にブリスターを掴むのを容易にするので、装置へのブリスターの挿入、およびそこからの除去を容易にする。
【0067】
図2Dは、スロット23を通したブリスターの挿入に続いて、ハウジング21が、図2Bに示した位置から矢印P´の方向に回転されて、そのホーム位置へと戻された後の装置19を示す。この位置において、ブリスターは穿孔され、装置は患者のマウスピース21aを通した吸入に対して準備ができている。
【0068】
この第一の実施形態において、キャップ22がブリスター支持部22を通り過ぎるとき、突き出たブリスタータブがキャップ22に干渉するため、図2Aに示したように、ハウジング21がそのホーム位置にあり、装置内にブリスターが置かれていない場合にのみ、キャップ22をハウジング21およびブリスター支持部20の上方に置くことが可能であると理解される。
【0069】
図3Aは、図2Aに示した装置19の垂直断面図を示しており、図1Aおよび図1Bに関して説明されたものと類似の、サイクロン室24がハウジング21内に配置されている。サイクロン室24は、図5Aおよび図5Bにより明確に示されるように、ハウジング内に受け入れられ搭載される挿入物25の形態をとっている。サイクロンの排出口端部26は、メッシュの形態でありうるものであり、マウスピース21aと一体的に形成された湾曲した拡散器27の下端に係合する肩状部26aを有し、挿入物25は、室24の吸入口端部を横断して延在するサイクロン閉鎖板28によって所定の場所に保持され、また、その中に、吸入の間、ブリスターから室24へと入り込む薬剤含有空気の流れのための開口29を有する。閉鎖板28は、挿入物25を越えて延在し、吸入口29とは離れて、サイクロン室24の開口下端を閉鎖し、そしてバイパス気流吸入口30の底壁を形成する。
【0070】
閉鎖板28は、そこから直立し、室24の外側に平行な一対の円筒形の中空柱31を含み、柱31は、ハウジング21内に形成された対応する柱32と対になっている(図3Aおよび3Bを参照)。柱31が対応する柱32とハウジング21内で螺合(threadingly)係合し、それによって安全に閉鎖板28をハウジング21へと取り付け、その間にサイクロン室挿入物25を挟持することができるように、螺子釘(図示せず)が柱31に挿入されうる。しかしながら、挿入物25は、任意の適切な定着方法を用いてハウジング21内に搭載されうると理解される。同様に、閉鎖板28は、任意の既知の取り付け方法で挿入物25またはハウジング21と連結されうる。隆起部33(図3Bおよび4Aを参照)は、サイクロン室挿入物25を支え、ハウジング21内の中央に位置させるために、ハウジング21内面の反対側に形成される。隆起部33はまた、ハウジング21に関する閉鎖板28および穿孔要素34(以下を参照)の正確な位置関係における組立てのための重要な特徴としても作用する。
【0071】
下方に向けられた複数のブレード35を有するブリスター穿孔要素34(図3Aを参照)は、閉鎖板28に接して開口29の下に、すなわち、閉鎖板28と接して室24とは反対側に、搭載されている。図3Aから明らかなように、ハウジング21がそのホーム位置にあるとき、ブレード35は、ブリスターがスロット23を通して挿入され、ハウジング21が、図2Bに示す予備刺激位置からホーム位置へと戻されたとき、続いて起こるマウスピース21aを通した吸入の間、用量が気流に混入されるように、ブレード35がブリスターの蓋(図示せず)に穿刺するために、ブリスター支持部20に受け入れられたブリスターの蓋によって占められるであろう空間に向かって、下方に延在する。
【0072】
図4Aおよび図4Bに最も明確に示されるように、ハウジング21(図3B)は一般に、逆U字型をしており、「U」の湾曲端部にマウスピース21aを有し、ブリスター支持部20の中央部を取り囲む「U」の脚を持っている。サイクロン室挿入物25は、ハウジング21の内側、向かい合った側壁21a、21bの間に位置されている。サイクロン室24のバイパス空気吸入口30は、ハウジング21の先端領域に向けて、向かい合った側壁21a、21bの間で開口するように構成されている。側壁21a、21bはバイパス空気吸入口30の端部を越えて横方向に延在するので、バイパス空気吸入口30は、装置を掴む人の指によって塞がれることはない。突き出た側壁21a、21bによって、その指はバイパス空気吸入口の開口部から離れたところに置かれるからである。
【0073】
図5Aおよび図5Bに最も明確に確認されるように、挿入物25には、バイパス空気吸入口30の端部に、側壁21a、21bの間に延在する弓型のフランジ30aが備えられる。
【0074】
ハウジング21(図3B)は、一方の下端(「U」の一方の脚から離れた端部)においてブリスター支持部20に回動可能に取り付けられ、側壁21a、21bの間に横方向に延在するハブ35aを含む。ハウジング21は、ハブ35の長手軸「A−A」に対して、そのホーム位置と予備刺激位置の間で回動する。図4Aに示されるように、ハブ35aは一般に、その高さ「H」が幅「W」よりも大きくなるように、断面において長方形である。ブリスター支持部20は、部分的に円筒形の凹部36(図6Cを参照)を含み、凹部36は、その全長にそって延在する開口部または口37を有する。ハウジング21がブリスター支持部20に対して回転され、ハブ35aが開口部37の口を通過するように、ハブ35aの幅「W」が、開口部37の高さと一直線に並ぶような位置に置かれたとき、ハブ35aのみが、開口部を通って凹部36に挿入されうる、またそこから除去されうるように、開口部37の高さは、ハブ35aの幅「W」と等しいか、幅「W」より僅かに大きい。ハブ35aが開口部37を通って凹部36内に挿入され、そしてハウジング21が基部20に対して回転されると、ハウジング21が元の方向に回転し戻されるまで、ハブ35aを凹部36から取り外すことは不可能であると理解される。
【0075】
ハブ35aから離れた、ハウジング21の反対側の端部(もう一方の「U」の脚の離れた端部)は、ハウジング21と一体的に形成されるか、または組立ての間にハウジング21に取り付けられる分離した構成要素であるかのいずれかでありうる、弾力的な留め金38を含む。留め金38は、かぎ形に曲げられた端部39を有し、かぎ形端部39は、ハウジング21のブリスター支持部20に関する回転を(図2Bに示されるような)小さな角度に制限するために、基部20上の共同面40に係合する。小さな角度とは、穿孔要素34のブレード35に絡まることなく、ブリスターがスロット23を通してブリスター支持部20へと挿入されるために十分な間隔をとって穿孔ブレード35を移動させるのに十分なだけの角度をいう。
【0076】
共同面40は、初期傾斜面部分41であって、ブリスター支持部20に関するハウジング21の回動に対する小角度の初期抵抗を与え、そのために留め金38が、ハウジング21の第一ホーム位置からの回動を可能とするために傾斜面部分41上に乗るので、弾性的に僅かに変形する、初期傾斜面部分41と、中間面部分42であって、その中におけるハウジング21の更なる回動の間、一般に留め金38の変形が依然として継続するが、ホーム位置から不完全に回動された時に解放された場合にハウジング21が自重によって後退しないように、ある程度の摩擦を提供する、中間面部分42と、止め具44で終了する端部傾斜面部分43であって、ハウジング21が最大限に回動されて、ブリスターの挿入に対して準備された開放位置に移動したときに、かぎ形端部39が係合する、端部傾斜面部分43とを含みうる。端部傾斜面部分43は、留め金38の変形の少なくとも一部が、かぎ形端部39が止め具44に到達する前に解放されることを保証する。これが、ハウジング21がその予備刺激位置に留まれること、および、患者によって回転させられる前に、あまりにも容易にそのホーム位置へと後退しないように保証する。
【0077】
スロット23は、ブリスターボウル型に拡大された中央開口部23bを伴う、狭いスリット23aの形態をとる。ブリスターの蓋、およびブリスターボウル16aを取り囲む平面領域はスリット23aに受け入れられ、ブリスターボウル16aは中央開口部23bを通過して装置へと入る。ブリスター支持部20は、ブリスターボウル16aを取り囲むブリスターの平面領域が収まるブリスター支持面45、および囲壁46を含む。ブリスター支持面45と囲壁46の間の所定の場所に収納されたブリスターに関する、ブリスター支持部20の一部を通過する、単純化された部分側面断面図である、図6Dに最も明確に確認されるように、支持面45は、囲壁46およびその幅よりも僅かに下に位置されており、ブリスター支持部20へのブリスターの挿入方向に対して直角に延在しており、ブリスター16のエッジ16cがブリスター支持面45のサイドエッジ45aから張り出すように、ブリスターの幅より僅かに小さい囲壁46は、囲壁46がブリスターのエッジを越えて延在し、それによって、ブリスター支持面45とブリスターエッジを受け入れるための囲壁46の間の両側に沿って効果的にスロットを形成するように、支持面45の上に、支持面45から間隔を置いて終結する。したがって、ブリスターエッジ16cは、ブリスターボウル16aを取り囲むブリスターエッジへの最大限の支持を提供するために、ブリスター支持面45と囲壁46の間に収納される。ブリスター支持部20の支持面45と囲壁46の間の間隔は、ブリスターエッジが支持面45と囲壁46の間の締まりばめとなるように選択されうる(にもかかわらず、図6Dでは、明快のために支持面45とブリスターの間の間隔、およびブリスターと囲壁46の間の間隔が誇張されて示されている)。他の実施形態において、囲壁46は、部分的に支持面45から張り出しうる、かつ/または、支持面45の幅は、ブリスターの幅と等しくしうる、またはブリスターの幅よりも大きくしうることもまた理解される。
【0078】
支持面45は、「U」の基部からスロット23に向かって延在する、弾性的に変形可能な片持ち梁アーム47を持った、一般に平面図において(図6Bを参照)U字型の開口領域45bを有する。片持ち梁アーム47の丈に沿った垂直断面図において、片持ち梁アーム47は一般に、ブリスターボウル16aの形状に一致する形状に湾曲されている。片持ち梁アーム47の自由端は、下方に湾曲し前方に向いた唇状部49を持つ、拡大されたヘッドまたはタブ48と一体に形成される。唇状部49は、ブリスターのスロット23bへの挿入の間に、ブリスターボウル16aの表面と最初に接触する。最初に接触したあと、更に挿入すると、ボウル16aがタブ48上に乗るにつれて、片持ち梁アーム47が下方へに片寄る。ブリスターが完全に挿入されると、タブ48は、ブリスターボウルの反対側に沿って、元の位置に向かって上がってくる。ブリスターボウル16aは、それによって穿孔のために準備された弓形の片持ち梁アーム47の所定の位置に収納されるか、または適切に置かれる。止め具48は、ブリスターのスロット23への超過挿入を防止するためにブリスターの最後尾のエッジに係合する支持面45上に形成されうる。図6Dから確認されるように、タブ48の上面もまた、ブリスターボウル16aの湾曲形状に可能な限りぴったりと一致するように、ブリスターの挿入方向に対して直角に延在する方向に弓形の形状である。
【0079】
ブリスター支持部20は、ブリスター支持部20から直立するハウジング21と共に、ブリスター支持部20をテーブル上で直立可能にするための、平坦な低位支持面67を有する。これが、ハウジング21を装置が置かれた面と接触させずにすむことを保証する。ハウジング21がそのホーム位置にあるとき、室24の長手軸A−Aは、平坦な低位支持面67に対してほぼ直角に延在する。
【0080】
次に、本発明による吸入装置の第二の実施形態について、図7Aから図8Cまでを参照しながら説明する。この実施形態において、ホームまたは保管位置も、ブリスターが装置に挿入された位置、すなわち、ブリスター挿入の促進を妨げないように穿孔ブレードを移動させるために、ハウジング60を予備刺激位置へと回動させる必要がない位置でもある。それどころか、この実施形態では、ハウジング60は、ブリスターに穿孔するためにブリスターが挿入された後にのみ、ブリスター支持部61に対して、そのホームまたは保管位置から回動される。用量が吸入されると、ハウジング60はその後、穿孔ブレード62をブリスターから引き上げ、使用後のブリスターを装置から除去することを可能にするために回動されてそのホーム位置へと戻され、そして、挿入された新しいブリスターが次の使用のために準備される。ハウジング60は、そのホーム位置において比較的安定であり、また、ハウジング60の壁およびブリスター支持部61は一直線になっており、装置は略直立に維持されるのに対し、第一の実施形態では、ハウジングがブリスター支持部から離れた方向に斜めに傾いているので、その予備刺激位置において、本発明の第一の実施形態の吸入器よりも安定している。
【0081】
この実施形態は、患者が急いで服用する必要があり、装置を装填する時間がないとき、または服用が必要なその瞬間に、たとえば、患者の病気に関連した症状のために装置の装填を行うことができないときなど、後の使用のために準備された予備装填が可能な装置であるという利点を有する。また、このことは、使用者が吸入器と分けて用量を持ち運ぶ必要がないということも意味する。
【0082】
以前の実施形態の問題点は、予備装填された状態を維持するために、ハウジング21が、図2Bに示されるようにブリスター支持部20から離れた方向に回動され、穿孔ブレード35を挿入されたブリスターから離す必要がある、比較的不安定な予備刺激位置に保たれなければならないという点にあるということが理解される。これについては、ハウジング21がその予備刺激位置にあるときに、装置にキャップ22を装着するのが不可能であるという点のみならず、たとえば装置がポケットやハンドバック内に入れられて持ち運ばれているときに、ハウジング21が不慮の回転によってそのホーム位置へと戻ってしまい、それによって予備装填されたブリスターの時期尚早な穿刺が行われてしまうことを防ぐのは困難である、という点について課題を有するがある。
【0083】
本実施形態において、スロット63は、ハウジング60がそのホーム位置から回動した後、ブリスター支持部61の側壁において、スロット63を横に通ってブリスターが挿入される、というよりもむしろ、図7Aに示されるように、矢印「X」の方向に、室および穿孔要素62の長手軸A−Aに対して傾斜して、また同図に示されるように、装置の位置に対して下方に向けられた角度で挿入されるように、ハウジング60がそのホーム位置にあるとき、ハウジング60内の穿孔要素および/またはサイクロン室の長手軸に対して傾斜させられる。ブリスターは、ハウジング60内の室の長手軸に対して傾斜して挿入されるので、挿入の間に穿孔ブレード62に絡まることはなく、ハウジング60はそのホーム位置において、ブリスター支持部に関して、直立し、整列された姿勢に保たれる。
【0084】
図7Aから確認されるように、マウスピース60aを含む、ハウジング60は、軸「A」についての回転のために、そしてハウジング60が図7Aから図7Cに示される直立位置から図8Aから図8Cに示される下方に傾斜された、挿入されたブリスターを穿孔するための位置へと、矢印「R」の方向に回動できるように、装置の一つの長辺に沿ってブリスター支持部61に回動可能に搭載されている。
【0085】
ブリスター支持部61は、ブリスターの挿入のためのスロット63と同じ角度に、水平面から離れた方向に傾斜された、上部外周壁65を有する。ハウジング60もまた、ハウジング60がそのホーム位置にあるときに水平であり、ブリスター支持部61の上部外周壁64に関して鋭角に延在する、下部外周壁64を有する。ハウジング60がブリスター支持部61に対して回動されたとき、ブリスター支持部61の上部外周壁65とハウジング60の下部外周壁64は合流し、互いに接触した状態となる。この位置においては、サイクロン室の長手軸A−Aは、ブリスターの蓋面、およびブリスターボウルを取り囲むブリスターの一部分に対してほぼ直角であり、そして穿孔要素は、ブリスターの蓋面を通ってブリスターボウルへと挿入される。下部外周壁64の内側に、内側裾66がハウジング60から垂下しており、内側裾66は、図8Aから図8Cまでに示されるように、ハウジング60がその穿孔位置へと回転されたときに、ブリスター支持部61に受け入れられる。
【0086】
第一の実施形態と同様に、装置のブリスター支持部61は、装置がテーブルまたは水平面に直立することを可能にするための低位支持面67を有する。
【0087】
上述のとおり、ブリスターは、ブリスターの装置への挿入および装置からの除去を容易にするためのタブ16dを有しうる。装置が使用準備のために予備装填された場合、タブがブリスター支持部61の側壁と接触した状態となるように、タブの装置から突き出す部分を折り畳むことが可能である。図7Bに示されるように、ブリスター支持部61の側壁は、折り畳まれたタブ16dを受け入れるための凹部68を含みうるものであり、凹部のエッジは、その裏側に、ブリスターが取り除かれる必要が生じるまでブリスター支持部61の側壁に対する所定の位置に保持するためにタブが押し付けられうる、唇状部69を有しうる。
【0088】
開口部70は、患者が装置内を見ることができるように、そして、穿孔要素62の損傷または汚れを見て確認するのに加え、ブリスターがその中にあるかどうか、また、ブリスターが既に穿孔されているか否かということを目で見て確認できるように、ハウジング60とブリスター支持部61の間、内側裾66内に形成される。
【0089】
次に、図9Aから図10Cまでを参照しながら、吸入装置の第三の実施形態について説明する。この実施形態は第二の実施形態と類似しているので、類似の特徴について再び詳細に説明はしない。この実施形態においても、ブリスターは、そのホームまたは保管位置において、水平面に対して、またはサイクロン室の長手軸に対して斜めに挿入されるが、マウスピース85aを含むハウジング85が、依然として装置の長辺に沿って延在する軸に沿って回動可能に、ブリスター支持部82に搭載されているにもかかわらず、スロット80は、背の高い前面壁あるいは背面壁内にというよりもむしろ、装置の背の低い側壁内に存在する。
【0090】
さらに、スロット80は、ブリスターが装置に挿入されているとき、ブリスターのタブ16dが装置側壁を越えて突き出さないように、ブリスター支持部82内に形成されたボウルまたは半球型の凹部81の内側に置かれる。したがって、この実施形態では、ブリスタータブ16dを邪魔にならないところへ移動させるために折り畳む必要はない。ボウルまたは凹部81は、患者が、タブ16dを掴みブリスターを装置から引き出すために、その中のブリスタータブ16dの両側に親指と人差し指を挿入することが可能な大きさおよび構成とされる。
【0091】
第三の実施形態において、装置のブリスター支持部82には、ハウジング85に形成された、対応する型の下向きの凹面84と対になる、上向きの凸型支持壁83が備えられる。ブリスターの挿入後、ハウジング85が(図9A〜図9Cに示されるホーム位置から図10A〜10Cに示される穿孔位置へと、矢印「R」の方向に)回動されるにしたがって、ハウジング85の凹面84は凸型支持壁83に乗り、それによりハウジング85の移動を案内し、ハウジング85がその可動範囲の全てにわたって十分に支持されることを保証する。
【0092】
以前の実施形態と同様に、ハウジング85は、ブリスター支持部82内に受け入れられ、その中でハウジング85の回動の間に摺動する、裾86を有する。裾86は、使用者が穿孔要素88を見ることを可能にし、また、装置に置かれたブリスターが既に穿孔されているか否かを確かめることを可能にする、開口87を有する。
【0093】
次に、添付図面の図11から図19までを参照しながら、第四の実施形態について説明する。この実施形態において、ハウジングおよび基部は、互いに関して固定されており、ブリスターは、ハウジング内部から延在するレバー部を有しハウジングおよび基部に対して回動可能に搭載されるブリスター支持部に受け入れられる。この実施形態が以前の実施形態に対して持つ利点は、バイパスサイクロンと共に、ハウジングが固定された状態にあり、ブリスターを穿孔するためにブリスター支持要素のみが、そこに搭載されたブリスターと共に、回転されるという点である。ハウジングは、以前の実施形態並びに図1Aおよび1Bに関して既に説明されたように、バイパスサイクロンおよびブリスター穿孔要素を包含し搭載する。
【0094】
図面を参照すると、図11は、ハウジング101であって、マウスピース101aと、ハウジング101に取り付けられ固定された基部102(図14を参照)と、ハウジング101内に受け入れられ、基部102によって定まる所定の位置に収納される、回動可能に搭載されたブリスター支持部103とを含むハウジング101を有する第四の実施形態による吸入装置100の斜視図を示す。ブリスター支持部103は、ハウジング101の壁に形成された切欠101aから突き出すレバー部103aを有する。キャップ104(図11において、透明なものとして示されている)は、ハウジング101の上方に延在し、肩状部105上に位置する。肩状部105は、ハウジング101の最下部エッジに形成された第一の部分105aと、ハウジング101から突き出すレバー部103aの最下部エッジに形成された第二の部分105bを有する。したがって、キャップ104は、肩状部105を除いた装置全体を実質的に覆っている
【0095】
図11および図12は、装置が、図12に示される傾斜した矢印「I」の方向における、ブリスター支持部103内に形成されたスロット106を通した装置内へのブリスターの挿入によって、ブリスターを受け入れる準備がなされた状態であるところのホームまたは保管位置にある、レバー部103aを持った装置を示す。図13は、ブリスター16が完全にその中に挿入されたが、穿孔される前の装置を示す。特筆すべきは、ブリスター支持部103とハウジング101が協同して、凹部「R」であって、装置と、ブリスター16が装置100内に完全に挿入されたときにこの凹部内に延在するブリスターのタブ16dとの側に、おおよそ半球型である凹部「R」を画定している点である。これが、ブリスター16が装置内に受け入れられた場合であっても、ブリスタータブがキャップ104による干渉なしに前記凹部内へと延在すると同時に、キャップ104が肩状部105に対して置かれるというように、キャップ104が装置100の上方に置かれることを可能にする。図14の断面図から確認されるように、ブリスタータブ16dは、ハウジング101またはレバー部103aの外面までは延在しておらず、それ故に、キャップ104と接触していない。したがって、装置100は、キャップ104を取り除き、ブリスター16を装置内に挿入することによって、そしてキャップ104を元に戻すことによって、後の使用のために準備されうる(すなわち、予備装填されうる)。特筆すべきは、ブリスターが装置内に挿入された場合でさえ、装置は依然として安定した位置のままであり、予備刺激される必要がない、すなわち、ブリスターを挿入させるために不安定な位置へと動かされる必要がない、ということである。
【0096】
図14は、ブリスターボウル16aをブリスター穿孔要素35の下部に配置するとされ得る部分にまたはその部分から挿入されるブリスター16とともにある装置に対する断面図を示す。ブリスター16を穿孔するために、ブリスター支持部103をレバー部103aの回転により矢印「I」の方向に及び図15に示す方向に回転する。これは、親指をレバー要素103の下側103bに、指を凹部「R」の反対側のハウジング101に形成された反応面107にそれを一定間隔で配置することによって行う。親指および指を共に押しつけることにより、ブリスター支持部103は、ブリスター6とともに図15に示す位置で回転する。図15に示す位置に達した際、ブリスタータブ16dを、マウスピース101の切欠の上部の上方におよび直接反応面107の真下に置く。タブ16dが比較的その位置にアクセスしにくく形成されているので、使用者が、試すためにそれを引き、ブリスター支持部103がその穿孔位置にある間にブリスター16を装置から除去することを試みるような気にさせにくい。
【0097】
ブリスター支持部103は、ブラスターのための支持構造および前記実施形態に関連して(図6Aから6Dに関連して)記載したものと同様のブリスターボウルを有し、そしてそのためその記述はここに繰り返し記載しない。しかしながら、本実施形態において、ブリスター支持部103は、ブリスター座部およびその反対側から延在する突出し部109aを有する足部108間に延在する軸部109から延在する離間された一組の平行な足部108を有する。ブリスター支持部103はその第一の、安定したまたはホーム位置とその第二の穿孔位置間で回転することについて軸「A」を定義するために、突出し部109aをサイクロン要素閉鎖プレート111(図14に示す)から依存する一組の協働する足部110に形成される開口部に配置する。
【0098】
また、ブリスター支持部103は、各側から依存する一組の弾性アーム112が備えられている。各アーム112は、その自由端に舌状部113を有する。一組の離間された戻り止め114をまたハウジング101の内部壁の反対側に形成し(図18に示す)、ブリスター支持部103がそのホーム位置にある際、各アーム112の舌状部113を一つの戻り止め114に受け入れ、ブリスター支持部103がその穿孔位置にある際、舌状部113をもう一つの戻り止め114に受け入れるように配置し、アーム112はブリスター支持部103を回動する際、弾性変型し、その結果、穿孔位置が達した際、舌状部113をひとつの戻り止め114の外側に持ち上げ、もう一つの戻り止め114内に落とす。舌状部113および戻り止め間の協働はブリスター支持部103をそのホームまたは穿孔位置のいずれかで支え、アーム112の弾性に打ち勝つ、またはそれらの戻り止め114の外側に舌状部113を持ち上げるために十分な力がそれに印加される際に、ブリスター支持部103は回転のみ行うだろうことを保証する。舌状部113が、戻り止め114巻のハウジング101の内部壁に反して、摺動する際、それは、穿孔位置に達する前に、それが達する予定であった場合、ブリスター支持部103がその自身の重さでそのホーム位置に戻り落下することを妨げる摩擦を生じる。
【0099】
図13および17から最も明らかに見ることができるように、ハウジング101は、弓状ガイド面115を有し、ブリスター支持部103はハウジング101に対してブリスター支持部103の回動する動きを案内するために、ガイド面115とともに摺動可能に協働する対応するガイド面116を有する。
【0100】
基部102はハウジング101に着脱可能に留められ得る。特に、基部102は各側面に一組の弾力的な直立部117を備えて提供され、各直立部はハウジング101の細長い穴119に配置される頭部118を有する。頭部の一つ118aは、ハウジング101の外面の上方に摺動するように上がるために穴119を貫通して突出し、装置を超えた位置でキャップ104を保持するための機能を有する。それはまた、キャップ104がハウジング101の外面への摩擦適合を必要としないことを意味する。それはまた、使用者が装置からキャップ104を除去した際に、直立部117を変形させるおよびそのハウジング101を変形させないために、圧力がハウジング102を通して突き出す弾力的な直立部117の頭部118aにのみ印加されることを保証する。図19で示すように、キャップ104はまたキャップ104を装置100に配置した際に、頭部108aを受け入れるために、その内面で形成される戻り止め120を有する。
【0101】
ブリスター支持部103がその穿孔位置にある際、キャップ104の装置100を超えて配置されないことがわかるであろう。ブリスター支持部103がその穿孔位置にある間に、装置100を超えてキャップ104を配置させようとする場合、キャップ104はブリスター支持部と反対に押され、キャップ104が装置100上を摺動するように、そのホーム位置に戻り回転することを生じる。
【0102】
吸入装置を用いた使用のための好ましいブリスター穿孔部34を、本発明のものを含み、図20Aから図20Cに示し、以下により詳細に記載するであろう。穿孔部34を、プレート50の面の外下方に依存する穿孔ブレード35を形成するために平面プレート50から圧迫する。搭載するアーム51は、またプレート50の面に斜めに、プレート50のエッジから横方向に延在する。タブ52は、プレート50の面に平行な面でアーム51の自由端から延在し、穿孔部34の閉鎖板28とのアッセンブリ間の接合を容易にするために、タブ52に穴部53を形成し、その結果、プレート50をサイクロン室吸入閉鎖板28の表面から一定間隔で配置する。図20Aおよび図20Bから明らかとなるように、穿孔部34は中央薬剤含有空気排出口55の周囲に等間隔かつ対称的に配置される4つの清浄な空気吸入流開口部54を有し、その結果、清浄な空気はブリスターボウル16aに空気吸入流開口部54を通って入り、ブリスターボウル16に含まれる用量に混入される。その後、空気に搭載された薬剤は、中央薬剤含有空気排出口55を通し、ブリスターボウル16aの外へ流れる。薬剤含有空気開口部55を室24の薬剤含有空気吸入口29に接合し、その結果、室24への軸方向に薬剤含有空気は流れる。穿孔部34が閉鎖板28に搭載された際、周囲の清浄な空気吸入流開口部54は中央薬剤含有空気排出口55から離れ、その結果、薬剤含有空気は薬剤含有空気排出口55を通り、薬剤含有空気吸入口29を通過して室24へと流れる。
【0103】
周囲の薬剤流吸入開口部54のブレード35はすべて同じ大きさおよび形であり、ブレードをプレート50と接合するエッジまたは折り畳み線56に沿ってプレート面の外側にそれらを曲げることにより形成されることが図20Aおよび20Bからわかるであろう。各ブレード35を約45°の同じ角度でプレート50の面の外に折り畳む。反対の折り畳み線56、非隣接のブレード35を互いに90°の角度で配列し、その結果それらを対称的に方向づける。中央薬剤含有空気排出口55を形成するブレード35aはまた、折り畳み線57に沿ってプレート50の面から依存する。好ましくは、折り畳み線57は45°で薬剤流吸入口54の各折り畳み線56へと延在する。薬剤流排出口55およびその対応するブレード35aは、薬剤吸入口54およびそれらの対応するブレード35の各々よりも大きくなりうる。
【0104】
図7Aから図19の実施形態に記載の装置は予備荷重が可能であることを意図されるが、上記で述べたように、図2Aから図6Dの第一の実施形態のような、ブリスターを使用する前に装置へ直接挿入する、同様の方法でそれを使用することができることがまた想像される。
【0105】
図7Aから図10Cの実施形態に示されていないけれども、第一の実施形態で用いられるように装置がキャップと共に提供され得ることがわかるであろう。キャップはマウスピースを超えて配置されてもよく、装置の基部は、ブリスターが装置に挿入されたかどうかとは無関係にその後の穿孔の準備をする。
【0106】
上述の記述が実施例の方法によってのみ与えられることおよび、添付の特許請求の範囲から離れることなく、本発明の支持アッセンブリに変更がなされうることがわかるであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状の薬剤の経口的または経鼻的送達のための吸入装置に関する。より詳細には、本発明は、破断が可能な蓋または底を有する単一のブリスターを包含または装填しうる、かつ装置の使用者による吸入のための一回分の用量の薬剤を含む、ユニットドーズ型の吸入器に関する。
【背景技術】
【0002】
吸入装置を用いた薬剤の経口的または経鼻的送達は、それらの装置が患者にとって比較的簡単に、目立たずに人前で使用できるという点で、特に魅力のある投薬方法である。薬剤の経口的または経鼻的送達は、気道の局所的疾患および他の呼吸に関する問題を治療するための薬剤の送達のみならず、ごく最近では、肺を経由して血流に薬を送達し、それによって皮下注射を不要にするためにも用いられてきている。
【0003】
乾燥粉末の調合において、個別の用量をあらかじめ包装することは一般的であり、普通はカプセルまたはブリスターの形で、どちらにも正確に、そして一貫して測定された一回分の用量の粉末が含まれる。ブリスターは一般に、延性のある箔のラミネートまたはプラスチック素材から冷間成形され、製造時およびブリスターに用量が導入された後にブリスターの周囲に熱融着された、穿刺または剥離可能な蓋を含む。箔ブリスターは、各用量が光およびUVの放射から保護されることに加え、水の浸入および酸素のような気体の浸透からも守られるという点で、ポリマーブリスターまたはゼラチンカプセルよりも好ましい。光およびUVの放射、水の進入、および気体の浸透は全て、用量がこれらにさらされた場合に吸入器の送達特性に対する有害な効果を有しうる。したがって、ブリスターは個別の薬剤の用量のそれぞれに対して優れた環境上の保護を提供するものである。
【0004】
使用される毎にブリスターを装置に開放および/または挿入する必要なく、ある期間にわたって繰り返し使用できるようにするために、多数の用量を収納することが可能な吸入器の提供はよく知られている。そのような装置は、国際公開第2005/037353号として公開された出願人自身の以前の国際出願によって知られている。
【0005】
しかしながら、一度に一つのブリスターのみを受け入れる、簡単で、低コストのユニットドーズ型の装置が提供されることもまた望ましい。ブリスターに包含された用量が吸入されると、ブリスターは装置から除去され、患者によって廃棄される。その後、次の用量のために新たなブリスターが装置に挿入される。これは、全体の寸法を小さくするだけでなく、ストリップインデックス機構を不要にし、装置の構造および操作を大きく簡単化する。
【0006】
薬物送達のための、再利用可能なユニットドーズ型の乾燥粉末受動吸入器が知られている。投薬を再度行うことを可能にすると共に、薬剤を可能な限り最大限保護するために、用量はあらかじめ計量され、箔ブリスター内に包含されている。個々のブリスターには、使用者が用量を包含する空洞またはブリスターボウルに損傷を与えることなくそれを容易に持てるようにし、装置へのブリスターの挿入およびそれに続く吸入後の装置からのブリスターの除去を容易にするためのタブが備えつけられうる。装置を作動させると、穿孔要素が、挿入されたブリスターボウルを突破または破裂する。それにより、患者が装置のマウスピースを通して吸入を行う際、ブリスター内に包含された薬剤を混入させるために空気がブリスターを通じて引き出され、用量はその後、装置を通じてブリスターの外へと運ばれ、患者の気道を通って肺へと降りていく。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、従来のユニットドーズ型の吸入装置の改良に相当し、使用がより簡易であり、安く製造できるユニットドーズ型の乾燥粉末吸入装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、使用の直前に装置にブリスターが装填されることを意図された実施形態に言及するが、他の「予備装填可能」な装置の実施形態もまた記述される。「予備装填可能」とは、ブリスターが装置に挿入され、その後、後の使用に備え、穿刺前の状態に維持されることで、吸入の直前に装置にブリスターを装填する必要なく、必要とされたときにはいつでも、患者は即座に用量へとアクセスできうるように設計された装置を意味する。多くの既存の装置にとって、輸送の間、そして実際の用量の吸入の前に起こる偶発的なブリスターの穿孔なしに、それを予備装填することは困難または不可能である。これは、通常、装置はブリスターを挿入できるように何らかの方法で予備刺激されている(primed)または開放されており、それゆえに、元の状態へと戻る動きがブリスターの穿孔の原因となるからである。しかしながら、予備刺激された状態において、装置は比較的不安定であり、偶然による時期尚早な穿孔が容易に起こる。その上、ブリスターに、使用者がより簡単にそれを掴むことができるようにするためのタブが備えつけられていると、ブリスターボウルが、これもまた気楽に持ち運ぶことをより困難にする穿孔準備位置にあるときに、タブが装置から突出しうるし、ブリスタータブが邪魔となるため、不使用時の装置にキャップまたはカバーを取り付けることもまた不可能になりうる。
【0009】
粉末状にされた薬剤が肺で効果的に吸収されるように、正確に管理された範囲の粒径で送達されることを確実とするため、粒子が患者の気道に入る前に、装置を流れている間に、粒子を解凝集することが必要である。これを達成するために、出願人の共同所有かつ同時係属中の欧州特許出願番号第08100886.4号は、エアロゾル噴霧(aerosolising)装置を含む吸入器を記述している。この装置は、一般に円筒形の室と、室の反対側の端部にそれぞれ位置する、室を通る薬剤含有空気流のための吸入口と排出口とを有しており、空気は軸方向に沿って吸入口に入り込み排出口を出て行く。この吸入器はまた、室に入り込む清浄で薬剤を含まない空気流のための分岐バイパス吸入口を有し、この空気流が、吸入口と排出口の間の薬剤含有空気流と相互作用するサイクロンを室内に形成する。バイパス空気が装置内にサイクロンを形成するにつれて、薬剤含有空気流は回転を引き起こされ、サイクロンの影響によって排出口に向かう少なくとも部分的に螺旋状の経路に追従させられる。軸方向に室へと入り込む薬剤含有空気流に対する、室におけるバイパス空気の回転によって形成されるこうした渦の相互作用は、吸入器の性能の改善をもたらす。室を通って流れる薬剤含有空気が加速されると、せん断力の増加および差動速度を経ることで、さらに粒子が解凝集され、放出される用量の微粒子画分(fine particle fraction)が改善されるからである。
【0010】
本発明のユニットドーズ型の吸入装置に不可欠ではないが、上述した以前の出願において説明された概念もまた、ユニットドーズ型の吸入器において送達される用量の解凝集の増進および微粒子画分に関連した利点を与えるために、本出願のユニットドーズ型の吸入器の任意の実施形態に適用されうる。この以前の出願において記述されたバイパス空気サイクロンの型を含んだ本発明によるユニットドーズ型の吸入器の具体的な実施形態の記述に先立って、欧州特許出願番号第08100886.4号において開示された装置の一般化された実施形態のより詳細な説明を、添付図面である図1Aおよび1Bを参照しながら、以下に示す。
【0011】
本発明によれば、使用者がそれを通して薬剤の用量を吸入しうるマウスピースと、用量を含有したブリスターを受け入れるスロットを有するブリスター支持部とを有するハウジングを含み、ハウジングおよびブリスター支持部は、前記スロットへのブリスターの挿入のための第一の位置と、使用者がマウスピースから吸入を行うとき、用量が空気流に混入され、ブリスターからマウスピースを通って使用者の気道へと流れるようにするために、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が、挿入されたブリスターに穿孔する、第二の穿孔位置との間で互いに回動可能である、吸入器が提供される。
【0012】
一実施形態において、使用者がハウジングに関してブリスター支持部を前記第二の穿孔位置まで回動可能にすることで、スロット内に挿入され、ブリスター支持部に支持されたブリスターが、前記ブリスター穿孔要素によって穿孔されるように、ブリスター支持部はハウジング内に回動可能に搭載され、ハウジングから延在する。
【0013】
ブリスター支持部は、ハウジング壁に形成された切欠部へと延在するレバー部を含みうる。レバー部は、ハウジングとレバー部が協同して両者の間の凹部を画定するように、切欠部の一部のみを占めている。
【0014】
好適には、スロットは、ブリスター支持部に受け入れられたブリスターのブリスタータブが、前記スロットから前記凹部内に突き出すように位置する。特に、スロットは、ブリスター支持部がその第一の位置にあるとき、前記凹部内へと延在したブリスタータブがハウジングおよびブリスター支持部から離間されるように構成されうる。
【0015】
有利には、ブリスター支持部およびハウジングは、ブリスター支持部がその第二の穿孔位置へと回転されたとき、開口部から凹部へと突出したブリスタータブがハウジングにほぼ接触した状態に置かれる、および/または、ブリスター支持部がその第一の位置にあるときと比較して、アクセスしにくい、または明確に視認しにくい位置にあるように構成される。ブリスタータブがアクセスしにくい、および/または視認しにくいことにより、ブリスター支持部がその穿孔位置にあるとき、使用者が装置からブリスターを除去または取り出そうと試みるということも生じにくくなる。
【0016】
一実施形態において、ハウジングは反対側の端壁を有し、切欠部が前記端壁の一方に形成され、前記反対側の端壁の非切欠部に部分的に類似するように、前記切欠部内に延在するレバー部が形成されている。
【0017】
好適には、ハウジングはマウスピースから離れた下端を有し、前記下端は、ハウジングの上方に位置する保護キャップを支持するための、側方に張り出した肩状部を含んでいる。理想的には、レバー部もまた、レバー部がその第一の位置にあるときにハウジングの肩状部の拡張部分を形成する肩状部を含み、キャップはハウジングの肩状部とレバー部の拡張肩状部の両方によって支持される。
【0018】
好適な実施形態において、保護キャップは、ハウジング内に受け入れられ前記凹部に延在しているブリスターのブリスタータブに干渉することなく、ハウジングの前記切欠部と前記レバー部によって形成される凹部の上方に延在する。
【0019】
レバー部は、キャップが、第二の穿孔位置にあるブリスター支持部と共にハウジング上方に位置する場合に、キャップのハウジング上方への更なる移動によって、キャップがレバー部をその第一の位置へと戻すことを可能とするために、キャップがレバー部の肩状部と接触するように構成されうる。
【0020】
好適な実施形態において、弓状のガイド面がハウジング上に形成され、レバー部が、その第一の位置および第二の位置間のレバー部の移動を案内するためにガイド面に沿って摺動する協同ガイド部を有する。
【0021】
ブリスター支持部は、その自由端に、ハウジング内部表面に片寄った舌状部を有する弾性アームを含みうる。ハウジングは戻り止めを有しており、戻り止めは、前記ブリスター支持部がその第一および第二の位置にあるときに、前記舌状部がそれぞれの戻り止めに位置するように位置を定められている。
【0022】
吸入器は、マウスピースから離れた、ハウジングの下端を塞ぐ基部を有しうる。前記基部は、水平面に対し垂直なハウジング支持壁を有する。
【0023】
一実施形態において、レバー部は下側を有し、下側は、前記レバー部が非穿孔位置にあるとき基部の前記壁の延長部を形成し、吸入器が水平面に垂直に置かれているとき、吸入器は前記壁およびレバー部の下側によって支持される。
【0024】
ブリスター支持部は、その第一の位置において基部と接触しうる。そしてブリスター支持部がその第二の位置から離れた方向に前記第一の位置を越えて回転するのを防ぐ。
【0025】
一実施形態において、基部は、ハウジング内で基部の壁から上方へと延在する弾性アームを含み、前記アームの自由端は、基部をハウジングに取り付けるためのハウジング内の開口部に係合する舌状部を有している。好適には、舌状部は、ハウジングの上方に位置するキャップと接触するために、開口部を通り、ハウジングの外面を超えて突出する。
【0026】
他の好適な実施形態によれば、ハウジングは、使用者によって、ブリスター支持部に関して前記第一の位置と第二の位置の間を回動可能となっている。
【0027】
本発明による吸入器の任意の実施形態において、ブリスター支持部は、第一の位置においてスロットを通して挿入されたブリスターを支持するための座部を含みうる。本発明による吸入器のハウジングはまた、一方の端部にある、穿孔されたブリスターから室へと入り込む薬剤含有空気流のための吸入口と、反対側の端部にある、マウスピースから出て患者の気道へと入り込む薬剤含有空気流のための排出口とを有する、略円筒形の室を含みうる。
【0028】
好適には、室は、吸入口と排出口の間に延在する長手軸を有し、略円筒形の室は、吸入口および排出口間を流れる薬剤含有空気と相互作用するためにサイクロン室へと入り込む清浄な空気流のための、少なくとも一つのバイパス空気吸入口を有する。薬剤含有空気流と相互作用する清浄な空気からサイクロン空気流が発生するように、バイパス空気吸入口は、室と接線で合流する。
【0029】
好適な実施形態において、室とバイパス空気吸入口は、ハウジング内に位置する挿入物を含む。
【0030】
好適には、ハウジングは、離間された一対の側壁を有し、前記側壁間に挿入物が配置され、側壁は、バイパス空気吸入口の端部を越えて横方向に延在する。
【0031】
一実施形態において、ハウジングは、ホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングはブリスター支持部に対して低位に位置し、ブリスター穿孔要素は、その中でブリスター支持部内に位置するブリスターが穿孔要素によって穿孔される位置に置かれる。さらにまた、ハウジングは、予備刺激(primed)位置を有しており、予備刺激位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から上昇位置へと、ブリスター支持部に対して回動される。上昇位置において、ハウジングはブリスター支持部に対して傾斜され、ブリスター穿孔要素は、ブリスターが前記スロットを通ってブリスター支持部へと挿入されること、および後にそこから取り除かれることを可能にするために、ブリスター穿孔位置から移動される。
【0032】
一実施形態において、ブリスター支持部がそのホームまたは保管位置にあるとき、室の長手軸は、ブリスター支持部へのブリスターの挿入方向に対して、ほぼ直角である。
【0033】
キャップは、ハウジングがそのホームまたは保管位置にある場合にのみ、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に置くことが可能である。
【0034】
他の実施形態において、ハウジングは、ホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングがブリスター支持部に対して高位に置かれ、ブリスターのスロットへの挿入方向が室の長手軸に対して傾斜される。さらに、ハウジングは、穿孔位置を有しうる。穿孔位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から低位傾斜位置へと、ブリスター支持部に対して回動される。低位傾斜位置において、ブリスター穿孔要素は、ブリスター穿孔位置を、スロットを通ってブリスター支持部に斜めに挿入されたブリスターに穿孔するものとみなす。
【0035】
この実施形態において、ハウジングがその低位ブリスター穿孔位置にあるとき、室の長手軸は、ブリスターのブリスター支持部への挿入方向に対してほぼ直角である。
【0036】
いくつかの好適な実施形態において、ハウジングが、前記ブリスターを穿孔するためにブリスター支持部に向かってハウジングを低位にするように回動する前の、ホーム位置にあるときに、ブリスター支持部は、ブリスターボウルを取り囲むブリスター面が、室の長手軸に対して鋭角であるようにブリスターを支持するために構成される。
【0037】
好適には、室の長手軸は、ハウジングが前記ブリスターを穿孔するために、ホーム位置から低位位置へと回動した後に、ブリスターの蓋面に対してほぼ直角に置かれる。
【0038】
好適な実施形態において、ブリスター支持部は、不使用時に、水平面に対して垂直なハウジングと共に、ブリスター支持部を立たせるための低位支持面を有し、室の長手軸は、ハウジングが、前記ブリスターを穿孔するためのブリスター支持部に関しての回動の前の、第一の位置にあるとき、低位支持面に対してほぼ直角に置かれうる。
【0039】
好適には、ブリスターの座部は、ブリスターボウルを取り囲むブリスターの周囲を支持するブリスター支持面を含む。理想的には、ブリスター支持面は、支持面に接するブリスターの端が支持面と囲壁の間に支持されるように、囲壁の下方に位置される。一実施形態において、ブリスター支持面は、ブリスターボウルを受け入れるための、略U字型の切欠と、U字型の基部から切欠まで延在する弓状に形成された片持ち梁アームを有する。片持ち梁は、ブリスターボウルと係合する唇状部を持った拡大したヘッドを有することが可能であり、片持ち梁アームは、ブリスターを装置内に保持するために、ブリスターボウルをヘッド上に載せ、弓状に形成された片持ち梁アーム内に位置させるために、弾性的に変形する。
【0040】
いくつかの実施形態において、ブリスター支持部は、予備装填されたブリスターの折り畳まれたブリスタータブを受け入れるための、ブリスター支持部の側壁に形成されたタブ受け入れ凹部を有する。
【0041】
一実施形態において、ブリスター支持部は、ハウジングがブリスター支持部に対して回転されたときに、対応するハウジングの凹型の支持面と協同する凸型の支持面を有する。
【0042】
好適な実施形態において、スロットは、スロットから延在するブリスタータブが装置の壁を越えて突き出さないようにするため、ブリスター支持部の凹部に形成される。
【0043】
本発明の実施形態による吸入装置は、ブリスターがスロット内に挿入された後、ハウジングおよびブリスター支持部を実質的に覆うように位置を決められ、また、ハウジングがその第一の位置にあるとき、前記スロットから延在するブリスタータブによって干渉されることなく位置を決められるキャップを含みうる。
【0044】
いくつかの実施形態において、使用者がブリスター穿孔要素およびブリスター支持部においてスロット内に挿入されたブリスターを見られるようにするため、ハウジングとブリスター支持部の間に、開口部が好適に形成される。
【0045】
また、本発明の実施形態による吸入装置は、ブリスターがスロットに挿入されたときにタブがスロットから突出し、吸入後のスロットからのブリスターの除去を容易にするような、タブを有する用量包含ブリスターを含みうる。
【0046】
いくつかの実施形態において、タブは、ブリスターがスロットに受け入れられたとき、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられた、ブリスターの他の部分に関して折り畳み可能である。基部は、折り畳まれたタブを置くための凹部を含みうる。
【0047】
好適には、基部とキャップは、キャップが延在して折り畳まれたタブを覆うように構成される。
【0048】
本発明によれば、後の使用のために準備された吸入装置の予備装填(preloading)の方法も提供され、前記装置は、スロットを有するブリスター支持部と、マウスピースおよび装置の不使用時にハウジングとブリスター支持部を覆うキャップを有するハウジングとを含み、ブリスター支持部とハウジングは、キャップの除去後に、ブリスターの前記スロットへの挿入のための第一の位置と、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が挿入されたブリスターに穿孔する第二の穿孔位置との間で互いに対して回動可能であり、本発明の方法は、キャップを除去するステップと、マウスピースがその第一の位置にあるときに、用量包含ブリスターをスロットに挿入するステップと、スロットに受け入れられた用量包含ブリスターとともにマウスピースがその保管位置に留まっている間に、ハウジングとブリスター支持部を実質的に覆うようにキャップを戻すステップとを含む。
【0049】
一実施形態において、ブリスターはタブを有し、タブは、ブリスターがスロットに挿入されているときに、吸入後にスロットからブリスターを除去するのを容易にするためにスロットから突出しており、上記方法は、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられた、ブリスターの他の部分に関してタブを折り畳むステップを含む。基部は、前記スロットに受け入れられたブリスターのブリスタータブを受け入れるための凹部を含みうるものであり、その方法は、カバーがハウジングおよびブリスター支持部の上に置かれる前に、基部内の凹部へとタブを折り畳むステップを含みうる。
【0050】
本発明の他の態様によれば、複数の補助のブリスター穿孔ブレードを有する金属製のプレートを含む乾燥粉末吸入装置のためのブリスター穿孔要素が提供され、補助のブリスター穿孔ブレードは、プレートの平面から、プレートを通る薬剤流の開口部を形成するための折り畳み線に沿って曲げられており、各ブレードは、他の補助穿孔ブレードの各々とは異なる方向へ向けられており、各補助穿孔ブレードの折り畳み線は、残りの補助穿孔ブレードの各々の折り畳み線に対して、ほぼ90°の角度に置かれている。
【0051】
一実施形態において、補助穿孔ブレードは4枚である。
【0052】
ブリスター穿孔要素は、補助穿孔ブレードに取り囲まれた中央穿孔ブレードを含みうる。
【0053】
理想的には、中央穿孔ブレードの折り畳み線は、4枚の補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して傾斜して延在する。一実施形態において、中央穿孔ブレードの折り畳み線は、4枚の補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して45°の角度に傾斜される。
【0054】
ブリスター穿孔要素の一実施形態において、アームは、プレートの平面から外に向かって斜めに垂下し、複数のタブは、プレートの平面と平行な平面において、アームの端部から延在し、この複数のタブは、穿孔要素を吸入装置に取り付けるのを容易にするための複数の穴を有している。
【0055】
次に、添付図面の図2Aから図20までを参照しながら、単なる一例として、本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1A】上述の本出願人の同時係属中の出願において記載および図示された、バイパス空気サイクロンを有する一般化された吸入装置の一部の側面断面図である。
【図1B】図1に示した装置のX−X線に沿った断面図である。
【図2A】ブリスター支持部上の、ホームまたは保管位置にあるハウジングと、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に位置するキャップを備えた、本発明のユニットドーズ吸入装置の第一の実施形態の斜視図である。
【図2B】図2Aに示した装置の斜視図であるが、キャップが取り外され、ハウジングがホームまたは保管位置から穿孔されるブリスターの挿入を準備する予備刺激位置へと回動されている。
【図2C】図2Bと同様の斜視図であるが、ブリスター支持部の側面において、穿孔されるブリスターが、スロットを通して挿入されている。
【図2D】ハウジングが回動されて、図2Bに示した挿入されたブリスターを穿孔するための予備刺激位置からホーム位置へと戻された後の、図2Aおよび図2Bに示した装置の斜視図である。
【図3A】図2Aに示した装置の側面断面図である。
【図3B】図3Aに示したバイパス空気サイクロンを備え、サイクロン室閉鎖板が取り除かれたハウジング内部の斜視図である。
【図4A】図2および図3の実施形態に用いられたハウジングの側面図である。
【図4B】図4Aに示したハウジングの斜視図である。
【図5A】図4に示したハウジング内に受け入れられる、バイパス空気サイクロン室の挿入物の斜視図である。
【図5B】図5Aに示したバイパス空気サイクロン室の挿入物の底面図である。
【図6A】図2および図3Aに示した吸入装置のブリスター支持部の斜視図である。
【図6B】図6Aに示したブリスター支持部の上面図である。
【図6C】図6Aおよび図6Bに示したブリスター支持部の側面図である。
【図6D】ブリスターがブリスター支持面と囲壁の間でどのように所定の位置に収納されるかを例証するための、ブリスター支持部の一部を通過する単純化された側面断面図である。
【図7A】ハウジングがホームまたは保管位置にある、本発明による吸入装置の第二の予備装填可能な実施形態の側面図である。
【図7B】図7Aに示した吸入装置の第二の実施形態の正面図である。
【図7C】図7Aおよび図7Bに示した吸入装置の第二の実施形態の背面図である。
【図8A】ハウジングが穿孔位置にある、図7Aに示した吸入装置の側面図である。
【図8B】ハウジングが穿孔位置にある、図7Bに示した吸入装置の正面図である。
【図8C】ハウジングが穿孔位置にある、図7Cに示した吸入装置の背面図である。
【図9A】ハウジングがホームまたは保管位置にある、本発明による吸入装置の第三の実施形態の側面図である。
【図9B】図9Aに示した吸入装置の第三の実施形態の正面図である。
【図9C】図7Aおよび7Bに示した予備装填可能な吸入装置の第三の実施形態の背面図である。
【図10A】ハウジングが穿孔位置にある、図9Aに示した吸入装置の側面図である。
【図10B】ハウジングが穿孔位置にある、図9Bに示した吸入装置の正面図である。
【図10C】ハウジングが穿孔位置にある、図9Cに示した吸入装置の背面図である。
【図11】ハウジングが第一の保管またはホーム位置にあり、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に位置するキャップを備えた、本発明のユニットドーズ吸入装置の第四の実施形態の斜視図である。
【図12】キャップが取り除かれ、ブリスターが装置へと挿入されようとしているところを示す、図11に示した吸入装置の側面図である。
【図13】ブリスターがその中に挿入された、図11および図12に示した吸入装置の斜視図である。
【図14】ブリスターがその中に挿入された、図11〜図13に示した吸入装置の断面図である。
【図15】ブリスター支持部がその穿孔位置へと回転された、図11〜図14に示した吸入装置の斜視図である。
【図16】ブリスター支持部および基部が取り除かれた図11〜図16の吸入装置の底面斜視図である。
【図17】図11〜図16の吸入装置の一部を形成するブリスター支持部の底面斜視図である。
【図18】図11〜図17の吸入装置の一部を形成するハウジングの底面斜視図である。
【図19】図11に示したキャップの底面斜視図である。
【図20A】本発明の吸入装置の任意の実施形態で用いられるブリスター穿孔部の斜視図である。
【図20B】図20Aに示したブリスター穿孔部の上面図である。
【図20C】図20Aおよび図20Bに示したブリスター穿孔部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
ここで図1Aを参照すると、本出願人の所有する以前の同時継続中の出願において記載および図示されたように、吸入装置1の一部が示されており、バイパス空気流が、薬剤の用量の解凝集を助けるために用いられている。図1Aにおいて、装置はハウジング2、マウスピース2aを有し、内部にある室3を画定し、室3は室壁4、薬剤含有空気吸入口5、排出口6およびバイパス空気吸入口7を有している。また、図1AのX−X線に沿った断面図が図1Bに示されている。
【0058】
装置1は、マウスピース2の下端を横断して延在し室3を閉鎖する、サイクロン室閉鎖板8を含む。薬剤含有空気吸入口5は、サイクロン閉鎖板8内に形成され、サイクロン閉鎖板8を通り抜けて延在し、室3の長手軸(図1AにおけるA−A線)と同軸である。
【0059】
閉鎖板8はハウジング2と一体的に形成されることも可能であるが、好適には、分離した構成要素として形成され、組立ての間、ハウジング2または室3の端部に取り付けられる。
【0060】
図1Bに示されるように、バイパスまたは清浄で薬剤を含有しない空気の吸入口7は、好適には、ハウジング2の側面に形成された、接線方向に向けられた弓状の通路であり、閉鎖板8は、最下部壁を形成し、(薬剤含有空気吸入口5と離れて)室3の下端を囲んでいるだけではなく、通路7がその各端部においてのみ開口しているようにするために、通路7の下部表面をも形成している。図1Aおよび図1Bにおいては二つの通路7が示されているが、所望のサイクロン効果を生み出すためには一つの通路7でも十分であると理解される。
【0061】
バイパス空気吸入口7が接線方向に配置されるので、またはバイパス空気を室3のほぼ接線方向に向けるために、これらの吸入口7を通って室3に流れ込む清浄な空気は、(図1Aにおいて矢印「B」で表示されるように)サイクロンまたは渦を形成するように、室3内を回転することを強制される。
【0062】
排出口6は、室3の端部を横断して延在するメッシュの形態でありうるものであり、混入された薬剤が室3から患者の気道へと排出口6を通って流れうる。好適には、マウスピース2aは、排出口6を越えて延在しマウスピース2aの上端10に向かって徐々に増大する断面積を有する気流拡散器9を内蔵する。拡散器9の壁11は湾曲した形状である。
【0063】
穿孔装置12は、室3の下、閉鎖板8の反対側面に配置され、閉鎖板8から延在する、かつ/または閉鎖板8に接続されている。穿孔装置12は、そこから垂下する穿孔要素14、15を有する穿孔ヘッド13を含む。ブリスター穿孔要素14、15は、患者がマウスピース2を通して吸入を行うとき、清浄な空気が、ブリスター穿孔要素14によって形成される空気吸入口気流通路を通って(図1Aにおける矢印「C」の方向に)ブリスターボウル16aに入り込み、ブリスターボウル16aに包含された用量を混入させるように、ブリスターボウル16aの蓋16bに穿刺するように構成される。薬剤含有空気は、その後、ブリスター16aから中央薬剤含有空気排出口通路17を通って(矢印「D」の方向に)流れる。薬剤含有空気排出口通路17は、軸方向において(矢印「E」で表示された方向に)室3へと流れるように、室3の薬剤含有空気吸入口5と接続されている。同時に、清浄バイパス空気は、接線方向のバイパス空気吸入口7を通って室3へと入り込み、(矢印「B」の方向に)室3を巡って回転し、渦またはサイクロンを形成する。
【0064】
次に、図2Aから図2Dを参照すると、本発明によるユニットドーズ型の乾燥粉末吸入器19の第一の実施形態が示されており、第一の実施形態は、一般に、ブリスター支持部20、マウスピース21aを有し、回動可能に基部に取り付けられたハウジング21と、ハウジング21およびブリスター支持部20の上方に延在するキャップ22(図2Aに示されるように、透明でもよい)とを含む。図2Aにおいて、ハウジング21がその「ホーム」または保管位置にあり、キャップ22が保護およびマウスピース21aならびにマウスピース21aの吸入の間に患者の口へと挿入される部分への不潔物の進入の防止のためにハウジング21およびブリスター支持部20を覆う、保管状態にある装置が示されている。この状態において、ブリスター支持部20に対するハウジング21と共に、装置は安定状態にある。これは、ハウジング21は、ハウジング21のブリスター支持部から離れた方向への回転によってのみ、ブリスター支持部20から離れた、不安定な予備刺激位置へと回動しうるからである。
【0065】
図2Bは、キャップ22が取り除かれ、ハウジング21がそのホーム位置から(図2Bにおける、軸「A」に関して矢印「P」の方向へ)回動された後の、穿刺されるブリスターのブリスター支持部20の側壁内のスロット23を通した挿入に備えた、予備刺激位置にある装置19を示している。この状態においては、たとえば、装置がポケットやバッグに入れられて持ち運ばれているときに、ハウジング21は、ハウジング21がブリスター支持部と接触するホーム位置へと容易に押し返されるため、装置は比較的不安定な状態にあると理解される。したがって、この実施形態に関して説明される装置は、この状態で持ち運ばれるようになってはおらず、用量が吸入されようとしている時に、すなわち穿孔の直前に、使用者が装置にブリスターを挿入するように設計されている。
【0066】
図2Cは、装置19の側面にあるスロット23を通してブリスターが挿入された後の、ブリスターから延在するタブ16dが装置19の側面から突き出ているのが視認可能な、図2Bに示した装置を示す。タブは、使用者が、薬剤の用量を包含するブリスターボウルに接触することまたは損傷を与えることなく、ブリスタータブの両側に置かれた指の間にブリスターを掴むのを容易にするので、装置へのブリスターの挿入、およびそこからの除去を容易にする。
【0067】
図2Dは、スロット23を通したブリスターの挿入に続いて、ハウジング21が、図2Bに示した位置から矢印P´の方向に回転されて、そのホーム位置へと戻された後の装置19を示す。この位置において、ブリスターは穿孔され、装置は患者のマウスピース21aを通した吸入に対して準備ができている。
【0068】
この第一の実施形態において、キャップ22がブリスター支持部22を通り過ぎるとき、突き出たブリスタータブがキャップ22に干渉するため、図2Aに示したように、ハウジング21がそのホーム位置にあり、装置内にブリスターが置かれていない場合にのみ、キャップ22をハウジング21およびブリスター支持部20の上方に置くことが可能であると理解される。
【0069】
図3Aは、図2Aに示した装置19の垂直断面図を示しており、図1Aおよび図1Bに関して説明されたものと類似の、サイクロン室24がハウジング21内に配置されている。サイクロン室24は、図5Aおよび図5Bにより明確に示されるように、ハウジング内に受け入れられ搭載される挿入物25の形態をとっている。サイクロンの排出口端部26は、メッシュの形態でありうるものであり、マウスピース21aと一体的に形成された湾曲した拡散器27の下端に係合する肩状部26aを有し、挿入物25は、室24の吸入口端部を横断して延在するサイクロン閉鎖板28によって所定の場所に保持され、また、その中に、吸入の間、ブリスターから室24へと入り込む薬剤含有空気の流れのための開口29を有する。閉鎖板28は、挿入物25を越えて延在し、吸入口29とは離れて、サイクロン室24の開口下端を閉鎖し、そしてバイパス気流吸入口30の底壁を形成する。
【0070】
閉鎖板28は、そこから直立し、室24の外側に平行な一対の円筒形の中空柱31を含み、柱31は、ハウジング21内に形成された対応する柱32と対になっている(図3Aおよび3Bを参照)。柱31が対応する柱32とハウジング21内で螺合(threadingly)係合し、それによって安全に閉鎖板28をハウジング21へと取り付け、その間にサイクロン室挿入物25を挟持することができるように、螺子釘(図示せず)が柱31に挿入されうる。しかしながら、挿入物25は、任意の適切な定着方法を用いてハウジング21内に搭載されうると理解される。同様に、閉鎖板28は、任意の既知の取り付け方法で挿入物25またはハウジング21と連結されうる。隆起部33(図3Bおよび4Aを参照)は、サイクロン室挿入物25を支え、ハウジング21内の中央に位置させるために、ハウジング21内面の反対側に形成される。隆起部33はまた、ハウジング21に関する閉鎖板28および穿孔要素34(以下を参照)の正確な位置関係における組立てのための重要な特徴としても作用する。
【0071】
下方に向けられた複数のブレード35を有するブリスター穿孔要素34(図3Aを参照)は、閉鎖板28に接して開口29の下に、すなわち、閉鎖板28と接して室24とは反対側に、搭載されている。図3Aから明らかなように、ハウジング21がそのホーム位置にあるとき、ブレード35は、ブリスターがスロット23を通して挿入され、ハウジング21が、図2Bに示す予備刺激位置からホーム位置へと戻されたとき、続いて起こるマウスピース21aを通した吸入の間、用量が気流に混入されるように、ブレード35がブリスターの蓋(図示せず)に穿刺するために、ブリスター支持部20に受け入れられたブリスターの蓋によって占められるであろう空間に向かって、下方に延在する。
【0072】
図4Aおよび図4Bに最も明確に示されるように、ハウジング21(図3B)は一般に、逆U字型をしており、「U」の湾曲端部にマウスピース21aを有し、ブリスター支持部20の中央部を取り囲む「U」の脚を持っている。サイクロン室挿入物25は、ハウジング21の内側、向かい合った側壁21a、21bの間に位置されている。サイクロン室24のバイパス空気吸入口30は、ハウジング21の先端領域に向けて、向かい合った側壁21a、21bの間で開口するように構成されている。側壁21a、21bはバイパス空気吸入口30の端部を越えて横方向に延在するので、バイパス空気吸入口30は、装置を掴む人の指によって塞がれることはない。突き出た側壁21a、21bによって、その指はバイパス空気吸入口の開口部から離れたところに置かれるからである。
【0073】
図5Aおよび図5Bに最も明確に確認されるように、挿入物25には、バイパス空気吸入口30の端部に、側壁21a、21bの間に延在する弓型のフランジ30aが備えられる。
【0074】
ハウジング21(図3B)は、一方の下端(「U」の一方の脚から離れた端部)においてブリスター支持部20に回動可能に取り付けられ、側壁21a、21bの間に横方向に延在するハブ35aを含む。ハウジング21は、ハブ35の長手軸「A−A」に対して、そのホーム位置と予備刺激位置の間で回動する。図4Aに示されるように、ハブ35aは一般に、その高さ「H」が幅「W」よりも大きくなるように、断面において長方形である。ブリスター支持部20は、部分的に円筒形の凹部36(図6Cを参照)を含み、凹部36は、その全長にそって延在する開口部または口37を有する。ハウジング21がブリスター支持部20に対して回転され、ハブ35aが開口部37の口を通過するように、ハブ35aの幅「W」が、開口部37の高さと一直線に並ぶような位置に置かれたとき、ハブ35aのみが、開口部を通って凹部36に挿入されうる、またそこから除去されうるように、開口部37の高さは、ハブ35aの幅「W」と等しいか、幅「W」より僅かに大きい。ハブ35aが開口部37を通って凹部36内に挿入され、そしてハウジング21が基部20に対して回転されると、ハウジング21が元の方向に回転し戻されるまで、ハブ35aを凹部36から取り外すことは不可能であると理解される。
【0075】
ハブ35aから離れた、ハウジング21の反対側の端部(もう一方の「U」の脚の離れた端部)は、ハウジング21と一体的に形成されるか、または組立ての間にハウジング21に取り付けられる分離した構成要素であるかのいずれかでありうる、弾力的な留め金38を含む。留め金38は、かぎ形に曲げられた端部39を有し、かぎ形端部39は、ハウジング21のブリスター支持部20に関する回転を(図2Bに示されるような)小さな角度に制限するために、基部20上の共同面40に係合する。小さな角度とは、穿孔要素34のブレード35に絡まることなく、ブリスターがスロット23を通してブリスター支持部20へと挿入されるために十分な間隔をとって穿孔ブレード35を移動させるのに十分なだけの角度をいう。
【0076】
共同面40は、初期傾斜面部分41であって、ブリスター支持部20に関するハウジング21の回動に対する小角度の初期抵抗を与え、そのために留め金38が、ハウジング21の第一ホーム位置からの回動を可能とするために傾斜面部分41上に乗るので、弾性的に僅かに変形する、初期傾斜面部分41と、中間面部分42であって、その中におけるハウジング21の更なる回動の間、一般に留め金38の変形が依然として継続するが、ホーム位置から不完全に回動された時に解放された場合にハウジング21が自重によって後退しないように、ある程度の摩擦を提供する、中間面部分42と、止め具44で終了する端部傾斜面部分43であって、ハウジング21が最大限に回動されて、ブリスターの挿入に対して準備された開放位置に移動したときに、かぎ形端部39が係合する、端部傾斜面部分43とを含みうる。端部傾斜面部分43は、留め金38の変形の少なくとも一部が、かぎ形端部39が止め具44に到達する前に解放されることを保証する。これが、ハウジング21がその予備刺激位置に留まれること、および、患者によって回転させられる前に、あまりにも容易にそのホーム位置へと後退しないように保証する。
【0077】
スロット23は、ブリスターボウル型に拡大された中央開口部23bを伴う、狭いスリット23aの形態をとる。ブリスターの蓋、およびブリスターボウル16aを取り囲む平面領域はスリット23aに受け入れられ、ブリスターボウル16aは中央開口部23bを通過して装置へと入る。ブリスター支持部20は、ブリスターボウル16aを取り囲むブリスターの平面領域が収まるブリスター支持面45、および囲壁46を含む。ブリスター支持面45と囲壁46の間の所定の場所に収納されたブリスターに関する、ブリスター支持部20の一部を通過する、単純化された部分側面断面図である、図6Dに最も明確に確認されるように、支持面45は、囲壁46およびその幅よりも僅かに下に位置されており、ブリスター支持部20へのブリスターの挿入方向に対して直角に延在しており、ブリスター16のエッジ16cがブリスター支持面45のサイドエッジ45aから張り出すように、ブリスターの幅より僅かに小さい囲壁46は、囲壁46がブリスターのエッジを越えて延在し、それによって、ブリスター支持面45とブリスターエッジを受け入れるための囲壁46の間の両側に沿って効果的にスロットを形成するように、支持面45の上に、支持面45から間隔を置いて終結する。したがって、ブリスターエッジ16cは、ブリスターボウル16aを取り囲むブリスターエッジへの最大限の支持を提供するために、ブリスター支持面45と囲壁46の間に収納される。ブリスター支持部20の支持面45と囲壁46の間の間隔は、ブリスターエッジが支持面45と囲壁46の間の締まりばめとなるように選択されうる(にもかかわらず、図6Dでは、明快のために支持面45とブリスターの間の間隔、およびブリスターと囲壁46の間の間隔が誇張されて示されている)。他の実施形態において、囲壁46は、部分的に支持面45から張り出しうる、かつ/または、支持面45の幅は、ブリスターの幅と等しくしうる、またはブリスターの幅よりも大きくしうることもまた理解される。
【0078】
支持面45は、「U」の基部からスロット23に向かって延在する、弾性的に変形可能な片持ち梁アーム47を持った、一般に平面図において(図6Bを参照)U字型の開口領域45bを有する。片持ち梁アーム47の丈に沿った垂直断面図において、片持ち梁アーム47は一般に、ブリスターボウル16aの形状に一致する形状に湾曲されている。片持ち梁アーム47の自由端は、下方に湾曲し前方に向いた唇状部49を持つ、拡大されたヘッドまたはタブ48と一体に形成される。唇状部49は、ブリスターのスロット23bへの挿入の間に、ブリスターボウル16aの表面と最初に接触する。最初に接触したあと、更に挿入すると、ボウル16aがタブ48上に乗るにつれて、片持ち梁アーム47が下方へに片寄る。ブリスターが完全に挿入されると、タブ48は、ブリスターボウルの反対側に沿って、元の位置に向かって上がってくる。ブリスターボウル16aは、それによって穿孔のために準備された弓形の片持ち梁アーム47の所定の位置に収納されるか、または適切に置かれる。止め具48は、ブリスターのスロット23への超過挿入を防止するためにブリスターの最後尾のエッジに係合する支持面45上に形成されうる。図6Dから確認されるように、タブ48の上面もまた、ブリスターボウル16aの湾曲形状に可能な限りぴったりと一致するように、ブリスターの挿入方向に対して直角に延在する方向に弓形の形状である。
【0079】
ブリスター支持部20は、ブリスター支持部20から直立するハウジング21と共に、ブリスター支持部20をテーブル上で直立可能にするための、平坦な低位支持面67を有する。これが、ハウジング21を装置が置かれた面と接触させずにすむことを保証する。ハウジング21がそのホーム位置にあるとき、室24の長手軸A−Aは、平坦な低位支持面67に対してほぼ直角に延在する。
【0080】
次に、本発明による吸入装置の第二の実施形態について、図7Aから図8Cまでを参照しながら説明する。この実施形態において、ホームまたは保管位置も、ブリスターが装置に挿入された位置、すなわち、ブリスター挿入の促進を妨げないように穿孔ブレードを移動させるために、ハウジング60を予備刺激位置へと回動させる必要がない位置でもある。それどころか、この実施形態では、ハウジング60は、ブリスターに穿孔するためにブリスターが挿入された後にのみ、ブリスター支持部61に対して、そのホームまたは保管位置から回動される。用量が吸入されると、ハウジング60はその後、穿孔ブレード62をブリスターから引き上げ、使用後のブリスターを装置から除去することを可能にするために回動されてそのホーム位置へと戻され、そして、挿入された新しいブリスターが次の使用のために準備される。ハウジング60は、そのホーム位置において比較的安定であり、また、ハウジング60の壁およびブリスター支持部61は一直線になっており、装置は略直立に維持されるのに対し、第一の実施形態では、ハウジングがブリスター支持部から離れた方向に斜めに傾いているので、その予備刺激位置において、本発明の第一の実施形態の吸入器よりも安定している。
【0081】
この実施形態は、患者が急いで服用する必要があり、装置を装填する時間がないとき、または服用が必要なその瞬間に、たとえば、患者の病気に関連した症状のために装置の装填を行うことができないときなど、後の使用のために準備された予備装填が可能な装置であるという利点を有する。また、このことは、使用者が吸入器と分けて用量を持ち運ぶ必要がないということも意味する。
【0082】
以前の実施形態の問題点は、予備装填された状態を維持するために、ハウジング21が、図2Bに示されるようにブリスター支持部20から離れた方向に回動され、穿孔ブレード35を挿入されたブリスターから離す必要がある、比較的不安定な予備刺激位置に保たれなければならないという点にあるということが理解される。これについては、ハウジング21がその予備刺激位置にあるときに、装置にキャップ22を装着するのが不可能であるという点のみならず、たとえば装置がポケットやハンドバック内に入れられて持ち運ばれているときに、ハウジング21が不慮の回転によってそのホーム位置へと戻ってしまい、それによって予備装填されたブリスターの時期尚早な穿刺が行われてしまうことを防ぐのは困難である、という点について課題を有するがある。
【0083】
本実施形態において、スロット63は、ハウジング60がそのホーム位置から回動した後、ブリスター支持部61の側壁において、スロット63を横に通ってブリスターが挿入される、というよりもむしろ、図7Aに示されるように、矢印「X」の方向に、室および穿孔要素62の長手軸A−Aに対して傾斜して、また同図に示されるように、装置の位置に対して下方に向けられた角度で挿入されるように、ハウジング60がそのホーム位置にあるとき、ハウジング60内の穿孔要素および/またはサイクロン室の長手軸に対して傾斜させられる。ブリスターは、ハウジング60内の室の長手軸に対して傾斜して挿入されるので、挿入の間に穿孔ブレード62に絡まることはなく、ハウジング60はそのホーム位置において、ブリスター支持部に関して、直立し、整列された姿勢に保たれる。
【0084】
図7Aから確認されるように、マウスピース60aを含む、ハウジング60は、軸「A」についての回転のために、そしてハウジング60が図7Aから図7Cに示される直立位置から図8Aから図8Cに示される下方に傾斜された、挿入されたブリスターを穿孔するための位置へと、矢印「R」の方向に回動できるように、装置の一つの長辺に沿ってブリスター支持部61に回動可能に搭載されている。
【0085】
ブリスター支持部61は、ブリスターの挿入のためのスロット63と同じ角度に、水平面から離れた方向に傾斜された、上部外周壁65を有する。ハウジング60もまた、ハウジング60がそのホーム位置にあるときに水平であり、ブリスター支持部61の上部外周壁64に関して鋭角に延在する、下部外周壁64を有する。ハウジング60がブリスター支持部61に対して回動されたとき、ブリスター支持部61の上部外周壁65とハウジング60の下部外周壁64は合流し、互いに接触した状態となる。この位置においては、サイクロン室の長手軸A−Aは、ブリスターの蓋面、およびブリスターボウルを取り囲むブリスターの一部分に対してほぼ直角であり、そして穿孔要素は、ブリスターの蓋面を通ってブリスターボウルへと挿入される。下部外周壁64の内側に、内側裾66がハウジング60から垂下しており、内側裾66は、図8Aから図8Cまでに示されるように、ハウジング60がその穿孔位置へと回転されたときに、ブリスター支持部61に受け入れられる。
【0086】
第一の実施形態と同様に、装置のブリスター支持部61は、装置がテーブルまたは水平面に直立することを可能にするための低位支持面67を有する。
【0087】
上述のとおり、ブリスターは、ブリスターの装置への挿入および装置からの除去を容易にするためのタブ16dを有しうる。装置が使用準備のために予備装填された場合、タブがブリスター支持部61の側壁と接触した状態となるように、タブの装置から突き出す部分を折り畳むことが可能である。図7Bに示されるように、ブリスター支持部61の側壁は、折り畳まれたタブ16dを受け入れるための凹部68を含みうるものであり、凹部のエッジは、その裏側に、ブリスターが取り除かれる必要が生じるまでブリスター支持部61の側壁に対する所定の位置に保持するためにタブが押し付けられうる、唇状部69を有しうる。
【0088】
開口部70は、患者が装置内を見ることができるように、そして、穿孔要素62の損傷または汚れを見て確認するのに加え、ブリスターがその中にあるかどうか、また、ブリスターが既に穿孔されているか否かということを目で見て確認できるように、ハウジング60とブリスター支持部61の間、内側裾66内に形成される。
【0089】
次に、図9Aから図10Cまでを参照しながら、吸入装置の第三の実施形態について説明する。この実施形態は第二の実施形態と類似しているので、類似の特徴について再び詳細に説明はしない。この実施形態においても、ブリスターは、そのホームまたは保管位置において、水平面に対して、またはサイクロン室の長手軸に対して斜めに挿入されるが、マウスピース85aを含むハウジング85が、依然として装置の長辺に沿って延在する軸に沿って回動可能に、ブリスター支持部82に搭載されているにもかかわらず、スロット80は、背の高い前面壁あるいは背面壁内にというよりもむしろ、装置の背の低い側壁内に存在する。
【0090】
さらに、スロット80は、ブリスターが装置に挿入されているとき、ブリスターのタブ16dが装置側壁を越えて突き出さないように、ブリスター支持部82内に形成されたボウルまたは半球型の凹部81の内側に置かれる。したがって、この実施形態では、ブリスタータブ16dを邪魔にならないところへ移動させるために折り畳む必要はない。ボウルまたは凹部81は、患者が、タブ16dを掴みブリスターを装置から引き出すために、その中のブリスタータブ16dの両側に親指と人差し指を挿入することが可能な大きさおよび構成とされる。
【0091】
第三の実施形態において、装置のブリスター支持部82には、ハウジング85に形成された、対応する型の下向きの凹面84と対になる、上向きの凸型支持壁83が備えられる。ブリスターの挿入後、ハウジング85が(図9A〜図9Cに示されるホーム位置から図10A〜10Cに示される穿孔位置へと、矢印「R」の方向に)回動されるにしたがって、ハウジング85の凹面84は凸型支持壁83に乗り、それによりハウジング85の移動を案内し、ハウジング85がその可動範囲の全てにわたって十分に支持されることを保証する。
【0092】
以前の実施形態と同様に、ハウジング85は、ブリスター支持部82内に受け入れられ、その中でハウジング85の回動の間に摺動する、裾86を有する。裾86は、使用者が穿孔要素88を見ることを可能にし、また、装置に置かれたブリスターが既に穿孔されているか否かを確かめることを可能にする、開口87を有する。
【0093】
次に、添付図面の図11から図19までを参照しながら、第四の実施形態について説明する。この実施形態において、ハウジングおよび基部は、互いに関して固定されており、ブリスターは、ハウジング内部から延在するレバー部を有しハウジングおよび基部に対して回動可能に搭載されるブリスター支持部に受け入れられる。この実施形態が以前の実施形態に対して持つ利点は、バイパスサイクロンと共に、ハウジングが固定された状態にあり、ブリスターを穿孔するためにブリスター支持要素のみが、そこに搭載されたブリスターと共に、回転されるという点である。ハウジングは、以前の実施形態並びに図1Aおよび1Bに関して既に説明されたように、バイパスサイクロンおよびブリスター穿孔要素を包含し搭載する。
【0094】
図面を参照すると、図11は、ハウジング101であって、マウスピース101aと、ハウジング101に取り付けられ固定された基部102(図14を参照)と、ハウジング101内に受け入れられ、基部102によって定まる所定の位置に収納される、回動可能に搭載されたブリスター支持部103とを含むハウジング101を有する第四の実施形態による吸入装置100の斜視図を示す。ブリスター支持部103は、ハウジング101の壁に形成された切欠101aから突き出すレバー部103aを有する。キャップ104(図11において、透明なものとして示されている)は、ハウジング101の上方に延在し、肩状部105上に位置する。肩状部105は、ハウジング101の最下部エッジに形成された第一の部分105aと、ハウジング101から突き出すレバー部103aの最下部エッジに形成された第二の部分105bを有する。したがって、キャップ104は、肩状部105を除いた装置全体を実質的に覆っている
【0095】
図11および図12は、装置が、図12に示される傾斜した矢印「I」の方向における、ブリスター支持部103内に形成されたスロット106を通した装置内へのブリスターの挿入によって、ブリスターを受け入れる準備がなされた状態であるところのホームまたは保管位置にある、レバー部103aを持った装置を示す。図13は、ブリスター16が完全にその中に挿入されたが、穿孔される前の装置を示す。特筆すべきは、ブリスター支持部103とハウジング101が協同して、凹部「R」であって、装置と、ブリスター16が装置100内に完全に挿入されたときにこの凹部内に延在するブリスターのタブ16dとの側に、おおよそ半球型である凹部「R」を画定している点である。これが、ブリスター16が装置内に受け入れられた場合であっても、ブリスタータブがキャップ104による干渉なしに前記凹部内へと延在すると同時に、キャップ104が肩状部105に対して置かれるというように、キャップ104が装置100の上方に置かれることを可能にする。図14の断面図から確認されるように、ブリスタータブ16dは、ハウジング101またはレバー部103aの外面までは延在しておらず、それ故に、キャップ104と接触していない。したがって、装置100は、キャップ104を取り除き、ブリスター16を装置内に挿入することによって、そしてキャップ104を元に戻すことによって、後の使用のために準備されうる(すなわち、予備装填されうる)。特筆すべきは、ブリスターが装置内に挿入された場合でさえ、装置は依然として安定した位置のままであり、予備刺激される必要がない、すなわち、ブリスターを挿入させるために不安定な位置へと動かされる必要がない、ということである。
【0096】
図14は、ブリスターボウル16aをブリスター穿孔要素35の下部に配置するとされ得る部分にまたはその部分から挿入されるブリスター16とともにある装置に対する断面図を示す。ブリスター16を穿孔するために、ブリスター支持部103をレバー部103aの回転により矢印「I」の方向に及び図15に示す方向に回転する。これは、親指をレバー要素103の下側103bに、指を凹部「R」の反対側のハウジング101に形成された反応面107にそれを一定間隔で配置することによって行う。親指および指を共に押しつけることにより、ブリスター支持部103は、ブリスター6とともに図15に示す位置で回転する。図15に示す位置に達した際、ブリスタータブ16dを、マウスピース101の切欠の上部の上方におよび直接反応面107の真下に置く。タブ16dが比較的その位置にアクセスしにくく形成されているので、使用者が、試すためにそれを引き、ブリスター支持部103がその穿孔位置にある間にブリスター16を装置から除去することを試みるような気にさせにくい。
【0097】
ブリスター支持部103は、ブラスターのための支持構造および前記実施形態に関連して(図6Aから6Dに関連して)記載したものと同様のブリスターボウルを有し、そしてそのためその記述はここに繰り返し記載しない。しかしながら、本実施形態において、ブリスター支持部103は、ブリスター座部およびその反対側から延在する突出し部109aを有する足部108間に延在する軸部109から延在する離間された一組の平行な足部108を有する。ブリスター支持部103はその第一の、安定したまたはホーム位置とその第二の穿孔位置間で回転することについて軸「A」を定義するために、突出し部109aをサイクロン要素閉鎖プレート111(図14に示す)から依存する一組の協働する足部110に形成される開口部に配置する。
【0098】
また、ブリスター支持部103は、各側から依存する一組の弾性アーム112が備えられている。各アーム112は、その自由端に舌状部113を有する。一組の離間された戻り止め114をまたハウジング101の内部壁の反対側に形成し(図18に示す)、ブリスター支持部103がそのホーム位置にある際、各アーム112の舌状部113を一つの戻り止め114に受け入れ、ブリスター支持部103がその穿孔位置にある際、舌状部113をもう一つの戻り止め114に受け入れるように配置し、アーム112はブリスター支持部103を回動する際、弾性変型し、その結果、穿孔位置が達した際、舌状部113をひとつの戻り止め114の外側に持ち上げ、もう一つの戻り止め114内に落とす。舌状部113および戻り止め間の協働はブリスター支持部103をそのホームまたは穿孔位置のいずれかで支え、アーム112の弾性に打ち勝つ、またはそれらの戻り止め114の外側に舌状部113を持ち上げるために十分な力がそれに印加される際に、ブリスター支持部103は回転のみ行うだろうことを保証する。舌状部113が、戻り止め114巻のハウジング101の内部壁に反して、摺動する際、それは、穿孔位置に達する前に、それが達する予定であった場合、ブリスター支持部103がその自身の重さでそのホーム位置に戻り落下することを妨げる摩擦を生じる。
【0099】
図13および17から最も明らかに見ることができるように、ハウジング101は、弓状ガイド面115を有し、ブリスター支持部103はハウジング101に対してブリスター支持部103の回動する動きを案内するために、ガイド面115とともに摺動可能に協働する対応するガイド面116を有する。
【0100】
基部102はハウジング101に着脱可能に留められ得る。特に、基部102は各側面に一組の弾力的な直立部117を備えて提供され、各直立部はハウジング101の細長い穴119に配置される頭部118を有する。頭部の一つ118aは、ハウジング101の外面の上方に摺動するように上がるために穴119を貫通して突出し、装置を超えた位置でキャップ104を保持するための機能を有する。それはまた、キャップ104がハウジング101の外面への摩擦適合を必要としないことを意味する。それはまた、使用者が装置からキャップ104を除去した際に、直立部117を変形させるおよびそのハウジング101を変形させないために、圧力がハウジング102を通して突き出す弾力的な直立部117の頭部118aにのみ印加されることを保証する。図19で示すように、キャップ104はまたキャップ104を装置100に配置した際に、頭部108aを受け入れるために、その内面で形成される戻り止め120を有する。
【0101】
ブリスター支持部103がその穿孔位置にある際、キャップ104の装置100を超えて配置されないことがわかるであろう。ブリスター支持部103がその穿孔位置にある間に、装置100を超えてキャップ104を配置させようとする場合、キャップ104はブリスター支持部と反対に押され、キャップ104が装置100上を摺動するように、そのホーム位置に戻り回転することを生じる。
【0102】
吸入装置を用いた使用のための好ましいブリスター穿孔部34を、本発明のものを含み、図20Aから図20Cに示し、以下により詳細に記載するであろう。穿孔部34を、プレート50の面の外下方に依存する穿孔ブレード35を形成するために平面プレート50から圧迫する。搭載するアーム51は、またプレート50の面に斜めに、プレート50のエッジから横方向に延在する。タブ52は、プレート50の面に平行な面でアーム51の自由端から延在し、穿孔部34の閉鎖板28とのアッセンブリ間の接合を容易にするために、タブ52に穴部53を形成し、その結果、プレート50をサイクロン室吸入閉鎖板28の表面から一定間隔で配置する。図20Aおよび図20Bから明らかとなるように、穿孔部34は中央薬剤含有空気排出口55の周囲に等間隔かつ対称的に配置される4つの清浄な空気吸入流開口部54を有し、その結果、清浄な空気はブリスターボウル16aに空気吸入流開口部54を通って入り、ブリスターボウル16に含まれる用量に混入される。その後、空気に搭載された薬剤は、中央薬剤含有空気排出口55を通し、ブリスターボウル16aの外へ流れる。薬剤含有空気開口部55を室24の薬剤含有空気吸入口29に接合し、その結果、室24への軸方向に薬剤含有空気は流れる。穿孔部34が閉鎖板28に搭載された際、周囲の清浄な空気吸入流開口部54は中央薬剤含有空気排出口55から離れ、その結果、薬剤含有空気は薬剤含有空気排出口55を通り、薬剤含有空気吸入口29を通過して室24へと流れる。
【0103】
周囲の薬剤流吸入開口部54のブレード35はすべて同じ大きさおよび形であり、ブレードをプレート50と接合するエッジまたは折り畳み線56に沿ってプレート面の外側にそれらを曲げることにより形成されることが図20Aおよび20Bからわかるであろう。各ブレード35を約45°の同じ角度でプレート50の面の外に折り畳む。反対の折り畳み線56、非隣接のブレード35を互いに90°の角度で配列し、その結果それらを対称的に方向づける。中央薬剤含有空気排出口55を形成するブレード35aはまた、折り畳み線57に沿ってプレート50の面から依存する。好ましくは、折り畳み線57は45°で薬剤流吸入口54の各折り畳み線56へと延在する。薬剤流排出口55およびその対応するブレード35aは、薬剤吸入口54およびそれらの対応するブレード35の各々よりも大きくなりうる。
【0104】
図7Aから図19の実施形態に記載の装置は予備荷重が可能であることを意図されるが、上記で述べたように、図2Aから図6Dの第一の実施形態のような、ブリスターを使用する前に装置へ直接挿入する、同様の方法でそれを使用することができることがまた想像される。
【0105】
図7Aから図10Cの実施形態に示されていないけれども、第一の実施形態で用いられるように装置がキャップと共に提供され得ることがわかるであろう。キャップはマウスピースを超えて配置されてもよく、装置の基部は、ブリスターが装置に挿入されたかどうかとは無関係にその後の穿孔の準備をする。
【0106】
上述の記述が実施例の方法によってのみ与えられることおよび、添付の特許請求の範囲から離れることなく、本発明の支持アッセンブリに変更がなされうることがわかるであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者がそれを通して薬剤の用量を吸入しうるマウスピースと、用量を含有したブリスターを受け入れるスロットを有するブリスター支持部とを有するハウジングを含む吸入器であって、
ハウジングおよびブリスター支持部は、前記スロットへのブリスターの挿入のための第一の位置と、使用者がマウスピースから吸入を行うとき、用量が空気流に混入され、ブリスターからマウスピースを通って使用者の気道へと流れるようにするために、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が、挿入されたブリスターに穿孔する、第二の穿孔位置との間で互いに回動可能である吸入器。
【請求項2】
使用者がハウジングに関してブリスター支持部を前記第二の穿孔位置まで回動可能にすることで、スロット内に挿入され、ブリスター支持部に支持されたブリスターが、前記ブリスター穿孔要素によって穿孔されるように、ブリスター支持部はハウジング内に回動可能に搭載され、ハウジングから延在する請求項1に記載の吸入器。
【請求項3】
ブリスター支持部が、ハウジングの壁に形成された切欠部分内に延びたレバー部を含む請求項2に記載の吸入器。
【請求項4】
ハウジングおよびレバー部が共にその間の凹部を明らかにするように、レバー部がハウジングの壁の切欠部分のみを占める請求項3に記載の吸入器。
【請求項5】
ブリスター支持部に受け入れるブリスターのブリスタータブが前記スロットから前記凹部に突き出すようにスロットを配置する請求項4に記載の吸入器。
【請求項6】
ブリスター支持部を第一の位置に置いた際に、前記凹部に延在するブリスタータブをハウジングおよびブリスター支持部から離間させるようにスロットを構成する請求項5に記載の吸入器。
【請求項7】
ブリスター支持部およびハウジングを、ブリスター支持部がその第二の穿孔位置で回転する際に、ブリスター支持部がその第一の位置にあるときよりもアクセスしにくい位置にあるように開口部から凹部に突き出すブリスタータブを構成する請求項6に記載の吸入器。
【請求項8】
ハウジングが反対側の端壁を有し、切欠部が前記端壁および、前記反対側の端壁の切欠部と部分的に類似しているように形成されている前記切欠部に延在するレバー部の一つに形成される請求項3から7のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項9】
ハウジングがマウスピースから離れた下端を有し、前記下端はハウジングを越えて配置される保護キャップを支持するための側方に張り出した肩状部を具備する請求項8に記載の吸入器。
【請求項10】
レバー部がその第一の位置にある際にハウジングの肩状部の延長を形成する肩状部もレバー部が備え、キャップがハウジングの肩状部およびレバー部に延在した肩状部の両方によって支持される請求項9に記載の吸入器。
【請求項11】
保護キャップがハウジングの前記切欠部および前記レバー部によりハウジングに受け入れるブリスターのブリスタータブでの妨害および前記凹部への延在なしに形成された凹部を超えて伸長する請求項10に記載の吸入器。
【請求項12】
キャップがその第二の穿孔位置のブリスター支持部でハウジングを超えて配置される場合に、ハウジングのキャップのさらなる動きがキャップにその第一の位置に戻るレバー部の回転を生じるようにキャップがレバー部の肩状部に接触する請求項10または11に記載の吸入器。
【請求項13】
弓状のガイド面がハウジング上に形成され、レバー部が、その第一の位置および第二の位置間のレバー部の移動を案内するためにガイド面に沿って摺動する協同ガイド部を有する請求項3から12のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項14】
ブリスター支持部が、その自由端に、ハウジング内部表面に片寄った舌状部を有する弾性アームを含み、ハウジングは戻り止めを有しており、戻り止めは、前記ブリスター支持部がその第一および第二の位置にあるときに、前記舌状部がそれぞれの戻り止めに位置するように位置を定められている請求項3から13のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項15】
マウスピースから離れた、ハウジングの下端を塞ぐ基部を具備し、前記基部は、水平面に対し垂直なハウジング支持壁を有する請求項3から14のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項16】
レバー部は下側を有し、下側は、前記レバー部が非穿孔位置にあるとき基部の前記壁の延長部を形成し、吸入器が水平面に垂直に置かれているとき、吸入器は前記壁およびレバー部の下側によって支持される請求項15に記載の吸入器。
【請求項17】
その第一の位置において基部と接触し、ブリスター支持部がその第二の位置から離れた方向に前記第一の位置を越えて回転するのを防ぐ請求項15または16のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項18】
基部は、ハウジング内で基部の壁から上方へと延在する弾性アームを含み、前記アームの自由端は、基部をハウジングに取り付けるためのハウジング内の開口部に係合する舌状部を有している請求項15から17のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項19】
舌状部がハウジングの上方に位置するキャップと接触するために、開口部を通り、ハウジングの外面を超えて突出する請求項19に記載の吸入器。
【請求項20】
ハウジングが使用者によって、ブリスター支持部に関して前記第一の位置と第二の位置との間を回動可能となっている請求項1に記載の吸入器。
【請求項21】
ブリスター支持部が第一の位置においてスロットを通して挿入されたブリスターを支持するための座部を含む請求項1から20のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項22】
ハウジングが一方の端部にある、穿孔されたブリスターから室へと入り込む薬剤含有空気流のための吸入口と、反対側の端部にある、マウスピースから出て患者の気道へと入り込む薬剤含有空気流のための排出口とを有する、略円筒形の室を具備する請求項1から21のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項23】
室が吸入口と排出口の間に延在する長手軸を有する請求項22に記載の吸入器。
【請求項24】
略円筒形の室が吸入口および排出口間を流れる薬剤含有空気と相互作用するためにサイクロン室へと入り込む清浄な空気流のための、少なくとも一つのバイパス空気吸入口を有する請求項23または24に記載の吸入器。
【請求項25】
バイパス空気吸入口が、薬剤含有空気流と相互作用する清浄な空気からサイクロン空気流が発生するように、室と接線で合流する請求項24に記載の吸入器。
【請求項26】
室とバイパス空気吸入口がハウジング内に位置する挿入物を含む請求項23から25のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項27】
ハウジングは、離間された一対の側壁を有し、前記側壁間に挿入物が配置され、側壁はバイパス空気吸入口の端部を越えて横方向に延在する請求項26に記載の吸入器。
【請求項28】
請求項20に従属する際、ハウジングがホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングはブリスター支持部に対して低位に位置し、ブリスター穿孔要素がその中でブリスター支持部内に位置するブリスターが穿孔要素によって穿孔される位置に置かれる請求項21から27のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項29】
ハウジングが不安定な予備刺激(primed)位置を有しており、予備刺激位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から上昇位置へと、ブリスター支持部に対して回動され、上昇位置において、ハウジングがブリスター支持部に対して傾斜され、ブリスター穿孔要素が、ブリスターが前記スロットを通ってブリスター支持部へと挿入されること、および後にそこから取り除かれることを可能にするために、ブリスター穿孔位置から移動される請求項28に記載の吸入器。
【請求項30】
ブリスター支持部がそのホームまたは保管位置にあるとき、室の長手軸がブリスター支持部へのブリスターの挿入方向に対して、ほぼ直角である請求項28または29に記載の吸入器。
【請求項31】
キャップを、ハウジングがそのホームまたは保管位置にある場合にのみ、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に置くことが可能である請求項28から30のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項32】
請求項20に従属する際、ハウジングがホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングがブリスター支持部に対して高位に置かれ、ブリスターのスロットへの挿入方向が室の長手軸に対して傾斜される請求項22から27のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項33】
ハウジングが穿孔位置を有し、穿孔位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から低位傾斜位置へと、ブリスター支持部に対して回動され、低位傾斜位置において、ブリスター穿孔要素は、ブリスター穿孔位置を、スロットを通ってブリスター支持部に斜めに挿入されたブリスターに穿孔するものとみなす請求項32に記載の吸入器。
【請求項34】
ハウジングがその低位ブリスター穿孔位置にあるとき、室の長手軸は、ブリスターのブリスター支持部への挿入方向に対してほぼ直角である請求項33または34に記載の吸入器。
【請求項35】
ハウジングが、前記ブリスターを穿孔するためにブリスター支持部に向かってハウジングを低位にするように回動する前の、ホーム位置にあるときに、ブリスター支持部は、ブリスターボウルを取り囲むブリスター面が、室の長手軸に対して鋭角であるようにブリスターを支持するために構成される請求項32から34のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項36】
室の長手軸が、ハウジングが前記ブリスターを穿孔するために、ホーム位置から低位位置へと回動した後に、ブリスターの蓋面に対してほぼ直角に置かれる請求項35に記載の吸入器。
【請求項37】
ブリスター支持部が、不使用時に、水平面に対して垂直なハウジングと共に、ブリスター支持部を立たせるための低位支持面を有する請求項20に記載の吸入器。
【請求項38】
ハウジングが前記ブリスターを穿孔するためのブリスター支持部に関しての回動の前の第一の位置にあるとき、室の長手軸を低位支持面に対してほぼ直角に置く請求項37に記載の吸入器。
【請求項39】
ブリスターの座部が、ブリスターボウルを取り囲むブリスターの周囲を支持するブリスター支持面を含む請求項21から38のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項40】
ブリスター支持面を支持面に接するブリスターの端が支持面と囲壁の間に支持されるように、囲壁の下方に位置する請求項39に記載の吸入器。
【請求項41】
ブリスター支持面が、ブリスターボウルを受け入れるための、略U字型の切欠と、U字型の基部から切欠まで延在する弓状に形成された片持ち梁アームを有する請求項39または請求項40に記載の吸入器。
【請求項42】
片持ち梁が、ブリスターボウルと係合する唇状部を持った拡大したヘッドを有し、片持ち梁アームを、ブリスターを装置内に保持するために、ブリスターボウルをヘッド上に載せ、弓状に形成された片持ち梁アーム内に位置させるために、弾性的に変形する請求項41に記載の吸入器。
【請求項43】
ブリスター支持部が、予備装填されたブリスターの折り畳まれたブリスタータブを受け入れるための、ブリスター支持部の側壁に形成されたタブ受け入れ凹部を有する請求項20から42のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項44】
ハウジングがブリスター支持部に対して回転されたときに、対応するハウジングの凹型の支持面と協同する凸型の支持面をブリスター支持部が有する請求項32から36のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項45】
スロットを、スロットから延在するブリスタータブが装置の壁を越えて突き出さないようにするため、ブリスター支持部の凹部に形成する請求項44に記載の吸入器。
【請求項46】
ブリスターがスロット内に挿入された後、ハウジングおよびブリスター支持部を実質的に覆うように位置を決められ、また、ハウジングがその第一の位置にあるとき、前記スロットから延在するブリスタータブによって干渉されることなく位置を決められるキャップを含む請求項1から45のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項47】
使用者がブリスター穿孔要素およびブリスター支持部においてスロット内に挿入されたブリスターを見ることが可能となるようにするため、ハウジングとブリスター支持部の間に、開口部を形成する請求項46に記載の吸入器。
【請求項48】
ブリスターがスロットに挿入されたときにタブがスロットから突出し、吸入後のスロットからのブリスターの除去を容易にするような、タブを有する用量包含ブリスターを含む請求項1から47のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項49】
ブリスターがスロットに受け入れられたとき、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられたブリスターの他の部分に関してタブが折り畳み可能である請求項48に記載の吸入器。
【請求項50】
基部が折り畳まれたタブを置くための凹部を含む請求項49に記載の吸入器。
【請求項51】
基部とキャップをキャップが延在して折り畳まれたタブを覆うように構成する請求項49または50に記載の吸入器。
【請求項52】
吸入装置が、スロットを有するブリスター支持部と、マウスピースおよび装置の不使用時にハウジングとブリスター支持部を覆うキャップを有するハウジングとを含み、ブリスター支持部とハウジングは、キャップの除去後に、ブリスターの前記スロットへの挿入のための第一の位置と、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が挿入されたブリスターに穿孔する第二の穿孔位置との間で互いに対して回動可能であり、
キャップを除去するステップと、マウスピースがその第一の位置にあるときに、用量包含ブリスターをスロットに挿入するステップと、スロットに受け入れられた用量包含ブリスターとともにマウスピースがその保管位置に留まっている間に、ハウジングとブリスター支持部を実質的に覆うようにキャップを戻すステップとを含む、後の使用のために準備された吸入装置の予備装填(preloading)の方法。
【請求項53】
ブリスターがタブを有し、ブリスターがスロットに挿入されているときに、吸入後にスロットからブリスターを除去するのを容易にするためにスロットからタブが突出しており、前記方法は、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられた、ブリスターの他の部分に関してタブを折り畳むステップを含む請求項52に記載の方法。
【請求項54】
基部が前記スロットに受け入れられたブリスターのブリスタータブを受け入れるための凹部を含む請求項53に記載の方法。
【請求項55】
カバーがハウジングおよびブリスター支持部の上に置かれる前に、基部内の凹部へとタブを折り畳むステップを含む請求項54に記載の方法。
【請求項56】
複数の補助のブリスター穿孔ブレードを有する乾燥粉末吸入装置のためのブリスター穿孔要素であって、
補助のブリスター穿孔ブレードが、プレートの平面からプレートを通る薬剤流の開口部を形成するための折り畳み線に沿って曲げられており、
各ブレードが、他の補助穿孔ブレードの各々とは異なる方向へ向けられており、
各補助穿孔ブレードの折り畳み線が、残りの補助穿孔ブレードの各々の折り畳み線に対して、ほぼ90°の角度に置かれている乾燥粉末吸入装置のためのブリスター穿孔要素。
【請求項57】
4枚の補助穿孔ブレードを具備する請求項56に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項58】
ブリスター穿孔要素が補助穿孔ブレードに取り囲まれた中央穿孔ブレードを含み、中央穿孔ブレードを折り畳み線に沿ってプレートの平面の外側に曲げる請求項56または57に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項59】
中央穿孔ブレードの折り畳み線が補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して傾斜して延在する請求項58に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項60】
中央穿孔ブレードの折り畳み線を補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して45°の角度に傾斜する請求項59に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項61】
アームがプレートの平面から外に向かって斜めに垂下し、複数のタブがプレートの平面と平行な平面においてアームの端部から延在し、この複数のタブが、穿孔要素を吸入装置に取り付けるのを容易にするための複数の穴を有する請求項56から60のいずれか一項に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項62】
添付図面に関連して、実質的に上文に記載するような吸入装置。
【請求項63】
添付図面11Aから11Cに関連して、実質的に上文に記載されるようなブリスター穿孔部。
【請求項64】
基部に吸入するための薬剤の用量を含む単一ブリスターの挿入のためのスロットを有する基部と、
使用者がマウスピースから吸入を行うとき、用量が空気流に混入され、ブリスターからマウスピースを通って使用者の気道へと流れるようにするために、基部に回動可能に搭載され、基部に対してマウスピースを回動する際に前記スロットに受け入れるブリスターの穿孔が可能なようにブリスター穿孔要素を担持するマウスピースとを具備する吸入装置。
【請求項1】
使用者がそれを通して薬剤の用量を吸入しうるマウスピースと、用量を含有したブリスターを受け入れるスロットを有するブリスター支持部とを有するハウジングを含む吸入器であって、
ハウジングおよびブリスター支持部は、前記スロットへのブリスターの挿入のための第一の位置と、使用者がマウスピースから吸入を行うとき、用量が空気流に混入され、ブリスターからマウスピースを通って使用者の気道へと流れるようにするために、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が、挿入されたブリスターに穿孔する、第二の穿孔位置との間で互いに回動可能である吸入器。
【請求項2】
使用者がハウジングに関してブリスター支持部を前記第二の穿孔位置まで回動可能にすることで、スロット内に挿入され、ブリスター支持部に支持されたブリスターが、前記ブリスター穿孔要素によって穿孔されるように、ブリスター支持部はハウジング内に回動可能に搭載され、ハウジングから延在する請求項1に記載の吸入器。
【請求項3】
ブリスター支持部が、ハウジングの壁に形成された切欠部分内に延びたレバー部を含む請求項2に記載の吸入器。
【請求項4】
ハウジングおよびレバー部が共にその間の凹部を明らかにするように、レバー部がハウジングの壁の切欠部分のみを占める請求項3に記載の吸入器。
【請求項5】
ブリスター支持部に受け入れるブリスターのブリスタータブが前記スロットから前記凹部に突き出すようにスロットを配置する請求項4に記載の吸入器。
【請求項6】
ブリスター支持部を第一の位置に置いた際に、前記凹部に延在するブリスタータブをハウジングおよびブリスター支持部から離間させるようにスロットを構成する請求項5に記載の吸入器。
【請求項7】
ブリスター支持部およびハウジングを、ブリスター支持部がその第二の穿孔位置で回転する際に、ブリスター支持部がその第一の位置にあるときよりもアクセスしにくい位置にあるように開口部から凹部に突き出すブリスタータブを構成する請求項6に記載の吸入器。
【請求項8】
ハウジングが反対側の端壁を有し、切欠部が前記端壁および、前記反対側の端壁の切欠部と部分的に類似しているように形成されている前記切欠部に延在するレバー部の一つに形成される請求項3から7のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項9】
ハウジングがマウスピースから離れた下端を有し、前記下端はハウジングを越えて配置される保護キャップを支持するための側方に張り出した肩状部を具備する請求項8に記載の吸入器。
【請求項10】
レバー部がその第一の位置にある際にハウジングの肩状部の延長を形成する肩状部もレバー部が備え、キャップがハウジングの肩状部およびレバー部に延在した肩状部の両方によって支持される請求項9に記載の吸入器。
【請求項11】
保護キャップがハウジングの前記切欠部および前記レバー部によりハウジングに受け入れるブリスターのブリスタータブでの妨害および前記凹部への延在なしに形成された凹部を超えて伸長する請求項10に記載の吸入器。
【請求項12】
キャップがその第二の穿孔位置のブリスター支持部でハウジングを超えて配置される場合に、ハウジングのキャップのさらなる動きがキャップにその第一の位置に戻るレバー部の回転を生じるようにキャップがレバー部の肩状部に接触する請求項10または11に記載の吸入器。
【請求項13】
弓状のガイド面がハウジング上に形成され、レバー部が、その第一の位置および第二の位置間のレバー部の移動を案内するためにガイド面に沿って摺動する協同ガイド部を有する請求項3から12のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項14】
ブリスター支持部が、その自由端に、ハウジング内部表面に片寄った舌状部を有する弾性アームを含み、ハウジングは戻り止めを有しており、戻り止めは、前記ブリスター支持部がその第一および第二の位置にあるときに、前記舌状部がそれぞれの戻り止めに位置するように位置を定められている請求項3から13のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項15】
マウスピースから離れた、ハウジングの下端を塞ぐ基部を具備し、前記基部は、水平面に対し垂直なハウジング支持壁を有する請求項3から14のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項16】
レバー部は下側を有し、下側は、前記レバー部が非穿孔位置にあるとき基部の前記壁の延長部を形成し、吸入器が水平面に垂直に置かれているとき、吸入器は前記壁およびレバー部の下側によって支持される請求項15に記載の吸入器。
【請求項17】
その第一の位置において基部と接触し、ブリスター支持部がその第二の位置から離れた方向に前記第一の位置を越えて回転するのを防ぐ請求項15または16のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項18】
基部は、ハウジング内で基部の壁から上方へと延在する弾性アームを含み、前記アームの自由端は、基部をハウジングに取り付けるためのハウジング内の開口部に係合する舌状部を有している請求項15から17のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項19】
舌状部がハウジングの上方に位置するキャップと接触するために、開口部を通り、ハウジングの外面を超えて突出する請求項19に記載の吸入器。
【請求項20】
ハウジングが使用者によって、ブリスター支持部に関して前記第一の位置と第二の位置との間を回動可能となっている請求項1に記載の吸入器。
【請求項21】
ブリスター支持部が第一の位置においてスロットを通して挿入されたブリスターを支持するための座部を含む請求項1から20のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項22】
ハウジングが一方の端部にある、穿孔されたブリスターから室へと入り込む薬剤含有空気流のための吸入口と、反対側の端部にある、マウスピースから出て患者の気道へと入り込む薬剤含有空気流のための排出口とを有する、略円筒形の室を具備する請求項1から21のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項23】
室が吸入口と排出口の間に延在する長手軸を有する請求項22に記載の吸入器。
【請求項24】
略円筒形の室が吸入口および排出口間を流れる薬剤含有空気と相互作用するためにサイクロン室へと入り込む清浄な空気流のための、少なくとも一つのバイパス空気吸入口を有する請求項23または24に記載の吸入器。
【請求項25】
バイパス空気吸入口が、薬剤含有空気流と相互作用する清浄な空気からサイクロン空気流が発生するように、室と接線で合流する請求項24に記載の吸入器。
【請求項26】
室とバイパス空気吸入口がハウジング内に位置する挿入物を含む請求項23から25のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項27】
ハウジングは、離間された一対の側壁を有し、前記側壁間に挿入物が配置され、側壁はバイパス空気吸入口の端部を越えて横方向に延在する請求項26に記載の吸入器。
【請求項28】
請求項20に従属する際、ハウジングがホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングはブリスター支持部に対して低位に位置し、ブリスター穿孔要素がその中でブリスター支持部内に位置するブリスターが穿孔要素によって穿孔される位置に置かれる請求項21から27のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項29】
ハウジングが不安定な予備刺激(primed)位置を有しており、予備刺激位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から上昇位置へと、ブリスター支持部に対して回動され、上昇位置において、ハウジングがブリスター支持部に対して傾斜され、ブリスター穿孔要素が、ブリスターが前記スロットを通ってブリスター支持部へと挿入されること、および後にそこから取り除かれることを可能にするために、ブリスター穿孔位置から移動される請求項28に記載の吸入器。
【請求項30】
ブリスター支持部がそのホームまたは保管位置にあるとき、室の長手軸がブリスター支持部へのブリスターの挿入方向に対して、ほぼ直角である請求項28または29に記載の吸入器。
【請求項31】
キャップを、ハウジングがそのホームまたは保管位置にある場合にのみ、ハウジングおよびブリスター支持部の上方に置くことが可能である請求項28から30のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項32】
請求項20に従属する際、ハウジングがホームまたは保管位置を有し、その中でハウジングがブリスター支持部に対して高位に置かれ、ブリスターのスロットへの挿入方向が室の長手軸に対して傾斜される請求項22から27のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項33】
ハウジングが穿孔位置を有し、穿孔位置において、ハウジングはホームまたは保管位置から低位傾斜位置へと、ブリスター支持部に対して回動され、低位傾斜位置において、ブリスター穿孔要素は、ブリスター穿孔位置を、スロットを通ってブリスター支持部に斜めに挿入されたブリスターに穿孔するものとみなす請求項32に記載の吸入器。
【請求項34】
ハウジングがその低位ブリスター穿孔位置にあるとき、室の長手軸は、ブリスターのブリスター支持部への挿入方向に対してほぼ直角である請求項33または34に記載の吸入器。
【請求項35】
ハウジングが、前記ブリスターを穿孔するためにブリスター支持部に向かってハウジングを低位にするように回動する前の、ホーム位置にあるときに、ブリスター支持部は、ブリスターボウルを取り囲むブリスター面が、室の長手軸に対して鋭角であるようにブリスターを支持するために構成される請求項32から34のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項36】
室の長手軸が、ハウジングが前記ブリスターを穿孔するために、ホーム位置から低位位置へと回動した後に、ブリスターの蓋面に対してほぼ直角に置かれる請求項35に記載の吸入器。
【請求項37】
ブリスター支持部が、不使用時に、水平面に対して垂直なハウジングと共に、ブリスター支持部を立たせるための低位支持面を有する請求項20に記載の吸入器。
【請求項38】
ハウジングが前記ブリスターを穿孔するためのブリスター支持部に関しての回動の前の第一の位置にあるとき、室の長手軸を低位支持面に対してほぼ直角に置く請求項37に記載の吸入器。
【請求項39】
ブリスターの座部が、ブリスターボウルを取り囲むブリスターの周囲を支持するブリスター支持面を含む請求項21から38のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項40】
ブリスター支持面を支持面に接するブリスターの端が支持面と囲壁の間に支持されるように、囲壁の下方に位置する請求項39に記載の吸入器。
【請求項41】
ブリスター支持面が、ブリスターボウルを受け入れるための、略U字型の切欠と、U字型の基部から切欠まで延在する弓状に形成された片持ち梁アームを有する請求項39または請求項40に記載の吸入器。
【請求項42】
片持ち梁が、ブリスターボウルと係合する唇状部を持った拡大したヘッドを有し、片持ち梁アームを、ブリスターを装置内に保持するために、ブリスターボウルをヘッド上に載せ、弓状に形成された片持ち梁アーム内に位置させるために、弾性的に変形する請求項41に記載の吸入器。
【請求項43】
ブリスター支持部が、予備装填されたブリスターの折り畳まれたブリスタータブを受け入れるための、ブリスター支持部の側壁に形成されたタブ受け入れ凹部を有する請求項20から42のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項44】
ハウジングがブリスター支持部に対して回転されたときに、対応するハウジングの凹型の支持面と協同する凸型の支持面をブリスター支持部が有する請求項32から36のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項45】
スロットを、スロットから延在するブリスタータブが装置の壁を越えて突き出さないようにするため、ブリスター支持部の凹部に形成する請求項44に記載の吸入器。
【請求項46】
ブリスターがスロット内に挿入された後、ハウジングおよびブリスター支持部を実質的に覆うように位置を決められ、また、ハウジングがその第一の位置にあるとき、前記スロットから延在するブリスタータブによって干渉されることなく位置を決められるキャップを含む請求項1から45のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項47】
使用者がブリスター穿孔要素およびブリスター支持部においてスロット内に挿入されたブリスターを見ることが可能となるようにするため、ハウジングとブリスター支持部の間に、開口部を形成する請求項46に記載の吸入器。
【請求項48】
ブリスターがスロットに挿入されたときにタブがスロットから突出し、吸入後のスロットからのブリスターの除去を容易にするような、タブを有する用量包含ブリスターを含む請求項1から47のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項49】
ブリスターがスロットに受け入れられたとき、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられたブリスターの他の部分に関してタブが折り畳み可能である請求項48に記載の吸入器。
【請求項50】
基部が折り畳まれたタブを置くための凹部を含む請求項49に記載の吸入器。
【請求項51】
基部とキャップをキャップが延在して折り畳まれたタブを覆うように構成する請求項49または50に記載の吸入器。
【請求項52】
吸入装置が、スロットを有するブリスター支持部と、マウスピースおよび装置の不使用時にハウジングとブリスター支持部を覆うキャップを有するハウジングとを含み、ブリスター支持部とハウジングは、キャップの除去後に、ブリスターの前記スロットへの挿入のための第一の位置と、ハウジングによって担持されるブリスター穿孔要素が挿入されたブリスターに穿孔する第二の穿孔位置との間で互いに対して回動可能であり、
キャップを除去するステップと、マウスピースがその第一の位置にあるときに、用量包含ブリスターをスロットに挿入するステップと、スロットに受け入れられた用量包含ブリスターとともにマウスピースがその保管位置に留まっている間に、ハウジングとブリスター支持部を実質的に覆うようにキャップを戻すステップとを含む、後の使用のために準備された吸入装置の予備装填(preloading)の方法。
【請求項53】
ブリスターがタブを有し、ブリスターがスロットに挿入されているときに、吸入後にスロットからブリスターを除去するのを容易にするためにスロットからタブが突出しており、前記方法は、タブが基部に対してほぼ同高にあるようなスロットに受け入れられた、ブリスターの他の部分に関してタブを折り畳むステップを含む請求項52に記載の方法。
【請求項54】
基部が前記スロットに受け入れられたブリスターのブリスタータブを受け入れるための凹部を含む請求項53に記載の方法。
【請求項55】
カバーがハウジングおよびブリスター支持部の上に置かれる前に、基部内の凹部へとタブを折り畳むステップを含む請求項54に記載の方法。
【請求項56】
複数の補助のブリスター穿孔ブレードを有する乾燥粉末吸入装置のためのブリスター穿孔要素であって、
補助のブリスター穿孔ブレードが、プレートの平面からプレートを通る薬剤流の開口部を形成するための折り畳み線に沿って曲げられており、
各ブレードが、他の補助穿孔ブレードの各々とは異なる方向へ向けられており、
各補助穿孔ブレードの折り畳み線が、残りの補助穿孔ブレードの各々の折り畳み線に対して、ほぼ90°の角度に置かれている乾燥粉末吸入装置のためのブリスター穿孔要素。
【請求項57】
4枚の補助穿孔ブレードを具備する請求項56に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項58】
ブリスター穿孔要素が補助穿孔ブレードに取り囲まれた中央穿孔ブレードを含み、中央穿孔ブレードを折り畳み線に沿ってプレートの平面の外側に曲げる請求項56または57に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項59】
中央穿孔ブレードの折り畳み線が補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して傾斜して延在する請求項58に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項60】
中央穿孔ブレードの折り畳み線を補助穿孔ブレードの各折り畳み線に対して45°の角度に傾斜する請求項59に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項61】
アームがプレートの平面から外に向かって斜めに垂下し、複数のタブがプレートの平面と平行な平面においてアームの端部から延在し、この複数のタブが、穿孔要素を吸入装置に取り付けるのを容易にするための複数の穴を有する請求項56から60のいずれか一項に記載のブリスター穿孔要素。
【請求項62】
添付図面に関連して、実質的に上文に記載するような吸入装置。
【請求項63】
添付図面11Aから11Cに関連して、実質的に上文に記載されるようなブリスター穿孔部。
【請求項64】
基部に吸入するための薬剤の用量を含む単一ブリスターの挿入のためのスロットを有する基部と、
使用者がマウスピースから吸入を行うとき、用量が空気流に混入され、ブリスターからマウスピースを通って使用者の気道へと流れるようにするために、基部に回動可能に搭載され、基部に対してマウスピースを回動する際に前記スロットに受け入れるブリスターの穿孔が可能なようにブリスター穿孔要素を担持するマウスピースとを具備する吸入装置。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【公表番号】特表2012−516169(P2012−516169A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546807(P2011−546807)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/050790
【国際公開番号】WO2010/086285
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(509351199)ベクチュラ デリバリー デバイセズ リミテッド (16)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/050790
【国際公開番号】WO2010/086285
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(509351199)ベクチュラ デリバリー デバイセズ リミテッド (16)
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