説明

吸入器

医薬製剤を推進剤なしで噴霧化する吸入器(1)が提案される。吸入器は、低速エーロゾル(14)を生じさせる。吸入器は、生じたエーロゾルを中間貯蔵するアドオン器具(23)と組み合わされる。吸入器は、駆動ばねを片手で引っ張ったりこれを解除したりすることができる引張り操作器具を有する。吸入器は、大型動物用の小出し器具を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1、請求項9又は請求項12の前提部に記載された吸入器に関する。
【0002】
本発明は、特にいわゆるソフトミスト(soft mist)型吸入器(SMI)、即ち比較的ゆっくりとしか広がらないスプレーミスト(エーロゾル)を生じさせる吸入器に関する。本発明の意味におけるこの種の吸入器は、特に、エーロゾルを2m/秒未満、好ましくは1.6m/秒未満、最も好ましくは1m/秒未満の速度(どの場合でも、噴出ノズルから10cmの距離を置いたところで測定される)で送り出すと共に/或いは1回投与分、即ち好ましくは10〜50μlの医薬製剤又は調合薬の送出し又は噴霧化が0.7秒よりも長く続き、特に約1秒以上続く吸入器である。
【背景技術】
【0003】
国際公開第2005/079997(A1)号パンフレットは、本発明の意味におけるSMI(ソフトミスト型吸入器)に相当する吸入器を開示している。公知の吸入器は、噴霧化されるべき医薬製剤のリザーバとして、医薬製剤を収容した内袋を備えた挿入可能な硬質容器と、医薬製剤を運搬すると共に噴霧化する駆動ばねを備えた圧力発生器とを有している。噴霧化は、推進ガスを使用しないで、即ち駆動ばねの力によって起こる。
【0004】
吸入器及びSMI全般に関する問題は、医薬製剤の噴霧化のトリガと吸息を協調させなければならないということにある。これは、個々のユーザにとって困難な場合がある。これは、各投与について比較的長い噴霧化時間を要するのでSMIに関して問題となる傾向がある。したがって、SMIは、従来、協調上の問題のある人々、例えば小さな子供又は動物、特に大型動物、例えばウマには用いられていなかった。
【0005】
国際公開第2004/091704(A1)号パンフレットは、噴霧化された医薬製剤をチャンバ内に中間貯蔵するアドオン器具を開示している。アドオン器具は、いわゆる計量投与型吸入器(MDI)で用いられる。MDIは、噴霧化されるべき医薬製剤及び推進ガスを収容した加圧容器を有する。作動時、医薬製剤は、推進ガスによって比較的高い圧力状態で、それに応じて高い速度でしかも高い質量流量の状態で小出しされる。したがって、放出は、あっという間であり、具体的に言えば、その持続時間は、0.4秒未満、通常約0.15〜0.36秒である。短い放出期間は、吸入のための吸息が通常かなり長く続くので、吸入にとって不都合である。エーロゾルを通常MDIにより放出する2m/秒を超え、多くの場合、最高8m/秒又はそれどころかこれを超える比較的高い速度も又、エーロゾルの粒子(液滴)が直接吸入中に高い速度の結果としてユーザの喉の壁に大部分付着堆積するので、エーロゾルを肺の中に受け入れさせるうえで不都合である。
【0006】
公知のアドオン器具は、MDI向きであり、このようなアドオン器具は、特に流れ距離を長くすることによりエーロゾルを減速させるのに役立つ。この理由で、この種のアドオン器具は、スペーサとも呼ばれている。さらに、アドオン器具は、生じたエーロゾルの中間貯蔵を行うのに役立つ。
【0007】
国際公開第01/78818(A2)号パンフレットは、鼻用の吸入器を開示している。この吸入器は、手動操作可能なポンプボトル及びこのポンプボトルに取り付けられていて、生じたエーロゾルの中間貯蔵のためのチャンバを備えたアダプタを有している。ポンプボトルは、本発明の意味でのSMIではない。これとは異なり、適度の噴霧化を達成するためには、ポンプボトルは、確かにポンプボトルが肺の中に吸入に望ましい非常に小さな液滴から成るエーロゾルを生じさせることができる場合、特性がuDIの特性に一致するよう簡単且つ強制的に動作が行われなければならない。
【0008】
国際公開第94/17753(A1)号パンフレットは、例えばウマのような大型の動物用の吸入器具を開示している。吸入器具は、エーロゾルを管状部分を備えたアドオン器具内に送り込むuDIを有する。エーロゾルは、管状部分の長手方向にスプレーされる。ウマの外鼻孔中に導入されるよう設計された軟質アダプタが管状部分に連結されるのが良い。変形実施形態によれば、吸入器具は、関連の手動動作式の回動可能なトリガ要素を備えた取っ手を有する。トリガ要素を操作すると、MDIは、直線状に押され、それにより、MDI内の計量弁が開き、エーロゾルが管状部分内に送り出される。MDIの欠点は、噴霧化が推進ガスを用いているということにある。動作も又問題である。トリガ要素を手動操作する方向は、管状部分又はアドオン器具の長手方向広がりに対して平行に向いており、その結果、オペレータは、アドオン器具の送り出し端部と反対側の端部に自ら直感で位置するようになっているが、これは、ユーザがウマを同時に保持しなければならない場合、ウマへの投与にとって最も不都合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第2005/079997(A1)号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2004/091704(A1)号パンフレット
【特許文献3】国際公開第01/78818(A2)号パンフレット
【特許文献4】国際公開第94/17753(A1)号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、たとえ低速で送り出されるエーロゾルであってもこのようなエーロゾルの吸入を容易すると共に/或いは呼吸の吸気と吸入器のトリガの協調の問題が回避され又は少なくとも最小限に抑えられると共に/或いは吸入器が特に動物、好ましくは大型の動物、例えばウマに使用されるのに適していると共に/或いはより汎用的な使用に適した吸入器、最も好ましくはSMIを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1、請求項9又は請求項12に記載された吸入器によって達成される。有利な実施形態は、従属形式の請求項の内容である。
【0012】
本発明の第1の主要な態様によれば、特にSMIの形態をした吸入器が生じたエーロゾルの中間貯蔵、即ち一時的貯蔵のためのチャンバを備えたアドオン器具と組み合わされ、チャンバは、吸入器の噴出ノズルの下流側に配置される。これにより、吸入が容易に成ると共に/或いは特に吸入器を自ら作動させることができず又は吸入器のトリガとエーロゾルの吸入の協調に関する問題のある人又は動物における汎用的な使用が可能になる。
【0013】
SMI及びアドオン器具とエーロゾルの中間貯蔵のためのチャンバの好ましい組み合わせは、当業者には自明ではなかった。公知のスペーサ及びアダプタは、事実、MDI等向きである。しかしながら、驚くべきことに、比較的長い期間にわたり、好ましくは約1秒以上にわたり且つ/或いは比較的低い速度で、好ましくは2m/秒未満、最も好ましくは1.6m/秒未満で(噴出ノズルから10cmの距離を置いたところで測定されている)吸入されるべきエーロゾルを発生させる吸入器の場合であっても有効物質の吸入具合の向上をアドオン器具によって達成することができるということが判明した。吸入器のトリガ、即ちエーロゾルの発生と呼吸の吸気の協調がかなり容易になる。エーロゾルを吸入器によって生じさせてアドオン器具のチャンバ内にスプレーし、ここから、エーロゾルを呼吸により吸入することができる。
【0014】
提案された解決策は、肺の中に溜まる有効物質のフラクションが平均で高く且つ/或いはMDIの場合よりも変動度が小さい状態で有効物質の良好な規定された吸入を可能にする。これにより、正確に計量されなければならない種々の医薬製剤による向上した治療又はその向上した使用が可能になる。最後に、SMIは、結果として、汎用性がある。
【0015】
好ましくは、エーロゾルは、主小出し方向及び/又はチャンバの長手方向に直角にチャンバ内に導入される。この結果、コンパクトな構成が得られると共に/或いはエーロゾルを長手方向に送り出す従来型吸入器を用いることができる。
【0016】
特に好ましくは、アドオン器具は、供給空気又は給気をチャンバ内に流入させると共に逆方向における流れを遮断する入口弁を有する。これにより、外向き呼吸中、チャンバからのエーロゾルの望ましくない吹き出しが阻止される。特に好ましくは、入口弁は、エーロゾルをチャンバ内に流入させるコネクタの上流側に配置される。これにより、エーロゾルが入口弁を通って流れなければならない事態が回避されると共に入口弁によって妨げられる事態が回避される。
【0017】
好ましくは、アドオン器具は、小出し方向におけるチャンバを通る空気流を表示する吸息表示器を有する。これは、吸入器の使用又は噴霧化のトリガを助ける。というのは、このような表示器により、オペレータ又はユーザへの呼吸の吸気が表示されるからである。これは、協調を助け、従って、例えば噴霧化を自分自身で回避させることができない人々又は動物に関する吸入器の汎用的な使用が促進される。
【0018】
好ましい実施形態によれば、アドオン器具は、規定された回転位置でのみ小出し器具に連結可能な小出しコネクタを有する。代替的に又は追加的に、吸入器は、主小出し方向及び/又はチャンバの長手方向に対して長い方の側部に配置されたトリガ要素を有する。特に簡単な操作を可能にする規定された構成を実現することができる。特に、これは、ウマについて使用する場合に好都合である。というのは、アドオン器具を備えた吸入器をウマの頭に隣接して側方に直角に突き出た状態で保持することができ、他方、吸入器が主小出し器具によってウマの対応の外鼻孔内に嵌まり込み、オペレータは、ウマに平行な方向を見ながら、トリガ要素がオペレータに向くようにウマの隣りに立つことができるからである。これにより、極めて簡単な直感による操作が可能であり、この場合、オペレータは、ウマについて試行錯誤しながら吸入器を見ることができる仕方でウマの隣りに、特にその左側に自分自身を位置させることができる。それと同時に、オペレータは、片手でウマの頭又は首、特に端綱等を保持することができる。
【0019】
好ましくは、小出し器具は、チャンバよりも大きな直径又は断面を有する。このため、追加の中間貯蔵を得ることができる。
【0020】
本発明の第2の別個独立に達成可能な主要な態様によれば、吸入器は、噴出ノズルを機械的にクリーニングする手段を有する。この手段は、特に、スイベル要素及び/又はクリーニング要素から成る。これにより、吸入器を例えば動物、特に大型動物、例えばウマについて汎用的に使用することができる一方で、投与又は噴霧化に対してマイナスに影響を及ぼす恐れのある噴出ノズルの汚染を提案した手段によって回避し、又はなくすことができる。
【0021】
本発明の第3のこれ又別個独立に達成可能な主要な態様によれば、吸入器は、特に実際の噴霧化を生じさせるばね又は他のエネルギー貯蔵手段の片手により引張り操作を可能にするよう片手で操作されるよう構成されている。さらに、この場合、噴霧化は、好ましくは、特にオペレータにより片手でトリガ可能である。これにより、好ましくは推進剤なしの吸入器の簡単な取り扱いが可能であり、その結果、このような吸入器を協調上の問題のある人々及び/又は動物、例えば大型動物、特にウマについて汎用的に用いることができるようになっている。
【0022】
上述の態様及び特徴を互いに別個独立に、特に独立形式の請求項の他の特徴とは別個独立であるが、任意所望の組み合わせで具体化することができる。
【0023】
本発明の別の利点、特徴、特性及び態様は、特許請求の範囲の記載及び添付の図面を参照して行われる好ましい実施形態の以下の説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】非引張り操作状態にある吸入器の概略断面図である。
【図2】図1に対して90°回転させて引張り操作状態にある吸入器の概略断面図である。
【図3】アドオン器具が連結された状態の図1の吸入器の概略断面図である。
【図4】ウマの外鼻孔への取り付けられた状態のアドオン器具及び小出し器具を備えた吸入器の概略断面図である。
【図5】改造型実施形態としてのアドオン器具が連結された状態の吸入器の側面図である。
【図6】図5の吸入器の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図中、同一の参照符号は、同一又は類似の部品について用いられ、対応の又は同等な性質及び利点は、たとえ説明を繰り返さないでも達成される。
【0026】
図1及び図2は、医薬製剤2を推進剤なしで噴霧化する携帯可能な吸入器1を非引張り操作状態(図1)及び引張り操作状態(図2)で示している。図1及び図2は、医薬製剤2を収容した容器3を有する吸入器1を示している。
【0027】
医薬製剤2、好ましくは液体の噴霧化中、肺行きのエーロゾル14が形成され(図1)、このようなエーロゾルは、ユーザ又は患者(図示せず)、例えば動物、ヒト、又は好ましくは大型動物、特にウマにより吸息又は吸入可能である。通常、吸入は、特に病気に応じて、好ましくは所定の間隔で1日に少なくとも1回であるが、特に1日に数回行われる。
【0028】
吸入器1は、特に、上述したソフトミスト型吸入器として構成されている。
【0029】
吸入器1は、医薬製剤2を収容した好ましくは挿入可能であると共にオプションとして交換可能な容器3を有する。この容器は、噴霧化されるべき医薬製剤2のリザーバを形成している。好ましくは、容器3は、医薬製剤2の数回の投与分のための、即ち、多数回の噴霧化又は塗布を可能にするのに十分な量の医薬製剤2又は有効物質を収容している。国際公開第96/06011(A1)号パンフレットに開示されているような典型的な容器3は、約2〜10mlの量を収容する。容器3の好ましい構成に関しては、追加の情報を得るために国際公開第00/49988(A2)号パンフレットを参照されたい。
【0030】
容器3は、好ましくは、実質的に円筒形又はカートリッジの形状をしており、吸入器1をいったん開けた後では、容器3を吸入器1内に下から挿入でき、オプションとして交換することができる。この容器は、好ましくは剛性又は硬質構造のものであり、医薬製剤2は、特に、容器3内に収容され、特に容器3内の押し潰し可能な袋4内に収容される。
【0031】
吸入器1は、各場合に特に所定の且つオプションとして調節可能な投与量で、即ち、計量噴霧化又は複数の規定された投与分の噴霧化のため医薬製剤2を運搬して噴霧化する運搬装置、特に圧力発生器5を更に有する。吸入器1の各作動の際に1回投与分を投与することができる
【0032】
吸入器1又は圧力発生器5は、特に、運搬、圧力発生及び/又は噴霧化が推進剤を用いないで、機械的に且つ/或いはエネルギー貯蔵手段、特にばね力貯蔵手段のエネルギー又は力によって、最も好ましくは図示の実施形態では駆動ばね7のばね力によって起こる。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0033】
吸入器1又は圧力発生器5は、特に容器3のホルダ6、好ましくは手動で操作して解除できる関連のロック要素8を備えた関連の駆動ばね7(一部しか示さず)、オプションとして弁、特に逆止弁10を備えた運搬要素、好ましくは毛管の形態をした運搬管9、圧力チャンバ11及び/又は特にマウスピース13の付近に設けられた噴出ノズル12を有している。
【0034】
容器3は、ホルダ6により、特に圧締め又はラッチ止め作用により、吸入器1内に固定されていて、運搬管9が、容器3内に入り込むようになっている。ホルダ6は、容器3を交換することができるよう構成されたものであるのが良い。
【0035】
駆動ばね7を引っ張るため、吸入器1又は圧力発生器5は、好ましくは引張り操作器具を有する。駆動ばね7を軸方向に引っ張ると、ホルダ6が容器3及び運搬管9と共に図において下方に移動し、医薬製剤2又はより正確に言えば次の投与分が容器3から吸い出され、逆止弁10を通って圧力発生器5の圧力チャンバ11内に吸い込まれる。
【0036】
トリガ要素8の作動後における次の弛緩中、圧力チャンバ11内の医薬製剤2は、駆動ばね7に加わる張力を解除することにより、逆止弁10が今や閉鎖状態にある状態で運搬管9が上方に戻されることによって圧力下に置かれ、その結果、この運搬管9は、今や加圧ラムとして働くようになる。この圧力により、医薬製剤2が噴出ノズル12中に放出され、次に、図1に示されているように好ましくは吸入可能なエーロゾル14の状態に噴霧化される。
【0037】
ユーザ又は患者(図示せず)は、エーロゾル14を吸入することができ、その間、好ましくは供給空気(給気)が少なくとも1つの給気開口部15を通ってマウスピース13内に吸い込まれる。
【0038】
噴霧化プロセス中、容器3を駆動ばね7によってその元の位置に戻す。容器3は、引張り操作プロセス中及び噴霧化プロセス中、持ち上げ運動を行う。
【0039】
吸入器1は、特に、第1のハウジング部品(上側部品)16及びこの第1のハウジング部品に対して回転可能な内側部品17(図2)を有し、内側部品は、上側部分17a及び下側部分17bを有し(図1)、他方、特に手動操作可能又は回転可能な第2のハウジング部品(下側部品)18が、好ましくは安全クロージャ又は保持要素19によってこの内側部品17に解除自在に取り付けられ、特にこれに嵌着又は装着されている。特に、安全クロージャ又は保持要素19は、吸入器1の偶発的な開放又は第2のハウジング部品18の取り外しが阻止されるよう構成されている。特に、第2のハウジング部品18を解除するため、保持要素19をばね力に抗して押し込まれなければならない。容器3を挿入すると共に(或いは)交換するために、第2のハウジング部分18を吸入器1から取り外すことができる。ハウジング部分18は好ましくは、キャップ状の下側ハウジング部品を形成すると共に/或いは容器3の下方自由端部周りに係合し又はこれに嵌まっている。
【0040】
第2のハウジング部品18を第1のハウジング部品16に対して回転させることができ、それにより、内側部品17も又回転する。このように、駆動ばね7は、ホルダ6に作用する歯車装置(詳細には図示せず)によって軸方向に引っ張られる。引張り操作中、容器3は、容器3が図2に示すような端位置を占めるまで軸方向下方に動かされ又はその端部が第2のハウジング部品18中に又はその端面に向かって入り込む(一段と入り込む)。この状態では、駆動ばね7又は吸入器1は、圧締めされてロックされる。
【0041】
図示の実施形態では、駆動ばね7又は他のエネルギー若しくはばね力貯蔵手段を引っ張る引張り操作器具は、特に、少なくとも1つの回転可能な部品、例えば第2のハウジング部品18及び/又は内側部品17を有すると共にこの場合、好ましくは回転運動を直線引張り運動、この場合には軸方向引張り運動に変換する歯車装置を更に有する。好ましくは、回転運動は、引張り操作中、常時同一回転方向に続行され、従って、逆の回転は不要である。しかしながら、他の設計上の解決手段も又、採用可能である。
【0042】
吸入器1は、好ましくは、容器3を強制的に換気する器具を有している。
【0043】
引張り操作がまず最初に起こると、容器3は、好ましくは、そのベースが穿通され又は開かれる。特に、ハウジング部品18内に配置された軸方向に作用するばね20が容器ベース21に当たるようになり、そして穿通要素22により容器3又は接触がまず最初に行われるときに換気目的でベースに設けられている特にガス密シールを穿通する。
【0044】
この強制的換気装置は、この場合、穿通要素22により形成され、穿通要素22は、ばね20により保持され又は形成される。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0045】
注目されるべきこととして、換気目的のための穿通の際、容器3の外側シェルのみが開かれる。医薬製剤2の入った袋4は、非損傷状態のままである。医薬製剤2が運搬管9を通って袋4から取り出されると、軟質袋4が潰れる。均圧のため、周囲空気が換気又は穿通開口部を通って容器3内に流入することができる。
【0046】
吸入器1を使用するためには、まず最初に、容器3を挿入しなければならない。これは、好ましくは、第2のハウジング部品18を取り外し又は引き出すことによって行われる。次に、容器3を内側部品17内に軸方向に挿入し又は押し込む。それと同時に、容器3がヘッド側端部のところで開かれ又は取り付けられる。これは、運搬要素、即ち運搬管9が好ましくは容器3のヘッド側端部のところに設けられたシールを穿通し、次に容器3のヘッド側端部のところに設けられた隔膜を通って袋4の内部に挿入されることによって行われる。運搬管9を介する容器3、より正確にいえば容器3内の袋4と圧力発生器5又は圧力チャンバ11との流体結合が作られる。
【0047】
次に、第2のハウジング部品18を再び押し込む。今や、初めて吸入器1を引張り操作することができる。次に、この段階において、容器3をそのベースのところで穿通要素22により穿通し、即ち上述したように強制的に換気する。
【0048】
容器3を挿入して流体結合した後であって、容器を最初に用いる前に、吸入器1を好ましくは引張り操作し、数回作動させる。このいわゆるプライミングにより、運搬管9及び圧力発生器5内の医薬製剤2中に存在する空気が噴出ノズル12に押しのけられる。すると、吸入器1は、吸入可能な状態にある。
【0049】
スプレー又は噴霧化プロセスにより送り出される医薬製剤2の量は、好ましくは、約10μl〜50μl、より好ましくは約10μl〜20μl、最も好ましくは約15μlである。
【0050】
駆動ばね7は、好ましくは、大きなばね圧力を達成するために付勢状態で取り付けられている。即ち、提案する吸入器1では、噴霧化プロセス中における医薬製剤2の加圧及び運搬は、好ましくはばね力だけで起こり、特に、駆動ばね7の力だけで起こる。
【0051】
吸入器1は、好ましくは、圧力発生器5又は圧力チャンバ11内の医薬製剤2が送り出し中、5MPa〜60MPa、特に約10MPa〜50MPaの圧力に達するよう構成されている。特に好ましくは、医薬製剤2の送り出し又は噴霧化中、噴出ノズル12のところ又はそのノズル開口部のところでは、約5MPa〜60MPa、特に約10MPa〜30MPaの圧力に達する。次に、医薬製剤2をエーロゾル14の状態に変換し、エーロゾルの液滴は、最高20μmまで、好ましくは約3μm〜10μmの空気力学径を有する。作用又は噴霧化効果は、好ましくは噴出ノズル12によって送り出されたジェットを遮ることによって達成され又は一段と支援される。
【0052】
吸入器1は、好ましくは、エーロゾルが低速で、特に2m/秒未満、最も好ましくは約1.6m/秒以下の速度(いずれの場合も、噴出ノズル12から10cmの距離のところで測定される)で送り出されるよう構成される。吸入器1は、好ましくは、SMIの形態をしている。低い送り出し速度は、噴出ノズル12によって送り出された医薬製剤2のジェットを遮ることにより且つ/或いはばね力の適当な選択によって達成可能又は支援可能である。
【0053】
特に好ましくは、吸入器1の構成は、エーロゾル発生が0.7秒を超える期間にわたり、より好ましくは少なくとも約1秒、特に少なくとも1.5秒間続くようなものである。1回投与分を噴霧化し又は吸入器1を作動させるのに要する時間は、0.75秒を超え、より好ましくは約1秒以上である。
【0054】
吸入器1は、図4の断面図に示されているように吸入器1によって生じたエーロゾル14を受け入れると共に/或いは中間貯蔵するチャンバ24を備えたアドオン器具23を有している。
【0055】
チャンバ24は、噴出ノズル12の下流側に配置され又は配置されるようになっている。このチャンバは、吸入器1により生じたエーロゾル14を受け入れて中間貯蔵するのに役立つ。
【0056】
好ましくは、アドオン器具23又はそのチャンバ24は、形態が少なくとも実質的に管状、円筒形、細長い形状のもの又は円錐形である。
【0057】
アドオン器具23は、好ましくは、吸入器1又はその連結部材13に機械的且つ/或いは流体的連結可能なコネクタ25を有する。アドオン器具23は、例えば嵌着、圧締め又はラッチ止めによって吸入器1又は連結部材13に解除可能に又は解除不能に連結可能である。図示の実施形態では、エーロゾル14は、長さ寸法方向又はチャンバ24内の主小出し方向に直角に又は垂直にチャンバ24内に導入される。図4は、エーロゾル14が吸入器1から側方コネクタ25を通ってチャンバ24内にどのように送り出されるかを概略的に示している。
吸入器1又はアドオン器具23は、好ましくは、出口端部のところで取付け可能な小出し器具27、例えばアダプタを有する。
【0058】
アドオン器具23は、好ましくは、出口端部のところに、図4に概略的に示されているように、特に関連の小出し器具27に連結可能な小出しコネクタ26を有する。
【0059】
アドオン器具23又はチャンバ24は、好ましくは、供給空気(周囲空気)を流入させる入口開口部28を有する。入口開口部28は、好ましくは、小出しコネクタ26と反対側のアドオン器具23又はチャンバ24の端部のところに且つ/或いはコネクタ25の上流側に設けられる。しかしながら、他の構成も又採用可能である。
【0060】
吸入器1に連結可能であり又は吸入器によって生じたエーロゾル14を流入させるコネクタ25は、好ましくは、アドオン器具23又はチャンバ24の2つの端部相互間に又は小出しコネクタ26と入口開口部28との間に配置される。特に、吸入器1は、アドオン器具23又はチャンバ24の一方の側部に配置され又は長手方向又はその主小出し方向に直角に又は垂直に延びる。しかしながら、他の幾何学的構成も又、採用可能である。
【0061】
好ましくは、チャンバ24は、連結部材13よりも大きな断面のものであると共に/或いは少なくとも部分的にコネクタの送出し端部又はアドオン器具23の自由端部に向かって広がっている。これにより、エーロゾル14は、可能な限り最も狭い領域でチャンバ24の壁に当たるようになる。このように、チャンバの壁上への噴霧化された医薬製剤2の堆積又は沈殿を最小限に抑えることができる。
【0062】
好ましくは、アドオン器具23又はチャンバ24は、供給空気をチャンバ24内に流入させる入口弁29を有し、この入口弁29は、好ましくは、特に、呼息の際、空気がチャンバ24から入口開口部28を通って逃げ出て大気中に進むことができないよう逆方向の流れを遮断し又は絞る。図示の実施形態では、入口弁29は、閉鎖位置に付勢可能であり又は付勢できない逆止弁又は羽打弁の形態をしている。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0063】
好ましくは、吸入器1では、少なくともアドオン器具23が取り付けられた場合、オプションとしての給気開口部15は、閉鎖され又は関連の給気弁を備え、その結果、チャンバ24からコネクタ25及び給気開口部15を通って放出する空気が生じることがないようになっている。
【0064】
吸入器1又はアドオン器具23は、好ましくは、特にチャンバ24内での小出し方向における空気の流れを表す吸息表示器30を有する。吸息表示器30は、特に患者が吸息し又は吸入する時期、特に空気が入口開口部28からチャンバ24を通って小出しコネクタ26に流れる時期を表示する。図示の実施形態では、吸息表示器30は、好ましくは、特に葉形であると共に/或いは空気の流れによって偏向又は回動可能に取り付けられた部品を有する。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0065】
好ましくは、アドオン器具23若しくはそのハウジング又はチャンバ24の壁は、吸息表示器30を外部から見ることができるようにするために且つ/或いは外部からの汚染等を検出することができるように少なくとも部分的に透明であり又は全体が透明である。
【0066】
好ましくは、チャンバ24は、連結部材13よりも直径又は断面が大きく、特に、その1.5倍以上、最も好ましくは2倍以上である。これにより、エーロゾル14をチャンバ24の壁上に堆積させる傾向が減少する。
【0067】
チャンバ24は、好ましくは、0.1l(リットル)を超え、特に0.2lを超え、最も好ましくは約0.2〜0.6lの容積を有する。特に、アドオン器具23又はチャンバ24のサイズは、吸入器1の作動時に生じるエーロゾル14が、エーロゾル14又は噴霧化された医薬製剤2が本質的にチャンバの内壁に堆積又は沈殿しない状態で、少なくとも実質的に全てがチャンバ24によって受け入れ可能であるように吸入器1に適合している。
【0068】
アドオン器具23は、好ましくは形態が少なくとも実質的に硬質又は剛性である。しかしながら、アドオン器具23、チャンバ24又はハウジングは、使用していないときに占める空間を最小限に抑えるために且つ/或いは特に輸送目的で形態が理論的には軟質又は可撓性であり、インフレート可能であると共に/或いは入れ子式であっても良い。
【0069】
アドオン器具23は、好ましくは、吸入器1に対して回転することができない。図示の実施形態では、これは、吸入器1の連結部材13が丸形ではなく、好ましくは長円形の外側輪郭を有することによって達成され、コネクタ25は、従って、この長円形外側輪郭に合わせて構成される。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0070】
小出しコネクタ26は、好ましくは、小出し器具27を規定された回転位置でのみアドオン器具23に連結することができるよう構成されている。具体的に説明すると、小出しコネクタ26は、この目的のため、図3に概略的に示されているように少なくとも1つの軸方向スロット等を有し、小出し器具27は、例えばリブ、突出部又はストラットによってこの軸方向スロット内に嵌まり込むことができる。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0071】
好ましくは、小出し器具27は、ラッチ止め及び/又は圧締め及び/又は差し込み連結方式等によりアドオン器具23に連結されるのが良い。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0072】
変形例として、小出し器具27は又、アドオン器具23に取り外しできないよう連結され又は連結可能であって良く、或いは、これと一体に形成され若しくはこれによって形成されても良い。
【0073】
小出し器具27は、好ましくは、図4に示されているようにチャンバ24よりも大きな直径又は断面を有する。
【0074】
小出し器具27は、好ましくは、軟質端部品を有し又はこのような端部品を形成する。
【0075】
小出し器具27は、好ましくは、図4に概略的に示されているようにウマ32又は他の動物、特に大型動物の外鼻孔31内に挿入可能な鼻用アダプタとして構成されている。具体的に説明すると、吸入器1又はアドオン器具23若しくは小出し器具27は、エーロゾル14がウマ32又は他の動物若しくは大型動物によって吸入可能に調製されるよう設計されている。
【0076】
図示の実施形態では、小出し器具27は、ウマ32の左外鼻孔31内に挿入されるよう設計されている。
【0077】
小出し器具27は、好ましくは、ウマ32の外鼻孔31又は鼻内通路34内に嵌まり込み又はこの中に挿入できる出口33を有する。特に好ましくは、連結器具27は、出口33が常時正確な鼻用通路34内に進むが、行止まり通路35内で終端することがないよう設計されている。
【0078】
特に好ましくは、連結器具27は、国際公開第94/17753(A1)号パンフレットに記載されているように構成されている。
【0079】
吸入器1は、好ましくは、トリガ要素8が側方に、図4に示されている記載の仕方では、観察者に向いた側に且つ/或いは出口33が開口している側に配置されるようアドオン器具23に連結され又は連結可能である。好ましくは、トリガ要素8は、入口開口部28がその左側に位置すると共に/或いは小出しコネクタ26がその右側に位置するよう配置される。
【0080】
上述の好ましい構成により、オペレータ(図示せず)は、ウマ32の首又は頭の左隣りに立つことが可能であり又は容易である(外鼻孔31のある頭の一部が図4に断面で概略的に示されている)一方で、オペレータは、ウマ32の移動方向において真っ直ぐ前を見ることができるよう自分自身を位置させ、ウマ32の首又は頭をオペレータの右手で特に端綱等(図示せず)を用いて保持すると共に小出し器具27が外鼻孔31内に挿入された状態でオペレータの左手で特にオペレータの左手の親指を用いて吸入器1を図4に示されている位置に保持し、トリガ要素8を操作して吸入器1を作動させ、即ち、噴霧化を開始することができるようになっている。
【0081】
吸入器1の作動は、これを片手で引張り操作してトリガすることができるよう吸入器1が構成されている場合、一層容易になる。具体的に説明すると、この場合、単一のオペレータが吸入器1とウマ32又は他の動物の両方同時に保持して片手で多数回の作動(即ち、いずれの場合においても1回の作動について引張り操作及びトリガ)を行うことが可能である。したがって、オペレータは、ウマ32をその気にさせる必要がない。さらに、吸入器1又はその小出し器具27を多数回の投与分の噴霧化中、ウマ32又は動物と流体結合関係をなして連続的に保持することができる。
【0082】
吸入器1の片手による引張り操作及びトリガを可能にする実施形態について他の図を参照して以下に詳細に説明する。
【0083】
吸入器1は、好ましくは、図4に概略的に示されているように噴出ノズル12を覆うと共に/或いはクリーニングする手段36を有する。良好な噴霧化及び/又は投与を妨害する恐れのある噴出ノズル12の汚れを阻止すると共に/或いはなくすことができる。このような汚れは、特に乱雑な環境、例えば馬小屋等で容易に生じる場合がある。
【0084】
これら手段は、好ましくは、外部から操作可能である。
【0085】
図示の実施形態では、これら手段は、スイベル要素36として構成され又は回動可能であるように設計されている。しかしながら、これら手段は、スライダ、カートリッジ等から成っていても良い。
【0086】
このような手段は、好ましくは、例えばスポンジ、ブラシ等の形態をしたクリーニング要素37から成る。しかしながら、この場合、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0087】
このような手段は、例えばアドオン器具23又はチャンバ24のクリーニング前に噴出ノズル12を覆うよう使用できる。代替的に又は追加的に、噴出ノズル12は、例えば、アドオン器具23又はチャンバ24のクリーニング後且つ/或いはこのような手段又はクリーニング要素37を用いたアドオン器具23の取り外し後にクリーニング可能である。
【0088】
好ましくは、吸入器1は、吸入器1又はそのハウジング(この場合、2つのハウジング部品16,18で形成されている)が作動又は使用中、アドオン器具23又は小出し器具27に対して動くことができず又は摺動することができないようアドオン器具23に連結され又は連結可能である。これにより、簡単で頑丈な構造の実現が可能である。
【0089】
好ましくは、吸入器1又はそのハウジング(特に、そのハウジング部品16及び/又は18)は、使用中、アドオン器具23及び/又は小出し器具27を保持するグリップ又は取っ手を有する。この結果、単純であると共に/或いはコンパクトな構造が得られる。
【0090】
次に、図5及び図6を参照してアドオン器具23を備えた提案対象の吸入器1の変形実施形態について詳細に説明する。図5は、側面図であり、図6は、平面図である。特に、上述の実施形態との本質的な差についてのみ説明し、このことは、関連の説明を繰り返さない場合であっても、先の説明及び注意事項が依然として対応して又は同様に当てはまることを意味している。
【0091】
図示の変形実施形態では、吸入器1は、片手で引張り操作されて解除されるよう設計されている。この目的のため、引張り操作器具38が吸入器1と関連している。吸入器1を片手で引張り操作して解除することができる構成は又、他の態様、特にアドオン器具23及び/又は小出し器具27とは別個独立に達成できる。
【0092】
図示の実施形態では、引張り操作器具38は、好ましくは、駆動ばね7又は他のばね力貯蔵手段若しくはエネルギー貯蔵手段を引っ張るための回転可能な部品、特に吸入器1の内側部品17を更に有する。
【0093】
引張り操作器具38は、好ましくは、特に関連の復元ばね40の力に抗して作動時に好ましくは回動可能な手動操作できる作動要素39を有する。特に好ましくは、作動要素39は、吸入器1又はそのハウジングに回動可能に保持されると共に/或いはアドオン器具23によって回動可能に保持される。変形例として、引張り操作器具38は、特に図5に示されているように吸入器1のためのオーバーハウジング(over housing)の形態をした特にハウジング状の入れ物41を有する。吸入器1は、特にトリガ要素8を外部から、例えば入れ物41に設けられている開口部を通って依然として作動させることができると共に/或いは特に作動要素39の作動による駆動ばね7の引っ張りを可能にするよう入れ物41内に挿入可能である。
【0094】
図示の実施形態では、引張り操作器具38は、保持部分又はグリップ部材42を有し、このグリップ部材は、この場合、特に入れ物41の外側によって形成されている。図示の実施形態では、吸入器1は、好ましくはグリップ部材42内に設けられ又はこの中に収容されるのが良い。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。例えば、グリップ部材42は、別個に又は別個の部品として構成可能である。
【0095】
引張り操作器具38は、好ましくは、作動時における作動要素39の運動を駆動運動に変換し、この場合、ハウジング部品18及び/又は部品17又は駆動ばねを引っ張るための歯車装置等を回転させる結合要素43を有する。具体的に説明すると、作動要素39の回動運動は、直線運動に変換される。
【0096】
図示の実施形態では、結合要素43は、好ましくは、好ましくは特にハウジング部品18又は内側部品17に設けられた外歯の対応の歯によって好ましくは係合する歯付きラックとして構成される。しかしながら、この場合、他の設計上の解決策も又、採用可能である。例えば、剛性結合要素43に代えて、可撓性結合要素を設けても良く、この可撓性結合要素は、例えば、部分的にコンパクトな構成の実現が可能であるよう吸入器1のハウジング又はハウジング部品18若しくは内側部品17回りに案内される。
【0097】
引張り操作器具38は、好ましくは、吸入器1を収容すると共に/或いは保持し、好ましくは、アドオン器具23及び/又は連結器具27をも保持する構造ユニットを形成している。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0098】
吸入器1を引張り操作するため、作動要素39は、手動で操作され、好ましくは、この場合グリップ部材42に向かって回動される。
【0099】
結合要素43は、図示の実施形態では、この回動運動を直線運動に変換する。この目的のため、結合要素43は、特に直線的にのみ、例えばスライダのように動くことができるよう入れ物41又はグリップ部材42上で案内され、この結合要素43は、特に長円形の穴を介して作動要素39の自由端部に結合されている。しかしながら、この場合、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0100】
吸入器1の引張り操作中における結合要素43の直線運動は、好ましくは、図5で見て左側から右側に向いている。このような直線運動により、部品17及び/又は18が回転し、駆動ばね7が引っ張られる。
【0101】
引張り操作が完了した後、駆動ばね7を時期尚早な弛緩が生じないよう固定し、作動要素39を再び解除するのが良い。この場合、好ましくは自動リセットが、オプションとしての復元ばね40によって生じる。しかしながら、他の設計上の解決策も又、採用可能である。
【0102】
引張り操作後、噴霧化を達成することができる。図示の実施形態では、これは、トリガ要素8を押すことによって行われ、それにより、ホルダ6又は駆動ばね7が解除され、その結果、駆動ばね7の力により、圧力チャンバ11内に入っている医薬製剤2の投与分を噴出ノズル12を通って、特にこれに取り付けられているアドオン器具23内に噴霧化されるようになる。この動作は、特に吸息表示器30が呼吸の吸気、即ち図4に示された点線付きの矢印の方向における空気の流れを示した場合にトリガされる。注目されるべきこととして、図4では、呼吸表示器30は、休止位置で示されている。空気の流れは、好ましくは波形要素を例えば右側に偏向させる。
【0103】
アドオン器具23又はチャンバ24の長手方向広がり又は主送出し方向は、好ましくは、点線付き矢印の方向に向いている。吸入器1の長手方向広がり及び/又は作動要素39の回動軸線は、好ましくは、作動要素に直角に又は垂直に延びる。
【0104】
しかしながら、特に好ましい変形実施形態によれば、作動要素39の回動軸線は、好ましくは、これに実質的に平行に延びる。
【0105】
特に好ましくは、作動要素39は、トリガ要素8から見て遠くに位置する吸入器1又は入れ物41若しくはグリップ部材42の側に配置される。このように構成した場合の利点は、吸入器1又は引張り操作器具38を用いた場合、作動要素39をグリップ部材42に向かって且つ上述したように好ましくはアドオン器具23又はチャンバ24の主小出し方向又は長手方向に直角に立っている、最も好ましくは吸入器1の左側に位置するオペレータに向かって引くことができることにある。引張り操作器具38又は作動要素39の作動方向は、好ましくは、トリガ要素8の作動方向とは逆に且つ/或いはアドオン器具23又はチャンバ24の主小出し方向又は長手方向に直角に又は垂直に向く。
【0106】
注目されるべきこととして、作動要素39は、作動時、別の運動、即ち、他の何らかの運動、即ち追加の運動又は直線運動をも行うことができる。実施形態によっては、結合要素43を省いても良く、この場合、作動要素39は、例えば、吸入器1の部品17若しくは18又は他の何らかの歯車装置部分に直接働くのが良い。
【0107】
図5は、覆い又はクリーニングのための手段(図示せず)のためのスロット44を概略的に示している。具体的に説明すると、このような手段は、例えばアドオン器具23によって案内されるスライダとして構成されるのが良く、このような手段により、コネクタ25又は連結部材25を覆うことができると共に/或いはこのような手段は、外部から操作可能である。
【0108】
注目されなければならないこととして、グリップ42は、好ましくは、ピストルの形をしている。これは、全ての実施形態に当てはまる。
【0109】
さらに、注目されなければならないこととして、吸入器1を特に容器3を交換しないで又は吸入器1の補充を行わないで、次々に多数回にわたって作動させることができる。好ましくは、吸入器1は、多数回投与分の薬剤2を収容する。これは、全ての実施形態に当てはまる。
【0110】
提案対象の吸入器1は、特に例えば1回だけ又は2回の呼吸について医薬製剤2の簡単な噴霧化を可能にするよう設計されている。しかしながら、この吸入器1は、長い又は連続した噴霧化を行うことができるよう設計されても良く又は使用可能であっても良い。
【0111】
提案対象の吸入器1により、特に複数の投与分を噴霧化して次々に小出しすることができる。これは、特に片手操作で実施できる。オペレータは、自由にしたもう一方の手で支援が必要な人、例えば小さな子供若しくは老人、又は動物、例えばウマ等を保持することができる。これにより、特に汎用的な用途が可能である。
【0112】
医薬製剤2の幾つかの好ましい成分、化合物及び/又は調合物は、以下に列記されている。
【0113】
以下に列記する化合物をこれら自体で又は組合せ状態で本発明の器具に用いることができる。以下に記載する化合物に関し、Wは、薬理学的に有効な物質であり、ベータミメティック(Betamimetic)、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4−阻害薬、LTD4−拮抗薬、EGFR−阻害薬、ドーパミン作用薬、H1−抗ヒスタミン薬、PAF−拮抗薬及びPI3−キナーゼ阻害薬の中から(例示として)選択される。さらに、Wの2つの組合せ又は3つの組合せを組み合わせて本発明の器具に用いることができる。Wの組合せは、例えば次のようなものが考えられる。
‐Wは、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされるベータミメティックを意味する。
‐Wは、ベータミメティック、コルチコステロイド、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされる抗コリン作用薬を意味する。
‐Wは、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされるコルチコステロイドを意味する。
‐Wは、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされるPDE4−阻害薬を意味する。
‐Wは、LTD4−拮抗薬と組み合わされるEGFR−阻害薬を意味する。
【0114】
ベータミメティックとして用いられる化合物は、好ましくは、アルブテロール、アルフォルモテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロクサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモル、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルチプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモル、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール、ジンテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、及び
‐3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシロキシ}−ブチル)−ベンジル−スルホナミド、
‐5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、
‐4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、
‐1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、
‐1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾル−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、
‐5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、
‐1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−t−ブチルアミノ)エタノール、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(エチル4−フェノキシ−アセテート)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−フェノキシ−酢酸)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐8−{2−[1,1−ジメチル−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−イソプロピル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐8−{2−[2−(4−エチル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐8−{2−[2−(4−エトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐4−(4−{2−[2−ヒドロキシ−2−(6−ヒドロキシ−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−プロピル}−フェノキシ)−酪酸、
‐8−{2−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐1−(4−エトキシ−カルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(t−ブチルアミノ)エタノール、
‐2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−ベンズアルデヒド、
‐N−[2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−フェニル]−ホルムアミド、
‐8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(6−メトキシ−ビフェニル−3−イルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−1H−キノリン−2−オン、
‐8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−(6−フェネチルアミノ−ヘキシルアミノ)−エチル)−1H−キノリン−2−オン、
‐5−[2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、
‐[3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−5−メチル−フェニル]−ウレア、
‐4−(2−{6−[2−(2,6−ジクロロ−ベンジルオキソ)−エトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、
‐3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンジルスルホンアミド、
‐3−(3−{7−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘプチルオキシ}−プロピル)−ベンジルスルホンアミド、
‐4−(2−{6−[4−(3−シクロペンタンスルホニル−フェニル)−ブトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、
‐N−アダマンタン−2−イル−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセトアミドの中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、ベータミメティックの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸塩)、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0115】
用いられる抗コリン作用薬は、好ましくは、チオトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、オキシトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、フルトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、イプラトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、グリコピロニウム塩、好ましくはブロミド塩、トロスピウム塩、好ましくはクロリド塩、トルテロジンの中から選択された化合物である。上述の塩に関し、陽イオンは、薬理学的に有効な成分である。陰イオンとして、上述の塩は、好ましくは、クロリド、ブロミド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タルトレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエート及びp−トルエンスルホネートを含むのが良く、クロリド、ブロミド、イオジド、スルヘート、メタンスルホネート、又はp−トルエンスルホネートが対イオンとして好ましい。全ての塩のうちで、クロリド、ブロミド、イオジド及びメタンスルホネートが特に好ましい。
【0116】
他の好ましい抗コリン作用薬は、次の化学式AC−1、即ち、
【化1】

の塩の中から選択され、この化学式において、X-は、単一の負の電荷を備えた陰イオン、好ましくは、フルオリド、クロリド、ブロミド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タルトレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエート及びp−トルエンスルホネートの中から選択された陰イオン、好ましくは、単一の負の電荷を備えた陰イオン、特に好ましくは、フルオリド、クロリド、ブロミド、メタンスルホネート及びp−トルエンスルホネートの中から選択された陰イオン、特に好ましくはブロミドを意味し、オプションとしてこれらのラセミ化合物、エナンチオマー又は水和物を意味している。次の化学式AC−1−en、即ち、
【化2】

のエナンチオマーを含む薬理学的な組合せが特に重要であり、この化学式において、X-は、上述の意味を有するのが良い。他の好ましい抗コリン作用薬は、次の化学式AC−2、即ち、
【化3】

の塩から選択され、この化学式において、Rは、メチルかエチルかのいずれかを表し、X-は、上述の意味を有するのが良い。変形実施形態では、化学式AC−2の化合物は、次の自由塩基AC−2−base、即ち、
【化4】

の形態で存在しても良い。
【0117】
他の指定される化合物は、次の通りである。
‐トロペノール2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
‐スコピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
‐スコピン2,2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、
‐トロペノール2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、
‐トロペノール3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、
‐スコピン3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐スコピン4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐スコピン3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピンメチル4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−エチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−ジフルオロメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド。
【0118】
上述の化合物は、本発明の範囲内で塩としても使用でき、この場合、メトブロミドに代えて、メト−X塩が用いられ、この場合、Xは、X-について上述した意味を有するのが良い。
【0119】
コルチコステロイドとして、ベクロメタソン(beclomethasone)、ベータメタソン(betamethasone)、ブデソニド(budesonide)、ブチキソコルト(butixocorte)、シクレソニド(ciclesonide)、デフラザコルト(deflazacorte)、デキサメタソン(dexamethasone)、エチプレドノル(etiprednole)、フルニソリド(flunisolide)、フルチカソン(fluticasone)、ロテプレドノル(loteprednole)、モメタソン(mometasone)、プレドニソロン(prednisolone)、プレドニソン(prednisone)、ロフレポニド(rofleponide)、トリアムシノロン(triamcinolone)、RPR−106541、NS−126、ST−26、及び
‐(S)−フルオロメチル 6,9−ジフルオロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、
‐(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6,9−ジフルオロ−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−17−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、
‐シアオメチル 6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボン酸シアノメチルエステルの中から選択された化合物を用いることが好ましく、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる塩及びその誘導体、溶媒化合物及び(又は)水和物が用いられる。ステロイドと言った場合、これは、存在し得るステロイドの塩又はその誘導体、水和物又は溶媒化合物を含む。考えられるステロイドの塩及びその誘導体の例は、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0120】
使用できるPDE4−阻害薬は、好ましくは、エンプロフィリン、テオフィリン、ロフルミラスト、アリフロ(シロミラスト)、トフィミラスト(tofimilaste)、プマフェントリン(pumafentrine)、リリミラスト(lirimilaste)、アロフィリン(arofylline)、アチゾラム(atizorame)、D−4418、ベイ(Bay)−198004、BY343、CP−325.366、D−4396(Sch−351591)、AWD−12−281(GW−842470)、NCS−613、CDP−840、D−4418、PD−168787、T−440、T2585、V−11294A、C1−1018、CDC−801、CDC−3052、D−22888、YM−58997、Z−15370及び、
‐N−(3,5−ジクロロ−1−オキソ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメトキシ−3−シクロプロピルメトキシベンザミド、
‐(−)p−[(4aR*,10bS*)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンザミド、
‐(R)−(+)−1−(4−ブロモベンジル)−4−[(3−シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−ピロリドン、
‐3−(シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−1−(4−N′−[N−2−シアノ−S−メチル−イソチオウレイド]ベンジル)−2−ピロリドン、
‐シス[4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸]、
‐2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、
‐シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オル]、
‐(R)−(+)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、
‐(S)−(−)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、
‐9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3(2−チエニル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、
‐9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3−(t−ブチル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジンの中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物である。本発明によれば、ベータミメティックの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0121】
用いられるLTD4−拮抗薬は、好ましくは、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC−847(ZD−3523)、MN−001、MEN−91507(LM−1507)、VUF−5078、VUF−K−8707、L−733321、及び
‐1−(((R)−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン−酢酸、
‐1−(((1(R)−3(3−(2−(2,3−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−(E)−エテニル)フェニル)−3−(2−(1−ヒドロキシ−1−メチレチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン−酢酸、
‐[2−[[2−(4−t−ブチル−2−チアゾリル)−5−ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸の中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物である。本発明によれば、ベータミメティックの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。LTD4−拮抗薬がオプションとして形成できる塩又はその誘導体は、例えば、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートを意味している。
【0122】
使用できるEGFR−阻害薬は、好ましくは、セツキシマブ(cetuximab )、トラスツズマブ(trastuzumab )、ABX−EGF、マブ(Mab)ICR−62、及び
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−2−メトキシメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−((S)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス(−(2−メトキシ−エチル)−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−(N−シクロプロピル−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルロキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6,7−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−モルフォリン−4−イル)−プロピルオキシ]−6−[ビニルカルボニル)アミノ]キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
‐3−シアノ−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−エトキシ−キノリン、
‐4−{[(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]アミノ}−6−(5−{[2−メタンスルホニル−エチル)アミノ]メチル}−フラン−2−イル)キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−[テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{[4−(5,5−ジメチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−7−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−6−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{2−[4−(2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−ピペリジン−1−イル]−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−アミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(メトキシメチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−アセチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−((S)−テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−ヒドロキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−アセチルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロフラン−4−イルオキシ)−7−(2−メタンスルホニルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−アミノカルボニルメチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N[(テトラヒドロピラン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)スルホニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−エタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−エトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−アセチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−4−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(4−メチル−ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{シス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−イソプロピルオキシカルボニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−[N−(2−メトキシ−アセチル)−N−メチル−アミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(シス−2,6−ジメチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(S,S)−(2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[N−メチル−N−2−メトキシエチル−アミノ]カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−エチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メトキシエチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(3−メトキシプロピル−アミノ)−カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−アセチル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[トランス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−ジメチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−シアノ−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリンの中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、ベータミメティックの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0123】
用いられるドーパミン作用薬は、好ましくは、ブロモクリプチン(bromocriptine)、カベルゴリン(cabergoline)、アルファ−ジヒドロエルゴクリプチン(alpha-dihydroergocryptine)、リスリド(lisuride)、ペルゴリド(pergolide)、プラミペクソール(pramipexole)、ロキシンドール(roxindole)、ロピニロール(ropinirole)、タリペクソール(talipexole)、テルグリド(terguride)、ビオザン(viozane)の中から選択された化合物であり、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、ベータミメティックの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0124】
使用できるH1−抗ヒスタミン薬は、好ましくは、エピナスチン(epinastine)、セチリジン(cetirizine)、アゼラスチン(azelastine)、フェクソフェンダジン(fexofenadine)、レボカバスチン(levocabastine)、ロラタジン(loratadine)、ミゾラスチン(mizolastine)、ケトチフェン(ketotifene)、エメダスチン(emedastine)、ジメチンデン(dimetindene)、クレマスチン(clemastine)、バミピン(bamipine)、セクスクロルフェニラミン(cexchlorpheniramine)、フェニラミン(pheniramine)、ドキシルアミン(doxylamine)、クロロフェノキサミン(chlorophenoxamine )、ジメンヒドリネート(dimenhydrinate)、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、プロメタジン(promethazine)、エバスチン(ebastine)、デスロラチジン(desloratidine)、メクロジン(meclozine)の中から選択された化合物であり、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、ベータミメティックの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0125】
また、欧州特許出願公開第1003478(A1)号明細書又はカナダ国特許出願公開第2297174(A1)号明細書に開示されている吸入可能な高分子を使用することができる。
【0126】
さらに、化合物は、バッカク(麦角)アルカロイド誘導体、トリプタン、CGRP−拮抗薬、ホスホジエストラーゼ−V阻害薬から成る群に由来するものであるのが良く、オプションとしてこれら化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物である。
【0127】
バッカクアルカロイド誘導体の例は、ジヒドロエルゴタミン及びエルゴタミンである。
【符号の説明】
【0128】
1 吸入器
2 医薬製剤又は調合薬
3 容器
4 袋
5 圧力発生器
6 ホルダ
7 駆動ばね
8 トリガ要素
9 運搬管
10 逆止弁
11 圧力チャンバ
12 噴出ノズル
13 マウスピース
14 エーロゾル
15 給気開口部
16 第1のハウジング部品(上側部品)
17 内側部品
17a 内側部品の上側部分
17b 内側部品の下側部分
18 第2のハウジング部品(下側部品)
19 保持要素
20 ばね(下側ハウジング部品のばね)
21 容器ベース
22 穿通要素
23 アドオン器具
24 チャンバ
25 コネクタ
26 小出しコネクタ
27 小出し器具
28 入口開口部
29 入口弁
30 吸息表示器
31 外鼻孔
32 ウマ(馬)
33 出口
34 鼻内通路
35 行止まり通路
36 スイベル要素
37 クリーニング要素
38 引張り操作器具
39 トリガ要素
40 復元ばね
41 入れ物
42 グリップ部材
43 結合要素
44 スロット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
好ましくは動物、特にウマ(32)用の医薬製剤(2)を推進剤なしで計量噴霧化する携帯可能な吸入器(1)であって、好ましくはポンプの形態をしていると共に/或いは好ましくは機械的に動作する圧力発生器(5)を有し、前記噴霧化された医薬製剤(2)をエーロゾル(14)として送り出す噴出ノズル(12)を有し、前記吸入器(1)は、特にソフトミスト吸入器として構成されている吸入器において、
前記吸入器(1)は、前記エーロゾル(14)を受け入れると共に/或いは中間貯蔵するチャンバ(24)を備えたアドオン器具(23)を有し、
前記吸入器(1)は、次の特徴、即ち、
前記チャンバ(24)内への前記エーロゾル(14)の導入は、主小出し方向及び/又は前記チャンバ(24)の長手方向に直角に生じるという特徴、
前記アドオン器具(23)は、供給空気を前記チャンバ(24)内に流入させると共に逆方向の流れを阻止する入口弁(29)を有し、前記入口弁(29)は、前記エーロゾル(14)を前記チャンバ(24)内に流入させるコネクタ(25)の上流側に配置されているという特徴、
前記アドオン器具(23)は、前記小出し方向に受ける前記チャンバ(24)を通る空気の流れを表示する吸息表示器(30)を有するという特徴、
前記アドオン器具(23)は、規定された回転位置でのみ小出し器具(27)に連結可能な小出し連結具(26)を有するという特徴、
前記吸入器(1)は、前記アドオン器具(23)に連結可能であり又は前記アドオン器具(23)によって形成される小出し器具(27)を有し、前記小出し器具(27)は、前記チャンバ(24)よりも大きな直径又は断面を有するという特徴、
前記吸入器(1)は、片手を用いて引張り操作されると共に解除可能であるように構成されているという特徴、
前記吸入器(1)は、主小出し方向及び/又は前記チャンバ(24)の長手方向に対して長い方の側部に配置されたトリガ要素(8)を有するという特徴、及び/又は、
前記吸入器(1)は、前記噴出ノズル(12)を覆うと共に/或いはクリーニングする手段を有するという特徴の少なくとも1つを有する、
ことを特徴とする吸入器。
【請求項2】
前記アドオン器具(23)又は前記チャンバ(24)は、構成が少なくとも実質的に円筒形であり、細長く又は円錐形である、
請求項1記載の吸入器。
【請求項3】
前記エーロゾル(14)を流入させる前記コネクタ(25)は、前記チャンバ(24)の互いに反対側の端相互間に配置され又は前記チャンバ(24)内に側方に開口している、
請求項1又は2記載の吸入器。
【請求項4】
前記チャンバ(24)の容積は、少なくとも0.2l以上、好ましくは0.25l以上、特に約0.3〜0.6lである、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項5】
前記アドオン器具(23)は、供給空気を前記チャンバ(24)内に流入させる入口開口部(28)を有し、前記入口開口部(28)は、前記エーロゾル(14)を前記チャンバ(24)内に流入させることができる前記コネクタ(25)の上流側に配置されている、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項6】
前記吸息表示器(30)は、機械的に動作すると共に/或いは空気の流れによって偏向可能又は回動可能である要素を有する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項7】
前記小出し器具(27)は、出口(33)を備えた軟質端部品を有し又は形成している、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項8】
前記小出し器具(27)は、ウマ(32)又は他の動物の外鼻孔(31)内に挿入可能な鼻用アダプタとして構成されている、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項9】
好ましくは動物、特にウマ(32)用の医薬製剤(2)を推進剤なしで計量噴霧化する携帯可能な吸入器(1)であって、好ましくはポンプの形態をしていると共に/或いは好ましくは機械的に動作する圧力発生器(5)を有し、前記噴霧化された医薬製剤(2)をエーロゾル(14)として送り出す噴出ノズル(12)を有し、特に請求項1〜8のいずれか1項に記載の携帯可能な吸入器(1)において、
前記吸入器(1)は、前記噴出ノズル(12)を機械的にクリーニングする手段を有する、
ことを特徴とする吸入器。
【請求項10】
前記手段は、スイベル要素(36)及び/又はクリーニング要素(37)から成る、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項11】
圧力発生又は噴霧化は、ばね力によって実施される、
請求項1〜10のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項12】
好ましくは動物、特にウマ(32)用の医薬製剤(2)を推進剤なしで計量噴霧化する携帯可能な吸入器(1)であって、好ましくはポンプの形態をしていると共に/或いは好ましくは機械的に動作する圧力発生器(5)を有し、前記噴霧化された医薬製剤(2)をエーロゾル(14)として送り出す噴出ノズル(12)を有し、前記圧力発生器(5)は、圧力発生及び噴霧化のための駆動ばね(7)を有し、前記吸入器(1)は、前記駆動ばね(7)を引っ張る引張り操作器具(38)を有し、特に請求項1〜11のいずれか1項に記載の吸入器(1)において、
前記吸入器(1)又は前記引張り操作器具(38)は、片手で作動可能であるように構成されている、
ことを特徴とする吸入器。
【請求項13】
前記引張り操作器具(38)は、前記駆動ばね(7)を引っ張るために手動で作動可能な作動要素(39)を有し、前記作動要素(39)は、特に回動可能であると共に/或いは直線的に動くことができる、
請求項12記載の吸入器。
【請求項14】
前記吸入器(1)は、前記エーロゾル(14)を低速で、特に2m/秒未満、特に好ましくは約1.6m/秒以下の速度で前記噴出ノズル(12)から10cmの距離を置いたところに送り出すよう構成されている、
請求項1〜13のいずれか1項に記載の吸入器。
【請求項15】
前記吸入器(1)は、0.7秒を超える期間、特に実質的に1秒以上の期間にわたり1回の作動又は1回の投与当たり10〜50μlの医薬製剤(2)を噴出させると共に噴霧化するよう構成されている、
請求項1〜14のいずれか1項に記載の吸入器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−530567(P2012−530567A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516549(P2012−516549)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【国際出願番号】PCT/EP2010/003522
【国際公開番号】WO2010/149280
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(504225895)ベーリンガー インゲルハイム フェトメディカ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (34)