説明

吸収性物品

【課題】自分が創造したオリジナルの柄等が容易に形成でき、絵柄を使用中に変化させたいとのニーズを満たすとともに、広範囲において色が変化しても色ムラが生じ難いとのニーズを満たす使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】包装構造体100Aは、表面シートと、裏面シートと、これらシート間に配された吸収体とを備えた吸収性物品1Aを包装体10Aに収納してなる。吸収性物品1Aは、裏面シートを構成するフィルムよりも外面側にシート材が1枚以上配されている。フィルム及び/又はシート材は、一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されている。包装体10Aは、第1窓部11と、第1窓部11を覆う被覆材12とを有する。第1窓部11は、紫外光透過性のシート材で形成され、第1窓部11以外の領域及び被覆材12は、紫外光非透過性のシート材で形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品は、包装体に収納された状態で販売されている。使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品は、通常、白色であり、経時変化により黄変し易いものである。このような黄変の一原因である紫外光に内容物である吸収性物品が晒されることを防止するために、包装体には、一般的に、紫外光非透過性のシート材が用いられている。
【0003】
ところで、特許文献1,特許文献2には、トップシート上の全ての図柄が、光により色変化を起こすフォトクロミック染料を用いて形成されている使い捨ておむつ等の吸収性物品が開示されている。特許文献1,特許文献2に記載の吸収性物品は、光により色変化を起こすフォトクロミック染料を図柄に用いているため、特許文献1,特許文献2に記載の吸収性物品を履いて外出し太陽光に当たると、フォトクロミック染料を用いた図柄が変化し、吸収性物品に対する関心を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−516375号公報
【特許文献2】特表2007−533417号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1にも特許文献2にも、図柄が、光により色変化を起こすフォトクロミック染料を用いて形成されていること以外、何ら記載されておらず、フォトクロミック染料を用いて形成された吸収性物品と包装体との関係について何ら記載されていない。特に、特許文献1にも特許文献2にも、自分が創造したオリジナルの柄等が容易に形成される吸収性物品に関して、何ら記載されていない。
【0006】
したがって、本発明の課題は、自分が創造したオリジナルの柄等が容易に形成される吸収性物品の包装構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、これらシート間に配された吸収体とを備えた吸収性物品を包装体に収納してなる吸収性物品の包装構造体であって、前記吸収性物品は、前記裏面シートを構成するフィルムよりも外面側にシート材が1枚又は2枚以上配されており、前記フィルム及び/又は前記シート材の1枚は、少なくとも一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されており、前記包装体は、その外面の一部に図柄を記載又は貼付可能な第1窓部と、該第1窓部を覆う取り外し可能な被覆材とを有し、前記第1窓部は、紫外光透過性のシート材で形成され、該第1窓部以外の領域及び前記被覆材は、紫外光非透過性のシート材で形成されており、前記被覆材を取り外した第1窓部に図柄を記載又は貼付すると、該図柄以外の該第1窓部の部分に対応する位置の前記フォトクロミック化合物が紫外光に反応して、該フォトクロミック化合物を用いて形成された前記吸収性物品の前記フィルム又は前記シート材に、前記図柄が転写する吸収性物品の包装構造体を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の吸収性物品の包装構造体によれば、自分が創造したオリジナルの柄等が容易に形成できる。従って、創造性が培われるとともに、自分が創造したオリジナルの柄等が形成された吸収性物品を着用できる喜びを味わうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態である吸収性物品の包装構造体を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す包装構造体の左側面図である。
【図3】図3は、図1に示す包装構造体で得られる図柄転写された吸収性物品の正面図である。
【図4】図4は、図1に示す包装構造体を構成する吸収性物品の一形態であるパンツ型使い捨ておむつの着用状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、図4に示すパンツ型使い捨ておむつを展開して伸長した状態を示す展開平面図である。
【図6】図6は、図5のX1−X1線断面図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態である吸収性物品の包装構造体を示す斜視図である。
【図8】図8は、図7に示す包装構造体で得られる図柄転写された吸収性物品の正面図である。
【図9】図9は、本発明の包装構造体を構成する吸収性物品の他の形態であるパンツ型使い捨ておむつの着用状態を示す斜視図である。
【図10】図10は、図9に示すパンツ型使い捨ておむつを展開して伸長した状態を示す展開平面図である。
【図11】図11は、図10のX2−X2線断面図である。
【図12】図12は、本発明の包装構造体を構成する吸収性物品の他の形態である展開型の使い捨ておむつの着用状態を示す斜視図である。
【図13】図13は、図12に示す展開型の使い捨ておむつを展開して伸長した状態を示す展開平面図である。
【図14】図14は、図13のX3−X3線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態の包装構造体100Aは、図1,図2に示すように、吸収性物品の一例である使い捨ておむつ1Aを包装体10Aに収容してなる吸収性物品(使い捨ておむつ)の包装構造体100Aである。
【0011】
包装体10Aは、使い捨ておむつ1Aを収容する所謂パッケージである。包装体10Aは、図1,図2に示すように、正面10a、背面10b、左側面10c、右側面10d、上面10e、下面10fからなる略直方体状のものであり、上面10eに位置する封止部10gで封止されて形成されている。
ここで「略直方体状」とは、直方体に限らず、その全体として直方体と同視し得るものも含む意味であり、例えば、各面、各辺及び各頂点が若干曲がっていたり、若干丸くなっていたり、折り曲げ部分や折り返し部分があったりするものも含む意味である。
【0012】
包装体10Aは、その外面の一部に図柄を記載又は貼付可能な第1窓部11と、第1窓部11を覆う取り外し可能な被覆材12とを有している。具体的には、図1に示すように、包装体10Aは、図1に示すように、正面10aの一部に、第1窓部11を有している。第1窓部11は、通常、被覆材12で覆われており、例えば、紫外光が透過し難くなっており、内容物である使い捨ておむつ1Aの経時変化等を引き起こし難くなっている。被覆材12の第1窓部11対向面には、一般的な粘着剤が塗布されている。
【0013】
また、包装体10Aは、図1,図2に示すように、その外面の一部に第1窓部11以外の他の窓部13を有している。具体的には、図1に示すように、包装体10Aは、左側面10cに矩形状の窓部13を有しており、窓部13を通して、内容物である使い捨ておむつ1Aの状態を容易に確認することができる。
【0014】
第1窓部11は、図柄を記載又は貼付することが可能となっている。「図柄を記載する」とは、使い捨ておむつの包装構造体100Aを購入後、使い捨ておむつの購入者、おむつの着用者、養護者等が、油性のペンを用いて、自分が創造したオリジナルの柄(キャラクター模様、動物、乗り物、食べ物、植物、文字、音符、太陽、星、虹、雲など)を記載することを意味する。また、「図柄を貼付する」とは、使い捨ておむつの包装構造体100Aを購入後、使い捨ておむつの購入者、おむつの着用者、養護者等が、市販のキャラクター等のシールを貼付けたりすることを意味する。第1実施形態においては、2枚のうさぎのキャラクターのシール14a,14bが、当初から包装体10Aの左側面10cに貼付けされている。そのため、使い捨ておむつの購入者、おむつの着用者、養護者等は、例えば、図1に示すように、シール14aを第1窓部11に貼付することができるようになっている。
【0015】
包装体10Aの第1窓部11は、その形状が図柄である。具体的には、第1窓部11は、第1実施形態においては、図1に示すように、ハート形状の図柄であり、第1窓部11の形状に対応して、被覆材12もハート形状の図柄となっている。ハート形状の第1窓部11は、図1に示すように、シール14a,14bが貼付可能なように、うさぎのキャラクターのシール14aよりも大きく形成されている。尚、第1窓部11の形状は、ハート形状以外に、三角形や四角形などの多角形状や直線と曲線から面積を構成する形状や曲線のみで面積を構成する形状等であってもよい。
【0016】
包装体10Aは、第1窓部11の外面が剥離処理されており、粘着剤の塗布された被覆材12が再粘着可能となっている。このように、第1窓部11の外面が剥離処理されていると、例えば、第1窓部11に貼り付けたシール14a,14bも再粘着可能となる。従って、被覆材12及びシール14a,14bは、何度でも張り直すことができ、何度でも使い回すことができる。剥離処理の方法は、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品の包装体に用いられる処理方法であれば、特に制限なく用いることができる。
【0017】
包装体10Aは、第1窓部11が、紫外光透過性のシート材で形成され、第1窓部11以外の領域及び被覆材12は、紫外光非透過性のシート材で形成されている。具体的には、包装体10Aは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の素材からなるシート材で形成されており、第1窓部11以外の領域、即ち、第1窓部11以外の正面10a、背面10b、左側面10c(窓部13を含む)、右側面10d、上面10e、下面10f、及び封止部10g、並びに被覆材12が、黄変を防止する、例えばチタンを含有させて形成されており、紫外光非透過性となっている。また、第1窓部11は、黄変を防止するチタン等を含有させて形成されておらず、紫外光透過性となっている。
【0018】
包装体10Aには、収容された使い捨ておむつ1Aを取り出すためのミシン目やチャック(不図示)が形成されている。ミシン目やチャック(不図示)は、第1窓部11以外の領域に形成されていることが好ましい。また、包装内部の空気を調製でき、第一窓部とフォトクロミック化合物含有部位との位置あわせがしやすいという観点から、チャックが形成されていることが特に好ましい。
【0019】
使い捨ておむつ1Aは、図4,図5に示すように、腹側部A、背側部B及び股下部Cに区分されている。使い捨ておむつ1A(以下、単に「おむつ1A」ともいう)は、図4に示すように、外層体が一体化したパンツ型使い捨ておむつである。おむつ1Aは、図4,図5に示すように、中心線CLに対して左右対称に形成されている。おむつ1Aは、おむつ1Aの伸長状態(図5参照)において、その縦方向(以下「Y方向」ともいう。Y方向:中心線CLに平行な方向をいう。)に、着用時に、着用者の腹側に配される腹側部Aと、着用者の背側に配される背側部Bと、腹側部Aと背側部Bとの間に位置し、着用者の股間部に配される股下部Cを有している。尚、おむつ1Aの幅方向は、その縦方向(Y方向)に直交する方向(以下「X方向」という。)である。
おむつ1Aは、図5に示すように、液透過性の表面シート2と、液不透過性の裏面シート3と、両シート間に介在する吸収体4とを有する吸収性本体5、及び吸収性本体5の裏面シート3側に配され接着固定された外層体6を備えている。おむつ1Aの裏面シート3は、図6に示すように、樹脂フィルム31のみから形成されている。
【0020】
おむつ1Aの外層体6は、図5に示すように、吸収性本体5の外方全域に亘って延出しており、縦方向(Y方向)中央部において内方に括れている。外層体6は、図5に示すように、腹側部A、背側部B及び股下部Cに区分されている。おむつ1Aにおける外層体6の腹側部Aの両側縁部6a,6aの内面と背側部Bの両側縁部6b,6bの内面同士を互いに重ね合わせ、合掌状に接合されて、図4に示すように、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOを有するおむつ1Aが形成される。
【0021】
おむつ1Aの外層体6は、図5,図6に示すように、おむつの外面をなす外層シート61と、外層シート61の内面側に配された内層シート62と、外層体6を構成する外層シート61及び内層シート62の間に、腹側部Aの両側縁部6a,6a間及び背側部Bの両側縁部6b,6b間に亘って伸長した状態の複数本の弾性部材とを備えている。おむつ1Aにおいては、外層シート61は、図5に示すように、外層シート61と内層シート62とによって複数本の糸状の弾性部材を挟持固定する領域よりも更に縦方向(Y方向)に延出する長さを有しており、外層シート61における内層シート62よりも延出した延出領域は、吸収性本体5側に折り返され、吸収性本体5の縦方向(Y方向)の端部5a,5bを覆う位置まで延出し、接着剤(図示せず)を介して内層シート62に接着されている。
【0022】
おむつ1Aにおいては、図5,図6に示すように、吸収性本体5の両側部5c,5cそれぞれに立体ギャザー7が配されている。立体ギャザー7は、吸収性本体5の側部5cから幅方向(X方向)内方に延出している。立体ギャザー7は、パンツ型吸収性物品の展開且つ伸長状態において、立体ギャザー形成用シート70と、立体ギャザー形成用シート70の縦方向(Y方向)に伸長状態で配された複数本の弾性部材71とから形成される。
【0023】
本発明の包装構造体が具備する吸収性物品は、裏面シート3を構成するフィルム31よりも外面側にシート材が1枚又は2枚以上配されている。具体的におむつ1Aを用いて説明すると、図6に示すように、おむつ1Aは、裏面シート3を構成するフィルム31よりも外面側に位置するシート材を2枚以上有しており、おむつ1Aにおけるシート材には、裏面シート3を構成する樹脂フィルム31の外面側に配された外層体6を構成する内層シート62、及び内層シート62の外面側に配された外層体6を構成する外層シート61が該当する。
【0024】
本発明の包装構造体が具備する吸収性物品においては、フィルム31及び/又はシート材は、少なくとも一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されている。具体的には、フィルム31及び/又はシート材が、フォトクロミック化合物を含有した繊維からなる不織布を少なくとも一部に用いて形成されていてもよい。ここで「少なくとも一部に用いて形成されている」とは、フォトクロミック化合物を含有した繊維からなる不織布のみで(不織布を全面に用いて)形成されていてもよく、該繊維からなる不織布を貼り合わせて一部に用いて形成されていてもよいことを意味する。また、フィルム31及び/又はシート材が、フォトクロミック化合物を含有するインクを全面に塗布して形成されていてもよく、一部に塗布して形成されていてもよい。
【0025】
「フォトクロミック化合物」とは、単一の化学種が光の作用により分子量を変えることなく、閉環・開環反応などを引き起こし、吸収スペクトルの異なる状態間を可逆的に異性化し、黄色、赤色、青色など様々な色を発現する化合物を意味する。
フォトクロミック化合物は、光、特に紫外光の照射により、無色から有色に変化する化合物であり、光の作用によってのみ色変化を示す化合物と、光の作用のみならず熱の作用によっても色変化を示す熱可逆性の化合物とに大別される。光の作用によってのみ色変化を示すフォトクロミック化合物は、日常生活における色の変化が、紫外光を最初に照射した際にのみ起こる化合物である。また、光の作用のみならず熱の作用によっても色変化を示す熱可逆性のフォトクロミック化合物は、日常生活における色の変化が、紫外光を照射した際のみならず紫外光の照射を除いた際にも起こり、繰り返し性を有する化合物である。後述する方法により、自分が創造したオリジナルの柄等を、一度、おむつ1Aに転写すると、オリジナルの柄等が消え難い観点から、光の作用によってのみ色変化を示すフォトクロミック化合物を用いることが好ましい。
【0026】
光の作用によってのみ色変化を示すフォトクロミック化合物としては、ジアリールエテン類、フルギド類(特表2010−516375記載)等の化合物が挙げられる。
一方、光の作用のみならず熱の作用によっても色変化を示す熱可逆性のフォトクロミック化合物としては、HABI類(ヘキサアリールビスイミダゾール)、スピロオキサジン類(特表2010−516375記載)、スピロピラン類等が挙げられる。
フォトクロミック化合物には、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
【0027】
フィルム31及び/又はシート材が、フォトクロミック化合物を含有した繊維からなる不織布を用いて形成されている場合、フォトクロミック化合物を含有した繊維は、フォトクロミック化合物を熱可塑性樹脂と混合して溶融ないし押出により紡糸して製造される繊維であることが好ましい。具体的には、スパンボンド法、メルトブローン法、スピニングブローン法等により溶融紡糸された繊維であることが好ましい。
【0028】
例えば、スパンボンド法により溶融紡糸された繊維は、その繊維径が1〜10dtexであることが好ましく、1〜5dtexであることが更に好ましい。
スパンボンド法により溶融紡糸された繊維からなるスパンボンド不織布は、その目付が10〜40g/m2であることが好ましく、15〜30g/m2であることが更に好ましい。
【0029】
スパンボンド法により溶融紡糸された繊維におけるフォトクロミック化合物の配合量は、色合い・色むらの観点から、熱可塑性樹脂の0.001〜4重量%であることが好ましく、0.01〜2重量%であることが更に好ましい。尚、スパンボンド法により溶融紡糸された繊維は、無機粉体を含有して形成されていてもよい。
【0030】
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エチレン−プロピレンランダム共重合体の樹脂等が挙げられ、ポリプロピレンの非晶部分を多くすることによってフォトクロミック化合物の繊維への安定的な保持を可能にする観点から、エチレン−プロピレンランダム共重合体の樹脂が好ましい。
【0031】
フィルム31及び/又はシート材が、フォトクロミック化合物を含有するインクを塗布して形成されている場合、インクの塗布方法としては、フレキソ、グラビア、インクジェット方式等の公知の方法が挙げられる。このような方法を用いて、フィルム31及び/又はシート材の外面の全域又一部を印刷する。インクを印刷する際には溶剤性のフォトクロミック組成物が好ましく、インクにおけるフォトクロミック化合物等の含有量は、0.1〜1重量%であることが好ましい。
【0032】
前記インクには、フォトクロミック化合物等に加えて、他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、染料や顔料等を挙げることができ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。前記インクにおけるフォトクロミック化合物等以外の他の成分の含有量は、25〜75重量%であることが好ましい。
【0033】
おむつ1Aにおいては、フィルム31よりも外面側に位置する外層体6の外層シート61の全域が、光の作用によってのみ色変化を示すフォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布を用いて形成されている。
【0034】
本発明の包装構造体は、吸収性物品を包装体に収納してなる。包装構造体100Aにおいては、第1窓部11に対応する位置に、フォトクロミック化合物を用いて形成された、おむつ1Aのフィルム31又はシート材が配されている。図1,図2に示すように、紫外光透過性の第1窓部11に対応する位置に、フォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布からなる腹側部Aの外層シート61が配されるように、包装体10Aの正面10aと背面10bとの間に、使い捨ておむつ1Aが配されている。尚、おむつ1Aのフィルム31又はシート材の一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されている場合には、該一部が、紫外光透過性の第1窓部11に対応する位置に配されていることが好ましい。特に、第1窓部11に対応する位置、即ち、図柄を転写させたい位置は、おむつ1Aの備える吸収性本体5の吸収体4上であることが、吸収体4の剛性を利用して、図柄が綺麗に転写できる観点から好ましい。
【0035】
フォトクロミック化合物を用いて形成された使い捨ておむつ1Aのフィルム31又はシート材の一部は、その大きさが第1窓部11の大きさよりも大きいか又は等しいことが好ましい。上述したように、おむつ1Aにおいては、フォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布から外層シート61全体が形成されているため、第1窓部11の大きさよりも大きいが、例えば、おむつ1Aのフィルム31又はシート材の一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されている場合には、該一部が、第1窓部11の大きさよりも大きいか又は等しいことが好ましいことを意味する。このように、該一部が、第1窓部11の大きさよりも大きいか又は等しいことにより、効率的に色変化を引き起こすことができる。
【0036】
包装体10Aには、おむつ1Aが複数収納されており、隣り合う一方の使い捨ておむつ1Aの腹側部Aと他方の使い捨ておむつ1Aの背側部Bとを対向させて収納されている。包装構造体100Aにおいては、図2に示すように、4枚のおむつ1Aそれぞれを、腹側部Aの外層シート61が第1窓部11に向くように、圧縮整列状態で収納している。このように、使い捨ておむつを複数、包装体に収納する場合、フォトクロミック化合物を用いて形成された、フィルム31又はシート材に図柄が転写され易い観点から、収納するおむつの枚数は、1〜10枚であることが好ましい。
【0037】
おむつ1Aの形成材料について説明する。
吸収性本体5を構成する表面シート2及び吸収体4としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、吸収体4としては、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したもの等を用いることができる。
【0038】
立体ギャザー7を形成する立体ギャザー形成用シート70としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、立体ギャザー形成用シート70としては、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の、伸縮性フィルム、不織布、織物またはそれらの積層シート等を用いることができる。
外層シート61及び内層シート62の間に配される弾性部材(不図示)、立体ギャザー形成用シート70に配される弾性部材71としては、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる糸状の伸縮性材料を用いることができる。
【0039】
上述した本発明の包装構造体の実施形態である包装構造体100Aを使用した際の作用効果について説明する。
本発明の包装構造体においては、被覆材12を取り外した第1窓部11に図柄を記載又は貼付すると、図柄以外の第1窓部11の部分に対応する位置のフォトクロミック化合物が紫外光に反応して、該フォトクロミック化合物を用いて形成された吸収性物品(使い捨ておむつ1A)のフィルム31又はシート材に、前記図柄が転写する。具体的には、上述したように、おむつ1Aにおいては、フィルム31よりも外面側に位置する外層シート61の全域が、光の作用によってのみ色変化を示すフォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布を用いて形成されている。このように形成されたおむつ1Aが、紫外光透過性の第1窓部11に対応する位置に、フォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布からなる腹側部Aの外層シート61を配するように、包装体10Aに収納されている。次に、購入者、おむつの着用者、養護者等が、被覆材12を取り外した第1窓部11に、例えば、図1に示すように、うさぎのキャラクターのシール14aを貼付した状態で、窓側等の太陽の下に放置すると、うさぎのシール14a以外の第1窓部11の部分に対応する位置の外層シート61が紫外光に反応して、図3に示すように、第1窓部11の形状の図柄11’、及びうさぎのシール14aの形状14a’が転写する。このように、包装構造体100Aによれば、自分が創造したオリジナルの柄等が容易に形成できる。従って、包装構造体100Aによれば、創造性が培われるとともに、自分が創造したオリジナルの柄等が形成された使い捨ておむつ1Aを着用できる喜びを味わうことができる。
【0040】
次に、第1窓部11の図柄11’及びうさぎの形状14a’が転写したおむつ1Aを、包装体10Aから取り出すと、転写したおむつ1Aに隣り合うおむつ1Aの外層シート61にも、第1窓部11の形状の図柄11’、及びうさぎのシール14aの形状14a’が転写する。このように、何度でも、自分が創造したオリジナルの柄等が容易に形成できる。また、包装体10Aの第1窓部11が剥離処理されているので、うさぎのキャラクターのシール14aではなく、例えば、別のうさぎのキャラクターのシール14bに容易に張り直すことができ、隣り合うおむつ1Aの外層シート61に、第1窓部11の形状の図柄11’、及びうさぎのシール14bの形状14b’を容易に転写することもできる。
【0041】
次に、本発明の包装構造体を、その好ましい第2実施形態に基づき、図7,図8を参照しながら説明する。
第2実施形態の包装構造体100Bについては、第1実施形態の包装構造体100Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、包装構造体100Aと同様であり、包装構造体100Aの説明が適宜適用される。
【0042】
包装構造体100Bは、図7に示すように、吸収性物品の一例である使い捨ておむつ1Aを包装体10Bに収容してなる。
【0043】
包装体10Bは、図7に示すように、包装体10Aと同じく、略直方体状のものであるが、正面10aの全面が、図柄を記載又は貼付可能な第1窓部11となっている。包装体10Bは、第1窓部11を覆う、取り外し可能な矩形状の被覆材12を有している。第1実施形態においては、包装体10Bの第1窓部11に、おむつの着用者が選んだ市販のキャラクターのシール14cが貼付され、おむつの着用者が油性のペンを用いて、多数の星の模様14d及びおむつの着用者の名前14eが記載されている。
【0044】
包装構造体100Bにおいては、図7に示すように、紫外光透過性の第1窓部11に対応する位置に、フォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布からなる腹側部Aの外層シート61が配されるように、包装体10Bの正面10aと背面10bとの間に、使い捨ておむつ1Aが配されている。
【0045】
上述した本発明の包装構造体の実施形態である包装構造体100Bを使用した際の作用効果について説明する。
おむつ1Aにおいては、フィルム31よりも外面側に位置する外層シート61の全域が、光の作用によってのみ色変化を示すフォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布を用いて形成されている。このように形成されたおむつ1Aが、紫外光透過性の第1窓部11に対応する位置に、フォトクロミック化合物を含有したスパンボンド不織布からなる腹側部Aの外層シート61を配するように、包装体10Bに収納されている。次に、購入者、おむつの着用者、養護者等が、被覆材12を取り外した第1窓部11に、例えば、図7に示すように、キャラクターのシール14cを貼付し、油性のペンを用いて、多数の星の模様14d及びおむつの着用者の名前14eを記載した状態で、窓側等の太陽の下に放置すると、シール14c、多数の星の模様14d及びおむつの着用者の名前14e以外の第1窓部11の部分に対応する位置の外層シート61が紫外光に反応して、図8に示すように、シール14cの形状14c’、多数の星の模様14dの形状14d’及びおむつの着用者の名前14eの形状14e’が転写する。このように、包装構造体100Bによれば、自分が創造したオリジナルの柄等が容易に形成できる。従って、包装構造体100Bによれば、創造性が培われるとともに、自分が創造したオリジナルの柄等が形成された使い捨ておむつ1Aを着用できる喜びを味わうことができる。
【0046】
本発明の吸収性物品の包装構造体は、図1,図2に示す包装構造体100A、図7に示す包装構造体100Bに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。また、上述の包装構造体における各構成要件は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜組み合わせて実施できる。
【0047】
例えば、吸収性物品の一例である使い捨ておむつは、外層体が一体化したパンツ型使い捨ておむつ1A以外に、外層体が腹側シート部材と背側シート部材に分断された分割タイプのパンツ型使い捨ておむつであってもよく、展開型の使い捨ておむつであってもよい。また、吸収性物品は、使い捨ておむつ以外に、生理用ナプキンであってもよい。
以下、分割タイプのパンツ型使い捨ておむつ、展開型の使い捨ておむつそれぞれを、その好ましい実施形態に基づき、図を参照しながら説明する。尚、以下に説明する使い捨ておむつについては、おむつ1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、おむつ1Aと同様であり、おむつ1Aの説明が適宜適用される。
【0048】
図9〜図11に示す使い捨ておむつは、分割タイプのパンツ型使い捨ておむつ1B(以下、単に「おむつ1B」ともいう)である。おむつ1Bは、表面シート2と、裏面シート3と、これらシート間に配された吸収体4とを備え、腹側部A、背側部B及び股下部Cに区分された使い捨ておむつである。以下、詳述すると、おむつ1Bは、図9,図10に示すように、着用者の腹側に配される横長の矩形状の腹側シート部材6Aと、着用者の背側に配される横長の矩形状の背側シート部材6Bと、腹側シート部材6A及び背側シート部材6Bに架け渡して固定された吸収性本体5と、吸収性本体5の両側部5c,5cそれぞれに配された立体ギャザー7とを具備し、腹側シート部材6Aの両側縁部6a,6aと背側シート6Bの両側縁部6b,6bとが接合されて、ウエスト開口部WOと一対のレッグ開口部LO,LOとが形成された(図9参照)使い捨ておむつである。尚、この接合には、例えばヒートシール、高周波シール、超音波シール、接着剤等が用いられる。
【0049】
おむつ1Bの吸収性本体5は、図10,図11に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の裏面シート3、及び両シート2、3間に介在配置された液保持性の吸収体4を有しており、図10に示すように、縦方向(Y方向)に長い長方形状に形成されている。吸収体4も、縦方向(Y方向)に長い長方形状に形成されている。おむつ1Bの裏面シート3は、図11に示すように、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム31と、樹脂フィルム31の外面に配した不織布32とからなる積層体である。おむつ1Bの吸収性本体5には、裏面シート3と吸収体4との間に、色の変化により排尿を知らせるインジケーター53が中心線CLに沿って配されている。
吸収性本体5は、縦方向(Y方向)の端部5a側の領域が、腹側シート部材6Aに接着剤を介して固定され、縦方向(Y方向)の端部5b側の領域が、背側シート部材6Bに接着剤を介して固定されている。
【0050】
腹側シート部材6A及び背側シート6Bそれぞれは、縦方向(Y方向)に離間させて配され且つ幅方向(X方向)に伸長した状態で配された複数本の弾性部材(不図示)を有している。おむつ1Bにおける腹側シート部材6A及び背側シート部材6Bは何れも、図10,図11に示すように、おむつの外面をなす外層シート61と、外層シート61の内面側に配された内層シート62と、両シート61,62間に、幅方向(X方向)に伸長した状態の複数本の弾性部材(不図示)とを備えている。おむつ1Bにおいては、外層シート61は、図10に示すように、外層シート61と内層シート62とによって複数本の糸状の弾性部材(不図示)を挟持固定する領域よりも更に縦方向(Y方向)に延出する長さを有しており、外層シート61における内層シート62よりも延出した延出領域は、吸収性本体5側に折り返され、吸収性本体5の縦方向(Y方向)の端部5a,5bを覆う位置まで延出し、接着剤(図示せず)を介して内層シート62に接着されている。
【0051】
吸収性本体5の両側部5c,5cそれぞれに配された立体ギャザー7は、おむつ1Bにおいては、図10,図11に示すように、吸収性本体5の側部5cから幅方向(X方向)内方に延出する第1立体ギャザー7aと、吸収性本体5の側部5cから幅方向(X方向)外方に延出する第2立体ギャザー7bとからなる。第1立体ギャザー7a及び第2立体ギャザー7bそれぞれは、パンツ型吸収性物品の展開且つ伸長状態において、立体ギャザー形成用シート70と、立体ギャザー形成用シート70の縦方向(Y方向)に伸長状態で配された複数本の弾性部材71とから形成される。
【0052】
おむつ1Bにおいて、裏面シート3を構成する樹脂フィルム31よりも外面側に配されたシート材には、図11に示すように、裏面シート3を構成する樹脂フィルム31の外面に配された不織布32、不織布32の外面側に配された腹側シート部材6A及び背側シート部材6Bをそれぞれ構成する内層シート62、及び内層シート62の外面側に配された腹側シート部材6A及び背側シート部材6Bをそれぞれ構成する外層シート61が該当する。
従って、おむつ1Bにおいては、樹脂フィルム31、不織布32、腹側シート部材6A及び背側シート部材6Bをそれぞれ構成する内層シート62及び/又は外層シート61は、少なくとも一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されていればよい。
【0053】
次に、図12〜図14に示す使い捨ておむつは、展開型の使い捨ておむつ1C(以下、単に「おむつ1C」ともいう)である。おむつ1Cは、着用時に着用者の背側に位置する背側部A、着用者の腹側に位置する腹側部B、及び背側部Aと腹側部Bとの間に配置される股下部Cを有する吸収性本体5を備えている。おむつ1Cは、図12に示すように、背側部Aの左右両側縁に連設された左右一対のファスニングテープ9,9を有している。おむつ1Cは、図12に示すように、腹側部Bの外面には、ファスニングテープ9を止着するターゲットシート91を有している。
尚、おむつ1Cは、図12に示すように、平面状に拡げた状態において、吸収体4と同方向に長い形状を有している。
【0054】
おむつ1Cの吸収性本体5は、図12,図13に示すように、縦方向(Y方向)に長く、縦方向(Y方向)の両側縁が、縦方向(Y方向)の中央部において内方に括れた形状を有しており、縦方向(Y方向)の両端部それぞれの幅が、縦方向(Y方向)の中央部の幅よりも広くなっている。吸収性本体5は、図12,図13に示すように、おむつ1Cの内面をなす表面シート2と、おむつ1Cの外面をなす裏面シート3と、これらのシート2,3間に介在された吸収体4とを有している。表面シート2及び裏面シート3それぞれは、図12,図13に示すように、吸収体4の肌当接面側の全面及び非肌当接面側の全面を覆っており、吸収体4の周縁から延出している。また、表面シート2は、図14に示すように、X方向の長さが裏面シート3のX方向の長さよりも短くなっている。おむつ1Cの裏面シート3は、図14に示すように、樹脂フィルム31と、樹脂フィルム31の外面に配した不織布32とからなる積層体である。おむつ1Cのターゲットシート91は、図14に示すように、裏面シート3を構成する不織布32の外面に配されている。
【0055】
おむつ1Cの吸収性本体5には、図13に示すように、Y方向の両側部5c,5cそれぞれに、表面シート2を介してサイドシート50が配されている。サイドシート50は、図13に示すように、表面シート2の肌当接面側であって、縦方向(Y方向)の側部全域に亘って配設固定されている。各サイドシート50のX方向の内方(中心線CL寄り)の端部は、図14に示すように、自由端となっており、股下部Cにおける自由端近傍には立体ギャザー形成用の弾性部材71が縦方向(Y方向)に伸長状態で配設固定されており、着用時には、その弾性部材の収縮力により、自由端から所定幅の部分が表面シート2から離間して立体ギャザー7が形成される。
【0056】
吸収性本体5の両側部5c,5cには、図13,図14に示すように、腹側部A及び背側部Bそれぞれにおいて、X方向の外方に延出したサイドシート50と裏面シート3とが接合され、サイドフラップ部51が形成されている。吸収性本体5には、図13,図14に示すように、股下部Cにおいて、幅方向(X方向)外方に延出したサイドシート50と裏面シート3とが接合され、レッグフラップ部52が形成されている。レッグフラップ部52には、股下部Cにおいて、レッグギャザー形成用の弾性部材71が長手方向(Y方向)に伸長状態で配設固定されており、着用時には、その弾性部材の収縮力により、レッグギャザーが形成される。
【0057】
おむつ1Cにおいて、裏面シート3を構成する樹脂フィルム31よりも外面側に配されたシート材には、図14に示すように、裏面シート3を構成する樹脂フィルム31の外面に配された不織布32、不織布32の外面に配されたターゲットシート91が該当する。
従って、おむつ1Cにおいては、樹脂フィルム31、不織布32及び/又はターゲットシート91は、少なくとも一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されていればよい。
【0058】
また、図1,図7に示す包装体10A,10Bには、複数の使い捨ておむつが、隣り合う一方のおむつの腹側部Aと他方のおむつの背側部Bとを対向させて、圧縮整列状態で収納されているが、個々の使い捨ておむつが折り畳まれた状態で収納されていてもよい。折り畳まれた状態でおむつが包装体に収納される場合、折り畳まれた状態のおむつ吸収体4の部分が、第1窓部11に向くように、圧縮整列状態で収納されていることが好ましい。
【符号の説明】
【0059】
100A,100B 包装構造体
10A,10B 包装体
10a 正面、10b 背面、10c 左側面、10d 右側面、
10e 上面、10f 下面、10g 封止部
11 第1窓部
12 被覆材
13 窓部
14a,14b うさぎのキャラクターのシール、14c キャラクターのシール、
14d 星の模様、14e 名前
1A,1B,1C 使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート
31 樹脂フィルム
32 不織布
4 吸収体
5 吸収性本体
5a,5b 縦方向(Y方向)の端部
5c 吸収性本体の側部
50 サイドシート
51 サイドフラップ部
52 レッグフラップ部
53 インジケーター
6A 腹側シート部材
6a 側縁部
6B 背側シート部材
6b 側縁部
61 外層シート
62 内層シート
7 立体ギャザー
7a 第1立体ギャザー
7b 第2立体ギャザー
70 立体ギャザー形成用シート
71 弾性部材
8 グラフィック
9 ファスニングテープ
91 ターゲットシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、これらシート間に配された吸収体とを備えた吸収性物品を包装体に収納してなる吸収性物品の包装構造体であって、
前記吸収性物品は、前記裏面シートを構成するフィルムよりも外面側にシート材が1枚又は2枚以上配されており、
前記フィルム及び/又は前記シート材は、少なくとも一部がフォトクロミック化合物を用いて形成されており、
前記包装体は、その外面の一部に図柄を記載又は貼付可能な第1窓部と、該第1窓部を覆う取り外し可能な被覆材とを有し、
前記第1窓部は、紫外光透過性のシート材で形成され、該第1窓部以外の領域及び前記被覆材は、紫外光非透過性のシート材で形成されており、
前記被覆材を取り外した第1窓部に図柄を記載又は貼付すると、該図柄以外の該第1窓部の部分に対応する位置の前記フォトクロミック化合物が紫外光に反応して、該フォトクロミック化合物を用いて形成された前記吸収性物品の前記フィルム又は前記シート材に、前記図柄が転写する吸収性物品の包装構造体。
【請求項2】
前記第1窓部は、その形状が図柄であり、該第1窓部に対応する位置に、フォトクロミック化合物を用いて形成された前記吸収性物品の前記フィルム又は前記シート材の一部が配されている請求項1に記載の吸収性物品の包装構造体。
【請求項3】
前記フォトクロミック化合物は、熱不可逆性のフォトクロミック化合物である請求項1又は2に記載の吸収性物品の包装構造体。
【請求項4】
前記フォトクロミック化合物を用いて形成された前記吸収性物品の前記フィルム又は前記シート材の一部は、その大きさが前記第1窓部の大きさよりも大きいか又は等しい請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品の包装構造体。
【請求項5】
前記包装体は、前記第1窓部の外面が剥離処理されており、前記被覆材が再粘着可能である請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品の包装構造体。
【請求項6】
前記包装体は、その外面の一部に前記第1窓部以外の他の窓部を有している請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品の包装構造体。
【請求項7】
前記吸収性物品は、腹側部、背側部及び股下部に区分された使い捨ておむつであり、
前記包装体には、前記使い捨ておむつが複数収納されており、隣り合う一方の使い捨ておむつの腹側部と他方の使い捨ておむつの背側部とを対向させて収納されている請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品の包装構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−71752(P2013−71752A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211836(P2011−211836)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】